JP7109168B2 - 放射線位置検出方法、放射線位置検出器及びpet装置 - Google Patents

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Description

本発明は、放射線位置検出方法、放射線位置検出器及びPET装置に関する。
PET(Positron Emission Tomography)装置等においては、DOI(Depth Of Interaction)技術に基づく放射線位置検出器が用いられる場合がある。このような放射線位置検出器として、放射線の入射方向(深さ方向)に沿って配置され且つ放射線の吸収に応じてシンチレーション光を発生する複数のセグメントを有する複数のシンチレータ部と、各シンチレータ部の両端に配置された複数の光検出器と、を備えるものが知られている(例えば特許文献1)。このような放射線位置検出器では、各光検出器から出力された電気信号に基づいて、シンチレーション光を発生したセグメントが特定される。
特許第6012475号公報
上述したような放射線位置検出器においては、放射線(例えばγ線或いはX線)がコンプトン散乱を起こすことで、互いに異なるセグメントにおいてシンチレーション光が発生する場合がある。このような場合、最初にシンチレーション光を発生したセグメントを特定すべきである。しかし、シンチレーション光を検出した位置の重心位置に基づいてセグメントを特定すると、最初にシンチレーション光を発生したセグメントではなく、放射線の散乱後にシンチレーション光を発生したセグメントを特定するおそれがある。その理由は、PET計測のようにエネルギーが比較的高い放射線が用いられている場合、コンプトン散乱によって放射線の散乱後に発生したシンチレーション光の強度の方が、最初に発生したシンチレーション光の強度よりも大きくなる傾向があるからである。
本発明は、最初にシンチレーション光を発生したセグメントを精度良く特定することができる放射線位置検出方法、放射線位置検出器及びPET装置を提供することを目的とする。
本発明の放射線位置検出方法は、放射線の入射方向に沿って配置され且つ放射線の吸収に応じてシンチレーション光を発生する複数のセグメントを有し、入射方向と交差する面に沿って2次元に配置された複数のシンチレータ部と、複数のシンチレータ部に対応するように配置され且つシンチレーション光の強度に応じて電気信号を出力する複数の光検出器と、を備える放射線位置検出器において実施される放射線位置検出方法であって、電気信号に基づいて、シンチレーション光を検出した位置について入射方向における第1重心位置を算出する第1ステップと、複数のセグメントを識別するための第1識別領域が示された第1テーブル、及び第1重心位置に基づいて、最初にシンチレーション光を発生したセグメントを特定する第2ステップと、を含み、第1識別領域は、複数のセグメントの1つである第1セグメントに対応付けられた第1領域と、複数のセグメントのうち、第1セグメントに対して放射線の入射側とは反対側において第1セグメントに隣接する第2セグメントに対応付けられた第2領域と、第1領域と第2領域との間において第2領域側に位置し且つ第1セグメントに対応付けられた第3領域と、を有し、第2ステップでは、第1領域又は第3領域に第1重心位置が位置する場合には、第1セグメントを、最初にシンチレーション光を発生したセグメントと特定し、第2領域に第1重心位置が位置する場合には、第2セグメントを、最初にシンチレーション光を発生したセグメントと特定する。
本発明の放射線位置検出器及びPET装置は、放射線の入射方向に沿って配置され且つ放射線の吸収に応じてシンチレーション光を発生する複数のセグメントを有し、入射方向と交差する面に沿って2次元に配置された複数のシンチレータ部と、複数のシンチレータ部に対応するように配置され且つシンチレーション光の強度に応じて電気信号を出力する複数の光検出器と、電気信号に基づいて、シンチレーション光を検出した位置について入射方向における第1重心位置を算出する算出部と、複数のセグメントを識別するための第1識別領域が示された第1テーブル、及び第1重心位置に基づいて、最初にシンチレーション光を発生したセグメントを特定する特定部と、を備え、第1識別領域は、複数のセグメントの1つである第1セグメントに対応付けられた第1領域と、複数のセグメントのうち、第1セグメントに対して放射線の入射側とは反対側において第1セグメントに隣接する第2セグメントに対応付けられた第2領域と、第1領域と第2領域との間において第2領域側に位置し且つ第1セグメントに対応付けられた第3領域と、を有し、特定部は、第1領域又は第3領域に第1重心位置が位置する場合には、第1セグメントを、最初にシンチレーション光を発生したセグメントと特定し、第2領域に第1重心位置が位置する場合には、第2セグメントを、最初にシンチレーション光を発生したセグメントと特定する。
本発明の放射線位置検出方法、放射線位置検出器及びPET装置では、第1セグメントのみにおいてシンチレーション光が発生した場合には、第1重心位置が、第1セグメントに対応付けられた第1領域に位置するから、第1セグメントが、最初にシンチレーション光を発生したセグメントと正しく特定される。第2セグメントのみにおいてシンチレーション光が発生した場合にも同様に、第2セグメントが、最初にシンチレーション光を発生したセグメントと正しく特定される。ここで、第1セグメントにおいて放射線がコンプトン散乱を起こすことで、第1セグメント及び第2セグメントのそれぞれにおいてシンチレーション光が発生すると、第2セグメントにおいて発生したシンチレーション光の強度の方が、第1セグメントにおいて発生したシンチレーション光の強度よりも大きくなる傾向がある。そのため、第1重心位置が、第1領域と第2領域との間において第2領域側に位置する第3領域に位置する傾向がある。このような場合であっても、第3領域が第1セグメントに対応付けられているため、第1セグメントが、最初にシンチレーション光を発生したセグメントと正しく特定される。よって、本発明の放射線位置検出方法、放射線位置検出器及びPET装置によれば、最初にシンチレーション光を発生したセグメントを精度良く特定することができる。
第1テーブルは、第1領域と第2領域との間において第1領域側に位置する第4領域を更に有し、第2ステップでは、第4領域に第1重心位置が位置する場合には、第1セグメントを、最初にシンチレーション光を発生したセグメントと特定するか、或いは、最初にシンチレーション光を発生したセグメントの特定を行わなくてもよい。第4領域に第1重心位置が位置する場合の例としては、1つのセグメントにおいてコンプトン散乱が2回以上生じた場合、或いは、1つ以上のセグメントを挟む2つのセグメントにおいてコンプトン散乱が生じた場合等が考えられる。例えば、第1セグメントにおいて最初にシンチレーション光が発生した後、同じ第1セグメント内においてコンプトン散乱が生じ、その後、第2セグメントにおいてコンプトン散乱が更に生じた場合には、第4領域に第1重心位置が位置することがある。このような場合でも、第1セグメントが、最初にシンチレーション光を発生したセグメントと正しく特定される。すなわち、最初にシンチレーション光を発生したセグメントをより精度良く特定することができる。また、1つ以上のセグメントを挟む2つのセグメントにおいてコンプトン散乱が生じた場合には、最初にシンチレーション光を発生したセグメントの特定が困難となる。このような場合を考慮して、第4領域に第1重心位置が位置する場合には、最初にシンチレーション光を発生したセグメントの特定が行われないようにすることで、最初にシンチレーション光を発生したセグメントが誤って特定されることを抑制することができる。その結果、最初にシンチレーション光を発生したセグメントをより精度良く特定することができる。
第1ステップでは、電気信号に基づいて、シンチレーション光を検出した位置について面に沿っての第2重心位置を算出し、第2ステップでは、複数のシンチレータ部を識別するための第2識別領域が示された第2テーブル、及び第2重心位置に基づいて、最初にシンチレーション光を発生したセグメントを有するシンチレータ部を特定し、第2識別領域は、複数のシンチレータ部の1つである第1シンチレータ部に対応付けられた第5領域と、複数のシンチレータ部のうち第1シンチレータ部に隣接する第2シンチレータ部に対応付けられた第6領域と、第5領域と第6領域との間において第6領域側に位置し且つ第1シンチレータ部に対応付けられた第7領域と、第5領域と第6領域との間において第5領域側に位置し且つ第2シンチレータ部に対応付けられた第8領域と、を有し、第2ステップでは、第5領域又は第7領域に第2重心位置が位置する場合には、第1シンチレータ部を、最初にシンチレーション光を発生したセグメントを有するシンチレータ部と特定し、第6領域又は第8領域に第2重心位置が位置する場合には、第2シンチレータ部を、最初にシンチレーション光を発生したセグメントを有するシンチレータ部と特定する。
