JP4848590B2 - 複合基板の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は2枚の基板を接着剤を介して貼り合わせて作られる複合基板の製造方法に関し、より具体的には、種々の機能が付与された基板に接着剤を介して薄膜被覆材を貼り合わせて複合基板を製造するのに好適な製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
2枚の基板を接着剤を介して貼り合わせた複合基板は種々の分野で知られている。例えば、電子部品や光学部品においては、種々の機能を付与した基板(第2の基板)の表面に薄板ガラスなど(第1の基板)を薄膜被覆材として貼り合わせたものが用いられる。そのような部品においては、第1の基板である被覆に使用した薄板表面に高い平面性が要求される。
【0003】
そのような複合基板の改良された製造方法として特開2000−160107号公報には次のような製造方法が開示されている。すなちわ、回転塗布機に設置されているスピンナー上に平面性を高めた平坦面を持つ定盤を固定し、その上に、薄板ガラス板やフィルムなどである厚みの薄い第1の基板を置き、次に、該第1の基板の表面に液状の接着剤を滴下して、該接着剤が未硬化の状態でその上から第1の基板よりも厚みの厚い第2の基板5を載置する。その状態でスピンナー1を高速回転させて余剰の接着剤を遠心力により振り切りることにより、第1の基板と第2の基板とが平行度の高い状態で接着剤により積層された複合基板を得る。その複合基板を、接着剤が熱硬化性のものであれば、ヒーターまたは温風等で加熱し、接着剤が電離放射線硬化性のものであれば、電離放射線放射線(例えば、電子線や紫外線)を照射して、接着剤を硬化させることにより、表面の平面性が高い薄板(第1の基板)で被覆された複合基板が得られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、上記の製造方法を採用して多くの複合基板を製造してきているが、その過程において、接着剤を硬化させる目的で、第1の基板と第2の基板とが平行度の高い状態で接着剤により積層された複合基板を、オーブンなどにより150℃〜160℃程度に加熱した後、自然放熱により常温まで冷却した場合、わずかではあるが第1の基板側が凹となる変形が複合基板に生じがちであり、それにより第1の基板の平坦度がいくぶん低下する場合があることを経験した。第1の基板の平坦度がわずかでも低下することは、例えば、複合基板が、光学フィルムなどの機能性材料を貼り合せた機能性を有する第2の基板の上に薄板ガラス板やフィルムなどである薄膜被覆材である第1の基板を貼り合わせたような光学部品である場合には、製品性能を大きく左右するものであり、極力回避されなければならない。
【0005】
接着剤として電離放射線硬化性のものを用いる場合には、電離放射線放射線の照射により接着剤が硬化するので、複合基板を加熱する必要はなく、所定の表面平坦性を維持した複合基板を得ることができる。しかし、電離放射線放射線の照射のみで接着剤を完全に硬化させることは時間的理由などから困難であり、さらに、光学的特性を向上させる目的からも、実際の製造工程においては、電離放射線放射線の照射の後、加熱処理を追加的に行うのが普通であり、この加熱処理の後、自然放熱により常温まで冷却した場合に、やはり第1の基板の平坦度が加熱前よりもいくぶん低下する現象が生じた。
【0006】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、厚みの薄い第1の基板と第1の基板よりも厚みの厚い第2の基板とを接着剤を介して貼り合わて複合基板を製造する際に、加熱処理の結果として生じやすい第1の基板側の表面平坦性の低下を解消することのできる、改良された複合基板の製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明者らは多くのテストを行った。その過程で、加熱後の複合基板に対して、室温よりやや低い温度の空気あるいは窒素ガスを厚みの厚い方の基板(第2の基板)に向けて吹き付けて、自然冷却による場合よりも短い時間で常温にまで温度降下させた場合に、前記した第1の基板側に生じる表面平坦性の低下程度を大きく低減できることを知見した。
