JP2008026460A - 符号化装置、それらの方法、プログラム及び記録媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】復号処理のリアルタイム性を損なうことなく、復号化装置の演算処理能力を十分利用できる符号化を行う。
【解決手段】現フレームの符号化処理を特定するパラメータの許容範囲を、その許容範囲における最大の演算処理量が、符号化処理を行う現フレームとその直前の時間区間である第1区間とからなる第2区間で復号化装置が処理可能な復号化演算量に対応する第1指標値と、第1区間において入力信号を実際に符号化処理して得られた符号を復号化装置で復号化するために必要な演算処理量に対応する第2指標値と、の差分により特定される復号化装置における現フレームの復号化処理の演算処理量の最大値以下となるように、抽出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、信号の圧縮符号化技術に関し、特に、復号化装置の演算処理量に上限がある場合でも常に信号がリアルタイム再生されるように、信号を圧縮符号化する符号化装置、それらの方法、プログラム及び記録媒体に関する。
[一般的な圧縮符号化]
音響信号データや映像情報データを通信路により伝送したり、情報記録媒体に記録する場合には、音響信号データや映像情報データを情報圧縮符号化により圧縮データに変換し、圧縮データを伝送したり記録する方法が、伝送効率や記録効率の点で有効である。音響信号データの圧縮方法として、MPEG−4 ALS(例えば、非特許文献1参照)やMPEG−4 AAC等がある。画像信号データの圧縮方法としては、MPEG−4 Video等がある。
[線形予測次数を可変とする方法]
非特許文献1に記載されているように、MPEG−4 ALS標準の復号化装置では、0〜1023次の範囲で、フレーム毎に異なる線形予測分析の次数を設定することが出来る。一般に、線形予測次数が高ければ予測残差を小さくすることができ、予測残差の符号量を減少させることができる。その一方、予測次数が高くなると予測係数の符号化に必要な符号量は増加する。そのため、フレーム毎の入力信号によって合計符号量が最小となる線形予測次数は異なる。そこで、MPEG−4 ALS標準の復号化装置に対応する符号化装置では、各フレームにおいて、前記の予め決められた線形予測次数の範囲内で、予測残差の符号量と線形予測係数の符号量との総和が最小になるように線形予測次数を決定できるようにしている。
図16(a)に、従来の符号化装置510の一例を示す。また、図17に、符号化装置510が行う処理フローの一例を示す。符号化装置510は、図17の処理をフレーム毎の入力信号について行い、そのフレームの出力符号を生成する。制御部514には、予め線形予測分析の次数の許容範囲が設定されている。ここでは、許容範囲中の最小の次数をPmin、最大の次数をPmaxとする。
step201:制御部514が、Pminをp、十分に大きな値をMminとする。
step202:pが0でない場合はstep204に進み、pが0の場合はstep203に進む。
step203:入力信号をそのまま予測残差信号とし、step207に進む。
step204:符号生成処理部511の線形予測分析部511aが、1次からp次までの線形予測係数を求める。
step205:線形予測係数符号化部511bが、1次からp次までの線形予測係数を符号化した線形予測係数符号Cp(p)と、1次からp次までのそれぞれの量子化済線形予測係数を生成する。線形予測係数の符号化は、次数毎にスカラ量子化して行ってもよいし、複数の次数の線形予測係数を纏めてベクトル量子化して行ってもよい。
step206:線形予測残差算出部511cが、step205で得られた量子化済線形予測係数を設定した線形予測フィルタにより、入力信号をフィルタリングし、予測残差信号を生成する。
step207:予測残差符号化部511dが、step206またはstep203で得られた予測残差信号を符号化して予測残差符号Cr(p)を得る。
step208:符号決定部513が、step205で得られた線形予測係数符号Cp(p)とstep207で得られた予測残差符号Cp(p)との合計符号量M(p)を求める。ただし、p=0の場合は、線形予測係数符号Cp(p)は無いので、予測残差符号Cp(p)の符号量がそのまま合計符号量M(p)となる。
step209:符号決定部513が、step208で得られた合計符号量M(p)とMminとを比較し、M(p)がMminより小さい場合は、M(p)をMminとして、Cp(p)を最適線形予測係数符号Cpoptとして、Cr(p)を最適予測残差符号Croptとして、符号決定部513内の記憶部に格納する。ただし、p=0の場合は、線形予測係数符号Cp(p)は無いので、最適線形予測係数符号Cpoptの格納は行わない。
step210:制御部514が、pがPmaxであるかを確認し、pがPmaxででない場合はstep211に、pがPmaxである場合はstep213に進む。
step211:制御部514が、pに1を加算したものをpに置き換える。
step212:線形予測分析部511aが、p次の線形予測係数を求め、制御部514が、step205に戻るよう制御する。
step213:符号決定部513が、最適線形予測係数符号Cpoptと最適予測残差符号Croptとを出力符号として出力する。ただし、最適次数が0次の場合は、最適線形予測係数符号Cpoptが無いので、最適予測残差符号Croptのみが出力符号として出力される。
図16(b)に、従来の復号化装置520の一例を示す。復号化装置520には、図16(a)の符号化装置510の出力符号である入力符号が入力される。符号分離部521は、入力符号を線形予測係数符号Cpと予測残差符号Crとに分離する。予測残差復号化部523は、予測残差符号Crを復号して予測残差信号を得る。線形予測係数復号部522は、線形予測係数符号Cpを復号して量子化済線形予測係数を得る。線形予測合成部524は、量子化済線形予測係数係数を用い、予測残差信号を線形予測合成することで復号信号を得る。
ただし、予測次数が0次の場合は、線形予測係数符号Cpが無いので、符号分離部521、線形予測係数復号部522、線形予測合成部524の処理を行う必要は無く、入力された符号が予測残差符号Crとして予測残差復号化部523に入力され、予測残差復号化部523が出力した予測残差信号がそのまま復号信号となる。
[携帯端末での再生を目的とした場合の説明]
圧縮符号化された音響信号データや映像情報データは、携帯電話やポータブル再生機器でリアルタイムに復号しながら再生される場合がある。この場合は、音響信号データや映像情報データを圧縮符号化した圧縮データを、携帯電話やポータブル再生機器に内蔵または接続された記憶装置または記憶メディアに格納しておく。そして、それらを再生する際には、記憶装置または記憶メディアから読み出した圧縮データを、携帯電話やポータブル再生機器内の演算処理装置によって復号して音響信号データや映像情報データを得て、それらを音響・映像信号に変換して出力する。
一般に、線形予測次数が高くなると、それに比例して、復号に必要な処理演算量も増加する。上記のように予測残差の符号量と線形予測係数の符号量の総和が最小になるように線形予測次数を決定した場合、次数によっては、フレームの復号処理が携帯電話やポータブル再生機器内の演算処理装置(または、演算処理装置中の復号処理に割り当て可能なリソース)のフレームの時間長での演算処理能力を超えてしまう場合、すなわち、リアルタイムで復号できない場合がある。この場合は、音が途切れたり映像が一時止まったりする等の不具合が生じてしまう。
この不具合を避けるためには、携帯電話やポータブル再生機器内の演算処理装置の演算処理量を超えないように、復号処理に必要な処理量の上限を考慮して符号化を行う必要がある。例えば、復号化を行う携帯電話やポータブル再生機器内の演算処理装置の演算処理能力が、Xmips(1000000×X命令/秒)であり、1フレームが42ms(0.042秒)である場合は、1フレーム分の信号をリアルタイムに復号するためには、1フレームの復号処理の処理演算量を42000×X命令以下とする必要がある。このため、予め1フレームの復号処理の演算処理量が42000×X命令以下となる最大の線形予測次数を求めておき、これを符号化装置における次数の許容範囲の最大次数Pmaxとする。例えば、前述の非特許文献1に記載されている復号化方法に対応する符号化方法では、アルゴリズム的には線形予測次数を最大で1023次とすることが可能である。しかし、次数が高ければ復号に必要な演算処理量も大きいため、フレーム毎の復号処理の演算処理量が復号処理を行う機器のフレームの時間長での最大の演算処理量を超えない最大の次数を予め求めておく。例えば、復号処理を行う機器のフレームの時間長での最大の演算処理量を超えない最大の次数が512である場合は、512を符号化装置における次数の許容範囲の最大次数Pmaxとして、圧縮率が最大となる次数(最適次数)を探索して、その最適次数で圧縮符号化して得られる線形予測係数符号と予測残差符号とを出力する。
ここまでは、符号化処理を特定するパラメータとして線形予測次数を一例に説明してきたが、符号化処理において選択可能なその他のパラメータ(例えば、符号化パラメータやアルゴリズム)について同様のことが言える。即ち、リアルタイムでの復号化処理を保証するためには、フレーム毎の復号化の演算処理量が復号処理を行う機器の演算処理能力の最大値を超えないように、符号化処理を特定するパラメータの許容範囲を設定する必要がある。
ISO/IEC 14496-3 AMENDMENT 2: Audio Lossless Cording(ALS), new audio profiles and BSAC extensions
