JP4834179B2 - 符号化方法、その装置、プログラム及び記録媒体 - Google Patents

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Description

本発明は、時系列信号を予測分析して符号化する技術に関し、特に、予測残差の符号化方法、復号方法、それらの装置、プログラム及び記録媒体に関する。
音響信号や映像情報などの時系列信号を通信路によって伝送したり、情報記録媒体に記録する場合、時系列信号を圧縮符号に変換してから伝送したり記録する方法が、伝送効率や記録効率の点で有効である。また、近年のブロードバンドの普及や記憶装置の容量増加に伴い、圧縮率の高さを優先する非可逆圧縮符号化方式よりも原信号の完全再生を条件とした可逆圧縮符号化方式が重視されつつある(例えば、非特許文献1参照)。そのような中、線形予測分析等の要素技術を用いて音響信号を可逆圧縮符号化する技術がMPEG(Moving Picture Expert Group)の国際標準規格「MPEG-4 ALS」として承認されている(例えば、非特許文献2参照)。
図1は、従来における可逆圧縮符号化方式の符号化装置2100の機能構成を説明するためのブロック図である。図2は、図1に示す残差符号化部2120の機能構成を説明するためのブロック図である。また、図3は、従来における可逆圧縮符号化方式の復号装置2200の機能構成を説明するためのブロック図である。図4は、図3に示す残差復号部2220の機能構成を説明するためのブロック図である。まず、これらの図を用いて従来の可逆圧縮符号化方式を説明する。
<符号化方法>
符号化装置2100のフレームバッファ2111には、標本化・量子化されたPCM (pulse code modulation)形式の時系列信号x(n)(nは離散時間を示すインデックス)が入力される。フレームバッファ2111は、予め定められた時間区間(以下、「フレーム」と呼ぶ)分の時系列信号x(n)(n=1,...,N)(Nは正の整数)をバッファする。バッファされた1フレーム分の時系列信号x(n)(n=1,...,N)は予測符号化部2110の線形予測分析部2112に送られ、線形予測分析部2112は、線形予測分析によって1次からM次までのPARCOR係数k(m)(m=1,2,...,M)を算出して出力する。
なお、線形予測分析では、ある時点nの時系列信号x(n)と、その時点nよりも過去のM個(Mは正の整数。Mを「予測次数」と呼ぶ。)の時点n-1,n-2,...,n-Mの時系列信号x(n-1),x(n-2),...,x(n-M)をそれぞれ係数α(m)(m=1,...,M)(「線形予測係数」と呼ぶ)で重み付けしたものと、予測残差e(n)(「予測誤差」と呼ぶ場合もある)と間に線形1次結合が成り立つと仮定する。この仮定に基づいた線形予測モデルは以下のようになる。線形予測分析では入力された時系列信号x(n)(n=1,...,N)に対し、予測残差e(n)(n=1,...,N)のエネルギーを最小化する線形予測係数α(m)(m=1,...,M)又はそれに変換可能なPARCOR係数k(m)(m=1,...,M)などの係数を算出する。
e(n)=x(n)+α(1)・x(n-1)+α(2)・x(n-2)+...+α(M)・x(n-M)
線形予測分析の具体例としては、レビンソン・ダービン(Levinson-Durbin)法やバーグ(Burg)法などの逐次的方法や、自己相関法や共分散法のように予測次数ごとに連立方程式(予測残差を最小にする線形予測係数を解とする連立方程式)を解く方法などがある。
また、ある時点nの時系列信号y(n)を、その時点nよりも過去のM個の時点n-1,n-2,...,n-Mの時系列信号x(n-1),x(n-2),...,x(n-M)を用いて推定する下式の線形FIR(Finite Impulse Response)フィルタを「線形予測フィルタ」と呼ぶ。
y(n)=-{α(1)・x(n-1)+α(2)・x(n-2)+...+α(M)・x(n-M)}
算出されたPARCOR係数k(m)(m=1,...,M)は、量子化部2113に送られ、量子化されて量子化PARCOR係数i(m)(m=1,...,M)が生成される。なお、「量子化PARCOR係数」は、PARCOR係数の量子化値そのものであってもよいし、当該PARCOR係数の量子化値に付されたインデックスであってもよい。量子化PARCOR係数i(m)(m=1,...,M)は、係数符号化部2114に送られ、そこで可変長符号化される。また、量子化PARCOR係数i(m)(m=1,...,M)は、線形予測係数変換部2115にも送られ、線形予測係数変換部2115は、これらを用いて線形予測係数α(m)(m=1,2,...,M)を算出する。線形予測部2016は、1フレーム分の時系列信号x(n)(n=1,...,N)と各線形予測係数α(m)(m=1,...,M)とを用い、線形予測フィルタによって線形予測値y(n)(n=1,...,N)を生成し、減算部2117は、時系列信号x(n)から線形予測値y(n)を減算した結果である予測残差e(n)を算出する(予測フィルタ処理)。
算出された予測残差e(n)は所定の範囲の整数で表現された値である。例えば、入力された時系列信号x(n)が有限ビット数の整数形式で表現され、小数点以下を四捨五入するなどして整数化された線形予測係数をフィルタ係数とする線形予測フィルタの出力値を線形予測値y(n)とする場合には、時系列信号x(n)から線形予測値y(n)を減算した値を予測残差e(n)とすることで、有限ビット数の整数形式で表現された(所定の範囲の整数で表現された)予測残差e(n)が得られる。また、時系列信号x(n)や線形予測値y(n)が整数形式で表現されたものでない場合には、時系列信号x(n)から線形予測値y(n)を減算した値を有限ビット数の整数形式で表現したものを予測残差e(n)としてもよい。残差符号化部2120は、当該整数表現された予測残差e(n)(n=1,...,N)をゴロムライス(Golomb-Rice)符号化する。ゴロムライス符号化では、まず、ライスパラメータ計算部2121が、入力された予測残差e(n)(n=1,...,N)を用い、整数であるライスパラメータsを生成する。後述するようにライスパラメータsの最適値は、入力された予測残差e(n)の振幅(例えば、或る時間区間に属する1個以上の予測残差e(n)の平均振幅に依存)に依存する。このライスパラメータsは、フレームごとに生成されてもよいし、フレームをさらに複数に区分した各時間区間であるサブフレームごとに生成されてもよい。
次に、ゴロムライス符号化部2122の分離演算部2122aに予測残差e(n)(n=1,...,N)とライスパラメータsとが入力される。分離演算部2122aは、これらを用いた所定の除算によって、整数の商q(n)とそれに対応する剰余を特定する情報sub(n)とを算出する。この除算は、基本的には予測残差e(n)を法数2sで割る演算である。しかし、正負が存在する予測残差e(n)を区別して取り扱う必要性や符号長削減等の観点から、単なる予測残差e(n)を法数2sで割る演算から多少の変更が加えられる場合もある。なお、法数が2のべき乗であり、被除数が2進数表現された整数である場合、割り算は被除数を複数ビットで表現した場合の下位ビットを削る処理となり、商は被除数を複数ビットで表現した場合の上位ビットとなり、剰余は被除数を複数ビットで表現した場合の下位ビットとなる。
次に、アルファ符号化部2122bが、この商q(n)をアルファ符号(「一進法符号(単進符号, unary)」と呼ぶ場合もある)化し、情報prefix(n)を生成する。生成された情報prefix(n)と情報sub(n)とは合成部2122cに入力され、合成部2122cは、それらのビット結合値prefix(n)|sub(n)を予測残差e(n)に対応する残差符号Ceとして出力する。また、残差符号化部2120は、この残差符号Ceと、ライスパラメータsを特定するための補助符号Ccとを出力する。例えば、フレームごとにライスパラメータsが生成された場合には、サブフレーム分割を行わないことを示す情報と、ライスパラメータsそのものとが補助符号Ccとして出力される。また、サブフレームごとにライスパラメータsが生成された場合には、先頭のサブフレームに対して生成されたライスパラメータsと、隣接するサブフレームに対してそれぞれ生成されたライスパラメータs間の差分をゴロムライス符号化した差分符号Cdと、サブフレームごとにライスパラメータsが生成されたことを示すフラグ情報とが補助符号Ccとして出力される。
予測符号化部2110で生成された係数符号Ckと残差符号化部2120で生成された残差符号Ce及び補助符号Ccとは合成部2130に送られ、そこで合成されて符号Cgが生成される。
<復号方法>
復号装置2200に入力された符号Cgは、分離部2210で係数符号Ckと残差符号Ceと補助符号Ccとに分離される。係数符号Ckは予測復号部2230に入力され、残差符号Ce及び補助符号Ccは残差復号部2220に入力される。
残差復号部2220は、入力された補助符号Ccからライスパラメータsを得る。例えば、補助符号Ccが前述のフラグ情報を含む場合、まず、ライスパラメータ復元部2222は、補助符号Ccが含む差分符号Cdから、隣接するサブフレームに対してそれぞれ生成されたライスパラメータs間の差分を復元する。次に、ライスパラメータ復元部2222は、各差分と、補助符号Ccが含む先頭のサブフレームのライスパラメータsとを用い、2番目以降のサブフレームのライスパラメータsを復元する。また、例えば、補助符号Ccが前述のサブフレーム分割を行わないことを示す情報を含む場合には、補助符号Ccが含むライスパラメータsが当該補助符号Ccに対応するフレームのライスパラメータsである。また、残差復号部2220のゴロムライス復号部2221は、入力された残差符号Ceを情報prefix(n)と情報sub(n)とに分離する。分離された情報prefix(n)は、アルファ復号部2221cで復号されて商q(n)が生成される。そして、合成演算部2221bに情報sub(n)と商q(n)とライスパラメータsとが入力され、合成演算部2221bはこれらを用いて予測残差e(n)を復号する。
一方、予測復号部2230に入力された係数符号Ckは、係数復号部2231で復号されて量子化PARCOR係数i(m)(m=1,...,M)が生成される。量子化PARCOR係数i(m)(m=1,...,M)は線形予測係数変換部2232に送られ、線形予測係数変換部2232は、これらを用いて予測次数Mの線形予測フィルタの各線形予測係数α(m)(m=1,...,M)を算出する。線形予測部2233は、算出された各線形予測係数α(m)(m=1,...,M)と過去に加算部2234から出力された時系列信号x(n)(n=1,...,N)とを用い、線形予測フィルタによって線形予測値y(n)(n=1,...,N)を生成する。加算部2234は、線形予測値y(n)と残差復号部2220で復号された予測残差e(n)とを加算して時系列信号x(n) (n=1,...,N)を生成する(逆予測フィルタ処理)。
Mat Hans and Ronald W. Schafer, "Lossless Compression of Digital Audio", IEEE SIGNAL PROCESSING MAGAZINE, July 2001, pp.21-32. ISO/IEC 14496-3 AMENDMENT 2: Audio Lossless Coding(ALS), new audio profiles and BSAC extensions.
本発明は、予測残差の符号化に関する符号化圧縮率を向上させることを目的とする。
ゴロムライス符号化の変形方法として、前述の商をアルファ符号化する代わりに、当該商を他の方法で符号化する方法(非公知)も想定できる。上述の商を算出するための法数を特定するパラメータを総称して「分離パラメータ」と呼ぶ。本発明では、整数表現された予測残差を符号化する際に、このような分離パラメータを含む補助情報を可変長符号化する。これにより、分離パラメータの符号化圧縮率を向上させる。そして、予測残差に対応する符号を復号する際には、このような分離パラメータを含む補助情報が可変長符号化された符号を復号して当該分離パラメータを生成し、当該分離パラメータを用いて予測残差に対応する符号を復号する。
本発明では、予測残差の符号化に関する符号化圧縮率が向上する。
従来における可逆圧縮符号化方式の符号化装置の機能構成を説明するためのブロック図。 図1に示す残差符号化部の機能構成を説明するためのブロック図。 従来における可逆圧縮符号化方式の復号装置の機能構成を説明するためのブロック図。 図3に示す残差復号部の機能構成を説明するためのブロック図。 図5(A)は、ゴロムライス符号化の分離パラメータ(ライスパラメータ)の頻度分布を例示した図であり、図5(B)は、ライステイルの頻度分布を例示した図である。 第1実施形態の符号化装置の機能構成を説明するためのブロック図。 図6に示した残差符号化部の機能構成を説明するためのブロック図。 第1実施形態の復号装置の機能構成を説明するためのブロック図。 図8に示した残差復号部の機能構成を説明するためのブロック図。 図10(A)は、残差符号化部の符号表格納部及び残差復号部の符号表格納部に格納される符号表と分離パラメータ及びインデックスとの対応関係を例示するための対応表である。図10(B)は、図10(A)に例示した各符号表が選択される頻度と分離パラメータs及びインデックスhとの関係を例示するための図である。 図11(A)〜(C)は、図10(A)の対応表の符号表を例示するための図 残差符号化部の可変長符号化部が行う可変長符号化、及び残差復号部の可変長復号部が行う復号方法に対応する符号表の例示。 第1実施形態の符号化方法を説明するためのフローチャート。 図14(A)は、図13のステップS20の詳細を例示するためのフローチャートであり、図14(B)は、図13のステップS30の詳細を例示するためのフローチャートである。 第1実施形態の復号方法を説明するためのフローチャート。 ステップS150の詳細を例示するためのフローチャート。 第1実施形態の変形例1における残差符号化部の機能構成を説明するためのブロック図。 第1実施形態の変形例1における残差復号部の機能構成を説明するためのブロック図。 第1実施形態の変形例1の符号化方法を説明するためのフローチャート。 図19のステップS330の詳細を例示するためのフローチャート。 第1実施形態の変形例1の復号方法を説明するためのフローチャート。 ステップS450の詳細を例示するためのフローチャート。 図23(A)は、符号表格納部及び符号表格納部に格納される符号表T[h,s]と分離パラメータs及びインデックスhとの対応関係を例示するための対応表である。また、図23(B)は、図23(A)の対応表に例示した各符号表が選択される頻度と分離パラメータs及びインデックスhとの関係を例示するための図である。 図24(A),図24(C)は、符号表格納部及び符号表格納部に格納される符号表T[h,s]と分離パラメータs及びインデックスhとの対応関係を例示するための対応表である。また、図24(B),図24(D)は、図24(A),図24(C)の対応表に例示した各符号表が選択される頻度と分離パラメータs及びインデックスhとの関係を例示するための図である。 第1実施形態の変形例3における残差符号化部の機能構成を説明するためのブロック図。 第1実施形態の変形例3における残差復号部の機能構成を説明するためのブロック図。 図27(A)は、残差符号化部の符号表格納部及び残差復号部の符号表格納部に格納される符号表と分離パラメータ及びインデックスとの対応関係を例示するための対応表である。また、図27(B)は、図27(A)の対応表に例示した各符号表が選択される頻度と分離パラメータs(上位・下位)及びインデックスhとの関係を例示するための図である。 図28(A)(B)は、図27(A)の対応表の符号表を例示するための図である。 残差符号化部の可変長符号化部が行う可変長符号化、及び残差復号部の可変長復号部が行う復号方法に対応する符号表の例示。 第2実施形態における残差符号化部の機能構成を説明するためのブロック図。 第2実施形態における残差復号部の機能構成を説明するためのブロック図。 残差符号化部の符号表選択部でサブフレームごとに選択される、商q(n)を可変長符号化するため符号表の頻度と分離パラメータs及びインデックスhiとの関係を例示するための図。 第2実施形態の符号化方法を説明するためのフローチャート。 第2実施形態の復号方法を説明するためのフローチャート。 第3実施形態における残差符号化部の機能構成を説明するためのブロック図。 第3実施形態における残差復号部の機能構成を説明するためのブロック図。 残差符号化部の符号表選択部でサブフレームごとに選択される、商q(n)を可変長符号化するため符号表の頻度と分離パラメータsi及びインデックスhとの関係を例示するための図。 第3実施形態の符号化方法を説明するためのフローチャート。 第3実施形態の復号方法を説明するためのフローチャート。 第4実施形態における残差符号化部の機能構成を説明するためのブロック図。 第4実施形態における残差復号部の機能構成を説明するためのブロック図。 残差符号化部の符号表選択部でサブフレームごとに選択される、商q(n)を可変長符号化するため符号表の頻度と分離パラメータsi及びインデックスhiとの関係を例示するための図。 第4実施形態の符号化方法を説明するためのフローチャート。 第4実施形態の復号方法を説明するためのフローチャート。
以下では本発明の原理を説明した後、各実施形態の説明を行っていく。
〔原理1〕
音響信号、映像情報、生体信号、地震波信号などの時系列信号に対し、線形予測分析(「短期予測分析」と呼ぶ場合もある)、長期予測分析、マルチチャネル予測分析などの予測分析を行って予測残差を求めた場合、その予測残差の振幅には独自の偏りが生じる(非公知)。また、分離パラメータは予測残差の振幅に依存し(例えば、或る時間区間に属する1個以上の予測残差の平均振幅に依存)、分離パラメータの頻度分布にも独自の偏りが生じる(非公知)。本形態ではこの性質を利用し、分離パラメータを含む補助情報を可変長符号化する。以下、この原理を説明する。