上記の構成によれば、第1シンチレータ部のみにおいてシンチレーション光が発生した場合には、第2重心位置が、第1シンチレータ部に対応付けられた第5領域に位置するから、第1シンチレータ部が、最初にシンチレーション光を発生したセグメントを有するシンチレータ部と正しく特定される。第2シンチレータ部のみにおいてシンチレーション光が発生した場合にも同様に、第2シンチレータ部が、最初にシンチレーション光を発生したセグメントを有するシンチレータ部と正しく特定される。ここで、第1シンチレータ部において放射線がコンプトン散乱を起こすことで、第1シンチレータ部及び第2シンチレータ部のそれぞれにおいてシンチレーション光が発生すると、第2シンチレータ部において発生したシンチレーション光の強度の方が、第1シンチレータ部において発生したシンチレーション光の強度よりも大きくなる傾向がある。そのため、シンチレーション光を検出した位置の第2重心位置が、第5領域と第6領域との間において第6領域側に位置する第7領域に位置する傾向がある。このような場合であっても、第7領域が第1シンチレータ部に対応付けられているため、第1シンチレータ部が、最初にシンチレーション光を発生したセグメントを有するシンチレータ部と正しく特定される。第2シンチレータ部において放射線がコンプトン散乱を起こすことで、第1シンチレータ部及び第2シンチレータ部のそれぞれにおいてシンチレーション光が発生した場合にも同様に、第2シンチレータ部が、最初にシンチレーション光を発生したセグメントを有するシンチレータ部と正しく特定される。これにより、最初にシンチレーション光を発生したセグメントを有するシンチレータ部を精度良く特定することができる。
複数のシンチレータ部のそれぞれの間には、シンチレーション光を遮光する遮光層が設けられていてもよい。これにより、シンチレーション光を発生したシンチレータ部から、そのシンチレータに隣接するシンチレータ部にシンチレーション光が漏れることが防止されるため、最初にシンチレーション光を発生したセグメントを有するシンチレータ部をより精度良く特定することができる。
複数の光検出器のそれぞれは、抵抗チェーンに接続されていてもよい。これにより、第1重心位置及び第2重心位置を容易に且つ正確に算出することができる。
複数のセグメントのそれぞれの間には、レーザ光の照射によって形成された光散乱部が設けられてもよい。これにより、例えば光散乱部材、或いは、シンチレータ部とは異なる光学特性(屈折率)を有する部材を介在させつつ複数のシンチレータブロックを接合することにより各シンチレータ部を構成する場合と比較して、各シンチレータ部を容易に且つ高い寸法精度にて製造することができる。
本発明によれば、最初にシンチレーション光を発生したセグメントを精度良く特定することができる。
(a)は、一実施形態のPET装置の概略図である。(b)は、(a)のPET装置の検出器リングの概略図である。 一実施形態の放射線位置検出器の構成図である。 (a)は、図2の放射線位置検出器で用いられる第1テーブルの一例を示す図である。(b)は、DOI値のヒストグラムを示す図である。 図2の放射線位置検出器で用いられる第2テーブルの一例を示す図である。 一実施形態の放射線位置検出方法を示すフローチャートである。 複数のシンチレータ部とDOI値のヒストグラムとの関係を示す図である。 (a)は、従来の第1テーブルを示す図である。(b)は、DOI値のヒストグラムを示す図である。 コンプトン散乱の指向性を示す図である。 コンプトン散乱角と散乱γ線及び反跳電子のエネルギー値との関係を示す図である。 隣接するシンチレータ部間において発生した前方散乱の様子を示す図である。 従来の第2テーブルを示す図である。 PET装置においてシンチレータ部が誤って特定されることによる影響を説明するための図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1の(a)に示されるように、PET装置1は、被検体Tが載置されるベッド(図示せず)と、断面円形状の開口を有するガントリ2と、ガントリ2内の検出器リングで検出されたデータが転送される画像処理部3と、を備えている。図1の(b)に示されるように、PET装置1のガントリ2内の検出器リングにおいては、所定線L0を中心線とする円周上に、複数の放射線位置検出器10が互いに接触するようにリング状に配置されている。PET装置1は、陽電子放出核種(陽電子を放出する放射性同位元素)で標識された薬剤が投与された被検体Tから放出されるγ線(放射線)を検出する装置である。PET装置1によれば、複数のスライス位置において被検体Tの断層像を取得することができる。
図2に示されるように、放射線位置検出器10は、シンチレータアレイ20と、光検出器アレイ30と、算出部40と、特定部50と、記憶部60と、を備えている。なお、図2においてはシンチレータアレイ20及び光検出器アレイ30が側面図として示されており、算出部40、特定部50及び記憶部60がブロック図として示されている。
シンチレータアレイ20は、複数のシンチレータ部21と、遮光層25と、を有している。複数のシンチレータ部21は、X軸方向及びY軸方向に平行なXY平面に沿って、2次元に(例えばマトリックス状に)配置されている。各シンチレータ部21は、γ線の吸収に応じてシンチレーション光を発生する。一例として、各シンチレータ部21は、X軸方向及びY軸方向に垂直なZ軸方向を長手方向とする四角柱状を呈している。なお、Z軸方向は、XY平面と交差する方向であって、γ線の入射方向に相当する。
各シンチレータ部21は、Z軸方向に沿って配置された複数(例えば4つ)のセグメント22を有している。複数のセグメント22は、光散乱部23を介して互いに区分されている。各セグメント22は、例えば立方体状の形状を呈している。各光散乱部23は、各光散乱部23に入射したシンチレーション光の一部を散乱させ、光散乱部23を通過するシンチレーション光の強度を減衰させる。光散乱部23は、例えば、Z軸方向と交差する平面状の形状を呈している。各光散乱部23は、例えば、Z軸方向において互いに等しい間隔をとって配置されている。各光散乱部23は、Z軸方向から見た場合に互いに重なるように配置されている。
各光散乱部23は、各シンチレータ部21を構成する結晶塊の一部を改質させること(例えば、当該一部に複数のマイクロボイドを形成すること)により形成されている。この改質は、レーザ光の照射によって行われる。より具体的には、各シンチレータ部21を構成する結晶塊に対して光透過性を有するレーザ光を集光させ、結晶塊における所定の面(例えばXY平面に平行な面)に沿ってレーザ光の集光点を相対的に移動させる。これにより、結晶塊においてレーザ光の集光点が合わされた部分で光吸収を生じさせ、結晶塊における所定の面に沿って改質領域を形成する。このレーザ光がパルスレーザ光である場合には、1パルスのレーザ光の照射によって1つの改質スポットが形成され、結晶塊における所定の面に沿って複数の改質スポットが並ぶことにより、改質領域が形成される。このようにして形成された改質領域が光散乱部23となる。
遮光層25は、複数のシンチレータ部21のそれぞれの間、及び複数のシンチレータ部21の外側の表面に設けられている。つまり、遮光層25は、後述する第1光検出器31と光学的に結合される端面22a、及び第2光検出器32と光学的に結合される端面22bを除いて、シンチレータ部21を覆っている。遮光層25は、γ線を通過させる一方で、シンチレータ部21において発生するシンチレーション光を遮光する。遮光層25は、例えば、テフロン(登録商標)テープや高反射多層膜フィルム等であり、各シンチレータ部21間に挿入されることで構成されている。
