JP2000308167A - 音声符号化装置 - Google Patents

音声符号化装置

Info

Publication number
JP2000308167A
JP2000308167A JP11112013A JP11201399A JP2000308167A JP 2000308167 A JP2000308167 A JP 2000308167A JP 11112013 A JP11112013 A JP 11112013A JP 11201399 A JP11201399 A JP 11201399A JP 2000308167 A JP2000308167 A JP 2000308167A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
speech
quantization
processing block
voice
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11112013A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000308167A5 (ja
Inventor
Hisashi Yajima
久 矢島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP11112013A priority Critical patent/JP2000308167A/ja
Priority to PCT/JP2000/002464 priority patent/WO2000064055A1/ja
Priority to IL14012300A priority patent/IL140123A0/xx
Priority to EP00915544A priority patent/EP1091495A4/en
Publication of JP2000308167A publication Critical patent/JP2000308167A/ja
Priority to US09/739,676 priority patent/US6484139B2/en
Publication of JP2000308167A5 publication Critical patent/JP2000308167A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10LSPEECH ANALYSIS OR SYNTHESIS; SPEECH RECOGNITION; SPEECH OR VOICE PROCESSING; SPEECH OR AUDIO CODING OR DECODING
    • G10L19/00Speech or audio signals analysis-synthesis techniques for redundancy reduction, e.g. in vocoders; Coding or decoding of speech or audio signals, using source filter models or psychoacoustic analysis
    • G10L19/04Speech or audio signals analysis-synthesis techniques for redundancy reduction, e.g. in vocoders; Coding or decoding of speech or audio signals, using source filter models or psychoacoustic analysis using predictive techniques
    • G10L19/16Vocoder architecture
    • G10L19/18Vocoders using multiple modes
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03MCODING; DECODING; CODE CONVERSION IN GENERAL
    • H03M7/00Conversion of a code where information is represented by a given sequence or number of digits to a code where the same, similar or subset of information is represented by a different sequence or number of digits
    • H03M7/30Compression; Expansion; Suppression of unnecessary data, e.g. redundancy reduction

