JP4849862B2 - 新規ヘテロポリ酸塩、それを用いた光触媒、及び光触媒機能性部材 - Google Patents

新規ヘテロポリ酸塩、それを用いた光触媒、及び光触媒機能性部材 Download PDF

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本発明は、紫外線のみならず、可視光の照射によっても光触媒機能を発揮する光触媒に用いられる新規へテロポリ酸塩、当該新規ヘテロポリ酸塩を用いてなる光触媒、及び当該光触媒を含有した光触媒層を有する光触媒機能性部材に関する。
近年、酸化チタンが示す光触媒作用は、防臭、抗菌、防汚等さまざまな環境浄化技術に応用されている。光触媒として一般に用いられるアナターゼ型酸化チタンのバンドギャップは約3.2eVであり、波長約380nmより短波長の紫外線を受けて反応が進行する。従って、その光触媒機能を発揮するためには紫外線の照射が必要になり、設置環境、用途などが限定されるという問題点があった(特許文献1)。
光触媒のエネルギー源として太陽光線や室内光に多く存在する可視光が利用可能になれば、反応活性が強化され、さまざまな場所での光触媒の利用が可能となる。そこで、可視光の照射により光触媒機能を発揮する材料の開発が進められている。
特開2000−189809号公報(段落番号0002)
そこで、本発明は可視光の照射により光触媒機能を発揮する光触媒を製造するために有用な新規化合物を提供することを目的とする。また、本発明は当該新規化合物を用いてなる光触媒を提供することを目的とする。また、当該光触媒を含有した光触媒層を有する光触媒機能性部材を提供することを目的とする。
即ち、上記課題を解決する本発明の新規ヘテロポリ酸塩は一般式(1)で示されるものである。
14[O{Rey(α2−P21761)}2]・xH2O ・・・(1)
[式中、yはClまたはOHを示し、xは1から100の整数である。]
また本発明の新規ヘテロポリ酸塩は、一般式(2)で示されるものである。
4[PW11ReO40]・xH2O ・・・(2)
[式中xは1から100の整数である。]
また、本発明の光触媒は、酸化チタンに上記新規ヘテロポリ酸塩が担持されてなるものである。
また好ましくは、前記酸化チタンは、カチオン性の官能基を有するカップリング剤で修飾されてなるものである。
また、本発明の光触媒機能性部材は、基材上に前記光触媒を含む光触媒層を有するものである。
本発明の新規ヘテロポリ酸塩を用いてなる光触媒は、酸化チタンと前記ヘテロポリ酸塩とからなるものであるため、紫外線のみならず可視光の照射により光触媒機能を発揮することができる。また、本発明の光触媒機能性部材は、前記光触媒を含有した光触媒層を有するものであるため、紫外線のみならず可視光の照射により光触媒機能を発揮することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本発明の新規ヘテロポリ酸塩は一般式(1)で示されるものである。
14[O{Rey(α2−P21761)}2]・xH2O ・・・(1)
[式中、yはClまたはOHを示し、xは1から100の整数である。]
このような一般式(1)の新規ヘテロポリ酸塩は、前駆体である一般式(3)のヘテロポリ酸塩から製造することができる。
10[α−P21761]・xH2O ・・・(3)
[式中xは1から100の整数である。]
式(1)のヘテロポリ酸塩を製造するには、例えば、まず、ナスフラスコにKReClと一般式(3)のヘテロポリ酸塩を水に溶解させて加熱還流を行う。還流時間は特に限定されるものではないが30分以上行うことが好ましい。還流時間が短いと未反応のポリ酸塩が存在してしまい、生成物の純度を下げる原因になってしまう。
還流を行った後、反応溶媒をロータリーエバポレーターで完全に取り除く。次に生成した紛体を熱水に溶解させて再沈殿を行う。析出した紛体をフィルター等で回収しエタノール、ジエチルエーテルで洗浄することにより一般式(1)のヘテロポリ酸塩を得ることができる。
一般式(3)で示されるヘテロポリ酸塩は、下記の文献(A)にしたがって製造することができる。
(A)R.Contant,「Inorg.Synth.」,アメリカ,1990年,27号,p.104.
