JPH11316943A - 記録媒体及び記録再生装置 - Google Patents

記録媒体及び記録再生装置

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JPH11316943A
JPH11316943A JP12121598A JP12121598A JPH11316943A JP H11316943 A JPH11316943 A JP H11316943A JP 12121598 A JP12121598 A JP 12121598A JP 12121598 A JP12121598 A JP 12121598A JP H11316943 A JPH11316943 A JP H11316943A
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disk substrate
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Nobuhiro Nagano
信広 永野
Yasuyuki Imai
康之 今井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱収縮の差による応力の不均一を緩和して、
歪みを抑えたプラスチック基板を有する記録媒体及びそ
の記録媒体の一方の面に対して情報の記録再生を行う記
録再生装置を提供する。 【解決手段】 この記録媒体は、プラスチック材料から
なるとともに所定パターンの凹凸が両方の面に形成され
た基板を有し、一方の面に対して情報の記録及び/又は
再生が行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラスチック材料
を成形することにより凹凸が形成された基板を有する記
録媒体及びその記録媒体に対して情報の記録再生を行う
記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の高密度記録化に伴い、記録媒体の
記録密度を高めるために、様々な研究開発が行われてい
る。
【0003】例えば、磁気記録の分野においては、磁気
記録媒体の更なる高記録密度化を図るために、サーボ信
号に対応したピットを基板に予め形成したディスク状の
磁気記録媒体(以下、磁気ディスクと称する。)の開発
が進められている。ここで、サーボ信号に対応したピッ
トとは、サーボ信号に応じて磁気ディスクの基板成形時
に予め形成される凹凸のことである。
【0004】このようなピットが形成された磁気ディス
クでは、記録再生に使用する前に、それらの凹部と凸部
とで極性が逆となるように着磁し、これにより、サーボ
信号を書き込む。このようなピットは非常に微細に精度
良く形成することが容易にできるので、記録トラックに
対してサーボ信号を非常に正確な位置に書き込むことが
可能となり、その結果、従来の磁気ディスクに比べて容
易に高密度記録化を図ることが可能となる。なお、この
ようなサーボ信号が書き込まれる領域のことをサーボゾ
ーンと称する。
【0005】また、このようなピットが形成された磁気
ディスクでは、通常、サーボゾーン以外の領域に、記録
トラックに沿ってグルーブが形成される。そして、グル
ーブとグルーブの間の凸部はランドと呼ばれており、ユ
ーザによって記録再生されるデータは、主にランドの部
分に記録される。なお、このようなグルーブが形成さ
れ、ユーザによってデータの記録再生がなされる領域の
ことをデータゾーンと称する。
【0006】このように、サーボピット及びデータゾー
ンの凹凸がプリフォームされている磁気ディスクは、プ
ラスチック材料を射出成形することにより作製される。
具体的には、面精度が保証された金型母材にマスタリン
グを行い、サーボゾーン及びデータ部の凹凸を形成す
る。この金型を使用して射出成形を行うことで、プリフ
ォーマットされた磁気ディスク基板が得られる。
【0007】このような磁気ディスクに対して磁気ヘッ
ドを用いて記録再生する際は、磁気ディスク上に磁気ヘ
ッドを配して、磁気ディスクを高速に回転させる。この
とき、磁気ヘッドは、回転によって生じる空気の流れの
