JP4840059B2 - カラートナーセット、静電潜像現像剤セット、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
一般的なフルカラー電子写真法では、まず原稿(画像情報)をイエロー色、マゼンタ色、シアン色、黒色に色分解し、各色ごとに感光体表面に静電潜像を形成する。この際、各色毎に形成された静電潜像を、各色のトナーを含む現像剤を用いて現像してトナー像を形成し、転写工程を経てトナー像が記録媒体表面に転写される。この静電潜像の形成からトナー像の記録媒体表面への転写といった一連の工程を、各色毎に順次行い、同一の記録媒体表面に各色のトナー像が画像情報と一致するように重ね合せられて転写される。こうして記録媒体表面に各色のトナー像が転写されて得られたフルカラーのトナー像は、定着工程を経てフルカラー画像として形成される。
また、紙への定着性が改善期待される結晶性樹脂としては、結晶性ポリエステル樹脂が挙げられ、これを用いる例としては、ガラス転移温度40℃以上の無定形ポリエステル樹脂と、融点130℃〜200℃の結晶性ポリエステル樹脂とを混合して用いる方法が提案されている(例えば、特許文献3参照)さらに、結晶性樹脂の融点として110℃以下の樹脂を用い、無定形高分子を混合させトナーとして使用する方法や、結晶性樹脂が主成分なコア粒子に対して無定形高分子樹脂から構成されるシェル層を設け、その粒子形状が紡錘状なるトナーも提案されている(例えば、特許文献4、5参照)。
上記カラートナーの改良方法の一つとして、樹脂の原料となる単量体および着色剤を溶解させた油相を水相中に分散させた溶液を用いて重合し、トナーを形成することにより、従来のように重合してえら得たトナーを分級することなく、重合反応により粒子径分布を狭く制御することが可能なトナーの製造方法が提案されている。
この乳化凝集法では、バルク状の樹脂から乳化重合あるいは分散乳化等の方法により樹脂分散液を作製し、一方で、溶媒に着色剤を分散させた着色剤粒子分散液を作製し、これらを混合する。樹脂分散液中の粒子は、粒径にばらつきがなく微小なものが望まれる。続いて、混合溶液中の粒子を凝集させ凝集粒子を得、その後、凝集粒子を熱融合させることで電子写真用トナーを得る。この乳化凝集法によれば、融合時の加熱温度を調整することにより、トナー粒子の形状を不定形から球状まで制御することが可能である。
すなわち請求項1に係る発明は、無定形ポリエステル樹脂、結晶性ポリエステル樹脂及び着色剤を各々含有し、各色トナーの酸価のうちの最大値と最小値との差が3〜20mgKOH/gの範囲である複数色のトナーを有するカラートナーセットである。
前記各々異なる色のトナーを含む現像剤として、請求項7に記載の静電潜像現像剤セットを用いる画像形成装置である。
請求項2に係る発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、低温定着性とクリーニング維持性とをより向上させることができる。
請求項3に係る発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、各色トナー間の酸価の調整を効率的に行うことができる。
請求項4に係る発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、黒トナーを含む場合にも各色トナー間の酸価の調整を効率的に行うことができる。
請求項5に係る発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、黒トナーのクリーニング性をより向上させることができる。
請求項6に係る発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、低温定着性を高めることができる。
請求項7に係る発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、本構成を有していない場合に比較して、低温定着性とクリーニング維持性とに優れた静電潜像現像剤セットを提供することができる。
請求項8に係る発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、クリーニング維持性に優れ、低温定着条件で画像形成が可能な静電潜像現像剤の取り扱いを容易にし、種々の構成の画像形成装置への適応性を高めることができる。
請求項9に係る発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、低温定着性とクリーニング維持性とに優れた画像形成を行うことが可能な画像形成装置を提供することができる。
請求項10に係る発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、トナーのクリーニング効果をより高めることができる。
請求項11に係る発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、トナー像の重ね合わせとクリーニング性の両立を図ることができる。
<カラートナーセット>
本発明のカラートナーセットは、無定形ポリエステル樹脂、結晶性ポリエステル樹脂及び着色剤を各々含有して構成され、各色トナーの酸価のうちの最大値と最小値との差が3〜20mgKOH/gの範囲である複数色のトナーを有することを特徴とする。
上記の状況の下、本発明者等は、クリーニング性向上のためのトナーの表面特性に着目し、クリーニング部に異なる酸価を有するトナーを混在させることによって、クリーニング性が向上することを見出した。
