JP2008026460A - 符号化装置、それらの方法、プログラム及び記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】現フレームの符号化処理を特定するパラメータの許容範囲を、その許容範囲における最大の演算処理量が、符号化処理を行う現フレームとその直前の時間区間である第1区間とからなる第2区間で復号化装置が処理可能な復号化演算量に対応する第1指標値と、第1区間において入力信号を実際に符号化処理して得られた符号を復号化装置で復号化するために必要な演算処理量に対応する第2指標値と、の差分により特定される復号化装置における現フレームの復号化処理の演算処理量の最大値以下となるように、抽出する。
【選択図】図1
Description
音響信号データや映像情報データを通信路により伝送したり、情報記録媒体に記録する場合には、音響信号データや映像情報データを情報圧縮符号化により圧縮データに変換し、圧縮データを伝送したり記録する方法が、伝送効率や記録効率の点で有効である。音響信号データの圧縮方法として、MPEG−4 ALS(例えば、非特許文献1参照)やMPEG−4 AAC等がある。画像信号データの圧縮方法としては、MPEG−4 Video等がある。
非特許文献1に記載されているように、MPEG−4 ALS標準の復号化装置では、0〜1023次の範囲で、フレーム毎に異なる線形予測分析の次数を設定することが出来る。一般に、線形予測次数が高ければ予測残差を小さくすることができ、予測残差の符号量を減少させることができる。その一方、予測次数が高くなると予測係数の符号化に必要な符号量は増加する。そのため、フレーム毎の入力信号によって合計符号量が最小となる線形予測次数は異なる。そこで、MPEG−4 ALS標準の復号化装置に対応する符号化装置では、各フレームにおいて、前記の予め決められた線形予測次数の範囲内で、予測残差の符号量と線形予測係数の符号量との総和が最小になるように線形予測次数を決定できるようにしている。
step202:pが0でない場合はstep204に進み、pが0の場合はstep203に進む。
step203:入力信号をそのまま予測残差信号とし、step207に進む。
step204:符号生成処理部511の線形予測分析部511aが、1次からp次までの線形予測係数を求める。
step205:線形予測係数符号化部511bが、1次からp次までの線形予測係数を符号化した線形予測係数符号Cp(p)と、1次からp次までのそれぞれの量子化済線形予測係数を生成する。線形予測係数の符号化は、次数毎にスカラ量子化して行ってもよいし、複数の次数の線形予測係数を纏めてベクトル量子化して行ってもよい。
step207:予測残差符号化部511dが、step206またはstep203で得られた予測残差信号を符号化して予測残差符号Cr(p)を得る。
step208:符号決定部513が、step205で得られた線形予測係数符号Cp(p)とstep207で得られた予測残差符号Cp(p)との合計符号量M(p)を求める。ただし、p=0の場合は、線形予測係数符号Cp(p)は無いので、予測残差符号Cp(p)の符号量がそのまま合計符号量M(p)となる。
step210:制御部514が、pがPmaxであるかを確認し、pがPmaxででない場合はstep211に、pがPmaxである場合はstep213に進む。
step212:線形予測分析部511aが、p次の線形予測係数を求め、制御部514が、step205に戻るよう制御する。
step213:符号決定部513が、最適線形予測係数符号Cpoptと最適予測残差符号Croptとを出力符号として出力する。ただし、最適次数が0次の場合は、最適線形予測係数符号Cpoptが無いので、最適予測残差符号Croptのみが出力符号として出力される。
圧縮符号化された音響信号データや映像情報データは、携帯電話やポータブル再生機器でリアルタイムに復号しながら再生される場合がある。この場合は、音響信号データや映像情報データを圧縮符号化した圧縮データを、携帯電話やポータブル再生機器に内蔵または接続された記憶装置または記憶メディアに格納しておく。そして、それらを再生する際には、記憶装置または記憶メディアから読み出した圧縮データを、携帯電話やポータブル再生機器内の演算処理装置によって復号して音響信号データや映像情報データを得て、それらを音響・映像信号に変換して出力する。
ISO/IEC 14496-3 AMENDMENT 2: Audio Lossless Cording(ALS), new audio profiles and BSAC extensions
