JP2003224083A - レーザ照射装置 - Google Patents

レーザ照射装置

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JP2003224083A
JP2003224083A JP2002315931A JP2002315931A JP2003224083A JP 2003224083 A JP2003224083 A JP 2003224083A JP 2002315931 A JP2002315931 A JP 2002315931A JP 2002315931 A JP2002315931 A JP 2002315931A JP 2003224083 A JP2003224083 A JP 2003224083A
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laser
film
substrate
semiconductor film
semiconductor
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Shunpei Yamazaki
舜平 山崎
Koichiro Tanaka
幸一郎 田中
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Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
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Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】CWレーザを用いて、生産効率の高いレーザ光
の照射を行うための方法およびそれを行うためのレーザ
照射装置を提供する。 【解決手段】半導体膜が成膜された長方形の基板の一辺
の長さをb、前記走査速度をV、前記走査速度Vまで前
記基板のレーザビームに対する相対速度を上げるのに要
する加速度をgとし、V=(gb/5.477)1/2を満たすよう
にすることによりレーザアニールに要する時間が最も短
くなるレーザ照射装置。加速度gは一定としたが、変動
がある場合は時間平均したものを与える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はレーザ光の照射方法
およびそれを行うためのレーザ照射装置(レーザと該レ
ーザから出力されるレーザ光を被照射体まで導くための
光学系を含む装置)に関する。また、レーザ光の照射を
工程に含んで作製された半導体装置の作製方法に関す
る。なお、ここでいう半導体装置には、液晶表示装置や
発光装置等の電気光学装置及び該電気光学装置を部品と
して含む電子装置も含まれるものとする。
【0002】
【従来の技術】近年、ガラス等の絶縁基板上に形成され
た非晶質半導体膜を結晶化させ、結晶構造を有する半導
体膜(以下、結晶性半導体膜という)を形成する技術が
広く研究されている。結晶化法としては、ファーネスア
ニール炉を用いた熱アニール法や、瞬間熱アニール法
(RTA法)、又はレーザアニール法などが検討されて
いる。結晶化に際してはこれらの方法の内、いずれか一
つまたは複数を組み合わせて行うことが可能である。
【0003】結晶性半導体膜は、非晶質半導体膜と比較
し、非常に高い移動度を有する。このため、この結晶性
半導体膜を用いて薄膜トランジスタ(TFT)を形成
し、例えば、1枚のガラス基板上に、画素部用、また
は、画素部用と駆動回路用のTFTを形成したアクティ
ブマトリクス型の液晶表示装置等に利用されている。
【0004】通常、ファーネスアニール炉で非晶質半導
体膜を結晶化させるには、600℃以上で10時間以上
の熱処理を必要としていた。この結晶化に適用できる基
板材料は石英であるが、石英基板は高価で、特に大面積
に加工するのは非常に困難であった。しかし、生産効率
を上げるためには基板を大面積化する必要が不可欠であ
り、近年においては一辺が1mを越えるサイズの基板の
使用も考慮されるようになっている。
【0005】一方、金属元素を用いる熱結晶化法は、従
来問題とされていた結晶化温度を低温化することを可能
としている(例えば、特許文献1参照。)。その方法
は、非晶質半導体膜にニッケルまたは、パラジウム、ま
たは鉛等の元素を微量に添加し、その後550℃にて4
時間の熱処理で結晶性半導体膜の形成を可能にしてい
る。
【0006】一方、レーザアニール法は、基板の温度を
あまり上昇させずに、半導体膜にのみ高いエネルギーを
与えることが出来るため、歪点の低いガラス基板には勿
論、プラスチック基板等にも用いることが出来る点で注
目されている技術である。
【0007】レーザアニール法の一例は、エキシマレー
ザに代表されるパルスレーザ光を、照射面において、数
cm角の四角いスポットや、長さ100mm以上の線状
となるように光学系にて成形し、レーザ光の照射位置を
被照射体に対し相対的に移動させて、アニールを行う方
法である(例えば、特許文献2参照。)。なお、ここで
いう「線状」は、厳密な意味で「線」を意味しているの
ではなく、アスペクト比の大きい長方形(もしくは長楕
円形)を意味する。例えば、アスペクト比が2以上(好
ましくは10〜10000)のものを指すが、照射面に
おける形状が矩形状であるレーザ光(矩形状ビーム)に
含まれることに変わりはない。なお、線状とするのは被
照射体に対して十分なアニールを行うためのエネルギー
密度を確保するためであり、矩形状や面状であっても被
照射体に対して十分なアニールを行えるのであれば構わ
ない。
【0008】このようにして作製される結晶性半導体膜
は、複数の結晶粒が集合して形成されており、その結晶
粒の位置と大きさはランダムなものである。ガラス基板
上に作製されるTFTは素子分離のために、前記結晶性
半導体を島状のパターニングに分離して形成している。
その場合において、結晶粒の位置や大きさを指定して形
成する事はできなかった。結晶粒内と比較して、結晶粒
の界面(結晶粒界)は非晶質構造や結晶欠陥などに起因
する再結合中心や捕獲中心が無数に存在している。この
捕獲中心にキャリアがトラップされると、結晶粒界のポ
テンシャルが上昇し、キャリアに対して障壁となるた
め、キャリアの電流輸送特性を低下することが知られて
いる。チャネル形成領域の半導体膜の結晶性は、TFT
の特性に重大な影響を及ぼすが、結晶粒界の影響を排除
して単結晶の半導体膜で前記チャネル形成領域を形成す
ることはほとんど不可能であった。
【0009】
【特許文献1】特開平7-183540号公報
【特許文献2】特開平8−195357号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】最近、CWレーザを一方
向に走査させながら半導体膜に照射することで、走査方
向に繋がって結晶成長し、その方向に長く延びた単結晶
を形成する技術が注目されている。この方法を用いれ
ば、少なくともTFTのチャネル方向には結晶粒界のほと
んどないものが形成できると考えられている。しかしな
がら、本方法においては、半導体膜に十分に吸収される
波長域のCWレーザを使う都合上、出力が10W程度と非
常に小さいレーザしか適用できないため、生産性の面で
エキシマレーザを使う技術と比較し劣っている。
【0011】そこで、本発明は、CWレーザを用いて、
生産効率の高いレーザ光の照射を行うための方法および
それを行うためのレーザ照射装置を提供することを課題
とする。また、このようなレーザ照射方法を行って得ら
れた半導体膜を用いて半導体装置を作製する方法を提供
することを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】CWレーザによる半導体膜
の結晶化工程においては、少しでも生産性を上げるため
にレーザビームを照射面またはその近傍において長い楕
円状に加工し、楕円状のレーザビーム(以下楕円ビーム
と称する。)の短径方向に走査させ、半導体膜を結晶化
させることが盛んに行われている。本発明は、このよう
な工程において最も生産性の高い楕円ビームの照射方法
を提供する。
【0013】なお、本方法に適当なCWレーザは、波長が
550nm以下のもので出力の安定性の著しく高いもので
あり、例えば、YVO4レーザの第2高調波や、YAGレーザ
の第2高調波、YLFレーザの第2高調波、ガラスレーザ
の第2高調波、Y23レーザの第2高調波、YAlO3レー
ザの第2高調波などが当てはまる。前記レーザのドーパ
ントにはNd3+、Yb3+、Cr4+などが用いられる。あ
るいは前記レーザのさらに高次の高調波を用いても良
い。あるいは、ルビーレーザ、アレキサンドライドレー
ザ、Ti:サファイアレーザ、連続発振のArレーザ、
Krレーザ、CO 2レーザ、連続発振のヘリウムカドミ
ウムレーザ、銅蒸気レーザ、金蒸気レーザなどのレーザ
を使用してもよい。これらのレーザを複数、あるいは複
数種用いることも可能である。エキシマレーザは通常パ
ルス発振ではあるが、連続発振も原理的に可能という説
もある。本発明に連続発振のエキシマレーザも適用でき
る。
【0014】まず、10WのYVO4レーザ(CW、第2高調
波、TEM00)を用意し、焦点距離20mmの凸レンズにて
