JPH0997456A - 光記録媒体の製造方法および製造装置 - Google Patents

光記録媒体の製造方法および製造装置

Info

Publication number
JPH0997456A
JPH0997456A JP7276398A JP27639895A JPH0997456A JP H0997456 A JPH0997456 A JP H0997456A JP 7276398 A JP7276398 A JP 7276398A JP 27639895 A JP27639895 A JP 27639895A JP H0997456 A JPH0997456 A JP H0997456A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording medium
optical recording
substrate
cooling
cooling air
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7276398A
Other languages
English (en)
Inventor
Fumiaki Kishi
文昭 貴志
Yuji Watanabe
雄二 渡辺
Toshiharu Nakanishi
俊晴 中西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP7276398A priority Critical patent/JPH0997456A/ja
Publication of JPH0997456A publication Critical patent/JPH0997456A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板やディスクの1枚中における冷却の均一
化をはかるとともに、連続的に成形される基板間の機械
特性のばらつきを低減する。 【解決手段】 光記録媒体のディスクを冷却するに際
し、冷却風をディスクの内周側から外周側に向けて流す
ことを特徴とする光記録媒体の製造方法、光記録媒体の
ディスク面と冷却風との間にディスク周方向の相対回転
速度を付与しながら冷却風によりディスクを冷却するこ
とを特徴とする光記録媒体の製造方法、および製造装
置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光記録媒体の製造
方法および製造装置に関し、とくに光記録媒体のディス
クを均一に冷却するための方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光記録媒体は、ディスク基板上に光学的
に記録再生可能な情報記録部を設け、文書やデータ等の
ファイル用ディスクとして用いられている。光記録媒体
を高速で回転させながら、1μm程度に絞り込んだレー
ザ光を照射し、焦点調整および位置検出を行いながら、
記録層からデータを読み出したり記録層にデータを記録
したりしている。この記録層を、レーザ光により結晶と
アモルファスとの可逆変化が可能な特定の合金から構成
し、オーバライト記録まで可能とした相変化型光記録媒
体も既に知られている。
【0003】このような光記録媒体の製造においては、
たとえばプラスチックからなるディスク基板を成形した
後、該基板上に記録層等の層をスパッタリングや真空蒸
着等により膜付け(成膜)した後、あるいは、該成膜後
さらにその上にオーバコート等を施した後のアニール後
などに、基板やディスクの冷却工程が設けられている。
たとえば成形後の基板の冷却は、基板をたとえば射出成
形した後、該成形基板にファン等によって冷却風を基板
面に向けて吹き付けることにより行われていた。また、
基板は成形機により連続的に成形されるので、成形機か
ら取り出された基板を、20〜30枚程度収容可能なた
て置き集合式容器に収納し、容器が満杯になるとそれを
空冷手段等に送って、そこで所定温度以下まで冷却する
ようにしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
