JP4842006B2 - 配管材保護カバー、及びその基台に断熱材を配置する方法 - Google Patents

配管材保護カバー、及びその基台に断熱材を配置する方法 Download PDF

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本発明は、互いに組み付けられて内部に管材を収容して保持する管材収容部を形成する基台と蓋体とから成る長尺の配管材保護カバー、及びその基台に断熱材を配置する方法に関するものである。
配管材保護カバー(以下、単に「保護カバー」と略すこともある)は、壁面等に固定される基台と、該基台に覆蓋される蓋体とから成って、基台を壁面等に固定した状態で、基台の管材収容部に管材を収容保持した後に、基台に対して蓋体を覆蓋することにより、配管作業をスムーズに行なえるようにしてある。この保護カバーにおいては、冬季において管材に結露等が発生するのを防止するために蓋体の内壁面側に予め断熱材が貼着されているものがある(特許文献1の図6参照)。しかし、基台の管材収容部に収容保持された管材は、断面視において全周が断熱材により覆われていないために、断熱材が配置されていない箇所において結露等が発生することがあった。上記保護カバーは、管材の配管作業をスムーズに行なえるが、基台に管材収容部が存在するために、管材の全周に亘って断熱材を間断なく配置することが難しかった。
そこで、管材の全周を断熱材で覆うべく、基台の管材収容部に断熱材を単に配置すると、この断熱材の幅方向の端部が管材収容部内に侵入し易くなって、管材の収容時に断熱材の幅方向の端部と管材とが干渉して、管材の収容作業の障害となったり、或いは管材と干渉した断熱材が捲られた無理な姿勢のままで配置されることもあった。
実開平6−16799号公報
本発明は、収容される管材の全周に断熱材を配置して管材の断熱を確実にすると共に、断熱材の幅方向の両端部を基台にしっかりと接着しなくても、基台に対する管材の収容作業を断熱材と干渉することなくスムーズに行なえるようにすることを課題としている。
上記課題を解決するための請求項1の発明は、互いに組み付けられて内部に管材を収容する管材収容部を形成する基台と蓋体とから成る長尺の配管材保護カバーであって、前記蓋体は、内壁面に沿って配置された断熱材を備え、前記基台は、対向空間が前記管材収容部を形成するように対向して立設されて、先端部の間に管材を収容するために長手方向に連続した開口部が形成された一対の管材保持壁と、前記管材収容部の内面側に密着して配置された長尺シート状の断熱材とを備え、前記基台と前記蓋体とを組み付けた際に、断面視において、前記管材収容部に収容した管材外周を間断なく覆うべく、蓋体の断熱材の幅方向の両端部は、前記一対の管材保持壁の外側まで延びて当該管材保持壁の外面に密着し、蓋体の断熱材と基台側断熱材は、それらの幅方向両端部が前記管材保持壁を挟んで互いに非接触状態で重合するように配置されていることを特徴としている。
請求項1の発明によれば、基台と蓋体とを組み付けた際に、断面視において、管材収容部に収容保持した管材外周を間断なく覆うべく、蓋体の断熱材の幅方向の両端部は、前記一対の管材保持壁の外側まで延びていて、蓋体の断熱材と基台側断熱材は、それらの幅方向両端部が管材保持壁を挟んで互いに非接触状態で重合するように配置されているので、互いに組み付けられた基台と蓋体との間に管材収容部に収容保持された管材は、その全周が断熱材により覆われて、管材は全周に亘って良好に断熱される。よって、従来の保護カバーのように、周方向に沿って断熱不良の部分に結露等が部分的に発生することがなくなる。また、管材外周が断熱材により間断なく覆われているために、給水湯管においてウォーターハンマー現象等に起因する騒音発生も軽減できる。
また、請求項1の発明において「管材外周を間断なく覆うべく」とは、管材保持部の存在、又は断熱材の不存在等により、管材外周の一部に断熱処理が施されていない部分が存在する構造を排除する趣旨であって、管材外面と保護カバー内面との間に施された断熱処理部が管材全周に亘って存在することを意味する。
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記開口部を形成する一対の管材保持壁の先端側には、開口部から管材収容部に管材を収容する際に、前記基台側断熱材が管材と干渉して管材の収容を阻害するのを防止する干渉防止手段を備えていることを特徴とするものである。
請求項2の発明によれば、一対の管材保持壁の先端側には、開口部から管材収容部に管材を収容する際に基台側断熱材と管材とが干渉するのを防止する干渉防止手段を備えているため、開口部から管材収容部に管材を押し込んで収容する際に、基台側断熱材の幅方向の端部と管材との干渉がなくなって、管材収容部に管材をスムーズに収容できる。また、基台側断熱材の幅方向の端部は、管材の収容時に巻き込まれることがない。
また、請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記干渉防止手段は、管材収容部に対する管材収容時において、管材保持壁の先端部が基台側断熱材の幅方向端部よりも先に管材外周面に当接するように、前記基台側断熱材の幅方向端部が管材保持壁の先端部よりも、その基端部側に引っ込んで配置された構成であることを特徴としている。
