しかしながら、上記従来技術の印刷装置では、たとえば携帯電話機などに記憶されているメモ帳などの文字情報を受信して適宜文字合成をおこない印刷出力することについてはあまり想定されていないと考えられる。このため、文字合成に用いる文字情報を印刷装置が読み取る前段階で、手書きによって文字を原稿に記載したり、キーボードなどの入力装置によって原稿に印刷する文字を入力したりする作業が必要となり、ユーザは文字情報を作成するための繁雑な作業を強いられてしまうという問題点があった。
この発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、携帯情報端末から文字情報を受信して画像データに合成する印刷制御装置、印刷制御方法、印刷制御プログラム、および記録媒体を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、この発明にかかる印刷制御装置は、メディアに記憶された画像データを取得する取得手段と、前記取得手段によって取得された前記画像データのイメージ画像上に合成すべき文字情報の文字入力領域を指定するための文字合成シートを読み込む読込手段と、前記読込手段によって読み込まれた前記文字合成シートに指定された前記文字入力領域を検出し、前記取得手段によって取得された前記画像データのイメージ画像上に検出した前記文字入力領域を設定する領域設定手段と、前記領域設定手段によって設定された前記文字入力領域に対して前記文字情報を入力するために携帯情報端末からの文字情報を受信する受信手段と、前記領域設定手段によって前記画像データのイメージ画像上に設定された前記文字入力領域に前記受信手段によって受信された前記文字情報を埋め込み合成する合成処理手段と、前記合成処理手段によって合成処理された前記画像データを印刷するための制御をおこなう印刷制御手段と、を備えることを特徴とする。
この発明の印刷制御装置によれば、文字入力領域が指定された文字合成シートを読み込んで、画像データのイメージ画像上に指定された文字入力領域を設定することで、取得した画像データのイメージ画像上の文字入力領域に携帯情報端末から受信した文字情報が埋め込み合成される。
これにより、携帯情報端末から文字情報を送信するといった簡単な作業で印刷制御装置に対して文字情報を提供することができ、画像データに合成する文字情報を作成する際に文字入力などの繁雑な作業をおこなうことなく簡単に文字合成をおこなうことができる。
また、取得した画像データのイメージ画像上に文字合成シートによって任意に文字入力領域を設定することができ、文字合成処理に対するユーザの自由度を向上させることができる。
また、この発明の印刷制御装置の前記領域設定手段は、読み込んだ前記文字合成シートによって指定された前記文字入力領域を一つまたは複数検出した場合に、前記取得手段によって取得された前記画像データのイメージ画像上に検出した一つまたは複数の前記文字入力領域を設定し、この発明の印刷制御装置は、前記領域設定手段によって前記文字入力領域が複数設定されている場合に、前記受信手段によって受信された前記文字情報を任意の文字入力領域に対して入力するための対応付けをおこなう文字情報処理手段を備え、前記合成処理手段は、前記文字情報処理手段によって対応付けされた対応付け結果に基づいて、それぞれの前記文字入力領域に前記文字情報を埋め込み合成することを特徴とする。
このため、読み込んだ文字合成シートによって指定された文字入力領域を一つまたは複数検出した場合に、取得した画像データのイメージ画像上に検出した一つまたは複数の文字入力領域が設定され、文字入力領域が複数設定されている場合に、文字情報をどの文字入力領域に対して入力するかの対応付けがおこなわれ、対応付け結果に基づいて、文字情報が埋め込み合成される。
これにより、複数の文字入力領域に対しても、所望の文字情報を適応的に埋め込み合成することができる。
また、この発明の印刷制御装置の前記領域設定手段は、読み込んだ前記文字合成シートによって指定された前記文字入力領域をあらわす色を複数検出した場合に、当該色ごとに複数の前記文字入力領域を設定し、前記文字情報処理手段は、前記領域設定手段によって設定された複数の前記文字入力領域の前記色ごとに、前記合成処理手段によって埋め込み合成される前記文字情報の文字色を設定することを特徴とする。
このため、文字入力領域をあらわす色を複数検出した場合に、色ごとに複数の文字入力領域が設定され、設定された複数の文字入力領域の色ごとに、埋め込み合成される文字情報の文字色が設定(彩色)される。
これにより、文字入力領域に埋め込み合成される文字情報の文字色を別途指定などすることなく設定することができる。
また、この発明の印刷制御装置の前記文字情報処理手段は、前記受信手段によって受信された前記文字情報を、前記領域設定手段によって前記色ごとに設定された複数の前記文字入力領域に対して、前記合成処理手段によって前記色ごとにあらかじめ設定された順番で埋め込み合成するように対応付けをおこなうことを特徴とする。
このため、受信された文字情報は、色ごとに設定された複数の文字入力領域に対して、色ごとにあらかじめ設定された順番で埋め込み合成されるように対応付けされる。
これにより、文字合成シートによって色ごとに複数の文字入力領域が指定された場合に、携帯情報端末から受信した文字情報をどの文字入力領域に対して入力するかの順番を別途指定などすることなく対応付けすることができる。
また、この発明の印刷制御装置は、前記取得手段によって取得された前記画像データのイメージ画像を重ねて表示する前記文字合成シートを印刷出力する印刷手段を備えることを特徴とする。
このため、取得された画像データのイメージ画像は、文字合成シートに重ねて表示された状態で印刷出力される。
これにより、画像データのイメージ画像が重ねて表示された文字合成シートを用いて、イメージ画像上の任意の位置に文字入力領域の指定をおこなうことができる。
また、この発明の印刷制御装置の前記合成処理手段は、前記領域設定手段によって設定された前記文字入力領域の大きさおよび前記受信手段によって受信された前記文字情報の文字サイズに基づいて、埋め込み合成する文字情報の文字サイズを変更することを特徴とする。
このため、携帯情報端末から受信した文字情報は、文字合成の際に、文字入力領域の大きさおよび文字情報の文字サイズに基づいて、埋め込み合成する文字情報の文字サイズが変更される。
これにより、文字合成の際に、文字入力領域に埋め込み合成される文字情報の文字サイズを、文字入力領域の大きさにあわせてフィッティングすることができる。