また、本発明の新規ヘテロポリ酸塩は、一般式(2)からなるものである。
[PW11ReO40]・xH2O ・・・(2)
[式中xは1から100の整数である。]
このような一般式(2)のヘテロポリ酸塩は、前駆体である一般式(4)のヘテロポリ酸塩から製造することができる。
[PW1139]・xH2O ・・・(4)
[xは1から100の整数である。]
一般式(4)で示されるヘテロポリ酸塩は、下記の文献(B)にしたがって製造することができる。
(B)R.Contant,「Can.J.Chem.」カナダ,1987年,65号,p.570
一般式(2)で示されるヘテロポリ酸塩を製造するには、例えば、まず、ナスフラスコにKReClと一般式(4)のヘテロポリ酸塩を純水に溶解させて30分ほど加熱攪拌する。加熱攪拌後反応溶媒をロータリーエバポレーターで完全に取り除く。生成した紛体を熱水に溶解させて再沈殿を行う。析出した紛体をフィルター等で回収しエタノール、ジエチルエーテルで洗浄することにより一般式(2)のヘテロポリ酸塩を得ることができる。
次に本発明の光触媒は、酸化チタンに上記一般式(1)および(2)の新規ヘテロポリ酸塩が担持されてなるものである。
酸化チタンとしては、アナターゼ型酸化チタン、ルチル型酸化チタン、ブルッカイト型酸化チタンなどがあげられ、洗浄によりヘテロポリ酸塩が脱離してしまうのを防止するという観点から、カチオン性の官能基を有するカップリング剤で修飾されたものを用いることが好ましい。
新規ヘテロポリ酸塩が担持された光触媒を製造する方法としては、新規ヘテロポリ酸塩と酸化チタンとを単に混合する方法と、新規ヘテロポリ酸塩とカチオン性の官能基を有するカップリング剤で修飾された酸化チタンとを化学結合させる方法がある。このような新規ヘテロポリ酸塩が担持された光触媒における、新規へテロポリ酸塩と酸化チタンとの割合は、用いる酸化チタンの表面積や、新規ヘテロポリ酸塩を担持する方法によっても異なってくるので一概にいえないが、酸化チタン100重量部に対し、0.5重量部から55重量部程度である。
上述した新規ヘテロポリ酸塩と酸化チタンとを単に混合したものを得る場合には、新規ヘテロポリ酸塩と酸化チタンを適当な割合で秤量しメノウ乳鉢等を用いて混合することにより得ることができる。
また、新規ヘテロポリ酸塩と酸化チタンとを化学結合させたものを得る場合には、はじめに酸化チタン表面をカチオン性の官能基を有するカップリング剤で修飾する。修飾の方法としてはカップリング剤と酸化チタンをアルコール溶媒中で還流して反応を行う方法と、あらかじめ水溶液中で触媒を用いて加水分解されたカチオン性の官能基を有するカップリング剤を酸化チタン表面に修飾させる方法とがある。このような方法で酸化チタン表面を修飾した後、当該酸化チタンを含む溶液中に新規ヘテロポリ酸塩を加えることにより、新規ヘテロポリ酸塩を化学結合させた酸化チタンを得ることができる。
このときに使用するカチオン性の官能基を有するカップリング剤としては、シラン、チタネート、アルミネート系のカップリング剤を使用することができる。なかでも汎用性等の理由からシランカップリング剤が好適に使用される
本発明の光触媒は、例えばシリカ、アルミナ、活性炭、ゼオライトなどの、光触媒作用を持たない担体または吸着剤に担持してもよい。また、反応の効率向上などを目的に、白金、ルテニウム、パラジウムなどの貴金属類といった助触媒をドープすることもできる。
光触媒の形状は、粒子状、繊維状、皮膜状(薄膜状を含む)などがあげられ、用途に応じて使い分けることが好ましい。粒子状の光触媒は、1nm程度の微粒子から数mm程度の造粒体までを包含し、その大きさ、形態などは特に限定されない。皮膜の場合は基材表面に固定することが一般的であるが、その厚み等は特に限定されない。皮膜や繊維状など、光触媒を任意の形に成形する場合には、本発明の光触媒の粒子に加えて、バインダを含有するのが普通である。バインダの含有によって、その皮膜の厚みや繊維径を増したり、また膜や繊維の強度、加工性などを増大させることが可能である。バインダに代えて、または加えて、成形助剤を使用してもよい。
