JP4848323B2 - 光反射率分布測定方法及び装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えばレイリー散乱などによって生じる光伝送路内の光反射率分布を測定する光反射率分布測定方法及び装置に関する。
例えば、レイリー散乱光分布測定において、光ファイバ中に特に強い反射点が存在する場合の測定への影響を排除する測定技術を提供することが可能であり、また、長距離の光ファイバ線路の損失分布測定の精度をより向上させるものとして応用が可能である。また、パルス幅を細くし、遅延を細かく変化させることにより、より距離分解が高精度な測定としても応用が可能である。
光ファイバ線路内の散乱の強度と位置を高精度に測定する方法として、OFDR(Optical Frequency Domain Reflectometry)の方法がある。
このOFDRの方法では、周波数を時間に対して線形に変調した連続光を試験光として光ファイバに入射し、光ファイバ中で散乱された散乱光は、参照光であるところの試験光の一部とヘテロダイン検波をする。このとき、検出される参照光と散乱光のビート信号のスペクトルから、光ファイバ線路内の光散乱分布を測定する。距離分解能Δzは、周波数掃引させる試験光の周波数幅に依存し、光周波数の掃引幅である周波数幅をΔFとすると、Δz=(光ファイバ中の光速)/(2ΔF)で与えられる。一例としてΔF=10GHzであれば、Δzは1cm程度となる。
OFDRでは、周波数によって位置を特定するので、光源の位相雑音の影響を強く受ける。特に、光ファイバ線路内に、強い反射があった場合、光源の位相雑音が強い反射点からの散乱光に混入するため、弱い反射光が測定できなくなる。
従来のOFDRでは、距離分解能が周波数掃引させる試験光の周波数幅ΔFで決まるため、周波数掃引範囲・速度を上げるための高価・高機能な変調器を用いる必要があった。また、従来のOFDRでは、光ファイバ線路内にフレネル反射などの強い反射があると、その強い反射光のスペクトルの裾でほかの反射点からのスペクトルが隠されてしまい、光反射率分布測定ができなかった(例えば、特許文献1参照。)。
特許3243774号公報
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、周波数掃引範囲・速度を上げるための高価・高機能な変調器が不要となり、且つ光ファイバ中の強い反射の影響を排除して光反射率分布測定が可能となる光反射率分布測定方法及び装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、光伝送路の長手方向の光反射率分布を測定する光反射率分布測定方法であって、時間に対して線形に周波数が変化するように周波数変調した光を周期的なパルス列に変調する第1のステップと、前記第1のステップで得られた光を分岐し、一方の光を試験光として光伝送路に入射する第2のステップと、前記光伝送路からの反射光を、前記第1のステップで得られた光を分岐した他方の光である参照光に合波してヘテロダイン検波する第3のステップと、前記第3のステップで得られたヘテロダイン検波信号のビート周波数の違いによって光伝送路内の反射点の位置を測定する第4のステップとよりなることを特徴とする。
また本発明は、前記光反射率分布測定方法において、反射光と参照光の光路差をx(m)、パルス周期をT(s)、光伝送路中の光速をV(m/s)、mを整数としたときに、光伝送路中の距離x/2+mVT/2における反射率強度を求めることを特徴とする。
また本発明は、前記光反射率分布測定方法において、光を線形に周波数変調する際の周波数掃引速度γ(GHz/s)と測定する光伝送路長L(m)がL<V/4γTの関係を満たすことを特徴とする。
また本発明は、前記光反射率分布測定方法において、参照光の経路上でVT/2に相当する距離に渡って経路長を可変とする可変遅延をし、光路差xを変えて測定を繰り返すことにより、遅延の可変精度と同精度の距離分解能を持つ光反射率分布を測定することを特徴とする。
また本発明は、前記光反射率分布測定方法において、光伝送路中の最も強い反射点までの距離をLrとした時、可変遅延を2(Lr−mVT/2)に設定した場合を除外して測定することを特徴とする。
