JP4854935B2 - 鋼板のスケール除去装置 - Google Patents

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Description

本発明は、鋼板表面のスケールを除去するためのスケール除去装置に関するものである。
従来から、圧延ラインにおいて、鋼板のスケールを除去するために、いわゆるデスケーリングが行われている。デスケーリングを行うスケール除去装置は、通常、鋼板の表面にノズルから水を噴射し、その噴射された水の衝撃力によって鋼板のスケールを剥離して除去する。
例えば、特許文献1に記載の技術では、水の噴射圧力から鋼板表面に対する水の衝撃力(以下単に衝撃力という)を推定する式を基にして、スケールを除去するために必要な衝撃力を決定している。
また、例えば特許文献2に記載の技術では、P(リン)やSi(シリコン)の重量%を基にして、スケールを除去するために必要な衝撃力を決定している。
また、例えば特許文献3に記載の技術では、鋼板表面に達した高圧水の衝突エネルギーを算出して、スケールの除去を行なう装置が提案されている。
特開平6−315713号公報 特開平6−190433号公報 特開平6−114432号公報 特許第3129967号公報
しかしながら、従来の鋼板のスケール除去装置では、鋼の成分や水の噴射圧力から衝撃力を決定している。すなわち、前述の衝撃力を得るため、圧力源の高圧化や水量を増加させることを主体としている。そのため、設備の改造費用の増大や、鋼板の過冷却等の問題が生じていた。
また、スケールのなかでも、特に赤スケール(Si含有量が多い鋼(Si>0.15重量%)で生成される、ファイアライト(FeSiO)を多く含んだ剥離しにくいスケール)は、鋼の成分のみならず加熱条件等の操業因子によってもスケール剥離度が大きく変化する。そのため、成分影響のみ考慮して圧力源の高圧化や水量を増加させるなどの手段によっても、赤スケールを効率良く効果的に除去するために適切な条件を設定してスケール除去を行なうのは容易ではない。
本発明は、このような点に着目してなされたものであって、鋼の成分調整や、圧力源の高圧化によるスプレー圧力の増加や水量を増加させるなどの手段によらず、例えば赤スケールを効率良く効果的に除去するために適切な条件を設定してスケール除去を行なうことができる、鋼板のスケール除去装置を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために、本発明者らは、スケール除去用ノズルから噴射(スプレー)された液滴が鋼板の表面に衝突した際に発生する衝撃力の総和である総衝撃力を衝撃面の面積であるスプレー面積(液滴衝突面積)で除した値である単位衝撃力に基づいてスケール除去能力を定量評価した。
具体的には、特許文献4に開示したように、水を噴射して鋼板のスケールを除去するに際し、噴射された水のスケール除去能力(B1)、B1=f1(F、S、T)として、B1とスケール剥離難度(B2)との関係から単位衝撃力Sの条件を定める。そして、この単位衝撃力Sと経済性とを考慮して、B1の式に関与するパラメータを一定の条件をもって決定し、水を噴射するようにしている。
ここで、F:鋼板表面での噴射された水の総衝撃力[N]
F=f3(D、P0)…(1)
S:鋼板表面での噴射された水の単位衝撃力[Pa]
S=f4(P0、D、H、β)…(2)
T:スケール除去時間[sec]
このようにして、鋼板の製造において、安定してスケール除去可能な設備条件を、FおよびSで決定されるスケール除去能力式によって定量的に把握できるようになる。さらに、F,Sの絶対値とスケール除去に係わる各種パラメータ、水の流量Q[m/s],水滴の粒子径D[m],スプレー圧力P0[Pa],スプレー距離H[m],スプレー形状を考慮した係数β[−]等との関係が定量化されるため、スケール除去に係る装置や設定値等の設計を操業の経済性をよりよくしうる条件をもって容易に行なうことができる。
以下、図1に基づき、この単位衝撃力Sを用いてスケール除去能力を定量評価する内容について補足説明する。
まず、鋼板の表面へ噴射された水に関し、図1に示す水滴モデルを仮定すると、上記式(1)および式(2)に示された噴射された水の総衝撃力(F)と単位衝撃力(S)は、下記式(1)’および式(2)’のように表すことができる。
Figure 0004854935
Figure 0004854935
そして、この式(1)’、式(2)’を用いると、各種パラメータ(例えば、流量、水滴の粒子径、スプレー圧力、スプレー距離、スプレー形状等)に基づいたスケール除去装置のスケール除去能力、つまりFとSの定量化が可能となる。なお、式(1)’および式(2)’で用いるパラメータは、図1に示すものの他、ρは水滴密度[kg/m]、αは水滴の粒子が板に当たる時の衝突面積を考慮した係数[−]、tは衝撃波が水滴の中を伝わる時間(液滴の直径/音速)であり、Cは音速[m/s]である。
次に、噴射された水のスケール除去能力B1は、高温の鋼板と似た塑性変形を示すアルミ供試材を用いて、予め、F、S、Tと供試材の単位面積あたりの壊食量(水をスプレーした時の質量減量(スケール除去前板重量−スケール除去後の板重量)B[10−3g/mm])との関係を定量化し、式(3)を得た。
Figure 0004854935
本スケール除去装置の評価は、この壊食量Bを、ノズルから噴射された水のスケール除去能力の評価指数B1として定めることにした。
そして、上記定量評価による考察から、スプレー厚み(液滴衝突面での厚み)を出来るだけ小さくすることによってスケール除去能力を向上させることができることに注目し、スプレー厚み(液滴衝突面での厚み)を出来るだけ小さくすることによってスケール除去能力を向上させることができることを見出した。
そして、この知見に基づいてさらにノズル内部の整流性の研究を行い、ノズルの形状をスプレー厚みが小さくできる形状にするとともに、鋼板とノズル先端との対向する距離をスケールを除去するうえで最も効果的に設定することによって、ねらいとするスケール除去条件を得るに至った。
