JP2000189808A - 防汚部材及びその製造方法 - Google Patents

防汚部材及びその製造方法

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JP2000189808A
JP2000189808A JP11372912A JP37291299A JP2000189808A JP 2000189808 A JP2000189808 A JP 2000189808A JP 11372912 A JP11372912 A JP 11372912A JP 37291299 A JP37291299 A JP 37291299A JP 2000189808 A JP2000189808 A JP 2000189808A
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tio
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JP11372912A
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English (en)
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Toshiya Watabe
俊也 渡部
Atsushi Kitamura
厚 北村
Eiichi Kojima
栄一 小島
Yoshimitsu Saeki
義光 佐伯
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Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 タイル等の表面に形成される釉薬層または印
刷層をそのまま利用して光触媒層を保持する。 【解決手段】 図1(a)に示すように、壁面、床面或
いは天井面を構成する板状部材としてのタイル素地1の
表面に光触媒粒子による光触媒機能によって分解されに
くい材料である釉薬層2を塗布し、次いで図1(b)に
示すように釉薬層2の表面にスプレー等を用いて光触媒
粒子としてのアナターゼ型TiO2粒子3をゾル状にして
吹き付け、次いで図1(c)に示すように釉薬層2を加
熱溶融せしめた後、冷却して固化せしめる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光触媒機能の1つ
である防汚機能を有する部材とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】紫外線の照射を受けて脱臭反応を進行さ
せる光触媒としてアナターゼ型のTiO2が知られてい
る。そして、光触媒粒子をバインダに混練した原料を居
住空間の壁面を構成する部材の表面に塗布した後に焼成
することで、居住空間の壁面に光触媒機能の1つである
脱臭壁機能をもたせるようにした提案を本出願人は先に
行なっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】図11は脱臭壁の一部
部分拡大断面図であり、壁材100の表面にはバインダ
層101が形成され、このバインダ層101に光触媒粒
子102が保持されている。しかしながら、バインダ層
を設けることは、それだけ余分な工数とコストアップを
招く。
【0004】また、従来にあってはバインダ層101内
に光触媒粒子102が完全に埋まっているため、脱臭壁
全体としては、図のような部分の光触媒粒子102に直
接紫外線が照射されず、十分な触媒作用を発揮すること
ができない。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく本
願の防汚部材は、基材表面に形成した釉薬層または印刷
層の上に、汚れを分解する機能を有するTiO2微粒子の
層を配置した。もともとタイル等の基材には釉薬層また
は印刷層を設ける必要があり、この釉薬層または印刷層
をバインダ層として利用すれば、TiO2微粒子の層の保
持に特別な材料が不要になる。
【0006】尚、TiO2微粒子の層を釉薬層または印刷
層に保持させる手段としては、焼成によってアナターゼ
型TiO2微粒子となる原料を釉薬層または印刷層に付着
させ、次いで加熱した後に冷却すればよい。加熱温度と
しては、300℃以上900℃未満が好ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。ここで、図1は本発明に係る
セラミック、陶器、ガラス、金属等の基材表面に光触媒
層を形成した光触媒機能を有する部材の製造方法を工程
順に示した図、図2は同方法にて得られたタイルの拡大
断面図である。
【0008】本発明方法にあっては先ず図1(a)に示
すように、壁面、床面或いは天井面を構成する板状部材
としてのタイル素地1の表面に光触媒粒子による光触媒
機能によって分解されにくい材料である釉薬層2を塗布
し、次いで図1(b)に示すように釉薬層2の表面にス
プレー等を用いて光触媒粒子としてのアナターゼ型Ti
2粒子3をゾル状にして吹き付け、次いで図1(c)
に示すように釉薬層2を加熱溶融せしめた後、冷却して
固化せしめる。尚、TiO2ゾルにはCuやAg等を添加し
て殺菌効果をもたせるようにしてもよい。添加の方法と
しては例えばCuSO4をNH3溶液でpH11程度に調
整したTiO2ゾルに添加する。
【0009】ところで、TiO2ゾルは前記したように釉
薬層2の表面に吹き付け、完全に埋没させないため、図
2に示すようにTiO2粒子3はその一部が釉薬層2内に
入り込み、他の部分が露出した状態で釉薬層2に保持さ
れる。
【0010】その結果、図示しない壁面等に固定したラ
ンプからの紫外線をTiO2粒子3の露出した部分に直接
照射することができる。そして紫外線がTiO2粒子3に
照射されると、吸着水と光触媒の正孔とが反応して水酸
基ラジカル(OH*)を生成し、この水酸基ラジカルと
アンモニアとが下式(1)のように反応し、また水酸基
ラジカルとメチルメルカプタンとが下式(2)のように
反応して脱臭すると考えられる。
【0011】 NH3+3OH*→1/2N2+3H2O・・・・・・・・・・・(1) CH3SH+OH*→CH3S+H2O 2CH3S+2OH*+5O2→2CO2+4H2O+2SO2 ・・(2)
【0012】図3乃至図7は別実施例を示す図であり、
図3に示す実施例にあっては、釉薬層2の表面に印刷に
よってインク層4を形成し、このインク層4の表面にT
iO2粒子3をその一部が露出するように吹き付け、その
後は前記と同様に加熱し冷却する。
【0013】図4に示す実施例は、離型紙5の表面に水
溶性バインダ6を介して釉薬層2を形成し、この釉薬層
2の表面にバインダ層7を形成し、このバインダ層7の
表面にTiO2粒子3をその一部が露出するように吹き付
けてシートSを得る。そして、離型紙5を剥離してシー
トSをタイル素地1表面に貼着し、この後前記と同様に
して加熱し冷却する。このように光触媒機能を有するシ
