JP4840105B2 - 内面拡散体及びこれを備える偏光板並びに液晶表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、湿度の影響による散乱性の変動を抑制し、光を散乱(拡散)することにより、液晶表示装置の輝度の低下を抑え、見る角度の違いによって色変化が少ない液晶表示装置を形成しうる内面拡散体及びこれを備えた偏光板並びに液晶表示装置に関する。
透過型の液晶表示装置は、フラットパネルディスプレイに代表される表示素子であり、軽量で、薄く、低消費電力であることから、液晶テレビや、カーナビゲーション、デスクトップ型またはノート型のパソコン、携帯電話、アミューズメント・工業・医療用のモニター等に、幅広く使用されている。特に、近年ではテレビ用途としての需要が高まっており、様々な角度から、中間階調を多く有するような映像を鑑賞するため、視野角が広く、どの方向からみても階調性が崩れず、色変化の少ない液晶表示装置が求められている。
液晶表示装置は、通常、液晶パネルと、液晶パネルに対向配置されてこの液晶パネルに光を照射するバックライトとを備えて構成されている。また、液晶パネルは、例えば、棒状の液晶分子からなる液晶及び挟んだ液晶に電圧を印加するための電極を備えた一対の基板からなる液晶セルと、液晶映像表示装置の画像を表示する正面(前面)側に配置された一方の液晶セル基板の間に介装したRGBのカラーフィルターと、液晶セルを挟むように配置されそれぞれ一方向の振動の光のみを透過させる一対の偏光板とを備えて構成されている。
また、液晶パネルの表示面側(液晶表示装置の正面側)等に、視域を拡大するための拡散フィルムが設けられた液晶表示装置も提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
しかし、特許文献1に記載の液晶表示装置では、視域拡大効果または反転防止効果は有するものの、十分に色の変化を抑制するものではなかった。
そこで、視域を拡大し、輝度の低下、コントラストの低下、画像のボケを抑制しつつ、見る角度による色変化を抑制するような拡散フィルムや、それを用いた液晶表示装置の開発が数多くなされている。
拡散フィルムとしては、形成用材料(媒体)に内面散乱体(粒子)が分散配置された拡散層を有する内面拡散体が知られている。
特開平10−10513号公報
しかしながら、形成用材料に内面散乱体が分散配置された拡散層を有する内面拡散体は、形成用材料の屈折率の変化に伴い、散乱性が大きく変化するといった問題があった。内面拡散体は、液晶パネルの表示面側や偏光板の偏光層(すなわち、最表面層)上に設けられて、液晶表示装置に用いる場合が多いため、形成用材料は雰囲気中の湿気と接しやすい。形成用材料は吸湿すると、屈折率が変動しやすくなる傾向にある。また、形成用材料としてアクリル樹脂等を用いる場合が多いが、アクリル樹脂は雰囲気中の湿気等の吸湿性が高く屈折率が変動しやすいので、特にアクリル樹脂を用いた内面拡散体は、散乱性の変動が顕著であった。
本発明は、前記事情を鑑みてなされたものであり、湿度の影響による散乱性の変動を抑制する内面拡散体及びこれを備える偏光板並びに液晶表示装置を提供することを目的とする。
本発明の内面拡散体は、基材上に、内面散乱体と形成用材料とを有する拡散層が形成された内面拡散体であって、前記内面散乱体が屈折率の異なる2種以上の球状の粒子からなり、かつ、前記形成用材料の屈折率の変化による単位体積あたりの散乱断面積の変動量を互いに打ち消す組み合わせの粒子からなり、前記粒子は、前記散乱断面積の変動量の極値から半分以内の変動量の範囲における粒子径の粒子であることを特徴とする。
らに好ましくは、前記粒子は、前記散乱断面積の変動量の極値から10%以内の変動量の範囲における粒子径の粒子である。
さらに、前記内面散乱体は、前記散乱断面積の変動量のプラス側の極値のうち、最小の粒子径である極値から半分以内の変動量の範囲における粒子径の粒子と、前記散乱断面積の変動量のマイナス側の極値のうち、最小の粒子径である極値から半分以内の変動量の範囲における粒子径の粒子とを有することが好ましい。
また、前記内面散乱体が、前記形成用材料より屈折率の高い粒子と、屈折率の低い粒子を有することが好ましい。
さらに、前記内面散乱体は、散乱の波長依存性が相反する粒子を有することが好ましい。
また、本発明の偏光板は、前記内面拡散体が偏光層上に配置されてなることを特徴とする。
また、本発明の液晶表示装置は、前記偏光板を液晶表示装置の画像を表示する正面側に配置してなることを特徴とする。
