JP4831961B2 - 半導体装置の作製方法、選択方法 - Google Patents

半導体装置の作製方法、選択方法 Download PDF

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本発明はレーザ照射方法に関し、特に照射対象に均一なアニールを行うことが可能なレーザ照射方法に関する。また、本発明は結晶質半導体膜の作製方法に関し、特に結晶性のバラツキが少ない結晶質半導体膜をスループット良く作製する方法に関する。
レーザアニールにおいて被照射物に均一にレーザエネルギーを与える為には線状ビームのビームプロファイルを適切に選択することが重要である。
レーザ発振器から射出されたレーザビームのビームスポットはそのままでは大きなエネルギー分布を有しているため、そのまま照射したのでは位置によってレーザ照射強度が被照射物面内において不均一となってしまう。
このような理由によりシリンドリカルレンズアレイを一つもしくは複数用いた光学系を使用することで、分割したレーザビームのスポットを重ね合わせ、ビームスポットのエネルギー分布を均一化する方法が従来より用いられている。さらに、上記のような光学系にシリンドリカルレンズを一つもしくは複数加えることでビームスポットのエネルギー分布が良好な線状ビームを作製する方法も提案されている(特許文献1参照)。
このように均一なエネルギー分布のビームスポットを有するレーザによりレーザアニールを行うと、被照射物を均一にアニールすることが可能となる。
特開平10−153746
しかし、このようなビームスポット自体のエネルギー分布を適正に整形し、同一の条件でレーザ照射を行っても未だ被照射物面内に与えられるエネルギーの不均一(レーザ照射)が生じてしまっていた。また、そのような照射エネルギーの不均一が生じたまま、半導体膜の結晶化し、結晶質半導体膜を形成すると当該膜内で結晶性が不均一となってしまい、その膜を用いて作製された半導体素子の特性にバラツキが起きてしまっていた。
そこで本発明では上記課題を鑑みこのような被照射物面内で生じる照射エネルギーの不均一を抑制することができるレーザ照射方法を提供することを課題とする。
また、膜内で結晶性がより均一な結晶質半導体膜を作製することができる結晶質半導体膜の作製方法を提供することを課題とする。
本発明の構成の一つは、屈折率n且つ厚さdの基板上に形成された被照射物にレーザ発振器からパルス発振されたレーザビームを照射し、前記レーザビームのパルス幅tは真空中の光速をcとするとct<2ndを満たすことを特徴とするレーザ照射方法である。
本発明の他の構成は、屈折率n且つ厚さdの基板上に形成された被照射物にレーザ発振器からパルス発振され非線形光学素子により波長が変換されたレーザビームを照射し、前記レーザビームのパルス幅tは真空中の光速をcとするとct<2ndを満たすことを特徴とするレーザ照射方法である。
本発明の他の構成は、屈折率n且つ厚さdの基板上に形成された被照射物にレーザ発振器からパルス発振されたレーザビームを照射し、前記レーザビームのパルス幅tは真空中の光速をcとするとct<4ndを満たすことを特徴とするレーザ照射方法である。
本発明の他の構成は、屈折率n且つ厚さdの基板上に形成された被照射物にレーザ発振器からパルス発振されたレーザビームを照射し、前記レーザビームのパルス幅tは真空中の光速をcとするとct<4ndを満たすことを特徴とするレーザ照射方法である。
本発明の他の構成は、屈折率n且つ厚さdの基板上に形成された被照射物にレーザ発振器からパルス発振され非線形光学素子により波長が変換されたレーザビームを照射し、前記波長が変換されたレーザビームのうち前記基板の裏面において反射した二次ビームと前記被照射物に入射する一次ビームとが前記レーザビームパルス幅の10%以下に相当する時間において前記被照射物の任意の1点に同時に照射されていることを特徴とするレーザ照射方法である。
本発明の他の構成は、屈折率n且つ厚さdの基板上に非晶質半導体膜を形成し、前記非晶質半導体膜にレーザ発振器からパルス発振されたレーザビームを照射することで結晶質半導体膜とし、前記レーザビームを照射する際、前記レーザビームのパルス幅tは真空中の光速をcとするとct<2ndを満たすことを特徴とする結晶質半導体膜の作製方法である。
本発明の他の構成は、屈折率n且つ厚さdの基板上に非晶質半導体膜を形成し、前記非晶質半導体膜にレーザ発振器からパルス発振されたレーザビームを照射することで結晶質半導体膜とし、前記レーザビームを照射する際、前記レーザビームのパルス幅tは真空中の光速をcとするとct<4ndを満たすことを特徴とする結晶質半導体膜の作製方法である。
本発明の他の構成は、屈折率n且つ厚さdの基板上に非晶質半導体膜を形成し、前記非晶質半導体膜にレーザ発振器からパルス発振されたレーザビームを照射することで結晶質半導体膜とし、前記レーザビームを照射する際、前記レーザビームのうち前記基板の裏面において反射したレーザビームと前記非晶質半導体膜に入射するレーザビームとが前記レーザビームパルス幅の10%以下に相当する時間において前記非晶質半導体膜の任意の1点に同時に照射されていることを特徴とする結晶質半導体膜の作製方法である。
本発明の他の構成は、屈折率n且つ厚さdの基板上に形成された結晶質半導体膜にレーザ発振器からパルス発振されたレーザビームを照射することで前記結晶質半導体膜の結晶性を改善する際、前記レーザビームのパルス幅tが真空中の光速をcとするとct<2ndを満たすことを特徴とする結晶質半導体膜の作製方法である。
本発明の他の構成は、屈折率n且つ厚さdの基板上に形成された結晶質半導体膜にレーザ発振器からパルス発振されたレーザビームを照射することで前記結晶質半導体膜の結晶性を改善する際、前記レーザビームのパルス幅tが真空中の光速をcとするとct<4ndを満たすことを特徴とする結晶質半導体膜の作製方法である。
本発明の他の構成は、屈折率n且つ厚さdの基板上に形成された結晶質半導体膜にレーザ発振器からパルス発振されたレーザビームを照射することで前記結晶質半導体膜の結晶性を改善する際、前記レーザビームのうち前記基板の裏面において反射したレーザビームと前記結晶質半導体膜に入射するレーザビームとが前記レーザビームパルス幅の10%以下に相当する時間において前記結晶質半導体膜の任意の1点に同時に照射されていることを特徴とする結晶質半導体膜の作製方法である。
なお本発明の半導体装置の作製方法は、集積回路や半導体表示装置の作製方法に用いることができる。半導体表示装置は、例えば液晶表示装置、有機発光素子に代表される発光素子を各画素に備えた発光表示装置、DMD(Digital Micromirror Device)、PDP(Plasma Display Panel)、FED(Field Emission Display)等が挙げられる。
本発明のレーザ照射方法を使用することで被照射物により均一なレーザ照射を行うことが可能となる。
また、本発明の結晶質半導体膜の作成方法を使用して結晶質半導体膜を作製すると、被照射物の結晶化を均一に行うことができるため、特性の良い結晶質半導体膜をスループット良く得ることが可能となる。また、本発明の結晶質半導体膜の作製方法を使用して結晶化した結晶質半導体膜を用いて作製される素子の特性のバラツキを低減させることができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。但し、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、本発明の趣旨及びその範囲から 逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に 理解される。従って、本実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
本実施の形態では、基板上に設置もしくは形成された被照射物にレーザビームを照射する際に、当該レーザビームのパルス幅をpsec(10-12sec)程度、もしくはそれ以下の極短パルスのレーザビームを照射する。
このレーザ照射方法を適用することによって、被照射物面内において照射されるエネルギーの強度を均一とすることが可能となる。
上記構成により課題を解決することができる理由は以下の通りである。
本発明者らは、レーザ照射した際に被照射物面内に生じる照射エネルギーの不均一は、直接照射されるレーザビーム(一次ビーム)と基板裏面より反射されて再度被照射物に侵入するレーザビーム(二次ビーム)との干渉により引き起こされているのでは無いかと考えた。そしてその干渉は基板が有するゆがみや凹凸が反映したものではないかとも考えた。
レーザアニールは、ある波長を持つ電磁波であるレーザビームが被照射物に吸収されることによって吸収された部分に熱が発生し、その熱でもって行われる。しかし、物質がある波長の電磁波を吸収する際には、その物質により固有の吸収係数があり、吸収係数の比較的小さな波長のレーザを十分な厚さのない被照射物に照射した場合、被照射物で吸収しきれなかったレーザが被照射物を透過することがある。
