JP2004153022A6 - レーザ照射方法および半導体装置の作製方法 - Google Patents

レーザ照射方法および半導体装置の作製方法 Download PDF

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Abstract

【課題】CWレーザを用いて、生産効率の高いレーザ光の照射を行うための方法およびそれを行うためのレーザ照射装置を提供する。
【解決手段】半導体膜が成膜された長方形の基板の一辺の長さをb、前記走査速度をV、前記走査速度Vまで前記基板のレーザビームに対する相対速度を上げるのに要する加速度をgとし、V=(gb/5.477)1/2を満たすようにすることによりレーザアニールに要する時間が最も短くなるレーザ照射方法を提供する。加速度gは一定としたが、変動がある場合は時間平均したものを与える。
【選択図】 図7

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はレーザ光の照射方法およびそれを行うためのレーザ照射装置(レーザと該レーザから出力されるレーザ光を被照射体まで導くための光学系を含む装置)に関する。また、レーザ光の照射を工程に含んで作製された半導体装置の作製方法に関する。
なお、ここでいう半導体装置には、液晶表示装置や発光装置等の電気光学装置及び該電気光学装置を部品として含む電子装置も含まれるものとする。
【0002】
【従来の技術】
近年、ガラス等の絶縁基板上に形成された非晶質半導体膜を結晶化させ、結晶構造を有する半導体膜(以下、結晶性半導体膜という)を形成する技術が広く研究されている。結晶化法としては、ファーネスアニール炉を用いた熱アニール法や、瞬間熱アニール法(RTA法)、又はレーザアニール法などが検討されている。結晶化に際してはこれらの方法の内、いずれか一つまたは複数を組み合わせて行うことが可能である。
【0003】
結晶性半導体膜は、非晶質半導体膜と比較し、非常に高い移動度を有する。このため、この結晶性半導体膜を用いて薄膜トランジスタ(TFT)を形成し、例えば、1枚のガラス基板上に、画素部用、または、画素部用と駆動回路用のTFTを形成したアクティブマトリクス型の液晶表示装置等に利用されている。
【0004】
通常、ファーネスアニール炉で非晶質半導体膜を結晶化させるには、600℃以上で10時間以上の熱処理を必要としていた。この結晶化に適用できる基板材料は石英であるが、石英基板は高価で、特に大面積に加工するのは非常に困難であった。しかし、生産効率を上げるためには基板を大面積化する必要が不可欠であり、近年においては一辺が1mを越えるサイズの基板の使用も考慮されるようになっている。
【0005】
一方、金属元素を用いる熱結晶化法は、従来問題とされていた結晶化温度を低温化することを可能としている(例えば、特許文献1参照。)。その方法は、非晶質半導体膜にニッケルまたは、パラジウム、または鉛等の元素を微量に添加し、その後550℃にて4時間の熱処理で結晶性半導体膜の形成を可能にしている。
【0006】
一方、レーザアニール法は、基板の温度をあまり上昇させずに、半導体膜にのみ高いエネルギーを与えることが出来るため、歪点の低いガラス基板には勿論、プラスチック基板等にも用いることが出来る点で注目されている技術である。
【0007】
レーザアニール法の一例は、エキシマレーザに代表されるパルスレーザ光を、照射面において、数cm角の四角いスポットや、長さ100mm以上の線状となるように光学系にて成形し、レーザ光の照射位置を被照射体に対し相対的に移動させて、アニールを行う方法である(例えば、特許文献2参照。)。なお、ここでいう「線状」は、厳密な意味で「線」を意味しているのではなく、アスペクト比の大きい長方形(もしくは長楕円形)を意味する。例えば、アスペクト比が2以上(好ましくは10〜10000)のものを指すが、照射面における形状が矩形状であるレーザ光(矩形状ビーム)に含まれることに変わりはない。なお、線状とするのは被照射体に対して十分なアニールを行うためのエネルギー密度を確保するためであり、矩形状や面状であっても被照射体に対して十分なアニールを行えるのであれば構わない。
【0008】
このようにして作製される結晶性半導体膜は、複数の結晶粒が集合して形成されており、その結晶粒の位置と大きさはランダムなものである。ガラス基板上に作製されるTFTは素子分離のために、前記結晶性半導体を島状のパターニングに分離して形成している。その場合において、結晶粒の位置や大きさを指定して形成する事はできなかった。結晶粒内と比較して、結晶粒の界面(結晶粒界)は非晶質構造や結晶欠陥などに起因する再結合中心や捕獲中心が無数に存在している。この捕獲中心にキャリアがトラップされると、結晶粒界のポテンシャルが上昇し、キャリアに対して障壁となるため、キャリアの電流輸送特性を低下することが知られている。チャネル形成領域の半導体膜の結晶性は、TFTの特性に重大な影響を及ぼすが、結晶粒界の影響を排除して単結晶の半導体膜で前記チャネル形成領域を形成することはほとんど不可能であった。
【0009】
【特許文献1】
特開平7−183540号公報
【特許文献2】
特開平8−195357号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
最近、CWレーザを一方向に走査させながら半導体膜に照射することで、走査方向に繋がって結晶成長し、その方向に長く延びた単結晶を形成する技術が注目されている。この方法を用いれば、少なくともTFTのチャネル方向には結晶粒界のほとんどないものが形成できると考えられている。しかしながら、本方法においては、半導体膜に十分に吸収される波長域のCWレーザを使う都合上、出力が10W程度と非常に小さいレーザしか適用できないため、生産性の面でエキシマレーザを使う技術と比較し劣っている。
【0011】
そこで、本発明は、CWレーザを用いて、生産効率の高いレーザ光の照射を行うための方法およびそれを行うためのレーザ照射装置を提供することを課題とする。また、このようなレーザ照射方法を行って得られた半導体膜を用いて半導体装置を作製する方法を提供することを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
CWレーザによる半導体膜の結晶化工程においては、少しでも生産性を上げるためにレーザビームを照射面またはその近傍において長い楕円状に加工し、楕円状のレーザビーム(以下楕円ビームと称する。)の短径方向に走査させ、半導体膜を結晶化させることが盛んに行われている。本発明は、このような工程において最も生産性の高い楕円ビームの照射方法を提供する。
【0013】
なお、本方法に適当なCWレーザは、波長が550nm以下のもので出力の安定性の著しく高いものであり、例えば、YVOレーザの第2高調波や、YAGレーザの第2高調波、YLFレーザの第2高調波、ガラスレーザの第2高調波、Yレーザの第2高調波、YAlOレーザの第2高調波などが当てはまる。前記レーザのドーパントにはNd3+、Yb3+、Cr4+などが用いられる。あるいは前記レーザのさらに高次の高調波を用いても良い。あるいは、ルビーレーザ、アレキサンドライドレーザ、Ti:サファイアレーザ、連続発振のArレーザ、Krレーザ、COレーザ、連続発振のヘリウムカドミウムレーザ、銅蒸気レーザ、金蒸気レーザなどのレーザを使用してもよい。これらのレーザを複数、あるいは複数種用いることも可能である。エキシマレーザは通常パルス発振ではあるが、連続発振も原理的に可能という説もある。本発明に連続発振のエキシマレーザも適用できる。
【0014】
まず、10WのYVOレーザ(CW、第2高調波、TEM00)を用意し、焦点距離20mmの凸レンズにて楕円ビームに加工した。具体的には、前記凸レンズの斜めからレーザビームを入射させ、非点収差等を利用して細長い楕円ビームを形成した。本実験を図2に沿って説明する。本実験では、レーザ発振器201から射出されたレーザビームを、ミラー202を介して、斜め20°から凸レンズ203に入射させ、照射面に配置された半導体膜204を凸レンズ203と平行に配置し、長径500μm、短径30μm程度の楕円ビーム205を形成した。さらに短径を短くすることで長径を長くし、照射の効率を上げることも可能であるが、短径の長さを短くすればするほど焦点深度も浅くなり均一なレーザアニールができなくなるので、この程度が適当であるとした。
【0015】
楕円ビーム205の短径方向に半導体膜204を走査させることにより、楕円ビームの長径方向、幅150μmの領域に、走査方向に長く延びた結晶粒が敷き詰められた状態で形成できた。以下前記領域を長結晶粒領域の幅と称する。前記半導体膜は、ガラス基板上に形成した。具体的には、厚さ0.7mmのガラス基板の片面に厚さ200nmの酸化窒化シリコンを成膜しその上に厚さ150nmのa−Si膜をプラズマCVD法にて成膜した。さらに半導体膜のレーザに対する耐性を高めるために、500℃1時間の熱アニールを該半導体膜に対して行った。前記熱アニールの他に、従来技術の項目で述べた金属元素による半導体膜の結晶化を行ってもよい。どちらの膜を使っても、最適なレーザビームの照射条件は同様である。
【0016】
図3に、半導体膜の走査速度と半導体膜が結晶化される最適なレーザの出力の関係を示すグラフを記した。縦軸が、最適なレーザの出力(単位W)で、横軸が、半導体膜の走査速度(単位cm/s)である。今回の実験では、走査速度の最大値は100cm/sまでであった。グラフから、走査速度と出力との間には、線形の関係があることが見て取れた。後の実験と比較するため、図3のグラフからレーザ出力が10Wのとき、最適な半導体膜の走査速度が150cm/s程度であると予想した。
