JP4359312B2 - 信号の符号化装置、復号化装置、方法、プログラム、記録媒体、及び信号のコーデック方法 - Google Patents

信号の符号化装置、復号化装置、方法、プログラム、記録媒体、及び信号のコーデック方法 Download PDF

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Description

本発明は、複数のサンプル値を情報符号化する情報符号化装置、方法、プログラム、及び記録媒体に関する。
近年、音響信号データや画像情報データを通信路により伝送する場合や情報記録媒体に記録する場合に、情報圧縮符号化技術が用いられている。また編集加工が容易な浮動小数点形式のデータの可逆圧縮も重要で、例えば非特許文献1または特許文献1の符号化方法がある。これらの符号化方法では、浮動小数点形式のデータサンプル列を、複数サンプルごとにまとめてフレームを構成させる。そして、フレームごとに、フレーム内の最大の振幅の値が所定のビット数の整数形式で表現できる振幅の範囲の最大値となるようにビットシフト量を決定する。決定したビットシフト量を用いて各サンプルを整数信号と誤差信号に分離し、それぞれをフレームごとに符号化する。
特許文献1には図を示してないが、開示されている技術内容に基づいて考えられる符号化処理の機能構成を図1に示す。符号化装置800は、フレームバッファ810、シフト量算出部820、整数信号・誤差信号分離部830、整数信号符号化部840、誤差信号符号化部850、統合部(Multiplexer)860から構成される。
この符号化処理の概念を図2に示す。フレームは、複数のサンプル値から構成されていて、各サンプル値は有限の有効桁を含むビット列から構成されている。図2は仮数部を予め決めた量子化ビット数、例えばここでは符号ビットを除く23ビットで表現した浮動小数点表現の場合を示している。水平方向に連続したビットの各列が1サンプルを表す。図2では、浮動小数点形式の予め決められた最上位桁と、浮動小数点形式の仮数部で表現される桁と、に対応する浮動小数点形式の有効桁である網掛けされた各ビットには0または1が入るが、有効桁以外に対応する他のビットはすべて0である。フレーム単位で符号化する際には、フレーム内のサンプル値を整数部と誤差部(入力信号から整数部を引いた残りの全部または一部)に分離する。図2の点線で囲んだ部分が整数部である。整数部は、フレーム内で最大の振幅の値が整数部で表現可能な最大値となるようにフレーム内のすべてのサンプルを同じビット数だけ同じ方向にシフトすることで決められる。分離された整数部と誤差部は、それぞれ別々に符号化された後、統合されて符号化データとなる。
なお、図2に示す概念は、浮動小数点表現の場合だけでなく、整数表現の場合などにも適用できる。どのような表現であれ、当該振幅を表現する最大のビット(MSB:Most Significant Bit)から有限個離れた最小のビット(LSB:Least Significant Bit)までのビット列のみが0または1が存在しうるビットであり、他のビットはすべて0ならば、同じ方法が適用できる。たとえば、32ビットや64ビットの整数表現の場合に、サンプルごとに特定の24ビットだけに0か1のビットがあり、他のビットは0という場合でもよい。
代表的な浮動小数点表示としては、IEEE754 32bit浮動小数点がある。この浮動小数点は、
Figure 0004359312
と表現される。ここで、Sは符号部、Mは仮数部、Eは指数部である。また、IEEE754では、符号部Sは1ビット、仮数部Mは23ビット、指数部Eは8ビットであり、これらの合計32ビットの浮動小数点形式で任意の値を表現し、E0=27-1=127と決められている。従って、上記式(1) 中のE−E0は-127≦E−E0≦128の範囲の任意の整数値をとることができる。ただし、E-E0=-127の場合はサンプル値の2進表現はall"0"であり、E-E0=128の場合はサンプル値の2進表現はall"1"であるものとする。つまり、この浮動小数点形式では、サンプル値は、2進表現されたサンプル値の最上位の1となるビットと次の下位ビットとの間に小数点の位置がくるように正規化され、1となるMSBビットを除いた小数点以下の23ビットをMで表している。またそのサンプル値を2進表現した場合の整数部の桁数はE-E0の値に1を加算した値である。
そこで、フレーム内の最大振幅のサンプルを、ビットシフトにより量子化ビット数がQの整数部で表現できる最大の値にするには、最大振幅サンプルの指数値をΔEmax=E-E0とすると、サンプル値をΔEmaxビットだけ下位にシフトすることにより最上位が1の位の値となるように規格化し、次に更にQ-1ビット上位にシフトすればよい。結局、サンプル値をQ-1-ΔEmaxビットシフトしたことになる。量子化ビット数Qは予め決めた固定値なので、便宜上ΔEmax=Sjをそのフレームjのビットシフト量と呼ぶことにする。以下の説明では、整数部の信号の量子化ビット数Qを符号ビットも含めて24とし、フレーム内のすべてのサンプル値を同じビット数だけシフトし、整数部の信号(以下、「整数信号」と呼ぶ)と誤差部の信号(以下、「誤差信号」と呼ぶ)に分けて符号化を行なう場合について説明する。
図3は、図1に示した符号化装置800の考えられる処理フローである。フレームバッファ810は、ディジタルの入力信号サンプル値を一時的に蓄積し、N個のサンプル値Xi(i=1, ..., N)でフレームを構成する(S810)。シフト量算出部820は、図2を用いて説明した方法によって、フレーム単位にシフト量Sを決定する(S820)。整数信号・誤差信号分離部830は、シフト量Sを用いて、当該フレーム入力信号のN個のサンプルそれぞれを整数部と誤差部に分離する(S830)。整数信号符号化部840は、整数信号・誤差信号分離部830で分離された整数信号を線形予測符号化する(S840)。誤差信号符号化部850は、整数信号・誤差信号分離部830で分離された誤差信号を符号化する(S850)。統合部(Multiplexer)860は、符号化された整数信号を示す符号と誤差信号を示す符号とシフト量を統合し、符号化データを出力する(S860)。なお、整数部の量子化ビット数Qは予め決められているので、復号側において受信したシフト量Sjから(Q-1-Sj)を求めることができる。
図4は図1におけるシフト量算出部820の処理(図3におけるステップS820)の考えられる詳細な処理フロー例を示す。ただし、この処理例は、IEEE754 32bit浮動小数点で表現されたサンプル値の場合の処理例である。これに近い処理フローは特許文献1に示されている。シフト量算出部820では、まず、フレーム入力信号中の全サンプル(N個)を読み込む(S8201)。次に変数iに初期値1を設定し、ΔEmaxに-127(=E)を設定する(S8202)。現フレームのi番目のサンプルの指数部E-E即ちE-127を計算して変数ΔEに代入する(S8203)。ΔE>ΔEmaxであるかどうかを判定し(S8204)、真であればΔEをΔEmaxに設定する(S8205)。
次にi<Nかを確認する(S8206)。i<Nであれば、iにi+1を代入し(S8207)、ステップS8203に戻る。i<Nでなければ、ΔEmax>-127であるかどうかをチェックする(S8208)。ΔEmax>-127の場合には、ΔEmaxをシフト量Sとして求め(S8209)、処理を終了する。ΔEmax≦-127の場合には、当該フレーム中のサンプルは全て0であったということなのでシフト量Sを0に設定する(S8210)。この処理は、フレーム内のサンプルの最大振幅が、サンプル値をビットシフトすることにより整数部で表現可能な最大値と最小値の範囲で最大の振幅に割り当てられるようにビットシフト量S、具体的には(Q-1-Sj)を決定することに相当する。
また、図5に図3におけるシフト量算出ステップS820の処理フローの考えられる変形例(ステップS820')を示す。IEEE754 32bit浮動小数点表現されたサンプルでは、E-E0が128や、-127の場合には、NaN(Not a Number)や非正規化数などの特殊な値となっている。最大振幅を判定する際に、フレーム内のサンプルのうち、-127<E−E0<128の範囲内の数値のみを用いてシフト量を算出する点が図4と異なる。また、i番目のサンプルを分析する際に、これまでに得られたΔEmaxを用いてi番目のサンプルの小数点の位置を移動させ、桁調整後の値が所定の量子化ビット数Qで表現可能な値の範囲内にあるかどうかを判定する。このとき、桁調整の結果、所定の量子化ビット数Qで表現可能な値の範囲を超えてしまう場合には、ΔEmaxを1増加させ、範囲を超えないようにする点が図4の処理と異なる。
具体的な処理フローの違いは以下のとおりである。ステップS8202とステップS8203との間にステップS8221を追加し、-127<E-127<128かを確認する(S8221)。S8221が真の場合にはステップS8203に進み、真でない場合にはステップS8206へ進む。また、ステップS8205とステップS8206との間にステップS8220を追加する。ステップS8220では、まずX'iに、Xiと2の(Q-1-ΔEmax)乗との積(即ち、XiをQ-1-ΔEmaxビットだけシフトした値)を代入する(S8222)。X'i>2Q-1-1またはX'i<-2Q-1を確認する(S8223)。ステップS8223が真の場合には、ΔEmaxに1を加える(S8224)。ステップS8223が真でない場合には、ステップS8206へ進む。
図6に、図3におけるステップS830で求めたシフト量Sを用いて入力信号Xを整数信号Yと誤差信号Zに分離するための考えられる手順を詳細に示す。N個の各サンプルXに対して逐次以下の処理を行う。内部のメモリに、フレームバッファからN個のサンプルを取り込む(S8301)。サンプルの番号を示すiに初期値1を代入する(S8302)。入力サンプルXの指数値(E-127)が、-127より大きく、かつ128未満の範囲に含まれているか否かを判定する(S8303)。ステップS8303で指数値が前記の範囲外であると判定された場合には、i番目のサンプルは値が0であるか、非正規化数もしくはNaNなどの特殊な数である。従って、桁合わせ後のサンプル整数部Yは0とし、Xを誤差部Zとする(S8309)。
ステップS8303で指数値が前記の範囲内であった場合には、Xに2の(Q-1-S)乗を掛け合わせてX'iを得る(S8304)。これは、(Q-1-S)が正の場合はXiを左方向に(Q-1-S)ビットシフトし、負の場合は下位方向に(Q-1-S)ビットシフトすることを意味する。もしくは、サンプルXの指数部EからE'i=Ei+(Q-1-S)によって、X'iの指数値(E'i-127)中のE'iを求める。この処理は、フレーム内の全てのサンプルに共通の2の(Q-1-S)乗を掛け合わせることにより、フレーム内の振幅最大のサンプルが、整数部の量子化ビット数Qで表現可能な最大振幅を越えないように、すべてのサンプルを(Q-1-S)ビットシフトして小数点の位置を桁合わせすることに相当する。
得られたX'iの指数値(E'i-127)が、-127より大きく、かつ128未満の範囲に含まれているか否かをチェックする(S8305)。指数部が前記の範囲外の場合には、整数部Yは0とする(S8309)。指数値が前記の範囲内の場合には、X'iが正かを確認する(S8306)。X'iが正の場合には、X'iの小数点以下を切り捨てたものを整数部Yとする(S8307)。X'iが負の場合には、X'iの小数点以下を切り上げたものを整数部Yとする(S8308)。Yが0でない場合には、X'iの小数点以下の部分を誤差部Zとする(S8307, S8308)。iがNより小さいかを確認する(S8310)。iがNより小さい場合は、iにi+1を代入する(S8311)。iがN以上の場合は、終了する。整数信号と誤差信号の分離は、上記の手順に限る必要はなく、特許文献1にはいくつかの分離方法が示されている。
