JP2000153921A - 基板載置部材及び基板搬送装置及び光ディスク製造装置 - Google Patents

基板載置部材及び基板搬送装置及び光ディスク製造装置

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JP2000153921A
JP2000153921A JP10328152A JP32815298A JP2000153921A JP 2000153921 A JP2000153921 A JP 2000153921A JP 10328152 A JP10328152 A JP 10328152A JP 32815298 A JP32815298 A JP 32815298A JP 2000153921 A JP2000153921 A JP 2000153921A
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diameter
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mounting member
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JP10328152A
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English (en)
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Keiichi Omori
敬一 大森
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Nippon Columbia Co Ltd
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Nippon Columbia Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来の基板載置部材の載置部に基板が不安定な
状態で載置され、これが原因で基板の落下及び装置の停
止など、生産効率を妨げていた。 【解決手段】中心孔を備えた円盤状の基板を載置する基
板載置部材において、基台部と、基台部に取り付けられ
底面の直径が基板の中心孔の直径よりも大なる直径を有
し上面の直径が中心孔の直径よりも小なる円錐台状の載
置部とを備え、載置部の底面と側面部との成す角度が7
0゜以上80゜以下であることを特徴とする構成とし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板を載置する基
板載置部材及び基板を搬送する基板搬送装置及び光ディ
スクを製造する光ディスク製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、大容量高密度の光情報記録媒体の
実用化が進んでいる。再生専用媒体は、コンパクトディ
スク(CD:Compact Disc)、レーザディスク(LD:
LaserDisc)等を中心として広く普及している。また、
CD−ROM(Compact Disc -Read Only Memory)やビ
デオCDの市場への普及も急速に広まっている。
【0003】さらに、情報の書き換えが可能な媒体とし
て、相変化型ディスク(PD:Phase-change Disc)、
光磁気ディスク(MO:Magnet Optical Disc)など
が、コンピュータ外部記憶装置用媒体として実用化され
ている。また、1回だけの記録が可能であり、CD及び
CD−ROMドライブで再生が可能な追記型CD(CD
−R:Compact Disc - Recordable)が、オーサリング
段階の試作ディスク、マスターディスク、コンピュータ
の外部記憶装置用媒体として定着しつつある。
【0004】このような状況の中、次世代のマルチメデ
ィア媒体として、CDのような音楽データ、LDのよう
な高品質の動画像データ、CD−ROMのようなコンピ
ュータデータを包括した光ディスクが提案された。この
光ディスクは、DVD(Digital Versatile Disc)とし
て1995年12月に規格統一され、CDの約7倍以上
の記録密度を有する。
【0005】DVDは、従来の光ディスクよりも記録密
度を上げるために、情報を記録するピットの大きさを、
CDと比較して、半径方向、円周方向ともに半分弱とし
ている。また、ディスクの反りや撓みによる再生信号品
質の劣化の影響を少なくするため、基板の厚さをCDの
半分の0.6mmとしている。そして、機械的強度を増
すため、2枚の基板を貼り合わせた構造としている。