例えば波長が532nmであるNd:YAGレーザーの第2高調波をガラス基板上に成膜された非晶質のケイ素膜に照射した場合、膜厚が200nm以上あればそのほとんどが吸収されて透過しないがそれ以下の膜厚となるとケイ素膜に吸収しきれなかったレーザビームがケイ素膜を透過してしまう。透過したレーザビームは一部がガラス基板表面で反射され、また一部はガラス基板の底面で反射され、再度ケイ素膜に照射される。ガラス基板に微少なゆがみや凹凸があると、その部分で反射された二次ビームはガラス基板表面に対する角度が変えられてしまう。角度の変えられた二次ビームはその角度によってガラス基板底面からガラス基板表面までの光路長に変化が生じ、当該二次ビームが直接照射された一次ビームと干渉を起こした際に、常に弱めあう場所と常に強め合う場所ができてしまう。すなわち、ケイ素膜上に定在波が形成され、この分布がケイ素膜に記録されることになる。
現在フラットパネルディスプレイなどに用いられる薄膜半導体装置の基板として用いられるガラス基板の厚さは1000μm前後であり、700μm程度のものが良く利用される。700μmという厚さは波長の1000倍以上の厚さであり、1000分の1の精度で基板全面にわたって板厚制御をすることは非常に困難であり、上記したような微妙なゆがみや凹凸が存在することは想像に難くない。
そこで、本発明では干渉を起こしてしまう基板裏面で反射された二次ビームと入射する一次ビームが被照射物中で同時に存在する時間を短くあるいは同時に存在しないよう、パルス幅をpsec(10-12sec)程度、もしくはそれ以下の極短パルスとすることで、被照射面へのレーザ照射時間に対する干渉が起こっている時間の割合を下げ、もしくは0とし、干渉の影響が及びにくくする、もしくは全く干渉しないようにする。
以下に簡単に本発明の原理を、本発明を適用することができる1パターンを例に挙げて説明する。レーザビームは電磁波であるため、その速度は光と同じであるとされている(約30万km/s)。パルス幅を本発明の通り、10psとした場合、1パルスのレーザが射出されてから射出が終了するまでの間(10ps)の間にビームは約3mm進むことになる。すなわち、1パルス3mmとみなすことができる。
パルス幅10psec、1パルス3mm相当のレーザを700μm程度の基板上に形成された被照射物に照射するとすると、直接照射されている一次ビームと基板裏面より反射してくる二次ビームが干渉を起こしている時間は照射時間の50%程度となる。さらにパルス幅を5psec程度まで短くすれば全く干渉は起こらなくすることが可能である。これにより被照射物を透過したレーザビームの反射による干渉を抑えることができる為、レーザ照射を均一に行うことがが可能となる。
一方、従来のレーザアニールに用いられるパルスレーザのパルス幅は数十nsec〜数百nsec程度である。そのため、1パルスのレーザが射出されている間にレーザビームは3〜100m進む。この場合、1パルスで3〜100mのレーザビームが出ると言い換えることができる。
仮にパルス幅10nsec、1パルス3m相当の従来用いられるパルス幅のレーザを、上記条件と同様な700μm程度の基板上に形成された被照射物に照射したと考えると、この場合、実に正味の照射時間の99.5%の間、被照射物中で干渉を起こしている計算となる。すなわち、パルス幅を10nsecから10psecにすることで計算上は干渉の影響による照射ムラを約半分に低減することができ、5psecとすることで計算上はこのような機構で起こる干渉を起こらなくすることができる。
上記は大きな概念の話であったが、以下からはさらに詳しく説明を行う。光がある媒質中を進むとき、その媒質の屈折率が進む速度に影響する。例えば、屈折率n=1の空気中を進む光が屈折率n=1.5のガラス中に入射したとすると、その速度は空気中の1/1.5になる。これを考慮して厚さdで屈折率nの基板を用いた場合に基板裏面で反射された二次ビームによる干渉を起こさないパルス幅tは以下の式を満たせば良い。なお、式中cは真空中の光速とする。
この式を用いると厚さd=0.7mmのガラス基板(屈折率n=1.5)を用いて非晶質ケイ素膜の結晶化を行う際、全く干渉を起こさないパルス幅tは約7psec以下であることがわかる。なお、真空中の光速c=30万km/secとして計算した。
上記式(1)を満たすようなパルス幅のレーザビームによりレーザ結晶化およびレーザアニールを行えば、レーザビームを被照射物に垂直に入射したとしても基板からの反射による干渉を抑えることが可能となり、非晶質ケイ素膜上の照射エネルギーを均一化することができる。
また非晶質半導体膜をレーザ照射により結晶化する場合、レーザビームが有するエネルギーの揺らぎが大きいと、結晶化が均一に行なわれず、多結晶半導体膜を活性層として用いるTFTの特性、例えばオン電流、移動度等にばらつきが生じてしまう。なお、干渉を起こしていない状態でもレーザビームは±1%のエネルギーの揺らぎを有しているので、半導体表示装置の画素部に用いられているTFTを形成する際に、該エネルギーの揺らぎが±1%よりも小さくなる程度に干渉を抑えることで、干渉に起因する輝度の濃淡が画素部において視認されてしまうのを防ぐことができると考えられる。
一方、ガラス基板上に形成された非晶質半導体膜に第2高調波のレーザビームを照射する場合、該レーザビームは、該非晶質半導体膜の表面において約半分が反射され、残り約半分が非晶質半導体膜内に進入すると考えられる。半導体表示装置が有するTFTの活性層に用いられる半導体膜は、その膜厚がおおよそ数十nm程度であるので、非晶質半導体の吸収係数を考慮すると、非晶質半導体膜内に進入したレーザビームのうち、さらに約半分が非晶質半導体膜に吸収され、残りの半分がガラス基板に進入すると考えられる。そしてガラス基板に進入した光は、その裏面において約4%反射し再び非晶質半導体膜内に進入する。よって、レーザ発振器から非晶質半導体膜に入射する光に対し、ガラス基板の裏面において反射することで非晶質半導体膜に入射する光の割合は約2%であり、この2つのレーザビームが干渉を起こすと±2%のエネルギーの揺らぎが生じることになる。
したがって、該エネルギーの揺らぎが±1%よりも小さくなる程度に干渉を抑えるためには、干渉する時間をパルス幅tの半分より短くすれば良い。より好ましくは、該2つのレーザビームが非晶質半導体膜のある1点に同時に照射されている時間が、レーザビームのパルス幅の10%以下に相当するのが良い。パルス幅tの半分より短くする場合、式1から、レーザビームのパルス幅tは以下に示す式2を満たせばよいことが分かる。
なお、被照射物が非晶質半導体膜でなくとも、従来発生したはずの該エネルギーの揺らぎの何%まで低減したいかでパルス幅tは変化する。従来発生していた該エネルギーの揺らぎを該揺らぎのX%まで低減したい場合は以下の式3を満たせば良い。
ところで、このような干渉の問題を解決するために、入射する一次ビームと基板裏面で反射される二次ビームが半導体膜内で重ならないように斜めからレーザビームを照射する方法がある。図7はこの斜め入射により干渉を防いでいる場合の照射面におけるビームスポットとその基板裏面より反射された二次ビームの様子を示す。
図7(A)はビームスポットの長軸方向において入射する一次ビーム301と基板303裏面から反射された二次ビーム302が重ならないように入射する一次ビーム301に角度を付けた場合の図である。このようにビームスポット304の長軸方向に入射する一次ビーム301と基板裏面で反射された二次ビーム302が重ならないように入射角度を付けるには大きな入射角度を付けなければいけないため、照射面上のビームスポット304を整形することが困難となる。続いて図7(B)(C)はビームスポット304の短軸方向において入射する一次ビーム301と基板303裏面から反射された二次ビーム302が重ならないように入射角度を付けた場合の図である。この場合、図7(A)よりは入射角度を付けなくても良いが、(B)と(C)ではその照射状況が異なってしまい、たとえば半導体膜の結晶化を行った場合、結晶の特性が異なってくる。すなわち、レーザ照射の往路と復路で結晶の特性が異なってしまうという結果になる。それ故、基板全面において結晶レーザの照射状態を均一にしたい場合は片道照射となり、スループットを犠牲にすることとなる。
本実施の形態を適用したレーザ照射方法であれば、レーザビームを半導体膜に垂直入射させることが可能となるため、半導体膜上でのビームスポットの整形が容易となり、スループットを犠牲にせずともレーザ照射部全面において均一にレーザ照射をすることが可能となる。
図1において、101はパルス発振のレーザ発振器である。本発明に用いることのできるレーザ発振器は、10psec以下の極短パルスのレーザビームが発振できればどのようなレーザでも用いることが可能であり、例えば、エキシマレーザ、Arレーザ、Krレーザ、CO2レーザ、YAGレーザ、Y23レーザ、YVO4レーザ、YLFレーザ、YAlO3レーザ、GdVO4レーザ、セラミックレーザ、ガラスレーザ、ルビーレーザ、アレキサンドライトレーザ、Ti:サファイヤレーザ、銅蒸気レーザまたは金蒸気レーザなどを用いることができる。
