JP4842080B2 - 配線用ボックス - Google Patents

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Description

本発明は、例えばコンセント、スイッチ等の配線機器を内部に収納して柱近傍に配設す
る配線用ボックスに関する。
一般に、建物内の柱近傍には、例えばコンセント、スイッチ等の配線機器を固定するた
めに、図5(a)の斜視図に示すように、これら配線機器を収納するための配線用ボック
ス50を柱P1の側面に当接させた状態で表壁W1の裏側に固定する(例えば特許文献1
、特許文献2)。
この配線用ボックス50の取付手順は、まず柱P1の側面に、配線用ボックス50の配
線機器収納用の開口51を前面に臨ませた状態で固定側壁面52を当接し、その貫通孔5
3からビス54を挿通し、柱P1に捩じ込んで固定した後、柱の両面に表壁W1と裏壁W
2とを立設する。
次に、表壁W1において、配線用ボックス50の開口51の該当位置に透孔(不図示)
を明け、この透孔を電工ナイフ等により順次拡大し、図5(a)の配線用ボックスのB−
B矢視断面図である図5(b)に示すように、最終的には配線用ボックス50の内壁面5
5に沿って切り出した配線用ボックス50の開口51と同一寸法の貫通孔56(幅:W)
を表壁W1に切り出していた。
特開2003−102115号公報(段落番号0002、図1) 特開2004−80961号公報(同0005、図1及び図4)
しかし、使用者による例えばコンセントへのプラグの挿入及び引き抜き時には、配線用
ボックス50に対して、図5(b)の白抜き矢印方向への繰り返し荷重が常に加わる。
繰り返し荷重が加わると、左側壁57に対向する右側壁58はビス等で特に固定されず
、表壁W1の裏面に当接するだけとなっているため、配線用ボックス50はあたかも固定
側の左側壁57が固定点となり、対向側の右側壁58が自由端となった片持ち梁の如くの
挙動を示し、固定側のビス54に対しては使用者の操作のたびに最大曲げ応力相当の大き
な引き抜き力が作用する。
一方、右側壁58が当接する表壁W1には、操作のたびに最大撓み相当量の図の矢印方
向の出入りが発生するので、使用者の配線機器に対する信頼性を損ね、甚だしい場合には
図の二点鎖線で示すように、配線用ボックス50が壁裏から貫通孔56を突き破って壁表
に飛び出す問題があった。
更に、近年は、柱や壁材の造営材として軽量で強度が比較的高い軽量型鋼(リップ型鋼
、C型鋼、角型鋼等)や、低コストの石膏ボードが普及してきており、これら造営材の形
状及び材質的特徴に起因する問題が生じてきている。
すなわち、軽量型鋼の厚みは極度に薄く、また、石膏ボードは、曲げ強度が弱く、脆い
という問題である。よって、柱材にリップ型鋼、C型鋼及び角型鋼等の軽量型鋼が使用さ
れ、その折返部に配線用ボックスが固定された場合には、ボックスの固定面と型鋼の折返
部との接触面積が小さいために、上記繰り返し荷重によるボックスのぐらつきが大きくな
る。又、壁材に石膏ボードが使用されると、壁材に設けられた貫通孔の近傍が上記繰り返
し荷重のために崩れる問題が生じ、上記貫通孔からのボックスの飛出し現象をさらに加速
化していた。
これに対し、上記特許文献1、2に記載の技術は、いずれも配線用ボックスが壁裏に配
設されるものを対象としているが、上記問題点の解決策を何ら提供していない。
そこで、本発明は、このような問題点を解消すべくなされたもので、使用者によって配
線用ボックスに収納されている配線機器類に反復操作が加えられ、又、造営材に軽量型鋼
や石膏ボード等のように肉厚が薄く、強度の低い材質のものが使用された場合においても
、配線用ボックスが表壁の貫通孔から壁表に飛び出しにくく、かつ貫通孔が崩れにくい配
線用ボックスを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に係る配線用ボックスは、前面に開口を有し、該開口が複数の側壁で包囲されているボックス本体を備え、該ボックス本体が壁裏に配設される造営材に固定されるとともに、前記ボックス本体の前面に設置される壁材に設けられた貫通孔に前記開口を壁表に臨ませて壁裏に配設される配線用ボックスであって、
該ボックス本体の一側壁には、前記造営材に当接して該造営材に固定される固定部を備
