JP4836130B2 - 包装容器、インナーテープの製造方法及び容器用インナーテープ - Google Patents

包装容器、インナーテープの製造方法及び容器用インナーテープ Download PDF

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本発明は、ジュースや牛乳などの注ぎ出し可能な流動食品などを充填し、注ぎ出し用開口部を有する包装容器、包装容器用インナーテープの製造方法及び包装容器用インナーテープに関する。
牛乳、ジュース、ミネラルウォーターなどの飲料を収容する包装紙容器は、例えば、折目線が付けられ、外観デザインが印刷されたウェブ状包装積層材料から得られる。
積層包装材料の一例は、内側から順に、ポリエチレン樹脂などの熱可塑性材料内層、アルミ箔層、紙層及び熱可塑性材料外層を有する。
包装紙容器を製造するために、ウェブ状の包装積層材料を長手方向の縦シールによりチューブ状に成形して、チューブ状包装材料内に食品を充填する。チューブ状包装材料を横断方向に横シールして切断する。最後に、折目線に沿って折畳んで最終形状に成形する。その最終形状には、ブロック状、8角柱状、正四面体形状などがある。
液体食品用包装容器には、包装容器本体と、容器の頂部に液体食品を注ぎ出すための開口部と、開封装置、例えば、スパウト、蓋、キャップ及びプルタブと、若しくは、ストローとを有する。図2にプルタブ4でシールされた包装容器の一例を示す。この包装容器1は容器本体2と、その容器頂部に流動食品用開口部3と有する。
容器例の開口部3は、容器頂部の器壁の積層包装材料を穿孔して得られるパンチ孔から形成される。
図1に開口部及びその近傍部分の断面図を示す。開口部3を密封するためには、開口部3を上方からプルタブ4で覆い、開口部の外縁3aの上面でシールし、また、開口部3の下方からは、インナーテープ5で開口部3で覆い、開口部3の外縁3a下面及びプルタブ4内面とを融着シールして密封する。
開口部を内側からシールするインナテープは、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム及びポリエチレンフィルムをドライ・ラミネーションによって接着剤で積層して形成される。プルタブは、アルミニウムフィルムと、少なくとも一方の内側面にポリエチレン樹脂層を被覆して形成される。
飲用時に液体食品を注ぎ出すためには、プルタブ4の未シール部分の摘みを引き上げ、インナーテープを開口部の端部付近で破断してプルタブを引き剥がし開口部3を開封する。
プルタブで開口部を覆い内側からインナーテープを空気で押し付けてプルタブをピンホールなく貼着された包装容器が開示されている。(特許文献1参照)
特開2002-321717号公報
本発明は、インナーテープによって容器上壁面の開口部を下側から確実にシールされ、しかも、開口部を開封するときに開封装置によってインナーテープが開口部の端部付近で容易にかつシャープに破断して、良好な開口端面を得ることができる包装容器を提供することを目的とする。
本発明は、インナーテープの構成層を一度に共押出することによって、インナーテープを効率よく製造し、性能に優れたインナーテープを得ることができるインナーテープの製造法を提供することを目的とする。
本発明は、容器の開口部を下側から確実にシール・密閉するとともに、開口部を開封するときに開封装置の開封動作によって開口部の端部付近で容易にかつシャープに破断することができる良好な機能を持つインナーテープを提供することを目的とする。
この課題を解決する本発明の包装容器は、頂部に流動食品用開口部を有し、開口部に上方から開封装置が設けられ、開口部の外縁下面とシールして開口部を下方から密封し、該開口部の端部で破断されるインナーテープを備える容器であって、
