JP4847235B2 - トナーおよび画像形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、像担持体上に形成された潜像に現像剤を付着させて可視化する電子写真方式や静電記録方式などの複写機、プリンタ等の画像形成装置に使用されるトナーおよび画像形成方法に関するものである。
最近の複写機やプリンターには、小型化、軽量化、高信頼性といった要求が強まり、トナー性能に対する要求も厳しいものとなってきている。例えば、低温定着性や耐オフセット性を損なうことなく、感光体へのフィルミングや、キャリアやスリーブの如きトナー担持体の表面をより一層汚染しにくい耐久性の優れたトナーが求められている。
そのような要望を達成するためにトナーの物性、特に分子量を規定した提案が数多くなされてきた。
これまで数種の溶媒に可溶な成分の量、分子量や酸価等を規定したトナーが提案されている(例えば特許文献1参照)。しかしながら、極低分子量の成分に関しては改良の余地があり、より厳しい環境条件においては更なる改善が求められる。
また、低分子量成分の量を規定したトナーが提案されている(例えば特許文献2参照)。しかしながら、最良の形態となる実施例の明示がなく効果が不明瞭であった。厳しい環境や厳しい電子写真条件においては更なる改善が求められる。
さらに、分子量分布が複数のピークを有し、最小分子量のピークの位置が5万以下では、最大分子量のピークの位置が20万以上である懸濁重合法により得られるトナーが提案されている(例えば特許文献3参照)。しかしながら、低温定着性という観点から現状では更なる改善が求められる。
一方、GPCにおいて、分子量500〜2,000の領域にピークMp1を有し、さらに、分子量10,000〜10万の領域にピークMp2を有し、重量平均分子量(Mw)が10,000〜80,000であり、数平均分子量(Mn)が1,500〜8,000であり、Mw/Mnの比が3以上であるカラートナーが提案されている(例えば特許文献4参照)。この場合には、耐オフセット性に優れ、且つ、彩度が高く鮮明なカラー画像の得られるカラートナーが得られるものであるが、低温定着性を損なうことなく、感光体へのフィルミングや、キャリアやスリーブなどのトナー担持体の表面をより一層汚染しにくいトナーの開発が必要となってきている。
他にもトナーの分子量分布に関しては、定着性や現像安定性に優れたトナーが開示され(例えば特許文献5乃至9等参照)、様々な画像形成方法における改善を行っている。しかしながら、ピクトリアルな画像を光沢ムラのない均一な画像を提供するという観点から現状では更なる改善が求められる。
このように種々問題を総じて解決するトナーが存在しないのが現状である。
特開2000−56511号公報 特開2004−226670号公報 特開平3−251853号公報 特開平3−39971号公報 特開平4−356057号公報 特開平7−84380号公報 特開平9−230630号公報 特開平9−50150号公報 特開平10−333359号公報
本発明は、上記状況を鑑み、高速、高画質、高耐久および高環境安定性を満足するトナーおよび画像形成方法を提供することを目的とする。
上記目的は以下の本発明によって達成される。すなわち、
少なくとも着色剤、ワックス、極性樹脂を含有するトナー粒子と無機微粉体を有するトナーであって、該極性樹脂は下記を満たすことを特徴とするトナー。
1)トルエン溶媒に溶解し、該溶解液を同量の蒸留水と振とうした場合の水層のUVスペクトルにおいて、600nmでの吸光度(Abs)が0乃至0.5であって、該水層中に抽出される該極性樹脂の成分が0乃至0.5質量%であり、
2)トルエン可溶成分の重量平均分子量をMw1、酸価をA(mgKOH/g)とし、該極性樹脂がエタノール可溶分成分を0.2乃至1.2質量%含有しており、該極性樹脂のエタノール可溶成分の重量平均分子量をMw2、酸価をB(mgKOH/g)とした時、
1.5<Mw1/Mw2<25 0.03<A/B<0.15
であることによって、本発明が達成される。
本発明によれば、トナー劣化抑制に優れ、部材汚染抑制に優れた現像剤が得られる。
また本発明によれば、現像安定性や転写性に優れた現像剤が得られる。
さらに本発明によれば、定着性に優れた現像剤が得られる。
さらに本発明によれば、高温高湿環境下長期に放置されたような状況においても優れた保存性が得られる。
さらに本発明によれば、高温高湿環境下長期に放置されたような状況においても優れた現像性が得られる。
またさらに本発明によれば、着色剤の分散性が良好な現像剤が得られる。
本発明は、
少なくとも着色剤、ワックス、極性樹脂を含有するトナー粒子と無機微粉体を有するトナーであって、該極性樹脂は、
1)トルエン溶媒に溶解し、該溶解液を同量の蒸留水と振とうした場合の水層のUVスペクトルにおいて、600nmでの吸光度(Abs)が0乃至0.5であって、該水層中に抽出される該極性樹脂の成分が0乃至0.5質量%であり、
2)エタノール可溶分成分を0.2乃至1.2質量%含有しており、該極性樹脂のトルエン可溶成分の重量平均分子量をMw1、酸価をA(mgKOH/g)とし、該極性樹脂のエタノール可溶成分の重量平均分子量をMw2、酸価をB(mgKOH/g)とした時、
1.5<Mw1/Mw2<25 0.03<A/B<0.15
であることを特徴とする。
本発明においては使用するトナーに関して、上述の1)及び2)の項目を同時に満たすことにより低温低湿環境から高温高湿環境まで様々な状況においても帯電性や転写性が良好であり、特に高温高湿環境において長期放置されたような場合においても良好な結果が得られるものである。また、加圧力が低いような定着器において低温定着性に優れる。
具体的には下述していく。
本発明においては、まず1)該トナー中の極性樹脂はトルエン溶媒に溶解し、該溶解液を同量の蒸留水と振とうした場合の水層のUVスペクトルにおいて、600nmでの吸光度(Abs)が0乃至0.5であって、該水層中に抽出される該極性樹脂の成分が0乃至0.5質量%であることが必要である。
トナーに使用される樹脂成分にはメインの成分の結着樹脂と極性基を持つ極性樹脂成分が存在するが、本発明においては特に極性樹脂成分の設計が重要である。
該トナー中の極性樹脂はトルエン溶媒に溶解し、該溶解液を同量の蒸留水と振とうした場合の水層の状態は樹脂成分の水への親和性を示す。これが白濁し水層のUVスペクトルにおいて、600nmでの吸光度(Abs)が0.5を超えると例えば高温高湿条件下に長時間放置された場合にトナーの表面状態が変化し電子写真特性(帯電量、カブリ等)が悪化しやすくなる。
したがって、水層のUVスペクトルにおいて、600nmでの吸光度(Abs)が0.5以下にすることが必要である。
その場合、水層に移行する成分が0.5質量%を超えると上記のような高温高湿環境下長時間放置での電子写真特性(帯電量、カブリ等)はより悪化しやすくなる。
本発明においてはトルエン溶媒に溶解し、該溶解液を同量の蒸留水と振とうした場合の水層のUVスペクトルにおいて、600nmでの吸光度(Abs)が0.2以下であると 上述の帯電量、カブリ等の悪化がさらに軽減でき好ましい。
同様に水層中に抽出される該極性樹脂の成分が0.4質量%以下であると好ましい。
ここで本発明の水層の抽出方法を以下に示す。
<水層の抽出方法>
以下のように測定された値をもって定義する。
トナーサンプル0.1gを秤量し、溶媒としてトルエン50mlを用いて常温(20℃)にて4時間攪拌溶解し、該溶液に50mlの蒸留水を加え振とうする。12時間静置後、下層を分液し水層とする。なお、3層以上に分かれた場合は最下層を水層とする。
