JP4845506B2 - インクジェット記録用水系インク - Google Patents
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Description
特に印字物の耐候性や耐水性の観点から、着色剤に顔料系インクを用いるものが主流となってきている(例えば、特許文献1〜4参照)。
特許文献1には、ビニルポリマーに顔料を含有させた水系インクであって、高画像濃度を付与するために、ビニルポリマーとしてマクロマーを用いたグラフトポリマーが開示されている。
特許文献2には、側鎖にカチオン性基を有するアクリル系有機高分子化合物と、側鎖にアニオン性基を有するアクリル系有機高分子化合物と、酸性カーボンブラックとを含有するインクが開示されている。
特許文献4には、カーボンブラックを含む水不溶性ビニルポリマー粒子の水分散体を含有するインクジェットプリンタ記録用水系インクであり、カーボンブラックが、950℃での揮発分が5%以下のものであり、カーボンブラックとして、一次粒子径、比表面積及びDBP吸収量のうち少なくとも一つが異なるものを2種類以上含有するインクジェットプリンタ記録用水系インクが開示されている。
特許文献5には、60〜200KOHmg/gの酸価を有し、かつ酸基の30〜80mol %を塩基で中和した水不溶性ポリマーのポリマー粒子に、pH1〜6のカーボンブラックを含有させた水分散体が用いられてなる水系インクが開示されている。
しかし、これらの水系インクは、ある程度画像濃度等が改善されているが未だ十分でなく、更なる性能の向上が求められている。
すなわち、本発明は、次の〔1〕及び〔2〕を提供する。
〔1〕カーボンブラックを含有する水不溶性ポリマー粒子の水分散体であって、該カーボンブラックの揮発分が3重量%以上、比表面積が200m2/g未満であり、該水不溶性ポリマーのポリマー量と、該カーボンブラック(CB)の量及び比表面積の関係が、下記式(1)を満足する、インクジェット記録用水分散体。
(CB量×CB比表面積)/水不溶性ポリマー量=50〜600(m2/g) (1)
〔2〕前記〔1〕の水分散体を含有する、インクジェット記録用水系インク。
(CB量×CB比表面積)/水不溶性ポリマー量=50〜600(m2/g)(1)
本発明においては、カーボンブラックをインク中で安定な微粒子にするため、また、耐マーカー性、耐水性等の観点から、水不溶性ポリマー粒子中にカーボンブラックを含有させる。
水不溶性ポリマーのポリマー量と、CBの量及び比表面積の関係は、前記式(1)を満足する。前記式(1)は、CB単位面積あたりのポリマー量の逆数であり、値が小さい方がCB単位面積あたりのポリマー量が多いことを示す。式(1)を満たす範囲では、カーボンブラックを覆うポリマー層に適度な厚み与えることができるため、画像濃度、乾燥性、耐マーカー性に優れる。
(CB量×CB比表面積)/水不溶性ポリマー量は、画像濃度、乾燥性、耐マーカー性の観点から50〜600(m2/g) であるが、100〜500(m2/g)が更に好ましく、200〜500(m2/g)が特に好ましい
本発明に用いられるカーボンブラックの揮発分は、画像濃度、画像均一性の観点から3%以上、好ましくは4%以上であり、上限は分散安定性、保存性の観点から20%以下で、好ましくは10%以下であり、更に好ましくは8%以下であり、好ましくは3〜20%、更に好ましくは3〜10%、特に好ましくは4〜8%である。この範囲内の揮発分を有するカーボンブラックは、画像濃度、画像均一性に優れる。
本発明に用いられるカーボンブラックの比表面積(BET法)は、200m2/g未満であり、好ましくは190m2/g以下であり、更に好ましくは180m2/g以下である。下限は好ましくは50m2/g以上であり、更に好ましくは70m2/g以上であり、特に好ましくは100m2以上であり、50m2/g以上、200m2/g未満の範囲が好ましく、70〜190m2/gの範囲がより好ましく、100〜180m2/gの範囲が特に好ましい。この範囲内の比表面積を有するカーボンブラックは、少ないポリマー量でカーボンブラックを覆うポリマー層に適度な厚み与えることができ、乾燥性、耐マーカー性に優れると共に、画像均一性(隠蔽性)にも優れる。
本発明に用いられるカーボンブラックのDBP(ジブチルフタレート)吸油量は、乾燥性、耐マーカー性、画像濃度の観点から、好ましくは、好ましくは40〜400ml/100g、更に好ましくは40〜300ml/100gであり、特に好ましくは50〜200ml/100gである。
カーボンブラックのpH値は、好ましくはpH1〜8、より好ましくはpH2〜6、更に好ましくはpH2.5〜5であり、その平均一次粒子径は、好ましくは10〜40nm、より好ましくは10〜30nm、さらに好ましくは10〜20nmである。
