JP4853937B2 - 慣性センサの動的感度マトリックス計測装置およびその計測方法 - Google Patents

慣性センサの動的感度マトリックス計測装置およびその計測方法 Download PDF

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Description

本発明は、慣性センサの動的マトリックス感度計測装置およびその計測方法に関しており、特に、自動車、潜水艦、ミサイル、航空機等に搭載する慣性航法装置に関係する慣性センサ、ロボットの運動制御に用いる慣性センサ、人体運動又は人体が受ける振動や動物の行動モニター等の計測に用いる慣性センサ、画像機器、映像機器等の振動防止に用いる慣性センサ等の種々の用途の慣性センサの動的マトリックス感度計測装置およびその計測方法に関する。
慣性センサの一例としては、よく知られた加速度センサがある。これは、通常、感度軸が1つの一軸加速度センサである。この一軸加速度センサを校正する場合には、運動発生機の振動方向と感度軸を一致させて校正が行われる。したがって、その運動発生機の校正に用いる運動自由度は、一自由度である。例えば、最も精度が高いとされるレーザ干渉計を用いた一次校正でもこの方法が用いられている。
しかし、上記の一軸加速度センサが使用される装置では、通常、3次元の運動を伴っており、一次元の運動に限定される場合はまれである。上記の様に、運動発生機の振動方向と感度軸を一致させて校正を行うことは、運動の方向が予め分かっているときの振動振幅の測定を用いた校正である。従来の一軸加速度センサとしては、圧電型加速度センサ、電磁式サーボ加速度センサ、干渉型光ファイバ加速度センサ、歪ゲージ型加速度センサなどが知られているが、これらは、その構造や材料の性質から、上記加速度センサに印加する加速度の印加方向が感度軸方向と一致しない場合には、加速度の非感度軸方向成分が影響を与える。
したがって、現状の校正技術のみでは、実用に即した運動に関して、加速度センサの性能の評価方法の確立もしくは加速度計測標準の技術が十分でないことは明らかである。
ベクトルとして考察すると、引き続き説明するように、一軸の加速度センサであっても横感度は2種類あることがわかる。しかし、従来は、その横感度をSz,x,Sz,yとして、Sz,xは5%以下、Sz,yは3%以下というように表示することも行われていない。
一軸の加速度センサは、一般に、感度軸方向の入力成分に対しては当然出力信号がある。また、感度軸に垂直な二つの方向からの入力加速度成分にも出力信号を持つ、という特性がある。その理由は、上記の圧電型加速度センサ、電磁式サーボ加速度センサ、干渉型光ファイバ加速度センサ、あるいは、歪ゲージ型加速度センサなどでは、僅かながら感度軸以外の方向にも動くことができる錘、あるいはそれに相当するものを備えており、この錘の相対的な移動を検出するか、その相対的な移動を防止するために必要な電圧や電流を検出する構成になっているからである。
従来は、図3に示すように、一軸の運動発生機の上に加速度センサをセットし、加速度センサの感度軸と運動発生機振動方向を一致させる。そのような設定条件のもとで、運動をレーザ干渉計で計測することによって、もっとも精度よく加速度計が校正され、加速度計測標準が確立するというのが、メートル条約でも公認された考え方である。通常この方法で、基準加速度計が校正される。
また、産業界では上記の基準加速度計をもとに、図3の方法で計測された基準加速度計と校正したい加速度計とを、図4(b)に示すように直列に接合し、感度軸を運動発生機
の運動方向と一致させ、両者の出力信号を比較して校正したい加速度計を校正することになっている。
しかし、図4(a)、(b)に示す様な、感度軸と直交する一方向だけの運動による出力信号から横感度を求めるという従来の校正方法は、本質的な意味では誤りである。この方法は便法であり、横感度が一つしか求まらないという点で、ベクトルの分解と合成から考えると、二次元空間でのみ考えていることになる。
また、横感度を求める場合は、図4(c)に示すように、感度軸に垂直な1方向にのみ振動させて、横感度が求められている。
横感度についてより詳しく見るために、例えば、圧電材料を用いる圧電型加速度センサの場合を以下に説明する。圧電型加速度センサが横感度をもつ理由は、圧電定数が剪断成分を持つことにある。つまり、圧電物質はズレに対しても電極を通して信号が伝わる電荷を発生させる。一般に、入力信号(加速度)に対して発生する電圧(あるいは電流)が線形性を保つ領域では、センサ感度は、それらの値の比率で定義され、以下の数式が成立する。
加速度センサの感度軸出力電圧(aox(ω)exp(jωt))
=主軸感度×主軸感度方向の加速度の入力成分
+横感度1×主軸に直角な方向1への加速度の入力成分
+横感度2×主軸に直角な方向2への加速度の入力成分
=Sx,x(ω)aixexp(jωt)+Sx,yaiyexp(jωt)+Sx,zaizexp(jωt)
この式をマトリックス形式に書くと、数1を得る。ここで、加速度計に印加した加速度のベクトルの振幅ベクトルを(aix,aiy,aiz),時間変化分をexp(jωt)とする。
Figure 0004853937
加速度計に印加した加速度ベクトルAとそのX、Y、Z軸へのベクトル分解の図を図2に示す。
振動工学ハンドブック 谷口修編1976年 養賢堂 第13章 振動測定 13.3.2 振動測定器の校正 ISO(the International Organization for Standardization)16063-11:1999(E) FINAL REPORT ON KEY COMPARISON CCAUV.V-K1 Hans-Jurgen von Martens,Clemens Elster, Alfred Link, Angelika Taubner, Wolfgang Wabinski PTB-1.22 Braunschweig,October 1,2002. ISO5347 part 11 Testing of transverse vibration sensitivity ISO5347 part 12 Testing of transverse shock sensitivity ISO8041 Human response to vibration - Measuring instrumentation - ISO2631-1,1997 Evaluation of human exposure to whole-body vibrationPart :General requirement ISO5349-1, 2001 Measurement and evaluation of human exposure tohand-transmitted vibration - Part 1:General guidelines
加速度は、振幅と方向によって表現されるベクトルであることはよく知られている。また、加速度計で正しく加速度を計るためには、加速度計はベクトルとしての加速度で校正されなければいけない。しかし、従来の校正方法では、方向についてはセットアップの段階で設定されてしまうため、振幅値での校正となっている。
加速度計を実際に運用する場合は、運動の方向が予測出来る場合もあるし、加速度計にあらゆる方向の加速度が印加される可能性があって、予測できない場合もある。地震、自動車の衝突などでは運動の方向を事前に知ることは不可能である。このため、従来の様に振幅のみ(一次元)の校正を行っても、正しい加速度値が得られない場合がある。このため、実際にあらゆる方向から加速度計に加速度を印加して、加速度計を校正することが求められている。
本発明は、運動の6次元の自由度の内から、2次元以上の自由度を選択してその自由度に沿った加速度成分を持つ振動を、校正しようとする慣性センサに印加して慣性センサを校正するための慣性センサの動的感度マトリックス計測装置およびその計測方法に関するものである。すなわち、第1の発明の特徴は、発生できる運動の自由度がN(1≦N≦6;Nは整数)であって、並進運動及び回転運動のうち少なくともいずれかの運動を引き起こす運動発生機と、前記の運動発生機に一時的に固定され、加速度計測装置、角速度計測装置あるいは角加速度計測装置のうち少なくとも1種から成り、検出の自由度がM(1≦M≦6;Mは整数)の被校正装置と、前記の被校正装置からの出力を取り出す出力手段と、単数あるいは複数の光反射体と、前記の単数あるいは複数の光反射体に複数の方向からレーザ光を照射することによって形成されるレーザ干渉計を用いてN次元の運動を捉えることのできる変位測定手段と、前記運動発生機を所定振動数帯域での任意の角周波数(ω)の加振ベクトル(ai,x1 (jωt),ai,x2 (jωt),・・・ai,xn(jωt))(1≦n≦N;jは虚数単位;ω=2πf)で加振したときにおける、前記の被校正装置からのM次元の出力及び前記の変位測定手段から得られるN次元の運動状態を示すデータに基づいて、M×Nの動的感度マトリックスのすべての要素を未知数とする連立一次方程式を解き、前記の被校正装置のM×Nの動的感度マトリックスSp,q(ω)を算出する演算処理装置と、前記の演算処理装置の出力と、上記の被校正装置の出力とを、表示する表示手段あるいは伝送する伝送手段と、を、備えることである。
また、第2の発明の特徴は、上記の運動発生機は、周期的な運動を発生することである。ここで、周期的であるとは、上記の運動発生機のそれぞれの周期の振動が次の周期の振動を用いた計測に影響を与える期間内で周期的であることを意味している。
また、第3の発明の特徴は、上記の運動発生機は、パルス関数的な運動を発生することである。ここで、パルス関数的な運動は、一般的な意味で周期的な運動であってもよいが、この場合は、上記の運動発生機のそれぞれの周期のパルス関数的な運動が次の周期の、パルス関数的な運動を用いた計測に影響を与えない程度の期間をおいて、パルス関数的な運動を行うものとする。前記のパルス関数的な運動の後に、この運動によって生じた変位をもとに戻すための運動が行われてもよい。
また、第4の発明の特徴は、第3の発明の特徴に加えて、上記のパルス関数的な運動の周波数軸上のフーリェ成分を求める第1の変換手段と、上記の被校正装置である加速度計測装置、角速度計測装置あるいは角加速度計測装置の出力の周波数軸上のフーリェ成分を求める第2の変換手段とを備え、これらの第1と第2の変換手段とのそれぞれの出力から、上記の被校正装置である加速度計測装置、角速度計測装置あるいは角加速度計測装置の
校正の周波数特性を求めて、表示する手段、あるいは伝送する手段を備えたことである。
また、第5の発明の特徴は、上記の運動発生機は、ランダムな運動を与える運動発生機であることである。ここで、ランダムな運動とは、校正しようとする周波数帯域内で、白色雑音として取り扱えるものであることを意味する。
また、第6の発明の特徴は、第の発明の特徴に加え、上記のランダムな運動の周波数軸上のフーリェ成分を求める第1の変換手段と、上記の被校正装置である加速度計測装置、角速度計測装置あるいは角加速度計測装置の出力の周波数軸上のフーリェ成分を求める第2の変換手段とを備え、これらの第1と第2の変換手段とのそれぞれの出力から、上記の被校正装置である加速度計測装置、角速度計測装置あるいは角速度計測装置の校正の周波数特性を求めて、表示する手段、あるいは伝送する手段を備えたことである。
また、レーザ干渉計を用いて計測を始めるまえに、運動発生機の寄生振動等のために目標値どおりに制御できない場合があるが、そのような場合には、運動発生機の運動状況を示す情報を帰還することにより、狙い通りに制御することができるようになり、また、装置の経時変化などによる影響を抑制するように対処することができるようになることから、第7の発明の特徴は、上記の運動発生機には、運動制御用の加速度センサが備えられ、その加速度センサからの信号が予め決められた値になるように、上記の駆動装置を制御する帰還回路または制御装置を備えることである。
また、第8の特徴は、上記の監視を高精度に行うことを目的の1つにしたものであり、上記の運動振動制御用の加速度センサには、動的感度マトリックスが与えられ、その帰還制御においては、前記の動的感度マトリックスを用いて、上記の運動振動制御用の加速度センサの出力ベクトルから運動発生機の試料取り付けテーブルの運動を推定し制御する構成をもつことである。
また、第9の特徴は、誤差の評価を目的とするものであり、その特徴は、上記の演算処理装置の出力と、上記の被校正装置である加速度計測装置、角速度計測装置あるいは角加速度計測装置の出力と、から、誤差を求め、この値を表示する表示手段あるいは、この値を伝送する伝送手段を備えることである。
また、レーザ干渉計が容易に使えない場合には、これを他の高精度のもので代替するが、その測定精度についてはあまり後退させたくない場合がある。第10の発明の特徴は、この様な場合のもので、その特徴は、発生できる運動の自由度がN(1≦N≦6;Nは整数)であって、並進運動及び回転運動のうち少なくともいずれかの運動を引き起こす運動発生機と、前記の運動発生機に一時的に固定され、加速度計測装置、角速度計測装置あるいは角加速度計測装置のうち少なくとも1種から成り、検出の自由度がM(1≦M≦6;Mは整数)の被校正装置と、前記の被校正装置からの出力を取り出す出力手段と、前記の運動発生機の運動測定手段としての第1の発明に記載の慣性センサの動的感度マトリックス計測装置と、前記運動発生機を所定振動数帯域での任意の角周波数(ω)の加振ベクトル(ai,x1 (jωt),ai,x2 (jωt),・・・ai,xn(jωt))(1≦n≦N;jは虚数;ω=2πf)で加振したときにおける、前記の被校正装置からのM次元の出力及び前記請求項1に記載の慣性センサの動的感度マトリックス計測装置から得られるN次元の運動状態を示すデータに基づいて、M×Nの動的感度マトリックスのすべての要素を未知数とする連立一次方程式を解き、前記の被校正装置のM×Nの動的感度マトリックスSp,q(ω)を算出する演算処理装置と、前記の演算処理装置の出力と、上記の被校正装置の出力とを、表示する表示手段あるいは伝送する伝送手段と、を、備えることである。
地上での加速度計測装置、角速度計測装置あるいは角加速度計測装置等の校正を行う場合は、重力加速度のもとに行うことになるので、この影響を測定値から除外できるような校正であることが望ましい。このため、第11の特徴は、上記の被校正装置である加速度計測装置、角速度計測装置あるいは角加速度計測装置の取り付け角度を、重力方向に対して可変にする方向手段を備え、重力方向に対して複数の方向設定で一時的に固定した前記の被校正装置から、出力を得て、上記の複数の方向設定のそれぞれについて、動的感度マトリックスを求め、上記の複数の動的感度マトリックスから、重力の影響を取り除いた動的感度マトリックスを推定する手段を備えることである。