請求項3の発明によれば、基台の開口部から管材収容部に管材を押し込んで収容する際に、管材保持壁の先端部が最初に管材に当接し、この当接状態を維持しながら一対の管材保持壁は外方に拡開されて、管材の最大外径部が開口部を通過した後には、一対の管材保持壁は、前記当接状態を維持したまま弾性復元力により原形状に復元する。よって、基台側断熱材が基台に接着されている場合には、基台側断熱材の幅方向の両端部は、一対の管材保持壁の拡開と一体となって拡開するために、管材の収容時において、基台側断熱材の幅方向の端部と収容途中の管材とが干渉しなくなって、基台の管材収容部に管材をスムーズに収容できる。
また、請求項4の発明は、請求項2の発明において、前記干渉防止手段は、管材保持部に対する管材収容時において、管材保持壁の先端部が基台側断熱材の幅方向端部よりも先に管材外周面に当接するように、管材保持壁の先端部が基台側断熱材の厚さに対応する寸法だけ管材収容部の側に折り曲げられた折曲げ片で構成されていることを特徴としている。
請求項4の発明によれば、基台側断熱材の幅方向の両端部は、管材保持壁の先端部を基台側断熱材の厚さに対応する寸法だけ管材収容部の側に折り曲げられた折曲げ片により覆われているので、管材の収容時において、基台側断熱材の幅方向の端部と収容途中の管材との干渉がなくなって、基台の管材収容部に管材をスムーズに収容できる。
また、請求項5の発明は、請求項2の発明において、前記干渉防止手段は、管材保持壁の拡開変形時に前記断熱材が一体となって変形し得るように、前記基台側断熱材の幅方向両端部を包み込んで保持するために前記管材保持壁の先端部に形成された断熱材保持部で構成されていることを特徴としている。
請求項5の発明によれば、基台側断熱材の幅方向の両端部は、一対の管材保持壁の先端部に形成された保持部により包み込むようにして保持されていて、管材保持壁の拡開変形時に基台側断熱材が一体となって変形し得るので、収容途中の管材は、一対の管材保持壁の先端部の断熱材保持部に当接するのみで、基台側断熱材の幅方向の両端部には直接に当接しないために、基台の管材収容部に管材をスムーズに収容できる。
また、請求項6の発明は、請求項5の発明において、前記管材保持壁は、管材を直接に保持する内壁部と、該内壁部と所定間隔をおいて該内壁部の外側に配置される外壁部とで形成され、前記内壁部と外壁部とは、前記開口部の側において連結部で連結されることにより、内壁部の連結部と反対側の端部は自由端部となっていて、前記内壁部と外壁部との間に基台側断熱材の幅方向の端部を収容する断熱材収容空間が形成されていることを特徴としている。
請求項6の発明によれば、基台側断熱材の幅方向の両端部は、管材保持壁を構成していて、先端部が連結部で連結された内壁部と外壁部との間の断熱材収容空間に収容されているため、管材の収容時において、管材は、管材保持壁を構成する内壁部に当接した状態で、管材保持壁を外方に拡開した後に、弾性復元力によって原形状又はこれに近い形状に復元して、管材収容部に収容される。よって、収容途中の管材と基台側断熱材の幅方向の両端部とが直接に当接しなくなって、基台の管材収容部に管材をスムーズに収容できる。
また、請求項7の発明は、請求項6の発明において、前記管材保持壁を構成する内壁部と外壁部とは、管材収容時に互いに協働して外方にたわみ変形することで、外径の異なる少なくとも2種類の管材を保持可能であることを特徴としている。
請求項7の発明によれば、断熱材収容空間を構成している管材保持壁の内壁部と外壁部とは、その間の断熱材収容空間に基台側断熱材の幅方向の両端部を収容したままで、管材収容時に互いに協働してたわみ変形する構成であるので、同じ管材保護カバーによって外径の異なる少なくとも2種類の管材を保持できる。
また、請求項8の発明は、請求項6に記載の配管材保護カバーの基台に長尺シート状の断熱材を配置する方法であって、前記断熱材の先端部の幅方向両端部を前記基台の両側の各断熱材収容空間にそれぞれ所定長だけ挿入した状態で、引込み具に設けられた複数の突刺針を基台の管材収容部に配置された断熱材に突刺させた状態で、前記引込み具を基台の長手方向に引っ張ることにより、前記断熱材の幅方向の両端部を基台の各断熱材収容空間に収容した状態で前記基台に断熱材を断面略U字状にして配置することを特徴としている。
請求項8の発明によれば、断熱材の先端部の幅方向両端部を基台の両側の各断熱材収容空間にそれぞれ所定長だけ挿入した状態で、引込み具に設けられた複数の突刺針を基台の管材収容部に配置された断熱材に突刺させた状態で、前記引込み具を基台の長手方向に単に引っ張るという簡単な方法によって、長尺シート状の断熱材を断面略U字状に変形させて、保護カバーの基台に配置できる。
本発明(請求項1の発明)によれば、基台と蓋体とを組み付けた際に、断面視において、前記管材収容部に収容した管材外周を間断なく覆うべく、蓋体の断熱材の幅方向の両端部は、前記一対の管材保持壁の外側まで延びていて、蓋体の断熱材と基台側断熱材は、それらの幅方向両端部が前記管材保持壁を挟んで互いに非接触状態で重合するように配置されて、管材は全周に亘って良好に断熱されるので、従来の保護カバーのように、周方向に沿って断熱不良の部分に結露等が部分的に発生することがなくなる。
また、本発明(請求項2の発明)によれば、一対の管材保持壁の先端側には、開口部から管材収容部に管材を収容する際に基台側断熱材と管材とが干渉するのを防止する干渉防止手段を備えているため、開口部から管材収容部に管材を押し込んで収容する際に、基台側断熱材の幅方向の端部と管材との干渉がなくなるため、基台側断熱材の幅方向の端部が管材に巻き込まれることが防止されて、管材収容部に管材をスムーズに収容できる。
