JP4835789B2 - 2次元位置マップ校正方法 - Google Patents

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Description

この発明は、複数のシンチレータ素子と、それらに光学的に結合された光センサとで構成された放射線検出器で放射線を検出する際に用いられる2次元位置マップを校正する2次元位置マップ校正方法に関する。
核医学診断装置、すなわちECT(Emission Computed Tomography)装置として、PET(Positron Emission Tomography)装置を例に採って説明する。PET装置は、陽電子(Positron)、すなわちポジトロンの消滅によって発生する複数本のγ線を検出して複数個の検出器でγ線を同時に検出したときのみ被検体の断層画像を再構成するように構成されている。
具体的には、陽電子放出核種を含んだ放射性薬剤を被検体内に投与して、投与された被検体内から放出される511KeVの対消滅γ線を多数の検出素子(例えばシンチレータ)群からなる検出器で検出する。そして、2つの検出器で一定時間内にγ線を検出した場合に同時に検出したとして、それを一対の対消滅γ線として計数し、さらに対消滅発生地点を、検出した検出器対の直線上と特定する。このような同時計数情報を蓄積して再構成処理を行って、陽電子放出核種分布画像(すなわち断層画像)を得る。
このとき、検出器におけるγ線の検出位置(γ線の入射位置)のみならず、より一層詳しいγ線の入射位置として、シンチレータにおけるγ線の入射位置を弁別することでγ線の検出精度を高めて、断層画像の画像分解能を向上させる。そこで、シンチレータの数を増やして弁別能力を高める。特に、近年、深さ方向にもシンチレータを積層することで、相互作用を起こした深さ方向の光源位置(DOI: Depth of Interaction)を弁別することができるDOI検出器が開発されている。
γ線の入射位置を弁別するには、予め作成された2次元位置マップを用いる。2次元位置マップは、光電子増倍管(PMT: Photo Multiplier Tube)などに代表される光センサで得られた発光光子数(すなわちγ線のカウント値(計数値)に相当)をシンチレータに入射されたγ線の入射位置に対応させて2次元状に表したマップである。図10では、深さ方向にシンチレータが4層積層されたDOI検出器の場合の2次元位置マップであり、白丸(図10では「○」で図示)で示す位置は1層目(図10では「1st Layer」で表記)のシンチレータ、白の菱形で示す位置は2層目(図10では「2nd Layer」で表記)のシンチレータ、白の二重八角形で示す位置は3層目(図10では「3rd Layer」で表記)のシンチレータ、白の方形(図10では「□」で図示)で示す位置は4層目(図10では「4th Layer」で表記)のシンチレータを示す。2次元位置マップの各位置と、各々のシンチレータとを対応させたルックアップテーブル(LUT: Look Up Table)を参照するとともに、2次元位置マップを参照することで、実際に入射されたγ線の入射位置を弁別することができる。
ところで、DOI検出器のように3次元に配置された複数のシンチレータを備えている場合には、2次元位置マップにおいて位置が重ならないように、隣接するシンチレータ間に光反射材や光透過材などを組み合わせて拡散するようにしている。さらに、弁別能力をより一層高めるために、統計的クラスタリング処理を行って、2次元位置マップを校正する手法が紹介されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−43104号公報
しかしながら、DOI検出器のシンチレータ素子が多数になるとともに、2次元位置マップ上のシンチレータ素子に対応する領域数が増える。したがって、上述した特許文献1では、統計的クラスタリング処理の推定に時間がかかってしまう。また、領域分割のために2次元位置マップ上でピーク検出を行った場合には、2次元位置マップの統計精度の問題によりピーク位置の検出精度が悪くなる。2次元位置マップ全体のカウント値を加算して格子状に区切って分割を行った場合には、2次元位置マップに歪みがあったときには領域分割を正しく行うことができない。さらに、領域分割を手動で行うと2次元位置マップ上の領域の数が膨大であるので、大変時間のかかる作業となってしまう。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、歪みがあった場合でも2次元位置マップを正確に、効率的に校正することができる2次元位置マップ校正方法を提供することを目的とする。
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、この発明の2次元位置マップ校正方法は、1次元,2次元あるいは3次元に配置された複数のシンチレータ素子と、それらに光学的に結合された光センサとで構成された放射線検出器で放射線を検出する際に用いられる、前記光センサで得られた信号強度を前記シンチレータ素子に入射された前記放射線の入射位置に対応させて2次元状に表した2次元位置マップからルックアップテーブル作成する2次元位置マップ校正方法であって、前記2次元位置マップの一部分の前記信号強度を加算する第1加算工程を備え、その第1加算工程での加算結果に基づいて各々の境界をそれぞれ描いて、それら境界内に区切られた信号強度に基づいて前記2次元位置マップを校正し、前記第1加算工程では、前記2次元位置マップの各々の前記一部分の前記信号強度をそれぞれ加算し、前記方法は、前記第1加算工程での前記各々の一部分の加算結果を比較して各々の境界をそれぞれ描く境界描画工程と、前記各々の境界での信号強度を加算する第2加算工程と、その第2加算工程での加算結果に基づいて基準となる領域を1つ設定する領域設定工程と、その領域設定工程で設定された前記基準となる領域中の各々の信号強度に基づいて各々の区切り基準点を決定する区切り基準点決定工程と、その区切り基準点決定工程で決定された各々の区切り基準点に沿って各々の境界をそれぞれ再度描きなおす境界再描画工程とを備え、その境界再描画工程で描きなおされた境界内に区切られた信号強度に基づいて前記2次元位置マップを校正することを特徴とするものである。