図7に、図1における整数信号符号化部840の考えられる機能構成例を示す。整数信号符号化部840は、区間分割部8401、線形予測分析部8402、線形予測係数符号化部8403、線形予測係数復号化部8404、逆フィルタ8407、サンプルバッファ8408、残差信号符号化部8409、統合部(Multiplexer)8410から構成される。区間分割部8401は、入力された整数信号のフレーム単位のディジタルのサンプリング値の列をさらに細かく分割し、サブフレーム化する。ただし、サブフレーム化しない場合には、区間分割部8401は不要である。以下では、サブフレーム化も含めてフレーム化と表現する。
線形予測分析部8402は、フレーム化して入力された整数信号(以下、「入力整数信号」という。)について線形予測分析を行い、線形予測係数を出力する。ここで、線形予測係数の次数をPとする。線形予測係数符号化部8403は、線形予測分析部8402により得られた線形予測係数を符号化し、線形予測係数符号を出力する。線形予測係数復号化部8404は、線形予測係数符号化部8403からの出力を復号化し、P次の量子化済線形予測係数を出力する。本例では、線形予測係数符号化部8403からの出力を線形予測係数復号化部8404で復号化して、量子化済線形予測係数を得る構成としている。しかし、線形予測係数復号化部8404を無くし、線形予測係数符号化部8403から線形予測係数符号とそれに対応する量子化済線形予測係数を得る構成としてもよい。
逆フィルタ8407は、線形予測係数符号で伝達される信号を、線形予測係数復号化部8404から出力されたP次の量子化済線形予測係数及びサンプルバッファ8408に保存されている直前のフレームのサンプル値と現フレームのサンプル値を用いて復元する。さらに、入力整数信号から復元した線形予測係数符号で伝達される信号を減算し、残差信号を出力する。また、現フレームのサンプル値の少なくとも最後のPサンプルは、サンプルバッファ8408に保持される。残差信号符号化部8409は、逆フィルタ8407から出力された残差信号を符号化し、残差符号を出力する。統合部(Multiplexer)8410は、線形予測係数符号化部8403が出力した線形予測係数符号と残差信号符号化部8409が出力した残差符号とを統合して整数信号符号として出力する。なお、線形予測分析部8402でも、線形予測分析に直前のフレームの最後のPサンプルを用いてもよい。この場合には、図7中に点線で示しているように、サンプリングバッファ8408から直前のフレームの最後のPサンプルの値を受け取る。
図8に図1の符号化装置800に対応する復号化装置の考えられる機能構成を示す。また、図9に復号化装置900の処理フローを示す。復号化装置900は、分割部(Demultiplexer)910、整数信号復号化部920、誤差信号復号化部930、整数・誤差信号結合処理部940から構成される。整数・誤差信号結合処理部940は逆シフト処理部950と誤差成分加算処理部960とから構成されている。分割部(Demultiplexer)910は、符号化データを蓄積し、分割する(S910)。整数信号復号化部920は、整数信号を復号化する(S920)。誤差信号復号化部930は、誤差信号を復号化する(S930)。整数・誤差信号結合処理部940の逆シフト処理部950は、復号化された整数信号を分割部から出力されたシフト量に従って、逆シフト(符号化時のシフトを逆向きのシフト)を行う(S950)。整数・誤差信号結合処理部940の誤差成分加算処理部960は、逆シフトされた整数信号と誤差信号を結合する(S960)。
図10に図8における整数信号復号化部920の考えられる機能構成例を示す。整数信号復号化部920は、分割部(Demultiplexer)9201、線形予測係数復号化部9202、残差信号復号化部9203、サンプルバッファ9206、合成フィルタ9207から構成される。符号化されたデータは、分割部(Demultiplexer)9201で受信、蓄積され、線形予測係数符号と残差符号とに分割される。線形予測係数復号化部9202は、線形予測係数符号を復号化し、線形予測係数を出力する。残差信号復号化部9203は、残差符号を復号化し、残差信号を出力する。合成フィルタ9207は、線形予測係数復号化部9202が出力した線形予測係数及びサンプルバッファ9206に保持された直前フレームのサンプル値と現フレームのサンプル値を用いて、信号を合成する。さらに、復元された信号を残差信号と加算し、整数信号を得る。
また、整数形式の入力信号を可逆符号化する符号化方法については、例えば、非特許文献2にあるように、線形予測を行って、線形予測係数と線形予測残差をそれぞれ可逆符号化する方法がある。非特許文献2の符号化方法では、入力された整数形式のデータサンプル値列を、複数まとめたフレームごとに、線形予測係数を求め、線形予測係数を符号化し、前記符号化の過程で量子化された線形予測係数を用いて逆フィルタ(分析フィルタとも言う)を構成し、線形予測残差信号を求め、線形予測残差信号を符号化する。
Dai Yang, and Takehiro Moriya, "Lossless Compression for Audio Data in the IEEE Floating-Point Format," AES Convention Paper 5987, AES 115th Convention, New York, NY, USA, 2003 0CTOBER 10-13. Tilman Liebchen and Yuriy A. Reznik, "MPEG-4 ALS: an Emerging Standard for Lossless Audio Coding," Proceedings of the Data Compression Conference (DCC'04), pp1068-0314/04, 2004. 国際公開第2004/114527号パンフレット
図2を用いて非特許文献1から考えられる方法の問題点を説明する。非特許文献1の方法では、フレーム内で最大の振幅の値がビットシフトにより整数部で表現できる振幅の範囲の最大値となるようにマッピングを行い、整数部と誤差部に分離してそれぞれを符号化する。しかし、連続するフレームで最大振幅が異なる場合には隣接フレーム間でシフト量が異なり、整数部に割り当てられた信号がフレーム間で不連続になることがある。そのような場合には、整数部にフレーム間予測を用いた圧縮符号化を適用する際の圧縮率の低下や、誤差部の統計的な性質がフレームごとに変化することに起因した誤差部の圧縮効率の低下の恐れがある。従って、最大振幅を基準として整数部と誤差部とに分離することが最適な圧縮効率を得ることにならないという問題があった。
特に、非特許文献2の方法では、入力信号の量子化ビット数と整数信号符号化部の処理可能なビット数が同じ場合、通常であればシフトしないで符号化する。しかし、フレーム内の全てのサンプルのビットが0の桁がLSB側に連続してある場合は、その連続桁数分だけシフトして符号化した方が、フレーム単位で考えれば圧縮率を向上させることができる。具体的には、整数形式信号の可逆符号化でも、入力された整数形式のサンプル値列を、複数まとめたフレームごとに、LSB側に全てのビットが0の桁があるか否かを判定し、LSB側に全てのビットが0の桁がある場合はその桁数分だけシフトしたものを、各フレームの符号化対象信号として符号化し、それに加え桁数の情報も符号化する方が圧縮率が良い場合がある。その際、連続する2フレームでシフト量が異なる場合には、符号化対象信号はフレーム間で不連続となる。これにより、符号化対象信号の圧縮に線形予測等を用いる場合は、シフトすると符号化対象信号がフレーム間で不連続となるため、フレーム間予測が正しく行えず、圧縮効率が悪くなるという問題がある。
この発明の目的は、ディジタル信号をフレームごとに振幅調整を行なってもフレーム間で不連続が生じないようにして線形予測符号化を可能にする符号化装置、符号化方法、復号化装置、復号化方法、及びコーデック方法を提供することである。
本発明では、直前のフレームの振幅調整量を、整数信号符号化部の調整量バッファに保持しておく。また、少なくとも線形予測分析に用いる次数Pと少なくとも同数の直前のフレームの最後のサンプル値を、整数信号符号化部のサンプルバッファに保持しておく。そして、振幅調整量決定部が定めた現フレームの振幅調整量と前フレームの振幅調整量に基づいて、整数信号符号化部の前記サンプルバッファに保持した直前のフレームの最後の少なくともP個のサンプル値を、フレーム間補正処理部で補正する。
本発明によれば、直前のフレームの振幅調整量と符号化対象のフレームの振幅調整量とを考慮して線形予測符号化のフレーム間予測を行うので、フレーム間予測を高精度で行うことができ、残差信号が小さくなるため、残差信号を少ない符号量で符号化することができる。また、符号量を少なくする他の方法と組み合わせることもできるので、符号量をさらに少なくすることができる。
特に、入力信号の量子化ビット数と整数信号符号化部の処理可能なビット数が同じ場合であって、LSB側に全てのビットが0の桁があるときは、その桁数分だけシフトして符号化した方が、フレーム単位で考えれば圧縮率を向上させることができる。しかも、本発明を組み合わせれば、不連続となってしまったフレーム間の符号化対象信号を、連続にした上でフレーム間予測(線形予測)を行うことができる。従って、フレーム内の符号化の効率を高める方法と、フレーム間予測による符号化の効率を高める方法とを両立させることができる。
特許文献から考えられる符号化装置の機能構成を示す図。 図1での符号化処理の概念を示す図。 図1の符号化装置の処理フローを示す図。 シフト量算出部の処理の詳細な処理フローを示す図。 シフト量算出部の処理フローの変形例を示す図。 シフト量Sを用いて入力信号Xを整数信号Yと誤差信号Zに分離する手順を示す図。 図1において考えられる整数信号符号化部の機能構成例を示す図。 特許文献1から考えられる復号化装置の機能構成を示す図。 図8の復号化装置の処理フローを示す図。 図8において考えられる整数信号復号化部の機能構成例を示す図。 第1実施例の符号化装置の機能構成例を示す図。 第1実施例の整数信号符号化部の機能構成例を示す図。 整数信号符号化部240の処理フローを示す図。 第1実施例の復号化装置の機能構成を示す図。 第1実施例の整数信号復号化部の機能構成例を示す図。 整数信号復号化部620の処理フローを示す図。 第2実施例の符号化装置の機能構成を示す図。 符号化装置300の処理フローを示す図。 第2実施例の整数信号符号化部の機能構成例を示す図。 整数信号符号化部340の処理フローを示す図。 第2実施例の復号化装置の機能構成を示す図。 復号化装置610の処理フローを示す図。 第2実施例の整数信号復号化部の機能構成例を示す図。 整数信号復号化部625の処理フローを示す図。 第3実施例の符号化装置の機能構成を示す図。 本発明の第3実施例のシフト量を決める符号化処理の概念を示す図。 符号化装置400の処理フローを示す図。 シフト量算出部420の処理フローを示す図。 第3実施例の復号化装置の機能構成例を示す図。 復号化装置700の処理フローを示す図。 第4実施例の符号化装置の機能構成例を示す図。 シフト量算出部210の処理フローを示す図。 シフト量算出部210の下位桁チェック部230の処理(ステップS230)の詳細な処理フローを示す図。 シフト量算出部210の下位桁チェック部230の処理(ステップS230')の詳細な処理フローを示す図。 シフト量算出部210の下位桁チェック部230の処理(ステップS230")の詳細な処理フローを示す図。 シフト量算出部210の下位桁チェック部230の処理(ステップS230"')の詳細な処理フローを示す図。 シフト量算出部210の下位桁チェック部230の処理(ステップS230"")の詳細な処理フローを示す図。 第4実施例の変形例5の符号化装置の機能構成例を示す図。 第5実施例の符号化装置の機能構成例を示す図。 シフト量決定部110の処理フロー(ステップS110)を示す図。 シフト量選定部130の処理(ステップS130)の詳細な処理フロー例を示す図。 シフト量選定部130の処理(ステップS130')の詳細な処理フロー例を示す図。 シフト量選定部130の処理(ステップS130")の詳細な処理フロー例を示す図。 シフト量選定部130の処理(ステップS130"')の詳細な処理フロー例を示す図。 第5実施例の変形例4の符号化装置の機能構成例を示す図。 第6実施例の符号化装置の機能構成例を示す図。 第6実施例の変形例の符号化装置の機能構成例を示す図。 この発明の符号化装置の概念的構成図。 この発明の復号化装置の概念的構成図。
