JP2000189809A - 光触媒機能を有する部材 - Google Patents
光触媒機能を有する部材Info
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Landscapes
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- Catalysts (AREA)
- Panels For Use In Building Construction (AREA)
- Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 紫外線反射層によって光触媒層を透過した紫
外線を再度光触媒層に入射し、光触媒効果を高める。 【解決手段】 タイル素地１の表面に光触媒粒子による
光触媒機能によって分解されにくい材料である釉薬層２
が形成され、この釉薬層２の上に蒸着アルミニウム粉末
やマグネシア等からなる紫外線反射層８が形成され、こ
の紫外線反射層８の上に光触媒層３が形成されている。
外線を再度光触媒層に入射し、光触媒効果を高める。 【解決手段】 タイル素地１の表面に光触媒粒子による
光触媒機能によって分解されにくい材料である釉薬層２
が形成され、この釉薬層２の上に蒸着アルミニウム粉末
やマグネシア等からなる紫外線反射層８が形成され、こ
の紫外線反射層８の上に光触媒層３が形成されている。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、光触媒機能を有す
る部材に関する。
る部材に関する。
【０００２】
【従来の技術】紫外線の照射を受けて脱臭反応を進行さ
せる光触媒としてアナターゼ型のＴiＯ2が知られてい
る。そして、光触媒粒子をバインダに混練した原料を居
住空間の壁面を構成する部材の表面に塗布した後に焼成
することで、居住空間の壁面に脱臭壁機能をもたせるよ
うにした提案を本出願人は先に行なっている。
せる光触媒としてアナターゼ型のＴiＯ2が知られてい
る。そして、光触媒粒子をバインダに混練した原料を居
住空間の壁面を構成する部材の表面に塗布した後に焼成
することで、居住空間の壁面に脱臭壁機能をもたせるよ
うにした提案を本出願人は先に行なっている。
【０００３】具体的には、図５の脱臭壁の一部部分拡大
断面図に示すように、壁材１００の表面にはバインダ層
１０１が形成され、このバインダ層１０１に光触媒粒子
１０２が保持されている。
断面図に示すように、壁材１００の表面にはバインダ層
１０１が形成され、このバインダ層１０１に光触媒粒子
１０２が保持されている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、Ｔi
Ｏ2等の光触媒粒子に脱臭機能、親水機能或いは防汚機
能等の光触媒機能を発揮せしめるには、光触媒粒子に紫
外線を照射する必要があるが、紫外線が微弱であると十
分な光触媒機能を発揮できない。
Ｏ2等の光触媒粒子に脱臭機能、親水機能或いは防汚機
能等の光触媒機能を発揮せしめるには、光触媒粒子に紫
外線を照射する必要があるが、紫外線が微弱であると十
分な光触媒機能を発揮できない。
【０００５】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく本
発明に係る光触媒機能を有する部材は、基材表面にバイ
ンダ層を介して光触媒粒子の層を形成してなる光触媒機
能を有する部材であって、前記バインダ層と光触媒粒子
の層との間に紫外線反射層を設けた。
発明に係る光触媒機能を有する部材は、基材表面にバイ
ンダ層を介して光触媒粒子の層を形成してなる光触媒機
能を有する部材であって、前記バインダ層と光触媒粒子
の層との間に紫外線反射層を設けた。
【０００６】上記構成とすることで、一旦光触媒粒子の
層を透過した紫外線を再び光触媒粒子の層に照射するこ
とができ、触媒作用が向上する。
層を透過した紫外線を再び光触媒粒子の層に照射するこ
とができ、触媒作用が向上する。
【０００７】また、前記基材としてはタイル等のセラミ
ックが考えられ、この場合、バインダ層としては釉薬層
または印刷層が適当であり、また前記光触媒粒子として
は酸化チタン微粉末が好ましい。
ックが考えられ、この場合、バインダ層としては釉薬層