Abstract

(57)【要約】 【課題】 非音声信号の伝送特性の改善を図り、従来型
の復号器と対向接続を可能とし、非音声信号をインチャ
ネルで伝送可能とする音声符号化装置を得る。 【解決手段】 音声の符号化に適した第1の量子化処理
ブロック105、及び非音声の符号化に適した第2の量
子化処理ブロック106を有し、入力される信号を圧縮
符号化する符号器101と、入力される信号が音声信号
か非音声信号かを識別し、判定結果を出力する音声/非
音声信号識別器102と、各々の出力を多重化し伝送路
に出力する多重化部107とを備え、符号器101は、
音声/非音声信号識別器102の判定結果に応じて、第
1の量子化処理ブロック105、または第2の量子化処
理ブロック106のいずれかを選択する選択手段10
3,104を有し、第1の量子化処理ブロック105及
び第2の量子化処理ブロック106は、同一の量子化テ
ーブル108を用いて信号を圧縮符号化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、音声のディジタル
有線通信および無線通信において用いられる音声符号化
装置に関し、特にDTMF(Dual Tone Multi-Frequenc
y)信号、PB(Push Button)信号などの、音声周波数
帯域を用いた非音声信号を伝送する事を目的とした音声
符号化装置の改良方法に関する。
【0002】
【従来の技術】企業内通信においては、通信コストの低
減が最も重要な課題である。通信トラヒックの大部分を
占める音声信号の高能率伝送を実現するため、近年、8
kbit/s CS−ACELP(Conjugate-Structure
Algebraic-Code-Excited Linear Prediction : 共役構
造代数的符号励振線形予測)音声符号化方式(ITU-T勧
告G.729準拠)に代表されるような、音声符号化・復号
方式に基づく高能率音声符号化装置を適用する事例が増
えつつある。
【0003】伝送速度が8kbit/sクラスの音声符
号化アルゴリズムにおいては、少ない情報量で高品質な
音声を得るため、入力信号を音声信号に特化した構成と
なっている。この事を上記8kbit/s CS−AC
ELP方式を例にとって説明する。図9に符号器の概略
ブロック図を、図10に同詳細ブロック図を示す。
【0004】このような符号化方式は、人間の発声機構
をモデル化した符号化アルゴリズムとなっている。即
ち、人間の声道情報をモデル化した合成フィルタ6(音
声のスペクトル包絡に対応する線形フィルタ)を構成
し、人間の声帯音源に相当する、符号帳に蓄えられた時
系列の信号(加算器15の出力)で駆動する事によって
音声を再生するCELP方式に基づいている。
【0005】なお、詳細なアルゴリズムの説明は、ITU-
T Recommendation G.729, "Codingof Speech at 8kbit/
s using Conjugate-Structure Algebraic-Code-Excited
Linear Prediction(CS-ACLEP)"を参照されたい。
【0006】符号化アルゴリズムが音声に特化された構
造になると、高能率音声符号化装置を用いた伝送路にお
いて、音声周波数帯域を用いた音声信号以外の信号(例
えば、DTMF信号、PB信号、No.5シグナリング、モ
デム信号など)の伝送特性は、伝送効率が高能率になれ
ばなるほど低下する傾向がある。
【0007】この事を示す一例として、LSP量子化部
の詳細について、図11を用いて説明する。図11は、
図9に示したCS−ACELP方式に基づく符号器内の
LSP量子化部(309)の詳細構成である。図11に
おいて308はLSPのMA(移動平均)予測成分を計
算するMA予測成分計算器、330は乗算器、331,
332,333は加算器、338は入力LSP係数をも
とに重み付け係数を算出する量子化誤差重み付け係数計
算部、334は加算器332で計算された量子化LSP
ベクトルと、入力音声信号をもとに計算されたLSPベ
クトルとの自乗誤差を計算し、334で計算された重み
付け係数を乗じた後、量子化LSPベクトル候補の中か
ら最小の自乗誤差を選択する機能を備えた最小自乗誤差
計算器、335は第1段LSP符号帳、336は第2段
LSP符号帳、337はMA予測係数のセットが複数種
類格納されたMA予測係数符号帳である。
【0008】なお、この構成を用いたLSP量子化方法
については、片岡他、「CS-ACELPのLSPとゲインの量子
化法」、NTT R&D、Vol.45 No.4 1996 pp.331-336に詳細
に述べられているのでこの場での説明は省略する。この
LSP量子化方式を用いる事により、音声信号のスペク
トル包絡情報を効率よく量子化できる事が知られてい
る。
【0009】CS−ACELP音声符号化方式において
は、LSP係数の量子化に3つの処理手順を踏む事で実
現している。即ち、LSP量子化部309は、以下に示
す3つの処理機能ブロックを有している。 (1)フレーム間で予測可能な成分を差し引いて効率的
に量子化するための、MA(移動平均)予測成分計算部
308 (2)ターゲットとなるLSPを、音声により学習され
た符号帳を用いて大雑把に量子化を行う第1段LSP量
子化符号帳335 (3)第1段で大雑把に量子化されたターゲットLSP
に対して、乱数系列を用いた符号帳で微調整を行う第2
段LSP量子化符号帳336
【0010】(1)のMA(移動平均)予測を用いる事
により、周波数特性の急激な変化の少ない、即ちフレー
ム間で相関性の強い信号を効率的に量子化する事が出来
る。また(2)の学習符号帳を用いることにより、音声
信号特有のスペクトル包絡の概形を、少ない情報量で効
率よく表現することが出来る。また、(2)の学習符号
帳に加えて、(3)の乱数符号帳を併用することによ
り、スペクトル包絡の微妙な変化にも柔軟に追随する事
が出来る。以上の観点から、LSP量子化部309は、
音声のスペクトル包絡情報の特徴を効率よく符号化する
のに、良く適した方式であるといえる。
【0011】一方、非音声信号、特にDTMF信号の符
号化においては、以下のような性質を考慮する必要があ
る。 ・スペクトル包絡に関して、音声信号とDTMF信号と
では明らかに異なっている。 ・信号継続時間と、ポーズ時間との間で、スペクトル特
性に急激な変化がある。利得も急激に変化する。ただ
し、信号継続時間内に限定すれば、スペクトル特性、利
得ともに変化量が極めて小さい。 ・LSPの量子化歪が、そのままDTMF信号の周波数
歪に反映されるため、LSP量子化歪は出来るだけ小さ
くする必要がある。 ・DTMF信号が継続する区間においては、周波数特性
は極めて安定している。 以上の観点から、上記LSP量子化部309は、DTM
F信号のスペクトル包絡情報を符号化するのに効果的な
方法であるとは言えない。
【0012】以上の例で示したように、DTMF信号の
ような非音声信号は、いくつかの観点で音声信号とは異
なる性質を有しているため、非音声信号の符号化に当た
って、特に伝送速度が低く符号化のための冗長性が少な
いという条件の下では、音声信号と同じ手法を用いるの
は適当とは言えない。
【0013】ところで、企業内通信においては、電話通
信における呼接続などのために、シグナリング伝送のた
めの信号線を別途設ける事をせず、DTMF信号等を用
いて、インチャネルでシグナリング伝送を行う事が多
い。この場合、割当てられた伝送路が、上記の高能率音
声符号化を用いた伝送路であれば、DTMF信号の伝送
特性は悪化するため、呼接続が正常に出来なくなるケー
スが、高い頻度で発生するといった弊害がある。
【0014】このような問題を解決する第1の手段とし
て、例えば、特開平9−81199号公報に示されるよ
うな、図12の装置構成がとられる事がある。この構成
においては、送信側に、音声信号と、DTMF信号のよ
うな非音声信号とを識別する手段と、DTMF信号をあ
らかじめ符号化したパターンを記憶しているメモリを、
送信側と受信側とで有しており、本識別手段においてD
TMF信号の入力を識別すると、DTMFの番号に対応
する符号化パターンを保持するメモリのインデックスを
受信側に送信し、受信側では、そのインデックスを識別
して、その番号に対応するDTMF信号を生成するもの