上記のように、従来技術では、音響信号や映像信号を途切れや一時停止なく再生することを目的として、復号処理のリアルタイム性を保証する場合に、復号に必要な処理量の最悪値を基準として、符号化処理を特定するパラメータの許容範囲を予め定めていた。しかし、この場合、復号に必要な平均の演算処理量が小さく、複数のフレームの演算処理量全体を見ると復号化装置の演算処理量に余裕があっても、フレーム毎に上記パラメータの許容範囲が固定されているため、復号化装置の演算処理能力を十分に利用できない。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、復号処理のリアルタイム性を損なうことなく、復号化装置の演算処理能力を十分利用可能な符号化技術を提供することを目的とする。
本発明は、所定の時間区間であるフレーム毎に、対向させる復号化装置で復号可能な範囲内で、符号化処理を特定する1つ以上のパラメータが選択可能な符号化技術に適用される。本発明では上記課題を解決するために、現フレームの符号化処理を特定するパラメータの選択可能な範囲(以下、「許容範囲」と呼ぶ)を、当該許容範囲における復号化処理の最大の演算処理量が、現フレームとその直前の時間区間である第1区間とからなる第2区間で復号化装置が処理可能な復号化処理の演算処理量に対応する第1指標値と、第1区間において入力信号を実際に符号化処理して得られた符号を復号化装置で復号化するために必要な演算処理量に対応する第2指標値と、の差分により特定される復号化装置における現フレームの復号化処理の演算処理量の最大値以下となるように、求める。例えば、余裕値算出部が、符号化処理を行う現フレームとその直前の時間区間である第1区間とからなる第2区間で復号化装置が処理可能な復号化演算量に対応する第1指標値と、第1区間において入力信号を実際に符号化処理して得られた符号を復号化装置で復号化するために必要な演算処理量に対応する第2指標値と、の差分を求める。そして、この差分に基づき、第2区間で入力信号を実際に符号化処理して得た全符号を復号化装置で復号化するための演算処理量が、第2区間全体での復号化装置の復号化演算処理能力以下となるように、許容範囲抽出部が、現フレームでのパラメータの許容範囲を抽出する。なお、パラメータとしては、例えば、線形予測次数や、線形予測残差の符号化処理方式を示す情報などを例示できる。
ここで、第1指標値は、第2区間で復号化装置が復号化演算可能な演算処理量に対応する。また、第2指標値は、第1区間で実際に復号化装置で行われた復号化演算処理量を示す。第2区間全体としてみた場合、復号化装置には、少なくとも、第1指標値と第2指標値との差分に対応する復号化演算能力が残存しているといえる。よって、この差分を基準とすることにより、復号化装置の復号化演算処理能力を超えることなく、復号化装置の演算処理能力を十分利用可能なパラメータの許容範囲を決定できる。
そして、各フレームの符号を復号化して得た復号信号を順次蓄積しつつ、所定数フレーム分の復号信号の蓄積後、蓄積した復号信号を古いフレームから順に出力する符号信号蓄積出力部を復号化装置に設けることにより、再生信号のリアルタイム性を実現できる。なお、リアルタイム性とは、各フレームの符号を順次復号しつつ、各再生信号を再生する処理において、再生信号が途切れることなく再生可能である性質を意味する。
ここで、第1区間の長さは、1フレーム以上であり、かつ、符号信号蓄積出力部に蓄積される所定数フレーム分の時間区間の長さ以下であることが望ましい。これにより、リアルタイム性を確実に確保できるからである。さらに、第1区間の長さは、所定数フレーム分の時間区間の長さと同一であることがより望ましい。これにより、リアルタイム性を確実に確保しつつ、符号化装置の符号化演算処理能力を最大限活用できるからである。
また、本発明において好ましくは、入力信号を実際に符号化処理して得られた符号を復号化装置で復号化するために必要なフレーム毎の演算処理量に対応する第3指標値を記憶する第1記憶部と、許容範囲抽出部で抽出されたパラメータの許容範囲から選択されたパラメータで特定される符号化処理によって現フレームの入力信号を符号化した符号を、復号化装置で復号化するために必要な演算処理量に対応する第4指標値を算出する所要値算出部とを設ける。そして、第2指標値は、第1区間に属する各フレームの第3指標値の総和として求められ、第1記憶部に格納された第3指標値は、所要値算出部が算出した第4指標値によって更新される。
このような構成により、現フレームの更新(符号化処理を行うフレームの更新)に伴う第2指標値の更新を効率よく行うことができ、順次更新される現フレームで行われるパラメータの抽出を効率化できる。
また、本発明において好ましくは、複数のパラメータと、当該各パラメータでそれぞれ特定される符号化処理によって入力信号を符号化した場合に得られる符号を復号化装置で復号化するために必要な演算処理量に対応する第5指標値と、を関連付けたテーブルを記憶する第2記憶部を、さらに有する。そして、許容範囲抽出部は、上記差分を検索キーとしてテーブルを検索し、上記差分以下となる第5指標値の少なくとも一部に関連付けられたパラメータからなる範囲を、現フレームでのパラメータの許容範囲として抽出する。
このように、複数のパラメータとそれらに対応する第5指標値とを対応付けたテーブルを用意しておくことにより、上記差分を用いたパラメータ範囲の抽出を効率よく実現できる。
また、本発明において好ましくは、パラメータと、当該パラメータでそれぞれ特定される符号化処理によって入力信号を符号化した場合に得られる符号を復号化装置で復号化するために必要な演算処理量に対応する第5指標値と、の対応を示す関数を記憶する第2記憶部を、さらに有する。そして、許容範囲抽出部は、上記差分と上記関数とを用い、上記差分以下となる第5指標値の少なくとも一部に対応するパラメータからなる範囲を、現フレームでのパラメータの許容範囲として抽出する。
このように、複数のパラメータとそれらに対応する第5指標値との対応を示す関数を用意しておくことにより、上記差分を用いたパラメータ範囲の抽出を効率よく実現できる。
また、本発明において好ましくは、第1指標値は、第2区間で復号化装置が処理可能な復号化演算量の最大値に対応する値である。これにより、復号化装置の演算処理能力を最大限利用可能となるからである。
また、好ましくは、本発明の各指標値は、いずれも演算処理の命令数であるか、又は、いずれも演算処理時間である。これにより、復号化装置の演算処理能力を的確に反映したパラメータ範囲の設定が可能となる。
また、本発明において好ましくは、パラメータの1つは、線形予測次数であり、第1指標値は、第2区間の各フレームで復号化装置が復号化処理可能な符号に対応する、フレーム毎の線形予測次数の第2区間での総和である。また、第2指標値は、第1区間の各フレームにおいて入力信号を実際に符号化処理した際の線形予測次数の第1区間での総和である。これにより、上述した第1指標値と第2指標値との差分に基づき、現フレームで符号を生成するためのパラメータの許容範囲を抽出する処理が簡略化できる。
ここでより好ましくは、第1指標値は、第2区間の各フレームでの復号化装置の復号化演算量が最大となる符号に対応する、フレーム毎の線形予測次数の第2区間での総和である。これにより、復号化装置の演算処理能力を最大限利用可能となる。
本発明では、復号処理のリアルタイム性を損なうことなく、復号化装置の演算処理能力を十分利用可能な符号化を行うことができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照して説明する。
<実施例1>
前述のように、本発明は、所定の時間区間であるフレーム毎に、対向させる復号化装置で復号可能な範囲内で、符号化処理を特定する1種類以上のパラメータを選択可能な符号化技術において、現フレームの符号化処理を特定するパラメータの選択可能な許容範囲を、その許容範囲における復号化処理の最大の演算処理量が、現フレームとその直前の時間区間である第1区間とからなる第2区間で上記復号化装置が処理可能な復号化処理の演算処理量に対応する第1指標値と、第1区間において入力信号を実際に符号化処理して得られた符号を復号化装置で復号化するために必要な演算処理量に対応する第2指標値と、の差分により特定される上記復号化装置における現フレームの復号化処理の演算処理量の最大値以下となるように、求めることにより、各フレームにおいては復号処理の演算処理量が復号化装置の復号化演算処理能力を超えることがあっても、第2区間全体では復号化装置での復号処理の演算処理量が復号化装置の復号化演算処理能力以下となるようにするものである。しかし、実施例1では、「符号化処理を特定するパラメータ」が「線形予測次数」であり、「指標値」が「演算処理時間」である場合を例にとって説明する。また、以下で説明する各演算結果は、逐一、図示していないメモリに格納され、必要に応じて読み出されるが、以下ではその説明を省略する。
図1(a)に本実施例の符号化装置10の構成図を、図1(b)に本実施例の符号化装置10が出力した出力符号を復号化して出力信号を得る復号化装置20の構成図を示す。
[復号化装置]
まず、図1(b)の復号化装置20について説明する。
図1(b)に示すように、復号化装置20は、復号信号生成処理部21及び復号信号蓄積出力部22を有している。また、復号信号生成処理部21は、符号分離部21a、予測残差復号化部21c、線形予測係数復号部21b及び線形予測合成部21dを有している。
符号分離部21a、線形予測係数復号部21b、予測残差復号化部21c及び線形予測合成部21dが行う処理は、それぞれ、図16(b)に示した符号分離部521、線形予測係数復号部522、予測残差復号化部523及び線形予測合成部524が行う処理と同一であるので、ここでは説明を省略する。