に、基板あるいはディスクを、単にファン等でディスク
面に冷却風を吹き付ける冷却方法では、均一に冷却する
ことが困難な場合がある。たとえば、成形後の基板は、
一般に内周側がより高温に、外周側がより低温になって
いる。このような温度勾配のある状態で、単に基板上方
から冷却風を吹き付けるだけでは、基板全体にわたって
均一に冷却することは難しい。冷却が均一でないと、所
定温度以下にまで冷却成形された基板に歪が残り、面反
り等の特性を悪化させ、高速回転状態で使用される光記
録媒体の性能を低下させる原因となる。
【0005】また、成形後の基板をたて置き集合式容器
に収納した状態で冷却する方法においては、通常基板間
隔が5mm程度とそれ程大きくないので、基板間に熱が
こもり、20〜30枚程度配列されている基板のうち、
配列方向の端の方に位置する基板と中央部に位置する基
板とでは、冷却条件が異なってくる。そのため面反り等
のレベルの異なる基板が作製され、その分機械特性がば
らついてしまう。
【0006】本発明の第1の課題は、まず、基板やディ
スクの1枚中における冷却の均一化をはかることにあ
る。
【0007】また本発明の第2の課題は、連続的に成形
される各基板間に冷却条件の差をなくし、基板間の機械
特性のばらつきを低減することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記二つの課題を解決す
るために、本発明に係る光記録媒体の製造方法は、光記
録媒体のディスクを冷却するに際し、冷却風をディスク
の内周側から外周側に向けて流すことを特徴とする方法
からなる。
【0009】また、本発明に係る光記録媒体の製造方法
は、光記録媒体のディスク面と冷却風との間にディスク
周方向の相対回転速度を付与しながら冷却風によりディ
スクを冷却することを特徴とする方法からなる。この方
法は、たとえば、ディスクを回転させながら冷却風によ
り冷却する方法、あるいは、ディスクは実質的に静止さ
せておき、ディスクに対向する位置からディスク面上に
向けて、ディスク周方向に旋回する方向に流れる冷却風
を供給する方法によって実施できる。
【0010】また、本発明に係る光記録媒体の製造方法
は、光記録媒体を重力の加速度または運動の加速度の方
向に対して平行な方向に保持しながら冷却風により冷却
することを特徴とする方法からなる。
【0011】これらの方法においては、ディスクの片面
のみを冷却することもできるが、ディスク両面を冷却風
により冷却することがより好ましい。
【0012】また、上記冷却風には、湿度60%以下、
より好ましくは40%以下の気体、あるいは0.5μm
以上の粒子の混入率が100,000個/m3 以下の清
浄な気体を用いることが好ましい。
【0013】さらに、本発明においては、上記ディスク
として、成形後の基板、該基板上に成膜されたディス
ク、保護コートを施した後のディスク、さらにはその後
にアニールを施したディスク等の、冷却が要求される光
記録媒体製造工程における中間製品形態の全てのものを
対象とする。また、上記各製造方法においては、さらに
光記録媒体を追冷却してもよい。
【0014】また、前記第2の課題をより確実に解決す
るために、本発明に係る光記録媒体の製造方法は、連続
的に成形される光記録媒体のプラスチック基板を、成形
直後に、基板を重力の加速度または運動の加速度の方向
に対して平行な方向に保持しながら基板の最高温部位の
温度が所定温度以下になるまで一次冷却し、その後目標
温度まで二次冷却することを特徴とする方法からなる。
【0015】上記において、基板がプラスチック製、た
とえばポリカーボネート製である場合、上記所定温度以
下とは70℃以下、より好ましくは50℃以下であるこ
とが望ましい。また、上記「運動」とは、たとえば、基
板に公転に近い動きを付与する場合などである。
【0016】さらに、本発明に係る光記録媒体の製造装
置は、光記録媒体のディスクの内周側から外周側に向け
て冷却風を流す手段を有していることを特徴とするもの
からなる。
【0017】また、本発明に係る光記録媒体の製造装置
は、光記録媒体のディスク面上に冷却風を供給する手段
とともに、ディスクを回転させる手段を有していること