この発明の2次元位置マップ校正方法によれば、2次元位置マップの一部分の信号強度を加算する第1加算工程を備え、その第1加算工程での加算結果に基づいて各々の境界をそれぞれ描いて、それら境界内に区切られた信号強度に基づいて2次元位置マップを校正する。2次元位置マップの全領域でなく、2次元位置マップの一部分の信号強度を加算するので、2次元位置マップを効率的に校正することができる。
先の境界描画工程では、第1加算工程での各々の一部分の加算結果を比較して各々の境界をそれぞれ描くが、歪みを考慮した境界でなく、その境界内に区切られた領域も正確でない。そこで、第2加算工程では各々の境界での信号強度を加算し、領域設定工程では、その第2加算工程での加算結果に基づいて基準となる領域を1つ設定する。そして、区切り基準点決定工程では、その領域設定工程で設定された基準となる領域中の各々の信号強度に基づいて各々の区切り基準点を決定する。後の境界再描画工程では、その区切り基準点決定工程で決定された各々の区切り基準点に沿って各々の境界をそれぞれ再度描きなおす。
上述した境界描画工程と第2加算工程と領域設定工程と区切り基準点決定工程と境界再描画工程とを備えた場合には、下記のような修正工程を備えるのが好ましい。すなわち、領域設定工程で設定された領域を基準として、境界再描画工程で描きなおされた境界ごとに順に隣接して移動しながら、修正対象となる区切り点の周囲の各々の信号強度を比較することで、修正対象となる区切り点の位置を修正する修正工程を備え、その修正工程での修正結果に基づいて各々の境界を描きなおす。この境界の再描画により、境界は歪みを考慮されたものとなり、その境界内に区切られた領域も正確なものとなり、歪みがあった場合でも2次元位置マップを正確に校正することができる。
領域設定工程で設定された領域から離れれば離れるほど歪みが大きくなるので、修正工程では、境界再描画工程で描きなおされた境界ごとに順に隣接して移動しながら、修正対象となる区切り点の周囲の各々の信号強度を比較することで、修正対象となる区切り点の位置を修正する。このように領域設定工程で設定された領域を基準として、境界再描画工程で描きなおされた境界ごとに順に隣接して移動しながら区切り点の位置を修正するので、既に修正された周囲の各々の信号強度を用いて区切り点の位置を正確に修正することができる。したがって、修正工程での修正結果に基づいて各々の境界を描きなおして、それら境界内に区切られた領域もより一層正確なものとなり、2次元位置マップをより一層正確に校正することができる。
上述した修正工程を備えた場合には、下記のような再修正工程を備えるのがより一層好ましい。修正工程での修正結果に基づいて描きなおされた境界に属する各々の区切り点を比較することで区切り点の位置を再修正する再修正工程を備え、その再修正工程での再修正結果に基づいて各々の境界を描きなおして、それら境界内に区切られた信号強度に基づいて2次元位置マップを校正するのがより一層好ましい。
再修正工程では、修正工程での修正結果に基づいて描きなおされた境界に属する各々の区切り点を比較することで区切り点の位置を再修正する。すなわち、先の修正工程での修正結果に基づいて各々の境界を描きなおしても不連続性が残る。そこで、修正工程での修正結果に基づいて描きなおされた境界に属する各々の区切り点を比較することで不連続性あるいは連続性を判定して、不連続性の場合には区切り点の位置を再修正する。このように修正工程での修正結果に基づいて描きなおされた境界に属する各々の区切り点を比較することで区切り点の位置を再修正するので、不連続性をなくして区切り点をより一層正確に再修正することができる。したがって、再修正工程での再修正結果に基づいて各々の境界を描きなおして、それら境界内に区切られた領域もさらにより一層正確なものとなり、2次元位置マップをさらにより一層正確に校正することができる。
上述した境界描画工程と第2加算工程と領域設定工程と区切り基準点決定工程と境界再描画工程とを備えたこれらの発明の場合には、境界描画工程では、第1加算工程での各々の一部分の加算結果を比較して各々の極小値をそれぞれ求めて、それら極小値の位置に沿って各々の境界をそれぞれ描くのが好ましい。極小値を求めることで各々の境界をそれぞれ正確に描くことができる。
同様に、区切り基準点決定工程では、領域設定工程で設定された基準となる領域中の各々の信号強度を比較して各々の極小値をそれぞれ求めて、それらの極小値の位置を区切り基準点として決定するのが好ましい。極小値を求めることで区切り基準点を正確に決定することができる。
この発明に係る2次元位置マップ校正方法によれば、2次元位置マップの一部分の信号強度を加算する第1加算工程を備え、その第1加算工程での加算結果に基づいて各々の境界をそれぞれ描いて、それら境界内に区切られた信号強度に基づいて2次元位置マップを校正する。2次元位置マップの全領域でなく、2次元位置マップの一部分の信号強度を加算するので、2次元位置マップを効率的に校正することができる。
