JP2004153902A - 配線用ボックス - Google Patents
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Abstract
【解決手段】配線用ボックス11の上下各側壁13にはそれぞれ一対ずつビス孔10が形成されている。各ビス孔10において、上下各側壁13の内面に臨む位置には、直径が突刺部16cの基端側の直径とほぼ同じに形成され、軸部16bの直径より小さく形成された仮保持部10aが形成されている。各ビス孔10の内周面は、仮保持部10aから各側壁13の外面に向かうに従い斜め外方へ拡がるように形成され、その内周面にガイド部10bが形成されている。そして、仮保持部10aにより、ビス16をビス孔10に仮保持することができ、ガイド部10bにより、ビス16を胴縁材Dに向かって斜めに螺進するようにガイドすることができる。
【選択図】 図7
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、建物の胴縁材、桟等に取り付けられ、内部に配線器具を収納する配線用ボックスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、建物の壁面等に配線器具を取り付けるため、同建物内に設けられた構造体としての胴縁材に、配線用ボックスが取り付けられている(例えば、特許文献1参照。)。この配線用ボックスを形成するボックス本体は合成樹脂により一側に開口を有する箱状に形成され、このボックス本体の上側壁には一対の長孔が形成されている。
【0003】
そして、建物内に縦方向に延びる複数の柱に横架され、横方向に延びる胴縁材に配線用ボックスを固定するには、ボックス本体の開口側から固定部材としての一対のビスをそれぞれ各長孔内に挿通し、それらビスを胴縁材に螺着することによって行われる。このとき、ビスの螺着作業はボックス本体の開口側から行われるため、ビスは側壁の内面に対して斜めとなるように長孔内に挿入される。また、ボックス本体の開口内に工具を挿入し、側壁の内面に対して垂直となるようにビスを胴縁材に螺着する作業を行うのは非常に困難である。そのため、ビスは長孔内に挿入された方向に沿ってそのまま螺進され、胴縁材の上面に対して斜めに螺着される。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−094133号公報(第2頁〜第3頁、[図4])
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の配線用ボックスにおいて、ビスを長孔内へ斜め方向から挿入可能とするため、長孔はボックス本体の奥行方向に延びるように形成されている。従って、ビスを長孔内に挿入したとき、ビスは長孔の長さ方向に沿って移動してしまい、ビスを長孔内の一定位置に保持するために、そのビスを指で保持しなければならなかった。また、長孔は上側壁を上下方向に真っ直ぐに貫通して形成されている。そのため、ビスを長孔内に挿入された方向に沿ってそのまま螺進させて、胴縁材の上面に対して斜めにビスを螺着する作業を行うとき、ビスが長孔の延びる方向に揺動してしまった。従って、胴縁材に配線用ボックスを固定する作業は、ビスと配線用ボックスの両方を片方の手で保持し、さらに、その片方の手で配線用ボックスを胴縁材の所定位置に押さえつけながら、工具を他方の手で操作しなければならず非常に行いにくいという問題があった。
【0006】
本発明は、上記従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、固定部材を構造体に固定する作業を容易に行うことができ、構造体に対する固定作業を容易に行うことができる配線用ボックスを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、前面に開口を有する箱状をなすボックス本体を備え、同ボックス本体の側壁には、当該ボックス本体を固定部材によって構造体に固定するために前記固定部材を挿通可能とする固定孔が形成され、当該固定孔において、前記固定部材の先端部の直径より小さい径を有する部位に、当該固定部材の先端が嵌入されて同固定