本実施例では、8WのYVO4レーザを用いる。また102は非線形光学素子に相当する。レーザ発振器101は安定形共振器とし、TEM00の発振モードであることが望ましい。TEM00モードの場合、レーザ光はガウス形の強度分布を持ち、集光性に優れているため、ビームスポットの加工が容易となる。レーザ発振器101から発振されたレーザ光は、そのままの波長であると本実施例における被照射物106となる非晶質ケイ素膜の吸収率が低く効率良くエネルギーを与えることができないため、非線形光学素子102により第2高調波(532nm)に変換される。なお、レーザの種類及び波長はYVO4レーザの第2の高調波でなくとも良く被照射物106に応じて選択すればよい。発振周波数には特別な制約は無いが本実施例では80MHz、パルス幅は10psecとする。
なお本発明のレーザ照射装置は、非線形光学素子102をレーザ発振器101が有する共振器内に設けていても良いし、基本波のレーザ発振器の外に別途非線形光学素子を備えた共振器を設けていても良い。前者は装置が小型になり、共振器長の精密制御が不要になるという利点を有し、後者は基本波と高調波の相互作用を無視できるという利点を有する。
非線形光学素子102には、非線形光学定数の比較的大きいKTP(KTiOPO4)、BBO(β−BaB24)、LBO(LiB35)、CLBO(CsLiB610)、GdYCOB(YCa4O(BO33)、KDP(KD2PO4)、KB5、LiNbO3、Ba2NaNb515等の結晶が用いられており、特にLBOやBBO、KDP、KTP、KB5、CLBO等を用いることで基本波から高調波への変換効率を高めることができる。
レーザ発振器101より発振されたレーザビームは反射ミラー103により被照射物に垂直になるようにその進行方向が変換される。パルス幅がnsec(10-9秒)クラスの通常のレーザを使用する場合、基板裏面で反射された二次ビームによる干渉を防ぐ為に5〜30度程度入射角を付けるが、本発明のようにパルス幅10psec以下のレーザビームを用いてレーザ照射することで、基板裏面で反射された二次ビームによる干渉を抑制することが可能となるため、本実施例においては被照射物に垂直に入射することが可能となる。被照射物に対して垂直にレーザビームを入射させることができる為、ビームスポットのエネルギー分布は良好なまま往路でも復路でも同じようなレーザ照射を行うことができるようになり、均一なレーザ照射をスループット良く行うことができるようになる。このように均一なエネルギー照射によりレーザアニールもしくはレーザ結晶化した被照射物を用いて作製された素子は素子間の特性バラツキを小さくすることができ、品質の安定した製品提供が可能となる。
進行方向が変換されたレーザ光は、シリンドリカルレンズ104と111によりそのビームスポットの形状が加工され、ステージ107上に載置された被照射物に照射される。図1では、基板105上に形成された半導体膜106が被照射物に相当し、反射ミラー103とシリンドリカルレンズ104及び111がレーザ光を半導体膜106において集光させるための光学系に相当する。
二つのシリンドリカルレンズ104と111の焦点距離は使用者が適宜設定することが可能であるが、シリンドリカルレンズ104と111のうち被照射物に近い方のシリンドリカルレンズ111の焦点距離は短くする。例えば、被処理物に近いシリンドリカルレンズ111の焦点距離を20mm、被処理物から遠いシリンドリカルレンズ104の焦点距離を150mmと設定すると良い。この際、シリンドリカルレンズ111と被照射物の距離は20mmとするが、シリンドリカルレンズ111と被照射物106との距離を100mm程度とすることで、ビームスポットの形状をX方向に長い線状ビームとすることができる。
なおレーザによる半導体膜の結晶化工程において、ビームスポットを一方向に長い楕円状または矩形状に加工し、該ビームスポットの短軸方向に走査させて半導体膜を結晶化させるとスループットを高めることができる。加工後のレーザビームの形状が楕円状になるのは、元のレーザビームの形状が円形もしくはそれに近い形状であるからである。レーザビームの元の形状が長方形状であれば、それをシリンドリカルレンズなどで1方向に拡大することで長軸がさらに長くなるように加工してから、用いても良い。また複数のレーザビームをそれぞれ一方向に長い楕円状または矩形状に加工し、それらをつなげて一方向にさらに長いビームを作って、スループットをより高めるようにしても良い。本実施例では長軸方向の長さが300μm、短軸方向の長さが10μmの線状ビームに整形して用いる。
図1のように、被照射物として半導体膜106が成膜された基板105を用いる場合において、半導体膜1069が非晶質半導体のとき、レーザ光の照射の前に熱アニールを該半導体膜106に対して行うことが好ましい。具体的に熱アニールは、例えば窒素雰囲気下において500℃、1時間程度で行なえばよい。この熱アニールを行うことで半導体膜中の水素量を1×1020atoms/cm3以下にすることができる。半導体膜中の水素濃度が高いと、強いレーザを照射した際、水素が一気に放出されることで膜が破壊されてしまう場合がある。
他に、触媒金属を用いた結晶化を施していてもよい。熱アニールを施した半導体膜でも、触媒金属を用いて結晶化された半導体膜でも、最適なレーザ光の照射条件はほぼ同様である。
またステージ107は、X軸方向に走査を行うためのロボット(X軸用一軸ロボット)108とY軸方向に走査を行うためのロボット(Y軸用一軸ロボット)109とにより、基板105に平行な面内においてXY方向に移動が可能である。
そして、Y軸用一軸ロボット109を用いてビームスポット110の短軸方向に、ステージ107を走査する。なおビームスポット110の走査速度は、数十mm/sec〜数千mm/sec程度が適当であり、ここでは400mm/secとする。このステージ107の走査により、ビームスポット110が、半導体膜106の表面に対して相対的に走査されることになる。
次に図2を用いて、ビームスポット110の、半導体膜106の表面における走査経路について説明する。被照射物に相当する半導体膜106全面にレーザ光を照射する場合、Y軸用一軸ロボット109を用いて一方向への走査を行った後、X軸用一軸ロボット108を用いて、Y軸用一軸ロボット109による走査方向と交差する方向に、ビームスポット110をスライドさせる。
例えば、Y軸用一軸ロボット109によりビームスポット110を一方向に走査する。図2において、該走査経路をA1で示す。次に、X軸用一軸ロボット108を用いて、走査経路をA1に対して垂直の方向にビームスポット110をスライドさせる。該スライドによる走査経路をB1で示す。次に、走査経路A1とは反対方向に向かって、Y軸用一軸ロボット109によりビームスポット110を一方向に走査する。該走査経路をA2で示す。次に、X軸用一軸ロボット108を用いて、走査経路をA2に対して垂直の方向にビームスポット110をスライドさせる。該スライドによる走査経路をB2で示す。このように、Y軸用一軸ロボット109による走査とX軸用一軸ロボット108による走査とを順に繰り返すことで、半導体膜106全面にレーザ光を照射することができる。
本実施例では、10psec以下の極短パルスのレーザビームを用いることによって、ガラス基板裏面で反射された二次ビームの干渉を抑えることができ、レーザ照射をより均一に行うことができる為、本実施例によりレーザ照射された被照射物を用いて作製された素子の特性はより安定したものとなる。
なお、本発明に用いることのできる光学系は本実施例の光学系に限定されず、他の任意の光学系を用いることが可能である。また、本実施例は実施の形態1と組み合わせて用いることが可能である。
本実施例では本発明のレーザ照射装置に用いることのできる光学系について図3を参照して説明する。
レーザ光は通常水平方向に射出されることから、レーザ発振器101から発振された第1のレーザ光は、反射ミラー103にて、鉛直方向からの角度(入射角)がθとなるように、その進行方向が変換される。本実施の形態では、θ=18°とする。進行方向が変換された第1のレーザ光は、レンズ201によりそのビームスポットの形状が加工され、ステージ107上に載置された被処理物に照射される。図3では、基板105上に形成された半導体膜106が被処理物に相当する。また図3では、反射ミラー103とレンズ104とがレーザ光を半導体膜106において集光させるための光学系に相当する。
図3では、レンズ201として平凸球面レンズを用いている例を示している。平凸球面レンズは焦点距離20mmである。そしてその曲面の中央にレーザ光が入射するように、平凸球面レンズの平面部分が基板105と平行になるように配置されている。また平凸球面レンズの平面と半導体膜106との距離は20mmとする。これにより、半導体膜106の表面において、10μm×100μm程度のサイズを有するビームスポット110が形成される。ビームスポット110を細長く伸ばすことができるのは、レンズ201の非点収差の効果である。
なお、その他の構成要件については実施の形態と同様であるので割愛する。
本実施例では、レーザビームは斜めに入射されているが、レーザビームに入射角度がついていたとしても本発明の適用は可能である。この際、レーザビームの入射角度が基板裏面からの反射による干渉を防ぐことができない程度であったとしても、本発明を適用することで干渉を抑えることが可能となり、レーザ照射をより均一に行うことが可能となる。