以下では、説明の重複を避けるため同じ機能を有する構成部や同じ処理を行う処理ステップには同一の番号を付与し、説明を省略する。
[第1実施例]
本発明の符号化装置の機能構成を図11に示す。符号化装置200は、フレームバッファ810、シフト量算出部820、整数信号・誤差信号分離部830、整数信号符号化部240、誤差信号符号化部850、統合部(Multiplexer)860から構成される。図1に示した符号化装置との違いは、整数信号符号化部240にある。整数信号符号化部240は、シフト量を考慮した線形予測符号化を行うため、シフト量を入力の1つとしている。
図12に、図11における線形予測符号化を行なう整数信号符号化部240の機能構成例を示す。整数信号符号化部240は、区間分割部8401、線形予測分析部8402、線形予測係数符号化部8403、線形予測係数復号化部8404、フレーム間補正処理部2405、シフト量バッファ2406、逆フィルタ8407、サンプルバッファ2408、残差信号符号化部8409、統合部(Multiplexer)8410から構成される。図7の整数信号符号化部840との違いは、フレーム間のシフト量の違いを補正するために、フレーム間補正処理部2405、シフト量バッファ2406が追加されたことと、サンプルバッファ2408はサンプル値をシフトできるようにしたことである。なお、線形予測分析部8402でも、線形予測分析に直前のフレームの最後のPサンプルを用いてもよい。この場合には、図12中に点線で示しているように、サンプルバッファ2408から後述するシフト量を現フレームのシフト量にあわせた直前のフレームの最後のPサンプルの値を受け取る。
図13に、整数信号符号化部240の処理フローを示す。予め、シフト量バッファ2406とサンプルバッファ2408を初期化(直前のフレーム情報がない状態)にしておく。区間分割部8401は、入力された整数信号Yのフレームごとのディジタルのサンプル値Yiの列をさらに細かく分割し、サブフレーム化する(S8401)。ただし、図7での説明同様、サブフレーム化しない場合には、区間分割部8401は不要である。以下でも、サブフレーム化も含めてフレーム化と表現する。線形予測分析部8402は、フレーム化された入力整数信号Yiについて線形予測分析を行い、P個の線形予測係数(a1,...,aP)を出力する(S8402)。ここで、線形予測係数の次数をPとする。
線形予測係数符号化部8403は、線形予測分析部8402により得られた線形予測係数を符号化し、線形予測係数符号を出力する(S8403)。線形予測係数復号化部8404は、線形予測係数符号化部8403からの出力を復号化し、P次の量子化済線形予測係数(a1^,...,aP^)を出力する(S8404)。本例では、線形予測係数符号化部8403からの出力を線形予測係数復号化部8404で復号化して、量子化済線形予測係数を得る構成としている。しかし、線形予測係数復号化部8404を無くし、線形予測係数符号化部8403から線形予測係数符号とそれに対応する量子化済線形予測係数を得る構成としてもよい。
フレーム間補正処理部2405は、現在のフレームのシフト量Sをシフト量算出部820から受け取る(S24051)。フレーム間補正処理部2405は、シフト量バッファ2406に現フレームのシフト量Sを記録し、シフト量バッファ2406から直前のフレームのシフト量Sj-1を読み出す(S2406)。フレーム間補正処理部2405は、シフト量の違いSj-Sj-1を計算し、サンプルバッファ2408が保持する直前のフレームの最後のP個のサンプルを、Sj-Sj-1だけ右または左にシフトする(補正する)(S24052)。右シフトか左シフトかは、シフト量算出方法で右シフトを正の方向と定義するのか左シフトを正の方向と定義するのかで決まる。
この補正により、直前のフレームのシフト量Sj-1が現フレームのシフト量Sjと異なる場合でも、現フレームの最初のサンプルの線形予測に用いる直前のフレームの最後のP個のサンプルの値(Y-1,...,Y-P)は、現フレームと同じシフト量のサンプル値(Y'-1,...,Y'-P)となる。なお、現フレームが、先頭フレームかランダムアクセスフレーム(RAフレーム:過去のフレームからの予測を用いないフレーム)の場合には直前のフレームのシフト量もサンプル値も存在しない。対応方法としては、初期化で直前のフレームの最後のP個のサンプルの値(Y-1,...,Y-P)として0を代入しておく方法や、先頭フレームかランダムアクセスフレームの場合にはシフト量の変更処理を行わない方法などがある。ただし、これらに限る必要はない。
逆フィルタ8407は、現フレームのサンプル値の少なくとも最後のPサンプルを、サンプルバッファ2408に保持する。また、直前のフレームの最後のP個のサンプル値をサンプルバッファ2408から読み出す(S2408)。逆フィルタ8407は、線形予測係数符号で伝達される信号を、線形予測係数復号化部8404から出力されたP次の量子化済線形予測係数(a1^,...,aP^)及びサンプルバッファ2408から読み出した直前のフレームの最後のP個のサンプル値と現フレームのサンプル値を用いて計算する。具体的には、信号の現フレームのi番目のサンプルの予測値Y"iは直前のP個のサンプル値から求めるので、1?i?Pの範囲では、現フレームのi-1個のサンプル値と、直前のフレームのP-i+1個のサンプル値を使用して線形予測を行なう必要がある。即ち、現在のフレームの量子化済線形予測係数(a1^,...,aP^)、直前のフレームのサンプル値(Y'-1,...,Y'-P)と現フレームのサンプル値(Y1,...,Yi-1)を用いて、次のように計算される。
Figure 0004359312
逆フィルタ8407は、さらに、入力整数信号Yから復元した線形予測係数符号で伝達される信号を減算し、残差信号rを出力する(S8407)。従って、残差信号rは、次式のようになる。
Figure 0004359312
残差信号符号化部8409は、逆フィルタ8407から出力された残差信号rを符号化し、残差符号を出力する(S8409)。統合部(Multiplexer)8410は、線形予測係数符号化部8403が出力した線形予測係数符号と残差信号符号化部8409が出力した残差符号とを統合して整数信号符号として出力する(S8410)。
図14に、本発明の復号化装置の機能構成を示す。復号化装置600は、分割部(Demultiplexer)910、整数信号復号化部620、誤差信号復号化部930、逆シフト処理部950と誤差成分加算処理部960を有する整数・誤差信号結合処理部940から構成される。図8に示した復号化装置900との違いは、整数信号復号化部620がシフト量も考慮して線形予測復号化を行なうことである。復号化装置600の処理フローは、図9の処理フローのステップS920を、図16に示すステップS620に変更したものである。
図15は図14における本発明の線形予測復号化を行なう整数信号復号化部620の機能構成例を示す。また、図16に整数信号復号化部620の線形予測復号化処理フローを示す。整数信号復号化部620は、分割部(Demultiplexer)9201、線形予測係数復号化部9202、残差信号復号化部9203、フレーム間補正処理部6204、シフト量バッファ6205、サンプルバッファ6206、合成フィルタ9207から構成される。図10の整数信号復号化部920との違いは、フレーム間補正処理部6204とシフト量バッファ6205が追加された点と、サンプルバッファ6206がサンプル値のシフト量を変更できる点である。
整数信号復号化部620では、予め、シフト量バッファ6205とサンプルバッファ6206を初期化(直前のフレーム情報がない状態)にしておく。分割部(Demultiplexer)9201が、符号化されたデータを受信、蓄積し、線形予測係数符号と残差符号とに分離する(S9201)。線形予測係数復号化部9202は、線形予測係数符号を復号化し、P個の線形予測係数(a'1,...,a'P)を出力する(S9202)。残差信号復号化部9203は、残差符号を復号化し、残差信号rを出力する(S9203)。一方、フレーム間補正処理部6204は、現フレームのシフト量Sを分割部(Demultiplexer)9201から受信する(S62041)。フレーム間補正処理部6204は、現フレームのシフト量Sjをシフト量バッファ6205に保存するとともに、シフト量バッファ6205から直前のフレームのシフト量Sj-1を読み出す(S6205)。フレーム間補正処理部6204は、シフト量の違いSj-Sj-1を計算し、サンプルバッファ6206に保持されている直前のフレームの最後のP個のサンプル値(Y-1,...,Y-P)を、Sj-Sj-1だけシフトする(補正する)(S62042)。右シフトか左シフトかは、対応する符号化装置でのシフト方向に対応するものとする。
この補正により、直前のフレームのシフト量Sj-1が現フレームのシフト量Sjと異なる場合でも、現フレームの最初のサンプルの線形予測に用いる前フレームの最後のP個のサンプルの値(Y-1,...,Y-P)は、現フレームと同じシフト量のサンプル値(Y'-1,...,Y'-P)となる。なお、現フレームが、先頭フレームかランダムアクセスフレームの場合には直前のフレームのシフト量もサンプル値も存在しない。対応方法としては、初期化で直前のフレームの最後のP個のサンプルの値(Y-1,...,Y-P)として0を代入しておく方法や、先頭フレームかランダムアクセスフレームの場合にはシフト量の変更処理を行わない方法などがある。ただし、これらに限る必要はない。
合成フィルタ9207は、現フレームのサンプル値の少なくとも最後のPサンプルを、サンプルバッファ6206に保持する。また、直前のフレームの最後のP個のサンプル値をサンプルバッファ6206から読み出す(S6206)。合成フィルタ9207は、線形予測係数復号化部9202が出力した量子化済線形予測係数(a1^,...,aP^)と、サンプルバッファ9206に保持され、フレーム間補正処理部6204によって補正された直前フレームのサンプル値(Y'-1,...,Y'-P)及び現フレームのサンプル値(Y1,...,Yi-1)と、残差信号rとを用いて、次式のように整数信号Yを線形予測合成する(S9207)。
Figure 0004359312
このように、直前のフレームのシフト量と符号化対象のフレームのシフト量とを考慮して線形予測符号化のフレーム間予測を行うので、効率的な符号化を行うことができ、符号量を少なくすることができる。
[第2実施例]
図17に第2実施例の符号化装置の機能構成を示す。前述の第1実施例ではビットシフトによりサンプルの振幅調整を行なったが、この実施例では、フレーム内のサンプル値Xiをそれらの最大公約数により割り算することによりサンプルの振幅ビット数を削減し、前述のビットシフトのような振幅調整を実現している。符号化装置300は、フレームバッファ810、共通乗数決定部320、除算処理部331と乗算部332と誤差算出部333とを有する剰余分離処理部330、整数信号符号化部340、誤差信号符号化部850、統合部(Multiplexer)860から構成される。図1の符号化装置800との違いは共通乗数決定部320、誤差算出部333とを有する剰余分離処理部330、整数信号符号化部340である。
図18に符号化装置300の処理フローを示す。フレームバッファ810は、ディジタルの入力信号Xを一時的に蓄積し、N個のサンプル値Xi(i=1,...,N)でフレームを構成する(S810)。共通乗数決定部320は、フレームごとに入力信号Xの最大公約数を共通乗数Aとして決定する(S320)。ここで、共通乗数Aは、次式のように乗数mとシフト量Sに分解することができる。ただし、乗数mは、m=1.Mと表現でき、1.0≦m<2.0である。
Figure 0004359312
m=1.0の場合は、Aはシフト量Sと等価であり、シフトのみが行われる。共通乗数Aは、このように分解することができるので、図4と図5に示したシフト量Sを求める方法によりシフト量Sを求め、整数部の振幅が最大となる値以下となるように乗数mを求めればよい。
剰余分離処理部330の除算処理部331には、入力信号Xと共通乗数Aとが入力される。除算処理部331は、次式によって整数信号Yを求める(S331)。