影響により、僅かに浮上する。最近の高密度化に伴い、
ヘッドと磁気ディスクとの距離、すなわちヘッドの浮上
量も大幅に減少し、現在では50nm以下の浮上量で記
録再生が行われている。
【0008】50nm以下という微小なヘッド浮上量を
実現するためには、磁気ディスクの形状をより平坦で、
かつ平滑なものとすることが求められている。具体的に
は、2.5インチの磁気ディスク基板の場合、基板の曲
率半径を40m以上とし、基板表面に存在する突起の高
さを50nm以下とし、表面粗度を2nm以下とするこ
と等が求められている。特に、凹凸がプリフォームされ
ている磁気ディスクでは、基板材料にプラスチック材料
を使用することから、その使用面の平面性を確保するこ
とは、従来のガラスや金属を材料とするディスク基板と
比較して非常に困難である。また、高密度化、高速化が
進むにつれ、ディスク基板に求められる平面性は増し、
解決しなければならない問題となる。
【0009】現在、プラスチック材料の射出成形時によ
るディスク基板の形状制御の方法として一般的に用いら
れている主なものとしては、以下の3つの方法が挙げら
れる。
【0010】まず、第1の方法は、射出成形時の条件を
適正化することにより、基板形状を制御する方法であ
る。具体的には、プラスチック材料を射出成形して基板
を作製する際に用いられる金型の温度、射出時間、保
圧、充填速度などを変化させて、成形基板の機械特性を
確保する。
【0011】また、第2の方法は、成形後の基板にアニ
ールを施し、離型時に発生する内部応力を緩和させ、基
板を金型から離型する際の内部応力による変形を抑え、
基板の形状を整える方法である。
【0012】また、第3の方法は、2枚の成形基板の表
面を表裏合わせることにより、冷却時の熱収縮率を揃え
る方法である。
【0013】上記3つの方法のうち、基板成形時の条件
を調整する第1の方法と、成形基板にアニールを行う第
2の方法とは非常に関係が深い。すなわち、第1及び第
2の方法は、ともに基板の面内応力を緩和させることに
より、成形基板の歪みを抑制しようとするものである。
【0014】さらに、この第1の方法と第2の方法とを
組み合わせて行うこともできる。すなわち、まず、基板
成形時の成形条件を調整することにより、基板成形時の
応力を緩和し、形状の整った基板を成形する。次に、成
形基板にアニールを行うことにより離型時の応力を緩和
し、離型時の基板の歪みを抑えて形状を整える。このよ
うに、第1の方法と第2の方法とを組み合わせて行うこ
とで、応力をより緩和して、基板の形状を整えることが
できる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一方の
面に対してのみ情報の記録再生を行うことを想定した磁
気ディスクにおいて、基板の一方の面にのみ凹凸を形成
し、他方の面を鏡面とした場合、凹凸が形成された面の
表面積は、鏡面とされた面よりも大きくなるため、熱放
射が多く、冷え易い。この結果、熱収縮が不均一となり
ディスク基板の変形をもたらしてしまう。
【0016】つまり、図6に示すように、成形されたデ
ィスク基板30を金型から取り外した際に、凹凸が形成
された面31は表面積が大きく、冷え易いため、鏡面と
された面32よりも低温となる。そして、鏡面とされた
面32側は膨張が妨げられて圧縮応力を受ける。一方、
凹凸が形成された面31側は引っ張り応力を受ける。こ
のような、基板内部での応力の不均衡により、図7に示
すように、ディスク基板31に反りが発生してしまう。
【0017】凹凸が形成されたディスク基板を作製する
に際し、上述したような第1の方法や第2の方法を適用
することで、ある程度の形状制御は可能となるが、現在
求められている規格を十分満足することはできず、安定
した基板供給には到っていない。また、高記録密度化に
対応して記録媒体の薄物化が進むにつれ、冷却時の熱収
縮の差による応力の影響が増加し、歪みを増加させる傾
向にある。
【0018】本発明は、上述したような従来の実情に鑑
みて提案されたものであり、熱収縮の差による応力の不
均一を緩和して、歪みを抑えたプラスチック基板を有す
る記録媒体及びその記録媒体の一方の面に対して情報の