光検出器アレイ30は、複数の第1光検出器31と、複数の第2光検出器32と、第1出力取出部33と、第2出力取出部35と、を有している。複数の第1光検出器31及び複数の第2光検出器32は、複数のシンチレータ部21に対応するように配置されている。より具体的には、複数の第1光検出器31は、複数のシンチレータ部21と1対1で対応するように配置されている。第1光検出器31は、対応するシンチレータ部21においてγ線の入射側の端部に位置するセグメント22の端面22aに接合されている。端面22aは、当該セグメント22におけるγ線の入射側の端面である。第1光検出器31は、対応するシンチレータ部21において発生したシンチレーション光を、端面22aを介して検出し、シンチレーション光の強度に応じて電気信号を出力する。同様に、複数の第2光検出器32は、複数のシンチレータ部21と1対1で対応するように配置されている。第2光検出器32は、対応するシンチレータ部21においてγ線の入射側とは反対側の端部に位置するセグメント22の端面22bに接合されている。端面22bは、当該セグメント22におけるγ線の入射側とは反対側の端面である。第2光検出器32は、対応するシンチレータ部21において発生したシンチレーション光を、端面22bを介して検出し、シンチレーション光の強度に応じて電気信号を出力する。一例として、各第1光検出器31及び各第2光検出器32は、SiPM(Silicon Photomultiplier)或いは位置検出型PMTであり、シンチレーション光の強度に応じて増幅されたパルス状の電気信号を出力する。
第1出力取出部33は、第1抵抗チェーン34を含んでいる。第1抵抗チェーン34には、複数の第1光検出器31のそれぞれが接続されている。第1抵抗チェーン34では、X軸方向に隣接する第1光検出器31同士、X軸方向の一端側においてY軸方向に隣接する第1光検出器31同士、及びX軸方向の他端側においてY軸方向に隣接する第1光検出器31同士が抵抗34aを介して接続されている。各第1光検出器31から出力された電気信号は、X軸方向の一端側においてY軸方向に接続された複数の抵抗34aの両端のそれぞれ、及びX軸方向の他端側においてY軸方向に接続された複数の抵抗34aの両端のそれぞれから取り出される。第2出力取出部35は、第2抵抗チェーン36を含んでいる。第2抵抗チェーン36には、複数の第2光検出器32のそれぞれが接続されている。第2抵抗チェーン36では、X軸方向に隣接する第2光検出器32同士、X軸方向の一端側においてY軸方向に隣接する第2光検出器32同士、及びX軸方向の他端側においてY軸方向に隣接する第2光検出器32同士が抵抗36aを介して接続されている。各第2光検出器32から出力された電気信号は、X軸方向の一端側においてY軸方向に接続された複数の抵抗36aの両端のそれぞれ、及びX軸方向の他端側においてY軸方向に接続された複数の抵抗36aの両端のそれぞれから取り出される。
算出部40は、第1出力取出部33及び第2出力取出部35と電気的に接続されている。算出部40は、第1出力取出部33及び第2出力取出部35から取り出された電気信号に基づいて、シンチレーション光を検出した位置についてZ軸方向における第1重心位置、及び、シンチレーション光を検出した位置についてXY平面に沿っての第2重心位置を算出する。複数のセグメント22のいずれかでシンチレーション光が発生した場合、発生したシンチレーション光の一部が端面22aに到達し、残りが端面22bに到達する。このとき、各光散乱部23においてシンチレーション光が減衰されることから、複数のセグメント22のどのセグメント22でシンチレーション光が発生したかに応じて、端面22a及び端面22bに到達する光量の比が段階的に変化する。第1重心位置は、この光量の変化を利用し、各第1光検出器31及び各第2光検出器32が検出した電気信号の強度の比を算出することで得られる重心位置である。すなわち、第1重心位置は、各第1光検出器31及び各第2光検出器32のそれぞれの位置に電気信号の強度で重み付けすることで得られる重心位置である。算出部40は、第1出力取出部33から取り出される電気信号A1,A2,A3,A4、及び第2出力取出部35から取り出される電気信号B1,B2,B3,B4を取得する。一例として、算出部40は、次の式(1)又は式(2)により比率F1を算出する。そして、算出部40は、比率F1に基づいて第1重心位置を算出する。なお、AS=A1+A2+A3+A4であり、BS=B1+B2+B3+B4である。
Figure 0007109168000001

Figure 0007109168000002
また、1つのシンチレータ部21に対応する1つの第1光検出器31及び/又は1つの第2光検出器32から電気信号が出力された場合、第2重心位置は、その1つの第1光検出器31及び/又は1つの第2光検出器32の位置である。複数の第2光検出器32から電気信号が出力された場合、第2重心位置は、その複数の第1光検出器31のそれぞれの位置及び/又は複数の第2光検出器32のそれぞれの位置に電気信号の強度で重み付けすることで得られる重心位置である。一例として、算出部40は、次の式(3)及び式(4)、又は、式(5)及び式(6)により、比率F2及び比率F3を算出する。そして、算出部40は、比率F2に基づいてX軸方向における第2重心位置を算出し、比率F3に基づいてY軸方向における第2重心位置を算出する。
Figure 0007109168000003

Figure 0007109168000004

Figure 0007109168000005

Figure 0007109168000006
特定部50は、算出部40と電気的に接続されている。特定部50は、複数のセグメント22を個々に識別するための第1識別領域が示された第1テーブル(セグメント識別テーブル)、及び算出部40から出力された第1重心位置に基づいて、最初にγ線と反応したセグメント22、つまり、最初にシンチレーション光を発生したセグメント22を特定する。1つのセグメント22がシンチレーション光を発生した場合、最初にシンチレーション光を発生したセグメント22は、その1つのセグメント22である。また、複数のセグメント22がシンチレーション光を発生した場合、最初にシンチレーション光を発生したセグメント22は、その複数のセグメント22のうち時間的に最初にシンチレーション光を発生したセグメント22である。ここで、第1テーブルの一例について説明する。なお、説明の便宜上、図3の(a)では、複数のセグメント22にそれぞれ対応する複数のセグメント領域22Aが第1テーブルT1に示されているが、複数のセグメント領域22Aが第1テーブルT1に示されている必要はない。また、第1テーブルT1は、シンチレータアレイ20に対して1つ設けられてもよく、或いは、シンチレータ部21毎に1つずつ設けられてもよい。
図3の(a)及び(b)は、γ線を左側より入射させた時のDOIヒストグラムと第1テーブルT1との関係を示す。図3の(b)に示されるDOIヒストグラムの縦軸は、カウント数を示しており、その横軸は、DOI値(第1重心位置)に対応している。図3の(a)の最も左側に示される1つのセグメント領域22Aを第1セグメント領域221とし、第1セグメント領域221の右側に隣接する1つのセグメント領域22Aを第2セグメント領域222として、第1セグメント領域221及び第2セグメント領域222に着目すると、第1テーブルT1には、点線で区切られて示されている第1領域R1、第2領域R2、第3領域R3及び第4領域R4の各領域が第1識別領域として示されている。第1セグメント領域221は、複数のセグメント22の1つである第1セグメントに対応する。第2セグメント領域222は、複数のセグメント22のうち、第1セグメントに対してγ線の入射側(すなわち端面22a側)とは反対側(すなわち端面22b側)において第1セグメントに隣接する第2セグメントに対応する。第1識別領域の各領域、及び各セグメント領域22Aは、図3の(b)に示されるDOIヒストグラムの横軸に対応している。