楕円ビームに加工した。具体的には、前記凸レンズの斜
めからレーザビームを入射させ、非点収差等を利用して
細長い楕円ビームを形成した。本実験を図2に沿って説
明する。本実験では、レーザ発振器201から射出され
たレーザビームを、ミラー202を介して、斜め20°
から凸レンズ203に入射させ、照射面に配置された半
導体膜204を凸レンズ203と平行に配置し、長径5
00μm、短径30μm程度の楕円ビーム205を形成
した。さらに短径を短くすることで長径を長くし、照射
の効率を上げることも可能であるが、短径の長さを短く
すればするほど焦点深度も浅くなり均一なレーザアニー
ルができなくなるので、この程度が適当であるとした。
【0015】楕円ビーム205の短径方向に半導体膜2
04を走査させることにより、楕円ビームの長径方向、
幅150μmの領域に、走査方向に長く延びた結晶粒が
敷き詰められた状態で形成できた。以下前記領域を長結
晶粒領域の幅と称する。前記半導体膜は、ガラス基板上
に形成した。具体的には、厚さ0.7mmのガラス基板の
片面に厚さ200nmの酸化窒化シリコンを成膜しその上に
厚さ150nmのa-Si膜をプラズマCVD法にて成膜した。さら
に半導体膜のレーザに対する耐性を高めるために、50
0℃1時間の熱アニールを該半導体膜に対して行った。
前記熱アニールの他に、従来技術の項目で述べた金属元
素による半導体膜の結晶化を行ってもよい。どちらの膜
を使っても、最適なレーザビームの照射条件は同様であ
る。
【0016】図3に、半導体膜の走査速度と半導体膜が
結晶化される最適なレーザの出力の関係を示すグラフを
記した。縦軸が、最適なレーザの出力(単位W)で、横
軸が、半導体膜の走査速度(単位cm/s)である。今
回の実験では、走査速度の最大値は100cm/sまで
であった。グラフから、走査速度と出力との間には、線
形の関係があることが見て取れた。後の実験と比較する
ため、図3のグラフからレーザ出力が10Wのとき、最
適な半導体膜の走査速度が150cm/s程度であると
予想した。
【0017】図4にさらに楕円ビームの長径を長くした
光学系を示す。これにより、長径700μm、短径30
μmの楕円ビーム406が形成できた。本明細書中で
は、実験結果を統一するために、楕円ビームの短径は、
30μmで固定した。具体的な光学系の構成は、レーザ
発振器401と光路を鉛直方向に偏向するミラー402
と楕円ビームの長径の長さを調整する焦点距離150mm
のシリンドリカルレンズ403と、短径の長さを調整す
る焦点距離20mmのシリンドリカルレンズ404とであ
る。シリンドリカルレンズ403は、半導体膜405か
ら120mm上方に配置し、シリンドリカルレンズ404
は半導体膜405に焦点が合うように配置した。シリン
ドリカルレンズ403、404と半導体膜はレーザビー
ムの光軸に対して直角に配置した。
【0018】楕円ビーム406を、楕円ビームの短径方
向に半導体膜405に対して相対的に走査させ、半導体
膜を結晶化させたところ、楕円ビームの長径方向、幅2
50μmの領域に、走査方向に長く延びた結晶粒が敷き
詰められた状態で形成できた。このときの最適な走査速
度は50cm/sで、レーザの出力は10Wであった。
【0019】さらに、楕円ビームの長径を長くした光学
系を図5に示す。これにより、長径2000μm、短径
30μmの楕円ビーム505が形成できた。具体的な光
学系の構成は、レーザ発振器501と光路を鉛直方向に
偏向するミラー502と楕円ビームの短径の長さを調整
する焦点距離20mmのシリンドリカルレンズ503とで
ある。シリンドリカルレンズ503は半導体膜504に
焦点が合うように配置した。シリンドリカルレンズ50
3と半導体膜504はレーザビームの光軸に対して直角
に配置した。
【0020】楕円ビーム505を、楕円ビームの短径方
向に半導体膜504に対して相対的に走査させ、半導体
膜を結晶化させたところ、楕円ビームの長径方向、幅6
00〜800μmの領域に、走査方向に長く延びた結晶
粒が敷き詰められた状態で形成できた。このときの最適
な走査速度は5〜10cm/sで、レーザの出力は10W
であった。
【0021】以上の一連の実験結果を、図6にグラフ化
した。具体的には、レーザの出力を10Wで固定し、楕
円ビームの幅を30μmとしたときの、半導体膜の結晶
化の最適な走査速度と形成された楕円ビームの長径方向
における結晶粒の領域の幅との関係を示した。照射対象
は、前述の厚さ150nmのa-Si膜である。縦軸が半導
体膜の走査速度V(単位cm/s)で、横軸が長結晶粒領
域の幅L(単位μm)である。両者の関係は両対数グラ
フにするとほぼ線形となった。
【0022】両者の関係を式で表すと、 log L = −0.465 log V + 3.188 式1) となった。本明細書中では、理解しやすくするために、
長結晶粒領域の幅Lと走査速度Vの単位を異なるものとし
ているが、単位を統一しても、式1)の定数項が変化す
るだけである。よって、式1)は定数項を除けば、どの
ような単位系を用いても成り立つ式と言える。一方、レ
ーザアニールに要する時間をTとすると、 T = (a/L)(b/V+2V/g) 式2) とかける。(但し、aは半導体膜が長方形であるとした
ときの短辺の長さ(単位μm)、bは半導体膜が長方形
であるとしたときの長辺の長さ(単位cm)、gは速度
Vに走査速度が達するのに要する加速度(単位cm/
2)である。)式2)の係数2は、加速期間と減速期
間を意味する。なお、aとLの単位を揃えているので、a/
Lは無次元量となる。よって、式2)においても、すべ
ての変数の単位系を統一しても同じ結果が得られる。
【0023】本発明を使って、長方形状の基板に成膜さ
れた半導体膜全面をレーザアニールすることを考える
と、前記長方形状の基板の長辺に沿って、楕円ビームを
走査させるのが最も効率がよいことは自明である。この
とき楕円ビームの長径と基板の短辺とが平行に位置する
ようにする。このように打てば、走査の加速と減速の回
数を最も少なくできるからである。したがって、式2)
中でも、aが長方形の短辺を表し、bが長方形の長辺を
表すとした。ただし、レーザビームの走査方向に結晶粒
が伸びて行くことから、もしも長方形状の基板におい
て、短辺方向に伸びた結晶粒が適当な半導体素子が必要
な場合は、a、bの関係が入れ変わっても問題はない。
【0024】ここで、図7を使って式2)の意味につい
て説明する。図7(a)において、楕円ビーム7002
は図中の矢印の方向に半導体膜7001上を走査され
る。この動きは相対的なものであるから、楕円ビーム7
002を動かしても、半導体膜7001を動かしても、
あるいは両方を動作させても本質は変わらない。半導体
膜7001の走査速度が遅ければ、加速にかかる時間を
ほぼ0とできるので、gは∞である。しかしながら、半
導体膜を走査させる際、半導体膜を往復運動させる必要
があるため、半導体膜の走査速度が速くなると往復運動
の両端における加速度の影響で、処理時間Tが余計にか
かるようになる。すなわち、照射時間(このとき走査速
度は一定で、図7(b)の走査距離bの領域が示すも
の。)のほかに加速時間(図7(b)における走査距離c
の領域が示すもの。)が多く必要となってくる。本明細
書中では、gは定数として扱うが勿論時間tの関数であ
っても問題はない。そのような場合は、g(t)を時間平
均するなどして定数として扱えばよい。
【0025】式2)の両辺を対数にとると、 log T = log a −log L + log (b/V + 2V/g) 式3) となる。
【0026】式1)と式3)から、Lを消去すると、 log T = log (b/V0.535 +2V1.465 /g) +A 式4) となる。但しAは定数である。(A = − 3.188+log a よ
り明らかである。)上記式の中で変数Lは出力(この場
合10W)に依存する変数で、楕円ビームの短径を一定
とするならばほぼ比例関係にあると言って良いが、出力
が変わっても上記の式の意味は変わらない。出力が変化
しても、上記の式の定数項Aが変化するのみである。よ
って、式4)を最小にする走査速度Vを求めれば、いか
なる出力のレーザを使用しても、その速度Vが最もレー
ザアニールに要する時間を小さくするものであることが
わかる。つまり、本発明は式4)を最小とする、すなわ
ち、レーザアニールに要する時間をほぼ最短にするVを
提供する。
【0027】式4)をVについて微分すると、 (logT)' = f( V) (5.477/g − b/V2) 式5) (但し、f(V)はVの関数)と書ける。
【0028】レーザアニールを最も効率よく行うために
は、Tが最小値を取ればよいので、式5)を0とおい
て、計算すると、 V = (gb/5.477) 1/2 式6) に従う走査速度Vでレーザアニールすればよいこととな
る。
【0029】通常、生産工程において用いられる基板の
サイズは、例えば600mm×720mm程度の長方形であ
る。従って、前記長方形の長辺がb(=72)にあた
る。通常のXYステージにおいて、加速度は10cm/s2
〜1000cm/s2であるから、例えば、加速度gを2
50cm/s2とすると、式6)から導かれるVは57c
m/sとなる。
【0030】レーザアニールに要する時間と、半導体膜
の走査速度との関係を図10に示す。図10において実