え、前記固定部は、一側面に立設方向に延びる開口部を形成する一対の折返部を備えた軽量型鋼に対して、該軽量型鋼の壁表側に配設される面とボックス本体の開口面とを略同一面となるように配置した状態において、壁表側に位置する折返部と対向する位置に、前記ボックス本体を前記軽量型鋼に固定するための固定部材が挿通可能な挿通孔を備え、前記固定部を備えた側壁の対向する側壁側が前記貫通孔から飛び出すのを防止すべく、前記対向する側壁側の側壁の端面から外側方に突出して前記壁材の裏面に当接する飛出防止部が形成されてなることを特徴とする。
請求項2に記載の配線用ボックスは、請求項1に記載の配線用ボックスにおいて、前記
飛出防止部は、少なくとも前記固定部を備えた側壁の対向する側壁に形成されてなることを特徴とする。
請求項3に記載の配線用ボックスは、請求項1に記載の配線用ボックスにおいて、前
記飛出防止部は、前記固定部を備えた側壁の対向する側壁側の上下側壁のそれぞれに形成
されてなることを特徴とする。
請求項4に記載の配線用ボックスは、請求項1乃至3のうちのいずれか一項に記載の
配線用ボックスにおいて、前記飛出防止部は、該飛出防止部が位置する側壁の側端面に沿
って全体に延びて形成されてなることを特徴とする。
請求項5に記載の配線用ボックスは、請求項1乃至請求項4のうちのいずれか一項に
記載の配線用ボックスにおいて、前記飛出防止部は、前記固定部を備えた側壁の対向する側壁のみに形成されてなることを特徴とする。
請求項1に記載の配線用ボックスによれば、一側面に立設方向に延びる開口部を形成する一対の折返部を備えた軽量型鋼に対して、該軽量型鋼の壁表側に配設される面とボックス本体の開口面とを略同一面となるように配置した状態において、壁表側に位置する折返部と対向する位置にボックス本体を固定するための挿通孔を設け、これに固定部材を挿通して固定するので、軽量型鋼の壁表側面とボックス本体(2)の開口(3)面とを略同一面となるようにした状態での軽量型鋼製造営材の折返部(F3)への配線用ボックス(1)の固定が可能になる。
また、固定部を備えた側壁対向する側壁側の側壁に飛出防止部が設けられているため、たとえ配線用ボックスの使用時において、配線用ボックスに対して使用者の操作による繰り返し荷重が作用しても、この飛出防止部の前面がボックス本体の開口面に一致した状態で壁裏から壁材を支持するので(換言すれば突っ張るので)、固定部を備えた側壁の対向する側壁側、すなわち柱に当接して固定された配線用ボックスの撓み量が大きくなる側の飛び出し現象が抑制され、貫通孔からの飛び出しを効果的に抑制することができる。
又、この際、飛出防止部が貫通孔の外周部近傍を、壁裏から広い面積で当接した状態で
支えるので、壁材がたとえ石膏ボードのように脆い材質のものであっても貫通孔周辺部の
撓みや崩落が有効に防止できる。
請求項2に記載の配線用ボックスによれば、請求項1に記載の配線用ボックスにおいて
、前記飛出防止部は、少なくとも固定部を備えた側壁の対向する側壁に形成されているので、配線用ボックスの撓み量が最も大きくなる側の飛び出し現象が抑制され、貫通孔からの飛び出しを効果的に抑制することができる。
請求項3に記載の配線用ボックスによれば、請求項1に記載の配線用ボックスにおい
て、前記飛出防止部は、固定部を備えた側壁の対向する側壁側の上下側壁のそれぞれに形
成することもでき、この場合も配線用ボックスの貫通孔からの飛び出し現象と、貫通孔周
辺の壁材の撓みや崩落を有効に抑制することができる。
請求項4に記載の配線用ボックスによれば、請求項1乃至3のうちのいずれか一項に記
載の配線用ボックスにおいて、前記飛出防止部は、飛出防止部が位置する側壁の側端面に
沿って全体に延びて形成されているので、当該側壁の強度が飛躍的に向上するとともに、
壁裏からの裏壁に対する支持面積が増加し、より一層貫通孔からの飛び出し現象と、貫通
孔周辺の撓みや崩落が有効に防止できる。
請求項5に記載の配線用ボックスによれば、請求項1乃至4のうちのいずれか一項に
記載の配線用ボックスにおいて、その飛出防止部を、前記固定部を備えた側壁の対向する側壁のみに形成したので、配線用ボックスの貫通孔からの飛び出し現象を効果的に抑制した状態で、軽量型鋼側面への配線用ボックスの固定が実現できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態(実施例)を、図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係る配線用ボックス1の全体斜視図、図2(a)は、図1の配線用ボ