Figure 0004359312
乗算部332は、除算処理部331の出力に共通乗数Aを掛け(S332)、誤差算出部333で、誤差信号Z=X−Y×Aを求める(S333)。整数信号符号化部340は、剰余分離処理部330で分離された整数信号を、共通乗数Aを考慮して線形予測符号化する(S340)。誤差信号符号化部850は、剰余分離処理部330で分離された誤差信号を符号化する(S850)。統合部(Multiplexer)860は、符号化された整数信号と誤差信号とシフト量を統合し、符号化データを出力する(S860)。
図19に第2実施例の整数信号符号化部340の機能構成例を示す。整数信号符号化部340と図12に示した第1実施例の整数信号符号化部240との違いは、共通乗数バッファ3406と共通乗数を用いてサンプルを補正するフレーム間補正処理部3405にある。図20に、整数信号符号化部340の処理フローを示す。ステップS340と図13に示したステップS240との違いは、ステップS34051、S3406、S34052にある。ステップS34051では、フレーム間補正処理部3405は、共通乗数決定部320(図17)で定めた共通乗数Aを受け取る。ステップS3406では、フレーム間補正処理部3405は、現フレームの共通乗数Aを共通乗数バッファ3406に保存するとともに、直前のフレームの共通乗数Aj-1を共通乗数バッファ3406から読み出す。ステップS34052では、フレーム間補正処理部3405は、共通乗数の比Aj-1/Ajを計算し、サンプルバッファ2408が保持する直前のフレームの最後のP個のサンプル値(Y-1,...,Y-P)にAj-1/Ajを乗算(補正)して、補正後のサンプル値(Y'-1,...,Y'-P)を保持させる。その他の処理フローは図13と同じである。
このように、この第2実施例においても、整数信号符号化部340は、前フレームの整数信号と現フレームの整数信号とに基づいて線形予測符号化を行なう場合の処理において、剰余分離処理部330により共通乗数Aj-1を用いて振幅調整された前フレームの整数信号を、現フレームの共通乗数Ajを用いて振幅調整されたものとなるよう補正を行なってから現フレームの振幅調整された整数信号の線形予測符号化に用いている。
図21に、第2実施例の復号化装置の機能構成を示す。復号化装置610と図14に示した復号化装置600との違いは、シフト量ではなく共通乗数を出力する分割部(Demultiplexer)615、共通乗数を用いて整数信号を復号化する整数信号復号化部625、逆シフトの代わりに乗算処理をする乗算処理部650を備える整数・誤差信号結合処理部640にある。図22に復号化装置610の処理フローを示す。分割部(Demultiplexer)615は、符号化データを蓄積し、それぞれの符号を分離する(S615)。整数信号復号化部625は、整数信号を復号化する(S625)。誤差信号復号化部930は、誤差信号Ziを復号化する(S930)。整数・誤差信号結合処理部640の乗算処理部650は、復号化された整数信号Yiに、分割部615から出力された共通乗数Ajを掛ける(S650)。整数・誤差信号結合処理部640の誤差成分加算処理部960は、共通乗数が乗算された整数信号Yiと誤差信号Ziを結合し、出力Xiを生成する(S960)。
図23に第2実施例の整数信号復号化部625の機能構成例を示す。また、図24に整数信号復号化部625の処理フロー(ステップS625)を示す。整数信号復号化部625と図15に示した整数信号復号化部620との違いは、フレーム間補正処理部6254、共通乗数バッファ6255にある。ステップS625と図16に示すステップS620との違いは、ステップS62541、S6255、S62542にある。ステップS62541では、フレーム間補正処理部6254は、現フレームの共通乗数Aを分割部(Demultiplexer)615(図21)から受け取る。ステップS6255では、フレーム間補正処理部6254は、現フレームの共通乗数Ajを共通乗数バッファ6255に保存するとともに、共通乗数バッファ6255から直前のフレームの共通乗数Aj-1を読み出す。ステップS62542では、フレーム間補正処理部6254は、共通乗数の比Aj-1/Ajを計算し、サンプルバッファ6206が保持する直前のフレームの最後のP個のサンプル値(Y-1,...,Y-P)にAj-1/Ajを乗算(補正)して、補正後のサンプル値(Y'-1,...,Y'-P)を保持させる。その他の処理フローは図16と同じである。
このように、直前のフレームの共通乗数と符号化対象のフレームの共通乗数とを考慮して線形予測符号化のフレーム間予測を行うので、効率的に符号化でき、符号量を少なくすることができる。
[第3実施例]
図25に示す符号化装置の実施例は、ディジタル入力信号が整数部のみで表現された表現形式の信号を符号化する場合である。特にこの実施例では、例えば図26の破線1-1の範囲で示すようにフレーム内の全サンプルの最下位側が全て"0"となるような桁が1桁以上連続する場合に、破線2-1の範囲で示すようにそれらの"0"の桁が下位側に押し出されるように全サンプルを右シフトすることにより、シフトしない場合に比べて整数信号符号化部における線形予測残差信号の振幅を減少させることができ、結果として残差信号の圧縮効率がよくなり残差符の量が減少する。これにより、シフト桁情報を符号として余分に保持したとしても、全体として符号量が小さくなるようにしている。
符号化装置400の機能構成は図11における誤差信号符号化部850は設けられず、図25に示すように、フレームバッファ810、シフト量算出部420、整数信号シフト処理部430、整数信号符号化部240、統合部460から構成されている。図27に、符号化装置400の処理フローを示す。1フレーム分の入力整数信号Xi(i=1,...,NF)がフレームバッファ810に蓄積され(S810)、シフト量算出部420はフレームバッファ810から読み出した全整数信号サンプルXiの最下位側でall"0"となる連続桁数をシフト量S'jとして求める(S420)。
図28はステップS420の詳細な処理フローを示す。桁数を計数するパラメータkの初期値を1とする(S421)。フレームバッファ810中のNF個の整数信号サンプルXiのLSBからk番目の桁のビットを読み取る(S422)。読み取ったNF個のビット中に"1"が含まれているかチェックする(S423)。"1"が含まれていなければkを1だけ増やして(S424)ステップS422に戻り、再びステップS422, S423を実行する。読み取ったNF個のビット中に"1"が含まれていた場合は-(k-1)をシフト量S'jとして求める(S425)。S'jは負となるので、整数信号サンプルXiを下位方向にシフトすることになる。
整数信号シフト処理部430は全整数信号サンプルXiをS'jビット下位側にシフトして、シフトされた整数信号サンプルX'iを整数信号符号化部240に与える(S430)。整数信号符号化部240の構成とその処理は図12に示した整数信号符号化部240の構成と図13に示したその処理フローと同様なので図12、13を参照して説明する。ただし、図12、13における信号Y、シフト量SjはそれぞれX',S'jに置き換えるものとする。シフトされた整数信号サンプルX'iが区間分割部8401を介して線形予測分析部8402に与えられると共に逆フィルタ8407にも与えられる。線形予測分析部8402は与えられた整数信号X'iを線形予測分析して線形予測係数(a1,...,aP)を求め(S8402)、線形予測係数符号化部8403は線形予測係数を符号化する(S8403)。線形予測係数復号化部8404は線形予測係数の符号を復号化して量子化線形予測係数(a^1,...,a^P)を求める。前述のように線形予測係数復号化部8404を設けず、線形予測係数符号化部8403で線形予測係数を符号化する際に量子化された線形予測係数を使用してもよい。
一方、シフト量S'jはフレーム間補正処理部2405に与えられ(S24051)、シフト量バッファ2406に保持すると共に保持されている前フレームのシフト量S'j-1を読み出し、差S'j-S'j-1が補正量として求められる(S2406)。サンプルバッファ2408に保持されている前フレームの最後のP個のサンプルに対しこの補正量S'j-S'j-1だけビットシフトすることにより現フレームのサンプルに対するシフト量S'jと一致させる(S24052)。
逆フィルタ8407は復号された残差信号ri、量子化線形予測係数(a^1,...,a^P)、前フレームの補正された整数信号サンプル、サンプルバッファ2408に保持されている現サンプル点iより過去の整数信号サンプルを使って式(3) に従って現サンプル点iの残差信号riを計算する(S2408, S8407)。ただし、式(3) におけるYはX'におきかえるものとする。得られた残差信号riは残差信号符号化部8409により符号化され(S8409)、統合部8410により線形予測係数符号と統合されて(S8410)符号化データとして出力される。
図29に、図25の符号化装置400に対応する復号化装置700の機能構成例を示す。復号化装置700と図14に示した復号化装置600との違いは、誤差信号復号化部930と誤差成分加算処理部960がないことである。図30に、復号化装置700の処理フローを示す。分割部(Demultiplexer)910は、符号化データを蓄積し、整数信号の符号(線形予測係数符号と残差符号)とシフト量S'jの情報を分離する(S910)。整数信号復号化部620は、整数信号の符号を復号化する(S620)。逆シフト処理部950は、復号化された整数信号を分割部から出力されたシフト量S'jに従って、逆シフト(符号化時のシフトを逆向きのシフト)を行う(S950)。
整数信号復号化部620の構成とその処理(ステップS620)は整数信号がX'iとなり、シフト量がS'jとなる点が異なるだけで図15の整数信号復号化部620と図16の処理フローと同様なのでこれらの図を使って簡単に説明をする。整数信号の符号は分割部9201で線形予測係数符号と残差符号に分離され(S9201)、それぞれ線形予測係数復号化部9202、残差信号復号化部9203で線形予測係数(a'1,...,a'P)と残差信号ri(i=1,...,NF)に復号化され(S9202, S9203)、合成フィルタ9207に与えられる。
一方、シフト量S'jはフレーム間補正処理部6204に与えられる(S62041)。フレーム間補正処理部6204は現フレームのシフト量S'jとシフト量バッファ6205に保持されている前フレームのシフト量S'j-1との差S'j-S'j-1を補正量として求め(S6205)、サンプルバッファ6206に保持されている前フレームの最後のP個の復号された整数信号サンプル(X'-1,...,X'-P)に対し補正量だけビットシフトを行なうことにより、現フレームの整数信号サンプルのシフト量S'jと一致させる(S62042)。合成フィルタ9207は復号された残差信号ri、線形予測係数(a'1,...,a'P)、サンプルバッファ6206に保持されている前フレームの補正された整数信号サンプル、現サンプル点iより過去の復号された整数信号サンプルを使って式(4) に従って現サンプル点iの整数信号X'iを計算する(S6206, S9207)。ただし、式(4) におけるYはX'におきかえるものとする。
上述の図25は入力信号が整数信号の場合の符号化装置の実施例として示したが、整数信号を符号化するのであるから、当然図11の符号化装置200における整数信号符号化部240として整数信号Yiの符号化に使用してもよい。従って、その場合の符号化装置200では、整数信号・誤差信号分離部830においてシフト量Sjによりサンプル値Xiのシフト(Q-1-Sjビットのシフト)が行なわれ、それによって得られた整数信号Yiに対し、整数信号符号化部240において、桁数S'jだけ更にビットシフトされることになる。整数信号符号化部240から出力される符号化データには上記シフト量S'jを表す情報が符号として含まれる。
同様に図29に示した復号化装置700は、図14に示した復号化装置600における整数信号Yiを復号化する整数信号復号化部620に使用してもよい。この場合には、整数信号復号化部620において、復号された整数信号はS'jビットだけ逆シフトされ整数信号Yiが復元される。次に逆シフト処理部950において、YiがSjビットだけ逆シフトされ、さらに誤差成分加算処理部960において誤差信号Ziが加算されて元のディジタル信号Xiが復元される。
