しかしながら、上記従来技術の印刷装置では、たとえば携帯電話機などに記憶されているメモ帳などの文字情報を受信して適宜文字合成をおこない印刷出力することについてはあまり想定されていないと考えられる。このため、文字合成に用いる文字情報を印刷装置が読み取る前段階で、手書きによって文字を原稿に記載したり、キーボードなどの入力装置によって原稿に印刷する文字を入力したりする作業が必要となり、ユーザは文字情報を作成するための繁雑な作業を強いられてしまうという問題点があった。
この発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、携帯情報端末から文字情報を受信して画像データに合成する印刷制御装置、印刷制御方法、印刷制御プログラム、および記録媒体を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、この発明にかかる印刷制御装置は、画像データを取得する取得手段と、前記取得手段によって取得された前記画像データのイメージ画像上に文字情報を合成するための文字入力領域があらかじめ設定されたテンプレートを読み込む読込手段と、前記読込手段によって読み込まれた前記テンプレートの前記文字入力領域に対して前記文字情報を入力するために携帯情報端末からの文字情報を受信する受信手段と、前記読込手段によって読み込まれた前記テンプレートを用いて、前記取得手段によって取得された前記画像データのイメージ画像上の前記文字入力領域に前記受信手段によって受信された前記文字情報を埋め込み合成する合成処理手段と、前記合成処理手段によって合成処理された前記画像データを印刷するための制御をおこなう印刷制御手段と、を備えることを特徴とする。
この発明の印刷制御装置によれば、文字入力領域があらかじめ設定されたテンプレートを用いることで、取得した画像データのイメージ画像上の文字入力領域に携帯情報端末から受信した文字情報が埋め込み合成される。
これにより、携帯情報端末から文字情報を送信するといった簡単な作業で印刷制御装置に対して文字情報を提供することができ、画像データに合成する文字情報を作成する際に文字入力などの繁雑な作業をおこなうことなく文字合成をおこなうことができる。
また、この発明の印刷制御装置の前記読込手段によって読み込まれた前記テンプレートには一つまたは複数の前記文字入力領域があらかじめ設定され、この発明の印刷制御装置は、前記文字入力領域が複数設定されている場合に、前記受信手段によって受信された前記文字情報を任意の文字入力領域に対して入力するための対応付けをおこなう文字情報処理手段を備え、前記合成処理手段は、前記文字情報処理手段によって対応付けされた対応付け結果に基づいて、それぞれの前記文字入力領域に前記文字情報を埋め込み合成することを特徴とする。
このため、複数の文字入力領域が設定されている場合、文字情報をどの文字入力領域に対して入力するかの対応付けがおこなわれ、対応付け結果に基づいて、文字情報が埋め込み合成される。
これにより、複数の文字入力領域に対しても、所望の文字情報を適応的に埋め込み合成することができる。
また、この発明の印刷制御装置における前記合成処理手段は、前記読込手段によって読み込まれた前記テンプレートの前記文字入力領域にあらかじめ設定された前記文字情報の文字色にあわせて、埋め込み合成する文字情報の文字色を設定することを特徴とする。
このため、文字入力領域に埋め込み合成される文字情報は、文字入力領域にあらかじめ設定された文字色によって色付け(彩色)される。
これにより、文字入力領域に埋め込み合成される文字情報の文字色を別途指定などすることなく色付けすることができる。
また、この発明の印刷制御装置における前記合成処理手段は、前記読込手段によって読み込まれた前記テンプレートの前記文字入力領域の大きさおよび前記受信手段によって受信された前記文字情報の文字サイズに基づいて、埋め込み合成する文字情報の文字サイズを変更することを特徴とする。
このため、文字合成の際に、文字入力領域の大きさおよび文字情報の文字サイズに基づいて、埋め込み合成する文字情報の文字サイズが変更される。
これにより、文字合成の際に、文字入力領域に埋め込み合成される文字情報の文字サイズを、文字入力領域の大きさにあわせてフィッティングすることができる。
また、この発明の印刷制御装置は、前記合成処理手段によって合成処理された前記画像データを表示する表示手段を備えることを特徴とする。
このため、合成処理手段によって合成処理された画像データが、たとえばディスプレイなどの表示画面上に表示される。
これにより、ユーザに対して、合成処理された画像データのイメージ画像を表示して視認させることができる。