本発明によれば、湿度の影響による散乱性の変動を抑制する内面拡散体及びこれを備える偏光板並びに液晶表示装置を提供できる。
以下、図1から図4を参照し、本発明の内面拡散体及びこれを備えた偏光板並びに液晶表示装置について説明する。本実施形態は、例えば、液晶分子を垂直配向したVA(Vertical Alignment)型の液晶パネルを備える、液晶テレビ等の液晶表示装置に関し、湿度の影響による散乱性の変動を抑制する内面拡散体(拡散フィルム)及びこれを有する偏光板を備えた液晶表示装置に関するものである。
図1に示すように、本実施形態の液晶表示装置Aには、液晶パネル1及びこの液晶パネル1に光を照射するバックライト2が具備されており、液晶パネル1は、平板状のVA型液晶セル3の両面にそれぞれこの液晶セル3を挟むように偏光板4、5を積層配置して構成されている。そして、この液晶パネル1は、一方の偏光板4の前面4aを液晶表示装置Aの正面(前面)A1側に配し、他方の偏光板5の背面5a側に、他方の偏光板5、液晶セル3、一方の偏光板4の順に光を透過させるようにバックライト2を配して設けられている。
偏光板4は、偏光層6が基材7と基材8に挟持されて形成されている。また、偏光板4と対をなす偏光板5は、偏光板4と同様に偏光層が2枚の基材に挟持された構造となっている。液晶表示装置Aの正面A1側に配される一方の偏光板4においては、図1に示すように、さらに基材8の一方の面8aに拡散層9を積層して形成した内面拡散体(拡散フィルム)10が、拡散層9を正面A1側に配し、且つ拡散フィルム10の基材8の他方の面8bを偏光層6に接触させるように積層配置されて形成されている。
なお、基材8の他方の面8bにも拡散層9を積層形成して内面拡散体10が構成されていてもよく、この場合には、他方の面8b側の拡散層9を偏光層6に接触させて内面拡散体10が配置される。
内面拡散体10の基材8は、特に制限されないが、フィルム状で、透明のプラスチック基材が好ましい。また、その材質も制限されない。このような基材8としては、例えば、トリアセチルセルロース(TAC)フィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、シクロオレフィン系フィルム等が挙げられる。また、フィルム状のプラスチック基材は、通常、4BからHBの範囲の鉛筆強度を有するが、本発明において強度に制限はなく、どのような鉛筆強度のものであっても用いることができる。
一方、本実施形態において、拡散層9は、図1、2に示すように、形成用材料(媒体)11に内面散乱体(粒子)12が分散配置されて形成されている。通常、内面散乱体12は、形成用材料11の光の屈折率と異なる屈折率を有しており、このような内面散乱体12が形成用材料11に分散配置されることで、拡散層9内には、内面散乱体12からなる屈折率の異なる複数の微細な領域が形成されている。なお、内面散乱体12は、形成用材料11中(拡散層9中)に分散配置されており、均一に分散配置されているのがより好ましい。このような拡散層9は、可視光の中でも特に短波長の青色の光をより多く散乱することにより、液晶パネルの色変化および黒浮きを低減させ、ギラツキを抑制できる。
形成用材料11としては、種々の樹脂を用いることができるが、中でも放射線硬化型の樹脂が好適である。また、ハードコート性を有するものが好ましい。例えば、アクリレート系官能基を持つものが好ましく、ポリエステルアクリレート、或いはウレタンアクリレートがより好ましい。
ここで、ポリエステルアクリレートは、好ましくは、ポリエステル系ポリオールのオリゴマーのアクリレートまたはメタアクリレート(本明細書においては以下アクリレート及び/又はメタアクリレートを単に(メタ)アクリレートと記載する。)、あるいはその混合物から構成される。
また、ウレタンアクリレートは、ポリオール化合物をジイソシアネート化合物からなるオリゴマーをアクリレート化したものから構成される。
アクリレートを構成する単量体としては、好ましくは、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート等がある。
また、多官能モノマーを併用してもよく、例えば、多官能モノマーとしては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
ポリエステル系オリゴマーとしては、例えば、アジピン酸とグリコール(エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、ポリブチレングリコール等)やトリオール(グリセリン、トリメチロールプロパン等)、セバシン酸とグリコールやトリオールとの縮合生成物であるポリアジペートポリオールや、ポリセバシエートポリオール等が挙げられる。
