JP4840989B2 - 光沢付与シート、および画像形成装置 - Google Patents

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この発明は、紙等の記録材のトナー画像面に重ね合わせて加熱することによりトナーを融解し、その後トナーが冷却固化してから記録材から剥離することにより記録材上のトナー像を高光沢化する光沢付与シートに関する。および、そのような光沢付与シートを使用する、複写機、プリンタ、ファクシミリまたはそれらの複合機などの画像形成装置に関する。特にそのうち、電子写真法を使用した画像形成装置に関する。
電子写真法を使用した画像形成装置では、銀塩写真のような均一な高光沢画像を作ることは困難であった。高光沢な画像とは、表面が平滑な画像であり、そのためには粒径が5μm以上あるトナーを十分に溶かす必要があるが、トナーを十分に溶かすと、従来の定着ローラや定着ベルトを用いた定着方式では、トナーが定着ローラ側に付着してしまうホットオフセットの問題や、記録材が定着ローラに巻き付く巻き付きの問題があり、また高温でトナーが融解している状態で、定着ローラや定着ベルトからトナー面を剥がすと、表面形状が乱れてしまって、滑らかな高光沢にはならないという問題があったからである。
特許文献1、2には、このような問題を解決して均一で高光沢な画像を得る方法が提案されている。すなわち、特許文献1、2に記載の技術では、記録材上に定着されたトナー像に光沢付与シートを重ね合わせて再度加熱かつ加圧することにより、トナー像を十分に再融解し、その後トナーが冷却固化したところで光沢付与シートを剥離することによって高光沢を得ている。ここで、重要な点は、トナーが冷却固化してから、光沢付与シートを剥離することである。これによって、平滑なシート面の形状を写し取ってトナー表面が平滑になることで、均一な高光沢画像を得ることができる。
また、特許文献3には、さらに進んだ技術が提案されている。すなわち、特許文献3に記載の技術では、無端ベルトの円周上に加熱部分、冷却部分、剥離部分を設け、加熱部分でトナーを十分に融解して、次いで冷却部分でトナーが無端ベルトの平滑な表面形状を写し取るように冷却固化した後に、剥離部分で剥離して、均一な高光沢画像を得るものである。
ベタ部分は、トナーをよく溶かせば、表面を平滑にすることによって光沢を高くすることもできる。しかし、網点や万線から作る中間調では、紙の上にトナーが載っている領域と載っていない領域が混在するために、どうしても表面に凹凸ができてしまって均一な高光沢にすることができない。
そこで、この他にも、特許文献4に開示されるように、表面に熱可塑性樹脂のコート層を設け、トナーをこのコート層に埋め込むことで平滑な表面を得る記録材が用いる方法がある。
特許文献3に記載の技術と特許文献4に記載の技術とを組み合わせて、実際に銀塩写真のような均一な高光沢画像を作ることに成功した商品が、実際にデジカメプリントとしてコンビニエンスストアなどに設置されている。
また、ラミネート機能を有する電子写真式画像形成装置というものも、数多く提案されている(例えば、特許文献5)。しかし、これらは、いずれも大掛かりな装置が必要なため実用性が低く、またラミネートされた画像を好まないユーザーもいるため、ほとんど使われていなかった。
特公平4−31389号公報 特公平4−31393号公報 特許第2992711号 特開昭63−92965号公報 特開平9−150456号公報
特許文献3で提案されているような無端ベルトの円周上に加熱部分、冷却部分、剥離部分を設けた定着装置は、メリットもあるが、従来の定着装置とは構成が異なるので、コストが大きい、冷却時間が必要であるためにプリント速度を高速にできない、ベルトの光沢面の劣化による寿命がある、といった課題がある。
これに対し、特許文献1、2で提案されているシートを重ねる方法は、光沢付与シートが貼り付いた記録材を出力して光沢付与シートをユーザーが剥がす構成にすれば、従来の画像形成装置を大きく変更することなく非常にシンプルである、この方法であれば、従来の定着装置の構成が利用できるので低コストである、光沢付与シートの剥離前に冷却時間を設ける必要がないので高速に出力できる、光沢付与シートを使い捨てとしまたは光沢面の劣化時に交換すれば寿命の心配がない、といったメリットがある。
しかし、ユーザーが光沢付与シートを剥がすときに、十分にトナーが冷却固化していない状態でシートを剥がしてしまえば、トナーの平滑面が乱されて均一な高光沢画像が得られないという問題があった。そこで、ユーザーには十分に冷却して後にシートを剥がしてもらわなければならず、ユーザーがシートを剥がせるタイミングを知ることができるようにする必要である。
そこで、この発明の目的は、記録材のトナー画像面に重ね合わせて加熱することによりトナーを融解し、その後トナーが冷却固化してから記録材から剥離することにより記録材上のトナー像を高光沢化する光沢付与シートにおいて、記録材のトナーが十分に冷却固化して、記録材から剥離してもよくなったことをユーザーが容易に認識できるようにする。
かかる目的を達成すべく、請求項1に記載の発明は、紙等の記録材のトナー画像面に重ね合わせて加熱することによりトナーを融解し、その後トナーが冷却固化してから記録材から剥離することにより記録材上のトナー像を高光沢化する光沢付与シートにおいて、
