JP2001338894A - 固体試料のアニール方法および半導体不純物ドーピング層形成方法 - Google Patents
固体試料のアニール方法および半導体不純物ドーピング層形成方法Info
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- JP2001338894A JP2001338894A JP2000156330A JP2000156330A JP2001338894A JP 2001338894 A JP2001338894 A JP 2001338894A JP 2000156330 A JP2000156330 A JP 2000156330A JP 2000156330 A JP2000156330 A JP 2000156330A JP 2001338894 A JP2001338894 A JP 2001338894A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 従来のアニール技術は、不純物ドープ層の活
性化には有効であるが、基板全体が1000度C程度の
高温に加熱され、10秒程度の短時間の加熱であって
も、注入された不純物が基板深部へも拡散してしまうと
いう問題があった。 【解決手段】 固体試料に、電磁波を照射して格子振動
(フォノン)を直接励起することにより、熱的に非平衡
な状態で原子、分子及び格子欠陥の振動、再配列及び拡
散を行う。
性化には有効であるが、基板全体が1000度C程度の
高温に加熱され、10秒程度の短時間の加熱であって
も、注入された不純物が基板深部へも拡散してしまうと
いう問題があった。 【解決手段】 固体試料に、電磁波を照射して格子振動
(フォノン)を直接励起することにより、熱的に非平衡
な状態で原子、分子及び格子欠陥の振動、再配列及び拡
散を行う。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体試料に光を照
射して格子振動(フォノン)を直接励起することによ
り、熱的に非平衡な状態で原子、分子及び格子欠陥の振
動、再配列及び拡散を行うことを特徴とする固体試料の
アニール方法に関わり、特にシリコン単結晶ウェハーを
基板として成される半導体装置形成における極浅接合層
の低温活性化を行うことを特徴とする半導体不純物ドー
ピング層形成に適するものである。
射して格子振動(フォノン)を直接励起することによ
り、熱的に非平衡な状態で原子、分子及び格子欠陥の振
動、再配列及び拡散を行うことを特徴とする固体試料の
アニール方法に関わり、特にシリコン単結晶ウェハーを
基板として成される半導体装置形成における極浅接合層
の低温活性化を行うことを特徴とする半導体不純物ドー
ピング層形成に適するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、シリコン単結晶ウェハーを基板と
して成される超大規模集積回路(LSI)をはじめとす
る半導体装置においては、半導体装置のデザインルール
の縮小に伴って、ショートチャンネル効果の防止と共に
デバイスの高速化のために、トランジスタの拡散層の接
合深さを浅くする必要性が生じている。このため、ダイ
ナミック即時呼び出し記憶装置(DRAM)等に用いら
れるMOSFETないしバイポーラトランジスタにおい
ては、例えば、ゲート長が100ナノメータ程度で実現
されるデバイスでは、接合深さは50ナノメータ、さら
にゲート長が50ナノメータ程度で実現されるデバイス
での接合深さは10ナノメータ程度であることが要求さ
れており、極浅層(10ないし50ナノメータ程度)に
半導体不純物を高濃度にドーピングする技術と共に極浅
接合層を半導体として活性化させるためのアニール技術
が検討されている。
して成される超大規模集積回路(LSI)をはじめとす
る半導体装置においては、半導体装置のデザインルール
の縮小に伴って、ショートチャンネル効果の防止と共に
デバイスの高速化のために、トランジスタの拡散層の接
合深さを浅くする必要性が生じている。このため、ダイ
ナミック即時呼び出し記憶装置(DRAM)等に用いら
れるMOSFETないしバイポーラトランジスタにおい
ては、例えば、ゲート長が100ナノメータ程度で実現
されるデバイスでは、接合深さは50ナノメータ、さら
にゲート長が50ナノメータ程度で実現されるデバイス
での接合深さは10ナノメータ程度であることが要求さ
れており、極浅層(10ないし50ナノメータ程度)に
半導体不純物を高濃度にドーピングする技術と共に極浅