また、この印刷制御装置の前記印刷制御手段は、前記読込手段によって読み込まれた前記文字合成シートに指定された印刷に関する情報に基づいて、前記画像データを印刷するための制御をおこなうことを特徴とする。
このため、合成処理された画像データを印刷する際に、文字合成シートに指定された印刷に関する情報に基づいて、画像データを印刷するための制御がおこなわれる。
これにより、合成処理された画像データを印刷するために、印刷に関する情報を別途指定などすることなく印刷をおこなうことができる。
さらに、この発明にかかる印刷制御方法は、メディアに記憶された画像データを取得する取得工程と、前記取得工程によって取得された前記画像データのイメージ画像上に合成すべき文字情報の文字入力領域を指定するための文字合成シートを読み込む読込工程と、前記読込工程によって読み込まれた前記文字合成シートに指定された前記文字入力領域を検出し、前記取得工程によって取得された前記画像データのイメージ画像上に検出した前記文字入力領域を設定する領域設定工程と、前記領域設定工程によって設定された前記文字入力領域に対して前記文字情報を入力するために携帯情報端末からの文字情報を受信する受信工程と、前記領域設定工程によって前記画像データのイメージ画像上に設定された前記文字入力領域に前記受信工程によって受信された前記文字情報を埋め込み合成する合成処理工程と、前記合成処理工程によって合成処理された前記画像データを印刷するための制御をおこなう印刷制御工程と、を含んだことを特徴とする。
この発明の印刷制御方法によれば、文字入力領域が指定された文字合成シートを読み込んで、画像データのイメージ画像上に指定された文字入力領域を設定することで、取得した画像データのイメージ画像上の文字入力領域に携帯情報端末から受信した文字情報が埋め込み合成される。
これにより、携帯情報端末から文字情報を送信するといった簡単な作業で文字情報を利用することができ、画像データに合成する文字情報を作成する際に文字入力などの繁雑な作業をおこなうことなく簡単に文字合成をおこなうことができる。
また、取得した画像データのイメージ画像上に文字合成シートによって任意に文字入力領域を設定することができ、文字合成処理に対するユーザの自由度を向上させることができる。
また、この発明の印刷制御方法の前記領域設定工程は、読み込んだ前記文字合成シートによって指定された前記文字入力領域を一つまたは複数検出した場合に、前記取得工程によって取得された前記画像データのイメージ画像上に検出した一つまたは複数の前記文字入力領域を設定し、この発明の印刷制御方法は、前記領域設定工程によって前記文字入力領域が複数設定されている場合に、前記受信工程によって受信された前記文字情報を任意の文字入力領域に対して入力するための対応付けをおこなう文字情報処理工程を備え、前記合成処理工程は、前記文字情報処理工程によって対応付けされた対応付け結果に基づいて、それぞれの前記文字入力領域に前記文字情報を埋め込み合成することを特徴とする。
このため、読み込んだ文字合成シートによって指定された文字入力領域を一つまたは複数検出した場合に、取得した画像データのイメージ画像上に検出した一つまたは複数の文字入力領域が設定され、文字入力領域が複数設定されている場合に、文字情報をどの文字入力領域に対して入力するかの対応付けがおこなわれ、対応付け結果に基づいて、文字情報が埋め込み合成される。
これにより、複数の文字入力領域に対しても、所望の文字情報を適応的に埋め込み合成することができる。
また、この発明の印刷制御方法の前記領域設定工程は、読み込んだ前記文字合成シートによって指定された前記文字入力領域をあらわす色を複数検出した場合に、当該色ごとに複数の前記文字入力領域を設定し、前記文字情報処理工程は、前記領域設定工程によって設定された複数の前記文字入力領域の前記色ごとに、前記合成処理工程によって埋め込み合成される前記文字情報の文字色を設定することを特徴とする。
このため、文字入力領域をあらわす色を複数検出した場合に、色ごとに複数の文字入力領域が設定され、設定された複数の文字入力領域の色ごとに、埋め込み合成される文字情報の文字色が設定(彩色)される。
これにより、文字入力領域に埋め込み合成される文字情報の文字色を別途指定などすることなく設定することができる。
また、この発明の印刷制御方法の前記文字情報処理工程は、前記受信工程によって受信された前記文字情報を、前記領域設定工程によって前記色ごとに設定された複数の前記文字入力領域に対して、前記合成処理工程によって前記色ごとにあらかじめ設定された順番で埋め込み合成するように対応付けをおこなうことを特徴とする。
このため、受信された文字情報は、色ごとに設定された複数の文字入力領域に対して、色ごとにあらかじめ設定された順番で埋め込み合成されるように対応付けされる。
これにより、文字合成シートによって色ごとに複数の文字入力領域が指定された場合に、携帯情報端末から受信した文字情報をどの文字入力領域に対して入力するかの順番を別途指定などすることなく対応付けすることができる。
また、この発明の印刷制御方法は、前記取得工程によって取得された前記画像データのイメージ画像を重ねて表示する前記文字合成シートを印刷出力する印刷工程を備えることを特徴とする。
このため、取得された画像データのイメージ画像は、文字合成シートに重ねて表示された状態で印刷出力される。
これにより、画像データのイメージ画像が重ねて表示された文字合成シートを用いて、イメージ画像上の任意の位置に文字入力領域の指定をおこなうことができる。
また、この発明の印刷制御方法の前記合成処理工程は、前記領域設定工程によって設定された前記文字入力領域の大きさおよび前記受信工程によって受信された前記文字情報の文字サイズに基づいて、埋め込み合成する文字情報の文字サイズを変更することを特徴とする。
このため、携帯情報端末から受信した文字情報は、文字合成の際に、文字入力領域の大きさおよび文字情報の文字サイズに基づいて、埋め込み合成する文字情報の文字サイズが変更される。
これにより、文字合成の際に、文字入力領域に埋め込み合成される文字情報の文字サイズを、文字入力領域の大きさにあわせてフィッティングすることができる。
また、この印刷制御方法の前記印刷制御工程は、前記読込工程によって読み込まれた前記文字合成シートに指定された印刷に関する情報に基づいて、前記画像データを印刷するための制御をおこなうことを特徴とする。
このため、合成処理された画像データを印刷する際に、文字合成シートに指定された印刷に関する情報に基づいて、画像データを印刷するための制御がおこなわれる。
これにより、合成処理された画像データを印刷するために、印刷に関する情報を別途指定などすることなく印刷をおこなうことができる。