また同様に図25に示した符号化装置を図17の符号化装置300における整数符号化部340として用いたり、図29に示した復号化装置を図21の符号化装置における整数信号復号化部625として用いたりしてもよい。
[第4実施例]
本実施例では、シフト量算出部で、フレーム内の振幅値が最大のサンプル値を整数部で表現できる最大の振幅となるようにシフト量候補を算出し、前記シフト量候補に従って定めた整数部の下位の予め定めた範囲のビット群の0または1の頻度を用いて、予め定めた基準に従って、フレームのシフト量をシフト量候補から補正して決定する方法と、第1実施例で示した方法とを組み合わせる。
本実施例の符号化装置の機能構成例を図31に示す。符号化装置200'は、フレームバッファ810、下位桁チェック部230を有するシフト量算出部210、整数信号・誤差信号分離部830、整数信号符号化部240、誤差信号符号化部850、統合部(Multiplexer)860から構成される。図11の第1実施例の符号化装置200との違いは、下位桁チェック部230を有するシフト量算出部210にある。
符号化装置200'の処理フローは、図3の処理フローにおけるステップS820を図32に示すステップS210に置き換え、ステップS840を図13に示したステップS240に置き換えたものである。図32に、シフト量算出部210(ステップS210)の処理フローを示す。ステップS210では、シフト量算出部210で、フレーム内のサンプル値の最大振幅を整数部の量子化ビット数で表現可能な最大振幅にマッピングしてシフト量候補ΔEを求める(S120)。ステップS120の処理内容は、実質的にステップS820(図4)またはステップS820'(図5)と同じである。違いは、結果がシフト量の決定値として扱われるステップS820(S820')に対して、ステップS120の結果は、シフト量の候補として扱われるだけである。
シフト量算出部210の下位桁チェック部230は、シフト量候補ΔEに従って定めた整数部の最下位を含む最下位の桁から順に、1が予め定めた割合以下、または予め決めた数以下の連続する桁数kを前記シフト量候補ΔEに加算することによりΔEを更新する(S230)。ここで、予め定めた割合または数は、0(すべてのビットが0)であってもよい。シフト量算出部210は、更新されたシフト量候補ΔEをシフト量Sとする(S240)。
図33にシフト量算出部210の下位桁チェック部230の処理(ステップS230)の詳細な処理フローを示す。下位桁チェック部230は、桁数パラメータkの初期値を1とし、フレームを構成するサンプル数Nのサンプル値を取り込む(S2301)。シフト量候補ΔEによって整数部と誤差部とに分離した場合の整数部の最下位から最下位桁を含むk番目の桁の全ビット中の1の数mを取得する(S2302)。1の数mが、予め定めた閾値以下(または予め決めた割合以下)かを確認する(S2303)。ステップS2303が真の場合には、シフト量候補ΔEに1を加え、kに1を加算し(S2304)、ステップS2302に戻る。ステップS2303が真でない場合は、ステップS230を終了する。
ステップS230が終了すると、図32に示したようにステップS240へ進み、シフト量候補ΔEがシフト量Sに設定される。このように処理することで、ステップS120で求めたシフト量候補に従って定めた整数部の最下位桁から"1"が予め定めた割合以下(または所定数以下)の桁がk桁連続した範囲(ビットプレーンと呼び、kは1以上の整数)が検出された場合は、シフト量SjをステップS120で求めたシフト量候補にkを加えた数に補正できる。また、閾値を0とした場合には、k桁のビットプレーンのすべてのビットが0であった場合にシフト量候補ΔEをk増やすことになる。
このようにシフト量Sを補正決定することで、シフトにより下位側の"1"が少ないビットプレーンを誤差部に含めた方が符号量を少なくすることができ、圧縮率を向上することができる。
なお、本実施例では、"1"の数の割合(または数)が閾値以下であることを確認したが、0の割合(または数)が閾値以上であることを確認してもよい。
このようにフレーム内の符号化効率を向上させる方法(予め決めた基準に対する整数部の下位側の0または1の頻度に基づいて、シフト量を補正する方法)と、フレーム間予測を用いて符号化の効率を高める方法(第1実施例)とを組み合わせることができる。従って、フレーム内の符号化の効率を高める方法と、フレーム間予測による符号化の効率を高める方法とを両立させることができる。
[変形例1]
図34は図31の第4実施例における下位桁チェック部230の処理の第1変形例を示す。上述の第4実施例では、シフト量算出部210の下位桁チェック部230で、最下位から順に各桁中の"1"の数(または比率)を閾値と比較した。本変形実施例では、シフト量候補に従って定めた整数部の最下位桁から第k桁の範囲(kは1以上の整数)の全ビット中の"1"の数が予め定めた割合(または数)以下の場合には、前記シフト量候補にkを加えた数をシフト量Sとする。本変形例では、図33に示したステップS230の代わりに、図34に示す処理フロー(ステップS230')を実行する。
下位桁チェック部230は、N個のサンプル値を取り込む(S2301)。kに初期値1を代入する(S2311)。シフト量候補ΔEによって整数部と誤差部とに分離した場合の整数部の最下位桁から最下位桁を含むk番目の桁までの"1"となるビットの数mを取得する(S2312)。m/(k・N)が、予め定めた閾値以下かを確認する(S2313)。ステップS2313が真の場合には、kに1を加え(S2314)、ステップS2312に戻る。ステップS2313が真でない場合は、シフト量候補ΔEにk-1を加え(S2315)、ステップS230'を終了する。ステップS230'が終了すると、図32に示したようにステップS240へ進み、シフト量Sがシフト量候補ΔEに設定される。
なお、本変形例では、"1"の数の比率が閾値以下であることを確認したが、"0"の比率が閾値以上であることを確認してもよい。
[変形例2]
図35は、図31における下位桁チェック部230の処理の第2変形例を示す。本変形例では、シフト量算出部210の下位桁チェック部230で、シフト量候補に従って定めたシフト量から1つずつシフト量を増やしながら、当該シフト量に従った符号化を行った場合の符号量を計算し、前のシフト量での符号量よりも符号量が増えた場合には、1つ前のシフト量を当該フレームのシフト量Sとする。本変形例では、図33に示したステップS230の代わりに、図35に示す処理フロー(ステップS230")を実行する。
下位桁チェック部230は、N個のサンプル値を取り込む(S2301)。Dminを無限大とする(S2321)。実際には、Dminを符号量として取りうる最大値とすればよい。シフト量候補ΔEによって整数部と誤差部とに分離した場合の符号量Dを計算する(S2322)。D≦Dminかを確認する(S2323)。ステップS2323が真の場合には、DminをDとし(S2324)、シフト量候補ΔEに1を加え(S2304)、ステップS2322に戻る。ステップS2323が真でない場合は、シフト量候補ΔEから1を引き(S2325)、ステップS230"を終了する。ステップS230"が終了すると、図32に示したようにステップS240へ進み、シフト量候補ΔEがシフト量Sに設定される。
[変形例3]
図36は、図31の符号化装置における下位桁チェック部230の処理の第3変形例を示す。本変形例では、シフト量算出部210の下位桁チェック部230で、シフト量候補に従って定めた整数部の最下位桁を含む最下位からk桁の範囲(kは1以上の整数)の全ビット中の"1"の数の比率を、kを1から1つずつ増やしながら計算し、前記1の比率が前のシフト量での比率よりも増えた場合のkを求め、前記シフト量候補にk-1を加えた数をシフト量Sとする。本変形例では、図33に示したステップS230の代わりに、図36に示す処理フロー(ステップS230"')を実行する。
下位桁チェック部230は、N個のサンプル値を取り込む(S2301)。Rminに1、kに初期値1を代入する(S2331)。シフト量候補ΔEによって整数部と誤差部とに分離した場合の整数部の最下位桁からk番目までの全ビット中の"1"の数の比率Rを求める(S2332)。R≦Rminかを確認する(S2333)。ステップS2333が真の場合には、RminをRとし、kに1を加え(S2334)、ステップS2332に戻る。ステップS2333が真でない場合は、シフト量候補ΔEにk-2を加え(S2335)、ステップS230"'を終了する。ステップS230"'が終了すると、図32に示したようにステップS240へ進み、シフト量候補ΔEがシフト量Sに設定される。
[変形例4]
図37は、図31の符号化装置における下位桁チェック部230の処理の第4変形例を示す。上述の変形例3では、"1"の数の比率を用いてシフト量を求めたが、"0"の数の比率を用いてシフト量を求めてもよい。本変形例では、図33に示したステップS230の代わりに、図37に示す処理フロー(ステップS230"")を実行する。
下位桁チェック部230は、N個のサンプル値を取り込む(S2301)。Rmaxに0、kに1を代入する(S2331')。シフト量候補ΔEによって整数部と誤差部とに分離した場合の整数部の最下位桁からk番目までの全ビット中の0の比率Rを求める(S2332')。R≧Rmaxかを確認する(S2333')。ステップS2333'が真の場合には、RmaxをRとし、kに1を加え(S2334')、ステップS2332'に戻る。ステップS2333'が真でない場合は、シフト量候補ΔEにk-2を加え(S2335)、ステップS230""を終了する。ステップS230""が終了すると、図32に示したようにステップS240へ進み、シフト量候補ΔEがシフト量Sに設定される。
上述の図31の符号化装置200'に対応する復号化装置としては図14に示した復号化装置600を使用することができる。
[変形例5]
図38に示す符号化装置400'は、第4実施例及びその変形例1〜4の変形であって、ディジタル入力信号が整数部のみで表現される表現形式の場合である。誤差部がないため、符号化装置400'の機能構成は図38に示すように図31の符号化装置200'から誤差信号符号化部850を取り除き、かつ整数信号・誤差信号分離部830を整数信号シフト処理部430で置き換えた構成となっている。また、本変形例は、図31における場合と同様に、シフト量算出部210で、フレーム内の振幅値が最大のサンプル値を整数部で表現できる最大の振幅となるようにシフト量候補を算出し、更に、前記シフト量候補に従って定めた整数部の最下位から前述のように"0"または"1"の頻度の予め定めた基準に従って決まる、連続した桁数の範囲(ビットプレーン)を補正シフト量としてシフト量候補を補正する。誤差信号符号化部が設けられてないため、例えば"1"の頻度が所定値以下で含まれるビットプレーンがシフトにより切り取られた場合は、そのビットプレーンの"1"の情報は失われてしまうので、この実施例による符号化装置は非可逆符号化も許容した符号化を行なうことになる。
シフト量算出部210の機能構成と処理フローとしては、図31におけるシフト量算出部210の構成と図32、33の処理フローあるいは図34〜37の変形例1〜4を適用することができる。
図38に示した符号化装置に対応する復号化装置としては、図29に示した復号化装置700を使用することができる。
[第5実施例]
本実施例は、直前のフレームとのシフト量の違いが、予め定めた範囲内の場合には、現シフト量を直前のシフト量と同じとする方法と、図11で示した第1実施例との組み合わせである。
図39に本実施例の符号化装置の機能構成例を示す。符号化装置100は、フレームバッファ810、シフト量候補算出部120とシフト量選定部130とフレームシフト量保持バッファ140から構成されるシフト量決定部110、整数信号・誤差信号分離部830、整数信号符号化部240、誤差信号符号化部850、統合部(Multiplexer)860から構成される。図11の符号化装置200との違いは、シフト量決定部110にある。