さらに、この発明にかかる印刷制御方法は、画像データを取得する取得工程と、前記取得工程によって取得された前記画像データのイメージ画像上に文字情報を合成するための文字入力領域があらかじめ設定されたテンプレートを読み込む読込工程と、前記読込工程によって読み込まれた前記テンプレートの前記文字入力領域に対して前記文字情報を入力するために携帯情報端末からの文字情報を受信する受信工程と、前記読込工程によって読み込まれた前記テンプレートを用いて、前記取得工程によって取得された前記画像データのイメージ画像上の前記文字入力領域に前記受信工程によって受信された前記文字情報を埋め込み合成する合成処理工程と、前記合成処理工程によって合成処理された前記画像データを印刷するための制御をおこなう印刷制御工程と、を含んだことを特徴とする。
この発明の印刷制御方法によれば、文字入力領域があらかじめ設定されたテンプレートを用いることで、取得した画像データのイメージ画像上の文字入力領域に携帯情報端末から受信した文字情報が埋め込み合成される。
これにより、携帯情報端末から文字情報を送信するといった簡単な作業で文字情報を利用することができ、画像データに合成する文字情報を作成する際に文字入力などの繁雑な作業をおこなうことなく文字合成をおこなうことができる。
また、この発明の印刷制御方法の前記読込工程によって読み込まれた前記テンプレートには一つまたは複数の前記文字入力領域があらかじめ設定され、この発明の印刷制御方法は、前記文字入力領域が複数設定されている場合に、前記受信工程によって受信された前記文字情報を任意の文字入力領域に対して入力するための対応付けをおこなう文字情報処理工程を含み、前記合成処理工程は、前記文字情報処理工程によって対応付けされた対応付け結果に基づいて、それぞれの前記文字入力領域に前記文字情報を埋め込み合成することを特徴とする。
このため、複数の文字入力領域が設定されている場合、文字情報をどの文字入力領域に対して入力するかの対応付けがおこなわれ、対応付け結果に基づいて、文字情報が埋め込み合成される。
これにより、複数の文字入力領域に対しても、所望の文字情報を適応的に埋め込み合成することができる。
また、この発明の印刷制御方法における前記合成処理工程は、前記読込工程によって読み込まれた前記テンプレートの前記文字入力領域にあらかじめ設定された前記文字情報の文字色にあわせて、埋め込み合成する文字情報の文字色を設定することを特徴とする。
このため、文字入力領域に埋め込み合成される文字情報は、文字入力領域にあらかじめ設定された文字色によって色付け(彩色)される。
これにより、文字入力領域に埋め込み合成される文字情報の文字色を別途指定などすることなく色付けすることができる。
また、この発明の印刷制御方法における前記合成処理工程は、前記読込工程によって読み込まれた前記テンプレートの前記文字入力領域の大きさおよび前記受信工程によって受信された前記文字情報の文字サイズに基づいて、埋め込み合成する文字情報の文字サイズを変更することを特徴とする。
このため、文字合成の際に、文字入力領域の大きさおよび文字情報の文字サイズに基づいて、埋め込み合成する文字情報の文字サイズが変更される。
これにより、文字合成の際に、文字入力領域に埋め込み合成される文字情報の文字サイズを、文字入力領域の大きさにあわせてフィッティングすることができる。
また、この発明の印刷制御方法は、前記合成処理工程によって合成処理された前記画像データを表示する表示工程を備えることを特徴とする。
このため、合成処理工程によって合成処理された画像データが、たとえばディスプレイなどの表示画面上に表示される。
これにより、ユーザに対して、合成処理された画像データのイメージ画像を表示して視認させることができる。
また、この発明の印刷制御プログラムは、上述した印刷制御方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。
このため、この発明の印刷制御プログラムを実行することにより、上述した印刷制御方法によって得られる動作がコンピュータによって実現される。
これにより、上述した印刷制御方法の実現によって得られる各種効果を奏することができる。
さらに、この発明の記録媒体は、上述した印刷制御プログラムをコンピュータに読み取り可能に記録している。
このため、記録された印刷制御プログラムをコンピュータによって読み取らせ、実行させることによって、上述した印刷制御プログラムの実行によって得られる各種動作が実現される。
これにより、上述した印刷制御プログラムの実行によって得られる各種効果を奏することができる。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる印刷制御装置、印刷制御方法、印刷制御プログラム、および記録媒体の好適な実施の形態を詳細に説明する。