すなわち、本発明に係る鋼板のスケール除去装置は、鋼板の表面にノズルから水を噴射し、該噴射された水の衝撃によって前記鋼板のスケールを除去するスケール除去装置であって、前記ノズルは、前記鋼板に対する水の衝撃面における長手方向両端部での衝撃力が、該長手方向略中央部での衝撃力に対してほぼ同等となるように水を噴射可能なノズルであり、その先端部が凹面状に開口した吐出孔と、該吐出孔から所定のテーパ角をもって延びるテーパ部と、該テーパ部に連なって軸方向に連続する径大部とを有し、前記テーパ角は30°以上80°以下であり、前記吐出孔の開口形状は、短径に対する長径の割合が1.2〜2.5の楕円であり、その短径に対する径大部の内径の割合が3以上であり、前記鋼板表面と前記ノズルの先端との対向距離を100mm以上150mm以下に設定したときに、スプレー厚みが2mmから3mmの薄さになり且つ噴射された水の衝撃面における長手方向の中央部での衝撃力が、該長手方向の両端部での衝撃力に対して90%〜110%の範囲になることを特徴とする。
通常、ノズルからの吐出流は鋼板の表面に対して、図1に示すように、ノズル軸心に対して垂直な面内の一方向(両方向又は幅方向)に広がる衝撃面(同図では、略楕円形状)を形成する。そのため、本発明に係る鋼板のスケール除去装置によれば、前記ノズルは、吐出流の衝撃力分布において、衝撃力の作用している部分での長手方向(幅方向)の両側で衝撃力分布がシャープな立ち上がりを示すだけでなく、長手方向(幅方向)の全体にわたってほぼ均一な衝撃力が得られる。したがって、このノズルによれば、幅方向均一にスケール除去をすることができる。なお、「ほぼ同等」とは、中央部の衝撃力が端部の衝撃力の90%〜110%になることである。
そして、ノズル先端の鋼板に対する距離は、上記関係式による定量的な評価指標に基づいて決定したものである。詳しくは、後述する実施形態および実施例から明らかとなるが、例えば、従来の平均的スケール除去装置(スプレー距離220mm、100%流量)に対して、前記ノズルを用いた場合には、鋼板表面と前記ノズルの先端との対向距離を100mm以上150mm以下に設定したときに、スプレー厚みが2mmから3mmの薄さになり且つ噴射された水の衝撃面における長手方向の中央部での衝撃力が、該長手方向の両端部での衝撃力に対して90%〜110%の範囲になるので、60%流量まで流量を減らしても、例えば150mmまでスプレー距離を接近させれば容易に従来性能を上回るスケール除去性能を達成しつつ60%流量まで流量を減らすことができる。そのため、前記ノズルを使用し、かつスプレー距離を接近させてスケールの除去を行なうようにすれば、低圧及び/又は低流量であっても、スケール除去性能(アルミニウム壊食量)を大きくしつつ流量を減らして操業することができる。したがって、噴射される水の量を削減しても、従来に比べてスケール除去の能力を維持または向上させることができる。
なお、スプレー距離を100mm未満とすることも不可能ではないが、鋼板との距離の変動量を考慮すれば、100mm以上とするのが好ましい。また、175mmを超えて使用することも可能だが、従来の性能を少なくとも維持しつつ、60%流量まで流量を減らしても十分なスケール除去性能を達成する上では、175mm以内で使用することが望ましい。
また、本発明に係る鋼板のスケール除去装置によれば、前記ノズルは、その先端部が凹面状に開口した吐出孔と、該吐出孔から所定のテーパ角をもって延びるテーパ部と、該テーパ部に連なって軸方向に連続する径大部とを有するので、前記ノズルは、スプレー厚み(液滴衝突面での厚み)を出来るだけ小さくしうるノズルである。すなわち、ノズル孔が、先端部の凹面で開口した吐出孔と、この吐出孔に至るテーパ部と、径大部とを備えることによって、低い吐出圧や低い吐出流量であってもスプレー厚みを小さくすることで衝撃力を高めることができ、スケール除去性能を改善できる。そのため、鋼板の温度低下も大きく抑制できる。したがって、このノズルによれば、より効果的にスケールを除去することができる。
なお、本明細書において、「径大部」は、吐出孔に連なるテーパ部から上流方向に連なる流路を意味し、テーパ部の上流端から実質的に同じ内径D1で延びる流路を意味する。そのため、「径大部」は「円筒状流路」と同義に用いることができる。テーパ部の上流端から「実質的に同じ内径」とは傾斜角度0〜3°(特に0〜2°)で延びる流路の平均内径を意味し、傾斜角度3°を超える角度をテーパ角と規定することができる。なお、「実質的に同じ内径で延びる流路」とは、その流路の内径D1に対する流路長さLの比(L/D1)が1以上である流路を意味する。また、実質的に同じ内径部であっても、流路の内径D1に対する流路長さLの比(L/D1)が1未満(L/D1<1)の部位は、テーパ部の一部とする。そのため、吐出孔から上流方向に、実質的に同じ内径で延びる円筒状流路と、この円筒状流路から上流方向にテーパ状に延びる円錐状流路とが形成されたノズル又はノズルチップや、吐出孔から上流方向に、テーパ状に延びる円錐状流路と、この円錐状流路から上流方向に実質的に同じ内径で延びる円筒状流路とが形成されたノズルやノズルチップにおいて、前記円筒状の内径D1に対する流路長さLの比(L/D1)が1未満(L/D1<1)であるとき、これらの円筒状流路はテーパ状流路を構成する。さらに、「吐出孔の短径に対する径大部の内径の割合」とは、「吐出孔の短径に対する径大部の下流端(又はテーパ部の上流端)の内径の割合」を意味する。
さらに、本発明に係る鋼板のスケール除去装置によれば、前記ノズルは、前記テーパ角は30°以上80°以下であり、前記吐出孔の開口形状は、短径に対する長径の割合が1.2〜2.5の楕円であり、その短径に対する径大部の内径の割合を3以上としているので、低圧(例えば、圧力5〜30MPa)及び/又は低吐出流量(例えば、吐出流量40〜200L/分)で吐出孔から水を噴射させて鋼板のスケールを除去するスケール除去用ノズルとして好適である。特に、鋼板として、例えば低Si鋼板の表面のスケールを除去するためのスケール除去用ノズルとして好適である。
本発明によれば、低い吐出流量でも効率よくスケール除去を行なうことができるので、鋼板の冷却を抑制しつつスケール除去性能を維持または向上できるスケール除去装置を提供できる。