本形態では、時系列信号の予測分析結果から得られる整数表現された予測残差を、ゴロムライス符号化方法、又は、ゴロムライス符号化方法の変形方法によって符号化する。すなわち、この予測残差の符号化方法は、(A) 予め定められた時間区間ごとに整数の分離パラメータを設定するステップと、(B) 第1情報と第2情報とを含む情報を、予測残差の少なくとも一部に対応する符号として出力するステップと、を有する。なお、上述の第1情報は、除算によって得られる整数の商を特定する情報である。上述の除算の被除数は、予測残差又は予測残差の大きさの増加に応じて単調増加する0以上の整数である。上述の除算の法数は、予測残差が属する時間区間に対して設定された分離パラメータに依存する整数(分離パラメータ又は分離パラメータの写像値である整数)である。また、上述の第2情報は、上述の被除数の法数に関する剰余を特定する情報である。なお、予測残差の何れかに対応する符号が、第1情報を含むが第2情報を含まないものであってもよい。また、予測残差の大きさの増加に応じて単調増加する0以上の整数とは、例えば、予測残差の絶対値の増加に応じて単調増加する0以上の整数や、負の予測残差の減少に応じて単調増加する0以上の整数(例えば、後述の式(2)(4))や、予測残差のエネルギーの増加に応じて単調増加する0以上の整数などを意味する。
ここで、ステップ(B)の除算によって得られる商は、法数が大きくなるほど小さくなって0付近に偏り、法数が小さくなるほど被除数の大きさに依存する範囲に広く分布する。一方、その商に対応する残余は、法数が小さいほど偏りが大きくなって小さな値に偏って分布し、法数が大きいほど偏りが小さくなって広い範囲に分布する。つまり、法数が大きいほど、商を特定する第1情報の情報量を小さくすることができるが、剰余を特定する第2情報の情報量が大きくなってしまう傾向がある。予測残差の符号の符号量(「符号長」と呼ぶ場合もある)を小さくするためには、予測残差の振幅に応じて適切な法数を用いなければならず、言い換えると、予測残差の振幅に応じて適切な分離パラメータを用いなければならない。このような分離パラメータは予測残差の振幅に依存し、予測残差の振幅には独自の偏りがあるのだから、当該分離パラメータの頻度分布にも独自の偏りが生じる(非公知)。
そこで、本形態では、さらに、(C) 分離パラメータを含む補助情報ごとに、当該補助情報を可変長符号化する。これにより、分離パラメータの符号化圧縮率を向上させる。なお、可変長符号化の例は、アルファ符号化、デルタ符号化、ハフマン(Huffman)符号化、ゴロムライス符号化、ゴロム(Golomb)符号化、及びその他のエントロピー符号化である。
例えば、以下の条件1又は2が満たされると想定する。
(条件1)上述の分離パラメータが予測残差の振幅の増加に応じて広義単調増加(単調非減少)する整数であって、上述の法数が分離パラメータの増加に応じて単調増加する整数である。
(条件2)上述の分離パラメータが予測残差の振幅の増加に応じて広義単調減少する整数であって、上述の法数が分離パラメータの減少に応じて単調増加する整数である。
条件1の一例は、分離パラメータが或る時間区間での予測残差の平均振幅の増加に応じて広義単調増加する整数であって、法数が分離パラメータの増加に応じて単調増加する整数である、という条件である。
条件2の一例は、分離パラメータが或る時間区間での予測残差の平均振幅の増加に応じて広義単調減少する整数であって、法数が分離パラメータの減少に応じて単調増加する整数である、という条件である。
このような条件は、例えば、分離パラメータが、ゴロムライス符号におけるライスパラメータ、又は、ライスパラメータの写像値、又は、予め定められた時間区間における予測残差の符号の総符号量を最小化する整数であって、法数が、2を底とし、分離パラメータ又は分離パラメータの写像値を指数とする冪乗値である場合に成り立つ。なお、ライスパラメータの写像値の一例は、ライスパラメータと正又は負の整数定数との和である。また、商の符号化方法としてアルファ符号化以外をも許す場合には、それに基づく自由度の拡大を考慮し、ライスパラメータと負の整数定数(例えば「−1」)との和を分離パラメータすることが望ましい。すなわち、このような場合には、分離パラメータがライスパラメータの写像値であり、少なくとも一部の時間区間では、当該時間区間に設定された分離パラメータが、当該時間区間に属する予測残差若しくは当該予測残差の写像値をゴロムライス符号化するためのライスパラメータよりも小さいことが望ましい。また、値の最小化とは、当該値を厳密な意味で最小にすることのみならず、当該値を最小であると近似できる値にすることや、当該値を予め定められた閾値以下若しくは未満とすることをも含む概念である。
上記の想定のもとでは、予め定められた特定の値からの距離が第1距離である分離パラメータが選択される頻度が、当該予め定められた特定の値からの距離が第1距離よりも大きい第2距離である分離パラメータが選択される頻度よりも高くなる。
なお、この「予め定められた特定の値」は、ステップ(B)の法数を1以上かつ被除数の最大値以下にするために分離パラメータがとり得る範囲内の値であって、なおかつ、当該分離パラメータがとり得る範囲(smin以上smax以下)の下限値smin及び上限値smaxを除く値である。例えば、被除数が0以上2未満(Bは3以上の整数)の整数である場合、「予め定められた特定の値」は、1以上B−2以下の整数である。言い換えると、上記「予め定められた特定の値」は、例えば、ステップ(B)の法数を1以上かつ被除数の最大値以下にするために分離パラメータがとり得る範囲内の値であって、なおかつ、当該分離パラメータがとり得る範囲(smin以上smax以下)の下限値smin及び上限値smaxよりも、下限値sminと上限値smaxとの中間値(smin + smax)/2に近い値である。例えば、被除数が0以上2未満(Bは3以上の整数)の整数である場合、上記「予め定められた特定の値」は、0及びB−1よりも(B−1)/2に近い値である。具体例を挙げれば、分離パラメータがとり得る範囲が0以上7以下の範囲である場合、上記「予め定められた特定の値」は、例えば、2又は3である。すなわち、分離パラメータの頻度分布は、分離パラメータがとり得る範囲の下限又は上限に近い値の頻度よりも、当該範囲の中心に近い値の頻度のほうが高い分布となる。
上記の想定のもとでは、ステップ(C)において、第1符号の符号長が第2符号の符号長よりも短い場合が、第1符号の符号長が第2符号の符号長よりも長い場合よりも多い可変長符号化方法を用い、補助情報を可変長符号化する。なお、第1符号とは、予め定められた特定の値からの距離が第1距離である分離パラメータを含む補助情報に割り当てられる符号である。第2符号とは、予め定められた特定の値からの距離が第2距離である分離パラメータを含む補助情報に割り当てられる符号である。また、第2距離は第1距離よりも大きい。
<ライスパラメータでの例>
以上のことを、分離パラメータがゴロムライス符号化のライスパラメータである場合について説明する。
[ゴロムライス符号化]
ゴロムライス符号化では、例えば、以下のように予測残差の符号を生成する。ただし、e(n)は予測残差であり、q(n)は整数の商であり、prefix(n)は商を可変長符号化した第1情報であり、sub(n)は剰余を特定する第2情報であり、sは分離パラメータ(この例ではライスパラメータ)であり、floor(x)はx以下の最大の整数である。
分離パラメータs>0の場合、ステップ(B)では以下のように商q(n)を生成する。
q(n)=floor(e(n)/2s−1) (for e(n)≧0) …(1)
q(n)=floor{(−e(n)−1)/2s−1} (for e(n)<0) …(2)
一方、分離パラメータs=0の場合、ステップ(B)では以下のように商q(n)を生成する。
q(n)=2・e(n) (for e(n)≧0) …(3)
q(n)=−2・e(n)−1 (for e(n)<0) …(4)
また、分離パラメータs>0の場合、ステップ(B)で使用される剰余を特定する第2情報sub(n)は以下のように特定される。
sub(n)=e(n)−2s−1・q(n)+2s−1 (for e(n)≧0) …(5)
sub(n)=(−e(n)−1)−2s−1・q(n) (for e(n)<0) …(6)
一方、分離パラメータs=0の場合、剰余を特定する第2情報sub(n)は存在しない(sub(n)=null)。
[分離パラメータsの生成方法]
或る時間区間の予測残差e(n)に対応する符号の総符号量を最小化する整数が分離パラメータsとなる。例えば、各フレームにおける予測残差e(n)(n=1,...,N)に対する符号の総符号量をそれぞれ最小化する整数を当該フレームの分離パラメータsとしてもよい。また、各サブフレームにおける予測残差e(n)(n=SFS,...,SFE)(SFS≦SFE, SFS,SFE∈{1,...,N})に対応する符号の総符号量をそれぞれ最小化する整数を当該サブフレームの分離パラメータsとしてもよい。以下では、各フレームにおける予測残差e(n)(n=1,...,N)に対応する符号の総符号量をそれぞれ最小化する整数を当該フレームの分離パラメータsとする。
式(1)〜(4)を共通化して商q(n)を表現すると以下の式となる。ただし、|・|は・の絶対値を示す。
q(n)=floor{(2・|e(n)|−z)/2s} (z=0 or 1 or 2) …(7)
ゴロムライス符号化の場合、prefix(n)は商q(n)をアルファ符号化した符号であり、その符号長は、式(7)を用いて以下のように表現できる。
floor{(2・|e(n)|−z)/2s}+1 …(8)
また、ゴロムライス符号化の場合、式(5)(6)の剰余を特定する第2情報sub(n)はsビットで表現される。よって、1フレーム(Nサンプル)あたりのゴロムライス符号の符号長C(s,e(n),N)の符号長は、以下のように表現できる。
Figure 0004834179
ここでfloor{(2・|e(n)|-z)/2s}={(2・|e(n)|-z)/2sと近似すると、式(9)は以下のように近似できる。
Figure 0004834179
そして、式(10)のsについての偏微分結果が0となるsを求めると以下のようになる。なお、このsはフレームにおける予測残差e(n)(n=1,...,N)に対応する符号の総符号量を最小化する値である。
s=log2{ln2・(2・D/N-z)} …(11)
ここで、D/Nがzよりも十分大きいならば以下の式が近似できる。
s=log2{ln2・(2・D/N)} …(12)
式(12)で得られる値sは整数化されていない連続値であるため、式(12)で得られる値sを整数に量子化した値を分離パラメータsとする。
[分離パラメータsの頻度分布]
式(12)に示すように、分離パラメータsは予測残差e(n)の振幅に依存し、分離パラメータsの値は予測残差e(n)の振幅の増加に応じて広義単調増加する。そして、この分離パラメータsの頻度分布には独自の偏りがある。
図5(A)は、ゴロムライス符号化の分離パラメータ(ライスパラメータ)の頻度分布を例示した図である。ここで、図5(A)の横軸は分離パラメータsを示し、縦軸はN=40,80,160,240,320の各場合における分離パラメータsの頻度を示す。なお、この縦軸では、各分離パラメータsの頻度の合計が1になるように正規化されている。また、図5(A)では、音響信号を線形予測分析した結果から得られた予測残差e(n)又は予測残差e(n)の大きさの増加に応じて単調増加する0以上の整数である被除数が0以上2未満の整数である場合に算出された分離パラメータsの頻度分布を示す。
被除数が0以上2未満の整数(被除数を8ビットで表現)であり、法数が2sである場合、分離パラメータsは0以上7以下の範囲の整数値となる。図5(A)に示すように、分離パラメータsの頻度分布には独自の偏りがある。具体的には、予め定められた特定の値からの距離が第1距離である分離パラメータが選択される頻度が、当該予め定められた特定の値からの距離が第1距離よりも大きい第2距離である分離パラメータが選択される頻度よりも高くなる。
そのため、ゴロムライス符号化の例では、前述の第1符号は、予め定められた特定の値からの距離が第1距離である分離パラメータsを含む補助情報に割り当てられる符号となる。また、前述の第2符号は、当該予め定められた特定の値からの距離が第2距離(第2距離>第1距離)である分離パラメータsを含む補助情報に割り当てる符号となる。そして、上記のステップ(C)において、当該第1符号の符号長が当該第2符号の符号長よりも短い場合が、当該第1符号の符号長が当該第2符号の符号長よりも長い場合よりも多い可変長符号化方法を用い、補助情報を可変長符号化する。
なお、このゴロムライス符号化の例での「予め定められた特定の値」は、例えば、分離パラメータがとり得る0以上7以下の範囲内の値であって、なおかつ、分離パラメータがとり得る範囲の下限値0及び上限値7を除く値である。言い換えると、この例での「予め定められた特定の値」は1以上6以下の値であり、例えば、0及び7よりも7/2=3.5に近い値である。すなわち、分離パラメータsがとり得る0以上7以下の範囲の下限値又は上限値に近い分離パラメータsが選択される頻度よりも、当該範囲の中心に近い分離パラメータsが選択される頻度のほうが高くなる。より具体的に図5(A)の頻度分布をとる場合の「予め定められた特定の値」は、例えば、2若しくは3である(<ゴロムライス符号化の例>の説明終わり)。
〔原理2〕
本形態では、上記の原理1に加え、好ましくは以下の原理2を採用することで、予測残差の符号化に関する符号化圧縮率をさらに向上させる。
ゴロムライス符号化方法では、前述のように算出された整数の商q(n)(例えば、式(1)〜(4)で例示した商q(n))をアルファ符号化し、予測残差e(n)に対応する符号の一部である情報prefix(n)を生成する。ここで、ゴロムライス符号化処理において算出される整数の商q(n)(例えば、式(1)〜(4)で例示した商q(n))に対応するアルファ符号の符号長(ストップビットを含むビット長)をライステイルと呼ぶことにする。すなわち、q(n)+1をライステイルと呼ぶ。図5(B)は、ライステイルの頻度分布を例示した図である。なお、図5(B)の横軸はライステイルを示し、縦軸は分離パラメータsが3である場合のライステイルの頻度を示す。また、この図では、ライステイルの頻度の合計が1になるように、各ライステイルの頻度が正規化されている。
ゴロムライス符号化では、整数の商q(n)をアルファ符号に符号化する。当該整数の商q(n)がラプラス(Laplace)分布に従うのであれば、整数の商q(n)をアルファ符号に符号化することは最適な可変長符号化であるといえる。しかし、当該整数の商q(n)の分布がラプラス分布に従わない場合、他の可変長符号化の方が符号化圧縮率を向上できる場合がある。そのため、原理2では、整数の商q(n)の可変長符号化するための可変長符号化方法を複数用意しておき、そこから最適な可変長符号化方法を選択して符号化を行う。すなわち、第1情報は、商を可変長符号化した符号であり、ステップ(B)は、(B-1) 商を求めるステップと、(B-2) 商を可変長符号化するための可変長符号化方法を予め定められた時間区間ごとに選択するステップと、(B-3) 商に対応する予測残差が属する時間区間に対して設定された可変長符号化方法を用い、当該商を可変長符号化して第1情報を生成するステップとを含む。可変長符号化の例は、アルファ符号化、デルタ符号化、ハフマン符号化、ゴロムライス符号化、ゴロム符号化、及びその他のエントロピー符号化である。候補として複数用意される可変長符号化方法は、アルファ符号化方法以外の可変長符号化方法を含む。例えば、整数の商q(n)をハフマン符号化するための複数種類のハフマン表を用意しておき、そこから最適なハフマン表を選択して符号化を行う。このハフマン表にはアルファ符号と同一の符号化を行うための符号表が含まれていてもよい。また、アルファ符号化方法やデルタ符号化方法のような符号表を用いることなく計算可能な符号化方法を選択可能とする場合には、符号表を選択するのではなく、符号化関数を選択する構成であってもよい。
符号化装置が最適な可変長符号化方法を選択して商q(n)の符号化を行う場合、復号装置がその可変長符号化方法を特定できないと、その復号装置は適切に復号を行うことができない。そのため、符号化装置は、選択した商q(n)の可変長符号化方法を示すインデックスを含む補助情報に対応する符号を生成し、これを復号装置に送る。原理2では、このインデックスを含む補助情報の符号化方法を工夫することで符号化圧縮率を向上させる。
前述のステップ(B-1)で算出される商q(n)(n=1,...,N)は、法数が大きくなるほど小さくなって0付近に偏る。また、これらの商q(n)(n=1,...,N)は、法数が小さくなるほど被除数の大きさに依存する範囲に広く分布する。よって、法数が大きいほど、商q(n)(n=1,...,N)の頻度分布がラプラス分布に近づく頻度が高まる。そのため、或る時間区間での総符号量を最小化するという基準のもとでは、法数が大きいほど、商q(n)の可変長符号化方法として、アルファ符号化方法に近い可変長符号化方法(アルファ符号化方法を含む)が選択される頻度が高くなる(非公知)。この性質を利用してインデックスを含む補助情報の可変長符号化を行えば、符号化圧縮率を向上させることができる。
商q(n)の可変長符号化方法を示すインデックスを含む補助情報を符号化するための最適な可変長符号化方法は、以下の性質1及び2を持つ。
(性質1)選択される頻度が高い商q(n)の可変長符号化方法を示すインデックスを含む補助情報ほど、短い符号長の符号が割り当てられる。
(性質2)選択される頻度が低い商q(n)の可変長符号化方法を示すインデックスを含む補助情報ほど、長い符号長の符号が割り当てられる。
例えば、以下のような特定の可変長符号化方法を用い、或る同一値の分離パラメータを含む複数の補助情報をそれぞれ可変長符号化することが望ましい。
(特定の可変長符号化方法)或る同一値の分離パラメータを含む補助情報のうち、特定の補助情報に対し、当該同一値の分離パラメータを含む補助情報に割り当てられる符号の中で最も短い符号長の符号を割り当てる可変長符号化方法。なお、「特定の補助情報」は、アルファ符号化又は最もアルファ符号化に近い可変長符号化を行う可変長符号化方法を特定するためのインデックスを含む補助情報である。
或いは、第3符号の符号長が第4符号の符号長よりも短い場合が、第3符号の符号長が第4符号の符号長よりも長い場合よりも多い可変長符号化方法を用い、上述のインデックスを含む補助情報を可変長符号化してもよい。なお、第4符号は、アルファ符号化と異なる第1可変長符号化を行うための第1符号化方法を特定するためのインデックスを含む補助情報に割り当てられる符号である。また、第3符号は、当該第1可変長符号化よりもアルファ符号化に近い第2可変長符号化を行うための第2符号化方法を特定するためのインデックスを含む補助情報に割り当てられる符号である。