以下、複数の実施例を挙げて、本発明を更に詳細に説明する。
最初に、図1ないし図5を参照して、実施例1の配管材保護カバーK1 について説明する。図1は、保護カバーK1 を構成する基台V1 と蓋体L1 の分解斜視図であり、図2は、同じく分解断面図であり、図3は、保護カバーK1 の基台V1 の管材収容部2に小径の管材P1 を押し込んで収容している途中の状態を示す断面図であり、図4は、小径の管材P1 を収容保持した状態の保護カバーK1 の断面図であり、図5は、大径の管材P2 を収容保持した状態の保護カバーK1 の断面図である。保護カバーK1 は、長尺を呈していて、互いに組み付けられて内部に管材P1 (P2 )を収容する管材収容部2を形成する基台V1 と蓋体L1 とで構成される。
基台V1 は、図1及び図2に示されるように、壁面等に密着して固定される基台本体1と、該基台本体1の幅方向の両端部よりもやや内側の部分に立設された一対の管材保持壁W1 と、該管材保持壁W1 を構成する内外の各壁部4,5の間の断熱材収容空間7に幅方向の両端部が収容された基台側断熱材A11とを備えている。基台本体1は、幅方向の両端部が壁面等に密着する密着部1aとなっていると共に、幅方向の中央の大部分を占める部分は、前記一対の管材保持壁W1 とによって管材収容部2を形成する底壁部1bとなっており、前記密着部1aに対して傾斜連結部1cで連結されて段差状に形成されることにより、壁面等に密着しない部分である。前記底壁部1bの内面側(管材収容部2の側)であって、その幅方向の中央部には、ビス(図示せず)を介して基台V1 を壁面等に固定する際におけるビスの位置決めを行なうための断面V字状の位置決め溝3が全長に亘って形成されている。なお、基台本体1の裏面に形成された広幅凹溝及び該広幅凹溝の両側に形成された狭幅凹溝は、必要に応じて基台本体1と壁面等との間に介在させるスペーサ(図示せず)の嵌着溝1d,1eを示す。
次に、図2を参照して、管材収容部2を形成する一対の管材保持壁W1 について詳細に説明する。各管材保持壁W1 は、所定間隔をおいて離間して配置されて、主体部が断面円弧状をなす内壁部4と外壁部5とで構成されて、内壁部4及び外壁部5の各先端部(基台本体1を基準にして、該基台本体1から最も離れている部分をいう)が連結板部6で連結されることにより、内壁部4における外壁部5と連結されている側と反対側の端部は、自由端部4cとなっている。内壁部4は、断面円弧状をした内壁本体部4aと、該内壁本体部4aと前記連結板部6との間に配置される垂直板部4bとで構成される。一方、外壁部5は、断面円弧状をした内壁本体部4aと同一の円弧中心C0 を有する断面円弧状の外壁本体部5aと、前記基台本体1の底壁部1bの幅方向の両端部に立設された起立板部5bと、前記外壁本体部5aと起立板部5bとを連結する傾斜板部5cとで構成される。断面円弧状をした内壁本体部4aと外壁本体部5aとは、互いに平行に配置されて、両者4a,5aの間の空間は、長尺シート状をした基台側断熱材A11の幅方向の両端部を収容するための断熱材収容空間7となっている。また、基台V1 の一対の管材保持壁W1 の先端部の間は、管材P1 (P2 )を押し込んで管材収容部2に収容するための開口部11となっており、外壁部5を構成する起立板部5b及び傾斜板部5cと基台本体1を構成する密着部1a及び傾斜連結部1cとで形成される凹状の部分は、後述の蓋体L1 の係合体24と係合可能な係合溝12となっている。
基台V1 の管材保持壁W1 は、先端側が連結板部6を介して連結された内壁部4と外壁部5とで構成されているので、一対の管材保持壁W1 の間の管材収容部2に管材P1 (P2 )を押し込んで収容する途中、及び収容時の双方において、内壁部4及び外壁部5は、それぞれ独立してたわみ変形し得る。即ち、図3及び図5に示されるように、内壁部4は、垂直板部4bと連結板部6とを連結している最も肉厚の小さな連結部を変形基点部8としてたわみ変形する。また、外壁部5は、外壁本体部5aの幅方向の中央部に長手方向に沿って形成された易変形溝9の部分を第1変形基点部13、或いは外壁本体部5aの基端部である第2変形基点部14としてたわみ変形する。内壁部4及び外壁部5の各変形基点部8,13(14)を中心とする変形方向は、互いに逆の関係となっている。この結果、外壁部5の変形基点部13(14)に対する変形により、内壁部4の変形基点部8自体が変位されるため、管材収容部2を実質的に構成する一対の内壁部4の絶対空間(静止している特定点)に対する変位量を大きく確保できる利点がある。このように、実施例1の保護カバーK1 は、基台V1 を構成する内外の各壁部4,5が互いに独立してたわみ変形可能な構造となっているために、同一の保護カバーK1 によって、外径の異なる複数本の管材を収容保持できる利点がある。なお、図2に示されるように、一対の管材保持壁W1 の内壁部4の間の開口部11の幅Eは、保持可能な最小の管材P1 の外径D1 よりも小さい。