ックスの平面図、図2(b)はその左側面図、図2(c)は図2(a)の配線用ボックス
のA−A矢視断面図である。
図1に示すように、本実施例の配線用ボックス1は、全体形状として特に限定するもの
ではないが、前面が開口した直方体状の有底箱体に形成されている。すなわち、ボックス
本体2の前面には、例えばコンセント、スイッチ等の配線機器が収納される開口3が設け
られ、この開口3の周囲には、開口3を包囲する如く、左側壁4a、上側壁4b、下側壁
4c、右側壁4dと、底壁5とが設けられている。この配線用ボックス1は、例えば塩化
ビニール樹脂(PVC)などの合成樹脂製であり、射出成形法等の成形法により一体成形
されている。
これら四側壁のうち、左側壁4aの外周面には、図2(b)及び図2(c)に示すよう
に、配線用ボックス1の全体を詳細は後述するが、例えば図4において後述する軽量型鋼
製柱Pの裏面である折返部(リップ面)F3等に当接させて固定するための固定部6が設け
られている。
固定部6は、左側壁4aの外周面から突出した3箇所の台座6aにそれぞれ2個の固定
孔6bが貫通して設けられており、この固定孔6bにビス12(図4参照)等の適当な締
結手段をねじ込んで配線用ボックス1の全体を柱Pに固定するようになっている。このう
ち、台座6aの厚さは、ビス等の締結手段を固定孔6bから挿通したときにその振れ防止
ガイドとするために比較的厚くされ、固定孔6bの内径は軽量型鋼製柱等の表面にビス先
端をあてがった際に先端のスリップ防止のためにビス外径とビス孔との間にいわゆる遊び
があまりない内径とされている。
又、台座6aの開口3側には、柱Pの角部に左側壁4aを当設するとともに、ボックス
の開口3面と柱P(図4参照)の前面F2とを同一平面に調整するための小さなリブ7が
その前面を開口3面に一致させて設けられている。
一方、上側壁4bと下側壁4cとには、開口3への電線引き込み用孔8が設けられると
ともに、上側壁4bと下側壁4cとの内周面側には、内方に突出したボス部9aに、図示
しない配線器具等を固定するためのビス孔9bが高さ方向に所定間隔で設けられている。
これらボックス本体2の左側壁4a、上側壁4b、下側壁4c、右側壁4dの内壁面は
、上記ボス部9aのように、多少の凹凸部分も存在するが、全体として滑らかな垂直壁を
形成しており、背景技術の欄で述べた表壁W1に貫通孔56(図5(b)参照)を切り出
すための工具刃先の案内ガイド面Fとなっている。但し、この案内ガイド面Fは、必ずし
も内壁面の全面に渡って形成されている必要はなく、図1の符号Fで示すように、開口3
近傍部分に形成されていれば十分である。
ところで、本発明の配線用ボックス1には、前述した固定部6を備えた左側壁4aの対
向する側壁側が貫通孔56から飛び出すのを防止すべく、対向する側壁側の側壁(上側壁
4b、下側壁4c、右側壁4d)の端面から外側方に突出して表壁W1の裏面に当接する
飛出防止部10が形成されている。本実施例においては、図1、図2(a)及び図2(c
)に示すように、配線用ボックス1は、前述した構成のボックス本体2と、飛出防止部1
0とで構成され、飛出防止部10は、ボックス本体2の固定部6を備えた左側壁4aの対
向側の側壁である右側壁4dに、その内壁面である案内ガイド面Fに直交するとともに、
側壁の端面から外側方に突出する態様で設けられている。
飛出防止部10を配線用ボックス1のいずれの側壁に配設するかは、背景技術の欄で述
べたように、配線用ボックス1の飛び出し現象は、まず固定部6を備えた左側壁4aの対
向する側壁側から発生するから、左側壁4aの対向する側壁側である上側壁4b、下側壁
4c、右側壁4dに設けるのが効果的である。中でも、固定部6を備えた側壁4aの対向
する側壁である右側壁4dに設けるのが最も効果的である。しかし、上側壁4b、下側壁
4cのそれぞれに形成しても良い。
又、飛出防止部10を側壁にどの程度の長さで形成するかは、飛出防止部10が位置す
る側壁の側端面に沿って全体に延びて形成するのが好ましく、例えば図3(a)の平面図
ように側壁の全周や、図3(b)のように右側壁4dの一部(L1<L)にのみ飛出防止
部10Aを設けた配線用ボックス1Aとしても良い。
飛出防止部10の具体的形状としては、特に限定するものではないが、表壁W1の壁裏