部材を固定孔に仮保持するための仮保持部が形成されているとともに、前記仮保持部から固定孔の側壁の貫通方向に沿って斜め外方に拡がるように形成された固定孔の内面に、固定部材を構造体方向へガイドするためのガイド部が形成されていることを要旨とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の配線用ボックスにおいて、前記仮保持部の内周縁は円孔状に形成され、前記ガイド部は仮保持部の内周縁に対して同心円状をなす固定孔の内周面に形成されていることを要旨とする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の配線用ボックスにおいて、前記仮保持部は、固定孔の側壁の内面に臨む位置に形成され、前記ガイド部は仮保持部から側壁の外面に向かって斜め外方に拡がる固定孔の内周面に形成されていることを要旨とする。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の配線用ボックスにおいて、前記仮保持部は、固定孔の側壁の外面に臨む位置に形成され、前記ガイド部は仮保持部から側壁の内面に向かって斜め外方に拡がる固定孔の内周面に形成されていることを要旨とする。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の配線用ボックスにおいて、前記固定孔において、側壁の内面に臨む位置から当該側壁の外面側に向かって狭くなるように形成された内周面には縮径部が形成され、その縮径部の終端となる位置に前記仮保持部が形成されているとともに、その仮保持部から側壁の外面に向かって前記ガイド部が形成されていることを要旨とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した配線用ボックスの一実施形態を図1〜図7に従って説明する。
【0013】
図1に示すように、ビス孔10を備えた合成樹脂製の配線用ボックス11は、ボックス本体14を備え、そのボックス本体14は四角板状をなす底壁12と、その底壁12の周縁に立設された側壁13とより前面に開口を有する有底四角箱状に形成されている。
【0014】
上下に相対向する一対の側壁13の内面において、ボックス本体14の開口側の中央部には、それぞれ固定部Bがボックス本体14内方に突設されている。そして、図示しない配線器具取付枠を介して配線器具を配線用ボックス11に取り付けるために、前記配線器具取付枠の上下両端部から固定部Bへ取付ビス(図示せず)が螺着される。また、ボックス本体14の左側の側壁13には3箇所に取付孔13aが形成され、これら取付孔13aから図示しない柱に取付ビス、釘等を固定することにより、配線用ボックス11を柱に固定することができる。
【0015】
前記各固定部Bが形成された上下両側壁13には、一対のビス孔10が固定孔として形成されている。それらビス孔10は、建物内に縦方向に立設された複数の柱(図示せず)における壁材(図示せず)側に横架された胴縁材Dに、配線用ボックス11を固定するために使用される。図2に示すように、上下各側壁13一対のビス孔10は、それぞれ上下各側壁13におけるボックス本体14の開口側に形成されている。
【0016】
即ち、上下各側壁13の平面視で固定部Bの左右両側部となる位置にビス孔10が形成され、図1に示すように、前記ボックス本体14をビス16によって胴縁材Dに固定するために、各ビス孔10にビス16を挿通可能に形成されている。なお、図5に示すように、前記ビス16は頭部16aと、軸部16bと、軸部16bの先端部に形成され、先端に向かうに従い先細となる突刺部16cとより形成されている。図3に示すように、前記各ビス孔10は、それぞれ各側壁13を円錐台形状をなすように貫通させることによって形成され、ビス孔10の断面形状はビス孔10における各側壁13の内面側の直径が外面側の直径より短くなる台形状に形成されている。
【0017】
