JP4846696B2 - 送風装置及びこれを備えた加熱調理器 - Google Patents

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Description

本発明は送風装置及びこれを備えた加熱調理器に関する。
家庭内で使用する電気機器には送風装置を組み合わせたものが多数存在する。空気調和機、ファンヒーター、除湿機、加湿機、電気掃除機等である。加熱調理器でもオーブンタイプのものは送風装置により加熱室に熱風を吹き込むようになっている。
このように家庭用電気機器に組み込まれる送風装置の中には、複数箇所からの吹き出しを求められるものがある。例えばオーブンタイプの加熱調理器では、被調理物に異なった方向から熱風を当てるため、加熱室を構成する壁のうち複数のものに送気口を設けることがある。またビルトインエアコンの室内機でも複数方向に吹出口を設けることがある。
複数の吹出口を備えた送風装置の一例を図及び図に示す。この送風装置100は対称ボリュート形状のファンケーシング110を有する。ファンケーシング110は中央部のボリュート室111から点対称的に2個の吹出口112、113が延び出した形になっている。
に見られるように、ボリュート室111の中には遠心ファン120が配置される。遠心ファン120はディスク121の周縁部に多数のファンブレード122を等角度間隔で配置した、いわゆるシロッコファンと呼ばれるものである。電動機や内燃機関といった図示しない駆動手段が遠心ファン120を回転させる。ボリュート室111の正面には遠心ファン120の吸込部に整列する吸込口114が形設される(図参照)。
ボリュート室111の内壁の点対称位置に設けた舌部115、116が遠心ファン120の外周2箇所に接近する。舌部115、116は次第に断面積を拡大しつつ吹出口112、113へと続くボリュート通路117、118の巻き始め部を構成する。
遠心ファン120が図において矢印方向に回転すると吸込口114を通じて遠心ファン120の中に空気が吸い込まれる。遠心ファン120の中に吸い込まれた空気はファンブレード122の間を通る間に所定ベクトルの運動エネルギーを与えられ、遠心ファン120の外周部から吐出される。遠心ファン120の外周部から吐出された空気はボリュート通路117又は118を通り吹出口112又は113から互いに異なる方向へ吹き出される。
複数の吹出口を備えた送風装置の他の例を図及び図10に示す。この送風装置100aはビルトインエアコンの室内機に組み込まれるものである。送風装置100aもファンケーシング110aの中に遠心ファン120を配置している。遠心ファン120の構成は図23に示したものと同じなので説明を省略し、ファンケーシング110aの構成のみ説明する。
ファンケーシング110aは吸込口114aを備えたボリュート室111aに対し、非対称の位置に吹出口112a、113aを有する。吹出口112a、113aはいずれも図において上を向く。舌部115a、116aも点対称の位置にはない。ボリュート通路117a、118aの形状も非対称となり、ボリュート通路117aは短く、ボリュート通路118aは長くなっている。
遠心ファン120が図10において矢印方向に回転すると吸込口114aを通じて遠心ファン120の中に空気が吸い込まれる。遠心ファン120の中に吸い込まれた空気は所定ベクトルの運動エネルギーを与えられて遠心ファン120の外周部から吐出され、ボリュート通路117a又は118aを通り、吹出口112a又は113aから矢印のように吹き出される。
加熱調理器の分野において、電気熱源による熱風または輻射熱による加熱調理器は、ガス等の燃焼熱源による加熱器に比べて、電力供給上の制約から、加熱能力に劣ることが多く、業務用厨房での使用用途を中心に高速加熱調理が可能な電気加熱調理器が要望されていた。