【0017】
図4にさらに楕円ビームの長径を長くした光学系を示す。これにより、長径700μm、短径30μmの楕円ビーム406が形成できた。本明細書中では、実験結果を統一するために、楕円ビームの短径は、30μmで固定した。具体的な光学系の構成は、レーザ発振器401と光路を鉛直方向に偏向するミラー402と楕円ビームの長径の長さを調整する焦点距離150mmのシリンドリカルレンズ403と、短径の長さを調整する焦点距離20mmのシリンドリカルレンズ404とである。シリンドリカルレンズ403は、半導体膜405から120mm上方に配置し、シリンドリカルレンズ404は半導体膜405に焦点が合うように配置した。シリンドリカルレンズ403、404と半導体膜はレーザビームの光軸に対して直角に配置した。
【0018】
楕円ビーム406を、楕円ビームの短径方向に半導体膜405に対して相対的に走査させ、半導体膜を結晶化させたところ、楕円ビームの長径方向、幅250μmの領域に、走査方向に長く延びた結晶粒が敷き詰められた状態で形成できた。このときの最適な走査速度は50cm/sで、レーザの出力は10Wであった。
【0019】
さらに、楕円ビームの長径を長くした光学系を図5に示す。これにより、長径2000μm、短径30μmの楕円ビーム505が形成できた。具体的な光学系の構成は、レーザ発振器501と光路を鉛直方向に偏向するミラー502と楕円ビームの短径の長さを調整する焦点距離20mmのシリンドリカルレンズ503とである。シリンドリカルレンズ503は半導体膜504に焦点が合うように配置した。シリンドリカルレンズ503と半導体膜504はレーザビームの光軸に対して直角に配置した。
【0020】
楕円ビーム505を、楕円ビームの短径方向に半導体膜504に対して相対的に走査させ、半導体膜を結晶化させたところ、楕円ビームの長径方向、幅600〜800μmの領域に、走査方向に長く延びた結晶粒が敷き詰められた状態で形成できた。このときの最適な走査速度は5〜10cm/sで、レーザの出力は10Wであった。
【0021】
以上の一連の実験結果を、図6にグラフ化した。具体的には、レーザの出力を10Wで固定し、楕円ビームの幅を30μmとしたときの、半導体膜の結晶化の最適な走査速度と形成された楕円ビームの長径方向における結晶粒の領域の幅との関係を示した。照射対象は、前述の厚さ150nmのa−Si膜である。縦軸が半導体膜の走査速度V(単位cm/s)で、横軸が長結晶粒領域の幅L(単位μm)である。両者の関係は両対数グラフにするとほぼ線形となった。
【0022】
両者の関係を式で表すと、
log L = −0.465 log V + 3.188 式1)
となった。本明細書中では、理解しやすくするために、長結晶粒領域の幅Lと走査速度Vの単位を異なるものとしているが、単位を統一しても、式1)の定数項が変化するだけである。よって、式1)は定数項を除けば、どのような単位系を用いても成り立つ式と言える。
一方、レーザアニールに要する時間をTとすると、
T = (a/L)(b/V+2V/g) 式2)
とかける。(但し、aは半導体膜が長方形であるとしたときの短辺の長さ(単位μm)、bは半導体膜が長方形であるとしたときの長辺の長さ(単位cm)、gは速度Vに走査速度が達するのに要する加速度(単位cm/s)である。)式2)の係数2は、加速期間と減速期間を意味する。なお、aとLの単位を揃えているので、a/Lは無次元量となる。よって、式2)においても、すべての変数の単位系を統一しても同じ結果が得られる。
【0023】
本発明を使って、長方形状の基板に成膜された半導体膜全面をレーザアニールすることを考えると、前記長方形状の基板の長辺に沿って、楕円ビームを走査させるのが最も効率がよいことは自明である。このとき楕円ビームの長径と基板の短辺とが平行に位置するようにする。このように打てば、走査の加速と減速の回数を最も少なくできるからである。したがって、式2)中でも、aが長方形の短辺を表し、bが長方形の長辺を表すとした。ただし、レーザビームの走査方向に結晶粒が伸びて行くことから、もしも長方形状の基板において、短辺方向に伸びた結晶粒が適当な半導体素子が必要な場合は、a、bの関係が入れ変わっても問題はない。
【0024】
ここで、図7を使って式2)の意味について説明する。図7(a)において、楕円ビーム7002は図中の矢印の方向に半導体膜7001上を走査される。この動きは相対的なものであるから、楕円ビーム7002を動かしても、半導体膜7001を動かしても、あるいは両方を動作させても本質は変わらない。半導体膜7001の走査速度が遅ければ、加速にかかる時間をほぼ0とできるので、gは∞である。しかしながら、半導体膜を走査させる際、半導体膜を往復運動させる必要があるため、半導体膜の走査速度が速くなると往復運動の両端における加速度の影響で、処理時間Tが余計にかかるようになる。すなわち、照射時間(このとき走査速度は一定で、図7(b)の走査距離bの領域が示すもの。)のほかに加速時間(図7(b)における走査距離cの領域が示すもの。)が多く必要となってくる。本明細書中では、gは定数として扱うが勿論時間tの関数であっても問題はない。そのような場合は、g(t)を時間平均するなどして定数として扱えばよい。
【0025】
式2)の両辺を対数にとると、
log T = log a −log L + log (b/V + 2V/g) 式3)
となる。
【0026】
式1)と式3)から、Lを消去すると、
log T = log (b/V0.535 +2V1.465 /g) +A 式4)
となる。但しAは定数である。(A = − 3.188+log a より明らかである。)上記式の中で変数Lは出力(この場合10W)に依存する変数で、楕円ビームの短径を一定とするならばほぼ比例関係にあると言って良いが、出力が変わっても上記の式の意味は変わらない。出力が変化しても、上記の式の定数項Aが変化するのみである。よって、式4)を最小にする走査速度Vを求めれば、いかなる出力のレーザを使用しても、その速度Vが最もレーザアニールに要する時間を小さくするものであることがわかる。つまり、本発明は式4)を最小とする、すなわち、レーザアニールに要する時間をほぼ最短にするVを提供する。
【0027】
式4)をVについて微分すると、
(logT)’ = f( V) (5.477/g − b/V) 式5)
(但し、f(V)はVの関数)と書ける。
【0028】
レーザアニールを最も効率よく行うためには、Tが最小値を取ればよいので、式5)を0とおいて、計算すると、
V = (gb/5.477) 1/2 式6)
に従う走査速度Vでレーザアニールすればよいこととなる。
【0029】
通常、生産工程において用いられる基板のサイズは、例えば600mm×720mm程度の長方形である。従って、前記長方形の長辺がb(=72)にあたる。
通常のXYステージにおいて、加速度は10cm/s〜1000cm/sであるから、例えば、加速度gを250cm/sとすると、式6)から導かれるVは57cm/sとなる。
【0030】
レーザアニールに要する時間と、半導体膜の走査速度との関係を図10に示す。図10において実線で囲まれる範囲である、式6)で算出される走査速度Vの半分から2倍程度の範囲に入るVでレーザアニールをすれば、最短のレーザアニールに要する時間の約1.3倍以下で効率よくレーザアニールを行うことができる。よって、
{ (gb/5.477) 1/2 /2< V <2{(gb/5.477) 1/2 式7)
の範囲でレーザアニールするとよい。
【0031】
好ましくは、図10において破線で挟まれる範囲である、式6)で算出される走査速度Vの90%から110%程度の範囲に入るVでレーザアニールをすれば、最短のレーザアニールに要する時間とほぼ同じであり、より効率よくレーザアニールを行うことができる。よって、
0.9{(gb/5.477) 1/2 < V <1.1{(gb/5.477) 1/2 式8)
の範囲でレーザアニールするとよい。
【0032】
一般に使用されている基板のサイズは、300×400mm、550mm×650mm、(600mm〜620mm)×720mm、730×920mm、1000×1200mm、1150×1350mmと様々であるが、どのサイズの基板に対しても、上記の計算結果は適用できる。また、上記の条件は楕円ビームを元に算出したが、それに近い形状、例えば長方形状や糸巻き状などの形状にも同様に適用できることは言うまでもない。長方形状のビームを得るためには、例えばレーザ発振器にスラブ型のものを用いればよい。糸巻き状のビームを作るには、例えばレンズの収差を利用することで形成できる。
【0033】
【発明の実施の形態】
本発明実施の形態では、レーザアニールを最も効率よく行える例を説明する。具体的には、走査速度を150cm/sとした場合の例を図1に沿って説明する。レーザ発振器101は、CW発振方式のもので10WのYVOレーザである。非線形光学素子が共振器に内蔵されており、第2高調波が射出される。
【0034】
レーザ発振器101から水平方向に射出されたレーザビームはミラー102により鉛直方向から20°の方向に偏向される。その後、水平方向に配置された焦点距離20mmの凸レンズ103により集光される。半導体膜を配置する照射面104を凸レンズ103の焦点位置に配置する。また、照射面104は凸レンズ103と平行に配置する。これにより長さ500μm、幅30μmの楕円ビームが形成される。照射面においてビームが楕円になるのは非点収差によるものである。ここでは、課題を解決するための手段で作製方法を述べた厚さ150nmのa−Si膜のレーザアニールをする例を示す。この場合は、幅150μmの長結晶粒領域が形成される。