実際の使用に際しては、光触媒が分解対象となる物質と接触可能で、同時に光触媒に可視光を照射できる環境下で使用すればよい。光源は、少なくとも400nm以上の可視光を含むものであればよく、例えば、太陽光、蛍光灯、ハロゲンランプ、ブラックライト、キセノンランプ、水銀ランプなどが利用できる。
分解対象物質としては、例えば、NOx、SOx、フロン、アンモニア、硫化水素などの大気中に含まれるガス;アルデヒド類、アミン類、メルカプタン類、アルコール類、BTX、フェノール類等の有機化合物;トリハロメタン、トリクロロエチレン、フロン等の有機ハロゲン化合物;除草剤、殺菌剤、殺虫剤等の種々の農薬;蛋白質やアミノ酸等の種々の生物学的酸素要求物質;界面活性剤;シアン化合物、硫黄化合物等の無機化合物;さらには細菌、放射菌、菌類、藻類等の微生物のうち水中に含まれるものがあげられる。また、大腸菌、ブドウ球菌、緑濃菌、カビ等の菌類;油、タバコのヤニ、指紋、雨筋、泥など、光触媒または光触媒機能性部材の表面に直接付着するものもあげられる。
また、本発明の光触媒は水の分解についても活性を示すため、可視光の照射によって水素と酸素に分解し、回収することが可能である。
次に、本発明の光触媒機能性部材は、基材上に上記光触媒を含む光触媒層を有するものである。すなわち、基材表面に上記光触媒を皮膜状に固定化することにより、光触媒機能性部材として利用することができる。
基材の材質は特に限定されず、炭素鋼、メッキ鋼、クロメート処理鋼、琺瑯、ステンレス鋼、アルミニウム、チタン、各種合金等の金属材料、セラミック、ガラス、陶磁器、石英などの無機材料や、プラスチック、樹脂、活性炭などの有機材料等のいずれでもよく、これらが組み合わさった、例えば塗装鋼板などの複合材料であってもよい。ただし、全体または表面が有機材料である基材には、光触媒の酸化力により劣化ないし分解するものがあるので、そのような場合には、光触媒層を有する基材表面を、光触媒で分解しない材料により予め被覆しておけばよい。
基材の形状も特に制限されず、フィルム状、薄板、厚板、繊維状(編織物、不織布を含む)、網状、筒状など任意の形状でよい。そのまま製品として使用されるような複雑形状の物体、さらには既設または使用中の物体であってもよい。基材の表面は、多孔質でも、緻密質でもよい。
このような本発明の光触媒機能性部材を製造する方法としては、例えば、粒子状の本発明の光触媒を溶媒中に分散させたコーティング液を調製し、そのコーティング液を基材に塗布する方法があげられる。コーティング液は、実質的に光触媒と溶媒とからなるものでもよいが、さらにバインダを含有するものが好ましい。
本発明の光触媒を単に溶媒または溶媒とバインダとに十分に混合してコーティング液を調製することも可能である。しかし、このような方法で製造された光触媒層は、光触媒が凝集してしまっているため、光触媒の粒子を溶媒中で分散処理をして分散液を調製し、この分散液を用いてコーティング液を調製することが好ましい。このようにしてコーティング液調整することにより、より薄く、より均質な光触媒層を形成することが可能となり、皮膜特性や光触媒活性が大幅に向上する。
分散液中の光触媒粒子の大きさは特に限定されるものではなく、平均粒子径が1μm以上のものを用いることも可能であるが、500nm以下のものを用いることが好ましい。光触媒粒子の平均粒子径を500nm以下とすることにより、皮膜の粉化や剥離を起こりにくくすることができる。また、粒子の沈降が起こりにくく、分散液の保存安定性も向上する。光触媒粒子の平均粒子径は、より好ましくは300nm以下、さらに好ましくは200nm以下である。理想的には、分散液中の光触媒粒子は一次粒子の形態である。
光触媒粒子を分散させる溶媒としては、蒸留水、イオン交換水、超純水などの水;メタノール、エタノール、2−プロパノールなどのアルコール類;メチルエチルケトンなどのケトン類;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、などがあげられ、これらを任意に混合して使用してもよい。
また、分散液は必要に応じて、分散剤や解膠剤を添加してもよい。分散剤としてはカルボニル系、スルホン系等が、解膠剤としては塩酸、硫酸等が例示される。また、pH調整のため、塩基や酸を添加してもよい。