このように10psec以下の極短パルスのレーザビームを用いることによって、ガラス基板裏面で反射された二次ビームの干渉を抑えることができ、レーザ照射をより均一に行うことができるため、本実施の形態によりレーザ照射された被照射物を用いて作製された素子の特性はより安定したものとなる。
なお、本発明に用いることのできる光学系は本実施例の光学系に限定されず、他の任意の光学系を用いることが可能である。また、本実施例は実施の形態1と組み合わせて使用することができる。
半導体膜に連続発振のレーザ照射装置を用いてレーザを照射すると、ビームスポットの走査方向に向かって連続的に成長した結晶粒を得ることができる。走査方向に向かって成長した結晶粒が形成されている領域は、結晶性が非常に優れている。そのため、該領域をTFTのチャネル形成領域に用いることで、極めて高い移動度や、オン電流を有するTFTを得ることが期待できる。しかし、連続発振のレーザを用いると、非線形光学素子の寿命が短い、ビームスポットの面積が小さい、基板への熱的影響が大きい等の不都合な点が多い。
本発明ではパルス幅が極短いレーザを用いることから、発振周波数を非常に高くすることが可能になる。そのため、半導体膜がレーザビームによって溶融してから固化する迄に次のパルスのレーザビームを照射することが可能となる。これにより、連続発振のレーザ照射装置を用いて半導体膜を結晶化した際と同様にビームスポットの走査方向に向かって連続的に成長した結晶粒を得ることができる。
このような結晶化の方法では発振周波数は高いものの、連続発振ではなくパルス発振であるため、連続発振のレーザより非線形光学素子の寿命も長く、ビームスポットも大きく、基板への熱的影響も少ないという特徴を有し且つ結晶性の優れた走査方向に向かって連続的に成長した結晶粒を得ることができる。
また、連続発振のレーザを被照射物に垂直に入射すると常に基板裏面で反射された二次ビームによる干渉が起き、レーザの照射ムラが起こってしまうが、本実施の形態の構成を適用すればこのような基板裏面で反射された二次ビームによる干渉の影響を抑制しつつ、非常に結晶性に優れたビームスポットの走査方向に連続的に成長した結晶粒を得ることができる。
このようなビームスポットの走査方向に連続的に成長した結晶粒を得ることのできる発振周波数は10MHz以上であり通常用いられる数10Hz〜数100Hzの周波数帯より著しく高い周波数を用いる。パルス発振でレーザビームを半導体膜に照射してから半導体膜が完全に固化するまでの時間は数10nsec〜数100nsecと言われており、本実施例では上記周波数帯を用いることで半導体膜がレーザビームによって溶融してから固化する迄に次のパルスのレーザビームを照射することができる。従って、従来のパルス発振のレーザを用いる場合と異なり、半導体膜中において固液界面を連続的に移動させることができるので走査方向に向かって連続的に成長した結晶中を有する半導体膜が形成される。具体的には結晶粒の走査方向における長さが10〜30μm、走査方向に対して垂直な方向における幅が1〜5μm程度の結晶粒の集合体を得ることができる。
レーザ光が照射され、走査方向に向かって成長した結晶粒が形成されている領域は、結晶性が非常に優れている。そのため、該領域をTFTのチャネル形成領域に用いることで、極めて高い移動度や、オン電流を期待できる。しかし半導体膜のうち、そのような高い結晶性が必要とされない部分が存在する場合、該部分にはレーザ光を照射しないようにしても良い。もしくは、走査の速度を増加させるなど、高い結晶性が得られないような条件でレーザ光の照射を行うようにしても良い。
本実施例は実施の形態1、実施例1または実施例2と組み合わせて用いることができる。
本実施例では本発明のレーザ照射装置及びレーザ照射方法を用いて表示装置に用いられる半導体素子を形成する方法について図4、図5を用いて説明する。
まず、基板800上に下地絶縁膜801を形成してから非晶質ケイ素膜を成膜し、レーザを照射することで結晶質ケイ素膜とする。
基板800としてはガラス基板、石英基板、結晶性ガラスなどの絶縁性基板や、セラミック基板、ステンレス基板、金属基板(タンタル、タングステン、モリブデン等)、半導体基板、プラスチック基板(ポリイミド、アクリル、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエーテルスルホン等)等を用いることができるが、少なくともプロセス中に発生する熱に絶えうる材料を使用する。これら基板は必要に応じてCMP等により研磨してから使用してもよい。本実施例においては屈折率n=1.5、厚さ0.7mmの旭硝子製AN100ガラス基板を使用する。
下地膜801は基板800中のアルカリ金属やアルカリ土類金属が、結晶性ケイ素膜中に拡散するのを防ぐ為に設ける。このような元素は結晶性ケイ素膜の半導体特性に悪影響をおよぼしてしまうためである。材料としては酸化ケイ素、窒化ケイ素、窒化酸化ケイ素及び窒化酸化ケイ素などを用いることができ、単層または積層構造とすることにより形成する。なお、アルカリ金属やアルカリ土類金属の拡散の心配のない基板であれば特に下地絶縁膜は設ける必要がない。
本実施例においては下地絶縁膜801は積層構造により作製し、1層目の絶縁膜として窒化酸化ケイ素膜を50nm、2層目の絶縁膜として酸化窒化ケイ素膜を100nmで形成する。なお、窒化酸化ケイ素膜と酸化窒化ケイ素膜はその窒素と酸素の割合が異なっていることを意味しており、前者の方がより窒素の含有量が高いことを示している。1層目の下地膜は、プラズマCVD法により、原料ガスにSiH4、N2O、NH3、H2を使用し、圧力が40Pa、RFパワーが50W、RF周波数が60MHz、基板温度が400℃として形成する。2層目の下地膜は同じくプラズマCVD法により、原料ガスにSiH4、N2Oを用い、圧力が40Pa、RFパワーが150W、RF周波数が60MHz、基板温度が400度の条件で形成する。
続いて下地絶縁膜上に非晶質ケイ素膜を25〜100nm(好ましくは30〜60nm)の膜厚で形成する。作製方法としては、公知の方法、例えばスパッタ法、減圧CVD法、またはプラズマCVD法等が使用できる。本実施例では、プラズマCVD法により膜厚50nmに形成する。
この後レーザを照射することによって結晶化を行うのだが、このような非晶質ケイ素膜中には水素が多く含まれており、結晶化を行うに当たって強いレーザエネルギーを受けるとその水素が突沸し膜を破壊する可能性があるため500℃、1時間の加熱処理を行って、水素出しを行う。
次に、本発明のレーザ照射装置を用いて、非晶質ケイ素膜を結晶化して、結晶質半導体膜を形成する。本実施例ではレーザ光として、エネルギー2W、TEM00の発振モード、第2高調波(532nm)、発振周波数80MHz、パルス幅7psecのYVO4レーザを用いる。なお、被照射物である非晶質ケイ素膜上に形成されるビームスポットの形状は、光学系を用いることによって短軸10μm、長軸70μmの矩形状とする。なお本発明は、本実施例で示した照射条件に限定されない。パルス幅は実施の形態で述べた様に算出すれば良く、その他の条件に関しては使用者が本発明を用いる用途に合わせて適宜選択する。本実施例においては、本波長のレーザと用いる基板の屈折率から非晶質ケイ素膜内で干渉を起こさないパルス幅を適用した。
その後、基板を温度500℃の窒素雰囲気中で1時間加熱した後、レーザアニール法により半導体膜の結晶化を行い、結晶質半導体膜を形成する。ステージは数十mm/sec〜数千mm/sec程度が適当であり、ここでは400mm/secとする。
波長532nmのレーザビームは厚さ50nmの非晶質ケイ素膜を一部透過して基板裏面より反射するが、パルス幅が10psecと非常に狭いため、従来と比較し入射する一次ビームと干渉を起こしている時間が著しく短く、干渉による影響を大きく低減することができる。結果として結晶化状態のムラが非常に小さくなり安定した特性を有する半導体素子を作製することができる。
なお、発振周波数を10MHz以上とすることでレーザビームの走査される方向に連続して長く形成された結晶粒を得ることができ、該方向を薄膜トランジスタのチャネル方向とすることで非常に特性の良い薄膜トランジスタを作製することも可能となるが、本発明はこれに限定されない。
結晶化の方法としては他に非晶質ケイ素膜の結晶化を促進する元素を用い、加熱処理を行うことによって行う方法もある。結晶化を促進する元素とは、代表的にはニッケルが挙げられ、このような元素を用いることによって用いない場合に比べて低温、短時間で結晶化が行われるためガラス基板など比較的熱に弱い基板を使用する際に好適に用いることが可能である。このような結晶化を促進する元素としては、ニッケルの他に鉄、パラジウム、スズ、鉛、コバルト、白金、銅、金などがある。この中から一種もしくは複数種を用いればよい。
このような元素の添加方法としては、例えばこのような元素の塩を溶媒に溶かしてスピンコート法やディップ法などで塗布する方法がある。溶媒としては有機溶媒や水などが使用できるが、ケイ素膜上に直接触れるため、半導体特性に悪影響を及ぼさないものを選ぶことが肝要である。また、塩についても同様である。
