JP4850355B2 - セメント混和剤及びセメント組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、主に、土木・建築分野において使用されるセメント混和剤及びセメント組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
セメント・コンクリートのひび割れ低減や曲げ耐力の向上は、コンクリート構造物の信頼性、耐久性、美観等の観点から重要であり、これらを改善する効果のあるセメント混和材、すなわち、セメント系膨張材のさらなる技術の進展が望まれている。従来より、セメント・コンクリートに膨張性を与えるセメント混和材としては、例えば、遊離石灰−アウイン−無水セッコウ系膨張材(特公昭42−21840号公報)や、遊離石灰−カルシウムシリケート−無水セッコウ系膨張材(特公昭53−31170号公報)等があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
近年、コンクリートの高性能化を目的として、高流動コンクリートや高強度コンクリートの開発が盛んに行われているが、これらの高性能なコンクリートでは膨張材の効果が十分に発揮されないことが指摘されており、膨張材混和率が小さくても大きな膨張性を付与できる膨張特性の優れた膨張材の開発が待たれているのが実状である。
また、従来の仕様規定型の設計体系から、性能規定型の設計体系へ移行が検討され、これまでやや軽視されていた耐久性についても明確な性能規定が定められるものと考えられる。すなわち、ひび割れの耐久性に対する影響の定量化がなされ、この場合、ひび割れの低減は緊急の課題となる。ひび割れ低減に効果のあるセメント系膨張材を広範に利用するためには、使用量を少なくして、経済的負担を小さくすることが不可欠である。
【0004】
一方、前記セメント混和材は粉体であり、これを使用する際には、生コンプラントに荷揚げし、解袋投入作業を行わなければならない。この作業はいわゆる3K作業であり、作業員の高齢化や人手不足が進む時代の流れにあって深刻な問題となっているのが現状である。セメント混和材がスラリー化できれば、生コンプラントに既に設置してある計量設備を利用できるので、3K作業は大幅に軽減できる。これまでに、セメント混和材を水でスラリー化する試みもなされてきたが、セメント混和材は水硬性物質であり、長い時間練り置いておくことができない。そのため、現場で攪拌装置を準備しなければならないデメリットや出荷トラブルが発生した場合には、調製したスラリーを廃棄しなければならないなどの問題があった。
【0005】
本発明者らは、これらの課題を解決すべく種々の検討を重ねた結果、特定の液体でセメント混和材をスラリー化することにより、前記課題が解決できるとの知見を得て本発明を完成するに至った。
【0006】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、遊離石灰と、無水セッコウと、アウイン、カルシウムフェライト、カルシウムアルミノフェライト及びカルシウムシリケートより選ばれる1種又は2種以上とを含有してなる膨張物質と、非水系液体を含有してなアルコール類、フェノール類、グリコール類、脂肪酸類、エーテル類、アミン類及びこれらの付加化合物や誘導体の1種又は2種以上である非水系液体を含有してなり、膨張物質中の遊離石灰量が20%以上であり、膨張物質と非水系液体の合計100部中、膨張物質が50〜80部で、非水系液体が20〜50部である、スラリー化したセメント混和剤であり、さらに、セメントと、該セメント混和剤とを含有してなるセメント組成物である。
なお、本発明で使用する配合割合を示す部、%は質量単位である。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
【0008】
本発明の膨張物質は、遊離石灰と、無水セッコウと、アウイン、カルシウムフェライト、カルシウムアルミノフェライト及びカルシウムシリケートより選ばれる1種又は2種以上を含有してなるものである。遊離石灰と、無水セッコウと、アウイン、カルシウムフェライト、カルシウムアルミノフェライト及びカルシウムシリケートより選ばれる1種又は2種以上(以下、水硬性化合物と略記)の割合については、特に限定されるものではないが、膨張物質100部中、遊離石灰は20〜70部が好ましく、40〜60部がより好ましい。また、水硬性化合物は5〜45部が好ましく、10〜40部がより好ましい。さらに、無水セッコウは5〜40部が好ましく、10〜30部がより好ましい。膨張物質中の各化合物の組成割合が前記の範囲にないと、優れた膨張性能が得られない場合がある。
本発明では市販の膨張材、例えば、電気化学工業社製「デンカCSA」や「デンカパワーCSA」、小野田社製「オノダEXPAN」や「オノダN−EX」等が挙げられる。