上記諸特性の測定において、揮発分は、950℃、7分間加熱した時の残量(ASTM D1620−60に準ずる)であり、比表面積はASTM D3037−81、DBP吸油量はASTM D2414−65Tに準拠した値、pHはDIN ISO 787/9に基づきガラス電極を用いてカーボンブラックの水性懸濁液のpHを測定した値である。平均一次粒子径は、電子顕微鏡により測定して算出した平均直径(100個の個数平均粒子径)であり、長径と短径がある場合は、長径を測定する。
商業的に入手できるカーボンブラックの具体例としては、キャボット社製のMONARCH 1000シリーズ、REGAL 400Rシリーズ、MOGUL L、デグサ社製のSpecail Black 550、350、250、100シリーズ、Color Black FW1、S170、S160、5、4、150T、140U、U、Vシリーズ、三菱化学株式会社製の#2350、#2200B、#1000、#970シリーズ等が挙げられる。
上記市販のカーボンブラックの中では、特にキャボット社製の商品名、MOGUL L(比表面積138、DBP吸油量66、揮発分4.5)、REGAL 400R(比表面積96、DBP吸油量69、揮発分3.5)、デグサ社製の商品名、Color Black S170(比表面積200、DBP吸油量150、揮発分5.0)、Color Black S160(比表面積150、吸油量150、揮発分5.0)が好ましい。
本発明の水分散体、水系インクには、優れた吐出信頼性、画像濃度等を得る観点から、カーボンブラックを水不溶性ポリマー粒子に含有させた水分散体を用いる。
水不溶性ポリマー粒子を構成する水不溶性ポリマーとしては、水不溶性ビニルポリマー、水不溶性エステル系ポリマー、水不溶性ウレタン系ポリマー等が挙げられる。これらの中では、水分散体の安定性の観点から、水不溶性ビニルポリマーが好ましい。
本発明において、水不溶性ポリマーとは、105℃で2時間乾燥させた後、25℃の水100gに溶解させたときに、その溶解量が10g以下、好ましくは5g以下、更に好ましくは1g以下であるポリマーをいう。上記溶解量は、水不溶性ポリマーが塩生成基を有する場合は、その種類に応じて、水不溶性ポリマーの塩生成基を酢酸又は水酸化ナトリウムで100%中和した時の溶解量である。
このような水不溶性グラフトポリマーとしては、塩生成基含有モノマー(a)(以下「(a)成分」ということがある)、マクロマー(b)(以下「(b)成分」ということがある)、及び疎水性モノマー(c)(以下「(c)成分」ということがある)を含むモノマー混合物(以下「モノマー混合物」ということがある)を共重合してなる水不溶性ビニルポリマーが好ましい。
上記(a)成分は、得られる分散体の分散安定性を高める等の観点から用いられるものであり、カチオン性モノマー、アニオン性モノマー等が挙げられる。具体的には、特開平9−286939号公報第5頁第7欄24行〜同頁第8欄29行に記載されているもの等を用いることができる。塩生成基としては、カルボキシ基、スルホン酸基、リン酸基、アミノ基、アンモニウム基等が挙げられる。
カチオン性モノマーの代表例としては、不飽和アミン含有モノマー、不飽和アンモニウム塩含有モノマー等が挙げられ、これらの中では、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−(N´,N´−ジメチルアミノプロピル)(メタ)アクリル
アミドが好ましい。
不飽和カルボン酸モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、2−メタクリロイルオキシメチルコハク酸等が挙げられる。
不飽和スルホン酸モノマーとしては、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、3−スルホプロピル(メタ)アクリレート、ビス−(3−スルホプロピル)−イタコネート等が挙げられる。
不飽和リン酸モノマーとしては、ビニルホスホン酸、ビニルホスフェート、ビス(メタクリロキシエチル)ホスフェート、ジフェニル−2−アクリロイロキシエチルホスフェート、ジフェニル−2−メタクリロイロキシエチルホスフェート、ジブチル−2−アクリロイロキシエチルホスフェート等が挙げられる。
上記アニオン性モノマーの中では、分散安定性、吐出信頼性等の観点から、不飽和カルボン酸モノマーが好ましく、アクリル酸又はメタクリル酸がより好ましい。
上記(a)成分は、それぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記(b)成分は、カーボンブラックを含有した水不溶性ポリマー微粒子の分散安定性を高める等の観点から用いられ、数平均分子量が500〜100,000、好ましくは1,000〜10,000で、片末端に不飽和基等の重合性官能基を有するモノマーであるマクロマーが挙げられる。