上記構成の基台V1 には、図6及び図7に示される方法により、長尺シート状の基台側断熱材A11が配置される。図6は、基台V1 に基台側断熱材A11を引き込んで配置している途中の状態を示す斜視図であり、図7は、同様の状態における引込み具Bの部分の断面図であり、図8は、基台側断熱材A11が配置された基台V1 の平面図である。引込み具Bは、基板81の裏面に多数本の突刺針82が複数条(実施例では3条)に植設されて、前記基板81の長手方向の一端部に把手83が設けられた構成である。長尺シート状の基台側断熱材A11の幅は、基台V1 の大きさに対応して定められていて、前記基台側断熱材A11の先端部の幅方向両端部A11aを基台V1 の両側に形成された各断熱材収容空間7に所定長だけ挿入しておいて、基台側断熱材A11の前記挿入部分のうち基台V1 の底壁部1bを覆う部分に前記引込み具Bの基板81に植設された多数の突刺針82を突刺させた状態で、前記引込み具Bを基台V1 の長手方向Qに引っ張ると、長尺シート状をした基台側断熱材A11の幅方向両端部A11aは徐々に起立して、基台V1 の両側の各断熱材収容空間7に収容されてゆく。これにより、図2に示されるように、基台V1 の両側の断熱材収容空間7には、基台側断熱材A11の幅方向両端部A11aが両側の断熱材収容空間7の上端にまで達した状態で収容されて、基台V1 の管材収容部2には、その全周に亘って基台側断熱材A11が配置される。断熱材収容空間7に収容された基台側断熱材A11は、原形状であるシート状に戻ろうとする復元力によって、外壁部5の内側面に密着した状態を維持するため、接着剤等を使用して基台側断熱材A11を基台V1 の配置面に接着固定する必要はない。図2において(θ)は、基台V1 の管材収容部2の周囲に断面U字状となって配置された基台側断熱材A11の前記円弧中心C0 に対する中心角を示し、180°を大きく超えていることが分かる。
また、基台V1 に基台側断熱材A11を配置すると、底壁部1bに形成されている位置決め溝3が基台側断熱材A11により覆われて、基台V1 を壁面等にビス固定する際における幅方向の基準がなくなってしまうが、図7及び図8に示されるように、基台側断熱材A11における基台V1 の底壁部1bを覆う部分には、引込み具Bの多数本の突刺針82の突刺痕84が残るので、この突刺痕84を前記基準とすることができるので支障はない。具体的には、3条の突刺痕84のうち中央条の突刺痕84をビス固定位置の基準とすればよい。このため、基台側断熱材A11における基台V1 の底壁部1bを覆う部分に、長手方向に沿って所定間隔Mをおいて作為的に突刺痕84を設けておくことも有効である。なお、前記突刺痕84により基台側断熱材A11の幅方向中心を特定できるのは、基台側断熱材A11の幅方向両端部がそれぞれ断熱材収容空間7に収容された状態で、基台側断熱材A11の幅方向両端面が基台V1 の連結板部6に当接していて、基台側断熱材A11は、配置状態で幅方向にずれないからである。このことは、後述する保護カバーK3 の基台V3 のように、管材保持壁W3 の折曲げ部W3aに基台側断熱材A31の両端面を当接させる構造においても、同様に実現できる。
次に、図1及び図2を参照して、蓋体L1 について説明する。蓋体L1 は、天壁部21と、該天壁部21の両側に連続して形成された一対の傾斜壁部22と、各傾斜壁部22に連続して形成された一対の側壁部23とから成って、一対の側壁部23の下端部の間が開口した形状である。一対の側壁部23の下端部内側には、基台V1 の係合溝12に係合可能な中空状の係合体24が内側に突設されている。係合体24が中空構造にしてあるのは、中空部24aが空気層となって断熱作用を奏させるためである。
また、図1及び図2に示されるように、蓋体L1 の内側面における天壁部21から側壁部23の上端部に至る部分には、蓋体側断熱材A12が接着固定されている。ここで、図4及び図5に示されるように、基台V1 の管材収容部2に管材P1 (P2 )を収容保持させて、基台V1 に対して蓋体L1 を覆蓋した状態では、管材保持壁W1 を構成する内外の各壁部4,5の円弧中心C0 に対する蓋体側断熱材A12の中心角は、ほぼ180°であって、基台側断熱材A11と蓋体側断熱材A12との幅方向の両端部は、所定長だけ重合して配置されるようにすることで、管材収容部2に収容保持された管材P1 (P2 )の外周は、基台側及び蓋体側の各断熱材A11,A12により間断なく覆われるようにしてある。なお、基台側及び蓋体側の各断熱材A11,A12は、発泡ポリエチレン等により成形されている。
また、上記構成の保護カバーK1 は、外径の異なる2種類の管材P1 (P2 )の収容保持が可能である。外径の小さな管材P1 の外径D1 と、円弧状をした内壁本体部4aの半径R1 とには、(D1 =2R1 )の関係がある。なお、図2において、R2 は、円弧状をした外壁本体部5aの半径を示す。外径の小さな管材P1 を基台V1 に収容するには、図3に示されるように、基台V1 の開口部11に管材P1 を当てがった状態で管材収容部2に向けて押し込むと、管材P1 は、内壁部4の垂直板部4bに当接した状態で、管材保持壁W1 を構成する内壁部4及び外壁部5をそれぞれ外方にたわみ変形させ、管材P1 の最大外径部が一対の垂直板部4bの間を通過すると、図4に示されるように、内壁部4及び外壁部5は、弾性復元力により原形状まで復元して、基台V1 の管材収容部2に管材P1 が収容して保持される。ここで、管材P1 を基台V1 の管材収容部2に押し込む際に、一対の管材保持壁W1 を構成する内壁部4及び外壁部5は、いずれも外方にたわみ変形されて拡開されると、基台側断熱材A11の幅方向両端部A11aは、内壁部4と外壁部5との間の断熱材収容空間7に収容されているために、管材保持壁W1 のたわみ変形に追従して外方に変形される。このため、基台側断熱材A11の弾性復元力が小さい場合でも、その幅方向両端部A11aは、管材保持壁W1 のたわみ変形に追従して外方に強制的に変形させられるので、問題はない(基台側断熱材A11の幅方向両端部A11aの変形は、自身の弾性復元力のみに依存しているのではない)。なお、管材P1 を収容保持した状態では、管材保持壁W1 を構成する内壁部4及び外壁部5は、いずれも原形状を保持していてたわみ変形していない。即ち、管材P1 は、管材保持壁W1 を構成する一対の内壁部4の円弧形状によってのみ保持されている。