を特徴とするものからなる。
【0018】また、本発明に係る光記録媒体の製造装置
は、光記録媒体のディスク面上にディスク周方向に旋回
しながらディスク面に向かう方向に流れる冷却風を供給
する手段を有していることを特徴とするものからなる。
【0019】さらに、本発明に係る光記録媒体の製造装
置は、光記録媒体の基板を連続的に成形する成形機と、
該成形機から取り出された基板を実質的に重力の加速度
または運動の加速度の方向に対して平行な方向に保持す
る基板保持手段と、保持された基板に冷却風を供給する
第1の空冷手段と、第1の空冷手段により空冷された基
板を搬送する搬送手段と、該搬送手段により搬送される
各基板を所定温度以下まで空冷する第2の空冷手段と、
を有することを特徴とするものからなる。
【0020】上記のような光記録媒体の製造方法および
製造装置においては、冷却風がディスクの内周側から外
周側に向けて流されることにより、径方向における温度
むらや温度勾配が修正されるように冷却され、均一な冷
却が可能となる。また、前述の如く、成形直後の基板の
ように内周側が高温サイド、外周側が低温サイドとなる
温度勾配がある場合には、高温サイドから冷却され、そ
の冷却風がつづいて低温サイドの冷却に利用されること
になるので、一層効率のよい均一冷却が可能となる。さ
らに、前述のような冷却方法によって1枚ずつ冷却すれ
ば、各基板が実質的に同じ条件で冷却されて、基板間の
機械特性のばらつきが大幅に低減される。
【0021】また、ディスクを回転させるか、あるいは
ディスクは静止しているが旋回する冷却風を供給するこ
とにより、冷却対象となるディスク面と冷却風との間に
はディスク周方向の相対回転速度成分が生じるので、径
方向のみならず、ディスク周方向についても均一な冷却
が可能となる。また、前述のような冷却方法によって1
枚ずつ冷却すれば、各基板が実質的に同じ条件で冷却さ
れて基板間の機械特性のばらつきが大幅に低減される。
さらにはディスクを回転させる場合、ディスクの上、下
面から均等に空気の抵抗を受けるため、遠心力によりデ
ィスクを平坦にしようとする力が働く。この結果基板の
反り等も改善されつつ、冷却されるという効果もある。
【0022】さらに、連続的に成形される基板を、成形
機から取り出した直後に重力の加速度または運動の加速
度に対して平行な方向、たとえば実質的に鉛直姿勢に保
持して一旦空冷することにより、成形直後の軟らかい基
板であっても両面から容易に略均一に空冷することがで
きる。そしてこの空冷によってある程度温度が低下した
基板を、1枚ずつ、たとえば前述のような冷却方法によ
って冷却することにより、確実に所定温度以下まで均一
に冷却することが可能となる。1枚ずつの冷却であるか
ら、従来のたて置き集合式容器に多数の基板を収納した
場合に熱がこもるという問題が生じることもなく、各基
板が実質的に同じ条件で冷却されて、基板間の機械特性
のばらつきが大幅に低減される。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の望ましい実施の
形態について、図面を参照して説明する。図1および図
2は、本発明の一実施態様に係る光記録媒体の製造装置
を示しており、とくに本発明を基板成形後の基板冷却工
程に適用した場合を示している。
【0024】図において、1は、プラスチック、たとえ
ばポリカーボネートからなる光記録媒体用の基板で、成
形(たとえば射出成形)直後のものを示している。成形
された基板1は、その中心部において、基板支持体2に
支持されている。基板1の支持姿勢は、図示の如き水平
支持であってもよいし、垂直状態に支持してもよい。
【0025】基板支持体2には、冷却風(矢印)を基板
1の内周側から外周側に向けて吹き出す冷却風吹出口3
a、3bが設けられている。本実施態様では、冷却風吹
出口3a、3bは、基板1の上面側と下面側との両面側
に設けられており、それぞれ、周方向に複数配設されて
いる。片面冷却のみ要求される場合には、冷却風吹出口
を片面に対して設ければよい。
【0026】各冷却風吹出口3a、3bには、基板支持
体2中に穿設された送気孔4を通して、冷却用気体圧送