復号信号蓄積出力部22は、フレーム毎に線形予測合成部21dが出力した復号信号を蓄積し、サンプル毎の復号信号を出力信号として出力する。サンプル毎に出力された出力信号は、図示しないD/A変換器に入力されてアナログ信号とされ、図示しない増幅器で増幅され、図示しないスピーカ等から再生される。
ここで、復号信号蓄積出力部22は、復号信号の蓄積の開始後、最初のQフレーム(Qは2以上の整数)分の復号信号を蓄積するまで、復号信号の出力を開始しない。そして、Qフレーム分の復号信号を蓄積した後、復号信号蓄積出力部22は、蓄積した復号信号の出力を古いフレームから順に開始する。
このような構成の場合、復号信号生成処理部21において、何らかの原因で、あるフレームの演算処理にフレーム長を超える時間がかかってしまった場合でも、復号信号蓄積出力部22に蓄積されている復号信号の量が減るだけである。復号信号蓄積出力部22に蓄積されている復号信号が全て出力されない限り、サンプル毎の出力信号が途切れることはない。また、復号信号生成処理部21が、別のフレームの演算処理をフレーム長未満の時間で行うことができれば、復号信号蓄積出力部22に蓄積される復号信号の量を増やすことができる。
これにより、復号信号蓄積出力部22に未出力の復号信号が蓄積されている限りは、出力信号は途切れることはなく、再生処理のリアルタイム性が確保される。本実施例の符号化装置は、復号信号のサンプル毎の出力中に、復号信号蓄積出力部22に蓄積された未出力の復号信号が無くなってしまわないよう、以下のように符号化処理の線形予測次数の許容範囲を制御する。
[符号化装置]
次に、図1(a)の符号化装置10についで説明する。
図1(a)に示すように、本実施例の符号化装置10は、符号生成処理部11、最大次数決定制御部12(「許容範囲抽出制御部」に相当)、符号決定部13及び制御部14を有している。ここで、符号生成処理部11は、線形予測分析部11a、線形予測係数符号化部11b、線形予測残差算出部11c及び予測残差符号化部11dを有している。また、最大次数決定制御部12は、復号化所要時間テーブル記憶部12a(「第2記憶部」に相当)、所要時間記憶部12b(「第1記憶部」に相当)、余裕時間算出部12c(「余裕値算出部」に相当)、最大次数決定部12d(「許容範囲抽出部」に相当)及び所要時間算出部12e(「所要値算出部」に相当)を有している。
図1(a)の本実施例の符号化装置10と、図16(a)の従来の符号化装置510との主な相違点は、最大次数決定制御部12を有することと、制御部14が最大次数決定制御部12と情報のやりとりを行うことである。本実施例の符号化装置10は、最大次数決定制御部12により、フレーム毎に線形予測次数(「パラメータ」に相当)の最大次数Pmaxを決定し、符号決定部13は、制御部14の制御のもと、この最大次数Pmaxによって定まる許容範囲(「パラメータの許容範囲」に相当)内で各フレームでの線形予測次数を決定する。以下、本実施例の符号化装置10による符号化処理を説明する。
図2に本実施例の符号化処理のフローを示し、図3に図2のステップS3(最適次数の決定と符号決定処理)の詳細フローを示す。なお、図2は1つのフレームについての符号化処理のみを示している。実際は、図2と同様な処理が各フレームについて順次実行される。また、以下では、フレーム番号をnで表すものとする。これにより、現フレームの番号はn=0,その1つ前のフレームの番号はn=−1,N個前のフレームの番号はn=−Nと表される。ここでNは自然数とする。また、1フレームの時間長をフレーム長と呼び、ここではTとする。
前処理:まず、前処理によって、複数の線形予測次数と、当該各線形予測次数による符号化処理によって入力信号を符号化した場合に得られる符号を復号信号生成処理部21で復号化するために必要な演算処理時間(復号信号生成処理部21における
復号化処理の所要時間/「第5指標値」に相当)と、を対応付けた復号化所要時間テーブルを、復号化所要時間テーブル記憶部12aに格納しておく。ここで、復号化所要時間テーブルの線形予測次数の範囲は、復号化装置20で復号可能な最小次数から最大次数までとする。例えば、上記のMPEG−4 ALSであれば、最小次数は0、最大次数は1023である。復号化所要時間テーブルの一例を図4に示す。
step1:符号化処理を行う場合、まず、符号化装置10の最大次数決定制御部12の余裕時間算出部12cが、現フレームと過去Nフレームとの合計時間(N+1)×T(「第1指標値」に相当)から、所要時間記憶部12bに記憶されたN個前のフレーム(n=−Nのフレーム)から直前のフレーム(n=−1のフレーム)までの所要時間
τ(n)(「第3指標値」に相当)の和(「第2指標値」に相当)を減算したもの
Figure 2008026460
を、現フレーム(n=0)の余裕時間(「差分」に相当)として算出する。
なお、自然数Nは、前述の整数Q(復号信号蓄積出力部22が最初に蓄積する復号信号のフレーム数)以下であることが望ましい。これにより、復号化装置20が出力信号を出力する再生処理のリアルタイム性が確保できるからである。また、より好ましくは、NとQとは同値であることが望ましい。これにより、復号化装置20の再生処理のリアルタイム性を確保しつつ、復号化装置20の復号化演算処理能力を最大限利用できるからである。本実施例では、N=Qである場合を例示する。なお、NやQの値は、予め定められていてもよいし、適宜変更可能な値であってもよい。また、所要時間τ(n)は、現フレーム以前のフレームnにおいて、入力信号を実際に符号化処理して得られた符号を、復号化装置20で復号化するために必要な演算処理時間を意味する。また、上記過去Nフレームによって構成される時間区間が「第1区間」に対応し、現フレームと当該過去Nフレームとによって構成される時間区間が「第2区間」に対応する。
余裕時間算出部12cによって算出された上記余裕時間の情報は、最大次数決定部12dに送られ、制御部14は、次に以下のstep2の実行がされるよう制御する。
step2:step2では、最大次数決定部12dが、余裕時間算出部12cによって算出された上記「余裕時間」を検索キーとして、復号化所要時間テーブル記憶部12aに記憶された復号化所要時間テーブル(例えば図4)を検索し、当該「余裕時間」以下の長さの「復号信号生成処理部21における復号化処理の所要時間(第5指標値)」のうち最大のものに関連付けられた「線形予測次数」を、その現フレームの最大次数Pmaxとして求め、制御部14に出力する。なお、本実施例の場合、Pminを復号化装置20で復号可能な最小次数とした場合における、Pmin以上Pmax以下の範囲が「現フレームでのパラメータの許容範囲」に相当する。最大次数Pmaxを受け取った制御部14は、次に以下のstep3を実行するよう制御する。
step3:step3では、制御部14の制御のもと、符号生成処理部11及び符号決定部13が、Pmin以上Pmax以下の範囲からの最適次数(圧縮率が最大となる次数)の選択と、それに対応する出力符号の決定とを行う。以下、図3に沿って、この処理を説明する。
<step3の詳細>
step201〜208:制御部514,符号生成処理部511,線形予測分析部511a,線形予測係数符号化部511b,線形予測残差算出部511c,予測残差符号化部511d,符号決定部513の代わりに、それぞれ、制御部14,符号生成処理部11,線形予測分析部11a,線形予測係数符号化部11b,線形予測残差算出部11c,予測残差符号化部11d,符号決定部13が処理を行う以外は、図17を用いて説明した従来の処理と同じである。また、制御部14は、step208の終了後、step209ではなく、以下のstep209’を実行するよう制御する。
step209’: 符号決定部13が、step208で得られた合計符号量M(p)とMminとを比較し、M(p)がMminより小さい場合にのみ、M(p)をMminとして、Cp(p)を最適線形予測係数符号Cpoptとして、Cr(p)を最適予測残差符号Croptとして、pを最適次数Poptとして、それらを符号決定部13内の記憶部(図示せず)に格納する(ただし、p=0の場合は、線形予測係数符号Cp(p)は無いので、最適線形予測係数符号Cpoptの格納は行わない)。その後、制御部14は、次にstep210を実行するよう制御する。
step210:制御部14が、pがPmaxであるかを確認し、pがPmaxででない場合はstep211に、pがPmaxである場合はstep213’に進む。
なお、MPEG−4 ALSのように、規格によって許容される最大次数(MPEG−4 ALSであれば1023)が決まっている場合には、「pがPmaxであるか」ではなく、「pが、規格により許容される最大次数と、算出された最大次数Pmaxとの何れか小さいほうになったか」を確認する処理とすればよい。
step211:制御部14が、pに1を加算したものをpに置き換える。
step212:線形予測分析部11aが、p次の線形予測係数を求め、制御部14が、step205に戻るよう制御する。
step213’:符号決定部13が、最適線形予測係数符号Cpoptと最適予測残差符号Croptとを出力符号として出力する。ただし、最適次数が0次の場合は、最適線形予測係数符号Cpoptが無いので、最適予測残差符号Croptのみが出力符号として出力される。また、最適次数Poptを、制御部14を経由して最大次数決定制御部12に送る。
そして、制御部14は、次にstep4の処理を実行するよう制御する( <step3の詳細>の説明終わり)。
