JP2010210845A - カラー画像形成方法及びカラー画像形成装置 - Google Patents
カラー画像形成方法及びカラー画像形成装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2010210845A JP2010210845A JP2009055924A JP2009055924A JP2010210845A JP 2010210845 A JP2010210845 A JP 2010210845A JP 2009055924 A JP2009055924 A JP 2009055924A JP 2009055924 A JP2009055924 A JP 2009055924A JP 2010210845 A JP2010210845 A JP 2010210845A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polyester resin
- toner
- acid
- parts
- dispersion
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Developing Agents For Electrophotography (AREA)
Abstract
【解決手段】黒トナー及びカラートナーを用いるカラー画像形成方法において、前記黒トナー及び前記カラートナーはコアシェル構造を有し、前記黒トナーのコアに酸価が15〜40mgKOH/gのポリエステル樹脂が用いられ、前記黒トナーのシェルに酸価が40〜70mgKOH/gのポリエステル樹脂が用いられ、前記カラートナーのコアに酸価が5〜15mgKOH/gのポリエステル樹脂が用いられる。
【選択図】図1
Description
黒トナー及びカラートナーを用いるカラー画像形成方法において、
前記黒トナー及び前記カラートナーはコアシェル構造を有し、
前記黒トナーのコアに酸価が15〜40mgKOH/gのポリエステル樹脂が用いられ、前記黒トナーのシェルに酸価が40〜70mgKOH/gのポリエステル樹脂が用いられ、
前記カラートナーのコアに酸価が5〜15mgKOH/gのポリエステル樹脂が用いられるカラー画像形成方法が提供される。
前記カラートナーのシェルに酸価が40〜70mgKOH/gのポリエステル樹脂が用いられる請求項1に記載のカラー画像形成方法が提供される。
黒トナー及びカラートナーを搭載した現像装置を備え、前記現像装置により黒及びカラーのトナー画像を形成するカラー画像形成装置において、
前記黒トナー及び前記カラートナーはコアシェル構造を有し、
前記黒トナーのコアに酸価が15〜40mgKOH/gのポリエステル樹脂が用いられ、前記黒トナーのシェルに酸価が40〜70mgKOH/gのポリエステル樹脂が用いられ、
前記カラートナーのコアに酸価が5〜15mgKOH/gのポリエステル樹脂が用いられるカラー画像形成装置が提供される。
本発明のカラー画像形成方法及びカラー画像形成装置には、下記黒トナー及びカラートナーが用いられる。
黒トナーはコアシェル構造を有し、前記黒トナーのコアに酸価が15〜40mgKOH/gのポリエステル樹脂が用いられ、前記黒トナーのシェルに酸価が40〜70mgKOH/gのポリエステル樹脂が用いられる。
コア又はシェルに用いるポリエステル樹脂のモノマーとしては、公知の2価以上のアルコール成分と、公知の2価以上のカルボン酸、カルボン酸無水物、カルボン酸エステル等のカルボン酸成分とが用いられる。コア又はシェルに用いるポリエステル樹脂は、例えば非結晶性ポリエステル樹脂を用いることができる。
これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。ポリエステル樹脂は、例えばアルコール成分とカルボン酸成分とを不活性ガス雰囲気中にて120〜250℃の温度で縮重合することにより製造することができる。縮重合の際、必要に応じて公知のエステル化触媒を用いてもよい。
着色剤はカーボンブラックからなる。
カーボンブラックとしては、チャンネルブラック、ファーネスブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ランプブラック等が使用可能である。中でも、製造安定性に優れるDBP(ジブチルフタレート)給油量が50〜300ml/g、数平均一次粒子径が100nm以下のカーボンブラックが好ましい。上記範囲の給油量、数平均一次粒子径とすることにより、カーボンブラック粒子をトナー粒子のコア中に良好に分散させることができる。
カーボンブラックの体積基準のメディアン径を制御する方法としては、例えば上述の機械的エネルギーの大きさを調整する方法が挙げられる。