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、復号処理のリアルタイム性を損なうことなく、復号化装置の演算処理能力を十分利用可能な符号化技術を提供することを目的とする。
また、好ましくは、本発明の各指標値は、いずれも演算処理の命令数であるか、又は、いずれも演算処理時間である。これにより、復号化装置の演算処理能力を的確に反映したパラメータ範囲の設定が可能となる。
<実施例1>
前述のように、本発明は、所定の時間区間であるフレーム毎に、対向させる復号化装置で復号可能な範囲内で、符号化処理を特定する1種類以上のパラメータを選択可能な符号化技術において、現フレームの符号化処理を特定するパラメータの選択可能な許容範囲を、その許容範囲における復号化処理の最大の演算処理量が、現フレームとその直前の時間区間である第1区間とからなる第2区間で上記復号化装置が処理可能な復号化処理の演算処理量に対応する第1指標値と、第1区間において入力信号を実際に符号化処理して得られた符号を復号化装置で復号化するために必要な演算処理量に対応する第2指標値と、の差分により特定される上記復号化装置における現フレームの復号化処理の演算処理量の最大値以下となるように、求めることにより、各フレームにおいては復号処理の演算処理量が復号化装置の復号化演算処理能力を超えることがあっても、第2区間全体では復号化装置での復号処理の演算処理量が復号化装置の復号化演算処理能力以下となるようにするものである。しかし、実施例1では、「符号化処理を特定するパラメータ」が「線形予測次数」であり、「指標値」が「演算処理時間」である場合を例にとって説明する。また、以下で説明する各演算結果は、逐一、図示していないメモリに格納され、必要に応じて読み出されるが、以下ではその説明を省略する。
図1(a)に本実施例の符号化装置10の構成図を、図1(b)に本実施例の符号化装置10が出力した出力符号を復号化して出力信号を得る復号化装置20の構成図を示す。
まず、図1(b)の復号化装置20について説明する。
図1(b)に示すように、復号化装置20は、復号信号生成処理部21及び復号信号蓄積出力部22を有している。また、復号信号生成処理部21は、符号分離部21a、予測残差復号化部21c、線形予測係数復号部21b及び線形予測合成部21dを有している。
次に、図1(a)の符号化装置10についで説明する。
図1(a)に示すように、本実施例の符号化装置10は、符号生成処理部11、最大次数決定制御部12(「許容範囲抽出制御部」に相当)、符号決定部13及び制御部14を有している。ここで、符号生成処理部11は、線形予測分析部11a、線形予測係数符号化部11b、線形予測残差算出部11c及び予測残差符号化部11dを有している。また、最大次数決定制御部12は、復号化所要時間テーブル記憶部12a(「第2記憶部」に相当)、所要時間記憶部12b(「第1記憶部」に相当)、余裕時間算出部12c(「余裕値算出部」に相当)、最大次数決定部12d(「許容範囲抽出部」に相当)及び所要時間算出部12e(「所要値算出部」に相当)を有している。
復号化処理の所要時間/「第5指標値」に相当)と、を対応付けた復号化所要時間テーブルを、復号化所要時間テーブル記憶部12aに格納しておく。ここで、復号化所要時間テーブルの線形予測次数の範囲は、復号化装置20で復号可能な最小次数から最大次数までとする。例えば、上記のMPEG−4 ALSであれば、最小次数は0、最大次数は1023である。復号化所要時間テーブルの一例を図4に示す。
τ(n)(「第3指標値」に相当)の和(「第2指標値」に相当)を減算したもの
step2:step2では、最大次数決定部12dが、余裕時間算出部12cによって算出された上記「余裕時間」を検索キーとして、復号化所要時間テーブル記憶部12aに記憶された復号化所要時間テーブル(例えば図4)を検索し、当該「余裕時間」以下の長さの「復号信号生成処理部21における復号化処理の所要時間(第5指標値)」のうち最大のものに関連付けられた「線形予測次数」を、その現フレームの最大次数Pmaxとして求め、制御部14に出力する。なお、本実施例の場合、Pminを復号化装置20で復号可能な最小次数とした場合における、Pmin以上Pmax以下の範囲が「現フレームでのパラメータの許容範囲」に相当する。最大次数Pmaxを受け取った制御部14は、次に以下のstep3を実行するよう制御する。
step3:step3では、制御部14の制御のもと、符号生成処理部11及び符号決定部13が、Pmin以上Pmax以下の範囲からの最適次数(圧縮率が最大となる次数)の選択と、それに対応する出力符号の決定とを行う。以下、図3に沿って、この処理を説明する。