【0006】しかしながら、貼り合わせる前の各々の基
板の反りや撓みが大きいと、2枚の基板を貼り合わせた
後にも、反りや撓みが残ってしまう。したがって、完成
したDVDの反りや撓みを低減するためには、貼り合わ
せる前の基板の反りや撓みを低減させることが重要であ
る。
【0007】貼り合わせる前の基板に反りや撓みが発生
する原因として射出成形後の冷却状態が大きな要因とな
っている。基板材料としてポリカーボネート樹脂を用い
た場合、射出成形直後の基板の温度は、約120℃であ
る。射出成形機から取り出された基板は、次工程におい
て反射膜を成膜するために、コンベアベルト等の基板搬
送装置によって、スパッタ装置へ搬送される。
【0008】即ち、射出成形機から取り出された基板
は、基板搬送装置上で常温付近まで冷却され、スパッタ
装置により反射膜が成膜される。基板搬送装置には射出
成形された基板を載置するための基板載置部材が取り付
けられている。図8は、従来の基板載置部材を模式的に
示す図である。(A)は、基板載置部材を上面から見た
図であり、(B)は、基板載置部材を側面から見た図で
ある。図中、801は基板、802は基板載置部材、8
03は基台部、804は載置部、805は固定部であ
る。
【0009】基板載置部材802は、図示しない基板搬
送装置のコンベアベルト上に、一列に、一定間隔(基板
の直径が12cmの場合は、基板載置部材802の中心
から隣の基板載置部材802の中心までの距離が12c
mよりも大きい間隔)で複数取り付けられている。基板
載置部材802は、基板搬送装置のコンベアベルトに取
り付けられた円柱状の基台部803と、基板801を載
置する円柱状の載置部804と、基板801の中心孔を
挿入し、基板801を固定する円錐台状の固定部805
から構成されている。
【0010】通常、基板載置部材802はステンレスを
鋳造して作製され、一体鋳造されたもの、あるいは、基
台部803、載置部804、固定部805が別々の部材
であり、ねじ止め等で固定されたものがある。射出成形
機から取り出された基板801は、基板載置部材802
の固定部805により、その中心孔が挿入され、載置部
804上に載置される。
【0011】載置部804の外径は、例えば約30mm
であり、また、固定部805の底面の直径は、基板80
1の中心孔の直径よりやや小さい約14mmであり、上
面の直径は基板801の中心孔の直径よりも小さい約1
3mmである。載置部804と基板801は、図8
(A)の斜線部分において接触する。前述したように射
出成形機から取り出された直後の基板801の温度は約
120℃と高温であるが、ステンレスからなる基板載置
部材802と接触する基板801の内周部、即ち図8
(A)の斜線部分の温度が急速に低下する。これは、載
置部804と接触している基板801の内周部の熱が載
置部804へ逃げるためである。
【0012】一方、基板載置部材802と接触しない基
板801の外周部の温度は、周囲の空気によってのみ冷
却されるため、基板801の内周部に比べゆっくり冷却
される。このように、基板801の内周部と外周部の冷
却速度の差が大きくなると、基板801に反りや撓みが
発生する。
【0013】図9は、従来の基板載置部材を用いた基板
搬送装置によって射出成形機から取り出した基板を搬送
した際の基板の内周部と外周部の温度変化を測定した結
果を示す図である。縦軸は基板の温度、横軸は冷却時間
を示す。基板の温度測定位置は、内周部は直径30mm
の位置であり、外周部は直径110mmの位置である。
図9に示すように、基板801の内周部の温度は、射出
成形機から取り出された直後、基板載置部材802の載
置部804と接触するため、最初の10秒間で120℃
から90℃まで急激に温度が下がり、その後はゆっくり
と冷却される。一方、基板801の外周部は、射出成形
機から取り出された直後、周囲の空気により冷却される
のみであるため、基板801の内周部ほど温度は急激に
低下しない。
【0014】図10は、基板を射出成形機から取り出
し、従来の基板載置部材に載置し、30分経過後の基板
の反りを測定した結果を示す図である。(A)は、円周
方向の反りの分布、(B)は、半径方向の反りの分布を
示したものである。縦軸は基板の反り量、横軸は基板の
半径を示す。図10(A)に示すように、基板801の
円周方向の反り量は各半径位置において、最大値は約
0.3deg、最小値は約−0.3degと一定であ
り、その差は約0.6degである。また、図10
(B)に示すように、基板801の半径方向の反り量は
内周が大きく外周が小さいという傾向があることがわか
る。
【0015】このような問題を解決するために、本出願