本発明で使用される離型剤は特に限定されるものではなく、公知の離型剤を使用することができる。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類、クエン酸トリベヘネート等の合成エステルワックス、が挙げられる。また、カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等の植物系ワックスの他、モンタンワックス、パラフィンワックス、マイクロリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等の鉱物・石油系ワックスが挙げられる。これらの変性物であってもよい。
本発明に係るトナーは、必要に応じて荷電制御剤、外添剤を用いてもよい。
荷電制御剤としては、ニグロシン系染料、ナフテン酸又は高級脂肪酸の金属塩、アルコキシル化アミン、第4級アンモニウム塩化物、アゾ系金属錯体、サリチル酸金属塩又はその金属錯体等が挙げられる。含有される金属としては、Al、B、Ti、Fe、Co、Ni等である。荷電制御剤として好ましいのはベンジル酸誘導体の金属錯体化合物である。
カラートナーはコアシェル構造を有し、前記カラートナーのコアに酸価が5〜15mgKOH/gのポリエステル樹脂が用いられる。
カラートナーのコア又はシェルに用いるポリエステル樹脂は、酸価が異なる以外は、黒トナーに用いられるポリエステル樹脂と同様の物性のものを用いることができる。
カラートナーのコアに用いるポリエステル樹脂の酸価は5〜15mgKOH/gである。また、カラートナーのシェルに用いるポリエステル樹脂の酸価は40〜70mgKOH/gである。
着色剤は従来知られている顔料や染料を用いることができる。
マゼンタ(又はレッド)の着色剤としては、C.I.ピグメントレッド5、同48:1、同53:1、同57:1、同84、同122、同139、同144、同149、同166、同177、同178、同209、同222などの顔料やC.I.ソルベントレッド1、同49、同52、同58、同68、同11、同122等の染料をあげることができる。
イエロー(又はオレンジ)の着色剤としては、C.I.ピグメントイエロー14、同17、同74、同83、同93、同94、同138、同155、同180、同185、C.I.ピグメントオレンジ31、同43等の顔料やC.I.ソルベントイエロー19、同44、同77、同79、同81、同82,同93、同98、同103、同104、同112、同162の染料をあげることができる。
シアン(又はグリーン)の着色剤としては、C.I.ピグメントブルー15:3、同60、同76、C.I.ピグメントグリーン7等の顔料やC.I.ソルベントブルー25、同36、同69、同70、同93、同95等の染料をあげることができる。
離型剤その他荷電制御剤、添加剤についても、黒トナーと同様のものを用いることができる。
上記黒トナー及びカラートナーは、公知のコアシェル法により製造することができる。コアシェル法は、水系媒体中に樹脂や着色剤からなるコア粒子を分散させ、当該コア粒子を凝集、融着させた後、シェル材を添加してコア粒子をシェルによって被覆する方法である。
洗浄及び濾過後、乾燥処理を行う。乾燥処理に用いられる乾燥機としては、スプレードライヤー、真空凍結乾燥機、減圧乾燥機を挙げることができる。
作製した黒トナー及びカラートナーは、例えば磁性体を含有させて一成分磁性トナーとして使用する場合、いわゆるキャリアと混合して二成分現像剤として使用する場合、非磁性トナーを単独で使用する場合等が考えられ、何れも好適に使用することができる。キャリアと混合する二成分現像剤として使用する場合は、キャリアに対するトナーフィルミング(キャリア汚染)の発生を抑制することができ、一成分現像剤として使用する場合は、現像装置の摩擦帯電部材に対するトナーフィルミングの発生を抑制することができる。
キャリアとしては、その体積平均粒径としては15〜100μmのものが好ましく、25〜60μmのものがより好ましい。キャリアの体積平均粒径の測定は、代表的には湿式分散機を備えたレーザ回折式粒度分布測定装置「ヘロス(HELOS)」(シンパティック(SYMPATEC)社製)により測定することができる。
図1を参照して、本発明のカラー画像形成方法及びカラー画像形成装置の一例を説明する。図1は本発明のカラー画像形成装置の一例であるカラー画像形成装置11を示す。カラー画像形成装置11は、上記黒トナー及びカラートナーの二成分現像剤を用いて、本発明のカラー画像形成方法により黒及びカラーのトナー画像の形成を行う。このカラー画像形成装置11はタンデム型のカラー画像形成装置と称せられる。
また、カラー画像形成装置11はイエロー、マゼンタ、シアン、黒の色毎に、露光及び現像を行うユニットuY、uM、uC、uKを備えている。ユニットuY、uM、uC、uKは、それぞれ露光装置u1、現像装置u2、感光体u3、帯電部u4、クリーニング部u5、1次転写ローラu6を含んでいる。1次転写ローラu6は感光体u3に圧接されている。