温度が少なくともトナーのガラス転移点以下となったときには発色する報知部位を設けてなることを特徴とする。
そして、光沢付与シートの温度が少なくともトナーのガラス転移点以下の設定温度以下となったとき、シートの報知部位が発色する。報知部位は、発色により光沢付与シートを記録材から剥離してよいことを報知する部位であり、高光沢シートの全面でもよいし、一部でもよい。
上述した目的を達成すべく、請求項2に記載の発明は、記録材のトナー画像面に重ね合わせて加熱することによりトナーを融解し、その後トナーが冷却固化してから記録材から剥離することにより記録材上のトナー像を高光沢化する光沢付与シートにおいて、
温度が少なくともトナーのガラス転移点以下となったときには消色する報知部位を設けてなることを特徴とする。
そして、光沢付与シートの温度が少なくともトナーのガラス転移点以下の設定温度以下となったとき、シートの報知部位が消色する。報知部位は、消色により光沢付与シートを記録材から剥離してよいことを報知する部位であり、高光沢シートの全面でもよいし、一部でもよい。
上述した目的を達成すべく、請求項3に記載の発明は、記録材のトナー画像面に重ね合わせて加熱することによりトナーを融解し、その後トナーが冷却固化してから記録材から剥離することにより記録材上のトナー像を高光沢化する光沢付与シートにおいて、
温度が少なくともトナーのガラス転移点以下となったときには変色する報知部位を設けてなることを特徴とする。
そして、光沢付与シートの温度が少なくともトナーのガラス転移点以下の設定温度以下となったとき、シートの報知部位が変色する。報知部位は、変色により光沢付与シートを記録材から剥離してよいことを報知する部位であり、高光沢シートの全面でもよいし、一部でもよい。
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれか1に記載の光沢付与シートにおいて、前記報知部位に文字を表示してなることを特徴とする。そして、報知部位に表示する文字で、光沢付与シートの剥離に関する情報を報知する。
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれか1に記載の光沢付与シートにおいて、好ましくはトナーのガラス転移点より20℃以上低くなったときに前記報知部位を変化してなることを特徴とする。そして、光沢付与シートの温度がトナーのガラス転移点より20℃以上低い設定温度となったとき、報知部位を変化して発色、消色、または変色する。
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれか1に記載の光沢付与シートにおいて、前記報知部位を可逆熱変色性マイクロカプセル顔料で構成してなることを特徴とする。可逆熱変色性マイクロカプセル顔料は、ロイコ染料と顕色剤と減感剤をマイクロカプセルに内包させたものである。
請求項7に記載の発明は、画像形成装置にあって、紙等の記録材上にトナー像を形成し、その記録材のトナー画像面に、請求項1ないし6のいずれか1に記載の光沢付与シートを重ね合わせ、加熱することによりトナーを融解し、記録材にトナー像を定着して排出することを特徴とする。そして、シートの報知部位が発色、消色、変色して後、排出した記録材から高光沢シートを剥離する。
請求項1に記載の発明によれば、光沢付与シートの温度が少なくともトナーのガラス転移点以下の設定温度以下となったとき、シートの報知部位が発色するので、ユーザーはそれを合図に記録材から剥離し得るタイミングを知り、トナーが十分に冷却固化したことを認識して光沢付与シートを剥がし、均一な高光沢画像を得ることができる。
請求項2に記載の発明によれば、光沢付与シートの温度が少なくともトナーのガラス転移点以下の設定温度以下となったとき、シートの報知部位が消色するので、ユーザーはそれを合図に記録材から剥離し得るタイミングを知り、トナーが十分に冷却固化したことを認識して光沢付与シートを剥がし、均一な高光沢画像を得ることができる。
請求項3に記載の発明によれば、光沢付与シートの温度が少なくともトナーのガラス転移点以下の設定温度以下となったとき、シートの報知部位が変色するので、ユーザーはそれを合図に記録材から剥離し得るタイミングを知り、トナーが十分に冷却固化したことを認識して光沢付与シートを剥がし、均一な高光沢画像を得ることができる。
請求項4に記載の発明によれば、報知部位に表示する文字で、光沢付与シートの剥離に関する情報を明確に報知するので、その情報を下に誤りなく、記録材から光沢付与シートを剥離することができる。
請求項5に記載の発明によれば、光沢付与シートの温度がトナーのガラス転移点より20℃以上低い設定温度となったとき、報知部位を変化して発色、消色、または変色するので、トナーがより十分に冷却固化してから光沢付与シートを剥がすことができる。
請求項6に記載の発明によれば、報知部位を可逆熱変色性マイクロカプセル顔料で構成するので、報知部位を適切かつより確実に変化して発色、消色、または変色することができる。
請求項7に記載の発明によれば、報知部位が発色、消色、変色して後、それを合図に、排出した記録材から高光沢シートを剥離するので、トナーが十分に冷却固化したことを認識して光沢付与シートを剥がし、均一な高光沢画像を得ることができる。シートを使い捨てにし、または光沢面の劣化時に交換するようにすれば、寿命の心配もない。