また、形成用材料11の重合を効率良く進行させるために、重合開始剤(I)を配合してもよく、この重合開始剤(I)は、特に限定を必要とするものではなく、活性エネルギーを照射した際に、ラジカルを発生する化合物であればよい。例えば、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパンー1−オン、2−メチル[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2,2−ジメトキシー1,2−ジフェニルエタン−1−オン、ベンゾフェノン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル1−プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド等が使用できる。重合開始剤(I)の配合量は、形成用材料100重量部に対して0.1〜10重量部、好ましくは1〜7重量部、更に好ましくは1〜5重量部である。
溶媒は、特に限定を必要とするものではなく、例えば、メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、トルエン、キシレン等の芳香族化合物、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール類等を例示することができる。
一方、内面散乱体12としては、例えば、粉末ガラス、ガラスビーズ、微粉砕ガラス繊維、酸化チタン、炭酸カルシウム、二酸化珪素(シリカ)、酸化アルミニウム、各種粘土等の無機粉末または、架橋重合体樹脂微粒子等の樹脂粉末等が挙げられる。これらは、中空粒子、多孔粒子、複合粒子等でもよい。
また、内面散乱体12は、図2に示すように、屈折率の異なる2種以上の球状の粒子(12a、12b)からなっている。
なお、この内面散乱体12の拡散層9における含有量は、質量で、3%〜50%であることが好ましい。含有量が上記範囲より多くなると、基材8に塗布する際に、内面散乱体12が凝集してダマ等が発生しやすくなり、塗布しにくくなる。
そして、図1、2に示すような、上記の形成用材料11と内面散乱体12からなる拡散層9を備えた内面拡散体10は、形成用材料11と内面散乱体12を混合した混合溶液(塗液)を基材8の一方の面8aに、例えば、ダイコータ、スピンコータ、ロールコータ、カーテンコータ、スクリーン印刷等の従来の塗布方式により塗布し、乾燥後に、EB(Electron Beam)や紫外線等の放射線を照射することにより硬化させて形成される。
なお、本発明において、拡散層9は、図2に示すように、その厚さd1が2〜30μmとなるように形成されるのが好ましい。
ところで、上述したような内面拡散体10は、その散乱性を高めるにあっては、以下のような問題がある。
拡散層9の厚さd1を厚くして、拡散層9における内面散乱体12の含有量を相対的に増加させれば、散乱性はより高まるが、拡散層9が厚くなると、カール発生等の問題が生じるため、その膜厚を厚くすることができない。
また、拡散層9の厚さd1は変えずに、内面散乱体12の含有量を増やせば、散乱性はより高まるが、塗布作業を考慮すると、拡散層9における内面散乱体12の含有量は制限される。
さらに、形成用材料11は雰囲気中の湿気を吸湿しやすいため、液晶パネル1や、液晶表示装置Aのおかれる環境の変化によって、形成用材料11の屈折率が変動するので、安定した散乱性が得られにくくなる。
そこで、本発明者らは上記問題を鋭意検討した結果、安定して、かつ、より高い散乱性を得るには、内面拡散体10として単位面積、単位厚あたりに、単位コンテント量の内面散乱体12を入れた際の散乱量(散乱性)が重要であることを見出した。
該散乱量は、以下のようにして求められる。なお、本発明における散乱量とは、入射する光量と散乱される光量の比率を意味する。
内面拡散体10中における、1粒子あたりの散乱量は、下記式(1)で与えられる散乱断面積Sで表される。
S=Q×A ・・・(1)
ここで、Aは粒子の断面積(A=円周率×粒子半径)である。一方、Qは散乱因子であり、Meiの散乱理論から、下記式(2)より求められる。
Figure 0004840105
χ、a、bは、サイズパラメータと呼ばれ、χは下記式(3)より求められる。
χ=2πa/λ ・・・(3)
一方、a、bは各々、下記式(4)、(5)より求められる。
Figure 0004840105