記録再生を行う記録再生装置を提供することを目的とす
る。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の記録媒体は、プ
ラスチック材料からなるとともに所定パターンの凹凸が
両方の面に形成された基板を有し、一方の面に対して情
報の記録及び/又は再生が行われることを特徴とする。
【0020】上述したような本発明に係る記録媒体で
は、プラスチック材料からなる基板の両面に所定パター
ンの凹凸が形成されているので、基板を成形する際に基
板にかかる応力の不均衡が緩和される。
【0021】また、本発明の記録媒体では、上記基板の
一方の面に形成された凹凸のパターンと、他方の面に形
成された凹凸のパターンとが略同一であることが好まし
い。この記録媒体では基板の両面に略同一パターンの凹
凸が形成されているので、基板を成形する際に基板にか
かる応力の不均衡がより緩和される。
【0022】本発明の記録再生装置は、記録媒体の片方
の面に対して情報の記録及び/又は再生を行う記録再生
装置であって、上記記録媒体として、プラスチック材料
からなるとともに所定パターンの凹凸が両方の面に形成
された基板を有する記録媒体を用いることを特徴とす
る。
【0023】上述したような本発明に係る記録再生装置
では、所定パターンの凹凸が両方の面に形成された基板
を有する記録媒体に対して情報の記録及び/又は再生を
行うので、当該記録媒体の形状の歪みに起因する信号の
エラーがほとんど無く、安定に情報の記録再生が行われ
る。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。なお、以下の説明では、記録媒体として磁
気記録媒体を例に挙げて説明し、また、記録再生装置と
して磁気記録再生装置を例に挙げて説明するが、本発明
はこれに限定されるものではなく、光磁気記録媒体や光
記録媒体等の記録媒体、そしてこれらの記録媒体に情報
の記録再生を行う記録再生装置についても適用可能であ
る。
【0025】図1は、本実施の形態に係る記録媒体の一
構成例を示す図であり、記録媒体の一部を拡大して示す
平面図である。また、図2は、図1中X1−X2線におけ
る断面図である。この記録媒体は、プラスチックからな
るディスク基板1上に磁気記録層2が形成された磁気デ
ィスクである。
【0026】この磁気ディスクは、図1に示すように、
サーボ信号に対応したピット3が形成されたサーボゾー
ン4と、記録トラックに沿ってグルーブ5が形成された
データゾーン6とを有している。そして、この磁気ディ
スクは、記録再生を行う前に、それらの凹部と凸部とで
極性が逆となるように着磁する。これにより、サーボゾ
ーン4に形成されたピット3の部分にサーボ信号が書き
込まれる。なお、図1において、黒い部分が凸部を示し
ており、その他の部分が凹部を示している。
【0027】また、この磁気ディスクにおいて、データ
ゾーン4には、図1のX1−X2線における断面図である
図2に示すように、所定のトラックピッチにてグルーブ
5が形成されており、グルーブとグルーブとの間の丘状
の領域がランド7となる。
【0028】そして、この磁気ディスクでは、ランド7
の中心がトラック中心となり、データ信号は、ランド7
の部分を中心として記録される。そして、このように、
サーボ信号に対応したピット3や、記録トラックに沿っ
て形成されたグルーブ5が形成された面(以下、このよ
うな面を記録再生面と称する。)8に対して情報の記録
又は再生が行われる。
【0029】このような記録再生面8の凹凸は、プラス
チック材料を射出成形することによりディスク基板1と
一体に形成される。このとき、記録再生面8と反対側の
面(以下、非使用面と称する。)9が平面とされている
と、凹凸が形成された面は表面積が大きいため、平面と
された面よりもはやく冷却される。このため、基板内部
で熱収縮の不均一が生じ、基板に歪みや反りが生じてし
まう。
【0030】そこで、この磁気ディスクでは、図2に示
すように、非使用面9にもダミーとしてのグルーブ10
やピットといった凹凸が形成されている。非使用面9に
ダミーの凹凸を形成することで、プラスチック材料を射
出成形してディスク基板1を作製する際の、熱収縮の不