以下、図面を参照しつつ、この発明の実施の最良形態につき説明する。
図1には、この発明に係る光沢付与シートを使用する電子写真式画像形成装置の全体概略構成を示す。
図中符号10で示す画像形成装置本体は、中段に、プロセスユニット12を着脱自在に備える。プロセスユニット12には、ドラム状の感光体13を回転自在に設け、図示省略するが、そのまわりに帯電装置、現像装置などを備える。また、図示省略するが、プロセスユニット12の近くには、書込み装置を設置してなる。そして、プロセスユニット12の感光体13には、記録材搬送路Pを挟んで配置するローラ形状の転写装置14を押し当てて転写ニップを形成する。
また、画像形成装置本体10内には、プロセスユニット12の下方に記録材収容カセット15を3段に重ねてそれぞれ着脱自在に備える。各記録材収容カセット15には、例えばそれぞれサイズの異なる記録材16を積載して収容してなる。記録材16としては、一般的には、紙を使用する。各記録材収容カセット15には、個々に対応して、収容する記録材16を繰り出す給紙ローラ17、繰り出した記録材16を記録材搬送路Pに入れて上方に向けて搬送する搬送ローラ対18を有する。
画像形成装置本体10内の右側を下方から上方に向けて伸びる記録材搬送路Pには、転写ニップの手前にレジストローラ対20を設け、転写ニップを通過後に第1定着装置22を設ける。第1定着装置22は、ヒータを内蔵する第1加熱ローラ23に、不図示の付勢部材で付勢して第1加圧ローラ24を押し当てて第1定着ニップを形成してなる。
記録材搬送路Pに沿って、第1定着装置22の下流には、第2定着装置25を設ける。第2定着装置25も同様に、ヒータを内蔵する第2加熱ローラ26に、不図示の付勢部材で付勢して第2加圧ローラ27を押し当てて第2定着ニップを形成してなる。さらに、第2定着装置25の下流には、排紙ローラ対28を設け、続けて画像形成装置本体10上の排紙スタック部30に向けて排紙口31を設ける。
ところで、第1定着装置22と第2定着装置25との間の記録材搬送路Pには、記録材16の画像面に重ね合わせるように光沢付与シート33を合流可能とする。光沢付与シート33は、表面が平滑なシートで、プロセスユニット12の上方に着脱自在に備えるシートカセット34に積載して収容してなり、記録材搬送路Pを搬送する記録材16にタイミングを合わせて繰出しローラ35で繰り出して搬送ローラ対36で搬送し、記録材搬送路Pに入れることができるようにする。
さて、図示画像形成装置で記録材16に低光沢画像を形成するときには、ホストからの信号や不図示の操作表示パネルの操作などにより、トナー像形成後の記録材16を第1定着装置22のみを通して排出する第1画像形成モードとする。そして、プロセスユニット12を駆動して感光体13を反時計まわりに回転し、帯電装置、書込み装置、現像装置などのプロセス装置で帯電、書込み、現像を行って感光体13上にトナー像を形成する。他方、給紙ローラ17の1つを選択的に駆動して、対応する記録材収容カセット15から記録材16を繰り出して記録材搬送路Pに入れ、搬送ローラ対18で搬送して先端をレジストローラ対20に突き当てて止める。
その後、回転する感光体13上に上述したごとく形成したトナー像にタイミングを合わせるようにしてレジストローラ対20を回転し、記録材16を転写ニップに送り込んでその感光体13上のトナー像を転写装置14で記録材16に転写する。その画像面にトナー像を有するトナー像転写後の記録材は、記録材搬送路Pを通して第1定着装置22に入れ、第1加熱ローラ23と第1加圧ローラ24とで熱と圧とを加えてトナーを融解して記録材16上にトナー像を定着する。
トナー像定着後の記録材16は、そのまま記録材搬送路Pを搬送して、作動していない、すなわち発熱していない第2定着装置25を通して排紙ローラ対28で排紙口31から排出して排紙スタック部30上にスタックする。
一方、図示画像形成装置で記録材16に高光沢画像を形成するときには、ホストからの信号や不図示の操作表示パネルの操作などにより、トナー像形成後の記録材16を第1定着装置22と第2定着装置25の双方を通して排出する第2画像形成モードとする。そして、同様に感光体13上に形成したトナー像を、記録材収容カセット15の1つから繰り出した記録材16に転写して第1定着装置22で一度トナーを融解して定着後、その定着後の記録材16の画像面に、シートカセット34から繰り出した光沢付与シート33を重ね合わせて第2定着装置25に入れ、第2加熱ローラ26と第2加圧ローラ27とで熱と圧とを加えて再度高温でトナーを十分に融解して記録材16に光沢付与シート33を貼り合わせる。そして、同様に排紙ローラ対28で排紙口31から排出して排紙スタック部30上にスタックする。
その後、光沢付与シート33を貼り合わせた記録材16は、トナーが固まる程度に温度が低下してから、光沢付与シート33を剥がす。
以上のとおり、図示画像形成装置によれば、一度トナーを融解して記録材16上にトナー像を定着して後、再度トナーを融解して記録材16に光沢付与シート33を貼り合わせるので、ホットオフセットや巻き付きなどの問題を気にすることなく、高温でトナーを十分に溶かすことができる。溶かされたトナーの表面は、光沢付与シート33の平滑面を写し取って平滑なシート面に倣って固まるので、ベタ部、中間調部、非画像部で均一で滑らかな高光沢画像を得ることができる。特に、特許文献4に記載されるように、表面に熱可塑性樹脂のコート層を設けてトナーをそのコート層に埋め込むことで平滑な画像面を得る特殊な記録材を使用するときには、さらに効果的である。