従来、このような要望に応えるものとして、高温の熱風を一定速度以上の風速で食品表面に吹き付け、通常は、食品表面部に形成され、熱伝達を妨げている空気層を吹き払うことによって、高速加熱を行う熱衝撃方式(Impingement Cooking、 あるいは、Jet Cooking)を行う加熱調理器が知られている。
肉類の高速加熱においては、食品の一方から、強風を吹き付け、肉類の表面で熱衝撃方式加熱を行うが、加熱室上面から下方への吹きつけによって加熱する場合、強風の直撃する部位においてのみ、熱衝撃方式加熱が発生するが、熱風が減速し熱衝撃方式加熱が行われない部分との間で、加熱ムラが発生するおそれがある。これを防止する手段としては、回転焼き串によって、肉類を回転させる方法が知られている。また、ターンテーブルを備えている高周波加熱調理器では、熱風加熱調理中にターンテーブルを回転させることにより、水平方向の加熱ムラを防ぐことができる。
加熱室上面から下方への吹きつけによって肉類を加熱する場合、肉類の下部については、ターンテーブルを回転しても解消されないので、加熱室側面から、熱衝撃方式に必要な高速に比較して低速の熱風を肉類の下部に吹き付ければ、このような肉類下部の加熱不足が解消できる。
ただし、熱衝撃方式加熱を行うためには、たとえば、風速65km/h程度の高速の熱風が必要であるが、これは、気象学的な単位に換算すると、風速18m/Sに相当する強風であり、気象庁の資料とこれを根拠とした各種資料には、「風に向かって歩けない、ビニールハウスが壊れ始める」風速とされている。従って、肉類等の高速加熱には必要な風速であっても、一般的な軟弱な被加熱物には必ずしも必要な高速加熱ではなく、また、食品の性状に適していない場合がある。
スポンジケーキの加熱調理に例をとれば、このような強風を吹き付ければ、スポンジケーキの表面に波乱が起こり、加熱調理が失敗に終わる可能性が高い。また、スポンジケーキの加熱調理では、発泡の成長に従って徐々に加熱することが必要であり、高速加熱は必要ではない。
このため、従来のスポンジケーキの加熱調理に使用されていたコンベクション加熱と同様に、食品全体を低速の熱風で形成した雰囲気に包み込むことによって加熱する低速の送風が必要となる。
上記のような従来知られている構造の送風装置は、複数方向への空気の吹き出しは可能であるものの、吹出口相互間の吹出風量比率を設計段階で決めた後は、吹出風量比率を変えないで用いるのが普通であった。
すなわち、上記したような肉類の熱風加熱の場合、熱衝撃加熱を行うためには、加熱室上面から下方に向けて高速の熱風を吹き出して肉類の上面に吹き付け、一方、加熱室側面から、これと比べて低速の熱風を肉類の下面に吹き付けることが必要であり、このような風速と風量の構成比に適した構造設計を行った場合、上記したスポンジケーキの加熱調理のコンベクション加熱に適した風速と風量の構成比の送風を行うことは、一個の送風ファンとファンケーシングを組み合わせた送風装置では、実現が極めて困難であった。
出風量比率を変更したいという要請が発生した場合、まず考えられる対策は、それぞれの吹出風量比率に適した複数の送風装置を併設することであり、ついでは、送風経路に絞り装置やダンパ装置を設けることである。しかしながらこのような対策はコスト増大と装置の大型化を招く問題がある
本発明は上記の点に鑑みなされたものであって、その目的とするところは、複数の吹出口を備えた送風装置において、複数の送風装置を併設することなく、また、絞り装置やダンパ装置の様な追加装置を設けることなく、吹出口相互間の吹出風量比率を調節可能とすることにある。また、このような送風装置を用いた加熱調理器を提供することにある。
電気熱源による加熱調理器は、加熱自体に多大な電力を使用するため、これと比較して電力使用量の格段に少ない送風機構において、運転電力が増大することは特に問題とはならないが、コスト増大は論外として、送風装置の大型化は加熱室寸法の縮小につながり、加熱調理器の仕様面の劣化に直結し、好ましくない。