または印刷層が適当であり、また前記光触媒粒子として
は酸化チタン微粉末が好ましい。
【０００８】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。ここで、図１は本発明に係る
光触媒機能を有する部材としてのタイルの拡大断面図で
ある。壁面、床面或いは天井面を構成する板状部材とし
てのタイル素地１の表面に光触媒粒子による光触媒機能
によって分解されにくい材料である釉薬層２が形成さ
れ、この釉薬層２の上に蒸着アルミニウム粉末やマグネ
シア等からなる紫外線反射層８が形成され、この紫外線
反射層８の上に光触媒層３が形成されている。
図面に基づいて説明する。ここで、図１は本発明に係る
光触媒機能を有する部材としてのタイルの拡大断面図で
ある。壁面、床面或いは天井面を構成する板状部材とし
てのタイル素地１の表面に光触媒粒子による光触媒機能
によって分解されにくい材料である釉薬層２が形成さ
れ、この釉薬層２の上に蒸着アルミニウム粉末やマグネ
シア等からなる紫外線反射層８が形成され、この紫外線
反射層８の上に光触媒層３が形成されている。
【０００９】上記のタイルを製造するには、タイル素地
１の表面に光触媒粒子による光触媒機能によって分解さ
れにくい材料である釉薬層２を塗布し、次いで釉薬層２
の表面に紫外線反射層８を形成した後、スプレー等を用
いて光触媒粒子としてのアナターゼ型ＴiＯ2粒子３をゾ
ル状にして吹き付け、加熱せしめた後、冷却して固化せ
しめる。
１の表面に光触媒粒子による光触媒機能によって分解さ
れにくい材料である釉薬層２を塗布し、次いで釉薬層２
の表面に紫外線反射層８を形成した後、スプレー等を用
いて光触媒粒子としてのアナターゼ型ＴiＯ2粒子３をゾ
ル状にして吹き付け、加熱せしめた後、冷却して固化せ
しめる。
【００１０】尚、ＴiＯ2ゾルにはＣuやＡg等を添加して
殺菌効果をもたせることが可能である。添加の方法とし
ては例えばＣuＳＯ4をＮＨ3溶液でｐＨ１１程度に調整
したＴiＯ2ゾルに添加する。
殺菌効果をもたせることが可能である。添加の方法とし
ては例えばＣuＳＯ4をＮＨ3溶液でｐＨ１１程度に調整
したＴiＯ2ゾルに添加する。
【００１１】以上において、紫外線がＴiＯ2粒子３に照
射されると、吸着水と光触媒の正孔とが反応して水酸基
ラジカル（ＯＨ*）を生成し、この水酸基ラジカルとア
ンモニアとが下式（１）のように反応し、また水酸基ラ
ジカルとメチルメルカプタンとが下式（２）のように反
応して脱臭すると考えられる。
射されると、吸着水と光触媒の正孔とが反応して水酸基
ラジカル（ＯＨ*）を生成し、この水酸基ラジカルとア
ンモニアとが下式（１）のように反応し、また水酸基ラ
ジカルとメチルメルカプタンとが下式（２）のように反
応して脱臭すると考えられる。
【００１２】 ＮＨ3＋３ＯＨ*→1/2Ｎ2＋３Ｈ2Ｏ・・・・・・・・・・・（１） ＣＨ3ＳＨ＋ＯＨ*→ＣＨ3Ｓ＋Ｈ2Ｏ ２ＣＨ3Ｓ＋２ＯＨ*＋５Ｏ2→２ＣＯ2＋４Ｈ2Ｏ＋２ＳＯ2 ・・（２）
【００１３】図２はＣＨ3ＳＨ濃度と経過時間との関係
を熱処理（焼成）温度毎に試験した結果を示すグラフで
あり、グラフ中τ1/10は濃度が１／１０になるまでの時
間を示し、点線は紫外線を照射しない場合を示す。また
アナターゼ型ＴiＯ2粒子は平均粒径１００Åのものを用
いた。
を熱処理（焼成）温度毎に試験した結果を示すグラフで
あり、グラフ中τ1/10は濃度が１／１０になるまでの時
間を示し、点線は紫外線を照射しない場合を示す。また
アナターゼ型ＴiＯ2粒子は平均粒径１００Åのものを用
いた。
【００１４】また、図３は熱処理温度と３０分後の臭気
除去率との関係を実験した結果を示すグラフであり、図
４は平均粒径５００Åのアナターゼ型ＴiＯ2を用いた場
合のＣＨ3ＳＨ濃度と経過時間との関係（熱処理温度；
７００℃）を示すグラフである。
除去率との関係を実験した結果を示すグラフであり、図
４は平均粒径５００Åのアナターゼ型ＴiＯ2を用いた場
合のＣＨ3ＳＨ濃度と経過時間との関係（熱処理温度；
７００℃）を示すグラフである。
【００１５】これら図２、図３及び図４から以下のこと
が言える。第１に紫外線の存在下においてアナターゼ型
ＴiＯ2は触媒作用を発揮する。第２に触媒作用は７００