ここで、黒トナーは、導電性のカーボンブラックが着色剤として用いられるため、カーボンブラックのポリエステル樹脂中における分散性を高めて電気抵抗や誘電率をカラートナーに近づけることが有利である。本発明者らは、黒トナーの酸価を特定の範囲に設定することによりカーボンブラックの分散性が高まることを見出した。メカニズムは明らかではないが、酸価を特定の範囲に設定したポリエステル樹脂粒子とカーボンブラック粒子の凝集スピードが高い精度で一致したと推察される。一方、カラートナーに黒トナーと同程度の高酸価のポリエステル樹脂を用いると、帯電量の上昇がとどまらず、画像濃度の低下を引き起こす問題があったが、本発明のカラートナーの酸価に設定すると、帯電量が安定するとともに、帯電の環境依存性も縮小し、転写特性が安定する。さらに、黒トナーとカラートナーの転写性が一致することにより、従来不安定だった黒トナーにより形成される墨入れ用のドットの形成が精度を増し、画像のがさつき感が解消して粒状性が向上したと推察される。
(1−1)非結晶性ポリエステル樹脂A1の分散液の調製
攪拌装置、窒素導入管、温度センサ、精留塔を備えた内容量5リットルのフラスコに、下記多価カルボン酸モノマー及び下記多価アルコールモノマーを合計3質量部仕込む。1時間かけて反応系を190℃まで上げ、反応系内が均一に攪拌されていることを確認した後、多価カルボン酸モノマーの全量に対し0.003質量%の触媒Ti(OBu)4を投入した。
(多価カルボン酸モノマー)
テレフタル酸: 12.50質量部
フマル酸: 13.90質量部
イソフタル酸: 0.55質量部
5−スルホイソフタル酸: 0.27質量部
トリメリット酸: 5.20質量部
(多価アルコールモノマー)
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンプロピレンオキサイド2モル付加物:76質量部
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンエチレンオキサイド2モル付加物
:24質量部
(i)測定条件
Transparency(透明度):Yes
Refractive Index(屈折率):1.59
Particle Dencity(粒子比重):1.05gm/cm3
Spherical Particles(球形粒子):Yes
(ii)溶媒条件
Refractive Index(屈折率):Yes
Viscosity(粘度):High(temp)0.797x10-3Pa・S
Low(temp)1.002x10-3Pa・S
上記非結晶性ポリエステル樹脂A1の分散液の調製において、多価カルボン酸モノマーを下記モノマーに変更した以外は同様の手順により、非結晶性ポリエステル樹脂A2の分散液を調製した。
(多価カルボン酸モノマー)
テレフタル酸: 12.17質量部
フマル酸: 13.49質量部
イソフタル酸: 0.53質量部
5−スルホイソフタル酸: 0.26質量部
トリメリット酸: 6.45質量部
得られた非結晶性ポリエステル樹脂A2の酸価は18.1mgKOH/gであった。また、分散液中の非結晶性ポリエステル樹脂A2粒子の体積基準のメディアン径は252nmであった。
上記非結晶性ポリエステテル樹脂A1の分散液の調製において、多価カルボン酸モノマーを下記モノマーに変更した以外は同様の手順により、非結晶性ポリエステル樹脂A3の分散液を調製した。
(多価カルボン酸モノマー)
テレフタル酸: 11.88質量部
フマル酸: 13.17質量部
イソフタル酸: 0.52質量部
5−スルホイソフタル酸: 0.26質量部
トリメリット酸: 7.41質量部
得られた非結晶性ポリエステル樹脂A3の酸価は20.1mgKOH/gであった。また、分散液中の非結晶性ポリエステル樹脂A3粒子の体積基準のメディアン径は248nmであった。
上記非結晶性ポリエステテル樹脂A1の分散液の調製において、多価カルボン酸モノマーを下記モノマーに変更した以外は同様の手順により、非結晶性ポリエステル樹脂A4の分散液を調製した。
(多価カルボン酸モノマー)
テレフタル酸: 11.59質量部
フマル酸: 12.85質量部
イソフタル酸: 0.50質量部
5−スルホイソフタル酸: 0.25質量部
トリメリット酸: 8.38質量部
得られた非結晶性ポリエステル樹脂A4の酸価は22.0mgKOH/gであった。また、分散液中の非結晶性ポリエステル樹脂A4粒子の体積基準のメディアン径は245nmであった。
上記非結晶性ポリエステテル樹脂A1の分散液の調製において、多価カルボン酸モノマーを下記モノマーに変更した以外は同様の手順により、非結晶性ポリエステル樹脂A5の分散液を調製した。
(多価カルボン酸モノマー)
テレフタル酸: 10.71質量部
フマル酸: 11.88質量部
イソフタル酸: 0.47質量部
5−スルホイソフタル酸: 0.23質量部
トリメリット酸: 11.31質量部
得られた非結晶性ポリエステル樹脂A5の酸価は28.0mgKOH/gであった。また、分散液中の非結晶性ポリエステル樹脂A5粒子の体積基準のメディアン径は240nmであった。