人は特願平10−105725号により図11に示す基
板載置部材を提案した。図11は、特願平10−105
725号記載の基板載置部材を模式的に示す図である。
(A)は、基板載置部材を上面から見た図であり、
(B)は、基板載置部材を側面から見た図である。図
中、1101は基板、1102は基板載置部材、110
3は基台部、1104は載置部である。
【0016】基板載置部材1102は、図示しない基板
搬送装置のコンベアベルト上に、一列に、一定間隔(基
板の直径が12cmの場合は、基板載置部材1102の
中心から隣の基板載置部材1102の中心までの距離が
12cmよりも大きい間隔)で複数取り付けられてい
る。基板載置部材1102は、基板搬送装置のコンベア
ベルトに取り付けられ、例えば、ステンレスを鋳造して
作製された円柱状の基台部1103と、基板1101の
中心孔を挿入し、基板1101を載置する円錐台状の載
置部1104とから構成されている。
【0017】基板1101を載置するために、載置部1
104の上部は、基板1101の中心孔の直径(DVD
の場合は15mm)よりも直径が小さい、例えば直径1
3mmである上面と、基板1101の中心孔の直径より
も直径が大きい、例えば直径17mmの底面とを有する
円錐台状の構成となっている。載置部1104の高さは
約4mmであり、載置部1104の底面と傾斜面とが成
す角度は約64°である。基板1101は、図11
(A)に点線で示した円周上で載置部1104と接す
る。したがって、基板1101と基板載置部材1102
の載置部1104とは線状のごく僅かな面積で接するこ
とになり、射出成形機から排出された直後の高温の基板
1101の内周部のみが急激に冷却されることを防止す
ることができる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、射出成
形機から排出された基板1101を基板載置部材110
2に載置する際、基板1101の中心孔の内壁が載置部
1104の傾斜面の上部に引っかかってしまい基板11
01が傾いて載置されてしまう場合があった。
【0019】基板1001が傾いた状態で載置された場
合、移載ロボットが基板1101を掴み損なって落下し
たり、落下した基板1101が基板搬送装置の一部に挟
まって装置が停止したり、さらには、挟まった基板11
01が原因となって基板搬送装置自体が破損したりとい
う問題があった。
【0020】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであり、本発明の目的は、射出成形機から取り
出された基板を傾かせることなく正確な位置で載置、搬
送することができ、また、基板の内周部と基板の外周部
とを均一に冷却することができ、その結果、反りの少な
い光ディスクを得ることができる基板載置部材及び基板
搬送装置及び光ディスク製造装置を提供することにあ
る。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本願の請求項1記載の発明は、中心孔を備えた円盤
状の基板を載置する基板載置部材において、基台部と、
該基台部に取り付けられ底面の直径が前記基板の前記中
心孔の直径よりも大なる直径を有し上面の直径が前記中
心孔の直径よりも小なる円錐台状の載置部とを備え、前
記載置部の前記底面と側面部との成す角度が70゜以上
80゜以下であることを特徴とするものである。
【0022】本願の請求項2記載の発明は、請求項1記
載の基板載置部材において、前記載置部の前記側面部は
前記基板と接触する複数の凸部を備えることを特徴とす
るものである。
【0023】本願の請求項3記載の発明は、請求項1及
び請求項2記載の基板載置部材において、前記載置部の
前記基板と接触する部分は前記基板に対する静止摩擦係
数が前記載置部の前記基板に対する静止摩擦係数よりも
小さい潤滑層により覆われていることを特徴とするもの
である。
【0024】本願の請求項4記載の発明は、中心孔を備
えた円盤状の基板を載置する複数の基板載置部材をコン
ベアベルト上に備え前記基板を搬送する基板搬送装置に
おいて、前記基板載置部材は、前記コンベアベルトに設
置された基台部と、該基台部に取り付けられ底面の直径
が前記基板の前記中心孔の直径よりも大なる直径を有し
上面の直径が前記中心孔の直径よりも小なる円錐台状の
載置部とを備え、前記載置部の前記底面と側面部との成
す角度が70゜以上80゜以下でることを特徴とするも
のである。
【0025】本願の請求項5記載の発明は、請求項4記
載の基板搬送装置において、前記載置部の前記側面部は
前記基板と接触する複数の凸部を備えることを特徴とす
るものである。
【0026】本願の請求項6記載の発明は、請求項4及