上記効果が得られる理由は定かではないが、トナー酸価を制御する樹脂酸価はトナー帯電特性に影響する樹脂特性であり、酸価が異なる樹脂が接触、衝突すると電荷交換が行われ、静電的付着力が発生することから、クリーニング部においてブレード或いはブラシによって機械的にトナーが掻き取られる時に、異なる酸価を示すトナーがあると接触、衝突によって互いに静電的な付着力が発生してトナー同士の凝集体になり、クリーニング性が向上したものと思われる。
酸価の最大値と最小値との差は5〜10mgKOH/gの範囲であることが望ましく、5〜7mgKOH/gの範囲であることがより望ましい。
黒トナーの酸価と黒トナー以外の酸価の関係を上記のようにすることにより、黒トナーを含む場合にも、前記各色トナー間の酸価を効率的に制御することができるため好適である。
カラートナーセットに黒トナーが含まれる場合、カラー画像形成において黒トナーが像保持体表面に近い側(トナー層の最下層)となることが多く、この像保持体表面から剥がれにくいトナーについては、トナーの酸価を最も大きくすることが他のトナーとの接触による帯電を大きくして凝集しやすくさせることが望ましいからである。
本発明のカラートナーセットは、少なくとも2色以上のトナーを含んで構成され、これらの各トナーは、トナー粒子とその表面に外添された外添剤とから構成される。また、トナー粒子は、無定形ポリエステル樹脂、結晶性ポリエステル樹脂及び着色剤を含んで構成される。
本発明において、「結晶性ポリエステル樹脂」とは、JIS K7121−1987における示差走査熱量測定(DSC)において、階段状の吸熱量変化、すなわちDSC曲線がそれまでのベースラインから離れ、新しいベースラインに移行するのではなく、DSC曲線がそれまでのベースラインから離れ吸熱ピークを有し、再度ベースラインに戻るものを指す。また、前記結晶性ポリエステル主鎖に対して他成分を共重合したポリマーの場合、他成分が50質量%以下の場合、この共重合体も結晶性ポリエステル樹脂と呼ぶ。
なお、必要に応じて、酸価や水酸基価の調製等の目的で、酢酸、安息香酸等の1価の酸や、シクロヘキサノールベンジルアルコール等の1価のアルコールも使用することができる。
なお、結晶性ポリエステル樹脂には、複数の融解ピークを示す場合があるが、本発明においては、最大のピークをもって融点とみなす。
以下の無定形樹脂等の分子量測定もこれに準ずる。
本発明において、「無定形ポリエステル樹脂」とは、示差走査熱量測定(DSC)において、階段状の吸熱量変化を示すポリエステル樹脂をいう。
本発明において用いる無定形ポリエステル樹脂は、主として多価カルボン酸類と多価アルコール類との縮重合により得られるものである。
また本発明において、前述のようにカラートナーセットが黒トナーを含む場合には、黒トナーの酸価が最大値であることが好適であることから、黒トナーに用いる無定形ポリエエステル樹脂の酸価を最も大きくすることが望ましい。
なお、酸価の測定法については後述する。
本発明に用いられる着色剤としては公知の着色剤が使用できる。
黒顔料としては、例えばカーボンブラック、磁性粉等が使用できる。黄色顔料としては、例えば、ハンザイエロー、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、スレンイエロー、キノリンイエロー、パーマネントイエローNCG等があげられる。赤色顔料としては、ベンガラ、ウオッチヤングレッド、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ブリリアンカーミン3B、ブリリアンカーミン6B、デュポンオイルレッド、ピラゾロンレッド、ローダミンBレーキ、レーキレッドC、ローズベンガル、エオキシンレッド、アリザリンレーキ等があげられる。青色顔料としては、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、ファストスカイブルー、インダスレンブルーBC、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー、カルコオイルブルー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、マラカイトグリーンオクサレレートなどがあげられる。また、これらを混合し、更には固溶体の状態で使用できる。
着色剤は、色相角、彩度、明度、耐候性、OHP透過性、トナー中での分散性の観点から選択される。
本発明におけるトナーへの着色剤の添加量は、トナーに含まれる樹脂100質量部に対して4〜20質量部の範囲内が好適である。
さらに、本発明におけるトナーには、上記各成分以外に他の成分が含まれていてもよい。
例えば本発明に使用できる離型剤の例としては、特に限定されるものではなく、モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等の鉱物、石油系ワックス;天然ガス系ワックス及びそれらの変性物や、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類;加熱により軟化点を示すシリコーン類;オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミド等の脂肪酸アミド類;や、カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等の植物系ワックス;ミツロウ等の動物系ワックス;などを挙げることができ、また改質助剤成分として、炭素数10から18である高級アルコールやその混合物、及び炭素数16から22の高級脂肪酸モノグリセライドやその混合物を挙げることができ、これらのものから組み合わせて用いることができる。