符号化装置100の処理フローは、図3の処理フローで、ステップS820をステップS110(図40)に、ステップS840をステップS240(図13)に置き換えたものとなる。図40にシフト量決定部110の処理フロー(ステップS110)を示す。ステップS110では、まず、シフト量候補算出部120で、フレーム内のサンプル値の最大振幅を整数部の量子化ビット数で表現可能な最大振幅にマッピングしてシフト量候補ΔEを求める(S120)。シフト量選定部130は、現フレームが先頭フレームまたはランダムアクセスフレーム(RAフレーム:過去のフレームからの予測を用いないフレーム)であるか否かを判断する(S140)。先頭フレームかランダムアクセスフレームの場合には、シフト量選定部130は、シフト量候補ΔEを現フレームのシフト量Sjとする(S150)。先頭フレームでもランダムアクセスフレームでもない場合には、シフト量選定部130は、フレームシフト量保持バッファ140から1または複数フレーム過去のフレームのシフト量Sj-1,...,Sj-n(nは1以上の整数)を読み出し、過去のフレームのシフト量とシフト量候補ΔEを用いて現フレームのシフト量Sを決定する(S130)。
図41に、n=1の場合のシフト量選定部130の処理(ステップS130)の詳細な処理フロー例を示す。シフト量選定部130は、フレームシフト量保持バッファ140から直前のフレームのシフト量Sj-1を、シフト量候補算出部120からシフト量候補ΔEを読み込む(S1301)。Sj-1>ΔEを確認する(S1302)。真の場合にはSj-1<ΔE+αを確認する(S1303)。ここで、αは予め定めておく閾値である。ステップS1302とS1303とがともに真の場合には、直前のフレームのシフト量Sj-1を現フレームのシフト量Sとする(S1304)。また、ステップS1302とS1303のどちらかが真でない場合には、シフト量候補ΔEを現フレームのシフト量Sとする(S1305)。
αはシフト量の揺らぎが一定以上になった場合にのみシフト量を変化させるようにするための閾値で、たとえば予め5に設定しておく。α=5の場合には、当該フレームの最大振幅を分析して得られたシフト量侯補ΔEが、前のフレームのシフト量Sj-1よりも大きくなるか、もしくはSj-1-5よりも小さい値となった場合にのみシフト量を変化させることに相当する。
このようにフレームのシフト量Sを決定することで、頻繁なシフト量の変化がなくなり、フレーム間予測を用いて圧縮符号化する場合の圧縮率を向上することができる。
図39の符号化装置100に対応する復号化装置としては、図14に示した復号化装置600を使用することができる。
[変形例1]
第5実施例では、シフト量決定部110のシフト量選定部130は、図41に示したように、閾値αを予め決めておき、直前のフレームのシフト量と現フレームのシフト量候補との差が閾値以内であれば現フレームのシフト量を直前のフレームと同じにした。本変形例では、シフト量決定部110のシフト量選定部130は、直前のフレームのシフト量の値から現フレームのシフト量候補の値までの各値のシフト量での符号化後のデータ量を計算して、最もデータ量が少ないシフト量を現フレームのシフト量とする。
図42にステップS130の代わりとなるシフト量選定部130の処理フロー(ステップS130')を示す。シフト量選定部130は、フレームシフト量保持バッファ140から直前のフレームのシフト量Sj-1を、シフト量候補算出部120からシフト量候補ΔEを読み込む(S1301)。Sj-1>ΔEを確認する(S1302)。ステップS1302が真の場合には、Dminを無限大、シフト量パラメータsの初期値を直前のフレームのシフト量Sj-1とする(S1311)。ただし、無限大とは、符号量として取りうる最大の値とすればよい。シフト量をsとした場合の整数信号の符号量と誤差信号の符号量とを求め、統合した場合の符号化データの符号量Dsを求める(S1312)。DminがDsよりも大きいかを確認する(S1313)。DminがDsよりも大きい場合は、DsをDminとし、そのときのsをsminとして記憶し(S1314)、ステップS1315に進む。DminがDs以下の場合にはステップS1315に進み、s>ΔEであることを確認する(S1315)。ステップS1315が真の場合は、sにs-1を代入する(S1316)。ステップS1315が真でない場合は、シフト量Sをsminとする(S1317)。ステップS1302が真でない場合には、シフト量Sをシフト量候補ΔEとする(S1305)。
このように処理すると、処理の時間はかかるが、確実に符号量の少ないシフト量を選定することができる。
[変形例2]
本変形例では、シフト量決定部110のシフト量選定部130は、過去のN個(Nは2以上の整数)のフレームのシフト量を記録しておく。シフト量候補が、過去のN個のフレームのシフト量の中で、n番目(nは、1以上N未満の整数)に小さいシフト量よりも大きく、かつ直前のフレームのシフト量よりも小さい場合には、直前のフレームのシフト量を現フレームのシフト量とする。シフト量候補が、過去のN個のフレームのシフト量の中で、h番目(hは、1以上N未満の整数)に小さいシフト量以下、または直前のフレームのシフト量以上の場合には、シフト量候補を現フレームのシフト量とする。
図43にステップS130の代わりとなるシフト量選定部130の処理フロー(ステップS130")を示す。シフト量選定部130は、フレームシフト量保持バッファ140から過去のフレームのシフト量Sj-n(n=1,...,N)を、シフト量候補算出部120からシフト量候補ΔEを読み込む(S1321)。ただし、Nは2以上の整数である。閾値αをN個の過去のシフト量の中で、h番目に小さいシフト量とする(S1322)。ステップS1302以降の処理は、第5実施例の図41と同じである。
本実施例では、閾値を予め決めておくのではなく、過去のシフト値から求めている。従って、入力信号の特徴を考慮して閾値を変更することができる。
[変形例3]
本変形例では、シフト量決定部110のシフト量選定部130は、シフト量候補が、直前のフレームのシフト量より小さい場合には、直前のフレームのシフト量を現フレームのシフト量とする。シフト量候補が、直前のフレームのシフト量以上の場合には、シフト量候補を現フレームのシフト量とする。
図44にステップS130の代わりとなるシフト量選定部130の処理フロー(ステップS130"')を示す。図41のフローとの違いは、ステップS1303が削除された点である。従って、本実施例の場合、シフト量は増加することはあるが、減少することはない。ただし、処理の内容は最も簡単である。
[変形例4]
図45に示す符号化装置の変形例は、第5実施例及びその変形例1〜3の変形であって、ディジタル入力信号が整数部のみで表現される表現形式の場合である。この場合には、符号化装置の機能構成は図45のように誤差信号符号化部は設けられてない。また、本変形例は、直前のフレームとのシフト量の違いが、予め定めた範囲内の場合には、現シフト量を直前のシフト量と同じとする方法と、第3実施例の方法との組み合わせでもある。
符号化装置100'(図45)と符号化装置400(図25)との違いは、第5実施例で説明した符号化装置100(図39)と符号化装置200(図11)との違いとまったく同じである。つまり、シフト量決定部110のみが、第3実施例と異なる。また具体的なシフト量決定部110の機能構成と処理フローは、第5実施例及びその変形例1から変形例3で、図40から図44を用いて説明したとおりである。この符号化装置に対応する復号化装置としては、図29の復号化装置700を使用することができる。
[第6実施例]
図46に示す符号化装置の実施例は、シフト量算出部で、フレーム内の振幅値が最大のサンプル値を整数部で表現できる最大の振幅となるようにシフト量候補を算出し、前記シフト量候補に従って定めた整数部の下位の予め定めた範囲のビット群の0または1の頻度を用いて、予め定めた基準に従って、フレームのシフト量をシフト量候補から補正して決定する方法と、第5実施例(直前のフレームとのシフト量の違いが、予め定めた範囲内の場合には、現シフト量を直前のシフト量と同じとする方法と、第1実施例との組み合わせ)で示した方法との組み合わせである。
図46に示すように本実施例の符号化装置500は、フレームバッファ810、シフト量候補算出部210'とシフト量選定部130とフレームシフト量保持バッファ140から構成されるシフト量決定部110'、整数信号・誤差信号分離部830、整数信号符号化部240、誤差信号符号化部850、統合部(Multiplexer)860から構成される。符号化装置500と図39の符号化装置100との違いは、シフト量候補算出部210'である。
シフト量決定部110'の処理フロー(ステップS110')は、図40に示したシフト量決定部110の処理フローのステップS120を、図32に示すステップS210の処理フローに置き換えたものである。また、符号化装置500の処理フローは、図3の処理フローで、ステップS820を上述のステップS110'に、ステップS840をステップS240(図13)に置き換えたものとなる。また、ステップS110'中のステップS130は、第5実施例の変形例と同様に、図42から図44に示したステップS130'、S130"、S130"'に置き換えることができる。さらに、ステップS210(図32)中のステップS230は、第4実施例の変形例と同様に、図34から図37に示したステップS230'、S230"、S230"'、S230""に置き換えることができる。
本実施例のように符号量を少なくできる他の方法と組み合わせることで、さらに符号量を少なくすることができる。図46の符号化装置に対応する復号化装置としては、図14の復号化装置600を使用することができる。
[変形例]
本変形例は、第6実施例の変形であって、ディジタル入力信号が整数部のみで表現される表現形式の場合である。この場合には、誤差部がないため、符号化装置の機能構成は図47のようになる。また、本変形例は、シフト量候補に従って定めた整数部の下位の予め定めた範囲のビット群の"0"または"1"の頻度を用いて、予め定めた基準に従って、フレームのシフト量をシフト量候補から補正して決定する方法と、直前のフレームとのシフト量の違いが、予め定めた範囲内の場合には、現シフト量を直前のシフト量と同じとする方法と、第3実施例の方法との組み合わせでもある。
符号化装置500'(図47)と符号化装置100'(図45)との違いは、第6実施例で説明した符号化装置500(図46)と符号化装置100(図39)との違いとまったく同じである。つまり、シフト量候補算出部210'のみが、第5実施例と異なる。また具体的なシフト量決定部110'の機能構成と処理フローは、第6実施例で説明したとおりである。
なお、上記の実施例はコンピュータに、上記方法の各ステップを実行させるプログラムを読み込ませ、実施することもできる。また、コンピュータに読み込ませる方法としては、プログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録しておき、記録媒体からコンピュータに読み込ませる方法、サーバ等に記録されたプログラムを電気通信回線等を通じてコンピュータに読み込ませる方法などがある。
以上の実施例の説明から理解されるように、この発明による符号化で重要なことは、フレームごとにディジタル信号の振幅調整を行なってから線形予測符号化を行なう場合に、線形予測符号化に必要な前フレームのサンプルに対しては、現フレームの振幅調整量と同じになるような振幅調整量の補正を行なって使用することである。同様に、復号化を行なう場合は、線形予測復号化に必要な前フレームの復号サンプルに対し、現フレームの復号サンプルに与えられている振幅調整量と同じになるように振幅調整量の補正を行なって使用することである。フレームごとの振幅調整としては、整数信号に対するビットシフトによる調整でもよいし、整数信号を共通乗数で割り算する調整でもよい。
図48及び49は以上に説明したこの発明の符号化装置と復号化装置の主要な構成を概念的に示すものである。
