JP4832123B2 - フィルタ、位置同定装置、データ処理方法、位置同定方法及びプログラム - Google Patents

フィルタ、位置同定装置、データ処理方法、位置同定方法及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、フィルタ、位置同定装置、データ処理方法、位置同定方法及びプログラムに関するものである。
送信機の位置を同定する位置同定システムとして、送信機からの電波を、受信方向を変更しつつ受信し、その電波強度と受信方向との関係に基づいて送信機の方向・位置を推定するものがある(例えば、特許文献1参照)。
かかる位置同定システムは、複数の受信機を設置して送信機の位置を特定するものである。設置されたこれらの各受信機は、それぞれ送信機からの電波を、受信方向を変更しつつ受信する。位置同定システムは、その各受信方向における電波強度から最大電波強度を有する方向データを取得し、各受信機が取得した最大電波強度を有する方向データと各受信機の位置データとの関係に基づいて送信機の位置を特定する。
この位置同定システムでは、雑音を取り除いた位置データを取得するため、メジアンフィルタを用いたものがある。
メジアンフィルタは、複数のシフトレジスタとソータとを備え、各シフトレジスタの出力値をソータが並べ替えて、各シフトレジスタの出力値のうちで中央値を有する中央値データを出力するものである。
通常、雑音成分は入力値の中央値から離れた値となる。このため、メジアンフィルタは、この中央値データを出力することにより、方向データから信号成分のみを取り出すことになる。
位置同定システムは、このメジアンフィルタが出力した中央値と各受信機の位置データとに基づいて送信機の位置を同定する。
特開平7−239378号公報(第10頁、図7)
しかし、従来の位置同定システムでは、メジアンフィルタが、通信状態に関わらず、同じようなフィルタ処理を行うため、例えば、フェージング、バーストノイズのような外乱の影響により測定データがばらついた場合、メジアンフィルタは、正確な中央値データを取得することができない。
また、従来の位置同定システムでは、通信状態が低下している場合、送信機の位置を精度良く同定することができない。
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたもので、複数のデータから、外乱の影響を受けずに中央値データを取得することを可能とするフィルタ、データ処理方法及びプログラムを提供することを目的とする。
また、本発明は、送信機の位置を正確に同定することが可能な位置同定装置、位置同定方法及びプログラムを提供することを目的とする。
この目的を達成するため、本発明の第1の観点に係るフィルタは、
供給されたデータを順次移送する移送部と、
前記移送部が順次移送した一連の複数のデータから、互いに異なるデータ列をそれぞれ選択し、それぞれ選択したデータ列の複数のデータを並べ替えて中央値を有する中央値データを取得する複数のソータと、
前記各ソータが選択したデータ列のそれぞれの分散値を取得する分散値取得部と、
前記分散値取得部が取得した各分散値を比較して、分散値が最小となるデータ列を選択したソータを選択し、選択したソータが取得した前記中央値を出力させる出力選択部と、を備えたことを特徴とする。
前記各ソータは、それぞれ最後に供給された一連の複数データから、互いにデータ数が異なる複数のデータを選択するようにしてもよい。
本発明の第2の観点に係るフィルタは、
供給されたデータを順次移送する移送部と、
前記移送部が順次移送した一連の複数のデータからデータ列を選択し、選択したデータ列の複数のデータを並べ替えて中央値を有する中央値データを取得するソータと、
前記ソータが選択したデータ列の分散値を取得する分散値取得部と、
予め設定された閾値を記憶する記憶部と、
前記分散値取得部が取得した各分散値と予め設定された前記閾値とを比較して、両者の関係が一定条件を満たすときに前記ソータが取得した中央値を出力させる出力選択部と、を備えたことを特徴とする。
本発明の第3の観点に係る位置同定装置は、
送信機から送信された電波を受信して、基地局に対する前記送信機の位置を特定する位置同定装置において、
前記複数の基地局にそれぞれ設けられ、受信方向を変更しつつ前記送信機からの電波を受信し、受信した電波の強度を示す測定データを順次出力する受信部と、
前記各基地局の前記受信部から順次出力された測定データを取得し、取得した測定データに基づいて前記送信機の位置を特定する位置特定部と、を備え、
前記位置特定部は、
前記各基地局の受信部から順次出力された測定データを受信して、受信した測定データに基づいて、各基地局に対する前記送信機の方向と推定される方向推定データを取得する複数の方向推定データ取得部と、
前記複数の方向推定データ取得部から、取得した方向推定データが順次供給されて、順次供給された方向推定データを並べ替えて前記送信機の方向を示す方向データと雑音によるデータとを分離し、並べ替えた方向推定データのうちの前記中央値を、各基地局に対する前記送信機の方向を示す方向データとして出力する請求項1乃至3のいずれか1項に記載の複数のフィルタと、
前記各フィルタがそれぞれ出力した複数の方向データと前記各基地局間の距離のデータとに基づいて前記電波の送信位置を特定し、特定した送信位置を前記送信機の位置と同定する位置同定部と、を備えたことを特徴とする。
本発明の第4の観点に係るデータ処理方法は、
供給されたデータを順次移送するステップと、
順次移送した一連の複数のデータから、互いに異なるデータ列をそれぞれ選択し、それぞれ選択したデータ列の複数のデータを並べ替えて中央値を有する中央値データを取得するステップと、