結晶化を促進する元素を用いて結晶化を行った後、レーザを照射することによりその結晶性の改善を行っても良い。この際も本発明のレーザ照射方法を用いることが可能である。使用するレーザ及び条件はレーザ結晶化の際の条件と同一でよいので割愛する。
続いて、結晶質ケイ素膜に必要に応じてしきい値をコントロールするための微量の不純物を添加する、いわゆるチャネルドーピングを行う。要求されるしきい値を得るために、ボロンもしくはリン等をイオンドーピング法などにより添加する。
その後、図4(A)に示すように、所定の形状にパターニングし、島状の結晶質ケイ素膜801a〜801dを得る。パターニングは、結晶質ケイ素膜にフォトレジストを塗布し、所定のマスク形状を露光し、焼成して、結晶性半導体膜上にマスクを形成し、このマスクを用いて、ドライエッチング法により結晶質ケイ素膜をエッチングすることで行われる。ドライエッチング法のガスは、CF4と、O2等を用いて行えば良い。
続いて、結晶性半導体膜801a〜801dを覆うようにゲート絶縁膜を形成する。ゲート絶縁膜はプラズマCVD法またはスパッタ法を用い、膜厚を40〜150nmとしてケイ素を含む絶縁膜で形成する。本実施例では、ゲート絶縁膜はプラズマCVD法により酸化窒化珪素膜を115nmの厚さに形成する。
次いで、ゲート絶縁膜上に第1の導電層として膜厚30nmの窒化タンタル(TaN)802とその上に第2の導電層として膜厚370nmのタングステン(W)803を形成する。TaN膜、W膜共スパッタ法で形成すればよく、TaN膜はTaのターゲットを用いて窒素雰囲気中で、W膜はWのターゲットを用いて成膜すれば良い。
なお、本実施例では第1の導電層を膜厚30nmのTaN、第2の導電層を膜厚370nmのWとしたが、第1の導電層と第2の導電層は共にTa、W、Ti、Mo、Al、Cu、Cr、Ndから選ばれた元素、または前記元素を主成分とする合金材料若しくは化合物材料で形成してもよい。また、リン等の不純物元素をドーピングした多結晶珪素膜に代表される半導体膜を用いてもよい。また、AgPdCu合金を用いてもよい。さらに、その組み合わせも適宜選択すればよい。膜厚は第1の導電層が20〜100nm、第2の導電層が100〜400nmの範囲で形成すれば良い。また、本実施例では、2層の積層構造としたが、1層としてもよいし、もしくは3層以上の積層構造としてもよい。
次に、前記導電層をエッチングして電極及び配線を形成するため、フォトリソグラフィーにより露光工程を経てレジストからなるマスクを形成する。第1のエッチング処理では第1のエッチング条件と第2のエッチング条件でエッチングを行う。レジストによるマスクを用い、エッチングし、ゲート電極及び配線を形成する。エッチング条件は適宜選択すれば良い。
本法では、ICP(Inductively Coupled Plasma:誘導結合プラズマ)エッチング法を使用する。第1のエッチング条件として、エッチング用ガスにCF4、Cl2とO2を用い、それぞれのガス流量を25/25/10(sccm)とし、1.0Paの圧力でコイル型電極に500WのRF(13.56MHz)電力を投入してプラズマを生成してエッチングを行う。基板側(試料ステージ)にも150WのRF(13.56MHz)電力を投入し、実質的に負の自己バイアス電圧を印加する。この第1のエッチング条件によりW膜をエッチングして第1の導電層の端部をテーパー形状とする。
続いて、第2のエッチング条件に移ってエッチングを行う。レジストからなるマスクをのこしたまま、エッチング用ガスにCF4とCl2を用い、それぞれのガス流量を30/30(sccm)、圧力1.0Paでコイル型の電極に500WのRF(13.56MHz)電力を投入してプラズマを生成して約15秒程度のエッチングを行う。基板側(試料ステージ)にも20WのRF(13.56MHz)電力を投入し、実質的に負の自己バイアス電圧を印加する。CF4とCl2を混合した第2のエッチング条件ではW膜及びTaN膜とも同程度にエッチングされる。なお、ゲート絶縁膜上に残渣を残すことなくエッチングするためには、10〜20%程度の割合でエッチング時間を増加させると良い。この第1のエッチング処理において、電極に覆われていないゲート絶縁膜は20nm〜50nm程度エッチングされ、基板側に印加されたバイアス電圧の効果により第1の導電層及び第2の導電層の端部はテーパー状となる。
次いで、レジストからなるマスクを除去せずに第2のエッチング処理を行う。第2のエッチング処理では、エッチング用のガスにSF6とCl2とO2を用い、それぞれのガス流量を24/12/24(sccm)とし、1.3Paの圧力でコイル側の電力に700WのRF(13.56MHz)電力を投入してプラズマを発生して25秒程度エッチングを行う。基板側(試料ステージ)にも10WのRF(13.56MHz)電力を投入し、実質的に負の自己バイアス電圧を印加する。このエッチング条件ではW膜が選択的にエッチングされ、第2形状の導電層を形成する。このとき第1の導電層はほとんどエッチングされない。第1、第2のエッチング処理によって第1の導電層802a〜802d、第2の導電層803a〜803dよりなるゲート電極が形成される。
そして、レジストからなるマスクを除去せず、第1のドーピング処理を行う。これにより、結晶性半導体層にN型を付与する不純物が低濃度に添加される。第1のドーピング処理はイオンドープ法又はイオン注入法で行えば良1オンドープ法の条件はドーズ量が1×1013〜5×1014ions/cm2、加速電圧が40〜80kVで行えばよい。本実施例では加速電圧を50kVとして行う。N型を付与する不純物元素としては15族に属する元素を用いることができ、代表的にはリン(P)または砒素(As)が用いられる。本実施例ではリン(P)を使用する。その際、第1の導電層をマスクとして、自己整合的に低濃度の不純物が添加されている第1の不純物領域(N--領域)が形成される。
続き、レジストからなるマスクを除去する。そして新たにレジストからなるマスクを形成して第1のドーピング処理よりも高い加速電圧で、第2のドーピング処理を行う。第2のドーピング処理もN型を付与する不純物を添加する。イオンドープ法の条件はドーズ量を1×1013〜3×1015ions/cm2、加速電圧を60〜120kVとすれば良い。本実施例ではドーズ量を3.0×1015ions/cm2とし、加速電圧を65kVとして行う。第2のドーピング処理は第2の導電層を不純物元素に対するマスクとして用い、第1の導電層の下方に位置する半導体層にも不純物元素が添加されるようにドーピングを行う。
第2のドーピングを行うと、結晶性半導体層の第1の導電層と重なっている部分のうち、第2の導電層に重なっていない部分もしくはマスクに覆われていない部分に、第2の不純物領域(N-領域)が形成される。第2の不純物領域には1×1018〜5×1019atoms/cm3の濃度範囲でN型を付与する不純物が添加される。また、結晶性半導体膜のうち、第1形状の導電層にもマスクにも覆われておらず、露出している部分(第3の不純物領域:N+領域)には1×1019〜5×1021atoms/cm3の範囲で高濃度にN型を付与する不純物が添加される。また、半導体層にはN+領域が存在するが、一部マスクのみに覆われている部分がある。この部分のN型を付与する不純物の濃度は、第1のドーピング処理で添加された不純物濃度のままであるので、引き続き第1の不純物領域(N--領域)と呼ぶことにする。
なお、本実施例では2回のドーピング処理により各不純物領域を形成したが、これに限定されることは無く、適宜条件を設定して、一回もしくは複数回のドーピングによって所望の不純物濃度を有する不純物領域を形成すれば良い。
次いで、レジストからなるマスクを除去した後、新たにレジストからなるマスクを形成し、第3のドーピング処理を行う。第3のドーピング処理により、Pチャネル型TFTとなる半導体層に前記第1の不純物領域及び前記第2の不純物領域とは逆の導電型を付与する不純物元素が添加された第4の不純物領域(P+領域)及び第5の不純物領域(P-領域)が形成される。
第3のドーピング処理では、レジストからなるマスクに覆われておらず、更に第1の導電層とも重なっていない部分に、第4の不純物領域(P+領域)が形成され、レジストからなるマスクに覆われておらず、且つ第1の導電層と重なっており、第2の導電層と重なっていない部分に第5の不純物領域(P-領域)が形成される。P型を付与する不純物元素としては、ホウ素(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)など周期律表第13族の元素が知られている。
本実施例では、第4の不純物領域及び第5の不純物領域を形成するP型の不純物元素としてはホウ素(B)を選択し、ジボラン(B26)を用いたイオンドープ法で形成する。イオンドープ法の条件としては、ドーズ量を1×1016ions/cm2とし、加速電圧を80kVとする。
なお、第3のドーピング処理の際には、Nチャネル型TFTを形成する部分はレジストからなるマスクに覆われている。