step201〜208:制御部514,符号生成処理部511,線形予測分析部511a,線形予測係数符号化部511b,線形予測残差算出部511c,予測残差符号化部511d,符号決定部513の代わりに、それぞれ、制御部14,符号生成処理部11,線形予測分析部11a,線形予測係数符号化部11b,線形予測残差算出部11c,予測残差符号化部11d,符号決定部13が処理を行う以外は、図17を用いて説明した従来の処理と同じである。また、制御部14は、step208の終了後、step209ではなく、以下のstep209’を実行するよう制御する。
なお、MPEG−4 ALSのように、規格によって許容される最大次数(MPEG−4 ALSであれば1023)が決まっている場合には、「pがPmaxであるか」ではなく、「pが、規格により許容される最大次数と、算出された最大次数Pmaxとの何れか小さいほうになったか」を確認する処理とすればよい。
step212:線形予測分析部11aが、p次の線形予測係数を求め、制御部14が、step205に戻るよう制御する。
step213’:符号決定部13が、最適線形予測係数符号Cpoptと最適予測残差符号Croptとを出力符号として出力する。ただし、最適次数が0次の場合は、最適線形予測係数符号Cpoptが無いので、最適予測残差符号Croptのみが出力符号として出力される。また、最適次数Poptを、制御部14を経由して最大次数決定制御部12に送る。
そして、制御部14は、次にstep4の処理を実行するよう制御する( <step3の詳細>の説明終わり)。
次に、MPEG−4 ALSに本実施例を適用した例を簡単化して説明する。ここでは簡単化のために、復号化処理に要する演算処理量は線形予測次数に完全に比例するものとする。また、アルゴリズムで許容される最大の線形予測次数は1023であり、復号化装置20が1フレームの時間長で復号処理可能な符号に対応する線形予測次数を512とする。すなわち、符号化処理での線形予測次数がpであった場合、復号化装置20での演算処理量はp×α命令であり、復号化装置20が1フレームの時間長で復号処理可能な演算処理量は5l2×α命令である。なお、αは比例定数である。また、復号化装置20の復号信号蓄積出力部22で最初に蓄積されるフレーム数は4とする(Q=4)。
図7(a)(b)は、それぞれ、従来法及び本実施例によるフレーム毎の復号化演算処理量を示した図である。以下、従来法と本実施例との効果の差異を、図7を用いて解説する。
従来法では、フレーム毎に許容範囲の最大次数を5l2次に固定し、符号量が最小となる次数を探索して最適次数を決定しているため、第5フレーム、第6フレームでは最適次数がそれぞれ380、512となる(図7(a))。
これに対し、本実施例の方法では、復号化装置20で蓄積しておく4フレームと現フレームとからなる直近の5フレームからなる時間区間での復号処理演算量が、当該時間区間での復号化装置の復号処理能力を超えないように、最大次数を決定する。これにより、第5フレーム、第6フレームでは最適次数がそれぞれ612、586となる(図7(b))。
このように、本実施例の符号化装置10では、復号化装置20に蓄積しておくフレーム分だけ、余剰の復号化処理リソースを有効に使うことができるため、復号化装置20での再生処理のリアルタイム性を損なうことなく、圧縮率を向上させることが可能である。
なお、本発明は、上述の実施例に限定されるものではない。
例えば、上記実施例1では、復号化所要時間テーブル記憶部12aに、線形予測次数と、復号信号生成処理部21における復号化処理の所要時間との対応を示す復号化所要時間テーブルを格納する構成であった。しかし、復号信号生成処理部21における復号化処理の所要時間の代わりに、線形予測次数毎のMIPS等の演算処理量を対応付けたテーブルを格納する構成であってもよい。この場合、復号信号生成処理部21の演算処理能力値(MIPS等の演算処理命令数等)と、復号化所要時間テーブル記憶部12aに記憶された演算処理量(MIPS等の演算処理命令数等)との演算処理を行って、復号化所要時間テーブル記憶部12aに記憶された演算処理量に対応する所要時間を計算する。例えば、復号信号生成処理部21の演算処理能力がA〔mips〕であり、復号化所要時間テーブル記憶部12aに記憶された演算処理量がB〔mips〕である場合、演算処理量B〔mips〕に対応する所要時間は、B/A〔s〕となる。