分散処理の方法としては、特に限定されるものではなく、コーティング液の調製に慣用されているペイントシェーカーを用いて行ったり、メディアミル、回転刃を用いた剪断、薄膜旋回、超音波といった、より強力な分散が可能な手段により実施することができる。またこれらの2種以上の分散手段を組合わせてもよい。
そして分散処理後の分散液に溶媒を加えることにより、固形分濃度を調整することもできる。
この分散液を、そのままコーティング液として使用し、基材に塗布することもできる。光触媒が、平均粒子径500nm以下の微粒子になると、バインダがなくても成膜可能となり、実質的に光触媒粒子のみからなる光触媒層を形成することができる。しかし、そのままでは皮膜強度と密着性が低いので、その上にバインダ溶液を塗布して、光触媒の粒子間にバインダを含浸させてもよい。
また、コーティング液が光触媒、溶媒、およびバインダを含有するものである場合には、溶媒は、上記の分散液で述べたものと同様のものを用いることができ、前記バインダが溶解または乳化するものを選択することができる。このようにして上記光触媒を含有する分散液にバインダを混合することによって、コーティング液を調製すると、光触媒粒子の分散性に優れ、保存安定性が良好で、光触媒活性の高い皮膜を形成できるコーティング液とすることができる。
バインダ成分としては、シリカ、アルミナ、チタニア、マグネシア、ジルコニアなどの金属酸化物ゾル(皮膜中ではゲルになる)、有機シラン化合物、ならびにシリコーン樹脂、フッ素樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂などの有機樹脂が利用できる。ただし、光触媒の酸化力によりバインダ成分の分解が起こるときは、金属酸化物ゾルやシリコーン樹脂などの難分解性のものを用いることが望ましい。また、光触媒機能性部材に強い加工性や高い強度が要求される場合には、フッ素樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂などの有機樹脂を前記難分解性のバインダ成分に適量添加することによって、要求される特性を確保することができる。
好ましいバインダ成分としては、シリカ(例、シリカゾル)、有機シラン化合物の加水分解/縮合物、シリコーン樹脂などといったケイ素化合物である。シリカは、ケイ酸エステル(例、エチルシリケート)の加水分解と縮合により生成させたシリカゾル(シリカコロイド)でもよい。有機シラン化合物としては、皮膜形成性のある加水分解性の有機シラン化合物、例えば、アルコキシシラン類やシランカップリング剤を使用することができる。
コーティング液は、上記以外の他の成分を含有していてもよい。そのような他の成分としては、可視光活性を有していない光触媒(例、従来の光触媒)、光触媒が担持粒子である場合の担体があげられる。また、着色剤(好ましくは無機顔料)等の成分も光触媒層に含有させることができる。
光触媒層における光触媒の含有量は、5〜95重量%とすることが好ましく、さらには30〜90重量%、さらには50〜90重量%とすることが好ましい。光触媒の含有量を5重量%以上とすることにより、可視光照射による光触媒活性を示すことができる。光触媒の含有量を95重量%以下とすることにより、成膜性を良好なものとし、皮膜を剥離しにくくすることができる。
コーティング液の塗布は、コーティング液の性状や基材の形状に合わせて、周知の各種方法から選択することができる。塗布後、必要に応じて加熱しながら塗膜を乾燥(場合によりさらに硬化)させる。乾燥(硬化)温度は、コーティング液の組成(溶媒やバインダの種類)、基材の耐熱温度などに合わせて決めればよい。
基材上に形成された光触媒層の厚みは、必要とする触媒性能、および光触媒層におけるバインダの種類や光触媒の含有量によって異なってくるため一概にいえないが、0.1μm以上とすることが好ましい。光触媒層を0.1μm以上とすることにより、光触媒の量を十分なものとし、可視光照射による光触媒活性を示すことができる。
以上に説明した本発明の光触媒および光触媒機能部材は、紫外線のみならず、波長400nm以上の可視光を照射することによっても、光触媒活性を示す。
以下、本発明の実施例に基づいて、さらに詳細に説明する。なお、本実施例において「部」、「%」は、特に示さない限り重量基準である。