第1領域R1は、第1セグメントのみにおいて発生したシンチレーション光に基づく第1重心位置の分布を含んでおり、第1セグメントに対応付けられている。第1領域R1は、第1セグメント領域221の右端部を除く部分に位置している。第2領域R2は、第2セグメントのみにおいて発生したシンチレーション光に基づく第1重心位置の分布を含んでおり、第2セグメントに対応付けられている。第2領域R2は、第2セグメント領域222の中央付近に位置している。第3領域R3は、第1領域R1と第2領域R2との間において第2領域R2側に位置しており、第2セグメント領域222の左端部に設けられる。第3領域R3は、第1セグメントに対応付けられている。第4領域R4は、第1領域R1と第2領域R2との間において第1領域R1側に位置しており、第1セグメント領域221の右端部に設けられる。第4領域R4は、第1セグメントに対応付けられている。或いは、第4領域R4は、バックグラウンドに対応付けられていてもよい。すなわち、第4領域R4は、セグメント22に対応付けられていなくてもよい。なお、「対応付けられる」とは、第1テーブルT1上において、第1重心位置とセグメント22との関連付けが行われることである。例えば、第1重心位置が第1領域R1及び第3領域R3に位置する場合には、第1テーブルT1上において、第1重心位置に対応するアドレスに、第1セグメントを示す番号(例えば1)を付することで、第1重心位置と第1セグメントとの関連付けが行われる。また、第1重心位置が第2領域R2に位置する場合には、第1テーブルT1上において、第1重心位置に対応するアドレスに、第2セグメントを示す番号(例えば2)を付することで、第1重心位置と第2セグメントとの関連付けが行われる。また、第1重心位置が第4領域R4に位置する場合には、第1テーブルT1上において、第1重心位置に対応するアドレスに、第1セグメントを示す番号(例えば1)を付することで、第1重心位置と第1セグメントとの関連付けが行われるか、或いは、第1重心位置に対応するアドレスに、セグメント22を示さない番号(例えば5)を付することで、第1重心位置とセグメント22との関連付けが行われないようにしてもよい。
以上のように、第1テーブルT1の各領域においては、最も右側のセグメント領域22Aを除くいずれの1つのセグメント領域22Aを第1セグメント領域221と捉えても、以上の第1領域R1、第2領域R2、第3領域R3、及び第4領域R4の関係が成立する。
また、特定部50は、複数のシンチレータ部21を個々に識別するための第2識別領域が示された第2テーブル(シンチレータ部識別テーブル)、及び算出部40から出力された第2重心位置に基づいて、最初にシンチレーション光を発生したセグメント22を有するシンチレータ部21を特定する。ここで、第2テーブルT2の一例について説明する。なお、説明の便宜上、図4では、複数のシンチレータ部21にそれぞれ対応する複数のシンチレータ部領域21Aが第2テーブルT2に示されているが、複数のシンチレータ部領域21Aが第2テーブルT2に示されている必要はない。
図4に示されるように、各シンチレータ部領域21Aは、正方形状(ここでは簡単の為、正方形状としたが、一般的には四辺形或いは多角形)を呈しており、1つのシンチレータ部領域21Aには、行方向、列方向、及び2つの対角方向に8つのシンチレータ部領域21Aが隣接している。図4において中央に示される1つのシンチレータ部領域21Aを第1シンチレータ部領域211とし、第1シンチレータ部領域211に隣接する8つのシンチレータ部領域21Aを第2シンチレータ部領域212として、第1シンチレータ部領域211及びその右側の第2シンチレータ部領域212に着目すると、第2テーブルT2には、第2識別領域として、第5領域R5、第6領域R6、第7領域R7、及び第8領域R8が示されている。第1シンチレータ部領域211は、複数のシンチレータ部21の1つである第1シンチレータ部に対応する。第2シンチレータ部領域212は、複数のシンチレータ部21のうち第1シンチレータ部に隣接する第2シンチレータ部に対応する。
第5領域R5は、第1シンチレータ部のセグメント22のみにおいて発生したシンチレーション光に基づく第2重心位置の分布を含んでおり、第1シンチレータ部に対応付けられている。第5領域R5は、円形状を呈しており、第1シンチレータ部領域211の中央に位置している。第6領域R6は、第2シンチレータ部のみにおいて発生したシンチレーション光に基づく第2重心位置の分布を含んでおり、第2シンチレータ部に対応付けられている。第6領域R6は、円形状を呈しており、第2シンチレータ部領域212の中央に位置している。
第7領域R7は、第5領域R5と第6領域R6との間において第6領域R6側に位置しており、第1シンチレータ部に対応付けられている。第7領域R7は、第5領域R5と第6領域R6とを結ぶ直線に沿った方向を長手方向とする長尺形状を呈している。第7領域R7は、第5領域R5と第6領域R6とを結ぶ直線上に位置しており、第2シンチレータ部領域212内に含まれる。第8領域R8は、第5領域R5と第6領域R6との間において第5領域R5側に位置しており、第2シンチレータ部に対応付けられている。第8領域R8は、第5領域R5と第6領域R6とを結ぶ直線に沿った方向を長手方向とする長尺形状を呈している。第8領域R8は、第5領域R5と第6領域R6とを結ぶ直線上に位置しており、第1シンチレータ部領域211内に含まれる。
以上の第5領域R5、第6領域R6、第7領域R7、及び第8領域R8の関係は、第1シンチレータ部領域211と、第1シンチレータ部領域211に隣接する複数の第2シンチレータ部領域212のそれぞれとの間において成立する。第1シンチレータ部領域211において、複数の第2シンチレータ部にそれぞれ対応付けられた複数の第7領域R7は、領域R9を介して互いに離間している。第2テーブルT2において、いずれの1つのシンチレータ部領域21Aを第1シンチレータ部領域211と捉えても、以上の第5領域R5、第6領域R6、第7領域R7、及び第8領域R8の関係が成立する。
特定部50は、算出部40によって算出された第1重心位置が、第1テーブルT1のいずれの領域に位置するか、判定する。そして、特定部50は、第1重心位置が位置する領域に対応付けられたセグメント22を、最初にシンチレーション光を発生したセグメント22と特定する。図3の(a)に示される例では、特定部50は、第1領域R1又は第3領域R3に第1重心位置が位置する場合には、第1セグメントを、最初にシンチレーション光を発生したセグメント22と特定する。また、特定部50は、第2領域R2に第1重心位置が位置する場合には、第2セグメントを、最初にシンチレーション光を発生したセグメント22と特定する。また、特定部50は、第4領域R4に第1重心位置が位置する場合には、第1セグメントを、最初にシンチレーション光を発生したセグメント22と特定するか、或いは、最初にシンチレーション光を発生したセグメント22の特定を行わず、バックグラウンドとして取り扱ってもよい。
また、特定部50は、算出部40によって算出された第2重心位置が、第2テーブルT2のいずれの領域に位置するか、判定する。そして、特定部50は、第2重心位置が位置する領域に対応付けられたシンチレータ部21を、最初にシンチレーション光を発生したセグメント22を有するシンチレータ部21と特定する。図4に示される例では、特定部50は、第5領域R5又は第7領域R7に第2重心位置が位置する場合には、第1シンチレータ部を、最初にシンチレーション光を発生したセグメント22を有するシンチレータ部21と特定する。また、特定部50は、第6領域R6又は第8領域R8に第2重心位置が位置する場合には、第2シンチレータ部を、最初にシンチレーション光を発生したセグメント22を有するシンチレータ部21と特定する。なお、特定部50は、領域R9に第2重心位置が位置する場合には、最初にシンチレーション光を発生したセグメント22を有するシンチレータ部21の特定を行わず、バックグラウンドとして取り扱う。
記憶部60は、特定部50と電気的に接続されている。記憶部60は、ROM(Read-only Memory)、RAM(Random-Access Memory)等に代表される記憶媒体によって構成されている。記憶部60は、第1テーブルT1、第2テーブルT2、及びその他の情報を記憶している。
次に、放射線位置検出器10において実施される放射線位置検出方法について、図5を参照しつつ説明する。
まず、算出部40は、第1出力取出部33により取り出される電気信号A1,A2,A3,A4、及び、第2出力取出部35により取り出される電気信号B1,B2,B3,B4に基づいて、シンチレーション光を検出した位置についてZ軸方向における第1重心位置、及び、シンチレーション光を検出した位置についてXY平面に沿っての第2重心位置を算出する(第1ステップ、S11)。具体的には、算出部40は、上述したように、式(1)又は式(2)を用いることにより、電気信号A1,A2,A3,A4及び電気信号B1,B2,B3,B4から比率F1を算出し、比率F1に基づいて、第1重心位置を算出する。また、算出部40は、上述したように、式(3)及び式(4)、又は、式(5)及び式(6)を用いることにより、電気信号A1,A2,A3,A4及び電気信号B1,B2,B3,B4から比率F2及び比率F3を算出し、比率F2及び比率F3に基づいて、第2重心位置を算出する。