また、この発明の印刷制御プログラムは、上述した印刷制御方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。
このため、この発明の印刷制御プログラムを実行することにより、上述した印刷制御方法によって得られる動作がコンピュータによって実現される。
これにより、上述した印刷制御方法の実現によって得られる各種効果を奏することができる。
さらに、この発明の記録媒体は、上述した印刷制御プログラムをコンピュータに読み取り可能に記録している。
このため、記録された印刷制御プログラムをコンピュータによって読み取らせ、実行させることによって、上述した印刷制御プログラムの実行によって得られる各種動作が実現される。
これにより、上述した印刷制御プログラムの実行によって得られる各種効果を奏することができる。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる印刷制御装置、印刷制御方法、印刷制御プログラム、および記録媒体の好適な実施の形態を詳細に説明する。
図1は、この実施の形態における印刷制御装置の機能的構成の一例を示すブロック図である。この実施の形態における印刷制御装置は、取得部101と、読込部102と、領域設定部103と、受信部104と、合成処理部105と、印刷制御部106と、文字情報処理部107と、を備えて構成され、さらに表示部108と、印刷部109と、を備え、たとえばスキャナなどの読込部102によって文字合成のための文字合成シートを読み込むとともに、携帯電話機やPDA(Personal Digital Assistance)などの携帯情報端末111からメモ帳などの文字情報を受信する。なお、文字情報は、たとえば汎用のvNote形式でフォーマットされたものを用いることができる。
取得部101は、外部のメディアなどに記憶された画像データを取得する。読込部102は、取得部101によって取得された画像データのイメージ画像上に合成すべき文字情報の文字入力領域を指定するための文字合成シートを読み込む。なお、文字合成シートにおける文字入力領域の指定は、手書きによるものが挙げられるが、その他、印刷などの他の方式によって指定するようにしてもよい。また、読込部102が読み込む文字合成シートは、たとえばあらかじめ印刷出力されたものが挙げられるが、これに限定されるものではない。また、読込部102によって文字合成シートを読み込む方式も、光学的なものに限定されるものではない。
領域設定部103は、読込部102によって読み込まれた文字合成シートに指定された文字入力領域を検出し、取得部101によって取得された画像データのイメージ画像上に検出した文字入力領域を設定する。また、領域設定部103は、読込部102によって読み込まれた文字合成シートに指定された文字入力領域を一つまたは複数検出した場合に、取得部101によって取得された画像データのイメージ画像上に検出した一つまたは複数の文字入力領域を設定する。
また、この領域設定部103は、検出した文字入力領域を所定範囲(たとえば、検出した大きさの±1.5倍の範囲)内で、拡大したり縮小したりして設定するようにしてもよい。このようにすれば、文字情報をフィッティングする際に、より柔軟に対応することができる。また、領域設定部103は、読込部102によって読み込まれた文字合成シートに指定された文字入力領域をあらわす色を複数検出した場合に、この色ごとに複数の文字入力領域を設定する。受信部104は、領域設定部103によって設定された文字入力領域に対して文字情報を入力するために携帯情報端末111からの文字情報を受信する。
合成処理部105は、領域設定部103によって画像データのイメージ画像上に設定された文字入力領域に受信部104によって受信された文字情報を埋め込み合成する。また、合成処理部105は、領域設定部103によって設定された文字入力領域の大きさおよび受信部104によって受信された文字情報の文字サイズに基づいて、たとえば文字入力領域への入力可能文字数を算出するとともに、埋め込み合成する文字情報の文字サイズを変更する。なお、たとえば算出された入力可能文字数を超えて文字情報が受信された場合に、文字情報の文字サイズを変更するようにしてもよい。
印刷制御部106は、印刷部109を制御して、合成処理部105によって合成処理された画像データを印刷するための制御をおこなう。また、印刷制御部106は、読込部102によって読み込まれた文字合成シートに指定された印刷に関する情報に基づいて、画像データを印刷するための制御をおこなう。文字情報処理部107は、領域設定部103によって文字入力領域が複数設定されている場合に、受信部104によって受信された文字情報を任意の文字入力領域に対して入力するための対応付けをおこなう。この場合、合成処理部105は、文字情報処理部107によって対応付けされた対応付け結果に基づいて、文字入力領域に文字情報を埋め込み合成する。
また、文字情報処理部107は、領域設定部103によって設定された複数の文字入力領域の色ごとに、合成処理部105によって埋め込み合成される文字情報の文字色を設定する。また、文字情報処理部107は、受信部104によって受信された文字情報を、領域設定部103によって色ごとに設定された複数の文字入力領域に対して、合成処理部105によって色ごとにあらかじめ設定された順番で埋め込み合成するように対応付けをおこなう。
表示部108は、たとえば読込部102によって読み込まれた文字合成シートの内容に関する情報や、取得部101によって取得された画像データや、合成処理部105によって合成処理された画像データのイメージ画像などを表示画面に表示する。印刷部109は、印刷制御部106からの制御命令にしたがい、合成処理部105によって合成処理された画像データを印刷出力する。また、印刷部109は、取得部101によって取得された画像データをそのまま印刷出力するようにしてもよい。また、印刷部109は、印刷制御部106からの制御命令にしたがい、取得部101によって取得された画像データのイメージ画像を重ねて表示する文字合成シートを印刷出力してもよい。
図2は、読込部102によって印刷制御装置に読み込まれ、領域設定部103によって参照される文字合成シートの一例を示す説明図である。読込部102によって読み込まれる文字合成シート200には、取得部101によって取得された画像データのイメージ画像をはめ込む画像領域201と、印刷に関する情報(たとえば、印刷する用紙を選択したり、印刷する枚数を指定したりする情報、以下、「印刷情報」とする。)を指定する印刷情報指定領域210と、が設けられ、画像領域201上に、たとえば手書きによって、携帯情報端末111から送信され受信部104によって受信された文字情報を入力するための複数の文字入力領域202a,202bが所定位置にレイアウト指定されている。したがって、ユーザは印刷情報や、文字入力領域202a,202bの位置や大きさを任意に指定することができる。