また本発明の光反射率分布測定装置は、光を発生する光発生手段と、時間に対して線形に周波数を変化する周波数可変発生器と、前記光発生手段から発生した光が入力されると共に、前記周波数可変発生器から発生した周波数が入力され、前記光を前記周波数で周波数変調する周波数変調器と、所定の周期でパルスを発生する周期パルス発生手段と、前記周波数変調器からの出力が入力されると共に、前記周期パルス発生手段からの出力が入力され、周期的なパルス列に変調した光を出力する光強度変調器と、前記光強度変調器からの出力光を分岐し、一方の光を試験光として光伝送路に入射する光分波器と、前記光伝送路からの反射光を、前記光分波器で分岐した他方の光である参照光に合波してヘテロダイン検波する受光手段と、前記受光手段からのヘテロダイン検波信号のビート周波数の違いによって光伝送路内の反射点の位置を測定する分析手段とを具備することを特徴とするものである。
また本発明は、前記光反射率分布測定装置において、反射光と参照光の光路差をx(m)、パルス周期をT(s)、光伝送路中の光速をV(m/s)、mを整数としたときに、分析手段において、光伝送路中の距離x/2+mVT/2における反射率強度を求めることを特徴とするものである。
また本発明は、前記光反射率分布測定装置において、周波数変調器で光を線形に周波数変調する際の周波数掃引速度γ(GHz/s)が測定する光伝送路長L(m)に対してL<V/4γTの関係を満たすことを特徴とするものである。
また本発明は、前記光反射率分布測定装置において、参照光の経路上でVT/2に相当する距離に渡って経路長を可変とする可変遅延手段を設け、光路差xを変えて測定を繰り返すことにより、遅延の可変精度と同精度の距離分解能を持つ光反射率分布を測定することを特徴とするものである。
また本発明は、前記光反射率分布測定装置において、光伝送路中の最も強い反射点までの距離をLrとした時、可変遅延手段の可変遅延を2(Lr−mVT/2)に設定した場合を除外して測定することを特徴とするものである。
本発明の光反射率分布測定方法及び装置は、距離分解能が、参照光の遅延の変化分とパルス幅で決定されるため、周波数掃引範囲・速度を上げるための高価・高機能な変調器が不要となる。また、光ファイバ線路内にフレネル反射などの強い反射があっても、参照光の遅延を変えることでフレネル反射などの強い反射点を避けることができ、光反射率分布測定が可能となる。
以下図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は本発明の実施形態に係る光反射率分布測定装置を示す構成説明図である。図1において、1はレーザ光を発生するレーザ光発生手段、2は単一側波帯周波数変調器、3は時間に対して線形に正弦波周波数を変化する周波数可変正弦波発生器、4は例えばEA変調器またはLN変調器等の強度変調器、5は所定の周期Tでパルスを発生する周期パルス発生手段、6は第1の光分波器、6は第2の光分波器、6は第3の光分波器、7は光の遅延を変える可変遅延手段、8は例えばバランスフォトディテクター等の受光手段、9はRFスペクトル分析手段、10は被測定光ファイバである。
図1に示すように、レーザ光発生手段1から発生したレーザ光は単一側波帯周波数変調器2に出力され、単一側波帯周波数変調器2はレーザ光発生手段1から発生したレーザ光が入力されると共に周波数可変正弦波発生器3から発生した時間に対して線形に変化する正弦波周波数が入力され、前記レーザ光を前記正弦波周波数で周波数変調して正弦波周波数だけシフトした単一側波帯のレーザ光を発生し、それ以外の周波数の光は抑えられる。前記周波数可変正弦波発生器3は図1中に示すように時間tに対して線形に正弦波周波数を掃引できるため、これを単一側波帯周波数変調器2に入力して周波数掃引ができる。前記単一側波帯周波数変調器2から発生した単一側波帯のレーザ光は強度変調器4に出力され、前記強度変調器4は単一側波帯周波数変調器2から発生した単一側波帯のレーザ光を、周期パルス発生手段5で発生した所定の周期Tのパルスによりパルス化を行い、周期的なパルス列に変調した光を出力する。前記強度変調器4からの出力光は第1の光分波器6によって分岐され、一方の光は試験光として第2の光分波器6を介して被測定光ファイバ10に入射される。