また、従来の一般的な定着装置の構成を利用することができるので、大掛りでコスト高な装置を必要とせず、大きな設計変更をともなわない実用的な装置とすることができる。特に、記録材16に光沢付与シート33を貼り合わせた状態のまま排出すると、トナーが固まる冷却時間を設けることなく、高速で出力することができるといった大きなメリットもある。
図2には、この発明に係る光沢付与シートを使用する電子写真式画像形成装置の他例の全体概略構成を示す。
この例では、図1に示す画像形成装置の第1定着装置22をなくして第2定着装置25に相当する定着装置40のみとしたものであり、対応部分には図1と同一の符号を付してなる。
そして、記録材16に低光沢画像を形成するときは、トナー像形成後の記録材16をそのまま共通の1の定着装置40に入れ、加熱ローラ41と加圧ローラ42とで熱と圧とを加えて定着を行う一方、高光沢画像を形成するときは、トナー像形成後の記録材16に光沢付与シート33を重ね合わせて定着装置40に入れ、同様に加熱ローラ41と加圧ローラ42とで熱と圧とを加えて、排紙ローラ対28で排紙口31から排出して排紙スタック部30上にスタックする。
図3には、この発明に係る光沢付与シートを使用する電子写真式画像形成装置のさらに他例の全体概略構成を示す。
この図3に示す画像形成装置でも、図1に示す第1定着装置22と第2定着装置25の働きを共通の1の定着装置40で行わせ、ヒータを内蔵する加熱ローラ41に、不図示の付勢部材で付勢して加圧ローラ42を押し当てて定着ニップを形成することにより構成してなる。
また、光沢付与シート33を収容するシートカセット34を記録材搬送路Pに対してプロセスユニット12の側とは反対の側に配置して、繰出しローラ35で繰り出した光沢付与シート33を搬送ローラ対36で搬送してレジストローラ対20の手前で記録材搬送路Pに入れるようにする。
さらに、画像形成装置本体10の右側面に両面ユニット50を取り付けてなる。両面ユニット50には、両面画像形成用搬送路P1を設けて、その両面画像形成用搬送路P1に、ユニット切換爪51と、反転ローラ対52と、スイッチバック路53と、再給紙路54と、複数対の再給紙ローラ対55を備える。また、画像形成装置本体10内には、定着装置40の下流に本体切換爪43を設け、その本体切換爪43を切り換えることにより定着後の記録材16を排紙スタック部30に向けて排紙可能とし、または両面ユニット50に送り込み可能とする。
そして、図示画像形成装置で記録材16の片面に低光沢画像を形成するときには、ホストからの信号や不図示の操作表示パネルの操作などにより第1画像形成モードとする。そして、プロセスユニット12を駆動して感光体13を反時計まわりに回転し、帯電装置、書込み装置、現像装置などのプロセス装置で帯電、書込み、現像を行って感光体13上にトナー像を形成する。他方、給紙ローラ17の1つを選択的に駆動して、対応する記録材収容カセット15から記録材16を繰り出して記録材搬送路Pに入れ、搬送ローラ対18で搬送して先端をレジストローラ対20に突き当てて止める。
その後、回転する感光体13上に上述したごとく形成したトナー像にタイミングを合わせるようにしてレジストローラ対20を回転し、記録材16を転写ニップに送り込んでその感光体13上のトナー像を転写装置14で記録材16に転写する。その画像面にトナー像を有するトナー像転写後の記録材は、記録材搬送路Pを通して定着装置40に入れ、加熱ローラ41と第1加圧ローラ42とで熱と圧とを加えてトナーを融解して記録材16上にトナー像を定着する。
トナー像定着後の記録材16は、そのまま記録材搬送路Pを搬送して本体切換爪43で切り換えて排紙口31に向け、排紙ローラ対28で排紙口31を通して排出して排紙スタック部30上にスタックする。
記録材16の両面に低光沢画像を形成するときには、ホストからの信号や不図示の操作表示パネルの操作などにより第3画像形成モードとする。そして、片面トナー像形成後の記録材16を本体切換爪43で切り換えて両面ユニット50に向け搬送する。
それから、両面ユニット50の両面画像形成用搬送路P1に送り込んだ記録材16を、反転ローラ対52でいったんスイッチバック路53に送り込んで後、反転ローラ対52を反転してユニット切換爪51を切り換え、スイッチバックした記録材16を再給紙路54に入れて再給紙ローラ対55で搬送し、反転して画像形成装置本体10に戻す。
画像形成装置本体10に戻した記録材16は、レジストローラ対20でタイミングを取って再び転写ニップに向けて送り出し、別途感光体13上に形成したトナー像を転写装置14で記録材16の裏面にも転写し、記録材搬送路Pを通して定着装置40に入れ、加熱ローラ41と第1加圧ローラ42とで熱と圧とを加えて再度トナーを融解して記録材16上にトナー像を定着して後、本体切換爪43で切り換えて、排紙ローラ対28で排紙口31を通して排出して排紙スタック部30上にスタックする。
一方、図示画像形成装置で記録材16に高光沢画像を形成するときには、ホストからの信号や不図示の操作表示パネルの操作などにより第2画像形成モードとする。そして、同様に感光体13上に形成したトナー像を、記録材収容カセット15の1つから繰り出した記録材16に転写して定着装置40で一度トナーを融解して定着後、本体切換爪43で切り換えて両面ユニット50に向け搬送する。