本発明においては、次に、2)該極性樹脂がエタノール可溶分成分を0.2乃至1.2質量%含有しており、該極性樹脂のトルエン可溶成分の重量平均分子量をMw1、酸価をA(mgKOH/g)とし、該極性樹脂のエタノール可溶成分の重量平均分子量をMw2、酸価をB(mgKOH/g)とした時、
1.5<Mw1/Mw2<25 0.03<A/B<0.15
であることが必要である。
該トナー中の極性樹脂はほぼトルエンに可溶し、その分子量分布はほぼ樹脂全体の分子量分布と考えてよい。また、エタノール可溶成分は低分子量でかつ親和性の高い成分であり、この成分を制御することが重要である。エタノール可溶分成分を0.2乃至1.2質量%に制御すると現像特性(帯電量、カブリ等)が良好であり、長期耐久においても劣化が少ない。更には定着特性にも優れる。
エタノール可溶分成分が0.2質量%未満であると、表面の柔軟性がなくなり長期耐久等によりトナーが砕け部材融着が起こりやすくなる。また定着特性特に加圧力が低い定着器においては低温定着性に満足が行かない。
エタノール可溶分成分が1.2質量%を超えると、転写性が悪化し、現像性においてもカブリが多くなる。
本発明においてはエタノール可溶分成分を0.4乃至1.0質量%に制御すると上述の効果が増し好ましい。
さらには極性樹脂のトルエン可溶成分の重量平均分子量をMw1、酸価をA(mgKOH/g)とし、該極性樹脂のエタノール可溶成分の重量平均分子量をMw2、酸価をB(mgKOH/g)とした時、
1.5<Mw1/Mw2<25であると、現像特性(帯電量、カブリ等)が良好であり、長期耐久においても劣化が少ない。更には定着特性にも優れる。
1.5>Mw1/Mw2であると、Mw1が小さすぎる場合であり、転写性が悪化し、現像性においてもカブリが多くなる傾向にある。
Mw1/Mw2>25であると、Mw1が大きすぎる場合やMw2が小さすぎる場合であり、Mw1が大きすぎる場合にはトナー破断が生じやすくなり、Mw2が小さすぎる場合には転写性が悪化し、現像性においてもカブリが多くなる傾向にある。
本発明においては5<Mw1/Mw2<15であると、上述の効果が増し好ましい。
一方、0.03<A/B<0.15であると、現像特性(帯電量、カブリ等)が優れる。
0.03>A/Bであると、トナー全体酸価に対してエタノール可溶分酸価が大きすぎる場合であり、転写性が悪化し、現像性においてもカブリが多くなる傾向にある。
A/B>0.15であると、トナー全体酸価が大きすぎるか、エタノール可溶分酸価が小さすぎる場合であり、どちらも現像性においてもカブリが多くなる傾向にある。
本発明においては0.05<A/B<0.13であると、上述の効果が増し好ましい。
本発明においては更に該極性樹脂のエタノール可溶成分の酸価をB(mgKOH/g)とした時、
70<B<150であると上記効果が促進されより好ましい。
<トルエン可溶分、エタノール可溶分の分子量分布の測定方法>
GPC測定用の試料は以下のようにして作製する。
結着樹脂を溶媒(トルエンまたはエタノール)中に入れ、2時間放置した後、十分振とうし良く混ぜ、更に12時間以上静置する。このとき放置時間が24時間以上となるようにする。本発明では24時間である。
上記溶液をメンブランフィルターにより固液分離し、液層をエバポレーターにより溶媒を除去する。
乾固した樹脂をTHF溶媒中に入れ、2時間放置した後、十分振とうし良く混ぜ、更に12時間以上静置する。このとき放置時間が24時間以上となるようにする。本発明では24時間である。
その後、サンプル処理フィルター(ポアサイズ0.45〜0.5μm、たとえば、マイショリディスクH−25−5 東ソー社製、エキクロディスク25CR ゲルマン サイエンス ジャパン社製などが利用できる)を通過させたものを、GPCの試料とする。樹脂濃度は、樹脂成分が0.5〜5mg/mlとなるように調整する。
結着樹脂のTHF可溶成分のGPCによる分子量及び分子量分布は以下の方法で測定される40℃のヒートチャンバ中でカラムを安定化させ、この温度におけるカラムに、溶媒としてTHFを毎分1mlの流速で流し、THF試料溶液を約100μl注入して測定する。試料の分子量測定にあたっては、試料の有する分子量分布を、数種の単分散ポリスチレン標準試料により作成された検量線の対数値とカウント数との関係から算出する。検量線作成用の標準試料としては、たとえば、東ソー社製あるいは、昭和電工社製の分子量が102〜107程度のものを用い、少なくとも10点程度の標準ポリスチレン試料を用いるのが適当である。検出器にはRI(屈折率)検出器を用いる。カラムとしては、市販のポリスチレンジェルカラムを複数本組み合わせるのが良く、たとえば昭和電工社製のshodex GPC KF−801,802,803,804,805,806,807,800Pの組み合わせや、東ソー社製のTSKge1G1000H(HXL),G2000H(HXL),G3000H(HXL),G4000H(HXL),G5000H(HXL),G6000H(HXL),G7000H(HXL) TSKguardcolumnの組み合わせが挙げられる。
特に、カラム構成は、昭和電工社製A−801、802、803、804、805、806及び807を連結したものが好ましい。
ここでエタノール溶媒に対する可溶分の測定方法を以下に示す。
<エタノール可溶分の抽出および測定方法>
本発明におけるエタノール可溶分とは、トナー中の樹脂組成物中のエタノール溶媒に対して可溶となったトナー表層近くに存在する中程度高分子ポリマー成分の重量割合を示す。該可溶分とは、以下のように測定された値をもって定義する。
トナーサンプル1.0gを秤量し、溶媒としてエタノール60mlを用いて常温(20℃)にて12時間攪拌抽出し、該混合溶媒によって抽出された可溶成分をエバポレートした後、100℃で数時間真空乾燥し、該混合溶媒可溶樹脂成分量を秤量する。
本発明において用いられるワックスとしては、パラフィンワックス、ポリオレフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロピッシュワックスの如きポリメチレンワックス、アミドワックス、ケトンワックス、高級脂肪酸、長鎖アルコール、エステルワックス及びこれらのグラフト化合物、ブロック化合物の如き誘導体が挙げられる。
好ましく用いられるワックスとしては、炭素数15乃至100個の直鎖状のアルキルアルコール、直鎖状脂肪酸、直鎖状酸アミド、直鎖状エステルあるいは、モンタン系誘導体が挙げられる。これらワックスから液状脂肪酸の如き不純物を予め除去してあるものも好ましい。
さらに、好ましく用いられるワックスは、アルキレンを高圧下でラジカル重合あるいは低圧下でチーグラー触媒又は、その他の触媒を用いて重合した低分子量のアルキレンポリマー;高分子量のアルキレンポリマーを熱分解して得られるアルキレンポリマー;アルキレンを重合する際に副生する低分子量アルキレンポリマーを分離精製したもの、;一酸化炭素及び水素からなる合成ガスからアーゲ法により得られる炭化水素ポリマーの蒸留残分から、あるいは、蒸留残分を水素添加して得られる合成炭化水素から、特定の成分を抽出分別したポリメチレンワックスが挙げられる。これらワックスには酸化防止剤が添加されていてもよい。
トナー内の含有量としてはワックスを6乃至15質量%含有していることが好ましい。
次に本発明においては、トナーの平均円形度が0.960乃至0.990であることが好ましい。