さらに、第2加算工程では各々の境界での信号強度を加算し、領域設定工程では、その第2加算工程での加算結果に基づいて基準となる領域を1つ設定し、区切り基準点決定工程では、その領域設定工程で設定された基準となる領域中の各々の信号強度に基づいて各々の区切り基準点を決定する。そして、境界再描画工程では、その区切り基準点決定工程で決定された各々の区切り基準点に沿って各々の境界をそれぞれ再度描きなおす。この境界の再描画により、境界は歪みを考慮されたものとなり、その境界内に区切られた領域も正確なものとなり、歪みがあった場合でも2次元位置マップを正確に校正することができる。
実施例に係るPET(Positron Emission Tomography)装置の側面図およびブロック図である。 γ線検出器の概略斜視図である。 (a)はγ線検出器の平面図、(b)はγ線検出器の側面図である。 2次元位置マップ校正部による演算処理を示すフローチャートである。 図4の格子分割の演算処理を示すフローチャートである。 図4および図5の格子分割の説明に供する2次元位置マップの平面図である。 図4の区切り点修正の説明に供する2次元位置マップの平面図である。 図4の区切り点微修正の説明に供する2次元位置マップの平面図である。 校正結果である2次元位置マップの領域弁別例を示す平面図である。 深さ方向にシンチレータが4層積層されたDOI検出器の場合の2次元位置マップの平面図である。
符号の説明
3 … γ線検出器
10 … ルックアップテーブル
13 … 2次元位置マップ校正部
31 … シンチレータブロック
32 … 光電子増倍管(PMT)
M … 2次元位置マップ
以下、図面を参照してこの発明の実施例を説明する。図1は、実施例に係るPET(Positron Emission Tomography)装置の側面図およびブロック図であり、図2は、γ線検出器の概略斜視図であり、図3(a)は、γ線検出器の平面図、図3(b)は、γ線検出器の側面図である。
本実施例に係るPET装置は、図1に示すように、被検体Mを載置する天板1を備えている。この天板1は、上下に昇降移動、被検体Mの体軸Zに沿って平行移動するように構成されている。このように構成することで、天板1に載置された被検体Mは、後述するガントリ2の開口部2aを通って、頭部から順に腹部、足部へと走査されて、被検体Mの画像を得る。なお、走査される部位や各部位の走査順序については特に限定されない。
天板1の他に、本実施例に係るPET装置は、開口部2aを有したガントリ2と、γ線検出器3とを備えている。γ線検出器3は、被検体Mの体軸Z周りを取り囲むようにしてリング状に配置されており、ガントリ2内に埋設されている。γ線検出器3は、この発明における放射線検出器に相当する。
その他にも、本実施例に係るPET装置は、天板駆動部4とコントローラ5と入力部6と出力部7とメモリ部8と位置演算回路9とルックアップテーブル10と同時計数回路11と再構成部12と2次元位置マップ校正部13とを備えている。天板駆動部6は、天板1の上述した移動を行うように駆動する機構であって、図示を省略するモータなどで構成されている。ルックアップテーブル10は、この発明における記憶手段に相当し、2次元位置マップ校正部13は、この発明における演算処理手段に相当し、ガントリ2,γ線検出器3,位置演算回路9,ルックアップテーブル10,同時計数回路11および2次元位置マップ校正部13で、この発明における放射線検出装置を構成する。
コントローラ5は、本実施例に係るPET装置を構成する各部分を統括制御する。コントローラ5は、中央演算処理装置(CPU)などで構成されている。
入力部6は、オペレータが入力したデータや命令をコントローラ5に送り込む。入力部6は、マウスやキーボードやジョイスティックやトラックボールやタッチパネルなどに代表されるポインティングデバイスで構成されている。出力部7はモニタなどに代表される表示部やプリンタなどで構成されている。
メモリ部8およびルックアップテーブル10は、ROM(Read-only Memory)やRAM(Random-Access Memory)などに代表される記憶媒体で構成されている。本実施例では、同時計数回路11で同時計数された計数値(カウント)や、再構成部12で処理された画像などについてはRAMに書き込んで記憶し、必要に応じてRAMから読み出す。特に、本実施例では、後述する光電子増倍管33(図2、図3を参照)で得られた電気信号の信号強度に相当するカウント値(計数値)を後述するシンチレータブロック31(図2、図3を参照)のシンチレータ素子に入射されたγ線の入射位置に対応させて2次元状に表した2次元位置マップについて、その2次元位置マップにおける各位置と各々のシンチレータ素子とを対応させたテーブルとしてルックアップテーブル10に書き込んで記憶し、2次元位置マップ校正部13による2次元位置マップの校正時にルックアップテーブル10から読み出し、テーブルを参照しγ線の検出信号を結晶素子に対応させる。ROMには、各種の核医学診断や後述する図4や図5のフローに関する演算処理を行うためのプログラム等を予め記憶しており、そのプログラムをコントローラ5が実行することでそのプログラムに応じた核医学診断や図4や図5のフローに関する演算処理をそれぞれ行う。
再構成部12と2次元位置マップ校正部13とは、例えば上述したメモリ部8などに代表される記憶媒体のROMに記憶されたプログラムあるいは入力部6などに代表されるポインティングデバイスで入力された命令をコントローラ5が実行することで実現される。
放射性薬剤が投与された被検体Mから発生したγ線をγ線検出器3のシンチレータブロック31(図2、図3を参照)が光に変換して、変換されたその光をγ線検出器3の光電子増倍管(PMT: Photo Multiplier Tube)32(図2、図3を参照)は増倍させて電気信号に変換する。その電気信号を画像情報(画素値、すなわちγ線検出器3で同時計数されたカウント値)として位置演算回路9に送り込む。