トナー製造方法としては、例えば、少なくとも粒子径が1μm以下の結晶性ポリエステル粒子を分散した第1樹脂粒子分散液と、無定形ポリエステル粒子を分散した第2樹脂粒子分散液と、着色剤粒子を分散した着色剤粒子分散液と、離型剤粒子分散液と、を混合し、前記結晶性ポリエステル樹脂粒子及び無定形ポリエステル粒子と、前記着色剤粒子及び前記離型剤粒子とを含むコア凝集粒子を形成する第1の凝集工程と、前記コア凝集粒子の表面に第3の樹脂粒子を含むシェル層を形成しコア/シェル凝集粒子を得る第2の凝集工程と、前記コア/シェル凝集粒子を前記結晶性ポリエステル樹脂の融点または前記無定形樹脂あるいは第3の粒子のガラス転移温度以上に加熱し融合・合一する融合・合一工程と、を有する製造方法を用いることができる。ここで第3の樹脂粒子は無定形ポリエステル粒子と同一であっても異なっても良い。
有機溶剤の具体例としては、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、n−アミルアルコール、イソアミルアルコール、sec−アミルアルコール、tert−アミルアルコール、1−エチル−1−プロパノール、2−メチル−1−ブタノール、n−ヘキサノール、シクロヘキサノール等のアルコール類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、エチルブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン等のケトン類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;酢酸エチル、酢酸−n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸−sec−ブチル、酢酸−3−メトキシブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、炭酸ジエチル、炭酸ジメチル等のエステル類;エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル等のグリコール誘導体;さらには、3−メトキシ−3−メチルブタノール、3−メトキシブタノール、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジアセトンアルコール、アセト酢酸エチル等を例示することができる。これらの溶剤は単一でも、また2種以上を混合しても使用できる。
塩基性化合物としてはアンモニア、沸点が250℃以下の有機アミン化合物等が挙げられる。望ましい有機アミン化合物の例としては、トリエチルアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、アミノエタノールアミン、N−メチル−N,N−ジエタノールアミン、イソプロピルアミン、イミノビスプロピルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、3−エトキシプロピルアミン、3−ジエチルアミノプロピルアミン、sec−ブチルアミン、プロピルアミン、メチルアミノプロピルアミン、ジメチルアミノプロピルアミン、メチルイミノビスプロピルアミン、3−メトキシプロピルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン等を挙げることができる。
上記の場合、第2の凝集工程においては、上記2つの極性の分散剤のバランスのずれを補填する極性および量の分散剤で処理された第3の樹脂粒子分散液を、コア凝集粒子を含む溶液中に添加し、さらに必要に応じてコア凝集粒子または第2の凝集工程において用いられる第3の樹脂粒子のガラス転移温度以下でわずかに加熱してコア/シェル凝集粒子を作製することができる。なお、第1および第2の凝集工程は、段階的に複数回に分けて繰り返し実施したものであってもよい。
樹脂粒子等の粒子径は、例えばレーザー回析式粒度分布測定装置(LA−700、0堀場製作所製)で測定することができる。
なお、洗浄工程は、帯電性の点からイオン交換水による置換洗浄をかなり施すことが望ましい。また、固液分離工程は、特に制限はないが、生産性の点から吸引濾過、加圧濾過等が好ましく用いられる。更に乾燥工程も特に方法に制限はないが、生産性の点から凍結乾燥、フラッシュジェット乾燥、流動乾燥、振動型流動乾燥等が好適に用いられる。
体積分布指標GSDvが1.30を超えた場合には、画像の解像性が低下する場合があり、また、体積平均粒度分布指標GSDvと数平均粒度分布指標GSDpの比(GSDv/GSDp)が0.95未満の場合、トナーの帯電性低下やトナーの飛散、カブリ等が発生し画像欠陥を招く場合がある。
SF1=(ML2/A)×(π/4)×100 ・・・ 式(1)
上記式(1)中、MLはトナー粒子の絶対最大長、Aはトナー粒子の投影面積を各々示す。
本発明の静電潜像現像剤セットは、前記各色のトナーを含み、好適には該各色トナーとキャリアとを各々混合してなるが(2成分現像剤)、キャリアとしては、特に制限はなく、公知のキャリアを用いることができる。例えば、芯材の表面に被覆樹脂をコーテイングしたものが使用される。また、マトリックス樹脂に磁性粉末などが分散された樹脂分散型キャリアであってもよい。
本発明の画像形成装置は、像保持体と、該像保持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、該像保持体上の静電潜像を各々異なる色のトナーを含む現像剤により各色トナー像に現像する現像手段と、該各色トナー像を被転写体上に重ね合わせるトナー像重ね合わせ手段と、を有し、現像剤として前記本発明の静電潜像現像剤セットを用いるものであれば、以下の構成に限定されるものではない。