step4:step4では、所要時間算出部12eが、復号化所要時間テーブル記憶部12aに記憶された復号化所要時間テーブル(例えば図4)を参照し、符号決定部13から制御部14を経由して入力された現フレームの実際の線形予測次数である最適次数Poptに対応する「復号信号生成処理部21における復号化処理の所要時間」を、現フレームの所要時間τ(0)(「第4指標値」に相当)として抽出し、所要時間記憶部12bに格納する。これにより、所要時間記憶部12bの内容が更新される。
ここで、所要時間記憶部12bにはτ(0)からτ(−(N−1))までが記憶されていればよいので、τ(−N)を所要時間記憶部12bから削除してもよい。また、step4の終了後、新たなフレームを現フレームとしてstep1以降の処理を行う場合、制御部14は、所要時間記憶部12bに格納されたフレームnに対応する各所要時間τ(n)を、フレームn−1に対応する各所要時間τ(n−1)に置き換える。
[MPEG−4 ALSにおける例]
次に、MPEG−4 ALSに本実施例を適用した例を簡単化して説明する。ここでは簡単化のために、復号化処理に要する演算処理量は線形予測次数に完全に比例するものとする。また、アルゴリズムで許容される最大の線形予測次数は1023であり、復号化装置20が1フレームの時間長で復号処理可能な符号に対応する線形予測次数を512とする。すなわち、符号化処理での線形予測次数がpであった場合、復号化装置20での演算処理量はp×α命令であり、復号化装置20が1フレームの時間長で復号処理可能な演算処理量は5l2×α命令である。なお、αは比例定数である。また、復号化装置20の復号信号蓄積出力部22で最初に蓄積されるフレーム数は4とする(Q=4)。
図5は、符号化装置20で、第1フレームの最適次数が350、第2フレームの最適次数が450、第3フレームの最適次数が512、第4フレームの最適次数が400であった場合に、第5フレームの許容範囲の最大次数を決定するときの例を説明するための図である。第5フレームの許容範囲の最大次数は、第1〜第5フレームの合計の演算処理量が、第1〜第5フレームからなる時間区間で復号可能な演算処理量を超えないように決定される。
ここで、第1フレームの復号化の所要演算処理量は350α命令、第2フレームの復号化の所要演算処理量は450α命令、第3フレームの復号化の所要演算処理量は512α命令、第4フレームの復号化の所要演算処理量は400α命令であるので、第1〜第4フレームでの復号化所要演算処理量の合計は1712α命令である。一方、第1〜第5フレームからなる時間区間で復号可能な演算処理量は512α×5=2560α命令である。従って、第5フレームの復号化処理を行うための余裕演算処理量は2560α−1712α=848α命令となる。図5に示したように、これは、第1〜第4フレームにおいて更に利用可能であった演算処理量と、第5フレームでの復号化可能な演算処理量との合計となる。そして、第5フレームにおける線形予測次数の許容範囲の最大次数Pmaxは848となる。
図6は、第5フレームの線形予測次数の許容範囲の最大次数Pmax=848と決定した後(図5参照)、第5フレームの最適次数Poptの探索を行い、最適次数Poptが612であった場合の、第6フレームにおける線形予測次数の許容範囲の最大次数Pmaxの決定例を示した図である。
第2フレームの復号化の所要演算処理量は450α命令、第3フレームの復号化の所要演算処理量は512α命令、第4フレームの復号化の所要演算処理量は400α命令、第5フレームの復号化の所要演算処理量は612α命令であるので、第2〜第5フレームの復号化所要演算処理量の合計はl974α命令である。一方、第2〜第6フレームからなる時間区間で復号可能な演算処理量は512α×5=2560α命令である。
従って、第6フレームの復号化処理を行うための余裕演算処理量は2560α−1974α=586α命令となる。これは、第2〜第5フレームにおいて更に利用可能であった演算処理量と、第6フレームでの復号化可能な演算処理量との合計となる。そして、第6フレームの線形予測次数の許容範囲の最大次数Pmaxは586となる。
さらに、第6フレームの線形予測次数の許容範囲の最大次数Pmax=586と決定した後、第6フレームの最適次数Poptの探索を行うことにより、例えば第6フレームの最適次数Poptを586と決定できる。
[効果の差異]
図7(a)(b)は、それぞれ、従来法及び本実施例によるフレーム毎の復号化演算処理量を示した図である。以下、従来法と本実施例との効果の差異を、図7を用いて解説する。
従来法では、フレーム毎に許容範囲の最大次数を5l2次に固定し、符号量が最小となる次数を探索して最適次数を決定しているため、第5フレーム、第6フレームでは最適次数がそれぞれ380、512となる(図7(a))。
これに対し、本実施例の方法では、復号化装置20で蓄積しておく4フレームと現フレームとからなる直近の5フレームからなる時間区間での復号処理演算量が、当該時間区間での復号化装置の復号処理能力を超えないように、最大次数を決定する。これにより、第5フレーム、第6フレームでは最適次数がそれぞれ612、586となる(図7(b))。
本実施例の第5フレームでは、従来法の第5フレームで符号量が最小となる最適次数318を含む次数範囲で探索を行った結果、最適次数が6l2となっている。よって、従来法よりも本実施例の方法のほうが、符号量が少ないといえる。第6フレームについても同様である。
このように、本実施例の符号化装置10では、復号化装置20に蓄積しておくフレーム分だけ、余剰の復号化処理リソースを有効に使うことができるため、復号化装置20での再生処理のリアルタイム性を損なうことなく、圧縮率を向上させることが可能である。
<実施例1の変形例>
なお、本発明は、上述の実施例に限定されるものではない。
例えば、上記実施例1では、復号化所要時間テーブル記憶部12aに、線形予測次数と、復号信号生成処理部21における復号化処理の所要時間との対応を示す復号化所要時間テーブルを格納する構成であった。しかし、復号信号生成処理部21における復号化処理の所要時間の代わりに、線形予測次数毎のMIPS等の演算処理量を対応付けたテーブルを格納する構成であってもよい。この場合、復号信号生成処理部21の演算処理能力値(MIPS等の演算処理命令数等)と、復号化所要時間テーブル記憶部12aに記憶された演算処理量(MIPS等の演算処理命令数等)との演算処理を行って、復号化所要時間テーブル記憶部12aに記憶された演算処理量に対応する所要時間を計算する。例えば、復号信号生成処理部21の演算処理能力がA〔mips〕であり、復号化所要時間テーブル記憶部12aに記憶された演算処理量がB〔mips〕である場合、演算処理量B〔mips〕に対応する所要時間は、B/A〔s〕となる。
また、復号化所要時間テーブル記憶部12aに復号化所要時間テーブルを格納する代わりに、線形予測次数(「パラメータ」に相当)と復号化処理の所要時間(「第5指標値」に相当)との近似的な関係を示す関数を格納する構成であってもよい。例えば、線形予測合成部21dの演算処理量は、予測次数と比例関係があり、線形予測合成部21dの演算処理量は、復号化処理の所要時間に比例すると近似できるので、線形予測次数をpとするとf(p)=α×p〔f(p)は復号化処理の所要時間,αは比例定数〕の関数が近似できる。
なお、これらの変形例の場合も、上述のように線形予測次数と所要時間との対応がとれれば、その他の処理は上記実施例1で説明したのと同様である。
さらに、所要時間算出部12eが、所要時間の代わりに演算処理量を算出し、所要時間記憶部12bに所要時間の代わりに演算処理量を記憶してもよい。そして、この場合、余裕時間算出部12cが、式(1)の余裕時間の代わりに、上記「現フレームと過去Nフレームとによって構成される時間区間(第2区間)」で復号化装置20が処理可能な復号化演算量と、上記「過去Nフレームによって構成される時間区間(第1区間)」において入力信号を実際に符号化処理して得られた符号を復号化装置20で復号化するために必要な演算処理量と、の差分を求め、この差分に基づき、現フレームでの最大次数を算出してもよい。具体的には、例えば、復号化所要時間テーブル記憶部12aに、線形予測次数(「パラメータ」に相当)と、復号信号生成処理部21における復号化処理演算量(「第5指標値」に相当)との対応を示すテーブル、又は、線形予測次数(「パラメータ」に相当)と、復号信号生成処理部21における復号化処理演算量(「第5指標値」に相当)との対応を近似する関数を格納しておき、上記の差分と上記テーブル、又は、上記差分と上記関数とを用い、現フレームでの最大次数を算出してもよい。
またさらに、所要時間算出部12eを省略し、所要時間記憶部12bに所要時間の代わりに最適次数そのものを記憶してもよい。そして、この場合、余裕時間算出部12cが、式(1)の余裕時間の代わりに、上記「第2区間」の各フレームで復号化装置20が復号化処理可能な符号(好ましくは、復号化装置20の復号化演算量が最大となる符号)に対応する、フレーム毎の線形予測次数の当該「第2区間」での総和と、上記「第1区間」の各フレームにおいて入力信号を実際に符号化処理した際の線形予測次数の当該「第1区間」での総和と、の差分を求め、この差分に基づき、現フレームでの最大次数を算出してもよい。
またさらに、符号化装置10での演算処理量に余裕がある場合は、符号化装置10内で復号化処理を実際に行って、線形予測次数毎の復号化の所要時間や所要演算処理量を求めてもよい。
また、step2では、「余裕時間」を検索キーとして、復号化所要時間テーブル(例えば図4)を検索し、当該「余裕時間」以下の長さの「復号信号生成処理部21における
復号化処理の所要時間(第5指標値)」のうち最大のものに関連付けられた「線形予測次数」を、その現フレームの最大次数Pmaxとして求めた。しかし、当該「余裕時間」以下の長さの「復号信号生成処理部21における