以下、本発明に係る鋼板のスケール除去装置の一実施形態について説明する。
図2は本発明に係る鋼板のスケール除去装置の一例を示す概略構成図である。
同図に示すように、鋼板の圧延工程は、圧延材(鋼板)100を加熱する加熱炉50と、加熱炉50から取り出された圧延材100からスケールを除去するために加熱炉50出側(HSB)に設置された加熱炉出側デスケラ60と、それに続いて粗圧延を行なう粗圧延機70と、それに続いて仕上げ圧延を行なう仕上げ圧延機80とから構成されている。
そして、本発明のスケール除去装置は、各圧延工程に配置される。すなわち、加熱炉出側デスケラ60には、加熱炉出側デスケノズル61が圧延材100の上下に配置される。同様に、粗圧延機70の粗圧延入側(RSB)にはデスケノズル62、仕上げ圧延機80の仕上げ圧延入側(FSB)にはデスケノズル63がそれぞれ圧延材100の上下に配置される。各デスケノズル61、62、63のそれぞれには、後述するノズル1が装着されている。デスケノズル61、62、63は、ポンプ30、アキュムレータ40に配管を通して接続されており、高圧の水を圧延材100表面に噴射することができる。なお、この設備では、複数台のポンプ30とアキュムレータ40とによって、噴射される高圧水の圧力と吐出量とを常に安定して確保することができる。
図3は、上記のスケール除去装置に用いられるノズルの一例を示す概略斜視図であり、図4は図3のX−X線概略断面図、図5は図3のノズル先端部の概略正面図である。
図3〜図5に示すように、本発明のスケール除去装置に用いられるノズル1は、ケーシング2と、ノズルケース11と、ノズルチップ12とから主に構成されている。そして、これらの部材によってノズル1の軸線方向に流路(又はノズル孔)が形成されている。
詳しくは、ケーシング2は、略円筒状をなしており内部に流路(又はノズル孔)を備え、ノズル1の上流側となる一端から水が流路内に流入可能になっている。そして、ケーシング2の他端にノズルケース11が装着される。ノズルケース11は、略円筒状をなし、ノズルチップ12がノズル1の先端部側に装着されている。ノズルチップ12は、超硬合金製であり、ここから吐出流を噴出させる。
なお、この例では、ケーシング2は、ノズルケース11に対してねじによって固定可能な第1のケーシング2aと、この第1のケーシング2aに対してねじによって固定可能な第2のケーシング2bとから構成されている。
第2のケーシング2bの上流側端部での周面及び端面(平坦面)には、軸方向に延びる複数のスリット(又は流入口)3が周方向に所定の間隔ごとに形成されている。この複数のスリット3は、不純物の流入を規制しつつ水を流入させるためのフィルタとしてはたらくものである。また、第2のケーシング2b内の流路には、整流ユニット(又は整流器若しくはスタビライザ)4が配設されている。整流ユニット4は、スリット3から流入した水をノズル孔に案内するためのものであり、芯体から放射方向に延びる複数の整流板(整流羽根)5と、芯体の上流側及び下流側に同軸に形成され、かつそれぞれ先端部を上下流方向に向けて形成された鋭角な円錐部(上流側又は下流側が先細り状態の円錐部)6a、6bとを備えている。フィルタを構成し、かつ整流ユニットを備えたケーシング2は、フィルタユニット又は整流ケーシングと称することもできる。
なお、整流ユニット4の整流板5は第2のケーシング2bの内壁に当接しているとともに、整流ユニット4は固定手段(例えば、係止、溶着、固着など)により下流側への移動が規制されている。
ケーシング2の流路は、第2のケーシング2bの上流側端部(流入口)から整流ユニット4の下流端に至り、かつ実質的に同じ内径の円筒状流路P1と、前記整流ユニット4の下流端から下流方向に向かって第1のケーシング2aの途中部に至り、かつ緩やかな傾斜でテーパ状に狭まる傾斜流路(環状傾斜流路)P2と、この傾斜流路の下流端から下流方向に向かって延び、かつ実質的に同じ内径の円筒状流路P3とを備えている。この例では、傾斜流路(環状傾斜流路)P2を形成する傾斜壁(テーパ部)のテーパ角は、例えば5〜10°程度に形成されている。
ノズルケース11内には、ノズル1の先端部から上流方向に向かって、超硬合金製のノズルチップ12と、前記第1のケーシング2aの下流端と実質的に同じ内径の流路が形成されたブシュ(又は環状側壁)17とが順次装着されている。ノズルチップ12は掛止段部13により先端部方向への抜けが規制されている。そして、ノズルチップ12の先端面には、断面U字状の湾曲溝14が半径方向に形成されるとともに、この湾曲溝14の湾曲凹面には、楕円形状の吐出孔15が開口している。なお、湾曲溝14の底面は、吐出孔15を最下部として延出方向(又は半径方向)に向かうにつれて両端部が隆起した湾曲状底面であってもよい。
そして、ノズル1の軸線方向に延びるノズル孔は、湾曲溝14で楕円形状に開口した吐出孔(又は噴射口)15と、ノズルチップ12に形成され、かつ吐出孔15から軸線の上流方向に向かって直線的に拡径して延びるテーパ部(又は円錐状傾斜壁)16により形成された円錐状流路P5と、ブシュ17により形成され、かつテーパ部16の上流端から軸線方向に沿って実質的に同じ内径で上流方向へ連なる円筒状流路P4とで構成されている。すなわち、ノズル1の流路(ノズル孔)は、吐出孔15と、この吐出孔15からテーパ部16により所定のテーパ角で上流側に拡がって延びるテーパ状流路(又は円錐状流路)P5と、このテーパ状流路P5の上流端からブシュ17の円筒状流路P4によりほぼ同じ内径で延びる円筒状径大流路(テーパ状流路P5の上流端から整流ユニット4の上流端に至るまでの流路)P4〜P1とで構成されている。なお、テーパ部16の上流端から実質的に同じ内径で延びる流路(この例では、テーパ部16の上流端から緩やかな傾斜流路P2の下流端までの円筒状流路P3及びP4)を径大部18とすることができる。
さらに、楕円形状の吐出孔15の長径/短径比は、1.5〜1.8程度に形成され、吐出孔15と径大部18との関係について、吐出孔15の短径D2に対する径大部18(円筒状流路P3及びP4、又は整流ユニットから下流方向に延びる傾斜流路P2の下流端)の内径D1の割合(D1/D2)は、ノズルを小型化するため、4.5〜6.9程度に設定している。さらに、低圧及び/又は低流量であっても衝撃力を高めるため、テーパ部16の角度(テーパ角)θは、45〜55°程度に設定している。