び請求項5記載の基板搬送装置において、前記載置部の
前記基板と接触する部分は前記基板に対する静止摩擦係
数が前記載置部の前記基板に対する静止摩擦係数よりも
小さい潤滑層により覆われていることを特徴とするもの
である。
【0027】本願の請求項7記載の発明は、中心孔を備
えた円盤状の基板を成形する成形手段と、該成形装置に
より成形された前記基板を載置する複数の基板載置部材
をコンベアベルト上に備え前記基板を搬送する搬送手段
と、該搬送手段により搬送された前記基板に反射膜を形
成する反射膜形成手段を備えた光ディスク製造装置にお
いて、前記基板載置部材は、前記コンベアベルトに設置
された基台部と、該基台部に取り付けられ底面の直径が
前記基板の前記中心孔の直径よりも大なる直径を有し上
面の直径が前記中心孔の直径よりも小なる円錐台状の載
置部とを備え、前記載置部の前記底面と側面部との成す
角度が70゜以上80゜以下であることを特徴とするも
のである。
【0028】本願の請求項8記載の発明は、請求項7記
載の光ディスク製造装置において、前記載置部の前記側
面部は前記基板と接触する複数の凸部を備えることを特
徴とするものである。
【0029】また、本願の請求項9記載の発明は、請求
項7及び請求項8記載の光ディスク製造装置において、
前記載置部の前記基板と接触する部分は前記基板に対す
る静止摩擦係数が前記載置部の前記基板に対する静止摩
擦係数よりも小さい潤滑層により覆われていることを特
徴とするものである。
【0030】本願の請求項1乃至請求項9記載の発明に
よれば、射出成形機から取り出された基板を傾かせるこ
となく正確な位置で載置、搬送することができる。ま
た、基板の内周部と基板の外周部を均一に冷却すること
ができるため、基板に反り又は撓みを発生させにくい。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について図
面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施例の光
ディスク製造装置の上面から見た構成を示す模式図であ
る。図中、101は射出成形機、102は供給ロボッ
ト、103は基板搬送装置、104はコンベアベルト、
105は基板載置部材、106はスパッタ供給装置、1
07はスパッタ装置、108は排出テーブルである。
【0032】射出成形機101では、基板の成形が行わ
れる。射出成形機101内には図示しない金型が取り付
けられ、金型内には再生情報が凹凸のピットとして形成
された図示しないスタンパが取り付けられている。基板
の成形は、スタンパが取り付けられた金型内に、溶融し
たポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等を高圧で注入
し、鋳込むことにより行われる。本実施例では、外径1
20mm、内径15mm、厚さ0.6mmの基板を成形
した。
【0033】成形された基板は、射出成形機101から
排出される。射出成形機101から排出された基板は、
供給ロボット102により基板搬送装置103へ供給さ
れる。
【0034】図2は、本発明の一実施例の基板搬送装置
の側面から見た構成を示す模式図である。図中、図1と
同様の部分には同じ番号を付し説明を省略する。201
は回転モータである。基板搬送装置103はコンベアベ
ルト104を備えている。また、コンベアベルト104
には複数の後述する基板載置部材105が取り付けられ
ている。コンベアベルト104の上面は回転モータ20
1により、矢印Aの方向に移動する。コンベアベルト1
04の移動速度は任意の速度に設定することができる。
【0035】射出成形機101から排出された基板は、
供給ロボット102により、基板搬送装置103の図2
に示すBの位置にある基板搬送部材105に載置され
る。基板搬送部材105に載置された基板は、コンベア
ベルト104により図2に示す矢印Aの方向に搬送され
る。基板の温度は、射出成形機101から排出された直
後は約120℃であるが、基板搬送装置103で搬送さ
れている間に冷却される。
【0036】基板搬送装置103によって搬送された基
板は、図2に示すCの位置までくると、図1に示すスパ
ッタ供給装置106により、スパッタ装置107へ供給
される。スパッタ装置107は、供給された基板の情報
信号が記録された面にアルミニウム、金等の反射膜を成
膜する。反射膜が形成された基板は、再度、スパッタ供
給装置106により、基板搬送装置103の基板載置部
材105に載置される。基板搬送装置103に戻った基
板は、図2のDの位置から排出テーブル108上へ移動
し、その後の工程、例えば、保護層の塗布工程、貼り合
わせ工程等へ供給される。