から貫通孔56の外周部を支える構成上、飛出防止部10の前面10aを開口3の前面に
一致させ、かつ、表壁W1の裏側に当接するように、外側方にフランジ状に(或いはつば
状に)突出させて形成するのが良い。表壁W1裏において、飛出防止部10が壁材の貫通
孔56の外周面近傍を壁裏から支える必要上、壁裏に直接接触して支えるのが好ましいか
らである。
本実施例においては図2(a)に示すように、飛出防止部10は、右側壁4dにおいて
、幅がS、長さがLで厚みがTからなるフランジ状の飛出防止部10がその前面10aを
開口3面に一致させて右側壁4dの全長に渡って形成され、左側壁4aにおいては、固定
部6を除く両側に形成されている。このような実施形態にすると、貫通孔56からの配線
用ボックス1の飛び出し現象を効果的に抑制することができるばかりか、フランジ状の飛
出防止部10が側壁面に対するリブとなるので、側壁の強度も飛躍的に向上する。
このように、飛出防止部10を、固定部6を備えた側壁の対向する側壁側において、開
口3の端面に一致させた状態で側壁の端面から外側方に突出させて壁材の裏面に当接する
如く設けているので、柱に当接して固定された配線用ボックスの撓み量が大きくなる部位
での配線用ボックスの飛び出し現象を効果的に抑制することができるとともに、側壁の強
度も飛躍的に向上する。
又、ボックス本体2の側壁前面と裏壁面との接触面積が大きくなった分だけ壁裏に作用
する力も単位面積あたりの力が小さくなるから、ボックス本体2及び表壁W1ともに、使
用者の配線機器の繰り返し使用に対する耐久性が向上する。このような点から、飛出防止
部10には、図(c)に示すようなリブ11を飛出防止部10裏面と側壁外周面との間
に適宜設けた配線用ボックス1Bとしても良い。
なお、飛出防止部10と表壁W1とは、前述したように、壁裏において接触しているだ
けで両者は何も固定されていないが、たとえ壁表からの使用者によるスイッチ等の押動操
作があっても、ボックス本体内に収納されている配線機器類が飛出防止部10の壁裏から
のボックス内部方向への離脱を防止するから問題は生じない。
次に、図4は、本発明の配線用ボックス1の適用例の縦断面図で、造営材の柱Pとして軽量型鋼を使用した例であり、本図を参照して図1の配線用ボックスの使用方法を説明する。
まず、一側面に立設方向に延びる開口部を形成する一対の折返部F3を備えた軽量型鋼
製柱Pに対して、ボックス本体2をその開口3の前面が柱Pの前面F2に略一致し、かつ
、ボックス本体2の左側壁4aの固定部6が柱Pの一対の折返部のうち、壁表側に位置す
る折返部F3に当接するように位置調整した後、固定孔6bにビス12を捩じ込んでボッ
クス全体を柱側面に固定する。
ビス12としては、特に限定するものではなく、例えば皿小ねじ、木ねじ等を用いるこ
とができるが、タッピングねじが好ましい。この場合、固定孔6bに挿通したビス12は
、固定部6の台座6aの厚さや固定孔6bの内径が前述の構成とされているので、その先
端が折返部F3表面においてスリップすることなく、容易に捩じ込むことができる。
なお、本適用例では、軽量型鋼製柱Pとして、折返部F3を有するリップ型鋼を用いてい
るが、その他C型鋼や角型鋼等を用いても良い。又、表壁W1及び裏壁W2についても、
その材料は特に限定するものではなく、石膏ボードや修正材等の軽量間仕切り用壁材であ
っても良い。
次に、柱Pの裏面F4に裏壁W2を、柱Pの前面F2に表壁W1を立設し、表壁W1の
ボックス本体2該当箇所に透孔(不図示)を穿設する。そして、電工ナイフ(不図示)等
で透孔を拡大し、ボックス本体2の左側壁4a、上側壁4b、下側壁4c、右側壁4dの
内壁面の案内ガイド面Fに沿って工具刃先を移動しつつ、表壁W1に開口3の外寸法に一
致する貫通孔56を切り出す。
この際、ボックス本体2の各内壁面の案内ガイド面Fが貫通孔56を切り出す際の案内
ガイドとなるから、作業者は表壁W1に容易にボックス本体2の開口寸法に一致する貫通
孔56を切り進めることができる。
又、固定部6が位置する左側壁4aから対向する側壁側の右側壁4dの側端面には、飛
出防止部10がその前面をボックス本体2の開口3の前面に一致させ、かつ側方に突出す
る態様で壁裏に沿って設けられているので、貫通孔56の切り出し中において、表壁W1
を固定部6と飛出防止部10との両方で壁裏から支える。