なお、ノズルケース11やケーシング2の適所(この例では、ノズルケース2)には、アダプター(図示せず)を利用して導管(図示せず)にノズル1を取り付けるための鍔部(又はフランジ)19などの取付部を形成できる。また、ノズルケース11には、位置決め精度を高め、所定方向にフラット又は帯状に吐出流を噴射させるため、導管に対する位置決め用凸部20を形成してもよい。
図6に、ノズル内部の整流性の見直しを行った結果、スプレー厚みが小さくなったノズル1および従来のノズル(図12に示す)のスプレー距離(図1参照)とスプレー厚み(図1参照)との関係を示す。
図6から判るように、ノズル1では、従来のノズルに比べて約34%スプレー厚みが薄くなっている。そのため、同一の条件で鋼板のスケール除去を行なえば、上述した単位衝撃力Sを用いてスケール除去能力を定量評価する関係式から判るように、スプレー厚みが薄くなれば、衝突面積Aを小さくすることができる。そのため、単位衝撃力Sを大きくすることができる。したがって、このノズル1は、水を吐出させ、熱間圧延などの鋼板表面のスケールを除去するためのスケール除去用ノズルとして好適に使用することができる。
具体的には、低圧、例えば、吐出圧又は噴出圧5〜30MPa(好ましくは8〜25MPa、さらに好ましくは10〜20MPa、特に12〜18MPa)程度でノズル1から水を噴射させることにより、鋼板のスケールを除去できる。また、水の流量が低流量であっても、ノズル1から水を噴射させて鋼板のスケールを除去できる。そのため、スケール除去過程での鋼板の冷却を抑制でき、圧延を円滑に行なうことができる。具体的な水の吐出流量(又は噴射流量)としては、例えば20〜200L/分程度の範囲から選択でき、通常、25〜150L/分、好ましくは30〜100L/分程度であってもよい。
さらに、ノズル1のスプレー距離は、200mm以下(好ましくは100〜175mm、さらに好ましくは125〜150mm)程度とするのがよい。なお、スプレー距離を100mm未満とすることも不可能ではないが、鋼板との距離の変動量を考慮すれば、100mm以上とするのが好ましい。また、175mmを超えて使用することも可能だが、従来の性能を少なくとも維持しつつ、60%流量まで流量を減らしても十分なスケール除去性能を達成する上では、175mm以内で使用することが望ましい。
ところで、通常、ノズルからの吐出流は鋼板の表面に対して、図1に示すように、ノズル軸心に対して垂直な面内の一方向(両方向又は幅方向)に広がる衝撃面(同図では、略楕円形状)を形成する。このようなノズル(フラットスプレーノズル)は、通常、前記長手方向(幅方向)に対して垂直な方向(厚み方向)に、壊食厚み角度φを備えており、所定の壊食厚み角度φで水が吐出又は噴出される。壊食厚み角度φはスケール除去効率を損なわない限り特に制限されず、例えば、1.5〜3°(好ましくは2〜2.5°)程度である。なお、壊食厚み角度φは下記式に従って算出できる。
φ:2tan−1[(t−d)/2H]
(式中、t(mm)は壊食厚み、d(mm)はノズル吐出孔の短径、H(mm)はスプレー距離又は噴射距離を示す。)
このように設定されたノズル1では、衝撃面においてシャープでしかも均一な衝突力分布をより好適に実現できる。すなわち、ノズル1は、吐出流の衝撃力分布において、衝撃面の長手方向(幅方向)での両側ではシャープな立ち上がりを示すだけでなく、長手方向(幅方向)の全体にわたってほぼ均一な衝撃力を示す。また、ノズル1は、衝撃力分布において、吐出流の長手方向(幅方向)の広範囲にわたり均一で高い衝撃力が得られる。この点、長手方向(幅方向)の中央部の衝撃力が強く、側部にいくにつれて衝撃力が小さくなる山形状の衝撃力分布を示す従来のノズルとは、衝撃力分布の点で大きく異なる。
上述の構成によるスケール除去装置において、圧延工程でのスケール除去は次のように行われる。
圧延に先立って圧延材100を加熱炉50にて、1100〜1400℃の高温に加熱する。このとき、加熱炉50内は、一般に酸化雰囲気であるため、圧延材100の表面にはスケールが生成する。スケールは、酸化鉄を主体とし、加熱炉50から取り出された時点での圧延材100表面のスケール厚みは1〜2mm程度になる。そのため、スケールが鋼片100表面に付着したままで圧延を行なうと、圧延材100の表面にスケールが食い込み、スケール疵と呼ばれる表面欠陥を生じてしまう。そこで、圧延前にまず、加熱炉出側デスケラ60での加熱炉出側デスケノズル61にて、高圧水を鋼片100表面に噴射してスケールを除去する。続いて、粗圧延、さらに仕上げ圧延が行われるが、それぞれの工程での粗圧延入側(RSB)、仕上げ圧延入側(FSB)においてもデスケノズル61、62によって、スケールの除去をおこなうことができる。
そして、本発明に係る鋼板のスケール除去装置では、上述したノズル1を使用するとともに、鋼板の表面に対するノズル1先端の吐出孔を適切な距離(100mm〜175mm)に設定している。そのため、経済的かつ効果的にスケール除去を行なうことができる。
以上説明したように、本発明に係る鋼板のスケール除去装置によれば、ノズル1は、スプレー厚み(液滴衝突面での厚み)を出来るだけ小さくしうるノズルである。すなわち、ノズル孔が、先端部の凹面で開口した吐出孔15と、この吐出孔15に至るテーパ部16と、径大部18とを有しているため、低い吐出圧や低い吐出流量であっても衝撃力を高めることができ、スケール除去効率を改善できる。
また、鋼板の表面に衝撃力が加わる部分の長手方向での少なくとも一端部の衝撃力が、その長手方向での略中央部の衝撃力に対してほぼ同等となるノズルでもある。そのため、このノズルは、吐出流の衝撃力分布において、幅方向の両側ではシャープな立ち上がりを示すだけでなく、幅方向の全体にわたってほぼ均一な衝撃力が得られる。したがって、このノズルによれば、より効果的にスケール除去をすることができる。
