JP4855788B2 - 往復動圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば空気等の気体を圧縮するのに好適に用いられる往復動圧縮機に関し、特に、クランク軸に冷却ファン、プーリ等を取付ける構成となった往復動圧縮機に関する。
一般に、往復動圧縮機は、クランクケースと、該クランクケースに取付けられたシリンダと、該シリンダ内に往復動可能に挿嵌されたピストンと、一端側が前記クランクケース内でピストンに接続され、他端側がクランクケースの外部に突出したクランク軸とにより大略構成されている。
また、往復動圧縮機は、クランク軸の他端側に該クランク軸と一緒に回転することにより冷却風を発生する冷却ファンを取付ける構成としている(例えば、特許文献1参照)。また、他の往復動圧縮機には、クランク軸の他端側に電動モータ等からの動力を伝達するためのプーリを取付ける構成としたものがある(例えば、特許文献2参照)。
特開2003−254239号公報 特開昭49−57208号公報
ここで、特許文献1の往復動圧縮機は、クランクケースを挟んで水平方向に対向するように低圧側シリンダと高圧側シリンダとが配置された2段式の水平対向型往復動圧縮機として構成されている。これにより、クランク軸を回転駆動したときには、低圧側シリンダで圧縮した圧縮空気を高圧側シリンダで再度圧縮することができ、高圧な圧縮空気をタンク等に供給することができる。また、クランク軸を回転駆動したときには、冷却ファンも一緒に回転駆動するから、この冷却ファンによる冷却風で圧縮機を冷却することができる。
一方、特許文献2の往復動圧縮機も、互いに対向した2個のピストンが1本のクランク軸に接続された水平対向型往復動圧縮機として構成されている。また、クランク軸には2個のピストンが往復動するときの重量バランスを整えるための重錘が取付けられている。また、クランク軸の他端側に取付けられたプーリにも重錘を設ける構成としている。
このように構成された特許文献2の往復動圧縮機は、クランク軸を回転して各ピストンを往復動させたときには、クランク軸に設けた重錘がピストン側のバランスを整え、プーリに設けた重錘がクランク軸の軸方向のバランスを整える。これにより、運転時の振動や騒音を抑制するようにしている。
ところで、特許文献1の往復動圧縮機は、低圧側シリンダと高圧側シリンダとを有する2段式の水平対向型往復動圧縮機として形成しているから、低圧側と高圧側とで作用する負荷が異なる上に、クランク軸の他端側にはバランスを整えるための重錘が取付けられていない。このため、クランク軸を回転駆動したときに振動や騒音が発生してしまうという問題がある。
一方、特許文献2の往復動圧縮機は、クランク軸とプーリにそれぞれ重錘を設けているから、クランク軸を回転したときの重量バランスを整えることができる。しかし、プーリに設けた重錘は、該プーリと一体的に固着されているから、プーリの直径寸法、使用するベルトの寸法等が同じ場合でも、重錘の位置、重さ等が異なる場合には共通の部品として用いることができない。従って、特許文献2の往復動圧縮機では、高価なプーリを多数種類用意しなくてはならないという問題がある。
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、クランク軸の回転バランスを整えることにより振動や騒音を防止しつつ、冷却ファン、プーリ等の回転部材を共通の部品として用いることができるようにした往復動圧縮機を提供することにある。
本発明による往復動圧縮機は、クランクケースと、該クランクケースに取付けられたシリンダと、該シリンダ内に往復動可能に挿嵌されたピストンと、一端側が前記クランクケース内でピストンに接続され他端側がクランクケースの外部に突出したクランク軸と、該クランク軸の突出端側に設けられた回転部材と、前記クランク軸と該回転部材との間に設けられクランク軸に対して回転部材を回り止めする回り止め部材とを備えている。
そして、上述した課題を解決するために、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、前記回り止め部材には、前記クランク軸が回転したときに生じるモーメントを釣り合わせるためのバランスウエイトを一体に形成する構成としたことにある。