ートSを別体として用意しておけば、既存のタイル等に
も脱臭等の光触媒機能を簡単に付与することができる。
【0014】図5に示す実施例は、インク層4の表面に
部分的にTiO2粒子3を付着せしめて絵柄とし、装飾効
果を高めるようにしたものであり、TiO2粒子3を釉薬
層2の表面に形成してもよい。
【0015】図6(a)、(b)に示す実施例は、タイ
ル素地1に滑り止め等の目的で形成した凹部に釉薬層2
を介してTiO2粒子3を保持したものである。このよう
に凹部を形成した場合には凹部に汚れが入り込み汚れが
落ちにくいが、TiO2粒子3を保持することで、凹部内
の汚れが分解されるので汚れを簡単に除去できる。
【0016】図7に示す実施例は、釉薬層2とTiO2
子3との間に蒸着アルミニウム粉末やマグネシア等から
なる紫外線反射層8を介在させたものであり、このよう
な構成とすることで、一旦TiO2粒子3の層を透過した
紫外線を再びTiO2粒子3に照射することができ、触媒
作用が向上する。
【0017】図8はCH3SH濃度と経過時間との関係
を熱処理(焼成)温度毎に試験した結果を示すグラフで
あり、グラフ中τ1/10は濃度が1/10になるまでの時
間を示し、点線は紫外線を照射しない場合を示す。また
アナターゼ型TiO2粒子は平均粒径100Åのものを用
いた。
【0018】また、図9は熱処理温度と30分後の臭気
除去率との関係を実験した結果を示すグラフであり、図
10は平均粒径500Åのアナターゼ型TiO2を用いた
場合のCH3SH濃度と経過時間との関係(熱処理温
度;700℃)を示すグラフである。
【0019】これら図8、図9及び図10から以下のこ
とが言える。第1に紫外線の存在下においてアナターゼ
型TiO2は触媒作用を発揮する。第2に触媒作用は70
0℃付近で最大値を示し、30分後の臭気除去率を50
%以上とするには300℃以上で900℃未満とする必
要がある。これは熱処理温度が300℃未満では活性が
生じにくく900℃を超えるとTiO2の構造がアナター
ゼからルチルに変化するからと考えられる。第3に触媒
作用は、粒径のある程度小さなアナターゼがよいことが
分る。
【0020】
【発明の効果】以上に説明した如く本発明によれば、光
触媒機能を利用した防汚部材として、タイル素地等の基
材表面に釉薬層または印刷層を形成し、この釉薬層また
は印刷層を介して汚れを分解する機能を有するTiO2
粒子の層を保持するようにしたので、もともと防汚部材
に必要とされる釉薬層または印刷層をそのまま利用して
光触媒層を保持することができ、コストダウンを図れ
る。
【0021】また、釉薬層または印刷層にTiO2微粒子
の層を保持せしめる手段は、加熱した後に冷却するだけ
で済むため、簡単である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る防汚部材の製造方法を工程順に示
した図。
【図2】同方法にて得られた部材の拡大断面図。
【図3】別実施例を示す部材の断面図。
【図4】別実施例を示す部材の断面図。
【図5】別実施例を示す部材の断面図。
【図6】別実施例を示す部材の断面図。
【図7】別実施例を示す部材の断面図。
【図8】平均粒径100Åのアナターゼ型TiO2を用い
た場合の経過時間とCH3SH濃度との関係を示すグラ
フ。
【図9】熱処理温度と30分後の臭気除去率との関係を
示すグラフ。
【図10】平均粒径500Åのアナターゼ型TiO2を用
いた場合の経過時間とCH3SH濃度との関係を示すグ
ラフ。
【図11】従来の製造方法によって得られた光触媒機能
を有する部材の断面図。
【符号の説明】
1…タイル素地、2…釉薬層、3…TiO2粒子、4…イ
ンク層、5…離型紙、6…水溶性バインダ、7…バイン
ダ層、8…紫外線反射層、S…シート、100…壁材、
101…バインダ層、102…光触媒粒子。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01J 21/06 B05D 3/02 Z B05D 3/02 5/00 H 5/00 7/00 C 7/00 7/24 303B 7/24 303 B32B 9/00 A B32B 9/00 33/00 33/00 C04B 41/85 Z C04B 41/85 41/86 A 41/86 E04C 2/04 C E04C 2/04 E04F 13/08 A E04F 13/08 B01D 53/36 H (72)発明者 小島 栄一 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 佐伯 義光 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材表面に、釉薬層または印刷層を介し
    て、汚れを分解する機能を有するTiO2微粒子の層を配
    置したことを特徴とする防汚部材。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の防汚部材において、前
    記TiO2微粒子がアナターゼ型TiO2微粒子であること
    を特徴とする防汚部材。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の防汚部材において、前
    記基材がタイル素地であることを特徴とする防汚部材。
  4. 【請求項4】 基材表面に釉薬層または印刷層を形成
    し、この釉薬層または印刷層の上に焼成によってアナタ
    ーゼ型TiO2微粒子となる原料を付着させ、次いで加熱
    した後に冷却することによってアナターゼ型TiO2微粒
    子の層を形成することを特徴とする防汚部材の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の防汚部材の製造方法に
    おいて、前記加熱の温度が300℃以上900℃未満で
    あることを特徴とする防汚部材の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002179970A (ja) * 2000-12-18 2002-06-26 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 光触媒担持印刷物
JP2002178459A (ja) * 2000-12-18 2002-06-26 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 光触媒担持印刷物

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002179970A (ja) * 2000-12-18 2002-06-26 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 光触媒担持印刷物
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