[実施例1]
14[O{Rey(α2−P21761)}2]・xH2O ・・・(1)
[式中、yはClまたはOHを示し、xは1から100の整数である。]
一般式(1)で示される新規ヘテロポリ酸塩を製造するため、以下の作業を行なった。
<実施例1の新規ヘテロポリ酸塩の製造>
150mlナスフラスコにK2ReCl6(0.839g、1.76mmol)、K10[α2−P21761]・17H2O(6.67g、1.37mmol)、純水80mlを入れ、30分間還流した(溶液は青色から濃黒紫色へ変化した)。得られた濃黒紫色溶液をロータリーエバボレーター(50℃)で蒸発乾固させた(黒紫色粉体析出)。得られた黒紫色紛体をできるだけ少量の熱水(80℃、ca.9ml)に溶解させた(濃黒紫色溶液)。この溶液を室温(25℃)まで放冷後、冷蔵庫(4℃)に一昼夜(約12時間)放置した(黒紫色粉体析出)。析出した黒紫色紛体をメンブランフィルター(JG0.2μm)で回収し、エタノール20ml×3回、ジエチルエーテル30ml×3回で洗浄した後、2時間、凍結乾燥することにより、化合物Aを6.1g得た。
得られた化合物Aについて、IRおよびNMRの測定を行った。結果を以下に示す。
<IR(KBr)>
1617m、1385w、1091s、1018w、956s、909s、786s、665m、565m、528m、485w、475w、445w、432w、417w、407w、401 cm-1
31P NMR>
(23.8℃、D2O):−12.4、−13.4ppm
183W NMR>
(23.8℃、D2O):δ−134(2W)、−161(1W)、−182(2W)、−191(2W)、−210(2W)、−271(2W)、−273(2W)、−280(2W)、−479(2W) ppm
<UV−visible>
波長:495 nm
吸光度:0.0319
モル吸光係数:3150 mol-1cm-1
以上のIR、NMR、UV−visible測定結果から、化合物Aはヘテロポリ酸塩K14[O{Rey(α2−P21761)}2]・xH2Oが得られた。次いで、化合物AをTG/DTAにより500℃までの重量変化を測定したところ、全体の質量に対し5.41%の重量減が認められ、化合物Aのxは30個であることがわかった。以上の結果から、実施例1では、新規ヘテロポリ酸塩K14[O{Rey(α2−P21761)}2]・30H2O[式中yはClまたはOHを示す](化合物A)が得られた。なお、前記ヘテロポリ酸塩(化合物A)の収率は90%であった。
[実施例2]
4[PW11ReO40]・3H2O ・・・(2)
一般式(2)で示される新規ヘテロポリ酸塩を製造するため、以下の作業を行なった。
<実施例2の新規ヘテロポリ酸塩の製造>
純水40mlにK2ReCl6(MW;477.12)0.42g(0.88mmol)を溶解した(緑色透明溶液)。さらにK7[PW1139]・6H2O(MW;3059.08)2.10g(0.69mmol)を加え、10minほど撹拌した後、冷却管を付けオイルバス(80℃)で30min撹拌した(黒紫色溶液)。反応液をロータリーエバボレーター(50℃)で蒸発乾固した(黒紫色粉体生成)。生成した紛体をできるだけ少量の熱水(100℃、ca.4.5ml)に溶解した(濃黒紫色溶液)。この溶液を室温(25℃)まで放冷後、冷蔵庫(4℃)に一昼夜(約12時間)放置した(黒紫色粉体析出)。析出した黒紫色紛体をメンブランフィルター(JG0.2μm)で回収し、エタノール20ml×3回、ジエチルエーテル30ml×3回で洗浄した後、2時間、凍結乾燥することにより、化合物Bを1.65g得た。
得られた化合物Bについて、IRおよびNMRの測定を行った。結果を以下に示す。
<IR(KBr)>
1734w、1635m、1559w、1540w、1507w、1457w、1418w、1081w、1019w、983s、888s、781s、596m、521m cm-1
31P NMR>
(23.3℃、D2O):no peak
<UV−visible>
波長:501 nm
吸光度:0.06896
モル吸光係数:5185 mol-1cm-1