特に、第12の特徴として、上記の被校正装置は、1軸方向のみについての出力を有する加速度計測装置、角速度計測装置あるいは角加速度計測装置であり、上記の並進運動あるいは回転運動を引き起こす運動発生機は、複数の自由度について運動する運動発生機であってもよい。
また、第13の特徴として、特に、慣性センサの動的感度マトリックス計測装置全体が外部からの音あるいは振動を遮断するような部屋に設置されたものであり、上記の被校正装置である加速度計測装置は、地震計であり、上記の運動発生機は、パルス関数あるいは周期関数的な運動を発生し、上記の地震計(強振計)の検出可能な振動周波数帯域、地震領域の微小振動を与える運動発生機であることである。ここで、地震波には、縦波と横波がある。すなわち垂直方法と水平方句の運動が同時におきる場合もあるし、水平方向運動が遅れて起きる場合もあるし、地盤の回転もあるというように、本来多次元の運動であり、かつ運動方向は未知であるという特徴があるので、上記の運動は、これに沿うようにすることが望ましい。
また、第14の特徴として、特に、上記の運動発生機は、ランダムな運動を発生し、防振台の常時微振動検出に用いる慣性センサの検出可能な振動周波数帯の振動を与える運動発生機であり、上記の運動発生機冷却装置あるいは恒温装置が設けられていることである。ここで、防振台の設置される床面の振動には、水平運動と垂直運動がありかつ運動方向を事前に知ることは出来ないという特徴があるので、上記の運動発生機は、これに沿う運動が発生できるようにすることが望ましい。
また、第15の特徴として、特に、上記の運動発生機は、自動車用サスペンションの制御あるいは自動車乗員保護用エアバッグの制御に用いる加速度センサの検出可能な振動周波数帯の振動を与える運動発生機であり、上記の被校正装置である加速度計測装置は、上記の自動車用サスペンションの制御あるいは自動車乗員保護用エアバッグの制御に用いる加速度センサであり、上記の被校正装置である加速度計測装置の温度環境を制御する温度制御装置を備えたことである。ここで、自動車用サスペンションの振動には、ばね方向の並進運動とサスペンション機構のリンクの回転軸まわりの回転運動同時に発生するという特徴があるので、上記の運動発生機は、これに沿う運動が発生できるようにすることが望ましい。また、自動車乗員保護用エアバッグの制御に用いる加速度センサでは、以下に示す特徴をふまえることが重要であり、上記の運動発生機は、これに沿う運動が発生できるようにすることが望ましい。まず、規格が示す安全性の評価では、正面衝突、側面衝突において加速度の絶対値の計算結果が、一定値以下になることが規定されているが、実際の車両衝突が常に正面衝突でおきるわけではない。すなわち、衝突安全システムに用いる加速度センサでは、印加される加速度の方向に依存しないで、つねに正しい加速度が検出されなければならない。すなわち、ベクトルで校正されなければならない。
また、第16の特徴として、特に、上記の運動発生機は、パルス関数あるいは周期関数的な運動で、並進運動と回転運動とからなる運動を同時に発生し、ロボットの運動制御に用いる慣性センサの検出可能な振動周波数帯の運動を与える運動発生機であり、上記の被校正装置である加速度計測装置は、上記のロボットの運動制御に用いる慣性センサであることである。ここで、ロボットの運動には、並進運動と回転運動を高精度に同時に発生させなければならないという特徴があるので、上記の運動は、これに沿うようにすることが望ましい。
また、第17の特徴として、特に、上記の運動発生機は、人体運動または人体が受ける振動や動物の行動の計測に用いる慣性センサの検出可能な振動周波数帯の振動を与える運動発生機であり、上記の被校正装置である加速度計測装置は、上記の人体運動または人体が受ける振動や動物の行動の計測に用いる慣性センサで分布型加速度センサであり、分布型加速度センサの信号を出力する多チャンネルの信号出力端を備えることである。ここで、人体運動または人体が受ける振動や動物の行動の計測に用いる慣性センサの受ける振動には、以下の特徴があるので、上記の運動発生機は、これに沿う運動が発生できるようにすることが望ましい。
1)ISOがさだめる人体が受ける振動の計測に関する規格(非特許文献6、非特許文献7、非特許文献8)では、手腕振動は三軸の加速度計を用いること、全身振動に関しては六軸の加速度計を用いること、が定められている。具体的には、加速度のX成分、Y成分、Z成分に重みをかけて二乗し和を取ったあとで、開く(1/2乗すること)操作を行うことが判断の過程に含まれていることから、明らかに加速度をベクトルとして計測することを求めている。重みの値は、全身振動、手腕振動で異なる。一方、加速度計の校正方法は、一軸振動の振動振幅校正である。人体が、振動方向を見地する能力があることは明らかで、人体の振動に対する影響を調べるための加速度センサが、加速度振幅だけで校正されていることは、不合理である。
2)人体の運動の計測は、スポーツ工学やヒューマノイドロボットの制御のための基礎データとして貴重であるが、人体の運動の方向が常に一定であると仮定することは明らかに無理である。すなわち、人体の運動を調べるための加速度センサが、加速度振幅だけで校正されていることは、不合理である。
3)動物の行動は実空間で生息しているのであり、並進運動は3次元であり、回転運動も考慮すると6次元の空間に生息している。したがって、行動モニターのための慣性センサが6次元で校正されていないと、意味がないと言える。
4)人体の運動の計測、スポーツ工学における人体運動の解析では、間接や腕、足に慣性センサを取り付けるが、運動は上下水平運動が同時に起きると同時に、間接による回転運動を伴うので、6自由度の運動にもとづいて校正されていなければならない。
また、第18の特徴として、第10の発明の特に加えて、特に、上記の並進運動あるいは回転運動を引き起こす運動発生機は、1軸に沿った運動を発生し、上記の一時的に固定された被校正装置である加速度計測装置、角速度計測装置あるいは角加速度計測装置は、1軸のみの出力若しくは多軸の出力を備えることである。
また、上記の被校正装置が1軸のものである場合を除き、運動発生機のもつ運動自由度よりも大きい自由度での校正を行いたい場合がる。あるいは、取り扱える軸の数が校正に用いたい軸の数よりも小さいときがある。第19の特徴は、この様な場合に、上記の特徴をもった慣性センサの動的感度マトリックス計測装置に適用する方法に関して、上記の被校正装置から異なるM軸の出力が得られるものとし、上記の運動発生機の運動自由度を6以下の整数Nとし、M×N=1でないものとするとき、上記のM軸の出力値を成分とする出力ベクトルは、動的感度マトリックスと、上記の運動発生機の運動状態のそれぞれを成分とする入力ベクトルとの積であらわされるという枠組みにおいて、N個の自由度を、重複を許した複数のグループに分け、
1)前記のそれぞれのグループについて、入力ベクトルに対する出力ベクトルを計測によって求め、
2)の自由度を持った入力ベクトルに対する出力ベクトルとなるように変換し統合した後、
3)上記の統合された入力ベクトルに対する出力ベクトルの対応から、動的感度マトリックスを求める、
ことである。
また、その他の特徴として、特に、上記の運動発生機は、自動車、潜水艦、魚雷、ミサイル、航空機、あるいは、それらの誘導機器に搭載する慣性航法装置に用いられる慣性センサの検出可能な振動周波数帯の振動を与える運動発生機であり、上記の被校正装置である加速度計測装置は、上記の自動車、潜水艦、魚雷、ミサイル、航空機、あるいは、それらの誘導機器に搭載する慣性航法装置に用いられる慣性センサである。ここで、自動車、潜水艦、魚雷、ミサイル、航空機、あるいは、それらの誘導機器に搭載する慣性航法装置に用いられる慣性センサの受ける振動には、水平運動、垂直運動、回転運動が同時に発生するという特徴があるので、上記の運動発生機は、これに沿う運動が発生できるようにすることが望ましい。
また、その他の特徴として、特に、上記の運動発生機は、撮像装置や映写装置の画像のぶれ防止に用いられる慣性センサの検出可能な振動周波数帯の振動を与える運動発生機であり、上記の被校正装置である加速度計測装置は、上記の撮像装置や映写装置の画像のぶれ防止に用いられる慣性センサである。ここで、撮像装置や映写装置の画像のぶれ防止には、水平運動、垂直運動、回転運動を同時に検出しなければならないという特徴をふまえることが重要であり、上記の運動発生機は、これに沿う運動が発生できるようにすることが望ましい。
また、その他の特徴として、特に、上記の運動発生機は、自動車乗員保護用エアバッグの制御に用いる加速度センサの検出可能な振動周波数帯の振動を与える運動発生機であり、上記の被校正装置である加速度計測装置は、自動車乗員保護用エアバッグの制御に用いる加速度センサである。ここで、自動車乗員保護用エアバッグの制御に用いる加速度センサでは、以下に示す特徴をふまえることが重要であり、上記の運動発生機は、これに沿う運動が発生できるようにすることが望ましい。
まず、規格が示す安全性の評価では、正面衝突、側面衝突において加速度の絶対値の計算結果が、一定値以下になることが規定されているが、実際の車両衝突が常に正面衝突または側面衝突でおきるわけではない。すなわち、衝突安全システムに用いる加速度センサでは、印加される加速度の方向に依存しないで、つねに正しい加速度が検出されなければならない。すなわち、ベクトルで校正されなければならない。
慣性センサがK個の軸を持ち出力ベクトル空間の次元がK次元になりうるとし、運動発生装置の自由度がM自由度あるとすると、慣性センサの感度マトリックスとしてK×M次マトリックスを導くことができる。この感度マトリックスの成分の全てを周波数の関数として、あるいは周波数と重力加速度に対する慣性センサの姿勢や温度など環境パラメータの関数として解く事を、校正とする。このマトリックスの全ての成分を未知数とし、慣性センサを搭載した運動発生装置がM自由度の運動を発生することが出来るので、M個の独立なベクトル運動を発生させて、そのときの出力信号をK個の軸から測定することによって、K×M次のマトリックスの全ての成分に関する連立一次方程式を立てることが可能になる。この連立一次方程式を解けば、ある角周波数ωにおける主軸感度と横感度からなる感度マトリックスを導くことができる。
一軸の運動発生機(アクチュエータ)を用いても、慣性センサから見たときに線形独立な加振ベクトルになるようにすることは理論上可能であるが、そのためには多軸の慣性センサの取り付けを変える必要がある。しかし、冶具による取りつけの影響を受けずに、重力加速度の影響を常に同一にたもちつつ、複数個の検出軸に係わる検出メカニズムが、同時に機能する訳ではないではないことには、注意する必要がある。
本発明の第1の特徴によれば、複数の方向に沿って設けられたレーザ干渉計が、慣性センサに入力する多次元の運動を入力信号として捉えることができ、この慣性センサからの出力信号と比較することにより、この慣性センサの感度がマトリックス形式で定義できる。これによって、この慣性センサが校正されたことになる。従来の校正技術では、加速度計は加速度振幅でしか校正されていなかったが、本発明による技術によって、加速度計はベクトルとしての加速度で校正できることになり、加速度計で加速度を計測することができる。
また、本発明の第2の特徴により、周期的な入力加速度波形のもとで感度がマトリックス形式で計測され、この枠組みで校正を行うことができる。
また、本発明の第3の特徴により、パルス関数的な入力加速度波形のもとで感度がマトリックス形式で計測され、この枠組みで校正を行うことができる。
また、本発明の第4の特徴により、パルス関数的な振動条件のもとで周波数に依存した感度がマトリックス形式で計測され、この枠組みで校正を行うことができる。
また、本発明の第5の特徴により、ランダムな入力加速度波形のもとで感度がマトリックス形式で計測され、この枠組みで校正を行うことができる。
また、本発明の第6の特徴により、ランダムな振動条件のもとで周波数に依存した感度がマトリックス形式で計測され、この枠組みで校正を行うことができる。
また、本発明の第7の特徴により、運動発生機を監視しながら、レーザ干渉計を用いて計測を遂行することができる。
また、本発明の第8の特徴により、上記の監視を高精度に行うことができる。
また、本発明の第9の特徴により、誤差の評価を行うことができる。
また、本発明の第10の特徴により、レーザ干渉計が容易に使えない場合には、これを他の高精度のもので代替するが、その測定精度についての後退を軽微に留めることができる。
また、本発明の第11の特徴により、重力加速度の影響を測定値から除外できるようになる。
また、本発明の第12の特徴により、容易に横感度を定義し、観測できるようになる。従来、基準加速度センサとして広く用いられている圧電型一軸加速度センサでは横感度が与えられていないが、横感度が与えられることになる。
また、本発明の第13の特徴により、縦ゆれと横揺れがある地震の計測に用いられる地震計のように、三次元で計測できなければ意味のない応用分野で用いられる加速度計の計測の信頼度が向上する。
また、本発明の第14の特徴により、防振台への外乱振動検出が正確になり、防振効果が改善される。例えば、半導体関連の防振装置に応用することによって、半導体微細化の促進に貢献することができる。並進運動加速度検出機能、回転角速度検出機能、回転角加速度検出機能を同時に持つ多自由度の慣性センサ(特に半導体製)の性能評価が可能になることによって、結果として、半導体装置などの製造精度が改善され製品の性能が向上す
る。
また、本発明の第15の特徴により、自動車のサスペンション制御あるいは自動車乗員保護用エアバッグの制御等に用いられる多軸加速度センサの利用技術が向上する。
また、本発明の第16の特徴により、ロボットの運動制御の精度が向上する。人間型ロボットのように三次元空間内で状況に応じて拘束なしに、かつフィードバックをかけて制御しながら運動を発生させる機構では、ベクトル加速度で校正された慣性センサを用いることによって、現状のものよりもさらに木目の細かい運動を発生することが可能になる。
また、本発明の第17の特徴により、自動車乗員の衝突安全のために車両内に設置される加速度センサのように、ベクトルとしての加速度を計測できないと意味のない応用において、利用が広まり車両の安全性が高まる。