前記被測定光ファイバ10中で散乱された反射光は第2の光分波器6を介して第3の光分波器6に入射される。前記第1の光分波器6によって分岐された他方の光は参照光として可変遅延手段7を用いて遅延を与えられた後、第3の光分波器6に入射され、被測定光ファイバ10からの反射光と合波される。第3の光分波器6で合波された光は受光手段8で受光されてヘテロダイン検波される。前記受光手段8からのヘテロダイン検波信号はRFスペクトル分析手段9に入力されて解析され、ビート周波数の違いによって被測定光ファイバ10内の反射点の位置を測定することにより、被測定光ファイバ10の長手方向の光反射率分布を測定する。
図2は本発明の実施形態に係る受光のタイミングを示す説明図である。
すなわち、試験光として、周波数掃引させたパルス列を被測定光ファイバ10に入射する。被測定光ファイバ10に入射させるパルス列において、N番目のパルスのスペクトルの中心周波数fは
f=f+NγT (1)
となる。ここで、fは初期光の周波数、γは周波数掃引速度(Hz/s)、Tはパルス列の周期(s)である。
可変遅延手段7による参照光の線路上の可変遅延がx(m)に設定された場合の本実施形態の動作を説明する。
(1) 被測定光ファイバ10中の距離x/2からの反射光は、参照光パルスと同じタイミングで受光手段8に入射するため、反射光強度(反射率強度)に比例したヘテロダイン検波信号を発生する。図2(a)に示すように、この場合の参照光と反射光の周波数差は常に0であり、検出される信号のビート周波数は0となる。
(2) 被測定光ファイバ10中の距離x/2+Δx(Δxはパルス幅よりも大)からの反射光は参照光とパルス幅以上のずれを伴って受光手段8に入射する。したがって、x/2+Δxからの反射光と参照光の相関は0になり、この反射光によるヘテロダイン信号は生じない(図2(b))。
(3) 被測定光ファイバ10中の距離x/2+VT/2(V(m/s)は光ファイバ中の光の速さ)からの反射光は、図2(c)に示すように、参照光とのずれがちょうど入射パルス列の間隔と等しく、この為、参照光のパルスと同じタイミングで入射することになるため、反射光強度に比例したヘテロダイン検波信号を発生する。図2(c)に示すように、この場合の参照光と反射光の周波数差は、常にγTであり、検出される信号のビート周波数はγTとなる。
(4) 被測定光ファイバ10中の距離x/2+mVT/2(mは整数)からの反射光は、図2(d)に示すように、参照光とのずれが、ちょうど入射パルス列の間隔の整数倍に等しく、このため、参照光のパルスと同じタイミングで入射することになり、反射光強度に比例したヘテロダイン検波信号を発生する。図2(d)に示すように、この場合の参照光と反射光の周波数差は、常にmγTであり、検出される信号のビート周波数はmγTである。
以上のように、参照光の遅延がxに設定された場合、検出されるヘテロダイン検波信号には、距離x/2、x/2+VT/2、………、x/2+mVT/2なる反射点の情報が含まれ、それ以外の反射点の情報は含まれていない。また、これら複数の反射点の信号は、各々異なるビート周波数f=mγTを持つため、RFスペクトル分析手段9によって識別することができる。更には、xを0〜VT/2まで順次変更し、同様の測定を繰り返すことにより、線路上の反射光分布を測定することができる。
次に本実施形態で測定可能な光ファイバの最大長Lmaxについて説明する。
図3は本発明の実施形態に係るパルス幅をw(秒)としたときの試験光のパルス列と反射光のパルス列のスペクトルのずれを表す説明図である。図3において、パルス列のスペクトルは、周波数掃引をしているため連続的であるが、周波数掃引による周波数の変化は、パルス幅分の時間では非常に小さいとし、不連続な輝線と考える。
周波数掃引速度γを100GHz/s、パルス列の周期Tを10ns(100MHz)とすれば、周波数掃引による前後するパルス間の周波数変化γTは、1KHzとなる。ここで、パルス列のスペクトルの輝線の間隔は1/T即ち100MHzなので、前後するパルス間の周波数掃引による周波数変化は、スペクトルの輝線の間隔よりもはるかに小さくなるので、パルス列のスペクトルは図3に示すような、通常のパルス列のものと同じであり、周波数掃引の影響は、その輝線群が微小に動くというモデルで考えて問題ない。