選択した各データ列の分散値を取得するステップと、
取得した各分散値を比較して、分散値が最小となるデータ列、または予め設定された閾値と分散値とを比較して両者の関係が一定条件を満たすデータ列を選択し、選択したデータ列の前記中央値を出力するステップと、
を備えたことを特徴とする。
本発明の第5の観点に係る位置同定方法は、
送信機から送信された電波を受信した複数の基地局から順次出力された測定データをそれぞれ取得するステップと、
前記それぞれ取得した測定データに基づいて、各基地局に対する前記送信機の方向と推定される方向推定データを取得するステップと、
取得した各基地局毎の方向推定データが順次供給されて、各基地局毎に、順次供給された方向推定データを並べ替えて前記送信機の方向を示す方向データと雑音によるデータとを分離し、並べ替えた方向推定データのうちの中央値を、各基地局に対する前記送信機の方向を示す方向データとして出力するステップと、
それぞれ出力された複数の方向データと前記各基地局間の距離のデータとに基づいて前記電波の送信位置を特定し、特定した送信位置を前記送信機の位置と同定するステップと、
を備え、前記中央値を前記方向データとして出力するステップは、
取得した方向推定データが順次供給されて、供給された方向推定データを順次移送するステップと、
前記順次移送した一連の複数のデータから、互いに異なるデータ列をそれぞれ選択し、それぞれ選択したデータ列の複数の方向推定データを並べ替えることにより、前記送信機の方向を示す方向データと雑音によるデータとを分離し、並べ替えた複数の方向推定データのうちの中央値を有する中央値データを前記方向データとして取得するステップと、
選択した各データ列の分散値を取得するステップと、
取得した各分散値を比較して、分散値が最小となるデータ列、または予め設定された閾値と分散値とを比較して両者の関係が一定条件を満たすデータ列を選択し、選択したデータ列の前記中央値を、前記方向データとして出力するステップと、からなることを特徴とする。
本発明の第6の観点に係るプログラムは、
コンピュータに、
供給されたデータを順次移送する手順、
順次移送した一連の複数のデータから、互いに異なるデータ列をそれぞれ選択し、それぞれ選択したデータ列の複数のデータを並べ替えて中央値を有する中央値データを取得する手順、
選択した各データ列の分散値を取得する手順、
取得した各分散値を比較して、分散値が最小となるデータ列、または予め設定された閾値と分散値とを比較して両者の関係が一定条件を満たすデータ列を選択し、選択したデータ列の前記中央値を出力する手順、
を実行させるためのものである。
本発明の第7の観点に係るプログラムは、
コンピュータに、
送信機から送信された電波を受信した複数の基地局から順次出力された測定データをそれぞれ取得する手順、
前記それぞれ取得した測定データに基づいて、各基地局に対する前記送信機の方向と推定される方向推定データを取得する手順、
取得した各基地局毎の方向推定データが順次供給されて、各基地局毎に、順次供給された方向推定データを並べ替えて前記送信機の方向を示す方向データと雑音によるデータとを分離し、並べ替えた方向推定データのうちの中央値を、各基地局に対する前記送信機の方向を示す方向データとして出力する手順、
それぞれ出力された複数の方向データと前記各基地局間の距離のデータとに基づいて前記電波の送信位置を特定し、特定した送信位置を前記送信機の位置と同定する手順、を備え、
前記中央値を前記方向データとして出力する手順は、
取得した方向推定データが順次供給されて、供給された方向推定データを順次移送する手順、
前記順次移送した一連の複数のデータから、互いに異なるデータ列をそれぞれ選択し、それぞれ選択したデータ列の複数の方向推定データを並べ替えることにより、前記送信機の方向を示す方向データと雑音によるデータとを分離し、並べ替えた複数の方向推定データのうちの中央値を有する中央値データを前記方向データとして取得する手順、
選択した各データ列の分散値を取得する手順、
取得した各分散値を比較して、分散値が最小となるデータ列、または予め設定された閾値と分散値とを比較して両者の関係が一定条件を満たすデータ列を選択し、選択したデータ列の前記中央値を、前記方向データとして出力する手順、からなり、各手順を実行させるためのものである。
本発明によれば、複数のデータから、外乱の影響を受けずに中央値データを取得することができる。また、送信機の位置を正確に同定することができる。
以下、本発明の実施の形態に係る位置同定装置を、図面を参照して説明する。尚、本実施形態では、位置同定装置を位置同定システムとして説明する。
本実施形態に係る位置同定システムの構成を図1に示す。
本実施形態に係る位置同定システム1は、送信機400の位置を同定するものであり、受信基地100,200と、方向・位置算出部300と、制御クロック発生部500と、からなる。制御クロック発生部500は、全体の制御クロックを発生させるものである。
受信基地100,200は、送信機400からの電波を受信するものである。受信基地100は、角度θ1’を制御して、送信機400からの電波を受信方向を変更しつつ受信するものであり、アンテナ素子101〜104と、位相シフタ(PS)111〜114と、加算器115と、受信機116と、制御部117と、からなる。
アンテナ素子101〜104は、アレーアンテナ(array antenna)を構成するものであり、等間隔に配列される。また、アンテナ素子101〜104は、それぞれの電波受信点が直線上に並ぶように配列される。