である。
【0015】また、このような問題を解決する第2の手
段として、例えば、図13の装置構成がとられる事があ
る。符号器101において、一部の符号化処理機能ブロ
ックに関して、音声信号の符号化に最適化されたもの
と、非音声信号(例えばDTMF信号)を少ない歪で圧
縮符号化できるように最適化されたものとを設ける。伝
送する対象となる信号が音声か、非音声かを識別する手
段を設け、識別手段の判定結果に応じて、上記機能ブロ
ックのいずれかを選択した上で符号化処理を行うような
構成とする。符号器出力に判定結果を畳み込む手段を設
け、伝送速度を変えず、かつ音声品質を極力劣化させず
に伝送できるような構成にする。また、復号器201側
も、符号器101に対応する切替手段を備えた。
【0016】次に、この音声符号化・復号装置の動作に
ついて説明する。図13の送信側において、音声/非音
声信号識別器102は、入力される信号が音声信号か、
非音声信号であるかを常に監視し、その判定結果に基づ
いて符号器101の動作モードを決定する。音声/非音
声信号識別器102で「音声」と判定されたときは、切
替スイッチ103を103A側に、同104を104A
側にそれぞれ倒す。その結果、符号器101の内部にお
いて、符号化処理処理機能ブロック105が選択され、
音声信号を高能率に符号化するのに適した動作モード
(以下、“音声モード”と称する)となる。
【0017】このモードにおいて、符号器101は音声
信号を符号化アルゴリズムに基づいて符号化処理を実行
し、入力音声に対応する符号を出力する。また、音声/
非音声信号識別器102で「非音声」と判定されたとき
は、切替スイッチ103を103B側に、同104を1
04B側にそれぞれ倒す。その結果、符号器101の内
部において、符号化処理機能ブロック106が選択さ
れ、非音声信号、例えばDTMF信号等を、少ない歪で
圧縮符号化するのに適した動作モード(以下“非音声モ
ード”と称する)となる。
【0018】このモードにおいて、符号器101は非音
声信号、例えばDTMF信号等を符号化アルゴリズムに
基づいて符号化処理を実行し、入力された非音声信号に
対応する符号を出力する。さらに多重化部107では、
音声信号、或いは非音声信号が符号化されたもの(以
下、音声/非音声符号と称する)と、音声/非音声信号
識別器102の出力である入力信号の識別結果(音声信
号か、非音声信号か)を多重化して、伝送路へ送出す
る。
【0019】一方、図13の受信側においては、まず伝
送路から受信した信号列から、多重分離部202におい
て音声/非音声符号と、音声/非音声信号識別器102
の判定結果とに分離する。このように信号列から取り出
された音声/非音声信号識別器102の判定結果が、
「音声」であれば、切替スイッチ203を203A側
に、同204を204A側にそれぞれ倒す。その結果、
復号器201の内部において、復号処理機能ブロック2
05が選択され、符号器101の音声モードに対応した
復号器の動作モードとなる。このモードにおいて、復号
器201は復号アルゴリズムに基づいて復号処理を実行
し、音声信号を復号する。このとき、符号化・復号処理
はいずれも音声モードで実行されているので、復号され
た音声信号は、符号化アルゴリズムがもつ本来の性能に
見合った品質となっている。
【0020】また、多重分離部202で信号列から取り
出された音声/非音声信号識別器102の判定結果が、
「非音声」であれば、切替スイッチ203を203B側
に、同204を204B側にそれぞれ倒す。その結果、
復号器201の内部において、復号処理機能ブロック2
06が選択され、符号器101の非音声モードに対応し
た復号器の動作モードとなる。このモードにおいて、復
号器201は復号アルゴリズムに基づいて復号処理を実
行し、非音声信号を復号する。このとき、符号化・復号
処理はいずれも非音声モードで実行されているので、復
号された非音声信号は、音声モードで実行されるより
も、一層歪の少ないものとなっている。
【0021】以上述べたような従来の実施の形態に依れ
ば、音声信号伝送時には音声の符号化により適した、通
常の音声符号化・復号アルゴリズムを用いた方法で、ま
た、非音声信号、特にDTMF信号等の伝送時において
は、一部の処理機能ブロックを、非音声信号の符号化に
より適した方法に切替えて、符号化・復号処理を実行す
るので、非音声信号伝送時に、伝送速度を上げる事無
く、高品質の非音声信号を伝送する事が出来る。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来例に基づく
音声通信システムを構築するに当たっては、符号器10
1、復号器201両者に上記の非音声モードを搭載する
事が必須である。送信側(符号化側)の改良のみでは、
非音声モードに対して復号器側が対応できていないた
め、正常な音声信号を復号する手段がなく、異音の発生
など、通話者にとって好ましくない現象が発生する事が
考えられる。
【0023】ところで、企業内通信システム等の構築に
当たっては、諸事情により音声伝送装置を送信側と受信
側とで同時にリプレイス出来ない事例が発生する。例え
ば、従来ITU−T勧告G.729に準拠したCS−A
CELP方式に基づく音声符号化・復号装置を搭載した
音声伝送装置(例えばマルチメディア多重化装置)が構
築されていたとする。ここで、DTMFのインチャネル
伝送の実現を目的として、上記に掲げたような非音声モ
ードに対応した音声伝送装置を、送信側のみリプレイス
したとしても、相手側の音声伝送装置は従来型復号器で
あるため、対向接続が出来ない。従って、相手先の音声
伝送装置もリプレイスが必要となるが、音声伝送装置の
ユーザに更に高額な投資を要求する事となるため、リプ
レイスを困難なものとしていた。
【0024】本発明は、このような従来の問題を解決す
るためになされたものであり、DTMF信号等の非音声
信号の伝送特性の改善を図りつつ、符号化アルゴリズム
が本来持っている音声伝送品質が維持された高能率音声
符号化・復号装置を提供するに当たり、従来型の復号器
と対向接続を可能としつつ、DTMF信号等の非音声信
号を、インチャネルで伝送可能とする音声符号化装置を
得ることを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】この発明に係る音声符号
化装置は、音声の符号化に適した第1の量子化処理ブロ
ック、及び非音声の符号化に適した第2の量子化処理ブ
ロックを有し、入力される信号を圧縮符号化する符号器
と、符号器に入力される信号が音声信号か非音声信号か
を識別し、判定結果を出力する音声/非音声信号識別器
と、第1の量子化処理ブロック及び第2の量子化処理ブ
ロックの各々の出力を多重化し伝送路に出力する多重化
部とを備え、符号器は、音声/非音声信号識別器の判定
結果に応じて、第1の量子化処理ブロック、または第2
の量子化処理ブロックのいずれかを選択する選択手段を
有し、第1の量子化処理ブロック及び第2の量子化処理
ブロックは、同一の量子化テーブルを用いて信号を圧縮
符号化する。
【0026】第1及び第2の量子化処理ブロックは、L
SP(線スペクトル対)係数を量子化する処理ブロック
である。
【0027】LSP係数を量子化する際、最適な量子化
値を決定するために用いられる評価基準について、第1
及び第2の係数量子化処理ブロックは、それぞれ相異な
る評価基準を有する。
【0028】第1の量子化処理ブロックにおいて、LS
P係数を量子化する際、最適な量子化値を決定するため
に用いられる評価基準を、入力された音声信号の性質に
応じて適応的に変化させるのに対し、第2の量子化処理
ブロックにおいては、評価基準は入力された音声信号の
性質にかかわらず定常的である。
【0029】音声/非音声信号識別器は、DTMF信号
のディジットを検出するディジット検出手段を有し、デ
ィジットの値に応じて決められたLSP係数を、第2の
量子化処理ブロックに入力する。
【0030】第2の量子化処理ブロックは、LSP符号
帳の探索方法に閉ループ探索法を用いる。
【0031】第2の量子化処理ブロックにおいて、最適
な量子化値を決定するために用いられるパラメータとし
て、入力された音声信号の線形予測残差信号を用いる。
【0032】
【発明の実施の形態】実施の形態1.以下、本発明の一