位置演算回路9は、核医学診断時にルックアップテーブル10を参照するとともに、2次元位置マップを参照して、計数されたカウント値がシンチレータブロック31(図2、図3を参照)のどのシンチレータ素子で入射されたのかを判定する。具体的には、入射するたびに重心演算を行ってシンチレータ素子への入射位置を求める。求められた入射位置およびカウント値(画像情報)を同時計数回路11に送り込む。
具体的には、被検体Mに放射性薬剤を投与すると、ポジトロン放出型のRIのポジトロンが消滅することにより、2本のγ線が発生する。同時計数回路11は、シンチレータブロック31(図2、図3を参照)の位置(より詳しくはシンチレータ素子への入射位置)とγ線の入射タイミングとをチェックし、被検体Mの両側にある2つのシンチレータブロック31でγ線が同時に入射したときのみ、送り込まれた画像情報を適正なデータと判定する。一方のシンチレータブロック31のみにγ線が入射したときには、同時計数回路11は棄却する。
同時計数回路11に送り込まれた画像情報を投影データとして再構成部12に送り込む。再構成部12は、その投影データを再構成して被検体Mの画像を求める。画像を、コントローラ5を介して出力部7に送り込む。このようにして、再構成部12で得られた画像に基づいて核医学診断を行う。
γ線検出器3は、図2、図3に示すように複数のシンチレータ素子からなるシンチレータブロック31と、そのシンチレータブロック31に対して光学的に結合された光電子増倍管(以下、単に「PMT」と略記する)32とを備えている。シンチレータブロック31を構成する各シンチレータ素子は、γ線の入射に伴って発光することでγ線から光に変換する。この変換によってシンチレータ素子はγ線を検出する。シンチレータ素子において発光した光がシンチレータブロック31で十分に拡散されて、PMT32に入力される。PMT32は、シンチレータブロック31で変換された光を増倍させて電気信号に変換する。その電気信号は、上述したように画像情報(画素値)として位置演算回路9(図1を参照)、さらには同時計数回路11(図1を参照)に送り込まれる。シンチレータブロック31を構成するシンチレータ素子は、この発明におけるシンチレータ素子に相当し、光電子増倍管(PMT)32は、この発明における光センサに相当する。
図3に示すように、シンチレータ素子の一辺をLとするとともに、シンチレータ素子の高さをLとし、シンチレータブロック31の高さをLとし、PMT32の横方向の幅をLとし、PMT32の奥行き方向の幅をLとし、PMT32の高さをLとする。本実施例では、L=1.45mm,L=4.5mm,L=18mm,L=52mm,L=49.5mm,L=12.4mmのγ線検出器3を用いている。もちろん、γ線検出器3の各々のサイズは、これに限定されない。また、本実施例では、シンチレータ素子を32×32×4層並べたシンチレータブロック31と、16×16のマルチアノードを有するPMT32とを備えたγ線検出器3を用いている。シンチレータブロック31を構成するシンチレータ素子の数やPMT32のマルチアノードの数についても特に限定されない。
次に、2次元位置マップ校正部13による演算処理について、図4〜図8を参照して説明する。図4は、2次元位置マップ校正部による演算処理を示すフローチャートであり、図5は、図4の格子分割の演算処理を示すフローチャートであり、図6は、図4および図5の格子分割の説明に供する2次元位置マップの平面図であり、図7は、図4の区切り点修正の説明に供する2次元位置マップの平面図であり、図8は、図4の区切り点微修正の説明に供する2次元位置マップの平面図である。
(ステップS10)2次元位置マップ入力
2次元位置マップを入力する(図10を参照)。具体的には、実際の核医学診断を行う前に、予め、Na−22線源をγ線検出器3の上方から一様照射して2次元位置マップを得た後、領域分割を行い、マップ全体をシンチレータ素子の位置番号にラベリングしてテーブルを作成して、ルックアップテーブル10に書き込んで記憶する。本実施例では、2次元位置マップは、1024×1024画素(ピクセル)の画像とし、ルックアップテーブル(LUT)は1024×1024の配列にシンチレータ素子の位置番号を有する。つまり、ルックアップテーブル(LUT)では、2次元位置マップにおける各位置(1024×1024画素)と各々のシンチレータ素子とを対応させている。
(ステップS20)格子分割
ステップ10で2次元位置マップを入力したら格子分割を行う。
(ステップS21)カウント範囲の決定
具体的には、カウント範囲を決定するために、2次元位置マップの一部分のカウント値を加算する。本実施例では、2次元位置マップを構成する行・列の両方に沿った一部分のカウント値を加算(「第1加算」と呼ぶ)する。つまり、2次元位置マップを各座標軸方向に沿ってカウント値の総和をそれぞれ求める。例えば、図6(a)に示すように、2次元位置マップMの行に関する座標軸方向に沿ってカウント値の総和をそれぞれ求める。このとき、領域分割が十分に行われないことによって、カウント値が重なる部分や、カウント値が2つの領域にまたがっている場合には、カウント値が重なるときにはともに加算し、カウント値が2つの領域にまたがっているときにはいずれかの一方に加算すればよい。また、カウント値が重なる部分や、カウント値が2つの領域にまたがっている場合には、歪みがあるケースあるいは2次元位置マップMの端領域のケースであるので、好ましくは、それらの領域を除いて行・列の両方に沿った一部分のカウント値を加算してもよい。