上記トナー像重ね合わせ手段としては、例えば、像保持体及び被記録体間に中間転写体を設け、該中間転写体上で複数色のトナー像を重ね合わせるもの(この場合は、中間転写体が被転写体となる)であってもよいし、被記録体上で直接複数色のトナー像を重ね合わせるもの(この場合は、被記録体が被転写体となる)であってもよい。
また、上記の構成の画像形成装置は、例えば、現像装置内に単色のトナーを収容する通常のモノカラー画像形成装置や、感光体ドラム等の像保持体上に保持されたトナー像を中間転写体に順次一次転写を繰り返すカラー画像形成装置、各色毎の現像器を備えた複数の像保持体を中間転写体上に直列に配置したタンデム型カラー画像形成装置等であってもよい。
図1は、本発明の画像形成装置の一例を示す概略模式図であり、1は感光体ドラム(像保持体)、2は中間転写ベルト(中間転写体)、3は導電ローラ(第一転写手段)、4は用紙補給部、5はブラック現像器、6はイエロー現像器、7はマゼンタ現像器、8はシアン現像器、9は中間転写体クリーナ、10は感光体クリーナ(クリーニング手段)、44は剥離爪、21はベルトローラ、22はバックアップローラ、23はベルトローラ、24はベルトローラ、25はバイアスローラ(第二転写手段)、26は電極ローラ、31はクリーニングブレード、41は用紙、42はピックアップローラ、43はフィードローラを表す。
この静電潜像はブラック現像器5によってトナー現像されて可視化されたトナー像Tが形成される。トナー像Tは、感光体ドラム1の回転で導電ロール3(第一転写手段)が配置された一次転写部に到り、導電ロール3からトナー像Tに逆極性の電界を作用させることにより、上記トナー像Tは、静電的に中間転写ベルト2外周面に吸着されつつ中間転写ベルト2の矢印B方向の回転で一次転写される。尚、トナー像の中間転写ベルト2への転写の終了した感光体ドラム1は、一次転写部の下流に設けた感光体クリーナ10で残留トナーの除去が行われて次の画像形成に備える。
二次転写部は、中間転写ベルト2のトナー像を保持する外周面側に接して配置されたバイアスロール25と、中間転写ベルト2の内周面側からバイアスロール25に対向するように配置されたバックアップロール22と、このバックアップロール22に圧接して回転する電極ロール26と、から構成される。
給送された記録紙41は、バイアスロール25及び支持ロール22による圧接搬送と中間転写ベルト2の回転により、中間転写ベルト2外周面に保持された多重トナー像が転写される。
上記二次転写部では、バイアスロール25と中間転写ベルト2を介して対向配置した支持ロール22に圧接した電極ロール26に、トナー像の極性と同極性の出圧(転写電圧)を印加することで、該トナー像を記録紙41に静電反発で転写する。
次に、本発明の画像形成装置に関し、上記タンデム機を例に挙げて図面により説明する。
トナー、樹脂の酸価(AV)は以下のようにして測定した。基本操作はJIS K−0070−1992に準ずる。
試料としては、予めトナー、樹脂のTHF不溶成分を除去して使用するか、上記のTHF不溶分の測定で得られるソックスレー抽出器によるTHF溶媒によって抽出された可溶成分を使用した。試料の粉砕品1.5gを精秤し、300mlのビーカーに試料を入れ、トルエン/エタノール(4/1)の混合液100mlを加え溶解させた。自動滴定装置GT−100(ダイアインスツルメンツ社製)を用いて、0.1mol/lのKOHのエタノール溶液により電位差滴定を行った。この時のKOH溶液の使用量をA(ml)とし、同時にブランクを測定し、この時のKOH溶液の使用量をB(ml)とする。これらの値から、下記式(2)により酸価を計算した。式(2)中、wは精秤した試料量、fはKOHのファクターである。
酸価(mgKOH/g)={(A−B)×f×5.61}/w ・・・ 式(2)
(各分散液の調製)
−結晶性ポリエステル樹脂分散液(A)−
加熱乾燥した三口フラスコに、セバシン酸ジメチル 100mol%及びノナンジオール 100mol%の比率で構成されるモノマー成分と、触媒として該モノマー成分100部に対しジブチル錫オキサイド0.3部とを入れた後、減圧操作により容器内の空気を窒素ガスにより不活性雰囲気下とし、機械攪拌にて180℃で4時間攪拌・還流を行った。
また、結晶性ポリエステル樹脂(1)の融点(Tm)を、前述の測定方法により、示差走査熱量計(DSC)を用いて測定したところ、明確な吸熱ピークを示し、吸熱ピーク温度は77.2℃であった。
・結晶性ポリエステル樹脂(1):90部
・イオン性界面活性剤(ネオゲンRK、第一工業製薬):1.8部
・イオン交換水:210部
以上を混合して100℃に加熱して、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)にて分散後、圧力吐出型ゴーリンホモジナイザーで110℃に加温して分散処理を1時間行い、体積平均粒径210nm、固形分量30%の結晶性ポリエステル樹脂分散液(A)を得た。
加熱乾燥した三口フラスコに、セバシン酸ジメチル 100mol%及びノナンジオール 100mol%の比率で構成されるモノマー成分と、触媒として該モノマー成分100部に対してジブチル錫オキサイド0.3部とを入れた後、減圧操作により容器内の空気を窒素ガスにより不活性雰囲気下とし、機械攪拌にて180℃で5時間攪拌・還流を行った。
また、結晶性ポリエステル樹脂(2)の融点(Tm)を、前述の測定方法により、示差走査熱量計(DSC)を用いて測定したところ、明確な吸熱ピークを示し、吸熱ピーク温度は77.2℃であった。