【0008】
前記したように、厚み(熱容量)の異なる2枚の基材を接着剤を介して貼り合わせた複合基板において、加熱した後、自然冷却(徐々に冷却)すると、厚みの薄い(熱容量の小さい)方の基板側が凹形状となる傾向がある。その理由は、接着剤層の収縮に対し、双方の基板の厚み(熱容量)に大きな差があることから、双方の収縮率に違いが生じることによると考えられる。そこで、厚みの厚い(熱容量の大きい)第2の基板側に冷却用の気体を吹き付けて急冷却することで、その収縮量が厚みの薄い(凹形状となっている)方の第1の基板の収縮量にほぼ一致するようになり、その結果、厚みの薄い基板側の加熱後の冷却による平坦度の低下が抑制されたものと考えられる。
【0009】
本発明は上記の知見に基づいており、基本的に、厚みの薄い第1の基板と第1の基板よりも厚みの厚い第2の基板とを接着剤を介して貼り合わて製造される複合基板の製造方法において、第1の基板の上に接着剤を滴下し、接着剤が未硬化の状態でその上から第2の基板を載置して複合基板とする工程と、前記複合基板を加熱して接着剤を硬化させる工程とを少なくとも有しており、さらに、加熱後の複合基板における前記第2の基板側からの放熱量が第1の基板側からの放熱量よりも大きくなるように、第2の基板側に人為的な冷却を施す工程を有することを特徴とする。
【0010】
本発明の製造方法によれば、薄い基板(第1の基板)側の歪みが軽減し表面の平坦度が低下しない複合基板が得られるという本来的な効果に加えて、自然冷却による場合に比べて短時間で所要の冷却を終了できるので、結果として複合基板の製造時間を短縮化できるという付加的な効果ももたらされる。
【0011】
本発明の製造方法において、第2の基板側への人為的な冷却方法は、複合基板に急冷却による損傷が生じないことを前提に任意の方法であってよいが、作業の容易性の観点から、気体(好ましくは、空気や窒素のような不活性ガス)の吹き付けにより行うことは好ましい。
【0012】
本発明の製造方法は、2枚の基板がその間に接着剤を介して積層されている任意の複合基板の製造方法に用いることができ、2枚の基板の種類などにも特に制限はない。例えば、第2の基板が光学フィルムなどの機能性材料を貼り合せた機能性を有する基板であり、第1の基板が薄板ガラス板やフィルムなどである薄膜被覆材である場合に、本発明の製造方法は特に有効であり、第1の基板の表面平坦度が高くかつ2枚の基板の平行度も高くされた複合基板を、容易に製造することができる。
用いる接着剤は、熱硬化性の接着剤であってもよく、電離放射線硬化性であってもよい。後者の場合には、電離放射線照射による硬化処理の後に、加熱による硬化処理がさらに行われる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明を詳細に説明する。図1は本発明の製造方法を示すための要部の断面図である。この例において、装置としては、スピンナー1を備える回転塗布機を使用している。スピンナーは回転軸の一端に真空吸引のできるスピンナーを有していて、真空吸引により被塗布体を固定しておく。塗布液(接着剤)は別の加圧タンクに溜めておき、電磁弁の開閉時間の調整により一定量の塗料を吐出させて被塗布体上に滴下し、滴下後、回転軸を高速回転することにより、遠心力で滴下された塗料を被塗布体表面に拡げるもので、比較的小型の板状のものに塗布を行うのに適し、電子部品等の製造においてレジストの塗布等によく使用されているものである。
【0014】