ここにフロー式粒子像測定装置とは粒子撮像の画像解析を統計的に行う装置であり、平均円形度は該装置を用い次式によって求められた円形度の相加平均によって算出される。
Figure 0004847235
上式において、粒子投影像の周囲長とは、二値化された粒子像のエッジ点を結んで得られる輪郭線の長さであり、相当円の周囲長とは、二値化された粒子像と同じ面積を有する円の外周の長さである。円相当径とは、測定された粒子の2次元画像の面積と同面積を有する円の直径である。
フロー式粒子像測定装置としてFPIA−2100(シスメックス社製)を用いる。測定方法としては、イオン交換水に界面活性剤(好ましくは和光純薬製コンタミノン)を0.1〜0.5質量%加えて調整した溶液10ml(20℃)に測定試料を0.02g加えて均一に分散させて試料分散液を調製した。分散させる手段としてはエスエムテー社製の超音波分散機UM−50(振動子は5φのチタン合金チップ)を用い、分散時間は5分とし、その際、分散媒の温度が40℃以上にならないように冷却した。測定は0.60〜400μmの範囲を226チャンネルに分割し、実際の測定では円相当径が0.60μm以上159.21μm未満の範囲で粒子の測定を行う。
平均円形度が0.960乃至0.990であると、トナー形状が球形に近いため転写残が少なく、ローラーにおける帯電やクリーニング部における回収において負荷が少なく良好な結果が得られる。平均円形度が0.960未満の場合、トナーの転写残が多く、帯電ローラー汚染やクリーニング部における融着が起こりやすくなる。
本発明トナーの130℃におけるメルトインデックス値(MI)が8乃至50であることが好ましい。
これは様々な機能物質の複合体であるトナーの挙動を、材料物質の物性や添加量だけで判断することは困難であることと、結着樹脂のゲル分(不溶分)、非ゲル分(可溶分)、そして離型剤の複合体として評価できることに鑑みている。
本発明において、トナーのメルトインデックス(温度130度,荷重1.2kg)の10分間での吐出量を8乃至50gにすることで、現像における耐久安定性を損なうことなく、色再現性および定着性の安定したフルカラー画像を得ることができる。トナーのメルトインデックスが8未満となると、加圧力の低い定着器における定着性に劣ったり混色が不十分となり色再現性に劣る。トナーのメルトインデックスが50を超えると、現像における耐久安定性が悪くなり、定着性においても耐高温オフセット性に劣る結果となりやすい。
ここでトナーのメルトインデックスの測定方法を以下に示す。
<メルトインデックスの測定>
メルトインデックスとは、任意の温度、荷重における10分間での吐出量を示す。本発明においては以下の条件で測定した値とする。これは基本的に<JIS規格K−7210>に準拠している。
測定装置としてSemi−automatic 2−A Melt Index(Toyo Seiki Co.Ltd)を使用する。
空洞内径2.095mmのオリフィスを入れ、あらかじめ130℃に温調しておき、ここにトナーサンプル3〜8gを秤量して投入する。この時、気泡が入らないように注意しながら金属製ピストンをセットし、5分以上温度を保つ。その後、ピストンとおもりの合計が1.2kgとなるような荷重を一定にかけながら測定を行う。測定は任意の時間で行い、10分間の吐出量に換算しても良い。
本発明のトナーを製造する方法は、懸濁重合法を用いて直接トナーを生成する方法;単量体には可溶で水溶性重合開始剤の存在下で直接重合させてトナー粒子を生成するソープフリー重合法に代表される乳化重合法によるトナー粒子の製造などが挙げられる。また、マイクロカプセル製法のような界面重合法、in situ重合法、コアセルベーション法などの製造も挙げられる。さらに、少なくとも1種以上の微粒子を凝集させ所望のトナーを得る界面会合法なども挙げられる。あるいは、粉砕法によって得られたトナーを、機械的衝撃力で球形化する方法などが挙げられる。
中でも、小粒径のトナー粒子が容易に得られる懸濁重合方法が特に好ましい。トナー粒子の製造方法として懸濁重合を利用する場合には、以下の如き製造方法によって直接的にトナー粒子を製造することが可能である。
単量体中に着色剤,重合開始剤,架橋剤,その他の添加剤を加え、ホモジナイザー,超音波分散機等によって均一に溶解又は分散せしめた単量体組成物を、分散安定剤を含有する水系媒体中に通常の攪拌機またはホモミキサー,ホモジナイザー等により分散せしめる。好ましくは単量体組成物の液滴が所望のトナー粒子のサイズを有するように攪拌速度・時間を調整し、造粒する。その後は、分散安定剤の作用により、粒子状態が維持され、且つ粒子の沈降が防止される程度の攪拌を行えば良い。重合温度は40℃以上、通常50〜80℃(好ましくは55〜70℃)の温度に設定して重合を行う。重合反応後半に昇温しても良く、必要に応じPH変更しても良い。本発明では、更に、トナーの定着時の臭いの原因となる未反応の重合性単量体、副生成物等を除去するために反応後半、又は、反応終了後に一部水系媒体を留去しても良い。反応終了後、生成したトナー粒子を洗浄・ろ過により収集し、乾燥する。
以下に重合法トナーの材料に関して記載する。
本発明のトナーを重合方法で製造する際に用いられる重合性単量体としては、ラジカル重合が可能なビニル系重合性単量体が用いられる。該ビニル系重合性単量体としては、主に単官能性重合性単量体を使用する。単官能性重合性単量体としては、スチレン;α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、ο−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレンの如きスチレン誘導体;メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、iso−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、iso−ブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、n−アミルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、n−ノニルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ベンジルアクリレート、ジメチルフォスフェートエチルアクリレート、ジエチルフォスフェートエチルアクリレート、ジブチルフォスフェートエチルアクリレート、2−ベンゾイルオキシエチルアクリレートの如きアクリル系重合性単量体;メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、iso−プロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、iso−ブチルメタクリレート、tert−ブチルメタクリレート、n−アミルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、n−オクチルメタクリレート、n−ノニルメタクリレート、ジエチルフォスフェートエチルメタクリレート、ジブチルフォスフェートエチルメタクリレートの如きメタクリル系重合性単量体;メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニル、ギ酸ビニルの如きビニルエステル;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルの如きビニルエーテル;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロピルケトンの如きビニルケトンが挙げられる。