なお、これらの変形例の場合も、上述のように線形予測次数と所要時間との対応がとれれば、その他の処理は上記実施例1で説明したのと同様である。
復号化処理の所要時間(第5指標値)」のうち最大のものに関連付けられた「線形予測次数」を、その現フレームの最大次数Pmaxとして求めた。しかし、当該「余裕時間」以下の長さの「復号信号生成処理部21における
復号化処理の所要時間(第5指標値)」のうち最大ではないものに関連付けられた「線形予測次数」を、その現フレームの最大次数Pmaxとしても、ある程度の符号化演算能力の有効利用が可能である。
実施例1では、「符号化処理を特定するパラメータ」が「線形予測次数」である場合を例にとって説明した。すなわち、実施例1は、複数フレーム分の復号化演算処理を考慮してフレーム毎の線形予測の最大次数を制御し、各フレームの復号処理にかかる時間を調整することにより、復号化装置における再生処理時のリアルタイム性を確保しつつ、復号化装置の復号化演算能力を有効活用するものであった。
図8に本実施例の符号化装置110の構成図を、図10に本実施例の符号化装置110が出力した出力符号を復号化して出力信号を得る復号化装置120の構成図を示す。
まず、図10に示した復号化装置120について説明する。
本実施例の復号化装置120は、符号分離部121、復号処理選択部122、3つのスイッチ123a〜123c、4つの復号化処理部125〜128及び復号信号蓄積出力部129を有する。各復号化処理部125〜128は、それぞれ、線形予測係数復号部125a〜128a,予測残差復号化部125b〜128b及び線形予測合成部125c〜128cを有し、異なる線形予測次数の復号化および線形予測合成、異なる予測残差復号化を行う。例えば、復号化処理部125は、線形予測次数が5次であり、予測残差復号化がRice符号化に対応する復号化を行い、復号化処理部126は、線形予測次数が10次であり、予測残差復号化がRice符号化と長期予測(LTP)符号化を組み合わせた符号に対応する復号化を行い、復号化処理部127は、線形予測次数が256次であり、予測残差復号化はブロック・ギルバート・ムーア(BGM)符号化に対応する復号化を行い、復号化処理部128は、線形予測次数が512次であり、予測残差復号化はブロック・ギルバート・ムーア(BGM)符号化と長期予測(LTP)符号化を組み合わせた符号に対応する復号化を行う。
次に、図8の符号化装置110について説明する。
図8に示すように、符号化装置110は、スイッチ111、符号生成処理決定制御部112、符号決定部113、制御部114及び4つの符号生成処理部115〜118を有する。図8の符号化装置110の図1(a)の符号化装置10との相違点は、符号化装置110が、最大次数決定制御部12の代わりに符号生成処理決定制御部112を有すること、及び、4つの符号生成処理部115〜118を有することである。
前処理:前処理として、復号化所要時間テーブル記憶部112aに、復号化装置120の復号化処理部を示す情報(対応する符号化処理方式を示す情報に相当する)
と、各復号化処理部での復号化処理の所要時間と、を対応付けた復号化所要時間テーブルを予め格納しておく。この復号化所要時間テーブルの一例を図12に示す。図12の例では、復号化処理部125〜128を示す情報と、各復号化処理部125〜128での復号化処理の所要時間5〜80msとが対応付けられている。
なお、本発明は、上記の実施例2に限定されるものではない。
例えば、上記の実施例2では、符号化装置110内に4つの符号生成処理部115〜118を置き、復号化装置120内に4つの復号化処理部125〜128を置く構成とした。しかし、符号生成処理部115〜118又は復号化処理部125〜128で共用できる処理部がある場合には、そのような処理部を符号生成処理部115〜118又は復号化処理部125〜128で共用してもよい。
図13は、当該変形例の符号化装置210の構成例を示し、図14は、当該変形例の復号化装置220の構成例を示し、図15は、当該変形例の復号化所要時間テーブルの構成例を示す。なお、以下では、上述した実施例2との相違点を中心に説明する。
図13に例示するように、符号化装置210は、符号生成処理部211、符号生成処理決定制御部212、符号決定部213及び制御部214を有する。また、符号生成処理決定制御部212は、復号化所要時間テーブル記憶部212a、所要時間記憶部212b、余裕時間算出部212c、選択範囲決定部212d及び所要時間算出部212eを有している。また、符号生成処理部211は、線形予測分析部211a、線形予測係数符号化部211b、線形予測残差算出部211c、スイッチ211d及び予測残差符号化部211e〜211hを有している。