各ビス孔10において、上下各側壁13の内面に臨む位置は円孔状に形成され、その円孔の内周縁には、前記ビス16の先端部としての突刺部16cを仮保持するための仮保持部10aが形成されている。この仮保持部10aの直径は、図6に示すように、前記ビス16の突刺部16cの基端側の直径とほぼ同じに形成され、その同じとなる位置から軸部16b側の直径より小さく形成されている。そして、この仮保持部10aにビス16の突刺部16cを挿入すると、当該突刺部16cを仮保持部10aに仮保持することができ、ビス16をビス孔10に仮保持することができる。
【0018】
各ビス孔10において、仮保持部10aから各側壁13の外面に向かうに従い、ビス孔10の直径は徐々に拡径され、軸部16bの直径より徐々に大きくなるように形成されている。即ち、ビス孔10の内周面は、仮保持部10aからビス孔10の貫通方向に沿って斜め外方へ拡がるように形成され、その斜め外方へ拡がるビス孔10の内周面により、ガイド部10bが形成されている。そして、ガイド部10bの終端となる側壁13の外面に臨む位置の直径は、軸部16bの直径より大きく形成されている。
【0019】
このガイド部10bにより、ビス孔10内に挿入されたビス16を、側壁13の内面側から外面側に向かって斜め外方へ移動させ、さらに胴縁材D方向へ移動できるようにガイドすることができる。図2に示すように、配線用ボックス11の平面視において、ガイド部10bは各仮保持部10aの内周縁に対して同心円状に形成されている。
【0020】
図1に示すように、上下に相対向する一対の側壁13には、それぞれケーブル(図示せず)をボックス本体14内に配線可能とする円孔状の接続孔15が一対ずつ形成されている。前記一対の接続孔15において、図2に示すように、一方(図2では右方)の接続孔15はノックアウト部15aによって閉鎖されている。
【0021】
前記ノックアウト部15aの表面には、ボックス本体14の奥行方向に長孔状に延びる工具係止溝15bが形成され、その工具係止溝15bの側方(図2では、右方)には、工具係止凹部15cが凹設されている。前記工具係止溝15bには工具としてのマイナスドライバーの先端を係止可能とし、工具係止凹部15cには工具としてのプラスドライバーの先端を係止可能に形成されている。そして、各工具を工具係止溝15b又は工具係止凹部15cに係止させ、さらに各工具により、ノックアウト部15aを捻る又は押圧すると、ノックアウト部15aを除去することができる。
【0022】
図1に示すように、上側の側壁13の一方の接続孔15の底壁12側の縁部から同底壁12にかけて略U字状に延びる切り欠き12aが形成され、図4に示すように、その切り欠き12aの内側に閉塞部12bが形成されている。また、下側の側壁13の底壁12側の縁部から同底壁12にかけて略逆U字状に延びる切り欠き12aが形成され、その切り欠き12aの内側に閉塞部12bが形成されている。なお、各閉塞部12bの下端縁の一部が底壁12と連結されている。
【0023】
各閉塞部12bの外面には、それぞれボックス本体14の左右方向に延びる一対の係止突条12cが上下に間隔をおいて形成されている。そして、この一対の係止突条12cにペンチを形成する一対の作動片のうちの一方の作動片の先端を係止させ、他方の作動片の先端をボックス本体14の上側壁13に外面に係止させる。さらに、一対の作動片を操作して、両作動片の先端を近づけることによって、閉塞部12bを容易に除去することができる。
【0024】
図4に示すように、底壁12のほぼ中央の裏面には、ボックス本体14の裏面視四角形状をなす収容凹所12dが凹設されている。この収容凹所12dの上下方向への長さは、前記頭部16aの直径より若干長く形成されている。そして、図5に示すように、前記3箇所に形成された取付孔13aのうち中央に位置する取付孔13aに突刺部16cを挿通して、ビス16を取付孔13aに保持させた状態でその配線用ボックス11の上側に別の配線用ボックス11を載せる。
【0025】
このとき、頭部16aは別の配線用ボックス11の収容凹所12d内に収容される。そのため、ビス16が取付孔13aに保持され、その配線用ボックス11が、別の配線用ボックス11を重ねた状態で販売されたとき、頭部16aが障害となることが防止される。
【0026】
次に、上記構成の配線用ボックス11を胴縁材Dに固定する方法について作用とともに説明する。