位相シフタ111〜114は、それぞれ、制御部117から位相シフト量が供給されて各アンテナ素子101〜104が受信する電波信号の位相を、供給された位相シフト量だけシフトするものである。このアンテナ素子101〜104と位相シフタ111〜114とによってフェーズドアレーアンテナが構成される。
ここで、受信基地100を例として、フェーズドアレーアンテナの原理を説明する。図2に示すように、各アンテナ素子101〜104の間隔をdとし、直線A−A'を、アンテナ素子101〜104の電波受信点を結ぶ直線とする。直線B−B'は、等位相面を示す。また、Xは、直線A−A'に垂直な各アンテナ素子101〜104のメインローブの方向を示し、Xsは、直線B−B'に垂直な電波受信方向を示す。
この直線A−A'と直線B−B'との角度をθ1'として、直線B−B'に等位相面を形成する場合、アンテナ素子101からn個目のアンテナ素子にて受信された電波信号に対する位相シフト量φqは、以下の式(1)で表される。
φq=(n−1)×d×sinθ1' ・・・(1)
ここで、nは、2以上の整数であり、dは、一例として、λ/4又はλ/2に設定される。尚、λは、受信する電波の波長を示す。
各位相シフタ111〜114にこの位相シフト量φqが供給されることにより、アンテナ素子101〜104は、方向Xに対し、電波受信方向Xs(角度θ1')が可変のフェーズドアレーアンテナとして機能する。
このフェーズドアレーアンテナは、予め定められた角度θ1´(例えば10°)刻みで受信する電波信号の位相シフト量を変更し、予め定められた全ての電波受信方向(例えば90°)を走査する。
このフェーズドアレーアンテナは、図2に示す直線A−A’に対して直線B−B’が成す角度θ1’を右回りに0から90°、左回りに0から90°の範囲で変化させることができる。
加算器115は、各アンテナ素子101〜104が受信した電波信号を加算するものである。
受信機116は、加算器115が加算した電波信号に対し、受信処理を行って、信号を復調し、このときの電波強度の測定データを取得するものである。受信機116は、取得した測定データを、位相シフト量が変更される一定時刻毎に、順次、制御部117に出力する。
制御部117は、受信基地100を制御するものである。具体的に、制御部117は、位相シフタ111〜114の各位相シフト量φqを設定し、制御クロック発生部500による制御クロックに基づいてタイミングで、設定した位相シフト量φqを各位相シフタ111〜114に供給する。
また、制御部117は、受信機116から測定データを取得して方向・位置算出部300に送信する。
受信基地200は、角度θ2'を制御して受信方向を変更しつつ送信機400からの電波を受信するものであり、アンテナ素子201〜204と、位相シフタ211〜214と、加算器215と、受信機216と、制御部217と、からなる。受信基地200の各部は、それぞれ、受信基地100の対応する各部と同様に構成されたものである。
方向・位置算出部300は、受信基地100,200から、順次、出力された測定データに基づいて、送信機400の位置を算出するものである。
方向・位置算出部300は、図3に示すように、方向推定部301、302と、フィルタ処理部303、304と、位置算出部305と、制御部306と、からなる。制御部306は、受信基地100の制御部117、受信基地200の制御部217と連携し、互いに同期をとるように制御を行う。
方向推定部301、302は、それぞれ、受信基地100、200から供給された測定データに基づいて送信機400の電波到来方向を推定するものである。
方向推定部301、302は、それぞれ、制御部117又は制御部217から測定データを取得する。これら測定データは、位相シフト量を変更しつつ、アンテナにて、予め定めた総ての電波受信方向を走査し、電波受信方向毎に得られた電波強度に対応した値のものである。
そして方向推定部301、302は、制御部117又は制御部217からの測定データに基づいて、総ての電波受信方向にわたる1回の走査で、電波強度が最大になったときのアンテナの電波受信方向に対応した測定データ(方向推定データ)を、制御部306により決定されるタイミングでフィルタ処理部303、304にそれぞれ出力する。
フィルタ処理部303、304は、それぞれ、方向推定部301、302から供給された方向推定データに対し、フィルタ処理を行って、送信機400の方向を示す方向データを取得するものである。
フィルタ処理部303は、図4に示すように、メジアンフィルタ311と、分散演算部312〜314と、比較判定部315と、からなる。尚、フィルタ処理部304もフィルタ処理部303と同様に構成されている。
メジアンフィルタ311は、総ての電波受信方向にわたる1回の走査が終わる毎に方向推定部301から順次供給された方向推定データを並べ替えることにより、送信機400の方向を示す方向データと雑音のような外乱の影響によるデータとを分離し、並べ替えた方向推定データの中央値データを取得するものである。メジアンフィルタ311は、シフト部321と、ソータ322、323、324と、からなる。
シフト部321は、方向推定部301から供給された方向推定データを、順次シフトするものであり、シフトレジスタ321−1〜321−8からなる。シフトレジスタ321−1の入力端は、方向推定部301の出力端に接続され、シフトレジスタ321−1〜321−8は直列接続されている。
そして、シフトレジスタ321−1〜321−8は、方向推定部301から順次供給された方向推定データを、供給される毎に順次、移送する。シフト部321は、方向推定部301から供給された方向推定データとして、データD1を移送される度にソータ322〜324へ出力し、各シフトレジスタ321−1〜321−8は、それぞれ、データD2〜D9をソータに出力する。なお、シフト部321は、シフトレジスタ321−8に到達したデータを、データD9を出力した後に、次の方向推定データが供給されたタイミングで廃棄する。