上記目的を解決するため、本発明では、遠心ファンと、該遠心ファンを包括したファンケーシングであって、該遠心ファンの回転中心付近の端面にファン吸込口を有し、該遠心ファンの外周方向に複数のファン吹出口を形成したファンケーシングと、該遠心ファンを正逆回転させる駆動手段と、該駆動手段の回転方向と回転数を制御する制御手段と、を備え、該制御手段によって、該駆動手段の回転方向を切り替えることによって、前記遠心ファンによる送風の該ファンケーシング内での流通を変化させることにより、前記複数のファン吹出口相互間の吹出風量比率を変化させる送風制御を行うこととした。本発明では、送風ダクト等の送風経路を変更しないことから、風量が変化すれば、これと比例して風速が変化する。
上記構成によれば、遠心ファンを正回転又は逆回転させることにより、複数の吹出口から吹き出される風量のそれぞれに関し正回転時と逆回転時の2種類の風量比を実現できる。
また本発明では、前記遠心ファンの外周と前記ファンケーシングの前記ファン吹出口以外の部分の間に外周間隙を設けるようファンケーシングを形成し、該遠心ファンから半径方向に排出された気流が、該遠心ファンの回転に追随して流通し、前記ファン吹出口に遭遇したとき該ファンケーシングから排出されるようにした。
また本発明では、該ファンケーシングが2個のファン吹出口を有し、該2個のファン吹出口の間がより大となる側の開角部に対して前記外周間隙が極大部を有するよう該ファンケーシングを形成した。
また本発明では、箱体内に加熱室と加熱手段を有し、該加熱室は壁面に複数の室内吹出口を有し、該加熱室内に載置した被加熱物に対して該室内吹出口から熱風を供給して加熱調理を行う熱風加熱調理器において、前記複数のファン吹出口から該複数の室内吹出口に気流を誘導するダクト構造を有し、前記制御手段によって、前記送風制御を行うとともに前記駆動手段の回転数制御を行うことによって、吹出風量比率と吹出風速の互いに異なる複数の熱風加熱調理法式を行い、上記のいずれかに記載の送風装置を搭載した。
本発明は以下に掲げるような効果を奏するものである。
本発明では、複数の吹出口を備えたファンケーシングと、このファンケーシングの中に配置された遠心ファンと、この遠心ファンを正逆回転させる駆動手段とを備えた送風装置において、前記遠心ファンを正回転又は逆回転させることにより前記複数の吹出口相互間の吹出風量比率を変化させることとしたから、遠心ファンを正回転又は逆回転させることにより、複数の吹出口の風量比に関し正回転時と逆回転時の2種類の風量比を実現できる。風量比の切り替えは運転中に簡単に行える
また本発明では、前記遠心ファンの回転方向及び回転数を制御することとしたから、全体の風量と風量比を同時に調節でき、時と場合に応じた最適な送風モードにすることができる。
また本発明では、加熱室に熱風を送り込んで加熱調理を行う加熱調理器において、上記のいずれかの送風装置をこの加熱調理器に搭載し、前記送風装置の複数の吹出口のいずれかと前記加熱室に設けた複数の熱風吹出口のいずれかとの間に個別の連通関係を形成したから、加熱室の熱風吹出口相互間の吹出風量比率を調節でき、様々な態様の加熱調理が可能になる。例えば、ローストチキン等の肉塊を例として、高速で熱風を吹き付ければその熱気衝撃が調理の進行を顕著に促進できることが好ましい被調理物に適する調理方法と、スポンジケーキのように調理中に発泡する被調理物、あるいは最初から空気を多く含有している被調理物といった、熱気衝撃が調理の進行を妨げないよう低速で熱気を吹き出すことが好ましい被調理物に適する調理方法とを、複数の送風装置を搭載することなく、また、送風経路に追加装置を搭載することなく1台の加熱調理器で実現できる。
以下、本発明送風装置の第1実施形態を図1〜図3に基づき説明する。