図1は、この実施の形態における印刷制御装置の機能的構成の一例を示すブロック図である。この実施の形態における印刷制御装置は、取得部101と、読込部102と、受信部103と、合成処理部104と、印刷制御部105と、文字情報処理部106と、を備えて構成され、さらに表示部107と、印刷部108と、を備え、テンプレートデータベース(以下、「DB」とする)110から文字合成のためのテンプレートを読み込むとともに、携帯電話機やPDA(Personal Digital Assistance)などの携帯情報端末111からメモ帳などの文字情報を受信する。なお、文字情報は、たとえば汎用のvNote形式でフォーマットされたものを用いることができる。
取得部101は、たとえば外部のメディアなどに記憶された画像データを取得する。読込部102は、取得部101によって取得された画像データのイメージ画像上に文字情報を合成するための文字入力領域があらかじめ設定されたテンプレートをDB110から読み込む。受信部103は、読込部102によってDB110から読み込まれたテンプレートの文字入力領域に対して文字情報を入力するために携帯情報端末111からの文字情報を受信する。なお、読込部102によってDB110から読み込まれるテンプレートには、一つまたは複数の文字入力領域があらかじめ設定されている。
合成処理部104は、読込部102によってDB110から読み込まれたテンプレートを用いて、取得部101によって取得された画像データのイメージ画像上の文字入力領域に、受信部103によって携帯情報端末111から受信された文字情報を埋め込み合成する。また、合成処理部104は、読込部102によってDB110から読み込まれたテンプレートの文字入力領域の大きさおよび受信部103によって携帯情報端末111から受信された文字情報の文字サイズに基づいて、たとえば文字入力領域への入力可能文字数を算出するとともに、埋め込み合成する文字情報の文字サイズを変更する。なお、たとえば算出された入力可能文字数を超えて文字情報が受信された場合に、文字情報の文字サイズを変更するようにしてもよい。
印刷制御部105は、印刷部108を制御して、合成処理部104によって合成処理された画像データを印刷するための制御をおこなう。文字情報処理部106は、テンプレートの文字入力領域が複数設定されている場合に、受信部103によって受信された文字情報を任意の文字入力領域に対して入力するための対応付けをおこなう。この場合、合成処理部104は、文字情報処理部106によって対応付けされた対応付け結果に基づいて、それぞれの文字入力領域に文字情報を埋め込み合成する。
表示部107は、読込部102によってDB110から読み込まれたテンプレートや、取得部101によって取得された画像データや、合成処理部104によって合成処理された画像データのイメージ画像などを表示画面に表示する。印刷部108は、印刷制御部105からの制御命令にしたがい、合成処理部104によって合成処理された画像データを印刷出力する。
図2は、読込部102によってDB110から印刷制御装置に読み込まれる文字合成のテンプレートの一例を示す説明図である。読込部102によってDB110から読み込まれるテンプレート200には、取得部101によって取得された画像データのイメージ画像をはめ込む画像領域201と、携帯情報端末111から送信され受信部103によって受信された文字情報を入力するための複数の文字入力領域202a,202bとが設けられ、複数の文字入力領域202a,202bは、それぞれ画像領域201上の所定位置にあらかじめレイアウト設定されている。
なお、このテンプレート200には、たとえば文字入力領域202aに入力される文字情報の文字色は赤く、文字入力領域202bに入力される文字情報の文字色は黒くなるように、あらかじめ埋め込み合成される文字情報の文字色が設定されているが、これに限定されるものではないとする。また、このテンプレート200には、複数の文字入力領域202a,202bが設けられているが、文字入力領域は一つまたは三つ以上であってもよい。
図3は、この実施の形態における印刷制御装置の一例を示すブロック図である。この実施の形態における印刷制御装置は、CPU301と、ROM302と、RAM303と、ユーザ操作部304と、表示部305と、通信インタフェース(I/F)306と、HDD307と、HD308と、記録媒体デコード部309と、記録媒体310と、を備えて構成され、DB110から文字合成のテンプレート200を読み込むとともに、携帯電話機やPDAなどの携帯情報端末111からメモ帳などの文字情報を受信する。なお、以降において、図1および図2を参照しながら説明をおこなうが、既に説明した部分と重複する箇所は同一の符号を附して説明を省略する。