・結晶性ポリエステル樹脂(2):90部
・イオン性界面活性剤(ネオゲンRK、第一工業製薬):1.8部
・イオン交換水:210部
以上を混合して100℃に加熱して、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)にて分散後、圧力吐出型ゴーリンホモジナイザーで110℃に加温して分散処理を1時間行い、体積平均粒径230nm、固形分量30%の結晶性ポリエステル樹脂分散液(B)を得た。
・ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物:80mol%
・ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物:20mol%
・テレフタル酸:60mol%
・フマル酸:20mol%
・ドデセニル無水琥珀酸:20mol%
攪拌装置、窒素導入管、温度センサー、精留塔を備えた内容量5リットルのフラスコに上記の比率のモノマー成分を仕込み、1時間を要して温度を190℃まで上げ、反応系内がばらつきなく攪拌されていることを確認した後、前記モノマー成分100部に対しジブチル錫オキサイドの1.2部を投入した。さらに生成する水を留去しながら同温度から6時間を要して240℃まで温度を上げ、240℃でさらに2時間脱水縮合反応を継続し、ガラス転移点が63℃、酸価10.5mgKOH/g、重量平均分子量が16000、数平均分子量4200の無定形ポリエステル樹脂(1)を得た。
・無定形ポリエステル樹脂(1):100部
・酢酸エチル:50部
5リットルのセパラブルフラスコに酢酸エチルを投入し、その後上記樹脂成分を徐々に投入して、スリーワンモーターで攪拌を施し、完全に溶解させて油相を得た。この攪拌されている油相に10%アンモニア水溶液を合計で2部となるようにスポイトで徐々に滴下し、更にイオン交換水230部を10ml/minの速度で徐々に滴下して転相乳化させ、更にエバポレータで減圧しながら脱溶剤を実施し、無定形ポリエステル樹脂分散液(A)を得た。この分散液における無定形ポリエステル樹脂粒子の体積平均粒径は120nmであり、固形分濃度は30%であった。
・ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物:80mol%
・ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物:20mol%
・テレフタル酸:60mol%
・フマル酸:20mol%
・ドデセニル無水琥珀酸:20mol%
攪拌装置、窒素導入管、温度センサー、精留塔を備えた内容量5リットルのフラスコに 上記の比率のモノマー成分を仕込み、1時間を要して温度を190℃まで上げ、反応系内がばらつきなく攪拌されていることを確認した後、前記モノマー成分100部に対しジブチル錫オキサイドの1.2部を投入した。さらに生成する水を留去しながら同温度から6時間を要して240℃まで温度を上げ、240℃でさらに3時間脱水縮合反応を継続し、ガラス転移点が64℃、酸価6.6mgKOH/g、重量平均分子量が19000、数平均分子量4500の無定形ポリエステル樹脂(2)を得た。
無定形ポリエステル樹脂分散液(A)の調製において、無定形ポリエステル樹脂(1)の代わりに無定形ポリエステル樹脂(2)を用いた以外は無定形ポリエステル樹脂分散液(A)の調製に準じて、無定形ポリエステル樹脂分散液(B)を得た。この分散液における無定形ポリエステル樹脂粒子の体積平均粒径は135nmであり、固形分濃度は30%であった。
・ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物:50mol%
・ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物:50mol%
・無水トリメリット酸:2mol%
・テレフタル酸:75mol%
・ドデセニル無水琥珀酸 :23mol%
上記の比率のモノマー成分のうち無水トリメリット酸以外のモノマーを用いて前記無定形ポリエステル樹脂(2)の合成に準じて、軟化点が110℃になるまで反応をさせた。次いで、温度を190℃まで下げ無水トリメリット酸の2mol%を徐々に投入し、同温度で1.5時間反応を継続し、ガラス転移点が59℃、酸価39.2mgKOH/g、重量平均分子量25000、数平均分子量5300の無定形ポリエステル樹脂(3)を得た。
無定形ポリエステル樹脂分散液(A)の調製において、無定形ポリエステル樹脂(1)の代わりに無定形ポリエステル樹脂(3)用いた以外は無定形ポリエステル樹脂分散液(A)の調製に準じて、無定形ポリエステル樹脂分散液(C)を得た。この分散液における無定形ポリエステル樹脂粒子の体積平均粒径は160nmであり、固形分濃度は30%であった。
・ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物:50mol%
・ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物:50mol%
・無水トリメリット酸:5mol%
・テレフタル酸:85mol%
・ドデセニル無水琥珀酸:10mol%
上記の比率のモノマー成分のうち無水トリメリット酸以外のモノマーを用いて前記無定形ポリエステル樹脂(3)の合成に準じて、軟化点が110℃になるまで反応をさせた。次いで、温度を190℃まで下げ無水トリメリット酸の5mol%量を徐々に投入し、同温度で2時間反応を継続し、ガラス転移点が63℃、酸価19.5mgKOH/g、重量平均分子量46000、数平均分子量6800の無定形ポリエステル樹脂(4)を得た。