それから、両面ユニット50に送り込んだ記録材16を両面ユニット50で同様に反転して画像形成装置本体10に戻す。そして、画像形成装置本体10に戻した記録材16の画像面に、シートカセット34から繰り出した光沢付与シート33を記録材搬送路Pに入れて重ね合わせ、レジストローラ対20に続けて、動作していないプロセスユニット12と転写装置14間の転写ニップを通り抜けて再び定着装置40に挿入し、加熱ローラ41と加圧ローラ42とで熱と圧とを加えて再度高温でトナーを十分に融解して記録材16に光沢付与シート33を貼り合わせる。その後、同様に本体切換爪43で切り換え、排紙ローラ対28で排紙口31を通して排出して排紙スタック部30上にスタックする。
そして、光沢付与シート33を貼り合わせた記録材16は、トナーが固まる程度に温度が低下してから、光沢付与シート33を剥がす。
ところで、この例の場合には、記録材16が1回目に定着装置40を通過するときは、記録材16の画像面は加熱ローラ41側となるが、2回目に通過するときは、反転して加圧ローラ42側となることから、2回目の定着装置通過時には、記録材16の裏面を直接加熱することができるように、例えば加圧ローラを発熱ローラとして使用することができるようにする必要がある。
この例でも、ホットオフセットや巻き付きなどの問題を気にすることなく、高温でトナーを十分に溶かすことができ、ベタ部、中間調部、非画像部で均一で滑らかな高光沢画像を得ることができる。特に、特許文献4に記載されるように、表面に熱可塑性樹脂のコート層を設けてトナーをそのコート層に埋め込むことで平滑な画像面を得る特殊な記録材を使用するときには、効果が大きい。
図4には、この発明に係る光沢付与シートを使用する電子写真式画像形成装置のまたさらに他例の全体概略構成を示す。この例は、図3に示す例と基本的にはほぼ同一の構成をなし、図3の対応部分に使用した符号をそのまま使用する。
この例では、図3の最上段の記録材収容カセット15を、光沢付与シート33を収容するシートカセット34として、図3に示す例において、記録材搬送路Pに対してプロセスユニット12とは反対の側に配置していたシートカセット34を、プロセスユニット12と同じ側に配置する。そして、同様に繰出しローラ35で繰り出した光沢付与シート33を、レジストローラ対20の手前で記録材搬送路Pに入れるようにする。
また、図3に示す例では、両面ユニット50に送り込まれた記録材16をスイッチバック路53に導く第1姿勢と、スイッチバック路53からスイッチバックした記録材16を再給紙路54に導く第2姿勢とに切り換えるユニット切換爪51を設けたが、そのユニット切換爪51に代えて別のユニット切換爪56を設ける。
このユニット切換爪56は、図3に示すユニット切換爪51と同様に、第3画像形成モードのとき図5(A)に示すように両面ユニット50の両面画像形成用搬送路P1に送り込まれた記録材16をスイッチバック路53に導く第1姿勢と、図5(B)に示すようにスイッチバック路53からスイッチバックした記録材16を再給紙路54に導く第2姿勢とともに、図6に示すように両面ユニット50に送り込まれた記録材16を直接再給紙路54に導く第3姿勢に切り換えることができるようにする。
そして、図示画像形成装置で記録材16の片面および両面に低光沢画像を形成するときには、第1画像形成モードまたは第3画像形成モードとして、図3に示す例の場合と同様に行う。ところが、高光沢画像を形成するときには、ホストからの信号や不図示の操作表示パネルの操作などにより第2画像形成モードとして、ユニット切換爪56を図6に示す第3姿勢とする。
そして、感光体13上に形成したトナー像を、記録材収容カセット15の1つから繰り出した記録材16に転写して定着装置40で一度トナーを融解して定着後、本体切換爪43で切り換えて両面ユニット50に向け搬送するまでは同様であるが、その後両面ユニット50に送り込まれた記録材16をスイッチバックすることなく、ユニット切換爪56で案内して直接再給紙路54に導き、搬送ローラ対55で搬送して反転することなく画像形成装置本体10に戻す。
それから、画像形成装置本体10に戻した記録材16の画像面に、シートカセット34から繰り出した光沢付与シート33を記録材搬送路Pに入れて重ね合わせ、レジストローラ対20に続けて、動作していないプロセスユニット12と転写装置14間の転写ニップを通り抜けて再び定着装置40に挿入し、加熱ローラ41と加圧ローラ42とで熱と圧とを加えて再度高温でトナーを十分に融解して記録材16に光沢付与シート33を貼り合わせる。その後、同様に本体切換爪43で切り換え、排紙ローラ対28で排紙口31を通して排出して排紙スタック部30上にスタックする。
そして、光沢付与シート33を貼り合わせた記録材16は、トナーが固まる程度に温度が低下してから、光沢付与シート33を剥がす。
この例でも、ホットオフセットや巻き付きなどの問題を気にすることなく、高温でトナーを十分に溶かすことができ、ベタ部、中間調部、非画像部で均一で滑らかな高光沢画像を得ることができる。特に、特許文献4に記載されるように、表面に熱可塑性樹脂のコート層を設けてトナーをそのコート層に埋め込むことで平滑な画像面を得る特殊な記録材を使用するときには、効果が大きい。