請求項2の発明によると、前記回り止め部材は、前記クランク軸と回転部材とに回り止め状態で係合する係合部と、該係合部から半径方向に延びて該係合部と一体に形成された前記バランスウエイトとにより構成したことにある。
請求項3の発明によると、前記回り止め部材は、前記クランク軸に形成したキー溝と前記回転部材に形成したキー溝との間に挿嵌される回り止めキーとして形成し、該回り止めキーに前記バランスウエイトを設ける構成としたことにある。
請求項1の発明によれば、クランク軸を回転駆動してシリンダ内でピストンを往復動させることにより、例えば吸込んだ空気を圧縮し、この圧縮空気をタンク等に供給することができる。また、往復動圧縮機の運転時には、クランク軸の遠心力、ピストンが往復動するときの反力等の負荷によるモーメントが発生し、このモーメントはクランク軸の他端側にも作用して振動等を発生しようとする。
しかし、クランク軸の他端側となる突出端側には、クランク軸に対して回転部材を回り止めする回り止め部材を利用してバランスウエイトを設けている。従って、クランク軸が回転するときのモーメントを釣り合わせて回転バランスを整えることにより、該クランク軸を円滑に回転させることができ、振動、騒音等を抑えることができる。
しかも、バランスウエイトは、クランク軸に対して回転部材を回り止めする回り止め部材に一体に形成している。これにより、バランスウエイトの重さ、位置が異なる回り止め部材を複数種類用意することにより、冷却ファン、プーリ等の回転部材は共通の部品として用いることができる。この結果、クランク軸の回転バランスを整えて振動や騒音を防止することができる上に、冷却ファン、プーリ等の回転部材を共通の部品として組立作業性の向上、コストの低減等を図ることができる。
請求項2の発明によれば、例えば回り止め部材の係合部をバランスウエイトは、プレス加工、鋳造加工等を用いて簡単に形成することができる。また、係合部は、クランク軸に対して回転方向に位置決めされているから、バランスウエイトの取付位置も一緒に固定することができる。
請求項3の発明によれば、クランク軸に形成したキー溝に回り止めキーを嵌め込み、該回り止めキーが回転部材のキー溝に嵌るように回転部材をクランク軸に取付ける。これにより、クランク軸の突出端に回転部材を固定して取付けることができ、しかもバランスウエイトを同時に取付けることができる。
以下、本発明の実施の形態に係る往復動圧縮機として、2段式の水平対向型往復動空気圧縮機を例に挙げ、添付図面に従って詳細に説明する。
まず、図1ないし図5は本発明の第1の実施の形態を示している。この実施の形態では、電動モータが一体的に取付けられ、クランク軸の突出端に回転部材として冷却ファンが設けられた2段式の水平対向型往復動空気圧縮機を例に挙げて説明する。
図1において、1は第1の実施の形態に適用される往復動圧縮機をなす2段式の水平対向型往復動空気圧縮機を示している。この往復動空気圧縮機1は、図2に示す如く、後述するクランクケース2、低圧側シリンダ3、高圧側シリンダ9、クランク軸15、電動モータ18、冷却ファン20、回り止め板21等により大略構成されている。
2は軸線O1−O1を中心とする略円筒状に形成されたクランクケースを示している。このクランクケース2には、前記軸線O1−O1を挟んで径方向の反対側、即ち、水平方向で対向する位置に低圧側シリンダ取付部2Aと高圧側シリンダ取付部2Bとが設けられている。また、クランクケース2の一端は、蓋体2Cによって閉塞され、他端側には後述する電動モータ18のモータケース18Aが取付けられている。
3はクランクケース2に水平方向に設けられた低圧側シリンダで、該低圧側シリンダ3は、外気を吸込んで後述の高圧側シリンダ9に圧縮空気を供給するものである。そして、低圧側シリンダ3は、後述のシリンダ4、弁座部材5、シリンダヘッド6、ピストン7等により大略構成されている。
4は水平方向に延びた状態でクランクケース2の低圧側シリンダ取付部2Aに取付けられた筒状のシリンダを示している。このシリンダ4の先端には、弁座部材5とシリンダヘッド6が設けられている。また、弁座部材5には、吸込ポートを開,閉する吸込弁と吐出ポートを開,閉する吐出弁(いずれも図示せず)が設けられている。一方、シリンダヘッド6には、吸込室に連通する吸込口と吐出室に連通する吐出口(いずれも図示せず)が設けられている。