手段5から冷却用気体が送給され、各冷却風吹出口3
a、3bから冷却風として基板1の両面に径方向外側に
向けて吹き出される。また基板支持体2の基板支持面2
aには、図示を省略したが、ディスクを真空吸着保持す
るための吸着孔が設けられており、吸着孔には減圧源、
または真空源が接続されている。
【0027】冷却用気体としては、とくに限定されない
が、たとえば空気や不活性ガス、あるいはこれらの混合
気体を用いることができる。基板1がプラスチックの場
合、吸湿しやすいので、冷却風の湿度を十分に低くして
おくことが好ましい。好ましくは湿度60%以下、より
好ましくは40%以下に保っておく。また、光記録媒体
は、製造のいずれの段階においても異物を極力少なく保
つ必要があることから、冷却風中の異物(粒子)も極力
少ない方が好ましい。たとえば、0.5μm以上の粒子
の混入率が100,000個/m3 以下の気体であるこ
とが好ましい。この粒子の混入率は、パーティクルカウ
ンタで容易に測定できる。
【0028】上記のように構成された装置においては、
基板1は、成形された後、冷却風吹出口3a、3bから
吹き出される冷却風によって冷却される。冷却風は図2
に示すように基板1の径方向に流れるので、たとえ基板
1の径方向において温度むらや温度勾配がある場合にあ
っても、上記流れによって、それらが是正されつつ冷却
され、均一な冷却が可能となる。
【0029】とくに、成形直後の基板1は、通常、内周
側が高温サイド、外周側が低温サイドの温度勾配をもっ
ているので、これが是正されるように、つまり高温側か
ら効率よく冷却される。したがって、内外周部位が、温
度および冷却過程が均一化されるように冷却され、冷却
後の基板1の面反り等が小さく抑えられ、基板1内にお
ける機械特性のばらつきが抑制される。
【0030】さらに、本実施態様では、上記の均一冷却
が基板1の両面において行われるので、基板両面とも均
一にかつ効率よく冷却されることになり、一層均一な機
械特性が得られる。
【0031】図3ないし図5は、本発明の別の実施態様
に係る光記録媒体の製造装置を示している。図3に示す
実施態様においては、図1に示した装置に、基板1を回
転させるため、基板支持体2に回転駆動手段6を連結し
たものである。基板1を回転させることにより、冷却風
吹出口3a、3bから径方向外側に向けて吹き出された
冷却風は、基板面に対し相対的に旋回されることにな
り、径方向のみならず、周方向においても均一冷却が可
能となる。
【0032】この旋回方向に流れる冷却風による均一冷
却は、単に基板を回転させるだけでも可能である。たと
えば図4に示すように、基板10の片面あるいは両面に
対向させて冷却風を供給するファン11を設け、基板1
0を回転駆動手段12により回転させるようにすれば、
基板面に向けて吹き付けられる冷却風に基板周方向に相
対回転速度を付与することができ、少なくとも基板周方
向における冷却が均一化される。
【0033】また、この作用、効果は、冷却風が旋回流
成分をもてば得られるものであるから、たとえば図5に
示すように、基板20は静止させておき、基板20の片
面あるいは両面に対向させて、回転駆動される羽根車2
1を基板20と実質的に同心に配置し、羽根車21から
供給される冷却風によっても達成できる。
【0034】図6は、本発明のさらに別の実施態様に係
る光記録媒体の製造装置を示しており、とくに成形直後
の基板の冷却システムの一例を示している。
【0035】図において、30は成形機、たとえば射出
成形機を示しており、成形機30により基板31が順次
連続的に成形される。成形機30から取り出された基板
1は、基板保持手段32によって実質的に鉛直姿勢に保
持され、第1の空冷手段33a、33bからの冷却風に
よって空冷される。この基板保持手段としては、例えば
図1に示すような基板内径部分で保持する方法などが可
能である。この第1の空冷手段33a、33bには、前
述の図1、図3、図4、図5に示したような冷却手段を
適用してもよいし、単なる冷却風供給用ファンであって
もよい。また、基板上の静電気を除去するため、供給す
る冷却風は適当な除電装置を通したものであることが好