実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1
は本発明の第1の実施の形態における音声符号化装置の
構成を示すブロック図である。図1において、101は
音声信号をあるアルゴリズムに基づき高能率に圧縮符号
化する符号器、102は符号器への入力信号が音声信号
か、非音声信号(例えば、DTMF信号、PB信号、N
o.5シグナリング等)かを識別し、判定結果を出力する
音声/非音声信号識別器、103、104は選択手段と
しての切替スイッチ、105、106はそれぞれ符号器
101のある特定のパラメータの量子化を実行するパラ
メータ量子化処理ブロック、108は上記量子化処理ブ
ロック105,106で参照される量子化テーブル、1
07は処理ブロック105,106で量子化されたパラ
メータと、符号器101で符号化されたそれ以外の量子
化パラメータとを多重化して伝送路に出力する多重化部
である。
【0033】ここで量子化処理ブロック105は、音声
信号を対象とした最適な量子化が実現できるよう工夫が
なされている第1の量子化処理ブロックである。一方、
量子化処理ブロック106は非音声信号(例えばDTM
F信号)を対象とした最適な量子化が実現できるよう工
夫がなされている第2の量子化処理ブロックである。例
えば、量子化処理ブロック105と106とでは、量子
化テーブル探索時に「最適」と判断する評価基準が異な
っているとする。なお、本実施の形態を実現するに当た
っては、上記量子化処理ブロック105,106が量子
化処理を実行する際に参照する量子化テーブル108
は、ともに同一のものを用いなければならない。また、
量子化値に割り当てられる符号語(量子化インデックス
など)も、量子化処理ブロック105と106とで共通
でなければならない。
【0034】次に、この音声符号化装置の動作について
説明する。図1において、音声/非音声信号識別器10
2は、入力される信号が音声信号か、非音声信号である
かを常に監視し、その判定結果に基づいて符号器101
の動作モードを決定する。音声/非音声信号識別器10
2で「音声」と判定されたときは、切替スイッチ103
を103A側に、同104を104A側にそれぞれ倒
す。その結果、符号器101の内部において、符号化処
理処理機能ブロック105が選択され、音声信号を高能
率に符号化するのに適した動作モード(以下、“音声モ
ード”と称する)となる。このモードにおいて、符号器
101は音声信号を符号化アルゴリズムに基づいて符号
化処理を実行し、入力音声に対応する符号を出力する。
【0035】また、音声/非音声信号識別器102で
「非音声」と判定されたときは、切替スイッチ103を
103B側に、同104を104B側にそれぞれ倒す。
その結果、符号器101の内部において、符号化処理機
能ブロック106が選択され、非音声信号、例えばDT
MF信号等を、少ない歪で圧縮符号化するのに適した動
作モード(以下“非音声モード”と称する)となる。こ
のモードにおいて、符号器101は非音声信号、例えば
DTMF信号等を符号化アルゴリズムに基づいて符号化
処理を実行し、入力された非音声信号に対応する符号を
出力する。
【0036】音声/非音声信号識別器102の動作につ
いて、一例として、識別の対象となる非音声信号にDT
MF信号を用いて説明する。DTMF信号はデュアルト
ーンで構成されており、出力される信号の周波数成分
は、規定により特定の値に固定されている事から、 ・FFT等を用いて周波数分析を行う。 ・バンドパスフィルタを用いて特定の周波数成分を濾波
する等の方法を用いて、周波数軸上の特徴量を抽出し、
DTMF信号の持つ特徴量と一致するか否かを判定する
事により識別する事が出来る。
【0037】また、DTMF信号のレベルについても、
送出レベルが規定により特定の範囲に限定されている
事、レベルの変動が少ない事などから、比較的レベル変
動が大きく、ダイナミックレンジの広い音声信号とは明
らかに異なった特徴を示す。従って、入力信号のレベル
を監視する事により、DTMF信号識別のための補助情
報として用いる事で、DTMF信号の検出精度を向上さ
せる事も出来る。音声/非音声信号識別器102では、
上記のパラメータを、入力信号を用いて独自に算出し、
それらを基に判定を下して結果を出力する機能を持つ。
【0038】多重化部107は、上記105、あるいは
106で得られた量子化パラメータのほか、符号器10
1のほかの処理ブロックで得られる、音声の符号化に必
要な量子化されたほかのパラメータとともに多重化し、
伝送路を経由して受信側へ送出する。ここで、音声/D
TMF信号識別器102からの出力である識別結果につ
いては、量子化テーブル108及びその量子化値に対応
する符号語が共通化されているため、すでに復号のため
の必須情報では無くなっている。従って受信側へ送出す
る必要がない。このため、多重化部107から送出され
るビットシーケンス(フレームフォーマット)は、従来
の符号器と同一のフォーマットを用いる事が出来る。
【0039】送信側から送られてくるビットシーケンス
が従来型のものと全く同一であり、また、符号語の表現
するパラメータの物理的特性についても、従来型の符号
器と共通化が図られているため、受信側については、従
来型の復号器と全く同じ構成を用いて復号する事が出来
る。
【0040】以上のように、本実施の形態に依れば、音
声信号伝送時には音声の符号化により適した、通常の音
声符号化アルゴリズムを用いた方法で、また、非音声信
号、特にDTMF信号等の伝送時においては、一部の処
理機能ブロックを、非音声信号の伝送により適した量子
化方法に切替えて、符号化処理を実行するので、音声伝
送時と非音声信号伝送時とで共通のビットシーケンスを
用いながら、非音声信号をより適した形で伝送する事が
出来る。
【0041】また、本実施の形態においては、符号化処
理の一部機能に変更を加えるものであり、アルゴリズム
の本質に関わるような切替を行うものではないため、例
えば、音声信号入力中に、音声/非音声信号識別器10
2で「非音声」と誤識別した場合でも、多少の劣化はあ
るものの、ある程度の音声伝送品質は維持できるので、
通話中に耳触りとなるような弊害は抑えられる、といっ
た利点もある。
【0042】実施の形態2.以下に、本発明に係る第2
の実施の形態について、図2を参照しながら説明する。
本実施の形態は実施の形態1の量子化処理ブロック10
5、106にLSP(線スペクトル対)量子化部を適用
した場合についての、一つの動作例について詳細に述べ
たものである。ここで、説明を判り易くするために、符
号化アルゴリズムの一例としてCS−ACELP方式
(ITU−T勧告G.729準拠)を用いる事とする。
CS−ACELP方式に基づく符号器の詳細なブロック
図は、上記に示した図9に示した通りである。図2にお
いて、3A、3BはLSPの量子化を実行するLSP量
子化ブロックである。3Aは音声信号のLSPパラメー
タの量子化に最適化された量子化器(以下、音声用LS
P量子化器と称す)であり、3BはDTMFのLSPパ
ラメータの量子化に最適化された量子化器(同、DTM
F用LSP量子化器)である。その他、図1及び図9,
図10と同一の番号を記した構成要素は、上記実施の形
態1の項で説明したものと同一の機能を持つ構成要素で
あるため、説明の重複を省く。
【0043】高能率に音声を符号化する符号器におい
て、音声信号のスペクトル包絡情報を効率よく表現する
手法として、LSP(線スペクトル対)が用いられる事
が多く、CS−ACELP方式においても音声スペクト
ル包絡情報パラメータの伝送方式としてLSP方式が採
用されている。LSPについては、菅村、板倉、「線ス
ペクトル対(LSP)音声分析合成法式による音声情報
圧縮」、電子通信学会論文誌'81/08 Vol.J64-A No.8 p
p. 599-606 に詳しく述べられているので、この場での
説明は省略する。
【0044】次に、この符号器の動作について説明す
る。図2おいて、音声/非音声信号識別器102は、入
力される信号が音声信号か、非音声信号であるかを常に
監視し、その判定結果に基づいて切替スイッチ103,
104の状態を決定する。音声/非音声信号識別器10
2で「音声」と判定されたときは、切替スイッチ103