まず、胴縁材Dに配線用ボックス11を固定するために、胴縁材Dの上面に配線用ボックス11を載せ、図6に示すように、ボックス本体14の開口側から片方の手の指で摘んだ一方のビス16の突刺部16cをビス孔10にねじ込む。なお、配線用ボックス11は別の片方の手で保持されている。
【0027】
このとき、ビス孔10の仮保持部10aの直径は突刺部16cの基端側の直径より小さく形成されている。そのため、突刺部16cの仮保持部10aに対するねじ込みにより、合成樹脂製の仮保持部10aの内周縁が若干押し広げられるとともに、突刺部16cが仮保持部10aに嵌入される。
【0028】
その結果、仮保持部10aの内周面が突刺部16cの外周面全体に亘って圧接し、仮保持部10aに突刺部16cが仮保持される。即ち、ビス16がビス孔10の周方向のいずれの方向にも傾倒することなく、また、突刺部16cが仮保持部10aから容易に抜け出ることが規制されるとともに、ビス16が側壁13の内面に起立された状態となる。なお、ビス16はボックス本体14の開口側からビス孔10にねじ込まれるため、ボックス本体14の開口面に対して斜めに傾いた状態で仮保持部10aに仮保持される。
【0029】
片方の手で配線用ボックス11を保持し、さらに、胴縁材Dの上面における配線用ボックス11の固定位置に同配線用ボックス11を押さえつける。そして、側壁13に対して自身で起立したビス16を、ボックス本体14の底壁12に向かって工具等によりビス孔10に螺進させる。このとき、ビス16は仮保持部10aに仮保持されているため、ビス16を指で保持する必要がなくなる。そのため、片方の手で配線用ボックス11を保持しながら、別の片方の手で工具を操作してビス16がビス孔10に螺進される。
【0030】
すると、図7に示すように、ガイド部10bは仮保持部10aから同心円状に斜め外方へ拡径されるように形成されている。そのため、仮保持部10aに斜めに保持されたビス16をそのまま螺進させると、軸部16bの外周面がガイド部10bの内周面に摺接される。その結果、軸部16bが側壁13の内面側から外面側に向かって斜め外方にねじ込まれていくようにガイド部10bによりガイドされる。
【0031】
即ち、ガイド部10bにより、ビス16はボックス本体14の開口側から同ボックス本体14内に向かって斜め下方に向かうようにガイドされる。従って、ビス16はガイド部10bにより、配線用ボックス11の下側に位置する胴縁材Dの中央部に向かって螺進されるようにガイドされ、配線用ボックス11を胴縁材Dに確実に固定することができる方向へビス16がガイドされる。
【0032】
ビス16全体をビス孔10から胴縁材Dに螺合することにより、ビス16が胴縁材Dに螺着される。さらに、他方のビス16を他方のビス孔10から胴縁材Dに螺着すると、一対のビス16が胴縁材Dに螺着されて、配線用ボックス11が胴縁材Dに固定される。
【0033】
上記実施形態の配線用ボックス11によれば、以下のような特徴を得ることができる。
(1)仮保持部10aによりビス16をビス孔10に仮保持することができるため、ビス16を胴縁材Dに螺着する際に、ビス16を指で保持する必要が無くなる。即ち、片方の手で配線用ボックス11を保持して胴縁材Dの所定の位置に押さえつけながら、別の片方の手で工具を操作してビス16を胴縁材Dに螺着する作業を行うことができる。従って、片方の手で配線用ボックス11とビス16の両方を保持し、別の片方の手で工具を操作してビス16を胴縁材Dに螺着する作業を行っていた従来と異なり、配線用ボックス11の胴縁材Dに対する固定作業を容易に行うことができる。また、ボックス本体14の開口付近に両手が被さるような状態で固定作業が行われることがなくなるため、ビス16がビス孔10に螺進される状態を視認しながら固定作業を行うことができる。
【0034】
さらに、ガイド部10bにより、仮保持部10aに斜めに仮保持されたビス16をその斜め方向に螺進されるようにガイドすることができる。従って、ビス孔10が側壁13の上下方向に真っ直ぐに貫通して形成されていた従来と異なり、ビス孔10への螺着作業時のビス16の揺動を防止して、ビス16の胴縁材Dに対する螺着作業を容易に行うことができ、配線用ボックス11の胴縁材Dに対する固定作業を容易に行うことができる。
【0035】