ましい。
【0036】成形機30から取り出した直後の基板31
は、まだ高温で軟かく、取扱いが難しいが、上記のよう
に成形機30からのそのまま垂直姿勢で取り出して保持
することにより、何ら不都合を生じることなく、容易に
両面から所望の冷却を行うことができる。
【0037】上記第1の空冷手段33a、33bによっ
て一旦冷却され、ある程度の低温まで冷却された基板3
1は、1枚ずつ、搬送手段34に移載される。搬送手段
34は、たとえばコンベア形式のものからなり、各基板
31を1枚ずつ所定方向に搬送する。このような枚葉式
コンベアからなる搬送手段34によって搬送される各基
板31は、第2の空冷手段35a、35bに送られ、そ
こで所定温度(たとえば70℃)以下にまで空冷され
る。
【0038】第2の空冷手段35a、35bには、前記
第1の空冷手段と同様、図1、図3、図4、図5に示し
たような冷却手段を適用してもよいし、単なる冷却風供
給用ファンであってもよい。
【0039】第2の空冷手段35a、35bにより、各
基板31は1枚ずつ確実に冷却される。従来の立て置き
集合式容器のような、基板間に熱がこもる問題がないの
で、各基板31の冷却条件、冷却過程は実質的に同一に
なり、基板間における冷却のばらつきは生じない。その
結果、冷却後の各基板の機械特性のばらつきが大幅に低
減される。
【0040】上記方法の効果を確認するために、次のよ
うな試験を行った。平均分子量が15000のポリカー
ボネートのオプチカルグレードを使用し、直径120m
m、肉厚0.6mmの光記録媒体基板を、75tの射出
成形機で、シリンダー温度350℃、金型温度130
℃、成形サイクル25秒の条件で射出成形した。得られ
た基板の機械特性を測定したところ、表1のようになっ
た。
【0041】
【表1】
【0042】以上のように、従来の方法(比較例1)に
比べ本発明の方法(実施例1〜4)はいずれもディスク
の面反りが小さく、かつ、ばらつきが小さかった。ま
た、実施例1および2においては、ディスクを個別に冷
却するためタクトタイムが短くできる。また、実施例3
および4では二次冷却を利用することにより、面反りの
出やすい成形直後の状態で個別に内周から外周に向けて
送風しながら冷却し、しかる後に別途室温近くの目標温
度(30℃)に冷却するためさらにタクトが早く、しか
も、面反りを小さくできた。なお、一次冷却後のディス
クの最高温部位の温度は70℃であった。この程度まで
一次冷却しておくと、その後の反りの発生がきわめて小
さく、二次冷却を集合式で行っても面反りを小さくでき
る。
【0043】なお、上記図1〜図5に示した各実施態様
では、基板成形後に該成形基板を冷却する場合について
説明したが、本発明はこれに限らず、光記録媒体製造工
程において基板やディスクの冷却を要する全ての工程に
適用可能である。たとえば、基板上に記録層等の成膜が
行われたディスクの冷却、さらには、その後の工程でデ
ィスクのアニールを行った後の冷却、等にも適用でき
る。
【0044】また、本発明においては、光記録媒体自身
の構成は特に限定されるものではないが、その一例につ
いて説明しておく。本発明に係る光記録媒体の形式とし
ては特に限定されないが、たとえば相変化型光記録媒体
を対象とすることができる。相変化型光記録媒体は、通
常透明な基板上に記録層を設けたものであり、記録層構
成に、レーザ光により結晶とアモルファスとの可逆変化
が可能な特定の金属が用いられている。基板上の層構成
としては、たとえば、透明な基板上に、少なくとも第1
保護層/記録層/第2保護層/反射層を有する層構成と
することができる。これらの各層形成後に、さらにオー
バーコート層を設けることができる。また、各層形成前
の基板の反記録面側には、ハードコート層を設けること
ができる。
【0045】相変化型光記録媒体の記録層には、たとえ
ば、Te−Ge−Sb−Pd合金、Te−Ge−Sb−
Pd−Nb合金、Nb−Ge−Sb−Te合金、Pt−
Ge−Sb−Te合金、Ni−Ge−Sb−Te合金、
Ge−Sb−Te合金、Co−Ge−Sb−Te合金、
In−Sb−Te合金、In−Se合金、およびこれら