また、上述の法数が大きいほど商q(n)の分布がラプラス分布に近似する頻度が高い。そのため、分離パラメータが上述の法数を予め定められた閾値以上とするものである場合に、このような可変長符号化方法を用いて補助情報を可変長符号化してもよい。すなわち、当該法数を特定する分離パラメータの大きさに応じ、「第3符号の符号長が第4符号の符号長よりも短い場合が、第3符号の符号長が第4符号の符号長よりも長い場合よりも多い可変長符号化方法」を用いるか否かが決められてもよい。
具体的には、例えば、法数が分離パラメータの増加に応じて単調増加する場合には、分離パラメータが「予め定められた閾値」以上のときにこのような可変長符号化方法が用いられればよい。この場合の「予め定められた閾値」は、ステップ(B)の法数を1以上かつ被除数の最大値以下にするために分離パラメータがとり得る範囲内の値である。
また、例えば、法数が分離パラメータの増加に応じて単調減少する場合には、分離パラメータが「予め定められた閾値」以下のときにこのような可変長符号化方法が用いられればよい。この場合の「予め定められた閾値」は、ステップ(B)の法数を1以上かつ被除数の最大値以下にするために分離パラメータがとり得る範囲内の値である。
なお、2つの可変長符号化方法間の距離は、例えば、以下のように定義できる。
可変長符号化方法Uで符号化対象値kに割り当てられる符号のビット長をbu(k)とし、可変長符号化方法Xで符号化対象値kに割り当てられる符号のビット長をbx(k)とする。そして、各可変長符号化方法U,Xについて、符号化対象値kの頻度をfu(k)=0.5bu(k)及びfx(k)=0.5bx(k)と近似する。そして、 (bu(k)−bx(k))(fu(k)−fx(k))の各kについての総和
E=Σ(bu(k)−bx(k))(fu(k)−fx(k)) …(13)
を可変長符号化方法Uと可変長符号化方法Xとの距離と定義する。この距離Eが小さいほど、可変長符号化方法Uと可変長符号化方法Xとは近く、類似する。
また、分離パラメータと、選択された符号化方法を示すインデックスとは、それぞれ独立に符号化されてもよいが、分離パラメータと当該インデックスとには上記のような相関があるため、分離パラメータと当該インデックスとを統合し、これらを含む補助情報ごとに可変長符号化を行ってもよい。すなわち、補助情報が、ステップ(A)で生成された分離パラメータと、ステップ(B-2)で選択された符号化方法を特定するためのインデックスとを含んでもよい。
また、各サブフレームに対応する分離パラメータが結合された情報が、可変長符号化されてもよい。すなわち、予測残差が、予め定められた時間区間であるフレームごとに時系列信号を予測分析した結果から得られたものであり、ステップ(A)が、フレームをさらに複数に区分した各時間区間であるサブフレームごとに分離パラメータを設定するステップであり、ステップ(B)が、第1情報と第2情報とを含む符号を生成するステップであり、ステップ(C)が、同一のフレームに属する各サブフレームに対してそれぞれ設定された各分離パラメータを結合した結合パラメータを含む補助情報ごとに、当該補助情報を可変長符号化するステップであってもよい。なお、この場合の第1情報は、予測残差又は予測残差の大きさの増加に応じて単調増加する0以上の整数を被除数とし、当該予測残差が属するサブフレームに対して設定された分離パラメータに依存する整数(分離パラメータ又は分離パラメータの写像値である整数)を法数とした除算によって得られる整数の商を特定する情報である。また、この場合の第2情報は、当該被除数の法数に関する剰余を特定する情報である。
また、各サブフレームに対応するインデックスが結合された情報が、可変長符号化されてもよい。すなわち、予測残差が、予め定められた時間区間であるフレームごとに時系列信号を予測分析した結果から得られたものであり、ステップ(B-2)が、フレームをさらに複数に区分した各時間区間であるサブフレームごとに可変長符号化方法を選択するステップであり、ステップ(B-3)が、商に対応する予測残差が属するサブフレームに対して設定された可変長符号化方法を用い、当該商を可変長符号化して第1情報を生成するステップであり、補助情報が、分離パラメータと、同一のフレームに属する各サブフレームに対してそれぞれ選択された符号化方法を特定するためのインデックスを結合した結合インデックスとの組を含んでもよい。
〔第1実施形態〕
次に、本発明の第1実施形態を説明する。
<構成>
図6は、第1実施形態の符号化装置100の機能構成を説明するためのブロック図であり、図7は、図6に示した残差符号化部120の機能構成を説明するためのブロック図である。また、図8は、第1実施形態の復号装置200の機能構成を説明するためのブロック図であり、図9は、図8に示した残差復号部220の機能構成を説明するためのブロック図である。なお、これらの図において図1から図4と同じ構成については、図1から図4と同じ符号を用い、説明を省略する。
図6に示すように、本形態の符号化装置100は、予測符号化部2110、残差符号化部120、及び合成部1130を有する。また、図7に示すように、残差符号化部120は、分離パラメータ生成部121、符号化部122、及び可変長符号化部123を有する。また、分離パラメータ生成部121は、パラメータ演算部121a、及び量子化部121bを有し、符号化部122は、分離演算部2122a、合成部2122c、ハフマン符号化部122b、符号表選択部122d、及び符号表格納部122eを有する。
また、図8に示すように、本形態の復号装置200は、分離部1210、残差復号部220、及び予測復号部2230を有する。また、図9に示すように、残差復号部220は、復号部221、及び可変長復号部222を有する。また、復号部221は、分離部2221a、合成演算部2221b、ハフマン復号部221c、及び符号表格納部221eを有する。
なお、本形態の符号化装置100や復号装置200は、例えば、CPU(central processing unit)、RAM(random-access memory)、ROM(read-only memory)等を備えた公知又は専用のコンピュータに所定のプログラムが読み込まれ、CPUがそれを実行することによって構成される特別な装置である。すなわち、フレームバッファ2111、及び符号表格納部122e,221eは、例えば、RAM、キャッシュメモリ、レジスタ等のメモリであり、その他の各処理部は、例えば、CPUが所定のプログラムを実行することで構築される処理部である。また、これらの処理部の少なくとも一部が集積回路等の電子回路によって構成されてもよい。さらに、必要に応じ、符号化装置100や復号装置200に、各処理部の処理によって出力されたデータを格納し、各処理部の別の処理時にデータが読み出される一時メモリを設けてもよい。また、このような各処理部の実現方法は、以下の各実施形態やその変形例でも同様である。
<前処理>
図10(A)は、残差符号化部120の符号表格納部122e及び残差復号部220の符号表格納部221eに格納される符号表と分離パラメータ及びインデックスとの対応関係を例示するための対応表である。また、図10(B)は、図10(A)に例示した各符号表が選択される頻度と分離パラメータs及びインデックスhとの関係を例示するための図である。また、図11(A)〜(C)は、図10(A)の対応表の符号表を例示するための図である。これらの符号表では、符号化対象である入力値と、それに対応する符号と、その符号のビット長とが対応付けられている。また、図12は、残差符号化部120の可変長符号化部123が行う可変長符号化、及び残差復号部220の可変長復号部222が行う復号方法に対応する符号表の例示である。
符号化処理や復号処理の前処理として、残差符号化部120(図7)の符号表格納部122e及び残差復号部220(図9)の符号表格納部221eに、商q(n)を符号化するための複数の可変長符号化方法をそれぞれ示す符号表T[h,s]が格納される。符号表T[h,s]は各分離パラメータsに対してM(s)(M(s)は1以上の整数)個ずつ設定され、各符号表T[h,s]にはそれぞれを特定するためのインデックスhが付されている。このインデックスhは符号表T[h,s]ごとに異なるものであってもよいが、本形態の符号表T[h,s]は分離パラメータsごとに設定されるため、分離パラメータsが同一の異なる符号表T[h,s]に対して異なるインデックスhを割り当てれば足りる。そのため、本形態では、分離パラメータsとインデックスhとの組み合わせで各符号表T[h,s]が特定されるものとする。図10(A)は、M(s)=5の場合の例であり、各分離パラメータsに対して5個ずつの符号表T[h,s](インデックスh=0〜4)が設定されている。各符号表T[h,s]は、分離パラメータsとインデックスhとの組に対応付けられ、分離パラメータsとインデックスhの組を指定することによって1つの符号表T[h,s]が特定される。なお、符号表格納部122eにおいて分離パラメータsとインデックスhとの組によって特定される符号表T[h,s]は、符号表格納部221eにおいて当該分離パラメータsとインデックスhとの組によって特定される符号表T[h,s]と同一である。
また、符号表格納部122eや符号表格納部221eに格納される符号表T[h,s]の一例は、ハフマン符号化のためのハフマン表であり、これにはアルファ符号化と同一の符号化を行うためのハフマン表が含まれてもよい。例えば、図11の例では、符号表T[0,3]として、アルファ符号と同一の符号化を行うためのハフマン表が設定され(図11(A))、符号表T[1,3]及び符号表T[2,3]として、アルファ符号と異なるハフマン符号化を行うためのハフマン表が設定されている(図11(B)(C))。
また、符号化装置100は、最適な分離パラメータsと前述の商の可変長符号化方法を特定するためのインデックスhとを選択するが、選択される分離パラメータsとインデックスhとの頻度分布には前述したような偏りがある。本形態では、一例として、前述の被除数が0以上2未満の整数(8ビット表現された整数)であり、分離パラメータsがとり得る範囲が0以上7以下であり、3からの距離が第1距離である分離パラメータsが選択される頻度が、3からの距離が第1距離よりも大きい第2距離である分離パラメータsが選択される頻度よりも高くなると想定する。また、本形態のインデックスhは、それに対応する符号表T[h,s]がアルファ符号化と同一の可変長符号化を行うための符号表に近いほど値が小さくなり、アルファ符号化と同一の可変長符号化を行うための符号表から遠いほど値が大きくなるものとする。なお、ここで説明するインデックスhの大小と符号表T[h,s]との対応関係は一例であり、アルファ符号化と同一の可変長符号化を行うための符号表に近い符号表T[h,s]ほど、大きな値のインデックスhが割り当てもよいし、特定の値に近いインデックスhが割り当てられてもよい。また、本形態では、分離パラメータsが大きくなるほど前述の法数が大きくなるものとする。よって、分離パラメータsが大きくなるほど、前述のステップ(B)で算出される商q(n)が小さくなって0付近に偏り、ラプラス分布に近似する頻度が高くなる。
図10(B)は、選択される各符号表T[h,s]の頻度を例示している。ここで、◎は選択される頻度が最も高いことを示し、○はその次に選択される頻度が高いことを示し、△はそれよりも選択される頻度が低いことを示している。この例では、3に近い分離パラメータsが選択される頻度が高く、また、分離パラメータsが2以上となる場合に0に近いインデックスhが選択される(アルファ符号に近い)頻度が高い。
このような頻度分布は事前学習され、分離パラメータsとインデックスhとの組を含む補助情報[h,s]の頻度分布に応じ、補助情報[h,s]を符号化するために最適な可変長符号化方法の符号表が可変長符号化部123と可変長復号部222とに設定される(例えば、図12に例示)。図12の例では、補助情報[h,s]とそれに割り当てられた符号とが一対一で対応付けられている。
補助情報[h,s]を符号化するための最適な可変長符号化方法とは、選択される頻度が高い符号表T[h,s]を特定する補助情報[h,s]ほど短い符号長の符号を割り当て、選択される頻度が低い符号表T[h,s]を特定する補助情報[h,s]ほど長い符号長の符号を割り当てる符号化方法である。上述の想定の場合、このような符号化方法は、以下のような2つの特徴を備える可変長符号化方法となる。
・第1符号の符号長が第2符号の符号長よりも短い場合が、第1符号の符号長が第2符号の符号長よりも長い場合よりも多い。ただし、この例の第1符号は、3(「予め定められた特定の値」に相当)からの距離が第1距離である分離パラメータsを含む補助情報[h,s]に割り当てる符号である。また、この例の第2符号は、3(「予め定められた特定の値」に相当)からの距離が第2距離である分離パラメータsを含む補助情報[h,s]に割り当てる符号である。また、第2距離は第1距離よりも大きい。
・分離パラメータsが2以上の場合(「法数を予め定められた閾値以上とするものである場合」に相当)、第3符号の符号長が第4符号の符号長よりも短い場合が、第3符号の符号長が第4符号の符号長よりも長い場合よりも多い。ただし、第4符号は、アルファ符号化と異なる第1可変長符号化を行うための第1符号化方法を特定するためのインデックスhを含む補助情報[h,s]に割り当てられる符号である。また、第3符号は、当該第1可変長符号化よりもアルファ符号化に近い第2可変長符号化を行うための第2符号化方法を特定するためのインデックスhを含む補助情報[h,s]に割り当てられる符号である。なお、式(13)で例示したように、例えば、アルファ符号化で符号化対象値kに割り当てられる符号のビット長をbu(k)とし、或る可変長符号化で符号化対象値kに割り当てられる符号のビット長をbx(k)とし、fu(k)=0.5bu(k)とし、fx(k)=0.5bx(k)とした場合における、(bu(k)−bx(k))(fu(k)−fx(k))の各kについての総和が小さいほど、当該可変長符号化はアルファ符号化に近い。
<符号化方法>
図13は、第1実施形態の符号化方法を説明するためのフローチャートである。また、図14(A)は、図13のステップS20の詳細を例示するためのフローチャートであり、図14(B)は、図13のステップS30の詳細を例示するためのフローチャートである。以下、これらの図を用いて本形態の符号化方法を説明する。
符号化装置100(図6)の予測符号化部2110には、標本化・量子化されたPCM形式の時系列信号x(n)が入力される。これらの時系列信号x(n)は、線形量子化(「一様量子化」と呼ぶ場合もある)されたものであってもよいし、圧伸量子化(例えば、ITU-T Recommendation G.711, “Pulse Code Modulation (PCM) of Voice Frequencies”参照)のような非線形量子化(「非一様量子化」と呼ぶ場合もある)されたものであってもよい。また、時系列信号x(n)がPCM形式の信号ではなく、量子化されていない信号であってもよい。予測符号化部2110は、前述したようにフレームごとに時系列信号x(n)(n=1,...,N)を線形予測分析し、その線形予測分析結果に基づいて、PARCOR係数に対応する係数符号Ckと予測残差e(n)(n=1,...,N)とを生成して出力する(ステップS10)。なお、予測符号化部2110は、入力された時系列信号x(n)をそのまま線形予測分析する構成であってもよいし、非線形量子化されて入力された時系列信号x(n)を線形量子化や他の非線形量子化にマッピングしてから線形予測分析を行う構成であってもよい。
予測符号化部2110から出力された予測残差e(n)(n=1,...,N)は残差符号化部120に入力される。なお、残差符号化部120に入力される予測残差e(n)は整数表現された値であり、例えば−(2−1)から+(2−1)までの整数である。
残差符号化部120(図7)に入力された予測残差e(n)は分離パラメータ生成部121に送られ、分離パラメータ生成部121は、予測残差e(n)の大きさに依存する整数の分離パラメータsをフレームごとに設定して出力する(ステップS20)。
[ステップS20の詳細の例]
本形態では、まず、分離パラメータ生成部121のパラメータ演算部121aが以下の式に従って、予測残差e(n)の振幅の増加に応じて単調増加する連続量パラメータs’をフレームごとに算出して出力する(ステップS21)。
Figure 0004834179
連続量パラメータs’は量子化部121bに入力され、量子化部121bは連続量パラメータs’を整数値に量子化した分離パラメータsを生成して出力する(ステップS22)。なお、この量子化は、例えば、s≦s’<s+1の範囲にある連続量パラメータs’を整数である分離パラメータsに写像する処理である([ステップS20の詳細の例]の説明終わり)。
次に、符号化部122(図7)において、予測残差e(n)に対応する残差符号Ceを生成して出力する(ステップS30〜S60)。少なくとも一部の当該残差符号Ceは、第1情報prefix(n)と第2情報sub(n)とを含む。この例の第1情報prefix(n)は、除算によって得られる整数の商q(n)を特定する情報である。当該除算の被除数は、予測残差e(n)又は予測残差e(n)の大きさの増加に応じて単調増加する0以上の整数である。また、当該除算の法数は、当該予測残差e(n)が属する時間区間に対して設定された分離パラメータsに依存する整数(分離パラメータs又は分離パラメータsの写像値である整数)である。また、この例の第2情報sub(n)は、当該被除数の法数に関する剰余を特定する情報である。なお、一部の当該残差符号Ceが第2情報sub(n)を含まなくてもよい。
まず、符号化部122の分離演算部2122aに、残差符号化部120に入力された予測残差e(n)と、分離パラメータ生成部121から出力された分離パラメータsとが入力される。なお、この分離パラメータsは、入力された予測残差e(n)が属するフレームに対して設定されたものである。分離演算部2122aは、これらを用い、予測残差e(n)又は予測残差e(n)の大きさの増加に応じて単調増加する0以上の整数を被除数とし、分離パラメータsに依存する整数を法数とした、除算によって得られる整数の商q(n)と、それに対応する剰余を特定するための情報sub(n)(「第2情報」に相当)と、を生成して出力する(ステップS30)。
[ステップS30の詳細の例]