また、本発明の第18の特徴により、1軸のみの出力を備える加速度計測装置、角速度計測装置あるいは角加速度計測装置でも、他の軸に対する感度がわかるようになる。
また、本発明の第19の特徴により、運動発生機のもつ運動自由度よりも大きい自由度での校正を行いたい場合や取り扱える軸の数が校正に用いたい軸の数よりも小さい場合でも、慣性センサの動的マトリックス感度計測を行うことができるようになる。
また、本発明のその他の特徴により、スカーリング誤差(sculling error)と呼ばれる従来は計測が困難であった加速度センサの回転による誤差を計測することが可能になる。ここで、スカーリング誤差とは、ある軸に沿った直線振動加速度と、その軸に直交する軸まわりで直線振動加速度と同じ周波数を持つ角加速度が同時に加わった時に発生する見かけの加速度(整流加速度)による誤差である。その加速度の大きさは、これら入力の振幅と位相に依存し、両軸に垂直な軸に現れる。
一般に、慣性センサがK個の感度軸を持ち出力ベクトル空間の次元がK次元になりうるとし、振動源の運動発生装置の自由度がM自由度あるとすると、慣性センサの感度マトリックスとしてK×M次マトリックスを導くことができる。この感度マトリックスの成分の全てを周波数の関数として、あるいは周波数と重力加速度に対する慣性センサの姿勢や温度など環境パラメータの関数として解く事を、校正とする。このマトリックスの全ての成分を未知数とし、慣性センサを搭載した振動運動発生装置がM自由度の運動を発生することが出来るので、M個の独立なベクトル運動を発生させて、そのときの出力信号をK個の軸から測定することによって、K×M次のマトリックスの全ての成分に関する連立一次方程式を立てることが可能になる。この連立一次方程式を解けば、ある角周波数ωにおける主軸感度と横感度からなる感度マトリックスを導くことができる。
以下では、本発明を実施するための形態の一例の構成要素を、図1に従って説明する。
図1では、被校正装置として校正対象の加速度センサ1、制御または計測用実時間レーザ干渉計のレーザ2、制御または計測用実時間レーザ干渉計のコーナーキューブ3、運動発生機制御用慣性センサ4、振動源である水平並進運動アクチュエータと回転運動発生用アクチュエータ5および7、振動源である垂直並進運動アクチュエータと回転運動発生用アクチュエータ6、電力増幅器8、データ処理装置でもある演算処理装置9、冷却水配管系10、校正対象の慣性センサを取り付ける台として、テーブル11を用いている。ここで、制御または計測用実時間レーザ干渉計のレーザ2、レーザ2からのレーザ光をつねに入射光と平行に戻すコーナーキューブ3は、該レーザ2と一体となって制御または計測用
実時間レーザ干渉計をなし、また、運動発生機制御用慣性センサ4にはマトリックス感度が定義されている。被校正装置としては、加速度計測装置として上記の加速度センサの他に、角速度計測装置あるいは角加速度計測装置を選択することができる。また、この被校正装置は、単体の加速度計測装置、角速度計測装置あるいは角加速度計測装置である必要はなく、これらを組み合わせた複合体であってもよい。例えば、一軸の加速度センサを、立方体座標のX、Y、Z軸、あるいは、球座標のR、Θ、Φ軸のそれぞれに沿って設けた複合体であってもよい。図5に、一軸の加速度センサを、X、Y、Z軸に配置した加速度センサの例を示す。
また、図1の構成では、レーザ干渉計を用いているが、レーザ干渉計の代わりに、レーザ干渉計で校正された基準加速度計を用いて、他の加速度センサを校正することができることは、図1の配置や構成から明らかである。
次に、最良の形態の実施例について説明する。
先ず、第1の実施例として、校正対象の加速度センサ1が一軸加速度センサで、三次元運動発生機を用いる場合を説明する。
演算処理装置9の操作部を操作して、それぞれ振動源である、各アクチュエータ5、6、7に、運動発生機のテーブルの運動がそれぞれ所定の運動となるように制御信号を出力する。このとき運動発生機制御用慣性センサ4がテーブル11を介して、各アクチュエータ5、6、7が所定の振動として作動しているか否かを計測し、演算処理装置9は、目標としているテーブルの運動波形と実際に計測した波形との違いをもとに、制御信号を発生して、各アクチュエータ5、6、7がそれぞれ所定の振動になるように、これら各アクチュエータ5、6、7それぞれに制御信号を出力する。
このように、各アクチュエータ5、6、7にそれぞれ所定の振動を印加し、このときの慣性センサとしての加速度センサ1の1個の感度軸をX軸とし、この加速度センサ1からの出力信号を演算処理装置9に入力する。ここでは、説明を簡潔にするために、ラプラス変換した出力信号で説明する。ラプラス変換した出力信号を(aox(jω),0,0)とする。ωは角振動数である。Y軸成分とZ軸成分は勿論ゼロである。これに対して、この加速度センサ1への入力計測手段である制御または計測用実時間レーザ干渉計2および3においてテーブル11を介して、この加速度センサ1への入力加速度を計測する。この計測した入力加速度のラプラス変換を(aix(jω),aiy(jω),aiz(jω))とする。入力加速度が、該加速度センサ1の感度軸上にあるとは仮定しない。感度軸上にあると仮定したのでは、入力加速度をベクトルとみなしたことにはならない。
なおここで、入力加速度のラプラス変換を用いるのは、伝達関数の定義に従って入力に対する応答を明示するためである。
このように、各アクチュエータ5、6、7にそれぞれ所定の振動を印加し、このときの慣性センサとしての加速度センサ1の1個の感度軸をX軸とし、この加速度センサ1からの出力信号を演算処理装置9に入力する。ここでは、伝達関数の定義に従ってラプラス変換した出力信号で説明する。ラプラス変換した出力信号を(aox(jω),0,0)とする。ωは角振動数である。Y軸成分とZ軸成分は勿論ゼロである。これに対して、この加速度センサ1への入力計測手段である制御または計測用実時間レーザ干渉計2および3においてテーブル11を介して、この加速度センサ1への入力加速度を計測する。この計測した出力加速度のラプラス変換を(aix(jω),aiy(jω),aiz(jω))とする。入力加速度が、該加速度センサ1の感度軸上にあるとは仮定しない。感度軸上にあると仮定したのでは、入力加速
度をベクトルとみなしたことにはならない。なおここで、加速度センサの出力のラプラス変換を用いるのは、入力に対する応答を伝達関数の定義に従って明示するためである。取得したデータを数値的に処理する手法については、種々の方法が知られており、また、そのためのソフトウェアも容易に入手できることから、当該データの条件と要求精度に基づいて決めればよい。
このとき、マトリックス感度は1×3のマトリックス(Sx,x,Sx,y,Sx,z)で表される。Sx,x,Sx,y,Sx,zは各々、加速度センサ1のX軸入力成分に対するX軸出力信号との関係を表すので主軸感度、加速度のY軸入力成分に対するX軸出力信号との関係を表すので横感度、加速度のZ軸入力成分に対するX軸出力信号との関係を表すので横感度を表す。このときに、出力信号と入力信号の関係は、上記の数1で表される。
三次元の運動発生機は、三次元空間で独立な3個のベクトル運動加速度を生成することが出来るので、それらを(aix1,aiy1,aiz1)exp(jωt),(aix2,aiy2,aiz2)exp(jωt), (aix3,aiy3,aiz3)exp(jωt)とする。このとき(1)式に代入すると、以下の関係が成立する。aox1,aox2,aox3は、exp(jωt)との初期位相、ゲインを考えたωの関数としての複素数である。
Figure 0004853937
数2は、各々の角振動数ωにおける(Sx,x,Sx,y,Sx,z)に関する連立一次方程式であり、係数マトリックスは、(aixk,aiyk,aizk)(k=1,2,3)が独立である以上行列式はゼロではないので、(Sx,x,Sx,y,Sx,z)について解をもつ。
したがって、主軸感度Sx,x、横感度Sx,y,Sx,zが求まることを意味する。いろいろな角振動数で実験データを取得し、各々の角振動数で得られる数2の連立一次方程式を解くことによって、主軸感度、横感度を、周波数の関数として計測することが可能になる。
次に、第2の実施例として、校正対象の加速度センサ1が二軸加速度センサで、三次元運動発生機を用いる場合、加速度センサ1の2個の感度軸をX軸、Y軸とし、これらの出力信号を演算処理装置9に入力して、演算処理装置9が該出力信号をラプラス変換して(aox(jω),aoy(jω),0)とする。ωは角振動数である。Z軸成分は勿論ゼロである。これに対して、前述同様に各レーザ干渉計2が加速度センサ1への入力加速度を計測し、演算処理装置9が該入力加速度をラプラス変換して、(aix(jω),aiy(jω),aiz(jω))とする。入力加速度が、該加速度センサ1の二個の感度軸で決まる平面(感度平面)上にあるとは仮定しない。感度軸で決まる平面上にあると仮定したのでは、入力加速度をベクトルとみなしたことにはならない。この時、マトリックス感度は以下の(3)に示す2×3のマトリックスで表される。
Figure 0004853937
Sx,x,Sx,y,Sx,zは各々、加速度センサ1のX軸入力成分に対するX軸出力信号との関係を表すので主軸感度、加速度のY軸入力成分に対するX軸出力信号との関係を表すので横感度、加速度のZ軸入力成分に対するX軸出力信号との関係を表すので横感度を表す。Sy,x,Sy,y,Sy,zは各々、加速度センサ1のY軸出力に対する入力信号との関係を表す。Sy,xは加速度センサ1のX軸入力成分に対するY軸出力信号との関係を表すので横感度、Sy,yは加速度のY軸入力成分に対するY軸出力信号との関係を表すので主軸感度、Sy,zは加速度のZ軸成分に対するY軸出力信号との関係を表すので横感度を表す。このとき、入力ベクトルと、出力ベクトルとの関係は次の数4で表される。
Figure 0004853937
三次元運動発生機は、三次元空間で独立な3個のベクトル振動加速度を生成することが出来るので、それらを
(aix1,aiy1,aiz1)exp(jωt)、
(aix2,aiy2,aiz2)exp(jωt)、
(aix3,aiy3,aiz3)exp(jωt)とする。
この時、数1に代入すると、以下の関係が成立する。aoxi, aoyi(i=1,2,3)は、exp(jωt)との初期位相、ゲインを考えたωの関数としての複素数である。このときに数4に代入すると、以下の3個の数5、数6、数7が成立するが、それを感度マトリックスの全ての成分に関する連立一次方程としてまとめると、数8を得る。
Figure 0004853937
Figure 0004853937
Figure 0004853937
Figure 0004853937
数8において、3個のベクトル(aixk,aiyk,aizk) (k=1,2,3)が独立であることから、6個のベクトル
(aixk,aiyk,aizk、0,0,0) (k=1,2,3)、
(0,0,0,aixk,aiyk,aizk) (k=1,2,3)は、
独立であることがわかるから、連立一次方程式の行列式はゼロではないので、かならず解けることになる。感度Si,j (i=x,y:j=x,y,z)では、添え字が等しいと主軸感度であり、等しくなければ横感度を表す。演算処理装置9が、いろいろな角振動数で実験データを取得し、各々の角振動数で得られる8の連立一次方程式を解くことによって、主軸感度、横感度を、周波数の関数として計測することが可能になる。
次に、第3の実施例として、校正対象の加速度センサ1(慣性センサ)が三軸加速度センサで、三次元運動発生機を用いる場合、慣性センサとしての加速度センサ1の3個の感度軸をX軸、Y軸、Z軸とし、これら加速度センサ1からの出力信号を演算処理装置9に入力して、演算処理装置9が該出力信号をラプラス変換して(aox(jω),aoy(jω), aoz(jω))とする。ωは角振動数である。これに対して、前述同様に各レーザ干渉計2が加速度センサ1の入力加速度を計測し、演算処理装置9が該入力加速度をラプラス変換して、(aix(jω),aiy(jω), aiz(jω))とする。入力加速度が、該加速度センサの三個の感度軸で決まる空間(感度空間)上にあるとは仮定しない。感度軸で決まる感度空間にあると仮定したのでは、入力加速度をベクトルとみなしたことにはならない。加速度センサ1は、入力加速度空間を感度ベクトル空間に射影する。このとき、マトリックス感度は以下に示す3×3のマトリックスで表される。
Figure 0004853937
Sx,x,Sx,y,Sx,zは各々、加速度センサ1のX軸出力に対する加速度センサ1への入力信号との関係を表す。Sx,xはX軸入力成分に対するX軸出力なので主軸感度、Sx,yは加速度のY軸入力成分に対するX軸出力信号との関係を表すので横感度、Sx,zは加速度のZ軸入力成分に対するX軸出力信号との関係を表すので横感度を表す。Sy,x,Sy,y,Sy,zは加速度センサ1のY軸出力に対する入力信号との関係を表す。Sy,xは加速度のX軸入力成分に対するY軸出力信号との関係を表すので横感度、Sy,yは加速度のY軸入力成分に対するY軸出力信号との関係を表すので主軸感度、Sy,zは加速度のZ軸入力成分に対するY軸出力信号との関係を表すので横感度を表す。Sz,x,Sz,y,Sz,zは、加速度センサ1のZ軸出力に対する入出力信号との関係を表す。Sz,xは加速度センサ1へのX軸入力成分に対するZ軸出力信号との関係を表すので横感度、Sz,yは加速度センサ1へのY軸入力成分に対するZ軸出力信号との関係を表すので横感度、Sz,zは加速度センサ1へのZ軸入力成分に対するZ軸出力信号との関係を表すので主軸感度を表す。このとき、入力ベクトルと、出力ベクトルとの関係は次の数10で表される。
Figure 0004853937
三次元運動発生機は、三次元空間で独立な3個のベクトル振動加速度を生成することが出来るので、それらを
(aix1,aiy1,aiz1)exp(jωt), (aix2,aiy2,aiz2)exp(jωt),(aix3,aiy3,aiz3)exp(jωt)
とする。このとき数10に代入すると、以下の3個の方程式、数11、数12、数13が成立する。aoxi,aoyi,aozi(i=1,2,3)は、exp(jωt)との初期位相、ゲインを考えたωの関数としての複素数である。3個の方程式、数11、数12、数13を感度マトリックスの全ての成分に関する連立一次方程式としてまとめると、数14を得る。
Figure 0004853937
Figure 0004853937
Figure 0004853937
Figure 0004853937