を主成分とする合金が用いられる。とくにTe−Ge−
Sb−Pd合金、Te−Ge−Sb−Pd−Nb合金
が、記録消去再生を繰り返しても劣化が起こり難く、さ
らに熱安定性が優れているので好ましい。これら合金
を、基板上に設けられた第1保護層上に、たとえばスパ
ッタリングで膜付けし、記録層が形成される。
【0046】第1保護層および第2保護層は、記録層を
機械的に保護するとともに、基板や記録層が記録による
熱によって変形したり記録消去再生特性が劣化したりす
るのを防止したり、記録層に耐湿熱性や耐酸化性を持た
せる役割を果たす。このような保護層としてはZnS、
SiO2 、Ta2 5 、ITO、ZrC、TiC、Mg
2 などの無機膜やそれらの混合膜が使用できる。とく
にZnSとSiO2 およびZnSとMgF2 の混合膜は
耐湿熱性に優れており、さらに記録消去再生時の記録層
の劣化を抑制するので好ましい。
【0047】反射層としては、金属または、金属酸化
物、金属窒化物、金属炭化物などと金属との混合物、例
えばZr、Cr、Ta、Mo、Si、Al、Au、P
d、Hfなどの金属やこれらの合金、これらとZr酸化
物、Si酸化物、Si窒化物、Al酸化物などを混合し
たものを使用できる。特にAl、Au、Taやそれらの
合金やAl、Hf、Pdの合金などは膜の形成が容易で
あり好ましい。
【0048】基板上に、第1保護層、記録層、第2保護
層、反射層を形成する方法としては、真空(減圧)雰囲
気中での薄膜形成方法、たとえばスパッタリング法、真
空蒸着法、イオンプレーティング法などを用いることが
できる。特に組成、膜厚のコントロールが容易なことか
らスパッタリング法が好ましい。
【0049】基板としては、基板側から記録再生を行う
ためにはレーザ光が良好に透過する材料を用いることが
好ましく、たとえばポリメチルメタアクリレート樹脂、
ポリカーボネート樹脂、ポリオレフィン樹脂、エポキシ
樹脂などの有機高分子樹脂、それらの混合物、共重合体
物などやガラスなどを用いることができる。中でも、昨
今はポリカーボネート樹脂が主流となっている。
【0050】基板は、円盤体に成形されるものである。
成形方法は特に限定しないが、たとえば射出成形による
ことができ、金型内に、表面に所定のグルーブやピット
雄型が形成されたスタンパを装着し、スタンパからの転
写により、表面に所望のトラックが形成された基板を形
成できる。
【0051】基板の大きさは、光記録媒体ドライブ装置
からの要求規格に合わせる必要がある。たとえば、直径
90mmや120mm、130mmの基板に成形するこ
となどが規定される。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光記録媒
体の製造方法および製造装置によるときは、ディスクに
対して内周側から外周側への径方向の流れる、あるいは
周方向の旋回流の冷却風を供給することにより、ディス
ク1枚中における冷却を均一化することができ、機械特
性が均一で安定した光記録媒体を得ることができる。
【0053】また、成形後の基板を集合状態ではなく1
枚ずづ冷却することにより、各基板間に冷却条件の差を
なくして、基板間の機械特性のばらつきを低減すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様に係る光記録媒体の製造装
置の概略構成図である。
【図2】図1の基板の平面図である。
【図3】本発明の別の実施態様に係る光記録媒体の製造
装置の概略構成図である。
【図4】本発明のさらに別の実施態様に係る光記録媒体
の製造装置の概略構成図である。
【図5】本発明のさらに別の実施態様に係る光記録媒体
の製造装置の概略構成図である。
【図6】本発明のさらに別の実施態様に係る光記録媒体
の製造装置の概略構成図である。
【符号の説明】
1、10、20、31 基板 2 基板支持体 2a 基板支持面 3a、3b 冷却風吹出口 4 送気孔 5 冷却用気体圧送手段 6、12 回転駆動手段 11 ファン 21 羽根車 30 成形機 32 基板保持手段 33a、33b 第1の空冷手段 34 搬送手段 35a、35b 第2の空冷手段 36 空冷室