なお、(b)成分の数平均分子量は、標準物質としてポリスチレンを用い、溶媒として50ミリモル/Lの酢酸を含有するテトラヒドロフランを用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって測定することができる。
(b)成分のマクロマーとしては、具体的には、下記(b−1)スチレン系マクロマー、(b−2)アルキル(メタ)アクリレート系マクロマー、(b−3)芳香環含有(メタ)アクリレート系マクロマー、(b−4)シリコン系マクロマー等が挙げられる。
スチレン系マクロマーとは、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等のスチレン系モノマー(b−1 モノマーという)を有するマクロマーを意味する。スチレン系モノマーの中ではスチレンが好ましい。
スチレン系マクロマーは、例えば、片末端に重合性官能基を有するスチレン単独重合体、及び片末端に重合性官能基を有する、スチレンと他のモノマーとの共重合体が挙げられる。片末端に存在する重合性官能基は、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基が好ましく、これらを共重合させることで、スチレン系マクロマー由来の構成単位を有する水不溶性グラフトポリマーを得ることができる。
他のモノマーとしては、例えば、アクリロニトリル、後記のアルキル(メタ)アクリレート(b−2 モノマー)、及びスチレン以外の芳香環含有(メタ)アクリレート系モノマー(b−3 モノマー)等が挙げられる。
側鎖中、又はスチレン系マクロマー中、スチレン系モノマー由来の構成単位の含有量は、耐マーカー性の観点から、好ましくは60重量%以上、より好ましくは70重量%以上、特に好ましくは90重量%以上である。
商業的に入手しうるスチレン系マクロマーとしては、例えば、東亜合成株式会社の商品名、AS−6(S)、AN−6(S)、HS−6(S)等が挙げられる。
アルキル(メタ)アクリレート系マクロマーとは、ヒドロキシ基を有していてもよい、炭素数1〜22、好ましくは炭素数1〜18のアルキル基を有する、(メタ)アクリル酸エステル(b−2 モノマーという)を有するマクロマーを意味する。
(メタ)アクリル酸エステルとしては、具体的には、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、(イソ)プロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(イソ又はターシャリー)ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、(イソ)オクチル(メタ)アクリレート、(イソ)デシル(メタ)アクリレート、(イソ)ステアリル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
b−2 モノマー由来の構成単位を含む側鎖は、片末端に重合性官能基を有するアルキル(メタ)アクリレート系マクロマーを共重合することにより得られ、例えば、メチルメタクリレート系マクロマー、ブチルアクリレート系マクロマー、イソブチルメタクリレート系マクロマー、ラウリルメタクリレート系マクロマー等が挙げられる。
アルキル(メタ)アクリレート系マクロマーは、片末端に重合性官能基を有するアルキル(メタ)アクリレートの単独重合体、及び片末端に重合性官能基を有する、アルキル(メタ)アクリレートと他のモノマーとの共重合体が挙げられ、重合性官能基は、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基が好ましい。他のモノマーとしては、前記のスチレン系モノマー(b−1 モノマー)、後記のスチレン以外の芳香環含有(メタ)アクリレート系モノマー(b−3 モノマー)等が挙げられる。
側鎖中、又はアルキル(メタ)アクリレート系マクロマー中、(メタ)アクリル酸エステル由来の構成単位の含有量は、最も多く、耐マーカー性の観点から、好ましくは60重量%以上、より好ましくは70重量%以上、特に好ましくは90重量%以上である。
芳香環含有(メタ)アクリレート系マクロマーとは、芳香環含有(メタ)アクリレート(b−3 モノマー)を有するマクロマーを意味する。芳香環含有(メタ)アクリレートとしては、下記式(2)で表されるモノマーが好ましい。
CH2=CR1COOR2 (2)
(式中、R1は水素原子又はメチル基を示し、R2は、置換基を有していてもよい、炭素数7〜22のアリールアルキル基又は炭素数6〜22のアリール基を示す。)