次に、特定部50は、算出部40によって算出された第1重心位置が、第1テーブルT1のいずれの領域に位置するか判定すると共に、第2重心位置が、第2テーブルT2のいずれの領域に位置するか判定する(第2ステップ、S12)。そして、特定部50は、第2重心位置が位置する領域に対応付けられ最初にシンチレーション光を発生したシンチレータ部21と、そのシンチレータ部21内で、第1重心位置が位置する領域に対応付けられたセグメント22を、最初にシンチレーション光を発生したセグメント22と特定する(第2ステップ、S13)。
具体的には、特定部50は、上述したように、第1領域R1又は第3領域R3に第1重心位置が位置する場合には、第1セグメントを、最初にシンチレーション光を発生したセグメント22と特定する。また、特定部50は、第2領域R2に第1重心位置が位置する場合には、第2セグメントを、最初にシンチレーション光を発生したセグメント22と特定する。また、特定部50は、第4領域R4に第1重心位置が位置する場合には、第1セグメントを、最初にシンチレーション光を発生したセグメント22と特定するか、或いは、最初にシンチレーション光を発生したセグメント22の特定を行わず、バックグラウンドとして取り扱ってもよい。
その一方で、特定部50は、上述したように、第5領域R5又は第7領域R7に第2重心位置が位置する場合には、第1シンチレータ部を、最初にシンチレーション光を発生したセグメント22を有するシンチレータ部21と特定する。また、特定部50は、第6領域R6又は第8領域R8に第2重心位置が位置する場合には、第2シンチレータ部を、最初にシンチレーション光を発生したセグメント22を有するシンチレータ部21と特定する。なお、特定部50は、領域R9に第2重心位置が位置する場合には、最初にシンチレーション光を発生したシンチレータ部21の特定を行わず、バックグラウンドとして取り扱う。なお、シンチレータ部21毎に第1テーブルT1が設けられており、同一のシンチレータ部21内においてコンプトン散乱が生じた場合には、第2ステップS12において、第2重心位置が第2テーブルT2のいずれの領域に位置するか判定した後に、第1重心位置が第1テーブルT1のいずれの領域に位置するか判定する。すなわち、特定部50は、最初にシンチレーション光を発生したシンチレータ部21を、第2テーブルT2を用いて特定した後に、そのシンチレータ部21に対応した第1テーブルT1を用いて、そのシンチレータ部21内で、最初にシンチレーション光を発生したセグメント22を特定する。
以上のように構成された放射線位置検出器10及びPET装置1、並びに放射線位置検出器10において実施される放射線位置検出方法によって奏される効果について、従来技術の課題とともに説明する。
PET(Positron Emission Tomography)装置等においては、DOI技術に基づく放射線位置検出器が用いられる場合がある。このような放射線位置検出器として、例えば図6に示される放射線位置検出器100が知られている。放射線位置検出器100は、Z軸方向に沿って配置された複数のセグメント22を有する複数のシンチレータ部21と、Z軸方向において各シンチレータ部21の一端に配置された複数の第1光検出器31と、Z軸方向において各シンチレータ部21の他端に配置された複数の第2光検出器32と、を備えている。この放射線位置検出器100では、複数のセグメント22のいずれかにγ線Hが入射すると、各第1光検出器31及び各第2光検出器32から出力される電気信号に基づいて、最初にシンチレーション光を発生したセグメント22が特定される。具体的には、まず、放射線位置検出器100は、当該電気信号に基づいて、シンチレーション光を検出した位置についてZ軸方向における第1重心位置を算出する。
ここで、第1重心位置は、図6のヒストグラムGに示される分布に現れる。ヒストグラムGの縦軸は、カウント数を示している。ヒストグラムGの横軸は、DOI値(第1重心位置)を示す。ヒストグラムGには、4つの分布C1、及びZ軸方向において各分布C1間に現れる3つの分布C2(図6のヒストグラムGの斜線で示した部分)が示されている。4つの分布C1は、4つのセグメント22にそれぞれ対応している。各セグメント22のうち1つのセグメント22のみにおいてシンチレーション光が発生した場合には、第1重心位置は、そのセグメント22に対応する分布C1に現れる。また、図6に示されるように、隣接する2つのセグメント22においてγ線Hがコンプトン散乱を起こした場合には、第1重心位置は、分布C2に現れる傾向がある。
次に、放射線位置検出器100は、第1重心位置、及び、図7の(a)に示される第1テーブルT100に基づいて、最初にシンチレーション光を発生したセグメント22を特定する。なお、図7の(a)に示される第1テーブルT100には、説明の便宜上、複数のセグメント22にそれぞれ対応する複数のセグメント領域22Aが示されている。第1テーブルT100は、4つの領域R100を有している。各領域R100は、各セグメント22を個々に識別するための第1識別領域であり、各セグメント22に対応付けられている。この各領域R100が第1テーブルT100の第1識別領域である点は、第1テーブルT100と本実施形態の第1テーブルT1との相違点である。各セグメント領域22Aは、Z軸方向に沿って配置された各セグメント22の配置に対応する。第1テーブルT100では、各セグメント領域22Aと、各領域R100とは、互いに一致している。各セグメント領域22A及び各領域R100は、図7の(b)に示されるDOIヒストグラムの横軸に対応している。図7の(a)に示される第1テーブルT100の各セグメント領域22Aの境界は、図7の(b)に示されるDOIヒストグラムにおいて、隣接する分布C1間の中間に位置しており、分布C1間に現れる分布C2を二分している。各領域R100の境界は、各セグメント領域22Aの境界と一致している。つまり、各領域R100は、単に、隣接する分布C1間の中間にて分割されている。放射線位置検出器100は、この第1テーブルT100のいずれの領域R100に第1重心位置が位置するか、判定する。そして、放射線位置検出器100は、その第1重心位置が位置する領域R100に対応付けられたセグメント22を、最初にシンチレーション光を発生したセグメント22と特定する。
しかしながら、この第1テーブルT100では、或るセグメント22においてγ線Hがコンプトン散乱を起こしたことで、2つのセグメント22においてシンチレーション光が発生した場合に、最初にシンチレーション光を発生したセグメント22を誤って特定してしまうという問題が生じることがある。以下、この問題について説明するために、コンプトン散乱を起こすγ線Hの特性について説明する。
図8に示されるように、最初にシンチレーション光を発生するまでにおける511keVのγ線Hの進行方向の角度を0度とすると、この角度に対して、コンプトン散乱を起こしたγ線Hの進行方向の角度(コンプトン散乱角)は90度以下の確率が高いことがわかる。なお、コンプトン散乱角が90度未満である場合を前方散乱という。図9では、グラフG10は、散乱γ線エネルギーEを示し、グラフG20は、反跳電子エネルギーERE(散乱地点に付寄されたエネルギー)を示す。また、縦軸は、散乱γ線エネルギーEと反跳電子エネルギーEREとの比率を表し、横軸は、コンプトン散乱角θを表している。コンプトン散乱角θにおける、散乱γ線エネルギーE及び反跳電子エネルギーEREは、エネルギー保存則に基づいて求まる。図9に示されるように、散乱γ線エネルギーEは、コンプトン散乱角が0度のとき(すなわち、コンプトン散乱していないとき)に最大値をとり、コンプトン散乱角θが大きくなるにつれて低くなり、コンプトン散乱角が180度のときに最小値をとる。一方、反跳電子エネルギーEREは、コンプトン散乱角が0度のときに最小であり、コンプトン散乱角が大きくなるにつれて大きくなり、コンプトン散乱角が180度のときに最大値となる。従って、γ線Hが前方散乱を起こしたことにより、互いに異なるセグメント22においてシンチレーション光がそれぞれ発生した場合には、γ線Hの散乱後に発生したシンチレーション光の強度の方が、最初に発生したシンチレーション光の強度よりも大きくなる傾向があることがわかる。