CPU(Central Processing Unit)301は、所定の演算処理を実行する。ROM(Read Only Memory)302は、各種制御プログラムを格納する。ROM302に格納されたデータは、ユーザの操作によって書き換えることが可能ではあるが、電源OFFによって消去されることはないものとする。
CPU301は、たとえばROM302などに格納された制御プログラムに基づいて、後述する記録媒体デコード部309を介して記録媒体310から読み込んだテンプレート200を用いて、I/F306を介して外部のメディアなどから取得した画像データの画像イメージ上の各文字入力領域202a,202bに、I/F306を介して携帯情報端末111から受信した文字情報を埋め込み合成する。また、CPU301は、印刷部108を制御して、合成処理した画像データの印刷をおこなう。
さらに、CPU301は、読み込んだテンプレート200の各文字入力領域202a,202bの大きさ(領域範囲)および受信した文字情報の文字サイズに基づいて、各文字入力領域202a,202bへの入力可能文字数を算出するとともに、埋め込み合成する文字情報の文字サイズを変更する。また、CPU301は、たとえば算出した入力可能文字数を超えて文字情報を受信した場合に、文字情報の文字サイズを変更する。また、CPU301は、各文字入力領域202a,202bに対して、受信した文字情報を適宜入力するための対応付けをおこなう。
対応付けは、たとえばつぎのようにおこなわれる。すなわち、テンプレート200によって、各文字入力領域202a,202bに対する文字情報の入力順があらかじめ設定されている場合(たとえば、画像領域201の左側から右側、上側から下側の文字入力領域へと順番に入力するようにあらかじめ設定されている場合など)は、たとえば携帯情報端末111から文字情報を送信し、送信された文字情報を受信するごとに設定された入力順で文字情報を入力するように対応付けする。その他、たとえば携帯情報端末111から送信される文字情報に含まれる文字列の改行を示す情報や、文字列の先頭に付加された数字を示す情報などに基づいて、設定された入力順で文字情報を各文字入力領域202a,202bに対して入力するように対応付けするようにしてもよい。
このように対応付けをした場合、CPU301は、対応付け結果に基づいて、たとえば各文字入力領域202a,202bに順番に文字情報を埋め込み合成する。このように、この実施の形態では、CPU301によって合成処理手段(合成処理部104)、印刷制御手段(印刷制御部105)および文字情報処理手段(文字情報処理部106)を実現する。
また、CPU301は、テンプレート200の各文字入力領域202a,202bに埋め込み合成される文字情報の文字色があらかじめ設定されている場合には、設定された文字色で文字情報を埋め込み合成する。したがって、上述したように、たとえば文字入力領域202aの文字色が赤、文字入力領域202bの文字色が黒と設定されている場合は、それぞれの文字入力領域202a,202bに入力され埋め込み合成された文字情報は、赤、黒の文字色で表示される。
さらに、CPU301は、たとえば後述する表示部305を制御して、読み込まれたテンプレート200や、取得された画像データや、合成処理された画像データなどを表示画面に表示する。また、算出した文字情報の各文字入力領域202a,202bへの入力可能文字数を表示するようにしてもよい。このため、この実施の形態では、CPU301および表示部305によって表示手段(表示部107)を実現する。
RAM(Random Access Memory)303は、可変的なデータを書き換え自在に記憶し、CPU301のワークエリアとして機能する。RAM303は、電源OFFによって記憶されたデータが消去される揮発性のメモリであってもよいし、バッテリなどによってバックアップされることにより不揮発性のメモリとしてもよい。このRAM303は、たとえば記録媒体デコード部309を介して読み込んだテンプレート200や、記録媒体デコード部309やI/F306を介して取得した画像データや、I/F306を介して携帯情報端末111から受信した文字情報などを、たとえば一時的に記憶する。
ユーザ操作部304は、文字、数値、各種指示など、ユーザによって入力操作された情報をCPU301に対して出力する。ユーザ操作部304の構成としては、物理的な押下/非押下を検出する押ボタンスイッチ、タッチパネル、キーボード、ジョイスティック、トラックボールなど公知の各種形態を採用することが可能である。このユーザ操作部304は、外部からの音声を入力するマイクを用いて、音声によって入力操作を行う形態としてもよい。