均一をなくして、歪みや反りのない、整った形状のディ
スク基板1を作製することができる。
【0031】また、非使用面9に形成される凹凸のパタ
ーンは、記録再生面8に形成された凹凸のパターンと略
同一であることが好ましい。ディスク基板1の両方の面
に対して略同一パターンの凹凸を形成することで、ディ
スク基板1の記録再生面8の表面積と、非使用面9の表
面積とが等しくなり、ディスク基板1を作製する際の、
熱収縮の不均一をより小さくし、歪みの少ない、より整
った形状のディスク基板1を得ることができる。
【0032】なお、ディスク基板1に用いられるプラス
チック材料は特に限定されることなく、この種の磁気記
録媒体のディスク基板として通常用いられているプラス
チック材料を使用することができる。ディスク基板の材
料として具体的には、ポリオレフィン系樹脂であるZE
ONEX(日本ゼオン社製)等が挙げられる。
【0033】磁気記録層2は、強磁性金属材料をスパッ
タリングや真空蒸着法等によって上記ディスク基板上に
被着させて形成される。
【0034】この磁気記録層2は、ディスク基板1の両
面に形成されていることが好ましい。ディスク基板1の
一方の面、すなわち記録再生面8にのみ磁気記録層が形
成され、ディスク基板1の他方の面、すなわち非使用面
9が露出していると、ディスク基板1が吸湿することに
より変形するおそれがある。ディスク基板1の両方の面
に対して磁気記録層2を形成することで、ディスク基板
1の吸湿を防止して、変形を抑制することができる。
【0035】そして、このような磁気ディスクに情報の
記録又は再生を行う磁気記録再生装置は、記録トラック
に沿ってグルーブが形成された磁気ディスクに対して情
報の記録又は再生を行う磁気ヘッドを備えている。
【0036】このような磁気記録再生装置によって、磁
気ディスクに情報の記録又は再生を行う際は、磁気ディ
スク上に磁気ヘッドを配して、磁気ディスクを高速に回
転させる。そして、磁気ヘッドは、磁気ディスクの回転
によって生じる空気の流れの影響により、僅かに浮上す
る。このとき、磁気ディスクは歪みがなく、平坦で、整
った形状をしているため、安定に高速回転して磁気ヘッ
ドの浮上量を一定に保つことができる。
【0037】従って、この磁気記録再生装置では、磁気
ヘッドの浮上量の変動がないため、信号のエラー発生等
を減少させた、安定な記録再生を行うことができる。
【0038】
【実施例】以下に示す実施例及び比較例では、プラスチ
ック材料を射出成形してディスク基板を形成する際に、
ディスク基板の片面のみに凹凸を形成した場合と、ディ
スク基板の両面に凹凸を形成した場合とについて、ディ
スク基板の形状を評価した。
【0039】〈実施例〉この実施例では、両面に凹凸パ
ターンを形成した磁気ディスクを作製した。
【0040】まず、プラスチック材料の成形に用いる金
型を作製した。プラスチック材料の成形に用いる金型を
作製するには、まず、金型となる一対の金型母材を研磨
した上で、スパッタリングによりイリジウムを成膜し、
さらに研磨するという一連の工程を繰り返し、金型母材
の表面を鏡面とした。
【0041】次に、一方の金型にレジストを塗布してマ
スタリングを行い、所定パターンの凹凸を形成した。こ
こで、この金型に形成した凹凸のパターンは、記録再生
面となる面のサーボピットと記録の行われるグルーブの
凹凸のパターンである。具体的には、トラックピッチを
3.2μmとし、ランド幅を2.2μm、グルーブ幅を
1.0μmとした。サーボパターンは周内に224個と
した。また、溝の深さは200nmとした。
【0042】また、他方の金型についても同様に、レジ
ストを塗布してマスタリングを行い、ダミーの凹凸を形
成した。ここで、この凹凸のパターンは、上記の記録再
生面側となる金型の凹凸パターンと同様のパターンとし
た。非使用面側となる金型にも、記録再生面側の金型と
同様の凹凸パターンを形成することで、2つの金型の表
面積は略同一となる。
【0043】次に、以上のようにして作製された金型を
射出成形機に組み込んだ。そして、この射出成形機を用
いてプラスチック材料を射出成形することにより、ディ
スク状の非磁性基板を作製した。なお、プラスチック材