最初に、図1aに示すように、スピンナー1上に定盤2を固定する。通常、この種のスピンナー1は、図示しない駆動装置と制御機構とにより、停止状態から10000rpm程度の高速回転までの間の任意の回転数で回転できるようにされている。定盤2の固定は、機械的に行うなど、真空吸引以外の手段で固定しても構わない。定盤2の表側の面、すなわち、スピンナー1で固定したのとは反対側の面は、平面性を高めた平坦面とされている。定盤2としては、好ましくは、平面度が0.5μm以下である石英ガラス製のものを使用する。このように平面性を高めることにより、次に説明する薄板3(本発明でいう、「第1の基板」に相当する)の密着工程で、定盤2と薄板3が隙間無しに接するので、真空吸引を続けるような操作を伴うことなく、定盤2と薄板3との密着が保たれる。
【0015】
定盤2の大きさは接着剤の被塗布体である薄板3の大きさに匹敵するものである。ただし、定盤2は、薄板3よりもひと回り小さい方が、滴下された接着剤が、回転塗布機の回転により振り切られて飛び散り、薄板3の周囲の裏面で定盤2側に回り込み定盤2に付着して洗浄の必要を生じるなどの煩雑さが生じないので、好ましい。逆に定盤2があまり小さいと、被塗布体である薄板3を密着させる能力が低下するのと、定盤2からはみ出した部分の薄板3は規制するものがないため平面性が低下する恐れがある理由から好ましくない。
【0016】
定盤2の表面は高度の平面性が保たれているために、ここに密着した薄板3は、薄板3自身の厚みムラや多少のたわみがあっても、定盤2により矯正され、薄板3の下面、すなわち、定盤2に接している面が、定盤2の持つ平面性を持つようになる。また、その上に載置する第2の基板が表面平坦度の低いものであっても、薄板3の下面は同様に定盤2の持つ平面性を持つことができる。
【0017】
その状態で、第1の基板3の表面に、液状の接着剤4を滴下し(図1b)、その上に、機能性材料層20と第2の基板5との積層板5aを機能性材料層20が第1の基板3側として載置する。なお、液状接着剤4をデイスペンサーなどを使用して滴下する際、貼り合わせに十分かつ過剰でない量になるよう、吐出条件を設定しておき、気泡が混入しないよう注意して行う。
【0018】
図1bに示すように、滴下した接着剤4は当初は山なりの状態にあり、積層板5aはその影響を受けて傾斜した状態になるのが普通である。そこで、この状態でしばらく放置し、積層板5aの重量により接着剤4が延伸して、図1cに示すように、接着剤4が第1の基板3と積層板5aの間にその周辺部近傍にまで行き渡らせる。それにより、接着剤4は第1の基板3と積層板5aとの間に均一な厚さで広がり、かつ、第1の基板3と積層板5a(第2の基板5)との平行度も確保される。放置の間に、延伸の補完的手段として、接着剤の種類に応じて、適宜の振動発生手段により接着剤4に振動を与えてもよく、接着剤4を加熱してその粘性を下げるような処理を行ってもよい。さらに、前記スピンナー1を100〜500rpm程度の低速で回転させ、それにより、第1の基板3と積層板5aの間で遠心力の作用によって接着剤4を延伸させるようにしてもよい。上記の処理を複数同時に行ってもよい。
【0019】
上記のようにして、接着剤4が第1の基板3と積層板5aの間にその周辺部近傍にまで広がった段階(図1cの状態)で、スピンナー1を高速回転(1000〜5000rpm程度)させると、接着剤4の第1の基板3と積層板5aとの間の厚みが均一に減少していき、余剰の接着剤4は周囲よりはみ出して、遠心力により振り切られる(図1d)。なお、このとき、接着剤の粘度、経過時間に対する回転数(rpm)および回転時間を調整することにより、接着剤4の厚みを適宜制御することができる。以上の工程により、第1の基板3と第2の基板5(積層板5a)が接着剤4により積層される。
【0020】
高速回転終了後、接着剤が熱硬化性のものであれば、ヒーターまたは温風等で加熱し、接着剤が電離放射線硬化性のものであれば、電離放射線放射線を照射して、接着剤を硬化させる(図1e)。この後、第2の基板5(積層板5a)と薄板3が一体になった複合基板Bをエアブロウまたはプラスチック製のへラのようなセパレーター10を用いて定盤2から剥離する(図1f)。そして、剥離後の複合基板Bをオーブンなどに入れて、加熱処理(例えば、120℃、1時間)を加え、接着剤を完全硬化させる。