このインナーテープが、1〜9ミクロン、好ましくは3〜7ミクロンの層厚の線形低密度ポリエチレン外層、5〜17ミクロン、好ましくは7〜15ミクロンの層厚の低密度ポリエチレン中間層、1〜8ミクロン、好ましくは3〜6ミクロンの層厚の接着剤層、エチレン含量35〜49モル、好ましくは40〜44モルかつ2〜9ミクロン、好ましくは4〜7ミクロンの層厚のエチレンービニルアルコール共重合体バリア層、1〜8ミクロン、好ましくは3〜6ミクロンの層厚の接着剤層、5〜17ミクロン、好ましくは7〜15ミクロンの層厚の低密度ポリエチレン中間層及び、1〜9ミクロン、好ましくは3〜7ミクロンの層厚の線形低密度ポリエチレン外層の7層を、記載順序で積層された積層体であり、該線形低密度ポリエチレンの密度が該低密度ポリエチレンの密度より低く、接着剤が3.8〜4.2のMFR、907〜910の密度、72〜76℃のビカット軟化点を持つことを特徴とする。
この発明の好ましい態様において、線形低密度ポリエチレンがメタロセン触媒を用いて得られたポリエチレンである。
この発明の好ましい態様において、線形低密度ポリエチレンの密度が、0.905〜0.922、より好ましくは、0.911〜0.920の範囲内ある。
この発明の好ましい態様において、低密度ポリエチレン中間層の密度が、0.915〜0.930、より好ましくは、0.917〜0.923の範囲内ある。
この発明によるインナーテープの製造法は、頂部に流動食品用開口部を有し、開口部に上方から開封装置が設けられた容器の開口部の外縁下面とシールして開口部を下方から密封し、該開口部の端部で破断されるインナーテープを製造する方法であって、
密度が0.905〜0.922、より好ましくは、0.911〜0.920の範囲内ある線形低密度ポリエチレンと、密度が0.915〜0.930、より好ましくは、0.917〜0.923の範囲内の低密度ポリエチレンと、エチレンービニルアルコール共重合体と化学結合可能官能基によるグラフト変性線形低密度ポリエチレンからなる接着剤と、エチレン含量35〜49モル、好ましくは40〜44モルのエチレンービニルアルコール共重合体と、エチレンービニルアルコール共重合体と化学結合可能官能基によるグラフト変性線形低密度ポリエチレンからなる接着剤と、密度が0.915〜0.930、より好ましくは、0.917〜0.923の範囲内の低密度ポリエチレンと、密度が0.905〜0.922、より好ましくは、0.911〜0.920の範囲内ある線形低密度ポリエチレンと、をこれらの順序で共押出して、
1〜9ミクロン、好ましくは3〜7ミクロンの層厚の線形低密度ポリエチレン外層、5〜17ミクロン、好ましくは7〜15ミクロンの層厚の低密度ポリエチレン中間層、1〜8ミクロン、好ましくは3〜6ミクロンの層厚の接着剤層、エチレン含量35〜49モル、好ましくは40〜44モルかつ2〜9ミクロン、好ましくは4〜7ミクロンの層厚のエチレンービニルアルコール共重合体バリア層、1〜8ミクロン、好ましくは3〜6ミクロンの層厚の接着剤層、5〜17ミクロン、好ましくは7〜15ミクロンの層厚の低密度ポリエチレン中間層及び、1〜9ミクロン、好ましくは3〜7ミクロンの層厚の線形低密度ポリエチレン外層の7層を、記載順序で積層された積層体であり、該線形低密度ポリエチレンの密度が該低密度ポリエチレンの密度より低く、接着剤が3.8〜4.2のMFR、907〜910の密度、72〜76℃のビカット軟化点を持つインナーテープを得ることを特徴とする。
この発明によるインナーテープは、頂部に流動食品用開口部を有し、開口部に上方から開封装置が設けられた容器の開口部の外縁下面とシールして開口部を下方から密封し、該開口部の端部で破断されるインナーテープであって、