領域設定部103は、このように指定された複数の文字入力領域202a,202bを検出(認識)し、画像領域201上に複数の文字入力領域202a,202bを設定する。ここでは、複数の文字入力領域202a,202bがレイアウト設定されているが、文字入力領域は一つまたは三つ以上であってもよい。また、各文字入力領域202a,202bは、ペンなどによって四角くマーキングされ指定されているが、その他、領域設定部103によって認識し設定することができる形状であれば、これに限定されるものではない。
なお、領域設定部103は、このように文字合成シート200によって複数の文字入力領域202a,202bが指定されている場合、これら複数の文字入力領域202a,202bを画像データのイメージ画像上に設定する。また、領域設定部103は、各文字入力領域202a,202bを所定範囲(たとえば、検出した大きさの±1.5倍の範囲)内で、拡大したり縮小したりして設定するようにしてもよい。さらに、領域設定部103は、文字合成シート200の各文字入力領域202a,202bをあらわす色が複数ある場合(たとえば、文字入力領域202aが赤く、文字入力領域202bが黒く指定されている場合)に、この色ごとに文字入力領域202a,202bを設定する。
そして、この場合、文字情報処理部107は、たとえば領域設定部103によって色ごとに設定された各文字入力領域202a,202bの色にあわせて、合成処理部105によって埋め込み合成される文字情報の文字色を設定する。したがって、文字入力領域202aの文字色は赤で、文字入力領域202bの文字色は黒と設定される。また、文字情報処理部107は、受信部104によって受信された文字情報を、領域設定部103によって色ごとに設定された各文字入力領域202a,202bに対して、合成処理部105によって色ごとにあらかじめ設定された順番(たとえば、赤の文字入力領域202aが一番目、黒の文字入力領域202bが二番目というような順番)で埋め込み合成するように対応付けをおこなう。
図3は、この実施の形態における印刷制御装置の一例を示すブロック図である。この実施の形態における印刷制御装置は、CPU301と、ROM302と、RAM303と、ユーザ操作部304と、表示部305と、通信インタフェース(I/F)306と、HDD307と、HD308と、記録媒体デコード部309と、記録媒体310と、を備えて構成され、たとえば後述するI/F306を介して接続された図示しないスキャナなどから文字合成シート200を読み込むとともに、携帯電話機やPDAなどの携帯情報端末111からメモ帳などの文字情報を受信する。なお、以降において、図1および図2を参照しながら説明をおこなうが、既に説明した部分と重複する箇所は同一の符号を附して説明を省略する。
CPU(Central Processing Unit)301は、所定の演算処理を実行する。ROM(Read Only Memory)302は、各種制御プログラムを格納する。ROM302に格納されたデータは、ユーザの操作によって書き換えることが可能ではあるが、電源OFFによって消去されることはないものとする。
CPU301は、たとえばROM302などに格納された制御プログラムに基づいて、I/F306を介して図示しないスキャナから読み込んだ文字合成シート200に基づいて、I/F306を介して外部のメディアなどから取得した画像データの画像イメージ上に検出した各文字入力領域202a,202bを設定し、I/F306を介して携帯情報端末111から受信した文字情報を各文字入力領域202a,202bに埋め込み合成する。また、CPU301は、印刷部109を制御して、合成処理した画像データの印刷をおこなう。
さらに、CPU301は、読み込んだ文字合成シート200によって指定された各文字入力領域202a,202bの大きさ(領域範囲)および受信した文字情報の文字サイズに基づいて、各文字入力領域202a,202bへの入力可能文字数を算出するとともに、埋め込み合成する文字情報の文字サイズを変更する。また、CPU301は、たとえば算出した入力可能文字数を超えて文字情報を受信した場合に、文字情報の文字サイズを変更する。また、CPU301は、各文字入力領域202a,202bに対して、受信した文字情報を適宜入力するための対応付けをおこなう。また、CPU301は、検出した各文字入力領域202a,202bを所定範囲(たとえば、検出した大きさの±1.5倍の範囲)内で、たとえば拡大したり縮小したりして設定する。これらの処理は、各文字入力領域202a,202bの大きさおよび文字情報の文字サイズ並びに文字数などに基づいておこなわれる。
対応付けは、たとえばつぎのようにおこなわれる。すなわち、文字合成シート200によって指定された各文字入力領域202a,202bに対する文字情報の入力順があらかじめ設定されている場合(たとえば、画像領域201の左側から右側、上側から下側の文字入力領域へと順番に入力するようにあらかじめ設定されている場合など)や、上述したように、色ごとにあらかじめ設定された順番で埋め込み合成する場合には、たとえば携帯情報端末111から文字情報を送信し、送信された文字情報を受信するごとに設定された入力順で文字情報を入力するように対応付けする。その他、たとえば携帯情報端末111から送信される文字情報に含まれる文字列の改行を示す情報や、文字列の先頭に付加された数字を示す情報などに基づいて、設定された入力順で文字情報を各文字入力領域202a,202bに対して入力するように対応付けするようにしてもよい。
このように対応付けをした場合、CPU301は、対応付け結果に基づいて、たとえば各文字入力領域202a,202bに順番に文字情報を埋め込み合成する。このように、この実施の形態では、CPU301によって領域設定手段(領域設定部103)、合成処理手段(合成処理部105)、印刷制御手段(印刷制御部106)および文字情報処理手段(文字情報処理部107)を実現する。
また、CPU301は、文字合成シート200によって色ごとに文字入力領域202a,202bが指定されている場合は、この色ごとに文字入力領域202a,202bを検出(識別)して設定する。そして、CPU301は、色ごとに文字入力領域202a,202bが設定された場合は、設定された各文字入力領域202a,202bの色にあわせて、埋め込み合成される文字情報の文字色を設定する。したがって、上述したように、たとえば文字入力領域202aが赤、文字入力領域202bが黒と指定されている場合は、それぞれの文字入力領域202a,202bに入力され埋め込み合成される文字情報の文字色は、赤、黒と設定される。