ソータ322〜324は、シフト部321が順次移送した一連の複数のデータとして、データD1〜D9から、互いに異なるデータ列をそれぞれ選択し、それぞれ、選択したデータ列の複数のデータを並べ替えて、中央値を有する中央値データを取得するものである。
方向推定部301又は302から供給された方向推定データに、送信機400の方向を示す方向データが含まれていれば、各中央値データがこの方向データとなり、その周辺のデータは、雑音によるデータになる。ソータ322〜324は、このようにして、方向データと雑音によるデータとを分離する。
ソータ322は、シフト部321から出力されたデータD1〜D9から、データD1〜D5を選択し、このデータD1〜D5を昇順又は降順に並べ替えて、データS1〜S5を出力するものである。
ソータ323は、シフト部321から出力されたデータD1〜D9から、データD1〜D7を選択し、このデータD1〜D7を昇順又は降順に並べ替えて、データS1〜S7を出力するものである。
ソータ324は、シフト部321から出力されたデータD1〜D9を選択し、選択したデータD1〜D9を昇順又は降順に並べ替えて、データS1〜S9を出力するものである。
分散演算部312〜314は、ソータ322〜324が選択したデータ列のそれぞれの分散(variance)値vを取得するものである。分散演算部312〜314は、それぞれ、以下の式(2)に従って分散値vを演算する。
Figure 0004832123
・・・(2)
この分散値vは、データのばらつきを表す指標であって、方向推定データのばらつきが小さいと、通信状況が良好であることを示し、方向推定データのばらつきが大きいと、通信状況が低下していることを示す。
また、フェージング、バーストノイズ等の影響がある場合、通信状況は、時々刻々と変化する。この変化の中で、最も通信状況な良好なタイミングを捉えることができれば、送信機400の方向・位置を正確に特定できることになる。
分散演算部312は、シフト部321から出力されたデータD1〜D5の分散値v5を演算するものであり、演算した結果の分散値v5を比較判定部315に出力する。
分散演算部313は、シフト部321から出力されたデータD1〜D7の分散値v7を演算するものであり、演算した結果の分散値v7を比較判定部315に出力する。
分散演算部314は、シフト部321から出力されたデータD1〜D9の分散値v9を演算するものであり、演算した結果の分散値v9を比較判定部315に出力する。
比較判定部315は、分散演算部312〜314が演算することによって取得した各分散値v5〜v9を比較して、最小となる分散値を判別するものである。
比較判定部315は、分散値v5が最小と判別した場合、ソータ322を選択し、ソータ322が取得した中央値データとして、データS3を位置算出部305に出力する。
比較判定部315は、分散値v7が最小と判別した場合、ソータ323を選択し、ソータ323が取得した中央値データとして、データS4を位置算出部305に出力する。
比較判定部315は、分散値v9が最小と判別した場合、ソータ324を選択し、ソータ324が取得した中央値データとして、データS5を位置算出部305に出力する。
位置算出部305は、フィルタ処理部303、304がそれぞれ出力した複数の方向データと各受信基地100、200間の距離のデータとに基づいて電波の2次元の送信位置を特定し、特定した送信位置を送信機400の2次元位置と同定するものである。
位置算出部305は、フィルタ処理部303,304が出力したデータと位相シフト量との関係に基づいて、受信基地100の電波受信面に対する送信機400の角度θ1と、受信基地200の電波受信面に対する送信機400の角度θ2と、を取得する。
そして、位置算出部305は、角度θ1、θ2及び受信基地100と受信基地200との距離のデータに基づいて、余弦定理により、送信機400の位置を算出して、送信機400の位置を同定する。
次に本実施形態に係る位置同定システム1の動作を説明する。
受信基地100の制御部117は、位相シフタ111〜114の各位相シフト量φqを設定し、設定した位相シフト量φqを各位相シフタ111〜114に供給する。
各位相シフタ111〜114は、制御部117から供給された位相シフト量だけ、各アンテナ素子101〜104が受信する電波信号の位相をシフトする。これにより、受信基地100が図2に示す直線B−B'等位相面として、受信方向(Xs方向)を変更しつつ送信機400からの電波を受信する。
アンテナ素子101〜104は、図1に示すように、送信機400からの電波を受信し、加算器115は、アンテナ素子101〜104が受信した電波の信号を加算する。
受信機116は、加算器115が加算した電波信号に対し、受信処理を行って、信号を復調し、各受信方向における電波強度を示す測定データを取得して測定データを制御部117に出力する。
制御部117は、位相をシフトして電波を受信する毎に、順次、受信機116が取得した測定データを方向・位置算出部300に出力する。
また、受信基地200の制御部217も、位相シフタ211〜214の各位相シフト量φqを設定し、設定した位相シフト量φqを各位相シフタ211〜214に供給する。
そして、制御部217は、位相をシフトして電波を受信する毎に、順次、受信機216が取得した測定データを方向・位置算出部300に出力する。