1〜9ミクロン、好ましくは3〜7ミクロンの層厚の線形低密度ポリエチレン外層、5〜17ミクロン、好ましくは7〜15ミクロンの層厚の低密度ポリエチレン中間層、1〜8ミクロン、好ましくは3〜6ミクロンの層厚の接着剤層、エチレン含量35〜49モル、好ましくは40〜44モルかつ2〜9ミクロン、好ましくは4〜7ミクロンの層厚のエチレンービニルアルコール共重合体バリア層、1〜8ミクロン、好ましくは3〜6ミクロンの層厚の接着剤層、5〜17ミクロン、好ましくは7〜15ミクロンの層厚の低密度ポリエチレン中間層及び、1〜9ミクロン、好ましくは3〜7ミクロンの層厚の線形低密度ポリエチレン外層の7層を、記載順序で積層された積層体であり、該線形低密度ポリエチレンの密度が該低密度ポリエチレンの密度より低く、接着剤が3.8〜4.2のMFR、907〜910の密度、72〜76℃のビカット軟化点を持つことを特徴とする。
上記の本発明によれば、以下の有利な効果が得られる。
本発明の包装容器においては、容器上壁面の開口部をシールしそのシールを維持する際に、インナーテープが本発明による特定の7層構造を持ち、特に、線形低密度ポリエチレン外層が特定の最適層厚及び特定の最適密度を有するので、インナーテープが良好なシール性を有し、容器上壁面の開口部を下側から確実にシール・密閉することができる。
また、シール密閉された開口部を開封するときに、インナーテープが本発明による特定の7層構造を持ち、特に、エチレンービニルアルコール共重合体バリア層が特定の最適層厚及び特定の最適エチレン含量を有し、また、低密度ポリエチレン中間層が特定の最適層厚及び特定の最適密度を有するので、インナーテープが良好な破断特性を有し、プルタブの引き剥がと共に、インナーテープが開口部の端部付近で容易にかつシャープに破断することができる。
本発明のインナーテープの製造法においては、インナーテープの構成層を一度に共押出することによって、インナーテープを効率よく製造し、性能に優れたインナーテープを得ることができる。
特に、接着剤として、線形低密度ポリエチレンをベースとし、エチレンービニルアルコール共重合体と化学結合可能である官能基によるグラフト変性された接着剤を用いる。この接着剤は、外層の線形低密度ポリエチレンと相溶性を備え、グラフト変性の官能基がエチレンービニルアルコール共重合体と化学結合することができるためにバリア層との良好な接着性を備える。
本発明のインナーテープにおいては、容器の開口部を下側から確実にシール・密閉するとともに、開口部を開封するときに開封装置の開封動作によって開口部の端部付近で容易にかつシャープに破断することができる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明の包装容器は、頂部に流動食品用開口部を有し、開口部が上方からプルタブで保護され、開口部の外縁下面とプルタブ内面とをシールして開口部を下方から密封するインナーテープを備える。
包装容器の形状、構造、材料などは、適宜選択変更ができる。例えば、屋根型紙容器、レンガ型紙容器、四面体紙容器、プラスチックとの複合紙容器、カップ状容器などがある。
本発明の実施形態の一つである包装容器の例を図2に示す。包装容器1は容器本体2と、その容器頂部に流動食品用開口部3と有する。
開口部及びその近傍部分の断面図を図1に示す。容器頂部を形成する積層包装材料の例は、ポリエチレン最外層2a、紙基材層2b、アルミ箔層2d、ポリエチレン最内層2cからなる。
開口部3が上方から、アルミ箔層とポリエチレン内層とからなるプルタブ4で覆われ、開口部の外縁3aの上面とプルタブ4内面(ポリエチレン内層)とでシールされて開口部3が密封される。また、開口部3の下方からは、インナーテープ5が開口部3を覆い、開口部3が開口部3の外縁3a下面及びプルタブ4内面でインナーテープ5でシールされて密封される。