図6(a)に示すように、2次元位置マップMの行に関する座標軸方向に沿ってカウント値の総和をそれぞれ求めたら、上述した一部分(この場合には行に沿った一部分)の加算結果を比較して各々の極小値をそれぞれ求めて、それら極小値の位置に沿って各々の境界をそれぞれ描く。本実施例では、2次元位置マップMの行に関する座標軸方向に沿ってカウント値の総和をそれぞれ求めたら、加算結果であるカウント値の総和を比較して各々の極小値をそれぞれ求めて、それら極小値の位置に沿って、かつ行に沿った各々の境界をそれぞれ描く。具体的には、その行に関する座標軸方向に対して垂直方向である列に関する座標軸方向を横軸として、カウント値の総和(加算)を縦軸としたグラフGを作成する。そして、そのグラフGで極小値となっている点を抽出する。本実施例では、この点を「仮区切り基準点」とする。この各仮区切り基準点で、2次元位置マップM上の座標軸(この場合には行に関する座標軸)に沿って平行な直線を引き、2次元位置マップMを複数個の帯に分割する。この直線を、図6(a)では境界Bとする。
そして、各々の境界Bでのカウント値を加算(「第2加算」と呼ぶ)する。本実施例では、この境界Bによって区切られた帯を含んだ互いに隣接する2つの帯ごとに、その2つの帯の領域に含まれる各画素(ピクセル)のカウント値の総和を求める。なお、この境界Bによって区切られた1つの帯ごとに、その1つの帯の領域に含まれる各画素(ピクセル)のカウント値の総和を求めてもよい。
2つの帯の領域に含まれる各画素のカウント値の総和を求めたら、その加算結果に基づいて基準となる領域(本実施例では「カウント範囲」と呼ぶ)を1つ設定する。本実施例では、2つの帯の領域に含まれる各画素のカウント値の総和を求めたら、加算結果であるカウント値の総和を他の領域におけるカウント値の総和と比較して、その総和が1番目,2番目に大きい領域を、カウント範囲として決定する。なお、1番目,2番目に大きい領域を選択したのは、1番目のデータ自身が間違っている場合に備えてである。もちろん、1番目に大きい領域のみをカウント範囲として決定してもよい。また、2次元位置マップM上の端領域や歪みの影響の高い帯幅が広い領域については除く。このカウント範囲を、図6(b)では基準となる領域Tとする。
以上の説明から明らかなように、このステップS21は、この発明における第1加算工程,この発明における境界描画工程,この発明における第2加算工程およびこの発明における領域設定工程に相当する。
(ステップS22)区切り基準点の決定
ステップS21で基準となる領域T(カウント範囲)を決定したら、1番目,2番目に大きい領域である領域T(カウント範囲)中の各々のカウント値を比較して各々の極小値をそれぞれ求めて、それらの極小値の位置を区切り基準点として決定する。具体的には、基準となる領域T(カウント範囲)を決定したら、行に沿った領域Tを横軸として、カウント値の合計値を縦軸としたグラフGを作成する。そして、そのグラフGで極小値となっている点を区切り基準点として抽出する。この区切り基準点を、図6(b)の一部を拡大した図6(c)では区切り基準点Dとする。このステップS22は、この発明における区切り基準点決定工程に相当する。
(ステップS23)区切り格子作成
ステップS22で区切り点基準点Dを決定したら、各々の区切り基準点Dに沿って各々の境界Bをそれぞれ再度描きなおす。具体的には、行に沿って描画された境界Bに対して垂直方向である列に沿って境界を再描画する。この再描画によって2次元位置マップMを区切り格子を作成して、ステップS21〜S23からなる格子分割を行う。この再描画された境界を、図6(c)では境界Bとする。
このように、図6(a)〜図6(c)では、2次元位置マップMの行に関する座標軸方向に沿ってカウント値の総和をそれぞれ求め、その行に関する座標軸方向に対して垂直方向である列に関する座標軸方向を横軸として、カウント値の総和(加算)を縦軸としたグラフGを作成し、そのグラフGで極小値となっている点(仮区切り基準点)を抽出して、この各仮区切り基準点で、2次元位置マップM上の行に関する座標軸に沿って平行な境界Bを描き、各々の境界Bによって区切られた領域に含まれる各画素でのカウント値の総和を求め、行に沿った領域Tを設定して、行に沿った領域Tを横軸として、カウント値の合計値を縦軸としたグラフGを作成し、そのグラフGで極小値となっている点(区切り基準点D)を抽出して、各々の区切り基準点Dに沿って、かつ列に沿って境界Bを描きなおすことで、列方向に沿った区切り格子を作成して、列方向に沿って格子分割を行っている。同様に、行方向に沿って格子分割を行う場合にも同じ手順で行えばよい。
すなわち、2次元位置マップMの列に関する座標軸方向に沿ってカウント値の総和をそれぞれ求め、その列に関する座標軸方向に対して垂直方向である行に関する座標軸方向を横軸として、カウント値の総和(加算)を縦軸としたグラフG(図6では図示省略)を作成し、そのグラフGで極小値となっている点(仮区切り基準点)を抽出して、この各仮区切り基準点で、2次元位置マップM上の列に関する座標軸に沿って平行な境界B(図6では図示省略)を描き、各々の境界Bによって区切られた領域に含まれる各画素でのカウント値の総和を求め、列に沿った領域T(図6(d)を参照)を設定して、列に沿った領域Tを横軸として、カウント値の合計値を縦軸としたグラフG(図6(d)を参照)を作成し、そのグラフGで極小値となっている点(区切り基準点D(図6では図示省略))を抽出して、各々の区切り基準点Dに沿って、かつ行に沿って境界B(図6(e)を参照)を描きなおすことで、行方向に沿った区切り格子を作成して、行方向に沿って格子分割を行う。
なお、列方向に沿った格子分割(ステップS21〜S23)と行方向に沿った格子分割(ステップS21〜S23)とを並列的に行ってもよいし、列方向に沿った格子分割(ステップS21〜S23)の後に、行方向に沿った格子分割(ステップS21〜S23)を行ってもよいし、逆に行方向に沿った格子分割(ステップS21〜S23)の後に、列方向に沿った格子分割(ステップS21〜S23)を行ってもよい。