具体的には、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、2−フェニルエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、1−ナフチルアクリレート、2−ナフチル(メタ)アクリレート、フタルイミドメチル(メタ)アクリレート、p−ニトロフェニル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−メタクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレート、2−アクリロイロキシエチルフタレート等が挙げられる。これらの中では、特にベンジル(メタ)アクリレートが好ましい。これらは、それぞれ単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
芳香環含有(メタ)アクリレート系マクロマーは、片末端に重合性官能基を有する芳香環含有(メタ)アクリレートの単独重合体、及び片末端に重合性官能基を有する、芳香環含有(メタ)アクリレートと他のモノマーとの共重合体が挙げられ、重合性官能基は、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基が好ましい。他のモノマーとしては、前記のスチレン系モノマー(b−1 モノマー)、(メタ)アクリル酸エステル(b−2 モノマー)等が挙げられる。
側鎖中、又は芳香環含有(メタ)アクリレート系マクロマー中、芳香環含有(メタ)アクリレート由来の構成単位の含有量は最も多い。
本発明で用いられる水不溶性グラフトポリマーは、オルガノポリシロキサン鎖を側鎖として有していてもよい。この側鎖は、例えば、好ましくは下記式(3)で表される、片末端に重合性官能基を有するシリコーン系マクロマーを共重合することにより得ることができる。
CH2=C(CH3)−COOC3H6−〔Si(CH3)2−O〕t−Si(CH3)3 (3)
(式中、tは8〜40の数を示す)
本発明に用いられるポリマーが、水不溶性グラフトポリマーである場合、[主鎖/側鎖]の重量比は、耐マーカー性及び保存安定性を向上させる観点から、1/1〜20/1であることが好ましく、3/2〜15/1が更に好ましく、2/1〜10/1が特に好ましい。なお、重合性官能基は側鎖に含有されるものとしてその重量比を計算する。
上記の中では、片末端に重合性官能基を有するスチレン系マクロマーがカーボンブラックとの親和性が高く、保存安定性を向上させる観点から好ましい。
上記(c)成分の疎水性モノマーは、耐水性、耐マーカー性等の向上等の観点から用いられ、アルキル(メタ)アクリレート、アルキル(メタ)アクリルアミド、芳香環含有モノマー等が挙げられる。
アルキル(メタ)アクリレートとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、(イソ)プロピル(メタ)アクリレート、(イソ又はターシャリー)ブチル(メタ)アクリレート、(イソ)アミル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、(イソ)オクチル(メタ)アクリレート、(イソ)デシル(メタ)アクリレート、(イソ)ドデシル(メタ)アクリレート、(イソ)セチル(メタ)アクリレート、(イソ)ステアリル(メタ)アクリレート、(イソ)ベヘニル(メタ)アクリレート等の炭素数1〜30のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルが挙げられる。これらの中では、炭素数8〜30、好ましくは炭素数12〜22の長鎖アルキル基を有する(メタ)アクリレートが分散安定性の観点から好ましく、特に(イソ)ラウリル(メタ)アクリレート、(イソ)ステアリル(メタ)アクリレート、(イソ)ベヘニル(メタ)アクリレートが好ましい。
芳香環含有モノマーとしては、スチレン、2−メチルスチレン、ビニルトルエン等のスチレン系モノマー(c−1)、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸のアリールエステル、エチルビニルベンゼン、4−ビニルビフェニル、1,1−ジフェニルエチレン、ビニルナフタレン、クロロスチレン等の炭素数6〜22の芳香族基含有ビニルモノマー(c−2)が好ましく挙げられる。
なお、本明細書にいう「(イソ又はターシャリー)」及び「(イソ)」は、これらの基が存在している場合とそうでない場合の双方を含むことを意味し、これらの基が存在していない場合には、ノルマルであることを示す。また、「(メタ)アクリレート」は、アクリレートとメタクリレートの双方の場合を含むことを示す。
上記(c)成分は、それぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