加えて、この例によれば、両面ユニット50に設ける両面画像形成用搬送路P1に、両面画像形成モードと高光沢画像形成モードにより記録材16の搬送路を切り換えるユニット切換爪56を備えるので、高光沢画像形成モードにより、1回目に定着装置40に通して定着後の記録材16を反転することなく再給紙可能とすることで、光沢付与シート33の繰り出し方向を記録材16の繰り出し方向と同一としてシートカセット34を記録材収容カセット15と重ねて設置することができ、構成を複雑化することなく高密度な部品配置を可能として画像形成装置の小型化を図ることができる。
なお、図3に示す例では、記録材16が1回目に定着装置40を通過するときと2回目に通過するときとで画像面が裏返しとなり、例えば加圧ローラも発熱ローラとする必要があったが、この例によれば、1回目に通過するときと2回目に通過するときとで画像面が同一側となるので、加熱ローラ41のみを発熱ローラとすればよく、この点からも構成を簡単とすることができる。
さて、排紙スタック部30上にスタックされる記録材16は、トナーが固まる程度に温度が低下してから、光沢付与シート33を剥がす必要がある。ところが、ここで問題となるのは、記録材16のトナーがまだ固まっていないような高い温度であるとき、ユーザーが光沢付与シート33を剥がしてしまう可能性があるということである。この場合には、光沢付与シート33の平滑面に倣わせたトナー面の平滑性が損なわれて、均一な高光沢画像を得ることができない。そこで、記録材16から光沢付与シート33を剥がしてもよいタイミングをユーザーが知ることができるようにするとよい。
この課題を解決するのが、この発明の光沢付与シート33であり、上述したごとく記録材16のトナー画像面に重ね合わせて加熱することによりトナーを融解し、その後トナーが冷却固化してから記録材16から剥離することにより記録材16上のトナー像を高光沢化する光沢付与シート33において、温度が少なくともトナーのガラス転移点以下となったときには発色する報知部位を設けてなる。すなわち、この発明では、温度の低下時に発色する現象を利用し、光沢付与シート33の表面または内部にそのような色材を用いた報知部位を作る。具体的には、例えば、シートにそのような色材を印刷する、シートにそのような色材を用いたシールを貼る、シート内部にそのような色材を埋め込む、シートを積層して内部に挟み込むといった方法が考えられる。ただし、これらに限定されるわけではない。
上記で述べたように、均一な高光沢画像を得るためには、トナーを十分に溶かす必要があるので、最後に定着装置を通過直後は非常に高温であり、これがしだいに冷却していくことによってトナーが固まっていく。報知部位が発色する温度をトナーが十分に固まっている温度に設定すれば、発色という合図によって、ユーザーが記録材16から光沢付与シート33を剥がしてもよくなったことを明確に知ることができる。したがって、発色する温度は少なくともトナーのガラス転移点(軟化温度)以下であることが必要であり、さらに言えばトナーのガラス転移点(軟化温度)よりも20度以上低いことが望ましい。具体的には、現在のトナーのガラス転移点は、70度程度であるので、発色する温度は50度以下であることが好ましい。
報知部位は、単純にシート全体が発色し、または部分的に発色するようにすればよい。ただし、ユーザーが誤って剥がしてしまわないように、マニュアル等に、発色という現象が起きたときにシートを剥がすという指示を書かなければならない。
上記のような方法では、発色することにどんな意味があるかが明確ではないので、例えば図7に示すように報知部位60に文字を表示した方が望ましい。このようにすれば、シートを剥がしてもよくなったことを明確に知ることができる。
例えば図7(A)に示す例では、記録材16が排紙スタック部30上に出力されたときは、光沢付与シート33の報知部位60は高温であるために発色していないが、その後トナーが固まる程度に温度が低下すると、発色して報知部位60に「シートを剥がすことができます」という文字が表示される。また、図7(B)に示す例では、報知部位60の背景が常時着色された状態にあり、記録材16が排紙スタック部30上に出力されたときは、高温であるために発色されておらず、報知部位60に「この文字が消えたらシートを剥がして下さい」という文字が地の色として浮き出るように表示されているが、その後トナーが固まる程度に温度が低下すると、報知部位60の背景の色と同じ色に発色して見えなくなり、それまで表示されていた文字が消えることとなる。
ところで、図7(A)のような方法では、記録材16が排紙スタック部30上に出力された直後には、シート上に何も書かれていない状態であり、やはりユーザーが誤って剥がしてしまう可能性がある。しかし、図7(B)のような方法ならば、記録材16が排紙スタック部30上に出力されたときには、報知部位60の背景により文字が読める状態であるので、ユーザーが誤って剥がしてしまうおそれがなく、ユーザーが記録材16から光沢付与シート33を剥がすタイミングを適切に知ることができる。
この例で用いる温度の低下時に発色する色材としては、2種類考えられる。
第1は、加熱する前に消色しており、加熱によって消色したまま(温度上昇時には変化しない)で、温度低下時に発色する色材である。