なお、このユーザ操作部304は、印刷制御装置本体に対して一体的に設けられていてもよいし、リモコンのように印刷制御装置に対して着脱可能で離間的に操作可能な形態であってもよい。ユーザ操作部304は、上述した各種形態のうちいずれか単一の形態で構成されていてもよいし、複数の形態で構成されていてもよい。ユーザは、ユーザ操作部304の形態に応じて適宜入力操作を行うことで情報を入力する。ユーザ操作部304の操作によって入力される情報として、たとえば合成処理される画像データの選択を指示する情報などが挙げられる。
ユーザ操作部304の形態として、たとえば、タッチパネルを採用する場合、このタッチパネルは表示部305の表示面側に積層して使用される。この場合、表示部305における表示タイミングとタッチパネル(ユーザ操作部304)に対する操作タイミングおよびその位置座標とを管理することによって、入力情報を認識する。ユーザ操作部304の形態として表示部305に積層されたタッチパネルを採用することにより、ユーザ操作部304を大型化することなく多くの情報入力を行うことができる。タッチパネルとしては、抵抗膜式、感圧式など公知の各種タッチパネルを用いることが可能である。
表示部305は、たとえば、CRT(Cathode Ray Tube)、TFT(Thin Film Transistor)液晶ディスプレイ、有機EL(Electroluminescence)ディスプレイ、プラズマディスプレイなどのディスプレイ装置を含む。表示部305は、具体的には、たとえば、図示しない映像I/Fや映像I/Fに接続された映像表示用のディスプレイ装置によって構成することができる。映像I/Fは、具体的には、たとえば、ディスプレイ装置全体の制御を行うグラフィックコントローラと、即時表示可能な画像情報を一時的に記憶するVRAM(Video RAM)などのバッファメモリと、グラフィックコントローラから出力される画像情報に基づいて、ディスプレイ装置を表示制御する制御ICやGPU(Graphics Processing Unit)などによって構成される。
表示部305には、アイコン、カーソル、メニュー、ウィンドウ、あるいは文字や画像などの各種情報が表示される。また、表示部305には、たとえば文字情報が合成処理された画像データのイメージ画像や、印刷条件などの情報が表示される。なお、印刷条件などの情報は、たとえばアイコンの形態で表示されており、ユーザ操作部304によってカーソルを操作しアイコンを指定することで、印刷条件などを指定することができる。
I/F306には、図示しない印刷装置(印刷部108)やスキャナ(読込部102)などが接続されている。公知の技術であるため図示および説明を省略するが、印刷装置は、用紙などの記録媒体上に画像を形成する画像形成エンジン、当該画像形成エンジンを通過するように用紙などの記録媒体を搬送する搬送モータ、および、この実施の形態の印刷制御装置との間で通信をおこなう通信I/Fなどを備えている。また、たとえばスキャナは、用紙などの記録媒体上に形成された画像を読み込んでイメージ画像を形成する画像形成エンジン、当該画像形成エンジンによって形成されたイメージ画像をこの実施の形態の印刷制御装置との間で通信する通信I/Fなどを備えている。また、このI/F306は、通信I/Fの機能を備え、たとえばリモートコントロール機器などの他の機器と印刷制御装置との間で各種情報の送受信をおこなったり、たとえば携帯情報端末111との間で通信をおこなったり、インターネットなどのネットワーク網を介して図示しない外部のサーバとの間で通信をおこなったりする。
ここで、このI/F306における各種情報の送受信は、たとえば、有線、無線を問わずおこなわれる。このI/F306は、この実施の形態では、具体的には携帯情報端末111と印刷制御装置との間で、文字情報や文字情報の送信開始を示す情報(以下、「送信開始情報」とする)および文字情報の送信完了を示す情報(以下、「送信完了情報」とする)などの送受信をおこなう。この実施の形態のI/F306は、たとえば携帯電話機のように、図示しない基地局を介して通信サーバと通信をおこなう通信モジュールであってもよく、携帯情報端末111との間で直接無線通信をおこなう通信モジュールであってもよい。
ここで、I/F306による無線通信とは、通信の媒体となるワイヤ線を使用せずに、電波や赤外線、超音波などを用いておこなわれる通信のことをいう。無線通信を可能とする規格には、たとえば無線LAN(Local Area Network)、IrDA(Infrared Data Association)、HomeRF(Home Radio Frequency)、BlueToothなどの各種の技術があるが、この実施の形態においては公知の各種の無線通信技術を利用することができる。なお、ここでは、たとえば標準仕様やコストなどの面から、赤外線通信を好ましい一例として用いることができる。