【0035】
長結晶粒領域で半導体膜を敷き詰めるためには、150μmずつ楕円ビームをその長径方向にずらしながら基板の長辺方向へ楕円ビームを走査させることを繰り返す必要がある。この動作はXYステージを用いれば容易に行うことができる。照射対象である半導体膜のサイズを600×720mmとすると、基板の短辺の長さが600mmであるから、4000回(2000往復)、楕円ビームを走査させれば、基板全面をレーザアニールすることができる。また、このとき、走査速度150cm/sが最も効率のよい速度である条件は、式6)からg=1700cm/s程度となる。非常に加速のよいステージを使う必要があることがわかる。図10(a)に、レーザアニールに要する時間と、半導体膜の走査速度との関係を示す。極小値があることが見て取れ、このときの処理時間は約2600秒である。レーザ発振器を複数台用いて処理能力を上げることも可能である。
【0036】
【実施例】
[実施例1]
本実施例では、発明実施の形態の例と比較するため、走査速度を50cm/sとした場合の例を図8に沿って説明する。レーザ発振器801は、CW発振方式のもので10WのYVOレーザである。非線形光学素子が共振器に内蔵されており、第2高調波が射出される。
【0037】
レーザ発振器801から水平方向に射出されたレーザビームはミラー802により鉛直方向に偏向される。その後、焦点距離150mmシリンドリカルレンズ803により、一方向に集光される。また、その100mm後方に配置される焦点距離20mmのシリンドリカルレンズ804により、前記一方向と直角で、かつレーザビームの進行方向と直角の方向に集光される。半導体膜を配置する照射面805をシリンドリカルレンズ804の焦点位置に配置する。これにより長さ700μm、幅30μmの楕円ビームが形成される。本実施例では、発明実施の形態で作製方法を述べた厚さ150nmのa−Si膜のレーザアニールをする例を示す。この場合は、幅250μmの長結晶粒領域が形成される。
【0038】
長結晶粒領域で半導体膜を敷き詰めるためには、250μmずつ楕円ビームをその長径方向にずらしながら基板の長辺方向へ楕円ビームを走査させることを繰り返す必要がある。この動作はXYステージを用いれば容易に行うことができる。照射対象である半導体膜のサイズを600×720mmとすると、基板の短辺の長さが600mmであるから、2400回(1200往復)、楕円ビームを走査させれば、基板全面をレーザアニールすることができる。また、このとき、走査速度50cm/sが最も効率のよい速度である条件は、式6)からg=190cm/s程度となる。この程度の加速度であれば容易に基板を走査させることができる。このときの基板1枚に要する処理時間は4600秒である。レーザ発振器は複数台用いて処理能力を上げることも可能である。
【0039】
[実施例2]
本実施例では、先に挙げた例と比較するため、走査速度を500cm/sとした場合の例を図9に沿って説明する。レーザ発振器901は、CW発振方式のもので10WのYVOレーザである。非線形光学素子が共振器に内蔵されており、第2高調波が射出される。
【0040】
レーザ発振器901から水平方向に射出されたレーザビームはミラー902により鉛直方向に偏向される。その後、焦点距離160mmシリンドリカルレンズ903により、一方向に集光される。また、その140mm後方に配置される焦点距離20mmのシリンドリカルレンズ904により、前記一方向と直角で、かつレーザビームの進行方向と直角の方向に集光される。半導体膜を配置する照射面905をシリンドリカルレンズ904の焦点位置に配置する。これにより長さ250μm、幅30μmの楕円ビーム906が形成される。本実施例では、発明実施の形態で作製方法を述べた厚さ150nmのa−Si膜のレーザアニールをする例を示す。この場合は、幅85μmの長結晶粒領域が形成される。
【0041】
長結晶粒領域で半導体膜を敷き詰めるためには、85μmずつ楕円ビームをその長径方向にずらしながら基板の長辺方向へ楕円ビームを走査させることを繰り返す必要がある。この動作はXYステージを用いれば容易に行うことができる。照射対象である半導体膜のサイズを600×720mmとすると、基板の短辺の長さが600mmであるから、7000回、楕円ビームを走査させれば、基板全面をレーザアニールすることができる。また、このとき、走査速度500cm/sが最も効率のよい速度である条件は、式6)からg=19000cm/s程度となる。すなわち発明実施の形態で示した例よりもさらに高い加速度を必要とする。かなりの高加速度であるから、これは半導体膜を動かすよりも、ミラーなどで、レーザビームの方を走査させる方がより容易である。また、このとき、基板1枚を処理するのに要する時間は1400秒であり、これは発明の実施の形態の例で示したものの倍程度である。一方で走査速度は3倍以上上がっているので、走査速度が上がった割には、処理時間を稼げないことがわかる。レーザ発振器は複数台用いて処理能力を上げることも可能である。
[実施例3]
本実施例では、本発明の光学系を用いて半導体膜の結晶化を行った例について図20を用いて説明する。
【0042】
まず、基板20として、バリウムホウケイ酸ガラス、またはアルミノホウケイ酸ガラスなどのガラスからなる基板、石英基板やシリコン基板、金属基板またはステンレス基板の表面に絶縁膜を形成したものなどを用いることができる。また、本実施例の処理温度に耐えうる耐熱性を有するプラスチック基板を用いてもよい。
【0043】
次いで、基板20上に酸化珪素膜、窒化珪素膜または酸化窒化珪素膜などの絶縁膜から成る下地膜21を形成する。本実施例では下地膜21として単層構造を用いるが、前記絶縁膜を2層以上積層させた構造を用いても良い。本実施例では、プラズマCVD法により酸化窒化珪素膜(組成比Si=32%、O=59%、N=7%、H=2%)100nmを形成する。
【0044】
次いで、下地膜21上に半導体膜22を形成する。半導体膜22は公知の手段(スパッタ法、LPCVD法、またはプラズマCVD法等)により25〜200nm(好ましくは30〜150nm)の厚さで半導体膜を成膜し、公知の結晶化法(レーザ結晶化法、RTAやファーネスアニール炉を用いた熱結晶化法、結晶化を助長する金属元素を用いた熱結晶化法等)により結晶化させる。なお、前記半導体膜としては、非晶質半導体膜や微結晶半導体膜、結晶質半導体膜などがあり、非晶質珪素ゲルマニウム膜などの非晶質構造を有する化合物半導体膜を適用しても良い。本実施例では、プラズマCVD法を用い、150nmの非晶質珪素膜を成膜する。この非晶質珪素膜に脱水素化(500℃、3時間)を行った後、レーザ結晶化法を行って結晶質珪素膜を形成する。
【0045】
レーザ結晶化法には、連続発振型のYAGレーザ、YVOレーザ、YLFレーザ、YAlOレーザ、Yレーザ、ガラスレーザ、ルビーレーザ、Ti:サファイアレーザ等を用いることができる。エキシマレーザは通常パルス発振ではあるが、連続発振も原理的に可能という説もある。本発明に連続発振のエキシマレーザも適用できる。
これらのレーザを用いる場合には、レーザ発振器から放射されたレーザビームを光学系で楕円状若しくは長方形状に集光し半導体膜に照射する方法を用いると良い。結晶化の条件は実施者が適宣選択するものであるが、本実施例では、発明の実施の形態で示した例または実施例1または実施例2にしたがって、レーザ結晶化を行う。
【0046】
このようにして得られた結晶性半導体膜23には大粒径の結晶粒が形成されているため、前記半導体膜を用いてTFTを作製すると、そのチャネル形成領域に含まれうる結晶粒界の本数を少なくすることができる。また、個々の結晶粒は実質的に単結晶と見なせる結晶性を有することから、単結晶半導体を用いたトランジスタと同等もしくはそれ以上の高いモビリティ(電界効果移動度)を得ることも可能である。
【0047】
さらに、形成された結晶粒が一方向に揃っているため、キャリアが結晶粒界を横切る回数を極端に減らすことができる。そのため、オン電流値(TFTがオン状態にある時に流れるドレイン電流値)、オフ電流値(TFTがオフ状態にある時に流れるドレイン電流値)、しきい値電圧、S値及び電界効果移動度のバラツキを低減することも可能となり、電気的特性は向上する。
【0048】
[実施例4]
本実施例では、実施例3とは異なる方法で半導体膜の結晶化を行った例について図21を用いて説明する。
【0049】
実施例3にしたがって、半導体膜として非晶質珪素膜まで形成する。そして、特開平7−183540号公報に記載された方法を利用して金属含有層31を形成して、熱処理を行ったのち、レーザアニール法により、半導体膜の結晶性の向上を行う。本実施例では、半導体膜上にスピンコート法にて酢酸ニッケル水溶液(重量換算濃度5ppm、体積10ml)を塗布し、500℃の窒素雰囲気で1時間、550℃の窒素雰囲気で12時間の熱処理を行う。続いて、発明の実施の形態で示した例または実施例1または実施例2にしたがって、レーザアニール法により、半導体膜の結晶性の向上を行う。
【0050】
このように、本発明を用いて結晶化を行った半導体膜には実施例3で作製される結晶粒よりも大粒径の結晶粒が形成されているため、前記半導体膜を用いてTFTを作製すると、そのチャネル形成領域に含まれうる結晶粒界の本数を少なくすることができる。また、個々の結晶粒は実質的に単結晶と見なせる結晶性を有することから、単結晶半導体を用いたトランジスタと同等もしくはそれ以上の高いモビリティ(電界効果移動度)を得ることも可能である。
【0051】
さらに、形成された結晶粒が一方向に揃っているため、キャリアが結晶粒界を横切る回数を極端に減らすことができる。そのため、オン電流値、オフ電流値、しきい値電圧、S値及び電界効果移動度のバラツキを低減することも可能となり、電気的特性は著しく向上する。