7はシリンダ4内に往復動可能に取付けられた低圧側のピストンで、該ピストン7は、連接棒8の先端側が一体的に取付けられた揺動式のピストンとして構成されている。そして、ピストン7は、シリンダ4内に吸込んだ空気を圧縮してシリンダヘッド6側に吐出するものである。また、連接棒8は、基端側が後述するクランク軸15の偏心部材15Aに回転自在に取付けられている。
9は低圧側シリンダ3に水平方向で対向するようにクランクケース2に設けられた高圧側シリンダを示している。この高圧側シリンダ9は、低圧側シリンダ3から吐出された圧縮空気を再度圧縮し、高圧な圧縮空気をタンク(図示せず)等に供給するものである。そして、高圧側シリンダ9は、後述のシリンダ10、弁座部材11、シリンダヘッド12、ピストン13等により大略構成されている。
10は水平方向に延びた状態でクランクケース2の高圧側シリンダ取付部2Bに取付けられた筒状のシリンダを示している。このシリンダ10の先端には、弁座部材11とシリンダヘッド12が設けられている。また、弁座部材11には、吸込ポートを開,閉する吸込弁と吐出ポートを開,閉する吐出弁(いずれも図示せず)が設けられている。一方、シリンダヘッド12には、吸込室に連通する吸込口と吐出室に連通する吐出口(いずれも図示せず)が設けられている。
13はシリンダ10内に往復動可能に取付けられた高圧側のピストンで、該ピストン13には、連接棒14の先端側が回動可能に取付けられている。そして、ピストン13は、シリンダ10内に吸込んだ圧縮空気を再度圧縮してシリンダヘッド12側に吐出するものである。また、連接棒14は、基端側が後述するクランク軸15の偏心部材15Bに回転自在に取付けられている。
15は軸線O1−O1に沿って設けられたクランク軸を示している。このクランク軸15の一端側は、軸受16を介して回転自在に支持されつつクランクケース2内に進入している。また、クランク軸15の一端側には、ピストン7,13を往復動させるための偏心部材15A,15Bが取付けられ、該各偏心部材15A,15Bの外周側には連接棒8,14が回転自在に取付けられている。一方、クランク軸15の中間部は、電動モータ18の回転軸を兼ねている。
さらに、電動モータ18のモータケース18Aから突出して延びたクランク軸15の他端側は、段部15Cを介して縮径した突出端となる取付軸部15Dを有し、該取付軸部15Dには、後述の冷却ファン20、回り止め板21が取付けられている。ここで、クランク軸15の取付軸部15Dは、図3、図4に示すように、周方向の一部を平坦面15D1とすることにより横断面D字状に形成され、この平坦面15D1は、回り止め板21のD字穴21Cに係合し、該回り止め板21を周方向のの回転を規制するものである。
17はクランクケース2内に位置してクランク軸15の一端部に取付けられたバランスホイールを示している。このバランスホイール17は、周方向の一部が切欠かれた有底円筒体からなり、クランク軸15と一体回転するように固定されている。そして、バランスホイール17は、クランク軸15が回転したときの遠心力、ピストン7,13が往復動したときの反力等の負荷によるモーメントを釣り合わせ、クランク軸15の一端側での回転バランスを整えるものである。
18はクランク軸15の外周側に位置してクランクケース2の他側に設けられた電動モータを示している。この電動モータ18は、外側のモータケース18Aに取付けられた固定子18Bと、該固定子18B内に回転可能に設けられ、中心部にクランク軸15が固着された回転子18Cとにより大略構成されている。また、モータケース18Aの他端側には、クランク軸15の他側部分を回転自在に支持する軸受19が設けられている。
20はクランク軸15の突出端側となる取付軸部15Dに取付けられた冷却ファンを示している。この冷却ファン20は、電動モータ18、シリンダ3,9に冷却風を供給するもので、クランク軸15と一緒に回転する回転部材を構成している。また、冷却ファン20は、後述する回り止め板21のバランスウエイト21Bを別体としたことにより、複数種類の往復動空気圧縮機(図示せず)に対して共通の部品として使用することができる。
そして、冷却ファン20は、取付軸部15Dが挿通される小径筒部20Aと、該小径筒部20Aの外周側に設けられた大径筒部20Bと、該大径筒部20Bの外周側に半径方向に延びて複数枚設けられた羽根20Cとにより構成されている。