以上のIR、NMR、UV−visible測定結果から、化合物Bはヘテロポリ酸塩K4[PW11ReO40]・xH2Oであることがわかる。次いで、化合物BをTG/DTAにより500℃までの重量変化を測定したところ、全体の質量に対し1.87%の重量減が認められ、化合物Bのxは3個であることがわかった。以上の結果から、実施例2では、新規ヘテロポリ酸塩K4[PW11ReO40]・3H2O(化合物B)が得られたことが確認された。なお、前記ヘテロポリ酸塩(化合物B)の収率は78%であった。
[実施例3]
実施例1で得たヘテロポリ酸塩(化合物A)と酸化チタンとが化学結合した光触媒を得るため、以下の作業を行なった。まず、酸化チタンをシランカップリング剤で、以下のようにして修飾した。
<シランカップリング剤で修飾された酸化チタンの製造>
恒温乾燥機(ca.50℃)に一昼夜放置して乾燥させた酸化チタン(酸化チタン207-11121:和光純薬工業社)2.0gをdryメタノール160ml中で撹拌した(白く分散)。シランカップリング剤(N−Trimethoxysilylpropyl−N,N,N−trimethylammonium chloride、MW257.83:和光純薬工業社)0.556ml(1mmol)を加え、85℃で6時間還流した。次に遠心分離機で分離し、上澄み液を捨て、残った紛体をメタノールで洗浄し、その上澄み液を捨てるといった操作を2回行なった。得られた粉体を恒温乾燥機(ca.50℃)に2時間放置し白色粉体を回収し乳鉢と乳棒で細かく砕くことにより、化合物Cを1.91g得た。
得られた化合物Cについて、CHN元素分析を行った。結果を表1に示す。
Figure 0004849862
表1中、Foundは実際に測定した値を示し、Calcdは(TiO2143(Si(CH23N(CH33Cl)としたときの計算値を示す。よって、化合物Cは(TiO2143(Si(CH23N(CH33Cl)であることがわかる。
上記結果より、シランカップリング剤で修飾された酸化チタン(化合物C)が得られたことが確認された。
次に、実施例1で得たヘテロポリ酸塩(化合物A)と上記シランカップリング剤で修飾された酸化チタン(化合物C)とが化学結合された光触媒を得るため、以下の作業を行なった。
<ヘテロポリ酸塩を化学的に担持した光触媒の製造>
上記シランカップリング剤を修飾した酸化チタン(TiO2143(Si(CH23N(CH33Cl)1.5g(0.128mmol)を純水45mlに分散させ、室温で数分間撹拌した(白色分散)。この溶液に上述したK14[O{Rey(α2−P21761)}2]・30H2O1.0gを加えた(紫色分散溶液)。一昼夜撹拌後、遠心分離機で分離し上澄み液を捨て、残った粉体を純水で洗浄し、洗浄液が無色透明になることを確認した。得られた紛体を2時間、凍結乾燥させることにより化合物Dを1.32gを得た。
得られた化合物Dについて、DRUVの測定を行った。結果を以下に示す。
<DRUV>
波長:512nmに吸収を確認した。
以上の結果から、実施例3では、実施例1のヘテロポリ酸塩(化合物A)と、シランカップリング剤で修飾された酸化チタン(化合物C)とが化学結合された光触媒(化合物D)が得られたことが確認された。
[実施例4]
実施例1で得たヘテロポリ酸塩(化合物A)と酸化チタンとが物理的に混合された光触媒を得るため、以下の作業を行なった。
<ヘテロポリ酸塩を物理的に混合した光触媒の製造>
実施例1のヘテロポリ酸塩(化合物A)0.11部と実施例3と同様の酸化チタン2部とをメノウ乳鉢を用いて均一に混合し、実施例4の光触媒(混合物E)を得た。
[比較例1]
実施例4の光触媒(混合物E)の製造で、実施例1のヘテロポリ酸塩(化合物A)の代りに、従来のヘテロポリ酸塩(りんタングステン酸n水和物:和光純薬工業社)を用いた以外は、実施例4と同様にして、比較例1の光触媒(混合物F)を得た。
[実施例5]
基材上に実施例3で得た光触媒(化合物D)を含む光触媒層を有する光触媒機能性部材を得るため、以下の作業を行なった。
まず、実施例3で得た光触媒(化合物D)をメタ変性アルコールで10%溶液となるように混合した後、ペイントシェーカーを用いて30分間分散し、光触媒層用分散液Gを得た。