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光記録媒体のディスクを冷却するに際
    し、冷却風をディスクの内周側から外周側に向けて流す
    ことを特徴とする光記録媒体の製造方法。
  2. 【請求項2】 光記録媒体のディスク面と冷却風との間
    にディスク周方向の相対回転速度を付与しながら冷却風
    によりディスクを冷却することを特徴とする光記録媒体
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 光記録媒体を重力の加速度または運動の
    加速度の方向に対して平行な方向に保持しながら冷却風
    により冷却することを特徴とする光記録媒体の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 ディスク両面を冷却風により冷却する、
    請求項1ないし3のいずれかに記載の光記録媒体の製造
    方法。
  5. 【請求項5】 前記冷却風に、湿度60%以下の気体あ
    るいは0.5μm以上の粒子の混入率が100,000
    個/m3 以下の気体を用いる、請求項1ないし4のいず
    れかに記載の光記録媒体の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記光記録媒体が、成形後の基板、該基
    板上に成膜された媒体、さらにアニールを施した媒体の
    いずれかである、請求項1ないし5のいずれかに記載の
    光記録媒体の製造方法。
  7. 【請求項7】 さらに光記録媒体を追冷却することを特
    徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の光記録媒
    体の製造方法。
  8. 【請求項8】 連続的に成形される光記録媒体のプラス
    チック基板を、成形直後に、基板を重力の加速度または
    運動の加速度の方向に対して平行な方向に保持しながら
    基板の最高温部位の温度が70℃以下になるまで一次冷
    却し、その後目標温度まで二次冷却することを特徴とす
    る光記録媒体の製造方法。
  9. 【請求項9】 光記録媒体のディスクの内周側から外周
    側に向けて冷却風を流す手段を有していることを特徴と
    する光記録媒体の製造装置。
  10. 【請求項10】 光記録媒体のディスク面上に冷却風を
    供給する手段とともに、ディスクを回転させる手段を有
    していることを特徴とする光記録媒体の製造装置。
  11. 【請求項11】 光記録媒体のディスク面上にディスク
    周方向に旋回しながらディスク面に向かう方向に流れる
    冷却風を供給する手段を有していることを特徴とする光
    記録媒体の製造装置。
  12. 【請求項12】 光記録媒体の基板を連続的に成形する
    成形機と、該成形機から取り出された基板を実質的に重
    力の加速度または運動の加速度の方向に対して平行な方
    向に保持する基板保持手段と、保持された基板に冷却風
    を供給する第1の空冷手段と、第1の空冷手段により空
    冷された基板を搬送する搬送手段と、該搬送手段により
    搬送される各基板を所定温度以下まで空冷する第2の空
    冷手段と、を有することを特徴とする光記録媒体の製造
    装置。
JP7276398A 1995-09-29 1995-09-29 光記録媒体の製造方法および製造装置 Pending JPH0997456A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7276398A JPH0997456A (ja) 1995-09-29 1995-09-29 光記録媒体の製造方法および製造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7276398A JPH0997456A (ja) 1995-09-29 1995-09-29 光記録媒体の製造方法および製造装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0997456A true JPH0997456A (ja) 1997-04-08