さらに、CPU301は、たとえば後述する表示部305を制御して、読み込まれた文字合成シート200の内容に関する情報や、取得された画像データや、合成処理された画像データなどを表示画面に表示する。なお、各種情報を表示する必要がない場合は、表示部305は、印刷制御装置に備えられていなくてもよい。また、CPU301は、表示部305を制御して、算出した文字情報の各文字入力領域202a,202bへの入力可能文字数を表示するようにしてもよい。このため、この実施の形態では、CPU301および表示部305によって表示手段(表示部108)を実現する。
RAM(Random Access Memory)303は、可変的なデータを書き換え自在に記憶し、CPU301のワークエリアとして機能する。RAM303は、電源OFFによって記憶されたデータが消去される揮発性のメモリであってもよいし、バッテリなどによってバックアップされることによる不揮発性のメモリとしてもよい。このRAM303は、たとえば記録媒体デコード部309を介して読み込んだ画像データや、記録媒体デコード部309やI/F306を介して取得した画像データや、I/F306を介して携帯情報端末111から受信した文字情報などを、たとえば一時的に記憶する。
ユーザ操作部304は、文字、数値、各種指示など、ユーザによって入力操作された情報をCPU301に対して出力する。ユーザ操作部304の構成としては、物理的な押下げ/非押下げを検出する押ボタンスイッチ、タッチパネル、キーボード、ジョイスティック、トラックボールなど公知の各種形態を採用することが可能である。このユーザ操作部304は、外部からの音声を入力するマイクを用いて、音声によって入力操作を行う形態としてもよい。
なお、このユーザ操作部304は、印刷制御装置本体に対して一体的に設けられていてもよいし、リモコンのように印刷制御装置に対して着脱可能で離間的に操作可能な形態であってもよい。ユーザ操作部304は、上述した各種形態のうちいずれか単一の形態で構成されていてもよいし、複数の形態で構成されていてもよい。ユーザは、ユーザ操作部304の形態に応じて適宜入力操作を行うことで情報を入力する。ユーザ操作部304の操作によって入力される情報として、たとえば合成処理される画像データの選択を指示する情報などが挙げられる。
ユーザ操作部304の形態として、たとえば、タッチパネルを採用する場合、このタッチパネルは表示部305の表示面側に積層して使用される。この場合、表示部305における表示タイミングとタッチパネル(ユーザ操作部304)に対する操作タイミングおよびその位置座標とを管理することによって、入力情報を認識する。ユーザ操作部304の形態として表示部305に積層されたタッチパネルを採用することにより、ユーザ操作部304を大型化することなく多くの情報入力を行うことができる。タッチパネルとしては、抵抗膜式、感圧式など公知の各種タッチパネルを用いることが可能である。
表示部305は、たとえば、CRT(Cathode Ray Tube)、TFT(Thin Film Transistor)液晶ディスプレイ、有機EL(Electroluminescence)ディスプレイ、プラズマディスプレイなどのディスプレイ装置を含む。表示部305は、具体的には、たとえば、図示しない映像I/Fや映像I/Fに接続された映像表示用のディスプレイ装置によって構成することができる。映像I/Fは、具体的には、たとえば、ディスプレイ装置全体の制御を行うグラフィックコントローラと、即時表示可能な画像情報を一時的に記憶するVRAM(Video RAM)などのバッファメモリと、グラフィックコントローラから出力される画像情報に基づいて、ディスプレイ装置を表示制御する制御ICやGPU(Graphics Processing Unit)などによって構成される。
表示部305には、アイコン、カーソル、メニュー、ウィンドウ、あるいは文字や画像などの各種情報が表示される。また、表示部305には、たとえば文字情報が合成処理された画像データのイメージ画像や、印刷情報で指定された印刷条件などの各種情報が表示される。なお、印刷情報で指定された印刷条件などの情報は、たとえばアイコンの形態で表示されており、ユーザ操作部304によってカーソルを操作しアイコンを指定することで、印刷条件などを別途指定することも可能である。
I/F306には、図示しない印刷装置(印刷部109)やスキャナ(読込部102)などが接続されている。公知の技術であるため図示および説明を省略するが、たとえば印刷装置は、用紙などの記録媒体上に画像を形成する画像形成エンジン、当該画像形成エンジンを通過するように用紙などの記録媒体を搬送する搬送モータ、および、この実施の形態の印刷制御装置との間で通信をおこなう通信I/Fなどを備えている。また、たとえばスキャナは、用紙などの記録媒体上に形成された画像を読み込んでイメージ画像を形成する画像形成エンジン、当該画像形成エンジンによって形成されたイメージ画像をこの実施の形態の印刷制御装置との間で通信する通信I/Fなどを備えている。
また、このI/F306は、通信I/Fの機能を備え、たとえばリモートコントロール機器などの他の機器と印刷制御装置との間で各種情報の送受信をおこなったり、たとえば携帯情報端末111との間で通信をおこなったり、インターネットなどのネットワーク網を介して図示しない外部のサーバとの間で通信をおこなったりする。
ここで、このI/F306における各種情報の送受信は、たとえば、有線、無線を問わずおこなわれる。このI/F306は、この実施の形態では、具体的には携帯情報端末111と印刷制御装置との間で、文字情報や文字情報の送信開始を示す情報(以下、「送信開始情報」とする)および文字情報の送信完了を示す情報(以下、「送信完了情報」とする)などの送受信をおこなう。この実施の形態のI/F306は、たとえば携帯電話機のように、図示しない基地局を介して通信サーバと通信をおこなう通信モジュールであってもよく、携帯情報端末111との間で直接無線通信をおこなう通信モジュールであってもよい。