無定形ポリエステル樹脂分散液(A)の調製において、無定形ポリエステル樹脂(1)の代わりに無定形ポリエステル樹脂(4)を用いた以外は無定形ポリエステル樹脂分散液(A)の調製に準じて、無定形ポリエステル樹脂分散液(D)を得た。この分散液における無定形ポリエステル樹脂粒子の体積平均粒径は220nmであり、固形分濃度は30%であった。
・ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物:79mol%
・ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物:20mol%
・テレフタル酸:61mol%
・フマル酸:20mol%
・ドデセニル無水琥珀酸:20mol%
攪拌装置、窒素導入管、温度センサー、精留塔を備えた内容量5リットルのフラスコに上記の比率のモノマー成分を仕込み、1時間を要して温度を190℃まで上げ、反応系内がばらつきなく攪拌されていることを確認した後、前記モノマー成分100部に対しジブチル錫オキサイドの1.2部を投入した。さらに生成する水を留去しながら同温度から6時間を要して240℃まで温度を上げ、240℃でさらに2時間脱水縮合反応を継続し、ガラス転移点が61℃、酸価26.6mgKOH/g、重量平均分子量が17000、数平均分子量4100の無定形ポリエステル樹脂(5)を得た。
無定形ポリエステル樹脂分散液(A)の調製において、無定形ポリエステル樹脂(1)の代わりに無定形ポリエステル樹脂(5)を用いた以外は無定形ポリエステル樹脂分散液(A)の調製に準じて、無定形ポリエステル樹脂分散液(E)を得た。この分散液における無定形ポリエステル樹脂粒子の体積平均粒径は200nmであり、固形分濃度は30%であった。
・カーボンブラック(キャボット社製、リーガル330):50部
・アニオン界面活性剤(日本油脂(株)製、ニューレックスR):2部
・イオン交換水:198部
上記成分を混合し、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックス)により10分予備分散した後に、アルティマイザー(対抗衝突型湿式粉砕機、杉野マシン製)を用い圧力245MPaで15分間分散処理を行い、着色剤粒子の体積平均粒径が354nmで固形分が20.0%の着色剤粒子分散液1を得た。
・青色顔料(銅フタロシアニンB15:3、大日精化製):50部
・イオン性界面活性剤(ネオゲンRK、第一工業製薬):5部
・イオン交換水:195部
上記成分を混合し、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックス)により10分間分散した後に、アルティマイザー(対抗衝突型湿式粉砕機、杉野マシン製)を用い圧力245MPaで15分間分散処理を行い、着色剤粒子の体積平均粒径が462nmで固形分量が20.0%の着色剤粒子分散液2を得た。
・マゼンタ顔料(ECR186Y、大日精化工業製):80部
・アニオン性界面活性剤(ネオゲンSC、第一工業製薬製):8部
・イオン交換水:200部
上記成分を混合して溶解し、ホモジナイザー(ウルトラタラックスT50、IKA社製)を用いて10分間分散し、次いで超音波分散機を用いて、28kHzの超音波を10分間照射し、体積平均粒径が132nmで固形分量が29.0%着色剤粒子分散液3を得た。
・イエロー顔料(5GX03、クラリアント製):80部
・アニオン性界面活性剤(ネオゲンSC、第一工業製薬製):8部
・イオン交換水:200部
上記成分を混合して溶解し、ホモジナイザー(ウルトラタラックスT50、IKA社製)を用いて10分間分散し、次いで超音波分散機を用いて、28kHzの超音波を20分間照射し、体積平均粒径が108nmで固形分量が29.0%の着色剤粒子分散液4を得た。
・オレフィンワックス(融点:88℃):90部
・イオン性界面活性剤(ネオゲンRK、第一工業製薬):1.8部
・イオン交換水:210部
以上を混合し100℃に加熱して、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)にて分散後、圧力吐出型ゴーリンホモジナイザーで110℃に加温して分散処理を1時間行い、体積平均粒径180nm、固形分量30%の離型剤粒子分散液を得た。
−黒トナー粒子1−
・無定形ポリエステル樹脂分散液(A):166部
・結晶性ポリエステル樹脂分散液(A):50部
・着色剤粒子分散液1:25部
・離型剤複合粒子分散液1:40部
以上を丸型ステンレス製フラスコ中においてホモジナイザー(ウルトラタラックスT50)で混合・分散した。次いで、これにポリ塩化アルミニウム0.20部を加え、ウルトラタラックスT50で分散操作を継続した。加熱用オイルバスでフラスコを攪拌しながら48℃まで加熱した。48℃で60分間保持した後、ここに無定形ポリエステル樹脂分散液(A)を少しずつ60部追加した。その後、0.5mol/lの水酸化ナトリウム水溶液で系内のpH8.0にした後、ステンレス製フラスコを密閉し、磁力シールを用いて攪拌を継続しながら90℃まで加熱し、3時間保持した。
この黒トナー粒子1の粒子径をマルチサイザーIIにて測定したところ、体積平均粒径D50は6.4μm、体積粒度分布指標GSDvは1.21、(GSDv/GSDp)は0.96、酸価は11.5mgKOH/gであった。
黒トナー粒子1の作製において、着色剤粒子分散液1の25部を着色剤粒子分散液2の20部に変更した以外は、黒トナー粒子1の作製に準じてシアントナー粒子1を得た。このシアントナー粒子1の粒子径をマルチサイザーIIにて測定したところ体積平均粒径D50は6.1μm、体積粒度分布指標GSDvは1.26、(GSDv/GSDp)は0.96、酸価は11.0mgKOH/gであった。