復号化処理の所要時間(第5指標値)」のうち最大ではないものに関連付けられた「線形予測次数」を、その現フレームの最大次数Pmaxとしても、ある程度の符号化演算能力の有効利用が可能である。
また、step3では、各次における実際の符号量を求めて最適次数の探索を行うこととした。しかし、各次の符号量を推定する技術を用いて推定符号量を算出し、それによって最適次数を探索してもよい。
また、上記の説明では、step1によって、第1指標値と第2指標値との差分を求め、この差分に基づき、step2によって、第2区間で入力信号を実際に符号化処理して得た全符号を復号化装置20で復号化するための演算処理量が、第2区間全体での復号化装置20の復号化演算処理能力以下となるように、現フレームでのパラメータの許容範囲を抽出した。しかし、本発明はこれに限定されない。例えば、現フレームのパラメータ毎に、復号化装置20が処理可能な復号化処理の演算処理量に対応する指標値と第2指標値との和を求め、その和が第1指標値以下となるようにパラメータの許容範囲を求めてもよい。また、例えば、現フレームのパラメータ毎に、第1指標値と現フレームのパラメータ復号化装置が処理可能な復号化処理の演算処理量に対応する指標値との差分を求め、その差分が第2指標値以上となるようパラメータの許容範囲を求める処理を行ってもよい。
また、上述の各種の処理は、記載に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されてもよく、その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能であることはいうまでもない。
<実施例2>
実施例1では、「符号化処理を特定するパラメータ」が「線形予測次数」である場合を例にとって説明した。すなわち、実施例1は、複数フレーム分の復号化演算処理を考慮してフレーム毎の線形予測の最大次数を制御し、各フレームの復号処理にかかる時間を調整することにより、復号化装置における再生処理時のリアルタイム性を確保しつつ、復号化装置の復号化演算能力を有効活用するものであった。
これに対し、実施例2では、「符号化処理を特定するパラメータ」が「線形予測残差を符号化するためのアルゴリズムと線形予測次数との組合せ」である場合を例にとって説明する。すなわち、実施例2では、線形予測分析部と線形予測係数符号化部と線形予測残差算出部とにおける線形予測次数と、線形予測残差を符号化する予測残差符号化部のアルゴリズムと、の組合せの選択範囲をフレーム毎に制御することにより、各フレームの復号処理にかかる時間を調整し、復号化装置における再生処理のリアルタイム性と、復号化演算能力の有効活用との両立を図る例を説明する。
図8に本実施例の符号化装置110の構成図を、図10に本実施例の符号化装置110が出力した出力符号を復号化して出力信号を得る復号化装置120の構成図を示す。
[復号化装置]
まず、図10に示した復号化装置120について説明する。
本実施例の復号化装置120は、符号分離部121、復号処理選択部122、3つのスイッチ123a〜123c、4つの復号化処理部125〜128及び復号信号蓄積出力部129を有する。各復号化処理部125〜128は、それぞれ、線形予測係数復号部125a〜128a,予測残差復号化部125b〜128b及び線形予測合成部125c〜128cを有し、異なる線形予測次数の復号化および線形予測合成、異なる予測残差復号化を行う。例えば、復号化処理部125は、線形予測次数が5次であり、予測残差復号化がRice符号化に対応する復号化を行い、復号化処理部126は、線形予測次数が10次であり、予測残差復号化がRice符号化と長期予測(LTP)符号化を組み合わせた符号に対応する復号化を行い、復号化処理部127は、線形予測次数が256次であり、予測残差復号化はブロック・ギルバート・ムーア(BGM)符号化に対応する復号化を行い、復号化処理部128は、線形予測次数が512次であり、予測残差復号化はブロック・ギルバート・ムーア(BGM)符号化と長期予測(LTP)符号化を組み合わせた符号に対応する復号化を行う。
符号分離部121は、入力された符号を、選択符号と線形予測係数符号と予測残差符号とに分離し、選択符号を復号処理選択部122に、線形予測係数符号をスイッチ123aに、予測残差符号をスイッチ123bに、それぞれ送る。なお、「選択符号」とは、符号化装置110でフレーム毎に決定された「線形予測残差を符号化するためのアルゴリズムと線形予測次数との組合せ」を示す情報である。
復号処理選択部122は、送られた選択符号が示す「線形予測残差を符号化するためのアルゴリズムと線形予測次数との組合せ」に対応する復号化処理部125〜128を1つ特定し、特定した復号化処理部125〜128を示す選択情報をスイッチ123a〜123cに送る。スイッチ123aは、符号分離部121から送られた線形予測係数符号を、選択情報によって特定される復号化処理部125〜128の線形予測係数復号部125a〜128aに送る。また、スイッチ123bは、符号分離部121から送られた予測残差符号を、選択情報によって特定される復号化処理部125〜128の予測残差復号化部125b〜128bに送る。線形予測係数符号及び予測残差符号が送られた復号化処理部125〜128は、入力された線形予測係数符号と予測残差符号を用いて復号信号を生成する。この際、線形予測係数復号部125a〜128a,予測残差復号化部125b〜128b,線形予測合成部125c〜128cが行う処理は、線形予測次数及び残差復号化方法が上記の通り復号化処理部125〜128に応じて相違する点以外は、図1(b)及び図16(b)の復号化装置20,520と同様である。
復号化処理部125〜128で生成された復号信号は、スイッチ123cに送られる。スイッチ123cは、復号処理選択部122から送られた選択情報によって特定される復号化処理部125〜128からの復号信号の入力を受け付け、当該復号信号を復号信号蓄積出力部129に送る。復号信号蓄積出力部129は、図1(b)の復号信号蓄積出力部22と同じ処理を行う。
[符号化装置]
次に、図8の符号化装置110について説明する。
図8に示すように、符号化装置110は、スイッチ111、符号生成処理決定制御部112、符号決定部113、制御部114及び4つの符号生成処理部115〜118を有する。図8の符号化装置110の図1(a)の符号化装置10との相違点は、符号化装置110が、最大次数決定制御部12の代わりに符号生成処理決定制御部112を有すること、及び、4つの符号生成処理部115〜118を有することである。
ここで、符号生成処理決定制御部112は、復号化所要時間テーブル記憶部112a、所要時間記憶部112b、余裕時間算出部112c、選択範囲決定部112d及び所要時間算出部112eから構成される。この構成により、フレーム毎に、どの符号生成処理部115〜118を選択可能であるかが決定される。なお、後述のように、符号生成処理部115〜118毎に、符号化処理方式(本実施例では、線形予測分析部と線形予測係数符号化部と線形予測残差算出部とにおける線形予測次数と、線形予測残差を符号化する予測残差符号化部のアルゴリズムと、の組合せ)が相違する。よって、符号生成処理部115〜118の選択範囲を決定することは、符号化処理方式の許容範囲を決定することに相当する。なお、符号生成処理部115〜118による符号化処理方式は、それぞれ、復号化装置120の復号化処理部125〜128の復号化処理方式に対応する。そして、符号生成処理部115〜118と復号化処理部125〜128との対応関係は、図示していないテーブルやプログラムの記述等により、制御部114が把握可能であるものとする。
また、符号生成処理部115〜118は、それぞれ、線形予測分析部115a〜118a、線形予測係数符号化部115b〜118b、線形予測誤差算出部115c〜118c及び予測残差符号化部115d〜118dを有しており、それぞれの符号化方式によって符号化処理を実行する。
図11に本実施例の符号化処理のフローを示す。なお、図11は1つのフレームの符号化処理のみを示している。実際は、図11と同様な処理が各フレームについて順次実行される。
前処理:前処理として、復号化所要時間テーブル記憶部112aに、復号化装置120の復号化処理部を示す情報(対応する符号化処理方式を示す情報に相当する)
と、各復号化処理部での復号化処理の所要時間と、を対応付けた復号化所要時間テーブルを予め格納しておく。この復号化所要時間テーブルの一例を図12に示す。図12の例では、復号化処理部125〜128を示す情報と、各復号化処理部125〜128での復号化処理の所要時間5〜80msとが対応付けられている。
step301:符号化処理を行う場合、まず、符号化装置110の符号生成処理決定制御部112の余裕時間算出部112cが、現フレームと過去Nフレームとの合計時間(N+1)×T(「第1指標値」に相当)から、所要時間記憶部12bに記憶されたN個前のフレーム(n=−Nのフレーム)から直前のフレーム(n=−1のフレーム)までの所要時間τ(n)(「第3指標値」に相当)の和(「第2指標値」に相当)を減算したもの(実施例1の式(1)参照)を、現フレーム(n=0)の余裕時間(「差分」に相当)として算出する。余裕時間算出部112cによって算出された上記余裕時間の情報は、選択範囲決定部112dに送られる。また、制御部114は、次に以下のstep302の実行がされるよう制御する。
step302:選択範囲決定部112dが、余裕時間算出部112cによって算出された上記「余裕時間」を検索キーとして、復号化所要時間テーブル記憶部112aに記憶された復号化所要時間テーブル(例えば図12)を検索し、当該「余裕時間」以下の長さの「復号化処理部での復号化処理の所要時間(第5指標値)」に関連付けられた全ての「復号化処理部を示す情報」を抽出して、制御部114に出力する。なお、ここで抽出された「復号化処理部を示す情報」に対応する線形予測残差を符号化するためのアルゴリズムと線形予測次数との組合せの範囲が「パラメータの許容範囲」に相当する。例えば、復号化所要時間テーブルが図12に示すものであり、「余裕時間」が50msであれば、復号化処理部125〜127を示す情報が、余裕時間が20msであれば、復号化処理部125,126を示す情報が、それぞれ抽出され、制御部114に出力される。