本発明においては、上記した単官能性重合性単量体を単独或いは、2種以上組み合わせて使用する。
本発明においては反応の補助として水溶性開始剤を併用しても良い。例として過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、2,2’−アゾビス(N,N’−ジメチレンイソブチロアミジン)塩酸塩、2,2’−アゾビス(2−アミノジノプロパン)塩酸塩、アゾビス(イソブチルアミジン)塩酸塩、2,2’−アゾビスイソブチロニトリルスルホン酸ナトリウム、硫酸第一鉄又は過酸化水素が挙げられる。
重合性単量体の重合度を制御する為に、連鎖移動剤,重合禁止剤等を更に添加し用いることも可能である。
分散安定剤としては、リン酸三カルシウム,リン酸マグネシウム,リン酸アルミニウム,リン酸亜鉛,炭酸カルシウム,炭酸マグネシウム,水酸化カルシウム,水酸化マグネシウム,水酸化アルミニウム,メタケイ酸カルシウム,硫酸カルシウム,硫酸バリウム,ベントナイト,シリカ,アルミナ,ヒドロキシアパタイト等が挙げられる。通常単量体組成物100質量部に対して水300〜3000質量部を分散媒体として使用するのが好ましい。
有機系化合物としては例えばポリビニルアルコール,ゼラチン,メチセルロース,メチルヒドロキシプロピルセルロース,エチルセルロース,カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩,デンプン等が使用される。これら分散剤は、重合性単量体100質量部に対して0.2〜2.0質量部を使用することが好ましい。
その他好ましく用いられる分散安定剤としては、硫酸,炭酸,燐酸,ピロ燐酸,ポリ燐酸の難水溶性金属塩があり、これらは分散媒中で高速攪拌下において酸アルカリ金属塩とハロゲン化金属塩との反応によって調製されることが好ましい。
これら分散剤の微細化のため0.001〜0.1質量%の界面活性剤を併用しても良い。具体的には市販のノニオン,アニオン,カチオン型の界面活性剤が利用できる。例えばドデシル硫酸ナトリウム,テトラデシル硫酸ナトリウム,ペンタデシル硫酸ナトリウム,オクチル硫酸ナトリウム,オレイン酸ナトリウム,ラウリル酸ナトリウム,ステアリン酸カリウム,オレイン酸カルシウム等が好ましく用いられる。
本発明において縮合系化合物を用いる場合、例えば、ポリエステル、ポリカーボネート、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド、セルロースなどが挙げられる。より好ましくは材料の多様性からポリエステルが望まれる。
本発明に用いられる着色剤は、カーボンブラックあるいは以下に示したような公知のイエロー/マゼンタ/シアン着色剤が利用される。
イエロー着色剤としては、縮合アゾ化合物,イソインドリノン化合物,アンスラキノン化合物,アゾ金属錯体,メチン化合物,アリルアミド化合物に代表される化合物が用いられる。具体的には、C.I.ピグメントイエロー12、13、14、15、17、62、74、83、93、94、95、109、110、111、128、129、147、151、154、155、168、180等が好適に用いられる。
マゼンタ着色剤としては、縮合アゾ化合物,ジケトピロロピロール化合物,アントラキノン,キナクリドン化合物,塩基染料レーキ化合物,ナフトール化合物,ベンズイミダゾロン化合物,チオインジゴ化合物,ペリレン化合物が用いられる。具体的には、C.I.ピグメントレッド2、3、5、6、7、23、48;2、48;3、48;4、57;1、81;1、122、146、166、150、169、177、184、185、202、206、220、221、254が特に好ましい。
本発明に用いられるシアン着色剤としては、銅フタロシアニン化合物及びその誘導体,アントラキノン化合物,塩基染料レーキ化合物等が利用できる。具体的には、C.I.ピグメントブルー1、7、15、15:1、15:2、15:3、15:4、60、62、66等が特に好適に利用される。
これらの着色剤は、単独又は混合し更には固溶体の状態で用いることができる。本発明の着色剤は、色相角,彩度,明度,耐侯性,OHP透明性,トナー中への分散性の点から選択される。該着色剤の添加量は、樹脂100質量部に対し1〜20質量部添加して用いられる。
本発明に用いられる着色剤はpH6乃至12である事がよい。上記の範囲となると着色剤の分散性が向上し優れた着色力、発色性が得られる。これは、pH6乃至12の着色剤を使用することにより本発明の極性樹脂成分と着色剤の相互作用による効果と考えられる。
中でも黒色着色剤としてはpH8.5乃至12のカーボンブラックであることがよい。上記の範囲となると着色剤の分散性が向上し優れた着色力が得られる。これは、pH8.5乃至12の黒色着色剤を使用することにより本発明の極性樹脂成分と着色剤の相互作用による効果と考えられる。
本発明に使用できるトナーの添加剤としては、オイル処理されたシリカ,チタニア等の無機微粒子が好適に用いられる。その他、酸化ジルコニウム,酸化マグネシウムの如き酸化物の他に、炭化ケイ素,チッ化ケイ素,チッ化ホウ素,チッ化アルミニウム,炭酸マグネシウム,有機ケイ素化合物なども併用することが可能である。
シリカは、出発材料あるいは温度等の酸化の条件により、ある程度任意に、一次粒子の合一をコントロールできる点で好ましい。例えば、かかるシリカは硅素ハロゲン化物やアルコキシドの蒸気相酸化により生成されたいわゆる乾式法またはヒュームドシリカと称される乾式シリカ及びアルコキシド,水ガラス等から製造されるいわゆる湿式シリカの両者が使用可能であるが、表面及びシリカ微粉体の内部にあるシラノール基が少なく、またNa2O,SO3 2-の如き製造残滓の少ない乾式シリカの方が好ましい。また乾式シリカにおいては、製造工程において例えば、塩化アルミニウム,塩化チタン等他の金属ハロゲン化合物を硅素ハロゲン化合物と共に用いることによって、シリカと他の金属酸化物の複合微粉体を得ることも可能でありそれらも包含する。
更に、上記シリカは疎水化処理されていることが、トナーの帯電量の温度や湿度の如き環境依存性を少なくするため及びトナー表面からの過剰な遊離を防止するために良い。この疎水化処理剤としては、例えばシランカップリング剤、チタンカップリング剤,アルミニウムカップリング剤の如きカップリング剤が挙げられる。特にシランカップリング剤が、無機酸化物微粒子上の残存基あるいは吸着水と反応し均一な処理が達成され、トナーの帯電の安定化,流動性付与の点で好ましい。
シランカップリング剤は、下記一般式
Rm SiYn
R:アルコキシ基
m:1〜3の整数
Y:アルキル基
ビニル基、グリシドキシ基、メタクリル基を含む炭化水素基
n:1〜3の整数
で表されるものであり、例えばビニルトリメトキシシラン,ビニルトリエトキシシラン,γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン,ビニルトリアセトキシシラン,メチルトリメトキシシラン,メチルトリエトキシシラン,イソブチルトリメトキシシラン,ジメチルジメトキシシラン,ジメチルジエトキシシラン,トリメチルメトキシシラン,ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン,フェニルトリメトキシシラン,n−ヘキサデシルトリメトキシシラン,n−オクタデシルトリメトキシシラン等を挙げることができる。
より好ましくは、Ca2a+1−Si(OCb2b+13