次に、このようなγ線Hの特性を踏まえた上で、再び図7の(a)を参照しつつ、上述した問題(すなわち、最初にシンチレーション光を発生したセグメント22を誤って特定してしまうという問題)について説明する。図7の(a)において、例えば、第1テーブルT100において最も左側のセグメント領域100Aに対応付けられたセグメント22においてγ線Hがコンプトン散乱を起こすことで、そのセグメント22、及びそのセグメント領域100Aの右側のセグメント領域100Aに対応付けられるセグメント22のそれぞれにおいてシンチレーション光が発生した場合を考える。すなわち、最も左側の領域R100に対応付けられたセグメント22において最初にシンチレーション光が発生し、その後、その右側の領域R100に対応付けられたセグメント22においてシンチレーション光が発生した場合である。この場合、第1重心位置は、最も左側の領域R100ではなく、そのセグメント領域100Aの右側の領域R100に位置する傾向がある。従って、放射線位置検出器100は、右側の領域R100に対応付けられたセグメント22を、最初にシンチレーション光を発生したセグメント22と誤って特定するおそれがある。
これに対し、本実施形態の第1テーブルT1では、図3の(a)に示されるように、第1セグメントのみにおいてシンチレーション光が発生した場合には、第1重心位置が、第1セグメントに対応付けられた第1領域R1に位置するから、第1セグメントが、最初にシンチレーション光を発生したセグメント22と正しく特定される。第2セグメントのみにおいてシンチレーション光が発生した場合にも同様に、第2セグメントが、最初にシンチレーション光を発生したセグメント22と正しく特定される。ここで、第1セグメントにおいてγ線Hがコンプトン散乱を起こすことで、第1セグメント及び第2セグメントのそれぞれにおいてシンチレーション光が発生すると、第2セグメントにおいて発生したシンチレーション光の強度の方が、第1セグメントにおいて発生したシンチレーション光の強度よりも大きくなる傾向がある。そのため、第1重心位置が、第1領域R1と第2領域R2との間において第2領域R2側に位置する第3領域R3に位置する傾向がある。このような場合であっても、第3領域R3が第1セグメントに対応付けられているため、第1セグメントが、最初にシンチレーション光を発生したセグメント22と正しく特定される。よって、本実施形態の放射線位置検出方法、放射線位置検出器10及びPET装置1によれば、最初にシンチレーション光を発生したセグメント22を精度良く特定することができる。すなわち、Z軸方向において最初にシンチレーション光を発生した1次元位置を精度良く特定することができる。
なお、シンチレータ部21毎に第1テーブルT1が設けられており、同じシンチレータ部21内にてコンプトン散乱が生じた場合には、第2テーブルT2を用いて、最初にシンチレーション光を発生したシンチレータ部21を特定した後に、そのシンチレータ部21に対応した第1テーブルT1を用いて、そのシンチレータ部21内で、最初にシンチレーション光を発生したセグメント22を特定することで、最初にシンチレーション光を発生したセグメント22をより精度良く特定することができる。その理由は、図3の(b)に示されるDOIヒストグラムの分布形状が、シンチレータ部21毎に互いに異なるので、シンチレータアレイ20に対して1つの第1テーブルT1を用いると、セグメント22の特定において誤差を生じることがあるからである。なお、シンチレータ部21毎に第1テーブルT1が設けられる場合において、隣接する2つのシンチレータ部21間でコンプトン散乱が生じる(図10参照)と、使用する第1テーブルT1によっては、最初にシンチレーション光を発光したセグメント22の特定において誤差を生じることが考えられる。
また、本実施形態のように、特定部50は、第4領域R4に第1重心位置が位置する場合には、第1セグメントを、最初にシンチレーション光を発生したセグメント22と特定するか、或いは、最初にシンチレーション光を発生したセグメント22の特定を行わず、バックグラウンドとして取り扱ってもよい。例えば、第1セグメントにおいて最初にシンチレーション光が発生した後、同じ第1セグメント内においてコンプトン散乱が生じ、その後、第2セグメントにおいてコンプトン散乱が更に生じた場合には、第4領域R4に第1重心位置が位置することがある。この場合、第1セグメント内において発生したシンチレーション光の光量が、第2セグメント内において発生したシンチレーション光の光量よりも大きくなると、第1重心位置は、第2領域R2に対して第1領域R1側に位置する第4領域R4に位置する。このような場合でも、第1セグメントが、最初にシンチレーション光を発生したセグメント22と正しく特定される。すなわち、最初にシンチレーション光を発生したセグメント22をより精度良く特定することができる。
また、1つ以上のセグメント22を挟む2つのセグメント22においてコンプトン散乱が生じた場合には、最初にシンチレーション光を発生したセグメント22の特定が困難となる。例えば、第1セグメントが、或るセグメント22と第2セグメントとの間に挟まれる場合に、その或るセグメント22において最初にシンチレーション光を発生し、第2セグメントにおいてコンプトン散乱が生じると、第1重心位置は、第4領域R4に位置することがある。このような場合に、最初にシンチレーション光を発生したセグメント22の特定を行うことは難しい。このような場合を考慮して、第4領域R4に第1重心位置が位置する場合には、最初にシンチレーション光を発生したセグメント22の特定が行われないようにすることで、最初にシンチレーション光を発生したセグメント22が誤って特定されることを抑制することができる。その結果、最初にシンチレーション光を発生したセグメント22をより精度良く特定することができる。
また、高い検出感度が要求されるPET装置1では、第1テーブルT1におけるγ線に対する不感領域の割合は、極力低くされることが望ましい。そこで、特定部50が、第1重心位置が第4領域R4に位置する場合に、最初にシンチレーション光を発生したセグメント22の特定を行うことにより、第4領域R4を不感領域とした場合と比較して、第1テーブルT1における不感領域の割合を極力低くすることができる。これにより、放射線位置検出器10及びPET装置1の検出感度の低下を抑えることができる。
また、本実施形態のように、特定部50は、第2テーブルT2の第5領域R5又は第7領域R7に第2重心位置が位置する場合には、第1シンチレータ部を、最初にシンチレーション光を発生したセグメント22を有するシンチレータ部21と特定し、第6領域R6又は第8領域R8に第2重心位置が位置する場合には、第2シンチレータ部を、最初にシンチレーション光を発生したセグメント22を有するシンチレータ部21と特定してもよい。上述した放射線位置検出器100では、図10に示されるように、1つのシンチレータ部21においてγ線Hが前方散乱を起こすことで、そのシンチレータ部21、及びそのシンチレータ部21にX軸方向に隣接するシンチレータ部21のそれぞれにおいてシンチレーション光が発生することがある。すなわち、地点P1において最初にシンチレーション光が発生し、その後、地点P2においてシンチレーション光が発生することがある。この場合、第2重心位置、及び、図11に示される第2テーブルT101に基づいて、シンチレーション光を発生したセグメント22を有するシンチレータ部21を特定することが考えられる。なお、図11には、理解容易の為、第2重心位置の分布である各円状分布C3及び各長尺状分布C4が併せて示されている。
各円状分布C3は、1つのシンチレータ部21のみにおいて発生したシンチレーション光に基づく第2重心位置の分布である。各円状分布C3は、各シンチレータ部領域21Aに含まれている。一方、各長尺状分布C4は、隣接する2つのシンチレータ部21において発生したシンチレーション光に基づく第2重心位置の分布である。各長尺状分布C4は、隣接する円状分布C3を格子状又はクロス状に結んでいる。図11に示されるように、各シンチレータ部領域21Aの境界は、隣接する円状分布C3の間の中間に位置している。各シンチレータ部領域21Aは、各シンチレータ部21を個々に識別するための第2識別領域であり、各シンチレータ部21に対応付けられている。この各シンチレータ部領域21Aが第2テーブルT101の第2識別領域である点は、第2テーブルT101と本実施形態の第2テーブルT2との相違点である。第2テーブルT101の各シンチレータ部領域21Aは、単に、隣接する円状分布C3間の中間にて分割されている。放射線位置検出器100は、この第2テーブルT101のいずれのシンチレータ部領域21Aに第2重心位置が位置するか、判定する。そして、放射線位置検出器100は、その第2重心位置が位置するシンチレータ部領域21Aに対応付けられたシンチレータ部21を、最初にシンチレーション光を発生したセグメント22を有するシンチレータ部21と特定する。第2重心位置が、例えば第2テーブルT101の中央に位置するシンチレータ部領域21A(図12において斜線で示された部分)に含まれる場合には、放射線位置検出器100は、そのシンチレータ部領域21Aに対応付けられたシンチレータ部21を、最初にシンチレーション光を発生したセグメント22を有するシンチレータ部21と特定する。