以上の説明から明らかなように、このステップS23は、この発明における境界再描画工程に相当する。
(ステップS30)区切り点修正
ステップS21で設定された領域T,Tを基準として、ステップS23で描きなおされた境界B,Bごとに順に隣接して移動しながら、修正対象となる区切り点の周囲の各々のカウント値を比較することで、修正対象となる区切り点の位置を修正する。本実施例の場合には、領域T,Tが互いに交叉した領域が修正開始基準である。この修正開始基準は、区切り基準点Dでもあり、区切り基準点Dでもある基準点である。この修正開始基準から、図7(a)の矢印の方向(区切り点修正移動方向)に沿って各座標軸方向に修正し、この修正を順次隣接した境界B,Bごとに、言い換えれば隣接した区切り点ごとに移動しながら行うことで、全ての区切り点について修正を行う。
例えば、図7(b)に示すように、区切り点の修正では、修正対象となる区切り点の周囲8点の区切り点で囲まれた領域で、修正する座標軸方向を横軸とし、その座標軸に対して垂直な方向に加算されたカウント値の総和(加算)を縦軸とした部分総和グラフGを求め、その修正結果である部分総和グラフGに基づいて各々の境界を描きなおす。なお、黒丸(図7では「●」で表記)は、既に修正された区切り点、アスタリスク(図7では「*」で表記)は、修正対象となる区切り点、白丸(図7では「○」で表記)は格子分割で求めた区切り点を示す。その部分総和グラフGから求められる極小値の位置座標を区切り点の修正後の座標とすることで、区切り点の位置を修正する。このステップS30は、この発明における修正工程に相当する。
(ステップS40)区切り点微修正
ステップS30での修正結果に基づいて描きなおされた境界に属する各々の区切り点を比較することで区切り点の位置を再修正する。この再修正では、ステップS30での修正よりも小さいので、本明細書では「微修正」と定義する。本実施例では、修正対象の座標軸方向で互いに隣接する区切り点の座標の差分の絶対値(以下、「差分値」と略記する)を求め、最も座標の増分が大きい区切り点を1つ除いて残りの区切り点について差分値の平均値を求める。次に、各区切り点について、互いに隣接する区切り点との差分値の和がその差分値の平均値の所定倍(例えば4倍)以上であるか否かについて判定する。もし、互いに隣接する区切り点との差分値の和がその差分値の平均値の所定倍以上の場合には、その区切り点が突出した点で不連続性であるとして判定し、逆に、互いに隣接する区切り点との差分値の和がその差分値の平均値の所定倍未満の場合には、その区切り点は突出しておらず連続性を保っているとして判定する。そして、不連続性であると判定した場合には、互いに隣接する区切り点の座標の平均値を、微修正後の座標とすることで、区切り点の位置を微修正する。
白丸(図8では「○」で表記)は微修正前の区切り点、黒丸(図8では「●」で表記)は微修正後の区切り点を示し、図8において上から1番目〜3番目の白丸および下から1番目,2番目の白丸については連続性を保っているが、下から3番目の白丸だけ突出しており、不連続性であることがわかる。そこで、下から3番目の白丸の区切り点を微修正することで黒丸の区切り点の位置に再修正することができる。その再修正結果である黒丸で示した区切り点に基づいて、図8に示すように各々の境界を描きなおす。
以上の説明から明らかなように、このステップS40は、この発明における再修正工程に相当する。
(ステップS50)ルックアップテーブル作成
以上のステップS10〜S40(ステップS21〜S23も含む)を行うことで、2次元位置マップ校正部13はルックアップテーブル10から読み出して、2次元位置マップを書き換えて校正することでルックアップテーブルを作成する。
なお、図9に、校正結果である2次元位置マップの領域弁別例を示す平面図を示す。図9では、シンチレータ素子領域の配列に歪みがある(図9では中央よりも左寄りの領域で歪みがある)場合である。このように歪みがある場合でも、2次元位置マップを校正することで弁別できることが、図9でも確認されている。さらに、境界を描きなおして、修正や微修正(再修正)を行うことで、歪みのある領域で境界が描きなおされて、その描きなおされた境界によって区切られて格子分割が行われているのが、図9でも確認されている。
上述の構成を備えた本実施例に係るPET装置に備えられた放射線検出装置(ガントリ2,γ線検出器3,位置演算回路9,ルックアップテーブル10,同時計数回路11および2次元位置マップ校正部13)によれば、2次元位置マップ校正部13は、2次元位置マップの一部分(本実施例では行・列の両方に沿った一部分)の信号強度としてカウント値を加算するステップS21(カウント範囲の決定)を行い、そのステップS21での加算結果(本実施例では行・列に沿った一部分でのカウント値の総和)に基づいて各々の境界B,Bをそれぞれ描いて、それら境界B,B内に区切られたカウント値に基づいて2次元位置マップを校正する。2次元位置マップの全領域でなく、2次元位置マップの一部分のカウント値を加算するので、2次元位置マップを効率的に校正することができる。
本実施例では、2次元位置マップの各々の一部分(本実施例では行・列の両方に沿った一部分)のカウント値をそれぞれ加算し、その各々の一部分の加算結果(本実施例では行・列に沿った一部分でのカウント値の総和)を比較(本実施例では極小値を抽出)して各々の境界B,Bをそれぞれ描き、各々の境界B,Bでのカウント値を加算して、その加算結果(本実施例では境界B,Bによって区切られた帯を含んだ互いに隣接する2つの帯の領域に含まれる各画素のカウント値の総和)に基づいて基準となる領域T,T(本実施例ではカウント範囲)を行・列にそれぞれ1つ設定する。そして、ステップS22(区切り基準点の決定)では、ステップS21で設定された基準となる領域T,T(本実施例ではカウント範囲)中の各々のカウント値に基づいて各々の区切り基準点D,Dを決定する。さらに、ステップS22で決定された各々の区切り基準点D,Dに沿って各々の境界B,Bをそれぞれ再度描きなおして、再描画された境界をB,Bとする。