黒トナー粒子1の作製において、無定形ポリエステル樹脂分散液(A)に代わりに無定形ポリエステル樹脂分散液(B)を用いた以外は、黒トナー粒子1の作製に準じて黒トナー粒子2を得た。この黒トナー粒子2の粒子径をマルチサイザーIIにて測定したところ体積平均粒径D50は6.3μm、体積粒度分布指標GSDvは1.28、(GSDv/GSDp)は0.97、酸価は8.0mgKOH/gであった。
黒トナー粒子1の作製において、無定形ポリエステル樹脂分散液(A)に代わりに無定形ポリエステル樹脂分散液(C)を用いた以外は、黒トナー粒子1の作製に準じて黒トナー粒子3を得た。この黒トナー粒子3の粒子径をマルチサイザーIIにて測定したところ体積平均粒径D50は6.3μm、体積粒度分布指標GSDvは1.28、(GSDv/GSDp)は0.97、酸価は33.5mgKOH/gであった。
黒トナー粒子1の作製において、無定形ポリエステル樹脂分散液(A)に代わりに無定形ポリエステル樹脂分散液(D)を用いた以外は、黒トナー粒子1の作製に準じて黒トナー粒子4を得た。この黒トナー粒子4の粒子径をマルチサイザーIIにて測定したところ体積平均粒径D50は6.2μm、体積粒度分布指標GSDvは1.26、(GSDv/GSDp)は0.96、酸価は17.0mgKOH/gであった。
黒トナー粒子1の作製において、結晶性ポリエステル樹脂分散液(A)に代わりに結晶性ポリエステル樹脂分散液(B)を用いた以外は、黒トナー粒子1の作製に準じて黒トナー粒子5を得た。この黒トナー粒子5の粒子径をマルチサイザーIIにて測定したところ体積平均粒径D50は6.4μm、体積粒度分布指標GSDvは1.28、(GSDv/GSDp)は0.95、酸価は10.8mgKOH/gであった。
黒トナー粒子1の作製において、結晶性ポリエステル樹脂分散液(A)に代わりに結晶性ポリエステル樹脂分散液(E)を用いた以外は、黒トナー粒子1の作製に準じて黒トナー粒子6を得た。この黒トナー粒子6の粒子径をマルチサイザーIIにて測定したところ体積平均粒径D50は6.1μm、体積粒度分布指標GSDvは1.25、(GSDv/GSDp)は0.96、酸価は22.5mgKOH/gであった。
シアントナー粒子1の作製の作製において、無定形ポリエステル樹脂分散液(A)を無定形ポリエステル樹脂分散液(D)に変更した以外はシアントナー粒子1の作製に準じて、シアントナー粒子2を得た。このシアントナー粒子2の粒子径をマルチサイザーIIにて測定したところ体積平均粒径D50は5.9μm、体積粒度分布指標GSDvは1.26、(GSDv/GSDp)は0.96、酸価は16.5mgKOH/gであった。
黒トナー粒子1の100部と、平均粒子径15nmのデシルシラン処理の疎水性チタニア0.8部と、平均粒子径30nmの疎水性シリカ(NY50、日本アエロジル社製)1.3部とを混合し、ヘンシェルミキサーを用い周速32m/sで10分間ブレンドをおこなった後、45μm網目のシーブを用いて粗大粒子を除去し、黒トナー1を得た。他トナー粒子についてもこれに準じて外添剤処理して黒トナー2〜6、シアントナー1〜2、マゼンタトナー1、イエロートナー1を得た。
・フェライト粒子(体積平均粒径:50μm、体積抵抗率:108Ωcm):100部
・トルエン:14部
・パーフルオロオクチルエチルアクリレート/メチルメタクリレート共重合体(共重合比40/60、Mw:5万):1.6部
・カーボンブラック(VXC−72、キャボット社製):0.12部
・架橋メラミン樹脂粒子(数平均粒子径:0.3μm):0.3部
上記成分のうち、フェライト粒子以外の成分を混合し10分間スターラーで分散し、被膜形成用液を調製した。この被膜形成用液とフェライト粒子とを真空脱気型ニーダーに入れ、60℃で30分間攪拌した後、減圧してトルエンを留去して、フェライト粒子表面に樹脂被膜を形成して、キャリアを製造した。
キャリア94部と黒トナー1:6部とを混合し、V−ブレンダーを用い40rpmで20分間攪拌し、177μmの網目を有するシーブで篩うことにより黒現像剤1を作製した。黒トナー2〜6、シアントナー1〜2、マゼンタトナー1、イエロートナー1についても各々これに準じて、黒現像剤2〜6、シアン現像剤1〜2、マゼンタ現像剤1、イエロー現像剤1を作製した。
現像剤として黒現像剤2、シアン現像剤1、マゼンタ現像剤1及びイエロー現像剤1を用い(静電潜像現像剤セット)、画像形成装置として図1に示すプロセスを採用した市販の電子写真複写機(Docu Centre Color a450、富士ゼロックス社製)を用いて、22℃/50%RHの環境下のもと、各色濃度10%の全面ハーフトーン画像(A4サイズ)のフルカラープリントテストを行なった。なお、クリーニングは感光体表面にウレタンゴムブレードを圧接する方式である。
上記条件で40万枚の画像出しを行い、以下の評価を初期と40万枚後とについて以下の評価を行った。
−画質−
初期に濃度20%の全面ハーフトーン画像をサンプリングし、40万枚後に濃度20%の全面ハーフトーン画像を5枚プリントし、このサンプルと初期にサンプリングした画像とを比較することによって、視覚的な官能評価を行った。評価結果を表1に示す。
−クリーニングブレード欠け/磨耗−
40万枚プリント後のクリーニングブレードを取り外し、キーエンス社製レーザフォーカス顕微鏡(VK−9500)を用い、1500倍で観察して磨耗/欠けの状態を観察した。クリーニングブレード欠け/磨耗は以下の判断基準で評価した。