【0052】
[実施例5]
本実施例ではアクティブマトリクス基板の作製方法について図11〜図14を用いて説明する。本明細書ではCMOS回路、及び駆動回路と、画素TFT、保持容量とを有する画素部を同一基板上に形成された基板を、便宜上アクティブマトリクス基板と呼ぶ。
【0053】
まず、本実施例ではバリウムホウケイ酸ガラス、またはアルミノホウケイ酸ガラスなどのガラスからなる基板400を用いる。なお、基板400としては、石英基板やシリコン基板、金属基板またはステンレス基板の表面に絶縁膜を形成したものを用いても良い。また、本実施例の処理温度に耐えうる耐熱性を有するプラスチック基板を用いてもよい。
【0054】
次いで、基板400上に酸化珪素膜、窒化珪素膜または酸化窒化珪素膜などの絶縁膜から成る下地膜401を形成する。本実施例では下地膜401として2層構造を用いるが、前記絶縁膜の単層膜または2層以上積層させた構造を用いても良い。下地膜401の一層目としては、プラズマCVD法を用い、SiH、NH、及びNOを反応ガスとして成膜される酸化窒化珪素膜401aを10〜200nm(好ましくは50〜100nm)形成する。本実施例では、膜厚50nmの酸化窒化珪素膜401a(組成比Si=32%、O=27%、N=24%、H=17%)を形成した。次いで、下地膜401のニ層目としては、プラズマCVD法を用い、SiH、及びNOを反応ガスとして成膜される酸化窒化珪素膜401bを50〜200nm(好ましくは100〜150nm)の厚さに積層形成する。本実施例では、膜厚100nmの酸化窒化珪素膜401b(組成比Si=32%、O=59%、N=7%、H=2%)を形成する。
【0055】
次いで、下地膜上に半導体膜を形成する。半導体膜は公知の手段(スパッタ法、LPCVD法、またはプラズマCVD法等)により25〜200nm(好ましくは30〜150nm)の厚さで半導体膜を成膜し、公知の結晶化法(レーザ結晶化法、RTAやファーネスアニール炉を用いた熱結晶化法、結晶化を助長する金属元素を用いた熱結晶化法等)、または公知の結晶化法を組み合わせて結晶化させる。なお、前記半導体膜としては、非晶質半導体膜や微結晶半導体膜、結晶性半導体膜などがあり、非晶質珪素ゲルマニウム膜などの非晶質構造を有する化合物半導体膜を適用しても良い。
【0056】
レーザ結晶化法において用いるレーザは、連続発振の固体レーザまたは気体レーザまたは金属レーザが望ましい。なお、前記固体レーザとしては連続発振のYAGレーザ、YVOレーザ、YLFレーザ、YAlOレーザ、Yレーザ、ガラスレーザ、ルビーレーザ、アレキサンドライドレーザ、Ti:サファイアレーザ等があり、前記気体レーザとしては連続発振のArレーザ、Krレーザ、COレーザ等があり、前記金属レーザとしてはヘリウムカドミウムレーザ、銅蒸気レーザ、金蒸気レーザが挙げられる。エキシマレーザは通常パルス発振ではあるが、連続発振も原理的に可能という説もある。本発明に連続発振のエキシマレーザも適用できる。
【0057】
本実施例では、プラズマCVD法を用い、150nmの非晶質珪素膜を成膜し、この非晶質珪素膜に結晶化を助長する金属元素を用いた熱結晶化法およびレーザ結晶化法を行う。金属元素としてニッケルを用い、溶液塗布法により非晶質珪素膜上に導入した後、550℃で5時間の熱処理を行って第1の結晶性珪素膜を得る。そして、出力10Wの連続発振のYVOレーザから射出されたレーザ光を非線形光学素子により第2高調波に変換したのち、発明の実施の形態または実施例1または実施例2にしたがって、図1または図8または図9で示す光学系により楕円状ビームを形成して照射して第2の結晶性珪素膜を得る。前記第1の結晶性珪素膜にレーザ光を照射して第2の結晶性珪素膜とすることで、結晶性が向上する。このときのエネルギー密度は0.01〜100MW/cm程度(好ましくは0.1〜10MW/cm)が必要である。そして、0.5〜2000cm/s程度の速度でレーザ光に対して相対的にステージを動かして照射し、結晶性珪素膜を形成する。
【0058】
もちろん、第1の結晶性珪素膜を用いてTFTを作製することもできるが、第2の結晶性珪素膜は結晶性が向上しているため、TFTの電気的特性が向上するので望ましい。例えば、第2の結晶性珪素膜を用いてTFTを作製すると、移動度は500〜600cm/Vs程度の高い値を得る。
【0059】
本実施例では、結晶化を助長する金属元素を用いて非晶質珪素膜の結晶化を行なったため、前記金属元素が結晶質珪素膜中に残留している。そのため、前記結晶質珪素膜上に50〜100nmの非晶質珪素膜を形成し、加熱処理(RTA法やファーネスアニール炉を用いた熱アニール等)を行なって、該非晶質珪素膜中に前記金属元素を拡散させ、前記非晶質珪素膜は加熱処理後にエッチングを行なって除去する。このようにすることで、前記結晶質珪素膜中の金属元素の含有量を低減または除去することができる。
【0060】
また、半導体層402〜406を形成した後、TFTのしきい値を制御するために微量な不純物元素(ボロンまたはリン)のドーピングを行なってもよい。
【0061】
次いで、半導体層402〜406を覆うゲート絶縁膜407を形成する。ゲート絶縁膜407はプラズマCVD法またはスパッタ法を用い、厚さを40〜150nmとして珪素を含む絶縁膜で形成する。本実施例では、プラズマCVD法により110nmの厚さで酸化窒化珪素膜(組成比Si=32%、O=59%、N=7%、H=2%)で形成した。勿論、ゲート絶縁膜は酸化窒化珪素膜に限定されるものでなく、他の珪素を含む絶縁膜を単層または積層構造として用いても良い。
【0062】
また、酸化珪素膜を用いる場合には、プラズマCVD法でTEOS(Tetraethyl Orthosilicate)とOとを混合し、反応圧力40Pa、基板温度300〜400℃とし、高周波(13.56MHz)電力密度0.5〜0.8W/cmで放電させて形成することができる。このようにして作製される酸化珪素膜は、その後400〜500℃の熱アニールによりゲート絶縁膜として良好な特性を得ることができる。
【0063】
次いで、ゲート絶縁膜407上に膜厚20〜100nmの第1の導電膜408と、膜厚100〜400nmの第2の導電膜409とを積層形成する。本実施例では、膜厚30nmのTaN膜からなる第1の導電膜408と、膜厚370nmのW膜からなる第2の導電膜409を積層形成した。TaN膜はスパッタ法で形成し、Taのターゲットを用い、窒素を含む雰囲気内でスパッタした。また、W膜は、Wのターゲットを用いたスパッタ法で形成した。その他に6フッ化タングステン(WF)を用いる熱CVD法で形成することもできる。いずれにしてもゲート電極として使用するためには低抵抗化を図る必要があり、W膜の抵抗率は20μΩcm以下にすることが望ましい。W膜は結晶粒を大きくすることで低抵抗率化を図ることができるが、W膜中に酸素などの不純物元素が多い場合には結晶化が阻害され高抵抗化する。従って、本実施例では、高純度のW(純度99.9999%)のターゲットを用いたスパッタ法で、さらに成膜時に気相中からの不純物の混入がないように十分配慮してW膜を形成することにより、抵抗率9〜20μΩcmを実現することができた。
【0064】
なお、本実施例では、第1の導電膜408をTaN、第2の導電膜409をWとしたが、特に限定されず、いずれもTa、W、Ti、Mo、Al、Cu、Cr、Ndから選ばれた元素、または前記元素を主成分とする合金材料若しくは化合物材料で形成してもよい。また、リン等の不純物元素をドーピングした多結晶珪素膜に代表される半導体膜を用いてもよい。また、AgPdCu合金を用いてもよい。また、第1の導電膜をタンタル(Ta)膜で形成し、第2の導電膜をW膜とする組み合わせ、第1の導電膜を窒化チタン(TiN)膜で形成し、第2の導電膜をW膜とする組み合わせ、第1の導電膜を窒化タンタル(TaN)膜で形成し、第2の導電膜をAl膜とする組み合わせ、第1の導電膜を窒化タンタル(TaN)膜で形成し、第2の導電膜をCu膜とする組み合わせとしてもよい。
【0065】
次に、フォトリソグラフィ法を用いてレジストからなるマスク410〜415を形成し、電極及び配線を形成するための第1のエッチング処理を行なう。第1のエッチング処理では第1及び第2のエッチング条件で行なう。(図11(B))本実施例では第1のエッチング条件として、ICP(Inductively Coupled Plasma:誘導結合型プラズマ)エッチング法を用い、エッチング用ガスにCFとClとOとを用い、それぞれのガス流量比を25:25:10(sccm)とし、1Paの圧力でコイル型の電極に500WのRF(13.56MHz)電力を投入してプラズマを生成してエッチングを行った。基板側(試料ステージ)にも150WのRF(13.56MHz)電力を投入し、実質的に負の自己バイアス電圧を印加する。この第1のエッチング条件によりW膜をエッチングして第1の導電層の端部をテーパー形状とする。
【0066】
この後、レジストからなるマスク410〜415を除去せずに第2のエッチング条件に変え、エッチング用ガスにCFとClとを用い、それぞれのガス流量比を30:30(sccm)とし、1Paの圧力でコイル型の電極に500WのRF(13.56MHz)電力を投入してプラズマを生成して約30秒程度のエッチングを行った。基板側(試料ステージ)にも20WのRF(13.56MHz)電力を投入し、実質的に負の自己バイアス電圧を印加する。CFとClを混合した第2のエッチング条件ではW膜及びTaN膜とも同程度にエッチングされる。なお、ゲート絶縁膜上に残渣を残すことなくエッチングするためには、10〜20%程度の割合でエッチング時間を増加させると良い。