線で囲まれる範囲である、式6)で算出される走査速度
Vの半分から2倍程度の範囲に入るVでレーザアニールを
すれば、最短のレーザアニールに要する時間の約1.3
倍以下で効率よくレーザアニールを行うことができる。
よって、 { (gb/5.477) 1/2 /2< V <2{(gb/5.477) 1/2 式7) の範囲でレーザアニールするとよい。
【0031】好ましくは、図10において破線で挟まれ
る範囲である、式6)で算出される走査速度Vの90%
から110%程度の範囲に入るVでレーザアニールをす
れば、最短のレーザアニールに要する時間とほぼ同じで
あり、より効率よくレーザアニールを行うことができ
る。よって、 0.9{(gb/5.477) 1/2 < V <1.1{(gb/5.477) 1/2 式8) の範囲でレーザアニールするとよい。
【0032】一般に使用されている基板のサイズは、3
00×400mm、550mm×650mm、(600
mm〜620mm)×720mm、730×920m
m、1000×1200mm、1150×1350mm
と様々であるが、どのサイズの基板に対しても、上記の
計算結果は適用できる。また、上記の条件は楕円ビーム
を元に算出したが、それに近い形状、例えば長方形状や
糸巻き状などの形状にも同様に適用できることは言うま
でもない。長方形状のビームを得るためには、例えばレ
ーザ発振器にスラブ型のものを用いればよい。糸巻き状
のビームを作るには、例えばレンズの収差を利用するこ
とで形成できる。
【0033】
【発明の実施の形態】本発明実施の形態では、レーザア
ニールを最も効率よく行える例を説明する。具体的に
は、走査速度を150cm/sとした場合の例を図1に
沿って説明する。レーザ発振器101は、CW発振方式
のもので10WのYVO4レーザである。非線形光学素子が
共振器に内蔵されており、第2高調波が射出される。
【0034】レーザ発振器101から水平方向に射出さ
れたレーザビームはミラー102により鉛直方向から2
0°の方向に偏向される。その後、水平方向に配置され
た焦点距離20mmの凸レンズ103により集光され
る。半導体膜を配置する照射面104を凸レンズ103
の焦点位置に配置する。また、照射面104は凸レンズ
103と平行に配置する。これにより長さ500μm、
幅30μmの楕円ビームが形成される。照射面において
ビームが楕円になるのは非点収差によるものである。こ
こでは、課題を解決するための手段で作製方法を述べた
厚さ150nmのa-Si膜のレーザアニールをする例を示
す。この場合は、幅150μmの長結晶粒領域が形成さ
れる。
【0035】長結晶粒領域で半導体膜を敷き詰めるため
には、150μmずつ楕円ビームをその長径方向にずら
しながら基板の長辺方向へ楕円ビームを走査させること
を繰り返す必要がある。この動作はXYステージを用い
れば容易に行うことができる。照射対象である半導体膜
のサイズを600×720mmとすると、基板の短辺の
長さが600mmであるから、4000回(2000往
復)、楕円ビームを走査させれば、基板全面をレーザア
ニールすることができる。また、このとき、走査速度1
50cm/sが最も効率のよい速度である条件は、式
6)からg=1700cm/s2程度となる。非常に加速
のよいステージを使う必要があることがわかる。図10
(a)に、レーザアニールに要する時間と、半導体膜の
走査速度との関係を示す。極小値があることが見て取
れ、このときの処理時間は約2600秒である。レーザ
発振器を複数台用いて処理能力を上げることも可能であ
る。
【0036】
【実施例】[実施例1]本実施例では、発明実施の形態
の例と比較するため、走査速度を50cm/sとした場
合の例を図8に沿って説明する。レーザ発振器801
は、CW発振方式のもので10WのYVO4レーザである。
非線形光学素子が共振器に内蔵されており、第2高調波
が射出される。
【0037】レーザ発振器801から水平方向に射出さ
れたレーザビームはミラー802により鉛直方向に偏向
される。その後、焦点距離150mmシリンドリカルレ
ンズ803により、一方向に集光される。また、その1
00mm後方に配置される焦点距離20mmのシリンド
リカルレンズ804により、前記一方向と直角で、かつ
レーザビームの進行方向と直角の方向に集光される。半
導体膜を配置する照射面805をシリンドリカルレンズ
804の焦点位置に配置する。これにより長さ700μ
m、幅30μmの楕円ビームが形成される。本実施例で
は、発明実施の形態で作製方法を述べた厚さ150nmの
a-Si膜のレーザアニールをする例を示す。この場合は、
幅250μmの長結晶粒領域が形成される。
【0038】長結晶粒領域で半導体膜を敷き詰めるため
には、250μmずつ楕円ビームをその長径方向にずら
しながら基板の長辺方向へ楕円ビームを走査させること
を繰り返す必要がある。この動作はXYステージを用い
れば容易に行うことができる。照射対象である半導体膜
のサイズを600×720mmとすると、基板の短辺の
長さが600mmであるから、2400回(1200往
復)、楕円ビームを走査させれば、基板全面をレーザア
ニールすることができる。また、このとき、走査速度5
0cm/sが最も効率のよい速度である条件は、式6)
からg=190cm/s2程度となる。この程度の加速度
であれば容易に基板を走査させることができる。このと
きの基板1枚に要する処理時間は4600秒である。レ
ーザ発振器は複数台用いて処理能力を上げることも可能
である。
【0039】[実施例2]本実施例では、先に挙げた例
と比較するため、走査速度を500cm/sとした場合
の例を図9に沿って説明する。レーザ発振器901は、
CW発振方式のもので10WのYVO4レーザである。非線
形光学素子が共振器に内蔵されており、第2高調波が射
出される。
【0040】レーザ発振器901から水平方向に射出さ
れたレーザビームはミラー902により鉛直方向に偏向
される。その後、焦点距離160mmシリンドリカルレ
ンズ903により、一方向に集光される。また、その1
40mm後方に配置される焦点距離20mmのシリンド
リカルレンズ904により、前記一方向と直角で、かつ
レーザビームの進行方向と直角の方向に集光される。半
導体膜を配置する照射面905をシリンドリカルレンズ
904の焦点位置に配置する。これにより長さ250μ
m、幅30μmの楕円ビーム906が形成される。本実
施例では、発明実施の形態で作製方法を述べた厚さ15
0nmのa-Si膜のレーザアニールをする例を示す。この場
合は、幅85μmの長結晶粒領域が形成される。
【0041】長結晶粒領域で半導体膜を敷き詰めるため
には、85μmずつ楕円ビームをその長径方向にずらし
ながら基板の長辺方向へ楕円ビームを走査させることを
繰り返す必要がある。この動作はXYステージを用いれ
ば容易に行うことができる。照射対象である半導体膜の
サイズを600×720mmとすると、基板の短辺の長
さが600mmであるから、7000回、楕円ビームを
走査させれば、基板全面をレーザアニールすることがで
きる。また、このとき、走査速度500cm/sが最も
効率のよい速度である条件は、式6)からg=1900
0cm/s2程度となる。すなわち発明実施の形態で示し
た例よりもさらに高い加速度を必要とする。かなりの高
加速度であるから、これは半導体膜を動かすよりも、ミ
ラーなどで、レーザビームの方を走査させる方がより容
易である。また、このとき、基板1枚を処理するのに要
する時間は1400秒であり、これは発明の実施の形態
の例で示したものの倍程度である。一方で走査速度は3
倍以上上がっているので、走査速度が上がった割には、
処理時間を稼げないことがわかる。レーザ発振器は複数
台用いて処理能力を上げることも可能である。 [実施例3]本実施例では、本発明の光学系を用いて半
導体膜の結晶化を行った例について図20を用いて説明
する。
【0042】まず、基板20として、バリウムホウケイ
酸ガラス、またはアルミノホウケイ酸ガラスなどのガラ
スからなる基板、石英基板やシリコン基板、金属基板ま
たはステンレス基板の表面に絶縁膜を形成したものなど
を用いることができる。また、本実施例の処理温度に耐
えうる耐熱性を有するプラスチック基板を用いてもよ
い。
【0043】次いで、基板20上に酸化珪素膜、窒化珪
素膜または酸化窒化珪素膜などの絶縁膜から成る下地膜
21を形成する。本実施例では下地膜21として単層構
造を用いるが、前記絶縁膜を2層以上積層させた構造を
用いても良い。本実施例では、プラズマCVD法により
酸化窒化珪素膜(組成比Si=32%、O=59%、N
=7%、H=2%)100nmを形成する。
【0044】次いで、下地膜21上に半導体膜22を形
成する。半導体膜22は公知の手段(スパッタ法、LP
CVD法、またはプラズマCVD法等)により25〜2
00nm(好ましくは30〜150nm)の厚さで半導
体膜を成膜し、公知の結晶化法(レーザ結晶化法、RT
Aやファーネスアニール炉を用いた熱結晶化法、結晶化
を助長する金属元素を用いた熱結晶化法等)により結晶
化させる。なお、前記半導体膜としては、非晶質半導体
膜や微結晶半導体膜、結晶質半導体膜などがあり、非晶
質珪素ゲルマニウム膜などの非晶質構造を有する化合物
半導体膜を適用しても良い。本実施例では、プラズマC
VD法を用い、150nmの非晶質珪素膜を成膜する。