(d)成分は、分散安定性を高めるものである。(d)成分としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(n=2〜30、nはオキシアルキレン基の平均付加モル数を示す。以下同じ。)(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(n=2〜30)(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール(n=1〜15)・プロピレングリコール(n=1〜15))(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの中では、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノメタクリレート、ポリプロピレングリコールメタクリレートが好ましい。
CH2=C(R3)COO(R4O)pR5 (4)
(式中、R3は水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基、R4はヘテロ原子を有していてもよい炭素数1〜30の2価の炭化水素基、R5はヘテロ原子を有していてもよい炭素数1〜30の1価の炭化水素基、pは平均付加モル数を示し、1〜60、好ましくは1〜30の数である。)
(e)成分は、水性インクの吐出信頼性を高め、連続印字してもヨレの発生を抑制する等の優れた効果を発現するものである。
式(1)において、R4又はR5が有してもよいヘテロ原子としては、例えば、窒素原子、酸素原子、ハロゲン原子又は硫黄原子が挙げられる。
R4又はR5で示される基の代表例としては、炭素数6〜30の芳香族基、炭素数3〜30のヘテロ環基、炭素数1〜30のアルキレン基等が挙げられ、これらは置換基を有していてもよい。これらの基は2種以上を組合わせたものであってもよい。置換基としては、芳香族基、ヘテロ環基、アルキル基、ハロゲン原子、アミノ基等が挙げられる。
R5としては、フェニル基、炭素数1〜30、好ましくは分岐鎖を有していても良い炭素数1〜20の脂肪族アルキル基、芳香族環を有する炭素数7〜30のアルキル基又はヘテロ環を有する炭素数4〜30のアルキル基が好ましく挙げられる。R5のより好ましい例としては、メチル基、エチル基、(イソ)プロピル基、(イソ)ブチル基、(イソ)ペンチル基、(イソ)ヘキシル基等の炭素数1〜12のアルキル基、フェニル基等が挙げられる。
商業的に入手しうる(d)、(e)成分の具体例としては、新中村化学工業株式会社の多官能性アクリレートモノマー(NKエステル)M−40G、同90G、同230G、日本油脂株式会社のブレンマーシリーズ、PE−90、同200、同350,PME−100、同200、同400、同1000、PP−500、同800、同1000、AP−150、同400、同550、同800、50PEP−300、50POEP−800B等が挙げられる。
上記(d)成分及び(e)成分は、それぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
(a)成分の含有量は、得られる分散体の分散安定性等の観点から、好ましくは1〜50重量%、より好ましくは2〜40重量%、特に好ましくは3〜30重量%、特に好ましくは5〜20重量%である。
(b)成分の含有量は、得られる分散体の分散安定性等の観点から、好ましくは1〜50重量%、より好ましくは3〜40重量%、特に好ましくは5〜35重量%である。
(c)成分の含有量は、耐水性、耐マーカー性等の観点から、好ましくは5〜90重量%、より好ましくは5〜80重量%、さらに好ましくは10〜60重量%である。
(a)成分の含有量と、(b)成分と(c)成分の合計含有量との重量比((a)/[(b)+(c)])は、得られる水系インクの長期保存安定性、吐出信頼性等の観点から、好ましくは0.01〜1、より好ましくは0.02〜0.7、更に好ましくは0.05〜0.5である。
(e)成分の含有量は、吐出信頼性、分散安定性等の観点から、好ましくは1〜50重量%、より好ましくは2〜30重量%、さらに好ましくは5〜30重量%である。
(a)成分と(d)成分との合計含有量は、水中での安定性、耐水性等の観点から、好ましくは5〜60重量%、より好ましくは7〜50重量%、さらに好ましくは10〜40重量%である。
また、(a)成分と(e)成分の合計含有量は、水中での分散安定性、吐出信頼性等の観点から、好ましくは5〜75重量%、より好ましくは7〜50重量%、さらに好ましくは10〜40重量%である。
必要により(a)成分と(d)成分と(e)成分との合計含有量は、水中での分散安定性及び吐出信頼性の観点から、好ましくは5〜60重量%、より好ましくは7〜50重量%、さらに好ましくは10〜40重量%である。