ここで、I/F306による無線通信とは、通信の媒体となるワイヤ線を使用せずに、電波や赤外線、超音波などを用いておこなわれる通信のことをいう。無線通信を可能とする規格には、たとえば無線LAN(Local Area Network)、IrDA(Infrared Data Association)、HomeRF(Home Radio Frequency)、BlueToothなどの各種の技術があるが、この実施の形態においては公知の各種の無線通信技術を利用することができる。なお、ここでは、たとえば標準仕様やコストなどの面から、赤外線通信を好ましい一例として用いることができる。
この実施の形態の印刷制御装置は、I/F306および印刷装置やスキャナなどが備えるI/Fを介し、たとえば印刷装置に対して印刷用の印刷情報を出力するとともに、専用の駆動ドライバによって印刷装置を制御することで、印刷装置に対して印刷を行わせる。この実施の形態では、たとえばI/F306によって受信手段(受信部104)を実現し、印刷装置によって印刷手段(印刷部109)を実現し、スキャナによって読込手段(読込部102)を実現する。
HDD(Hard Disk Drive)307は、HD(Hard Disk)308に対する情報の読み取り/書き込みの制御を行う。なお、印刷制御プログラムが、たとえば、DVD(Digital Versatile Disk)、CD(Compact Disk)、CD−ROM(CD−R、CD−RW)、MO(Magneto−Optical disk)、メモリカードなどに記録されている場合、HDD307に代えて、これらに記録された情報の少なくとも読み取りが可能な専用のドライブ装置を用いることができる。
HD308は、各種制御プログラムや各種情報をコンピュータに読み取り可能に記録する。HD308は、HDD307による情報の書き込みを受け付けるとともに、書き込まれた情報を不揮発に記録する。この実施の形態のHD308には、後述する印刷制御装置の印刷制御処理の実行を実現する印刷制御プログラムが記録されている。これにより、この実施の形態では、HD308によってこの発明の記録媒体が実現される。また、この実施の形態のHD308には、印刷制御プログラムの実行に際して必要な各種の情報が記録されるメモリエリアが確保されている。
なお、印刷制御プログラムは、HD308に記録されているものに限らない。HD308に代えて、上述したDVD、CD、CD−ROM(CD−R、CD−RW)、MO、メモリカードなどに印刷制御プログラムが記録されていてもよい。印刷制御プログラムの実行に際し、DVD、CD、CD−ROM(CD−R、CD−RW)、MO、メモリカードなどに記録された印刷制御プログラムを用いる場合、印刷制御装置には、DVD、CD、CD−ROM(CD−R、CD−RW)、MO、メモリカードなどに記録された情報の読み取りが可能な専用の読取装置を設ける。
HD308には、たとえば印刷装置を駆動するための専用の駆動ドライバが格納されている。駆動ドライバは、I/F306を介して接続された印刷装置を動作させるためのソフトウェアによる処理で印刷装置を制御するための橋渡し的役割を担う。これに限らず、駆動ドライバを、たとえばファームウェアにより構成したり、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)により構成したりしてもよい。
記録媒体デコード部309は、たとえば記録媒体310に記録された画像データなどの各種情報の読み取りを制御する。なお、この発明を実現する記録媒体(この実施の形態ではHD308)と、記録媒体デコード部309が読み取り対象とする記録媒体310とは異なるものである。以降、記録媒体デコード部309が読み取り対象とする記録媒体310を記録メディアとして符号310を付して説明する。また、画像データは、記録媒体310に記録されたものに限られず、たとえば携帯情報端末111に記憶されたものや、I/F306を介して印刷制御装置に取得されたものなど、種々の形態のものを利用することができる。同様に、文字合成シート200も、スキャナなどによって読み込まれるものに限られず、たとえばI/F306を介して印刷制御装置に取得されたものなどを用いることもできる。
記録媒体デコード部309は、可搬性を有し、記録媒体デコード部309に対する着脱が可能な記録メディア310を読み取り対象とする。具体的に、記録メディア310は、たとえば、DVD、CD、CD−ROM(CD−R、CD−RW)、MO、メモリカードなどによって実現される。
記録メディア310が、たとえば、CD−ROM(CD−R、CD−RW)である場合、記録媒体デコード部309は、CD−ROMドライブによって実現される。CD−ROMドライブについては、公知の技術であるため、図示および説明を省略する。たとえば、DVD、CD、CD−ROM(CD−R、CD−RW)、MO、メモリカードなどによって記録メディア310を実現した場合には、これらの記録メディア310に対する情報の読み取りが可能なドライブ装置によって記録媒体デコード部309が実現される。
(印刷制御装置の処理手順)
図4は、この実施の形態における印刷制御装置の処理手順の一例を示すフローチャートである。図4を参照して、以下に、この実施の形態における印刷制御装置の処理手順について説明する。なお、以降において、主に図3の装置構成を参照しながら説明をおこなうが、既に説明した部分と重複する箇所は同一の符号を附して説明を省略する。
具体的に、図4に示す処理は、たとえば画像データのイメージ画像上に、文字合成シート200に手書きによって指定された複数の文字入力領域202a,202bが設定され、携帯情報端末111からの文字情報の受信順に各文字入力領域202a,202bへ順番に文字情報が入力され、文字入力領域202a,202bがそれぞれ赤、黒であらわされている(描かれている)ため、文字入力領域202a,202bに埋め込まれる文字情報の文字色もそれぞれ赤、黒となるように設定された場合の文字合成の処理で、図3に示した印刷制御装置のROM302、RAM303、HD308、記録媒体(記録メディア)310などに記憶(記録)された印刷制御プログラムをCPU301が実行することによって実現する。
印刷制御装置の処理手順は、まず、CPU301によって、たとえば記録媒体デコード部309を通じて記録媒体310や、I/F306を通じて外部から、任意の画像データを取得する(ステップS401)とともに、I/F306を介して接続されたスキャナなどによって文字合成のための文字合成シート200を読み込む(ステップS402)。つぎに、CPU301によって、読み込んだ文字合成シート200から文字入力領域202a,202bを検出し、文字合成シート200に基づいて、後述する各種設定処理をおこなう(ステップS403)とともに、後述する文字情報の合成処理をおこない(ステップS404)、印刷手段(印刷部109)を制御して、合成処理された画像データを印刷し(ステップS405)、出力する。これにより、本フローチャートによる一連の処理を終了する。ここで、上記ステップS403における各種設定処理について説明する。