料としては、ポリオレフィン系樹脂であるZEONEX
(日本ゼオン社製)を用いた。また、射出成形時の条件
としては、固定側、可動側の型温を110℃とし、ま
た、射出時間を0.42秒 、充填時間を0.094秒
とした。これらの条件は、凹凸パターンの転写が最も良
い条件を使用した。また、凹凸の転写の可否は、取り出
された基板のサーボゾーンを原子間力顕微鏡(AFM)
を使用して観察し、そのピットの高さ、形状より評価し
た。
【0044】次に、成形機から基板を取り出し、この基
板に対して真空アニールオーブンによってアニールを行
った。アニールを行うことで、基板にかかる応力を緩和
して、ディスクの形状が整えられる。また、アニールの
条件としては、温度を110℃、時間を8時間とした。
【0045】以上のようにして、直径2.5インチ、厚
さ0.5mmのプラスチック製ディスク基板を作製し
た。
【0046】そして、以上のようにして作製されたディ
スク基板上に強磁性金属を被着させることによって磁気
記録層を形成して、磁気ディスクを作製した。
【0047】〈比較例〉この比較例では、片面のみに凹
凸パターンを形成した磁気ディスクを作製した。
【0048】まず、プラスチック材料の成形に用いる金
型を作製した。プラスチック材料の成形に用いる金型を
作製するには、まず、金型となる一対の金型母材を研磨
した上で、スパッタリングによりイリジウムを成膜し、
さらに研磨するという一連の工程を繰り返し、金型母材
の表面を鏡面とした。
【0049】次に、一方の金型にはレジストを塗布して
マスタリングを行い、所定のパターンで凹凸を形成し
た。また、一方の金型には凹凸を形成せず鏡面のままと
した。ここで、一方の金型に形成した凹凸のパターン
は、記録再生面となる面のサーボピットと記録の行われ
るグルーブの凹凸のパターンである。具体的には、トラ
ックピッチを3.2μmとし、ランド幅を2.2μm、
グルーブ幅を1.0μmとした。サーボパターンは周内
に224個とした。また、溝の深さは200nmとし
た。
【0050】次に、以上のようにして作製された金型を
射出成形機に組み込んだ。このとき、鏡面とされた金型
は射出成形機の固定側に組み込み、凹凸が形成された金
型は射出成形機の可動側に組み込んだ。そして、この射
出成形機を用いてプラスチック材料を射出成形し、成形
機から取り出された基板に対してアニールを行うことに
より、直径2.5インチ、厚さ0.5mmのプラスチッ
ク製ディスク基板を作製した。なお、射出成形時の条件
や、アニールの条件は、実施例と同様とした。
【0051】そして、以上のようにして作製されたディ
スク基板上に強磁性金属を被着させることによって磁気
記録層を形成して、磁気ディスクを作製した。
【0052】磁気ディスク形状の評価 上述のようにして作製された磁気ディスクの形状を評価
するために、TIR(Total Indicate Run-out)を測定
した。ここで、TIRは、図3に示すように、磁気ディ
スク20の表面の径方向において、機械精度の理論値か
ら変移した変移量の最大値である。また、図3に示すよ
うに、TIRは、磁気ディスク20のそれぞれの面に対
して求められ、磁気ディスク20の一方の面21のTI
Rがt1となり、他方の面22のTIRがt2となる。そ
して、このTIR値が大きいほど磁気ディスク20の反
りは大きく、磁気ディスク20の曲率としては小さいこ
とを示す。TIRの測定には、光マイクロによる非接触
測長計を用いた。また、測定は、磁気ディスクの外周部
にける複数の位置で行うとともに、TIR量の分布を調
べた。
【0053】図4は、両方の面に凹凸を形成した実施例
の磁気ディスクのTIR測定結果である。ここで、■
は、一方の面のTIRの分布であり、また、□は、他方
の面のTIRの分布である。実施例の磁気ディスクで
は、僅かな反りは見られるものの、両方の面のTIR量
がともに20μm以下という、整った形状の磁気ディス
クを得ることができた。従って、両方の面に凹凸を形成
することで、ディスク基板成形時の熱収縮の不均一を緩
和して、形状を整えることができることがわかった。
【0054】一方、図5は、片面のみに凹凸を形成した