数14において、3個のベクトル(aixk,aiyk,aizk) (k=1,2,3)が線形独立であるから、係数行列に見られる9個のベクトル
(aixk,aiyk,aizk,0,0,0,0,0,0) (k=1,2,3)、
(0,0,0,aixk,aiyk,aizk,0,0,0) (k=1,2,3)、
(0,0,0,0,0,0,aixk,aiyk,aizk) (k=1,2,3)、
は、線形独立であるから、数14の係数行列式はゼロでないので、かならず解けることになる。感度Si,j (i=x,y,z:j=x,y,z)では、添え字が等しいと主軸感度であり、等しくなければ横感度を表す。演算処理装置9が、いろいろな角振動数で実験データを取得し、各々の角振動数で得られる(14)の連立一次方程式を解くことによって、主軸感度、横感度を、周波数の関数として計測することが可能になる。
更に、第4の実施例として、校正対象の加速度センサ1(慣性センサ)が三軸加速度+1自由度角加速度センサで、四次元運動発生機(並進3自由度、角加速度1自由度)を用いる場合、慣性センサとしての加速度センサ1の3個の並進運動の感度軸をX軸、Y軸、Z軸とし、さらに、X軸周りの角加速度の入力軸、出力軸をα軸とする。
これら加速度センサ1からの出力信号を演算処理装置9に入力して、演算処理装置9が該出力信号をラプラス変換して(aox(jω), aoy(jω),aoz(jω), a(jω))とする。ωは角振動数である。これに対して、前述と同様に各レーザ干渉計2が加速度センサ1の入力加速度を計測し、演算処理装置9が該入力加速度をラプラス変換して、(aix(jω),aiy(jω), aiz(jω), a(jω))とする。入力加速度が、該慣性センサの4個の感度軸で決まる空間(出力加速度空間)上にあるとは仮定しない。感度軸で決まる出力加速度空間にあると仮定したのでは、入力加速度をベクトルとみなしたことにはならない。加速度センサ1は、入力加速度空間を出力加速度空間に射影する機能を持つセンサである。
この時、マトリックス感度は以下に示す4×4のマトリックスで表される。
Figure 0004853937
Sx,x,Sx,y,Sx,z,Sx, αは各々、加速度センサ1のX軸出力に対する入力信号との関係を表す。Sx,xはX軸入力成分に対するX軸出力なので主軸感度、Sx,yは加速度のY軸入力成分に対するX軸出力信号との関係を表すので横感度、Sx,zは加速度のZ軸入力成分に対するX軸出力信号との関係を表すので横感度を、Sx,αは加速度のα軸入力成分に対するX軸出力信号との関係を表すので横感度を表す。Sy,x,Sy,y,Sy,z,Sy,αについては、それぞれ加速度センサ1のY軸出力に対する入力信号との関係を表すので、Sy,xは加速度のX軸入力成分に対するY軸出力信号との関係を表すので横感度、Sy,yは加速度のY軸入力成分に対するY軸出力信号との関係を表すので主軸感度、Sy,zは加速度のZ軸入力成分に対するY軸出力信号との関係を表すので横感度を、Sy,αは加速度のα軸入力成分に対するY軸出力信号との関係を表すので横感度を表す。Sz,x,Sz,y,Sz,z,Sz,αは、各々加速度センサ1のZ軸出力に対する入力信号との関係を表すので、Sz,xは加速度センサ1へのX軸入力成分に対するZ軸出力信号との関係を表すので横感度、Sz,yは加速度センサへのY軸入力に対するZ軸出力信号との関係を表すので横感度、Sz,zは加速度センサ1へのZ軸入力成分に対するZ軸出力信号との関係を表すので主軸感度を、Sz,αは加速度センサ1へのα軸入力成分に対するZ軸出力信号との関係を表すので横感度を表す。Sα,x,Sα,y,Sα,z,Sα,αは、加速度センサ1のα軸出力に対する入力信号との関係を表すので、Sα,xは加速度のX軸入力成分に対するα軸出力信号との関係を表すので横感度を、Sα,yは加速度のY軸入力成分に対するα軸出力信号との関係を表すので横感度を、Sα,zは加速度のZ軸入力成分に対するα軸出力信号との関係を表すので横感度を、Sα,αは加速度のα軸入力成分に対するα軸出力信号との関係を表すので主軸感度を表す。このとき、入力ベクトルと、出力ベクトルとの関係は次式で表される。
Figure 0004853937
四次元運動発生機は、四次元空間で独立な4個のベクトル振動加速度を生成することが出来るので、それらを
(aix1,aiy1,aiz1,aiα1)exp(jωt)、
(aix2,aiy2,aiz2,aiα2)exp(jωt)、
(aix3,aiy3,aiz3,aiα3)exp(jωt)、
(aix4,aiy4,aiz4,aiα4)exp(jωt)、
とする。このとき(16)式に代入すると、以下の4個の方程式、数17、数18、数19、数20が成立する。aoxi,aoyi,aozi,aoαi(i=1,2,3,4)は、exp(jωt)との初期位相、ゲインを考えたωの関数としての複素数である。4個の方程式、数17、数18、数19、数20を感度マトリックスの全ての成分に関する連立一次方程式としてまとめると、数21を得る。
Figure 0004853937
Figure 0004853937
Figure 0004853937
Figure 0004853937
Figure 0004853937
数21において、4個のベクトル(aixk,aiyk,aizk,aiαk)(k=1,2,3,4)が線形独立であるから、係数行列に見られる16個のベクトル
(aixk,aiyk,aizk,aiαk,0,0,0,0,0,0,0,0,0,0,0,0)(k=1,2,3,4)、
(0,0,0,0,aixk,aiyk,aizk,aiαk,0,0,0,0,0,0,0,0)(k=1,2,3,4)、
(0,0,0,0,0,0,0,0,aixk,aiyk,aizk,aiαk,0,0,0,0)(k=1,2,3,4)、
(0,0,0,0,0,0,0,0,0,0,0,0,aixk,aiyk,aizk,aiαk)(k=1,2,3,4)、
は線形独立であって、数21の係数行列式はゼロでないので、かならず解けることになる。感度Si,j(i=x, y, z,α:j=x, y,z,α)では、添え字が等しいと主軸感度であり、等しくなければ横感度を表す。主軸感度Sx,x、横感度Sx,y,Sx,zが求まることを意味する。演算処理装置9が、いろいろな角振動数で実験データを取得し、各々の角振動数で得られる(21)の連立一次方程式を解くことによって、主軸感度、横感度を、周波数の関数として計測することが可能になる。この場合の様に、加速度センサの感度軸がZ軸であるときに、X軸周りに回転運動を入れた場合に発生するスカーリング効果による感度の違いは、この方法で求めることが可能になる。
最後に、第5の実施例として、校正対象の加速度センサ1(慣性センサ)が三軸加速度センサで、2次元の運動発生機(並進運動二自由度)を用いる場合の配置例を図6〜図8に示す。これらの図は、慣性センサが3軸で運動発生機が2自由度であるが、運動発生機が三次元である場合と同じように3×3のマトリックスの感度を求める場合の校正方法のセットアップについて示しており、図6は、慣性センサに固定した座標系を示し、図7は、運動発生機の座標軸ZXと、加速度センサのZaXa軸を一致させるセットアップを示している。また、図8は、運動発生機の座標軸ZXと加速度センサのZaYa軸を一致させるセットアップを示している。
この加速度センサ1の3個の感度軸をX軸、Y軸、Z軸とし、出力信号のラプラス変換を(aox(jω),aoy(jω),aoz(jω))とする。ωは角振動数である。これに対して、入力加速度のラプラス変換を、(aix(jω),aiy(jω),aiz(jω))とする。入力加速度が、該加速度センサの三個の感度軸で決まるベクトル空間(感度空間)上にあるとは仮定しない。感度軸で決まる感度空間にあると仮定したのでは、入力加速度をベクトルとみなしたことにはならない。加速度センサ1は、入力加速度空間を感度ベクトル空間に射影する。
この時、マトリックス感度は以下に示す3×3のマトリックスで表される。
Figure 0004853937
Sx,x,Sx,y,Sx,zは各々、加速度センサ1のX軸出力に対する加速度センサ1への入力信号との関係を表す。Sx,xはX軸入力成分に対するX軸出力なので主軸感度、Sx,yは加速度のY軸入力成分に対するX軸出力信号との関係を表すので横感度、Sx,zは加速度のZ軸入力成分に対するX軸出力信号との関係を表すので横感度を表す。Sy,x,Sy,y,Sy,zは加速度センサ1のY軸出力に対する入力信号との関係を表す。Sy,xは加速度のX軸入力成分に対するY軸出力信号との関係を表すので横感度、Sy,yは加速度のY軸入力成分に対するY軸出力信号との関係を表すので主軸感度、Sy,zは加速度のZ軸入力成分に対するY軸出力信号との関係を表すので横感度を表す。Sz,x,Sz,y,Sz,zは、加速度センサ1のZ軸出力に対する入力信号との関係を表す。Sz,xは加速度センサ1へのX軸入力成分に対するZ軸出力信号との関係を表すので横感度、Sz,yは加速度センサ1へのY軸入力成分に対するZ軸出力信号との関係を表すので横感度、Sz,zは加速度センサ1へのZ軸入力成分に対するZ軸出力信号との関係を表すので主軸感度を表す。このとき、入力ベクトルと、出力ベクトルとの関係は次式で表される。
Figure 0004853937
ここまでのことは、第3の場合分けの箇所で述べたことと同じである。慣性センサが3軸の加速度センサ1であって、運動発生機が二次元であるような場合に、3軸の加速度センサ1の感度マトリックスを、3×3のマトリックスとして定義する方法、すなわち、校正のためのセットアップ方法を、具体例として図6〜図8に示す。図6に、本発明の校正対象の加速度センサ1に固定した座標系XaYaZaを示す斜視図を示し、図7に、運動発生機の座標軸ZXと、本発明の校正対象の加速度センサ1のZaXa軸を一致させるセットアップ方法を示し、図8に、運動発生機の座標軸ZXと、本発明の校正対象の加速度センサ1のZaYa軸を一致させるセットアップ方法を示す。
二次元運動発生機は、二次元空間で独立な二個のベクトル振動加速度しか発生することは出来ない。そこで、図7の設定において生成することが出来る振動ベクトル加速度を(aix1,0,aiz1)exp(jωt),(aix2,0,aiz2)exp(jωt)とし、図8の設定において生成することのできる振動ベクトル加速度を(0,aiy3,aiz3)exp(jωt)とする。ここで、3個のベクトル(aix1,0,aiz1),(aix2,0,aiz2)と(0,aiy3,aiz3)は3次元空間で独立なベクトルでなければならない。これらの振動ベクトル加速度を数23に代入すると、以下の3個の方程式、数24、25、数26が成立する。aox,aoy,aozは、exp(jωt)との初期位相、ゲインを考えたωの関数としての複素数である。3個の方程式、数24、25、数26を感度マトリッ
クスの全ての成分に関する連立一次方程式としてまとめると、数27を得る。
Figure 0004853937
Figure 0004853937
Figure 0004853937
Figure 0004853937
数27において、3個のベクトル(aixk,0,aizk)(k=1,2)、(0,aiy3,aiz3)が線形独立であるから、係数行列に見られる下の9個のベクトルは線形独立である。
(aixk,0,aizk,0,0,0,0,0,0)(k=1,2),
(0,0,0,aixk,0,aizk,0,0,0)(k=1,2),
(0,0,0,0,0,0,aixk,0,aizk)(k=1,2),
(0,aiy3,aiz3,0,0,0,0,0,0),
(0,0,0,0,aiy3,aiz3,0,0,0),
(0,0,0,0,0,0,0,aiy3,aiz3)
したがって、数27の係数行列式はゼロでないので、かならず解けることになる。感度Si
,j(i=x,y,z :j=x,y,z)では、添え字が等しいと主軸感度であり、等しくなければ横感度を表す。数27の連立一次方程式で角振動数を走査することで、主軸感度、横感度を、周波数の関数として定義することが可能になる。なお、この例では、図7の設定で二個の独立な振動ベクトル加速度を選び、図8の設定で1個の振動ベクトル加速度を選んだが、これとは逆に図7の設定で1個の振動ベクトル加速度を選び、図8の設定で2個の独立な振動ベクトル加速度を選んでも良い。
ここで、マトリックス感度を導く連立一次方程式が解けることの証明をする。
数2、数8、数14、数21、数27で示された連立一次方程式が解けるかどうかは、本発明が示す技術にとっては、非常に重要である。そこで、運動発生機がM自由度をもち、M個の線形独立な運動ベクトルが慣性センサに与えられたときに、N個の自由度を持つ慣性センサの感度に関するN×M次の係数行列の行列式が、ゼロでないことは以下のように証明される。運動発生機が与える線形独立な運動ベクトルが以下のように与えられるとする。
Figure 0004853937
上のベクトルは一次独立なので数29を成り立たせるためには、係数A1, A2, A3,・・・・,AMは、全てゼロでなければならない。
Figure 0004853937
問題は数29の仮定のもとで、以下のベクトルが一次独立であるかどうかということになる。そこで、数28の線形独立なM個の運動ベクトルを、a1,a2,a3,・・・・,aMとし、0がM個並んだゼロベクトルを、矢印つきの0であらわすものとする。したがって、線形独立かどうかを調べるN×M個のベクトルは、以下のようになる。
Figure 0004853937
数30で示すベクトルの線形結合をゼロとおきその係数が全てゼロになれば、ベクトルが線形独立であることが証明されるのであるが、書き下すと、数29と一致する式がN個出てくるだけなので、a1,a2,a3,・・・・,aMは線形独立であることから、全ての係数はゼロであることが証明されるので、係数行列式はゼロにはならないことは明らかである。
図9で示すように、運動発生機制御用慣性センサ4が、設置されていない例であるが、実施例1の第1の場合分けと同じ、校正対象の加速度センサ1が一軸加速度センサで、三次元運動発生機を用いる場合のみを説明する。