」の範囲が「パラメータの許容範囲」に相当する。
図14に示すように、この変形例の復号化装置220は、符号分離部221、復号処理選択部222、2つのスイッチ223,224、4つの予測残差復号化部225a〜225d、線形予測係数復号部226、線形予測合成部227及び復号信号蓄積出力部229を有している。ここで、4つの予測残差復号化部225a〜225dは、それぞれ異なる予測残差復号化が行われる。例えば、予測残差復号化部225aはRice符号化に対応する復号化、予測残差復号化部225bは長期予測(LTP)符号化を行ったにRice符号化を行う符号化に対応する復号化、予測残差復号化部225cはブロック・ギルパート・ムーア(BGM)符号化に対応する復号化、予測残差復号化部225dは長期予測(LTP)符号化を行った後にブロック・ギルバート・ムーア(BGM)符号化を行う符号化に対応する復号化を行う。
上述した各装置は、コンピュータによって実現できる。この場合、各装置が有すべき機能の処理内容はプログラムによって記述される。そして、このプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。
20,120,220 復号化装置
Claims (19)
- 所定の時間区間であるフレーム毎に、対向させる復号化装置で復号可能な範囲内で、符号化処理を特定する1種類以上のパラメータを選択可能な符号化装置であって、
現フレームの上記パラメータの選択可能な範囲(以下、「許容範囲」と呼ぶ)を、当該許容範囲における復号化処理の最大の演算処理量が、現フレームとその直前の時間区間である第1区間とからなる第2区間で上記復号化装置が処理可能な復号化処理の演算処理量に対応する第1指標値と、第1区間において入力信号を実際に符号化処理して得られた符号を復号化装置で復号化するために必要な演算処理量に対応する第2指標値と、の差分により特定される上記復号化装置における現フレームの復号化処理の演算処理量の最大値以下となるように、求める許容範囲抽出制御部を有することを特徴とする符号化装置。 - 請求項1に記載の符号化装置であって、
上記許容範囲抽出制御部は、
上記第1指標値と上記第2指標値との差分を求める余裕値算出部と、
上記第2区間で入力信号を実際に符号化処理して得た全符号を上記復号化装置で復号化するための演算処理量が、上記第2区間全体での上記復号化装置の復号化演算処理能力以下となるように、上記差分に基づき、上記現フレームでの上記パラメータの許容範囲を抽出する許容範囲抽出部と、
を有することを特徴とする符号化装置。 - 請求項1に記載の符号化装置であって、
上記復号化装置は、
各フレームの上記符号を復号化して得た復号信号を順次蓄積しつつ、所定数フレーム分の復号信号を蓄積した後にのみ、蓄積した復号信号を古いフレームから順に出力する符号信号蓄積出力部を有し、
上記第1区間の長さは、
1フレーム以上であり、かつ、上記所定数フレーム分の時間区間の長さ以下である、
ことを特徴とする符号化装置。 - 請求項3に記載の符号化装置であって、
上記第1区間の長さは、
上記所定数フレーム分の時間区間の長さと同一である、
ことを特徴とする符号化装置。 - 請求項1に記載の符号化装置であって、
上記入力信号を実際に符号化処理して得られた符号を上記復号化装置で復号化するために必要なフレーム毎の演算処理量に対応する第3指標値を記憶する第1記憶部と、
上記パラメータの許容範囲から選択されたパラメータで特定される符号化処理によって上記現フレームの上記入力信号を符号化した符号を、上記復号化装置で復号化するために必要な演算処理量に対応する第4指標値を算出する所要値算出部とを、さらに有し、
上記第2指標値は、
上記第1区間に属する各フレームの上記第3指標値の総和であり、
上記第1記憶部に格納された上記第3指標値は、
上記所要値算出部が算出した上記第4指標値によって更新される、
ことを特徴とする符号化装置。 - 請求項1に記載の符号化装置であって、
複数の上記パラメータと、当該各パラメータでそれぞれ特定される符号化処理によって上記入力信号を符号化した場合に得られる符号を復号化装置で復号化するために必要な演算処理量に対応する第5指標値と、を関連付けたテーブルを記憶する第2記憶部を、さらに有し、
上記許容範囲抽出部は、
上記差分を検索キーとして上記テーブルを検索し、上記差分以下となる上記第5指標値の少なくとも一部に関連付けられた上記パラメータからなる範囲を、上記現フレームでの上記パラメータの許容範囲として抽出する、