まず、分離演算部2122aは、入力された分離パラメータsが0であるか否かを判定する(ステップS31)。ここで、s=0でなかった場合、分離演算部2122aは、入力された予測残差e(n)が0以上であるか否かを判定する(ステップS32a)。ここで、e(n)≧0であると判定された場合、前述の式(1)に従って整数の商q(n)を生成し(ステップS33a)、前述の式(5)に従って剰余を特定するための情報sub(n)を生成して出力する(ステップS34a)。なお、式(1)における「2s−1」が「分離パラメータsに依存する整数(法数)」に相当する。一方、ステップS32aでe(n)≧0でないと判定された場合、分離演算部2122aは、前述の式(2)に従って整数の商q(n)を生成し(ステップS33b)、前述の式(6)に従って剰余を特定するための情報sub(n)を生成して出力する(ステップS34b)。なお、式(2)における「(−e(n)−1)」が「予測残差e(n)の大きさの増加に応じて単調増加する0以上の整数(被除数)」に相当し、「2s−1」が「分離パラメータsに依存する整数(法数)」に相当する。
一方、ステップS31でs=0であると判定された場合、分離演算部2122aは、入力された予測残差e(n)が0以上であるか否かを判定し(ステップS32b)、e(n)≧0であると判定された場合、前述の式(3)に従って商q(n)を生成し(ステップS33c)、sub(n)をnullとして出力する(ステップS34c)。なお、式(3)「q(n)=2・e(n)= 2・e(n)/2s(s=0)」における「2・e(n)」が「予測残差e(n)の大きさの増加に応じて単調増加する0以上の整数(被除数)」に相当し、「2s=1(s=0)」が「分離パラメータsに依存する整数(法数)」に相当する。
一方、ステップS32bでe(n)≧0でないと判定された場合、分離演算部2122aは、前述の式(4)に従って商q(n)を生成し(ステップS33d)、sub(n)をnullとして出力する(ステップS34c)。なお、式(4)「q(n)=−2・e(n)−1= (−2・e(n)−1)/2s(s=0)」における「−2・e(n)−1」が「予測残差e(n)の大きさの増加に応じて単調増加する0以上の整数(被除数)」に相当し、「2s=1(s=0)」が「分離パラメータsに依存する整数(法数)」に相当する([ステップS30の詳細の例]の説明終わり)。
次に、分離演算部2122aから出力された商q(n)(n=1,...,N)と分離パラメータ生成部121から出力された分離パラメータsとが符号表選択部122dに入力される。符号表選択部122dは、これらを用いて商q(n)(n=1,...,N)を可変長符号化するための可変長符号化方法をフレームごとに選択する(ステップS40)。例えば、符号表選択部122dは、符号表格納部122eを参照し、入力された分離パラメータsに対応する符号表T[h,s]ごとに1フレーム分の各商q(n)(n=1,...,N)にそれぞれ対応する符号のビット数の総和を求め、その総和が最小となる符号表T[h,s]を選択する。例えば、図10(A)の例においてs=2であった場合、符号表選択部122dは、符号表T[0,2],T[1,2],T[2,2],T[3,2],T[4,2]それぞれについて、1フレーム分の各商q(n)(n=1,...,N)にそれぞれ対応する符号のビット数の総和を求め、その総和が最小となる符号表を符号表T[0,2],T[1,2],T[2,2],T[3,2],T[4,2]から選択する。符号表選択部122dは、フレームごとに選択した可変長符号化方法を特定するためのインデックスhと入力された分離パラメータsとを含む補助情報[h,s]を出力する。補助情報[h,s]は、インデックスhと分離パラメータsとのみからなる情報であってもよいし、これにヘッダ等の付加情報が追加されたものでもよい。
次に、符号表選択部122dから出力された各フレームの補助情報[h,s]と、当該フレームに対応する分離演算部2122aから出力された商q(n)(n=1,...,N)とが、ハフマン符号化部122bに入力される。ハフマン符号化部122bは、この補助情報[h,s]を用いて符号表格納部122eを検索し、補助情報[h,s]に対応する符号表T[h,s]を抽出する。そして、ハフマン符号化部122bは、抽出した符号表T[h,s]を用いて当該フレームに属する各商q(n)を可変長符号化して情報prefix(n)(「第1情報」に相当)を生成して出力する(ステップS50)。
ハフマン符号化部122bから出力された情報prefix(n)と、分離演算部2122aから出力された情報sub(n)とは合成部2122cに入力される。合成部2122cは、情報prefix(n)(「第1情報」に相当)と情報sub(n)(「第2情報」に相当)とを含む符号を、予測残差e(n)の少なくとも一部に対応する残差符号Ceとして出力する(ステップS60)。例えば、合成部2122cは、sub(n)がnullでない場合には、情報prefix(n)と情報sub(n)とを合成し、それらのビット結合値prefix(n)|sub(n)を残差符号Ceとして出力するステップを実行し、sub(n)がnullである場合には、情報prefix(n)を残差符号Ceとして出力するステップを実行する。また、残差符号Ceが、情報prefix(n)や情報sub(n)以外のヘッダ等の付加情報を含んでもよい。
また、符号表選択部122dから出力された補助情報[h,s]は、可変長符号化部123に入力される。可変長符号化部123は、前述のように設定された符号表(例えば、図12)を用い、補助情報[h,s]ごとに当該補助情報[h,s]を可変長符号化し、補助情報[h,s]に対応する補助符号Ccを生成して出力する(ステップS70)。
以上のように生成されたPARCOR係数に対応する係数符号Ckと、予測残差e(n)に対応する残差符号Ceと、補助情報[h,s]に対応する補助符号Ccとは、合成部1130(図6)に入力される。合成部1130は、これらを合成した符号Cgを生成して出力する(ステップS80)。
<復号方法>
図15は、第1実施形態の復号方法を説明するためのフローチャートである。また、図16は、ステップS150の詳細を例示するためのフローチャートである。以下、これらの図を用いて本形態の復号方法を説明する。
復号装置200(図8)の分離部1210は、復号装置200に入力された符号Cgを分離し、係数に対応する係数符号Ckと、予測残差e(n)に対応する残差符号Ceと、補助情報[h,s]に対応する補助符号Ccとを生成して出力する(ステップS110)。
補助情報[h,s]に対応する補助符号Ccは、可変長復号部222に入力される。可変長復号部222は、前述のように設定された符号表(例えば、図12)を用い、補助符号Ccを可変長復号し、分離パラメータsと、可変長符号化方法を特定するためのインデックスhと、を含む補助情報[h,s]を生成して出力する(ステップS120)。
また、復号部221において、予測残差e(n)に対応する残差符号Ceと、補助情報[h,s]とを用い、予測残差e(n)を生成して出力する(ステップS130〜S150)
まず、予測残差e(n)に対応する残差符号Ceは、残差復号部220(図9)の分離部2221aに入力される。分離部2221aは、入力された残差符号Ceを分離し、情報prefix(n)と、情報sub(n)とを生成して出力する(ステップS130)。なお、入力された残差符号Ceが情報sub(n)を含まない場合、分離部2221aは、入力された残差符号Ceから情報prefix(n)を得る。
可変長復号部222から出力された補助情報[h,s]と、分離部2221aから出力された情報prefix(n)とは、ハフマン復号部221cに入力される。ハフマン復号部221cは、この補助情報[h,s]を用いて符号表格納部221eを検索し、補助情報[h,s]に対応する符号表T[h,s]を抽出する。そして、ハフマン復号部221cは、抽出した符号表T[h,s]を用いて情報prefix(n)を復号し、商q(n)を生成して出力する(ステップS140)。
その後、ハフマン復号部221cから出力された商q(n)と、分離部2221aから出力された情報sub(n)と、可変長復号部222から出力された補助情報[h,s]が含む分離パラメータsとが、合成演算部2221bに入力される。合成演算部2221bは、これらを用いて予測残差e(n)を算出して出力する(ステップS150)。
[ステップS150の詳細の例示]
まず、合成演算部2221bは、入力された分離パラメータsが0であるか否かを判定する(ステップS151)。ここで、s=0でないと判定された場合、次に合成演算部2221bは、情報sub(n)が2s−1以上であるか否かを判定する(ステップS152a)。この判定は予測残差e(n)が0以上であるか否かを判定することに相当する。ステップS152aでsub(n)≧2s−1と判定された場合、合成演算部2221bは、以下の式によって予測残差e(n)を算出して出力する(ステップS153a)。
e(n)=sub(n)+2s−1・q(n)−2s−1 …(15)
一方、ステップS152aでsub(n)<2s−1と判定された場合、合成演算部2221bは、以下の式によって予測残差e(n)を算出して出力する(ステップS153b)。
e(n)=−sub(n)−1−2s−1・q(n) …(16)
一方、ステップS151でs=0と判定された場合、次に合成演算部2221bは、q(n)が偶数であるか否かを判定する(ステップS152b)。この判定は予測残差e(n)が0以上であるか否かを判定することに相当する。ステップS152bでq(n)が偶数であると判定された場合、合成演算部2221bは、以下の式によって予測残差e(n)を算出して出力する(ステップS153c)。
e(n)=q(n)/2 …(17)
一方、ステップS152bでq(n)が奇数であると判定された場合、合成演算部2221bは、以下の式によって予測残差e(n)を算出して出力する(ステップS153d)。
e(n)=−(q(n)+1)/2 …(18)
以上のように生成された予測残差e(n)は、合成演算部2221bから出力される([ステップS150の詳細の例示]の説明終わり)。
また、残差復号部220から出力された予測残差e(n)(n=1,...,N)と、分離部1210から出力された係数符号Ckとは、予測復号部2230に入力される。予測復号部2230の係数復号部2231は、係数符号Ckを復号して量子化PARCOR係数i(m)(m=1,...,M)を生成して出力する(ステップS160)。、予測復号部2230は、その復号値である量子化PARCOR係数i(m)(m=1,...,M)と予測残差e(n)(n=1,...,N)とを用い、前述のように時系列信号x(n)(n=1,...,N)を生成して出力する(ステップS170)。
〔第1実施形態の変形例1〕
次に、第1実施形態の変形例1を説明する。この変形例では、符号化装置において、予測残差e(n)を0以上の整数e'(n)に写像してから分離パラメータの設定や符号化処理を行う。また、復号装置では、復号された整数e'(n)を逆変換して予測残差e(n)を復元する。以下では、第1実施形態との相違点を中心に説明し、第1実施形態と共通する事項については説明を省略する。
<構成>
第1実施形態とこの変形例1との構成上の相違点は、符号化装置100の残差符号化部120が残差符号化部320に置換され、復号装置200の残差復号部220が残差復号部420に置換される点である。図17に、第1実施形態の変形例1における残差符号化部320の機能構成を説明するためのブロック図を示し、図18に、第1実施形態の変形例1における残差復号部420の機能構成を説明するためのブロック図を示す。なお、これらの図において第1実施形態と共通する事項については、第1実施形態と同じ符号を付して説明を省略する。
図17に示すように、残差符号化部320は、信号変換部321、分離パラメータ生成部121、符号化部322、及び可変長符号化部123を有する。また、符号化部122は、分離演算部322a、合成部2122c、ハフマン符号化部122b、符号表選択部122d、及び符号表格納部122eを有する。また、図18に示すように、残差復号部420は、復号部221、可変長復号部222、及び信号逆変換部421を有する。
<前処理>
第1実施形態と同様である。
<符号化方法>
図19は、第1実施形態の変形例1の符号化方法を説明するためのフローチャートである。また、図20は、図19のステップS330の詳細を例示するためのフローチャートである。以下、これらの図を用いて本変形例の符号化方法を説明する。
まず、前述のステップS10が実行され、残差符号化部320(図17)に入力された予測残差e(n)は信号変換部321に入力される。信号変換部321は、入力された予測残差e(n)を0以上の整数の値e'(n)に写像する(ステップS210)。この値e'(n)は、予測残差e(n)の大きさの増加に応じて単調増加する0以上の整数である。また、この写像は予め定められた規則に従って行われ、例えば、入力された予測残差e(n)が0以上の場合にはそれを大小関係の順序を保ったまま奇数の整数に写像し、入力された予測残差e(n)が0未満の場合にはそれを大きさの大小関係の順序を保ったまま偶数の整数に写像する。
信号変換部321から出力された値e'(n)(n=1,...,N)は分離パラメータ生成部121に送られ、分離パラメータ生成部121は値e'(n)(n=1,...,N)の大きさに依存する整数の分離パラメータsをフレームごとに設定して出力する(ステップS220)。なお、ステップS220の処理は、予測残差e(n)が値e'(n)に置き換わること以外はステップS20と同様である。
次に、符号化部322(図17)において、第1情報prefix(n)と第2情報sub(n)とを含む情報を、予測残差e(n)の少なくとも一部に対応する残差符号Ceとして生成して出力する(ステップS330,S40〜60)。この例の第1情報prefix(n)は、除算によって得られる整数の商q(n)を特定する情報である。ただし、当該除算の被除数は、値e'(n)(「予測残差e(n)の大きさの増加に応じて単調増加する0以上の整数」に相当)である。また、当該除算の法数は、当該値e'(n)に対応する予測残差e(n)が属する時間区間に対して設定された分離パラメータsに依存する整数(分離パラメータs又は分離パラメータsの写像値である整数)である。また、この例の第2情報sub(n)は、被除数の法数に関する剰余を特定する情報である。なお、一部の当該残差符号Ceが第2情報sub(n)を含まなくてもよい。
まず、符号化部322の分離演算部322aに、信号変換部321から出力された値e'(n)と、分離パラメータ生成部121から出力された分離パラメータsとが入力される。なお、この分離パラメータsは、入力された値e'(n)に対応する予測残差e(n)のフレームに対して設定されたものである。分離演算部322aは、これらを用い、値e'(n)を被除数とし、分離パラメータsに依存する整数を法数とした、除算によって得られる整数の商q(n)と、それに対応する剰余を特定するための情報sub(n)(「第2情報」に相当)と、を生成して出力する(ステップS330)。
[ステップS330の詳細の例]
まず、分離演算部322aは、入力された分離パラメータsが0であるか否かを判定する(ステップS331)。ここで、s=0でなかった場合、分離演算部322aは、
q(n)=floor(e'(n)/2s) …(19)
に従って整数の商q(n)を生成し(ステップS332a)、
sub(n)=e'(n)−2s・q(n) …(20)
に従って剰余を特定するための情報sub(n)を生成して出力する(ステップS333a)。なお、式(19)における「2s」が「分離パラメータsに依存する整数(法数)」に相当する。
一方、s=0であった場合、分離演算部322aは、
q(n)=e'(n) …(21)
に従って整数の商q(n)を生成し(ステップS332b)、sub(n)をnullとして出力する(ステップS333b)。なお、式(21)「q(n)=e'(n)=e'(n)/2s(s=0)」における「e'(n)」が「予測残差e(n)の大きさの増加に応じて単調増加する0以上の整数(被除数)」に相当し、「2s=1(s=0)」が「分離パラメータsに依存する整数(法数)」に相当する([ステップS330の詳細の例]の説明終わり)。
その後、第1実施形態で説明したステップS40〜S80の処理が実行される。
<復号方法>
図21は、第1実施形態の変形例1の復号方法を説明するためのフローチャートである。また、図22は、ステップS450の詳細を例示するためのフローチャートである。以下、これらの図を用いて本変形例の復号方法を説明する。
まず、第1実施形態で説明したステップS110及びS120の処理が実行された後、復号部221において、予測残差e(n)に対応する残差符号Ceと、補助情報[h,s]とを用い、予測残差e(n)の大きさの増加に応じて単調増加する0以上の整数の値e'(n)を生成して出力する(ステップS130,S140,S450)。まず、第1実施形態で説明したステップS130及びS140の処理が実行された後、ハフマン復号部221cから出力された商q(n)と、分離部2221aから出力された情報sub(n)と、可変長復号部222から出力された補助情報[h,s]が含む分離パラメータsとが、合成演算部2221bに入力される。合成演算部2221bは、これらを用いて値e'(n)を算出して出力する(ステップS450)。
[ステップS450の詳細の例示]
まず、合成演算部2221bは、入力された分離パラメータsが0であるか否かを判定する(ステップS451)。ここで、s=0でないと判定された場合、合成演算部2221bは、
e'(n)=2s・q(n)+sub(n) …(22)
によって値e'(n)を算出して出力する(ステップS452a)。
一方、s=0であると判定された場合、合成演算部2221bは、
e'(n)=q(n) …(23)
によって値e'(n)を算出して出力する(ステップS452b)([ステップS450の詳細の例示]の説明終わり)。
合成演算部2221bから出力された値e'(n)は、信号逆変換部421に入力され、信号逆変換部421は、値e'(n)を逆変換して予測残差e(n)を求めて出力する(ステップS460)。なお、この逆変換は、信号変換部321の処理の逆変換である。
その後、第1実施形態で説明したステップS160及びS170の処理が実行される。なお、式(19)(20)の代わりにe(n)をe'(n)とおいた式(1)(5)を用いてもよいし、式(21)の代わりにe(n)をe'(n)とおいた式(3)を用いてもよい。この場合には、式(22)の代わりにe(n)をe'(n)とおいた式(15)を用い、式(23)の代わりにe(n)をe'(n)とおいた式(17)を用いる。また、sが0であるか否かにかかわりなく、分離演算部322aが式(19)に従って整数の商q(n)を生成し、式(20)に従って剰余を特定するための情報sub(n)を生成し、合成演算部2221bが、式(22)によって値e'(n)を算出してもよい。