演算処理装置9の操作部を操作して、各アクチュエータ5、6、7にそれぞれ所定の振動となるように制御信号を出力する。各アクチュエータ5、6、7にそれぞれ所定の信号を印加し、このときの慣性センサとしての加速度センサ1の1個の感度軸をX軸とし、この加速度センサ1からの出力信号を演算処理装置9に入力する。ラプラス変換された入力を、(aox(jω),0, 0)とする。ωは角振動数である。Y軸成分とZ軸成分は勿論ゼロである。これに対して、この加速度センサ1への入力計測手段である制御または計測用実時間レーザ干渉計2および3においてテーブル11を介して、この加速度センサ1への入力加速度を計測し、この計測した入力加速度を演算処理装置9に入力する。ラプラス変換された入力を(aix(jω),aiy(jω), aiz(jω))とする。入力加速度が、該加速度センサ1の感度軸上にあるとは仮定しない。感度軸上にあると仮定したのでは、入力加速度をベクトルとみなしたことにはならない。
このとき、運動発生機制御用慣性センサ4は、設置されていないので、各アクチュエータ5、6、7が所定の運動を発生しているか否かを計測できず、したがって、演算処理装置9が各アクチュエータ5、6、7に制御信号を出力することはできないが、加速度センサ1への入力計測手段2、3および加速度センサ1からの出力計測手段たる演算処理装置9その他は備わっているので、加速度センサ1の校正は可能である。
なお、上記で、ラプラス変換とあるのは、方程式の解の記述の数学的厳密さのためであって、一般的な積分変換や、実用上は特に、高速フーリエ変換(FFT)で良く、時間領域の関数を周波数領域の関数に変換する信号処理機能が演算処理装置9に備わっていればよい。
次に、上記のマトリックス感度演算処理について、より具体的に示す。
空間の運動の自由度は、並進運動3自由度、回転運動の自由度3で、計6ある。従って、運動を検出する慣性センサの自由度の最大値は6であり、運動発生装置の自由度も最大6である。したがって、評価対象の慣性センサの自由度と、運動発生機で発生できる運動の自由度との関連では、種々の組み合わせを設定することができるので、以下の表に示す様に説明する。
Figure 0004853937
N=M=1の場合を除いては、どのような場合でも、以下の考え方で、方程式を立てることができることが重要である。
(1−3)1軸加速度センサの場合(1軸の加速度センサを3自由度の運動発生機で校正する場合)
1軸の加速度センサを1次元加速度センサとして取り扱い、感度マトリックスを、1×3のマトリックスとして導く場合について、以下に説明する。
1)正弦波で加振する場合
ある周波数f11=2πf1)での一軸加速度センサの動的感度マトリックスは、
(Sx,x1),Sx,y1),Sx,z1))
と表されるとする。このマトリックスの各要素を全て求めることが、校正である。これら3個を未知数とする連立一次方程式を以下のように設定するとする。
Figure 0004853937
手順1
ある周波数f11=2πf1) でまずベクトルの方向(aix1,aiy1, aiz1)に加振する。入力加速度ベクトル信号としては、 (aix1, aiy1,aiz1)exp(jωt)と表される。その時の加速度センサの信号は、aox1(ω)exp(jωt)と表される。実際の加振はバースト信号なので、加振ベクトルの信号(aix1,aiy1, aiz1) exp(jωt)もバースト信号であるから、3成分ともにFFTにかけて、f1成分を取り出した結果であると考えるべきである。言い方を変えるならば、実際の加振信号が時間軸では、(aix1,aiy1, aiz1) B1(t)なるベクトルの関数で表されるとすると、B1(t)がバースト信号を意味する。このバースト部分をFFTにかけてf1成分を取り出した結果が、複素数でZis1であるとする。同様に、この時の加速度センサの出力信号もバースト信号なので、FFTにかけてf1成分を取り出す。この時に得られるf1成分は複素数であり、それを、exp(jωt)で割り算した結果が、aox11)である。言
い方を変えると、加速度センサの出力信号もバースト信号になるので、FFTにかけてf1成分を取り出す。その信号が複素数で、Zos1であるとする。ここで、上記の係数は以下のように決まる。
Figure 0004853937
手順2
ある周波数f11=2πf1) でまずベクトルの方向(aix2,aiy2, aiz2)に加振する。入力加速度ベクトル信号としては、 (aix2, aiy2,aiz2)exp(jωt)と表される。その時の加速度センサの出力信号は、aox2(ω)exp(jωt)と表される。実際の加振はバースト信号なので、加振ベクトルの信号(aix2,aiy2, aiz2) exp(jωt)もバースト信号であるから、3成分ともにFFTにかけて、f1成分を取り出した結果であると考えるべきである。同様に、この時の加速度センサの出力信号もバースト信号なので、FFTにかけてf1成分を取り出す。この時に得られるf1成分は複素数であり、それを、exp(jωt)で割り算した結果が、aox21)である。実際の加振信号が時間軸では、(aix2,aiy2, aiz2) B2(t)なるベクトルの関数で表されるとすると、B2(t)がバースト信号を意味する。このバースト部分をFFTにかけてf1成分を取り出した結果が、複素数でZis2であるとする。同様に、この時の加速度センサの出力信号もバースト信号なので、FFTにかけてf1成分を取り出す。この時に得られるf1成分は複素数であり、それを、exp(jωt)で割り算した結果が、aox21)である。言い方を変えると、加速度センサの出力信号もバースト信号になるので、FFTにかけてf1成分を取り出す。その信号が複素数で、Zos2であるとする。ここで、上記の係数は以下のように決まる。
Figure 0004853937
手順3
ある周波数f11=2πf1) でまずベクトルの方向(aix3,aiy3, aiz3)に加振する。入力加速度ベクトル信号としては、 (aix3, aiy3,aiz3)exp(jωt)と表される。その時の加速度センサの信号は、aox3(ω)exp(jωt)と表される。実際の加振はバースト信号なので、加振ベクトルの信号(aix3,aiy3, aiz3) exp(jωt)もバースト信号であるから、3成分ともにFFTにかけて、f1成分を取り出した結果であると考えるべきである。同様に、この時の加速度センサの出力信号もバースト信号なので、FFTにかけてf1成分を取り出す。この時に得られるf1成分は複素数であり、それを、exp(jωt)で割り算した結果が、aox31)である。実際の加振信号が時間軸では、(aix3,aiy3, aiz3) B3(t)なるベクトルの関数で表されるとすると、B3(t)がバースト信号を意味する。このバースト部分をFFTにかけてf1成分を取り出した結果が、複素数でZis3であるとする。同様に、この時の加速度センサの出力信号もバースト信号なので、FFTにかけてf1成分を取り出す。この時に得られるf1成分は複素数であり、それを、exp(jωt)で割り算した結果が、aox31)である。言い方を変えると、加速度センサの出力信号もバースト信号になるので、FFTにかけてf1成分を取り出す。その信号が複素数で、Zos3であるとする。ここで、上記の係数は以下のように決まる。
Figure 0004853937
手順4
これで上記連立一次方程式の係数行列が決まり、右辺のベクトルも決まった。3方向のベクトルは一次独立に選ぶので、かならず上記の連立一次方程式は解ける。あとは、加振の周波数を別の値に設定して、同様の計算を行えば、別の周波数におけるマトリックス感度を求めることが可能になる。
2)ランダム波形で加振する場合
ランダムの加振の方向ベクトルを、一次独立な方向に選ぶ。その方向を、
(aix1, aiy1, aiz1)、(aix2, aiy2,aiz2)、(aix3, aiy3, aiz3)
とする。またそれらの方向において、ランダムな加振信号の周波数帯域は、
[fmin fmax]
であるとする。ある周波数f11=2πf1)での一軸加速度センサの動的感度マトリックスは、
(Sx,x1),Sx,y1),Sx,z1))
と表されるとする。このマトリックスの各要素を全て求めることが、校正である。これら3個を未知数とする連立一次方程式を以下のように設定するとする。
Figure 0004853937
手順1
(aix1, aiy1, aiz1)方向にランダム加振する。そのときに得られた加速度計の出力信号を時間の関数として、f01(t)とする。入力信号ベクトルを、
(aix1, aiy1, aiz1) fi1(t)
とする。ランダムな関数は、fi1(t)である。ここで、fi1(t), f01(t)をFFTにかける。その結果、以下の表のようなデータが得られる。
Figure 0004853937
ここで、上記の係数は以下のように決まる。
Figure 0004853937
手順2
(aix2, aiy2, aiz2)方向にランダム加振する。そのときに得られた加速度計の出力信号を時間の関数として、f02(t)とする。入力信号ベクトルを、(aix2,aiy2, aiz2) fi2(t)とする。ランダムな関数は、fi2(t)である。ここで、fi2(t),f02(t)をFFTにかける。その結果、以下の表のようなデータが得られる。
Figure 0004853937
ここで、上記の係数は以下のように決まる。
Figure 0004853937
手順3
(aix3, aiy3, aiz3)方向にランダム加振する。そのときに得られた加速度計の出力信号を時間の関数として、f03(t)とする。入力信号ベクトルを、(aix3,aiy3, aiz3) fi3(t)とする。ランダムな関数は、fi3(t)である。ここで、fi3(t),f03(t)をFFTにかける。その結果、以下の表のようなデータが得られる。
Figure 0004853937
ここで、上記の係数は以下のように決まる。
Figure 0004853937
手順4
これで上記連立一次方程式の係数行列が決まり、右辺のベクトルも決まった。3方向のベクトルは一次独立に選ぶので、かならず上記の連立一次方程式は解ける。
あとは、スペクトル解析で得られた表中の別の周波数について、同様の計算を行えば、その別の周波数におけるマトリックス感度を求めることが可能になる。このような計算を、スペクトル解析で得られる周波数に関してすべて行えば、[fmin fmax]におけるマトリックス感度を、その際に用いるFFTの設定から決まる周波数分解能で求めることができる。
3)パルスで加振する場合
パルスでの加振の方向ベクトルを、一次独立な方向に選ぶ。その方向を、
(aix1, aiy1, aiz1)、(aix2, aiy2,aiz2)、(aix3, aiy3, aiz3)
とする。またそれらの方向において、パルス加振における加振信号の周波数帯域は、
[fmin fmax]
であるとする。ある周波数f11=2πf1)での一軸加速度センサの動的感度マトリックスは、
(Sx,x1),Sx,y1),Sx,z1))
と表されるとする。このマトリックスの各要素を全て求めることが、本発明請求で主張するところの校正である。これら3個を未知数とする連立一次方程式を以下のように設定するとする。
Figure 0004853937
手順1
(aix1, aiy1, aiz1)方向にパルス加振する。そのときに得られた加速度計の出力信号を時間の関数として、f01(t)とする。入力信号ベクトルを、(aix1,aiy1, aiz1) fi1(t)とする。パルス的な関数は、fi1(t)である。ここで、fi1(t),f01(t)をFFTにかける。その結果、以下の表のようなデータが得られる。
Figure 0004853937
ここで、上記の係数は以下のように決まる。
Figure 0004853937
手順2
(aix2, aiy2, aiz2)方向にパルス加振する。そのときに得られた加速度計の出力信号を時間の関数として、f02(t)とする。入力信号ベクトルを、(aix2,aiy2, aiz2) fi2(t)とする。パルス的な関数は、fi2(t)である。ここで、fi2(t),f02(t)をFFTにかける。その結果、以下の表のようなデータが得られる。
Figure 0004853937
ここで、上記の係数は以下のように決まる。
Figure 0004853937
手順3
(aix3, aiy3, aiz3)方向にパルス加振する。そのときに得られた加速度計の出力信号を時間の関数として、f03(t)とする。入力信号ベクトルを、(aix3,aiy3, aiz3) fi3(t)とする。パルス的な関数は、fi3(t)である。ここで、fi3(t),f03(t)をFFTにかける。その結果、以下の表のようなデータが得られる。
Figure 0004853937
ここで、上記の係数は以下のように決まる。
Figure 0004853937
手順4
これで上記連立一次方程式の係数行列が決まり、右辺のベクトルも決まった。3方向のベクトルは一次独立に選ぶので、かならず上記の連立一次方程式は解ける。あとは、スペクトル解析で得られた表中の別の周波数について、同様の計算を行えば、その別の周波数におけるマトリックス感度を求めることが可能になる。このような計算を、スペクトル解析で得られる周波数に関してすべて行えば、[fmin fmax]におけるマトリックス感度を、あるその際に用いるFFTの設定から決まる周波数分解能で求めることができる。
以上で、一軸の加速度センサを、3軸の運動発生装置を用いてマトリックス感度を求める方法について述べたが、実際には1軸の加速度センサを4軸の運動発生装置を用いてマトリックス感度を求める場合、1軸の加速度センサを5軸の運動発生装置を用いてマトリックス感度を求める場合、1軸の加速度センサを6軸の運動発生装置を用いてマトリックス感度を求める場合、が考えられる。それぞれの場合については、以下のように考えればよい。
(1−4)1軸の加速度センサを4軸の運動発生装置を用いてマトリックス感度を求める場合
(注:4軸のうちで、どれだけが並進加速度で、どれだけが回転加速度であるかは、特に指定する必要はない。)1軸の加速度センサを1次元加速度センサとして取り扱い、感度マトリックスを、1×4のマトリックスとして導く場合について、以下に説明する。
1)正弦波で加振する場合
慣性センサの出力軸をX軸とする。それに対して、運動発生機の運動の軸を、X、Y、Z、αとする。ある振動数f11=2πf1)での一軸加速度センサの動的感度マトリックスは、(Sx,x1),Sx,y1),Sx,z1),Sx,α1))と表されるとする。このマトリックスの各要素を全て求めることが、校正である。これら4個の変数を未知数とする連立一次方程式を以下のように設定するとする。
Figure 0004853937
運動発生機が発生できる運動は4次元空間をなしうるので、独立なベクトルは4個選べることが重要である。
手順1