Figure 0004840105
Ψ(χ)とξ(χ)は、Ricatti-Bessel関数で球状ベッセル関数のそれぞれ第一種のJ[n]と2種のY[n]であり(Bronstein&Semendjajew1991参照。)、各々、下記式(6)、(7)より求められる。
Ψ(χ)=χJ(χ)・・・(6)
ξ(χ)=Ψ(χ)−χY(χ)I・・・(7)
また、Dは、下記式(8)、(9)で示される関数である。
Figure 0004840105
Figure 0004840105
このように、散乱効率は、特殊関数の級数展開で与えられる。
次に、内面拡散体10中が複数の粒子を有する場合、粒子の総数をNとすると、散乱断面積の総面積Snは、下記式(10)で表される。
Sn=S×N・・・(10)
また、内面拡散体10に入射する光量Lと、散乱する光量Lsは、入射面積をWとし、単位面積あたりの入射光量をPとした場合、各々、下記式(11)、(12)で表される。
L=W×P・・・(11)
Ls=Sn×P・・・(12)
従って、入射する光量と散乱する光量の比率(散乱量)Hは、上記式(10)〜(12)より、下記式(13)で表される。
H=Ls/L=Sn/W=N×S/W・・・(13)
ここで、粒子の形成用材料11に対する体積密度をρv、内面拡散体10の体積をV、1粒子あたりの体積をVpとすると、粒子の総数Nは、下記式(14)で表される。
N=(ρv×V)/Vp・・・(14)
従って、入射する光量と散乱する光量の比率Hは、上記式(13)、(14)より、下記式(15)で表される。
H=ρv×S×V/(Vp×W)=(S/Vp)×ρv×V/W・・・(15)
ここで、S/Vpは単位体積あたりの散乱断面積(μs)、V/Wは内面散乱体10の厚さ(d)であるから、上記式(15)は下記式(16)のように表される。
H=μs×ρv×d・・・(16)
体積密度(ρv)と内面散乱体10の厚さ(d)は、事実上、ある数値に限定されるため、散乱量(散乱性)においては、単位体積あたりの散乱断面積(μs)が重要な因子となることが明らかとなった。
また、形成用材料11が吸湿等して屈折率が変化する場合であっても、体積密度(ρv)と内面散乱体10の厚さ(d)は、屈折率の変化には影響受けずに変わらないため、散乱性の変動を抑制するに際しては、単位体積あたりの散乱断面積(μs)のみを考慮すればよい。
ところで、形成用材料11の屈折率をnとした際の単位体積あたりの散乱断面積(μs)の変動量(μs’)は、下記式(17)で示される。
μs’ =dμs/dn・・・(17)
また、内面拡散体10が複数の粒子を有する場合、粒子全体としての単位体積あたりの散乱断面積の変動量(dH/dn)は、各粒子の変動量をμsi’、体積密度をρviとすると、下記式(18)から求められると考えられる。
dH/dn=Σμsi’×ρvi×d=μstρ’×d・・・(18)
ここで、μstρ’=Σμsi’×ρviである。
内面散乱体10の厚さ(d)は変動しないので、形成用材料11が吸湿等して屈折率が変化する場合は、μst’を最小限化することによって、散乱性の変動を抑制することができる。
なお、本発明における最小限化とは、形成用材料11の屈折率が変化したときに生じる、単位体積あたりの散乱断面積の変動量(差)を互いに打ち消す(キャンセルする)ことを意味し、具体的には、その絶対値が0.1以下になることが好ましく、0.05以下になることがより好ましい。
ここで、図3、4を用いて、散乱性の変動の最小限化について具体的に説明する。
図3は、屈折率が1.53の形成用材料11に、屈折率が1.43から1.6の範囲にある4種の粒子を分散させた際の、粒子直径と各単位体積あたりの散乱断面積(μs[1/μm])の関係を示す図である。
一方、図4は、形成用材料11の屈折率を1.53から1.54に変化させたときの、単位体積あたりの散乱断面積の変動量(差)を示す図である。
図3より、粒子の直径が大きくなるほど、単位体積あたりの散乱断面積(以下、「μs」という。)は小さくなる傾向にある。上記式(16)より、散乱量はμsに比例して多くなるので、μsの極値から10%以内のμsの範囲(図3に示すBやCの領域)になるときが、最も拡散効率が大きくなる。そのため、形成用材料11の屈折率が変動しない場合は、図3に示すBやCの領域にある粒子径の粒子を用いれば、散乱性はより向上する。なお、以下において、Bの領域にある粒子径の粒子をBの粒子とする。B以外の領域の場合も同様とする。