step303:制御部114は、選択範囲決定部112dから送られた情報によって特定される復号化処理部125〜128に対応する符号化処理を行う符号生成処理部115〜118に入力信号が入力されるよう、スイッチ111を制御する。例えば、選択範囲決定部112dから送られた情報によって復号化処理部125〜127が特定されるのであれば、入力信号が符号生成処理部115〜117の全てに入力されるようスイッチ111が制御され、復号化処理部125,126が特定されるのであれば、入力信号が符号生成処理部115,116の全てに入力されるようスイッチ111が制御される。
入力信号が入力された各符号生成処理部115〜118は、それぞれの符号化方式によって線形予測係数符号と予測残差符号とを生成する。すなわち、符号生成処理部115は、線形予測次数が5次であり、予測残差符号化方式がRice符号化である符号化処理を行い、符号生成処理部116は、線形予測次数が10次であり、予測残差符号化方式が長期予測(LTP)符号化を行った後にRice符号化を行う方式である符号化処理を行い、符号生成処理部117は、線形予測次数が256次であり、予測残差符号化方式がブロック・ギルバート・ムーア(BGM)符号化である符号化処理を行い、符号生成処理部118は線形予測次数が512次であり、予測残差符号化方式が長期予測(LTP)符号化を行った後にブロック・ギルバート・ムーア(BGM)符号化を行う方式である符号化処理を行う。ここで、予測残差符号化部116dにおける、長期予測(LTP)を行った後にRice符号化を行う予測残差符号化方式による予測残差符号の生成は、例えば、図9に示す詳細構成で行われる。予測残差符号化部116dは、長期予測分析部116daと長期予測係数符号化部116dbと長期予測残差算出部116dcと長期予測残差符号化部116ddとにより構成される。長期予測分析部116daは、入力された予測残差信号の長期予測分析を行ない、長期予測遅延値と長期予測ゲインとを求める。長期予測係数符号化部116dbは、長期予測分析部116daで求められた長期予測遅延値と長期予測ゲインとを符号化して長期予測係数符号と量子化済長期予測遅延値と量子化済長期予測ゲインとを求める。長期予測残差算出部116dcは、入力された予測残差信号と長期予測係数符号化部116dbで求められた量子化済長期予測遅延値と量子化済長期予測ゲインとから予測残差信号の長期予測を行った長期予測残差信号を求める。長期予測残差符号化部116ddは、当該長期予測残差信号をRice符号化して長期予測残差符号を求める。長期予測係数符号化部116dbで求められた長期予測係数符号と長期予測残差符号化部116ddで求められた長期予測残差符号とを合わせたものが予測残差符号として予測残差符号化部116dから出力される。予測残差符号化部118dにおける、長期予測(LTP)を行った後にブロック・ギルバート・ムーア(BGM)符号化を行う予測残差符号化方式による予測残差符号の生成は、長期予測残差符号化部116dbにおける符号化方法がRice符号化ではなくブロック・ギルバート・ムーア(BGM)符号化となる以外は上記の予測残差符号化部116dと同様の構成で行われる。なお、符号を生成する処理は、長期予測(LTP)を伴う予測残差符号化部の処理が上記の通りである点、及び、符号生成処理部に応じて符号化方式が相違する点を除き、従来法および実施例1と同様であるので詳細な説明は省略する。また、長期予測(LTP)やRice符号化、ブロック・ギルバート・ムーア(BGM)符号化のそれぞれは周知技術であるので、詳細な説明は省略する。
符号決定部113は、制御部114の制御のもと、入力信号が入力された符号生成処理部115〜118のそれぞれ生成された線形予測係数符号と予測残差符号との組のうち、合計符号量が最小となる組を選択し、選択した組に対応する選択符号と、選択した組の線形予測係数符号と予測残差符号とを出力符号として出力する。また、符号決定部113は、選択した組に対応する符号生成処理部を示す情報を、制御部114に送り、制御部114は、送られた情報によって示される符号生成処理部に対応する復号化処理部を示す情報を所要時間算出部112eに送る。その後、制御部114は、次に以下のstep304の実行がされるよう制御する。
step304:step304では、所要時間算出部112eが、復号化所要時間テーブル記憶部112aに記憶された復号化所要時間テーブル(例えば図12)を参照し、制御部114から入力された「復号化処理部を示す情報」に対応付けられている「復号化処理部での復号化処理の所要時間」を、現フレームの所要時間τ(0)(「第4指標値」に相当)として抽出し、所要時間記憶部112bに格納する。これにより、所要時間記憶部112bの内容が更新される。
ここで、所要時間記憶部112bにはτ(0)からτ(−(N−1))までが記憶されていればよいので、τ(−N)を所要時間記憶部112bから削除してもよい。また、step304の終了後、新たなフレームを現フレームとしてstep301以降の処理を行う場合、制御部114は、所要時間記憶部112bに格納されたフレームnに対応する各所要時間τ(n)を、フレームn−1に対応する各所要時間τ(n−1)に置き換える。
<実施例2の変形例>
なお、本発明は、上記の実施例2に限定されるものではない。
例えば、上記の実施例2では、符号化装置110内に4つの符号生成処理部115〜118を置き、復号化装置120内に4つの復号化処理部125〜128を置く構成とした。しかし、符号生成処理部115〜118又は復号化処理部125〜128で共用できる処理部がある場合には、そのような処理部を符号生成処理部115〜118又は復号化処理部125〜128で共用してもよい。
以下、このように処理部を共用する変形例について説明する。
図13は、当該変形例の符号化装置210の構成例を示し、図14は、当該変形例の復号化装置220の構成例を示し、図15は、当該変形例の復号化所要時間テーブルの構成例を示す。なお、以下では、上述した実施例2との相違点を中心に説明する。
[実施例2の変形例の符号化装置]
図13に例示するように、符号化装置210は、符号生成処理部211、符号生成処理決定制御部212、符号決定部213及び制御部214を有する。また、符号生成処理決定制御部212は、復号化所要時間テーブル記憶部212a、所要時間記憶部212b、余裕時間算出部212c、選択範囲決定部212d及び所要時間算出部212eを有している。また、符号生成処理部211は、線形予測分析部211a、線形予測係数符号化部211b、線形予測残差算出部211c、スイッチ211d及び予測残差符号化部211e〜211hを有している。
上述の実施例2と同様、符号化装置210の場合も、予め復号化所要時間テーブル記憶部112aに復号化所要時間テーブルを格納しておく。図15に例示するように、当該変形例の復号化所要時間テーブルは、復号化処理を識別するための情報と、対応する符号化処理を特定するパラメータと、復号化処理に要する所要時間(「第5指標値」に相当)とを対応付けたテーブルである。なお、図15の例の場合、符号化処理を特定するパラメータは、線形予測次数、及び、残差符号化方式を識別する情報である。
符号化処理を行う場合、まず、符号化装置210の符号生成処理決定制御部212の余裕時間算出部212cが、実施例1,2と同様に、現フレーム(n=0)の余裕時間(「差分」に相当)として算出する。算出された上記余裕時間の情報は、選択範囲決定部212dに送られる。
次に、選択範囲決定部212dが、余裕時間算出部112cによって算出された上記「余裕時間」を検索キーとして、復号化所要時間テーブル記憶部212aに記憶された復号化所要時間テーブル(図15)を検索し、当該「余裕時間」以下の長さの「復号化処理部での復号化処理の所要時間(第5指標値)」に関連付けられた全ての「符号化パラメータ」を抽出して、制御部214に出力する。なお、ここで抽出された「符号化パラメータ
」の範囲が「パラメータの許容範囲」に相当する。
次に、制御部214は、選択範囲決定部212dから送られた各符号化パラメータのうち線形予測次数を、線形予測分析部211a,線形予測係数符号化部211b及び線形予測残差算出部211cに送る。線形予測分析部211a,線形予測係数符号化部211b及び線形予測残差算出部211cは、送られた各線形予測次数でそれぞれの処理を行い、それぞれの線形予測次数に対応する線形予測係数符号と予測残差信号とを生成する。
また、制御部214は、選択範囲決定部212dから送られた各符号化パラメータの残差符号化方式を識別する情報を用い、線形予測残差算出部211cで生成された各符号化パラメータに対応するそれぞれの予測残差信号が、それぞれの符号化パラメータに対応する残差符号化方式の符号化を行う予測残差符号化部211e〜211hの何れかに入力されるよう、スイッチ211dを制御する。これにより、当該予測残差信号は、各符号化パラメータの残差符号化方式により符号化される。例えば、符号化パラメータが具備する線形予測次数が5次であり、残差符号化方式を示す情報が「Rice符号化」であった場合、5次の線形予測による予測残差信号は予測残差符号化部211eに入力され、符号化パラメータが具備する線形予測次数が10次であり、残差符号化方式を示す情報が「長期予測(LTP)符号化を行った後にRice符号化を行う符号化」であった場合、10次の線形予測による予測残差信号は予測残差符号化部211fに、符号化パラメータが具備する線形予測次数が256次であり、残差符号化方式を示す情報が「ブロック・ギルバート・ムーア(BGM)符号化」であった場合、256次の線形予測による予測残差信号は予測残差符号化部211gに、符号化パラメータが具備する線形予測次数が512次であり、残差符号化方式を示す情報が「長期予測(LTP)符号化を行った後にブロック・ギルバート・ムーア(BGM)符号化を行う符号化」であった場合、512次の線形予測による予測残差信号は予測残差符号化部211hに入力される。