図48に示すように、この発明の符号化装置によれば、振幅調整量決定部11でフレームごとに入力ディジタル信号に対する望ましい振幅調整量を決め、振幅調整部12により入力ディジタル信号に対し、振幅の調整を行なう。整数信号符号化部13の線形予測符号化部13Bは、振幅調整されたディジタル信号に対し線形予測符号化を行なう。線形予測符号化においては、過去の所定数のサンプルの情報に基づいて線形予測分析を行なうため、必要に応じて前フレームのサンプル情報も使用する。この発明では、整数信号符号化部13の振幅補正部13Aは前フレームの振幅調整量と現フレームの振幅調整量から、前フレームの振幅調整されたサンプルに対し、現フレームの振幅調整量と一致するように振幅の補正を行なう。線形予測符号化により得られた整数信号符号及び振幅調整量を表す情報は統合部14で統合され、符号データとして出力される。整数信号符号化部13は図11、12,25,31,38,39,45,46,47における整数信号符号化部240及び図17における整数信号符号化部340に対応する。整数信号符号は、例えば図12及び13で説明した線形予測係数符号と残差符号を含んでいる。
同様に、復号化においては、図49に示すように、分割部21で入力された符号データが振幅調整量と整数信号符号に分離され、整数信号符号は整数信号復号化部22の線形予測復号化部22Bにより復号化される。この際、符号化の場合と同様に、整数信号復号化部22の振幅補正部22Aにより、前フレームの振幅調整量と現フレームの振幅調整量に基づいて、前フレームの復号化サンプルに対し、現フレームの復号化サンプルの振幅調整量と一致するように振幅の補正を行なう。整数信号復号化部22によって復号化されたサンプルは振幅逆調整部23により、符号化装置の振幅調整部12で与えた振幅調整と逆の調整を行い、ディジタル信号を再生する。整数信号復号化部22は図14、15における整数信号復号化部620、及び図21における整数信号復号化部625に対応する。





































Claims (38)

  1. ディジタル信号のサンプルの振幅を調整する振幅調整量を複数のサンプル値からなるフレームごとに決める振幅調整量決定部と、
    前記振幅調整量決定部で定めた振幅調整量に従って、前記ディジタル信号の振幅を調整し、整数信号を出力する振幅調整部と、
    上記整数信号を線形予測符号化して整数信号符号を生成する整数信号符号化部と、
    少なくとも上記整数信号符号と上記振幅調整量を表す情報とを含む符号化データを出力する統合部、
    とを含み、上記整数信号符号化部は、
    直前のフレームの振幅調整量を保持する調整量バッファと、
    線形予測分析に用いる次数Pと少なくとも同数の直前のフレームの最後のサンプル値を保持するサンプルバッファと、
    前記振幅調整量決定部が定めた現フレームの振幅調整量と前フレームの振幅調整量に基づいて、前記サンプルバッファに保持した直前のフレームの最後の少なくともP個のサンプル値の振幅を補正するフレーム間補正処理部、
    とを含む符号化装置。
  2. 請求項1記載の符号化装置であって、前記振幅調整部は前記振幅調整量に従って、前記ディジタル信号を前記整数信号と誤差信号に分割して出力し、前記符号化装置は更に、前記誤差信号を符号化して誤差信号符号を出力する誤差信号符号化部を含み、前記統合部は前記整数信号符号と前記誤差信号符号と前記振幅調整量を表す符号とを含む符号化データを出力することを特徴とする符号化装置
  3. 請求項1記載の符号化装置であって、更に、
    フレームごとに共通乗数を求める共通乗数決定部と、
    入力された浮動小数点形式の信号を前記共通乗数で除算し、さらに整数化して得られる暫定整数信号と、前記入力された浮動小数点形式の信号と前記暫定整数信号に前記共通乗数を乗算して得られる信号との差である誤差信号と、を出力する剰余分離処理部と、
    前記誤差信号を符号化して誤差信号符号を出力する誤差信号符号化部、
    とを有し
    前記振幅調整量決定部、前記振幅調整部、前記整数信号符号化部は、前記暫定整数信号を前記ディジタル信号として動作し、
    前記統合部は、前記整数信号符号と前記振幅調整量を表す情報と前記共通乗数を表す情報と前記誤差信号符号を含む符号化データを出力することを特徴とする符号化装置
  4. 請求項1、2または3のいずれかに記載の符号化装置であって、前記振幅調整量はシフト量であり、前記振幅調整部は、前記シフト量により前記ディジタル信号をシフトして前記整数信号を生成し、前記フレーム間補正処理部は前記少なくともP個のサンプル値に対し、現フレームと前フレームのシフト量の差だけ補正を与えることを特徴とする符号化装置
  5. 請求項1または2記載の符号化装置であって、前記振幅調整量は共通乗数であり、前記振幅調整部は、前記共通乗数により前記ディジタル信号を割り算して前記整数信号を生成し、前記フレーム間補正処理部は前記少なくともP個のサンプル値に対し、現フレームと前フレームの共通乗数の比により補正を行なうことを特徴とする符号化装置
  6. 請求項4記載の符号化装置であって、前記振幅調整量決定部は、各フレーム内の振幅値が最大のサンプル値を、シフト量の変更のみによって整数部の最大値、最小値として表現可能な範囲内に収まる振幅となるようにシフト量を決定することを特徴とする符号化装置
  7. 請求項4記載の符号化装置であって、前記振幅調整量決定部は、各フレーム内の振幅値が最大のサンプル値を、シフト量の変更のみによって整数部の最大値、最小値の範囲内で表現可能な最大の振幅となるようにシフト量候補を算出し、
    前記シフト量候補に従って定めた整数部の最下位の桁から0または1の頻度が予め定めた基準を満たしている連続桁数で前記シフト量候補を補正して前記シフト量を決定する下位桁チェック部を含んでいることを特徴とする符号化装置
  8. 請求項7記載の符号化装置であって、前記振幅調整量決定部は、前記シフト量候補に従って定めた整数部の最下位桁を含む最下位からk桁の範囲、kは1以上の整数、のすべてのビットが0の場合には、前記シフト量候補にkを加えた数を前記シフト量とすることを特徴とする符号化装置
  9. 請求項4記載の符号化装置であって、前記振幅調整量決定部は、
    現フレーム内の振幅値が最大のサンプル値を、シフト量の変更のみによって整数部の最大値、最小値の範囲内で表現可能な最大の振幅となるようにシフト量候補を算出するシフト量候補算出部と、
    少なくとも1つの過去のフレームのシフト量を記録するフレームシフト量保持バッファ、
    とを含み、前記シフト量候補と前記フレームシフト量保持バッファに記録されたシフト量を用いて、予め定めた基準に従って、現フレームのシフト量を決定することを特徴とする符号化装置
  10. 請求項4記載の符号化装置であって、前記振幅調整量決定部は、
    現フレーム内の振幅値が最大のサンプル値を、シフト量の変更のみによって整数部の最大値、最小値の範囲内で表現可能な最大の振幅となるようにシフト量候補を算出するシフト量候補算出部と、
    少なくとも1つの過去のフレームのシフト量を記録するフレームシフト量保持バッファ、
    とを含み、前記シフト量候補、前記フレームシフト量保持バッファに記録されたシフト量、及び前記シフト量候補に従って定めた整数部の最下位の桁から0または1の頻度が予め定めた基準を満たしている連続桁数に従って、現フレームの前記シフト量を決定することを特徴とする符号化装置
  11. 請求項4記載の符号化装置であって、前記振幅調整量決定部は、
    フレーム内の振幅値が最大のサンプル値を、シフト量の変更のみによって整数部の最大値、最小値の範囲内で表現可能な最大の振幅となるようにシフト量候補を算出し、
    前記シフト量候補に従って定めた整数部の最下位の桁から0または1の頻度が予め定めた基準を満している連続桁数で前記シフト量候補を補正して前記シフト量を決定するシフト量候補算出部と、
    少なくとも1つの過去のフレームのシフト量を記録するフレームシフト量保持バッファ、
    とを含み、前記シフト量候補と前記フレームシフト量保持バッファに記録されたシフト量を用いて、予め定めた基準に従って、現フレームのシフト量を決定することを特徴とする符号化装置。
  12. 請求項11記載の符号化装置であって、前記シフト量候補算出部は、前記シフト量候補に従って定めた整数部の最下位桁を含む最下位からk桁の範囲、kは1以上の整数、のすべてのビットが0の場合には、前記シフト量候補にkを加えた数をシフト量候補に変更することを特徴とする符号化装置
  13. 請求項4記載の符号化装置であって、前記振幅調整量決定部は、各フレーム内の振幅値が最大のサンプル値を、シフト量の変更のみによって整数部の最大値、最小値の範囲内で表現可能な最大の振幅となるようにシフト量を決定し、前記整数信号符号化部は、前記整数信号の最下位桁を含む最下位からk桁の範囲、kは1以上の整数、のすべてのビットが0であるかを判定し、そうであればkビットシフト補正量を出力するシフト量算出部と、前記kビットシフト補正量が与えられ、前記整数信号を下位側にkビット補正シフトする整数信号シフト処理部を含み、前記kビット補正シフトされた整数信号を線形予測符号化して前記整数信号符号と、kビットの補正シフトを表す情報を前記統合部に与えることを特徴とする符号化装置
  14. フレームごとの符号化データに含まれる整数信号符号を線形予測復号化して整数信号を出力する整数信号復号化部と、
    前記整数信号に対し、前記符号化データに含まれる振幅調整量により振幅調整を行い振幅逆調整された信号を出力する振幅逆調整部、
    とを含み、前記整数信号復号化部は、
    直前のフレームの振幅調整量を保持する調整量バッファと、
    線形予測分析に用いる次数Pと少なくとも同数の直前のフレームの最後のサンプル値を保持するサンプルバッファと、
    現フレームの振幅調整量と前フレームの振幅調整量に基づいて、前記サンプルバッファに保持した直前のフレームの最後の少なくともP個のサンプル値の振幅を補正するフレーム間補正処理部、
    とを含む復号化装置。
  15. 請求項14記載の復号化装置であって、更に、前記符号化データに含まれる誤差符号を復号化して誤差信号を生成する誤差信号復号化部と、前記振幅逆調整された信号と前記誤差信号を加算してディジタルデータを出力する誤差成分加算処理部を有することを特徴とする復号化装置
  16. 請求項14記載の復号化装置であって、更に、
    前記符号化データに含まれる誤差符号を復号化して誤差信号を生成する誤差信号復号化部と、
    前記符号化データに含まれる共通乗数を表す情報に基づく共通乗数を前記整数信号に乗算したものと、前記誤差信号とを加算した浮動小数点形式の信号を生成する結合処理部とを有することを特徴とする復号化装置
  17. 請求項14,15または16のいずれかに記載の復号化装置であって、前記振幅調整量はシフト量であり、前記振幅逆調整部は、前記シフト量により前記整数信号復号化部の出力をシフトして得られる整数信号を前記振幅逆調整された信号として生成し、前記フレーム間補正処理部は前記少なくともP個のサンプル値に対し、現フレームと前フレームのシフト量の差だけ補正を与えることを特徴とする復号化装置
  18. 請求項14または15記載の復号化装置であって、前記振幅調整量は共通乗数であり、前記振幅逆調整部は、前記共通乗数により前記整数信号復号化部の出力に上記共通乗数を乗算して前記振幅逆調整された信号を生成し、前記フレーム間補正処理部は、前記少なくともP個のサンプル値に対し、現フレームと前フレームの共通乗数の比により補正を行なうことを特徴とする復号化装置
  19. (a) ディジタル信号のサンプルの振幅を調整する振幅調整量を複数のサンプル値からなるフレームごとに決めるステップと、
    (b) 前記振幅調整量に従って、前記ディジタル信号の振幅を調整し、整数信号を出力するステップと、
    (c) 上記整数信号を線形予測符号化して整数信号符号を生成するステップと、
    (d) 少なくとも上記整数信号符号と上記振幅調整量を表す情報とを含む符号データを出力するステップ、
    とを含み、上記ステップ(c)は、
    (c-1) 直前のフレームの振幅調整量を保持するステップと、
    (c-2) 線形予測分析に用いる次数Pと少なくとも同数の直前のフレームの最後のサンプル値を保持するステップと、