◎:クリーニングブレード欠けはなく、偏りなく磨耗している。
○:クリーニングブレード欠けはないが、磨耗にばらつきが見られる。
△:軽微なクリーニングブレード欠けが見られる。
×:明らかなクリーニングブレード欠けが見られ、磨耗も大きい。
40万枚プリント後の感光体を取り外し、目視によりフィルミング・汚染の状態を観察した。耐フィルミング・汚染性は以下の判断基準で評価した。
◎:フィルミング、汚染ともに発生していない。
○:フィルミング、汚染の少なくともいずれかの兆候が見られる。
△:フィルミング、汚染の少なくともいずれかが軽微に見られる。
×:明らかにフィルミング、汚染が観察される。
評価結果をまとめて表1に示す。
市販の電子写真複写機(Docu Centre Color a400、富士ゼロックス社製)を用いて未定着画像を得た後、ベルト圧接方式の外部定着機を用いて、定着温度を90℃から220℃間で5℃きざみに段階的に上昇させながら画像の定着性、ホットオフセット性を評価した。なお、低温定着性は、未定着のソリッド画像(25mm×25mm)を定着した後、紙の両端部を指であわせて画像部が曲がるようにし、その曲がった部分に重量がかかるように高さ50mm、直径70mm、総重量800gの円筒物を速度200mm/秒で転がして折り曲げ、その部分の画像欠損度合いグレード付けし、規定のグレード以上になる定着温度を最低定着温度とした。ホットオフセット温度は未定着画像を定着した後の定着ベルト面の1周後に該当する用紙白紙部分の汚れが目視で確認される最低温度とした。定着安定温度域は、最低定着温度及びホットオフセット温度から5℃引いた温度間の温度域とした。
評価結果を表1に示す。
現像剤として、表1に示す組み合わせを各々選択し、これらの静電潜像現像剤セットを用いて、実施例1に準じて評価を行った。なお、現像剤セットは必ずしも4色である必要はなく、3色以下の現像剤数の場合にはその色数でのカラー画像形成を行った。
結果をまとめて表1に示す。
一方、比較例に示すように、各色トナーの酸価の幅が小さいと初期は良好なものの、40万枚目のプリント画質に示すようにスジが確認され、ブレードを光学顕微鏡で観察すると部分的にカケが見られた。また感光体表面はトナー成分による汚染が感光体周方向にスジ状に確認された。
2、33 中間転写ベルト(中間転写体)
3 導電ローラ(第一転写手段)
4 用紙補給部
5 ブラック現像器
6 イエロー現像器
7 マゼンタ現像器
8 シアン現像器
9 中間転写体クリーナ
10 感光体クリーナ(クリーニング手段)
11 感光体
12 駆動ロール
13 支持ロール
15 クリーニング装置
16 ベルトクリーナ
17 一次転写ロール
18 帯電ロール
19 露光装置
20 現像装置
21、23、24 ベルトローラ
22 支持ローラ
14、25 バイアスローラ(第二転写手段)
26 電極ローラ
34 二次転写ロール
35 定着器
41 記録紙
42 給紙ローラ
43 搬送ローラ
44 剥離爪
50 画像形成ユニット
Claims (11)
- 無定形ポリエステル樹脂、結晶性ポリエステル樹脂及び着色剤を各々含有し、各色トナーの酸価のうちの最大値と最小値との差が3〜20mgKOH/gの範囲である複数色のトナーを有することを特徴とするカラートナーセット。
- 前記各色トナーの酸価のうちの最大値と最小値との差が5〜10mgKOH/gの範囲であることを特徴とする請求項1に記載のカラートナーセット。
- 前記無定形ポリエステル樹脂の酸価が5〜30mgKOH/gの範囲であることを特徴とする請求項1または2に記載のカラートナーセット。
- 黒トナーを含み、該黒トナーの酸価が10〜30mgKOH/gの範囲、黒トナー以外の色のトナーの酸価が7〜27mgKOH/gの範囲であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のカラートナーセット。
- 前記黒トナーの酸価が、前記各色トナーの酸価のうちの最大値であることを特徴とする請求項4に記載のカラートナーセット。
- 前記結晶性ポリエステル樹脂のトナー全量中の質量比が5〜40%の範囲であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のカラートナーセット。
- 無定形ポリエステル樹脂、結晶性ポリエステル樹脂及び着色剤を各々含有し、各色トナーの酸価のうちの最大値と最小値との差が3〜20mgKOH/gの範囲である複数色のカラートナーを各々含んで構成されることを特徴とする静電潜像現像剤セット。
- 現像剤保持体を少なくとも備え、請求項7に記載の静電潜像現像剤セットを収容することを特徴とするプロセスカートリッジ。
- 像保持体と、該像保持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、該像保持体上の静電潜像を各々異なる色のトナーを含む現像剤により各色トナー像に現像する現像手段と、該各色トナー像を被転写体上に重ね合わせるトナー像重ね合わせ手段と、を有し、
前記各々異なる色のトナーを含む現像剤として、請求項7に記載の静電潜像現像剤セットを用いることを特徴とする画像形成装置。 - さらに、前記転写後の像保持体上の残留トナーをクリーニングするクリーニング手段を有することを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
- 前記トナー像重ね合わせ手段が、中間転写ベルトを備えることを特徴とする請求項9または10に記載の画像形成装置。
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