この実施の形態の印刷制御装置は、I/F306および印刷装置やスキャナなどが備えるI/Fを介し、たとえば印刷装置に対して印刷用の印刷情報を出力するとともに、専用の駆動ドライバによって印刷装置を制御することで、印刷装置に対して印刷を行わせる。この実施の形態では、たとえばI/F306によって受信手段(受信部103)を実現する。
HDD(Hard Disk Drive)307は、HD(Hard Disk)308に対する情報の読み取り/書き込みの制御を行う。なお、印刷制御プログラムが、たとえば、DVD(Digital Versatile Disk)、CD(Compact Disk)、CD−ROM(CD−R、CD−RW)、MO(Magneto−Optical disk)、メモリカードなどに記録されている場合、HDD307に代えて、これらに記録された情報の少なくとも読み取りが可能な専用のドライブ装置を用いることができる。
HD308は、各種制御プログラムや各種情報をコンピュータに読み取り可能に記録する。HD308は、HDD307による情報の書き込みを受け付けるとともに、書き込まれた情報を不揮発に記録する。この実施の形態のHD308には、後述する印刷制御装置の印刷制御処理の実行を実現する印刷制御プログラムが記録されている。これにより、この実施の形態では、HD308によってこの発明の記録媒体が実現される。また、この実施の形態のHD308には、印刷制御プログラムの実行に際して必要な各種の情報が記録されるメモリエリアが確保されている。
なお、印刷制御プログラムは、HD308に記録されているものに限らない。HD308に代えて、上述したDVD、CD、CD−ROM(CD−R、CD−RW)、MO、メモリカードなどに印刷制御プログラムが記録されていてもよい。印刷制御プログラムの実行に際し、DVD、CD、CD−ROM(CD−R、CD−RW)、MO、メモリカードなどに記録された印刷制御プログラムを用いる場合、印刷制御装置には、DVD、CD、CD−ROM(CD−R、CD−RW)、MO、メモリカードなどに記録された情報の読み取りが可能な専用の読取装置を設ける。
HD308には、印刷装置やスキャナなどを駆動するための専用の駆動ドライバが格納されている。駆動ドライバは、I/F306を介して接続された印刷装置やスキャナなどを動作させるためのソフトウェアであり、OS(Operation System)が印刷装置やスキャナなどを制御するための橋渡し的役割を担う。
記録媒体デコード部309は、たとえば記録媒体310に記録された画像データやテンプレート200などの各種情報の読み取りを制御する。なお、この発明を実現する記録媒体(この実施の形態ではHD308)と、記録媒体デコード部309が読み取り対象とする記録媒体310とは異なるものである。以降、記録媒体デコード部309が読み取り対象とする記録媒体310を記録メディアとして符号310を付して説明する。また、画像データやテンプレート200は、記録媒体310に記録されたものに限られず、たとえば携帯情報端末111に記憶されたものや、I/F306を介して印刷制御装置に取得されたものなど、種々の形態のものを利用することができる。
記録媒体デコード部309は、可搬性を有し、記録媒体デコード部309に対する着脱が可能な記録メディア310を読み取り対象とする。具体的に、記録メディア310は、たとえば、DVD、CD、CD−ROM(CD−R、CD−RW)、MO、メモリカードなどによって実現される。
記録メディア310が、たとえば、CD−ROM(CD−R、CD−RW)である場合、記録媒体デコード部309は、CD−ROMドライブによって実現される。CD−ROMドライブについては、公知の技術であるため、図示および説明を省略する。たとえば、DVD、CD、CD−ROM(CD−R、CD−RW)、MO、メモリカードなどによって記録メディア310を実現した場合には、これらの記録メディア310に対する情報の読み取りが可能なドライブ装置によって記録媒体デコード部309が実現される。
(印刷制御装置の処理手順)
図4は、この実施の形態における印刷制御装置の処理手順の一例を示すフローチャートである。図4を参照して、以下に、この実施の形態における印刷制御装置の処理手順について説明する。なお、以降において、主に図3を参照しながら説明をおこなうが、既に説明した部分と重複する箇所は同一の符号を附して説明を省略する。
具体的に、図4に示す処理は、たとえば複数の文字入力領域202a,202bが設けられ、携帯情報端末111からの文字情報の受信順に文字入力領域202a,202bへ順番に文字情報が入力され、文字入力領域202a,202bの文字色がそれぞれ赤、黒となるように設定されたテンプレート200を用いて、文字合成をした場合の処理で、図3に示した印刷制御装置のROM302、RAM303、HD308、記録媒体(記録メディア)310などに記憶(記録)された印刷制御プログラムをCPU301が実行することによって実現する。なお、以降において、図4を参照しながら説明をおこなうが、既に説明した部分と重複する箇所は同一の符号を附して説明を省略する。