溶液重合法で用いる溶媒としては、水不溶性ポリマーと親和性の高い極性有機溶媒が好ましく、水に対する溶解度が20℃において、50重量%以下のものが好ましく、5重量%以上のものが好ましい。極性有機溶媒としては、例えば、ブトキシエタノール等の脂肪族アルコール;トルエン、キシレン等の芳香族類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;酢酸エチル等のエステル類等が挙げられる。これらの中では、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、キシレン、ブトキシエタノール、又はこれらの1種以上と水との混合溶媒が好ましい。
重合開始剤の量は、モノマー混合物1モルあたり、好ましくは0.001〜5モル、より好ましくは0.01〜2モルである。
重合の際には、さらに、オクチルメルカプタン、2−メルカプトエタノール等のメルカプタン類、チウラムジスルフィド類等の公知の重合連鎖移動剤を添加することができる。
モノマー混合物の重合条件は、使用する重合開始剤、モノマー、溶媒の種類等によって異なるが、通常、重合温度は30〜100℃、好ましくは50〜80℃であり、重合時間は1〜20時間である。また、重合雰囲気は、窒素ガス雰囲気、アルゴン等の不活性ガス雰囲気であることが好ましい。
重合反応の終了後、反応溶液から再沈澱、溶媒留去等の公知の方法により、生成したポリマーを単離することができる。また、得られたポリマーは、再沈澱を繰り返したり、膜分離、クロマトグラフ法、抽出法等により、未反応のモノマー等を除去して精製することができる。
なお、ポリマーの重量平均分子量は、標準物質としてポリスチレン、溶媒として1mmol/Lのドデシルジメチルアミンを含有するクロロホルムを用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより重量平均分子量を測定した。
{[中和剤の重量(g)/中和剤の当量]/[ポリマーの酸価(KOHmg/g)×ポリマーの重量(g)/(56×1000)]}×100
塩生成基がカチオン性基である場合、下記式によって求めることができる。
{[中和剤の重量(g)/中和剤の当量]/[ポリマーのアミン価(HCLmg/g)×ポリマーの重量(g)/(36.5×1000)]}×100
酸価やアミン価は、ポリマーの構成単位から算出することができるが、適当な溶剤(例えばメチルエチルケトン)にポリマーを溶解して滴定する方法を用いて求めることもできる。
カーボンブラックを含有する水不溶性ポリマー粒子(以下「CB含有粒子」という)の水分散体は、次の工程(1)及び(2)により得ることが好ましい。
工程(1):水不溶性ポリマー、有機溶媒、カーボンブラック、水及び必要により中和剤を含有する混合物を、分散処理する工程
工程(2):前記有機溶媒を除去する工程
前記工程(1)では、まず、前記水不溶性ポリマーを有機溶媒に溶解させ、次にカーボンブラック、水、及び必要に応じて中和剤、界面活性剤等を、前記有機溶媒に加えて混合し、水中油型の分散体を得ることが好ましい。混合物中、カーボンブラックは、5〜50重量%が好ましく、有機溶媒は、10〜70重量%が好ましく、水不溶性ポリマーは、2〜40重量%が好ましく、水は、10〜70重量%が好ましい。水不溶性ポリマーが塩生成基を有する場合、中和剤を用いることが好ましいが、水不溶性ポリマーを予め中和剤で中和しておいてもよい。中和度には、特に限定がない。通常、最終的に得られる水分散体の液性が中性、例えば、pHが4〜10であることが好ましい。前記水不溶性ビニルポリマーの望まれる中和度により、pHを決めることもできる。
アルコール系溶媒としては、エタノール、イソプロパノール、各種ブタノール、ジアセトンアルコール等、ケトン系溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン等、エーテル系溶媒としては、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等が挙げられる。これらの中では、イソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトンが好ましく、特にメチルエチルケトンが好ましい。これらの溶媒は、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
中和剤としては、水不溶性ポリマー中の塩生成基の種類に応じて、酸又は塩基を使用することができ、前記の中和剤を用いることができる。
混合物を予備分散させる際には、アンカー翼等の一般に用いられている混合撹拌装置を用いることができる。混合撹拌装置の中では、高速攪拌混合装置が好ましい。
本分散の剪断応力を与える手段としては、例えば、ロールミル、ビーズミル、ニーダー、エクストルーダ等の混練機、ホモバルブ式又はチャンバー式の高圧ホモジナイザー等が挙げられる。