ところが、図3で高い拡散効率を示す粒子径の粒子は、形成用材料11の屈折率が変動すると、図4に示すように単位体積あたりの散乱断面積の変動量(以下、「散乱断面積の変動量」という。)が大きくなる傾向にある。
上述したように、散乱断面積の変動量は、その絶対値が0に近づくほど散乱性の変動が抑制されることを意味する。そのため、図3に示すBの粒子やCの粒子を用いた内面拡散体10は、形成用材料11が雰囲気中の湿気等を吸湿して屈折率が変化すると、散乱性も変化しやすく、安定した散乱性が得られにくい。
本発明者らは、形成用材料11の屈折率よりも屈折率の高い粒子と低い粒子とでは、粒子直径を変数とした散乱断面積の変動量がプラスとマイナスに反転することに注目した。そして、散乱断面積の変動量を互いに打ち消しあう組み合わせの粒子、すなわち、散乱断面積の変動量の合計の絶対値を最小限化する組み合わせの粒子を用いることで、相対的な散乱断面積の変動量が最小限化されて、散乱性の変動を抑制できることを見出した。
具体的な粒子の組み合わせとしては、例えば、図4に示すDの粒子とEの粒子の組み合わせ、Fの粒子とGの粒子の組み合わせ、Hの粒子とIの粒子の組み合わせ等が挙げられるが、屈折率の異なる2種以上の粒子で、かつ、散乱断面積の変動量を互いに打ち消しあう組み合わせであれば、特に限定されない。
このように、本発明によれば、散乱断面積の変動量を互いに打ち消しあうような、屈折率の異なる2種以上の粒子を内面散乱体12として用いるので、形成用材料11が吸湿してその屈折率が変動したとしても、相対的な散乱断面積の変動量が最小限化されるので、散乱性の変動を抑制できる。
ところで、内面拡散体10としては、常に一定の品質を保持することが重要である。しかし、散乱断面積の変動量が急激に変化する粒子径の粒子、例えば図4に示すFの粒子とGの粒子を用いる場合、各粒子の散乱断面積の変動量は粒子径の変動に影響を受けやすく、その結果、常に一定の品質(散乱性)を保持することが困難となる。
このような観点より、内面散乱体12として用いる粒子は、散乱断面積の変動量の極値から半分以内の変動量の範囲における粒子径の粒子であることが好ましく、より好ましくは、極値から10%以内の変動量の範囲における粒子径の粒子である。具体的な粒子の組み合わせとしては、例えば、図4に示すDの粒子とEの粒子の組み合わせや、Hの粒子とIの粒子の組み合わせ等が挙げられる。
粒子径の測定方法としては、光を粒子に当てて散乱のプロファイルから粒子径を求める方法や、光学顕微鏡や電子線顕微鏡で粒子を観察した画像のエッジをコンピュータによりフィティング処理を行う事によって粒子径を計測する方法がある。また、屈折率に関しては、ベッケ法や、アッベ法により求める事ができる。しかし、現実的には、バインダーの屈折率、粒子の屈折率、粒子径等を、正確に求めるのは、非常に難しく理論的な値とズレが生じてしまう。
しかし、単位体積当りの散乱断面積はヘイズ(散乱量:H)の値と比例する関係にあるため、耐久性試験前後でのヘイズの値と単位体積当りの散乱断面積も比例する関係にある。したがって、図3に示したような、粒子径が変化した際の単位体積当りの散乱断面積は、ヘイズの値を求めることによって、その最大値、最小値等を求めることができる。つまり、ここで記述されている粒子径は、上記のような関係を満足している場合、通常は平均の粒子径とみなすことができる。本発明にあっては、粒径分布を持つ粒子の平均粒子径が前記散乱断面積の変動量の極値から半分以内の変動量の範囲内にあることが好ましく、さらには、10%の範囲内にあることが好ましい。粒子の平均粒子径が上記範囲内に入っていれば、粒子の粒子径は上記範囲内であるとすることができる。
粒子の粒子径は分布を有するため全ての粒子が散乱断面積の変動量の極値から半分以内、好ましくは10%以内に入る必要はない。しかし、粒子の粒度分布として小さい方からの累計での粒度分布を求め、その累計が10%、50%、90%となるところをそれぞれd10、d50、d90としたときに、d10、d50、d90のすべてが散乱断面積の変動量の極値から半分以内、好ましくは10%の変動量の範囲内に入ることが好ましい。例えば、オプトビーズ(日産化学工業(株)製)では、粒子径は約±0.5μmの広がりを有しているが、ほぼ全ての粒子の粒子径が散乱断面積の変動量の極値から半分以内の変動量に入っている。
