JP4705685B2 - 信号の符号化装置、復号化装置、方法、プログラム、および記録媒体 - Google Patents
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Description
しかし、もともと振幅が小さい入力信号を増幅して得た信号の場合、下位ビットが0となっていることがある。例えば、図5のフレーム1では下位の2ビット分の桁、フレーム2では下位の4ビット分の桁では、全てのビットが0である。従来技術では、このような実質的に情報のない下位ビットも符号化することになる。つまり、下位ビットが0となっている入力信号の場合、圧縮効率が必ずしも良いとは言えない。
また、整数信号を復号化する際には、前記符号列から整数信号を復号化し、前記フレーム内のビットが全て0の桁が最下位桁から何桁あるか、もしくは、いずれかのビットが1の桁が最下位桁から何桁目にあるかの情報を用いて、復号化された整数信号の下位にビットが全て0の桁を付加することで、出力する整数信号を求める。
ップには同一の番号を付与し、説明を省略する。
[第1実施形態]
本発明の符号化処理部の機能構成を図7に示す。図8に、符号化処理部400の処理フローを示す。符号化処理部400は、フレームバッファ810、シフト量算出部420、整数信号シフト処理部430、整数信号符号化部840、統合部(Multiplexer)460
から構成される。フレームバッファ810は、整数信号(入力信号)を蓄積し、複数のサンプル値単位(フレーム単位)にシフト量算出部420と整数信号シフト処理部430へ出力する(S810)。シフト量算出部420は、いずれかのビットが1である最下位の桁を含むそれより上位の桁すべてが符号化の対象となるようにシフト量を決定する(S420)。具体的な決定方法は後述する。整数信号シフト処理部430は、シフト量算出部420の決定にしたがって符号化の範囲をシフトする(S430)。整数信号符号化部840は、従来技術として図1、図2で説明した方法により、ステップS430でシフトされた整数信号を符号化する(S840)。統合部(Multiplexer)460は、符号化された整数信号とシフト量とを統合し、出力する(S460)。
このように、本発明によれば、整数信号の符号化の際に実質的に情報のない下位のビットの符号化を行わないため、圧縮効率が高くなる。
本実施形態は、直前のフレームとのシフト量の違いが、あらかじめ定めた範囲内の場合には、現シフト量を直前のシフト量と同じとする方法と、第1実施形態との組み合わせである。
符号化処理部100の処理フローは、図8の処理フローで、ステップS420をステップS110(図13)に置き換えたものとなる。図13にシフト量決定部110の処理フ
ロー(ステップS110)を示す。ステップS110では、まず、シフト量候補算出部120で、フレーム内のサンプル値の全てのビットが0となる下位桁が最下位桁から何桁目まであるかをシフト量候補ΔEとして求める(S120)。シフト量選定部130は、現フレームが先頭フレームかランダムアクセスフレーム(RAフレーム:過去のフレームからの予測を用いないフレーム)かを判断する(S140)。先頭フレームかランダムアクセスフレームの場合には、シフト量選定部130は、シフト量候補ΔEを現フレームのシフト量とする(S150)。先頭フレームでもランダムアクセスフレームでもない場合には、シフト量選定部130は、フレームシフト量保持バッファから1つまたは複数の過去のフレームのシフト量Sj−k(kは1以上の整数)を読み出し、過去のフレームのシフト量とシフト量候補ΔEを用いて現フレームのシフト量Sjを決定する(S130)。
このようにフレームのシフト量Sjを決定することで、頻繁なシフト量の変化がなくなり、フレーム間予測を用いて圧縮符号化する場合の圧縮率を向上することができる。
第2実施形態では、シフト量決定部110のシフト量選定部130は、図14に示したように、閾値をあらかじめ決めておき、直前のフレームのシフト量と現フレームのシフト量候補との差が閾値以内であれば現フレームのシフト量を直前のフレームと同じにした。本変形例では、シフト量決定部110のシフト量選定部130は、直前のフレームのシフト量から現フレームのシフト量候補までの各シフト量での符号化後のデータ量を計算して、最もデータ量が少ないシフト量を現フレームのシフト量とする。
このように処理すると、処理の時間はかかるが、確実に符号量の少ないシフト量を選定することができる。
本変形例では、シフト量決定部110のシフト量選定部130は、過去のN個(Nは2以上の整数)のフレームのシフト量を記録しておく。シフト量候補が、過去のN個のフレームのシフト量の中で、n番目(nは、1以上N未満の整数)に小さいシフト量以下、かつ直前のフレームのシフト量以上の場合には、直前のフレームのシフト量を現フレームのシフト量とする。シフト量候補が、過去のN個のフレームのシフト量の中で、n番目(nは、1以上N未満の整数)に小さいシフト量より大きい場合、または直前のフレームのシフト量より小さい場合には、シフト量候補を現フレームのシフト量とする。