(2)突刺部16cを仮保持部10aにねじ込んだとき、仮保持部10aの内周面全体が、突刺部16cの外周面全体に圧接した状態でビス16が仮保持される。そのため、ビス16がビス孔10の周方向のいずれの方向にも傾倒することがなく、ビス16を仮保持部10aに対してねじ込んだ方向に仮保持することができる。
【0036】
(3)仮保持部10aにビス16を仮保持することができるため、片方の手で配線用ボックス11を保持することができ、別の片方の手で工具を操作してビス16の胴縁材Dに対する螺着作業を行うことができる。従って、配線用ボックス11を胴縁材Dの上面に押さえつけながらビス16を胴縁材Dに螺着することができ、配線用ボックス11を胴縁材Dの所望する位置に固定することができる。
【0037】
(4)仮保持部10aは上下各側壁13の内面に形成され、上下各側壁13の外面側に向かってガイド部10bが形成されている。そのため、仮保持部10aが上下各側壁13の外面に臨む位置に形成されている場合と比較して、突刺部16cが側壁13を貫通して胴縁材Dに接触しにくくなり、ビス16を仮保持部10aに確実に仮保持することができる。従って、胴縁材Dに載置された配線用ボックス11にビス16を容易に仮保持させることができる。
【0038】
(5)仮保持部10aの直径はビス16の突刺部16cの基端側の直径より小さく形成されている。そのため、軸部16bまで仮保持部10aにねじ込むことなく、ビス16をビス孔10に仮保持することができ、ビス16の胴縁材Dに対する螺着作業を速やかに行うことができる。
【0039】
(6)ガイド部10bは仮保持部10aの内周縁に対して同心円状をなすように形成されている。そのため、仮保持部10aに仮保持されたビス16をいずれの方向に螺進させても、ガイド部10bにより仮保持部10aから斜め外方へ螺進させることができる。従って、ボックス本体14の開口側から胴縁材Dにビス16を斜めに螺着する作業を容易に行うことができる。また、ガイド部10bにより、ビス16が仮保持部10aにねじ込まれた方向へそのまま螺進させることができる。
【0040】
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・ 実施形態では、仮保持部10aが側壁13の内面に臨む位置に形成され、ガイド部10bが側壁13の外面に向かって拡径するように形成したが、以下のように変更してもよい。例えば、図8に示すように、仮保持部10aが側壁13の外面に臨む位置に形成され、ガイド部10bが仮保持部10aから側壁13の内面側に向かって同心円状に拡径するように形成する。このとき、仮保持部10aの内周縁と、ガイド部10bの内周面とが同心円状となっていなくてもよい。このように構成した場合、ボックス本体14内からビス孔10にビス16を挿入したとき、ガイド部10bにより、ビス16が仮保持部10aに向かって斜めに延びるように案内することができる。さらに、仮保持部10aにビス16を仮保持させた後も、ガイド部10bによりビス16を胴縁材Dに対して斜めに固定することができる。
【0041】
なお、ビス16を仮保持部10aに予め仮保持させた配線用ボックス11を胴縁材Dの上面に載せて、ビス16を胴縁材Dに螺進させてもよい。このように構成した場合、ビス16はガイド部10bによりガイド可能な状態で、仮保持部10aに仮保持されている。そのため、配線用ボックス11を胴縁材Dに載せて、ビス16を螺進させたとき、ビス16はガイド部10bにガイドされながら胴縁材Dに即座にねじ込まれていく。従って、仮保持部10aが側壁13の内面に臨む位置に形成されている場合と比較して、配線用ボックス11を胴縁材Dに固定する作業の短時間化を図ることができる。
【0042】
・ また、図9に示すビス孔10を形成してもよい。このビス孔10において、側壁13の内面から当該側壁13の外面側に向かうに従い狭くなり、直径が徐々に縮径するように形成されたビス孔10の内周面には縮径部10cが形成されている。その縮径部10cの終端となる位置に前記仮保持部10aが形成されている。前記縮径部10cにおいて、側壁13の内面に臨む内周縁の直径は、軸部16bの直径より大きく形成され、縮径部10cの開口の内周縁に対して縮径部10cは、仮保持部10aに向かうに連れて同心円状に縮径している。さらに、その仮保持部10aから側壁13の外面に向かって斜め外方に徐々に拡径するガイド部10bが形成されている。