具体的には、例えば、屈折率が1.53と考えられるアクリルバインダーに、屈折率が1.65と考えられるメラミン粒子を用いた場合には、その平均粒子径が例えば、0.5μmおきに、1.0、1.5、2.0μmと同一の計測方法において計測された粒子において、同一の環境試験、例えば、65℃92%RHで120時間経過させた前後での、JIS K7105に記載されたヘイズの測定方法において散乱性を計測した際の変動量を元に、計測した値の間をスプライン補間する事によって極値を求める事ができる。異なる粒子径を持つ粒子間の粒子径の間隔は、0.5μmに限定するものではないが、スプライン補間が十分に行えると考えうる間隔で測定するのが望ましい。実際に用いる粒子において、同様の試験を行い、経過した前後でのヘイズの変化量が、この極値の半分であれば、実用上当発明の範囲内には見なせる。
このようにして、2つの粒子を選定し、それぞれの粒子の変動量をΔHa、ΔHbとした際のコンテント量をそれぞれ、μa、μbとすると、下記式(19)を満足させるようなコンテント量を選べば良い。
ΔHa×μa+ΔHb×μb→0・・・(19)
現実的には、この量は、0にはならないが、ヘイズの変動量として、65℃92%の環境下で、120時間放置した前後でのヘイズの変動が5%であれば、十分に実用に供すると考えられる。より望ましくは、500時間放置後で5%の変動量、さらには、3%以内の変動量であれば、より望ましく用いる事ができる。
このように、本発明によれば、散乱断面積の変動量の極値から半分以内の変動量の範囲における粒子径の粒子を内面散乱体12として用いることで、粒子径の変動の影響が削減されるので、一定の品質を保持する内面拡散体10が得られる。
ところで、先にも述べたように、拡散層9における内面散乱体12の含有量は制限される。そのため、限られた含有量の中で拡散性(拡散効率)をより高めるには、原則として粒子径の小さい粒子を用いればよい。これは、上述したように、図3に示す粒子の直径と単位体積あたりの散乱断面積(μs)の関係及び、上記式(16)の拡散量とμsの比例関係によるものである。すなわち、粒子の直径が小さくなるほどμsは大きくなる傾向にあるので、結果、拡散量もμsに比例して大きくなり、拡散効率が向上できる。
このような観点より、内面散乱体12は、散乱断面積の変動量のプラス側の極値のうち、最小の粒子径である極値から半分以内の変動量の範囲における粒子径の粒子と、前記散乱断面積の変動量のマイナス側の極値のうち、最小の粒子径である極値から半分以内の変動量の範囲における粒子径の粒子とを併用するのが好ましい。前記範囲は、極値から10%以内の変動量の範囲であれば、より好ましい。
具体的な粒子の組み合わせとしては、例えば、図4に示すDの粒子とEの粒子の組み合わせ等が挙げられる。
このように、本発明によれば、散乱断面積の変動量のプラス側の極値のうち、最小の粒子径である極値から半分以内の変動量の範囲における粒子径の粒子と、前記散乱断面積の変動量のマイナス側の極値のうち、最小の粒子径である極値から半分以内の変動量の範囲における粒子径の粒子とを、内面散乱体12として用いることで、拡散効率がより向上した内面拡散体10が得られる。
なお、上述したように、形成用材料11の屈折率よりも屈折率の高い粒子と低い粒子とでは、図4に示すように粒子直径を変数とした散乱断面積の変動量がプラスとマイナスに反転するので、このような粒子の組み合わせであれば、散乱断面積の変動量をより最小限化できるので、望ましい。
また、液晶表示装置Aの画面を白っぽく見せる場合は、散乱の波長依存性が相反する粒子を用いればよく、例えば、青い光を多く散乱する粒子と赤い光を多く散乱する粒子を内面散乱体12として用いるのが好ましい。
次いで、上記の構成からなる内面拡散体10及びこれを備えた偏光板4並びに液晶表示装置Aの作用及び効果について説明する。
本実施形態においては、図1に示すように、内面拡散体10が、一方の偏光板4の偏光層6上に設けられ、すなわち液晶パネル1(液晶表示装置A)の正面(前面)A1側に設けられているため、バックライト2から照射され、他方の偏光板5、液晶セル3、一方の偏光板4を順に透過した光(可視光)が、内面散乱体12によって散乱(拡散)されて、視野角度のついた方向からの観察でも色変化の少ない画像を有する液晶表示装置となる。
また、本発明の内面拡散体10は、雰囲気中の湿度に影響を受けることなく安定した散乱性を有するので、液晶表示装置Aが置かれる環境が変化した場合でも、色変化の少ない画像を提供できる。
ところで、液晶パネル1(液晶表示装置A)の正面(前面)A1側の一方の偏光板4は、液晶表示装置Aの前面に配置されることから、その厚さをより薄くすることが求められている。また、雰囲気とも接しやすいことから、湿度に対してもより注意が必要となる。一方、バックライト2側の他方の偏光板5は、液晶表示装置Aの背面に配置されることから、前記一方の偏光板4ほどの湿気に対する注意は必要とされない。