送風装置1はファンケーシング10を有し、その中に遠心ファン20が配置されている。ファンケーシング10は中央部のボリュート室11から2個の吹出口12、13が互いに90゜の角度をなして延び出した形になっている。そのためファンケーシング10は正面から見ると略L字形をなす。ボリュート室11の正面中央には遠心ファン20の吸込部に整列する吸込口14が形設される。
遠心ファン20はディスク21に多数のファンブレード22を等角度間隔で配置したものである。ファンブレード22は直線状であり、ファンの中心と、ファンブレード自身のファン中心側の端とを結ぶ線に対し傾斜角度θをなす。第1実施形態の場合、傾斜角度θは時計方向回転に関し遅れ角をなし、その値は40゜である。遠心ファン20の直径d1とボリュート室11の内径Dとは次の関係を満たす寸法比になっている。
d1/D=0.8
ボリュート室11の内壁には互いに90゜の角度をなす位置に舌部15、16が設けられる。舌部15、16は吹出口12、13への入口の一部となる。
遠心ファン20に対しては、これを正逆回転させる駆動手段が設けられる。第1実施形態の場合、ファンケーシング10の外側に取り付けたモータ30(図1参照)が駆動手段となる。駆動手段には、制御手段が設けられ、送風装置の運転に当たっては、制御手段によって、駆動手段の運転開始、停止、回転数の制御等を行う。
送風装置1は次のように動作する。モータ30が遠心ファン20を図2において時計方向に回転(この回転を「正回転」とする)させると、吸込口14を通じて遠心ファン20の中に空気が吸い込まれる。遠心ファン20の中に吸い込まれた空気はファンブレード22の間を通る間に所定ベクトルの運動エネルギーを与えられ、遠心ファン20の外周部から吐出される。
遠心ファン20の外周部から吐出された空気は、遠心ファン20の外周部とファンケーシング10の間を遠心ファン20の回転に押しやられて流通し、吹出口12又は13に遭遇したとき、それぞれの吹き出し口からファンケーシング10の外部に吹き出される。この時の吹出風量は均等にはならない。図2の矢印A、Bはそれぞれ吹出口12、13から吹き出す気流を象徴する。矢印の方向が気流の方向、矢印の長さが風速、矢印の面積が風量を表す。図2の場合、吹出口12からの吹出風量と吹出口13からの吹出風量の比率は2:1である。
本実施例のシロッコファンのファンケーシングの設計においては、遠心ファン20の外周部から吐出される空気を効率よく利用するため、遠心ファン20の外周部とファンケーシング10の間に所定の空隙を形成し、この間でほぼ均一の風量がファンの中心部からファン外周部に吐き出されて、ファンの回転に付随する気流を形成する構造となっている。
このような構成を持ち、複数の吹き出し口を有するファンケーシングにおいては、吹出口からの吹出風量は、遠心ファン20の外周部の吹き出し口に直面した部分から吹き出される風量と付随する気流の吹出口の上流部でファンの回転に付随する風量とを合算したものになるので、当該吹出口の上流部側での他の吹出口との間隔と相関関係を持つことがわかる。
遠心ファン20を図3のように反時計方向に回転(この回転を「逆回転」とする)させた場合には、それぞれの吹出口の間の幾何学的な配置は維持されるが、ファンの回転方向が逆転しているため、ファンの回転に付随する気流の上流、下流の関係が変化し、それに従って、吹出風量比率が変わる。図3の場合、吹出口12からの吹出風量と吹出口13からの吹出風量の比率は1:4となる。
上記のように、遠心ファン20の回転方向を反対にすることにより、吹出口12、13の吹出風量比率を2:1から1:4に切り替えることができる。なお、遠心ファンの基本的な特性から、傾斜角度θがファンの回転方向と一致しているとき、傾斜角度θを増大させると送風風量が増加するが、反対方向の回転方向においては傾斜角度θを増大させると、当方向では傾斜角度θが負の角度であって減少するため、送風風量が減少する。従って、遠心ファンの製造時点で、傾斜角度θを設定変更することによって、当該送風ファンの吹出風量の比率の調整が可能である。