CB含有粒子の平均一次粒径は、プリンターのノズルの目詰まり防止、分散安定性等の観点から、好ましくは10〜500nm、より好ましくは30〜300nm、特に好ましくは50〜200nmである。平均粒径は、後述する測定方法で行う。
本発明の水分散体及び水系インク中、カーボンブラックの含有量は、分散安定性、画像濃度等の観点から、好ましくは1〜30重量%、より好ましくは2〜20重量%、更に好ましくは2〜15重量%である。また、水不溶性ポリマーとカーボンブラックの量比は、画像濃度、乾燥性及び耐マーカー性等の観点から、〔カーボンブラック/水不溶性ポリマー〕の重量比が、好ましくは50/50〜90/10、より好ましくは50/50〜78/22、さらに好ましくは55/45〜75/25である。
また、水分散体及び水系インク中、CB含有粒子の含有量(固形分)は、画像濃度及び吐出信頼性の観点から、好ましくは0.5〜30重量%、より好ましくは1〜15重量%となるように調整することが望ましい。
本発明の水分散体及び水系インク中、水の含有量は、好ましくは30〜90重量%,より好ましくは40〜80重量%である。
本発明の水分散体の20重量%(固形分)の粘度(20℃)は、水系インクとした際に好ましい粘度とするために、1〜12mPa・sが好ましく、1〜9mPa・sが更に好ましく、2〜8mPa・sが特に好ましい。また、水系インクの粘度(20℃)は、良好な吐出信頼性を維持するために、2〜20mPa・sが好ましく、2.2〜15mPa・sが更に好ましく、2.4〜12mPa・sが特に好ましい。
製造例1及び2(ポリマー溶液の調製)
反応容器内に、表1に示す初期仕込みモノマー溶液(重量部表示)40.1部を入れて混合し、窒素ガス置換を十分に行い、混合溶液を得た。
一方、滴下ロート中に、表1に示す滴下モノマー(重量部表示)溶液160.4部を仕込み、十分に窒素ガス置換を行い、混合溶液を得た。
窒素雰囲気下、反応容器内の混合溶液を攪拌しながら75℃まで昇温し、滴下ロート中の混合溶液を3時間かけて徐々に反応容器内に滴下した。滴下終了後、その混合溶液の液温を75℃で2時間維持した後、前記の重合開始剤0.3部をメチルエチルケトン5部に溶解した溶液を該混合溶液に加え、更に75℃で3時間、85℃で2時間熟成させ、ポリマー溶液を得た。
得られたポリマー溶液の一部を、減圧下、105℃で2時間乾燥させ、溶媒を除去することによって単離した。標準物質としてポリスチレン、溶媒として1mmol/Lのドデシルジメチルアミンを含有するクロロホルムを用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより重量平均分子量を測定した。
結果を表1に示す。なお、表中の各モノマーの数値は、有効分の重量部を示す。
製造例1で得られたポリマー溶液を減圧乾燥させて得られたポリマー25部を、メチルエチルケトン25部に溶かし、その中に中和剤(5N−水酸化ナトリウム水溶液)を酸価に対して65%加えて塩生成基を中和し、更にカーボンブラック75部を加え、〔(CB量×CB比表面積)/水不溶性ポリマー量〕を435に調整し、さらにメチルエチルケトン、イオン交換水を適量加えて流動性を形成させ充分に攪拌した後、3本ロール(株式会社ノリタケカンパニー製、商品名:NR−84A)を用いて2時間混練した。
得られたペーストをイオン交換水250部に投入し、十分に攪拌した後、エバポレーターを用いてメチルエチルケトン及び水を留去し、固形分量が20%のCB含有粒子の水分散体を得た。得られたCB含有粒子の平均粒径を下記の方法に従って求めた。その結果を表2に示す。
得られたCB含有粒子の平均粒径を下記の方法に従って求めた。その結果を表2に示す。
上記で得られたCB含有粒子の水分散体25部、グリセリン10部、2−{2−(2−ブトキシエトキシ)エトキシ}エタノール5部、ヘキサンジオール2部、アセチレングリコールEO付加物(n=10)0.5部及びイオン交換水57.5部を混合し、得られた混合液を1.2μmのメンブランフィルター〔Sartorius社製、商品名:Minisart〕で濾過し、水系インクを得た。
製造例1又は2で得られたポリマー溶液を減圧乾燥させて得られたポリマーを、同量のメチルエチルケトンに溶かし、その中に中和剤(5N−水酸化ナトリウム水溶液)を酸価に対して65%加えて塩生成基を中和し、更に表2に示すカーボンブラックを加え、さらにメチルエチルケトン、イオン交換水を適量加えて流動性を形成させ充分に攪拌した後、3本ロール(株式会社ノリタケカンパニー製、商品名:NR−84A)を用いて2時間混練した。得られたペーストを実施例1と同様に処理して、CB含有粒子の水分散体を得た。更に、実施例1と同様にして水系インクを得た。
大塚電子株式会社のレーザー粒子解析システムELS−8000(キュムラント解析)を用いて下記条件で測定した。