℃付近で最大値を示し、３０分後の臭気除去率を５０％
以上とするには３００℃以上で９００℃未満とする必要
がある。これは熱処理温度が３００℃未満では活性が生
じにくく９００℃を超えるとＴiＯ2の構造がアナターゼ
からルチルに変化するからと考えられる。第３に触媒作
用は、粒径のある程度小さなアナターゼがよいことが分
る。
が言える。第１に紫外線の存在下においてアナターゼ型
ＴiＯ2は触媒作用を発揮する。第２に触媒作用は７００
℃付近で最大値を示し、３０分後の臭気除去率を５０％
以上とするには３００℃以上で９００℃未満とする必要
がある。これは熱処理温度が３００℃未満では活性が生
じにくく９００℃を超えるとＴiＯ2の構造がアナターゼ
からルチルに変化するからと考えられる。第３に触媒作
用は、粒径のある程度小さなアナターゼがよいことが分
る。
【００１６】
【発明の効果】以上に説明した如く本発明に係る光触媒
機能を有する部材によれば、基材表面にバインダ層を介
して光触媒粒子の層を形成してなる光触媒機能を有する
部材であって、前記バインダ層と光触媒粒子の層との間
に紫外線反射層を設けたので、一旦光触媒粒子の層を透
過した紫外線を再び光触媒粒子の層に照射することがで
き、触媒作用が向上する。
機能を有する部材によれば、基材表面にバインダ層を介
して光触媒粒子の層を形成してなる光触媒機能を有する
部材であって、前記バインダ層と光触媒粒子の層との間
に紫外線反射層を設けたので、一旦光触媒粒子の層を透
過した紫外線を再び光触媒粒子の層に照射することがで
き、触媒作用が向上する。
【図１】本発明に係る光触媒機能を有する部材の拡大断
面図。
面図。
【図２】平均粒径１００Åのアナターゼ型ＴiＯ2を用い
た場合の経過時間とＣＨ3ＳＨ濃度との関係を示すグラ
フ。
た場合の経過時間とＣＨ3ＳＨ濃度との関係を示すグラ
フ。
【図３】熱処理温度と３０分後の臭気除去率との関係を
示すグラフ。
示すグラフ。
【図４】平均粒径５００Åのアナターゼ型ＴiＯ2を用い
た場合の経過時間とＣＨ3ＳＨ濃度との関係を示すグラ
フ。
た場合の経過時間とＣＨ3ＳＨ濃度との関係を示すグラ
フ。
【図５】従来の製造方法によって得られた光触媒機能を
有する部材の断面図。
有する部材の断面図。
１…タイル素地、２…釉薬層、３…ＴiＯ2粒子、４…イ
ンク層、５…離型紙、６…水溶性バインダ、７…バイン
ダ層、８…紫外線反射層、Ｓ…シート、１００…壁材、
１０１…バインダ層、１０２…光触媒粒子。
ンク層、５…離型紙、６…水溶性バインダ、７…バイン
ダ層、８…紫外線反射層、Ｓ…シート、１００…壁材、
１０１…バインダ層、１０２…光触媒粒子。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｂ０１Ｊ 21/06 Ｂ０５Ｄ 5/00 Ｈ Ｂ０５Ｄ 5/00 7/00 Ｃ 7/00 7/24 ３０３Ｂ 7/24 ３０３ Ｂ３２Ｂ 9/00 Ａ Ｂ３２Ｂ 9/00 33/00 33/00 Ｃ０４Ｂ 41/85 Ｚ Ｃ０４Ｂ 41/85 41/86 Ａ 41/86 Ｅ０４Ｃ 2/04 Ｃ Ｅ０４Ｃ 2/04 Ｅ０４Ｆ 13/08 Ａ Ｅ０４Ｆ 13/08 Ｂ０１Ｄ 53/36 Ｈ (72)発明者 小島 栄一 福岡県北九州市小倉北区中島２丁目１番１ 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 佐伯 義光 福岡県北九州市小倉北区中島２丁目１番１ 号 東陶機器株式会社内
Claims (2)
- 【請求項１】 基材表面にバインダ層を介して光触媒粒
子の層を形成してなる光触媒機能を有する部材であっ
て、前記バインダ層と光触媒粒子の層との間に紫外線反
射層を設けたことを特徴とする光触媒機能を有する部
材。 - 【請求項２】 請求項１に記載の光触媒機能を有する部
材において、前記バインダ層は釉薬層または印刷層であ
り、前記光触媒粒子は酸化チタン微粉末であることを特
徴とする光触媒機能を有する部材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11372913A JP2000189809A (ja) | 1999-01-01 | 1999-12-28 | 光触媒機能を有する部材 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11372913A JP2000189809A (ja) | 1999-01-01 | 1999-12-28 | 光触媒機能を有する部材 |