上記非結晶性ポリエステテル樹脂A1の分散液の調製において、多価カルボン酸モノマーを下記モノマーに変更した以外は同様の手順により、非結晶性ポリエステル樹脂A6の分散液を調製した。
(多価カルボン酸モノマー)
テレフタル酸: 9.22質量部
フマル酸: 10.22質量部
イソフタル酸: 0.40質量部
5−スルホイソフタル酸: 0.20質量部
トリメリット酸: 16.31質量部
得られた非結晶性ポリエステル樹脂A6の酸価は38.0mgKOH/gであった。また、分散液中の非結晶性ポリエステル樹脂A6粒子の体積基準のメディアン径は232nmであった。
上記非結晶性ポリエステル樹脂A1の分散液の調製において、多価カルボン酸モノマーを下記モノマーに変更した以外は同様の手順により、非結晶性ポリエステル樹脂B1の分散液を調製した。
(多価カルボン酸モノマー)
テレフタル酸: 8.76質量部
フマル酸: 9.72質量部
イソフタル酸: 0.38質量部
5−スルホイソフタル酸: 0.19質量部
トリメリット酸: 17.84質量部
上記非結晶性ポリエステテル樹脂A1の分散液の調製において、多価カルボン酸モノマーを下記モノマーに変更した以外は同様の手順により、非結晶性ポリエステル樹脂B2の分散液を調製した。
(多価カルボン酸モノマー)
テレフタル酸: 6.58質量部
フマル酸: 7.30質量部
イソフタル酸: 0.29質量部
5−スルホイソフタル酸: 0.14質量部
トリメリット酸: 25.13質量部
上記非結晶性ポリエステテル樹脂A1の分散液の調製において、多価カルボン酸モノマーを下記モノマーに変更した以外は同様の手順により、非結晶性ポリエステル樹脂B3の分散液を調製した。
(多価カルボン酸モノマー)
テレフタル酸: 4.65質量部
フマル酸: 5.15質量部
イソフタル酸: 0.20質量部
5−スルホイソフタル酸: 0.10質量部
トリメリット酸: 25.13質量部
上記非結晶性ポリエステテル樹脂A1の分散液の調製において、多価カルボン酸モノマーを下記モノマーに変更した以外は同様の手順により、非結晶性ポリエステル樹脂E1の分散液を調製した。
(多価カルボン酸モノマー)
テレフタル酸: 14.00質量部
フマル酸: 15.52質量部
イソフタル酸: 0.61質量部
5−スルホイソフタル酸: 0.30質量部
トリメリット酸: 0.32質量部
上記非結晶性ポリエステテル樹脂A1の分散液の調製において、多価カルボン酸モノマーを下記モノマーに変更した以外は同様の手順により、非結晶性ポリエステル樹脂E2の分散液を調製した。
(多価カルボン酸モノマー)
テレフタル酸: 13.30質量部
フマル酸: 14.75質量部
イソフタル酸: 0.58質量部
5−スルホイソフタル酸: 0.29質量部
トリメリット酸: 2.65質量部
上記非結晶性ポリエステテル樹脂A1の分散液の調製において、多価カルボン酸モノマーを下記モノマーに変更した以外は同様の手順により、非結晶性ポリエステル樹脂E3の分散液を調製した。
(多価カルボン酸モノマー)
テレフタル酸: 12.64質量部
フマル酸: 14.01質量部
イソフタル酸: 0.55質量部
5−スルホイソフタル酸: 0.27質量部
トリメリット酸: 4.87質量部
上記非結晶性ポリエステテル樹脂A1の分散液の調製において、多価カルボン酸モノマーを下記モノマーに変更した以外は同様の手順により、比較用非結晶性ポリエステル樹脂b1の分散液を調製した。
(多価カルボン酸モノマー)
テレフタル酸: 3.22質量部
フマル酸: 3.68質量部
イソフタル酸: 0.14質量部
5−スルホイソフタル酸: 0.07質量部
トリメリット酸: 36.07質量部
上記非結晶性ポリエステテル樹脂A1の分散液の調製において、多価カルボン酸モノマーを下記モノマーに変更した以外は同様の手順により、比較用非結晶性ポリエステル樹脂e1の分散液を調製した。
(多価カルボン酸モノマー)
テレフタル酸: 14.03質量部
フマル酸: 15.55質量部
イソフタル酸: 0.61質量部
5−スルホイソフタル酸: 0.30質量部
トリメリット酸: 0.23質量部
カーボンブラック(リーガル330R;キャボット社製)を固形分濃度12.5質量%となるようにイオン交換水中に分散させ、水系分散液を得た。これを黒の着色剤分散液Bkとした。
n−ドデシル硫酸ナトリウム11.5質量部をイオン交換水160質量部に添加し、攪拌、溶解させた溶液を調製した。この溶液を攪拌しながら、当該溶液中に下記イエローの着色剤を徐々に添加した。
(イエローの着色剤)
C.I.ピグメントイエロー74 :22.5質量部
C.I.ピグメントイエロー83 : 2.5質量部
次いで、撹拌装置クレアミックスWモーションCLM−0.8(エム・テクニック社製)を用いて、イエローの着色剤を添加した溶液の分散処理を行い、着色剤分散液Yeを得た。着色剤分散液Ye中の着色剤粒子の体積基準のメディアン径は126nmであった。