【0009】
本発明のアウインとは、3CaO・3Al2O3・CaSO4で表される化合物を総称するものであり、特に限定されるものではない。
本発明のカルシウムフェライトとは、CaO−Fe2O3系化合物を総称するものであり、特に限定されるものではないが、一般的に、CaOをC、Fe2O3をFとすると、C2FやCF等の化合物がよく知られている。通常は、C2Fとして存在していると考えて良い。本発明では、カルシウムフェライトを以下、C2Fと略記する。
本発明のカルシウムアルミノフェライトとは、CaO−Al2O3−Fe2O3系化合物を総称するものであり、特に限定されるものではないが、一般的に、CaOをC、Al2O3をA、Fe2O3をFとすると、C4AFやC6A2F、C6AF2等の化合物がよく知られている。通常は、C4AFとして存在していると考えて良い。本発明では、カルシウムアルミノフェライトを以下、C4AFと略記する。
本発明のカルシウムシリケートとは、CaO−SiO2系化合物を総称するものであり、特に限定されるものではないが、一般的に、CaOをC、SiO2をSとすると、C3SやC2S、さらにはC2S・CaSO4等の化合物が知られている。
【0010】
本発明の膨張物質を製造する際、CaO原料と、CaSO4原料と、Al2O3原料、Fe2O3原料及びSiO2原料から選ばれた1種又は2種以上とを熱処理して、遊離石灰、水硬性化合物、無水セッコウからなるクリンカーを合成してこれを粉砕して製造することができる。
また、遊離石灰、水硬性化合物、無水セッコウの一部あるいは全部を別々に合成し、それを混合することによっても本発明の膨張物質と同じ組成のものを合成することが可能であるが、本発明の効果、すなわち、優れた膨張性能が得られる観点から、CaO原料と、CaSO4原料と、Al2O3原料、Fe2O3原料及びSiO2原料から選ばれた1種又は2種以上とを熱処理して、遊離石灰、水硬性化合物、無水セッコウからなるクリンカーを合成してこれを粉砕して製造することが好ましい。
【0011】
CaO原料と、CaSO4原料と、Al2O3原料、Fe2O3原料及びSiO2原料から選ばれた1種又は2種以上とを熱処理して、遊離石灰、水硬性化合物、無水セッコウからなるクリンカーを合成してこれを粉砕して製造されたものか否かを確認する方法としては、例えば、膨張物質の粗粒子、具体的には100μmよりも大きな粒子を電子顕微鏡やEPMA等により観察して組成分析を行い、粒子中に遊離石灰、水硬性化合物、無水セッコウが混在していることを確認することによって容易に判別できる。
【0012】
本発明の膨張物質を製造する際の熱処理温度であるが、1100〜1600℃の範囲が好ましく、1200〜1500℃の範囲がより好ましい。1100℃未満では、得られた膨張物質の膨張性能が十分でなく、1600℃を超えると無水セッコウが分解する場合がある。
【0013】
CaO原料としては、石灰石や消石灰等が挙げられ、CaSO4原料としては、二水セッコウ、半水セッコウ及び無水セッコウ等が挙げられ、Al2O3原料としては、ボーキサイト、アルミ残灰及び硫酸アルミ等が、Fe2O3原料としては、圧延スケール、各種カラミ、鉄粉、鋼スラッジ、市販の酸化鉄及び硫酸鉄等が挙げられ、SiO2原料としては、粘土質やケイ石等が挙げられる。
【0014】
本発明の膨張物質には、CaO、SO3、Fe2O3、Al2O3、SiO2等の主成分の他に不純物が存在する。その具体例としては、MgO、TiO2、P2O5、Na2O、K2O、フッ素、塩素、CuO、ZnO、Ag2O等が挙げられ、本発明の目的を実質的に阻害しない範囲では特に問題とはならない。
【0015】
本発明の膨張物質の粒度は、特に限定されるものではないが、通常、ブレーン比表面積で1500〜9000cm2/gが好ましく、2500〜4000cm2/gがより好ましい。膨張物質の粒度が1500cm2/g未満では、長期耐久性が悪くなる場合があり、9000cm2/gを超えると十分な膨張性能が得られない場合がある。
【0016】
本発明の膨張物質の使用量は、特に限定されるものではないが、通常、セメントと膨張物質からなるセメント組成物100部中、3〜12部が好ましく、5〜9部がより好ましい。3部未満では、充分な膨張性能が得られない場合があり、12部を超えて使用すると長期耐久性が悪くなる場合がある。
【0017】
本発明のセメントとしては、普通セメント、早強、超早強、低熱及び中庸熱等各種ポルトランドセメントと、これらセメントに、高炉スラグ、フライアッシュ及びシリカを混合した各種混合セメント、並びに石灰石粉末等を混合したフィラーセメント等がある。
【0018】
本発明に係る非水系液体とは、特に限定されるものではなく、水以外の常温付近において液体であり、膨張物質のスラリー化が可能であり、本発明の効果を阻害しないものであればよい。