第2は、加熱する前に発色しており、加熱によって消色(温度上昇時に消色)して、温度低下時に発色する色材である。すなわち、温度によって可逆的に発色と消色を繰り返す色材である。温度によって可逆的に色が変化する現象は、サーモクロミズムと呼ばれ、代表的なものは液晶とロイコ染料を使用した方法が知られており、この発明で使用することができる。ただし、これらに限定されるわけではない。可逆的に発色と消色を繰り返すことができるならば、光沢付与シートの再利用が可能であるというメリットがある。
この例で用いるのに最も適切な色材は、可逆熱変色性マイクロカプセル顔料である。これは、ロイコ染料と顕色剤と減感剤をマイクロカプセルに内包させたものであり、公知の技術である。例えば、株式会社松井色素化学工業所、株式会社日本カプセルプロダクツ、ケミテック株式会社、大日本インキ化学工業株式会社等によって商品化されている。この可逆熱変色性マイクロカプセル顔料は、高温時に消色して、低温時に発色することが一般的である。また、色の変化する温度は、0℃〜65℃に設定できるので、この発明の用途に適切な温度を設定できる。
さて、図7(A)および(B)に示す例では、温度が少なくともトナーのガラス転移点以下となったときには発色する報知部位60を設けたが、図8(A)に示すように、温度が少なくともトナーのガラス転移点以下となったときに消色する報知部位60を設けてもよい。すなわち、記録材16が排紙スタック部30上に出力されたときは、高温であるので、光沢付与シート33の報知部位60に「この文字が消えてからシートを剥がして下さい」という文字が表示されている。ところが、その後トナーが固まる程度に温度が低下すると、消色して報知部位60にそれまで表示されていた文字が読み取れなくなり、記録材16から光沢付与シート33を剥がしてもよくなったことをユーザーが容易に認識することができる。
報知部位60を形成する方法としては、同様に、例えば、シートにそのような色材を印刷する、シートにそのような色材を用いたシールを貼る、シート内部にそのような色材を埋め込む、シートを積層して内部に挟み込むといった方法が考えられる。ただし、これらに限定されるわけではない。
同じく、消色する温度は、少なくともトナーのガラス転移点(軟化温度)以下であることが必要であり、さらに言えばトナーのガラス転移点(軟化温度)よりも20度以上低いことが望ましい。前述したように、現在のトナーのガラス転移点は70度程度であるので、消色する温度は50度以下であることが望ましい。
この場合も、報知部位60は、単純にシート全体に設けても、一部に設けてもよく、光沢付与シート33の全体が消色しても、また部分的に消色してもよい。ただし、ユーザーが誤って剥がしてしまわないように、マニュアル等に、消色という現象が起きたときにシートを剥がすという指示を書かなければならない。消色することにどんな意味があるかが明確ではないので、図8(A)に示すように消色部分を文字とする方が望ましい。
この例で用いる温度の低下時に消色する色材としては、2種類考えられる。
第1は、加熱する前に発色しており、加熱によって発色したまま(温度上昇時には変化しない)で、温度低下時に消色する色材である。
第2は、加熱する前に消色しており、加熱によって発色(温度上昇時に発色)して、温度低下時に消色する色材である。すなわち、温度によって可逆的に発色と消色を繰り返す色材である。温度によって可逆的に色が変化する現象は、サーモクロミズムと呼ばれ、代表的なものは、液晶とロイコ染料を使用した方法が知られており、この発明で使用することができる。ただし、これらに限定されるわけではない。可逆的に発色と消色を繰り返すことができるならば、光沢付与シート33の再利用が可能であるというメリットがある。
この例で用いるように、高温時に発色して低温(常温)時に消色する色材は、あまり一般的ではない。しかし、例えば、特開2002−322385号公報が提案されている。また、このような色材を利用するには、ロイコ染料と顕色剤と減感剤をマイクロカプセルに内包させたもの(可逆熱変色性マイクロカプセル顔料)を用いることが適切であると考えられる。
また、図7に示す例では、温度が少なくともトナーのガラス転移点以下となったときには発色する報知部位60を設け、図8(A)に示す例では、温度が少なくともトナーのガラス転移点以下となったときに消色する報知部位60を設けたが、温度が少なくともトナーのガラス転移点以下となったときに変色する報知部位60を設けてもよい。
すなわち、図8(B)に示すように、記録材16が排紙スタック部30上に出力されたとき、高温であるので、光沢付与シート33の報知部位60に「この文字が青くなったらシートを剥がして下さい」とピンク色の字で表示されている。ところが、その後トナーが固まる程度に温度が低下すると、変色して報知部位60にそれまでピンク色の字で表示されていた文字が青字になり、記録材16から光沢付与シート33を剥がしてもよくなったことをユーザーが容易に認識することができる。
報知部位60を形成する方法としては、同様に、例えば、シートにそのような色材を印刷する、シートにそのような色材を用いたシールを貼る、シート内部にそのような色材を埋め込む、シートを積層して内部に挟み込むといった方法が考えられる。ただし、これらに限定されるわけではない。