ここで、第1及び第2のドーピング処理によって、第4の不純物領域(P+領域)及び第5の不純物領域(P-領域)にはそれぞれ異なる濃度でリンが添加されている。しかし、第4の不純物領域(P+領域)及び第5の不純物領域(P-領域)のいずれの領域においても、第3のドーピング処理によって、P型を付与する不純物元素の濃度が1×1019〜5×1021atoms/cm3となるようにドーピング処理される。そのため、第4の不純物領域(P+領域)及び第5の不純物領域(P-領域)は、Pチャネル型TFTのソース領域及びドレイン領域として問題無く機能する。
なお、本実施例では、第3のドーピング一回で、第4の不純物領域(P+領域)及び第5の不純物領域(P-領域)を形成したが、ドーピング処理の条件によって適宜複数回のドーピング処理により第4の不純物領域(P+領域)及び第5の不純物領域(P-領域)を形成してもよい。
これらのドーピング処理によって、第1の不純物領域(N--領域)805、第2の不純物領域(N-領域)804、第3の不純物領域(N+領域)806、807、第4の不純物領域(P+領域)808、809、及び第5の不純物領域(P-領域)810、811が形成される。
次いで、レジストからなるマスクを除去して第1のパッシベーション膜812を形成する。この第1のパッシベーション膜としてはケイ素を含む絶縁膜を100〜200nmの厚さに形成する。成膜法としてはプラズマCVD法や、スパッタ法を用いればよい。
本実施例では、プラズマCVD法により膜厚100nmの窒素を含む酸化珪素膜を形成する。窒素を含む酸化珪素膜を用いる場合には、プラズマCVD法でSiH4、N2O、NH3から作製される酸化窒化ケイ素膜、またはSiH4、N2Oから作製される酸化窒化ケイ素膜、あるいはSiH4、N2OをArで希釈したガスから形成される酸化窒化ケイ素膜を形成すれば良い。また、第1のパッシベーション膜としてSiH4、N2O、H2から作製される酸化窒化水素化ケイ素膜を適用しても良い。もちろん、第1のパッシベーション膜812は、本実施例のような酸化窒化ケイ素膜の単層構造に限定されるものではなく、他のケイ素を含む絶縁膜を単層構造、もしくは積層構造として用いても良い。
次いで、第1のパッシベーション膜812上に、層間絶縁膜813を形成する。層間絶縁膜としては、無機絶縁膜や有機絶縁膜を用いることができる。無機絶縁膜としては、CVD法により形成された酸化ケイ素膜や、SOG(Spin On Glass)法により塗布された酸化ケイ素膜などを用いることができ、有機絶縁膜としてはポリイミド、ポリアミド、BCB(ベンゾシクロブテン)、アクリルまたはポジ型感光性有機樹脂、ネガ型感光性有機樹脂、ケイ素と酸素との結合で骨格構造が構成され、置換基に少なくとも水素を含む、または置換基にフッ素、アルキル基、または芳香族炭化水素のうち少なくとも1種を有する材料、いわゆるシロキサンの膜を用いることができる。また、それらの積層構造を用いても良い。
本実施例では、シロキサンにより層間絶縁膜813を形成する。層間絶縁膜としては、シロキサン系ポリマーを全面塗布した後、50〜200℃、10分間の熱処理によって乾燥させ、さらに300〜450℃、1〜12時間の焼成処理を行う。この焼成により、1μm厚のシロキサンの膜が全面に成膜される。この工程は、シロキサン系ポリマーの焼成を行うと共に、第1のパッシベーション膜812中の水素によって、半導体層を水素化及び不純物の活性化をすることが可能であるため、工程数を削減でき、プロセスを簡略化することが可能である。水素化は、第1のパッシベーション膜に含まれる水素によって、半導体層のダングリングボンドを終端するものである。
シロキサン以外の材料で層間絶縁膜を形成する場合には、水素化及び活性化の為に加熱処理が必要となる。その場合は層間絶縁膜を形成する前に別に加熱処理(熱処理)を行う工程が必要となる。熱処理法としては、酸素濃度が1ppm以下、好ましくは0.1ppm以下の窒素雰囲気中において400〜700℃で行えば良く、本実施例では410℃、1時間の熱処理で活性化処理を行う。なお、熱処理法の他に、レーザーアニール法、又はラピッドサーマルアニール法(RTA法)を適用することができる。
また、第1のパッシベーション膜812を形成する前に加熱処理を行ってもよい。但し、第1の導電層802a〜802d及び第2の導電層803a〜803dを構成する材料が熱に弱い場合には、本実施例のように配線などを保護するため、第1のパッシベーション膜812を形成した後で熱処理を行うことが望ましい。さらに、この場合、第1のパッシベーション膜がないため、パッシベーション膜に含まれる水素を利用しての水素化は行うことができない。この場合は、プラズマにより励起された水素を用いる手段(プラズマ水素化)を用いての水素化や、3〜100%の水素を含む雰囲気中において、300〜450℃で1〜12時間の加熱処理による水素化を用いれば良い。
この後、層間絶縁膜813を覆うように、CVD法により窒化酸化珪素膜又は酸化窒化珪素膜を形成しても良い。この膜は、後に形成される導電膜をエッチングするときに、エッチングストッパーとして働き、層間絶縁膜のオーバーエッチングを防止することができる。さらにこの上に、スパッタリング法により窒化珪素膜を形成してもよい。この窒化珪素膜は、アルカリ金属イオンの移動を抑制する働きがあるため、後に形成される画素電極からのリチウム元素、ナトリウム等の金属イオンが半導体薄膜へ移動するのを抑制することができる。
次に、層間絶縁膜のパターニング及びエッチングを行い、結晶質半導体層801a〜801dに達するコンタクトホールを形成する。コンタクトホールのエッチングは、CF4とO2とHeの混合ガスを用いてシロキサン膜をエッチングし、続いてCHF3のガスによりゲート絶縁膜である酸化シリコン膜をエッチングし、除去することで形成する。
続いて、コンタクトホール中に金属膜を積層し、パターニングしてソース電極及びドレイン電極を形成する。本実施例では、窒素元素を含むチタン膜上に、チタン−アルミニウム合金膜とチタン膜を積層しそれぞれ100nm\350nm\100nmに積層したのち、所望の形状にパターニング及びエッチングして3層で形成されるソース電極及び/又はドレイン電極814〜821を形成する。
一層目の窒素原子を含むチタン膜はターゲットをチタンとし、窒素とアルゴンの流量比を1:1としてスパッタリング法により形成する。上記のような窒素元素を含むチタン膜を、シロキサン系の膜の層間絶縁膜上に形成すると、剥離しにくく、且つ結晶性ケイ素膜と低抵抗接続を有する配線を形成することができる。
ここまでで、薄膜トランジスタや容量などの半導体素子を作製することができる。本発明によるレーザ照射装置及びレーザ照射方法を用いて薄膜トランジスタや容量などの半導体素子に使用される半導体膜の結晶化を行ったことで基板裏面より反射された二次ビームによる干渉が起きるのを抑制することができ、半導体膜の結晶化をより均一に行うことが可能となる。結果として基板上に形成された半導体素子の特性はより均一なものとなり、表示装置の画素部として用いられたとしても結晶化の不均一により現れる薄膜トランジスタの特性ムラが視認されることを低減させることができる。これにより、高品質な画像の表示装置を提供することが可能となる。
本実施例では実施例3で作製した素子基板を用いて発光表示装置を作製する例について図5を参照しながら説明する。本実施例で説明する発光表示装置は一対の電極間に発光する物質を含む層を挟み込み、電極間に電流を流すことで発光する素子をマトリクス状に配列させたものである。
発光素子の励起状態には一重項励起と三重項励起が知られ、発光はどちらの励起状態を経ても可能であると考えられている。故に、素子の特徴によって一つの発光表示装置内において、一重項励起状態の素子あるいは三重項励起状態の素子を混在させても良い。例えばRGBの三色において、赤に三重項励起状態を取る素子、青と緑に一重項励起状態を取る素子としても良い。また、三重項励起状態を取る素子は一般に発光効率が良いため、駆動電圧の低下にも貢献する。
発光素子の材料としては、低分子、高分子、低分子と高分子の間の性質を持つ中分子の発光材料があるが、本実施例では低分子の発光材料を使用する。低分子材料も高分子材料も溶媒に溶かすことでスピンコートやインクジェット法により塗布することができる。また、有機材料のみではなく、無機材料との複合材料も使用することができる。
前工程によって作製された薄膜トランジスタのドレイン電極と一部重なるようにして、発光素子の第1の電極901を形成する。第1の電極は発光素子の陽極、または陰極になる電極であり、陽極とする場合は仕事関数の大きい金属、合金、電気伝導性化合物、及びこれらの混合物などを用いることが好ましい。仕事関数としては仕事関数4.0eV以上がだいたいの目安となる。具体例な材料としては、ITO(indium tin oxide)、酸化インジウムに2〜20%の酸化亜鉛(ZnO)を混合したIZO(indium zinc oxide)、酸化インジウムに2〜20%の酸化珪素(SiO2)を混合したITSO、金(Au)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、又は金属材料の窒化物(TiN)等を用いることができる。