【0021】
加熱終了後、複合基板Bにおける第2の基板5の側からの室温より幾分低い程度の温度の空気あるいは不活性ガスGをノズル20から吹き付ける(図1g)。それにより、第2の基板5側に人為的な冷却が施されることとなり、第2の基板5の側からの放熱量は薄板3側からの放熱量よりも大きくなる。その結果、第2の基板5の収縮量が薄板3の収縮量に一致することとなり、薄板表面の平坦度の低下が抑制される。さらに、第2の基板側に人為的な冷却が施されることにより、複合基板B全体の常温までの温度低下も自然冷却の場合と比較して早くなり、より短い時間で、所要の複合基板を製造することができる。なお、第2の基板5への空気あるいは不活性ガスの吹き付けは、第2の基板5に垂直な方向から吹き付けてもよく、基板の端面側から吹き付けるようにしてもよい。
【0022】
【実施例】
[実施例1]
薄板3に相当する薄板ガラス(AF45:ショット社製、屈折率1.52、熱膨張係数45×10−7/℃、厚さ50μm、140mm角)を定盤(AL硝子:旭硝子社製、熱膨張係数37×10−7/℃、厚さ6.35mm、140mm角、平坦性5μm以下)2に貼り付け、薄板3側を上にして定盤2をスピンナー1上に固定した。定盤2、薄板3の双方共、洗浄済のものを使用し、貼り付け時に、異物等の混入を防ぐためクリーンルーム内の清浄度の高いクリーンベンチ内で行った。
【0023】
次に、薄板3の中央部に電離放射線硬化性接着剤(長瀬チバ社製:液状屈折率1.531(20℃)、粘性1000cps)4を3g滴下した。滴下後、その上に機能性を有する第2の基板(1737硝子:屈折率1.52、コー二ング社製、厚さ1.1mm、150mm角、)5を積載した。第2の基板5を積載後は、回転チャック1を低速(100〜500rpm)で回転させ、薄板3と第2の基板5の間で接着剤4が複合基板の4辺の周辺部近傍までに行き渡るようにした。
【0024】
続いて、回転チャック1を高速回転(1000〜5000rpm)させると接着剤は完全に複合基板全体に均一に行き渡り、それに伴って接着剤の厚みが減少し、複合基板からはみ出た接着剤は複合基板を汚すことなく周辺に振り切れた。高速回転終了後、電離放射線を照射して接着剤4を硬化させ、接着剤4の硬化後、定盤2から複合基板をエアブロウを用いて剥離した。剥離後の複合基板における薄板3の表面の平坦度と、薄板3と第2基板と間の平行度を、同じ条件で製造した24個の試料について測定し、平均値を求めた。
【0025】
同じ24個の試料をオーブンに入れて加熱処理(160℃、1時間)を行い、接着剤4を完全硬化させた。加熱終了後、薄板3とは反対側の第2の基板5の中央部分に空気ブローを行い強制冷却を行った。強制冷却は、エアガンから18℃、圧力0.5kgf/cm2の冷却風を第2の基板5から40mm〜50mmの距離を隔てて、第2の基板5の表面が室温となるまで吹き付けた。その温度履歴を図6に示す。室温まで冷却した後の複合基板における薄板3の表面の平坦度と、薄板3と第2基板と間の平行度を、加熱前と同様にして測定し、平均値を求めた。
【0026】
なお、前記平坦度と平行度の測定には、フィゾー干渉計(フジノン社製:Fuji Fix05)を使用した。平坦度の測定は、平坦姓を有し光吸収性の高い黒板ガラス(日本ショット社製:アテマール13研磨品)の上にインデックスマッチング液(キシレンなど)を数cc滴下し、その上に測定すべき複合基板を薄板側を上にして載せる。複合基板と黒板ガラス間のインデックスマッチング液が複合基板の全体に行き渡ったところで、薄板表面と装置内部のリファレンス面との干渉による干渉縞の本数をモニタ上でカウントし平坦度を算出した。
【0027】
平行度の測定は、複合基板の底面の反射光の情報が得られるように平坦性を有する白紙の上に複合基板を置き、薄板表面反射光と複合基板底面反射光との干渉による干渉縞の本数をカウントし、平行度を算出した。測定位置は、複合基板内の8箇所の設定領域(25H×35W[mm])の干渉縞本数を測定した。また、干渉縞のカウントは、一旦、画像を静止画像としてビデオプリンタに取り込みカウントした。