a=4〜12、b=1〜3である。
ここで、一般式におけるaが4より小さいと、処理は容易となるが疎水性が十分に達成できない。またaが12より大きいと疎水性は十分になるが、粒子同士の合一が多くなり、流動性付与能が低下してしまう。
bは3より大きいと反応性が低下して疎水化が十分に行われなくなってしまう。したがって上記一般式におけるaは4〜12、好ましくは4〜8、bは1〜3、好ましくは1〜2が良い。
シリカのオイル処理に関しては、未処理のシリカに直接オイルで処理しても構わないが、上記疎水化処理をしたシリカにさらにオイル処理をすることが、帯電安定性の観点からより好ましい。オイルとしては、ジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、パラフィン、ミネラルオイル等が使用できるが、なかでも環境安定性に優れたジメチルポリシロキサンが好適である。処理に用いるオイル量は、シリカ微粒子母体100質量部に対して2〜40質量部までが適量である。
本発明のトナーにおいては、実質的な悪影響を与えない範囲内で更に他の添加剤、例えばポリフッ化エチレン粉末、ステアリン酸亜鉛粉末、ポリフッ化ビニリデン粉末の如き滑剤粉末;酸化セリウム粉末、炭化硅素粉末、チタン酸ストロンチウム粉末の如き研磨剤、酸化アルミニウム粉末の如きケーキング防止剤、あるいは例えばカーボンブラック粉末、酸化亜鉛粉末、酸化スズ粉末の如き導電性付与剤、また、逆極性の有機微粒子及び無機微粒子を現像性向上剤として少量用いることもできる。
次に、本発明の画像形成方法及び、該方法を実施する画像形成装置ならびにプロセスカートリッジに関して説明する。
本発明が適用可能な画像形成方法を添付図面を参照しながら以下に説明する。
(非磁性一成分画像形成装置)
(1)画像形成装置例
図1は本発明に従う画像形成装置の一例の概略構成図である。本例の画像形成装置は、複数の画像担持体(潜像担持体)である感光ドラムを上下に並べて配置したタンデム型で、中間転写ベルト方式の電子写真カラー(多色画像)プリンタである。
PY・PM・PC・PBkはそれぞれイエロー(Y)・マゼンタ(M)・シアン(C)・ブラック(Bk)の各色のトナー画像を形成する第1〜第4の4つの画像形成部(画像形成ユニット)であり、画像形成装置本体内に下から上に順に並列配置されている。
これらの第1〜第4の4つの画像形成部PY・PM・PC・PBkは互いに形成するトナー画像の色が上記のように異なる他は、同一の構成・電子写真作像機能を有している。すなわち、第1〜第4の各画像形成部はそれぞれ、第1の画像担持体としてのドラム型の電子写真感光体(感光ドラム)1、一次帯電手段としての帯電ローラ2、露光手段としてのレーザー照射装置3、現像手段としてのトナー現像装置4、一次転写手段としての一次転写ローラ5、クリーニング手段としてのブレードクリーニング装置6等からなる。第1〜第4の各画像形成部のトナー現像装置4に収容させている現像剤はそれぞれイエロートナー、シアントナー、マゼンタトナー、ブラックトナーである。各色のトナーは後述する。
本実施例の画像形成装置は、第1〜第4の各画像形成部PY・PM・PC・PBkにおいて、それぞれ、感光ドラム1、帯電ローラ2、現像装置4、ブレードクリーニング装置6の4つのプロセス機器を一括して画像形成装置本体に対して着脱交換自在のプロセスユニット(プロセスカートリッジ)としてある。
30は第2の画像担持体としてのエンドレスベルト状の中間転写ベルトであり、上記の第1〜第4の4つの画像形成部PY・PM・PC・PBkの感光ドラム1側(プリンタ前面側)においてこの4つの画像形成部の全体部に亘らせて、不図示の複数の支持ローラ間に懸回張設させて縦方向に配設してある。第1〜第4の各画像形成部において、一次転写ローラ5はそれぞれこの中間転写ベルト30を介して感光ドラム1に圧接させてある。各感光ドラム1と中間転写ベルト30との接触部が一次転写部である。
第1〜第4の各画像形成部PY・PM・PC・PBkにおいて、正回転駆動された各感光ドラム1はその回転過程でそれぞれ不図示の電源回路から帯電バイアスが印加される帯電ローラ2により所定の極性及び電位に一様に一次帯電処理され、その帯電処理面に対してLEDアレイ装置3によりそれぞれフルカラー画像の色分解成分像である、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各画像パターンにしたがった光像露光LY・LM・LC・LBkがなされ、各感光ドラム1上に画像情報の静電潜像が形成される。その静電潜像がそれぞれ現像装置4によってトナー画像として現像されることで、第1〜第4の4つの画像形成部PY・PM・PC・PBkの各感光ドラム1の面にそれぞれ電子写真プロセスによりフルカラー画像の色分解成分像である、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの色トナー画像が所定のシーケンス制御タイミングにて形成される。
そして、第1〜第4の各画像形成部PY・PM・PC・PBkにおいて、各感光ドラム1の面に形成されるイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの色トナー画像が、各感光ドラム1の正回転方向に順方向の矢印の時計方向に感光ドラム1と略同速で回転駆動される中間転写ベルト30の面に対して、第1〜第4の各画像形成部PY・PM・PC・PBkの一次転写部において一次転写ローラに不図示の電源回路から印加される一次転写バイアスによって順次に重畳転写される。これにより回転駆動される中間転写ベルト30の面に未定着のフルカラートナー画像(鏡像)が合成形成される。
第1〜第4の各画像形成部PY・PM・PC・PBkにおいて、中間転写ベルト30に対するトナー画像の一次転写後に各感光ドラム1上に残った転写残トナーはブレードクリーニング装置6のクリーニングブレードによって除かれて、該装置6内の貯留部6bに貯留される。
32は2次転写ローラ、32aは対向ローラである。対向ローラ32aは中間転写ベルト30の下端側において中間転写ベルトの内側に配設してあり、2次転写ローラ32は対向ローラ32aとの間に中間転写ベルト30を挟ませて該中間転写ベルト30の外面に当接させて配設してある。2次転写ローラ32と中間転写ベルト30との接触部が二次転写部である。
40は画像形成装置本体の下部に配設した給紙カセットであり、最終記録媒体としての転写材Pを積載収容させてある。CPU80は所定のシーケンス制御タイミングにて搬送手段(ピックアップローラ)31を駆動させて給紙カセット40内の転写材Pを1枚分離給紙させ、所定のタイミングにて二次転写部に給送する。中間転写ベルト30上に合成形成された未定着のフルカラートナー画像は、この二次転写部において二次転写ローラ32に不図示の電源回路から印加される二次転写バイアスによって転写材Pの面に一括転写されていく。
二次転写部を通過した転写材Pは、中間転写ベルト30の面から分離されて搬送ベルト35によって定着装置7に送られる。
中間転写ベルト30上に残った転写残トナーはブレードクリーニング装置33のクリーニングブレードによって除かれ、廃トナーボックス34に送られて貯留される。
定着装置7に送られた転写材P上の未定着のフルカラートナー画像は定着装置7により熱および圧を加えられて転写材Pに溶融固着され、シートパス41を通って画像形成装置本体の上面に配設した排紙トレイ36上にカラー画像形成物として排出される。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、これは本発明をなんら限定するものではない。