図5は、上記ステップS403における各種設定処理の一例を示すフローチャートである。まず、CPU301によって、読み込んだ文字合成シート200の印刷情報指定領域210によって指定された印刷情報を認識し、印刷条件を設定する(ステップS501)。このステップS501においては、たとえば、印刷条件として、印刷する用紙を設定したり、印刷する枚数(部数)を設定したり、印刷する画像データのレイアウト(たとえば、画像データを画像領域201のどの位置にはめ込み、エフェクト処理をおこなうかなどのレイアウト)を設定したりする。
つぎに、CPU301によって、読み込んだ文字合成シート200の画像領域201上に、たとえば手書きなどにより指定された複数の文字入力領域202a,202bを検出し、取得した画像データのイメージ画像上に検出した複数の文字入力領域202a,202bを設定する(ステップS502)。このステップS502においては、たとえば文字合成シート200の画像領域201上に描かれた複数の文字入力領域202a,202bの位置や状態(たとえば、文字入力領域202a,202bが四角く囲まれているか、あるいは色ごとに分けて描かれているかなどの状態)を検出(認識)し、文字入力領域202a,202bを設定する。
なお、このステップS502における文字入力領域の設定処理では、たとえば上述したように、CPU301によって、各文字入力領域202a,202bをあらわす色が複数あるか否かを判断し、複数ある場合に色ごとに文字入力領域202a,202bを設定したり、色ごとに埋め込み合成される文字情報の文字色を設定したり、後述する文字情報の合成処理の結果を参照したりフィードバックさせたりして、各文字入力領域202a,202bの大きさを変更したりする各種設定処理がおこなわれてもよい。これにより、本フローチャートによる一連の処理を終了する。なお、上記ステップS501およびステップS502は、その順番を変えて実行するようにしてもよい。つぎに、上記ステップS404における文字情報の合成処理について説明する。
図6は、上記ステップS404における文字情報の合成処理の一例を示すフローチャートである。ここでは、複数の文字入力領域202a,202bのうち、主に文字入力領域202aへの文字情報の合成処理について説明する。まず、I/F306によって、携帯情報端末111から送信開始情報および送信完了情報とともに文字情報を受信する(ステップS601)。このステップS601において、文字情報を受信するときに、CPU301によって、表示部305の表示画面上にユーザに対する指示表示をおこなってもよい。ここで、指示表示は、具体的には、たとえば図示しないメッセージダイアログを表示部305の表示画面上に表示することによっておこなうことができる。メッセージダイアログには、たとえば『携帯から文字を送信してください。』という内容の指示文を表示する。
なお、指示文は一例であって、携帯情報端末111から文字情報を送信することを促す旨の内容であれば、いかなるもの(たとえば、イラストやアニメーションを用いたもの)であってもよい。また、指示文の表示に代えて、あるいは指示文の表示とともに、所定の指示音や音声メッセージを出力するようにしてもよい。
ステップS601において、文字情報を受信すると、CPU301によって、I/F306において適切に文字情報を受信したか否かを判定する(ステップS602)。このステップS602において、適切に文字情報を受信したと判定した場合(ステップS602:Yes)、たとえば文字合成シート200によって指定され、CPU301によって設定された文字入力領域202aの大きさおよび受信した文字情報の文字サイズに基づいて、文字入力領域202aへの入力可能文字数を算出する(ステップS603)。
このステップS603において、入力可能文字数を算出したときに、CPU301によって、表示部305の表示画面上にユーザに対する確認表示をおこなってもよい。ここで、確認表示は、具体的には、たとえば図示しないメッセージダイアログを表示部305の表示画面上に表示することによっておこなうことができる。メッセージダイアログには、たとえば『文字入力エリアへの入力可能文字数は20文字です。』という内容の確認文を表示する。
なお、確認文は一例であって、文字入力領域202aへの文字情報の入力可能文字数を報知する(知らせる)旨の内容であれば、いかなるもの(たとえば、イラストやアニメーションを用いたもの)であってもよい。また、確認文の表示に代えて、あるいは確認文の表示とともに、所定の確認音や音声メッセージを出力するようにしてもよい。
そして、CPU301は、I/F306によって、たとえば携帯情報端末111から、算出した入力可能文字数を超えて文字情報を受信したか否かを判断し(ステップS604)、入力可能文字数を超えて文字情報を受信したと判断した場合(ステップS604:Yes)、たとえば文字入力領域202aに収まるように、文字情報の文字サイズを変更する(ステップS605)。
ステップS605において、文字情報の文字サイズを変更したのち、およびステップS604において、入力可能文字数を超えて文字情報を受信していないと判断した場合(ステップS604:No)、CPU301によって、たとえばRAM303の所定記憶領域をワークエリアとして使用して、取得した画像データのイメージ画像上に設定された文字入力領域202aに文字情報を埋め込み合成する(ステップS606)。
このステップS606における合成処理は、具体的には、つぎのようにおこなわれる。たとえば、携帯情報端末111から受信した文字情報が『謹賀新年』を示す場合、上記ステップS502の文字入力領域の設定処理で設定された文字入力領域202aに『謹賀新年』という文字が赤色で埋め込み合成される。ここで、埋め込み合成される文字情報が入力可能文字数を超えて受信されていない場合でも、文字情報の文字サイズは、CPU301によって、文字入力領域202aの大きさにあわせて変更されてもよい。
一方、ステップS602において、適切に文字情報を受信していないと判定した場合(ステップS602:No)、CPU301によって、エラー警告表示として、たとえば表示部305の表示画面上にエラー警告文を表示し(ステップS607)、ステップS601に移行して文字情報を受信する。