印刷制御装置の処理手順は、まず、CPU301によって、たとえば記録媒体デコード部309を通じて記録媒体310から、任意の画像データを取得する(ステップS401)とともに、文字合成のためのテンプレート200を読み込む(ステップS402)。つぎに、CPU301によって、たとえばユーザ操作部304によって受け付けられた入力情報に基づいて、ユーザによって選択されたテンプレート200を、文字合成に使用するテンプレートとして設定する(ステップS403)。
テンプレート200を設定したのち、I/F306によって、携帯情報端末111から送信開始情報および送信完了情報とともに文字情報を受信する(ステップS404)。このステップS404において、文字情報を受信するときに、CPU301によって、表示部305の表示画面上にユーザに対する指示表示をおこなってもよい。ここで、指示表示は、具体的には、たとえば図示しないメッセージダイアログを表示部305の表示画面上に表示することによっておこなうことができる。メッセージダイアログには、たとえば『携帯から文字を送信してください。』という内容の指示文を表示する。
なお、指示文は一例であって、携帯情報端末111から文字情報を送信することを促す旨の内容であれば、いかなるもの(たとえば、イラストやアニメーションを用いたもの)であってもよい。また、指示文の表示に代えて、あるいは指示文の表示とともに、所定の指示音や音声メッセージを出力するようにしてもよい。
ステップS404において、文字情報を受信すると、CPU301によって、I/F306において適切に文字情報を受信したか否かを判定する(ステップS405)。このステップS405において、適切に文字情報を受信したと判定した場合(ステップS405:Yes)、CPU301によって、たとえばテンプレート200の文字入力領域202aの大きさおよび受信した文字情報の文字サイズに基づいて、文字入力領域202aへの入力可能文字数を算出する(ステップS406)。
このステップS406において、入力可能文字数を算出したときに、CPU301によって、表示部305の表示画面上にユーザに対する確認表示をおこなってもよい。ここで、確認表示は、具体的には、たとえば図示しないメッセージダイアログを表示部305の表示画面上に表示することによっておこなうことができる。メッセージダイアログには、たとえば『文字入力エリアへの入力可能文字数は20文字です。』という内容の確認文を表示する。
なお、確認文は一例であって、文字入力領域202aへの文字情報の入力可能文字数を報知する(知らせる)旨の内容であれば、いかなるもの(たとえば、イラストやアニメーションを用いたもの)であってもよい。また、確認文の表示に代えて、あるいは確認文の表示とともに、所定の確認音や音声メッセージを出力するようにしてもよい。
そして、CPU301は、I/F306によって、携帯情報端末111から、算出した入力可能文字数を超えて文字情報を受信したか否かを判断し(ステップS407)、入力可能文字数を超えて文字情報を受信したと判断した場合(ステップS407:Yes)、たとえば文字入力領域202aに収まるように、文字情報の文字サイズを変更する(ステップS408)。
ステップS408において、文字サイズを変更したのち、およびステップS407において、入力可能文字数を超えて文字情報を受信していないと判断した場合(ステップS407:No)、テンプレート200を用いて、CPU301によって、たとえばRAM303の所定記憶領域をワークエリアとして使用して、取得した画像データのイメージ画像上に設定された文字入力領域202aに文字情報を埋め込み合成する(ステップS409)。
このステップS409における合成処理は、具体的には、つぎのようにおこなわれる。たとえば、携帯情報端末111から受信した文字情報が『謹賀新年』を示す場合、文字入力領域202aに『謹賀新年』という赤文字が埋め込み合成される。ここで、埋め込み合成される文字情報が入力可能文字数を超えて受信されていない場合でも、文字情報の文字サイズは、CPU301によって、文字入力領域202aの大きさにあわせて変更されてもよい。
一方、ステップS405において、適切に文字情報を受信していないと判定した場合(ステップS405:No)、CPU301によって、エラー警告表示として表示部305の表示画面上にエラー警告文を表示し(ステップS410)、ステップS404に移行して文字情報を受信する。