本発明の実施形態によるインナーテープは、1〜9ミクロン、好ましくは3〜7ミクロンの層厚、好ましくは0.911〜0.917の密度の線形低密度ポリエチレン外層、5〜17ミクロン、好ましくは7〜15ミクロンの層厚、好ましくは0.917〜0.923の密度の低密度ポリエチレン中間層、1〜8ミクロン、好ましくは3〜6ミクロンの層厚の接着剤層、エチレン含量35〜49モル、好ましくは40〜44モルかつ2〜9ミクロン、好ましくは4〜7ミクロンの層厚のエチレンービニルアルコール共重合体バリア層、1〜8ミクロン、好ましくは3〜6ミクロンの層厚の接着剤層、5〜17ミクロン、好ましくは7〜15ミクロンの層厚、好ましくは0.917〜0.923の密度の低密度ポリエチレン中間層及び、1〜9ミクロン、好ましくは3〜7ミクロンの層厚、好ましくは0.911〜0.917の密度の線形低密度ポリエチレン外層を、記載順序で積層された7層構造の積層体である。
上記のインナーテープが特定の層厚と特定の7層構造と特定のバリア層と特定のシーラント層構造を持つために、この発明による顕著な効果を奏する。
本発明の実施形態によるインナーテープの外層に用いられる線形低密度ポリエチレンは、狭い分子量分布を持つ線形低密度ポリエチレンである。好ましい態様において、線形低密度ポリエチレンがメタロセン触媒を用いて製造されたものである。
この形態のインナーテープのバリア層と中間層とを積層するために用いられる接着性樹脂(接着剤)は、線形低密度ポリエチレン、エチレンー酢酸ビニルコポリマー(EVA)や、エチレン−メタクリル酸ビニル共重合体の分子間を金属イオンで架橋したアイオノマー(IO)、エチレンメタクリル酸コポリマー(EMAA)、エチレンアクリル酸コポリマー(EAA)、エチレンビニルアセテートコポリマー(EVA)及びこれらの変性ポリマーなどがある。
この形態の好ましい接着性樹脂(接着剤)は、エチレンービニルアルコール共重合体と化学結合可能官能基によるグラフト変性線形低密度ポリエチレンからなる接着剤である。
この接着性樹脂は、グラフト反応によって導入された官能基を有し、ベースになる樹脂は低密度ポリエチレン、好ましくは、線形低密度ポリエチレンである。官能基は、エチレンービニルアルコール共重合体と化学結合が可能な官能基である。この接着性樹脂層によって、官能基がエチレンービニルアルコール共重合体と化学結合してバリア層と強固に結合し、他方、ベース樹脂が隣接する中間層の低密度ポリエチレンと相溶性を示して中間層と強固に結合する。
この発明における接着性樹脂は、3.8〜4.2のMFR、907〜910の密度、72〜76℃のビカット軟化点を持つ。
この形態のインナーテープの積層製造方法は、通常の積層方法が採用できる。例えば、上記積層構成樹脂を押出し機からそれぞれ溶融押出し、それら複数層を積層する共押出しラミネーション法、上記バリア層のフィルム上に、接着剤(アンカーコート剤を含む)を介して、上記外層内層の複数のポリエチレンのフィルムを熱圧着するサーマルラミネーション、上記バリア層フィルムに、押出機等から上記ポリエチレン外層内層を同時に押出て若しくは逐次押出して溶融押出ラミネーションする方法、サンドイッチラミネーション法等が挙げられる。
この形態において好ましいインナーテープの製造方法は、共押出しラミネーション法である。