送風装置1には絞り装置やダンパ装置を設けないのでコスト増大や装置の大型化を招かない
図4に本発明送風装置の第2実施形態を示す。第2実施形態の送風装置1aは大部分の構成が第1実施形態の送風装置1と共通するので、説明の重複を避けるため、共通又は同種の構成要素には前に使用した符号をそのまま付すか又は接尾記号(この場合は「a」)を加えて付すものとし、説明は省略する
第2実施形態の送風装置1aではファンケーシング10aが矩形のボリュート室11aを有している。ボリュート室11aの形状がこのようになっていても、第1実施形態と略同等の作用効果を得ることができる。
このような形状にすることによって、前記したファンの回転に付随した気流の通路が極大部を持つことから、渦流が生じるなど、若干のファン効率低下が予想されるが、矩形のボリュート室の採用による製造コストの効果と対比して、総合的に性能対コスト比の高い選択肢を採用することが可能である。
前記したように、ファンの送風効率が低下することによる加熱調理器の消費電力の増加は、加熱に要する電力消費に比べて微細であり、実用上問題とならない。また、ファンモーターを送風冷却した後、排熱を加熱調理機内で利用する構成とすれば、駆動手段の消費電力の増加は、全く問題とならない。
電気熱源を利用した熱風加熱調理器においては、加熱室内に吹き出し、加熱調理した熱気をファン吸込口に環流し、循環送風することによって、熱エネルギーの利用効率を高める構成としている。このため、食品から発生した油煙、飛沫などの汚染物が混入した熱気が遠心ファンケーシングを流通する。
本実施例では、ファンケーシングに極大部を設けるため、渦流が形成される構成としているため、当該部分は、他のファンケーシング内面部と比較して汚染物が堆積しやすい構成となっていることがわかる。本実施例による熱風加熱調理器では、特定の部分に汚染物が堆積しやすい構成とし、この部分にポケット状の堆積部を設けるなど、保守および清掃に適した構成とすることが容易となる。
以上、送風装置の第1実施形態から第実施形態までを説明したが、これら各実施形態の送風装置(以下の説明においては各実施形態をまとめる形で符号「1」を用いる)は図及び図に示すように加熱調理器60に搭載することができる。
加熱調理器60は直方体状のキャビネット61を有する。キャビネット61の内部には直方体状の加熱室62が設けられる。加熱室62は正面壁63、上面壁64、底面壁65、左側面壁66、及び右側面壁67を有し、内法寸法は高さ220mm、幅390mm、奥行380mmとなっている。なお寸法関係の数字及び後述する風速関係の数字は単なる例示である。加熱室62の前面は開口68となり、開閉自在の断熱扉69がこれを覆う。
正面壁63の中には送風装置1が設置される。上面壁64の中には通風路70が形設され、左側面壁66の中には通風路71が形設される。通風路70は送風装置1の一方の吹出口との間に個別独立の連通関係を形成し、通風路71は送風装置1の他方の吹出口との間に個別独立の連通関係を形成する。
通風路70、71はそれぞれ加熱室62に向かって開口する熱風吹出口72、73を有する。また正面壁63には送風装置1の吸込口14が設けられる。熱風吹出口73と吸込口14は直径5mmの小孔の集合からなり、熱風吹出口72は直径11mmの小孔の集合からなる。
に見られるように、通風路70の中には第1ヒータ74が配置される。通風路71の中には第2ヒータ75が配置される。底面壁65には被調理物を載置するためのターンテーブル76が配置される。ターンテーブル76の上には被調理物の種類に応じ回転皿、網棚、2段網棚等の支持手段が載置される。77はターンテーブル駆動モータである。
右側面壁67は厚味のある形状となっており、その中に第1ヒータ74及び第2ヒータ75による加熱を補助する誘電加熱装置78が配置されている。また加熱調理器60全体の運転制御を行う制御部79が設けられている。右側面壁67の前面は操作パネル80(図参照)となる。