また、小径筒部20Aの外周側には、該小径筒部20Aよりも僅かに大きな係合筒部20Dが設けられている。この係合筒部20Dの一端側は、図3に示す如く、後述する回り止め板21の厚さ寸法と同程度の寸法だけ小径筒部20Aよりも電動モータ18側に突出し、大径筒部20Bよりも引込んでいる。一方、係合筒部20Dは、後述する回り止め板21の係合板部21Aと一体回転させるために該係合板部21Aが合致する六角筒状に形成されている。さらに、係合筒部20Dの一部には、回り止め板21のバランスウエイト21Bを通すための切欠き部20Eが形成されている。
21はクランク軸15の取付軸部15Dと冷却ファン20との間に設けられた回り止め部材としての回り止め板を示している。この回り止め板21は、クランク軸15に対して冷却ファン20を回転方向に固定し、該クランク軸15と冷却ファン20とが一体的に回転するように連結するものである。また、回り止め板21は、クランク軸15が回転したときに生じるモーメントを釣り合わせるためのバランスウエイト21Bを備えている。また、回り止め板21は、剛性と所定の重量を確保できる厚さ寸法をもった金属板等から形成することができるから、安価に製造することができる。
即ち、回り止め板21は、図5に示す如く、冷却ファン20の係合筒部20D内に嵌合する六角形に形成された係合板部21Aと、該係合板部21Aから半径方向の外側に延びて設けられた略T字状のバランスウエイト、カウンタウエイトと呼ばれるウエイト、例えばバランスウエイト21Bとにより形成されている。また、係合板部21Aの中心部には、クランク軸15の取付軸部15Dが係合状態で挿嵌されるD字穴21Cが形成され、前記係合板部21AとD字穴21Cとにより係合部を構成している。
そして、回り止め板21は、係合部をなす係合板部21AのD字穴21Cにクランク軸15の取付軸部15Dを挿嵌することにより、該クランク軸15と一体に回転させることができる。また、回り止め板21は、係合板部21Aを冷却ファン20の係合筒部20D内に嵌合させることにより、該冷却ファン20と一体に回転させることができる。
従って、クランク軸15の取付軸部15Dを回り止め板21のD字穴21Cに挿嵌し、この状態で回り止め板21の係合板部21Aを係合筒部20D内に収容するように冷却ファン20の小径筒部20Aをクランク軸15の取付軸部15Dに取付け、この状態でクランク軸15の他端部にナット22を螺着する。これにより、回り止め板21は、クランク軸15に対して冷却ファン20を回り止めすることができる。
また、回り止め板21のバランスウエイト21Bは、クランク軸15が回転したときに生じるモーメントが釣り合うように、係合板部21Aからの径方向位置、重量が設定されている。従って、バランスウエイト21Bの設定が異なる回り止め板21を複数種類用意し、適したバランスウエイト21Bを備えた回り止め板21を選択して取付けることにより、これらの回り止め板21は、複数種類の往復動空気圧縮機のクランク軸15に生じるモーメントを適宜にバランスさせることができる。これにより、冷却ファン20からウエイトを廃止できるから、該冷却ファン20は共通の部品として使用することができる。
第1の実施の形態による2段式の水平対向型往復動空気圧縮機1は、上述の如き構成を有するもので、次に、クランク軸15に冷却ファン20を取付けるときの作業について述べる。
まず、水平対向型往復動空気圧縮機1に適したバランスウエイト21Bを有する回り止め板21を用意する。次に、回り止め板21のD字穴21Cにクランク軸15の取付軸部15Dを挿嵌し、この状態で回り止め板21の係合板部21Aを係合筒部20D内に嵌合するように冷却ファン20の小径筒部20Aをクランク軸15の取付軸部15Dに取付ける。そして、クランク軸15の他端部にナット22を螺着することにより、クランク軸15の他端側に冷却ファン20を回り止め状態で取付けることができる。
次に、第1の実施の形態による2段式の水平対向型往復動空気圧縮機1の作動について述べる。
まず、電動モータ18によってクランク軸15を回転駆動させると、低圧側シリンダ3は、シリンダ4内でピストン7を往復動し、吸込んだ外気を圧縮してシリンダヘッド6の吐出口から吐出する。そして、吐出口から吐出された圧縮空気を、連通配管23を通じて高圧側シリンダ9に供給する。