よって、貫通孔の切り出し中に表壁W1に撓みや、崩落が生じず、表壁W1には正確な
寸法の貫通孔56を形成することができ、この貫通孔56を介してボックス本体2の開口
3の全面を壁表に臨ませることができる。
このように、軽量型鋼製柱Pの折返部F3への固定が容易に実現できるとともに、配線
用ボックス1として使用中において例えばコンセント等のような配線機器を操作すること
により配線用ボックス1を壁表に引き出そうとする力が表壁W1に作用しても、飛出防止
部10の前面10aが表壁W1の壁裏から表壁W1を支えるので(換言すれば突っ張るの
で)、壁材の貫通孔56からの飛び出し現象を有効に防止することができる。
以上に述べた本実施例では、配線用ボックス1の固定部6は、図1のように左側壁4a
にのみに設けたが、上下両壁4b、4cや、底壁5に併設しても良い。このような態様に
すると、柱Pや柱間をつなぐ固定金具の配設位置や方向が異なる場合においても、作業者
は配線用ボックスの取付位置や向きを適宜変更することにより容易に対応できる。
なお、ボックス本体2は、本実施例では前面が開口した直方体状の有底箱体としたが、
その他の形状のものであっても良いことは勿論である。
本発明に係る配線用ボックス1の全体斜視図である。 図1の配線用ボックス1の各部図面で、図2(a)は平面図、図2(b)は左側面図、図2(c)は図2(a)の配線用ボックス1のA−A矢視断面図である。 図1の配線用ボックス1の飛出防止部10の変形例で、図3(a)は側壁の全周面に設けた例の平面図、図3(b)は一側壁の一部のみに設けた部分平面図、図3(c)は飛出防止部の部分縦断面図である。 図1に係る配線用ボックス1の適用例の一例を示す縦断面図である。 従来の配線用ボックス50の一例の説明図で、図5(a)はその斜視図、図5(b)は図5(a)の配線用ボックス50のB−B矢視断面図である。
1A、1B 配線用ボックス
2 ボックス本体
3 開口
4 側壁
4a 左側壁
4b 上側壁
4c 下側壁
4d 右側壁
5 底壁
6 固定部
7 リブ
8 配線引き込み用孔
9a ボス部
9b ビス孔
10 飛出防止部
11 リブ
12 ビス
F1 正面
F2 前面
F3 折返部
F4 裏面
P 柱(造営材)
W1 表壁
W2 裏壁

Claims (5)

  1. 前面に開口を有し、該開口が複数の側壁で包囲されているボックス本体を備え、該ボッ
    クス本体が壁裏に配設される造営材に固定されるとともに、前記ボックス本体の前面に設
    置される壁材に設けられた貫通孔に前記開口を壁表に臨ませて壁裏に配設される配線用ボ
    ックスであって、
    該ボックス本体の一側壁には、前記造営材に当接して該造営材に固定される固定部を備
    え、
    前記固定部は、前記造営材として一側面に立設方向に延びる開口部を形成する一対の折返部を備えた軽量型鋼に対して、該軽量型鋼の壁表側に配設される面とボックス本体の開口面とを略同一面となるように配置した状態において、壁表側に位置する折返部と対向する位置に、前記ボックス本体を前記軽量型鋼に固定するための固定部材が挿通可能な挿通孔を備え、
    前記固定部を備えた側壁の対向する側壁側が前記貫通孔から飛び出すのを防止すべく、
    前記対向する側壁側の側壁の端面から外側方に突出して前記壁材の裏面に当接する飛出防
    止部が形成されてなることを特徴とする配線用ボックス。
  2. 前記飛出防止部は、少なくとも前記固定部を備えた側壁の対向する側壁に形成されてなることを
    特徴とする請求項1に記載の配線用ボックス。
  3. 前記飛出防止部は、前記固定部を備えた側壁の対向する側壁側の上下側壁のそれぞれ
    に形成されてなることを特徴とする請求項1に記載の配線用ボックス。
  4. 前記飛出防止部は、該飛出防止部が位置する側壁の側端面に沿って全体に延びて形成
    されてなることを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちのいずれか一項に記載の配線用
    ボックス。
  5. 前記飛出防止部は、前記固定部を備えた側壁の対向する側壁のみに形成されてなることを特徴とする請求項1乃至請求項4のうちのいずれか一項に記載の配線用ボックス。
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