n−ドデシル硫酸ナトリウム11.5質量部をイオン交換水160質量部に添加し、攪拌、溶解させた溶液を調製した。この溶液を攪拌しながら、当該溶液中に下記マゼンタの着色剤を徐々に添加した。
(マゼンタの着色剤)
C.I.ピグメントレッド84 :17.0質量部
C.I.ピグメントレッド209 : 8.0質量部
次いで、撹拌装置クレアミックスWモーションCLM−0.8(エム・テクニック社製)を用いて、マゼンタの着色剤を添加した溶液の分散処理を行い、着色剤分散液Maを得た。着色剤分散液Ma中の着色剤粒子の体積基準のメディアン径は227nmであった。
n−ドデシル硫酸ナトリウム11.5質量部をイオン交換水160質量部に添加し、攪拌、溶解させた溶液を調製した。この溶液を攪拌しながら、当該溶液中に下記シアンの着色剤を徐々に添加した。
(シアンの着色剤)
C.I.ピグメントブルー76 :22.5質量部
C.I.ピグメントブルー15:3 : 2.5質量部
次いで、撹拌装置クレアミックスWモーションCLM−0.8(エム・テクニック社製)を用いて、シアンの着色剤を添加した溶液の分散処理を行い、着色剤分散液Cyを得た。着色剤分散液Cy中の着色剤粒子の体積基準のメディアン径は286nmであった。
クエン酸トリベヘネートワックス(融点83.2℃): 60質量部
イオン性界面活性剤(ネオゲンRK、第一工業製薬社製):5質量部
イオン交換水 :240質量部
上記成分を混合した溶液を95℃に加熱してウルトラタラックスT50(IKA社製)により十分に分散した。さらに、圧力吐出型ゴーリンホモジナイザーを用いて分散処理し、体積基準のメディアン径240nm、固形分量20質量%の離型剤分散液を得た。
(1)黒トナーK1の作製
非結晶性ポリエステル樹脂A1:1700質量部(固形分換算)
イオン交換水: 2100質量部
着色剤分散液: 250質量部
離型剤分散液: 500質量部
温度計、冷却管、窒素導入装置、攪拌装置が設けられたセパラブルフラスコに、上記成分を投入した。非結晶性ポリエステル樹脂A1はコア用ポリエステル樹脂として用いた。系内の温度を30℃に保った状態で水酸化ナトリウム水溶液(25質量%)を添加してpHを10に調整した。
円形度=(粒子像と同じ投影面積をもつ円の周囲長)/(粒子投影像の周囲長)
具体的には、界面活性剤を含有する水溶液にトナーを添加し、超音波分散を1分行った後、FPIA−2100(Sysmex社製)等の測定装置を用いてHPF(高倍率撮像)モードによってHPF検出数3000〜10000個の適正濃度で測定を行う。この範囲であれば、再現性のある同一測定値が得られる。
次いで、生成したトナー粒子の分散液を、バスケット型遠心分離器MARK III型(型式番号60×40;松本機械製作社製)により固液分離して、トナーのウェットケーキを形成した。以後、ろ液の電気伝導度の値が15μS/cm以下になるまでトナーの洗浄と固液分離を繰り返した。
上記黒トナーK1の作製において、コア用ポリエステル樹脂、シェル用ポリエステル樹脂を表2に示すように変更し、さらに着色剤分散液Bkに代えて着色剤分散液Yeを用いた以外は同様の手順により、イエロートナーY1〜Y4を作製した。
上記黒トナーK1の作製において、コア用ポリエステル樹脂、シェル用ポリエステル樹脂を表2に示すように変更し、さらに着色剤分散液Bkに代えて着色剤分散液Maを用いた以外は同様の手順により、マゼンタトナーM1〜M4を作製した。
上記黒トナーK1の作製において、コア用ポリエステル樹脂、シェル用ポリエステル樹脂を表2に示すように変更し、さらに着色剤分散液Bkに代えて着色剤分散液Cyを用いた以外は同様の手順により、シアントナーC1〜C4を作製した。
上記黒トナーK1の作製において、コア用ポリエステル樹脂、シェル用ポリエステル樹脂を表2に示すように変更した以外は同様の手順により、比較用黒トナーK7、K8を作製した。
上記黒トナーK1の作製において、コア用ポリエステル樹脂、シェル用ポリエステル樹脂を、表2に示すように変更し、さらに着色剤分散液Bkに代えて着色剤分散液Yeを用いた以外は同様の手順により、比較用イエロートナーY5、Y6を作製した。
上記黒トナーK1の作製において、コア用ポリエステル樹脂、シェル用ポリエステル樹脂を、表2に示すように変更し、さらに着色剤分散液Bkに代えて着色剤分散液Maを用いた以外は同様の手順により、比較用マゼンタトナーM5、M6を作製した。
上記黒トナーK1の作製において、コア用ポリエステル樹脂、シェル用ポリエステル樹脂を、表2に示すように変更し、さらに着色剤分散液Bkに代えて着色剤分散液Cyを用いた以外は同様の手順により、比較用シアントナーC5、C6を作製した。