手順1では、運動発生機が発生できる運動は4次元空間をなしうるので、独立なベクトルを4個選べるなかで、まず1番目を選び、その方向に振動数f11=2πf1)を主成分とする正弦波バースト信号を加える。まず独立なベクトルのなかで選んだベクトルを、(aix1,aiy1, aiz1, aiα1) とする。このとき入力ベクトル加速度は、(aix1,aiy1, aiz1, aiα1)B1(t)と表される。B1(t)信号をスペクトル解析し、振動数f11=2πf1)の成分が、Zi,sb1であるとする。この時、慣性センサの出力信号の正弦波バースト信号にはなるが、スペクトル解析を行って、振動数f11=2πf1)の成分が、Zo,sb1であるとする。この操作により、連立一次方程式(数43)の係数行列の第1行と定数ベクトルの第1行は、以下のように求まる。
Figure 0004853937
手順2
手順1では、運動発生機が発生できる運動は4次元空間をなしうるので、独立なベクトルを4個選べるなかで、二番目を選び、その方向に振動数f11=2πf1)を主成分とする正弦波バースト信号を加える。まず独立なベクトルのなかで選んだベクトルを、(aix2,aiy2, aiz2, aiα2) とする。このとき入力ベクトル加速度は、(aix2,aiy2, aiz2, aiα2)B2(t)と表される。B2(t)信号をスペクトル解析し、振動数f11=2πf1)の成分が、Zi,sb2であるとする。この時、慣性センサの出力信号の正弦波バースト信号にはなるが、スペクトル解析を行って、振動数f11=2πf1)の成分が、Zo,sb2であるとする。この操作により、連立一次方程式(数43)の係数行列の第2行と定数ベクトルの第2行は、以下のように求まる。
Figure 0004853937
手順3
手順1では、運動発生機が発生できる運動は4次元空間をなしうるので、独立なベクトルを4個選べるなかで、3番目を選び、その方向に振動数f11=2πf1)を主成分とする正弦波バースト信号を加える。まず独立なベクトルのなかで選んだベクトルを、(aix3,aiy3, aiz3, aiα3) とする。このとき入力ベクトル加速度は、(aix3,aiy3, aiz3, aiα3)B3(t)と表される。B3(t)信号をスペクトル解析し、振動数f11=2πf1)の成分が、Zi,sb3であるとする。この時、慣性センサの出力信号の正弦波バースト信号にはなるが、スペクトル解析を行って、振動数f11=2πf1)の成分が、Zo,sb3であるとする。この操作により、連立一次方程式(数43)の係数行列の第3行と定数ベクトルの第3行は、以下のように求まる。
Figure 0004853937
手順4
手順1では、運動発生機が発生できる運動は4次元空間をなしうるので、独立なベクトルを4個選べるなかで、4番目選び、その方向に振動数f11=2πf1)を主成分とする正弦波バースト信号を加える。まず独立なベクトルのなかで選んだベクトルを、(aix4,aiy4, aiz4, aiα4) とする。このとき入力ベクトル加速度は、(aix4,aiy4, aiz4, aiα4)B4(t)と表される。B4(t)信号をスペクトル解析し、振動数f11=2πf1)の成分が、Zi,sb4
あるとする。この時、慣性センサの出力信号の正弦波バースト信号にはなるが、スペクトル解析を行って、振動数f11=2πf1)の成分が、Zo,sb4であるとする。
この操作により、連立一次方程式(数43)の係数行列の第4行と定数ベクトルの第4行は、以下のように求まる。
Figure 0004853937
(1−5)1軸の加速度センサを5軸の運動発生装置を用いてマトリックス感度を求める場合
(注:5軸のうちで、どれだけが並進加速度で、どれだけが回転加速度であるかは、特に指定する必要はない)1軸の加速度センサを1次元加速度センサとして取り扱い、感度マトリックスを、1×5のマトリックスとして導く場合について、以下に説明する。
1)正弦波で加振する場合
慣性センサの出力軸をX軸とする。それに対して、運動発生機の運動の軸を、X、Y、Z,α、βとする。ある周波数f11=2πf1)での一軸加速度センサの動的感度マトリックスは、
(Sx,x1),Sx,y1),Sx,z1),Sx,α1),Sx,β1))
と表されるとする。このマトリックスの各要素を全て求めることが、校正である。これら5個の変数を未知数とする連立一次方程式を以下のように設定するとする。
Figure 0004853937
(1−6)1軸の加速度センサを6軸の運動発生装置を用いてマトリックス感度を求める場合(注:6軸のうちで、どれだけが並進加速度で、どれだけが回転加速度であるかは、特に指定する必要はない)
1軸の加速度センサを1次元加速度センサとして取り扱い、感度マトリックスを、1×6のマトリックスとして導く場合について、以下に説明する。
1)正弦波で加振する場合
慣性センサの出力軸をX軸とする。それに対して、運動発生機の運動の軸を、X、Y、Z,α、β、γとする。ある周波数f11=2πf1)での一軸加速度センサの動的感度マトリックスは、
(Sx,x1),Sx,y1),Sx,z1),Sx,α1),Sx,β1),Sx,γ1))
と表されるとする。このマトリックスの各要素を全て求めることが、校正である。これら6個の変数を未知数とする連立一次方程式を以下のように設定するとする。
Figure 0004853937
二軸加速度センサの場合
二軸加速度センサの感度軸をX軸、Y軸とする。出力信号のラプラス変換を、(aox(ω), aoy(ω),0)とする。ωは、角振動数である。Z成分は、加速度センサが二軸センサであるから、ゼロである。これに対して、入力加速度のラプラス変換を、(aix(ω),aiy(ω),aiz(ω))とする。入力加速度は、該加速度センサの二個の感度軸で決まる平面(感度平面)上にあるとは仮定しない。感度軸で決まる平面上にあると仮定したのでは、入力加速度をベクトルとみなしたことにはならない。このとき、マトリックス感度は、以下に示す2×3のマトリックスで表される。
Figure 0004853937
さて、この感度マトリックスの全ての成分を求めることが,この発明で主張するところの校正である。Sx,x, Sx,y,Sx,z, Sy,x, Sy,y, Sy,zは、以下の連立一次方程式から求められる。但し、この連立一次方程式の係数マトリックスと右辺のベクトルは、正弦波で加振する場合、ランダム波形で加振する場合、パルス波形で加振する場合で、多少異なる。
Figure 0004853937
上の式で、係数Cij(i,j=1,・・・・6)、di(i=1,・・・・6)がどのように導かれるのかについて、その手順を示す。
1)正弦波で加振する場合
正弦波で加振する場合、理論上は入力加速度ベクトル(aix,aiy,aiz)exp(jωt)と出力加
速度ベクトル(aox,aoy)exp(jωt)の関係は以下のようになる。
Figure 0004853937
手順1
理論上は、ある周波数f11=2πf1) でまずベクトルの方向(aix1,aiy1, aiz1)に加振する。入力加速度ベクトル信号としては、 (aix1, aiy1,aiz1)exp(jωt)と表される。その時の加速度センサのX軸出力信号、Y軸出力信号は各々、aox1(ω)exp(jωt),aoy1(ω)exp(jωt)と表される。実際の加振はバースト信号なので、加振ベクトルの信号(aix1, aiy1,aiz1) exp(jωt)もバースト信号であるから、3成分ともにFFTにかけて、f1成分を取り出した結果であると考えるべきである。言い方を変えるならば、実際の加振信号が時間軸では、(aix1,aiy1, aiz1)B1(t)なるベクトルの関数で表されるとすると、B1(t)がバースト信号を意味する。このバースト部分をFFTにかけてf1成分を取り出した結果が、複素数でZis1であるとする。
同様に、この時の加速度センサの出力信号(Box1(t), Boy1(t))もバースト信号なので、FFTにかけてf1成分を取り出す。この時に得られるf1成分は複素数であり、それを、Zis1で割り算した結果が、(aox11),aoy11))である。従って、周波数成分1については、以下の式が成立する。
Figure 0004853937
この式を、(Sx,x, Sx,y, Sx,z, Sy,x, Sy,y,Sy,z)に関する方程式としてまとめて、数51の係数を導くとすると、以下の式が成立する。
Figure 0004853937
手順2
理論上は、ある周波数f11=2πf1) でまずベクトルの方向(aix2,aiy2, aiz2)に加振する。入力加速度ベクトル信号としては、 (aix2, aiy2,aiz2)exp(jω1t)と表される。そ
の時の加速度センサのX軸出力信号、Y軸出力信号は各々、aox2(ω)exp(jω1t),aoy2(ω)exp(jω1t)と表される。
実際の加振はバースト信号なので、理論上の加振ベクトルの信号(aix2, aiy2, aiz2)exp(jω1t)もバースト信号であるから、3成分ともにFFTにかけて、f1成分を取り出した結果であると考えるべきである。言い方を変えるならば、実際の加振信号が時間軸では、(aix2,aiy2, aiz2)B2(t)なるベクトルの関数で表されるとすると、B2(t)がバースト信号を意味する。このバースト部分をFFTにかけてf1成分を取り出した結果が、複素数でZis2であるとする。
同様に、この時の加速度センサの出力信号(Box2(t), Boy2(t))もバースト信号なので、FFTにかけてf1成分を取り出す。この時X軸出力、Y軸出力から得られるf1成分は複素数であり、各々を、Zis2で割り算した結果が、(aox21),aoy21))である。
従って、周波数成分ω1については、手順2では、以下の式が成立する。
Figure 0004853937
この式を、(Sx,x, Sx,y, Sx,z, Sy,x, Sy,y,Sy,z)に関する方程式としてまとめて、数51の係数を導くとすると、以下の式が成立する。
Figure 0004853937
手順3
理論上は、ある周波数f11=2πf1) でまずベクトルの方向(aix3,aiy3, aiz3)に加振する。入力加速度ベクトル信号としては、 (aix3, aiy3,aiz3)exp(jω1t)と表される。その時の加速度センサのX軸出力信号、Y軸出力信号は各々、aox3(ω)exp(jω1t),aoy3(ω)exp(jω1t)と表される。実際の加振はバースト信号なので、理論上の加振ベクトルの信号(aix3,aiy3, aiz3) exp(jω1t)もバースト信号であるから、3成分ともにFFTにかけて、f1成分を取り出した結果であると考えるべきである。言い方を変えるならば、実際の加振信号が時間軸では、(aix3,aiy3, aiz3)B3(t)なるベクトルの関数で表されるとすると、B3(t)がバースト信号を意味する。このバースト部分をFFTにかけてf1成分を取り出した結果が、複素数でZis3であるとする。
同様に、この時の加速度センサの出力信号(Box3(t), Boy3(t))もバースト信号なので、FFTにかけてf1成分を取り出す。この時X軸出力、Y軸出力から得られるf1成分は複素数であり、各々を、Zis3で割り算した結果が、(aox31),aoy31))である。
従って、周波数成分ω1については、手順3では、以下の式が成立する。
Figure 0004853937
この式を、(Sx,x, Sx,y, Sx,z, Sy,x, Sy,y,Sy,z)に関する方程式としてまとめて、数51の係数を導くとすると、以下の式が成立する。
Figure 0004853937
手順3までで、数51の係数行列と右辺の係数も決まった。係数行列を書き下すと、以下のようになる。
Figure 0004853937
数59において、入力ベクトル(aix1, aiy1, aiz1), (aix2,aiy2, aiz2), (aix3, aiy3, aiz3)は線形独立に選べば、行列式はゼロではないので、数51の連立一次方程式は必ず解ける。その理由は以下の変形によって説明できる。
Figure 0004853937
第2行と第3行を入れ替えると、
Figure 0004853937
ここで、第3行と、第5行を入れ替えると
Figure 0004853937
さらに、第4行と第5行を入れ替えると、
Figure 0004853937
手順4
これで上記連立一次方程式の係数行列が決まり、右辺のベクトルも決まった。3方向のベクトルは一次独立に選ぶので、かならず上記の連立一次方程式は解ける。あとは、加振の周波数を別の値に設定して、同様の計算を行えば、別の周波数におけるマトリックス感度を求めることが可能になる。すなわち、必要な周波数帯域で周波数を走査する。
2)ランダム波形で加振する場合
ランダムの加振の方向ベクトルを、一次独立な方向に選ぶ。その方向を、(aix1, aiy1,
aiz1),(aix2, aiy2, aiz2), (aix3, aiy3,aiz3)とする。またそれらの方向において、ランダムな加振信号の周波数帯域は、[fmin fmax]であるとする。二軸加速度センサの感度軸をX軸、Y軸とする。出力信号のラプラス変換を、(aox(ω),aoy(ω),0)とする。ωは、角振動数である。Z成分は、加速度センサが二軸センサであるから、ゼロである。これに対して、入力加速度のラプラス変換を、(aix(ω),aiy(ω),aiz(ω))とする。入力加速度は、該加速度センサの二個の感度軸で決まる平面(感度平面)上にあるとは仮定しない。感度軸で決まる平面上にあると仮定したのでは、入力加速度をベクトルとみなしたことにはならない。このとき、マトリックス感度は、以下に示す2×3のマトリックスで表される。
ある周波数f11=2πf1)でのニ軸加速度センサの動的感度マトリックスは、以下のマトリックスで表されるとする。
Figure 0004853937
このマトリックスの各要素を全て求めることが、校正である。これら6個の未知数に関する連立一次方程式を以下のように設定するとする。
Figure 0004853937
数65の係数マトリックス、右辺の定数項は、ランダム加振の場合においては、以下の手順によって求められる。
手順1
(aix1, aiy1, aiz1)方向にランダム加振する。そのときに得られた加速度計のX軸出力信号、Y軸出力信号を時間の関数として各々、(f01x(t),f01y(t))とする。入力信号ベクトルを、 (aix1, aiy1, aiz1)fi1(t)とする。ランダムな関数は、fi1(t)である。ここで、fi1(t), f01x(t),f01y(t)をFFTにかける。その結果、以下の表のようなデータが各周波数成分に関して得られる。
Figure 0004853937
この表から、数65の係数の一部は以下の式のように求まる。