次に、高圧側シリンダ9は、シリンダ10内でピストン13を往復動し、吸込んだ圧縮空気を再度圧縮することにより、高圧な圧縮空気を吐出口から吐出配管を経由してタンク(いずれも図示せず)等に供給する。
また、上述した水平対向型往復動空気圧縮機1の運転時には、クランク軸15が回転したときの遠心力、ピストン7,13が往復動したときの反力等の負荷によるモーメントが発生する。しかし、クランク軸15の一端側に設けたバランスホイール17は、モーメントを相殺して回転バランスを整えることができる。
一方、クランク軸15の一端側に作用するモーメントは、該クランク軸15の他端側にも作用して振動等を発生しようとする。しかし、クランク軸15の取付軸部15Dには、回り止め板21と一体にバランスウエイト21Bを設けているから、クランク軸15の他端側でも回転バランスを整えることができる。
このように構成した第1の実施の形態によれば、クランク軸15の他端側に位置する取付軸部15Dには、該クランク軸15に対して冷却ファン20を回り止めする回り止め板21を設け、該回り止め板21には、クランク軸15が回転したときに生じるモーメントを釣り合わせるためのバランスウエイト21Bを設ける構成とした。
従って、回り止め板21のバランスウエイト21Bは、クランク軸15が回転するときのモーメントを釣り合わせて回転バランスを整えることができ、該クランク軸15を円滑に回転させて振動、騒音等を抑えることができる。
しかも、バランスウエイト21Bは、クランク軸15に対して冷却ファン20を回り止めする回り止め板21を利用して設けているから、バランスウエイト21Bの重さ、位置が異なる回り止め板21を複数種類用意することにより、冷却ファン20は共通の部品として用いることができる。また、回り止め板21は、プレス加工、鋳造加工等を用いて簡単に製造できるものである。
この結果、バランスウエイト21Bを備えた回り止め板21は、クランク軸15の回転バランスを整えて振動や騒音を防止することができる上に、冷却ファン20を共通の部品とすることができる。これにより、安価な回り止め板21を付け替える簡単な作業で多種類の往復動圧縮機に対応することができるから、冷却ファン20を共通化することができ、組立作業性の向上、コストの低減等を図ることができる。
また、回り止め板21は、図3に示す如く、そのバランスウエイト21Bも含めて冷却ファン20の大径筒部20B内に収めることができる。これにより、運転時に回り止め板21が干渉するのを防止でき、また見栄えを良好にすることができる。
さらに、第1の実施の形態では、六角形の冷却ファン20の係合筒部20Dに回り止め板21の係合板部21Aを嵌合する構成としているから、クランク軸15からの負荷を6箇所に分散して冷却ファン20側に伝えることができる。これにより、冷却ファン20を樹脂材料により形成した場合でも、破損を防止して寿命を延ばすことができる。
次に、図6ないし図8は本発明の第2の実施の形態を示している。本実施の形態の特徴は、回り止め部材をクランク軸に形成したキー溝と回転部材に形成したキー溝との間に挿嵌される回り止めキーとして形成し、この回り止めキーにバランスウエイトを設ける構成としたことにある。また、第2の実施の形態では、回転部材として冷却風を発生する羽根を備えたプーリを用い、このプーリがクランク軸の突出端に設けられた2段式の水平対向型往復動空気圧縮機を例に挙げて説明する。
図6において、31は第2の実施の形態に適用される往復動圧縮機をなす2段式の水平対向型往復動空気圧縮機を示している。この往復動空気圧縮機31は、第1の実施の形態によるクランクケース2、低圧側シリンダ3、高圧側シリンダ9とほぼ同様に形成されたクランクケース32、低圧側シリンダ33、高圧側シリンダ34を備えている。
35は第2の実施の形態によるクランク軸を示している。このクランク軸35の一端側は、クランクケース32内に進入し該クランクケース32に回転自在に支持されている。一方、クランクケース32から突出して延びたクランク軸35の他端側は、図7に示すように、後述のプーリ36の取付穴36Dに挿入される取付軸部35Aとなっている。また、取付軸部35Aには、外周側を軸方向に切欠いてキー溝35Bが設けられ、該キー溝35Bには、プーリ36の回り止めをする後述の回り止めキー37が嵌合される。