ここで、エラー警告表示は、具体的には、たとえば図示しないメッセージダイアログを表示部305の表示画面上に表示することによっておこなうことができる。メッセージダイアログには、たとえば『エラーが発生しました。適切に文字を受信することができませんでした。』という内容のエラー警告文を表示するとともに、『確認』ボタンをあわせて表示する。このエラー警告表示は、たとえばステップS405において、適切に文字情報を受信していない場合のエラー警告の一例を示しており、これに限定されるものではない。
ステップS409において、文字情報の合成処理をおこなったのち、CPU301によって、すべての合成処理が終了したか否かを判定する(ステップS411)。すべての合成処理が終了したと判定した場合(ステップS411:Yes)、CPU301によって、印刷手段(印刷部108)を制御して、合成処理された画像データを印刷し(ステップS412)、出力する。一方、すべての合成処理が終了していないと判定した場合(ステップS411:No)、ステップS404に移行して再び文字情報を受信し、ステップS405からステップS411までの処理を繰り返す。
ここでは、テンプレート200の文字入力領域202bに対する文字情報の合成処理が終了していないため、上述したことと同様に、ステップS404からステップS411までの処理が再びおこなわれる。以上により、本フローチャートによる一連の処理を終了する。なお、この実施の形態の印刷制御装置における上記のような処理によって文字合成された画像データを印刷出力すると、たとえば図5に示すような画像が印刷される。
図5は、文字合成され印刷された画像の一例を示す説明図である。図5において、印刷された画像500は、テンプレート200の画像領域201にはめ込まれたイメージ画像501と、文字入力領域202aに赤の文字色で埋め込み合成された文字情報502aと、文字入力領域202bに黒の文字色で埋め込み合成された文字情報502bと、を合成処理して構成されている。このように、この実施の形態の印刷制御装置では、携帯情報端末111から文字情報を送信するだけで、すなわち、携帯情報端末111からの文字情報を受信するだけで、所定のレイアウトで文字情報が合成された画像を作成することができる。
以上説明したように、この発明の実施の形態の印刷制御装置によれば、文字入力領域があらかじめ設定されたテンプレートを用いることで、取得した画像データのイメージ画像上の文字入力領域に携帯情報端末から受信した文字情報が埋め込み合成される。これにより、携帯情報端末から文字情報を送信するといった簡単な作業で印刷制御装置に対して文字情報を提供することができ、画像データに合成する文字情報を作成する際に文字入力などの繁雑な作業をおこなうことなく文字合成をおこなうことができる。
また、この発明の実施の形態の印刷制御装置によれば、複数の文字入力領域が設定されている場合、文字情報をどの文字入力領域に対して入力するかの対応付けがおこなわれ、対応付け結果に基づいて、文字情報が埋め込み合成される。これにより、複数の文字入力領域に対しても、所望の文字情報を適応的に埋め込み合成することができる。
また、この発明の実施の形態の印刷制御装置によれば、文字入力領域に埋め込み合成される文字情報は、文字入力領域にあらかじめ設定された文字色によって色付け(彩色)される。これにより、文字入力領域に埋め込み合成される文字情報の文字色を別途指定などすることなく色付けすることができる。
加えて、この発明の実施の形態の印刷制御装置によれば、文字合成の際に、文字入力領域の大きさおよび文字情報の文字サイズに基づいて、埋め込み合成する文字情報の文字サイズが変更される。これにより、文字合成の際に、文字入力領域に埋め込み合成される文字情報の文字サイズを、文字入力領域の大きさにあわせてフィッティングすることができる。
また、この発明の実施の形態の印刷制御装置によれば、合成処理手段によって合成処理された画像データが、たとえばディスプレイなどの表示画面上に表示される。これにより、ユーザに対して、合成処理された画像データのイメージ画像を表示して視認させることができる。
なお、この実施の形態では、別体で設けられた印刷装置やスキャナなどを用いる形態について説明したが、これに限るものではない。印刷装置やスキャナなどは、印刷制御装置と一体に設けられていてもよい。特に図示を省略するが、この場合、印刷制御装置は、I/F306を介さずに直接印刷装置を制御するとともに、図4における処理を実行する。
なお、本実施の形態で説明した印刷制御方法は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。
101 取得部、102 読込部、103 受信部、104 合成処理部、105 印刷制御部、106 文字情報処理部、111 携帯情報端末、301 CPU、302 ROM、303 RAM、304 ユーザ操作部、305 表示部、306 I/F、307 HDD、308 HD、309 記録媒体デコード部、310 記録媒体