この製造法は、密度が0.905〜0.922、より好ましくは、0.911〜0.920の範囲内ある線形低密度ポリエチレンと、密度が0.915〜0.930、より好ましくは、0.917〜0.923の範囲内の低密度ポリエチレンと、エチレンービニルアルコール共重合体と化学結合可能官能基によるグラフト変性線形低密度ポリエチレンからなる接着剤と、エチレン含量35〜49モル、好ましくは40〜44モルのエチレンービニルアルコール共重合体と、エチレンービニルアルコール共重合体と化学結合可能官能基によるグラフト変性線形低密度ポリエチレンからなる接着剤と、密度が0.915〜0.930、より好ましくは、0.917〜0.923の範囲内の低密度ポリエチレンと、密度が0.905〜0.922、より好ましくは、0.911〜0.920の範囲内ある線形低密度ポリエチレンと、をこれらの順序で共押出するステップからなる。
本発明のこの形態において、インナーテープの構成層を一度に共押出するので、インナーテープを効率よく製造し、性能に優れたインナーテープを得ることができる。
この発明を、以下の実施例により、具体的に説明する。
[実施例1]
メタロセン触媒を用いて製造された線形低密度ポリエチレン(mLLDPE)(密度0.920)、低密度ポリエチレン(LDPE)(密度0.923)、グラフト変性線形低密度ポリエチレンからなる接着剤(Ad)(MFR4.0、密度0.909、ビカット軟化点74℃、三井化学製:製品名アドマーNF559)、及びエチレンービニルアルコール共重合体(EVOH)(エチレン含量40モル)を準備する。
上記樹脂を加熱して溶融し、溶融樹脂をmLLDPE/LDPE/Ad/EVOH/Ad/LDPE/mLLDPEの順序でひとつの共押出ダイに流し込みフィルムに成形する。
成形される多層フィルムは、mLLDPE(5ミクロンの層厚)/LDPE(11ミクロンの層厚)/Ad(5ミクロンの層厚)/EVOH(6ミクロンの層厚)/Ad(5ミクロンの層厚)/LDPE(11ミクロンの層厚)/mLLDPE(5ミクロンの層厚)の層構造を持っている。
[実施例2]
溶融樹脂をmLLDPE(密度0.912)/LDPE(密度0.917)/Ad/EVOH(エチレン含量43モル)/Ad/LDPE(密度0.917)/mLLDPE(密度0.912)の順序で共押出ダイに流し込みフィルムに成形する。
得られる多層フィルムは、mLLDPE(7ミクロンの層厚)/LDPE(13ミクロンの層厚)/Ad(5ミクロンの層厚)/EVOH(6ミクロンの層厚)/Ad(5ミクロンの層厚)/LDPE(13ミクロンの層厚)/mLLDPE(7ミクロンの層厚)の層構造を持っている。
[実施例3]
溶融樹脂をmLLDPE(密度0.907)/LDPE(密度0.923)/Ad/EVOH(エチレン含量35モル)/Ad/LDPE(密度0.923)/mLLDPE(密度0.907)の順序で共押出ダイに流し込みフィルムに成形する。
得られる多層フィルムは、mLLDPE(5ミクロンの層厚)/LDPE(11ミクロンの層厚)/Ad(5ミクロンの層厚)/EVOH(6ミクロンの層厚)/Ad(5ミクロンの層厚)/LDPE(11ミクロンの層厚)/mLLDPE(5ミクロンの層厚)の層構造を持っている。
[実施例4]
溶融樹脂をmLLDPE(密度0.912)/LDPE(密度0.930)/Ad/EVOH(エチレン含量40モル)/Ad/LDPE(密度0.930)/mLLDPE(密度0.912)の順序で共押出ダイに流し込みフィルムに成形する。
得られる多層フィルムは、mLLDPE(5ミクロンの層厚)/LDPE(11ミクロンの層厚)/Ad(5ミクロンの層厚)/EVOH(6ミクロンの層厚)/Ad(5ミクロンの層厚)/LDPE(11ミクロンの層厚)/mLLDPE(5ミクロンの層厚)の層構造を持っている。
[比較例1]
低密度ポリエチレン(LDPE)を用いず、線形低密度ポリエチレン(mLLDPE)(密度0.920)、グラフト変性線形低密度ポリエチレンからなる接着剤(Ad)(MFR4.0、密度0.909、ビカット軟化点74℃、三井化学製:製品名アドマーNF559)、及びエチレンービニルアルコール共重合体(EVOH)(エチレン含量40モル)を準備する。