Figure 0004853937
手順2
(aix2, aiy2, aiz2)方向にランダム加振する。そのときに得られた加速度計のX軸出力信号、Y軸出力信号を時間の関数として各々、(f02x(t),f02y(t))とする。入力信号ベクト
ルを、 (aix2, aiy2, aiz2)fi2(t)とする。ランダムな関数は、fi2(t)である。ここで、fi2(t), f02x(t),f02y(t)をFFTにかける。その結果、以下の表のようなデータが各周波数成分に関して得られる。
Figure 0004853937
この表から、数65の係数の一部は以下の式のように求まる。
Figure 0004853937
手順3
(aix3, aiy3, aiz3)方向にランダム加振する。そのときに得られた加速度計のX軸出力信号、Y軸出力信号を時間の関数として各々、(f03x(t),f03y(t))とする。入力信号ベクトルを、 (aix3, aiy3, aiz3)fi3(t)とする。ランダムな関数は、fi3(t)である。ここで、fi3(t), f03x(t),f03y(t)をFFTにかける。その結果、以下の表のようなデータが各周波数成分に関して得られる。
Figure 0004853937
Figure 0004853937
手順4
これで上記連立一次方程式(数65)の係数行列が決まり、右辺のベクトルも決まった。3方向のベクトルは一次独立に選ぶので、かならず上記の連立一次方程式は解ける。あとは、加振の振動数を別の値に設定して、同様の計算を行えば、別の周波数におけるマトリックス感度を求めることが可能になる。すなわち、必要な振動数帯域[fmin fmax]で周波数を走査し、各々の振動数で方程式をたてて解けば、マトリックス感度がおのおのの振動数で求まる。
3)パルス波形で加振する場合
パルスでの加振の方向ベクトルを、一次独立な方向に選ぶ。その方向を、
(aix1, aiy1, aiz1)、(aix2, aiy2,aiz2)、(aix3, aiy3, aiz3)
とする。またそれらの方向において、パルス加振における加振信号の周波数帯域は、
[fmin fmax]
であるとする。ある周波数f11=2πf1)での一軸加速度センサの動的感度マトリックスは、以下のように表されるとする。
Figure 0004853937
このマトリックスの各要素を全て求めることが、本発明請求で主張するところの校正である。これら6個を未知数とする連立一次方程式を以下のように設定するとする。
Figure 0004853937
パルス波形で加振する場合、上記の連立一次方程式の係数Cij (i,j=1,1・・・6,6)、di(i=1・・・6)は、以下の手順で定められる。
手順1
(aix1, aiy1, aiz1)方向にパルス加振する。そのときに得られた加速度計のX軸出力信号、Y軸出力信号を時間の関数として、f01x(t)、f01y(t)とする。入力信号ベクトルを、(aix1,aiy1, aiz1)fi1(t)とする。パルス的な関数は、fi1(t)である。ここで、fi1(t),f01x(t), f01y(t)をFFTにかける。その結果、以下の表のようなデータが得られる。
Figure 0004853937
この表の結果を用いると、連立一次方程式(数70)の係数の一部は以下のように求められる。
Figure 0004853937
手順2
(aix2, aiy2, aiz2)方向にパルス加振する。そのときに得られた加速度計のX軸出力信号、Y軸出力信号を時間の関数として、f02x(t),f02y(t)とする。入力信号ベクトルを、 (aix2, aiy2, aiz2)fi2(t)とする。パルス的な関数は、fi2(t)である。ここで、fi2(t), f02x(t),f02y(t)をFFTにかける。その結果、以下の表のようなデータが得られる。
Figure 0004853937
この表の結果を用いると、連立一次方程式(数70)の係数の一部は以下のように求められる。
Figure 0004853937
手順3
(aix3, aiy3, aiz3)方向にパルス加振する。そのときに得られた加速度計のX軸出力信号、Y軸出力信号を時間の関数として、f03x(t),f03y(t)とする。入力信号ベクトルを、(aix3, aiy3, aiz3)fi3(t)とする。パルス的な関数は、fi3(t)である。ここで、fi3(t), f03x(t),f03y(t)をFFTにかける。その結果、以下の表のようなデータが得られる。
Figure 0004853937
この表の結果を用いると、連立一次方程式(数70)の係数の一部は以下のように求められる。
Figure 0004853937
手順4
これで上記連立一次方程式(数70)の係数行列が決まり、右辺のベクトルも決まった。3方向のベクトルは一次独立に選ぶので、かならず上記の連立一次方程式は解ける。あとは、加振の振動数を別の値に設定して表の中の別の振動数を選択して、同様の計算を行えば、別の周波数におけるマトリックス感度を求めることが可能になる。すなわち、必要な振動数帯域[fmin fmax]で周波数を走査し、各々の振動数で方程式をたてて解けば、マトリックス感度がおのおのの振動数で求まる。
三軸加速度センサの場合
二軸加速度センサの感度軸をX軸、Y軸、Z軸とする。出力信号のラプラス変換を、(aox(ω), aoy(ω), aoz(ω))とする。ωは、角振動数である。これに対して、入力加速度のラプラス変換を、(aix(ω),aiy(ω),aiz(ω))とする。このとき、マトリックス感度は、以下に示す3×3のマトリックスで表され、出力信号ベクトルと入力ベクトル信号との関係は、数74で表される。
Figure 0004853937
さて、この感度マトリックスの全ての成分を求めることが,この発明で主張するところの校正である。Sx,x, Sx,y,Sx,z, Sy,x, Sy,y, Sy,z, Sz,x,Sz,y, Sz,zは、以下の連立一次方程式から求められる。但し、この連立一次方程式の係数マトリックスと右辺の係数ベクトルの導き方は、正弦波で加振する場合、ランダム波形で加振する場合、パルス波形で加振する場合で、多少異なる。以下にその手順を示す。
Figure 0004853937
正弦波波形、ランダム波形、パルス波形で加振する場合、上記の連立一次方程式の係数Cij (i,j=1,1・・・9,9)、di(i=1・・・9)は、以下の手順で定められる。
1)正弦波で加振する場合
正弦波で加振する場合、理論上は入力加速度ベクトル(aix,aiy,aiz)exp(jωt)と出力加速度ベクトル(aox,aoy, aoz,)exp(jωt)の関係は以下のようになる。
Figure 0004853937
手順1
理論上は、ある周波数f11=2πf1) でまずベクトルの方向(aix1,aiy1, aiz1)に加振する。入力加速度ベクトル信号としては、 (aix1, aiy1,aiz1)exp(jωt)と表される。その時の加速度センサのX軸出力信号、Y軸出力信号、Z軸出力信号は各々、aox1(ω)exp(
jωt),aoy1(ω)exp(jωt) , aoz1(ω)exp(jωt)と表される。
実際の加振はバースト信号なので、加振ベクトルの信号(aix1, aiy1, aiz1)exp(jωt)もバースト信号であるから、3成分ともにFFTにかけて、f1成分を取り出した結果であると考えるべきである。言い方を変えるならば、実際の加振信号が時間軸では、(aix1,aiy1, aiz1) B1(t)なるベクトルの関数で表されるとすると、B1(t)がバースト信号を意味する。このバースト部分をFFTにかけてf1成分を取り出した結果が、複素数でZis1であるとする。
同様に、この時の加速度センサの出力信号(Box1(t), Boy1(t), Boz1(t))もバースト信号なので、FFTにかけてf1成分を取り出す。この時に得られるf1成分は複素数であり、それを、Zis1で割り算した結果が、(aox11),aoy11),aoz11))である。
従って、周波数成分1については、以下の式が成立する。
Figure 0004853937
この式を、(Sx,x, Sx,y, Sx,z, Sy,x, Sy,y,Sy,z, Sz,x, Sz,y, Sz,z)に関する方程式としてまとめて、(3.2)の係数を導くとすると、以下の式が成立する。
Figure 0004853937
手順2
理論上は、ある周波数f11=2πf1) でまずベクトルの方向(aix2,aiy2, aiz2)に加振する。入力加速度ベクトル信号としては、 (aix2, aiy2,aiz2)exp(jωt)と表される。その時の加速度センサのX軸出力信号、Y軸出力信号、Z軸出力信号は各々、aox2(ω)exp(jωt),aoy2(ω)exp(jωt) , aoz2(ω)exp(jωt)と表される。
実際の加振はバースト信号なので、加振ベクトルの信号(aix2, aiy2, aiz2)exp(jωt)もバースト信号であるから、3成分ともにFFTにかけて、f1成分を取り出した結果であると考えるべきである。言い方を変えるならば、実際の加振信号が時間軸では、(aix2,aiy2, aiz2) B2(t)なるベクトルの関数で表されるとすると、B2(t)がバースト信号を意味する。このバースト部分をFFTにかけてf1成分を取り出した結果が、複素数でZis2であるとする。
同様に、この時の加速度センサの出力信号(Box1(t), Boy1(t), Boz1(t))もバースト信号なので、FFTにかけてf1成分を取り出す。この時に得られるf1成分は複素数であり、
それを、Zis2で割り算した結果が、(aox21),aoy21),aoz21))である。
従って、周波数成分1については、以下の式が成立する。
Figure 0004853937
この式を、(Sx,x, Sx,y, Sx,z, Sy,x, Sy,y,Sy,z, Sz,x, Sz,y, Sz,z)に関する方程式としてまとめて、数75の係数を導くとすると、以下の式が成立する。
Figure 0004853937
手順3
理論上は、ある周波数f11=2πf1) でまずベクトルの方向(aix2,aiy2, aiz2)に加振する。入力加速度ベクトル信号としては、 (aix3, aiy3,aiz3)exp(jωt)と表される。その時の加速度センサのX軸出力信号、Y軸出力信号、Z軸出力信号は各々、xzaox3(ω)exp(jωt),aoy3(ω)exp(jωt) , aoz3(ω)exp(jωt)と表される。
実際の加振はバースト信号なので、加振ベクトルの信号(aix3, aiy3, aiz3)exp(jωt)もバースト信号であるから、3成分ともにFFTにかけて、f1成分を取り出した結果であると考えるべきである。言い方を変えるならば、実際の加振信号が時間軸では、(aix3,aiy3, aiz3) B3(t)なるベクトルの関数で表されるとすると、B3(t)がバースト信号を意味する。このバースト部分をFFTにかけてf1成分を取り出した結果が、複素数でZis3であるとする。
同様に、この時の加速度センサの出力信号(Box3(t), Boy3(t), Boz3(t))もバースト信号なので、FFTにかけてf1成分を取り出す。この時に得られるf1成分は複素数であり、それを、Zis2で割り算した結果が、(aox31),aoy31),aoz31))である。従って、周波数成分1については、以下の式が成立する。
Figure 0004853937
この式を、(Sx,x, Sx,y, Sx,z, Sy,x, Sy,y,Sy,z, Sz,x, Sz,y, Sz,z)に関する方程式としてまとめて、(3.2)の係数を導くとすると、以下の式が成立する。
Figure 0004853937
手順4
これで上記連立一次方程式の係数行列が決まり、右辺のベクトルも決まった。3方向のベクトルは一次独立に選ぶので、かならず上記の連立一次方程式は解ける。あとは、加振の周波数を別の値に設定して、同様の計算を行えば、別の周波数におけるマトリックス感度を求めることが可能になる。すなわち、必要な周波数帯域で周波数を走査する。
4軸から6軸加速度センサの場合には、説明を簡潔にするために、下記の一般論で説明する。
[一般論]
運動発生機である振動源の自由度をN、慣性センサの軸の数をMとする。この時、以下の条件が成立しなければならない。
N≦6、 M≦6 (但し同時に1にはならない)
座標軸を、x1, x2, x3, x4, x5,x6とし、常にこの順番に記述することにする。また、運動発生機のN個の自由度のパラメータを、jで表すことにする。さらに、慣性センサの軸の数をMとし、パラメータとしてはiで表すことにする。この時、以下の式が成立する。
1≦j≦N、1≦i≦M
この時、ある角周波数(ω=2πf)における慣性センサの動的感度マトリックは、M×Nのマトリックス(M行N列)で表される。つまり、運動発生機の自由度がNであって、慣性センサの軸数がMであるとすると、M×N次のマトリックスを、感度として決定することが可能になる。そのときの感度マトリックスは、以下のように表される。
Figure 0004853937
感度マトリックスの全ての成分を決定するための連立一次方程式は、MN行MN列のマトリックスを係数行列とし、MN個の成分を持つ定数ベクトルを定数項とする以下の連立一次方程式で与えられる。
Figure 0004853937
連立一次方程式(数84)の係数行列式、定数項ベクトルを決定するための手続きは、正弦波バースト波形で加振する場合、ランダム振動で加振する場合、パルス波形で加振する場合によって多少異なるので、以下に段階を追って手続きを述べる
[正弦波バースト信号で加振する場合]
運動発生機が発生できるベクトル空間は、N次元であるので、N個の一次独立なベクトルを選択できる。そこで、加振ベクトル、そのときのバースト信号、出力信号などが、以下の表のようにかけるとする。
Figure 0004853937
この表から、以下のようにして、(数84)の連立一次方程式の係数を決定する。
手順1(1番目の加振ベクトルに対応)
Figure 0004853937
手順2(2番目の加振ベクトルに対応)
Figure 0004853937
手順3(3番目の加振ベクトルに対応)
Figure 0004853937
手順N(N番目の加振ベクトルに対応)
Figure 0004853937
手順N+1
以上の手続きで、方程式(数84)の係数行列と定数項は全部決定されたし、係数行列の行列式は加振ベクトルが線形独立であればゼロにはならないことが証明できるので、必ず解けるから、マトリックス感度のすべての係数は、一意に全部求まる。あとは振動数を必要に応じて走査するだけである。