本発明の内面拡散体10は、拡散層9の厚さd1を厚くしなくとも、拡散効率を向上でき、また、湿度の影響による散乱性の変動を抑制できるので、一方の偏光板4に用いるのに有用である。
さらに、拡散層9が、形成用材料11内に内面散乱体12が分散配置されて構成されていることによって、この拡散層9を透過する光を確実に散乱させることができるとともに、拡散層9の形成時に、形成用材料11と内面散乱体12を混合した混合液を基材8上に塗布した段階で、放射線を照射するという簡易な方法で硬化させることができ、確実に内面散乱体12が分散配置された拡散層9を形成することが可能になる。
したがって、垂直配向型の液晶セル3を備えた液晶表示装置Aに、本発明に係る内面拡散体10を適用することにより、湿度の影響による散乱性の変動を抑制するので、VA型の液晶テレビなどの液晶表示装置Aの暗部の表現力・低コストなどの特長を維持した状態で、コントラストや輝度の低下を抑え、広い拡散角度による階調特性の良化及び好適な色補正を行うことが可能になる。
なお、本実施形態では、内面拡散体10が偏光板4の一部を構成するものとしたが、この内面拡散体10は、偏光板と分離して用いられてもよい。また、本実施形態では、内面拡散体10(偏光板4)が、VA型の液晶表示装置Aに設けられるものとしたが、本発明に係る内面拡散体10及び偏光板4は、例えばTN(Twisted Nematic)型の液晶表示装置に適用されてもよいものである。
また、内面拡散体10及び偏光板4は、防汚層、帯電防止層を備えて形成されてもよい。また、拡散層9を形成する段階の塗液中に添加剤を加えて防汚性を付与してもよい。このような添加剤としては、例えば、シリコーン系、フッ素系の界面活性剤が例示できる。
さらに、本実施形態の内面拡散体20は、図5に示すように、拡散層9の表面9a(偏光板及び液晶表示装置の正面、前面)に、内面散乱体12がその一部を外側に突出させて形成されていてもよい。これにより、拡散層9は、その表面9aが凹凸状に形成される。
このように構成した内面拡散体20においては、拡散層9の表面9aの凹凸によって、この表面9aに例えば外光が照射された場合においても、外光が反射して偏光板4及び内面拡散体20を透過した光の視認性が低下することが防止できる。すなわち、拡散層9の表面9aを凹凸状に形成することによって、防眩性を大幅に向上させることが可能になる。
内面散乱体12の一部を拡散層9の表面9aから外側に突出させることによって、拡散層9の表面9aを凹凸状に形成する以外にも、例えば、図6に示すように、拡散層9に、内面散乱体12とともに、拡散層9の表面9aから外側に突出するように混在されこの表面9aを凹凸状に形成する凹凸形成用粒子21を別途具備して内面拡散体20が形成されていてもよい。この凹凸形成用粒子21は、例えば、粉末ガラス、ガラスビーズ、微粉砕ガラス繊維、酸化チタン、炭酸カルシウム、二酸化珪素(シリカ)、酸化アルミニウム、各種粘土等の無機粉末または、PMMA(ポリメチルメタクリレート)、ポリウレタン、メラミン樹脂等の各種ポリマーからなる架橋または未架橋の有機系微粒子等の樹脂粉末等であり、中空粒子、多孔粒子、複合粒子などでもよく、また、適宜2種以上の凹凸形成用粒子21を用いてもよい。さらに、このような凹凸形成用粒子21を用いる場合には、媒体(形成用材料11)100質量部に対して2〜50質量部程度の凹凸形成用粒子21を混入することが好ましく、5〜25質量部とすることがより好ましい。そして、このような凹凸形成用粒子21を具備した場合においても、本実施形態と同様に、防眩性を向上させることができる。また、この凹凸形成用粒子21とともに内面散乱体12を表面9aから突出させて、これら粒子12、21を併用した形で表面9aを凹凸状に形成してもよい。
また、内面散乱体12や凹凸形成用粒子21を表面9aから外側に突出させて防眩性を向上させる以外に、図7に示すように、内面拡散体20の表面(拡散層9の表面9a)を、エンボス加工することによって、凹凸状に形成してもよい。すなわち、アンチグレア処理を施して凹凸状の表面9aを形成することによっても、防眩性を向上させることが可能である。
以下に、本発明の実施例を具体的に説明する。但し、本発明は、本実施例に限定されるものではない。
<実施例>
トルエンに、屈折率が1.43のシリカ粒子(粒子径:1.0μm)と、屈折率が1.65のメラミン粒子(粒子径:1.5μm)とが、1:1の割合になるように添加して混合液(1)を調製した。
混合液(1)と屈折率が1.53の紫外線硬化型のアクリル樹脂(セイカビーム)をさらに混ぜて、シリカ粒子とメラミン粒子が紫外線硬化型のアクリル樹脂に分散した塗液(1)を調液した。