この非晶質珪素膜に脱水素化(500℃、3時間)を行
った後、レーザ結晶化法を行って結晶質珪素膜を形成す
る。
【0045】レーザ結晶化法には、連続発振型のYAG
レーザ、YVO4レーザ、YLFレーザ、YAlO3レー
ザ、Y23レーザ、ガラスレーザ、ルビーレーザ、T
i:サファイアレーザ等を用いることができる。エキシ
マレーザは通常パルス発振ではあるが、連続発振も原理
的に可能という説もある。本発明に連続発振のエキシマ
レーザも適用できる。これらのレーザを用いる場合に
は、レーザ発振器から放射されたレーザビームを光学系
で楕円状若しくは長方形状に集光し半導体膜に照射する
方法を用いると良い。結晶化の条件は実施者が適宣選択
するものであるが、本実施例では、発明の実施の形態で
示した例または実施例1または実施例2にしたがって、
レーザ結晶化を行う。
【0046】このようにして得られた結晶性半導体膜2
3には大粒径の結晶粒が形成されているため、前記半導
体膜を用いてTFTを作製すると、そのチャネル形成領
域に含まれうる結晶粒界の本数を少なくすることができ
る。また、個々の結晶粒は実質的に単結晶と見なせる結
晶性を有することから、単結晶半導体を用いたトランジ
スタと同等もしくはそれ以上の高いモビリティ(電界効
果移動度)を得ることも可能である。
【0047】さらに、形成された結晶粒が一方向に揃っ
ているため、キャリアが結晶粒界を横切る回数を極端に
減らすことができる。そのため、オン電流値(TFTが
オン状態にある時に流れるドレイン電流値)、オフ電流
値(TFTがオフ状態にある時に流れるドレイン電流
値)、しきい値電圧、S値及び電界効果移動度のバラツ
キを低減することも可能となり、電気的特性は向上す
る。
【0048】[実施例4]本実施例では、実施例3とは
異なる方法で半導体膜の結晶化を行った例について図2
1を用いて説明する。
【0049】実施例3にしたがって、半導体膜として非
晶質珪素膜まで形成する。そして、特開平7−1835
40号公報に記載された方法を利用して金属含有層31
を形成して、熱処理を行ったのち、レーザアニール法に
より、半導体膜の結晶性の向上を行う。本実施例では、
半導体膜上にスピンコート法にて酢酸ニッケル水溶液
(重量換算濃度5ppm、体積10ml)を塗布し、5
00℃の窒素雰囲気で1時間、550℃の窒素雰囲気で
12時間の熱処理を行う。続いて、発明の実施の形態で
示した例または実施例1または実施例2にしたがって、
レーザアニール法により、半導体膜の結晶性の向上を行
う。
【0050】このように、本発明を用いて結晶化を行っ
た半導体膜には実施例3で作製される結晶粒よりも大粒
径の結晶粒が形成されているため、前記半導体膜を用い
てTFTを作製すると、そのチャネル形成領域に含まれ
うる結晶粒界の本数を少なくすることができる。また、
個々の結晶粒は実質的に単結晶と見なせる結晶性を有す
ることから、単結晶半導体を用いたトランジスタと同等
もしくはそれ以上の高いモビリティ(電界効果移動度)
を得ることも可能である。
【0051】さらに、形成された結晶粒が一方向に揃っ
ているため、キャリアが結晶粒界を横切る回数を極端に
減らすことができる。そのため、オン電流値、オフ電流
値、しきい値電圧、S値及び電界効果移動度のバラツキ
を低減することも可能となり、電気的特性は著しく向上
する。
【0052】[実施例5]本実施例ではアクティブマト
リクス基板の作製方法について図11〜図14を用いて
説明する。本明細書ではCMOS回路、及び駆動回路
と、画素TFT、保持容量とを有する画素部を同一基板
上に形成された基板を、便宜上アクティブマトリクス基
板と呼ぶ。
【0053】まず、本実施例ではバリウムホウケイ酸ガ
ラス、またはアルミノホウケイ酸ガラスなどのガラスか
らなる基板400を用いる。なお、基板400として
は、石英基板やシリコン基板、金属基板またはステンレ
ス基板の表面に絶縁膜を形成したものを用いても良い。
また、本実施例の処理温度に耐えうる耐熱性を有するプ
ラスチック基板を用いてもよい。
【0054】次いで、基板400上に酸化珪素膜、窒化
珪素膜または酸化窒化珪素膜などの絶縁膜から成る下地
膜401を形成する。本実施例では下地膜401として
2層構造を用いるが、前記絶縁膜の単層膜または2層以
上積層させた構造を用いても良い。下地膜401の一層
目としては、プラズマCVD法を用い、SiH4、N
3、及びN2Oを反応ガスとして成膜される酸化窒化珪
素膜401aを10〜200nm(好ましくは50〜10
0nm)形成する。本実施例では、膜厚50nmの酸化窒
化珪素膜401a(組成比Si=32%、O=27%、
N=24%、H=17%)を形成した。次いで、下地膜
401のニ層目としては、プラズマCVD法を用い、S
iH4、及びN2Oを反応ガスとして成膜される酸化窒化
珪素膜401bを50〜200nm(好ましくは100
〜150nm)の厚さに積層形成する。本実施例では、膜
厚100nmの酸化窒化珪素膜401b(組成比Si=
32%、O=59%、N=7%、H=2%)を形成す
る。
【0055】次いで、下地膜上に半導体膜を形成する。
半導体膜は公知の手段(スパッタ法、LPCVD法、ま
たはプラズマCVD法等)により25〜200nm(好
ましくは30〜150nm)の厚さで半導体膜を成膜
し、公知の結晶化法(レーザ結晶化法、RTAやファー
ネスアニール炉を用いた熱結晶化法、結晶化を助長する
金属元素を用いた熱結晶化法等)、または公知の結晶化
法を組み合わせて結晶化させる。なお、前記半導体膜と
しては、非晶質半導体膜や微結晶半導体膜、結晶性半導
体膜などがあり、非晶質珪素ゲルマニウム膜などの非晶
質構造を有する化合物半導体膜を適用しても良い。
【0056】レーザ結晶化法において用いるレーザは、
連続発振の固体レーザまたは気体レーザまたは金属レー
ザが望ましい。なお、前記固体レーザとしては連続発振
のYAGレーザ、YVO4レーザ、YLFレーザ、YA
lO3レーザ、Y23レーザ、ガラスレーザ、ルビーレ
ーザ、アレキサンドライドレーザ、Ti:サファイアレ
ーザ等があり、前記気体レーザとしては連続発振のAr
レーザ、Krレーザ、CO 2レーザ等があり、前記金属レ
ーザとしてはヘリウムカドミウムレーザ、銅蒸気レー
ザ、金蒸気レーザが挙げられる。エキシマレーザは通常
パルス発振ではあるが、連続発振も原理的に可能という
説もある。本発明に連続発振のエキシマレーザも適用で
きる。
【0057】本実施例では、プラズマCVD法を用い、
150nmの非晶質珪素膜を成膜し、この非晶質珪素膜
に結晶化を助長する金属元素を用いた熱結晶化法および
レーザ結晶化法を行う。金属元素としてニッケルを用
い、溶液塗布法により非晶質珪素膜上に導入した後、5
50℃で5時間の熱処理を行って第1の結晶性珪素膜を
得る。そして、出力10Wの連続発振のYVO4レーザ
から射出されたレーザ光を非線形光学素子により第2高
調波に変換したのち、発明の実施の形態または実施例1
または実施例2にしたがって、図1または図8または図
9で示す光学系により楕円状ビームを形成して照射して
第2の結晶性珪素膜を得る。前記第1の結晶性珪素膜に
レーザ光を照射して第2の結晶性珪素膜とすることで、
結晶性が向上する。このときのエネルギー密度は0.0
1〜100MW/cm2程度(好ましくは0.1〜10
MW/cm2)が必要である。そして、0.5〜200
0cm/s程度の速度でレーザ光に対して相対的にステ
ージを動かして照射し、結晶性珪素膜を形成する。
【0058】もちろん、第1の結晶性珪素膜を用いてT
FTを作製することもできるが、第2の結晶性珪素膜は
結晶性が向上しているため、TFTの電気的特性が向上
するので望ましい。例えば、第2の結晶性珪素膜を用い
てTFTを作製すると、移動度は500〜600cm2
/Vs程度の高い値を得る。
【0059】本実施例では、結晶化を助長する金属元素
を用いて非晶質珪素膜の結晶化を行なったため、前記金
属元素が結晶質珪素膜中に残留している。そのため、前
記結晶質珪素膜上に50〜100nmの非晶質珪素膜を
形成し、加熱処理(RTA法やファーネスアニール炉を
用いた熱アニール等)を行なって、該非晶質珪素膜中に
前記金属元素を拡散させ、前記非晶質珪素膜は加熱処理
後にエッチングを行なって除去する。このようにするこ
とで、前記結晶質珪素膜中の金属元素の含有量を低減ま
たは除去することができる。
【0060】また、半導体層402〜406を形成した
後、TFTのしきい値を制御するために微量な不純物元
素(ボロンまたはリン)のドーピングを行なってもよ
い。
【0061】次いで、半導体層402〜406を覆うゲ
ート絶縁膜407を形成する。ゲート絶縁膜407はプ
ラズマCVD法またはスパッタ法を用い、厚さを40〜
150nmとして珪素を含む絶縁膜で形成する。本実施
例では、プラズマCVD法により110nmの厚さで酸
化窒化珪素膜(組成比Si=32%、O=59%、N=
7%、H=2%)で形成した。勿論、ゲート絶縁膜は酸
化窒化珪素膜に限定されるものでなく、他の珪素を含む
絶縁膜を単層または積層構造として用いても良い。
【0062】また、酸化珪素膜を用いる場合には、プラ
ズマCVD法でTEOS(Tetraethyl Orthosilicate)
とO2とを混合し、反応圧力40Pa、基板温度300〜
400℃とし、高周波(13.56MHz)電力密度0.