代表例としては、アルコール類、フェノール類、グリコール類、脂肪酸類、エーテル類、アミン類及びこれらの付加化合物や誘導体の1種又は2種以上が挙げられる。
【0019】
アルコール類としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、アミルアルコール、ヘキシルアルコール、ヘプチルアルコール、オクチルアルコール、カプリルアルコール、ノニルアルコール、デシルアルコール、ウンデシルアルコール、ラウリルアルコール等の脂肪族飽和アルコール、アリルアルコール、クロチルアルコール、プロパギルアルコール等の脂肪族不飽和アルコール、シクロペンタノールやシクロヘキサノール等の脂環式アルコール、ベンジルアルコールやシンナミルアルコール等の芳香族アルコール、フルフリルアルコール等の複素環式アルコール等が挙げられる。
【0020】
フェノール類としては、例えば、フェノール、クレゾール、キシレノール、カルバクロール、チモール、ナフトール等の一価フェノール、カテコール、レゾルシン、ヒドロキノン等の二価フェノール、ピロガロールやフロログルシン等の三価フェノール等が挙げられる。
【0021】
グリコール類としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール等が挙げられる。
【0022】
脂肪酸類としては、例えば、プロピオン酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリル酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸等の飽和脂肪酸、アクリル酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、プロピオール酸等の不飽和脂肪酸が挙げられる。
【0023】
エーテル類としては、例えば、ブチルエーテル、イソブチルエーテル、アミルエーテル、イソアミルエーテル等の脂肪族単一エーテル、メチルn-アミルエーテル、エチルn-アミルエーテル、エチルイソアミルエーテル等の脂肪族混成エーテル、ビニルエーテル等の脂肪族不飽和エーテル、アニソール、フェネトール、フェニルエーテル、ベンジルエーテル、ナフチルエーテル等の芳香族エーテル、ジオキサン等の環式エーテル等が挙げられる。
【0024】
アミン類としては、例えば、ブチルアミン、アミルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、トリデシルアミン、テトラデシルアミン、ペンタデシルアミン等の脂肪族第一アミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、ジアミルアミン等の脂肪族第二アミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリアミルアミン等の脂肪族第三アミン、シクロペンチルアミンやシクロヘキシルアミン等の脂環式アミン、アニリン、メチルアニリン、エチルアニリン、トルイジン、ベンジルアミン等の芳香族アミン等が挙げられる。
【0025】
本発明に係る非水系液体の水分量が10%を超えると、優れた膨張性能が得られない場合がある。これは、膨張物質と液体を混練した際に、非水系液体に含まれる水分と膨張物質が水和反応を起こすためである。非水系液体中の水分量は10%以下が好ましく、5%以下がより好ましく、2%以下がさらに好ましい。
【0026】
本発明におけるセメント混和剤中の膨張物質と非水系液体の配合割合は、特に限定されるものではないが、膨張物質と非水系液体の合計100部中、膨張物質は50〜80部が好ましく、60〜75部がより好ましい。また、非水系液体は20〜50部が好ましく、25〜40部がより好ましい。非水系液体が50部を超えたり、膨張物質が50部未満であると、材料分離が生じてセメント混和剤が不均一になる場合がある。
また、非水系液体が20部未満であったり、膨張物質が80部を超えると、セメント混和剤の粘性が強くなり取り扱いが困難になる場合がある。
【0027】
本発明のセメント混和剤やセメント組成物に、砂や砂利等の骨材の他、減水剤、高性能減水剤、AE減水剤、高性能AE減水剤、流動化剤、消泡剤、増粘剤、防錆剤、防凍剤、収縮低減剤、高分子エマルジョン及び凝結調整剤、並びにセメント急硬材、ベントナイト等の粘土鉱物及びハイドロタルサイト等のアニオン交換体等のうちの1種又は2種以上を、本発明の目的を実質的に阻害しない範囲で使用することが可能である。
【0028】
本発明では、各材料の混合方法は特に限定されるものではなく、それぞれの材料を施工時に混合しても良いし、予めその一部、或いは全部を混合しておいても差し支えない。混合装置としては、既存の如何なる装置も使用可能であり、例えば、傾胴ミキサ、オムニミキサ、ヘンシェルミキサ、V型ミキサ及びナウタミキサ等が挙げられる。
【0029】
【実施例】