方向・位置算出部300の方向推定部301、302は、それぞれ、受信機116、216から出力された測定データに基づいて、送信機400の方向を推定する。
方向推定部301、302は、総ての電波受信方向にわたる1回の走査が終わる毎に、推定した結果の方向推定データを、それぞれ、フィルタ処理部303、304に順次供給する。
フィルタ処理部303のメジアンフィルタ311のシフト部321では、シフトレジスタ321−1〜321−8が、方向推定部301より供給された方向推定データを、入力される毎に順次、移送する。
シフト部321は、方向推定部301から出力された方向推定データをデータD1として出力し、シフトレジスタ321−1〜321−8は、データを順次シフトして、それぞれ、データD2〜D9を出力する。
シフト部321から出力されたデータD1〜D9が図5(a)に示すような値である場合、ソータ322、323、324は、それぞれ、データD1〜D5、D1〜D7、D1〜D9を、図5(b)〜(d)に示すように、データS1〜S5、S1〜S7、S1〜S9に並べ替える。
図5(b)に示すデータS1〜S5は、図5(e)に示すように分布する。分散演算部312は、データD1〜D5の分散値v5を式(2)に従って演算して、v5=3.44を取得する。
図5(c)に示すデータS1〜S7は、図5(f)に示すように分布する。分散演算部313は、データD1〜D7の分散値v7を式(2)に従って演算して、v7=2.53を取得する。
図5(d)に示すデータS1〜S9は、図5(g)に示すように分布する。分散演算部314は、データD1〜D9の分散値v9を式(2)に従って演算して、v9=2.00を取得する。
各分散演算部312〜314は、それぞれ、取得した分散値v5,v7,v9を比較判定部315に出力する。
比較判定部315は、分散値v5,v7,v9を比較して、分散値v9が最小であることを判別する。また、分散値v9はデータD1〜D9に基づいて演算されたものであることから、比較判定部315は、ソータ324を選択する。
フィルタ処理部303は、このソータ324が取得したデータS5=θx°を、受信基地100の電波受信面に対する送信機400の角度θ1’として、位置算出部305に出力する。
フィルタ処理部304も、フィルタ処理部303と同様の処理を行い、中央値データを、受信基地200の電波受信面に対する送信機400の角度θ2’として位置算出部305に出力する。
位置算出部305は、フィルタ処理部303、304からそれぞれ出力された角度θ1’、θ2’から求めた角度θ1、θ2及び受信基地100と受信基地200との距離のデータに基づいて、余弦定理による演算を行い、送信機400の位置を算出する。なお、θ1=π/2−θ1’、θ2=π/2−θ2’とする。
次に、シフト部321から出力されたデータD1〜D9が図6(a)に示すような値である場合、ソータ322、323、324は、それぞれ、データD1〜D5、D1〜D7、D1〜D9を、図6(b)〜(d)に示すように、データS1〜S5、S1〜S7、S1〜S9に並べ替える。
図6(b)に示すデータS1〜S5は、図6(e)に示すように分布し、分散演算部312は、データD1〜D5の分散値v5を式(2)に従って演算して、v5=4.56を取得する。
図6(c)に示すデータS1〜S7は、図6(f)に示すように分布し、分散演算部313は、データD1〜D7の分散値v7を式(2)に従って演算して、v7=3.35を取得する。
図6(d)に示すデータS1〜S9は、図6(g)に示すように分布し、分散演算部314は、データD1〜D9の分散値v9を式(2)に従って演算して、v9=4.77を取得する。
各分散演算部312〜314は、それぞれ、取得した分散値v5,v7,v9を比較判定部315に出力する。
比較判定部315は、分散値v5,v7,v9を比較して、分散値v7が最小であることを判別する。また、分散値v7はデータD1〜D7に基づいて演算されたものであることから、比較判定部315は、ソータ323を選択する。
フィルタ処理部303は、このソータ323が取得したデータS4=θx°を、受信基地100の電波受信面に対する送信機400の角度θ1’として、位置算出部305に出力する。
フィルタ処理部304も、フィルタ処理部303と同様の処理を行い、中央値データを、受信基地200の電波受信面に対する送信機400の角度θ2’として、位置算出部305に出力する。
位置算出部305は、フィルタ処理部303、304からそれぞれ出力された角度θ1’、θ2’から求めた角度θ1、θ2及び受信基地100と受信基地200との距離のデータに基づいて、余弦定理による演算を行い、送信機400の位置を算出する。
次に、シフト部321から出力されたデータD1〜D9が図7(a)に示すような値である場合、ソータ322、323、324は、それぞれ、データD1〜D5、D1〜D7、D1〜D9を、図7(b)〜(d)に示すように、データS1〜S5、S1〜S7、S1〜S9に並べ替える。
図7(b)に示すデータS1〜S5は、図7(e)に示すように分布し、分散演算部312は、データD1〜D5の分散値v5を式(2)に従って演算して、v5=0.16を取得する。
図7(c)に示すデータS1〜S7は、図7(f)に示すように分布し、分散演算部313は、データD1〜D7の分散値v7を式(2)に従って演算して、v7=1.43を取得する。
図7(d)に示すデータS1〜S9は、図7(g)に示すように分布し、分散演算部314は、データD1〜D9の分散値v9を式(2)に従って演算して、v9=2.00を取得する。
各分散演算部312〜314は、それぞれ、取得した分散値v5,v7,v9を比較判定部315に出力する。