フェライト粒子(体積基準のメディアン径50μm;パウダーテック社製)100質量部と、メタクリレート樹脂(一次粒子の体積基準のメディアン径85nm)2質量部とを、水平攪拌羽根式高速攪拌装置に入れ、攪拌羽根の周速が8m/sとなる条件で、水冷により混合槽内を35℃に制御し15分間混合した。その後、110℃まで昇温し、攪拌を2時間継続した。攪拌後、冷却し、105μmの篩を用いて分粒し、フェライトキャリア(樹脂被覆キャリア)を作製した。このフェライトキャリアを、作製した黒トナーK1〜K8、カラートナー(イエロートナーY1〜Y6、マゼンタトナーM1〜M6、シアントナーC1〜C6)のそれぞれと混合し、各トナーについてトナー濃度が7質量%である二成分系の静電荷像現像剤を調製した。
市販のデジタル複写機bizhub C6500(コニカミノルタビジネステクノロジーズ社製)に評価対象の各トナーの現像剤を搭載して、実施例1〜21、比較例1〜6の評価実験に用いた。実施例1〜21、比較例1〜6において、搭載した黒トナーとカラートナーとの組合せは下記表3に示す通りである。なお、上記デジタル複写機bizhub C6500は、現像剤のカートリッジを交換して使用できるトナーリサイクル方式の機種である。
実施例1〜21、比較例1〜6に係る黒トナー、カラートナーを用いて、6色のダルトーン(Web Safe Colorより)のパッチ画像をプリンタモードで画像形成した。6色のカラーコードは、#996666、#999966、#669966、#669999、#666699、#996699である。画像形成されたそれぞれのカラー画像を観察し、カラー画像の粒状性を総合的に評価した。粒状性とは画像の荒れや不均一さをいう。画像形成は、温度30℃、湿度81%RHの環境と、温度10℃、湿度10%RHの環境の2環境において行い、それぞれの環境下で得られたカラー画像の粒状性を下記評価基準により評価した。
◎:ルーペ(倍率10倍)を用いて観察しても、きめが細かく、均一なハーフトーンが再現されている。
○:肉眼ではほとんど判別できないが、ルーペで観察すると若干荒れがある。
△:肉眼により荒れがあることが判別できるが、許容範囲内である。
×:肉眼により荒れがひどく、がさついていることが認められる。
実施例1〜21、比較例1〜6に係る黒トナー、カラートナーを用いて、8色のソフトトーン(Web Safe Colorより)のパッチ画像をプリンタモードで画像形成した。8色のカラーコードは、#cc6666、#cc9966、#cccc66、#99cc66、#66cc66、#66cc99、#66cccc、#6699ccである。画像形成されたそれぞれのカラー画像を観察し、カラー画像の粒状性を総合的に評価した。画像形成は、温度30℃、湿度81%RHの環境と、温度10℃、湿度10%RHの環境の2環境において行い、それぞれの環境下で得られたカラー画像の粒状性を上記ダルトーンと同じ評価基準により評価した。
u2 現像装置
24 定着装置
Claims (3)
- 黒トナー及びカラートナーを用いるカラー画像形成方法において、
前記黒トナー及び前記カラートナーはコアシェル構造を有し、
前記黒トナーのコアに酸価が15〜40mgKOH/gのポリエステル樹脂が用いられ、前記黒トナーのシェルに酸価が40〜70mgKOH/gのポリエステル樹脂が用いられ、
前記カラートナーのコアに酸価が5〜15mgKOH/gのポリエステル樹脂が用いられるカラー画像形成方法。 - 前記カラートナーのシェルに酸価が40〜70mgKOH/gのポリエステル樹脂が用いられる請求項1に記載のカラー画像形成方法。
- 黒トナー及びカラートナーを搭載した現像装置を備え、前記現像装置により黒及びカラーのトナー画像を形成するカラー画像形成装置において、
前記黒トナー及び前記カラートナーはコアシェル構造を有し、
前記黒トナーのコアに酸価が15〜40mgKOH/gのポリエステル樹脂が用いられ、前記黒トナーのシェルに酸価が40〜70mgKOH/gのポリエステル樹脂が用いられ、
前記カラートナーのコアに酸価が5〜15mgKOH/gのポリエステル樹脂が用いられるカラー画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009055924A JP2010210845A (ja) | 2009-03-10 | 2009-03-10 | カラー画像形成方法及びカラー画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009055924A JP2010210845A (ja) | 2009-03-10 | 2009-03-10 | カラー画像形成方法及びカラー画像形成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010210845A true JP2010210845A (ja) | 2010-09-24 |
Family
ID=42971093