を103A側に、同104を104A側にそれぞれ倒
す。その結果、量子化処理ブロックに音声用LSP量子
化器3Aが選択され、“音声モード”に設定される。ま
た、音声/非音声信号識別器102で「非音声」と判定
されたときは、切替スイッチ103を103B側に、同
104を104B側にそれぞれ倒す。その結果、LSP
量子化処理ブロックとしてDTMF用LSP量子化器3
Bが選択され、“非音声モード”に設定される。
【0045】音声用LSP量子化器3Aは、例えば、図
11と全く同一の構成をとるものとする。即ち、 (1)MA(移動平均)予測成分計算部308 (2)第1段LSP量子化符号帳335 (3)第2段LSP量子化符号帳336 を備えた、フレーム間予測及び多段量子化の2つの手法
を用いるものとする。
【0046】上記量子化器3Aは、周波数領域のパラメ
ータであるLSPを、最小自乗誤差を評価基準として量
子化を行っている。即ち、最適な量子化値として選択さ
れるのは、この自乗誤差が最小の値をとるものである。
従って量子化誤差は周波数歪として復号された音声信号
に反映される可能性が高い。
【0047】人間の聴覚は、音声のスペクトル歪を長時
間の平均で検知するため、上記MA予測器308の状態
により瞬間的に周波数歪が大きくなったとしても、歪と
して検知されない場合が多い。ところがDTMFの受信
規定では、スペクトルピークの微小変化に対する受信規
定が厳しい事(例えば、TTC標準JJ−20.12
「PBX−TDM間ディジタルインタフェース(個別線
信号方式)−PBX−PBX間信号規定」のPB信号受
信規定によれば、PB送信規定で定められた信号周波数
からの周波数偏差は+−1.8%以内と規定されてい
る)から、元来スペクトル歪に対しては弱いと考えられ
る。
【0048】さらに、交換機等で用いられるDTMF検
出器の構成によっては、DTMFの瞬時スペクトルを検
出のためのサンプルとして捉えてしまう恐れがある。上
記LSP量子化器309Aを用いて高能率に符号化・復
号処理を施されたDTMF信号について、上記MA予測
器308の状態によりスペクトル歪が瞬間的に大きくな
ってしまった時間帯を検出サンプルとして捉えてしまう
と、LSPの量子化誤差による影響を最大限に受けてし
まい、PB信号と認識されなくなる恐れがある。このよ
うに、DTMFの伝送に当たっては音声よりも周波数歪
に対して留意する必要があるといえる。
【0049】一般的に市販されているDTMF検出器に
ついて、音声とDTMFとを識別するため、第3フォル
マント等、高次の周波数ピークを検出する方式を採用し
ているものもあるが、主信号の周波数成分に比べ厳密な
検出を目的としたものではないので、DTMFを構成す
る周波数成分以外の成分については、歪についてルーズ
であってもDTMFの伝送特性を劣化させる要因にはな
らないと考えられる。即ち歪のないDTMF信号を復号
するためには、スペクトルのピークとなる付近の周波数
域では量子化誤差を最大限に少なくする事が重要で、そ
れ以外のDTMF検出には関わらない周波数領域では、
ある程度の量子化誤差を許容する事が出来ると考えられ
る。このトレードオフの関係から、DTMF用量子化器
309Bは、例えば、他の周波数成分についての量子化
誤差の増加を許容して、DTMFを構成する周波数成分
付近の量子化誤差を極力少なくするように構成する。
【0050】以上のように本実施の形態によれば、符号
化時に、DTMF検出の決め手となるトーン周波数近傍
での、量子化によるスペクトル歪を極力抑えられるよう
に工夫されているので、より原信号に忠実なDTMF信
号を復号できるという効果がある。
【0051】実施の形態3.以下に、本発明に係る第3
の実施の形態について、図3を参照しながら説明する。
本実施の形態は実施の形態2のLSP量子化処理ブロッ
ク309内部の機能ブロックである量子化誤差重み付け
係数計算部338を、音声/DTMF信号識別器102
の判定結果に応じて、音声入力時とDTMF入力時とで
適応的に切替えられるようにしたものである。図3にお
いて、338Aは、音声信号のLSP係数の量子化誤差
を最適に評価できるよう工夫された、音声用重み付け係
数算出部、338Bは、DTMF信号のLSP係数の量
子化誤差を最適に評価できるよう工夫された、DTMF
用重み付け係数算出部である。
【0052】次に、動作について説明する。本実施の形
態において、量子化誤差計算に用いる重み付け係数は、
CS−ACELP方式に依れば、以下の式(1)で示さ
れる方法で計算されている。
【0053】
【数1】
【0054】ここで、ωiはi次LSP、である。即
ち、スペクトルのピークがくる周波数域については重み
付け係数を重くし、スペクトルの”谷”になっている周
波数域については重み付け係数が軽くなっている。これ
は、スペクトルのピークを示す周波数域については量子
化誤差の寄与分を重くして、誤差に対する感度を鋭くす
る効果がある。ここで、DTMF信号をLSP符号化す
る際、重み付け係数が大きい次数のLSPについては、
トーン周波数に対応するものであろうと考えられる。こ
のトーン周波数成分に対応する重み付け係数をより大き
くする事により、この周波数成分について、局所的にで
はあるが量子化誤差による周波数歪を低減する事が出来
る。
【0055】このDTMFのトーン周波数に対応するで
あろうと考えられるLSP係数の重み付け係数をより大
きくするためには、例えば、重み付け計算部338Aと
同様な操作を行った後、その係数がある閾値を超えてい
たら、その重み付け係数に1以上の補正値を掛けるよう
な処理を施せば良い。ここで用いる閾値、及び補正値に
付いては、受信側でのDTMF認識率や、音声/DTM
F信号識別器102の誤検出による音声品質の劣化など
も考慮した上で、実験的に最適な値を求めていく事が望
ましい。
【0056】以上のように、本発明の第3の実施の形態
に依れば、LSP量子化を、DTMF信号を構成するデ
ュアルトーン周波数近傍について、量子化誤差の評価基
準を変える事によって、符号化時にスペクトル歪を極力
抑えられるように工夫されているので、より原信号に忠
実なDTMF信号を復号できるという効果がある。
【0057】実施の形態4.以下に、本発明に係る第4
の実施の形態について、図4を参照しながら説明する。
本実施の形態は実施の形態1のDTMF用重み付け係数
計算処理部338Bを、重み付け係数格納メモリ338
Cに置き換えたものである。
【0058】DTMF信号のLSP係数を詳しく調査す
ると、低群周波数に相当するスペクトルピークは1次〜
3次のLSP係数が関与しており(その中でも1次と2
次の寄与分が大きい)、同じく高群周波数については4
次〜6次のLSP係数が関与(同じく5次と6次の寄与
分が大きい)しており、その他のLSP係数はDTMF
信号のスペクトル包絡表現には殆ど関与していない事が
判っている。メモリ338Cには、例えば、1次〜6次
のLSP係数の重み付けを大きくし、7次〜10次のL
SP係数の重み付けを極端に小さくしたような重み付け
系数列を、あらかじめ何らかの手法で定めておいた上で
格納しておく。音声/DTMF信号識別器の判定結果で
「DTMF」と判定された場合は、量子化前のLSP係
数から計算する事をせずに、このメモリ内の重み付け係
数を用いて最小自乗誤差の探索を行う。
【0059】以上のように、本実施の形態に依れば、D
TMF用重み付け係数計算処理部を専用に設ける必要が
なくなるため、符号化アルゴリズムを実現するプログラ
ム容量を削減する事が出来るほか、符号化アルゴリズム
を簡素化出来るため導入しやすいなどの利点がある。
【0060】実施の形態5.以下に、本発明に係る第5
の実施の形態について、図5を参照しながら説明する。
本実施の形態は実施の形態2の音声/DTMF信号識別
器102に、ディジット検出機能を追加し(102
A)、またそのディジット検出結果に応じて、最適なL
SP係数をあらかじめ格納してあるメモリ111からロ
ードする機能を追加したものである。
【0061】次に動作について説明する。信号識別器1
02Aで検出されたDTMFディジットの値はメモリ1
11に送られる。メモリ111には、各ディジットに対
応してLSP係数が格納されており、信号識別器102
Aの出力に応じて、対応するLSP係数を抽出し、LS