ここで、エラー警告表示は、具体的には、たとえば図示しないメッセージダイアログを表示部305の表示画面上に表示することによっておこなうことができる。メッセージダイアログには、たとえば『エラーが発生しました。適切に文字を受信することができませんでした。』という内容のエラー警告文を表示するとともに、『確認』ボタンをあわせて表示する。このエラー警告表示は、たとえばステップS602において、適切に文字情報を受信していない場合のエラー警告の一例を示しており、これに限定されるものではない。
ステップS606において、文字情報の合成処理をおこなったのち、CPU301によって、すべての合成処理が終了したか否かを判定する(ステップS608)。すべての合成処理が終了したと判定した場合(ステップS608:Yes)、CPU301によって、印刷手段(印刷部109)に対して合成処理された画像データを出力する(ステップS609)。一方、すべての合成処理が終了していないと判定した場合(ステップS608:No)、ステップS601に移行して再び文字情報を受信し、ステップS601からステップS608までの処理を繰り返す。
ここでは、画像データのイメージ画像上に設定された文字入力領域202bに対する文字情報の合成処理が終了していないため、上述したことと同様に、ステップS601からステップS608までの処理が再びおこなわれる。なお、この場合、上記ステップS606での文字情報の合成処理において、文字入力領域202bには、文字情報が黒色で埋め込み合成される。以上により、本フローチャートによる一連の処理を終了する。なお、この実施の形態の印刷制御装置における上記のような処理によって文字合成された画像データを印刷出力すると、たとえば図7に示すような画像が印刷される。
図7は、文字合成され印刷された画像の一例を示す説明図である。図7において、印刷された画像700は、文字合成シート200によって指定された画像領域201にはめ込まれたイメージ画像701と、設定された文字入力領域202aに赤色で埋め込み合成された文字情報702aと、設定された文字入力領域202bに黒色で埋め込み合成された文字情報702bと、を合成処理して構成されている。このように、この実施の形態の印刷制御装置では、携帯情報端末111から文字情報を送信するだけで、すなわち、携帯情報端末111からの文字情報を受信するだけで、所定のレイアウトで文字情報が合成された画像を作成することができるとともに、文字情報を合成する文字入力領域202a,202bを任意に指定して文字合成をおこなうことができる。
以上説明したように、この発明の実施の形態の印刷制御装置によれば、文字入力領域が指定された文字合成シートを読み込んで、画像データのイメージ画像上に指定された文字入力領域を設定することで、取得した画像データのイメージ画像上の文字入力領域に携帯情報端末から受信した文字情報が埋め込み合成される。これにより、携帯情報端末から文字情報を送信するといった簡単な作業で印刷制御装置に対して文字情報を提供することができ、画像データに合成する文字情報を作成する際に文字入力などの繁雑な作業をおこなうことなく簡単に文字合成をおこなうことができる。また、取得した画像データのイメージ画像上に任意に文字入力領域を設定することができ、文字合成処理に対するユーザの自由度を向上させることができる。
また、この発明の実施の形態の印刷制御装置によれば、読み込んだ文字合成シートによって指定された文字入力領域を一つまたは複数検出した場合に、取得した画像データのイメージ画像上に検出した一つまたは複数の文字入力領域が設定され、文字入力領域が複数設定されている場合に、文字情報をどの文字入力領域に対して入力するかの対応付けがおこなわれ、対応付け結果に基づいて、文字情報が埋め込み合成される。これにより、複数の文字入力領域に対しても、所望の文字情報を適応的に埋め込み合成することができる。
また、この発明の実施の形態の印刷制御装置によれば、文字入力領域をあらわす色を複数検出した場合に、色ごとに複数の文字入力領域が設定され、設定された複数の文字入力領域の色ごとに、埋め込み合成される文字情報の文字色が設定(彩色)される。これにより、文字入力領域に埋め込み合成される文字情報の文字色を別途指定などすることなく設定することができる。
加えて、この発明の実施の形態の印刷制御装置によれば、受信された文字情報は、色ごとに設定された複数の文字入力領域に対して、色ごとにあらかじめ設定された順番で埋め込み合成されるように対応付けされる。これにより、文字合成シートによって色ごとに複数の文字入力領域が指定された場合に、携帯情報端末から受信した文字情報をどの文字入力領域に対して入力するかの順番を別途指定などすることなく対応付けすることができる。
また、この発明の実施の形態の印刷制御装置によれば、取得された画像データのイメージ画像は、文字合成シートに重ねて表示された状態で印刷出力される。これにより、画像データのイメージ画像が重ねて表示された文字合成シートを用いて、イメージ画像上の任意の位置に文字入力領域の指定をおこなうことができる。
また、この発明の実施の形態の印刷制御装置によれば、携帯情報端末から受信した文字情報は、文字合成の際に、文字入力領域の大きさおよび文字情報の文字サイズに基づいて、埋め込み合成する文字情報の文字サイズが変更される。これにより、文字合成の際に、文字入力領域に埋め込み合成される文字情報の文字サイズを、文字入力領域の大きさにあわせてフィッティングすることができる。
また、この発明の印刷制御装置によれば、合成処理された画像データを印刷する際に、文字合成シートに指定された印刷に関する情報に基づいて、画像データを印刷するための制御がおこなわれる。これにより、合成処理された画像データを印刷するために、印刷に関する情報を別途指定などすることなく印刷をおこなうことができる。
なお、この実施の形態では、別体で設けられた印刷装置やスキャナなどを用いる形態について説明したが、これに限るものではない。印刷装置やスキャナなどは、印刷制御装置と一体に設けられていてもよい。特に図示を省略するが、この場合、印刷制御装置は、I/F106を介さずに直接印刷装置を制御するとともに、図4〜図6における処理を実行する。
なお、本実施の形態で説明した印刷制御方法は、あらかじめ用意されたプログラムを、たとえば印刷制御装置に組み込まれたコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。
101 取得部、102 読込部、103 領域設定部、104 受信部、105 合成処理部、106 印刷制御部、107 文字情報処理部、111 携帯情報端末、301 CPU、302 ROM、303 RAM、304 ユーザ操作部、305 表示部、306 I/F、307 HDD、308 HD、309 記録媒体デコード部、310 記録媒体