ことを特徴とする符号化装置。 - 請求項1に記載の符号化装置であって、
上記パラメータと、当該パラメータでそれぞれ特定される符号化処理によって上記入力信号を符号化した場合に得られる符号を復号化装置で復号化するために必要な演算処理量に対応する第5指標値と、の対応を示す関数を記憶する第2記憶部を、さらに有し、
上記許容範囲抽出部は、
上記差分と上記関数とを用い、上記差分以下となる上記第5指標値の少なくとも一部に対応する上記パラメータからなる範囲を、上記現フレームでの上記パラメータの許容範囲として抽出する、
ことを特徴とする符号化装置。 - 請求項1,3,4の何れかに記載の符号化装置であって、
上記第1指標値は、
上記第2区間で上記復号化装置が処理可能な復号化演算量の最大値に対応する値である、
ことを特徴とする符号化装置。 - 請求項1,5から8の何れかに記載の符号化装置であって、
上記の各指標値は、
いずれも演算処理の命令数であるか、又は、いずれも演算処理時間である、
ことを特徴とする符号化装置。 - 請求項1,5から8の何れかに記載の符号化装置であって、
上記パラメータの1つは、
線形予測次数であるか、又は、線形予測残差の符号化処理方式を示す情報である、
ことを特徴とする符号化装置。 - 請求項1に記載の符号化装置であって、
上記パラメータの1つは、
線形予測次数であり、
上記第1指標値は、
上記第2区間の各フレームで上記復号化装置が復号化処理可能な符号に対応する、フレーム毎の線形予測次数の上記第2区間での総和であり、
上記第2指標値は、
上記第1区間の各フレームにおいて入力信号を実際に符号化処理した際の線形予測次数の上記第1区間での総和である、
ことを特徴とする符号化装置。 - 請求項11に記載の符号化装置であって、
上記第1指標値は、
上記第2区間の各フレームでの上記復号化装置の復号化演算量が最大となる符号に対応する、フレーム毎の線形予測次数の上記第2区間での総和である、
ことを特徴とする符号化装置。 - 所定の時間区間であるフレーム毎に、対向させる復号化装置で復号可能な範囲内で、符号化処理を特定する1種類以上のパラメータを選択可能な符号化方法であって、
現フレームの上記パラメータの選択可能な範囲(以下、「許容範囲」と呼ぶ)を、当該許容範囲における復号化処理の最大の演算処理量が、現フレームとその直前の時間区間である第1区間とからなる第2区間で上記復号化装置が処理可能な復号化処理の演算処理量に対応する第1指標値と、第1区間において入力信号を実際に符号化処理して得られた符号を復号化装置で復号化するために必要な演算処理量に対応する第2指標値と、の差分により特定される上記復号化装置における現フレームの復号化処理の演算処理量の最大値以下となるように、求める許容範囲抽出制御過程を有することを特徴とする符号化方法。 - 請求項13に記載の符号化方法であって、
上記許容範囲抽出制御過程は、
余裕値算出が、上記第1指標値と上記第2指標値との差分を求める過程と、
上記第2区間で入力信号を実際に符号化処理して得た全符号を上記復号化装置で復号化するための演算処理量が、上記第2区間全体での上記復号化装置の復号化演算処理能力以下となるように、許容範囲抽出部が、上記差分に基づき、上記現フレームでの上記パラメータの許容範囲を抽出する過程と、
を有することを特徴とする符号化方法。 - 請求項13に記載の符号化方法であって、
上記の各指標値は、
いずれも演算処理の命令数であるか、又は、いずれも演算処理時間である、
ことを特徴とする符号化方法。 - 請求項13記載の符号化方法であって、
上記パラメータの1つは、
線形予測の次数であるか、又は、線形予測残差の符号化処理方式を示す情報である、
ことを特徴とする符号化方法。 - 請求項13に記載の符号化方法であって、
上記パラメータの1つは、
線形予測次数であり、
上記第1指標値は、
上記第2区間の各フレームで上記復号化装置が復号化処理可能な符号に対応する、フレーム毎の線形予測次数の上記第2区間での総和であり、
上記第2指標値は、
上記第1区間の各フレームにおいて入力信号を実際に符号化処理した際の線形予測次数の上記第1区間での総和である、
ことを特徴とする符号化方法。 - 請求項1から12の何れかに記載の符号化装置としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
- 請求項18に記載のプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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