このように、基台側断熱材A11の幅方向両端部A11aは、基台V1 の断熱材収容空間7に包み込まれるようにして収容されて、基台V1 の管材収容部2に管材P1 を収容する際に、管材P1 と基台側断熱材A11の幅方向両端部A11aとが全く干渉しないために、基台V1 の管材収容部2に管材P1 をスムーズに収容できる。また、基台V1 の断熱材収容空間7に収容されている基台側断熱材A11の幅方向両端部A11aは、シート状に戻ろうとする復元力により外壁部5の内側面に密着しているため、管材P1 の収容時において管材保持壁W1 の外壁部5が外方にたわみ変形されると、基台側断熱材A11の幅方向両端部A11aは、外壁部5の前記たわみ変形に追従して変形するため、外壁部5の内側面から離反することはない。
そして、管材収容部2に管材P1 が収容された基台V1 に対して蓋体L1 を押し込むと、蓋体L1 の両側壁部23が外方に弾性変形した後に原形状に復元して、蓋体L1 の各係合体24が基台V1 の各係合溝12に係合することにより、管材P1 を収容保持した基台V1 に対して蓋体L1 が一体となって覆蓋される(図4参照)。この状態では、基台側断熱材A11と蓋体側断熱材A12の幅方向の各端部は、管材P1 の周方向に沿って所定長だけ重合しているために、管材P1 は、基台側及び蓋体側の各断熱材A11,A12によって全周に亘って間断なく断熱される。よって、保護カバーK1 の断熱性が高められて、該保護カバーK1 に収容保護されている管材P1 が確実に断熱される。
また、大径の管材P2 を保護カバーK1 により収容保護するには、図5に示されるように、小径の管材P1 と同様にして、基台V1 の管材保持壁W1 を構成する内外の各壁部4,5を外方にたわみ変形させることにより、開口部11を拡開させて、一対の管材保持壁W1 の間の管材収容部2に管材P2 を収容保持させる。大径の管材P2 の場合には、基台V1 の管材収容部2に収容保持された状態においては、図5に示されるように、管材保持壁W1 を構成する内外の各壁部4,5が、それぞれ変形基点部8,13を中心にして互いに逆の方向にたわみ変形することにより、管材P2 は、一対の管材保持壁W1 の押圧力によって押圧保持されている点において、小径の管材P1 と異なる。なお、図4及び図5において、C1 ,C2 は、それぞれ小径及び大径の各管材P1 ,P2 の軸心であって、基台V1 の管材収容部2に収容保持された状態においては、管材保持壁W1 の内外の各壁部4,5を構成する内外の壁本体部4a,5aの円弧中心C0 と合致している。
次に、図9及び図10を参照して、本発明の実施例2の保護カバーK2 について説明する。図9は、基台V2 の管材収容部32に管材P3 が収容される途中状態、及び収容保持状態を示す断面図であり、図10は、管材P3 が収容された基台V2 に蓋体L1 を覆蓋した状態の断面図である。なお、実施例1の基台側断熱材A11は、長尺シート状のものを断面U字状に変形させたもので、基台の内面形状に完全に沿っていないが、実施例2〜5の各基台側断熱材A21,A31,A41,A51は、いずれも基台の内面形状に倣って配置されている。基台の内面形状との関係では、断熱材をいずれの形状に変形させてもよい。保護カバーK2 は、基台V2 と前記蓋体L1 とで構成される。基台V2 は、基台本体31と、該基台本体31の底壁部31bの幅方向の両端部に立設された一対の管材保持壁W2 と、該一対の管材保持壁W2 と前記基台本体31の底壁部31bとの各内側面に配置される基台側断熱材A21とで構成される。基台本体31の構成は、前記基台V1 の基台本体1と同一であるので、対応符号を付して詳細説明を略す。基台本体31の底壁部31bの幅方向の両端部には、それぞれ起立板部33が垂直に起立され、各起立板部33の先端部には、外方に傾斜した傾斜板部34を介して断面円弧状の管材保持壁W2 がそれぞれ連続して形成されている。断面円弧状をした各管材保持壁W2 の円弧中心C02は、基台V2 の管材収容部32に収容される管材P3 の軸心C3 と一致している。