【0043】
そして、前記仮保持部10a、ガイド部10b及び縮径部10cを備えたビス孔10を使用して胴縁材Dにビス16を螺着するには、まず、ボックス本体14の開口内から縮径部10c内に突刺部16cを挿入する。すると、縮径部10cにより、ビス16が仮保持部10aに向かって斜めに延びるように案内される。さらに、仮保持部10aにビス16を仮保持させた後も、ガイド部10bによりビス16を斜めに螺進させることができる。
【0044】
・ 実施形態では、仮保持部10aの内周縁に対してガイド部10bの内周面が同心円状をなすようにビス孔10を形成したが、仮保持部10aの内周縁に対して、ガイド部10bの内周面が非同心円状となるようにビス孔10を形成してもよい。例えば、ビス孔10において、ボックス本体14の開口側半分の内周面を、ボックス本体14の上下方向に真っ直ぐに貫通するように形成し、ボックス本体14の底壁12側半分の内周面を側壁13の外面に向かって斜め外方に拡がるように形成してガイド部10bを形成してもよい。
【0045】
・ 実施形態では、仮保持部10aの直径を突刺部16cの基端側の直径より小さく形成したが、仮保持部10aの直径を軸部16bの直径より小さくなり、ビス孔10をねじ込んで仮保持できる大きさの範囲で任意に設定してもよい。
【0046】
・ ビス孔10を薄肉部により閉鎖してもよい。なお、この薄肉部は、突刺部16cにより容易に突き破ることができ、突刺部16cを仮保持部10aに容易に挿入することができるものである。
【0047】
・ 実施形態では、仮保持部10aを平面視円孔状に形成したが、平面視正方形状、正三角形状等に変更してもよい。
・ 実施形態では、固定孔をビス孔10に具体化し、固定部材をビス16に具体化したが、固定孔に対して固定部材としての釘を挿入し、その釘を胴縁材Dに打ち込んで配線用ボックス11を固定してもよい。
【0048】
・ 実施形態では、箱状をなす配線用ボックス11にビス孔10を形成したが、四枚の側壁13により、正面視四角枠状をなすとともに、奥行き方向へ一定の幅を有する枠本体を備えた配線器具取付具の側壁13にビス孔10を形成してもよい。
【0049】
・ 実施形態では、構造体としての胴縁材Dに配線用ボックス11を固定したが、構造体としての柱、桟等の側面に、ビス孔10からビス16を螺着して配線用ボックス11を固定してもよい。
【0050】
・ 実施形態では、配線用ボックス11を胴縁材Dの上面に載置した後、ビス孔10にビス16を挿入して、そのビス16を仮保持部10aに仮保持させたが、以下のように変更してもよい。まず、配線用ボックス11を胴縁材Dの上面に載置する前に、仮保持部10aにビス16を保持させる。そして、その配線用ボックス11を胴縁材Dの上面に載置し、片方の手で配線用ボックス11を保持して胴縁材Dの上面に押さえつけながら、別の片方の手で工具を操作してビス16を胴縁材Dに螺着してもよい。
【0051】
【発明の効果】
以上、詳述したように、請求項1に記載の発明によれば、固定部材を構造体に固定する作業を容易に行うことができ、構造体に対する固定作業を容易に行うことができる。
【0052】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、仮保持部に仮保持された固定部材を、いずれの方向から挿入しても、その挿入方向へ固定部材が延びるようにガイド部により案内することができる。従って、ボックス本体の開口側から構造体に固定部材を斜めに固定する作業を容易に行うことができる。
【0053】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は請求項2に記載の発明の効果に加え、仮保持部が側壁の外面に臨む位置に形成されている場合と比較して、固定部材が側壁を貫通して構造体に接触しにくい状態で固定部材を仮保持部に仮保持することができる。従って、構造体に載置されたボックス本体に固定部材を容易に仮保持させることができる。
【0054】