〔結着樹脂の合成〕
<極性樹脂の合成例(1)>
下記原料を、温度計,撹拌器,リフラックスコンデンサー及び窒素ガス導入管を具備している四口フラスコ(four−neck flask)に入れ、下記原料100質量部に対し0.5質量%の触媒量の
シュウ酸チタン化合物(1)
Figure 0004847235
を入れ、四口フラスコに窒素ガスを通し撹拌しながら徐々に昇温し、150℃で10時間反応し、縮重合反応の後半200℃に温度を上げ、減圧下で縮重合反応をすすめた。結果、重量平均分子量Mwが11000の前駆ポリエステル樹脂(1)(酸価5mgKOH/g)を得た。
・一般式(1)であらわされるジオール成分 55mol%
Figure 0004847235
(式中、Rはエチレン又はプロピレン基を表し、x,yはそれぞれ1以上の整数であり、かつx+yの平均値は2〜10である。本実施例ではx+yの平均値は約3である。)
・イソフタル酸 20mol%
・テレフタル酸 25mol%
その後、前駆ポリエステル樹脂(1)の100質量部を四口フラスコに入れ温度150℃に加熱後に、無水トリメリット酸0.5質量部を加え、徐々に加熱して前駆ポリエステル樹脂(1)のポリマーの末端がトリメリット酸で変性された前駆ポリエステル樹脂(2)を調製した。
その後、前駆ポリエステル樹脂(2)を樹脂に対し20倍量の水/エタノール=50:50の溶媒で4時間のバッチ式洗浄をかけ極性樹脂(1)とした。極性樹脂(1)の酸価Aは8.6mgKOH/gであり、酸価Bは127mgKOH/gであった。
<極性樹脂の合成例(2)乃至(12)>
上記合成例(1)に対して原料比率、触媒量、無水トリメリット酸量、反応条件、洗浄条件を変更すること以外同様にして表1に示す物性の極性樹脂(2)乃至(12)を製造した。
<極性樹脂の合成例(13)>
スチレン8.9mol%、2−エチルヘキシルアクリレート0.9mol%、フマル酸0.7mol%、α−メチルスチレンの2量体0.1mol%、ジクミルパーオキサイド0.2mol%を滴下ロートに入れる。また、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン31.3mol%、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン13.4mol%、テレフタル酸13.4mol%、無水トリメリット酸8.9mol%、コハク酸22.3mol%及び触媒量のシュウ酸チタン化合物(1)をガラス製4リットルの4つ口フラスコに入れ、温度計、撹拌棒、コンデンサー及び窒素導入管を取りつけマントルヒーター内においた。次にフラスコ内を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、140℃の温度で撹拌しつつ、先の滴下ロートよりビニル系樹脂の単量体、架橋剤及び重合開始剤を3時間かけて滴下した。次いで200℃に昇温を行い、3時間反応させて極性樹脂(13)を得た。なお、極性樹脂(13)の酸価Aは7.4mgKOH/gであり、酸価Bは119mgKOH/gであった。
<トナーの製造例>
(ブラックトナー製造例1)
65℃に加温したイオン交換水900質量部にリン酸三カルシウム3質量部を添加し、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて10,000rpmにて撹拌し、水系媒体を得た。
一方、
スチレン 80質量部
n−ブチルアクリレート 20質量部
極性樹脂(1) 10質量部
カーボンブラック(カーボンブラック Nipex30 pH:9.0) 10質量部
荷電制御剤:芳香族オキシカルボン酸Zn化合物
(ボントロンE−84:オリエント化学社製) 4質量部
上記処方をアトライター(三井三池化工機(株))を用いて均一に分散混合した。この単量体組成物を65℃に加温し、
パラフィンワックス(1) 10質量部
(DSC吸熱ピーク:69℃、Mw:700、Mn:500)
を添加混合溶解し、これに重合開始剤(t−ブチルパーオキシピバレート)5質量部を溶解した。
前記水系媒体中に上記重合性単量体系を投入し、70℃,N2雰囲気下においてTK式ホモミキサーにて10,000rpmで7分間撹拌し、造粒した。その後パドル撹拌翼で撹拌しつつ、70℃で4時間反応させた。
最後に液温を85℃とし更に3時間撹拌を続けた。
室温(25℃)まで冷却された懸濁液に塩酸を加えて燐酸カルシウム塩を溶解し、濾過・水洗を行い、湿潤着色粒子を得た。
次に、上記粒子を40℃にて12時間乾燥して重量平均粒径6.9μmのブラック着色粒子(1)を得た。
その後、ブラック粒子(1)100質量部に対し、疎水化処理を行った1次粒径50nmのチタニア微粉末を0.2質量部、及び同じく疎水化処理を行った1次粒径15nmのシリカ微粉末を1.3質量部加え、三井鉱山社製ヘンシェルミキサーを用いて均一拡散しブラックトナー(1)を得た。物性を表1、2に示す。
(ブラックトナーの製造例2)
・極性樹脂(1) 100質量部
・パラフィンワックス(1) 10質量部
(DSC吸熱ピーク:69℃、Mw:700、Mn:500)
・荷電制御剤:芳香族オキシカルボン酸Zn化合物
(ボントロンE−84:オリエント化学社製) 4質量部
・顔料:ブラック顔料 10質量部
(カーボンブラック Printex30 pH:9.0)
上記材料を混練し粉砕して粉砕物を得た。
その後、粉砕物をローターが回転するタイプの機械にて表面処理を行い、分級してブラック粒子(2)を得た。その後、ブラック粒子(2)100質量部に対し、疎水化処理を行った1次粒径50nmのチタニア微粉末を0.2質量部、及び同じく疎水化処理を行った1次粒径15nmのシリカ微粉末を1.3質量部加え、三井鉱山社製ヘンシェルミキサーを用いて均一拡散しブラックトナー(2)を得た。ブラックトナー(2)の物性を表2に示す。
(トナーの製造例3)
〔顔料分散方法〕
以下の手順で顔料分散液を調製した。
・黒色顔料:(Printex30) 96質量部
・顔料分散剤:
・アルコール変性ポリエチレン樹脂(Mw:7000) 4質量部
・酢酸エチル 100質量部
上記材料組成の分散液アトライター(三井鉱山製)等の分散機で分散し、その後酢酸エチルで希釈し顔料濃度15質量%の顔料分散液を調製した。
〔ワックス分散粒子の作製〕
以下の手順で微粒子化ワックスの分散液を調製した。
・パラフィンワックス(1): 40質量部
(DSC吸熱ピーク:69℃、Mw:700、Mn:500)
・トルエン 60質量部
上記材料を分散機に投入した。撹拌しながら徐々に温度を100℃まで上げてゆき、その後室温まで冷却し、微粒子化したワックスを析出させた。作製した微粒子化ワックスの分散液は、ワックスの質量濃度が20質量%になるように酢酸エチルで希釈した。
〔トナー粒子の作製〕
・極性樹脂(1) 100質量部
上記顔料分散液を30質量部、上記ワックス分散粒子液を25質量部、酢酸エチル50質量部をボールミルで分散させた(この液をA液とした。)。一方、炭酸カルシウム(平均粒径80nm)60質量部、水40質量部をボールミルで分散後、炭酸カルシウム分散液7質量部とカルボキシメチルセルロース(商品名「セロゲンBS−H」:第一工業製薬社製)の2%水溶液100質量部を攪拌した(この液をB液とした)。