図9において2点鎖線は、基台V2 の管材収容部32に対する管材P3 を収容途中の状態を示す。図9で2点鎖線で示されるように、基台側断熱材A21は、一対の管材保持壁W2 と基台本体31の底壁部31bとの各内側面に配置されており、基台側断熱材A21の幅方向両端部A21aは、基台V2 に管材P3 を収容する際において、基台側断熱材A21の幅方向両端部A21aよりも先に管材保持壁W2 の先端部W2aが当接するように配置されている。即ち、基台側断熱材A21の幅方向両端部A21aは、管材保持壁W2 の先端部W2aよりも周方向に沿って基台本体31の側に引っ込んで配置されている。このため、図9で2点鎖線で示されるように、一対の管材保持壁W2 の先端部W2aの間の開口部35から、内部の管材収容部32に管材P3 を収容する際に、管材P3 の最大外径部が一対の管材保持壁W2 の先端部W2aを通過した後において、基台側断熱材A21の幅方向両端部A21aが管材P3 の外周面に当接するために、基台V2 の管材収容部32に管材P3 を収容する際に、収容される管材P3 によって基台側断熱材A21の幅方向両端部A21aが管材P3 に巻き込まれることなく、図9及び図10に示されるように、基台側断熱材A21は、一部の圧縮される部分を除いて原形状のままで、管材収容部32に収容された管材P3 の外周側に配置される。また、基台側断熱材A21のうち管材保持壁W2 の内側面に配置される部分は、接着により固定しておくと、管材保持壁W2 のたわみ変形と一体となって確実に変形するが、接着していない場合でも、平板状(シート状)の原形状に復元しようとする復元力により、管材保持壁W2 のたわみ変形と一体となって変形するので、管材P1(P2)の収容時に基台側断熱材A21の幅方向両端部A21aが管材に巻き込まれなくなって、管材P1(P2)の収容を阻害しない。なお、基台側断熱材A21の幅方向中央部は、収容される管材P1(P2)により基台底壁部の側に押し下げられるために、基台側断熱材A21は、その幅方向両端部のみを接着しておけば十分である。また、基台側断熱材A21は、その全面を基台に接着しておくと、基台V2 の管材保持壁W2 の変形時に、管材保持壁W2 と一体となって確実に変形する。
そして、図10に示されるように、管材P3 を収容した基台V2 に蓋体L1 を押し込むと、基台V2 の管材保持壁W2 の基端部外側に形成された係合溝36に蓋体L1 の係合体24が係合されて、管材P3 を収容した基台V2 に蓋体L1 が覆蓋される。ここで、基台V2 の管材収容部32に収容された管材P3 の外周を直接に覆う基台側断熱材A21と、蓋体L1 の内側面に配置された蓋体側断熱材A12とは、それらの各端部が周方向に沿って所定長だけ重合するように配置されているために、管材P3 は全周に亘って間断なく断熱される。
次に、図11及び図12を参照して、本発明の実施例3の保護カバーK3 について、前記実施例1,2の保護カバーK1,K2 と同一部分には同一符号を付して、異なる部分についてのみ簡単に説明する。図11は、保護カバーK3 を構成する基台V3 の断面図であり、図12は、管材P4 が収容された基台V3 に蓋体L1 を覆蓋した状態の断面図である。保護カバーK3 は、基台V3 と前記蓋体L1 とで構成される。基台V3 を構成する一対の管材保持壁W3 は、前記保護カバーK2 の基台V2 を構成する管材保持壁W2 の先端部を内側に直角に折り曲げて、該基台V3 の内側面に配置される基台側断熱材A31の幅方向の両端面A31a に当接させた構成である。管材保持壁W3 の折曲げ部W3aの幅は、基台側断熱材A31の板厚に対応させてある。基台V3 を構成する断面円弧状の一対の管材保持壁W3 の円弧中心C03は、基台V3 の管材収容部42に収容される管材P4 の軸心C4 と一致している。基台V3 の各管材保持壁W3 及び基台本体31の底壁部31bの内側面に配置される基台側断熱材A31は、基台V3 の断面形状に対応して、起立板部33と傾斜板部34の接続部に対応する部分が管材収容部42内に向けて突出していて、管材収容部42に収容された管材P4 は、基台側断熱材A31の一対の突出部A31bを弾性変形させて、当該部分のみが基台側断熱材A31に接触した状態で保持される。
このため、基台V3 を構成する一対の管材保持壁W3 の両端の各折曲げ部W3aの間の開口部43から内部の管材収容部42に管材P4 を押し込むと、図11で2点鎖線で示されるように、管材P4 は、一対の管材保持壁W3 の両端の各折曲げ部W3aに直接に当接して、一対の管材保持壁W3 をたわみ変形により拡開させた後に、図11で実線で示されるように原形状に復元して、基台側断熱材A31の幅方向の両端面A31a に全く接触することなく、基台V3 の管材収容部42に管材P4 がスムーズに収容される。このため、管材P4 の収容時において基台側断熱材A31の幅方向の両端面A31a が収容途中の管材P4 に巻き込まれて、管材P4 の収容が阻害されることはない。ここで、基台側断熱材A31の幅方向の両端面A31a は、管材保持壁W3 の折曲げ部W3aに当接しているため、管材P4 の収容時において、一対の管材保持壁W3 のたわみ変形に追従して、基台側断熱材A31の幅方向の両端面A31a は、管材保持壁W3 の対向変形と一体となって拡開する。その後に、図12に示されるように、管材P4 を収容した基台V3 に対して蓋体L1 を覆蓋させると、基台V3 の基台側断熱材A31と蓋体L1 の蓋体側断熱材A12との幅方向の両端部が、それぞれ所定長だけ重合することにより、管材P4 の全周が基台側及び蓋体側の各断熱材A31,A12により覆われる。
参考例1