温度: 25℃
入射光と検出器との角度: 90°
積算回数: 200回
分散溶媒の屈折率: 水の屈折率(1.333)
測定濃度:約5×10-3重量%
〔CB比表面積の測定〕ASTM D3037−81に準拠
〔DBP吸油量の測定〕ASTM D2414−65Tに準拠
〔揮発分の測定〕
950℃、7分間加熱した時の残量(ASTM D1620−60に準拠)
(1)吐出信頼性
市販のセイコーエプソン株式会社のインクジェットプリンター(品番:EM−930C、ピエゾ方式)を用いて、普通紙P紙(富士ゼロックス株式会社製)に2000文字/枚を100枚連続印刷した後、文字、ベタ画像及び罫線を含むテスト文書を印字し、(i)シャープでハッキリとした文字、(ii)均一なベタ画像、及び(iii)ヨレのない罫線の3項目を評価し、以下の判断基準により評価した。
〔判断基準〕
○:3項目をいずれも満足する(問題なし)
△:3項目をいずれもほぼ満足する(実使用上問題なし)
×:1項目以上満足しない(実使用上問題あり)
前記(1)と同じ普通紙P紙、再生紙G100、C2(富士ゼロックス株式会社製)に対し、べた画像を印字し、1日放置後、光学濃度計SpectroEye(グレタグマクベス社製)を用いて任意の10箇所を測定し、平均値を求めた。
(3)画像均一性(隠蔽性)
前記(1)と同じ普通紙P紙、前記(2)と同じ再生紙G100、C2に対し、ベタ画像を印字し、色むらがあるか否かを官能評価し、以下の判断基準により評価した。
〔判断基準〕
○:色むらなし(抜けなし)
△:やや色むらがある。
×:色むらがある(白抜けあり)
前記(1)と同じ普通紙P紙、前記(2)と同じ再生紙G100、C2に対し、第1液体組成物で10ポイントの文字を印字するバックに、第2液体組成物を印字したパターンを作成し、文字部のにじみを官能評価し、以下の判断基準により評価した。
〔判断基準〕
○:漢字、ひらがな全てが問題なく再現されている。
△:漢字の一部が再現されず、実用上好ましくないレベル。
×:漢字、ひらがなの判読が不可能である。
(5)乾燥性
前記(1)と同じ普通紙P紙、画彩写真仕上げ紙(富士ゼロックス株式会社製)に対し、20mm×20mmの大きさのべた画像を印字し、印字直後、10秒後、30秒後、60秒後ごとの印字画像の上から別の普通紙P紙の裏面を重ね、さらに上から490g(荷重面積43mm×30mm)の荷重をかけてた状態で、べた画像表面を移動させ、重ねた紙の汚れを測定した。評価は以下の判断基準により行った。
〔判断基準〕
○:ほとんど印字物はとれず、周りが黒くならない。
△:ほとんど印字物はとれず、僅かに周りが黒くなるが、実用上問題ないレベル。
×:印字物が擦りとられ、周りがひどく黒くなり、指も相当汚れる。
前記と同じプリンターと紙を用い、テキスト印字し、6時間経過後、市販の蛍光ペン〔ゼブ製、商品名:ビームライナーS BM−151〕でテキスト画像面をなぞった場合、印字サンプルの汚れ度合いを目視により観察し、以下の判断基準に基づいて耐マーカー性を評価した。
〔判断基準〕
○:蛍光ペンでなぞっても尾引き等汚れがない。
△:蛍光ペンでなぞると若干尾引きするが、実用上問題がないレベル。
×:蛍光ペンでなぞると尾引きが発生し、汚れがひどい。
Claims (5)
- 105℃で2時間乾燥させた後、25℃の水100gに溶解させたときに、その溶解量が10g以下である水不溶性ポリマーにカーボンブラックが内含された、カーボンブラックを含有する水不溶性ポリマー粒子の水分散体であって、該カーボンブラックの揮発分が3重量%以上、比表面積が150m 2 /g以上200m2/g未満であり、該水不溶性ポリマーのポリマー量と、該カーボンブラック(CB)の量及び比表面積の関係が、下記式(1)を満足するものであり、水不溶性ポリマーが、塩生成基含有モノマー、スチレン系マクロマー、及びスチレン系モノマーを含むモノマー混合物を共重合させてなる水不溶性ビニルポリマーである、インクジェット記録用水分散体。
(CB量×CB比表面積)/水不溶性ポリマー量=50〜600(m2/g) (1) - カーボンブラックのDBP吸油量が40〜400ml/100gである、請求項1に記載のインクジェット記録用水分散体。
- 塩生成基含有モノマーが、不飽和カルボン酸モノマーである、請求項1又は2に記載のインクジェット記録用水分散体。
- 水不溶性ポリマー中におけるスチレン系モノマーの含有量が、10〜60重量%である、請求項1〜3のいずれかに記載のインクジェット記録用水分散体。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の水分散体を含有する、インクジェット記録用水系インク。
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