【0067】
上記第1のエッチング処理では、レジストからなるマスクの形状を適したものとすることにより、基板側に印加するバイアス電圧の効果により第1の導電層及び第2の導電層の端部がテーパー形状となる。このテーパー部の角度は15〜45°となる。こうして、第1のエッチング処理により第1の導電層と第2の導電層から成る第1の形状の導電層417〜422(第1の導電層417a〜422aと第2の導電層417b〜422b)を形成する。416はゲート絶縁膜であり、第1の形状の導電層417〜422で覆われない領域は20〜50nm程度エッチングされ薄くなった領域が形成される。
【0068】
次いで、レジストからなるマスクを除去せずに第2のエッチング処理を行なう。(図11(C))ここでは、エッチングガスにCFとClとOとを用い、W膜を選択的にエッチングする。この時、第2のエッチング処理により第2の導電層428b〜433bを形成する。一方、第1の導電層417a〜422aは、ほとんどエッチングされず、第2の形状の導電層428〜433を形成する。
【0069】
そして、レジストからなるマスクを除去せずに第1のドーピング処理を行い、半導体層にn型を付与する不純物元素を低濃度に添加する。ドーピング処理はイオンドープ法、若しくはイオン注入法で行なえば良い。イオンドープ法の条件はドーズ量を1×1013〜5×1014/cmとし、加速電圧を40〜80keVとして行なう。本実施例ではドーズ量を1.5×1013/cmとし、加速電圧を60keVとして行なう。n型を付与する不純物元素として15族に属する元素、典型的にはリン(P)または砒素(As)を用いるが、ここではリン(P)を用いる。この場合、導電層428〜433がn型を付与する不純物元素に対するマスクとなり、自己整合的に不純物領域423〜427が形成される。不純物領域423〜427には1×1018〜1×1020/cmの濃度範囲でn型を付与する不純物元素を添加する。
【0070】
レジストからなるマスクを除去した後、新たにレジストからなるマスク434a〜434cを形成して第1のドーピング処理よりも高い加速電圧で第2のドーピング処理を行なう。イオンドープ法の条件はドーズ量を1×1013〜1×1015/cmとし、加速電圧を60〜120keVとして行なう。ドーピング処理は第2の導電層428b〜432bを不純物元素に対するマスクとして用い、第1の導電層のテーパー部の下方の半導体層に不純物元素が添加されるようにドーピングする。続いて、第2のドーピング処理より加速電圧を下げて第3のドーピング処理を行なって図12(A)の状態を得る。イオンドープ法の条件はドーズ量を1×1015〜1×1017/cmとし、加速電圧を50〜100keVとして行なう。第2のドーピング処理および第3のドーピング処理により、第1の導電層と重なる低濃度不純物領域436、442、448には1×1018〜5×1019/cmの濃度範囲でn型を付与する不純物元素を添加され、高濃度不純物領域435、441、444、447には1×1019〜5×1021/cmの濃度範囲でn型を付与する不純物元素を添加される。
【0071】
もちろん、適当な加速電圧にすることで、第2のドーピング処理および第3のドーピング処理は1回のドーピング処理で、低濃度不純物領域および高濃度不純物領域を形成することも可能である。
【0072】
次いで、レジストからなるマスクを除去した後、新たにレジストからなるマスク450a〜450cを形成して第4のドーピング処理を行なう。この第4のドーピング処理により、pチャネル型TFTの活性層となる半導体層に前記一導電型とは逆の導電型を付与する不純物元素が添加された不純物領域453、454、459、460を形成する。第2の導電層429b、432bを不純物元素に対するマスクとして用い、p型を付与する不純物元素を添加して自己整合的に不純物領域を形成する。本実施例では、不純物領域453、454、459、460はジボラン(B)を用いたイオンドープ法で形成する。(図12(B))この第4のドーピング処理の際には、nチャネル型TFTを形成する半導体層はレジストからなるマスク450a〜450cで覆われている。第1乃至3のドーピング処理によって、不純物領域439、447、448にはそれぞれ異なる濃度でリンが添加されているが、そのいずれの領域においてもp型を付与する不純物元素の濃度を1×1019〜5×1021atoms/cmとなるようにドーピング処理することにより、pチャネル型TFTのソース領域およびドレイン領域として機能するために何ら問題は生じない。
【0073】
以上までの工程で、それぞれの半導体層に不純物領域が形成される。
【0074】
次いで、レジストからなるマスク450a〜450cを除去して第1の層間絶縁膜461を形成する。この第1の層間絶縁膜461としては、プラズマCVD法またはスパッタ法を用い、厚さを100〜200nmとして珪素を含む絶縁膜で形成する。本実施例では、プラズマCVD法により膜厚150nmの酸化窒化珪素膜を形成した。勿論、第1の層間絶縁膜461は酸化窒化珪素膜に限定されるものでなく、他の珪素を含む絶縁膜を単層または積層構造として用いても良い。
【0075】
次いで、図12(C)に示すように、加熱処理を行なって、半導体層の結晶性の回復、それぞれの半導体層に添加された不純物元素の活性化を行なう。この加熱処理はファーネスアニール炉を用いる熱アニール法で行なう。熱アニール法としては、酸素濃度が1ppm以下、好ましくは0.1ppm以下の窒素雰囲気中で400〜700℃、代表的には500〜550℃で行えばよく、本実施例では550℃、4時間の熱処理で活性化処理を行った。なお、熱アニール法の他に、レーザアニール法、またはラピッドサーマルアニール法(RTA法)を適用することができる。
【0076】
また、第1の層間絶縁膜を形成する前に加熱処理を行なっても良い。ただし、用いた配線材料が熱に弱い場合には、本実施例のように配線等を保護するため層間絶縁膜(珪素を主成分とする絶縁膜、例えば窒化珪素膜)を形成した後で活性化処理を行なうことが好ましい。
【0077】
そして、加熱処理(300〜550℃で1〜12時間の熱処理)を行なうと水素化を行なうことができる。この工程は第1の層間絶縁膜461に含まれる水素により半導体層のダングリングボンドを終端する工程である。水素化の他の手段として、プラズマ水素化(プラズマにより励起された水素を用いる)や、3〜100%の水素を含む雰囲気中で300〜450℃で1〜12時間の加熱処理を行っても良い。
【0078】
次いで、第1の層間絶縁膜461上に無機絶縁膜材料または有機絶縁物材料から成る第2の層間絶縁膜462を形成する。本実施例では、膜厚1.6μmのアクリル樹脂膜を形成したが、粘度が10〜1000cp、好ましくは40〜200cpのものを用い、表面に凸凹が形成されるものを用いる。
【0079】
本実施例では、鏡面反射を防ぐため、表面に凸凹が形成される第2の層間絶縁膜を形成することによって画素電極の表面に凸凹を形成した。また、画素電極の表面に凹凸を持たせて光散乱性を図るため、画素電極の下方の領域に凸部を形成してもよい。その場合、凸部の形成は、TFTの形成と同じフォトマスクで行なうことができるため、工程数の増加なく形成することができる。なお、この凸部は配線及びTFT部以外の画素部領域の基板上に適宜設ければよい。こうして、凸部を覆う絶縁膜の表面に形成された凸凹に沿って画素電極の表面に凸凹が形成される。
【0080】
また、第2の層間絶縁膜462として表面が平坦化する膜を用いてもよい。その場合は、画素電極を形成した後、公知のサンドブラスト法やエッチング法等の工程を追加して表面を凹凸化させて、鏡面反射を防ぎ、反射光を散乱させることによって白色度を増加させることが好ましい。
【0081】
そして、駆動回路506において、各不純物領域とそれぞれ電気的に接続する配線463、467を形成する。なお、これらの配線は、膜厚50nmのTi膜と、膜厚500nmの合金膜(AlとTiとの合金膜)との積層膜をパターニングして形成する。もちろん、二層構造に限らず、単層構造でもよいし、三層以上の積層構造にしてもよい。また、配線の材料としては、AlとTiに限らない。例えば、TaN膜上にAlやCuを形成し、さらにTi膜を形成した積層膜をパターニングして配線を形成してもよい(図13)。
【0082】
また、画素部507においては、画素電極470、ゲート配線469、接続電極468を形成する。この接続電極468によりソース配線(433aと433bの積層)は、画素TFTと電気的な接続が形成される。また、ゲート配線469は、画素TFTのゲート電極と電気的な接続が形成される。また、画素電極470は、画素TFTのドレイン領域442と電気的な接続が形成され、さらに保持容量を形成する一方の電極として機能する半導体層459と電気的な接続が形成される。また、画素電極470としては、AlまたはAgを主成分とする膜、またはそれらの積層膜等の反射性の優れた材料を用いることが望ましい。
【0083】
以上の様にして、nチャネル型TFT501とpチャネル型TFT502からなるCMOS回路、及びnチャネル型TFT503を有する駆動回路506と、画素TFT504、保持容量505とを有する画素部507を同一基板上に形成することができる。こうして、アクティブマトリクス基板が完成する。
【0084】