【0028】
[実施例2]
実施例1と同様にして4個の複合基板を製造し、加熱前と冷却後での平坦度を測定した。但し、薄板3とは反対側の第2の基板5への空気ブローを、中央部ではなく、偶部近傍に行った。
【0029】
[実施例3]
実施例1と同様にして4個の複合基板を製造し、加熱前と冷却後での平坦度を測定した。但し、第2の基板5への空気ブローを端面側から行った。
【0030】
[比較例]
実施例1と同様にして複合基板を調製し、定盤2からエアブロウを用いて剥離した。剥離後の複合基板における薄板3の表面の平坦度と、薄板3と第2基板と間の平行度を、同じ条件で製造した16個の試料について測定し、平均値を求めた。同じ16個の試料をオーブンに入れて、加熱処理(160℃、1時間)を行い、接着剤4を完全硬化させた。加熱終了後、室温中に放置して室温となるまで自然冷却させた。その温度履歴を図6に示す。室温まで自然冷却した後の複合基板における薄板3の表面の平坦度と、薄板3と第2基板と間の平行度を、加熱前と同様にして測定し、平均値を求めた。
【0031】
[比較]
実施例1と比較例とにおける平坦度と平行度の測定結果とその増減を表1に示す。また、実施例2及び3とにおける平坦度の測定結果とその増減を表2に示す。表1及び表2に示すように、実施例(急冷却を行った場合)における平坦度の加熱前と冷却後との間での増減は、比較例(自然冷却を行った場合)のものと比較して明らかに改善されており、実施例のものにおいては、加熱による平坦度の低下は生じていないことがわかる。一方、平行度については、その増減に実施例1と比較例との間に大きな差違はなく、急冷却が複合基板に負の影響を生じさせないこともわかる。これらのことは、本発明の有効性は明らかに示している。
【0032】
【表1】
Figure 0004848590
【0033】
【表2】
Figure 0004848590
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば、例えば、種々の機能が表面に付与された基板(第2の基板)に接着剤を介して薄膜被覆材(第1の基板)を貼り合わせて複合基板を製造する場合に、使用した接着剤を硬化させる目的で複合基板全体を加熱した場合に発生しがちな薄膜被覆材(第1の基板)側の表面平坦姓の低下を確実に抑制することができ、品質の高い複合基板を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法の製造過程を説明するための図。
【符号の説明】
1…スピンナー、2…定盤、3…第1の基板(薄板)、4…接着剤、5…第2の基板、10…セパレーター、20…機能性材料、30…ノズル、G…冷却用気体

Claims (4)

  1. 厚みの薄い第1の基板と第1の基板よりも厚みの厚い第2の基板とを接着剤を介して貼り合わせて製造される複合基板の製造方法において、第1の基板の上に接着剤を滴下し、接着剤が未硬化の状態でその上から第2の基板を載置して複合基板とする工程と、前記複合基板を加熱して接着剤を硬化させる工程とを少なくとも有しており、さらに、加熱後の複合基板における前記第2の基板側のみに室温よりも低い温度の気体を吹き付けて冷却する工程を有することを特徴とする複合基板の製造方法。
  2. 前記気体は空気であることを特徴とする請求項記載の複合基板の製造方法。
  3. 前記第2の基板が機能性材料を貼り合わせた機能性を有する基板であり、前記第1の基板が薄膜被覆材であることを特徴とする請求項1または2記載の複合基板の製造方法。
  4. 前記接着剤が電離放射線硬化性であり、電離放射線照射による硬化処理の後に、加熱による硬化処理をさらに行うことを特徴とする請求項1ないしいずれか記載の複合基板の製造方法。
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