次に乳化機(商品名「オートホモミキサー」:特殊機化工業社製)でB液100質量部を攪拌し、その中にA液50質量部をゆっくり投入して混合液を懸濁した。その後溶媒を除去し、塩酸を加えて炭酸カルシウムを除去、さらに水洗、乾燥、分級してブラック粒子(3)を得た。その後、ブラック粒子(3)100質量部に対し、疎水化処理を行った1次粒径50nmのチタニア微粉末を0.2質量部、及び同じく疎水化処理を行った1次粒径15nmのシリカ微粉末を1.3質量部加え、三井鉱山社製ヘンシェルミキサーを用いて均一拡散しブラックトナー(3)を得た。物性を表1、2に示す。
(トナーの製造例4乃至5)
トナー製造例1の極性樹脂(1)に変えて表1に示すような極性樹脂(4)乃至(5)に変更を行うこと以外はトナー製造例1と同様にトナーの製造を行い、ブラックトナー4〜5を得た。得られたトナー4〜5の物性を表2に示す。
(トナーの製造例6及び7)
トナー製造例1の極性樹脂(1)に変えて表1に示すような極性樹脂(2)に変更し、パラフィンワックス(1)の添加量を10質量部から表2に示すような変更を行うこと以外はトナー製造例1と同様にトナーの製造を行い、ブラックトナー6及び7を得た。得られたトナー6及び7の物性を表2に示す。
(トナーの製造例8及び9)
トナー製造例1の極性樹脂(1)に変えて表1に示すような極性樹脂(2)に変更し、重合開始剤の添加量を調整して表2に示すような物性に変更を行うこと以外はトナー製造例1と同様にトナーの製造を行い、ブラックトナー8及び9を得た。得られたトナー8及び9の物性を表2に示す。
(トナーの製造例10)
トナー製造例2の極性樹脂(1)に変えて表1に示すような極性樹脂(2)に変更し、粉砕後に表面処理を行わなかったこと以外はトナー製造例2と同様にトナーの製造を行い、ブラックトナー10を得た。得られたトナー10の物性を表2に示す。
(トナーの製造例11乃至13)
トナー製造例1の極性樹脂(1)に変えて表1に示すような極性樹脂(2)に変更し、また使用する着色剤を表2に示すようなpHのカーボンブラックに変更を行うこと以外はトナー製造例1と同様にトナーの製造を行い、ブラックトナー11乃至13を得た。得られたトナー11乃至13の物性を表2に示す。
(トナーの製造例14)
トナー製造例2の極性樹脂(1)に変えて表1に示すような物性の極性樹脂(13)に変更すること以外はトナー製造例2と同様にトナーの製造を行い、ブラックトナー14を得た。得られたトナー14の物性を表2に示す。
(トナーの製造例15)
トナー製造例2の極性樹脂(1)に変えて表1に示すような物性の極性樹脂(14)に変更すること以外はトナー製造例2と同様にトナーの製造を行い、ブラックトナー15を得た。得られたトナー15の物性を表2に示す。
なお、極性樹脂(14)にはビスフェノールZ 分子量Mw12000を使用した。
以下に構造式を示す。
Figure 0004847235
[式中、mは整数を示す]
(比較用トナーの製造例16乃至22)
トナー製造例1の極性樹脂(1)に変えて表1に示すような極性樹脂(6)乃至(12)に変更を行うこと以外はトナー製造例1と同様にトナーの製造を行い、ブラックトナー16乃至22を得た。得られたトナー物性を表3に示す。
(トナーの製造例23乃至25)
顔料をカーボンブラックに代えてC.I.ピグメントレッド122;10質量部を使用した以外はトナー製造例1と同様にしてマゼンタトナー(1)を得た。また、C.I.ピグメントブルー15:3;10質量部を使用した以外はトナー製造例1と同様にしてシアントナー(1)を得た。C.I.ピグメントイエロー93;10質量部を使用した以外はトナー製造例1と同様にしてイエロートナー1を得た。得られた物性を表2に示す。
<実施例1乃至18、比較例1乃至7>
(画像評価)
得られたトナー1乃至22を用い、以下の方法に従って画像評価を行った。
画像形成装置としては市販のレーザプリンタHP社製CLJ−3700(HP社製)のプロセススピードを150mm/秒に変えた改造機を用い、低温低湿環境下(15℃,10%RH)および高温高湿環境下(30℃,80%RH)で行った。
定着器は市販のレーザプリンタCLJ−1500(HP社製)用の定着器を温調および加圧力を変更できる様にし、かつCLJ−3700に入るように改造し装着した。
カートリッジは同じくCLJ−3700用を下記の点について変更を行い使用した。
(現像ローラーD−1の製造方法)
軸芯体としてSUS製の円柱にニッケルメッキを施し、さらにシランカップリング系プライマーを塗布、焼付けしたものを用いた。
ついで、軸芯体を金型に配置し、金型を100℃,5分間加熱し、導電性ジメチルシリコーンゴム(AskerC硬度15度品)を金型内に形成されたキャビティに注入した。続いて、100℃,15分加熱することにより、シリコーンゴムを加硫硬化し、冷却した後に脱型することで、弾性層を軸芯体の外周に設けた。
次に鎖延長されたポリオールを主成分として、架橋材としてTMP変性のTDIを必要量添加し、このウレタン樹脂の固形分(鎖延長されたポリオールと架橋材として用いたイソシアネートとの総量)が18質量%となるように調整したメチルエチルケトンを主溶媒とする混合溶液に、さらにカーボンブラック(商品名:MA−100、三菱化学製)を樹脂成分に対し30質量部添加し十分に撹拌したものをディップ液とした。この液中に弾性層12が設けられた軸芯体11を浸漬してコーティングした後、引き上げて乾燥させ、120℃にて5時間加熱処理することで表面層13を弾性層12の外周に設け、現像ローラD−1を得た。
転写材としては、LETTERサイズのXEROX 4024用紙(XEROX社製、75g/m2)を用いて行った。
本発明の評価としては前処理として画像評価前に40℃/90%/14日間の保管モードを設け、その後、高温高湿環境において、印字比率が2%となる画像を用い、単色モードにて以下に示す連続印字方法において10000枚を印字した。
なお、画像形成速度はいずれも普通紙モード時の速度とした。
100枚目、5000枚目、10000枚目の画像を用い、以下の評価基準に基づき画像評価を行った。
各評価結果について、表4に記す。
[現像性評価方法]
(かぶりの測定)
カブリの測定は、REFLECTOMETER MODEL TC−6DS(東京電色社製)を用い測定し、下記式により算出した。かぶり値は少ない方が良好である。
カブリ(反射率;%)=(標準紙の反射率;%)−(サンプルの白べた部の反射率;%)
A;1.2%以下
B:1.2%を超え2.0%以下
C:2.0%を超え3.0%以下
D:3.0%を超える
(転写効率)
転写効率は、1万枚通紙後の現像剤を図1に示す画像形成装置を用い、N/N条件下、感光体に現像したトナー坪量に対する紙上に転写したトナー坪量の割合を下記評価基準に基づいて評価した。
A:90%以上。
B:75%を超え90%未満。
C:60%を超え75%未満。
D:60%未満。
(ベタ均一性)
得られた転写紙上のベタ部画像は5点の濃度差でA、B、C、Dと評価した。
A:0.1%以下
B:0.1%を超え0.2%以下
C:0.2%を超え0.3%以下
D:0.3%を超える
(ドラム融着)
ドラム融着は、ドラム表面を目視で観察し、さらに画像欠陥を観察し、下記評価基準に基づいて評価した。
A:ドラム表面、画像ともに欠陥は全く認められない。
B:耐久後半、ドラム表面に汚れが若干認められるが、画像には現れない。
C:耐久後半、ドラム表面に汚れが若干認められ、画像にも若干のムラが生ずる。
D:耐久後半、ドラム表面の汚れがひどく、画像にもムラが生ずる。
(現像ローラ上コート量安定性)
コート量安定性は、現像容器内の現像剤の耐久初期及び1万枚通紙後の現像ローラ上コート量の変化量を下記評価基準に基づいて評価した。
A:変化量が10%以下。