パルス列のヘテロダイン検波を行うと、反射光の輝線群と参照光の輝線群が同時に受光され、そのビート信号は直近の輝線同士のビート信号だけでなく、離れた輝線同士のビート信号など、輝線の組合せによってビート信号は様々な周波数を持ってしまう。ここで、パルス列のスペクトルでの輝線の間隔は1/Tである。そこで、直近の輝線同士のビート信号の周波数(mγT)の最大値が、元のパルスの輝線スペクトル群の間隔1/Tの半分よりも小さくなるようにし、RFスペクトル分析手段9で測定する周波数帯を0から上記周波数(mγT)の最大値以下の範囲にすれば、直近の輝線同士の組合せによるビート信号以外のビート信号のスペクトルは混入しない。したがって、受光手段8に必要な帯域は、パルス輝線スペクトル群の1つの間隔の半分で1/2Tとなる。
一方、被測定光ファイバ10の長さをL(m)とすると、mの最大値は、(2L−x)/VTとなる。したがって、上記の条件式で表すと、
mγT=γT×(2L-x)/VT<1/2T (2)
となる。xがLよりはるかに小さいと仮定して、この式(2)を変形すれば、
L<V/4γT=Lmax (3)
となる。γ=100GHz/sとV=2×10m/sを用いれば、Lmaxは50kmとなる。逆に、L(m)の光ファイバ線路を測定するのであれば、式(3)を満たすようγとTを設定する必要がある。
以上より、式(3)を満たす長さの光ファイバ線路において、遅延xの可変精度と同じ精度の距離分解能で、光反射率分布を測定することができる。すなわち、参照光の経路上でVT/2に相当する距離に渡って経路長を可変とする可変遅延手段7を設け、遅延(光路差)xを変えて測定を繰り返すことにより、遅延の可変精度と同精度の距離分解能を持つ光反射率分布を測定することができる。
次に、距離分解能について、パルス幅を考慮して説明する。通常のOFDRでは、パルス光を用いた光ファイバ中の散乱分布測定の距離分解能は、パルス幅によって決まる。このとき、パルス幅は小さければ、分解能が良くなるが、スペクトルが広くなり、それを受光するために受光部の帯域を大きくする必要があり、雑音が大きくなりダイナミックレンジが悪化する。
しかし、本実施形態の方法では、受光する散乱光(反射光)の帯域は、パルス変調によるスペクトルではなく、周期的なパルスを用いることによる輝線群のひとつの間隔、つまり1/Tで決定する。したがって、パルス列の周期を大きくすれば帯域が小さくできるので、帯域を気にすることなくパルス幅を小さくすることができる。本実施形態では、試験光としてパルス列を用いていることから、そのスペクトルがパルス列の周期に依存した間隔の不連続輝線になり、その輝線の1つの間隔内のビート信号を測定すればよいため、この間隔が受光手段8に要求される受光帯域となる。パルス列の周期をTとすると、この間隔は1/Tとなるため、周期Tを大きくすることによって、受光帯域を小さくすることができる。
また、本実施形態では、パルス幅は、測定点の確度を決定する。そして、その測定点の間隔を、遅延xの変化量によって決定できることになる。例えば、遅延xが1mmずつ可変で、パルス幅が1psであれば、被測定光ファイバ10内を、1mmずつの間隔で、それぞれの測定点の確度が0.1mmで測定できる。しかも、上記条件を満たせば、数十kmの光ファイバも測定できる。したがって、本実施形態では、ダイナミックレンジを考慮せずに、長距離の光ファイバを高精度に測定することができる。
次に、本実施形態の方法で、被測定光ファイバ10内に、強い反射がある場合について説明する。
図4は本発明の実施形態に係る強い反射点を測定する遅延の場合の反射光スペクトルを表す説明図である。
遅延xをある一定の値に固定した時、
z=x/2+mVT/2 (4)
の点からの反射光は(m:整数)
=mγT (5)
のビート周波数で受光される。mは整数であるため、ビート周波数は不連続なものとなる。ここで、ある点Lrでフレネル反射などの強い反射があり、かつ、
Lr=x/2+NγT/2 (6)
を満たす整数Nが存在するとき、このNを用いて、点Lrにおける反射は、
f=NγT (7)
と表されるビート周波数として検出される。