さらに、ノズル1の先端部の鋼板に対する距離は、定量的な評価指標に基づいて、鋼板表面とノズル1の先端との対向する距離を100mm以上175mm以下に設定している。
すなわち、吐出孔15と鋼板との距離を100mm以上175mm以下で、ノズル1から水を吐出させて鋼板(例えば、低Si鋼板又は普通鋼板)表面のスケールを除去すれば、効果的にスケール除去をすることができる。そのため、スケール除去に必要な水の量を削減しても従来に比べてスケール除去の能力を維持または向上させることができる。また、鋼板の温度低下も大きく抑制できる。
なお、本発明は種々の鋼板表面のスケール除去に利用でき、鋼板の種類は特に制限されない。例えば鋼板はSi含有量の多い高Si鋼板であってもよいが、Si含有量の少ない低Si鋼(例えば、Si0.5重量%以下(0.2〜0.5重量%程度)の普通鋼など)のスケール除去にも有効に利用できる。
また、本発明に係るノズル1では、径大部18から所定のテーパ部16を経て吐出孔15に至るノズル孔を有し、かつフラットスプレーノズルを構成できる限り、吐出孔15を含めてノズル孔の形状は特に制限されず、種々のノズル孔が利用できる。
例えば、ノズル先端部の凹面は、前記断面U字状溝(断面湾曲面)に限らず、湾曲凹面(開口部側が広がり、上流部側が狭まった湾曲面、例えば、球面状の凹部面、楕円面状の凹部面、茶碗状凹部面、ラッパ状凹部などの湾曲凹面など)であってもよい。さらに、ノズル先端部の凹面は、湾曲状又は直線状に傾斜した側壁を有する凹部で形成してもよい。また、その他の部分についても本発明の要旨を逸脱しなければ、適宜変更可能である。
以下、本発明に係るスケール除去装置に適用可能なノズル先端部の他の例を示す。
図7は本発明におけるスケール除去装置に使用されるノズル先端部の他の例を示す部分概略斜視図であり、図8は図7のノズルの先端部を示す概略断面図である。この例では、ノズルケース21に装着された超硬合金製のノズルチップ22の先端部には、楕円形状の凹部24(又は環状凹部)が形成され、この凹部24は、ノズルの先端部から上流側にいくにつれて半径方向の内方へ直線状又は湾曲して傾斜した(又は狭まる)傾斜側壁24aと、この傾斜側壁の上流端から軸線方向に延びる周壁24bとを備えている。そして、このような凹部24の中央部には、前記楕円形状凹部24の長軸と軸線を同じくして楕円形状の吐出孔25が開口している。この吐出孔(又は前記周壁の上流端)25から上流方向には、前記と同様に、テーパ状環状側壁(又はテーパ側壁)26により所定のテーパ角で拡がるテーパ状流路(又は円錐状流路)P5と、ブシュ又は環状側壁27によりほぼ同じ内径で延びる流路(径大流路又は径大部)P4(又はP4〜P1)とが形成されている。
このようなノズルでも、前記径大部及びテーパ部を経て吐出孔から水を噴出できるので、低圧及び/又は低流量であってもスケール除去効率を向上できる。
さらに、吐出孔の全周にわたって、周壁により所定の厚みを確保できるとともに、テーパ部(又はテーパ側壁)と傾斜側壁との角度を大きく形成でき厚肉化できるので、吐出孔を含めてノズル孔の耐摩耗性を改善できる。また、吐出孔の全周にわたって傾斜側壁が形成され、吐出孔が深部に位置するので、ノズルからの吐出流が鋼板などから跳ね返っても、吐出孔やその周辺に衝突するおそれが少なくなる。そのため、ノズルの耐久性を改善できる。
なお、前記凹部の周壁がなくても、吐出孔の全周にわたって厚肉化でき、ノズルの耐摩耗性を向上できるので、前記凹部の周壁は特に必要はなく、前記傾斜側壁で吐出孔が開口していてもよい。また、周壁の壁面は軸線方向に延びる平坦面である必要はなく、アール状の湾曲面であってもよい。前記傾斜側壁は、吐出水と接触可能であってもよいが、吐出部での耐摩耗性を改善するとともに、吐出孔からのスプレーパターンを維持するためには、傾斜側壁に対して吐出水が非接触であるのが好ましい。そのため、前記傾斜側壁は、吐出水と非接触な角度、例えば45〜80°、特に50〜70°程度に傾斜角を調整してもよい。
ノズル孔は、通常、先端部の凹面又は凹部で開口した吐出孔と、吐出孔から延びるテーパ部と、このテーパ部に連なる径大部とで構成すればよく、前記吐出孔とチップ端面との間には、通常、傾斜壁が形成されている。
吐出孔は、前記特定の楕円形状に限らず、扇平状など種々の形状の吐出孔が採用できるが、通常、楕円形状である。例えば、楕円形状の吐出孔において、長径と短径との割合は、例えば、長径/短径=1.2〜3、好ましくは1.2〜2.5、さらに好ましくは1.4〜2程度であってもよい。
前記テーパ部は、所定の角度で直線状に傾斜していてもよく、異なる複数の傾斜角で傾斜していてもよく、また、湾曲して傾斜していてもよい。
図9はテーパ部の他の例を示す概略断面図である。
この例では、ノズルケース31に装着されたノズルチップ32には、吐出孔から上流方向に延びるテーパ部(テーパ側壁)36が形成されており、このテーパ部は、2つのテーパ部、例えば、テーパ角(傾斜角度)θ1の大きな第1のテーパ部(円錐状側壁)36aと、この第1のテーパ部の上流端に連なって第1のテーパ部36aよりもテーパ角(傾斜角度)θ2が小さな第2のテーパ部(円錐台状側壁)36bとで構成されている。なお、第1のテーパ部36aのテーパ角θ1は50〜90°(例えば50〜80°)程度、第2のテーパ部36bのテーパ角θ2は20〜55°(例えば30〜50°)程度に形成してもよい。また、第2のテーパ部36bの上流端からは、ブシュ又は環状壁37で形成された円筒状流路が連なっている。
前記テーパ部は、角度の異なる複数のテーパ部(例えば3以上のテーパ部)で構成された多段テーパ部であってもよい。複数のテーパ部のテーパ角は、上流方向に向かって、順次、大きく形成してもよく、小さく形成してもよい。なお、複数のテーパ部は、先端部のテーパ部から上流方向に離れて形成されていてもよいが、通常、先端部のテーパ部に対して隣接又は連続して形成されている。さらに、吐出孔から軸線方向の上流側に向かって内径が連続的に大きくなるテーパ部が形成されている限り、紡錘状の湾曲面(湾曲テーパ面)によりテーパ面を形成してもよい。