次に、図13及び図14を参照して、本発明の参考例1の保護カバーK4 について説明する。図13は、保護カバーK4 を構成する基台V4 の管材収容部52に管材P5 を収容した状態の断面図であり、図14は、管材P5 が収容された基台V4 に蓋体L4 を覆蓋した状態の断面図である。基台V4 は、基台本体51と、該基台本体51の底壁部51bの幅方向の両端部に立設された一対の管材保持壁W4 と、前記基台本体51の底壁51b及び前記一対の管材保持壁W4 の基端側の各内側面に配置された基台側断熱材A41とで構成される。一対の管材保持壁W4 は、先端から周方向に起算して所定長の部分のみが、保持する管材P5 の外径に対応した円弧状に形成されて、外側面に、管材保持壁W4 を所定幅に折り取るための折取り溝53が長手方向に連続して形成されていて、一対の管材保持壁W4 の先端部の間の開口部54から管材P5 を内部の管材収容部52に収容する際に、一対の管材保持壁W4 における前記折取り溝53よりも先端側の部分が、折取り溝53を中心に外方にたわみ変形して、更に管材保持壁W4 の全体が外方にたわみ変形して、管材P5 の収容を可能にしている。基台V4 の開口部54から管材P5 を押し込むと、図13で2点鎖線で示されるように、管材P5 は、基台側断熱材A41に当接するよりも先に一対の管材保持壁W4 の先端部に当接することにより、一対の管材保持壁W4 がたわみ変形により拡開した後に、図13で実線で示されるように原形状に復元して、管材P5 は、基台側断熱材A41の幅方向両端部に当接した状態で一対の管材保持壁W4 の間に収容保持される。
一方、蓋体L4 は、前記蓋体L1 と略相似形状をしていて、下面が開口した断面略逆U字状をした外壁部55の開口側の内側面に一対の係合体56が形成されていて、外壁部55の内側面における前記係合体56を除く部分には、蓋体側断熱材A42が接着により固定されている。そして、管材P5 が収容された基台V4 に対して前記蓋体L4 を覆蓋すると、蓋体L4 の係合体56と基台V4 の係合溝57とが係合して、基台V4 に対して蓋体L4 が一体に組み付けられる。この状態では、図14に示されるように、基台側及び蓋体側の各断熱材A41,A42の幅方向両端部が周方向に沿ってほぼ合致して、基台V4 に収容保持された管材P5 の全周が基台側及び蓋体側の各断熱材A41,A42によって断熱される。なお、参考例1では、前記実施例1〜3と異なって、基台側断熱材A41の起立部の長さが短い分だけ、蓋体側断熱材A42における蓋体L4 の側壁部内側に配置される部分の長さが長くなることにより、基台側及び蓋体側の各断熱材A41,A42の幅方向の両端部がほぼ合致して、管材P5 の全周を断熱している。
参考例2
次に、図15及び図16を参照して、本発明の参考例の保護カバーK5 について説明する。図15は、保護カバーK5 を構成する基台V5 の管材収容部62に管材P6 を収容した状態の断面図であり、図16は、管材P6 が収容された基台V5 に蓋体L5 を覆蓋した状態の断面図である。保護カバーK5 は、基台V5 と、空気層が断熱層となった構成の蓋体L5 とから成る。基台V5 は、基台本体61の底壁部61bの幅方向の両端部に一対の管材保持壁W5 が立設されて、各管材保持壁W5 を構成する起立板部63及び傾斜板部64、並びに基台本体61の各内側面に基台側断熱材A51が配置された構成である。よって、一対の管材保持壁W5 における管材P6 を保持する部分の内側面には、基台側断熱材は配置されていない。なお、図15において、65は、管材保持壁W5 を所定幅に折り取るために管材保持壁W5 の下端部の外側面に形成された折取り溝を示す。
一方、蓋体L5 は、外壁部66が中空二重壁構造になっている点が、前記各蓋体L1,L4 と大きく異なるが、全体形状は略相似関係にある。即ち、中空二重壁構造の外壁部66の間の空気層が蓋体側断熱層A52となっており、断面視において係合体67を含めてほぼ全周に亘って形成されている。
よって、図15で2点鎖線で示されるように、基台V5 の一対の管材保持壁W5 の先端部の間の開口部69から管材P6 を押し込んで、管材収容部62に管材P6 を収容する際に、管材P6 は、先に一対の管材保持壁W5 の先端部に当接して、管材収容部62に完全に収容させる直前において初めて基台側断熱材A51に管材P6 が当接するため、基台V5 の管材収容部62に管材P6 をスムーズに収容できる。また、基台V5 の係合溝68に蓋体L5 の係合体67に係合させて、管材P6 を収容した基台V5 と蓋体L5 とを一体に組み付けた状態では、図16に示されるように、基台側断熱材A51と、空気層から成る蓋体側断熱層A52とが周方向に沿って所定長だけ重合しているため、管材P6 の全周が断熱された構造となる。
また、上記した各実施例1〜3及び参考例1では、基台側及び蓋体側の各断熱材が保護カバーの左右対称線に対して対称に配置されているが、本発明においては、基台側及び蓋体側の各断熱材が幅方向両端部において重合しておればよいので、基台側及び蓋体側の各断熱材は、幅方向両端部が重合している限り、前記左右対称線に対して偏って配置されていてもよい。また、基台側及び蓋体側の各断熱材の幅方向両端部を重合させるのに、各断熱材を基台及び蓋体に長手方向に沿って配置した状態で、各断熱材を幅方向にスライドさせて断熱材収容空間に収容させるようにしてもよい。
また、上記各実施例1〜及び参考例1,2の保護カバーK1 〜K5 を構成する蓋体L1,L4,L5 は、いずれも左右一対の傾斜壁部22を備えているが、天壁部と両側壁部とが連続した構成の蓋体の使用も可能である。