第1実施形態と第2実施形態では、符号化対象の範囲をシフトすることで変更していた。これは、整数信号符号化処理では、通常、各サンプルの最上位の1より上位にある0を無視して符号化することが多いため、上位に0の桁が付加されても整数信号符号化処理の圧縮効率は悪くならないことを想定した処理である。
図17は、シフト量を求める代わりに削除量を求める削除量算出部320と、シフト処理の代わりに削除処理を行う整数信号削除処理部330を備える符号化処理部300の機能構成例を示す図である。
また、復号化処理部側では、シフト量の代わりに削除量を受取ることになるので、逆シフト処理を行う代わりに、全てのビットが0の桁を付加する処理に変わるだけである。
図18に、第3実施形態の変形例を示す。削除処理を整数信号削除処理部330で行うのではなく、整数信号符号化部340で行うよう変形したものである。
第1実施形態の整数信号符号化部840は、図1に示した従来技術であった。本実施形態では、直前のフレームのシフト量を考慮した整数信号符号化部を用いる。図19に、本実施形態の符号化処理部の機能構成を示す。図7に示した符号化処理部400との違いは、整数信号符号化部240である。
係数符号化部8403が出力した予測係数符号と残差信号符号化部8409が出力した残差符号とを統合して整数信号符号として出力する(S8410)。
図22に、本実施形態の復号化処理部の機能構成例を示す。図10に示した復号化処理部700との違いは、整数信号復号化部620である。
Claims (6)
- もともと振幅が小さい信号を増幅して得た複数ビットで表現されるデジタル信号サンプルを、複数サンプルにより構成されるフレームごとに、符号化する信号符号化装置であって、
複数の前記デジタル信号サンプルをまとめたフレームを形成するフレームバッファと、
もともと振幅が小さい信号を増幅して得たことに起因してフレーム内の全デジタル信号サンプルにおいてビット位置の値が0となる、最下位ビットからnビットの範囲(nは1以上の整数)を求める算出部と、
前記フレーム内の全デジタル信号サンプルの前記算出部で求めた範囲を除く部分を符号化した符号列を得る整数信号符号化部と、
前記算出部で求めた範囲を示す情報と前記整数信号符号化部で得た符号列とを出力する出力部と
を備える信号符号化装置。 - もともと振幅が小さい信号を増幅して得た複数ビットで表現されるデジタル信号サンプルが、複数サンプルにより構成されるフレームごとに、符号化された符号列を、フレームごとに復号化して前記デジタル信号サンプルを得る信号復号化装置であって、
前記符号列からフレームごとのもともと振幅が小さい信号を増幅して得たことに起因してすべてのビットが0となる最下位ビットからnビットの範囲(nは1以上の整数)の情報を得る桁情報取得部と、
前記符号列からフレームごとのデジタル信号サンプルを得る整数信号復号化部と、
前記整数信号復号化部で得たフレームごとのデジタル信号サンプルの最下位ビットより下位に、前記桁情報取得部で得た情報に基づいて、値が0のビットを付加する逆シフト処理部と
を備える信号復号化装置。 - もともと振幅が小さい信号を増幅して得た複数ビットで表現されるデジタル信号サンプルを、複数サンプルにより構成されるフレームごとに、符号化する信号符号化方法であって、
複数の前記デジタル信号サンプルをまとめたフレームを形成するフレーム化ステップと、
もともと振幅が小さい信号を増幅して得たことに起因してフレーム内の全デジタル信号サンプルにおいてビット位置の値が0となる、最下位ビットからnビットの範囲(nは1以上の整数)を求める算出ステップと、
前記フレーム内の全デジタル信号サンプルの前記算出ステップで求めた範囲を除く部分を符号化した符号列を得る整数信号符号化ステップと、
前記算出ステップで求めた範囲を示す情報と前記整数信号符号化部で得た符号列とを出力する出力ステップと
を有する信号符号化方法。 - もともと振幅が小さい信号を増幅して得た複数ビットで表現されるデジタル信号サンプルが、複数サンプルにより構成されるフレームごとに、符号化された符号列を、フレームごとに復号化して前記デジタル信号サンプルを得る信号復号化方法であって、
前記符号列からフレームごとのもともと振幅が小さい信号を増幅して得たことに起因してすべてのビットが0となる最下位ビットからnビットの範囲(nは1以上の整数)の情報を得る桁情報取得ステップと、
前記符号列からフレームごとのデジタル信号サンプルを得る整数信号復号化ステップと、
前記整数信号復号化ステップで得たフレームごとのデジタル信号サンプルの最下位ビットより下位に、前記桁情報取得ステップで得た情報に基づいて、値が0のビットを付加する逆シフト処理ステップと
を有する信号復号化方法。 - 請求項1または2のいずれかに記載の装置をコンピュータにより実現するプログラム。
- 請求項5記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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