P量子化部へ送る。メモリに格納されるLSP係数は、
理想的なDTMF波形におけるLSP係数をあらかじめ
求めておいたものである。DTMF用LSP量子化部3
Bでは、DTMF検出時は、メモリからロードされた理
想的なLSP係数をもとに、量子化コードブックを探索
し、インデックスを出力する。
【0062】この実施の形態を用いる事で、例えば、符
号器に入力されたDTMF信号がツイスト歪や、若干の
周波数歪を受けたものであっても、LSP量子化の時点
で補正されるため、より望ましい特性を持ったDTMF
信号を送信する事が出来るなどの効果がある。
【0063】実施の形態6.以下に、本発明に係る第6
の実施の形態について、図6を参照しながら説明する。
本実施の形態は実施の形態2のLSP量子化部3Bにお
いて、DTMF検出時のLSPコードブックの探索方法
にいわゆる閉ループ探索法を用いるものである。
【0064】次に動作について説明する。信号識別器1
02によるスイッチ103,104の動作は実施の形態
2の場合と同様である。音声入力時、即ち従来のCS−
ACELP方式では、入力信号をもとにまずLSP係数
の量子化を実行し、合成フィルタの係数を決定する。そ
の後、適応符号帳インデックス6A、雑音符号帳インデ
ックス6B、励振信号の利得符号帳インデックス6Cの
組み合わせを変えて音声信号を合成し、入力音声信号と
の自乗誤差が最小となるようなインデックスの組み合わ
せを決定する。
【0065】一方、DTMF検出時のLSP量子化に際
しては、最初に合成フィルタの係数を決定する事はせ
ず、他の3種類の量子化パラメータと同様、復号器で復
号されるであろう合成音声波形について評価を行う。ま
ず、復号器に伝送される量子化パラメータである適応符
号帳インデックス6A、雑音符号帳インデックス6B、
励振信号の利得符号帳インデックス6Cを組み合わせる
ことにより、合成フィルタの励振信号6Eの候補を複数
パターン生成する。その励振信号6Eの各々について、
LSPコードブックに格納された複数パターンのLSP
係数を用いて、合成フィルタ6にて合成信号を生成す
る。最小自乗誤差探索部17では、上記のようにして得
られた複数種類の合成信号と、符号器に入力された音声
信号6Fとの自乗誤差を求める。その中で自乗誤差が最
小となるような量子化パラメータの組合わせを選択す
る。各パラメータについて符号化して多重化部107に
て多重化し、復号器に伝送する。
【0066】この実施の形態によれば、LSP符号帳イ
ンデックス6Dの、4種類の量子化パラメータの組み合
わせ全てについて音声を合成し、それぞれの合成信号波
形について、入力信号と合成信号との自乗誤差を計算
し、最小となるような、量子化パラメータの組合せを探
索するため、波形歪の少ないDTMF信号の復号する事
が出来る。
【0067】実施の形態7.以下に、本発明に掛かる第
7の実施の形態について、図7、図8を参照しながら説
明する。本実施の形態は、実施の形態6でLSP量子化
の評価に用いていた複数種類の励振信号を、入力信号の
予測残差信号に置換したものである。
【0068】次に動作について説明する。まず、信号識
別器102によるスイッチ103,104の動作は実施
の形態2の場合と同様である。符号器に入力された音声
信号はブロック2で線形予測分析されると同時に、そこ
で得られた線形予測係数を用いて構成された逆合成フィ
ルタ110に入力される。逆合成フィルタ110から出
力された線形予測残差信号7Aは、DTMF用LSP量
子化器に入力され、LSP量子化時の評価に用いられ
る。逆合成フィルタ110は、例えば次式(2)で示さ
れる伝達関数で構成する事が出来る。
【0069】
【数2】
【0070】ここで、αiは線形予測分析部2で計算さ
れる線形予測係数である。
【0071】DTMF用LSP量子化器3Bの詳細な動
作について、図8を用いて説明する。3種類のLSP符
号帳335〜337の組み合わせ、及びMA予測によっ
て得られた、複数の量子化LSP係数の候補は、DTM
F用LSP量子化器3Bにローカルに構成された合成フ
ィルタ340に供給される。逆合成フィルタで生成され
た残差信号7Aをこの合成フィルタに入力し、各々のL
SP係数の候補に対応した複数の合成信号を得る。この
複数の合成信号と、符号器に入力された音声信号との自
乗誤差を計算し、最小の値をとるLSPパラメータの組
み合わせを探索し、そのインデックスを抽出し、出力す
る。
【0072】実施の形態6では、総ての量子化パラメー
タの組み合わせについて音声を合成し、それぞれの合成
信号波形について、入力信号との自乗誤差を求め評価す
るため、最適な量子化パラメータの組み合わせが得られ
る可能性はあるものの、計算量が膨大となっていた。こ
の実施の形態を用いる事で、その性能は若干劣るもの
の、量子化歪をある程度低減しつつ、演算量の低減も図
られているため、廉価なDSPでも実現できる、消費電
力が低減できるなどの効果がある。
【0073】
【発明の効果】本発明に依れば、音声信号伝送時には音
声の符号化により適した、通常の音声符号化・復号アル
ゴリズムを用いた方法で、また、非音声信号、特にDT
MF信号等の伝送時においては、一部の処理機能ブロッ
クを、非音声信号の符号化により適した方法に切替え
て、符号化・復号処理を実行するので、非音声信号伝送
時に、伝送速度を上げる事無く、高品質の非音声信号を
伝送する事が出来る。
【0074】また、本発明においては、符号化・復号処
理の一部に変更を加えるものであり、アルゴリズムの本
質に関わるような切替を行うものではないため、例え
ば、音声信号入力中に、音声/非音声信号識別器102
で「非音声」と誤識別した場合でも、多少の劣化はある
ものの、ある程度の音声伝送品質は維持できるので、通
話中に耳触りとなるような弊害は抑えられるといった利
点もある。
【0075】また、簡便な方法で構成された、識別性能
の良くない音声/非音声信号識別器を適用しても、ある
程度の音声品質の維持が可能である事から、装置構成を
簡単に出来る、実現のためのコストが低減できるなどの
優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態における音声符号
化装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 本発明の第2の実施の形態における音声符号
化装置の構成を示すブロック図である。
【図3】 本発明の第3の実施の形態における音声符号
化装置の構成を示すブロック図である。
【図4】 本発明の第4の実施の形態における音声符号
化装置の構成を示すブロック図である。
【図5】 本発明の第5の実施の形態における音声符号
化装置の構成を示すブロック図である。
【図6】 本発明の第6の実施の形態における音声符号
化装置の構成を示すブロック図である。
【図7】 本発明の第7の実施の形態における音声符号
化装置の構成を示すブロック図である。
【図8】 本発明の第7の実施の形態における音声符号
化装置の構成を示すブロック図である。
【図9】 従来の符号器の概略ブロック図である。
【図10】 図9の符号器の更に詳細なブロック図であ
る。
【図11】 LSP量子化部の詳細を示す図である。
【図12】 従来の他の符号器及び復号器を示す図であ
る。
【図13】 従来の他の符号器及び復号器を示す図であ
る。
【符号の説明】
101 符号器、102 音声/非音声信号識別器、1
03,104 選択手段、105 第1の量子化処理ブ
ロック、106 第2の量子化処理ブロック、107
多重化部、108 量子化テーブル、102A ディジ
ット検出手段。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04Q 1/457 G10L 9/14 C 9A001 Fターム(参考) 5D045 CC01 5J064 AA01 AA05 BA13 BC02 BC16 BC25 BD02 5K064 AA08 AA16 BB12 CA07 DB21 DC29 5K069 AA06 AA10 CB08 FC07 FC09 FC20 FD16 FD17 5K101 LL04 MM01 RR05 UU03 UU19 UU20 9A001 BB04 EE02 EE05 FF05 FZ01 GG03 GG05 HH16 HH34 JJ12 KK56