駆動回路506のnチャネル型TFT501はチャネル形成領域437、ゲート電極の一部を構成する第1の導電層428aと重なる低濃度不純物領域436(GOLD領域)、ソース領域またはドレイン領域として機能する高濃度不純物領域452を有している。このnチャネル型TFT501と電極466で接続してCMOS回路を形成するpチャネル型TFT502にはチャネル形成領域440、ソース領域またはドレイン領域として機能する高濃度不純物領域453と、n型を付与する不純物元素およびp型を付与する不純物元素が導入された不純物領域454を有している。また、nチャネル型TFT503にはチャネル形成領域443、ゲート電極の一部を構成する第1の導電層430aと重なる低濃度不純物領域442(GOLD領域)、ソース領域またはドレイン領域として機能する高濃度不純物領域456を有している。
【0085】
画素部の画素TFT504にはチャネル形成領域446、ゲート電極の外側に形成される低濃度不純物領域445(LDD領域)、ソース領域またはドレイン領域として機能する高濃度不純物領域458を有している。また、保持容量505の一方の電極として機能する半導体層には、n型を付与する不純物元素およびp型を付与する不純物元素が添加されている。保持容量505は、絶縁膜416を誘電体として、電極(432aと432bの積層)と、半導体層とで形成している。
【0086】
本実施例の画素構造は、ブラックマトリクスを用いることなく、画素電極間の隙間が遮光されるように、画素電極の端部をソース配線と重なるように配置形成する。
【0087】
また、本実施例で作製するアクティブマトリクス基板の画素部の上面図を図14に示す。なお、図11〜図14に対応する部分には同じ符号を用いている。図13中の鎖線A−A’は図14中の鎖線A―A’で切断した断面図に対応している。また、図13中の鎖線B−B’は図14中の鎖線B―B’で切断した断面図に対応している。
【0088】
なお、本実施例は実施例1乃至4のいずれか一と自由に組み合わせることが可能である。
【0089】
[実施例6]
本実施例では、実施例5で作製したアクティブマトリクス基板から、反射型液晶表示装置を作製する工程を以下に説明する。説明には図15を用いる。
【0090】
まず、実施例5に従い、図13の状態のアクティブマトリクス基板を得た後、図13のアクティブマトリクス基板上、少なくとも画素電極470上に配向膜567を形成しラビング処理を行なう。なお、本実施例では配向膜567を形成する前に、アクリル樹脂膜等の有機樹脂膜をパターニングすることによって基板間隔を保持するための柱状のスペーサ572を所望の位置に形成した。また、柱状のスペーサに代えて、球状のスペーサを基板全面に散布してもよい。
【0091】
次いで、対向基板569を用意する。次いで、対向基板569上に着色層570、571、平坦化膜573を形成する。赤色の着色層570と青色の着色層571とを重ねて、遮光部を形成する。また、赤色の着色層と緑色の着色層とを一部重ねて、遮光部を形成してもよい。
【0092】
本実施例では、実施例5に示す基板を用いている。従って、実施例5の画素部の上面図を示す図14では、少なくともゲート配線469と画素電極470の間隙と、ゲート配線469と接続電極468の間隙と、接続電極468と画素電極470の間隙を遮光する必要がある。本実施例では、それらの遮光すべき位置に着色層の積層からなる遮光部が重なるように各着色層を配置して、対向基板を貼り合わせた。
【0093】
このように、ブラックマスク等の遮光層を形成することなく、各画素間の隙間を着色層の積層からなる遮光部で遮光することによって工程数の低減を可能とした。
【0094】
次いで、平坦化膜573上に透明導電膜からなる対向電極576を少なくとも画素部に形成し、対向基板の全面に配向膜574を形成し、ラビング処理を施した。
【0095】
そして、画素部と駆動回路が形成されたアクティブマトリクス基板と対向基板とをシール材568で貼り合わせる。シール材568にはフィラーが混入されていて、このフィラーと柱状スペーサによって均一な間隔を持って2枚の基板が貼り合わせられる。その後、両基板の間に液晶材料575を注入し、封止剤(図示せず)によって完全に封止する。液晶材料575には公知の液晶材料を用いれば良い。このようにして図15に示す反射型液晶表示装置が完成する。そして、必要があれば、アクティブマトリクス基板または対向基板を所望の形状に分断する。さらに、対向基板のみに偏光板(図示しない)を貼りつけた。そして、公知の技術を用いてFPCを貼りつけた。
【0096】
以上のようにして作製される液晶表示パネルは各種電子機器の表示部として用いることができる。なお、本実施例は実施例1乃至5のいずれか一と自由に組み合わせることが可能である。
【0097】
[実施例7]
本実施例では、実施例5で示したアクティブマトリクス基板を作製するときのTFTの作製方法を用いて、発光装置を作製した例について説明する。本明細書において、発光装置とは、基板上に形成された発光素子を該基板とカバー材の間に封入した表示用パネルおよび該表示用パネルにTFTを備えた表示用モジュールを総称したものである。なお、発光素子は、電場を加えることで発生するルミネッセンス(Electro Luminescence)が得られる有機化合物を含む層(発光層)と陽極層と、陰極層とを有する。また、有機化合物におけるルミネッセンスには、一重項励起状態から基底状態に戻る際の発光(蛍光)と三重項励起状態から基底状態に戻る際の発光(リン光)があり、これらのうちどちらか、あるいは両方の発光を含む。
【0098】
なお、本明細書中では、発光素子において陽極と陰極の間に形成された全ての層を有機発光層と定義する。有機発光層には具体的に、発光層、正孔注入層、電子注入層、正孔輸送層、電子輸送層等が含まれる。基本的に発光素子は、陽極層、発光層、陰極層が順に積層された構造を有しており、この構造に加えて、陽極層、正孔注入層、発光層、陰極層や、陽極層、正孔注入層、発光層、電子輸送層、陰極層等の順に積層した構造を有していることもある。
【0099】
図16は本実施例の発光装置の断面図である。図16において、基板700上に設けられたスイッチングTFT603は図13のnチャネル型TFT503を用いて形成される。したがって、構造の説明はnチャネル型TFT503の説明を参照すれば良い。
【0100】
なお、本実施例ではチャネル形成領域が二つ形成されるダブルゲート構造としているが、チャネル形成領域が一つ形成されるシングルゲート構造もしくは三つ形成されるトリプルゲート構造であっても良い。
【0101】
基板700上に設けられた駆動回路は図13のCMOS回路を用いて形成される。従って、構造の説明はnチャネル型TFT501とpチャネル型TFT502の説明を参照すれば良い。なお、本実施例ではシングルゲート構造としているが、ダブルゲート構造もしくはトリプルゲート構造であっても良い。
【0102】
また、配線701、703はCMOS回路のソース配線、702はドレイン配線として機能する。また、配線704はソース配線708とスイッチングTFTのソース領域とを電気的に接続する配線として機能し、配線705はドレイン配線709とスイッチングTFTのドレイン領域とを電気的に接続する配線として機能する。
【0103】
なお、電流制御TFT604は図13のpチャネル型TFT502を用いて形成される。従って、構造の説明はpチャネル型TFT502の説明を参照すれば良い。なお、本実施例ではシングルゲート構造としているが、ダブルゲート構造もしくはトリプルゲート構造であっても良い。
【0104】
また、配線706は電流制御TFTのソース配線(電流供給線に相当する)であり、707は電流制御TFTの画素電極711を上に重ねることで画素電極711と電気的に接続する電極である。
【0105】
なお、711は、透明導電膜からなる画素電極(発光素子の陽極)である。透明導電膜としては、酸化インジウムと酸化スズとの化合物、酸化インジウムと酸化亜鉛との化合物、酸化亜鉛、酸化スズまたは酸化インジウムを用いることができる。また、前記透明導電膜にガリウムを添加したものを用いても良い。画素電極711は、上記配線を形成する前に平坦な層間絶縁膜710上に形成する。本実施例においては、樹脂からなる平坦化膜710を用いてTFTによる段差を平坦化することは非常に重要である。後に形成される発光層は非常に薄いため、段差が存在することによって発光不良を起こす場合がある。従って、発光層をできるだけ平坦面に形成しうるように画素電極を形成する前に平坦化しておくことが望ましい。
【0106】
配線701〜707を形成後、図16に示すようにバンク712を形成する。バンク712は100〜400nmの珪素を含む絶縁膜もしくは有機樹脂膜をパターニングして形成すれば良い。
【0107】
なお、バンク712は絶縁膜であるため、成膜時における素子の静電破壊には注意が必要である。本実施例ではバンク712の材料となる絶縁膜中にカーボン粒子や金属粒子を添加して抵抗率を下げ、静電気の発生を抑制する。この際、抵抗率は1×10〜1×1012Ωm(好ましくは1×10〜1×1010Ωm)となるようにカーボン粒子や金属粒子の添加量を調節すれば良い。
【0108】
画素電極711の上には発光層713が形成される。なお、図16では一画素しか図示していないが、本実施例ではR(赤)、G(緑)、B(青)の各色に対応した発光層を作り分けている。また、本実施例では蒸着法により低分子系有機発光材料を形成している。具体的には、正孔注入層として20nm厚の銅フタロシアニン(CuPc)膜を設け、その上に発光層として70nm厚のトリス−8−キノリノラトアルミニウム錯体(Alq)膜を設けた積層構造としている。Alqにキナクリドン、ペリレンもしくはDCM1といった蛍光色素を添加することで発光色を制御することができる。
【0109】