陰極として用いる場合は、仕事関数の小さい(仕事関数3.8eV以下が目安)金属、合金、電気伝導性化合物、及びこれらの混合物などを用いることが好ましい。具体的な材料としては、元素周期律の1族又は2族に属する元素、すなわちLiやCs等のアルカリ金属、及びMg、Ca、Sr等のアルカリ土類金属、及びこれらを含む合金(Mg−Ag、Al−Li)や化合物(LiF、CsF、CaF2)の他、希土類金属を含む遷移金属を用いて形成することができる。但し、本実施例において第2の電極は透光性を有するように形成するため、これら金属、又はこれら金属を含む合金を非常に薄く形成し、ITO、IZO、ITSO又はその他の金属(合金を含む)との積層により形成する。
本実施例では第1の電極901は陽極とし、ITSOを用いる。電極としてITSOを用いた場合は真空ベークを行うと発光表示装置の信頼性が向上する。
また、本実施例において第1の電極は薄膜トランジスタのソース電極及びドレイン電極を作製した後に形成されるが、始めに第1の電極を形成しその後薄膜トランジスタの電極を作製してもかまわない。
画素部の薄膜トランジスタに接続されている画素電極である第1の電極901の端部を覆うように絶縁膜902を形成する。この絶縁膜902は土手や隔壁と呼ばれるものである。絶縁膜902としては、無機絶縁膜や有機絶縁膜を用いることができる。無機絶縁膜としては、CVD法により形成された酸化ケイ素膜や、SOG(Spin On Glass)法により塗布された酸化ケイ素膜などを用いることができ、有機絶縁膜としては感光性または非感光性のポリイミド、ポリアミド、BCB(ベンゾシクロブテン)、アクリルまたはポジ型感光性有機樹脂、ネガ型感光性有機樹脂、ケイ素と酸素との結合で骨格構造が構成され、置換基に少なくとも水素を含む、または置換基にフッ素、アルキル基、または芳香族炭化水素のうち少なくとも1種を有する材料、いわゆるシロキサンの膜を用いることができる。また、それらの積層構造を用いても良い。感光性の有機物を使用して形成すると、曲率半径が連続的に変化する断面形状を持つ開口部が形成できるため、電界発光層を蒸着する際に段切れなどがその開口部で起こりにくいものとなり好適である。本実施例では感光性のポリイミドを使用する。
続いて、蒸着装置を用いて、蒸着源を移動させながら蒸着を行う。蒸着は真空度が0.665Pa以下、好ましくは1.33×10-4〜1.33×10-2Paまで真空排気された成膜室で蒸着を行う。蒸着の際、抵抗加熱により、予め有機化合物は気化されており、蒸着時にシャッターが開くことにより基板の方向へ飛散する。気化された有機化合物は、上方に飛散し、メタルマスクに設けられた開口部を通って基板に蒸着され、電界発光層903(第1の電極側から正孔注入層、正孔輸送層、発光層、積層体、電子注入層)を形成する。なお、電界発光層903の構成はこのような組み合わせの積層でなくとも良く、単層で形成されていても良い。積層する場合は、層と層の間に当該2つのそうでなる混合層を設けても良い。
電界発光層903を形成したら、第2の電極904を電界発光層903に接して形成する。本実施例では第1の電極901が陽極であるため、第2の電極904は陰極として形成する。陰極材料は先に述べたような材料を使用すれば良く、本実施例ではアルミニウム膜を150nm形成することで第2の電極(陰極)904とする。
本実施例では第1の電極901のみ透光性を有する材料で形成されているため、基板の下面方向より光を取り出す構造である。図5(B)は上面発光の構成の1例であり、画素電極901と薄膜トランジスタの電極を異なる層に形成した例である。第1の層間絶縁膜813及び第2の層間絶縁膜902は図4における層間絶縁膜813と同様の材料で作製することができ、その組み合わせも自由に行えるが、今回はどちらの層もシロキサンにより形成する。画素電極901は第2の層間絶縁膜902側からAl−Si\TiN\ITSOと積層して形成するが、もちろん単層でもかまわないし、2層、あるいは4層以上の積層構造でもかまわない。
図6には下面発光、両面発光、上面発光の例を示す。本実施例に記載の下面から光を取り出す構造は図6(A)の構造に相当する。第2の電極の下にLiを含む材料を薄く(透光性を有する程度に)形成し、ITOやITSO、IZOなど透光性を有する材料を第2の電極として形成することで図6(B)のように両面より光を取り出すことのできる両面発光の発光表示装置を得ることが可能となる。なお、アルミニウムや銀など厚膜で形成すると非透光性であるが、薄膜化すると透光性を有するようになるため、アルミニウムや銀の透光性を有する程度の薄膜で第2の電極を形成すると両面発光とすることができる。
図6(C)は上面発光の発光表示装置の一例であるが、図5(B)に相当する。上面発光はこのように層間膜を図6(A)(B)より一枚多く形成すると、薄膜トランジスタの上部にも発光素子を設けることができ、開口率の点で有利な構成となる。
ところで、両面発光や上面発光の場合に用いられる透明電極であるITOやITSOは蒸着による成膜ができないためスパッタ法による成膜が行われる。第2の電極904をスパッタリング法により形成する場合、電子注入層の表面もしくは電子注入層と電子輸送層の界面にスパッタリングによるダメージが入ってしまうことがあり、発光素子の特性に悪影響を及ぼす可能性がある。これを防ぐためには、スパッタリングによるダメージを受けにくい材料を第2の電極404に最も近い位置に設けるとよい。このようなスパッタダメージを受けにくい材料で、電界発光層903に用いることができる材料としては酸化モリブデン(MoOx)が挙げられる。しかし、MoOxは正孔注入層として好適な物質であるため、第2の電極904に接して設けるには第2の電極904を陽極とする必要がある。このように陰極を第1の電極、陽極を第2の電極とする素子を仮に逆積みの素子と呼んでいる。
そこで、この逆積み素子場合は第1の電極901を陰極として形成し、その後順に、電子注入層、電子輸送層、発光層、正孔輸送層、正孔注入層(MoOx)、第2の電極(陽極)と形成する。また、画素の駆動用薄膜トランジスタはNチャネル型とする必要がある。
MoOxは蒸着法により形成し、x=3.1〜3.2のものが好適に使用できる。また、MoOx層は銅フタロシアニン(CuPc)などの有機金属錯体や有機物と共蒸着することで有機、無機の混合層としても良い。逆積み素子を用いた場合、画素部の薄膜トランジスタはもともとN型であるa−Si:Hを半導体層としたトランジスタを用いると工程が簡略化されて好適である。駆動回路部が同一基板上に形成されている場合は駆動回路部のみ本発明のレーザ照射方法を用いて結晶化して用いるとよい。
その後、プラズマCVD法により窒素を含む酸化珪素膜を第2のパッシベーション膜905として形成する。窒素を含む酸化珪素膜を用いる場合には、プラズマCVD法でSiH4、N2O、NH3から作製される酸化窒化ケイ素膜、またはSiH4、N2Oから作製される酸化窒化ケイ素膜、あるいはSiH4、N2OをArで希釈したガスから形成される酸化窒化ケイ素膜を形成すれば良い。また、第1のパッシベーション膜としてSiH4、N2O、H2から作製される酸化窒化水素化ケイ素膜を適用しても良い。もちろん、第2のパッシベーション膜905は単層構造に限定されるものではなく、他のケイ素を含む絶縁膜を単層構造、もしくは積層構造として用いても良い。また、窒化炭素膜と窒化ケイ素膜の多層膜やスチレンポリマーの多層膜、窒化ケイ素膜やダイヤモンドライクカーボン膜を、窒素を含む酸化珪素膜の代わりに形成してもよい。
続いて水などの劣化を促進する物質から電界発光素子を保護するために、表示部の封止を行う。対向基板を封止に用いる場合は、絶縁性のシール剤により、外部接続部が露出するように貼り合わせる。対向基板と素子基板との間の空間には乾燥した窒素などの不活性気体を充填しても良いし、シール剤を画素部全面に塗布しそれにより対向基板を形成しても良い。シール剤には紫外線硬化樹脂などを用いると好適である。シール剤には乾燥剤やギャップを一定に保つための粒子を混入しておいても良い。続いて外部接続部にフレキシブル配線基板を貼り付けることによって、電界発光パネルが完成する。
このような電界発光パネルには単色、エリアカラー、フルカラーなどの表示方法があるが、フルカラーにはさらに、RBGの3色塗り分け法、白色光源をカラーフィルタによりRBG化する方法、色変換フィルタを使用して短波長の色を長波長の色に変換する方法などがある。また、色純度を向上させるために、カラーフィルタを用いる場合もある。
なお、表示機能を有する本発明の発光表示装置には、アナログのビデオ信号、デジタルのビデオ信号のどちらを用いてもよい。デジタルのビデオ信号を用いる場合はそのビデオ信号が電圧を用いているものと、電流を用いているものとに分けられる。発光素子の発光時において、画素に入力されるビデオ信号は、定電圧のものと、定電流のものがあり、ビデオ信号が定電圧のものには、発光素子に印加される電圧が一定のものと、発光素子に流れる電流が一定のものとがある。またビデオ信号が定電流のものには、発光素子に印加される電圧が一定のものと、発光素子に流れる電流が一定のものとがある。この発光素子に印加される電圧が一定のものは定電圧駆動であり、発光素子に流れる電流が一定のものは定電流駆動である。定電流駆動は、発光素子の抵抗変化によらず、一定の電流が流れる。本発明の発光表示装置及びその駆動方法には、電圧のビデオ信号、電流のビデオ信号のどちらを用いてもよく、また定電圧駆動、定電流駆動のどちらを用いてもよい。