前記テーパ部の角度(テーパ角)θは、特に制限されず、20〜80°程度の範囲から選択してもよく、通常、例えば30〜80°、好ましくは35〜75°(例えば35〜60°)、さらに好ましくは40〜70°、特に40〜60°程度の範囲から選択できる。なお、テーパ部が複数のテーパ部や湾曲部で構成されている場合、前記テーパ角θは、吐出側(下流側)に位置する最小の孔部(吐出孔)と、上流側に位置する径大部の始端部とを結ぶ線で形成される角度を意味する。
また、吐出孔の短径D2に対する径大部の内径D1の割合(D1/D2)は、特に制限されず、2〜10程度であってもよい。ノズルを小型化するためには、割合(D1/D2)は、3以上(特に、3以上7未満)、例えば3〜6.9(例えば3〜6)、好ましくは3.5〜6.9(例えば3.5〜6)、さらに好ましくは4〜6.5(例えば4〜6)程度であり、4.5〜6(例えば4.5〜5.5)程度であってもよい。なお、径大部の内径D1は8〜20mm(例えば8〜15mm、好ましくは9〜15mm)程度であってもよい。
径大部は、通常、実質的に同じ内径に形成する場合が多いものの、スケール除去効率を損なわない限り、前記傾斜部のように、上流方向に向かって内径が若干拡大して傾斜していてもよい。筒状ケーシングの傾斜流路(環状傾斜流路)のテーパ角は、例えば3〜25°(好ましくは5〜15°)程度に形成してもよい。径大部(円筒状径大部又は径大流路部)の全体の長さは、特に制限されず、例えば30〜300mm(例えば50〜200mm)、好ましくは50〜150mm(例えば75〜150mm)程度である。なお、テーパ部の上流端から実質的に同じ内径で延びる径大部の長さ(例えば、前記図4に示す例では、第1のケーシングの途中部まで延びる流路の長さ)は、例えば25〜200mm(例えば30〜150mm)、好ましくは35〜150mm(例えば40〜125mm)程度であってもよい。
なお、本発明のスケール除去装置に用いられるノズルは、前記吐出孔から上流方向に延びるテーパ部と、このテーパ部からほぼ同じ内径で延びる径大部とを備えていればよく、前記筒状ケーシングは必ずしも必要ではない。また、筒状ケーシングは第1のケーシングと第2のケーシングとで構成する必要はなく、単一のケーシングで構成してもよい。
さらに、ノズルの上流側において整流ユニットは必ずしも必要ではないが、通常、整流手段、例えば前記スタビライザ(又は整流ユニット)が配設されている。なおさらに、前記スタビライザは、径大部(又は径大流路)の上流側に配設すればよく、前記のように、実質的にほぼ同じ内径の径大部又は円筒部の上流側に、内径が漸次緩やかに増大する傾斜部(又は傾斜流路)を形成し、この傾斜部(又は傾斜流路)の上流側のケーシング内にスタビライザを配設してもよく、実質的にほぼ同径の径大部の上流側の所定位置に固定して配設してもよい。前記スタビライザの構造は特に制限されず、放射状に延びる複数の羽根(整流板又は翼)や格子状又はハニカム状流路で構成してもよく、前記のように、ノズルと同軸に延びる軸部又は芯体から周方向の所定間隔毎に放射状に延びる複数の羽根で構成してもよい。さらには、スタビライザの上流側及び/又は下流側には、円錐部は必ずしも必要ではないが、水を案内するための整流案内部材(例えば、前記円錐部や円錐状又はノーズ状案内部材)を取付又は配設する場合が多い。なお、整流板の数は特に制限されず、例えば4〜16枚程度であってもよい。
さらにまた、筒状ケーシングの上流側端部は、前記平坦な端面に限らず、湾曲端面又は膨出状端面を形成してもよい。
図10はケーシングの上流側端部での他の例を示す概略図である。
この例では、筒状ケーシング42の上流側の端部はノーズ状又は頭部状の湾曲端部として形成されており、筒状ケーシング42の端部の周面及び湾曲面には、軸方向に延びる複数のスリット43が所定間隔をおいて周方向に形成されている。このようなケーシングのスリットでも、円滑に水を流入させ、吐出孔から均一で高い衝突力分布で吐出流を噴出できる。
なお、前記フィルタを構成する流入口は、軸方向に延びるスリットに限らず、周方向に延びるスリット、ランダム方向に延びるスリットで形成してもよく、複数の孔で形成してもよい。また、流入口は、周面及び端面の双方に限らず、筒状ケーシングの周面に形成してもよく、上流側端面に形成してもよい。さらに、前記フィルタを構成する流入口を筒状ケーシングに形成することなく、筒状ケーシングの上流側端部内に、ケーシング上流側端部が開口した状態で、整流ユニットを配設してもよい。
さらにまた、前記ノズル1は、高圧及び/又は高流量で鋼板(例えば、Si含有量が0.5重量%以上、特にSi含有量が1重量%以上の高Si含有鋼板)のスケールを除去するためにも有用である。このような装置では、30MPaを越える圧力(例えば、35〜80MPa、好ましくは37〜60MPa、さらに好ましくは40〜50MPa程度)の高圧で水を吐出又は噴出させてもよい。また、吐出孔からは、大きな吐出流量、例えば、80L/分以上の流量(例えば、80〜300L/分、好ましくは80〜250L/分、さらに好ましくは80〜150L/分程度)で水を噴出させてもよい。
また、本発明の鋼板のスケール除去装置では、鋼板(被処理基材)に対する吐出孔からのスプレー距離(吐出距離)はスケールの除去効率を損なわない限り、例えば600mm以下(例えば、50〜500mm程度)の範囲から適当に選択できる。しかし、特に効率的にスケールを除去するためには、鋼板に対してノズルを適切な距離に近接させて使用することが望ましい。
具体的には、上述したように、前記スプレー距離は、200mm以下(好ましくは100〜175mm、さらに好ましくは125〜150mm)とするのが好適である。また、吐出流量は、小さな吐出流量、例えば20〜100L/分(例えば、50〜80L/分)程度であっても高いスケール除去性能を実現できる。
以下、さらに、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明する。
実際に本発明に係るノズルおよび比較のために従来のノズルをそれぞれスケール除去装置に組み込んだ。そして、それぞれのノズルについて表1に示す3条件を設定し、単位衝撃力と単位アルミ壊食量との関係を調べた。結果を表1および図11に実施例(a)〜(c)および比較例(p)〜(q)として示す。