比較判定部315は、分散値v5,v7,v9を比較して、分散値v5が最小であることを判別する。また、分散値v5はデータD1〜D5に基づいて演算されたものであることから、比較判定部315は、ソータ322を選択する。
フィルタ処理部303は、このソータ322が取得したデータS3=θx°を、受信基地100の電波受信面に対する送信機400の角度θ1’として、位置算出部305に出力する。
フィルタ処理部304も、フィルタ処理部303と同様の処理を行い、中央値データを、受信基地200の電波受信面に対する送信機400の角度θ2’として、位置算出部305に出力する。
位置算出部305は、フィルタ処理部303、304からそれぞれ出力された角度θ1’、θ2’から求めた角度θ1、θ2及び受信基地100と受信基地200との距離のデータに基づいて、余弦定理による演算を行い、送信機400の位置を算出する。方向・位置算出部300は、このようにして送信機400の位置を同定する。
以上説明したように、本実施形態によれば、フィルタ処理部303、304のそれぞれの分散演算部312〜314は、それぞれ、データD1〜D5、D1〜D7、D1〜D9の分散を演算し、比較判定部315は、分散値v5、v7、v9のうち、最も小さい分散値を判別して、ソータ322〜324のうち、分散値が最も小さいデータを選択したソータを選択するようにした。
従って、フィルタ処理部303、304は、外乱の影響を受けずにソータ322〜324の中央値データを取得することができる。また、位置同定システム1は、通信状況にかかわらず、もっともばらつきの少ないデータに基づいて方向データと雑音とを分離することができ、送信機400の位置を常に正確に同定することができる。
また、フィルタ処理部303、304のそれぞれのソータ322〜324は、それぞれ、最後に供給されたデータD1〜D5、D1〜D7、D1〜D9を並べ替えるようにした。このため、フィルタ処理部303、304は、最新の方向推定データに基づいて、方向データを出力することができる。
尚、本発明を実施するにあたっては、種々の形態が考えられ、上記実施の形態に限られるものではない。
例えば、シフト部321のシフトレジスタの数は、10以上であってもよい。また、ソータ322〜324が並べ替えるデータの数と分散演算部312〜314が分散値を取得するためのデータ数とは、同数であれば、5、7、9に限られるものではない。さらに、分散演算部312〜314とソータ322〜324との数も、それぞれ、4つ以上であってもよい。
また、ソータ322〜324が選択するデータは、それぞれ、最後のデータD1〜D5,D1〜D7、D1〜D9に限られるものではない。例えば、図8に示すように、ソータ322〜324は、ぞれぞれ、データD1〜〜D5、D3〜D7、D5〜D9を選択するようにしてもよい。
この場合、分散演算部312〜314は、それぞれ、データD1〜D5、D3〜D7、D5〜D9の分散値v51、v52、v53を演算により取得する。比較判定部315は、この分散値v51、v52、v53の比較結果に基づいてソータ322〜324のいずれかを選択する。
また、比較判定部315は、分散演算部312〜314のいずれか1つが取得した分散値と予め設定された閾値とを比較し、分散値がこの閾値未満となるデータ数のデータに基づいて、対応するソータのデータを選択出力するようにしてもよい。
例えば、図9に示すように、フィルタ処理部303、304は、それぞれ、記憶部331を備える。記憶部331は、分散演算部314が取得する分散値v9に対して予め設定された閾値Vthを記憶する。比較判定部315は、分散演算部314が取得した分散値v9と閾値Vthとを比較して、分散値v9が閾値Vth未満の場合は、対応するソータ324のデータS5を出力させる。一方、分散値v9が閾値Vth以上の場合、比較判定部315は、ソータ324のデータS5の出力を停止させる。
記憶部331に記憶する閾値Vthが1種類の場合、閾値を境界として上下に分散値が僅かにばらつくだけで、データが断続的に出力されて安定しないこともある。そのような場合には上限と下限の2つの閾値を設けて、フィルタ処理にヒステリシスを持たせることも可能である。
そのうえで、電波受信方向を走査して方向推定データを得る過程において、フィルタ処理部303、304は、分散値が上限の閾値以下である間は所定のソータの中央値のデータを出力し、分散値が上限の閾値を超えるとデータの出力を中止する。
上限の分散値が閾値を超えた場合、電波受信方向を走査して方向推定データを得る過程で分散値が小さくなっていき、やがて上限の閾値以下になっても今度は、フィルタ処理部303、304は、所定のソータの中央値のデータを出力せず、下限の閾値を超えている間はデータの出力を中止したままにする。
そして、フィルタ処理部303、304は、分散値が下限の閾値以下を示すようになったら、所定のソータの中央値のデータの出力を再開する。このようにすることで受信する電波信号がばらついていることによってデータの出力が不安定になることを緩和することが可能となる。
その場合は、例えば次のようにする。記憶部331は、分散演算部314が取得する分散値v9に対して予め設定された上限の閾値VthHおよび下限の閾値VthLとを記憶する。
比較判定部315は、まず分散演算部314が取得した分散値v9が上限の閾値VthHに対して大きいのか小さいのかを判断する。小さい場合には、比較判定部315は、ソータ324のデータS5を出力させる。比較判定部315は分散演算部314が新しい分散値v9を取得する毎に、分散値v9と上限の閾値VthHを比較し、分散値v9が上限の閾値VthH未満である限り、ソータ324のデータS5を出力させる。