〔第1実施形態の変形例2〕
次に、第1実施形態の変形例2を説明する。この変形例は、残差符号化部120,320や残差復号部220,420の符号表格納部122e,221eに格納される符号表の組み合わせについての変形例である。以下では、第1実施形態との相違点を中心に説明し、第1実施形態と共通する事項については説明を省略する。
図23(A),図24(A),図24(C)は、符号表格納部122e及び符号表格納部221eに格納される符号表T[h,s]と分離パラメータs及びインデックスhとの対応関係を例示するための対応表である。また、図23(B),図24(B),図24(D)は、図23(A),図24(A),図24(C)の対応表に例示した各符号表が選択される頻度と分離パラメータs及びインデックスhとの関係を例示するための図である。
図23(A)に示す変形例では、設定範囲内の分離パラメータsとインデックスhとの組すべてについて符号表T[h,s]が設定されるのではなく、それらの一部の組み合わせについて符号表T[h,s]が設定されない。なお、×は、それに対応する分離パラメータsとインデックスhとの組に対して符号表T[h,s]が設定されていないことを示す(他の図でも同様)。なお、図23(A)の例では分離パラメータs=1,3に対応する列が存在しないが、この例では分離パラメータs=1,3自体が生成されない。このように、分離パラメータsが所定範囲で連続する整数値(例えば、0,1,2,3,4,...,7)のいずれの値をもとり得るのではなく、所定範囲で連続する整数値から一部の整数を間引いた範囲内(例えば、0,2,4,6)の値のみをとる構成であってもよい。この場合には、可変長符号化部123(図7等)で可変長符号化すべき補助情報[h,s]の種類を減らせるため、補助情報[h,s]に対応する補助符号Ccの符号量を削減できる。
また、図24(A)の例は、分離パラメータsごとに異なる符号表が設定されるのではなく、すべての分離パラメータsについて共通の複数の符号表が設定される例である。図24(A)の例では、分離パラメータsの値にかかわらず5つの符号表T[0,A]〜T[4,A]の何れかが選択される。また、図24(C)の例は、分離パラメータs=0,1,2,3,4に対してそれぞれ1つずつの符号表T[0,s]が設定され、その他の分離パラメータsについて1つの符号表T[0,E]が設定される例である。
〔第1実施形態の変形例3〕
次に、第1実施形態の変形例3を説明する。この変形例では、少なくとも一部の分離パラメータsについて、それに対応する連続量パラメータs’の大きさに応じて異なる符合表(商q(n)を符号化するための符号表)を設定する。すなわち、この変形例では、分離パラメータsとインデックスhとの組が同一であっても、その分離パラメータsに対応する連続量パラメータs’の大きさに応じて異なる符号表(商q(n)を符号化するための符号表)が設定される場合がある。これにより、より最適な符号表設定が可能となり、それによって可変長符号化された商q(n)の符号の符号量をより小さくできる。以下では、第1実施形態との相違点を中心に説明し、第1実施形態と共通する事項については説明を省略する。
<構成>
図25は、第1実施形態の変形例3における残差符号化部520の機能構成を説明するためのブロック図である。また、図26は、第1実施形態の変形例3における残差復号部620の機能構成を説明するためのブロック図である。なお、これらの図において第1実施形態と共通する部分については第1実施形態と同じ符号を付して説明を省略する。
第1実施形態の変形例3の構成は、第1実施形態の残差符号化部120が残差符号化部520に置換され、第1実施形態の残差復号部220が残差復号部620に置換されたものとなる。
ここで、残差符号化部520は、残差符号化部120の符号化部122と可変長符号化123を、符号化部522と可変長符号化523に置換したものである。また、符号化部522は、符号化部122の符号表選択部122dとハフマン符号化部122bを、符号表選択部522dとハフマン符号化部522bに置換したものである。
また、残差復号部620は、残差復号部220の復号部221と可変長復号部222を、復号部621と可変長復号部622に置換したものであり、復号部621は、復号部221のハフマン復号部221cを、ハフマン復号部621cに置換したものである。
<前処理>
図27(A)は、残差符号化部520の符号表格納部122e及び残差復号部620の符号表格納部221eに格納される符号表と分離パラメータ及びインデックスとの対応関係を例示するための対応表である。また、図27(B)は、図27(A)の対応表に例示した各符号表が選択される頻度と分離パラメータs(上位・下位)及びインデックスhとの関係を例示するための図である。また、図28(A)(B)は、図27(A)の対応表の符号表を例示するための図である。これらの符号表では、符号化対象である入力値と、それに対応する符号と、その符号のビット長とが対応付けられている。また、図29は、残差符号化部520の可変長符号化部523が行う可変長符号化、及び残差復号部620の可変長復号部622が行う復号方法に対応する符号表の例示である。
第1実施形態の変形例3でも、分離パラメータs及びインデックスhの組に対応する符号表(商q(n)を可変長符号化するための符号表)が設定される。しかし、この変形例では、少なくとも一部の分離パラメータsについて、その分離パラメータsに対応する連続量パラメータs’が上位のものか下位のものかに応じて異なる符号表が設定される。なお、「分離パラメータsに対応する連続量パラメータs’が上位」とは、分離パラメータsに量子化される連続量パラメータ領域の所定範囲を2つの区分に分割した場合の上位側の区分に当該連続量パラメータs’が属することを意味する。また、「分離パラメータsに対応する連続量パラメータs’が下位」とは、分離パラメータsに量子化される連続量パラメータ領域の所定範囲を2つの区分に分割した場合の下位側の区分に当該連続量パラメータs’が属することを意味する。例えば、s≦s’<s+1の範囲にある連続量パラメータs’が整数である分離パラメータsに量子化される場合、s以上s+0.5未満の範囲に属する連続量パラメータs’が下位のものであり、s+0.5以上s+1未満の範囲に属する連続量パラメータs’が上位のものである。
図27(A)の例では、例えば、分離パラメータsが2であってそれに対応する連続量パラメータs’が下位である場合に対し、インデックスh=0,1,...,4に対応する符号表T[0,2,L],T[1,2,L],T[2,2,L],T[3,2,L],T[4,2,L]が設定される。また、例えば、分離パラメータsが2であってそれに対応する連続量パラメータs’が上位である場合に対し、インデックスh=0,1,...,4に対応する符号表T[0,2,U],T[1,2,U],T[2,2,U],T[3,2,U],T[4,2,U]が設定される。なお、符号表T[h,2,L]と符号表T[h,2,U]との組の少なくとも一部は、互いに異なる符号表の組である(図28に例示)。また、例えば、分離パラメータs=1については、連続量パラメータs’の上位・下位にかかわりなく、インデックスh=0,1,2,3に対応する符号表T[0,1],T[1,1],T[2,1],T[3,1]が設定される。
以上のように設定された各符号表T[h,s,add](add="L" or "U")は、それぞれに対応するインデックスhと、分離パラメータsと、連続量パラメータs’の上位・下位を示す付加情報addとの組に対応付けられる。また、各符号表T[h,s]は、それぞれに対応するインデックスhと分離パラメータsとの組に対応付けられる。、各符号表T[h,s,add], T[h,s]は、残差符号化部520の符号表格納部122eと残差復号部620の符号表格納部221eとに格納される。なお、符号表格納部122eにおいて分離パラメータsとインデックスhと付加情報addとの組によって特定される符号表T[h,s,add]は、符号表格納部221eにおいて当該分離パラメータsとインデックスhと付加情報addとの組によって特定される符号表T[h,s,add]と同一である。また、符号表格納部122eにおいて分離パラメータsとインデックスhとの組によって特定される符号表T[h,s]は、符号表格納部221eにおいて当該分離パラメータsとインデックスhとの組によって特定される符号表T[h,s]と同一である。
また、第1実施形態と同様、選択される符号表T[h,s,add],T[h,s]の頻度分布(図27(B)に例示)は事前学習され、分離パラメータsとインデックスhとの組である補助情報[h,s]、又は、分離パラメータsとインデックスhと上位・下位を示す付加情報addとの組である補助情報[h,s,add]を、符号化するために最適な可変長符号化方法の符号表が、可変長符号化部123と可変長復号部222とに設定される(例えば、図29に例示)。なお、補助情報[h,s,add]を符号化するために最適な可変長符号化方法は、[原理2]や第1実施形態で説明したとおりである。
<符号化方法>
第1実施形態からの相違点は、符号表選択部522dの処理(図13/ステップS40の変形)と、ハフマン符号化部522bの処理(ステップS50の変形)と、可変長符号化分523の処理(ステップS70の変形)のみである。以下では、これらの相違点のみを説明する。
[符号表選択部522dの処理(ステップS40の変形)]
第1実施形態で説明したステップS10〜S30(図13)の処理が実行された後、分離演算部2122aから出力された商q(n)と分離パラメータ生成部121から出力された連続量パラメータs'とが符号表選択部522dに入力される。符号表選択部522dは、これらを用いて商q(n)を可変長符号化するための可変長符号化方法をフレームごとに選択する。
例えばまず、符号表選択部522dは、連続量パラメータs'を用い、連続量パラメータs'の量子化値である分離パラメータsと、連続量パラメータs’の上位・下位を示す付加情報addとを求める。次に、符号表選択部522dは、符号表格納部122eを参照し、当該分離パラメータsに対応する符号表T[h,s]ごとに、又は、当該分離パラメータsと付加情報addとに対応する符号表T[h,s,add]ごとに、1フレーム分の各商q(n)(n=1,...,N)にそれぞれ対応する符号のビット数の総和を求め、その総和が最小となる符号表T[h,s]又はT[h,s,add]を選択する。符号表選択部522dは、フレームごとに選択した可変長符号化方法を特定するためのインデックスhと分離パラメータsとを含む補助情報[h,s]、又は、さらに付加情報addを含む補助情報[h,s,add]を出力する。
なお、符号表選択部522dが連続量パラメータs'を用い、連続量パラメータs'の量子化値である分離パラメータsと、連続量パラメータs’の上位・下位を示す付加情報addとを求めるのではなく、分離演算部2122aにおいてさらに付加情報addを求める構成であってもよい。この場合、符号表選択部522dは、分離演算部2122aから出力された分離パラメータsと付加情報addとを用い、商q(n)を可変長符号化するための可変長符号化方法を選択する。
[ハフマン符号化部522bの処理(ステップS50の変形)]
符号表選択部522dから出力された各フレームの補助情報[h,s]又は[h,s,add]と、当該フレームに対応する分離演算部2122aから出力された商q(n)とが、ハフマン符号化部522bに入力される。ハフマン符号化部522bは、この補助情報[h,s]又は[h,s,add]を用いて符号表格納部122eを検索し、補助情報[h,s]又は[h,s,add]に対応する符号表T[h,s]又はT[h,s,add]を抽出する。そして、ハフマン符号化部122bは、抽出した符号表T[h,s]又はT[h,s,add]を用いて当該フレームの商q(n)を可変長符号化して情報prefix(n)(「第1情報」に相当)を生成して出力する。
[可変長符号化分523の処理(ステップS70の変形)]
符号表選択部522dから出力されたフレームの補助情報[h,s]又は[h,s,add]は可変長符号化部523に入力される。可変長符号化部523は、前述のように設定された符号表(例えば、図29)を用い、補助情報[h,s]又は[h,s,add]ごとに当該補助情報[h,s]又は[h,s,add]を可変長符号化し、補助情報[h,s]又は[h,s,add]に対応する補助符号Ccを生成して出力する。
<復号方法>
第1実施形態からの相違点は、可変長復号部622の処理(図15/ステップS120の変形)と、ハフマン復号部621cの処理(ステップS140の変形)のみである。以下では、これらの相違点のみを説明する。
[可変長復号部622の処理(ステップS120の変形)]
第1実施形態で説明したステップS110の処理が実行された後、補助情報[h,s]又は[h,s,add]に対応する補助符号Ccが可変長復号部622に入力される。可変長復号部622は、前述のように設定された符号表(例えば、図29)を用いて補助符号Ccを可変長復号し、補助情報[h,s]又は[h,s,add]を生成して出力する。
[ハフマン復号部621cの処理(ステップS140の変形)]
可変長復号部622から出力された補助情報[h,s]又は[h,s,add]と、分離部2221aから出力された情報prefix(n)とは、ハフマン復号部621cに入力される。ハフマン復号部621cは、この補助情報[h,s]又は[h,s,add]を用いて符号表格納部221eを検索し、補助情報[h,s]又は[h,s,add]に対応する符号表T[h,s]又はT[h,s,add]を抽出する。そして、ハフマン復号部621cは、抽出した符号表T[h,s]又はT[h,s,add]を用いて情報prefix(n)を復号し、商q(n)を生成して出力する。
なお、この変形例では、少なくとも一部の分離パラメータsについて、当該分離パラメータsに対応する連続量パラメータs’が上位であるか下位であるかに応じ、異なる符号表T[h,s,add]を設定することとした。しかし、当該分離パラメータsに対応する連続量パラメータs’の大きさに応じ、さらに細かい区分ごとに異なる符号表を設定してもよい。例えば、s≦s’<s+1の範囲にある連続量パラメータs’が整数である分離パラメータsに量子化される場合に、連続量パラメータs’が、s以上s+0.25未満の範囲に属するか、s+0.25以上s+0.5未満の範囲に属するか、s+0.5以上s+0.75未満の範囲に属するか、s+0.75以上s+1未満の範囲に属するかに応じ、異なる符号表を設定してもよい。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態を説明する。本形態の予測残差e(n)は、予め定められた時間区間であるフレームごとに時系列信号を予測分析した結果から得られたものである。本形態では、フレームをさらに複数に区分した各時間区間であるサブフレームごとに商q(n)を可変長符号化するための可変長符号化方法を選択する。また、商q(n)に対応する予測残差e(n)が属するサブフレームに対して設定された可変長符号化方法を用い、当該商q(n)を可変長符号化して第1情報を生成する。そして、分離パラメータsと、同一のフレームに属する各サブフレームに対してそれぞれ選択された可変長符号化方法を特定するためのインデックスhi(i=1,2)を結合した結合インデックスHと、の組を含む補助情報[H,s]を可変長符号化する。なお、本形態では、各フレームを2つに区分した各時間区間をサブフレームとする例を示す(i=1,2)。しかし、これは本発明を限定するものではなく、各フレームを3以上に区分した各時間区間をサブフレームとしてもよい(i=1,2,...,I(Iは3以上の整数))。また、以下では、第1実施形態との相違点を中心に説明し、第1実施形態と共通する事項については説明を省略する。
<構成>
第1実施形態と第2実施形態との構成上の相違点は、符号化装置100の残差符号化部120が残差符号化部720に置換され、復号装置200の残差復号部220が残差復号部820に置換される点である。
図30に、第2実施形態における残差符号化部720の機能構成を説明するためのブロック図を示し、図31に、第2実施形態における残差復号部820の機能構成を説明するためのブロック図を示す。なお、これらの図において第1実施形態と共通する事項については、第1実施形態と同じ符号を付して説明を省略する。
図30に示すように、残差符号化部720は、分離パラメータ生成部121、符号化部722、及び可変長符号化部723を有する。また、符号化部722は、分離演算部2122a、合成部2122c、ハフマン符号化部722b、符号表選択部722d、及び符号表格納部122eを有する。
また、図31に示すように、残差復号部820は、復号部821、及び可変長復号部822を有する。また、復号部821は、分離部2221a、合成演算部2221b、ハフマン復号部821c、及び符号表格納部221eを有する。
<前処理>
前述のように、本形態では、分離パラメータsと、同一のフレームに属する各サブフレームに対してそれぞれ選択された可変長符号化方法を特定するためのインデックスhi(i=1,2)を結合した結合インデックスH=h1|h2との組を含む補助情報[H,s]が可変長符号化される。
サブフレームでの総符号量を最小化するという基準のもとでは、商q(n)を可変長符号化するために選択される可変長符号化方法の頻度分布に偏りが生じ、当該可変長符号化方法を特定するためのインデックスhiの頻度分布に偏りが生じる。そのため、同一のフレームに属する各サブフレームに対するインデックスhiを結合した結合インデックスH=h1|h2の頻度分布にも偏りが生じる。また、フレームでの総符号量を最小化するという基準のもとで選択される分離パラメータsの頻度分布にも偏りが生じる。
図32は、残差符号化部720の符号表選択部722dでサブフレームごとに選択される、商q(n)を可変長符号化するため符号表の頻度と分離パラメータs及びインデックスhiとの関係を例示するための図である。なお、図32では、各フレームの前半のサブフレームに対するインデックスをh1と記し、後半のサブフレームに対するインデックスをh2と記す。例えば、H=01とは、前半のサブフレームで選択された可変長符号化方法を特定するためのインデックスh1が0であり、後半のサブフレームで選択された可変長符号化方法を特定するためのインデックスh2が1であることを意味する。また、図32の結合インデックスH=h1|h2と分離パラメータsとで特定される各欄には、前半のサブフレームで選択された符号表がT[h1,s]であり、なおかつ、後半のサブフレームで選択された符号表がT[h2,s]である頻度を示してある。なお、頻度の表記方法は第1実施形態と同じである。