予測残差信号が入力された各予測残差符号化部211e〜211hは、符号化パラメータに対応する方法で予測残差符号を生成する。すなわち、予測残差符号化部211eはRice符号化、予測残差符号化部211fは長期予測(LTP)符号化を行った後にRice符号化を行う符号化、予測残差符号化部211gはブロック・ギルバート・ムーア(BGM)符号化、予測残差符号化部211hは長期予測(LTP)符号化を行った後にブロック・ギルバート・ムーア(BGM)符号化を行う符号化、で予測残差信号を符号化して予測残差符号を出力する。
符号決定部213は、線形予測係数符号化部211bで生成された線形予測係数符号と予測残差符号化部211e〜211hの何れかで生成された予測残差符号との組のうち、合計符号量が最小となる予測残差符号を選択する。そして、選択した予測残差符号に対応する符号化パラメータ(線形予測次数及び残差符号化方式を識別する情報)を制御部214から受け取り、これを選択符号とする。そして、当該選択符号と、線形予測係数符号と、選択した予測残差符号とを出力符号として出力する。その後、実施例1,2と同様に、所要時間算出部212eが現フレームの所要時間τ(0)を計算し、これによって所要時間記憶部212bの内容を更新する。
[実施例2の変形例の復号化装置]
図14に示すように、この変形例の復号化装置220は、符号分離部221、復号処理選択部222、2つのスイッチ223,224、4つの予測残差復号化部225a〜225d、線形予測係数復号部226、線形予測合成部227及び復号信号蓄積出力部229を有している。ここで、4つの予測残差復号化部225a〜225dは、それぞれ異なる予測残差復号化が行われる。例えば、予測残差復号化部225aはRice符号化に対応する復号化、予測残差復号化部225bは長期予測(LTP)符号化を行ったにRice符号化を行う符号化に対応する復号化、予測残差復号化部225cはブロック・ギルパート・ムーア(BGM)符号化に対応する復号化、予測残差復号化部225dは長期予測(LTP)符号化を行った後にブロック・ギルバート・ムーア(BGM)符号化を行う符号化に対応する復号化を行う。
符号分離部221は、入力された符号を、選択符号と線形予測係数符号と予測残差符号とに分離し、選択符号を復号処理選択部222に、線形予測係数符号をスイッチ223,226に、予測残差符号を線形予測係数復号部226に、それぞれ送る。
復号処理選択部222は、選択符号が示す残差符号化方式に対応する復号化処理を行う予測残差復号化部225a〜225dに予測残差符号を入力させ、予測残差符号を復号化した予測残差信号が線形予測合成部227に伝えられるよう、スイッチ223,224を動作させる。また、選択符号が含む線形予測次数を線形予測係数復号部226と線形予測合成部227に設定する。
そして、選択された何れかの予測残差復号化部225a〜225dが、予測残差符号を復号して予測残差信号を線形予測合成部227に出力する。また、線形予測係数復号部226が、入力された線形予測係数符号を復号して、復号処理選択部222に指定された線形予測次数の線形予測係数を得て、線形予測合成部227に出力する。さらに、線形予測合成部227は、入力された線形予測係数と予測残差信号とから、復号処理選択部222から指定された次数の線形予測合成を行って、復号信号を生成し、復号信号蓄積出力部に出力する。そして、復号信号蓄積出力部229が、実施例1(図1(b))や実施例2(図10)の復号信号蓄積出力部22,129と同様の処理を行う。
なお、上記の実施例2の変形例では、符号化装置210に複数の予測残差符号化部211e〜211hを設け、復号化装置220に複数の予測残差復号化部225a〜225dを設ける構成とした。しかし、さらに、複数の予測残差符号化部211e〜211hを1つの予測残差符号化部とし、予測残差復号化部225a〜225dを1つの予測残差復号化部とし、符号化パラメータを予測残差符号化部や予測残差復号化部に設定することにより、予測残差符号化部の符号化方式や予測残差復号化部の復号化方式を変更する構成であってもよい。
また、上記説明では、各次における実際の符号量を求めて最適次数の探索を行うこととした。しかし、各次の符号量を推定する技術を用いて推定符号量を算出し、それによって最適次数を探索してもよい。
また、上記の説明では、step301によって、第1指標値と第2指標値との差分を求め、この差分に基づき、step302によって、第2区間で入力信号を実際に符号化処理して得た全符号を復号化装置120で復号化するための演算処理量が、第2区間全体での復号化装置20の復号化演算処理能力以下となるように、現フレームでのパラメータの許容範囲を抽出した。しかし、本発明はこれに限定されない。例えば、現フレームのパラメータ毎に、復号化装置120が処理可能な復号化処理の演算処理量に対応する指標値と第2指標値との和を求め、その和が第1指標値以下となるようにパラメータの許容範囲を求めてもよい。また、例えば、現フレームのパラメータ毎に、第1指標値と現フレームのパラメータ復号化装置が処理可能な復号化処理の演算処理量に対応する指標値との差分を求め、その差分が第2指標値以上となるようパラメータの許容範囲を求める処理を行ってもよい。
また、上述の各種の処理は、記載に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されてもよく、その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能であることはいうまでもない。
<プログラム・記録媒体>
上述した各装置は、コンピュータによって実現できる。この場合、各装置が有すべき機能の処理内容はプログラムによって記述される。そして、このプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。
この処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、例えば、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等どのようなものでもよいが、具体的には、例えば、磁気記録装置として、ハードディスク装置、フレキシブルディスク、磁気テープ等を、光ディスクとして、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD−RAM(Random Access Memory)、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、CD−R(Recordable)/RW(ReWritable)等を、光磁気記録媒体として、MO(Magneto-Optical disc)等を、半導体メモリとしてEEP−ROM(Electronically Erasable and Programmable-Read Only Memory)等を用いることができる。
また、このプログラムの流通は、例えば、そのプログラムを記録したDVD、CD−ROM等の可搬型記録媒体を販売、譲渡、貸与等することによって行う。さらに、このプログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することにより、このプログラムを流通させる構成としてもよい。
このようなプログラムを実行するコンピュータは、例えば、まず、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、一旦、自己の記憶装置に格納する。そして、処理の実行時、このコンピュータは、自己の記録媒体に格納されたプログラムを読み取り、読み取ったプログラムに従った処理を実行する。また、このプログラムの別の実行形態として、コンピュータが可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することとしてもよく、さらに、このコンピュータにサーバコンピュータからプログラムが転送されるたびに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することとしてもよい。なお、本形態におけるプログラムには、電子計算機による処理の用に供する情報であってプログラムに準ずるもの(コンピュータに対する直接の指令ではないがコンピュータの処理を規定する性質を有するデータ等)を含むものとする。
また、各処理内容の少なくとも一部をハードウェア的に実現することとしてもよい。
本発明の産業上の利用分野としては、例えば、圧縮符号化された音響信号データや映像信号データのストリーム情報を、携帯電話やポータブル再生機器でリアルタイム再生する分野等を例示できる。