一方、最初に分散演算部314が取得した分散値v9が上限の閾値VthHよりも大きかった場合、または分散値v9が上限の閾値VthHを超えた場合は、比較判定部315はソータ324のデータS5の出力を中止する。比較判定部315は分散演算部314が新しい分散値v9を取得する毎に、分散値v9と下限の閾値VthLを比較し、分散値v9が下限の閾値VthL以下になるまでは出力の中止を続行する。そして、比較判定部315は、分散値v9が下限の閾値VthL以下になったら、ソータ324のデータS5の出力を開始する。
また、本実施形態の位置同定システムを、送信機400の位置方向を取得する方向取得システムとしてもよく、この場合でも、本実施形態のフィルタ処理部303、304を適用することができる。方向取得システムの場合、方向・位置算出部300には、フィルタ処理部303のみが備えられる。
上記実施形態では、方向・位置算出部300をハードウェアとして説明した。しかし、この構成は、ハードウェアに限られるものではなく、コンピュータに内蔵されたソフトウェアによるものであってもよい。
この場合、コンピュータを、装置の全部又は一部として動作させ、あるいは、上述の処理を実行させるためのプログラムを、フレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disk Read-Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disk)、MO(Magneto Optical disk)などのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して配布し、これを別のコンピュータにインストールし、上述の手段として動作させ、あるいは、上述の工程を実行させてもよい。
さらに、インターネット上のサーバ装置が有するディスク装置等にプログラムを格納しておき、例えば、搬送波に重畳させて、コンピュータにダウンロード等するものとしてもよい。
なお、上記説明では受信基地が2つの場合を例に説明してきたが、これを3つ以上配置することも可能である。
その場合は、例えば3つめの受信基地を配置しようとする場合は、2つの受信基地を結んだ線をX軸、それに直交する軸をY軸としたとき、3つめをY軸上に配置する。このようにすれば送信機の3次元上の位置を特定することが可能になる。受信基地を配置する位置はXY平面上の任意の位置に配置されていればよい。
また、受信基地を3つ以上配置する場合には、方向・位置算出部300の構成もそれに伴って変更される。
本発明の実施形態に係る位置同定システムの構成を示すブロック図である。 フェーズドアレーアンテナの原理を示す図である。 図1に示す方向・位置算出部の構成を示すブロック図である。 図3に示すフィルタ処理部の構成を示す図である。 図1に示す位置同定システムの具体的な動作(1)を示す図である。 図1に示す位置同定システムの具体的な動作(2)を示す図である。 図1に示す位置同定システムの具体的な動作(3)を示す図である。 図3に示すフィルタ処理部の応用例(1)を示す図である。 図3に示すフィルタ処理部の応用例(2)を示す図である。
符号の説明
1 位置同定システム
100,200 受信基地
300 方向・位置算出部
301、302 方向推定部
303、304 フィルタ処理部
305 位置算出部
311 メジアンフィルタ
312〜314 分散演算部
315 比較判定部
322〜324 ソータ
400 送信機

Claims (8)

  1. 供給されたデータを順次移送する移送部と、
    前記移送部が順次移送した一連の複数のデータから、互いに異なるデータ列をそれぞれ選択し、それぞれ選択したデータ列の複数のデータを並べ替えて中央値を有する中央値データを取得する複数のソータと、
    前記各ソータが選択したデータ列のそれぞれの分散値を取得する分散値取得部と、
    前記分散値取得部が取得した各分散値を比較して、分散値が最小となるデータ列を選択したソータを選択し、選択したソータが取得した前記中央値を出力させる出力選択部と、
    を備えたことを特徴とするフィルタ。
  2. 前記各ソータは、それぞれ最後に供給された一連の複数データから、互いにデータ数が異なる複数のデータを選択する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のフィルタ。
  3. 供給されたデータを順次移送する移送部と、
    前記移送部が順次移送した一連の複数のデータからデータ列を選択し、選択したデータ列の複数のデータを並べ替えて中央値を有する中央値データを取得するソータと、
    前記ソータが選択したデータ列の分散値を取得する分散値取得部と、
    予め設定された閾値を記憶する記憶部と、
    前記分散値取得部が取得した各分散値と予め設定された前記閾値とを比較して、両者の関係が一定条件を満たすときに前記ソータが取得した中央値を出力させる出力選択部と、
    を備えたことを特徴とするフィルタ。
  4. 送信機から送信された電波を受信して、基地局に対する前記送信機の位置を特定する位置同定装置において、
    前記複数の基地局にそれぞれ設けられ、受信方向を変更しつつ前記送信機からの電波を受信し、受信した電波の強度を示す測定データを順次出力する受信部と、
    前記各基地局の前記受信部から順次出力された測定データを取得し、取得した測定データに基づいて前記送信機の位置を特定する位置特定部と、を備え、
    前記位置特定部は、
    前記各基地局の受信部から順次出力された測定データを受信して、受信した測定データに基づいて、各基地局に対する前記送信機の方向と推定される方向推定データを取得する複数の方向推定データ取得部と、