5〜0.8W/cm2で放電させて形成することができる。
このようにして作製される酸化珪素膜は、その後400
〜500℃の熱アニールによりゲート絶縁膜として良好
な特性を得ることができる。
【0063】次いで、ゲート絶縁膜407上に膜厚20
〜100nmの第1の導電膜408と、膜厚100〜4
00nmの第2の導電膜409とを積層形成する。本実
施例では、膜厚30nmのTaN膜からなる第1の導電
膜408と、膜厚370nmのW膜からなる第2の導電
膜409を積層形成した。TaN膜はスパッタ法で形成
し、Taのターゲットを用い、窒素を含む雰囲気内でス
パッタした。また、W膜は、Wのターゲットを用いたス
パッタ法で形成した。その他に6フッ化タングステン
(WF6)を用いる熱CVD法で形成することもでき
る。いずれにしてもゲート電極として使用するためには
低抵抗化を図る必要があり、W膜の抵抗率は20μΩc
m以下にすることが望ましい。W膜は結晶粒を大きくす
ることで低抵抗率化を図ることができるが、W膜中に酸
素などの不純物元素が多い場合には結晶化が阻害され高
抵抗化する。従って、本実施例では、高純度のW(純度
99.9999%)のターゲットを用いたスパッタ法
で、さらに成膜時に気相中からの不純物の混入がないよ
うに十分配慮してW膜を形成することにより、抵抗率9
〜20μΩcmを実現することができた。
【0064】なお、本実施例では、第1の導電膜408
をTaN、第2の導電膜409をWとしたが、特に限定
されず、いずれもTa、W、Ti、Mo、Al、Cu、
Cr、Ndから選ばれた元素、または前記元素を主成分
とする合金材料若しくは化合物材料で形成してもよい。
また、リン等の不純物元素をドーピングした多結晶珪素
膜に代表される半導体膜を用いてもよい。また、AgP
dCu合金を用いてもよい。また、第1の導電膜をタン
タル(Ta)膜で形成し、第2の導電膜をW膜とする組
み合わせ、第1の導電膜を窒化チタン(TiN)膜で形
成し、第2の導電膜をW膜とする組み合わせ、第1の導
電膜を窒化タンタル(TaN)膜で形成し、第2の導電
膜をAl膜とする組み合わせ、第1の導電膜を窒化タン
タル(TaN)膜で形成し、第2の導電膜をCu膜とす
る組み合わせとしてもよい。
【0065】次に、フォトリソグラフィ法を用いてレジ
ストからなるマスク410〜415を形成し、電極及び
配線を形成するための第1のエッチング処理を行なう。
第1のエッチング処理では第1及び第2のエッチング条
件で行なう。(図11(B))本実施例では第1のエッ
チング条件として、ICP(Inductively Coupled Plas
ma:誘導結合型プラズマ)エッチング法を用い、エッチ
ング用ガスにCF4とCl2とO2とを用い、それぞれの
ガス流量比を25:25:10(sccm)とし、1Pa
の圧力でコイル型の電極に500WのRF(13.56MHz)
電力を投入してプラズマを生成してエッチングを行っ
た。基板側(試料ステージ)にも150WのRF(13.56
MHz)電力を投入し、実質的に負の自己バイアス電圧を
印加する。この第1のエッチング条件によりW膜をエッ
チングして第1の導電層の端部をテーパー形状とする。
【0066】この後、レジストからなるマスク410〜
415を除去せずに第2のエッチング条件に変え、エッ
チング用ガスにCF4とCl2とを用い、それぞれのガス
流量比を30:30(sccm)とし、1Paの圧力でコ
イル型の電極に500WのRF(13.56MHz)電力を投入
してプラズマを生成して約30秒程度のエッチングを行
った。基板側(試料ステージ)にも20WのRF(13.56
MHz)電力を投入し、実質的に負の自己バイアス電圧を
印加する。CF4とCl2を混合した第2のエッチング条
件ではW膜及びTaN膜とも同程度にエッチングされ
る。なお、ゲート絶縁膜上に残渣を残すことなくエッチ
ングするためには、10〜20%程度の割合でエッチン
グ時間を増加させると良い。
【0067】上記第1のエッチング処理では、レジスト
からなるマスクの形状を適したものとすることにより、
基板側に印加するバイアス電圧の効果により第1の導電
層及び第2の導電層の端部がテーパー形状となる。この
テーパー部の角度は15〜45°となる。こうして、第
1のエッチング処理により第1の導電層と第2の導電層
から成る第1の形状の導電層417〜422(第1の導
電層417a〜422aと第2の導電層417b〜42
2b)を形成する。416はゲート絶縁膜であり、第1
の形状の導電層417〜422で覆われない領域は20
〜50nm程度エッチングされ薄くなった領域が形成され
る。
【0068】次いで、レジストからなるマスクを除去せ
ずに第2のエッチング処理を行なう。(図11(C))
ここでは、エッチングガスにCF4とCl2とO2とを用
い、W膜を選択的にエッチングする。この時、第2のエ
ッチング処理により第2の導電層428b〜433bを
形成する。一方、第1の導電層417a〜422aは、
ほとんどエッチングされず、第2の形状の導電層428
〜433を形成する。
【0069】そして、レジストからなるマスクを除去せ
ずに第1のドーピング処理を行い、半導体層にn型を付
与する不純物元素を低濃度に添加する。ドーピング処理
はイオンドープ法、若しくはイオン注入法で行なえば良
い。イオンドープ法の条件はドーズ量を1×1013〜5
×1014/cm2とし、加速電圧を40〜80keVとして
行なう。本実施例ではドーズ量を1.5×1013/cm2
とし、加速電圧を60keVとして行なう。n型を付与
する不純物元素として15族に属する元素、典型的には
リン(P)または砒素(As)を用いるが、ここではリ
ン(P)を用いる。この場合、導電層428〜433が
n型を付与する不純物元素に対するマスクとなり、自己
整合的に不純物領域423〜427が形成される。不純
物領域423〜427には1×1018〜1×1020/cm3
の濃度範囲でn型を付与する不純物元素を添加する。
【0070】レジストからなるマスクを除去した後、新
たにレジストからなるマスク434a〜434cを形成
して第1のドーピング処理よりも高い加速電圧で第2の
ドーピング処理を行なう。イオンドープ法の条件はドー
ズ量を1×1013〜1×1015/cm2とし、加速電圧を6
0〜120keVとして行なう。ドーピング処理は第2
の導電層428b〜432bを不純物元素に対するマス
クとして用い、第1の導電層のテーパー部の下方の半導
体層に不純物元素が添加されるようにドーピングする。
続いて、第2のドーピング処理より加速電圧を下げて第
3のドーピング処理を行なって図12(A)の状態を得
る。イオンドープ法の条件はドーズ量を1×1015〜1
×1017/cm2とし、加速電圧を50〜100keVとし
て行なう。第2のドーピング処理および第3のドーピン
グ処理により、第1の導電層と重なる低濃度不純物領域
436、442、448には1×1018〜5×1019/c
m3の濃度範囲でn型を付与する不純物元素を添加され、
高濃度不純物領域435、441、444、447には
1×1019〜5×1021/cm3の濃度範囲でn型を付与す
る不純物元素を添加される。
【0071】もちろん、適当な加速電圧にすることで、
第2のドーピング処理および第3のドーピング処理は1
回のドーピング処理で、低濃度不純物領域および高濃度
不純物領域を形成することも可能である。
【0072】次いで、レジストからなるマスクを除去し
た後、新たにレジストからなるマスク450a〜450
cを形成して第4のドーピング処理を行なう。この第4
のドーピング処理により、pチャネル型TFTの活性層
となる半導体層に前記一導電型とは逆の導電型を付与す
る不純物元素が添加された不純物領域453、454、
459、460を形成する。第2の導電層429b、4
32bを不純物元素に対するマスクとして用い、p型を
付与する不純物元素を添加して自己整合的に不純物領域
を形成する。本実施例では、不純物領域453、45
4、459、460はジボラン(B26)を用いたイオ
ンドープ法で形成する。(図12(B))この第4のド
ーピング処理の際には、nチャネル型TFTを形成する
半導体層はレジストからなるマスク450a〜450c
で覆われている。第1乃至3のドーピング処理によっ
て、不純物領域439、447、448にはそれぞれ異
なる濃度でリンが添加されているが、そのいずれの領域
においてもp型を付与する不純物元素の濃度を1×10
19〜5×1021atoms/cm3となるようにドーピング処理
することにより、pチャネル型TFTのソース領域およ
びドレイン領域として機能するために何ら問題は生じな
い。
【0073】以上までの工程で、それぞれの半導体層に
不純物領域が形成される。
【0074】次いで、レジストからなるマスク450a
〜450cを除去して第1の層間絶縁膜461を形成す
る。この第1の層間絶縁膜461としては、プラズマC
VD法またはスパッタ法を用い、厚さを100〜200
nmとして珪素を含む絶縁膜で形成する。本実施例で
は、プラズマCVD法により膜厚150nmの酸化窒化
珪素膜を形成した。勿論、第1の層間絶縁膜461は酸
化窒化珪素膜に限定されるものでなく、他の珪素を含む
絶縁膜を単層または積層構造として用いても良い。
【0075】次いで、図12(C)に示すように、加熱
処理を行なって、半導体層の結晶性の回復、それぞれの
半導体層に添加された不純物元素の活性化を行なう。こ
の加熱処理はファーネスアニール炉を用いる熱アニール
法で行なう。熱アニール法としては、酸素濃度が1pp
m以下、好ましくは0.1ppm以下の窒素雰囲気中で
400〜700℃、代表的には500〜550℃で行え
ばよく、本実施例では550℃、4時間の熱処理で活性
化処理を行った。なお、熱アニール法の他に、レーザア
ニール法、またはラピッドサーマルアニール法(RTA
法)を適用することができる。
【0076】また、第1の層間絶縁膜を形成する前に加
熱処理を行なっても良い。ただし、用いた配線材料が熱
に弱い場合には、本実施例のように配線等を保護するた
め層間絶縁膜(珪素を主成分とする絶縁膜、例えば窒化
珪素膜)を形成した後で活性化処理を行なうことが好ま
しい。
【0077】そして、加熱処理(300〜550℃で1
〜12時間の熱処理)を行なうと水素化を行なうことが
できる。この工程は第1の層間絶縁膜461に含まれる
水素により半導体層のダングリングボンドを終端する工
程である。水素化の他の手段として、プラズマ水素化
(プラズマにより励起された水素を用いる)や、3〜1
00%の水素を含む雰囲気中で300〜450℃で1〜
12時間の加熱処理を行っても良い。