    (c-3) 前記ステップ(a) で決められた現フレームの振幅調整量と前フレームの振幅調整量に基づいて、前記保持した直前のフレームの最後の少なくともP個のサンプル値の振幅を補正するステップ、
    とを含む符号化方法。
  20. 請求項19記載の符号化方法であって、前記ステップ(b) は前記振幅調整量に従って、前記ディジタル信号を前記整数信号と誤差信号に分割して出力するステップを含み、前記符号化方法は更に、(e) 前記誤差信号を符号化して誤差信号符号を出力するステップを含み、前記ステップ(d) は前記整数信号符号と前記誤差信号符号と前記振幅調整量を表す符号とを含む符号化データを出力することを特徴とする符号化方法
  21. 請求項19記載の符号化方法であって、更に、
    (f) フレームごとに共通乗数を求めるステップと、
    (g) 入力された浮動小数点形式の信号を前記共通乗数で除算し、さらに整数化して得られる暫定整数信号と、前記入力された浮動小数点形式の信号と前記暫定整数信号に前記共通乗数を乗算して得られる信号との差である誤差信号と、を出力するステップと、
    (h) 前記誤差信号を符号化して誤差信号符号を出力するステップ、
    とを含み、
    前記振幅調整量決定ステップ(a)、(b)及び(c)は、前記暫定整数信号を前記ディジタル信号として動作し、
    前記ステップ(d) は、前記整数信号符号と前記振幅調整量を表す情報と前記共通乗数を表す情報と前記誤差信号符号を含む符号化データを出力することを特徴とする符号化方法
  22. 請求項19,20または21のいずれかに記載の符号化方法であって、前記振幅調整量はシフト量であり、前記ステップ(b) は、前記シフト量により前記ディジタル信号をシフトして前記整数信号を生成するステップであり、前記ステップ(c-3) は前記少なくともP個のサンプル値に対し、現フレームと前フレームのシフト量の差だけ補正を与えるステップであることを特徴とする符号化方法
  23. 請求項19または20記載の符号化方法であって、前記振幅調整量は共通乗数であり、前記ステップ(b) は、前記共通乗数により前記ディジタル信号を割り算して前記整数信号を生成するステップであり、前記ステップ(c-3) は前記少なくともP個のサンプル値に対し、現フレームと前フレームの共通乗数の比により補正を行なうステップであることを特徴とする符号化方法
  24. 請求項22記載の符号化方法であって、前記ステップ(a) は、各フレーム内の振幅値が最大のサンプル値を、シフト量の変更のみによって整数部の最大値、最小値として表現可能な範囲内に収まる振幅となるようにシフト量を決定するステップであることを特徴とする符号化方法
  25. 請求項22記載の符号化方法であって、前記ステップ(a) は、
    (a-1) 各フレーム内の振幅値が最大のサンプル値を、シフト量の変更のみによって整数部の最大値、最小値の範囲内で表現可能な最大の振幅となるようにシフト量候補を算出するステップと、
    (a-2) 前記シフト量候補に従って定めた整数部の最下位の桁から0または1の頻度が予め定めた基準を満たしている連続桁数で前記シフト量候補を補正して前記シフト量を決定するステップ、
    とを含んでいることを特徴とする符号化方法
  26. 請求項22記載の符号化方法であって、前記ステップ(a) は、前記シフト量候補に従って定めた整数部の最下位桁を含む最下位からk桁の範囲、kは1以上の整数、のすべてのビットが0の場合には、前記シフト量候補にkを加えた数を前記シフト量とするステップであることを特徴とする符号化方法
  27. 請求項22記載の符号化方法であって、前記ステップ(a) は、
    (a-1) 現フレーム内の振幅値が最大のサンプル値を、シフト量の変更のみによって整数部の最大値、最小値の範囲内で表現可能な最大の振幅となるようにシフト量候補を算出するステップと、
    (a-2) 少なくとも1つの過去のフレームのシフト量を保持するステップと、
    (a-3) 前記シフト量候補と前記保持されたシフト量を用いて、予め定めた基準に従って、現フレームのシフト量を決定するステップ、
    とを含むことを特徴とする符号化方法
  28. 請求項22記載の符号化方法であって、前記ステップ(a) は、
    (a-1) 現フレーム内の振幅値が最大のサンプル値を、シフト量の変更のみによって整数部の最大値、最小値の範囲内で表現可能な最大の振幅となるようにシフト量候補を算出するステップと、
    (a-2) 少なくとも1つの過去のフレームのシフト量を保持するステップと、
    (a-3) 前記シフト量候補、前記保持されたシフト量、及び前記シフト量候補に従って定めた整数部の最下位の桁から0または1の頻度が予め定めた基準を満たしている連続桁数に従って、現フレームの前記シフト量を決定するステップ、
    とを含むことを特徴とする符号化方法
  29. 請求項22記載の符号化方法であって、前記ステップ(a) は、
    (a-1) フレーム内の振幅値が最大のサンプル値を、シフト量の変更のみによって整数部の最大値、最小値の範囲内で表現可能な最大の振幅となるようにシフト量候補を算出するステップと、
    (a-2) 前記シフト量候補に従って定めた整数部の最下位の桁から0または1の頻度が予め定めた基準を満している連続桁数で前記シフト量候補を補正して前記シフト量を決定するステップと、
    (a-3) 少なくとも1つの過去のフレームのシフト量を保持するステップと、
    (a-4) 前記シフト量候補と前記保持されたシフト量を用いて、予め定めた基準に従って、現フレームのシフト量を決定するステップ、
    とを含むことを特徴とする符号化方法
  30. (a)フレームごとの符号化データに含まれる整数信号符号を線形予測復号化して整数
    信号を出力するステップと、
    (b) 前記整数信号に対し、前記符号化データに含まれる振幅調整量により振幅調整を行い振幅逆調整された信号を出力するステップ、
    とを含み、前記ステップ(a) は、
    (a-1) 現フレームの振幅調整量に基づいて、現フレームの線形予測に用いる直前のフレームのサンプル値の振幅を補正するステップ、
    を含む復号化方法。
  31. 請求項30記載の復号化方法であって、更に、
    (c) 前記符号化データに含まれる誤差符号を復号化して誤差信号を生成するステップと、
    (d) 前記振幅逆調整された信号と前記誤差信号を加算してディジタルデータを出力するステップ、
    とを含むことを特徴とする復号化方法
  32. 請求項30記載の復号化方法であって、更に、
    (c) 前記符号化データに含まれる誤差符号を復号化して誤差信号を生成するステップと、
    (d) 前記符号化データに含まれる共通乗数を表す情報に基づく共通乗数を前記ステップ(b) で出力された整数信号に乗算したものと、前記ステップ(c) で生成された誤差信号とを加算した浮動小数点形式の信号を生成するステップとを含むことを特徴とする復号化方法
  33. 請求項30,31または32のいずれかに記載の復号化方法であって、前記振幅調整量はシフト量であり、前記ステップ(b) は、前記シフト量により前記整数信号をシフトして得られる整数信号を前記振幅逆調整された信号として生成するステップであり、前記ステップ(a-1) は、前記現フレームの線形予測に用いる直前フレームのサンプル値を、現フレームのシフト量に基づいてシフトするステップであることを特徴とする復号化方法
  34. 請求項30または31記載の復号化方法であって、前記振幅調整量は共通乗数であり、前記ステップ(b) は、前記共通乗数により前記整数信号復号化部の出力に上記共通乗数を乗算して前記振幅逆調整された整数信号を生成するステップであり、前記ステップ(a-1) は、前記現フレームの線形予測に用いる直前フレームのサンプル値に対し、現フレームと前フレームの共通乗数の比により補正を行なうステップであることを特徴とする復号化方法
  35. 信号符号化処理において、
    ディジタル信号を複数のサンプル値からなるフレームごとに分割するフレームバッファステップと、
    フレームごとに前記ディジタル信号の整数部として符号化する信号の振幅の範囲を決めるシフト量を決定するシフト量決定ステップと、
    前記シフト量に従って、前記ディジタル信号を整数信号と誤差信号に分割する分割ステップと、
    前記シフト量決定ステップが定めた現フレームのシフト量Sjと前フレームのシフト量Sj-1から、前記整数信号の直前のフレームの最後の少なくともP個のサンプル値をSj-Sj-1ビットだけ補正するフレーム間補正処理ステップと、
    直前のフレームの前記少なくともP個の補正されたサンプル値と現フレームのサンプル
    値に基いて前記整数信号を線形予測符号化して整数信号符号を生成する整数信号符号化ステップと、
    誤差信号を符号化して誤差信号符号を生成する誤差信号符号化ステップと、
    前記整数信号符号と前記誤差信号符号と前記シフト量を表す情報を含む符号化データを出力する統合ステップとを含み、
    信号復号化処理において、
    前記符号化データに含まれる整数信号符号を線形予測復号化して整数信号を出力する線形予測復号化ステップと、
    前記符号化データに含まれる誤差信号符号を復号化して誤差信号を生成する誤差信号復号化ステップと、
    現フレームのシフト量Sjと前フレームのシフト量Sj-1から、再生された整数信号の直前のフレームの最後の少なくともP個のサンプル値をSj-Sj-1ビットだけ逆補正するフレー
    ム間逆補正処理ステップと、
    前フレームの逆補正された前記少なくともP個のサンプル値と現フレームのサンプル値と前記線形予測情報とに基づいて線形予測合成を行い整数信号を再生する線形予測合成ステップと、
    前記整数信号を前記シフト量により逆シフトする逆シフト処理ステップと、
    逆シフトされた前記整数信号と前記誤差信号とを結合してディジタル信号出力する結合ステップ、
    とを含んでいる信号コーデック方法。
  36. 信号符号化処理において、
    整数部のみからなるディジタル信号をフレームごとに分割するフレームバッファステップと、
    フレームごとに符号化する信号の振幅の範囲を決めるシフト量を決定するシフト量決定ステップと、
    前記シフト量に従って、前記ディジタル信号をシフトするシフトステップと、
    前記シフト量決定ステップが定めた現フレームのシフト量Sjと前フレームのシフト量Sj-1から、直前のフレームの最後の少なくともP個のサンプル値をSj-Sj-1ビットだけ補正するフレーム間補正処理ステップと、
    直前のフレームの前記少なくともP個の補正されたサンプル値と現フレームのサンプル値に基づいて前記整数信号を線形予測符号化して整数信号符号を生成する整数信号符号化ステップと、
    前記整数信号符号と前記シフト量を表す情報を含む符号化データを出力する統合ステップとを含み、
    信号復号化処理において、
    前記符号化データに含まれる整数信号符号を予測線形復号化して整数信号を出力する線形予測復号化ステップと、
    前記符号化データに含まれる現フレームのシフト量Sjと前フレームのシフト量Sj-1から、再生された整数信号の直前のフレームの最後の少なくともP個のサンプル値をSj-Sj-1ビットだけ逆補正するフレーム間逆補正処理ステップと、
    前フレームの逆補正された前記少なくともP個のサンプル値と現フレームのサンプル値と前記線形予測情報に基づいて線形予測合成を行い整数信号を再生する線形予測合成ステップと、
    前記整数信号を前記シフト量により逆シフトし、ディジタル信号として出力する逆シフト処理ステップ、
    とを含む信号コーデック方法。
  37. 請求項1から18のいずれかに記載の装置の各手段としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
  38. 請求項37記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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