上記樹脂を加熱して溶融し、溶融樹脂をmLLDPE/Ad/EVOH/Ad/mLLDPEの順序でひとつの共押出ダイに流し込みフィルムに成形する。
成形される多層フィルムは、mLLDPE(15ミクロンの層厚)/Ad(5ミクロンの層厚)/EVOH(6ミクロンの層厚)/Ad(5ミクロンの層厚)/mLLDPE(15ミクロンの層厚)の層構造を持っている。
[比較例2]
メタロセン触媒を用いて製造された線形低密度ポリエチレン(mLLDPE)を用い無いこと以外、実施例1と同様に、フィルムに成形する。
成形される多層フィルムは、LDPE(11ミクロンの層厚)/Ad(5ミクロンの層厚)/EVOH(6ミクロンの層厚)/Ad(5ミクロンの層厚)/LDPE(11ミクロンの層厚)の層構造を持っている。
[インナーテープの評価]
上記例で得られた多層フィルムからインナーテープを得る。これらのインナーテープを用いて、図2に示す紙容器のプルタブでシールされた開口部の外縁下面とシールして開口部を下方から密封する。
上記例のインナーテープを用いる紙容器のプルタブを引き剥がし、開口部を開封するときにインナーテープが開口部の端部付近でどのように破断するかを目視により観察する。
観察の結果、実施例1〜4及び比較例2のインナーテープを用いる容器では、プルタブを引き剥がすとき、インナーテープが開口部の端部付近で、テープが伸びることなく、またテープ一部が糸状に片状に残ることなく、シャープに切断される。他方、比較例1では、インナーテープが開口部の端部付近で、テープが伸び、破断後テープ一部が糸状に片状に残る。
上記例のインナーテープ例及びプルタブを用いる紙容器の開口部シールを評価する。評価の結果、実施例1〜4及び比較例1のインナーテープを用いる容器では、良好なシール特性を示す。これに対して、比較例2では、良好なシール特性を示さない。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
この発明の包装容器は、ジュースや牛乳などの液体食品などを充填した紙包装容器に適用することができる。
図1は開口部及びその近傍部分の断面図である。 図2は包装容器の一例を示す斜視図である。
1 ・・・包装容器
2 ・・・容器本体
3 ・・・開口部
4 ・・・プルタブ
5 ・・・インナーテープ

Claims (10)

  1. 頂部に流動食品用開口部を有し、開口部に上方から開封装置が設けられ、開口部の外縁下面とシールして開口部を下方から密封し、該開口部の端部で破断されるインナーテープを備える容器であって、
    該インナーテープが、1〜9ミクロンの層厚の線形低密度ポリエチレン外層、5〜17ミクロンの層厚の低密度ポリエチレン中間層、1〜8ミクロンの層厚の接着剤層、エチレン含量35〜49モルかつ2〜9ミクロンの層厚のエチレンービニルアルコール共重合体バリア層、1〜8ミクロンの層厚の接着剤層、5〜17ミクロンの層厚の低密度ポリエチレン中間層及び、1〜9ミクロンの層厚の線形低密度ポリエチレン外層の7層を、記載順序で積層された積層体であり、該線形低密度ポリエチレンの密度が該低密度ポリエチレンの密度より低く、
    該接着剤が3.8〜4.2のMFR、907〜910の密度、72〜76℃のビカット軟化点を持つ
    ことを特徴とする包装容器。
  2. 該インナーテープが、3〜7ミクロンの層厚の線形低密度ポリエチレン外層、7〜15ミクロンの層厚の低密度ポリエチレン中間層、3〜6ミクロンの層厚の接着剤層、エチレン含量40〜44モルかつ4〜7ミクロンの層厚のエチレンービニルアルコール共重合体バリア層、3〜6ミクロンの層厚の接着剤層、7〜15ミクロンの層厚の低密度ポリエチレン中間層及び、3〜7ミクロンの層厚の線形低密度ポリエチレン外層を、記載順序で積層された積層体であり、