【0078】次いで、第1の層間絶縁膜461上に無機
絶縁膜材料または有機絶縁物材料から成る第2の層間絶
縁膜462を形成する。本実施例では、膜厚1.6μm
のアクリル樹脂膜を形成したが、粘度が10〜1000
cp、好ましくは40〜200cpのものを用い、表面
に凸凹が形成されるものを用いる。
【0079】本実施例では、鏡面反射を防ぐため、表面
に凸凹が形成される第2の層間絶縁膜を形成することに
よって画素電極の表面に凸凹を形成した。また、画素電
極の表面に凹凸を持たせて光散乱性を図るため、画素電
極の下方の領域に凸部を形成してもよい。その場合、凸
部の形成は、TFTの形成と同じフォトマスクで行なう
ことができるため、工程数の増加なく形成することがで
きる。なお、この凸部は配線及びTFT部以外の画素部
領域の基板上に適宜設ければよい。こうして、凸部を覆
う絶縁膜の表面に形成された凸凹に沿って画素電極の表
面に凸凹が形成される。
【0080】また、第2の層間絶縁膜462として表面
が平坦化する膜を用いてもよい。その場合は、画素電極
を形成した後、公知のサンドブラスト法やエッチング法
等の工程を追加して表面を凹凸化させて、鏡面反射を防
ぎ、反射光を散乱させることによって白色度を増加させ
ることが好ましい。
【0081】そして、駆動回路506において、各不純
物領域とそれぞれ電気的に接続する配線463、467
を形成する。なお、これらの配線は、膜厚50nmのT
i膜と、膜厚500nmの合金膜(AlとTiとの合金
膜)との積層膜をパターニングして形成する。もちろ
ん、二層構造に限らず、単層構造でもよいし、三層以上
の積層構造にしてもよい。また、配線の材料としては、
AlとTiに限らない。例えば、TaN膜上にAlやC
uを形成し、さらにTi膜を形成した積層膜をパターニ
ングして配線を形成してもよい(図13)。
【0082】また、画素部507においては、画素電極
470、ゲート配線469、接続電極468を形成す
る。この接続電極468によりソース配線(433aと
433bの積層)は、画素TFTと電気的な接続が形成
される。また、ゲート配線469は、画素TFTのゲー
ト電極と電気的な接続が形成される。また、画素電極4
70は、画素TFTのドレイン領域442と電気的な接
続が形成され、さらに保持容量を形成する一方の電極と
して機能する半導体層459と電気的な接続が形成され
る。また、画素電極470としては、AlまたはAgを
主成分とする膜、またはそれらの積層膜等の反射性の優
れた材料を用いることが望ましい。
【0083】以上の様にして、nチャネル型TFT50
1とpチャネル型TFT502からなるCMOS回路、
及びnチャネル型TFT503を有する駆動回路506
と、画素TFT504、保持容量505とを有する画素
部507を同一基板上に形成することができる。こうし
て、アクティブマトリクス基板が完成する。
【0084】駆動回路506のnチャネル型TFT50
1はチャネル形成領域437、ゲート電極の一部を構成
する第1の導電層428aと重なる低濃度不純物領域4
36(GOLD領域)、ソース領域またはドレイン領域
として機能する高濃度不純物領域452を有している。
このnチャネル型TFT501と電極466で接続して
CMOS回路を形成するpチャネル型TFT502には
チャネル形成領域440、ソース領域またはドレイン領
域として機能する高濃度不純物領域453と、n型を付
与する不純物元素およびp型を付与する不純物元素が導
入された不純物領域454を有している。また、nチャ
ネル型TFT503にはチャネル形成領域443、ゲー
ト電極の一部を構成する第1の導電層430aと重なる
低濃度不純物領域442(GOLD領域)、ソース領域
またはドレイン領域として機能する高濃度不純物領域4
56を有している。
【0085】画素部の画素TFT504にはチャネル形
成領域446、ゲート電極の外側に形成される低濃度不
純物領域445(LDD領域)、ソース領域またはドレ
イン領域として機能する高濃度不純物領域458を有し
ている。また、保持容量505の一方の電極として機能
する半導体層には、n型を付与する不純物元素およびp
型を付与する不純物元素が添加されている。保持容量5
05は、絶縁膜416を誘電体として、電極(432a
と432bの積層)と、半導体層とで形成している。
【0086】本実施例の画素構造は、ブラックマトリク
スを用いることなく、画素電極間の隙間が遮光されるよ
うに、画素電極の端部をソース配線と重なるように配置
形成する。
【0087】また、本実施例で作製するアクティブマト
リクス基板の画素部の上面図を図14に示す。なお、図
11〜図14に対応する部分には同じ符号を用いてい
る。図13中の鎖線A−A’は図14中の鎖線A―A’
で切断した断面図に対応している。また、図13中の鎖
線B−B’は図14中の鎖線B―B’で切断した断面図
に対応している。
【0088】なお、本実施例は実施例1乃至4のいずれ
か一と自由に組み合わせることが可能である。
【0089】[実施例6]本実施例では、実施例5で作
製したアクティブマトリクス基板から、反射型液晶表示
装置を作製する工程を以下に説明する。説明には図15
を用いる。
【0090】まず、実施例5に従い、図13の状態のア
クティブマトリクス基板を得た後、図13のアクティブ
マトリクス基板上、少なくとも画素電極470上に配向
膜567を形成しラビング処理を行なう。なお、本実施
例では配向膜567を形成する前に、アクリル樹脂膜等
の有機樹脂膜をパターニングすることによって基板間隔
を保持するための柱状のスペーサ572を所望の位置に
形成した。また、柱状のスペーサに代えて、球状のスペ
ーサを基板全面に散布してもよい。
【0091】次いで、対向基板569を用意する。次い
で、対向基板569上に着色層570、571、平坦化
膜573を形成する。赤色の着色層570と青色の着色
層571とを重ねて、遮光部を形成する。また、赤色の
着色層と緑色の着色層とを一部重ねて、遮光部を形成し
てもよい。
【0092】本実施例では、実施例5に示す基板を用い
ている。従って、実施例5の画素部の上面図を示す図1
4では、少なくともゲート配線469と画素電極470
の間隙と、ゲート配線469と接続電極468の間隙
と、接続電極468と画素電極470の間隙を遮光する
必要がある。本実施例では、それらの遮光すべき位置に
着色層の積層からなる遮光部が重なるように各着色層を
配置して、対向基板を貼り合わせた。
【0093】このように、ブラックマスク等の遮光層を
形成することなく、各画素間の隙間を着色層の積層から
なる遮光部で遮光することによって工程数の低減を可能
とした。
【0094】次いで、平坦化膜573上に透明導電膜か
らなる対向電極576を少なくとも画素部に形成し、対
向基板の全面に配向膜574を形成し、ラビング処理を
施した。
【0095】そして、画素部と駆動回路が形成されたア
クティブマトリクス基板と対向基板とをシール材568
で貼り合わせる。シール材568にはフィラーが混入さ
れていて、このフィラーと柱状スペーサによって均一な
間隔を持って2枚の基板が貼り合わせられる。その後、
両基板の間に液晶材料575を注入し、封止剤(図示せ
ず)によって完全に封止する。液晶材料575には公知
の液晶材料を用いれば良い。このようにして図15に示
す反射型液晶表示装置が完成する。そして、必要があれ
ば、アクティブマトリクス基板または対向基板を所望の
形状に分断する。さらに、対向基板のみに偏光板(図示
しない)を貼りつけた。そして、公知の技術を用いてF
PCを貼りつけた。
【0096】以上のようにして作製される液晶表示パネ
ルは各種電子機器の表示部として用いることができる。
なお、本実施例は実施例1乃至5のいずれか一と自由に
組み合わせることが可能である。
【0097】[実施例7]本実施例では、実施例5で示
したアクティブマトリクス基板を作製するときのTFT
の作製方法を用いて、発光装置を作製した例について説
明する。本明細書において、発光装置とは、基板上に形
成された発光素子を該基板とカバー材の間に封入した表
示用パネルおよび該表示用パネルにTFTを備えた表示
用モジュールを総称したものである。なお、発光素子
は、電場を加えることで発生するルミネッセンス(Elec
tro Luminescence)が得られる有機化合物を含む層(発
光層)と陽極層と、陰極層とを有する。また、有機化合
物におけるルミネッセンスには、一重項励起状態から基
底状態に戻る際の発光(蛍光)と三重項励起状態から基
底状態に戻る際の発光(リン光)があり、これらのうち
どちらか、あるいは両方の発光を含む。
【0098】なお、本明細書中では、発光素子において
陽極と陰極の間に形成された全ての層を有機発光層と定
義する。有機発光層には具体的に、発光層、正孔注入
層、電子注入層、正孔輸送層、電子輸送層等が含まれ
る。基本的に発光素子は、陽極層、発光層、陰極層が順
に積層された構造を有しており、この構造に加えて、陽
極層、正孔注入層、発光層、陰極層や、陽極層、正孔注
入層、発光層、電子輸送層、陰極層等の順に積層した構
造を有していることもある。
【0099】図16は本実施例の発光装置の断面図であ
る。図16において、基板700上に設けられたスイッ
チングTFT603は図13のnチャネル型TFT50
3を用いて形成される。したがって、構造の説明はnチ
ャネル型TFT503の説明を参照すれば良い。
【0100】なお、本実施例ではチャネル形成領域が二
つ形成されるダブルゲート構造としているが、チャネル
形成領域が一つ形成されるシングルゲート構造もしくは
三つ形成されるトリプルゲート構造であっても良い。
【0101】基板700上に設けられた駆動回路は図1
3のCMOS回路を用いて形成される。従って、構造の
説明はnチャネル型TFT501とpチャネル型TFT
502の説明を参照すれば良い。なお、本実施例ではシ
ングルゲート構造としているが、ダブルゲート構造もし
くはトリプルゲート構造であっても良い。
【0102】また、配線701、703はCMOS回路
のソース配線、702はドレイン配線として機能する。
また、配線704はソース配線708とスイッチングT
FTのソース領域とを電気的に接続する配線として機能
し、配線705はドレイン配線709とスイッチングT
FTのドレイン領域とを電気的に接続する配線として機
能する。
【0103】なお、電流制御TFT604は図13のp
チャネル型TFT502を用いて形成される。従って、
構造の説明はpチャネル型TFT502の説明を参照す
れば良い。なお、本実施例ではシングルゲート構造とし
ているが、ダブルゲート構造もしくはトリプルゲート構