同じく、変色する温度は、少なくともトナーのガラス転移点(軟化温度)以下であることが必要であり、さらに言えばトナーのガラス転移点(軟化温度)よりも20度以上低いことが望ましい。前述したように、現在のトナーのガラス転移点は70度程度であるので、変色する温度は50度以下であることが望ましい。
この場合も、報知部位60は、単純にシート全体に設けても、一部に設けてもよく、光沢付与シート33の全体が変色しても、また部分的に変色してもよい。ただし、ユーザーが誤って剥がしてしまわないように、マニュアル等に、変色という現象が起きたときにシートを剥がすという指示を書かなければならない。変色することにどんな意味があるかが明確ではないので、図8(B)に示すように変色部分を文字とする方が望ましい。
なお、上述したように発色と消色を利用する方法では、文字が薄い状態の場合にどちらなのか判断が難しいことが想定されるが、この例のように変色を用いる方法は、色の違いを見るために明確に判断できるというメリットがある。また、文字部分は常時着色しており、何も書かれていない状態はないので、ユーザーの誤解を避けることができるメリットもある。
この例で用いる温度の低下時に変色する色材としては、2種類考えられる。
第1は、加熱する前の色が加熱(温度上昇)によって変化しないで、温度低下時に変色する色材である。
第2は、加熱する前の色が加熱(温度上昇)によって変化して、温度低下時に元に戻る色材である。すなわち、温度によって可逆的に変色を繰り返す色材である。温度によって可逆的に色が変化する現象は、サーモクロミズムと呼ばれ、代表的なものは、液晶とロイコ染料を使用した方法が知られており、この発明で使用することができる。ただし、これらに限定されるわけではない。可逆的に変色を繰り返すことができるならば、光沢付与シート33の再利用が可能であるというメリットがある。
この例で用いるのに最も適切な色材も、上述した可逆熱変色性マイクロカプセル顔料である。この可逆熱変色性マイクロカプセル顔料は、高温時に消色して低温時に発色することが一般的であるが、これに加えて通常の顔料も用いれば高温時と低温時に異なる色の変色を行うことも可能である。これを用いれば様々な色の組み合わせを選ぶことができる。図8(B)では、高温時にピンク色、低温時に青色の組み合わせを用いている。また、色の変化する温度は0℃〜65℃に設定できるので、この発明の用途に適切な温度を設定できる。
この発明に係る光沢付与シートを使用する電子写真式画像形成装置の全体概略構成図である。 この発明に係る光沢付与シートを使用する電子写真式画像形成装置の他例の全体概略構成図である。 この発明に係る光沢付与シートを使用する電子写真式画像形成装置のさらに他例の全体概略構成図である。 この発明に係る光沢付与シートを使用する電子写真式画像形成装置のまたさらに他例の全体概略構成図である。 (A)はその両面画像形成モードにおいてユニット切換爪を第1姿勢としたとき、(B)は第2姿勢としたときの説明図である。 その高光沢画像形成モードにおいてユニット切換爪を第3姿勢としたときの説明図である。 (A)はこの発明に係る光沢付与シートの一例の説明平面図、(B)は他例の説明平面図である。 (A)はこの発明に係る光沢付与シートのさらに他例の説明平面図、(B)はまたさらに他例の説明平面図である。
符号の説明
16 記録材
33 光沢付与シート
60 報知部位

Claims (7)

  1. 記録材のトナー画像面に重ね合わせて加熱することによりトナーを融解し、その後トナーが冷却固化してから記録材から剥離することにより記録材上のトナー像を高光沢化する光沢付与シートにおいて、
    温度が少なくともトナーのガラス転移点以下となったときには発色する報知部位を設けてなることを特徴とする光沢付与シート。
  2. 記録材のトナー画像面に重ね合わせて加熱することによりトナーを融解し、その後トナーが冷却固化してから記録材から剥離することにより記録材上のトナー像を高光沢化する光沢付与シートにおいて、
    温度が少なくともトナーのガラス転移点以下となったときには消色する報知部位を設けてなることを特徴とする光沢付与シート。
  3. 記録材のトナー画像面に重ね合わせて加熱することによりトナーを融解し、その後トナーが冷却固化してから記録材から剥離することにより記録材上のトナー像を高光沢化する光沢付与シートにおいて、
    温度が少なくともトナーのガラス転移点以下となったときには変色する報知部位を設けてなることを特徴とする光沢付与シート。
  4. 前記報知部位に文字を表示してなることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれか1に記載の光沢付与シート。
  5. 好ましくはトナーのガラス転移点より20℃以上低くなったときに前記報知部位を変化してなることを特徴とする、請求項1ないし4のいずれか1に記載の光沢付与シート。
  6. 前記報知部位を可逆熱変色性マイクロカプセル顔料で構成してなることを特徴とする、請求項1ないし5のいずれか1に記載の光沢付与シート。
  7. 記録材上にトナー像を形成し、その記録材のトナー画像面に、請求項1ないし6のいずれか1に記載の光沢付与シートを重ね合わせ、加熱することによりトナーを融解し、記録材にトナー像を定着して排出することを特徴とする、画像形成装置。
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