本実施例及び実施例3では発光表示装置に本発明を適用した例を示したが、結晶化やレーザアニールを適用して形成された薄膜を利用した素子を用いた電子機器であれば本発明を適用することができ、本発明を適用して作製された素子の特性にはバラツキが少ないため、安定した品質の製品を提供することができるようになる。
また、半導体装置の小型化、集積化がすすむ今日、薄膜トランジスタに代表される薄膜半導体素子に用いられる半導体膜の膜厚はデザインルールの縮小によりどんどん薄くなっており、半導体膜を透過し、基板裏面より反射する二次ビームにより起こってしまうレーザビームの干渉が大きな問題となるが、本発明を用いることによってそれを回避することが可能となり、結晶性のより半導体膜を作製することができる。
本実施例では、実施例6として本発明のレーザ照射方法を用いて、シリコンの結晶化を行った基板の写真と、比較例として本発明のレーザ照射方法を用いずに結晶化を行った基板の写真をそれぞれ図8(A)、(B)に示す。なお、実施例6、比較例とも532nm、10Wのグレーンレーザを基板に垂直にレーザビームを照射しており、実施例6のパルス幅は10psec、周波数は160MHz、比較例は連続発振で結晶化を行った。
比較例の基板写真(図8(B))には、縦方向に筋状のムラが確認できるが、これが基板裏面からの2次ビームが照射される1次ビームと干渉をおこしたことにより発生した照射ムラである。一方、本発明のレーザ照射方法を使用して結晶化を行った実施例6の基板写真(図8(A))には、そのような照射ムラははっきりとは見て取ることが出来ないほど低減されていることが分かる。なお、これら写真において一部暗くなって見える部分があるが、これは写真撮影条件でそうなっているように見えるだけであり、レーザ照射ムラとは関係が無い。
このように、本発明のレーザ照射方法は顕著な効果が現れており、従来と比較して均一なレーザ照射を行うことができるレーザ照射方法であることが証明された。また、このように均一に結晶化を行うことが出来るレーザ照射方法を用いて半導体膜を結晶化する半導体装置の作製方法により作成された半導体装置は素子特性のバラツキを低減することができる。
本発明を利用して作製することが好適である電子機器としては、ビデオカメラ、デジタルカメラ、ゴーグル型ディスプレイ、ナビゲーションシステム、ステレオ、コンピュータ、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話又は電子書籍など)が挙げられる。それらの例を図9、図10に示す。あるいは、一般的なICチップ、IDチップ、RFIDタグのような電子機器にも本発明を適用することができる。
図9(A)はコンピュータであり、本体1001、画像入力部1002、表示部1003、キーボード1004を含む。本発明のレーザ照射方法を用いて作製された半導体素子を表示部1003に適用することができる。本発明を適用して作製された半導体素子の特性はバラツキが少ない為、安定した表示品質を提供することが出来る。
図8(B)はビデオカメラであり、本体1005、表示部1006、音声入力部1007、操作スイッチ1008、バッテリー1009、受像部1010等を含む。本発明のレーザ照射方法を用いて作製された半導体素子を表示部1006に適用することができる。本発明を適用して作製された半導体素子の特性はバラツキが少ない為、安定した表示品質を提供することが出来る。
図8(C)はモバイルコンピュータであり、本体1011、カメラ部1012、受像部1013、操作スイッチ1014、表示部1015等を含む本発明のレーザ照射方法を用いて作製された半導体素子を表示部1015に適用することができる。本発明を適用して作製された半導体素子の特性はバラツキが少ない為、安定した表示品質を提供することが出来る。
図8(D)はゴーグル型ディスプレイであり、本体1016、表示部1017、アーム部1018等を含む。表示部1017は基板として可撓性基板を用いており、表示部を湾曲させている。また、軽量で薄いゴーグル型ディスプレイを実現している。本発明のレーザ照射方法を用いて作製された半導体素子を表示部1017に適用することができる。本発明を適用して作製された半導体素子の特性はバラツキが少ない為、安定した表示品質を提供することが出来る。
図8(E)はプログラムを記録した記録媒体(以下記録媒体と呼ぶ)を用いるプレーヤーであり、本体1019、表示部1020、スピーカ部1021記録媒体1022操作スイッチ1023等を含む。なお、このプレーヤーは記録媒体としてDVD、CD等を用い、音楽鑑賞、映画鑑賞、ゲーム、インターネットなどを行うことができる、本発明のレーザ照射方法を用いて作製された半導体素子を表示部1020に適用することができる。本発明を適用して作製された半導体素子の特性はバラツキが少ない為、安定した表示品質を提供することが出来る。
図8(F)はデジタルカメラであり、本体1024、表示部1025、接眼部1026、操作スイッチ1027、等を含む。本発明のレーザ照射方法を用いて作製された半導体素子を表示部1025に適用することができる。本発明を適用して作製された半導体素子の特性はバラツキが少ない為、安定した表示品質を提供することが出来る。
図9(A)は携帯電話であり、本体1028、音声出力部1029、音声入力部1030、表示部1031、操作スイッチ1032、アンテナ1033等を含む。本発明のレーザ照射方法を用いて作製された半導体素子を表示部1031に適用することができる。本発明を適用して作製された半導体素子の特性はバラツキが少ない為、安定した表示品質を提供することが出来る。
図9(B)は電子書籍であり、本体1028、表示部1035、1036、記憶媒体1037、操作スイッチ1038、アンテナ1039等を含む。本発明のレーザ照射方法を用いて作製された半導体素子を表示部1035、1036に適用することができる。本発明を適用して作製された半導体素子の特性はバラツキが少ない為、安定した表示品質を提供することが出来る。電子書籍を文庫本と同程度の大きさにすることも出来、持ち運びを容易にすることもできる。
図9(C)はディスプレイであり、本体1040、支持台1041、表示部1042等を含む。表示部1042は可撓性基板を用いて作製されており、軽量で薄いディスプレイを実現出来る。また、表示部を湾曲させることも可能である。本発明のレーザ照射方法を用いて作製された半導体素子を表示部1042に適用することができる。本発明を適用して作製された半導体素子の特性はバラツキが少ない為、安定した表示品質を提供することが出来る。
また、本発明の適用範囲はきわめて広く、様々な分野の電子機器に適用することが可能である。なお、本実施例の電子機器は実施の携帯及び実施例1〜5と組み合わせ可能である。
本発明に用いられるレーザ照射装置の図。 レーザビームの走査経路の図。 本発明に用いられるレーザ照射装置の図。 本発明を用いて半導体装置を作成する際のプロセス図1。 本発明を用いて半導体装置を作成する際のプロセス図2。 発光表示装置の例示。 干渉を防ぐ為に従来用いられていた方法を示す図。 実施例6及び比較例の基板表面写真。 本発明を用いて作製した電子機器の例。 本発明を用いて作製した電子機器の例。

Claims (3)

  1. ガラス基板上に形成された半導体膜にパルス発振されたレーザビームを照射して前記半導体膜の結晶化を行う半導体装置の作製方法であって、
    前記レーザビームのパルス幅をt(秒)、前記ガラス基板の屈折率をn(単位無し)、前記ガラス基板の厚さをd(メートル)、真空中の光速をc(メートル/秒)とした場合に、
    前記レーザビームのパルス幅であるtを、t<2nd/cという式により算出し、
    前記レーザビームのパルス幅を前記算出したtの範囲から選択して前記レーザビームを照射することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  2. ガラス基板上に形成された半導体膜にパルス発振されたレーザビームを照射して前記半導体膜の結晶化を行う際のレーザ発振器の選択方法であって、
    前記レーザビームのパルス幅をt(秒)、前記ガラス基板の屈折率をn(単位無し)、前記ガラス基板の厚さをd(メートル)、真空中の光速をc(メートル/秒)とした場合に、
    前記レーザビームのパルス幅であるtを、t<2nd/cという式により算出し、
    前記レーザビームのパルス幅を前記算出したtの範囲を満たす前記レーザビームを発振する前記レーザ発振器の種類を選択し、
    前記レーザ発振器はパルス発振を行うものであることを特徴とする選択方法。
  3. 請求項2の選択方法を用いて選択した前記レーザ発振器を用いて前記半導体膜に前記レーザビームを照射し、
    前記レーザビームを照射した前記半導体膜を用いてTFTを作製することを特徴とする半導体装置の作製方法。
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