    該線形低密度ポリエチレンがメタロセン触媒を用いて得られたものである、請求項1記載の包装容器。
  3. 該線形低密度ポリエチレンの密度が、0.905〜0.922の範囲内ある、請求項1記載の包装容器。
  4. 該線形低密度ポリエチレンの密度が、0.911〜0.920の範囲内ある、請求項3記載の包装容器。
  5. 低密度ポリエチレン中間層の密度が、0.915〜0.930の範囲内ある、請求項1記載の包装容器。
  6. 低密度ポリエチレン中間層の密度が、0.917〜0.923の範囲内ある、請求項5記載の包装容器。
  7. 頂部に流動食品用開口部を有し、開口部に上方から開封装置が設けられた容器の開口部の外縁下面とシールして開口部を下方から密封し、該開口部の端部で破断されるインナーテープを製造する方法であって、
    密度が0.911〜0.920の範囲内ある線形低密度ポリエチレンと、密度が0.917〜0.923の範囲内の低密度ポリエチレンと、エチレンービニルアルコール共重合体と化学結合可能な官能基によるグラフト変性線形低密度ポリエチレンからなる接着剤と、エチレン含量35〜49モルのエチレンービニルアルコール共重合体と、エチレンービニルアルコール共重合体と化学結合可能な官能基によるグラフト変性線形低密度ポリエチレンからなる接着剤と、密度が0.917〜0.923の範囲内の低密度ポリエチレンと、密度が0.911〜0.920の範囲内ある線形低密度ポリエチレンと、をこれらの順序で共押出して、
    1〜9ミクロンの層厚の線形低密度ポリエチレン外層、5〜17ミクロンの層厚の低密度ポリエチレン中間層、1〜8ミクロンの層厚の接着剤層、2〜9ミクロンの層厚のエチレンービニルアルコール共重合体バリア層、1〜8ミクロンの層厚の接着剤層、5〜17ミクロンの層厚の低密度ポリエチレン中間層及び、1〜9ミクロンの層厚の線形低密度ポリエチレン外層の7層を、記載順序で積層された積層体であり、該線形低密度ポリエチレンの密度が該低密度ポリエチレンの密度より低く、
    該接着剤が3.8〜4.2のMFR、907〜910の密度、72〜76℃のビカット軟化点を持つ
    インナーテープを得ることを特徴とするインナーテープの製造法。
  8. 該エチレンービニルアルコール共重合体のエチレン含量が、40〜44モルの範囲内ある、請求項7記載のインナーテープの製造法。
  9. 頂部に流動食品用開口部を有し、開口部に上方から開封装置が設けられた容器の開口部の外縁下面とシールして開口部を下方から密封し、該開口部の端部で破断されるインナーテープであって、
    3〜7ミクロンの層厚の線形低密度ポリエチレン外層、7〜15ミクロンの層厚の低密度ポリエチレン中間層、3〜6ミクロンの層厚の接着剤層、エチレン含量40〜44モルかつ4〜7ミクロンの層厚のエチレンービニルアルコール共重合体バリア層、1〜8ミクロンの層厚の接着剤層、5〜17ミクロンの層厚の低密度ポリエチレン中間層及び、1〜9ミクロンの層厚の線形低密度ポリエチレン外層の7層を、記載順序で積層された積層体であり、該線形低密度ポリエチレンの密度が該低密度ポリエチレンの密度より低く、
    該接着剤が3.8〜4.2のMFR、907〜910の密度、72〜76℃のビカット軟化点を持つ
    ことを特徴とするインナーテープ。
  10. 該接着剤層が、エチレンービニルアルコール共重合体と化学結合可能な官能基によるグラフト変性線形低密度ポリエチレンからなる接着剤である、請求項9記載のインナーテープ。
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