[ランダム信号で加振する場合]
運動発生機が発生できるベクトル空間は、N次元であるので、N個の一次独立なベクトルを選択できる。そこで、加振ベクトル、そのときのランダム信号をスペクトル解析した結果、出力信号などが、以下の表のようにかけるとする。つまり、ランダムな加振をするといっても、方向までもランダムに振動させるのではないことに注意する必要がある。ランダムなのは周波数成分なのであって、N個の一次独立な方向というのは、固定されていることに注意が必要である。このときに、以下のような表が得られる。
Figure 0004853937
次に、正弦波の時と同様の手続きを行えば、連立一次方程式(数84)の係数行列、定数項ベクトルは定まるので、ω1成分に関するマトリックス感度の全ての成分を決めることができる。ランダム信号をスペクトル分析した時の分解能が、Δωであれば、ω1±Δω×整数の角振動数を選んで、同様の手続きを踏めば、必要な角振動数でのマトリックス感度の成分全てを求めることが可能である。その理由は、どの角振動数においても、加振ベクトルが線形独立で、連立一次方程式(数84)の係数行列式はゼロではないからである。
[パルス波形信号で加振する場合]
運動発生機が発生できるベクトル空間は、N次元であるので、N個の一次独立なベクトルを選択できる。そこで、加振ベクトルであるそのときのパルス信号をスペクトル解析した結果、出力信号などが、以下の表のように書けるとする。このときに、以下のような表が得られる。
Figure 0004853937
次に、正弦波の時と同様の手続きを行えば、連立一次方程式(数84)の係数行列、定数項ベクトルは定まるので、ω1成分に関するマトリックス感度の全ての成分を決めることができる。パルス信号をスペクトル分析した時の分解能が、Δωであれば、ω1±Δω×整数の角振動数を選んで、同様の手続きを踏めば、必要な角振動数でのマトリックス感度の成分全てを求めることが可能である。その理由は、どの角振動数においても、加振ベクトルが線形独立で、連立一次方程式(数84)の係数行列式はゼロではないからである。
本発明の慣性センサの動的マトリックス感度計測装置およびその計測方法を用いることによって、慣性センサの多次元感度特性を正確に把握できるようになり、使用目的に適合する慣性センサかどうか判定することができ、さらに、使用目的に合った慣性センサの設計をおこなうための正確なデータを提供することができる。また、感度特性を正確に把握されたこれらの慣性センサを用いてさらに複雑な複合慣性センサを設計、構成することができるようになる。
本発明を実施するための構成を示す模式図。 従来の加速度計に印加した加速度とそのベクトル分解を示す図。 従来の一軸の運動発生機の上に加速度センサをセットした側面図。 従来の計測された基準加速度計と、校正したい加速度計を直列に接合し、感度軸を運動発生機の運動方向と一致させた側面図。 一軸慣性センサの組み立てと、組み立てた慣性センサのマトリックス感度と各々の慣性センサのマトリックス感度との関係を示す図。 本発明の校正対象の加速度センサに固定した座標系を示す斜視図。 本発明の運動発生機の座標軸ZXと、加速度センサのZaXa軸を一致させた斜視図。 本発明の運動発生機の座標軸ZXと、加速度センサのZaYa軸を一致させた斜視図。 本発明を実施するための構成を示す模式図。
符号の説明
1 校正対象の加速度センサ
2 制御または計測用実時間レーザ干渉計(レーザ)
3 制御または計測用実時間レーザ干渉計(コーナーキューブ)
4 マトリックス感度が定義済の制御用慣性センサ
5 水平並進運動アクチュエータと回転運動発生用アクチュエータ
6 垂直並進運動アクチュエータと回転運動発生用アクチュエータ
7 水平並進運動アクチュエータと回転運動発生用アクチュエータ
8 電力増幅器
9 演算処理装置(CPU)
10 冷却水配管系
11 テーブル

Claims (19)

  1. 発生できる運動の自由度がN(1≦N≦6;Nは整数)であって、並進運動及び回転運動のうち少なくともいずれかの運動を引き起こす運動発生機と、
    前記の運動発生機に一時的に固定され、加速度計測装置、角速度計測装置あるいは角加速度計測装置のうち少なくとも1種から成り、検出の自由度がM(1≦M≦6;Mは整数)の被校正装置と、
    前記の被校正装置からの出力を取り出す出力手段と、
    単数あるいは複数の光反射体と、
    前記の単数あるいは複数の光反射体に複数の方向からレーザ光を照射することによって形成されるレーザ干渉計を用いてN次元の運動を捉えることのできる変位測定手段と、
    前記運動発生機を所定振動数帯域での任意の角周波数(ω)の加振ベクトル(ai,x1 (jωt),ai,x2 (jωt),・・・ai,xn(jωt))(1≦n≦N;jは虚数単位;ω=2πf)で加振したときにおける、前記の被校正装置からのM次元の出力及び前記の変位測定手段から得られるN次元の運動状態を示すデータに基づいて、M×Nの動的感度マトリックスのすべての要素を未知数とする連立一次方程式を解き、前記の被校正装置のM×Nの動的感度マトリックスSp,q(ω)を算出する演算処理装置と、
    前記の演算処理装置の出力と、上記の被校正装置の出力とを、表示する表示手段あるいは伝送する伝送手段と、
    を、備えることを特徴とする慣性センサの動的感度マトリックス計測装置。
  2. 上記の運動発生機は、周期的な運動を発生することを特徴とする請求項1に記載の慣性センサの動的感度マトリックス計測装置。
  3. 上記の運動発生機は、パルス関数的な運動を発生することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の慣性センサの動的感度マトリックス計測装置。
  4. 上記のパルス関数的な運動の周波数軸上のフーリェ成分を求める第1の変換手段と、上記の被校正装置である加速度計測装置、角速度計測装置あるいは角加速度計測装置の出力の周波数軸上のフーリェ成分を求める第2の変換手段とを備え、これらの第1と第2の変換手段とのそれぞれの出力から、上記の被校正装置である加速度計測装置、角速度計測装置あるいは角加速度計測装置の校正の周波数特性を求めて、表示する手段、あるいは伝送する手段を備えたことを特徴とする請求項3に記載の慣性センサの動的感度マトリックス計測装置。
  5. 上記の運動発生機は、ランダムな運動を与える運動発生機であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の慣性センサの動的感度マトリックス計測装置。
  6. 上記のランダムな運動の周波数軸上のフーリェ成分を求める第1の変換手段と、上記の被校正装置である加速度計測装置、角速度計測装置あるいは角加速度計測装置の出力の周波数軸上のフーリェ成分を求める第2の変換手段とを備え、これらの第1と第2の変換手段とのそれぞれの出力から、上記の被校正装置である加速度計測装置、角速度計測装置あるいは角速度計測装置の校正の周波数特性を求めて、表示する手段、あるいは伝送する手段を備えたことを特徴とする請求項5に記載の慣性センサの動的感度マトリックス計測装置。
  7. 上記の運動発生機には、運動振動制御用の加速度センサが備えられ、前記加速度センサからの信号が予め決められた値になるように、上記の運動発生機を制御する帰還回路を備えることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の慣性センサの動的感度マトリックス計測装置。
  8. 上記の運動振動制御用の加速度センサには、動的感度マトリックスが与えられ、
    その帰還制御においては、前記の動的感度マトリックスを用いて、上記の運動振動制御用の加速度センサの出力ベクトルから入力ベクトルを推定することを特徴とする請求項7に記載の慣性センサの動的感度マトリックス計測装置。
  9. 上記の演算処理装置の出力と、上記の被校正装置の出力と、から、誤差を求め、この値を表示する表示手段あるいは、この値を伝送する伝送手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の慣性センサの動的感度マトリックス計測装置。
  10. 発生できる運動の自由度がN(1≦N≦6;Nは整数)であって、並進運動及び回転運動のうち少なくともいずれかの運動を引き起こす運動発生機と、
    前記の運動発生機に一時的に固定され、加速度計測装置、角速度計測装置あるいは角加速度計測装置のうち少なくとも1種から成り、検出の自由度がM(1≦M≦6;Mは整数)の被校正装置と、
    前記の被校正装置からの出力を取り出す出力手段と、
    前記の運動発生機の運動測定手段としての請求項1に記載の慣性センサの動的感度マトリックス計測装置と、
    前記運動発生機を所定振動数帯域での任意の角周波数(ω)の加振ベクトル(ai,x1 (jωt),ai,x2 (jωt),・・・ai,xn(jωt))(1≦n≦N;jは虚数単位;ω=2πf)で加振したときにおける、前記の被校正装置からのM次元の出力及び前記請求項1に記載の慣性センサの動的感度マトリックス計測装置から得られるN次元の運動状態を示すデータに基づいて、M×Nの動的感度マトリックスのすべての要素を未知数とする連立一次方程式を解き、前記の被校正装置のM×Nの動的感度マトリックスSp,q(ω)を算出する演算処理装置と、
    前記の演算処理装置の出力と、上記の被校正装置の出力とを、表示する表示手段あるいは伝送する伝送手段と、
    を、備えることを特徴とする慣性センサの動的感度マトリックス計測装置。
  11. 上記の被校正装置である加速度計測装置、角速度計測装置あるいは角加速度計測装置の取り付け角度を、重力方向に対して可変にする方向手段を備え、
    重力方向に対して複数の方向設定で一時的に固定した前記の被校正装置から、出力を得て、
    上記の複数の方向設定のそれぞれについて、動的感度マトリックスを求め、
    上記の複数の動的感度マトリックスから、重力の影響を取り除いた動的感度マトリックスを推定する手段を備えることを特徴とする、請求項1から10のいずれかに記載の慣性センサの動的感度マトリックス計測装置。
  12. 上記の被校正装置は、1軸方向のみについての出力を有する加速度計測装置、角速度計測装置あるいは角加速度計測装置であり、
    上記の並進運動あるいは回転運動を引き起こす運動発生機は、複数の自由度について運動する運動発生機であることを特徴とする、請求項1から10のいずれかに記載の慣性センサの動的感度マトリックス計測装置。
  13. 上記の被校正装置は、地震計であり、
    上記の運動発生機は、パルス関数あるいは周期関数的な運動を発生し、上記の地震計の検出可能な振動周波数帯域、地震領域の微小振動を与える運動発生機であることを特徴とする、
    請求項1ないし請求項12のいずれか1項に記載の慣性センサの動的感度マトリックス計測装置。
  14. 上記の運動発生機は、ランダムな運動を発生し、防振台の常時微振動検出に用いる慣性センサの検出可能な振動周波数帯の振動を与える運動発生機であり、
    上記の運動発生機に冷却装置あるいは恒温装置が設けられていること、を特徴とする請求項1ないし請求項12のいずれか1項に記載の慣性センサの動的感度マトリックス計測装置。
  15. 上記の運動発生機は、自動車用サスペンションの制御に用いる加速度センサあるいは自動車乗員保護用エアバッグの制御に用いる加速度センサの検出可能な振動周波数帯の振動を与える運動発生機であり、
    上記の被校正装置である加速度計測装置は、上記の自動車用サスペンションの制御に用いる加速度センサあるいは自動車乗員保護用エアバッグの制御に用いる加速度センサであり、
    上記の被校正装置である加速度計測装置の温度環境を制御する温度制御装置を備えたことを特徴とする請求項1ないし請求項12のいずれか1項に記載の慣性センサの動的感度マトリックス計測装置。
  16. 上記の運動発生機は、パルス関数あるいは周期関数的な運動で並進運動と回転運動とからなる運動を同時に発生し、ロボットの運動制御に用いる慣性センサの検出可能な振動周波数帯の振動を与える運動発生機であり、
    上記の被校正装置である加速度計測装置は、上記のロボットの運動制御に用いる慣性センサであり、
    上記の被校正装置である加速度計測装置の湿度環境を制御する湿度制御装置を備えたことを特徴とする請求項1ないし請求項12のいずれか1項に記載の慣性センサの動的感度マトリックス計測装置。
  17. 上記の運動発生機は、人体運動または人体が受ける振動や動物の行動の計測に用いる慣性センサの検出可能な振動周波数帯の振動を与える運動発生機であり、
    上記の被校正装置である加速度計測装置は、上記の人体運動または人体が受ける振動や動物の行動の計測に用いる慣性センサで分布型加速度センサであり、分布型加速度センサの信号を出力する多チャンネルの信号出力端を備えることを特徴とする請求項1ないし請求項12のいずれか1項に記載の慣性センサの動的感度マトリックス計測装置。
  18. 上記の並進運動あるいは回転運動を引き起こす運動発生機は、1軸に沿った運動を発生し、
    上記の一時的に固定された被校正装置である加速度計測装置、角速度計測装置あるいは角加速度計測装置は、1軸のみの出力若しくは多軸の出力を備えることを特徴とする、請求項10に記載の慣性センサの動的感度マトリックス計測装置。
  19. 上記の請求項1ないし請求項11、あるいは、請求項13ないし請求項18のいずれか1項に記載の動的感度マトリックス計測装置のデータ処理装置において、
    上記の被校正装置から異なるM軸の出力が得られるものとし、上記の運動発生機の運動自由度を6以下の整数Nとし、M×N=1でないものとするとき、
    上記のM軸の出力値を成分とする出力ベクトルは、動的感度マトリックスと、上記の運動発生機の運動状態のそれぞれを成分とする入力ベクトルとの積であらわされるという枠組みにおいて、
    N個の自由度を、重複を許した複数のグループに分け、
    1)前記のそれぞれのグループについて、入力ベクトルに対する出力ベクトルを計測によって求め、
    2)の自由度を持った入力ベクトルに対する出力ベクトルとなるように変換し統合した後、
    3)上記の統合された入力ベクトルに対する出力ベクトルの対応から、動的感度マトリックスを求める、
    ことを特徴とする慣性センサの動的感度マトリックス計測方法。
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