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 音声の符号化に適した第1の量子化処理
    ブロック、及び非音声の符号化に適した第2の量子化処
    理ブロックを有し、入力される信号を圧縮符号化する符
    号器と、 上記符号器に入力される信号が音声信号か非音声信号か
    を識別し、判定結果を出力する音声/非音声信号識別器
    と、 上記第1の量子化処理ブロック及び上記第2の量子化処
    理ブロックの各々の出力を多重化し伝送路に出力する多
    重化部とを備え、 上記符号器は、上記音声/非音声信号識別器の上記判定
    結果に応じて、上記第1の量子化処理ブロック、または
    上記第2の量子化処理ブロックのいずれかを選択する選
    択手段を有し、 上記第1の量子化処理ブロック及び上記第2の量子化処
    理ブロックは、同一の量子化テーブルを用いて信号を圧
    縮符号化することを特徴とする音声符号化装置。
  2. 【請求項2】 上記第1及び第2の量子化処理ブロック
    は、LSP(線スペクトル対)係数を量子化する処理ブ
    ロックであることを特徴とする請求項1記載の音声符号
    化装置。
  3. 【請求項3】 上記LSP係数を量子化する際、最適な
    量子化値を決定するために用いられる評価基準につい
    て、上記第1及び第2の係数量子化処理ブロックは、そ
    れぞれ相異なる評価基準を有することを特徴とする請求
    項2記載の音声符号化装置。
  4. 【請求項4】 上記第1の量子化処理ブロックにおい
    て、上記LSP係数を量子化する際、最適な量子化値を
    決定するために用いられる評価基準を、入力された音声
    信号の性質に応じて適応的に変化させるのに対し、 上記第2の量子化処理ブロックにおいては、上記評価基
    準は入力された音声信号の性質にかかわらず定常的であ
    ることを特徴とする請求項2記載の音声符号化装置。
  5. 【請求項5】 上記音声/非音声信号識別器は、DTM
    F信号のディジットを検出するディジット検出手段を有
    し、 上記ディジットの値に応じて決められたLSP係数を、
    上記第2の量子化処理ブロックに入力することを特徴と
    する請求項1乃至4のいずれか記載の音声符号化装置。
  6. 【請求項6】 上記第2の量子化処理ブロックは、LS
    P符号帳の探索方法に閉ループ探索法を用いることを特
    徴とする請求項1乃至5のいずれか記載の音声符号化装
    置。
  7. 【請求項7】 上記第2の量子化処理ブロックにおい
    て、最適な量子化値を決定するために用いられるパラメ
    ータとして、入力された音声信号の線形予測残差信号を
    用いることを特徴とする請求項6記載の音声符号化装
    置。
JP11112013A 1999-04-20 1999-04-20 音声符号化装置 Pending JP2000308167A (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11112013A JP2000308167A (ja) 1999-04-20 1999-04-20 音声符号化装置
PCT/JP2000/002464 WO2000064055A1 (fr) 1999-04-20 2000-04-14 Dispositif de codage de signaux vocaux
IL14012300A IL140123A0 (en) 1999-04-20 2000-04-14 Voice encoding device
EP00915544A EP1091495A4 (en) 1999-04-20 2000-04-14 STIMMENKODIERVORRICHTUNG
US09/739,676 US6484139B2 (en) 1999-04-20 2000-12-20 Voice frequency-band encoder having separate quantizing units for voice and non-voice encoding