本形態では、一例として、前述の被除数が0以上2未満の整数(8ビット表現された整数)であり、分離パラメータsがとり得る範囲が0以上7以下であるが、そのうち設定可能な分離パラメータsが0,2,4に制限されているとする。また、2からの距離が第1距離(図32の例では第1距離は0)である分離パラメータsが選択される頻度が、2からの距離が第1距離よりも大きい第2距離である分離パラメータが選択される頻度よりも高くなると想定する。また、本形態のインデックスh1やh2は、それに対応する符号表T[h1,s]やT[h2,s]がアルファ符号化と同一の可変長符号化を行うための符号表に近いほど値が小さくなり、アルファ符号化と同一の可変長符号化を行うための符号表から遠いほど値が大きくなるものとする。
このような頻度分布は事前学習され、分離パラメータsと結合インデックスHとの組を含む補助情報[H,s]の頻度分布に応じ、補助情報[H,s]を符号化するために最適な可変長符号化方法の符号表が可変長符号化部723と可変長復号部822とに設定される。
補助情報[H,s]を符号化するための最適な可変長符号化方法とは、頻度が高い補助情報[H,s]ほど短い符号長の符号を割り当て、頻度が低い補助情報[H,s]ほど長い符号長の符号を割り当てる符号化方法である。上述の想定の場合、このような符号化方法は、以下のような2つの特徴を備える可変長符号化方法となる。
・第1符号の符号長が第2符号の符号長よりも短い場合が、第1符号の符号長が第2符号の符号長よりも長い場合よりも多い。ただし、この例の第1符号は、2(「予め定められた特定の値」に相当)からの距離が第1距離である分離パラメータsを含む補助情報[H,s]に割り当てられる符号である。また、この例の第2符号は、2(「予め定められた特定の値」に相当)からの距離が第2距離である分離パラメータsを含む補助情報[H,s]に割り当てられる。また、第2距離は第1距離よりも大きい。
・分離パラメータsが2以上の場合(「法数を予め定められた閾値以上とするものである場合」に相当)、第3符号の符号長が第4符号の符号長よりも短い場合が、第3符号の符号長が第4符号の符号長よりも長い場合よりも多い。ただし、第4符号は、アルファ符号化と異なる第1可変長符号化を行うための第1符号化方法を特定するためのインデックスh1又はh2を含む補助情報[H,s]に割り当てられる符号である。また、第3符号は、当該第1可変長符号化よりもアルファ符号化に近い第2可変長符号化を行うための第2符号化方法を特定するためのインデックスh1又はh2を含む補助情報[H,s]に割り当てられる符号である。
<符号化方法>
次に、第2実施形態の符号化方法を説明する。
図33は、第2実施形態の符号化方法を説明するためのフローチャートである。以下、この図を用いて本形態の符号化方法を説明する。
第1実施形態で説明したステップS10〜S30の処理が実行された後、分離演算部2122aから出力された商q(n)と、分離パラメータ生成部121から出力された分離パラメータsとが符号表選択部722dに入力される。符号表選択部722dは、これらを用いて商q(n)を可変長符号化するための可変長符号化方法をサブフレームごとに選択する(ステップS540)。例えば、符号表選択部722dは、符号表格納部122eを参照し、入力された分離パラメータsに対応する符号表T[h,s]ごとに、サブフレーム分の各商q(n)(n=SFS(i),...,SFE(i))(i=1,2, SFS(1)=1, SFE(1)∈{2,...,N-2}, SFS(2)=SFE(1)+1, SFS(2)=N)にそれぞれ対応する符号のビット数の総和を求め、その総和が最小となる符号表T[h,s]を当該サブフレームに対して選択する。符号表選択部722dは、同一のフレームを構成するサブフレームごとに選択した可変長符号化方法を特定するためのインデックスh1及びh2を結合した結合インデックスHと、入力された分離パラメータsと、を含む補助情報[H,s]を出力する。なお、本形態では、前半のサブフレームに対応する各商q(SFS(1)),...,q(SFE(1))をそれぞれ可変長符号化するための符号化方法を特定するインデックスをh1と表現する。また、後半のサブフレームに属する各商q(SFS(2)),...,q(SFE(2))をそれぞれ可変長符号化するための符号化方法を特定するインデックスをh2と表現する。補助情報[H,s]は、結合インデックスHと分離パラメータsとのみからなる情報であってもよいし、これにヘッダ等の付加情報が追加されたものでもよい。
次に、符号表選択部722dから出力された各フレームの補助情報[H,s]と、当該フレームに対応する分離演算部2122aから出力された商q(n)(n=1,...,N)とが、ハフマン符号化部722bに入力される。ハフマン符号化部722bは、この補助情報[H,s]を用いて符号表格納部122eを検索し、補助情報[H,s]に対応する符号表T[h1,s]及びT[h2,s]を抽出する。ハフマン符号化部722bは、抽出した符号表T[h1,s]を用いて当該フレームに属する前半のサブフレームに対応する各商q(n)をそれぞれ可変長符号化する。また、ハフマン符号化部722bは、抽出した符号表T[h2,s]を用いて当該フレームに属する後半のサブフレームに対応する各商q(n)をそれぞれ可変長符号化する。これにより、ハフマン符号化部722bは、当該フレームに対応する各情報prefix(n)(「第1情報」に相当)を生成する(ステップS550)。
その後、第1実施形態で説明したステップS60の処理が実行された後、符号表選択部722dから出力された補助情報[H,s]が可変長符号化部723に入力される。可変長符号化部723は、前述のように設定された符号表を用い、生成された分離パラメータsと、各サブフレームに対してそれぞれ選択された符号化方法を特定するためのインデックスhi(i=1,2)をフレームごとに結合した結合インデックスHとの組、を含む補助情報[H,s]ごとに、当該補助情報[H,s]を可変長符号化し、補助情報[H,s]に対応する補助符号Ccを生成する(ステップS570)。
その後、第1実施形態で説明したステップS80が実行される。
<復号方法>
次に、第2実施形態の復号方法を説明する。
図34は、第2実施形態の復号方法を説明するためのフローチャートである。以下、この図を用いて本形態の復号方法を説明する。
復号装置200(図8)の分離部1210は、復号装置200に入力された符号Cgを分離し、係数に対応する係数符号Ckと予測残差e(n)に対応する残差符号Ceと補助情報[H,s]に対応する補助符号Ccとを生成する(ステップS610)。補助情報[H,s]に対応する補助符号Ccは可変長復号部222に入力され、可変長復号部822は、前述のように設定された符号表を用い、補助符号Ccを可変長復号し、分離パラメータsと統合インデックスHとの組みを含む補助情報[H,s]を生成する(ステップS620)。
その後、第1実施形態で説明したステップS130の処理が実行された後、可変長復号部822から出力された補助情報[H,s]と、分離部2221aから出力された情報prefix(n)(n=1,...,N)とが、ハフマン復号部821cに入力される。ハフマン復号部821cは、この補助情報[H,s]を用いて符号表格納部221eを検索し、補助情報[H,s]に対応する符号表T[h1,s]及びT[h2,s]を抽出する。そして、ハフマン復号部821cは、抽出した符号表T[h1,s]を用いて前半のサブフレームに対応する情報prefix(n)をそれぞれ復号して商q(n)を生成し、T[h2,s]を用いて後半のサブフレームに対応する情報prefix(n)を復号して商q(n)を生成する(ステップS640)。
その後、第1実施形態で説明したステップS150〜S170の処理が実行される。
〔第3実施形態〕
次に、本発明の第3実施形態を説明する。本形態では、予測残差e(n)が、予め定められた時間区間であるフレームごとに時系列信号を予測分析した結果から得られたものであり、フレームをさらに複数に区分した各時間区間であるサブフレームごとに分離パラメータsi(i=1,2)が設定される。本形態の予測残差に対応する符号は、予測残差又は予測残差の大きさの増加に応じて単調増加する0以上の整数を被除数とし、当該予測残差が属するサブフレームに対して設定された分離パラメータsiに依存する整数を法数とした除算によって得られる整数の商を特定する第1情報と、被除数の法数に関する剰余を特定する第2情報と、を含む。そして、本形態では、同一のフレームに属する各サブフレームに対してそれぞれ設定された各分離パラメータsiを結合した結合パラメータSを含む補助情報が、それぞれ、可変長符号化される。なお、本形態では、各フレームを2つに区分した各時間区間をサブフレームとする例を示すが(i=1,2)、これは本発明を限定するものではなく、各フレームを3以上に区分した各時間区間をサブフレームとしてもよい(i=1,2,...,I(Iは3以上の整数))。また、以下では、第1実施形態との相違点を中心に説明し、第1実施形態と共通する事項については説明を省略する。
<構成>
第1実施形態と第3実施形態との構成上の相違点は、符号化装置100の残差符号化部120が残差符号化部920に置換され、復号装置200の残差復号部220が残差復号部1020に置換される点である。
図35に、第3実施形態における残差符号化部920の機能構成を説明するためのブロック図を示し、図36に、第3実施形態における残差復号部1020の機能構成を説明するためのブロック図を示す。なお、これらの図において第1実施形態と共通する事項については、第1実施形態と同じ符号を付して説明を省略する。
図35に示すように、残差符号化部920は、分離パラメータ生成部921、符号化部922、及び可変長符号化部923を有する。また、分離パラメータ生成部921は、パラメータ演算部921a、及び量子化部121bを有する。また、符号化部922は、分離演算部922a、合成部2122c、ハフマン符号化部922b、符号表選択部922d、及び符号表格納部122eを有する。
また、図36に示すように、残差復号部1020は、復号部1021、及び可変長復号部1022を有する。また、復号部1021は、分離部2221a、合成演算部1021b、ハフマン復号部1021c、及び符号表格納部221eを有する。
<前処理>
前述のように、本形態では、同一のフレームに属する各サブフレームに対してそれぞれ設定された各分離パラメータsi(i=1,2)を結合した結合パラメータS=s1|s2と、当該フレームに対して選択された符号化方法を特定するためのインデックスhと、の組を含む補助情報[h,S]が、可変長符号化される。
フレームでの総符号量を最小化するという基準のもとでは、商q(n)を可変長符号化するために選択される符号化方法の頻度分布に偏りが生じ、当該符号化方法を特定するためのインデックスhの頻度分布に偏りが生じる。また、サブフレームでの総符号量を最小化するという基準のもとで選択される分離パラメータsiの頻度分布にも偏りが生じる。そのため、各サブフレームに対する分離パラメータsiをフレームごとに結合した結合パラメータS=s1|s2の頻度分布にも偏りが生じる。
図37は、残差符号化部920の符号表選択部922dでサブフレームごとに選択される、商q(n)を可変長符号化するため符号表の頻度と分離パラメータsi及びインデックスhとの関係を例示するための図である。なお、図37では、各フレームの前半のサブフレームに対する分離パラメータをs1と記し、後半のサブフレームに対する分離パラメータをs2と記す。例えば、S=01とは、前半のサブフレームに対する分離パラメータs1が0であり、後半のサブフレームに対する分離パラメータs2が1であることを意味する。また、図37のインデックスhと結合パラメータS=s1|s2とで特定される各欄には、フレームごとに選択された符号表がT[h,s1](又はT[h,s2])である頻度を示してある。なお、頻度の表記方法は第1実施形態と同じである。
本形態では、一例として、前述の被除数が0以上2未満の整数(8ビット表現された整数)であり、分離パラメータsiがとり得る範囲が0以上7以下であるが、そのうち設定可能な分離パラメータsiが0,1,2に制限されているとする。また、2からの距離が第1距離である分離パラメータsiが選択される頻度が、2からの距離が第1距離よりも大きい第2距離である分離パラメータが選択される頻度よりも高くなると想定する。また、本形態のインデックスhは、それに対応する符号表T[h,s1](又はT[h,s2])がアルファ符号化と同一の可変長符号化を行うための符号表に近いほど値が小さくなり、アルファ符号化と同一の可変長符号化を行うための符号表から遠いほど値が大きくなるものとする。
このような頻度分布は事前学習され、結合パラメータSとインデックスhとの組を含む補助情報[h,S]の頻度分布に応じ、補助情報[h,S]を符号化するために最適な可変長符号化方法の符号表が可変長符号化部923と可変長復号部1022とに設定される。
補助情報[h,S]を符号化するための最適な可変長符号化方法とは、頻度が高い補助情報[h,S]ほど短い符号長の符号を割り当て、頻度が低い補助情報[h,S]ほど長い符号長の符号を割り当てる符号化方法である。上述の想定の場合、このような符号化方法は、以下のような2つの特徴を備える可変長符号化方法となる。
・第1符号の符号長が第2符号の符号長よりも短い場合が、第1符号の符号長が第2符号の符号長よりも長い場合よりも多い。ただし、この例の第1符号は、2(「予め定められた特定の値」に相当)からの距離が第1距離である分離パラメータs1又はs2を含む補助情報[h,S]に割り当てられる符号である。また、この例の第2符号は、2(「予め定められた特定の値」に相当)からの距離が第2距離である分離パラメータs1又はs2を含む補助情報[h,S]に割り当てられる符号である。また、第2距離は第1距離よりも大きい。
・分離パラメータsが2以上の場合(「法数を予め定められた閾値以上とするものである場合」に相当)、第3符号の符号長が第4符号の符号長よりも短い場合が、第3符号の符号長が第4符号の符号長よりも長い場合よりも多い。ただし、第4符号は、アルファ符号化と異なる第1可変長符号化を行うための第1符号化方法を特定するためのインデックスhを含む補助情報[h,S]に割り当てられる符号である。また、第3符号は、当該第1可変長符号化よりもアルファ符号化に近い第2可変長符号化を行うための第2符号化方法を特定するためのインデックスhを含む補助情報[h,S]に割り当てられる符号である。
<符号化方法>
次に、第3実施形態の符号化方法を説明する。
図38は、第3実施形態の符号化方法を説明するためのフローチャートである。以下、この図を用いて本形態の符号化方法を説明する。
第1実施形態で説明したステップS10の処理が実行された後、残差符号化部920(図35)に入力された予測残差e(n)が分離パラメータ生成部921に送られる。分離パラメータ生成部921は、サブフレームごとに、予測残差e(n)の大きさに依存する整数の分離パラメータsi(i=1,2)を設定して出力する(ステップS720)。この処理は、フレームごとに行った第1実施形態で説明したステップ20の処理をサブフレームごとに行うことで実現できる。具体的には、例えば、パラメータ演算部921aが、式(14)のNをサブフレームのサンプル数に置換した式に従ってサブフレームごとに連続量パラメータsi’を算出し、算出された連続量パラメータsi’を量子化部121bが整数値に量子化してサブフレームごとの分離パラメータsiを生成する。
次に、符号化部922の分離演算部22aに、残差符号化部920に入力された予測残差e(n)と、分離パラメータ生成部921から出力されたサブフレームごとの分離パラメータsiとが入力される。なお、この分離パラメータsiは、入力された予測残差e(n)に対応するサブフレームに対して設定されたものである。分離演算部922aは、これらを用い、予測残差e(n)又は予測残差e(n)の大きさの増加に応じて単調増加する0以上の整数を被除数とし、分離パラメータsiに依存する整数を法数とした除算によって得られる整数の商q(n)と、それに対応する剰余を特定するための情報sub(n)(「第2情報」に相当)と、を生成する(ステップS730)。なお、ステップS730の詳細は、例えば、前述したステップS30の詳細の例と同様である。
次に、分離演算部922aから出力された商q(n)と分離パラメータ生成部921から出力された分離パラメータs1(又はs2)とが符号表選択部922dに入力される。符号表選択部922dは、これらを用いて商q(n)を可変長符号化するための符号化方法をフレームごとに選択する(ステップS740)。すなわち、本形態では、分離パラメータsiはサブフレームごとに設定されるが、商q(n)を可変長符号化するための符号化方法はフレームごとに選択される。例えば、符号表選択部922dは、符号表格納部122eを参照し、入力された分離パラメータs1に対応する符号表T[h,s1]ごとに1フレーム分の各商q(n)にそれぞれ対応する符号のビット数の総和を求め、その総和が最小となる符号表T[h,s1]をフレームごとに選択する。又は、例えば、符号表選択部922dは、符号表格納部122eを参照し、入力された分離パラメータs2に対応する符号表T[h,s2]ごとに1フレーム分の各商q(n)にそれぞれ対応する符号のビット数の総和を求め、その総和が最小となる符号表T[h,s2]をフレームごとに選択する。そして、符号表選択部922dは、同一のフレームに属する各サブフレームに対してそれぞれ生成された各分離パラメータsiを結合した結合パラメータSと、各フレームに対してそれぞれ選択された符号化方法を特定するためのインデックスhと、を含む補助情報[h,S]を出力する。
その後、第1実施形態で説明したステップS50及びS60の処理が実行され、符号表選択部922dから出力された補助情報[h,S]は可変長符号化部923に入力される。可変長符号化部923は、前述のように設定された符号表を用い、補助情報[h,S]ごとに当該補助情報[h,S]を可変長符号化し、補助情報[h,S]に対応する補助符号Ccを生成して出力する(ステップS770)。
その後、第1実施形態で説明したステップS80の処理が実行される。
<復号方法>
図39は、第3実施形態の復号方法を説明するためのフローチャートである。以下、この図を用いて本形態の復号方法を説明する。
復号装置200(図8)の分離部1210は、復号装置200に入力された符号Cgを分離し、係数に対応する係数符号Ckと予測残差e(n)に対応する残差符号Ceと補助情報[h,S]に対応する補助符号Ccとを生成する(ステップS810)。