Related Parent Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9107605A Division JPH1071666A (ja) | 1997-04-24 | 1997-04-24 | 光触媒機能を有する部材及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000189809A true JP2000189809A (ja) | 2000-07-11 |
Family
ID=18501254
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11372913A Pending JP2000189809A (ja) | 1999-01-01 | 1999-12-28 | 光触媒機能を有する部材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000189809A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2005292228A (ja) * | 2004-03-31 | 2005-10-20 | Dainippon Printing Co Ltd | カラーフィルタの製造方法 |
| JP2007106632A (ja) * | 2005-10-14 | 2007-04-26 | Kimoto & Co Ltd | 新規ヘテロポリ酸塩、それを用いた光触媒、及び光触媒機能性部材 |
| EP2226306A1 (en) * | 2009-02-18 | 2010-09-08 | Guardian Industries Corp. | Coated article supporting photocatalytic layer and uv-reflecting underlayer, and/or method of making the same |
| JP2010538808A (ja) * | 2007-09-10 | 2010-12-16 | サン−ゴバン グラス フランス | 光触媒特性を有する材料 |
| KR101865598B1 (ko) * | 2015-09-15 | 2018-06-08 | 토토 가부시키가이샤 | 광촉매층을 갖는 위생도기 |
-
1999
- 1999-12-28 JP JP11372913A patent/JP2000189809A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2005292228A (ja) * | 2004-03-31 | 2005-10-20 | Dainippon Printing Co Ltd | カラーフィルタの製造方法 |
| JP2007106632A (ja) * | 2005-10-14 | 2007-04-26 | Kimoto & Co Ltd | 新規ヘテロポリ酸塩、それを用いた光触媒、及び光触媒機能性部材 |
| JP2010538808A (ja) * | 2007-09-10 | 2010-12-16 | サン−ゴバン グラス フランス | 光触媒特性を有する材料 |
| EP2226306A1 (en) * | 2009-02-18 | 2010-09-08 | Guardian Industries Corp. | Coated article supporting photocatalytic layer and uv-reflecting underlayer, and/or method of making the same |
| KR101865598B1 (ko) * | 2015-09-15 | 2018-06-08 | 토토 가부시키가이샤 | 광촉매층을 갖는 위생도기 |
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