なお、本発明に係るノズルとしては、図4に示すノズルを用いた。詳しくは、このノズルは、ノズルチップの吐出孔(長径3.8mm、長径/短径=1.6の楕円形状)、テーパ部のテーパ角θ=50°、ノズルケース及び第1のケーシングの途中部まで延びる内径11mm(直径)及び長さ43.4mm円筒状流路(径大部)、この円筒状流路(径大部)の上流端からテーパ角7.5°で延びる傾斜部傾斜流路(長さ36.1mm)、この傾斜流路の上流端から内径16mm(直径)で延び、且つスタビライザ(羽根の軸方向の長さ16mm、軸部から放射状に延出た羽根の数8枚)が装着された円筒状流路、第2のケーシングの上流側端部に形成された複数のスリットを有している。
なお、吐出孔の短径D2に対して第1のケーシングの途中部まで延びる円筒状流路(径大部)の内径D1の割合(D1/D2)は4.8である。前記スタビライザは、上流側及び下流側にそれぞれ先端部が上流側及び下流側に向いた円錐状部材を備えている。
また、比較のために用意した従来のノズルとしては、図12に示すノズルを用いた。このノズルは、ノズルチップの断面U字状溝の凹面で開口した吐出孔(長径3.8mm、長径/短径=1.6の楕円形状)55、この吐出孔から上流方向に向かって内径5mm(直径)で延びる流路(長さ10mm)P15、この流路の上流端から上流方向に向かって所定のテーパ角で緩やかに拡がって延び、かつ上流端の内径が7.6mm(直径)の傾斜流路(長さ22mm)P14、この傾斜流路の上流端から上流方向に向かってテーパ角θ=7.5°で緩やかに傾斜して拡がり、かつ上流端の内径が13mm(直径)である絞り流路(長さ54mm)P13、この絞り流路の上流端と同じ内径を有し、かつ実施例と同様のスタビライザ54が装着されているとともに、上流側端部の流入口53と連なる円筒状流路P12を有している。
Figure 0004854935
表1に示す結果から判るように、同一条件で比較した場合、いずれの条件においても、ノズル1は従来のノズルに比べて、単位衝撃力Sが高く、また単位アルミ壊食量が多い。このように、従来のノズルをノズル1に単に交換するだけでもノズル1の効果は得られる。しかし、ノズル以外のスケール除去装置における各パラメータを依然従来のままとし、操業することも可能ではあるが、操業をより経済的に行なうためには、パラメータの見直しが有効であり、特にノズル1の性能を最大限に引き出すうえでは、鋼板(被処理基材)に対する吐出孔からのスプレー距離(吐出距離)を、鋼板に対してノズルを適切な距離に近接させて使用することが望ましい。
図13に上記本発明に係るノズル1および従来のノズルの単位衝撃力とスプレー距離との関係を示す。なお、同図中、上側の曲線は、実施例(b)の条件において、スプレー距離のみを変化させた場合の単位衝撃力を示している。また、下側の曲線は、比較例(q)の条件において、スプレー距離のみを変化させた場合の単位衝撃力を示している。なお、同図は、上述した単位衝撃力Sを用いてスケール除去能力を定量評価する関係式に各パラメータを代入して作成したものである。また、同図中の符号(p)は、従来のノズルを通常使用している平均的スケール除去装置のレベルとして例示したものであり、このレベルとしては、表1に示した比較例(p)の条件を選んだ。すなわち、流量は111L/分、スプレー距離は220mmの条件を示している。
同図から判るように、例示レベルを100%とした流量に対して、ノズル1を用いた場合には、60%流量まで流量を減らしても、スプレー距離を175mmに設定すれば、従来と同等の性能を得ることができることが判る。さらに150mmまでスプレー距離を接近させれば容易に従来性能を上回るスケール除去性能を達成しつつ60%流量まで流量を減らすことができる。したがって、ノズル1を使用し、かつスプレー距離を接近させてスケールの除去を行なうようにすれば、低圧及び/又は低流量であっても、スケール除去性能(アルミニウム壊食量)を大きくしつつ流量を減らして操業することができることが判る。
なお、スケール除去性能(アルミニウム壊食量)は、例えば、アルミニウムJIS−5050について、圧力15MPa及び吐出流量66L/分の条件で水をスプレーしたとき、スプレー距離(吐出孔と鋼板との距離)150mmでは0.01〜0.015g/30s程度、スプレー距離130mmでは0.02〜0.025g/30s程度、スプレー距離100mmでは0.028〜0.033g/30s程度である。
次に、本発明に係るスケール除去装置のスケール除去性能をオフラインにて評価(アルミニウム壊食量によるスケール除去性能評価)した結果を実施例(d)〜(f)に示す。
実施例(d)〜(f)では、上記の実施例1にて使用した本発明に係るノズルを使用した。そして、スプレーの噴出圧15MPa及び吐出流量66L/分に設定するとともに、スプレー距離150mm及びアルミニウム(Al)壊食時間900秒(実施例(d))、スプレー距離130mm及びアルミニウム壊食時間900秒(実施例(e))、スプレー距離100mm及びアルミニウム壊食時間600秒(実施例(f))の条件で、アルミニウムJIS−5050について、アルミニウム壊食量(30秒当たりの換算値)と衝突力分布を調べた。
比較例(s)〜(u)として、上記の実施例1にて使用した従来のノズルを使用した。そして、実施例(d)〜(f)と同様にしてアルミニウム壊食量(30秒当たりの換算値)と衝突力分布を調べた。
結果を表2に示すとともに、実施例(d)〜(f)における吐出流の幅方向の衝突力分布を図14〜16にそれぞれ示し、比較例(s)〜(u)における吐出流の幅方向の衝突力分布を図17〜19にそれぞれ示す。
Figure 0004854935
表2及び図(図14〜19)から判るように、実施例(d)〜(f)では、対応する比較例(s)〜(u)に比べて高いスケール除去性が得られている。
特に実施例(d)〜(f)(ノズル1)では、シャープでしかも均一な衝突力分布を実現している。すなわち、ノズル1は、吐出流の衝撃力分布において、長手方向(幅方向)の両側ではシャープな立ち上がりを示しており、さらに、長手方向(幅方向)の全体にわたってほぼ均一な衝撃力を示している。したがって、ノズル1は、衝撃力分布において、吐出流の長手方向(幅方向)の広範囲にわたり均一で高い衝撃力が得られることが判る。この点、比較例(s)〜(u)(従来のノズル)では、長手方向(幅方向)の中央部の衝撃力は高いものの、側部にいくにつれて衝撃力が小さくなる山形状の衝撃力分布を示しており、衝撃力分布の点で大きく異なることが判る。