Family

ID=17568859

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7276398A Pending JPH0997456A (ja) 1995-09-29 1995-09-29 光記録媒体の製造方法および製造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0997456A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002054397A1 (de) * 2001-01-08 2002-07-11 Steag Hamatech Ag Verfahren und vorrichtung zum kühlen von substraten
JP2002235044A (ja) * 2001-02-09 2002-08-23 Dainippon Printing Co Ltd 複合基板の製造方法
EP1245370A2 (en) 2001-03-28 2002-10-02 Origin Electric Co. Ltd. Method and apparatus of treating a disc plate
US7168940B2 (en) 2001-12-05 2007-01-30 Origin Electric Company, Limited Method and apparatus for treating a disc substrate

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002054397A1 (de) * 2001-01-08 2002-07-11 Steag Hamatech Ag Verfahren und vorrichtung zum kühlen von substraten
JP2002235044A (ja) * 2001-02-09 2002-08-23 Dainippon Printing Co Ltd 複合基板の製造方法
EP1245370A2 (en) 2001-03-28 2002-10-02 Origin Electric Co. Ltd. Method and apparatus of treating a disc plate
US7198478B2 (en) * 2001-03-28 2007-04-03 Origin Electric Company, Limited Method and apparatus of treating a disc plate
EP1245370B2 (en) 2001-03-28 2010-05-05 Origin Electric Co. Ltd. Method and apparatus of treating a disc plate
US7168940B2 (en) 2001-12-05 2007-01-30 Origin Electric Company, Limited Method and apparatus for treating a disc substrate
DE10256635B4 (de) * 2001-12-05 2007-07-05 Origin Electric Co. Ltd. Verfahren und Vorrichtung zur Behandlung eines Scheibensubstrats
US7267790B2 (en) 2001-12-05 2007-09-11 Origin Electric Company Method and apparatus for treating a disc substrate

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5262117B2 (ja) スピンコート装置及びその温度制御方法、並びに光ディスク製造装置及び光ディスク製造方法
JP2001209981A (ja) 光ディスク基板成膜装置、光ディスク基板成膜方法、基板ホルダーの製造方法、基板ホルダー、光ディスクおよび相変化記録型光ディスク
US20030137922A1 (en) Method of manufacturing optical disk
US6835270B2 (en) Process and apparatus of producing optical disk and process of producing substrate
WO1999038159A1 (fr) Procede de preparation d'un support d'enregistrement optique et appareil de preparation associe
JPH0997456A (ja) 光記録媒体の製造方法および製造装置
KR20040102365A (ko) 박막 형성 장치에 대한 기판의 교환 유닛 및 기판 교환 방법
EP0927995A1 (en) Optical recording medium and method of its manufacture
JPH05109126A (ja) 光学デイスクの冷却装置
JPH0887779A (ja) 光記録媒体のコーティング方法およびコーティング装置
JPH0997455A (ja) 光記録媒体の製造装置および製造方法
US7479202B1 (en) Bubble-free techniques for bonding substrates
JP3537701B2 (ja) 光学記録媒体、光学記録媒体の製造方法、および、光学記録媒体の製造装置
US20050153094A1 (en) Optical storage medium
JPH1177778A (ja) ディスク基板の変形低減方法
JPH0991766A (ja) 光記録媒体の成膜装置および成膜方法
JP3958445B2 (ja) 情報記録用プラスチック成形物の冷却装置および情報記録用プラスチック成形物の冷却方法
JPH0981974A (ja) 光記録媒体の製造方法および製造装置
JPH09138980A (ja) 光学基板の処理装置および製造方法
JPS60197957A (ja) 光デイスクメモリ
JPS59172173A (ja) ディジタル信号記録再生ディスクの製造方法
JP2000153921A (ja) 基板載置部材及び基板搬送装置及び光ディスク製造装置
JP2544776B2 (ja) 光学的記録用媒体
JPH11288536A (ja) 基板載置部材及び基板搬送装置及び光ディスク製造装置
JP2003248966A (ja) 可撓性記録ディスク

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050304

A977 Report on retrieval

Effective date: 20061120

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070123

A521 Written amendment

Effective date: 20070326

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070515