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。
【0030】
実施例1
表1に示す組成となるように、CaO原料、CaSO4原料、Al2O3原料、Fe2O3原料、SiO2原料等を配合し、混合粉砕した後、1350℃で3時間熱処理してクリンカーを合成し、ボールミルを用いて、ブレーン比表面積3300±200cm2/gに粉砕して膨張物質を調製した。膨張物質を粉末X線回折法で同定したところ、遊離石灰、各種水硬性化合物及び無水セッコウを含有していることを確認した。膨張物質の化合物組成は化学組成を基に計算により算出した。化学組成はJIS R 5202に準じて求めた。
【0031】
表1に示す様々な膨張物質75部と、液体A25部とを混練してセメント混和剤を調製した。調製したセメント混和剤を攪拌しながら1時間練り置いた後、セメントと、膨張物質からなるセメント組成物100部に対して、膨張物質が6部となるようにセメント混和剤を使用し、水/セメント組成物比=50%、セメント組成物/砂比=1/3のモルタルを調製し、材齢7日と材齢28日の長さ変化率の測定を行った。材齢7日と材齢28日の長さ変化率の差を収縮率とした。ただし、液体は水の一部と見なし混練水量を調整した。結果を表1に併記する。
【0032】
<使用材料>
CaO原料:試薬1級、炭酸カルシウム
CaSO4原料:試薬1級、二水セッコウ
Al2O3原料:試薬1級、酸化アルミニウム
Fe2O3原料:試薬1級、酸化第二鉄
SiO2原料:試薬1級、二酸化珪素
液体A:アルコール類、試薬1級、ブチルアルコール、水分量1%以下
膨張物質イ:市販のカルシウムサルホアルミネート系膨張材(遊離石灰20%、アウイン30%、無水セッコウ40%を含有)、ブレーン比表面積2940cm2/g、各原料を同時焼成して遊離石灰、アウイン、無水セッコウを含有するクリンカーを合成して製造。
膨張物質ロ:市販の石灰系膨張材(遊離石灰33%、カルシウムシリケート30%、無水セッコウ27%を含有)、ブレーン比表面積3890cm2/g、遊離石灰、カルシウムシリケートを含有するクリンカーに無水セッコウを後添加して製造。
砂:JIS標準砂(ISO679準拠)
【0033】
<測定方法>
長さ変化率:JIS A 6202に準じて測定。材齢7日後は20℃、湿度60%で養生。
【0034】
【表1】
【0035】
表1より、本発明のセメント混和剤は、練り置いても材齢7日の長さ変化率が大きく、材齢7日と28日の間の収縮率が小さい、優れた膨張性能と収縮低減効果を奏することが判る。
【0036】
実施例2
液体の種類と使用量を表2に示すように変えたこと以外は、実施例1と同様に行った。結果を表2に併記する。
【0037】
<使用材料>
液体B:フェノール類、試薬1級のフェノール、水分量1%以下
液体C:グリコール類、試薬1級のエチレングリコール、水分量1%以下
液体D:脂肪酸類、試薬1級のオレイン酸、水分量1%以下
液体E:エーテル類、試薬1級のブチルエーテル、水分量1%以下
液体F:アミン類、試薬1級のアニリン、水分量1%以下
液体G:蒸留水
【0038】
【表2】
【0039】
表2より、本発明のセメント混和剤は、練り置いても材齢7日の長さ変化率が大きく、材齢7日と28日の間の収縮率が小さい、優れた膨張性能と収縮低減効果を奏することが判る。
【0040】
実施例3
液体Aと液体Gを混合して表3に示すような様々な水分量の液体を調製し、これらの液体と実施例1で使用した膨張物質から調製したセメント混和剤を使用して実験したこと以外は、実施例1と同様に行った。結果を表3に併記する。
【0041】
【表3】
【0042】
表3より、本発明のセメント混和剤は、練り置いても材齢7日の長さ変化率が大きく、材齢7日と28日の間の収縮率が小さい、優れた膨張性能と収縮低減効果を奏することが判る。
【0043】
【発明の効果】
本発明のスラリー化したセメント混和剤を使用することにより、粉塵の発生が無く、練り置いても優れた膨張性能と収縮低減効果を奏するセメント組成物が得られる。
Claims (2)
- 遊離石灰と、無水セッコウと、アウイン、カルシウムフェライト、カルシウムアルミノフェライト及びカルシウムシリケートより選ばれる1種又は2種以上とを含有してなる膨張物質と、アルコール類、フェノール類、グリコール類、脂肪酸類、エーテル類、アミン類及びこれらの付加化合物や誘導体の1種又は2種以上である非水系液体を含有してなり、膨張物質中の遊離石灰量が20%以上であり、膨張物質と非水系液体の合計100部中、膨張物質が50〜80部で、非水系液体が20〜50部である、スラリー化したセメント混和剤。
- セメントと、請求項1に記載のセメント混和剤とを含有してなるセメント組成物。
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