造であっても良い。
【0104】また、配線706は電流制御TFTのソー
ス配線(電流供給線に相当する)であり、707は電流
制御TFTの画素電極711を上に重ねることで画素電
極711と電気的に接続する電極である。
【0105】なお、711は、透明導電膜からなる画素
電極(発光素子の陽極)である。透明導電膜としては、
酸化インジウムと酸化スズとの化合物、酸化インジウム
と酸化亜鉛との化合物、酸化亜鉛、酸化スズまたは酸化
インジウムを用いることができる。また、前記透明導電
膜にガリウムを添加したものを用いても良い。画素電極
711は、上記配線を形成する前に平坦な層間絶縁膜7
10上に形成する。本実施例においては、樹脂からなる
平坦化膜710を用いてTFTによる段差を平坦化する
ことは非常に重要である。後に形成される発光層は非常
に薄いため、段差が存在することによって発光不良を起
こす場合がある。従って、発光層をできるだけ平坦面に
形成しうるように画素電極を形成する前に平坦化してお
くことが望ましい。
【0106】配線701〜707を形成後、図16に示
すようにバンク712を形成する。バンク712は10
0〜400nmの珪素を含む絶縁膜もしくは有機樹脂膜
をパターニングして形成すれば良い。
【0107】なお、バンク712は絶縁膜であるため、
成膜時における素子の静電破壊には注意が必要である。
本実施例ではバンク712の材料となる絶縁膜中にカー
ボン粒子や金属粒子を添加して抵抗率を下げ、静電気の
発生を抑制する。この際、抵抗率は1×106〜1×1
12Ωm(好ましくは1×108〜1×1010Ωm)と
なるようにカーボン粒子や金属粒子の添加量を調節すれ
ば良い。
【0108】画素電極711の上には発光層713が形
成される。なお、図16では一画素しか図示していない
が、本実施例ではR(赤)、G(緑)、B(青)の各色
に対応した発光層を作り分けている。また、本実施例で
は蒸着法により低分子系有機発光材料を形成している。
具体的には、正孔注入層として20nm厚の銅フタロシ
アニン(CuPc)膜を設け、その上に発光層として7
0nm厚のトリス−8−キノリノラトアルミニウム錯体
(Alq3)膜を設けた積層構造としている。Alq3
キナクリドン、ペリレンもしくはDCM1といった蛍光
色素を添加することで発光色を制御することができる。
【0109】但し、以上の例は発光層として用いること
のできる有機発光材料の一例であって、これに限定する
必要はまったくない。発光層、電荷輸送層または電荷注
入層を自由に組み合わせて発光層(発光及びそのための
キャリアの移動を行わせるための層)を形成すれば良
い。例えば、本実施例では低分子系有機発光材料を発光
層として用いる例を示したが、中分子系有機発光材料や
高分子系有機発光材料を用いても良い。なお、本明細書
中において、昇華性を有さず、かつ、分子数が20以下
または連鎖する分子の長さが10μm以下の有機発光材
料を中分子系有機発光材料とする。また、高分子系有機
発光材料を用いる例として、正孔注入層として20nm
のポリチオフェン(PEDOT)膜をスピン塗布法によ
り設け、その上に発光層として100nm程度のパラフ
ェニレンビニレン(PPV)膜を設けた積層構造として
も良い。なお、PPVのπ共役系高分子を用いると、赤
色から青色まで発光波長を選択できる。また、電荷輸送
層や電荷注入層として炭化珪素等の無機材料を用いるこ
とも可能である。これらの有機発光材料や無機材料は公
知の材料を用いることができる。
【0110】次に、発光層713の上には導電膜からな
る陰極714が設けられる。本実施例の場合、導電膜と
してアルミニウムとリチウムとの合金膜を用いる。勿
論、公知のMgAg膜(マグネシウムと銀との合金膜)
を用いても良い。陰極材料としては、周期表の1族もし
くは2族に属する元素からなる導電膜もしくはそれらの
元素を添加した導電膜を用いれば良い。
【0111】この陰極714まで形成された時点で発光
素子715が完成する。なお、ここでいう発光素子71
5は、画素電極(陽極)711、発光層713及び陰極
714で形成されたダイオードを指す。
【0112】発光素子715を完全に覆うようにしてパ
ッシベーション膜716を設けることは有効である。パ
ッシベーション膜716としては、炭素膜、窒化珪素膜
もしくは窒化酸化珪素膜を含む絶縁膜からなり、該絶縁
膜を単層もしくは組み合わせた積層で用いる。
【0113】この際、カバレッジの良い膜をパッシベー
ション膜として用いることが好ましく、炭素膜、特にD
LC(ダイヤモンドライクカーボン)膜を用いることは
有効である。DLC膜は室温から100℃以下の温度範
囲で成膜可能であるため、耐熱性の低い発光層713の
上方にも容易に成膜することができる。また、DLC膜
は酸素に対するブロッキング効果が高く、発光層713
の酸化を抑制することが可能である。そのため、この後
に続く封止工程を行う間に発光層713が酸化するとい
った問題を防止できる。
【0114】さらに、パッシベーション膜716上に封
止材717を設け、カバー材718を貼り合わせる。封
止材717としては紫外線硬化樹脂を用いれば良く、内
部に吸湿効果を有する物質もしくは酸化防止効果を有す
る物質を設けることは有効である。また、本実施例にお
いてカバー材718はガラス基板や石英基板やプラスチ
ック基板(プラスチックフィルムも含む)の両面に炭素
膜(好ましくはダイヤモンドライクカーボン膜)を形成
したものを用いる。
【0115】こうして図16に示すような構造の発光装
置が完成する。なお、バンク712を形成した後、パッ
シベーション膜716を形成するまでの工程をマルチチ
ャンバー方式(またはインライン方式)の成膜装置を用
いて、大気解放せずに連続的に処理することは有効であ
る。また、さらに発展させてカバー材718を貼り合わ
せる工程までを大気解放せずに連続的に処理することも
可能である。
【0116】こうして、基板700上にnチャネル型T
FT601、pチャネル型TFT602、スイッチング
TFT(nチャネル型TFT)603および電流制御T
FT(pチャネル型TFT)604が形成される。
【0117】さらに、図16を用いて説明したように、
ゲート電極に絶縁膜を介して重なる不純物領域を設ける
ことによりホットキャリア効果に起因する劣化に強いn
チャネル型TFTを形成することができる。そのため、
信頼性の高い発光装置を実現できる。
【0118】また、本実施例では画素部と駆動回路の構
成のみ示しているが、本実施例の製造工程に従えば、そ
の他にも信号分割回路、D/Aコンバータ、オペアン
プ、γ補正回路などの論理回路を同一の絶縁体上に形成
可能であり、さらにはメモリやマイクロプロセッサをも
形成しうる。
【0119】以上のようにして作製される液晶表示パネ
ルは各種電子機器の表示部として用いることができる。
なお、本実施例は実施例1乃至5のいずれか一と自由に
組み合わせることが可能である。
【0120】[実施例8]本発明を適用して、様々な半
導体装置(アクティブマトリクス型液晶表示装置、アク
ティブマトリクス型発光装置、アクティブマトリクス型
EC表示装置)を作製することができる。即ち、それら
電気光学装置を表示部に組み込んだ様々な電子機器に本
発明を適用できる。
【0121】その様な電子機器としては、ビデオカメ
ラ、デジタルカメラ、プロジェクター、ヘッドマウント
ディスプレイ(ゴーグル型ディスプレイ)、カーナビゲ
ーション、カーステレオ、パーソナルコンピュータ、携
帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話または電
子書籍等)などが挙げられる。それらの例を図17、図
18及び図19に示す。
【0122】図17(A)はパーソナルコンピュータで
あり、本体3001、画像入力部3002、表示部30
03、キーボード3004等を含む。本発明により作製
された半導体装置を表示部3003に適用することで、
本発明のパーソナルコンピュータが完成する。
【0123】図17(B)はビデオカメラであり、本体
3101、表示部3102、音声入力部3103、操作
スイッチ3104、バッテリー3105、受像部310
6等を含む。本発明により作製された半導体装置を表示
部3102に適用することで、本発明のビデオカメラが
完成する。
【0124】図17(C)はモバイルコンピュータ(モ
ービルコンピュータ)であり、本体3201、カメラ部
3202、受像部3203、操作スイッチ3204、表
示部3205等を含む。本発明により作製された半導体
装置を表示部3205に適用することで、本発明のモバ
イルコンピュータが完成する。
【0125】図17(D)はゴーグル型ディスプレイで
あり、本体3301、表示部3302、アーム部330
3等を含む。本発明により作製された半導体装置を表示
部3302に適用することで、本発明のゴーグル型ディ
スプレイが完成する。
【0126】図17(E)はプログラムを記録した記録
媒体(以下、記録媒体と呼ぶ)を用いるプレーヤーであ
り、本体3401、表示部3402、スピーカ部340
3、記録媒体3404、操作スイッチ3405等を含
む。なお、このプレーヤーは記録媒体としてDVD(D
igital Versatile Disc)、CD
等を用い、音楽鑑賞や映画鑑賞やゲームやインターネッ
トを行うことができる。本発明により作製された半導体
装置を表示部3402に適用することで、本発明の記録
媒体が完成する。
【0127】図17(F)はデジタルカメラであり、本
体3501、表示部3502、接眼部3503、操作ス
イッチ3504、受像部(図示しない)等を含む。本発
明により作製された半導体装置を表示部3502に適用
することで、本発明のデジタルカメラが完成する。
【0128】図18(A)はフロント型プロジェクター
であり、投射装置3601、スクリーン3602等を含
む。本発明により作製された半導体装置を投射装置36
01の一部を構成する液晶表示装置3808やその他の
駆動回路に適用することで、本発明のフロント型プロジ
ェクターが完成する。
【0129】図18(B)はリア型プロジェクターであ
り、本体3701、投射装置3702、ミラー370
3、スクリーン3704等を含む。本発明により作製さ
れた半導体装置を投射装置3702の一部を構成する液
晶表示装置3808やその他の駆動回路に適用すること
で、本発明のリア型プロジェクターが完成する。
【0130】なお、図18(C)は、図18(A)及び
図18(B)中における投射装置3601、3702の
構造の一例を示した図である。投射装置3601、37
02は、光源光学系3801、ミラー3802、380