加熱調理器60の動作は次の通りである。まず断熱扉69を開き、ターンテーブル76に回転皿、網棚、2段網棚等の支持手段の中から被調理物の種類に適合したものを取り付ける。その上に被調理物を直接、あるいは容器に入れた状態で置いて断熱扉69を閉じる。
断熱扉69を閉じた後、操作パネル80より調理条件を入力する。制御部79は入力された調理条件に基づき、予めプログラムされている複数の調理方法の中から最適のものを選択する。そして送風装置1、第1ヒータ74、第2ヒータ75、誘電加熱装置78、及びターンテーブル駆動モータ77を駆動し、加熱調理を開始する。
例えばローストチキンをつくる場合は、ターンテーブル76に網棚を設置し、その上にチキンの肉塊を置く。断熱扉69を閉じ、操作パネル80に表示されるメニューの中から「ローストチキン」を選択する。すると制御部79は送風装置1、第1ヒータ74、第2ヒータ75、誘電加熱装置78、及びターンテーブル駆動モータ77を「ローストチキン」調理モードで作動させる。なお、「ローストチキン」加熱調理では、誘電加熱装置78を使用しないことが多い。
熱風吹出口72からは風速65km/h以上の高速の熱風が吹き出し、熱風吹出口73からは風速30km/h以下の比較してやや低速の熱風が吹き出すよう、制御部79は送風装置1を制御する。この場合、被調理物に上方から高速の熱風を吹き付ける熱気衝撃方式加熱調理となり、肉塊は高速で調理される。
熱気衝撃方式加熱においては、被調理物に側方からやや低速の熱風を吹き付けるが、これは、熱気衝撃方式加熱が、熱風の直撃する部分のみの加熱を促進することから、直撃されない部分の加熱不足を補うよう補助的な加熱を行うものであって、熱気衝撃方式加熱を行うものではない。同様の理由により、熱気衝撃方式加熱においては、ターンテーブル駆動モータ77を駆動することが好ましい。
次に、スポンジケーキをつくる場合は、ターンテーブル76に2段網棚を設置し、各段の上にケーキ生地を置く。断熱扉69を閉じ、操作パネル80に表示されるメニューの中から「スポンジケーキ」を選択する。すると制御部79は送風装置1、第1ヒータ74、第2ヒータ75、誘電加熱装置78、及びターンテーブル駆動モータ77を「スポンジケーキ」調理モードで作動させ、コンベクション加熱を行う。
なお、「スポンジケーキ」加熱調理では、ターンテーブル駆動モータ77および誘電加熱装置78を併用しないことが多い。
今度は、熱風吹出口72から風速30km/h以下の低速の熱風が吹き出し、熱風吹出口73からは風速40km/h以下のほぼ同様に低速の熱風が吹き出すよう、制御部79は送風装置1を制御する。この場合、コンベクション加熱方式による2段熱風循環方式加熱調理となり、2段網棚の各段に置かれたケーキ生地はそれぞれふんわりとしたスポンジケーキに仕上がる。上方および側方から吹き出す熱風は低速であり、ケーキ生地に強く吹き付けることはないので、ふくらみつつあるケーキ生地を押しつぶすことはない。
このように、加熱室62を構成する壁のうち、異なる2面以上の壁面に熱風吹出口を設け、そこから吹き出す熱風の風速の組み合わせを選ぶことにより、多種多様な加熱調理が可能となる。熱風吹出口を設ける面の組み合わせとしては、上記のような上面と側面の組み合わせが好ましいが、被加熱物の載置方法等によっては上面と正面、上面と底面、側面と正面、側面と底面、底面と正面といった様々な組み合わせが可能である。また、3面以上の面に熱風吹出口を設けることとしてもよい。
また送風装置1の吹出風量比率、風量そのもの、及び風速を様々に変えることができることは送風装置1に関する第1実施形態から第実施形態までの説明で述べた通りであるが、これに加えて第1ヒータ74及び第2ヒータ75の熱量を調節することにより、あるいはターンテーブル駆動モータ77の回転数も制御対象とすることにより、様々な被調理物、様々な調理法に対応できる。