しかしながら、前述したように、γ線Hの散乱後に発生したシンチレーション光の強度の方が、最初に発生したシンチレーション光の強度よりも大きくなる傾向があるので、次のような問題が生じることがある。図12において、例えば第2テーブルT101の中央のシンチレータ部領域21A(斜線で示された部分)に対応付けられたシンチレータ部21にてγ線Hがコンプトン散乱を起こすことで、そのシンチレータ部21、及び、中央のシンチレータ部領域21Aの右側のシンチレータ部領域21Aに対応付けられるシンチレータ部21のそれぞれにおいてシンチレーション光が発生した場合を考える。すなわち、中央のシンチレータ部領域21Aに対応付けられたシンチレータ部21において最初にシンチレーション光が発生し、その後、右側のシンチレータ部領域21Aに対応付けられたシンチレータ部21においてシンチレーション光が発生した場合である。この場合、第2重心位置は、中央のシンチレータ部領域21Aではなく、そのシンチレータ部領域21Aの右側のシンチレータ部領域21Aに位置する傾向がある。従って、放射線位置検出器100は、右側のシンチレータ部領域21Aに対応付けられたシンチレータ部21を、最初にシンチレーション光を発生したセグメント22を有するシンチレータ部21と誤って特定するおそれがある。そして、このように最初にシンチレーション光を発生したセグメント22を有するシンチレータ部21と誤って特定してしまうと、図12に示されるPET装置200において以下のような問題が生じる。
図12では、PET装置200を構成する一対のシンチレータアレイ20が、Z軸方向において、地点P3を挟んで互いに対向する位置に配置されている。図12に示されるように、地点P3において1つの消滅事象(annihilation event)が起こり、互いに逆方向に飛行する一対のγ線Hが発生している。一対のγ線Hのうち一方のγ線Hは、一方のシンチレータアレイ20の地点P4に到達している。このシンチレータアレイ20では、地点P4においてのみシンチレーション光が発生している。他方のγ線Hは、他方のシンチレータアレイ20の地点P5に到達してコンプトン散乱を起こしている。地点P4に位置するシンチレータ部21と、地点P5に位置するシンチレータ部21とは、互いに隣接している。このシンチレータアレイ20では、地点P5及び地点P6においてそれぞれシンチレーション光が発生している。このような場合、上述したように、第2重心位置は、X軸方向において地点P5よりも地点P6に近い地点P7に位置する傾向があるので、地点P7を含むシンチレータ部21が、最初にシンチレーション光を発生したセグメント22を有するシンチレータ部21と特定される。その結果、PET装置200は、地点P7と地点P8とを結ぶ直線L10上に消滅事象が発生したと誤って特定してしまう。
これに対し、本実施形態の第2テーブルT2では、図4に示されるように、第1シンチレータ部のみにおいてシンチレーション光が発生した場合には、シンチレーション光を検出した位置についてXY平面に沿っての第2重心位置が、第1シンチレータ部に対応付けられた第5領域R5に位置するから、第1シンチレータ部が、最初にシンチレーション光を発生したセグメント22を有するシンチレータ部21と正しく特定される。第2シンチレータ部のみにおいてシンチレーション光が発生した場合にも同様に、第2シンチレータ部が、最初にシンチレーション光を発生したセグメント22を有するシンチレータ部21と正しく特定される。ここで、第1シンチレータ部において放射線がコンプトン散乱を起こすことで、第1シンチレータ部及び第2シンチレータ部のそれぞれにおいてシンチレーション光が発生すると、第2シンチレータ部において発生したシンチレーション光の強度の方が、第1シンチレータ部において発生したシンチレーション光の強度よりも大きくなる傾向がある。そのため、第2重心位置が、第5領域R5と第6領域R6との間において第6領域R6側に位置する第7領域R7に位置する傾向がある。このような場合であっても、第7領域R7が第1シンチレータ部に対応付けられているため、第1シンチレータ部が、最初にシンチレーション光を発生したセグメント22を有するシンチレータ部21と正しく特定される。第2シンチレータ部において放射線がコンプトン散乱を起こすことで、第1シンチレータ部及び第2シンチレータ部のそれぞれにおいてシンチレーション光が発生した場合にも同様に、第2シンチレータ部が、最初にシンチレーション光を発生したセグメント22を有するシンチレータ部21と正しく特定される。これにより、XY平面内において最初にシンチレーション光を発生したセグメント22を有するシンチレータ部21を精度良く特定することができる。すなわち、XY平面内において最初にシンチレーション光を発生した2次元位置を精度良く特定することでできる。
また、本実施形態のように、XY平面内における複数のシンチレータ部21のそれぞれの間には、シンチレーション光を遮光する遮光層25が設けられていてもよい。これにより、例えばシンチレーション光を発生した第1シンチレータ部から、第2シンチレータ部にシンチレーション光が漏れることが防止されるため、最初にシンチレーション光を発生したシンチレータ部21をより精度良く特定することができる。
また、本実施形態のように、XY平面内において、複数の第1光検出器31のそれぞれは、第1抵抗チェーン34に接続され、複数の第2光検出器32のそれぞれは、第2抵抗チェーン36に接続されていてもよい。これにより、第1重心位置及び第2重心位置を容易に且つ正確に算出することができる。
また、本実施形態のように、Z軸方向における複数のセグメント22のそれぞれの間には、レーザ光の照射によって形成された光散乱部23が設けられてもよい。これにより、例えば光散乱部材、或いは、シンチレータ部21とは異なる光学特性(屈折率)を有する部材を介在させつつ複数のシンチレータブロックを接合することにより各シンチレータ部21を構成する場合と比較して、各シンチレータ部21を容易に且つ高い寸法精度にて製造することができる。
本発明による放射線位置検出方法、放射線位置検出器及びPET装置は、上述した実施形態に限られるものではなく、他に様々な変形が可能である。例えば、上述した実施形態では、複数のシンチレータ部21のそれぞれの間に、遮光層25が設けられていたが、遮光層25を設けなくてもよい。また、上述した実施形態では、放射線としてγ線が検出されていたが、検出される放射線はγ線に限られない。放射線は、例えばX線であってもよい。また、上述した実施形態では、シンチレータ部21は、レーザ光の照射によって形成された光散乱部23によって区分された各セグメント22により構成されていたが、シンチレータ部は、光散乱部材、或いは、シンチレータ部21とは異なる光学特性(屈折率)を有する部材を介在させつつ各シンチレータブロックを接合することにより構成されてもよく、発光減衰時間が互いに異なる各シンチレータブロックを接合することにより構成されてもよい。また、上述した実施形態では、放射線位置検出器10をPET装置1に適用していたが、放射線位置検出器10を例えばコンプトンカメラに適用してもよい。また、上述した実施形態では、特定部50は、第1テーブルT1において第4領域R4に第1重心位置が位置する場合に、最初にシンチレーション光を発生したセグメント22の特定を行っていたが、第4領域R4に第1重心位置が位置する場合には、最初にシンチレーション光を発生したセグメント22の特定を行わなくてもよい。また、上述した実施形態では、第1テーブルT1及び第2テーブルT2の両方を用いて最初にシンチレーション光を発生したセグメント22の特定を行っていたが、第1テーブルT1のみを用いて最初にシンチレーション光を発生したセグメント22の特定を行ってもよい。例えば、シンチレータアレイ20が、遮光層25に代えてγ線を遮る層を有する場合には、第2テーブルT2を用いてシンチレータ部21を特定する必要はなく、第1テーブルT1のみを用いてセグメント22を特定すればよい。