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11112013A JP2000308167A (ja) 1999-04-20 1999-04-20 音声符号化装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000308167A true JP2000308167A (ja) 2000-11-02
JP2000308167A5 JP2000308167A5 (ja) 2004-10-28

Family

ID=14575797

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11112013A Pending JP2000308167A (ja) 1999-04-20 1999-04-20 音声符号化装置

Country Status (5)

Country Link
US (1) US6484139B2 (ja)
EP (1) EP1091495A4 (ja)
JP (1) JP2000308167A (ja)
IL (1) IL140123A0 (ja)
WO (1) WO2000064055A1 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100332644B1 (ko) * 1999-11-18 2002-04-17 서평원 음성데이터 및 신호의 다중화/역다중화 장치
WO2002080612A1 (fr) * 2001-03-28 2002-10-10 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Dispositif de multiplexage de circuit numerique
CN108694938A (zh) * 2017-03-31 2018-10-23 英特尔公司 用于在可穿戴设备上进行能量高效且低功率分布式自动语音辨识的系统和方法

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7031916B2 (en) * 2001-06-01 2006-04-18 Texas Instruments Incorporated Method for converging a G.729 Annex B compliant voice activity detection circuit
US7310596B2 (en) * 2002-02-04 2007-12-18 Fujitsu Limited Method and system for embedding and extracting data from encoded voice code
US20030216909A1 (en) * 2002-05-14 2003-11-20 Davis Wallace K. Voice activity detection
US7970606B2 (en) * 2002-11-13 2011-06-28 Digital Voice Systems, Inc. Interoperable vocoder
US7634399B2 (en) * 2003-01-30 2009-12-15 Digital Voice Systems, Inc. Voice transcoder
US8359197B2 (en) * 2003-04-01 2013-01-22 Digital Voice Systems, Inc. Half-rate vocoder
US8447592B2 (en) * 2005-09-13 2013-05-21 Nuance Communications, Inc. Methods and apparatus for formant-based voice systems
US8036886B2 (en) 2006-12-22 2011-10-11 Digital Voice Systems, Inc. Estimation of pulsed speech model parameters
US11270714B2 (en) 2020-01-08 2022-03-08 Digital Voice Systems, Inc. Speech coding using time-varying interpolation

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5853352B2 (ja) 1979-10-03 1983-11-29 日本電信電話株式会社 音声合成器
US5751903A (en) * 1994-12-19 1998-05-12 Hughes Electronics Low rate multi-mode CELP codec that encodes line SPECTRAL frequencies utilizing an offset
JPH08179796A (ja) * 1994-12-21 1996-07-12 Sony Corp 音声符号化方法
JP3343002B2 (ja) * 1995-09-08 2002-11-11 松下電器産業株式会社 音声帯域情報伝送装置
FI955266A (fi) * 1995-11-02 1997-05-03 Nokia Telecommunications Oy Menetelmä ja laitteisto viestien välittämiseksi tietoliikennejärjestelmässä
GB2312360B (en) * 1996-04-12 2001-01-24 Olympus Optical Co Voice signal coding apparatus
JPH10124097A (ja) * 1996-10-21 1998-05-15 Olympus Optical Co Ltd 音声記録再生装置
US6131084A (en) * 1997-03-14 2000-10-10 Digital Voice Systems, Inc. Dual subframe quantization of spectral magnitudes
US6161089A (en) * 1997-03-14 2000-12-12 Digital Voice Systems, Inc. Multi-subframe quantization of spectral parameters
JP3252782B2 (ja) * 1998-01-13 2002-02-04 日本電気株式会社 モデム信号対応音声符号化復号化装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100332644B1 (ko) * 1999-11-18 2002-04-17 서평원 음성데이터 및 신호의 다중화/역다중화 장치
WO2002080612A1 (fr) * 2001-03-28 2002-10-10 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Dispositif de multiplexage de circuit numerique
CN108694938A (zh) * 2017-03-31 2018-10-23 英特尔公司 用于在可穿戴设备上进行能量高效且低功率分布式自动语音辨识的系统和方法

Also Published As

Publication number Publication date
EP1091495A1 (en) 2001-04-11
US20010007973A1 (en) 2001-07-12
EP1091495A4 (en) 2005-08-10
US6484139B2 (en) 2002-11-19
IL140123A0 (en) 2002-02-10
WO2000064055A1 (fr) 2000-10-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6134518A (en) Digital audio signal coding using a CELP coder and a transform coder
US5966688A (en) Speech mode based multi-stage vector quantizer
EP0707308B1 (en) Frame erasure or packet loss compensation method
KR100798668B1 (ko) 무성 음성의 코딩 방법 및 장치
JP2002055699A (ja) 音声符号化装置および音声符号化方法
KR20110044222A (ko) 멀티-레퍼런스 lpc 필터 양자화 및 역 양자화 장치 및 방법
JPH08179796A (ja) 音声符号化方法
JPH10187197A (ja) 音声符号化方法及び該方法を実施する装置
JPH02155313A (ja) 符号化方法
JPH08263099A (ja) 符号化装置
KR100351484B1 (ko) 음성 부호화 장치, 음성 복호화 장치, 음성 부호화 방법 및 기록 매체
AU767450B2 (en) Method and system for avoiding saturation of a quantizer during VBD communication
US7634402B2 (en) Apparatus for coding of variable bitrate wideband speech and audio signals, and a method thereof
JP2000308167A (ja) 音声符号化装置
US8914280B2 (en) Method and apparatus for encoding/decoding speech signal
US6243674B1 (en) Adaptively compressing sound with multiple codebooks
JPH1097295A (ja) 音響信号符号化方法及び復号化方法
WO1997015046A9 (en) Repetitive sound compression system
CA2440820A1 (en) Sound encoding apparatus and method, and sound decoding apparatus and method
US20090018823A1 (en) Speech coding
EP1121686B1 (en) Speech parameter compression
JP3475772B2 (ja) 音声符号化装置および音声復号装置
Zhang et al. A CELP variable rate speech codec with low average rate
JP2002073097A (ja) Celp型音声符号化装置とcelp型音声復号化装置及び音声符号化方法と音声復号化方法
JP2762938B2 (ja) 音声符号化装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060418

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060614

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060711