先に描画された境界B,Bでは、各々の一部分の加算結果(本実施例では行・列に沿った一部分でのカウント値の総和)を比較(本実施例では極小値を抽出)して各々の境界B,Bをそれぞれ描くが、歪みを考慮した境界でなく、その境界B,B内に区切られた領域も正確でない。そこで、各々の境界B,Bでのカウント値を加算し、その加算結果(本実施例では境界B,Bによって区切られた帯を含んだ互いに隣接する2つの帯の領域に含まれる各画素のカウント値の総和)に基づいて基準となる領域T,T(本実施例ではカウント範囲)を行・列にそれぞれ1つ設定する。そして、ステップS22では、ステップS21で設定された基準となる領域T,T(本実施例ではカウント範囲)中の各々のカウント値に基づいて各々の区切り基準点D,Dを決定する。後のステップS23(区切り格子作成)では、ステップS22で決定された各々の区切り基準点D,Dに沿って各々の境界B,Bをそれぞれ再度描きなおして、再描画された境界をB,Bとする再描画する。
本実施例では、好ましくは、ステップS30(区切り点の修正)を行っている。すなわち、ステップS21で設定された領域T,T(本実施例ではカウント範囲)を基準として、ステップS23で描きなおされた境界B,Bごとに順に隣接して移動しながら、修正対象となる区切り点の周囲の各々のカウント値を比較することで、修正対象となる区切り点の位置を修正する。その修正結果である部分総和グラフGに基づいて各々の境界を描きなおして、それら境界内に区切られたカウント値に基づいて2次元位置マップを校正している。これにより境界は歪みを考慮されたものとなり、歪みがあった場合でも2次元位置マップを正確に校正することができる。
ステップS21で設定された領域T,T(本実施例ではカウント範囲)から離れれば離れるほど歪みが大きくなる(図9を参照)ので、ステップS30では、ステップS23で描きなおされた境界B,Bごとに順に隣接して移動しながら、修正対象となる区切り点の周囲の各々のカウント値を比較することで、修正対象となる区切り点の位置を修正する。このようにステップS21で設定された領域T,T(本実施例ではカウント範囲)を基準として、ステップS23で描きなおされた境界B,Bごとに順に隣接して移動しながら区切り点の位置を修正するので、既に修正された周囲の各々のカウント値を用いて区切り点の位置を正確に修正することができる。したがって、修正工程での修正結果である部分総和グラフGに基づいて各々の境界を描きなおして、それら境界内に区切られた領域もより一層正確なものとなり、2次元位置マップをより一層正確に校正することができる。
ステップS30のように区切り点の位置を修正する場合には、好ましくは、上述したステップS40(区切り点微修正)のような再修正を行う。ステップS30での修正結果に基づいて描きなおされた境界に属する各々の区切り点を比較することで区切り点の位置を再修正する。その再修正結果である黒丸(図8では「●」で表記)で示した区切り点に基づいて各々の境界を描きなおして、それら境界内に区切られたカウント値に基づいて2次元位置マップを校正している。
ステップS40では、ステップS30での修正結果に基づいて描きなおされた境界に属する各々の区切り点を比較することで区切り点の位置を再修正する。すなわち、先の修正であるステップS30での修正結果に基づいて各々の境界を描きなおしても不連続性が残る。そこで、ステップS30での修正結果に基づいて描きなおされた境界に属する各々の区切り点を比較することで不連続性あるいは連続性を判定して、不連続性の場合には区切り点の位置を再修正する。このようにステップS30での修正結果に基づいて描きなおされた境界に属する各々の区切り点を比較することで区切り点の位置を再修正するので、不連続性をなくして区切り点をより一層正確に再修正することができる。したがって、ステップS40での再修正結果に基づいて各々の境界を描きなおして、それら境界内に区切られた領域もさらにより一層正確なものとなり、2次元位置マップをさらにより一層正確に校正することができる。
先の境界B,Bを描画する際には、好ましくは、最初の加算(第1加算)での各々の一部分の加算結果(本実施例では行・列に沿った一部分でのカウント値の総和)を比較して各々の極小値をそれぞれ求めて、それら極小値の位置に沿って各々の境界B,Bをそれぞれ描いている。極小値を求めることで各々の境界B,Bをそれぞれ正確に描くことができる。
同様に、ステップS22では、好ましくは、ステップS21で設定された基準となる領域T,T(本実施例ではカウント範囲)中の各々のカウント値を比較して各々の極小値をそれぞれ求めて、それらの極小値の位置を区切り基準点D,Dとして決定している。極小値を求めることで区切り基準点D,Dを正確に決定することができる。
本実施例では、最初の加算(第1加算)では、2次元位置マップを構成する行・列のいずれか少なくとも一方(本実施例では両方)に沿った一部分のカウント値を加算して、その加算結果(本実施例では行・列に沿った一部分でのカウント値の総和)に基づいて行・列のいずれか少なくとも一方(本実施例では両方)に沿った各々の境界B,Bをそれぞれ描いて、それら境界B,B内に区切られたカウント値に基づいて2次元位置マップを校正している。