36はクランク軸35の突出端側となる取付軸部35Aに取付けられた従動側のプーリを示している。このプーリ36は、近傍に配置される電動モータによりベルト(図示せず)等を介して回転駆動されるもので、クランク軸35と一緒に回転する回転部材を構成している。また、プーリ36は、例えば金属材料から形成され、多くの切削加工が必要になるから高価になる。さらに、プーリ36は、後述する複数枚の羽根36Bを備えることによりシリンダ33,34に冷却風を供給する冷却ファンとしての機能も有している。そして、プーリ36は、後述する回り止めキー37のバランスウエイト37Bを別体としたことにより、複数種類の往復動空気圧縮機(図示せず)に対して共通の部品として使用することができる。
ここで、プーリ36は、中心側のハブ36Aと、該ハブ36Aから放射状に延びた複数枚の羽根36Bと、該羽根36Bの先端に前記ハブ36Aと同軸に支持され、外周側にベルトが巻回される溝を有するリング36Cとにより大略構成されている。また、ハブ36Aの中心には、クランク軸35の取付軸部35Aが挿通される取付穴36Dが形成されている。
さらに、プーリ36のハブ36Aには、取付穴36Dの一部を軸方向に切欠いてキー溝36Eが設けられている。このキー溝36Eは、クランク軸35のキー溝35Bと対面して四角穴を形成することができ、この四角穴には後述の回り止めキー37が嵌合される。
37はクランク軸35の取付軸部35Aとプーリ36との間に設けられた回り止め部材としての回り止めキーを示している。この回り止めキー37は、クランク軸35に対してプーリ36を回転方向に固定し、該プーリ36とクランク軸35とが一体的に回転するように連結するものである。また、回り止めキー37は、クランク軸35が回転したときに生じるモーメントを釣り合わせるためのバランスウエイト37Bを備えている。
即ち、回り止めキー37は、図8に示す如く、クランク軸35のキー溝35Bとプーリ36のキー溝36Eとの間に挿嵌される係合部をなす角柱状のキー本体37Aと、該キー本体37Aの長さ方向の一端部に半径方向の外側に突出して設けられたバランスウエイト37Bとにより形成されている。そして、回り止めキー37は、バランスウエイト37Bがクランクケース32側に配置した状態で、キー本体37Aをクランク軸35のキー溝35Bとプーリ36のキー溝36Eとの間に挿嵌することにより、クランク軸35に対してプーリ36を回り止めすることができる。
また、回り止めキー37のバランスウエイト37Bは、第1の実施の形態による回り止め板21のバランスウエイト21Bとほぼ同様に、クランク軸35が回転したときに生じるモーメントが釣り合うように、キー本体37Aからの半径方向位置、重量が設定されている。
従って、バランスウエイト37Bの設定が異なる回り止めキー37を複数種類用意し、適したバランスウエイト37Bを備えた回り止めキー37を選択して取付けることにより、これらの回り止めキー37は、複数種類の往復動空気圧縮機のクランク軸35に生じるモーメントを適宜にバランスさせることができる。これにより、プーリ36からウエイトを廃止できるから、該プーリ36は共通の部品として使用することができる。
かくして、このように構成された第2の実施の形態においても、第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。しかも、第2の実施の形態によれば、回り止めキー37にバランスウエイト37Bを設けることにより、プーリ36を共通の部品として用いることができる。特に、プーリ36は、金属材料からなり、また多くの切削加工を必要とするもので製造コストが嵩むために、共通化することでコストの削減を図ることができる。
なお、第1の実施の形態では、回り止め板21のバランスウエイト21Bを略T字状に形成した場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば図9に示す変形例のように、回り止め板41を係合板部41A、バランスウエイト41BおよびD字穴41Cにより形成してもよい。この場合、バランスウエイト41Bは、扇状に形成することにより大きな重量を得ることができ、または薄肉に形成することができる。また、バランスウエイトの形状は上述したものに限るものではなく、配置するスペースの形状、必要とする重量等により自由に設定することができる。この構成は、第2の実施の形態にも同様に適用することができるものである。