【0037】図3は、本発明の一実施例の基板載置部材
の構成を示す模式図である。(A)は、基板載置部材を
上面から見た図であり、(B)は、基板載置部材を側面
から見た図である。図中、図1及び図2と同様の部分に
は同じ符号を付し説明を省略する。301は基板、30
2は基台部、303は載置部、304は側面部である。
【0038】基板載置部材105は、例えば、ステンレ
スを鋳造して作製された円柱状の基台部302を備えて
おり、基台部302は基板搬送装置103のコンベアベ
ルト104と連結している。基台部302の上部には載
置部303がネジ止め等の手段により取り付けられてい
る。
【0039】基板301を水平に載置するために、載置
部303は、基板の中心孔の直径(DVDの場合は15
mm)よりも直径が小さい、例えば、直径13mmであ
る上面と、基板301の中心孔の直径よりも直径が大き
い、例えば、直径17mmの底面とを有する円錐台状の
構成となっている。載置部303の高さは、例えば、約
7mmであり、載置部303の底面と側面部304が成
す角度θは70°以上、80゜以下の範囲に形成され
る。
【0040】角度θが70゜以下の場合、後述するよう
に、基板301の中心孔が載置部303の側面部に引っ
かかり、基板301が斜めに載置されてしまう頻度が高
くなる。また、角度θを80゜以上にしようとした場
合、載置部303の上面の直径を13mmよりも大きく
したり、載置部303の高さを高くする必要があり、基
板301の中心孔が挿入しにくくなったり、基板載置部
材105が大型化する等の問題があり、好ましくない。
【0041】本実施例の基板載置部材105において、
載置部303と基板301とは、図3(A)に点線で示
した円周上で接する。したがって、基板303と基板載
置部材105の載置部302とは線状のごく僅かな面積
で接することになり、射出成形機から排出された直後の
高温の基板303の内周部のみが急激に冷却されること
を防止することができる。
【0042】また、載置部303は、基板301の熱を
急激に逃がさないように、熱伝導率がステンレス等の金
属よりも小さい、樹脂材料を用いることが好ましい。た
だし、用いた樹脂材料の転移点が、成形直後の基板30
1の温度と同等または低い場合、射出成形機から取り出
された直後の基板301の熱(基板材料としてポリカー
ボネート樹脂を用いた場合は約120℃である。)によ
り、載置部301が溶融または変形してしまう虞があ
る。
【0043】したがって、載置部303を構成する材料
としては、成形直後の基板301の温度よりも十分転移
点が高い、例えば、ポリホルムアルデヒド樹脂(デルリ
ン樹脂)、ポリテトラフルオロエチレン樹脂(テフロン
樹脂)、その他のフッ素樹脂またはシリコン樹脂等を用
いることが好ましい。本実施例では、ポリホルムアルデ
ヒド樹脂を成形して載置部303を作製した。
【0044】さらに、載置部303の側面部の表面に、
基板301が滑りやすいように潤滑層を形成しても良
い。潤滑層としては、相手材であるポリカーボネート樹
脂、アクリル樹脂等に対する静止摩擦係数が載置部30
3に使用している樹脂(本実施例では、ポリホルムアル
デヒド樹脂)よりも小さいものが好ましい。また、射出
成形機から取り出された直後の基板301と接触しても
溶融しないように、射出成形機から取り出された直後の
基板301の温度(約120℃)よりも十分転移点が高
い材料が好ましい。これらの点を考慮して、本実施例で
は、潤滑層としてシリコン系樹脂を用いた。
【0045】図7は、本実施例の基板載置部材を用いた
基板搬送装置によって射出成形機から取り出した基板を
8時間搬送した際に発生した不良を示す図である。比較
として図11に示した従来の基板載置部材を用いた場合
の結果も示した。aは図1のコンベアベルト104搬送
中に落下した基板の数、bはコンベアベルト104から
スパッタ給排装置106に搬送する時に発生した取り出
し不良による基板搬送装置103の停止回数、cはコン
ベアベルト104からスパッタ給排装置106に搬送し
た時に発生した基板の不良枚数を示す。
【0046】図7から、本実施例の基板載置部材を基板
搬送装置に使用することにより、不良の発生頻度が少な
くなっていることが分かる。これは、載置部303の側
面部304の傾斜角度を鋭角にし、また、基板301と
の摩擦を減らす為に傾斜面の加工溝をシリコン系樹脂を
塗布し平坦にしたことにより、基板301は載置部30
3に傾くことなく載置されるようになった為である。
【0047】図4は、本発明の他の実施例の基板載置部
材の構成を示す模式図である。(A)は、基板載置部材
を上面から見た図であり、(B)は、基板載置部材を側