比較例の磁気ディスクのTIR測定結果である。ここ
で、■は、鏡面とされた非使用面のTIRの分布であ
り、また、□は、凹凸が形成された記録再生面のTIR
の分布である。この磁気ディスクでは、鏡面とされた非
使用面側が凹となるように大きく反ってしまった。これ
は、鏡面とされた非使用面と、凹凸が形成された記録再
生面とで表面積が異なるために、熱収縮が不均一となる
ためと思われる。また、このような、表面積の差異に起
因する熱収縮の不均一による歪みは、ディスク基板にア
ニールを施しても緩和することができず、ディスク基板
形状の補正が不十分であることがわかった。
【0055】従って、片面使用の磁気ディスクにおいて
も、非使用面となる面にも凹凸を形成することで、磁気
ディスクの形状を、より平坦な、歪みのない、整ったも
のとすることができることがわかった。
【0056】
【発明の効果】本発明の記録媒体では、記録再生が行わ
れる面と反対側の面にも凹凸が形成されているので、デ
ィスク基板成形時の熱収縮の不均一を緩和して、ディス
ク基板の形状を整ったものとすることができる。
【0057】また、本発明の記録再生装置では、記録再
生が行われる面と反対側の面にも凹凸が形成された記録
媒体に記録再生を行うので、歪みのない整った形状のデ
ィスク状媒体に対して安定に記録再生を行うことができ
る。
【0058】従って、本発明では、更なる薄型化、高密
度化にも十分対応可能な記録媒体及び記録再生装置を実
現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る磁気ディスクの一例を示す平面図
である。
【図2】図1中、X1−X2線における断面図である。
【図3】TIRを定義した図であって、磁気ディスクの
断面図である。
【図4】実施例の磁気ディスクのTIR測定結果を示す
図である。
【図5】比較例の磁気ディスクのTIR測定結果を示す
図である。
【図6】射出成形により作製されたディスク基板を離型
した状態を模式的に示す断面図である。
【図7】ディスク基板に反りが生じた状態を示す断面図
である。
【符号の説明】
1 ディスク基板、 2 磁気記録層、 3 ピット、
4 サーボゾーン、5 グルーブ、 6 データゾー
ン、 7 ランド、 8 記録再生面、 9非使用面、
10 グルーブ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチック材料からなるとともに所定
    パターンの凹凸が両方の面に形成された基板を有し、 一方の面に対して情報の記録及び/又は再生が行われる
    ことを特徴とする記録媒体。
  2. 【請求項2】 上記基板の両方の面上に磁性膜が形成さ
    れていることを特徴とする請求項1記載の記録媒体。
  3. 【請求項3】 上記基板の一方の面に形成された凹凸の
    パターンと、他方の面に形成された凹凸のパターンとが
    略同一であることを特徴とする請求項1記載の記録媒
    体。
  4. 【請求項4】 記録媒体の一方の面に対して情報の記録
    及び/又は再生を行う記録再生装置において、 上記記録媒体として、プラスチック材料からなるととも
    に所定パターンの凹凸が両方の面に形成された基板を有
    する記録媒体を用いることを特徴とする記録再生装置。
JP12121598A 1998-04-30 1998-04-30 記録媒体及び記録再生装置 Withdrawn JPH11316943A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011225436A (ja) * 2010-03-31 2011-11-10 Konica Minolta Opto Inc 情報記録媒体用ガラス基板の製造方法

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JP2011225436A (ja) * 2010-03-31 2011-11-10 Konica Minolta Opto Inc 情報記録媒体用ガラス基板の製造方法

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