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009055924A Pending JP2010210845A (ja) | 2009-03-10 | 2009-03-10 | カラー画像形成方法及びカラー画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010210845A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012194515A (ja) * | 2011-02-28 | 2012-10-11 | Ricoh Co Ltd | 静電画像形成用トナー及びトナー用樹脂 |
Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000131879A (ja) * | 1998-10-23 | 2000-05-12 | Canon Inc | トナー |
JP2004264542A (ja) * | 2003-02-28 | 2004-09-24 | Toshiba Tec Corp | 現像剤、及びこれを用いた画像形成装置 |
JP2005266317A (ja) * | 2004-03-18 | 2005-09-29 | Fuji Xerox Co Ltd | 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用トナーの製造方法、静電荷像現像剤及び画像形成方法 |
JP2007086211A (ja) * | 2005-09-20 | 2007-04-05 | Fuji Xerox Co Ltd | 静電荷像現像用トナー及びその製造方法、静電荷像現像剤並びに画像形成方法 |
JP2007279689A (ja) * | 2006-03-17 | 2007-10-25 | Ricoh Co Ltd | トナー及びその製造方法 |
JP2008090054A (ja) * | 2006-10-03 | 2008-04-17 | Fuji Xerox Co Ltd | カラートナーセット、静電潜像現像剤セット、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 |
JP2008129282A (ja) * | 2006-11-20 | 2008-06-05 | Seiko Epson Corp | トナー |
JP2010191043A (ja) * | 2009-02-17 | 2010-09-02 | Konica Minolta Business Technologies Inc | トナー及びトナーの製造方法 |
-
2009
- 2009-03-10 JP JP2009055924A patent/JP2010210845A/ja active Pending
Patent Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000131879A (ja) * | 1998-10-23 | 2000-05-12 | Canon Inc | トナー |
JP2004264542A (ja) * | 2003-02-28 | 2004-09-24 | Toshiba Tec Corp | 現像剤、及びこれを用いた画像形成装置 |
JP2005266317A (ja) * | 2004-03-18 | 2005-09-29 | Fuji Xerox Co Ltd | 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用トナーの製造方法、静電荷像現像剤及び画像形成方法 |
JP2007086211A (ja) * | 2005-09-20 | 2007-04-05 | Fuji Xerox Co Ltd | 静電荷像現像用トナー及びその製造方法、静電荷像現像剤並びに画像形成方法 |
JP2007279689A (ja) * | 2006-03-17 | 2007-10-25 | Ricoh Co Ltd | トナー及びその製造方法 |
JP2008090054A (ja) * | 2006-10-03 | 2008-04-17 | Fuji Xerox Co Ltd | カラートナーセット、静電潜像現像剤セット、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 |
JP2008129282A (ja) * | 2006-11-20 | 2008-06-05 | Seiko Epson Corp | トナー |
JP2010191043A (ja) * | 2009-02-17 | 2010-09-02 | Konica Minolta Business Technologies Inc | トナー及びトナーの製造方法 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012194515A (ja) * | 2011-02-28 | 2012-10-11 | Ricoh Co Ltd | 静電画像形成用トナー及びトナー用樹脂 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US8142971B2 (en) | Electrostatic charge developer, electrostatic charge image developer cartridge, process cartridge, and image forming apparatus | |