面から見た図である。図中、図3と同様の部分には同じ
符号を付し説明を省略する。401は凸部である。本実
施例の基板載置部材105は、図4(A)に示すよう
に、載置部302が複数の凸部401を備えた構成とな
っている。本実施例では、凸部401を4備えている
が、3以上であればこれに限定されない。
【0048】載置部303の上面は、上面の中心から各
凸部の先端までの距離が約13/2mm(約6.5m
m)に形成されている。また、載置部303の底面は、
底面の中心から各凸部の先端までの距離が約17/2m
m(約8.5mm)に形成され、各凸部401の側面部
は上面と底面を結ぶ傾斜部となっている。すなわち、載
置部303の上面の凸部401で形成される円周は、基
板301の中心孔の直径(15mm)よりも小さく、載
置部303の底面の凸部401で形成される円周は、基
板301の中心孔の直径よりも大きくなっている。
【0049】また、図示はしないが、載置部303の高
さ及び載置部303の底面と側面部304の成す角度θ
は図3に示す実施例と同様である。また、側面部304
の凸部401の表面に潤滑層を形成しても良い。載置部
303を、以上のような形状とすることにより、基板3
01と載置部303は、図4(A)の点線で示す部分で
のみ接触するため、基板内周部の熱が基板載置部材10
5へ逃げにくくなり、基板内周部と基板外周部を均一に
冷却することができる。
【0050】図5は、本実施例の基板搬送装置によって
射出成形機から取り出した基板を搬送した際の基板の内
周部と外周部の温度変化を測定した結果を示す図であ
る。縦軸は基板温度、横軸は冷却時間を示す。基板の温
度測定位置は、内周部は直径30mmの位置であり、外
周部は直径110mmの位置である。図5に示すよう
に、基板内周部及び基板外周部の温度は、ほぼ同様に低
下しており、基板内周部と基板外周部の冷却速度の差が
殆ど無くなっていることが分かる。
【0051】図6は、基板を射出成形機から取り出し、
本他の実施例の基板載置部材に載置し、30分経過後の
基板の反りを測定した結果を示す図である。(A)は円
周方向の反りの分布、(B)は半径方向の反りの分布を
示したものである。縦軸は基板の反り量、横軸は基板の
半径を示す。図6(A)に示すように、基板の円周方向
の反り量は各半径位置において、最大値は約0.15d
eg、最小値は約−0.15degと一定であり、その
差は約0.3degであり、図7の従来の基板載置部材
を用いた場合に比べ基板の円周方向の反り量が減少して
いることが分かる。
【0052】また、図6(B)に示すように、半径方向
の反り量は、内外周共に、最大値で約0.7deg、最
小値で約0.5degであり、基板の内周部及び外周部
でほぼ同じ反り量であり、基板の撓みが小さいことが分
かる。
【0053】
【発明の効果】以上のように、本発明の基板載置部材及
び基板搬送装置及び光ディスク製造装置によれば、射出
成形機から取り出された基板を、スパッタ装置まで搬送
する際に、基板を水平かつ正確に載置し、搬送すること
ができるため、基板の不良や装置の停止などが減少し、
時間当たりの生産枚数が正確に把握できる為、著しく生
産効率を改善することができる。
【0054】また、基板の内周部と基板の外周部とを均
一に冷却することができ、その結果反りの少ない光ディ
スクを得ることができる基板載置部材及び基板搬送装置
及び光ディスク製造装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の光ディスク製造装置を上面
から見た構成を示す模式図。
【図2】本発明の一実施例の基板搬送装置の側面から見
た構成を示す模式図。
【図3】本発明の一実施例の基板載置部材の構成を示す
模式図。(A)は、基板載置部材を上面から見た図、
(B)は、基板載置部材を側面から見た図。
【図4】本発明の他の実施例の基板載置部材の構成を示
す模式図。(A)は、基板載置部材を上面から見た図、
(B)は、基板載置部材を側面から見た図。
【図5】本実施例の基板搬送装置によって射出成形機か
ら取り出した基板を搬送した際の基板の内周部と外周部
の温度変化を測定した結果を示す図。
【図6】基板を射出成形機から取り出し、本他の実施例
の基板載置部材に載置し、30分経過後の基板の反りを
測定した結果を示す図。(A)は円周方向の反りの分
布、(B)は半径方向の反りの分布を示す図。
【図7】本発明の一実施例の基板載置部材を用いた基板
搬送装置によって射出成形機から取り出した基板を8時
間搬送した際に発生した不良を示す図。
【図8】従来の基板載置部材を模式的に示す図。(A)
は、基板載置部材を上面から見た図、(B)は、基板載
置部材を側面から見た図。