但し、以上の例は発光層として用いることのできる有機発光材料の一例であって、これに限定する必要はまったくない。発光層、電荷輸送層または電荷注入層を自由に組み合わせて発光層(発光及びそのためのキャリアの移動を行わせるための層)を形成すれば良い。例えば、本実施例では低分子系有機発光材料を発光層として用いる例を示したが、中分子系有機発光材料や高分子系有機発光材料を用いても良い。なお、本明細書中において、昇華性を有さず、かつ、分子数が20以下または連鎖する分子の長さが10μm以下の有機発光材料を中分子系有機発光材料とする。また、高分子系有機発光材料を用いる例として、正孔注入層として20nmのポリチオフェン(PEDOT)膜をスピン塗布法により設け、その上に発光層として100nm程度のパラフェニレンビニレン(PPV)膜を設けた積層構造としても良い。なお、PPVのπ共役系高分子を用いると、赤色から青色まで発光波長を選択できる。また、電荷輸送層や電荷注入層として炭化珪素等の無機材料を用いることも可能である。これらの有機発光材料や無機材料は公知の材料を用いることができる。
【0110】
次に、発光層713の上には導電膜からなる陰極714が設けられる。本実施例の場合、導電膜としてアルミニウムとリチウムとの合金膜を用いる。勿論、公知のMgAg膜(マグネシウムと銀との合金膜)を用いても良い。陰極材料としては、周期表の1族もしくは2族に属する元素からなる導電膜もしくはそれらの元素を添加した導電膜を用いれば良い。
【0111】
この陰極714まで形成された時点で発光素子715が完成する。なお、ここでいう発光素子715は、画素電極(陽極)711、発光層713及び陰極714で形成されたダイオードを指す。
【0112】
発光素子715を完全に覆うようにしてパッシベーション膜716を設けることは有効である。パッシベーション膜716としては、炭素膜、窒化珪素膜もしくは窒化酸化珪素膜を含む絶縁膜からなり、該絶縁膜を単層もしくは組み合わせた積層で用いる。
【0113】
この際、カバレッジの良い膜をパッシベーション膜として用いることが好ましく、炭素膜、特にDLC(ダイヤモンドライクカーボン)膜を用いることは有効である。DLC膜は室温から100℃以下の温度範囲で成膜可能であるため、耐熱性の低い発光層713の上方にも容易に成膜することができる。また、DLC膜は酸素に対するブロッキング効果が高く、発光層713の酸化を抑制することが可能である。そのため、この後に続く封止工程を行う間に発光層713が酸化するといった問題を防止できる。
【0114】
さらに、パッシベーション膜716上に封止材717を設け、カバー材718を貼り合わせる。封止材717としては紫外線硬化樹脂を用いれば良く、内部に吸湿効果を有する物質もしくは酸化防止効果を有する物質を設けることは有効である。また、本実施例においてカバー材718はガラス基板や石英基板やプラスチック基板(プラスチックフィルムも含む)の両面に炭素膜(好ましくはダイヤモンドライクカーボン膜)を形成したものを用いる。
【0115】
こうして図16に示すような構造の発光装置が完成する。なお、バンク712を形成した後、パッシベーション膜716を形成するまでの工程をマルチチャンバー方式(またはインライン方式)の成膜装置を用いて、大気解放せずに連続的に処理することは有効である。また、さらに発展させてカバー材718を貼り合わせる工程までを大気解放せずに連続的に処理することも可能である。
【0116】
こうして、基板700上にnチャネル型TFT601、pチャネル型TFT602、スイッチングTFT(nチャネル型TFT)603および電流制御TFT(pチャネル型TFT)604が形成される。
【0117】
さらに、図16を用いて説明したように、ゲート電極に絶縁膜を介して重なる不純物領域を設けることによりホットキャリア効果に起因する劣化に強いnチャネル型TFTを形成することができる。そのため、信頼性の高い発光装置を実現できる。
【0118】
また、本実施例では画素部と駆動回路の構成のみ示しているが、本実施例の製造工程に従えば、その他にも信号分割回路、D/Aコンバータ、オペアンプ、γ補正回路などの論理回路を同一の絶縁体上に形成可能であり、さらにはメモリやマイクロプロセッサをも形成しうる。
【0119】
以上のようにして作製される液晶表示パネルは各種電子機器の表示部として用いることができる。なお、本実施例は実施例1乃至5のいずれか一と自由に組み合わせることが可能である。
【0120】
[実施例8]
本発明を適用して、様々な半導体装置(アクティブマトリクス型液晶表示装置、アクティブマトリクス型発光装置、アクティブマトリクス型EC表示装置)を作製することができる。即ち、それら電気光学装置を表示部に組み込んだ様々な電子機器に本発明を適用できる。
【0121】
その様な電子機器としては、ビデオカメラ、デジタルカメラ、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイ(ゴーグル型ディスプレイ)、カーナビゲーション、カーステレオ、パーソナルコンピュータ、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話または電子書籍等)などが挙げられる。それらの例を図17、図18及び図19に示す。
【0122】
図17(A)はパーソナルコンピュータであり、本体3001、画像入力部3002、表示部3003、キーボード3004等を含む。本発明により作製された半導体装置を表示部3003に適用することで、本発明のパーソナルコンピュータが完成する。
【0123】
図17(B)はビデオカメラであり、本体3101、表示部3102、音声入力部3103、操作スイッチ3104、バッテリー3105、受像部3106等を含む。本発明により作製された半導体装置を表示部3102に適用することで、本発明のビデオカメラが完成する。
【0124】
図17(C)はモバイルコンピュータ(モービルコンピュータ)であり、本体3201、カメラ部3202、受像部3203、操作スイッチ3204、表示部3205等を含む。本発明により作製された半導体装置を表示部3205に適用することで、本発明のモバイルコンピュータが完成する。
【0125】
図17(D)はゴーグル型ディスプレイであり、本体3301、表示部3302、アーム部3303等を含む。本発明により作製された半導体装置を表示部3302に適用することで、本発明のゴーグル型ディスプレイが完成する。
【0126】
図17(E)はプログラムを記録した記録媒体(以下、記録媒体と呼ぶ)を用いるプレーヤーであり、本体3401、表示部3402、スピーカ部3403、記録媒体3404、操作スイッチ3405等を含む。なお、このプレーヤーは記録媒体としてDVD(Digital Versatile Disc)、CD等を用い、音楽鑑賞や映画鑑賞やゲームやインターネットを行うことができる。本発明により作製された半導体装置を表示部3402に適用することで、本発明の記録媒体が完成する。
【0127】
図17(F)はデジタルカメラであり、本体3501、表示部3502、接眼部3503、操作スイッチ3504、受像部(図示しない)等を含む。本発明により作製された半導体装置を表示部3502に適用することで、本発明のデジタルカメラが完成する。
【0128】
図18(A)はフロント型プロジェクターであり、投射装置3601、スクリーン3602等を含む。本発明により作製された半導体装置を投射装置3601の一部を構成する液晶表示装置3808やその他の駆動回路に適用することで、本発明のフロント型プロジェクターが完成する。
【0129】
図18(B)はリア型プロジェクターであり、本体3701、投射装置3702、ミラー3703、スクリーン3704等を含む。本発明により作製された半導体装置を投射装置3702の一部を構成する液晶表示装置3808やその他の駆動回路に適用することで、本発明のリア型プロジェクターが完成する。
【0130】
なお、図18(C)は、図18(A)及び図18(B)中における投射装置3601、3702の構造の一例を示した図である。投射装置3601、3702は、光源光学系3801、ミラー3802、3804〜3806、ダイクロイックミラー3803、プリズム3807、液晶表示装置3808、位相差板3809、投射光学系3810で構成される。投射光学系3810は、投射レンズを含む光学系で構成される。本実施例は三板式の例を示したが、特に限定されず、例えば単板式であってもよい。また、図18(C)中において矢印で示した光路に実施者が適宜、光学レンズや、偏光機能を有するフィルムや、位相差を調節するためのフィルム、IRフィルム等の光学系を設けてもよい。
【0131】
また、図18(D)は、図18(C)中における光源光学系3801の構造の一例を示した図である。本実施例では、光源光学系3801は、リフレクター3811、光源3812、レンズアレイ3813、3814、偏光変換素子3815、集光レンズ3816で構成される。なお、図18(D)に示した光源光学系は一例であって特に限定されない。例えば、光源光学系に実施者が適宜、光学レンズや、偏光機能を有するフィルムや、位相差を調節するフィルム、IRフィルム等の光学系を設けてもよい。
【0132】
ただし、図18に示したプロジェクターにおいては、透過型の電気光学装置を用いた場合を示しており、反射型の電気光学装置及び発光装置での適用例は図示していない。
【0133】
図19(A)は携帯電話であり、本体3901、音声出力部3902、音声入力部3903、表示部3904、操作スイッチ3905、アンテナ3906等を含む。本発明により作製された半導体装置を表示部3904に適用することで、本発明の携帯電話が完成する。
【0134】
図19(B)は携帯書籍(電子書籍)であり、本体4001、表示部4002、4003、記憶媒体4004、操作スイッチ4005、アンテナ4006等を含む。本発明により作製された半導体装置は表示部4002、4003に適用することで、本発明の携帯書籍が完成する。