次に、基材として厚み100μmのポリエステルフィルムの一方の面に、下記処方の下引き層用塗布液をバーコーティング法により塗布、乾燥して、厚み0.1μmの下引き層を形成した。次いで、下記処方の光触媒層用塗布液を上記と同様の方法にて、塗布、乾燥し、厚み0.3μmの光触媒層を形成し、実施例5の光触媒機能性部材を得た。なお、光触媒層における光触媒(化合物D)の含有量は70%であった。
<下引き層用塗布液処方>
・テトラエトキシシラン加水分解液
(固形分10%) 10部
・イソプロピルアルコール 40部
<光触媒層用塗布液処方>
・光触媒層用分散液G(固形分10%)4.2部
・テトラエトキシシラン加水分解液
(固形分15%) 1.2部
・エタノール 14.6部
[実施例6]
実施例5の光触媒機能性部材の作製で、実施例3の光触媒(化合物D)の代りに実施例4の光触媒(混合物E)を用いた以外は、実施例5と同様にして、基材上に実施例4で得た光触媒(混合物E)を含む光触媒層を有する実施例6の光触媒機能性部材を得た。
実施例3、4で得られた光触媒、および実施例5、6で得られた光触媒機能性部材について、可視光の照射により光触媒機能を発揮するかどうか評価した。
[光触媒の評価]
実施例3、4、比較例1、および後述する比較例2、3で得られた光触媒(または触媒)とメタノール蒸気(2.6MPa、3.58μmol)を密閉した容器の中にそれぞれ入れ、可視光領域の光(400nm以上)を30時間照射した。分解生成物(水素)をガスクロマトグラフィーにより検出して、可視光の照射におけるメタノールの光分解性について評価した。なお、比較例2として、実施例1で得たヘテロポリ酸塩、比較例3として従来の光触媒(実施例3で用いた未処理の酸化チタン)についても合わせて評価した。結果を表2に示す。なお、表中の転換率は水素への転換率を示す。
また、実施例3、4、および比較例3について、上記したメタノール蒸気の代りに、水蒸気(2.6MPa、3.58μmol)を用いた以外は上記と同様にして、可視光の照射における水の光分解性について評価した。結果を表3に示す。なお、表中の転換率は水素への転換率を示す。
[光触媒機能性部材の評価]
実施例5、6で得られた光触媒機能性部材を7cm×3cmの大きさに切った後、密閉した容器の中にそれぞれ入れ、シリンジでアセトアルデヒド0.5μlを注入した。次いで、蛍光灯の光を20時間照射した後、アセトアルデヒドの量をガスクロマトグラフィーにより検出して、可視光の照射におけるアルデヒドの光分解性について評価した。評価は、実施例5で用いた未処理の基材を上記と同様の環境下に置いたときのアルデヒドの検出量を1.0として、その比を示した。結果を表4に示す。
Figure 0004849862
Figure 0004849862
Figure 0004849862
表2、表3より、実施例3、4の光触媒は、可視光の照射により光触媒機能を発揮していることがわかる。また、表3より、水の分解については、実施例1のヘテロポリ酸塩と酸化チタンとが化学結合された光触媒(実施例3)の方が、実施例1のヘテロポリ酸塩と酸化チタンとが物理的に混合された光触媒(実施例4)よりも優れた光触媒活性を示していることが分かる。
表4より、実施例5、6の光触媒機能性部材は、可視光の照射により光触媒機能を発揮していることがわかる。

Claims (5)

  1. 一般式(1)で示される新規ヘテロポリ酸塩。
    14[O{Rey(α2−P21761)}2]・xH2O ・・・(1)
    [式中、yはClまたはOHを示し、xは1から100の整数である。]
  2. 一般式(2)で示される新規ヘテロポリ酸塩。
    4[PW11ReO40]・xH2O ・・・(2)
    [式中xは1から100の整数である。]
  3. 酸化チタンに請求項1又は2記載の新規ヘテロポリ酸塩が担持されてなることを特徴とする光触媒。
  4. 前記酸化チタンは、カチオン性の官能基を有するカップリング剤で修飾されてなることを特徴とする請求項3記載の光触媒。
  5. 基材上に請求項3又は4記載の光触媒を含む光触媒層を有することを特徴とする光触媒機能性部材。
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