この発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)上述した実施例では、放射線検出装置を備えた核医学診断装置として、PET装置を例に採って説明したが、この発明は、単一のγ線を検出して被検体の断層画像を再構成するSPECT(Single Photon Emission CT)装置などにも適用することができる。また、PET装置とCT装置とを組み合わせたPET−CT装置にも適用することができる。また、γ以外の放射線(例えばα線やβ線など)にも適用することができる。
(2)上述した実施例では、3次元に配置された複数のシンチレータ素子からなるDOI検出器であったが、2次元あるいは3次元に配置された複数のシンチレータ素子からなる放射線検出器にも適用することができる。
(3)上述した実施例では、光センサとして光電子増倍管(PMT)を例に採って説明したが、シンチレータ素子に光学的に結合された光センサであれば、アバランシェフォトダイオードやシリコンフォトマルチプライアなどに例示されるように、特に限定されない。
(4)上述した実施例では、信号強度としてカウント値を採用したが、連続的な値を有する電気信号を信号強度として採用してもよい。
(5)上述した実施例では、極小値を求めることで、極小値の位置に沿って各々の境界をそれぞれ描いたり、あるいは区切り基準点として決定したが、極大値を採用してもよい。ただ、上述した実施例のように信号強度としてカウント値を採用した場合には、2次元位置マップの境界が極小値の部分に相当するので、実施例のように極小値を採用した方が好ましい。
(6)上述した実施例では、2次元位置マップを構成する行・列の両方に沿った一部分の信号強度(実施例ではカウント値)を加算して、その加算結果に基づいて行・列の両方に沿った各々の境界をそれぞれ描いて、それら境界内に区切られた信号強度(カウント値)に基づいて2次元位置マップを校正したが、行・列の両方に限定されない。行・列のいずれか少なくとも一方に沿った一部分の信号強度(カウント値)を加算して、その加算結果に基づいて行・列のいずれか少なくとも一方に沿った各々の境界をそれぞれ描いて、それら境界内に区切られた信号強度(カウント値)に基づいて2次元位置マップを校正するのであれば、行のみに適用してもよいし、列のみに適用してもよい。区切り点の修正や再修正(微修正)を行う場合においても、行に沿った領域のみに適用してもよいし、列に沿った領域のみに適用してもよい。

Claims (5)

  1. 1次元,2次元あるいは3次元に配置された複数のシンチレータ素子と、それらに光学的に結合された光センサとで構成された放射線検出器で放射線を検出する際に用いられる、前記光センサで得られた信号強度を前記シンチレータ素子に入射された前記放射線の入射位置に対応させて2次元状に表した2次元位置マップからルックアップテーブル作成する2次元位置マップ校正方法であって、前記2次元位置マップの一部分の前記信号強度を加算する第1加算工程を備え、その第1加算工程での加算結果に基づいて各々の境界をそれぞれ描いて、それら境界内に区切られた信号強度に基づいて前記2次元位置マップを校正し、前記第1加算工程では、前記2次元位置マップの各々の前記一部分の前記信号強度をそれぞれ加算し、前記方法は、前記第1加算工程での前記各々の一部分の加算結果を比較して各々の境界をそれぞれ描く境界描画工程と、前記各々の境界での信号強度を加算する第2加算工程と、その第2加算工程での加算結果に基づいて基準となる領域を1つ設定する領域設定工程と、その領域設定工程で設定された前記基準となる領域中の各々の信号強度に基づいて各々の区切り基準点を決定する区切り基準点決定工程と、その区切り基準点決定工程で決定された各々の区切り基準点に沿って各々の境界をそれぞれ再度描きなおす境界再描画工程とを備え、その境界再描画工程で描きなおされた境界内に区切られた信号強度に基づいて前記2次元位置マップを校正することを特徴とする2次元位置マップ校正方法。
  2. 請求項1に記載の2次元位置マップ校正方法において、前記領域設定工程で設定された前記領域を基準として、前記境界再描画工程で描きなおされた前記境界ごとに順に隣接して移動しながら、修正対象となる区切り点の周囲の各々の信号強度を比較することで、前記修正対象となる区切り点の位置を修正する修正工程を備え、その修正工程での修正結果に基づいて各々の境界を描きなおして、それら境界内に区切られた信号強度に基づいて前記2次元位置マップを校正することを特徴とする2次元位置マップ校正方法。
  3. 請求項2に記載の2次元位置マップ校正方法において、前記修正工程での修正結果に基づいて描きなおされた前記境界に属する各々の区切り点を比較することで区切り点の位置を再修正する再修正工程を備え、その再修正工程での再修正結果に基づいて各々の境界を描きなおして、それら境界内に区切られた信号強度に基づいて前記2次元位置マップを校正することを特徴とする2次元位置マップ校正方法。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の2次元位置マップ校正方法において、前記境界描画工程では、前記第1加算工程での前記各々の一部分の加算結果を比較して各々の極小値をそれぞれ求めて、それら極小値の位置に沿って前記各々の境界をそれぞれ描くことを特徴とする2次元位置マップ校正方法。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の2次元位置マップ校正方法において、前記区切り基準点決定工程では、前記領域設定工程で設定された前記基準となる領域中の各々の前記信号強度を比較して各々の極小値をそれぞれ求めて、それらの極小値の位置を前記区切り基準点として決定することを特徴とする2次元位置マップ校正方法。
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