    前記複数の方向推定データ取得部から、取得した方向推定データが順次供給されて、順次供給された方向推定データを並べ替えて前記送信機の方向を示す方向データと雑音によるデータとを分離し、並べ替えた方向推定データのうちの前記中央値を、各基地局に対する前記送信機の方向を示す方向データとして出力する請求項1乃至3のいずれか1項に記載の複数のフィルタと、
    前記各フィルタがそれぞれ出力した複数の方向データと前記各基地局間の距離のデータとに基づいて前記電波の送信位置を特定し、特定した送信位置を前記送信機の位置と同定する位置同定部と、
    を備えたことを特徴とする位置同定装置。
  5. 供給されたデータを順次移送するステップと、
    順次移送した一連の複数のデータから、互いに異なるデータ列をそれぞれ選択し、それぞれ選択したデータ列の複数のデータを並べ替えて中央値を有する中央値データを取得するステップと、
    選択した各データ列の分散値を取得するステップと、
    取得した各分散値を比較して、分散値が最小となるデータ列、または予め設定された閾値と分散値とを比較して両者の関係が一定条件を満たすデータ列を選択し、選択したデータ列の前記中央値を出力するステップと、
    を備えたことを特徴とするデータ処理方法。
  6. 送信機から送信された電波を受信した複数の基地局から順次出力された測定データをそれぞれ取得するステップと、
    前記それぞれ取得した測定データに基づいて、各基地局に対する前記送信機の方向と推定される方向推定データを取得するステップと、
    取得した各基地局毎の方向推定データが順次供給されて、各基地局毎に、順次供給された方向推定データを並べ替えて前記送信機の方向を示す方向データと雑音によるデータとを分離し、並べ替えた方向推定データのうちの中央値を、各基地局に対する前記送信機の方向を示す方向データとして出力するステップと、
    それぞれ出力された複数の方向データと前記各基地局間の距離のデータとに基づいて前記電波の送信位置を特定し、特定した送信位置を前記送信機の位置と同定するステップと、
    を備え、前記中央値を前記方向データとして出力するステップは、
    取得した方向推定データが順次供給されて、供給された方向推定データを順次移送するステップと、
    前記順次移送した一連の複数のデータから、互いに異なるデータ列をそれぞれ選択し、それぞれ、選択したデータ列の複数の方向推定データを並べ替えることにより、前記送信機の方向を示す方向データと雑音によるデータとを分離し、並べ替えた複数の方向推定データのうちの中央値を有する中央値データを前記方向データとして取得するステップと、
    選択した各データ列の分散値を取得するステップと、
    取得した各分散値を比較して、分散値が最小となるデータ列、または予め設定された閾値と分散値とを比較して両者の関係が一定条件を満たすデータ列を選択し、選択したデータ列の前記中央値を、前記方向データとして出力するステップと、からなる、
    ことを特徴とする位置同定方法。
  7. コンピュータに、
    供給されたデータを順次移送する手順、
    順次移送した一連の複数のデータから、互いに異なるデータ列をそれぞれ選択し、それぞれ選択したデータ列の複数のデータを並べ替えて中央値を有する中央値データを取得する手順、
    選択した各データ列の分散値を取得する手順、
    取得した各分散値を比較して、分散値が最小となるデータ列、または予め設定された閾値と分散値とを比較して両者の関係が一定条件を満たすデータ列を選択し、選択したデータ列の前記中央値を出力する手順、
    を実行させるためのプログラム。
  8. コンピュータに、
    送信機から送信された電波を受信した複数の基地局から順次出力された測定データをそれぞれ取得する手順、
    前記それぞれ取得した測定データに基づいて、各基地局に対する前記送信機の方向と推定される方向推定データを取得する手順、
    取得した各基地局毎の方向推定データが順次供給されて、各基地局毎に、順次供給された方向推定データを並べ替えて前記送信機の方向を示す方向データと雑音によるデータとを分離し、並べ替えた方向推定データのうちの中央値を、各基地局に対する前記送信機の方向を示す方向データとして出力する手順、
    それぞれ出力された複数の方向データと前記各基地局間の距離のデータとに基づいて前記電波の送信位置を特定し、特定した送信位置を前記送信機の位置と同定する手順、を備え、
    前記中央値を前記方向データとして出力する手順は、
    取得した方向推定データが順次供給されて、供給された方向推定データを順次移送する手順、
    前記順次移送した一連の複数のデータから、互いに異なるデータ列をそれぞれ選択し、それぞれ、選択したデータ列の複数の方向推定データを並べ替えることにより、前記送信機の方向を示す方向データと雑音によるデータとを分離し、並べ替えた複数の方向推定データのうちの中央値を有する中央値データを前記方向データとして取得する手順、
    選択した各データ列の分散値を取得する手順、
    取得した各分散値を比較して、分散値が最小となるデータ列、または予め設定された閾値と分散値とを比較して両者の関係が一定条件を満たすデータ列を選択し、選択したデータ列の前記中央値を、前記方向データとして出力する手順、からなり、
    各手順を実行させるためのプログラム。
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