以上、本発明の各種実施形態につき説明したが、この他発明の主旨を逸脱しない範囲でさらに種々の変更を加えて実施することが可能である。
たとえば、本発明は、熱気衝撃方式加熱による高速加熱とコンベクション加熱による低速加熱の二つの異なった方式の加熱調理を行うことができる加熱調理器に使用する送風装置に関する発明であるが、熱風加熱調理においては、熱気衝撃方式に必要とされる臨界風速以下の風速であっても、熱気を被加熱物に吹き付けて、熱気の保有する熱エネルギーを熱伝達する加熱調理方法である以上、熱気の風速を高めることによる加熱速度向上は顕著であることから、熱風加熱調理器全般に実施可能である。
本発明送風装置の第1実施形態を示す斜視図 第1実施形態の送風装置の断面図 同じく第1実施形態の送風装置の断面図にして、異なる動作状態を示すもの 本発明送風装置の第2実施形態を示す断面図 本発明加熱調理器の一実施形態を示す正面図にして、透視図法で表現したも 上記加熱調理器の断面図 従来公知の送風装置の斜視図 図7の送風装置の断面図 従来公知の送風装置であって、別形式のものの斜視図 図9の送風装置の断面図
符号の説明
1、1a 送風装置
10、10a ファンケーシング
12、12a ファン吹出口
13、13a ファン吹出口
21 遠心ファン
30 モータ(遠心ファン駆動手段
0 加熱調理器
62 加熱室
72、73 熱風吹出口

Claims (4)

  1. 遠心ファンと、
    該遠心ファンを包括したファンケーシングであって、該遠心ファンの回転中心付近の端面にファン吸込口を有し、該遠心ファンの外周方向に略90度角度を有して2個のファン吹出口を形成したファンケーシングと、
    該遠心ファンを正逆回転させる駆動手段と、
    該駆動手段の回転方向と回転数を制御する制御手段と、を備え、
    該ファンケーシングは、前記遠心ファンの外周と前記ファンケーシングの前記ファン吹出口以外の部分の間に外周間隙を設け、該ファン吸込口から吸い込まれ該遠心ファンから半径方向に排出された気流が、該遠心ファンの回転に追随して流通し、前記ファン吹出口に遭遇したとき該ファンケーシングから排出されるよう形成され、
    該ファンケーシングは、該2個のファン吹出口の間がより大となる側の開角部に対して前記外周間隙が極大部を有するよう形成され、
    該制御手段によって、該駆動手段の回転方向を切り替えることによって、前記遠心ファンによる送風の該ファンケーシング内での流通を変化させることにより、前記2個のファン吹出口相互間の吹出風量比率を変化させる送風制御を行うことを特徴とした送風装置。
  2. 前記遠心ファンは、放射方向に多数のファンブレードを等角度間隔で配置し、該ファンブレードは傾斜角度を有して配設され、
    製造時点で、該傾斜角度を変更することにより、前記2個のファン吹出口相互間の吹出風量比率を変更することを特徴とした請求項1に記載の送風装置。
  3. 該ファンケーシングは、矩形のボリュート室を有し、該矩形の隣接する2辺に前記ファン吹出口を形成したしたことを特徴とした請求項1ないし2に記載の送風装置。
  4. 箱体内に加熱室と加熱手段を有し、該加熱室は壁面に2個の室内吹出口を有し、
    該加熱室内に載置した被加熱物に対して該室内吹出口から熱風を供給して加熱調理を行う熱風加熱調理器において、
    前記2個のファン吹出口から該2個の室内吹出口に気流を誘導するダクト構造を有し、
    前記制御手段によって、前記送風制御を行うとともに前記駆動手段の回転数制御を行うことによって、吹出風量比率と吹出風速の互いに異なる複数の熱風加熱調理法式を行うことを特徴とした
    請求項1ないし3のいずれかに記載の送風装置を搭載した加熱調理器。
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