また、第1の実施の形態では、冷却ファン20の係合筒部20Dと回り止め板21の係合板部21Aをそれぞれ六角形状に形成した場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこの構成に限るものではなく、冷却ファン20の係合筒部20D、回り止め板21の係合板部21Aを、三角形、四角形、五角形、七角形以上の形状としてもよい。
一方、第2の実施の形態によるプーリ36では、ハブ36Aの外周側に冷却風を発生する複数枚の羽根36Bを設け、該各羽根36Bの先端にリング36Cを支持する構成とした場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えばハブの外周側に複数本の支持棒を設け、該各支持棒の先端にリングを支持する構成としてもよい。この場合には、他の場所に冷却ファンを設ける構成とすればよい。
さらに、各実施の形態では、2段式の水平対向型往復動空気圧縮機1,31を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば、1段または3段以上の往復動圧縮機に適用してもよく、また、シリンダの配置形態もV型等の他の形態としてもよい。しかも、空気以外の気体として、冷媒、窒素等を圧縮するのに用いてもよい。
本発明の第1の実施の形態に適用される2段式の水平対向型往復動空気圧縮機を示す外観斜視図である。 図1の往復動空気圧縮機の縦断面図である。 クランク軸と冷却ファンと回り止め板との取付状態を図2中の矢示III−III方向から拡大して示す要部拡大断面図である。 クランク軸と冷却ファンと回り止め板とを分解した状態で示す分解斜視図である。 図4中の回り止め板を拡大して示す拡大斜視図である。 本発明の第2の実施の形態に適用される2段式の水平対向型往復動空気圧縮機を示す外観斜視図である。 クランク軸とプーリと回り止めキーとを分解した状態で示す分解斜視図である。 図7中の回り止めキーを拡大して示す拡大斜視図である。 本発明の変形例による回り止め板を示す拡大斜視図である。
符号の説明
1,31 水平対向型往復動空気圧縮機
2,32 クランクケース
3,33 低圧側シリンダ
4,10 シリンダ
7,13 ピストン
9,34 高圧側シリンダ
15,35 クランク軸
15A,15B 偏心部材
15C 段部
15D,35A 取付軸部
17 バランスホイール
20 冷却ファン(回転部材)
21,41 回り止め板(回り止め部材)
21A,41A 係合板部(係合部)
21B,37B,41B バランスウエイト
21C,41C D字穴(係合部)
35B,36E キー溝
36 プーリ(回転部材)
37 回り止めキー(回り止め部材)
37A キー本体(係合部)

Claims (3)

  1. クランクケースと、該クランクケースに取付けられたシリンダと、該シリンダ内に往復動可能に挿嵌されたピストンと、一端側が前記クランクケース内でピストンに接続され他端側がクランクケースの外部に突出したクランク軸と、該クランク軸の突出端側に設けられた回転部材と、前記クランク軸と該回転部材との間に設けられクランク軸に対して回転部材を回り止めする回り止め部材とを備えてなる往復動圧縮機において、
    前記回り止め部材には、前記クランク軸が回転したときに生じるモーメントを釣り合わせるためのバランスウエイトを一体に形成する構成としたことを特徴とする往復動圧縮機。
  2. 前記回り止め部材は、前記クランク軸と回転部材とに回り止め状態で係合する係合部と、該係合部から半径方向に延びて該係合部と一体に形成された前記バランスウエイトとにより構成してなる請求項1に記載の往復動圧縮機。
  3. 前記回り止め部材は、前記クランク軸に形成したキー溝と前記回転部材に形成したキー溝との間に挿嵌される回り止めキーとして形成し、該回り止めキーに前記バランスウエイトを設ける構成としてなる請求項1または2に記載の往復動圧縮機。
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