B:変化量が10%を超え15%以下。
C:変化量が15%を超え20%以下。
D:変化量が20%を超える。
〔定着性評価項目の測定方法〕
ブラックトナー(1)を用いて、坪量が75または80g/m2の記録紙先端部に、トナー担持量が0.5乃至0.6dg/m2である帯状の画像を形成し、定着試験を行った。定着評価結果を表4に示す。
未定着画像の作成および定着性の試験は、特に記述がない場合は常温常湿下(23℃/60%)で行う。
定着器の構成としては図2に示す加熱定着装置であり、オイル塗布機構は省略した。
加圧ローラ112としては、Fe製の芯金に対しシリコーンゴム及びPFA樹脂を被覆させたローラ硬度60度(Asker−C 500g)のローラを用いた。
加圧力としては、加圧バネを調節して、80g/cm2の紙を介した状態で、面圧90,000N/m2で接して、定着ニップ6.0mmとした。
(定着開始温度)
上記方法により作成した未定着画像を、定着器加熱部の温度を100〜230℃の温度範囲で5℃おきに温調し、定着させ、得られた定着画像を4900N/m2の荷重をかけたシルボン紙で2回摺擦し、摺擦前後の画像濃度低下率が10%以下となる温度を定着開始温度とする。その程度に応じて以下の4ランクで評価した。
a:定着開始温度が140℃未満。
b:定着開始温度が140℃以上150℃未満。
c:定着開始温度が150℃以上160℃未満。
d:定着開始温度が160℃以上。
(耐高温オフセット性)
定着温度を上げ、目視でオフセット現象の発生しない最高温度を高温オフセットフリー温度とし、耐オフセット性の指標とする。その程度に応じて以下の4ランクで評価した。
a:高温オフセットフリー温度が190℃以上。
b:高温オフセットフリー温度が180℃以上190℃未満。
c:高温オフセットフリー温度が170℃以上180℃未満。
d:高温オフセットフリー温度が170℃未満。
(定着安定性)
上記方法により作成した未定着画像を加熱部設定温度170℃の条件で、1万枚連続で通紙し、その1枚目と1万枚目の定着性を確認する。得られた定着画像を4900N/m2の荷重をかけたシルボン紙で2回摺擦し、摺擦前後の画像濃度低下率が10%以下となれば定着しているとする。その程度に応じて以下の4ランクで評価した。
a:初期、1万枚通紙後ともに定着し、低下率10%以下である。
b:初期は定着するが、1万枚通紙後にはオフセットしないものの濃度低下率1
0%以上である。
c:初期は定着するが、1万枚通紙後はオフセットしており、裏面に汚れが生じ
ている。
d:初期においてオフセットしている。
(画像光沢度(グロス)測定)
本発明に使用した光沢度測定器は、日本電色工業製のPG−3D(入射角θ=75°)を使用し、標準面は光沢度96.9の黒色ガラスを使用した。チャートとしては、Xerox社製の4024用紙(75g紙)またはCLC−SK紙(キヤノン製)上に30mm×30mmサイズのベタのパッチ未定着画像を9ヶ所出力した。
(画像内光沢ムラ:画像グロス差)
Xerox社製の4024用紙(75g紙、リーガルサイズ)またはCLC−SK A3サイズ紙(キヤノン製)上に30mm×30mmサイズのベタのパッチ画像を9ヶ所出力し、加熱部設定温度170℃,プロセススピード150mm/秒の条件にて通紙を行った。
光沢ムラの観点から、1枚通紙した際の画像中9ヶ所のグロス値の中で最大値と最小値の差を評価した。
その程度に応じて以下の4ランクで評価した。
a:グロス差が5未満。
b:グロス差が5以上10未満。
c:グロス差が10以上15未満。
d:グロス差が15以上。
以下にトナーの保存性の観点で耐ブロッキング性の評価手法を示す。
外添処理後のトナーをポリカップ中に10g入れ、53℃の環境下3日間放置し、その程度に応じて以下の4ランクで評価した。
a:傾けると容易に崩れる。
b:ダマが存在するが振とうで容易に崩れる。
c:傾けると容易に崩れるがほぐれないダマが存在する。
d:傾けても崩れない。
Figure 0004847235
Figure 0004847235
Figure 0004847235
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Figure 0004847235
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Figure 0004847235
本発明の現像装置を用いた画像形成装置の一例の説明図である。 本発明の定着装置の一例の説明図である。
符号の説明
1・・感光ドラム
2・・帯電ローラ
3・・露光装置
4・・現像装置
5・・一次転写ローラ
6・・クリーニング装置
6a・・クリーニングブレード
7・・定着装置
11・・駆動モーター
12・・ギア列
30・・中間転写ベルト
31・・ピックアップローラ
32・・二次転写ローラ
33・・中間転写ベルトクリーニング装置
34・・廃トナーボックス
35・・紙搬送ベルト
36・・排紙部

Claims (9)

  1. 少なくとも着色剤、ワックス、極性樹脂を含有するトナー粒子と無機微粉体を有するトナーであって、
    該極性樹脂は、
    1)トルエン溶媒に溶解し、該溶解液を同量の蒸留水と振とうした場合の水層のUVスペクトルにおいて、600nmでの吸光度(Abs)が0乃至0.5であって、該水層中に抽出される該極性樹脂の成分が0乃至0.5質量%であり、
    2)エタノール可溶分成分を0.2乃至1.2質量%含有しており、該極性樹脂のトルエン可溶成分の重量平均分子量をMw1、酸価をA(mgKOH/g)とし、該極性樹脂のエタノール可溶成分の重量平均分子量をMw2、酸価をB(mgKOH/g)とした時、
    1.5<Mw1/Mw2<25 0.03<A/B<0.15
    であることを特徴とするトナー。
  2. 該トナーのフロー式粒子像測定装置で測定される平均円形度が0.960乃至0.990であることを特徴とする請求項1に記載のトナー。
  3. 該トナーの温度130℃荷重1.2kgにおけるメルトインデックスが8乃至50であることを特徴とする請求項1または2に記載のトナー。
  4. 該トナーはワックスを6乃至15質量%含有していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のトナー。
  5. 該極性樹脂のエタノール可溶成分の酸価をB(mgKOH/g)とした時、
    70<B<150であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のトナー。
  6. 該着色剤はpH6乃至12であることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のトナー。
  7. 該着色剤はpH8.5乃至12のカーボンブラックであり、該トナーはブラックトナーであることを特徴とする請求項に記載のトナー。
  8. 該トナー粒子は水系媒体中において懸濁重合法により製造されたものであることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のトナー。
  9. トナー担持体の表面に担持されているトナーを静電潜像担持体の表面に接触させることにより、トナー像を静電潜像担持体上に形成する非磁性一成分画像形成方法であって、
    該トナーは請求項1〜8のいずれかに記載のトナーであることを特徴とする非磁性一成分画像形成方法。
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