JP2008281882A (ja) | トナー、並びにこれを用いた画像形成装置及び画像形成方法 | |
JP6168086B2 (ja) | 静電潜像現像用二成分現像剤 | |
JP2016133618A (ja) | 静電潜像現像用二成分現像剤 | |
JP2008233333A (ja) | 二成分現像剤 | |
JP2016224339A (ja) | 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法 | |
JP5531697B2 (ja) | 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び、画像形成方法 | |
US11188004B2 (en) | Electrostatic image developing toner, electrostatic image developer, toner cartridge, process cartridge, image forming apparatus, and image forming method | |
JP5439845B2 (ja) | トナー及びトナーの製造方法 | |
JP2010019970A (ja) | 電子写真用トナー、電子写真用現像剤及び画像形成方法 | |
JP2018045023A (ja) | フルカラー画像形成方法及び二成分現像剤セット | |
JP2010210845A (ja) | カラー画像形成方法及びカラー画像形成装置 | |
JP2009198954A (ja) | 静電荷像現像用トナー、フルカラートナーキット、画像形成方法 | |
JP2021047321A (ja) | 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法 | |
CN103995444B (zh) | 紫色调色剂、显影剂和调色剂组 | |
US10754268B1 (en) | Toner for electrostatic image development, electrostatic image developer, and toner cartridge | |
JP6784152B2 (ja) | 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法 | |
JP2009258688A (ja) | 静電荷像現像用トナー、フルカラートナーキット、画像形成方法 | |
JP2018054706A (ja) | 静電荷像現像用トナーセット、静電荷像現像剤セット、トナーカートリッジセット、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法 | |
JP2017181892A (ja) | オートリファイニング現像方式における補給用キャリアおよび補給用二成分現像剤ならびに画像形成方法 | |
JP2023174245A (ja) | 静電荷像現像用グリーントナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法 | |
JP5961920B2 (ja) | 顔料、静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置および画像形成方法 | |
JP6578638B2 (ja) | ビニル/ポリエステル樹脂複合粒子、静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法 | |
CN115390397A (zh) | 静电图像显影用调色剂、静电图像显影剂、调色剂盒、处理盒和图像形成装置 | |
CN111722487A (zh) | 静电荷像显影剂及处理盒 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20110921 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20130319 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130402 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20130416 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20130730 |