次に、本発明に係るスケール除去装置のスケール除去性能を実ライン(図2参照)にて評価した実施例(g)の結果を表3に示す。
Figure 0004854935
図2に示した鋼板100の適用材としては、標準板幅1.2m、標準板厚は、加熱炉50出側(HSB)220mm、粗圧延入側(RSB)220〜70mm、仕上げ圧延入側(FSB)60〜40mmにおいて評価した。
そして、各圧延工程に配置されるスケール除去装置に実施例1にて使用したノズル1を用いて、デスケーリング圧力を15MPa、デスケーリング水量がそれぞれ111L/分(HSB)、66L/分(RSB)、34〜66L/分(FSB)、またスプレー距離は、125〜150mm(HSB)、250〜370mm(RSB)、110〜145mm(FSB)にて操業した。なお、比較例(v)としては、実施例1にて使用した従来のノズルを用意し、流量は56L/分〜111L/分、スプレー距離は110〜535mmの条件(図13にて例示した従来の一般的な条件)にて比較をした。
表3から判るように、デスケーリング能力はいずれの工程においても従来比で1.3〜1.5倍であり、デスケーリングのポンプでの電力源は従来比60%、またデスケーリング能力に起因する品質不良発生率も、従来比50%未満となり、デスケーリングの性能、効率ともに大幅に改善されたことが判る。
スプレー水によるスケール除去における水滴の鋼板への衝突モデルを示す説明図である。 本発明に係る鋼板のスケール除去装置の一例を示す概略構成図である。 本発明のスケール除去用ノズルの一例を示す概略斜視図である。 図3のX−X線概略断面図である。 図3のノズル先端部の概略正面図である。 スプレー距離とスプレー厚みとの関係を示すグラフである。 本発明のスケール除去装置に使用されるノズル先端部の他の例を示す部分概略斜視図である。 図7のノズルの先端部を示す概略断面図である。 テーパ部の他の例を示す概略断面図である。 ケーシング上流側端部の他の例を示す概略図である。 単位衝撃力と単位アルミ壊食量との関係を示すグラフである。 比較例で用いた従来のノズルを示す概略縦断面図である。 単位衝撃力とスプレー距離との関係を示すグラフである。 実施例(f)における吐出流の幅方向の衝突力分布を示すグラフである。 実施例(e)における吐出流の幅方向の衝突力分布を示すグラフである。 実施例(d)における吐出流の幅方向の衝突力分布を示すグラフである。 比較例(u)における吐出流の幅方向の衝突力分布を示すグラフである。 比較例(t)における吐出流の幅方向の衝突力分布を示すグラフである。 比較例(s)における吐出流の幅方向の衝突力分布を示すグラフである。
符号の説明
1 (スケール除去用)ノズル
2 ケーシング
4 整流ユニット
11、21、31 ノズルケース
12、22、32 ノズルチップ
14 湾曲溝
15、25 吐出孔
16、26 テーパ部(又は円錐状傾斜壁)
36a、36b テーパ部
17、27、37 ブシュ(又は環状側壁)
18 径大部
24 凹部
30 ポンプ
40 アキュムレータ
50 加熱炉
60 加熱路出側デスケラ
61、62、63 デスケノズル
70 粗圧延機
80 仕上げ圧延機
100 圧延材(鋼板)
P1 円筒状流路
P2 傾斜流路
P3 円筒状流路
P4 円筒状流路
P5 円錐状流路

Claims (2)

  1. 鋼板の表面にノズルから水を噴射し、該噴射された水の衝撃によって前記鋼板のスケールを除去するスケール除去装置であって、
    前記ノズルは、前記鋼板に対する水の衝撃面における長手方向両端部での衝撃力が、該長手方向略中央部での衝撃力に対してほぼ同等となるように水を噴射可能なノズルであり、その先端部が凹面状に開口した吐出孔と、該吐出孔から所定のテーパ角をもって延びるテーパ部と、該テーパ部に連なって軸方向に連続する径大部とを有し、前記テーパ角は30°以上80°以下であり、前記吐出孔の開口形状は、短径に対する長径の割合が1.2〜2.5の楕円であり、その短径に対する径大部の内径の割合が3以上であり、前記鋼板表面と前記ノズルの先端との対向距離を100mm以上150mm以下に設定したときに、スプレー厚みが2mmから3mmの薄さになり且つ噴射された水の衝撃面における長手方向の中央部での衝撃力が、該長手方向の両端部での衝撃力に対して90%〜110%の範囲になることを特徴とする鋼板のスケール除去装置。
  2. 前記対向距離は、定量的な評価指数に基づいて設定されたものであり、前記対向距離をスプレー距離H[m]とするとき、当該スプレー距離H[m]が、前記定量的な評価指数として、下記式(1)’および式(2)’のスケール除去能力式に基づいて設定したものであることを特徴とする請求項1に記載の鋼板のスケール除去装置。
    但し、下記式(1)’および式(2)’中、F:鋼板表面での噴射された水の総衝撃力[N]、
    S:鋼板表面での噴射された水の単位衝撃力[Pa]、
    n:水滴の粒子数[−/s]、
    ρ・c・u:水滴の粒子一個の衝撃力[Pa]、
    E:水滴の粒子一個の衝突面積[m ]、
    t:衝撃波が水滴の中を伝わる時間(液滴の直径/音速)、
    C:音速[m/s]、
    D:水滴の粒子径[m]、
    Q:水の流量[m /s]、
    α:水滴の粒子が板に当たる時の衝突面積を考慮した係数[−]、
    ρ:水滴密度[kg/m ]、
    a:ノズル開口面積[m ]、
    :噴射圧力[Pa]、
    A:衝突面積[m ]、
    U:水滴の粒子速度[m/s]、
    :ノズルの開口面からスプレー角の基点までの距離[m]、である。
    Figure 0004854935
    Figure 0004854935
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