【図9】従来の基板載置部材を用いた基板搬送装置によ
って射出成形機から取り出した基板を搬送した際の基板
の内周部と外周部の温度変化を測定した結果を示す図。
【図10】基板を射出成形機から取り出し、従来の基板
載置部材に載置し、30分経過後の基板の反りを測定し
た結果を示す図。(A)は、円周方向の反りの分布、
(B)は、半径方向の反りの分布を示した。
【図11】特願平10−105725号記載の基板載置
部材を模式的に示す図。(A)は、基板載置部材を上面
から見た図、(B)は、基板載置部材を側面から見た
図。
【符号の説明】
101 射出成形機 102 供給ロボット 103 基板搬送装置 104 コンベアベルト 105 基板載置部材 106 スパッタ供給装置 107 スパッタ装置 108 排出テーブル 201 回転モータ 301 基板 302 基台部 303 載置部 304 側面部 401 凸部 801 基板 802 基板載置部材 803 基台部 804 載置部 805 固定部 1101 基板 1102 基板載置部材 1103 基台部 1104 載置部

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中心孔を備えた円盤状の基板を載置する基
    板載置部材において、 基台部と、 該基台部に取り付けられ底面の直径が前記基板の前記中
    心孔の直径よりも大なる直径を有し上面の直径が前記中
    心孔の直径よりも小なる円錐台状の載置部とを備え、前
    記載置部の前記底面と側面部との成す角度が70゜以上
    80゜以下であることを特徴とする基板載置部材。
  2. 【請求項2】請求項1記載の基板載置部材において、前
    記載置部の前記側面部は前記基板と接触する複数の凸部
    を備えることを特徴とする基板載置部材。
  3. 【請求項3】請求項1及び請求項2記載の基板載置部材
    において、前記載置部の前記基板と接触する部分は前記
    基板に対する静止摩擦係数が前記載置部の前記基板に対
    する静止摩擦係数よりも小さい潤滑層により覆われてい
    ることを特徴とする基板載置部材。
  4. 【請求項4】中心孔を備えた円盤状の基板を載置する複
    数の基板載置部材をコンベアベルト上に備え前記基板を
    搬送する基板搬送装置において、 前記基板載置部材は、 前記コンベアベルトに設置された基台部と、 該基台部に取り付けられ底面の直径が前記基板の前記中
    心孔の直径よりも大なる直径を有し上面の直径が前記中
    心孔の直径よりも小なる円錐台状の載置部とを備え、前
    記載置部の前記底面と側面部との成す角度が70゜以上
    80゜以下でることを特徴とする基板搬送装置。
  5. 【請求項5】請求項4記載の基板搬送装置において、前
    記載置部の前記側面部は前記基板と接触する複数の凸部
    を備えることを特徴とする基板搬送装置。
  6. 【請求項6】請求項4及び請求項5記載の基板搬送装置
    において、前記載置部の前記基板と接触する部分は前記
    基板に対する静止摩擦係数が前記載置部の前記基板に対
    する静止摩擦係数よりも小さい潤滑層により覆われてい
    ることを特徴とする基板搬送装置。
  7. 【請求項7】中心孔を備えた円盤状の基板を成形する成
    形手段と、 該成形手段により成形された前記基板を載置する複数の
    基板載置部材をコンベアベルト上に備え前記基板を搬送
    する搬送手段と、 該搬送手段により搬送された前記基板に反射膜を形成す
    る反射膜形成手段を備えた光ディスク製造装置におい
    て、 前記基板載置部材は、 前記コンベアベルトに設置された基台部と、 該基台部に取り付けられ底面の直径が基板の前記中心孔
    の直径よりも大なる直径を有し上面の直径が前記中心孔
    の直径よりも小なる円錐台状の載置部とを備え、前記載
    置部の前記底面と側面部との成す角度が70゜以上80
    ゜以下であることを特徴とする光ディスク製造装置。
  8. 【請求項8】請求項7記載の光ディスク製造装置におい
    て、前記載置部の前記側面部は前記基板と接触する複数
    の凸部を備えることを特徴とする光ディスク製造装置。
  9. 【請求項9】請求項7及び請求項8記載の光ディスク製
    造装置において、前記載置部の前記基板と接触する部分
    は前記基板に対する静止摩擦係数が前記載置部の前記基
    板に対する静止摩擦係数よりも小さい潤滑層により覆わ
    れていることを特徴とする光ディスク製造装置。
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