補助情報[h,S]に対応する補助符号Ccは可変長復号部1022に入力され、可変長復号部1022は、前述のように設定された符号表を用い、補助符号Ccを可変長復号し、結合パラメータSと、符号化方法を特定するためのインデックスhと、を含む補助情報[h,S]を生成して出力する(ステップS820)。
また、第1実施形態で説明したステップS130の処理が実行された後、可変長復号部1022から出力された補助情報[h,S]と、分離部2221aから出力された情報prefix(n)とが、ハフマン復号部1021cに入力される。ハフマン復号部1021cは、この補助情報[h,S]を用いて符号表格納部221eを検索し、補助情報[h,S]に対応する符号表T[h,s1](又はT[h,s2])を抽出する。そして、ハフマン復号部1021cは、抽出した符号表T[h,s1](又はT[h,s2])を用いて情報prefix(n)を復号し、商q(n)を生成する(ステップS840)。
その後、ハフマン復号部1021cから出力された商q(n)と、分離部2221aから出力された情報sub(n)と、可変長復号部1022から出力された補助情報[h,S]が含む分離パラメータsiとが、合成演算部1021bに入力される。合成演算部1021bは、これらを用いて予測残差e(n)を算出して出力する(ステップS850)。この予測残差e(n)の算出には、商q(n)及び情報sub(n)が属するサブフレームに対する分離パラメータsiが用いられる。
その後、第1実施形態で説明したステップS160及びS170の処理が実行される。
〔第4実施形態〕
次に、本発明の第4実施形態を説明する。
本形態は、第2実施形態と第3実施形態とを組み合わせた形態である。すなわち、本形態では、予測残差e(n)が、予め定められた時間区間であるフレームごとに時系列信号を予測分析した結果から得られたものであり、フレームをさらに複数に区分した各時間区間であるサブフレームごとに分離パラメータsi(i=1,2)が設定され、サブフレームごとに商q(n)を可変長符号化するための符号化方法が選択される。そして、商q(n)に対応する予測残差e(n)が属するサブフレームに対して設定された符号化方法を用い、当該商q(n)が可変長符号化され、第1情報が生成される。また、同一のフレームに属する各サブフレームに対してそれぞれ設定された各分離パラメータsiを結合した結合パラメータs=s1|s2と、同一のフレームに属する各サブフレームに対してそれぞれ選択された符号化方法を特定するためのインデックスhi(i=1,2)を結合した結合インデックスH=h1|h2と、の組を含む補助情報[H,S]が可変長符号化される。なお、本形態では、各フレームを2つに区分した各時間区間をサブフレームとする例を示すが(i=1,2)、これは本発明を限定するものではなく、各フレームを3以上に区分した各時間区間をサブフレームとしてもよい(i=1,2,...,I(Iは3以上の整数))。また、以下では、第1〜3実施形態との相違点を中心に説明し、第1〜3実施形態と共通する事項については説明を省略する。
<構成>
第1実施形態と第4実施形態との構成上の相違点は、符号化装置100の残差符号化部120が残差符号化部1120に置換され、復号装置200の残差復号部220が残差復号部1220に置換される点である。
図40に、第4実施形態における残差符号化部1120の機能構成を説明するためのブロック図を示し、図41に、第4実施形態における残差復号部1220の機能構成を説明するためのブロック図を示す。なお、これらの図において第1〜3実施形態と共通する事項については、第1〜3実施形態と同じ符号を付して説明を省略する。
図40に示すように、残差符号化部1120は、分離パラメータ生成部921、符号化部1122、及び可変長符号化部1123を有する。また、符号化部1122は、分離演算部922a、合成部2122c、ハフマン符号化部922b、符号表選択部1122d、及び符号表格納部122eを有する。
また、図41に示すように、残差復号部1220は、復号部1221、及び可変長復号部1222を有する。また、復号部1221は、分離部2221a、合成演算部1021b、ハフマン復号部1221c、及び符号表格納部221eを有する。
<前処理>
前述のように、本形態では、同一のフレームに属する各サブフレームに対してそれぞれ設定された各分離パラメータsi(i=1,2)を結合した結合パラメータS=s1|s2と、同一のフレームに属する各サブフレームに対してそれぞれ選択された符号化方法を特定するためのインデックスhi(i=1,2)を結合した結合インデックスH=h1|h2と、の組を含む補助情報[H,S]が、可変長符号化される。
第2,3実施形態で説明したように、結合パラメータSや結合インデックスの頻度分布には偏りがある。
図42は、残差符号化部1120の符号表選択部1122dでサブフレームごとに選択される、商q(n)を可変長符号化するため符号表の頻度と分離パラメータsi及びインデックスhiとの関係を例示するための図である。また、図42の結合インデックスH=h1|h2結合パラメータSとで特定される各欄には、前半のサブフレームで選択された符号表がT[h1,s1]であり、なおかつ、後半のサブフレームで選択された符号表がT[h2,s2]である頻度を示してある。なお、頻度の表記方法は第1実施形態と同じである。
本形態では、一例として、前述の被除数が0以上2未満の整数(8ビット表現された整数)であり、分離パラメータsiがとり得る範囲が0以上7以下であるが、そのうち設定可能な分離パラメータsiが0,1,2に制限されているとする。また、2からの距離が第1距離である分離パラメータsiが選択される頻度が、2からの距離が第1距離よりも大きい第2距離である分離パラメータが選択される頻度よりも高くなると想定する。また、本形態のインデックスhiは、それに対応する符号表T[hi,s1]がアルファ符号化と同一の可変長符号化を行うための符号表に近いほど値が小さくなり、アルファ符号化と同一の可変長符号化を行うための符号表から遠いほど値が大きくなるものとする。
このような頻度分布は事前学習され、結合パラメータSと結合インデックスHとの組を含む補助情報[H,S]の頻度分布に応じ、補助情報[H,S]を符号化するために最適な可変長符号化方法の符号表が可変長符号化部1123と可変長復号部1222とに設定される。
補助情報[H,S]を符号化するための最適な可変長符号化方法とは、頻度が高い補助情報[H,S]ほど短い符号長の符号を割り当て、頻度が低い補助情報[H,S]ほど長い符号長の符号を割り当てる符号化方法である。上述の想定の場合、このような符号化方法は、以下のような2つの特徴を備える可変長符号化方法となる。
・第1符号の符号長が第2符号の符号長よりも短い場合が、第1符号の符号長が第2符号の符号長よりも長い場合よりも多い。ただし、この例の第1符号は、2(「予め定められた特定の値」に相当)からの距離が第1距離である分離パラメータsiを含む補助情報[H,S]に割り当てられる符号である。また、この例の第2符号は、2(「予め定められた特定の値」に相当)からの距離が第2距離である分離パラメータsiを含む補助情報[H,S]に割り当てられる符号である。また、第2距離は第1距離よりも大きい。
・分離パラメータs1が2以上の場合(「法数を予め定められた閾値以上とするものである場合」に相当)、第3符号の符号長が第4符号の符号長よりも短い場合が、第3符号の符号長が第4符号の符号長よりも長い場合よりも多い。ただし、第4符号は、アルファ符号化と異なる第1可変長符号化を行うための第1符号化方法を特定するためのインデックスh1又はh2を含む補助情報[H,S]に割り当てられる符号である。また、第3符号は、当該第1可変長符号化よりもアルファ符号化に近い第2可変長符号化を行うための第2符号化方法を特定するためのインデックスh1又はh2を含む補助情報[H,S]に割り当てられる符号である。
<符号化方法>
図43は、第4実施形態の符号化方法を説明するためのフローチャートである。以下、この図を用いて本形態の符号化方法を説明する。
まず、第1実施形態で説明したステップS10の処理が実行され、次に、第3実施形態で説明したステップS720及びS730の処理が実行される。次に、第2実施形態で説明したステップS540及びS550の処理が実行され、第1実施形態で説明したステップS60の処理が実行される。その後、符号表選択部1122dから出力された、同一のフレームに属する各サブフレームに対してそれぞれ生成された各分離パラメータsiを結合した結合パラメータSと、同一のフレームに属する各サブフレームに対してそれぞれ選択された符号化方法を特定するためのインデックスhiを結合した結合インデックスHとが、可変長符号化部1123に入力される。可変長符号化部1123は、結合パラメータSと、結合インデックスHと、を含む補助情報[H,S]を、補助情報[H,S]ごとに可変長符号化し、補助情報[H,S]に対応する補助符号Ccを生成し、出力する(ステップS970)。その後、第1実施形態で説明したステップS80の処理が実行される。
<復号方法>
図44は、第4実施形態の復号方法を説明するためのフローチャートである。以下、この図を用いて本形態の復号方法を説明する。
復号装置200(図8)の分離部1210は、復号装置200に入力された符号Cgを分離し、係数に対応する係数符号Ckと、予測残差e(n)に対応する残差符号Ceと、補助情報[H,S]に対応する補助符号Ccとを生成する(ステップS1010)。補助情報[H,S]に対応する補助符号Ccは可変長復号部1222に入力される。可変長復号部1222は、前述のように設定された符号表を用い、補助符号Ccを可変長復号し、結合パラメータSと、結合インデックスHと、を含む補助情報[H,S]を生成して出力する(ステップS1020)。
また、第1実施形態で説明したステップS130の処理が実行された後、可変長復号部1222から出力された補助情報[H,S]と、分離部2221aから出力された情報prefix(n)とが、ハフマン復号部1221cに入力される。ハフマン復号部1221cは、この補助情報[H,S]を用いて符号表格納部221eを検索し、補助情報[H,S]に対応する符号表T[h1,s1]及びT[h2,s2]を抽出する。そして、ハフマン復号部1021cは、抽出した符号表T[h1,s1]及びT[h2,s2]を用いて情報prefix(n)を復号し、商q(n)を生成して出力する(ステップS1040)。すなわち、前半のサブフレームについては符号表T[h1,s1] を用いて情報prefix(n)を復号して商q(n)を生成し、後半のサブフレームについては符号表T[h2,s2] を用いて情報prefix(n)を復号して商q(n)を生成して出力する。その後、第3実施形態で説明したステップS850の処理が実行され、さらに、第1実施形態で説明したステップS160及びS170の処理が実行される。
〔その他の変形例等〕
本発明は上述の実施の形態に限定されるものではない。例えば、上述の各実施形態では、分離パラメータとインデックスとの組を含む補助情報や、分離パラメータと結合インデックスとの組を含む補助情報や、結合パラメータとインデックスとの組を含む補助情報や、結合パラメータと結合インデックスとの組を含む補助情報等を、補助情報ごとに可変長符号化する形態を説明した。しかし、分離パラメータを含むがインデックスを含まない補助情報や、インデックスを含むが分離パラメータを含まない補助情報を、補助情報ごとに可変長符号化してもよい。例えば、分離パラメータのハフマン符号と、インデックスのハフマン符号とを独立に生成し、それらのハフマン符号の組を補助情報に対応する符号としてもよい。また、フレームをサブフレームに分割する場合には、例えば、独立に生成された、前半のサブフレームに対する、分離パラメータのハフマン符号とインデックスのハフマン符号の組を前半のサブフレームの補助情報に対応する符号とし、独立に生成された、後半のサブフレームに対する、分離パラメータのハフマン符号とインデックスのハフマン符号の組を後半のサブフレームの補助情報に対応する符号としてもよい。
また、上述の各実施形態やその変形例を組み合わせた形態が実行されてもよい。例えば、第1実施形態の変形例1〜3を第2〜第4実施形態に適用してもよいし、当該変形例1〜3を組み合わせてもよいし、その組み合わせを第2〜第4実施形態に適用してもよい。
また、上述の各実施形態では、ハフマン表等の符号表を特定するためのインデックスを含む補助情報を可変長符号化することとした。しかし、符号表を必要としないアルファ符号等の可変長符号化方法で上記の商q(n)を符号化した場合には、符号表を特定するためのインデックスではなく、その符号化方法を特定するためのインデックスを含む補助情報を可変長符号化してもよい。
また、上記の各実施形態では、分離パラメータとしてライスパラメータを用いる例を示した。しかし、上記の方式は、商q(n)をアルファ符号よりも自由度の高い可変長符号化方法で符号化することが可能なものであるため、商q(n)の符号化方法をアルファ符号化方法に限定するゴロムライス符号化方法のライスパラメータよりも小さな値を分離パラメータとするほうが、予測残差e(n)に対応する符号量を小さくできる場合がある。そのため、少なくとも一部の時間区間において、当該時間区間に設定された分離パラメータが、当該時間区間に対して最適なライスパラメータよりも小さな値であってもよい。例えば、ライスパラメータから所定の整数(例えば1)を減じた値を分離パラメータとしてもよい。また、逆に、ライスパラメータに所定の整数(例えば1)を加算した値を分離パラメータとしてもよい。
また、上記の各実施形態では、分離パラメータsに対して2sや2s-1を、分離演算部における除算のための法数としたが、分離パラメータ自体を2sや2s-1とし、分離パラメータ自体を分離演算部における除算のための法数としてもよい。また、上記の各実施形態では分離パラメータsが整数であった。しかし、分離パラメータsが整数以外の値も採り得る実数値であってもよい。例えば、前述の連続量パラメータs’を「分離パラメータ」と呼んでもよい。また、整数化された分離パラメータsの代わりに連続量パラメータs’を用い、図14(B)や図16に例示した処理が実行されてもよい。また、分離パラメータsが整数以外の値も採り得る実数値である場合に、sg=floor(s)とし、2sgや2sg-1を分離演算部における除算のための法数としてもよい。
また、上記の各実施形態では、符号化の際に、まず最適な分離パラメータを設定し、設定した分離パラメータを用いて分離演算部における除算を行って商q(n)と剰余を特定するための情報sub(n)とを求めていた。しかし、予め定められた整数集合から順番に整数を選択することで分離パラメータを設定し、設定した各分離パラメータを用いて分離演算部における除算を行って商q(n)と剰余を特定するための情報sub(n)とを求め、求めた商q(n)及び情報sub(n)の情報量の総和を算出し、それが最小となる分離パラメータを採用する構成であってもよい。
また、上記の各実施形態は、時系列信号を線形予測分析した結果に基づいて得られた予測残差を符号化する際に本発明を適用した例であった。しかし、ピッチ予測分析などの長期予測分析や、チャネル間予測分析や、線形予測分析と長期予測分析との組み合わせ、線形予測分析と長期予測分析とチャネル間予測分析との組み合わせ、線形予測分析とチャネル間予測分析との組み合わせ等の結果に基づいて得られた予測残差(例えば「鎌本優、守谷健弘、西本卓也、嵯峨山茂樹、“チャネル相関を用いた多チャネル信号の可逆圧縮符号化,”情処学論,Vol.46,No.5,pp.1118-1128,2005.」「鎌本優、守谷健弘、原田登、西本卓也、嵯峨山茂樹、“ISO/IEC MPEG-4 Audio Lossless Coding(ALS)におけるチャネル内とチャネル間の長期予測,”信学論,Vol.J89-B,No.2,pp.214-222,2006.」等参照)を符号化する際に本発明を適用してもよい。
また、上述の各種の処理は、記載に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されてもよい。その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能であることはいうまでもない。
また、上述の構成をコンピュータによって実現する場合、各装置が有すべき機能の処理内容はプログラムによって記述される。そして、このプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。
この処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、例えば、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等どのようなものでもよい。
また、このプログラムの流通は、例えば、そのプログラムを記録したDVD、CD−ROM等の可搬型記録媒体を販売、譲渡、貸与等することによって行う。さらに、このプログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することにより、このプログラムを流通させる構成としてもよい。
このようなプログラムを実行するコンピュータは、例えば、まず、可搬型記録媒体に記録されたプログラム若しくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、一旦、自己の記憶装置に格納する。そして、処理の実行時、このコンピュータは、自己の記録媒体に格納されたプログラムを読み取り、読み取ったプログラムに従った処理を実行する。また、このプログラムの別の実行形態として、コンピュータが可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することとしてもよく、さらに、このコンピュータにサーバコンピュータからプログラムが転送されるたびに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することとしてもよい。また、サーバコンピュータから、このコンピュータへのプログラムの転送は行わず、その実行指示と結果取得のみによって処理機能を実現する、いわゆるASP(Application Service Provider)型のサービスによって、上述の処理を実行する構成としてもよい。なお、本形態におけるプログラムには、電子計算機による処理の用に供する情報であってプログラムに準ずるもの(コンピュータに対する直接の指令ではないがコンピュータの処理を規定する性質を有するデータ等)を含むものとする。