【0135】
図19(C)はディスプレイであり、本体4101、支持台4102、表示部4103等を含む。本発明により作製された半導体装置を表示部4103に適用することで、本発明のディスプレイが完成する。本発明のディスプレイは特に大画面化した場合において有利であり、対角10インチ以上(特に30インチ以上)のディスプレイには有利である。
【0136】
以上の様に、本発明の適用範囲は極めて広く、さまざまな分野の電子機器に適用することが可能である。また、本実施例の電子機器は実施例1〜6または7の組み合わせからなる構成を用いても実現することができる。
【0137】
【発明の効果】
本発明の構成を採用することにより、以下に示すような基本的有意性を得ることが出来る。
(a)本発明が示す式によりCWレーザを使った半導体膜の結晶化装置を設計する際に、あらかじめステージの加速特性をどの程度とすればよいかが容易にわかる。これは複数の同じ種類のレーザまたは複数の異なる種類のレーザを用いた場合においても同様である。
(b)本発明が従う式に従ってCWレーザを使用すれば、単結晶に近い特性の半導体膜を高いスループットで得ることができる。複数の同じ種類のレーザまたは複数の異なる種類のレーザを用いた場合にさらに高いスループットを得ることが可能となる。
(c)レーザは半導体膜が成膜される基板をあまり加熱しないため、本工程を使えば、例えばプラスチック基板上に単結晶に近い特性をもった半導体膜を高いスループットで形成することができる。複数の同じ種類のレーザまたは複数の異なる種類のレーザを用いた場合にさらに高いスループットを得ることが可能となる。
(d)本発明が示す式の本質であるレーザアニールに要する時間を最小にする走査速度は、レーザの出力に依らないため、どのようなレーザ発振器にも簡単に適用できる。
(e)以上の利点を満たした上で、アクティブマトリクス型の液晶表示装置に代表される半導体装置において、半導体装置の動作特性および信頼性の向上を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態を説明する図。
【図2】レーザ照射装置の例を示す図。
【図3】レーザ出力と走査速度の関係を示すグラフ。
【図4】レーザ照射装置の例を示す図。
【図5】レーザ照射装置の例を示す図。
【図6】走査速度と長結晶粒領域の幅の関係を示すグラフ。
【図7】レーザアニールの様子を示す図。
【図8】実施例1を説明する図。
【図9】実施例2を説明する図。
【図10】楕円ビームの走査速度と処理時間の関係を示すグラフ。
【図11】画素TFT、駆動回路のTFTの作製工程を示す断面図。
【図12】画素TFT、駆動回路のTFTの作製工程を示す断面図。
【図13】画素TFT、駆動回路のTFTの作製工程を示す断面図。
【図14】画素TFTの構成を示す上面図。
【図15】アクティブマトリクス型液晶表示装置の断面図。
【図16】発光装置の駆動回路及び画素部の断面構造図。
【図17】半導体装置の例を示す図。
【図18】半導体装置の例を示す図。
【図19】半導体装置の例を示す図。
【図20】本発明を用いて半導体膜の結晶化を行う例を示す図。
【図21】本発明を用いて半導体膜の結晶化を行う例を示す図。

Claims (21)

  1. レーザ光を基板に対して相対的に走査速度Vで走査するレーザ照射方法であって、
    前記走査速度Vは、走査速度Vに達するのに要する加速度をg、前記基板の一辺の長さをbとすると、
    {(gb/5.477) 1/2 /2< V <2{(gb/5.477) 1/2
    を満たすことを特徴とするレーザ照射方法。
  2. レーザ光を基板に対して相対的に走査速度Vで走査するレーザ照射方法であって、
    前記走査速度Vは、走査速度Vに達するのに要する加速度をg、前記基板の一辺の長さをbとすると、
    0.9{(gb/5.477) 1/2 < V <1.1{(gb/5.477) 1/2
    を満たすことを特徴とするレーザ照射方法。
  3. 請求項1または請求項2において、前記レーザ光は、光学系により、前記基板上における形状が楕円状または長方形状に成形されていることを特徴とするレーザ照射方法。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項において、前記レーザ光は、連続発振の固体レーザまたは気体レーザまたは金属レーザから発振されたものであることを特徴とするレーザ照射方法。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項において、前記レーザ光は、連続発振のYAGレーザ、YVOレーザ、YLFレーザ、YAlOレーザ、Yレーザ、Yレーザ、ガラスレーザ、ルビーレーザ、アレキサンドライドレーザ、Ti:サファイアレーザから選ばれた一種から発振されたものであることを特徴とするレーザ照射方法。
  6. 請求項1乃至4のいずれか一項において、前記レーザ光は、連続発振のArレーザ、Krレーザ、COレーザから選ばれた一種から発振されたものであることを特徴とするレーザ照射方法。
  7. 請求項1乃至4のいずれか一項において、前記レーザ光は、連続発振のヘリウムカドミウムレーザ、銅蒸気レーザ、金蒸気レーザから選ばれた一種から発振されたものであることを特徴とするレーザ照射方法。
  8. 請求項1乃至7のいずれか一項において、前記レーザ光は、非線形光学素子により高調波に変換されていることを特徴とするレーザ照射方法。
  9. 請求項1または請求項2において、前記基板の一辺は、該基板の長辺であることを特徴とするレーザ照射方法。
  10. 請求項1乃至9のいずれか一項において、前記基板の大きさは、300mm×400mm、550mm×650mm、(600mm〜620mm)×720mm、730mm×920mm、1000mm×1200mm、1150mm×1350mmのいずれかであることを特徴とするレーザ照射方法。
  11. レーザ光を半導体膜に対して相対的に走査速度Vで走査する半導体装置の作製方法であって、
    前記走査速度Vは、走査速度Vに達するのに要する加速度をg、前記半導体膜が形成されている基板の一辺の長さをbとすると、
    {(gb/5.477) 1/2 /2< V <2{(gb/5.477) 1/2
    を満たすことを特徴とする半導体装置の作製方法。
  12. レーザ光を半導体膜に対して相対的に走査速度Vで走査する半導体装置の作製方法であって、
    前記走査速度Vは、走査速度Vに達するのに要する加速度をg、前記半導体膜が形成されている基板の一辺の長さをbとすると、
    0.9{(gb/5.477) 1/2 < V <1.1{(gb/5.477) 1/2
    を満たすことを特徴とする半導体装置の作製方法。
  13. 請求項11または請求項12において、前記レーザ光は、光学系により、前記半導体膜上における形状が楕円状または長方形状に成形されていることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  14. 請求項11乃至13のいずれか一項において、前記レーザ光は、連続発振の固体レーザまたは気体レーザまたは金属レーザから発振されたものであることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  15. 請求項11乃至14のいずれか一項において、前記レーザ光は、連続発振のYAGレーザ、YVOレーザ、YLFレーザ、YAlOレーザ、Yレーザ、ガラスレーザ、ルビーレーザ、アレキサンドライドレーザ、Ti:サファイアレーザから選ばれた一種から発振されたものであることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  16. 請求項11乃至14のいずれか一項において、前記レーザ光は、連続発振のArレーザ、Krレーザ、COレーザから選ばれた一種から発振されたものであることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  17. 請求項11乃至14のいずれか一項において、前記レーザ光は、連続発振のヘリウムカドミウムレーザ、銅蒸気レーザ、金蒸気レーザから選ばれた一種から発振されたものであることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  18. 請求項11乃至17のいずれか一項において、前記レーザ光は、非線形光学素子により高調波に変換されていることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  19. 請求項11乃至12のいずれか一項において、前記基板の一辺は、該基板の長辺であることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  20. 請求項11乃至19のいずれか一項において、前記基板の大きさは、300mm×400mm、550mm×650mm、(600mm〜620mm)×720mm、730mm×920mm、1000mm×1200mm、1150mm×1350mmのいずれかであることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  21. 請求項11乃至13のいずれか一項において、前記半導体膜は、珪素を含む膜であることを特徴とする半導体装置の作製方法。
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