図1(a)は、実施例1の符号化装置の構成図であり、図1(b)は、実施例1の復号化装置の構成図である。 図2は、実施例1の符号化処理のフローを示す図である。 図3は、図2のステップS3(最適次数の決定と符号決定処理)の詳細フローを示す図である。 図4は、実施例1における復号化所要時間テーブルの一例である。 図5は、実施例1の符号化装置で、許容範囲の最大次数を決定するときの例を説明するための図である。 図6は、実施例1の符号化装置で、許容範囲の最大次数を決定するときの例を説明するための図である。 図7(a)(b)は、それぞれ、従来法及び本実施例によるフレーム毎の復号化演算処理量を示した図である。 図8は、実施例2の符号化装置の構成図である。 図9は、長期予測(LTP)を行った後にRice符号化を行う予測残差符号化部の構成を例示した図である。 図10は、実施例2の復号化装置の構成図である。 図11は、実施例2の符号化処理のフローを示した図である。 図12は、実施例2の復号化所要時間テーブルの一例を示した図である。 図13は、実施例2の変形例における符号化装置の構成例を示した図である。 図14は、実施例2の変形例における復号化装置の構成例を示した図である。 図15は、実施例2の変形例における復号化所要時間テーブルの構成例を示した図である。 図16(a)は、従来の符号化装置の一例を示した図である。図16(b)は、従来の復号化装置の一例を示した図である。 図17は、従来の符号化装置が行う処理フローの一例を示した図である。
符号の説明
10,110,210 符号化装置
20,120,220 復号化装置

Claims (19)

  1. 所定の時間区間であるフレーム毎に、対向させる復号化装置で復号可能な範囲内で、符号化処理を特定する1種類以上のパラメータを選択可能な符号化装置であって、
    現フレームの上記パラメータの選択可能な範囲(以下、「許容範囲」と呼ぶ)を、当該許容範囲における復号化処理の最大の演算処理量が、現フレームとその直前の時間区間である第1区間とからなる第2区間で上記復号化装置が処理可能な復号化処理の演算処理量に対応する第1指標値と、第1区間において入力信号を実際に符号化処理して得られた符号を復号化装置で復号化するために必要な演算処理量に対応する第2指標値と、の差分により特定される上記復号化装置における現フレームの復号化処理の演算処理量の最大値以下となるように、求める許容範囲抽出制御部を有することを特徴とする符号化装置。
  2. 請求項1に記載の符号化装置であって、
    上記許容範囲抽出制御部は、
    上記第1指標値と上記第2指標値との差分を求める余裕値算出部と、
    上記第2区間で入力信号を実際に符号化処理して得た全符号を上記復号化装置で復号化するための演算処理量が、上記第2区間全体での上記復号化装置の復号化演算処理能力以下となるように、上記差分に基づき、上記現フレームでの上記パラメータの許容範囲を抽出する許容範囲抽出部と、
    を有することを特徴とする符号化装置。
  3. 請求項1に記載の符号化装置であって、
    上記復号化装置は、
    各フレームの上記符号を復号化して得た復号信号を順次蓄積しつつ、所定数フレーム分の復号信号を蓄積した後にのみ、蓄積した復号信号を古いフレームから順に出力する符号信号蓄積出力部を有し、
    上記第1区間の長さは、
    1フレーム以上であり、かつ、上記所定数フレーム分の時間区間の長さ以下である、
    ことを特徴とする符号化装置。
  4. 請求項3に記載の符号化装置であって、
    上記第1区間の長さは、
    上記所定数フレーム分の時間区間の長さと同一である、
    ことを特徴とする符号化装置。
  5. 請求項1に記載の符号化装置であって、
    上記入力信号を実際に符号化処理して得られた符号を上記復号化装置で復号化するために必要なフレーム毎の演算処理量に対応する第3指標値を記憶する第1記憶部と、
    上記パラメータの許容範囲から選択されたパラメータで特定される符号化処理によって上記現フレームの上記入力信号を符号化した符号を、上記復号化装置で復号化するために必要な演算処理量に対応する第4指標値を算出する所要値算出部とを、さらに有し、
    上記第2指標値は、
    上記第1区間に属する各フレームの上記第3指標値の総和であり、
    上記第1記憶部に格納された上記第3指標値は、
    上記所要値算出部が算出した上記第4指標値によって更新される、
    ことを特徴とする符号化装置。
  6. 請求項1に記載の符号化装置であって、
    複数の上記パラメータと、当該各パラメータでそれぞれ特定される符号化処理によって上記入力信号を符号化した場合に得られる符号を復号化装置で復号化するために必要な演算処理量に対応する第5指標値と、を関連付けたテーブルを記憶する第2記憶部を、さらに有し、
    上記許容範囲抽出部は、
    上記差分を検索キーとして上記テーブルを検索し、上記差分以下となる上記第5指標値の少なくとも一部に関連付けられた上記パラメータからなる範囲を、上記現フレームでの上記パラメータの許容範囲として抽出する、
    ことを特徴とする符号化装置。
  7. 請求項1に記載の符号化装置であって、
    上記パラメータと、当該パラメータでそれぞれ特定される符号化処理によって上記入力信号を符号化した場合に得られる符号を復号化装置で復号化するために必要な演算処理量に対応する第5指標値と、の対応を示す関数を記憶する第2記憶部を、さらに有し、
    上記許容範囲抽出部は、
    上記差分と上記関数とを用い、上記差分以下となる上記第5指標値の少なくとも一部に対応する上記パラメータからなる範囲を、上記現フレームでの上記パラメータの許容範囲として抽出する、
    ことを特徴とする符号化装置。
  8. 請求項1,3,4の何れかに記載の符号化装置であって、
    上記第1指標値は、
    上記第2区間で上記復号化装置が処理可能な復号化演算量の最大値に対応する値である、
    ことを特徴とする符号化装置。
  9. 請求項1,5から8の何れかに記載の符号化装置であって、
    上記の各指標値は、
    いずれも演算処理の命令数であるか、又は、いずれも演算処理時間である、
    ことを特徴とする符号化装置。
  10. 請求項1,5から8の何れかに記載の符号化装置であって、
    上記パラメータの1つは、
    線形予測次数であるか、又は、線形予測残差の符号化処理方式を示す情報である、
    ことを特徴とする符号化装置。
  11. 請求項1に記載の符号化装置であって、
    上記パラメータの1つは、
    線形予測次数であり、
    上記第1指標値は、
    上記第2区間の各フレームで上記復号化装置が復号化処理可能な符号に対応する、フレーム毎の線形予測次数の上記第2区間での総和であり、
    上記第2指標値は、
    上記第1区間の各フレームにおいて入力信号を実際に符号化処理した際の線形予測次数の上記第1区間での総和である、
    ことを特徴とする符号化装置。
  12. 請求項11に記載の符号化装置であって、
    上記第1指標値は、
    上記第2区間の各フレームでの上記復号化装置の復号化演算量が最大となる符号に対応する、フレーム毎の線形予測次数の上記第2区間での総和である、
    ことを特徴とする符号化装置。
  13. 所定の時間区間であるフレーム毎に、対向させる復号化装置で復号可能な範囲内で、符号化処理を特定する1種類以上のパラメータを選択可能な符号化方法であって、
    現フレームの上記パラメータの選択可能な範囲(以下、「許容範囲」と呼ぶ)を、当該許容範囲における復号化処理の最大の演算処理量が、現フレームとその直前の時間区間である第1区間とからなる第2区間で上記復号化装置が処理可能な復号化処理の演算処理量に対応する第1指標値と、第1区間において入力信号を実際に符号化処理して得られた符号を復号化装置で復号化するために必要な演算処理量に対応する第2指標値と、の差分により特定される上記復号化装置における現フレームの復号化処理の演算処理量の最大値以下となるように、求める許容範囲抽出制御過程を有することを特徴とする符号化方法。
  14. 請求項13に記載の符号化方法であって、
    上記許容範囲抽出制御過程は、
    余裕値算出が、上記第1指標値と上記第2指標値との差分を求める過程と、
    上記第2区間で入力信号を実際に符号化処理して得た全符号を上記復号化装置で復号化するための演算処理量が、上記第2区間全体での上記復号化装置の復号化演算処理能力以下となるように、許容範囲抽出部が、上記差分に基づき、上記現フレームでの上記パラメータの許容範囲を抽出する過程と、
    を有することを特徴とする符号化方法。
  15. 請求項13に記載の符号化方法であって、
    上記の各指標値は、
    いずれも演算処理の命令数であるか、又は、いずれも演算処理時間である、
    ことを特徴とする符号化方法。
  16. 請求項13記載の符号化方法であって、
    上記パラメータの1つは、
    線形予測の次数であるか、又は、線形予測残差の符号化処理方式を示す情報である、
    ことを特徴とする符号化方法。
  17. 請求項13に記載の符号化方法であって、
    上記パラメータの1つは、
    線形予測次数であり、
    上記第1指標値は、
    上記第2区間の各フレームで上記復号化装置が復号化処理可能な符号に対応する、フレーム毎の線形予測次数の上記第2区間での総和であり、
    上記第2指標値は、
    上記第1区間の各フレームにおいて入力信号を実際に符号化処理した際の線形予測次数の上記第1区間での総和である、
    ことを特徴とする符号化方法。
  18. 請求項1から12の何れかに記載の符号化装置としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
  19. 請求項18に記載のプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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