レーザ光発生手段1等の光源の位相雑音がないと仮定すると、光源スペクトルが幅を持たないため、図3に示すようにパルス列のスペクトルは完全な輝線群となり、そのビート信号も輝線となる。このときのビート信号のスペクトルを図4(a)に示す。このように、光源の位相雑音がないと仮定すると、強い反射が受光されても何も問題はない。
しかし、実際には光源には位相雑音が存在し、光源のスペクトルは幅を持ち、図3にあるパルス列の輝線はそれぞれある幅を持つ。このため、ビート信号も幅を持ってしまい、図4(b)のようなビート信号のスペクトルが測定される。各点での反射光強度を、その各点に対応した周波数でのスペクトル輝線の強度とするので、強い反射光の強度が、弱い反射光強度よりもはるかに大きい場合、他の点からの弱い反射光のスペクトルに重なってしまい、強い反射点近傍での弱い反射光強度は測定されず、強い反射のスペクトル幅の裾がその点での反射光強度として測定されてしまう。
図5は本発明の実施形態に係る強い反射点を測定する遅延の場合と、測定しない場合の反射光スペクトルを表す説明図である。図5(a)は遅延がxのときの反射光のスペクトルを示し、図5(b)は遅延がx+dxのときの反射光のスペクトルを示す。
図5(a)は、図4(b)でのスペクトルで、式(5)に対応した不連続な周波数でのスペクトル強度を式(4)を用いて距離に換算したものである。図4(b)では、光源の位相雑音により、測定可能な周波数でのスペクトルが広がりを持っているが、式(4)から距離に換算するときにmが整数であるため、図5(a)のように、不連続な輝線の分布になる。一方、図5(b)は、遅延xをx+dxに変えた結果である。このとき、式(4)、式(5)より、測定できる不連続な周波数点に対応した反射点は、遅延がxのときとdx/2だけずれるため、図5(a)と図5(b)のように、反射光分布の点はdx/2だけずれる。したがって、遅延がxからx+dxに変わるときは、Lrでの強い反射のスペクトルの広がりはLrの近傍の弱い反射光に混入しない。
図6は本発明の実施形態に係る強い反射が混入された反射光分布とそれを消去した反射光分布を表す説明図である。
強い反射がある場合に、遅延xを0からVT/2まで変化させて被測定光ファイバ10全体を測定させ、測定結果をOFDRのような、距離と散乱光の関係として表すには、全てのxでの測定結果から求められる各距離での反射光強度を距離方向に並べればよい。全てのxの値での結果(図5(a)や図5(b)に示すようなスペクトルを足した結果)は図6(a)に示すような図になる。
OFDRなどの方法では、反射によるスペクトルの広がりが連続的なので、他の測定点の散乱光に影響するが、本実施形態では、反射光を測定した遅延の時の他の点のスペクトルにのみ影響するため、反射のスペクトルが不連続なピークとして現れる。このため、強い反射点と、そこからVT/2の距離の点までの間などの強い反射近傍での弱い反射光が測定できる。
強い反射の距離Lrに対して、その強い反射の裾の影響を受けている測定データは、式(4)より、遅延を2(Lr−mVT/2)にしたときの測定データである。強い反射のない弱い反射光分布のデータは、遅延を2(Lr−mVT/2)にしたときのデータを除外すれば得ることができる。強い反射のデータを消去した、距離に対する反射光分布を図6(b)に示す。すなわち、被測定光ファイバ10中の最も強い反射点までの距離をLrとした時、可変遅延手段7の可変遅延を2(Lr−mVT/2)に設定した場合を除外して測定することにより、強い反射のない弱い反射光分布のデータを得ることができる。
なお、本発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
本発明の実施形態に係る光反射率分布測定装置を示す構成説明図である。 本発明の実施形態に係る受光のタイミングを示す説明図である。 本発明の実施形態に係るパルス幅をw(秒)としたときの試験光のパルス列と反射光のパルス列のスペクトルのずれを表す説明図である。 本発明の実施形態に係る強い反射点を測定する遅延の場合の反射光スペクトルを表す説明図である。 本発明の実施形態に係る強い反射点を測定する遅延の場合と、測定しない場合の反射光スペクトルを表す説明図である。 本発明の実施形態に係る強い反射が混入された反射光分布とそれを消去した反射光分布を表す説明図である。