4〜3806、ダイクロイックミラー3803、プリズ
ム3807、液晶表示装置3808、位相差板380
9、投射光学系3810で構成される。投射光学系38
10は、投射レンズを含む光学系で構成される。本実施
例は三板式の例を示したが、特に限定されず、例えば単
板式であってもよい。また、図18(C)中において矢
印で示した光路に実施者が適宜、光学レンズや、偏光機
能を有するフィルムや、位相差を調節するためのフィル
ム、IRフィルム等の光学系を設けてもよい。
【0131】また、図18(D)は、図18(C)中に
おける光源光学系3801の構造の一例を示した図であ
る。本実施例では、光源光学系3801は、リフレクタ
ー3811、光源3812、レンズアレイ3813、3
814、偏光変換素子3815、集光レンズ3816で
構成される。なお、図18(D)に示した光源光学系は
一例であって特に限定されない。例えば、光源光学系に
実施者が適宜、光学レンズや、偏光機能を有するフィル
ムや、位相差を調節するフィルム、IRフィルム等の光
学系を設けてもよい。
【0132】ただし、図18に示したプロジェクターに
おいては、透過型の電気光学装置を用いた場合を示して
おり、反射型の電気光学装置及び発光装置での適用例は
図示していない。
【0133】図19(A)は携帯電話であり、本体39
01、音声出力部3902、音声入力部3903、表示
部3904、操作スイッチ3905、アンテナ3906
等を含む。本発明により作製された半導体装置を表示部
3904に適用することで、本発明の携帯電話が完成す
る。
【0134】図19(B)は携帯書籍(電子書籍)であ
り、本体4001、表示部4002、4003、記憶媒
体4004、操作スイッチ4005、アンテナ4006
等を含む。本発明により作製された半導体装置は表示部
4002、4003に適用することで、本発明の携帯書
籍が完成する。
【0135】図19(C)はディスプレイであり、本体
4101、支持台4102、表示部4103等を含む。
本発明により作製された半導体装置を表示部4103に
適用することで、本発明のディスプレイが完成する。本
発明のディスプレイは特に大画面化した場合において有
利であり、対角10インチ以上(特に30インチ以上)
のディスプレイには有利である。
【0136】以上の様に、本発明の適用範囲は極めて広
く、さまざまな分野の電子機器に適用することが可能で
ある。また、本実施例の電子機器は実施例1〜6または
7の組み合わせからなる構成を用いても実現することが
できる。
【0137】
【発明の効果】本発明の構成を採用することにより、以
下に示すような基本的有意性を得ることが出来る。 (a)本発明が示す式によりCWレーザを使った半導体膜
の結晶化装置を設計する際に、あらかじめステージの加
速特性をどの程度とすればよいかが容易にわかる。これ
は複数の同じ種類のレーザまたは複数の異なる種類のレ
ーザを用いた場合においても同様である。 (b)本発明が従う式に従ってCWレーザを使用すれば、
単結晶に近い特性の半導体膜を高いスループットで得る
ことができる。複数の同じ種類のレーザまたは複数の異
なる種類のレーザを用いた場合にさらに高いスループッ
トを得ることが可能となる。 (c)レーザは半導体膜が成膜される基板をあまり加熱
しないため、本工程を使えば、例えばプラスチック基板
上に単結晶に近い特性をもった半導体膜を高いスループ
ットで形成することができる。複数の同じ種類のレーザ
または複数の異なる種類のレーザを用いた場合にさらに
高いスループットを得ることが可能となる。 (d)本発明が示す式の本質であるレーザアニールに要
する時間を最小にする走査速度は、レーザの出力に依ら
ないため、どのようなレーザ発振器にも簡単に適用でき
る。 (e)以上の利点を満たした上で、アクティブマトリク
ス型の液晶表示装置に代表される半導体装置において、
半導体装置の動作特性および信頼性の向上を実現するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 発明の実施の形態を説明する図。
【図2】 レーザ照射装置の例を示す図。
【図3】 レーザ出力と走査速度の関係を示すグラフ。
【図4】 レーザ照射装置の例を示す図。
【図5】 レーザ照射装置の例を示す図。
【図6】 走査速度と長結晶粒領域の幅の関係を示すグ
ラフ。
【図7】 レーザアニールの様子を示す図。
【図8】 実施例1を説明する図。
【図9】 実施例2を説明する図。
【図10】 楕円ビームの走査速度と処理時間の関係を
示すグラフ。
【図11】 画素TFT、駆動回路のTFTの作製工程
を示す断面図。
【図12】 画素TFT、駆動回路のTFTの作製工程
を示す断面図。
【図13】 画素TFT、駆動回路のTFTの作製工程
を示す断面図。
【図14】 画素TFTの構成を示す上面図。
【図15】 アクティブマトリクス型液晶表示装置の断
面図。
【図16】 発光装置の駆動回路及び画素部の断面構造
図。
【図17】 半導体装置の例を示す図。
【図18】 半導体装置の例を示す図。
【図19】 半導体装置の例を示す図。
【図20】 本発明を用いて半導体膜の結晶化を行う例
を示す図。
【図21】 本発明を用いて半導体膜の結晶化を行う例
を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 29/786 Fターム(参考) 2H092 GA59 JA24 JA28 KA04 MA01 MA05 MA08 MA13 MA17 MA19 MA27 MA29 MA30 MA35 NA21 NA25 NA27 NA29 5F052 AA02 AA17 AA24 BA07 BA18 BB01 BB04 BB05 BB06 BB07 CA10 DA02 DB02 DB03 DB07 EA15 EA16 FA19 JA01 JA04 5F110 AA01 AA16 BB02 BB04 BB05 CC02 DD01 DD02 DD03 DD05 DD13 DD14 DD15 DD17 EE01 EE02 EE03 EE04 EE06 EE09 EE14 EE23 EE28 EE44 EE45 FF02 FF04 FF09 FF28 FF30 FF36 GG01 GG02 GG13 GG16 GG24 GG32 GG43 GG45 GG47 HJ01 HJ04 HJ12 HJ13 HJ23 HL01 HL02 HL03 HL04 HL06 HL11 HL12 HM15 NN03 NN04 NN22 NN24 NN27 NN34 NN35 NN36 NN71 NN72 NN73 PP01 PP02 PP03 PP05 PP06 PP10 PP13 PP24 PP29 PP34 PP35 QQ04 QQ11 QQ19 QQ23 QQ24 QQ25 QQ28

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザと、前記レーザから射出されたレ
    ーザ光を成形するための光学系と、を有するレーザ照射
    装置であって、前記レーザ光の基板に対する相対的な走
    査速度Vは、走査速度Vに達するのに要する加速度を
    g、前記基板の一辺の長さをbとすると、 {(gb/5.477) 1/2 }/2< V <2{(gb/5.477) 1/2 を満たすことを特徴とするレーザ照射装置。
  2. 【請求項2】 レーザと、前記レーザから射出されたレ
    ーザ光を成形するための光学系と、を有するレーザ照射
    装置であって、前記楕円ビームの基板に対する相対的な
    走査速度Vは、走査速度Vに達するのに要する加速度を
    g、前記基板の一辺の長さをbとすると、 0.9{(gb/5.477) 1/2 < V <1.1{(gb/5.477)
    1/2 を満たすことを特徴とするレーザ照射装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2において、前記
    レーザ光は、前記光学系により、前記基板上における形
    状が楕円状または長方形状に成形されることを特徴とす
    るレーザ照射装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか一項におい
    て、前記レーザは、連続発振の固体レーザまたは気体レ
    ーザまたは金属レーザであることを特徴とするレーザ照
    射装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか一項におい
    て、前記レーザは、連続発振のYAGレーザ、YVO4
    レーザ、YLFレーザ、YAlO3レーザ、Y23レー
    ザ、ガラスレーザ、ルビーレーザ、アレキサンドライド
    レーザ、Ti:サファイアレーザから選ばれた一種であ
    ることを特徴とするレーザ照射装置。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至4のいずれか一項におい
    て、前記レーザは、連続発振のArレーザ、Krレー
    ザ、CO2レーザから選ばれた一種であることを特徴と
    するレーザ照射装置。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至4のいずれか一項におい
    て、前記レーザは、連続発振のヘリウムカドミウムレー
    ザ、銅蒸気レーザ、金蒸気レーザから選ばれた一種であ
    ることを特徴とするレーザ照射装置。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7のいずれか一項におい
    て、前記レーザ光は、非線形光学素子により高調波に変
    換されていることを特徴とするレーザ照射装置。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至8のいずれか一項におい
    て、前記基板の一辺は、該基板の長辺であることを特徴
    とするレーザ照射装置。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至9のいずれか一項におい
    て、前記基板の大きさは、300mm×400mm、5
    50mm×650mm、(600mm〜620mm)×
    720mm、730mm×920mm、1000mm×
    1200mm、1150mm×1350mmのいずれか
    であることを特徴とするレーザ照射装置。
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