1…PET装置、10…放射線位置検出器、20…シンチレータアレイ、21…シンチレータ部、22…セグメント、22a,22b…端面、23…光散乱部、25…遮光層、30…光検出器アレイ、31…第1光検出器、32…第2光検出器、34…第1抵抗チェーン、36…第2抵抗チェーン、40…算出部、50…特定部、211…第1シンチレータ部領域、212…第2シンチレータ部領域、221…第1セグメント領域、222…第2セグメント領域、A1,A2,A3,A4,B1,B2,B3,B4…電気信号、T1…第1テーブル、T2…第2テーブル、R1…第1領域、R2…第2領域、R3…第3領域、R4…第4領域、R5…第5領域、R6…第6領域、R7…第7領域、R8…第8領域。

Claims (10)

  1. γ線の入射方向に沿って配置され且つ前記γ線の吸収に応じてシンチレーション光を発生する複数のセグメントを有し、前記入射方向と交差する面に沿って2次元に配置された複数のシンチレータ部と、前記複数のシンチレータ部に対応するように配置され且つ前記シンチレーション光の強度に応じて電気信号を出力する複数の光検出器と、を備える放射線位置検出器において実施される放射線位置検出方法であって、
    前記電気信号に基づいて、前記シンチレーション光を検出した位置について前記入射方向における第1重心位置を算出する第1ステップと、
    前記複数のセグメントを識別するための第1識別領域が示された第1テーブル、及び前記第1重心位置に基づいて、最初に前記シンチレーション光を発生した前記セグメントを特定する第2ステップと、を含み、
    前記第1識別領域は、
    前記複数のセグメントの1つである第1セグメントに対応付けられた第1領域と、
    前記複数のセグメントのうち、前記第1セグメントに対して前記γ線の入射側とは反対側において前記第1セグメントに隣接する第2セグメントに対応付けられた第2領域と、
    前記第1領域と前記第2領域との間において前記第2領域側に位置し且つ前記第1セグメントに対応付けられた第3領域と、を有し、
    前記第2ステップでは、前記第1領域又は前記第3領域に前記第1重心位置が位置する場合には、前記第1セグメントを、最初に前記シンチレーション光を発生した前記セグメントと特定し、前記第2領域に前記第1重心位置が位置する場合には、前記第2セグメントを、最初に前記シンチレーション光を発生した前記セグメントと特定する、放射線位置検出方法。
  2. 前記第1テーブルは、
    前記第1領域と前記第2領域との間において前記第1領域側に位置する第4領域を更に有し、
    前記第2ステップでは、前記第4領域に前記第1重心位置が位置する場合には、前記第1セグメントを、最初に前記シンチレーション光を発生した前記セグメントと特定するか、或いは、最初に前記シンチレーション光を発生した前記セグメントの特定を行わない、請求項1に記載の放射線位置検出方法。
  3. 前記第1ステップでは、前記電気信号に基づいて、前記シンチレーション光を検出した位置について前記面に沿っての第2重心位置を算出し、
    前記第2ステップでは、前記複数のシンチレータ部を識別するための第2識別領域が示された第2テーブル、及び前記第2重心位置に基づいて、最初に前記シンチレーション光を発生した前記セグメントを有する前記シンチレータ部を特定し、
    前記第2識別領域は、
    前記複数のシンチレータ部の1つである第1シンチレータ部に対応付けられた第5領域と、
    前記複数のシンチレータ部のうち前記第1シンチレータ部に隣接する第2シンチレータ部に対応付けられた第6領域と、
    前記第5領域と前記第6領域との間において前記第6領域側に位置し且つ前記第1シンチレータ部に対応付けられた第7領域と、
    前記第5領域と前記第6領域との間において前記第5領域側に位置し且つ前記第2シンチレータ部に対応付けられた第8領域と、を有し、
    前記第2ステップでは、前記第5領域又は前記第7領域に前記第2重心位置が位置する場合には、前記第1シンチレータ部を、最初に前記シンチレーション光を発生した前記セグメントを有する前記シンチレータ部と特定し、前記第6領域又は前記第8領域に前記第2重心位置が位置する場合には、前記第2シンチレータ部を、最初に前記シンチレーション光を発生した前記セグメントを有する前記シンチレータ部と特定する、請求項1又は2に記載の放射線位置検出方法。
  4. 前記複数のシンチレータ部のそれぞれの間には、前記シンチレーション光を遮光する遮光層が設けられている、請求項1~3のいずれか一項に記載の放射線位置検出方法。
  5. 前記複数の光検出器のそれぞれは、抵抗チェーンに接続されている、請求項1~4のいずれか一項に記載の放射線位置検出方法。
  6. 前記複数のセグメントのそれぞれの間には、レーザ光の照射によって形成された光散乱部が設けられている、請求項1~5のいずれか一項に記載の放射線位置検出方法。
  7. γ線の入射方向に沿って配置され且つ前記γ線の吸収に応じてシンチレーション光を発生する複数のセグメントを有し、前記入射方向と交差する面に沿って2次元に配置された複数のシンチレータ部と、
    前記複数のシンチレータ部に対応するように配置され且つ前記シンチレーション光の強度に応じて電気信号を出力する複数の光検出器と、
    前記電気信号に基づいて、前記シンチレーション光を検出した位置について前記入射方向における第1重心位置を算出する算出部と、
    前記複数のセグメントを識別するための第1識別領域が示された第1テーブル、及び前記第1重心位置に基づいて、最初に前記シンチレーション光を発生した前記セグメントを特定する特定部と、を備え、
    前記第1識別領域は、
    前記複数のセグメントの1つである第1セグメントに対応付けられた第1領域と、
    前記複数のセグメントのうち、前記第1セグメントに対して前記γ線の入射側とは反対側において前記第1セグメントに隣接する第2セグメントに対応付けられた第2領域と、
    前記第1領域と前記第2領域との間において前記第2領域側に位置し且つ前記第1セグメントに対応付けられた第3領域と、を有し、
    前記特定部は、前記第1領域又は前記第3領域に前記第1重心位置が位置する場合には、前記第1セグメントを、最初に前記シンチレーション光を発生した前記セグメントと特定し、前記第2領域に前記第1重心位置が位置する場合には、前記第2セグメントを、最初に前記シンチレーション光を発生した前記セグメントと特定する、放射線位置検出器。
  8. 前記第1テーブルは、
    前記第1領域と前記第2領域との間において前記第1領域側に位置し且つ前記第2セグメントに対応付けられた第4領域を更に有し、
    前記特定部は、前記第4領域に前記第1重心位置が位置する場合には、前記第2セグメントを、最初に前記シンチレーション光を発生した前記セグメントと特定する、請求項7に記載の放射線位置検出器。
  9. 前記算出部は、前記電気信号に基づいて、前記シンチレーション光を検出した位置について前記面に沿っての第2重心位置を算出し、
    前記特定部は、前記複数のシンチレータ部を識別するための第2識別領域が示された第2テーブル、及び前記第2重心位置に基づいて、最初に前記シンチレーション光を発生した前記セグメントを有する前記シンチレータ部を特定し、
    前記第2識別領域は、
    前記複数のシンチレータ部の1つである第1シンチレータ部に対応付けられた第5領域と、
    前記複数のシンチレータ部のうち前記第1シンチレータ部に隣接する第2シンチレータ部に対応付けられた第6領域と、
    前記第5領域と前記第6領域との間において前記第6領域側に位置し且つ前記第1シンチレータ部に対応付けられた第7領域と、
    前記第5領域と前記第6領域との間において前記第5領域側に位置し且つ前記第2シンチレータ部に対応付けられた第8領域と、を有し、
    前記特定部は、前記第5領域又は前記第7領域に前記第2重心位置が位置する場合には、前記第1シンチレータ部を、最初に前記シンチレーション光を発生した前記セグメントを有する前記シンチレータ部と特定し、前記第6領域又は前記第8領域に前記第2重心位置が位置する場合には、前記第2シンチレータ部を、最初に前記シンチレーション光を発生した前記セグメントを有する前記シンチレータ部と特定する、請求項7又は8に記載の放射線位置検出器。
  10. 請求項7~9のいずれか一項に記載の放射線位置検出器を備える、PET装置。
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