保護カバーK1 を構成する基台V1 との蓋体L1 の分解斜視図である。 同じく分解断面図である。 保護カバーK1 の基台V1 の管材収容部2に小径の管材P1 を押し込んで収容している途中の状態を示す断面図である。 小径の管材P1 を収容保持した状態の保護カバーK1 の断面図である。 大径の管材P2 を収容保持した状態の保護カバーK1 の断面図である。 基台V1 に基台側断熱材A11を引き込んで配置している途中の状態を示す斜視図である。 同様の状態における引込み具Bの部分の断面図である。 基台側断熱材A11が配置された基台V1 の平面図である。 基台V2 の管材収容部32に管材P3 が収容される途中状態、及び収容保持状態を示す断面図である。 管材P3 が収容された基台V2 に蓋体L1 を覆蓋した状態の断面図である。 保護カバーK3 を構成する基台V3 の断面図である。 管材P4 が収容された基台V3 に蓋体L1 が覆蓋された状態の保護カバーK3 の断面図である。 保護カバーK4 を構成する基台V4 の管材収容部52に管材P5 を収容した状態の断面図である。 管材P5 が収容された基台V4 に蓋体L4 が覆蓋された状態の保護カバーK4 の断面図である。 保護カバーK5 を構成する基台V5 の管材収容部62に管材P6 を収容した状態の断面図である。 管材P6 が収容された基台V5 に蓋体L5 が覆蓋された状態の保護カバーK5 の断面図である。
11,A21,A31,A41,A51:基台側断熱材
12,A42:蓋体側断熱材
52 :蓋体側断熱層
11a : 基台側断熱材の幅方向両端部
B:引込み具
1 〜K5 :配管材保護カバー
1,L4,L5 :蓋体
1 〜P6 :管材
1 〜V5 :基台
1 〜W5 :管材保持壁
2a:管材保持壁の先端部(干渉防止手段)
3a:管材保持壁の折曲げ部(干渉防止手段)
2,32,42,52,62:管材収容部
4:管材保持壁の内壁部(干渉防止手段)
5:管材保持壁の外壁部
6:連結板部(干渉防止手段)
7:断熱材収容空間
82:突刺針

Claims (8)

  1. 互いに組み付けられて内部に管材を収容する管材収容部を形成する基台と蓋体とから成る長尺の配管材保護カバーであって、
    前記蓋体は、内壁面に沿って配置された断熱材を備え、
    前記基台は、対向空間が前記管材収容部を形成するように対向して立設されて、先端部の間に管材を収容するために長手方向に連続した開口部が形成された一対の管材保持壁と、前記管材収容部の内面側に密着して配置された長尺シート状の断熱材とを備え、
    前記基台と前記蓋体とを組み付けた際に、断面視において、前記管材収容部に収容した管材外周を間断なく覆うべく、蓋体の断熱材の幅方向の両端部は、前記一対の管材保持壁の外側まで延びて当該管材保持壁の外面に密着し、蓋体の断熱材と基台側断熱材は、それらの幅方向両端部が前記管材保持壁を挟んで互いに非接触状態で重合するように配置されていることを特徴とする配管材保護カバー。
  2. 前記開口部を形成する一対の管材保持壁の先端側には、開口部から管材収容部に管材を収容する際に、前記基台側断熱材が管材と干渉して管材の収容を阻害するのを防止する干渉防止手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載の配管材保護カバー。
  3. 前記干渉防止手段は、管材収容部に対する管材収容時において、管材保持壁の先端部が基台側断熱材の幅方向端部よりも先に管材外周面に当接するように、前記基台側断熱材の幅方向端部が管材保持壁の先端部よりも、その基端部側に引っ込んで配置された構成であることを特徴とする請求項2に記載の配管材保護カバー。
  4. 前記干渉防止手段は、管材保持部に対する管材収容時において、管材保持壁の先端部が基台側断熱材の幅方向端部よりも先に管材外周面に当接するように、管材保持壁の先端部が基台側断熱材の厚さに対応する寸法だけ管材収容部の側に折り曲げられた折曲げ片で構成されていることを特徴とする請求項2に記載の配管材保護カバー。
  5. 前記干渉防止手段は、管材保持壁の拡開変形時に前記断熱材が一体となって変形し得るように、前記基台側断熱材の幅方向両端部を包み込んで保持するために前記管材保持壁の先端部に形成された断熱材保持部で構成されていることを特徴とする請求項2に記載の配管材保護カバー。
  6. 前記管材保持壁は、管材を直接に保持する内壁部と、該内壁部と所定間隔をおいて該内壁部の外側に配置される外壁部とで形成され、前記内壁部と外壁部とは、前記開口部の側において連結部で連結されることにより、内壁部の連結部と反対側の端部は自由端部となっていて、前記内壁部と外壁部との間に基台側断熱材の幅方向の端部を収容する断熱材収容空間が形成されていることを特徴とする請求項5に記載の配管材保護カバー。
  7. 前記管材保持壁を構成する内壁部と外壁部とは、管材収容時に互いに協働して外方にたわみ変形することで、外径の異なる少なくとも2種類の管材を保持可能であることを特徴とする請求項6に記載の配管材保護カバー。
  8. 請求項6に記載の配管材保護カバーの基台に長尺シート状の断熱材を配置する方法であって、
    前記断熱材の先端部の幅方向両端部を前記基台の両側の各断熱材収容空間にそれぞれ所定長だけ挿入した状態で、引込み具に設けられた複数の突刺針を基台の管材収容部に配置された断熱材に突刺させた状態で、前記引込み具を基台の長手方向に引っ張ることにより、前記断熱材の幅方向の両端部を基台の各断熱材収容空間に収容した状態で前記基台に断熱材を断面略U字状にして配置することを特徴とする配管材保護カバーの基台に断熱材を配置する方法。
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