符号の説明
1…レーザ光発生手段、2…単一側波帯周波数変調器、3…周波数可変正弦波発生器、4…強度変調器、5…周期パルス発生手段、6…第1の光分波器、6…第2の光分波器、6…第3の光分波器、7…可変遅延手段、8…受光手段、9…RFスペクトル分析手段、10…被測定光ファイバ。

Claims (10)

  1. 光伝送路の長手方向の光反射率分布を測定する光反射率分布測定方法であって、
    時間に対して線形に周波数が変化するように周波数変調した光を周期的なパルス列に変調する第1のステップと、
    前記第1のステップで得られた光を分岐し、一方の光を試験光として光伝送路に入射する第2のステップと、
    前記光伝送路からの反射光を、前記第1のステップで得られた光を分岐した他方の光である参照光に合波してヘテロダイン検波する第3のステップと、
    前記第3のステップで得られたヘテロダイン検波信号のビート周波数の違いによって光伝送路内の反射点の位置を測定する第4のステップと
    よりなることを特徴とする光反射率分布測定方法。
  2. 反射光と参照光の光路差をx(m)、パルス周期をT(s)、光伝送路中の光速をV(m/s)、mを整数としたときに、光伝送路中の距離x/2+mVT/2における反射率強度を求めることを特徴とする請求項1に記載の光反射率分布測定方法。
  3. 光を線形に周波数変調する際の周波数掃引速度γ(GHz/s)と測定する光伝送路長L(m)がL<V/4γTの関係を満たすことを特徴とする請求項2に記載の光反射率分布測定方法。
  4. 参照光の経路上でVT/2に相当する距離に渡って経路長を可変とする可変遅延をし、光路差xを変えて測定を繰り返すことにより、遅延の可変精度と同精度の距離分解能を持つ光反射率分布を測定することを特徴とする請求項2又は3に記載の光反射率分布測定方法。
  5. 光伝送路中の最も強い反射点までの距離をLrとした時、可変遅延を2(Lr−mVT/2)に設定した場合を除外して測定することを特徴とする請求項4に記載の光反射率分布測定方法。
  6. 光を発生する光発生手段と、
    時間に対して線形に周波数を変化する周波数可変発生器と、
    前記光発生手段から発生した光が入力されると共に、前記周波数可変発生器から発生した周波数が入力され、前記光を前記周波数で周波数変調する周波数変調器と、
    所定の周期でパルスを発生する周期パルス発生手段と、
    前記周波数変調器からの出力が入力されると共に、前記周期パルス発生手段からの出力が入力され、周期的なパルス列に変調した光を出力する光強度変調器と、
    前記光強度変調器からの出力光を分岐し、一方の光を試験光として光伝送路に入射する光分波器と、
    前記光伝送路からの反射光を、前記光分波器で分岐した他方の光である参照光に合波してヘテロダイン検波する受光手段と、
    前記受光手段からのヘテロダイン検波信号のビート周波数の違いによって光伝送路内の反射点の位置を測定する分析手段と
    を具備することを特徴とする光反射率分布測定装置。
  7. 反射光と参照光の光路差をx(m)、パルス周期をT(s)、光伝送路中の光速をV(m/s)、mを整数としたときに、分析手段において、光伝送路中の距離x/2+mVT/2における反射率強度を求めることを特徴とする請求項6に記載の光反射率分布測定装置。
  8. 周波数変調器で光を線形に周波数変調する際の周波数掃引速度γ(GHz/s)が測定する光伝送路長L(m)に対してL<V/4γTの関係を満たすことを特徴とする請求項7に記載の光反射率分布測定装置。
  9. 参照光の経路上でVT/2に相当する距離に渡って経路長を可変とする可変遅延手段を設け、光路差xを変えて測定を繰り返すことにより、遅延の可変精度と同精度の距離分解能を持つ光反射率分布を測定することを特徴とする請求項7又は8に記載の光反射率分布測定装置。
  10. 光伝送路中の最も強い反射点までの距離をLrとした時、可変遅延手段の可変遅延を2(Lr−mVT/2)に設定した場合を除外して測定することを特徴とする請求項9に記載の光反射率分布測定装置。
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