請求項4に記載の発明によれば、請求項1又は請求項2に記載の発明の効果に加え、ボックス本体内から固定孔に固定部材を挿入したとき、ガイド部により、固定部材が仮保持部に向かって斜めに延びるように案内することができる。さらに、仮保持部に固定部材を仮保持させた後も、ガイド部により固定部材を構造体に対して斜めに固定することができる。
【0055】
請求項5に記載の発明によれば、請求項1又は請求項2に記載の発明の効果に加え、縮径部により、固定部材を仮保持部方向へ案内することができ、固定部材の仮保持を容易に行うことができる。さらに、仮保持部に固定部材を仮保持させた後も、ガイド部により固定部材を構造体に対して斜めに固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の配線用ボックスを示す斜視図。
【図2】実施形態の配線用ボックスを示す平面図。
【図3】実施形態の配線用ボックスを示す部分拡大断面図。
【図4】実施形態の配線用ボックスを示す裏面図。
【図5】配線用ボックス同士を重ねた状態を示す断面図。
【図6】仮保持部にビスを仮保持させた状態を示す部分拡大断面図。
【図7】ビスを胴縁材に螺着する状態を示す部分拡大断面図。
【図8】別例のビス孔を示す部分拡大断面図。
【図9】別例のビス孔を示す部分拡大断面図。
【符号の説明】
D…構造体としての胴縁材、10…固定孔としてのビス孔、10a…仮保持部、10b…ガイド部、10c…縮径部、11…配線用ボックス、13…側壁、14…ボックス本体、16…固定部材としてのビス。
Claims (5)
- 前面に開口を有する箱状をなすボックス本体を備え、同ボックス本体の側壁には、当該ボックス本体を固定部材によって構造体に固定するために前記固定部材を挿通可能とする固定孔が形成され、当該固定孔において、前記固定部材の先端部の直径より小さい径を有する部位に、当該固定部材の先端が嵌入されて同固定部材を固定孔に仮保持するための仮保持部が形成されているとともに、前記仮保持部から固定孔の側壁の貫通方向に沿って斜め外方に拡がるように形成された固定孔の内面に、固定部材を構造体方向へガイドするためのガイド部が形成されていることを特徴とする配線用ボックス。
- 前記仮保持部の内周縁は円孔状に形成され、前記ガイド部は仮保持部の内周縁に対して同心円状をなす固定孔の内周面に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の配線用ボックス。
- 前記仮保持部は、固定孔の側壁の内面に臨む位置に形成され、前記ガイド部は仮保持部から側壁の外面に向かって斜め外方に拡がる固定孔の内周面に形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の配線用ボックス。
- 前記仮保持部は、固定孔の側壁の外面に臨む位置に形成され、前記ガイド部は仮保持部から側壁の内面に向かって斜め外方に拡がる固定孔の内周面に形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の配線用ボックス。
- 前記固定孔において、側壁の内面に臨む位置から当該側壁の外面側に向かって狭くなるように形成された内周面には縮径部が形成され、その縮径部の終端となる位置に前記仮保持部が形成されているとともに、その仮保持部から側壁の外面に向かって前記ガイド部が形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の配線用ボックス。
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JP2019132028A (ja) * | 2018-01-31 | 2019-08-08 | 株式会社タブチ | 壁内蔵給水栓 |
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-
2002
- 2002-10-29 JP JP2002314718A patent/JP2004153902A/ja active Pending
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