また、この形態では、コンピュータ上で所定のプログラムを実行させることにより、本装置を構成することとしたが、これらの処理内容の少なくとも一部をハードウェア的に実現することとしてもよい。
本発明の産業上の利用分野としては、例えば、音響信号の可逆圧縮符号化・復号化技術を例示できる。また、本発明は、音響信号以外にも、映像信号、生体信号、地震波信号などの可逆圧縮符号化・復号化技術にも応用可能である。
100,2100 符号化装置
200,2200 復号装置

Claims (24)

  1. 時系列信号を予測分析した結果に基づいて生成される整数表現された予測残差を符号化する符号化方法であって、
    (A) 或る時間区間ごとに分離パラメータを設定するステップと、
    (B) 前記予測残差又は当該予測残差の大きさの増加に応じて単調増加する0以上の整数を被除数とし、当該予測残差が属する前記時間区間に対して設定された前記分離パラメータ又は当該分離パラメータの写像値である整数を法数とした除算によって得られる整数の商を特定する第1情報と、前記被除数の前記法数に関する剰余を特定する第2情報とを含む情報を、前記予測残差に対応する符号として出力するステップと、
    (C) 前記分離パラメータを含む補助情報ごとに当該補助情報を可変長符号化して得られた符号を出力するステップと、
    を有し、
    前記分離パラメータは、前記時間区間に属する前記予測残差若しくは当該予測残差の写像値をゴロムライス符号化するためのライスパラメータの写像値であり、
    前記時間区間に設定された前記分離パラメータは、当該時間区間に属する前記予測残差若しくは当該予測残差の写像値をゴロムライス符号化するためのライスパラメータよりも小さく、
    前記第1情報は、複数の可変長符号化方法から選択された可変長符号化方法によって、前記商を可変長符号化した符号であり、前記複数の可変長符号化方法は、アルファ符号化方法以外の可変長符号化方法を含む、符号化方法。
  2. 時系列信号を予測分析した結果に基づいて生成される整数表現された予測残差を符号化する符号化方法であって、
    (A) 或る時間区間ごとに分離パラメータを設定するステップと、
    (B) 前記予測残差又は当該予測残差の大きさの増加に応じて単調増加する0以上の整数を被除数とし、当該予測残差が属する前記時間区間に対して設定された前記分離パラメータ又は当該分離パラメータの写像値である整数を法数とした除算によって得られる整数の商を特定する第1情報と、前記被除数の前記法数に関する剰余を特定する第2情報とを含む情報を、前記予測残差に対応する符号として出力するステップと、
    (C) 前記分離パラメータを含む補助情報ごとに当該補助情報を可変長符号化して得られた符号を出力するステップと、
    を有し、
    前記分離パラメータが前記予測残差の振幅の増加に応じて広義単調増加する整数であるとともに、前記法数が前記分離パラメータの増加に応じて単調増加する整数であるという条件が満たされるか、又は、前記分離パラメータが前記予測残差の振幅の増加に応じて広義単調減少する整数であるとともに、前記法数が前記分離パラメータの減少に応じて単調増加する整数であるという条件がみたされ、
    前記ステップ(C)は、予め定められた特定の値からの距離が第1距離である分離パラメータを含む補助情報に割り当てられる第1符号の符号長が、当該予め定められた特定の値からの距離が第1距離よりも大きい第2距離である分離パラメータを含む補助情報に割り当てられる第2符号の符号長よりも短い場合が、前記第1符号の符号長が前記第2符号の符号長よりも長い場合よりも多い可変長符号化方法を用い、前記補助情報を可変長符号化するステップである、符号化方法。
  3. 請求項の符号化方法であって、
    前記予め定められた特定の値は、前記法数を1以上かつ前記被除数の最大値以下にする前記分離パラメータがとり得る範囲内にあり、
    前記予め定められた特定の値は、前記分離パラメータがとり得る範囲の下限値及び上限値を除く値である、符号化方法。
  4. 請求項の符号化方法であって、
    前記被除数は、Bを3以上の整数とした場合における、0以上2未満の整数であり、
    前記分離パラメータがとり得る範囲は、0以上B−1以下の範囲である、符号化方法。
  5. 請求項の符号化方法であって、
    前記予め定められた特定の値は、前記法数を1以上かつ前記被除数の最大値以下にする前記分離パラメータがとり得る範囲内にあり、
    前記予め定められた特定の値は、前記分離パラメータの下限値及び上限値よりも、当該下限値と当該上限値との中間値に近い値である、符号化方法。
  6. 請求項の符号化方法であって、
    前記被除数は、Bを3以上の整数とした場合における、0以上2未満の整数であり、
    前記分離パラメータがとり得る範囲は、0以上B−1以下の範囲である、符号化方法。
  7. 請求項の符号化方法であって、
    前記分離パラメータがとり得る範囲は、0以上7以下の範囲であり、
    前記予め定められた特定の値は、2又は3である、符号化方法。
  8. 請求項1からの何れかの符号化方法であって、
    前記予測残差は、予め定められた時間区間であるフレームごとに時系列信号を予測分析した結果から得られたものであり、
    前記ステップ(A)は、前記フレームをさらに複数に区分した各時間区間であるサブフレームごとに前記分離パラメータを設定するステップであり、
    前記除算の法数は、前記予測残差が属するサブフレームに対して設定された前記分離パラメータ又は当該分離パラメータの写像値である整数であり、
    前記補助情報は、同一のフレームに属する各サブフレームに対してそれぞれ設定された各分離パラメータを結合した結合パラメータを含む、符号化方法。
  9. 請求項1からの何れかの符号化方法であって、
    前記第1情報は、前記商を可変長符号化した符号であり、
    前記ステップ(B)は、
    (B-1) 前記商を求めるステップと、
    (B-2) 前記商を可変長符号化するための符号化方法を予め定められた時間区間ごとに選択するステップと、
    (B-3) 前記商に対応する前記予測残差が属する時間区間に対して設定された符号化方法を用い、当該商を可変長符号化して前記第1情報を生成するステップと、を含み、
    前記補助情報は、前記分離パラメータと、前記ステップ(B-2)で選択された符号化方法を特定するためのインデックスとの組を含む、符号化方法。
  10. 時系列信号を予測分析した結果に基づいて生成される整数表現された予測残差を符号化する符号化方法であって、
    (A) 或る時間区間ごとに分離パラメータを設定するステップと、
    (B) 前記予測残差又は当該予測残差の大きさの増加に応じて単調増加する0以上の整数を被除数とし、当該予測残差が属する前記時間区間に対して設定された前記分離パラメータ又は当該分離パラメータの写像値である整数を法数とした除算によって得られる整数の商を特定する第1情報と、前記被除数の前記法数に関する剰余を特定する第2情報とを含む情報を、前記予測残差に対応する符号として出力するステップと、
    (C) 前記分離パラメータを含む補助情報ごとに当該補助情報を可変長符号化して得られた符号を出力するステップと、
    を有し、
    前記第1情報は、前記商を可変長符号化した符号であり、
    前記ステップ(B)は、
    (B-1) 前記商を求めるステップと、
    (B-2) 前記商を可変長符号化するための符号化方法を予め定められた時間区間ごとに選択するステップと、
    (B-3) 前記商に対応する前記予測残差が属する時間区間に対して設定された符号化方法を用い、当該商を可変長符号化して前記第1情報を生成するステップと、を含み、
    前記補助情報は、前記分離パラメータと、前記ステップ(B-2)で選択された符号化方法を特定するためのインデックスとの組を含む、符号化方法。
  11. 請求項9又は10の符号化方法であって、
    前記ステップ(C)は、特定の可変長符号化方法を用い、或る同一値の分離パラメータを含む複数の前記補助情報をそれぞれ可変長符号化するステップを含み、
    前記特定の可変長符号化方法は、前記同一値の分離パラメータを含む複数の前記補助情報のうち、特定の補助情報に対し、前記同一値の分離パラメータを含む複数の前記補助情報にそれぞれ割り当てられる符号の中で最も短い符号長の符号を割り当てる符号化方法であり、
    前記特定の補助情報は、アルファ符号化又は最もアルファ符号化に近い可変長符号化を行う符号化方法を特定するためのインデックスを含む補助情報である、符号化方法。
  12. 請求項1の符号化方法であって、
    アルファ符号化で符号化対象値kに割り当てられる符号のビット長をbu(k)とし、或る可変長符号化で符号化対象値kに割り当てられる符号のビット長をbx(k)とし、fu(k)=0.5bu(k)とし、fx(k)=0.5bx(k)とした場合における、(bu(k)−bx(k))(fu(k)−fx(k))の各kについての総和が小さいほど、当該可変長符号化はアルファ符号化に近い、符号化方法。
  13. 請求項9又は10の符号化方法であって、
    前記ステップ(C)は、
    前記分離パラメータが前記法数を予め定められた閾値以上とするものである場合に、第3符号の符号長が第4符号の符号長よりも短い場合が、前記第3符号の符号長が前記第4符号の符号長よりも長い場合よりも多い可変長符号化方法を用い、前記補助情報を可変長符号化するステップであり、
    前記第4符号は、アルファ符号化と異なる第1可変長符号化を行うための第1符号化方法を特定するためのインデックスを含む補助情報に割り当てられる符号であり、
    前記第3符号は、当該第1可変長符号化よりもアルファ符号化に近い第2可変長符号化を行うための第2符号化方法を特定するためのインデックスを含む補助情報に割り当てられる符号である、符号化方法。
  14. 請求項1の符号化方法であって、
    アルファ符号化で符号化対象値kに割り当てられる符号のビット長をbu(k)とし、或る可変長符号化で符号化対象値kに割り当てられる符号のビット長をbx(k)とし、fu(k)=0.5bu(k)とし、fx(k)=0.5bx(k)とした場合における、(bu(k)−bx(k))(fu(k)−fx(k))の各kについての総和が小さいほど、当該可変長符号化はアルファ符号化に近い、符号化方法。
  15. 請求項9又は10の符号化方法であって、
    前記予測残差は、予め定められた時間区間であるフレームごとに時系列信号を予測分析した結果から得られたものであり、
    前記ステップ(B-2)は、前記フレームをさらに複数に区分した各時間区間であるサブフレームごとに符号化方法を選択するステップであり、
    前記ステップ(B-3)は、前記商に対応する前記予測残差が属する前記サブフレームに対して設定された符号化方法を用い、当該商を可変長符号化して前記第1情報を生成するステップであり、
    前記補助情報は、前記分離パラメータと、結合インデックスとの組を含み、
    前記結合インデックスは、同一のフレームに属する各サブフレームに対してそれぞれ選択された符号化方法を特定するためのインデックスを結合したものである、符号化方法。
  16. 請求項1の符号化方法であって、
    前記ステップ(C)は、
    或る同一値の分離パラメータを含む前記補助情報のうち、アルファ符号化又は最もアルファ符号化に近い可変長符号化を行う符号化方法を特定するためのインデックスを含む前記補助情報に対し、当該同一値の分離パラメータを含む前記補助情報に割り当てられる符号の中で最も短い符号長の符号を割り当てる可変長符号化方法を用い、当該同一値の分離パラメータを含む前記補助情報を可変長符号化するステップを含む、符号化方法。
  17. 請求項1の符号化方法であって、
    前記ステップ(C)は、
    前記分離パラメータが前記法数を予め定められた閾値以上とするものである場合に、第3符号の符号長が第4符号の符号長よりも短い場合が、前記第3符号の符号長が前記第4符号の符号長よりも長い場合よりも多い可変長符号化方法を用い、前記補助情報を可変長符号化するステップであり、
    前記第4符号は、アルファ符号化と異なる第1可変長符号化を行うための第1符号化方法を特定するためのインデックスを含む補助情報に割り当てられる符号であり、
    前記第3符号は、当該第1可変長符号化よりもアルファ符号化に近い第2可変長符号化を行うための第2符号化方法を特定するためのインデックスを含む補助情報に割り当てられる符号である、符号化方法。
  18. 時系列信号を予測分析した結果に基づいて生成される整数表現された予測残差を符号化する符号化方法であって、
    或る時間区間ごとに、分離パラメータを設定するステップと、
    前記分離パラメータを含む補助情報ごとに当該補助情報を可変長符号化して得られた符号を出力するステップと、を有し、
    前記時間区間に設定された前記分離パラメータは、当該時間区間に属する前記予測残差若しくは当該予測残差の写像値をゴロムライス符号化するためのライスパラメータよりも小さい、符号化方法。
  19. 時系列信号を予測分析した結果に基づいて生成される整数表現された予測残差を符号化する符号化装置であって、
    或る時間区間ごとに整数の分離パラメータを設定し、前記予測残差又は当該予測残差の大きさの増加に応じて単調増加する0以上の整数を被除数とし、当該予測残差が属する前記時間区間に対して設定された前記分離パラメータ又は当該分離パラメータの写像値である整数を法数とした除算によって得られる整数の商を特定する第1情報と、前記被除数の前記法数に関する剰余を特定する第2情報とを含む情報を、前記予測残差に対応する符号として出力する符号化部と、
    前記分離パラメータを含む補助情報ごとに当該補助情報を可変長符号化して得られた符号を出力する可変長符号化部と、
    を有し、
    前記分離パラメータは、前記時間区間に属する前記予測残差若しくは当該予測残差の写像値をゴロムライス符号化するためのライスパラメータの写像値であり、
    前記時間区間に設定された前記分離パラメータは、当該時間区間に属する前記予測残差若しくは当該予測残差の写像値をゴロムライス符号化するためのライスパラメータよりも小さく、
    前記第1情報は、複数の可変長符号化方法から選択された可変長符号化方法によって、前記商を可変長符号化した符号であり、前記複数の可変長符号化方法は、アルファ符号化方法以外の可変長符号化方法を含む、符号化装置。
  20. 時系列信号を予測分析した結果に基づいて生成される整数表現された予測残差を符号化する符号化装置であって、
    或る時間区間ごとに整数の分離パラメータを設定し、前記予測残差又は当該予測残差の大きさの増加に応じて単調増加する0以上の整数を被除数とし、当該予測残差が属する前記時間区間に対して設定された前記分離パラメータ又は当該分離パラメータの写像値である整数を法数とした除算によって得られる整数の商を特定する第1情報と、前記被除数の前記法数に関する剰余を特定する第2情報とを含む情報を、前記予測残差に対応する符号として出力する符号化部と、
    前記分離パラメータを含む補助情報ごとに当該補助情報を可変長符号化して得られた符号を出力する可変長符号化部と、
    を有し、
    前記分離パラメータが前記予測残差の振幅の増加に応じて広義単調増加する整数であるとともに、前記法数が前記分離パラメータの増加に応じて単調増加する整数であるという条件が満たされるか、又は、前記分離パラメータが前記予測残差の振幅の増加に応じて広義単調減少する整数であるとともに、前記法数が前記分離パラメータの減少に応じて単調増加する整数であるという条件がみたされ、
    前記可変長符号化部は、予め定められた特定の値からの距離が第1距離である分離パラメータを含む補助情報に割り当てられる第1符号の符号長が、当該予め定められた特定の値からの距離が第1距離よりも大きい第2距離である分離パラメータを含む補助情報に割り当てられる第2符号の符号長よりも短い場合が、前記第1符号の符号長が前記第2符号の符号長よりも長い場合よりも多い可変長符号化方法を用い、前記補助情報を可変長符号化する、符号化装置。
  21. 時系列信号を予測分析した結果に基づいて生成される整数表現された予測残差を符号化する符号化装置であって、
    或る時間区間ごとに整数の分離パラメータを設定し、前記予測残差又は当該予測残差の大きさの増加に応じて単調増加する0以上の整数を被除数とし、当該予測残差が属する前記時間区間に対して設定された前記分離パラメータ又は当該分離パラメータの写像値である整数を法数とした除算によって得られる整数の商を特定する第1情報と、前記被除数の前記法数に関する剰余を特定する第2情報とを含む情報を、前記予測残差に対応する符号として出力する符号化部と、
    前記分離パラメータを含む補助情報ごとに当該補助情報を可変長符号化して得られた符号を出力する可変長符号化部と、
    を有し、
    前記第1情報は、前記商を可変長符号化した符号であり、
    前記符号化部は、前記商を求め、前記商を可変長符号化するための符号化方法を予め定められた時間区間ごとに選択し、前記商に対応する前記予測残差が属する時間区間に対して設定された符号化方法を用い、当該商を可変長符号化して前記第1情報を生成し、
    前記補助情報は、前記分離パラメータと、選択された前記商を可変長符号化するための符号化方法を特定するためのインデックスとの組を含む、符号化装置。
  22. 時系列信号を予測分析した結果に基づいて生成される整数表現された予測残差を符号化する符号化装置であって、
    或る時間区間ごとに、分離パラメータを設定する符号化部と、
    前記分離パラメータを含む補助情報ごとに当該補助情報を可変長符号化して得られた符号を出力する可変長符号化部と、を有し、
    前記時間区間に設定された前記分離パラメータは、当該時間区間に属する前記予測残差若しくは当該予測残差の写像値をゴロムライス符号化するためのライスパラメータよりも小さい、符号化装置。
  23. 請求項1から何れかの符号化方法の各ステップをコンピュータに実行させるためのプログラム。
  24. 請求項1から何れかの符号化方法の各ステップをコンピュータに実行させるためのプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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