次いで、得られた塗液(1)をTACフィルム(富士フイルム(株)製「フジタック」)に塗工し、加熱により溶剤を揮発させ、紫外線を約500mJ/cmで照射することにより硬化させて、拡散層9及び内面拡散体10を形成した。
このようにして形成した内面拡散体10は、雰囲気中の湿度の影響を受けることなく、高い散乱性を示すことができた。
<比較例1>
トルエンに、屈折率が1.43近辺のシリカ粒子(粒子径:1.0μm)を添加して混合液(2)を調製した。
混合液(2)と屈折率が1.53の紫外線硬化型のアクリル樹脂(セイカビーム)をさらに混ぜて、シリカ粒子が紫外線硬化型のアクリル樹脂に分散した塗液(2)を調液した。
次いで、得られた塗液(2)をTACフィルム(富士フイルム(株)製「フジタック」)に塗工し、加熱により溶剤を揮発させ、紫外線を約500mJ/cmで照射することにより硬化させて、約10μmの拡散層9及び内面拡散体10を形成した。
このようにして得られた拡散フィルムでは、60℃92%RHの環境下に120時間放置する事によって、約8%のヘイズの変動が見受けられた。
<比較例2>
トルエンに、屈折率が1.65のメラミン粒子(粒子径:1.5μm)を添加して混合液(3)を調製した。
混合液(3)と屈折率が1.53の紫外線硬化型のアクリル樹脂(セイカビーム)をさらに混ぜて、メラミン粒子が紫外線硬化型のアクリル樹脂に分散した塗液(3)を調液した。
次いで、得られた塗液(3)をTACフィルム(富士フイルム(株)製「フジタック」)に塗工し、加熱により溶剤を揮発させ、紫外線を約500mJ/cmで照射することにより硬化させて、約10μmの拡散層9及び内面拡散体10を形成した。
このようにして得られた拡散フィルムでは、60℃92%RHの環境下に120時間放置する事によって、約−9%のヘイズの変動が見受けられた。
本発明の実施形態に係る液晶表示装置の層構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る内面拡散体を示す図である。 内面散乱体の粒子直径と単位体積あたりの散乱断面積の関係を示す図である。 内面散乱体の粒子直径と単位体積あたりの散乱断面積の変動量の関係を示す図である。 本発明の実施形態に係る内面拡散体の変形例を示す図である。 本発明の実施形態に係る内面拡散体の変形例を示す図である。 本発明の実施形態に係る内面拡散体の変形例を示す図である。
符号の説明
1:液晶パネル、2:バックライト、3:液晶セル、4:偏光板(一方の偏光板)、4a:前面、5:偏光板(他方の偏光板)、5a:背面、6:偏光層、7:基材、8:基材、8a:一方の面、8b:他方の面、9:拡散層、10:内面拡散体(拡散フィルム)、11:形成用材料、12:内面散乱体、20:内面拡散体(拡散フィルム)、21:凹凸形成用粒子、A:液晶表示装置、A1:正面(前面)、d1:拡散層の厚さ。

Claims (6)

  1. 基材上に、内面散乱体と形成用材料とを有する拡散層が形成された内面拡散体であって、
    前記内面散乱体が屈折率の異なる2種以上の球状の粒子からなり、かつ、前記形成用材料の屈折率の変化による単位体積あたりの散乱断面積の変動量を互いに打ち消す組み合わせの粒子からなり、
    前記粒子は、前記散乱断面積の変動量の極値から半分以内の変動量の範囲における粒子径の粒子であることを特徴とする内面拡散体。
  2. 前記内面散乱体は、前記散乱断面積の変動量のプラス側の極値のうち、最小の粒子径である極値から半分以内の変動量の範囲における粒子径の粒子と、前記散乱断面積の変動量のマイナス側の極値のうち、最小の粒子径である極値から半分以内の変動量の範囲における粒子径の粒子とを有することを特徴とする請求項1に記載の内面拡散体。
  3. 前記内面散乱体が、前記形成用材料より屈折率の高い粒子と、屈折率の低い粒子を有することを特徴とする請求項1または2に記載の内面拡散体。
  4. 前記内面散乱体は、散乱の波長依存性が相反する粒子を有することを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の内面拡散体。
  5. 請求項1からのいずれかに記載の内面拡散体が偏光層上に配置されてなることを特徴とする偏光板。
  6. 請求項に記載の偏光板を液晶表示装置の画像を表示する正面側に配置してなることを特徴とする液晶表示装置。
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