接合層を半導体として活性化させるためのアニール技術
が検討されている。
【0003】これに対して、従来のアニール技術の一つ
としては、ランプ等を用いて固体試料全体を1000度
C程度に加熱する赤外線急速熱処理(RTA)による固相
拡散を利用した熱平衡状態での活性化法が知られてい
る。又、レーザを用いた従来技術としては308nmのXeCl
エキシマレーザを照射してシリコン表面を溶融した後再
結晶化する技術がレーザアニールとして知られている
(参考文献1)。ここでは、例えば、0.35J/cm2のレー
ザアニールと800℃10秒のRTAを組み合わせて熱処理を行
っている(参考文献 Ken-ich Goto他、p931−933.、
International Electron Device Meeting 1999
at Washington DC)。
としては、ランプ等を用いて固体試料全体を1000度
C程度に加熱する赤外線急速熱処理(RTA)による固相
拡散を利用した熱平衡状態での活性化法が知られてい
る。又、レーザを用いた従来技術としては308nmのXeCl
エキシマレーザを照射してシリコン表面を溶融した後再
結晶化する技術がレーザアニールとして知られている
(参考文献1)。ここでは、例えば、0.35J/cm2のレー
ザアニールと800℃10秒のRTAを組み合わせて熱処理を行
っている(参考文献 Ken-ich Goto他、p931−933.、
International Electron Device Meeting 1999
at Washington DC)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、熱平衡
状態での赤外線急速熱処理による固相拡散過程を利用す
る従来のアニール技術は、不純物ドープ層の活性化には
有効であるが、基板全体が1000度C程度の高温に加
熱され、10秒程度の短時間の加熱であっても、注入さ
れた不純物が基板深部へも拡散してしまうという問題が
あった。例えば、低エネルギーにより得られた厚さ20
ナノメータの硼素原子注入層では、1000度Cでの急
速加熱処理を10秒間行うことにより50ナノメータ程
度となり、加熱前の2.5倍にもなってしまうという問
題があった。
状態での赤外線急速熱処理による固相拡散過程を利用す
る従来のアニール技術は、不純物ドープ層の活性化には
有効であるが、基板全体が1000度C程度の高温に加
熱され、10秒程度の短時間の加熱であっても、注入さ
れた不純物が基板深部へも拡散してしまうという問題が
あった。例えば、低エネルギーにより得られた厚さ20
ナノメータの硼素原子注入層では、1000度Cでの急
速加熱処理を10秒間行うことにより50ナノメータ程
度となり、加熱前の2.5倍にもなってしまうという問
題があった。
【0005】さらに、複数回の不純物導入プロセスを必
要とすることから、ますます複雑になるLSI等の製造
工程において、従来の熱処理技術では固体試料全体が不
純物拡散に適した高温に加熱されるため、不必要な部位
の不純物まで拡散が生じてしまう。
要とすることから、ますます複雑になるLSI等の製造
工程において、従来の熱処理技術では固体試料全体が不
純物拡散に適した高温に加熱されるため、不必要な部位
の不純物まで拡散が生じてしまう。
【0006】又エキシマレーザを使用する方法では余分
な拡散は相当程度抑制されるが、作成したデバイスの漏
れ電流が大きくなるなどの問題点があった。
な拡散は相当程度抑制されるが、作成したデバイスの漏
れ電流が大きくなるなどの問題点があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の問題点を解決する
ために、本発明による固体試料のアニール方法において
は、固体の格子振動の振動数と同程度かそれよりも広い
周波数帯域幅を有するコヒーレント電磁波を複数のパル
スないしは連続光で照射し、格子振動(フォノン)をコ
ヒーレントに直接励起することにより、熱的に非平衡な
状態でかつ断熱的に不純物元素の活性化を行い、熱平衡
状態では不純物元素の活性化が実用上困難な程度に低い
基板温度(例えば、シリコン単結晶ウェハーの場合、5
00度C以下)に保って熱的な原子拡散を抑制した状態
で、極浅接合層の活性化を行うものである。以下に、本
発明の原理について詳述する。
ために、本発明による固体試料のアニール方法において
は、固体の格子振動の振動数と同程度かそれよりも広い
周波数帯域幅を有するコヒーレント電磁波を複数のパル
スないしは連続光で照射し、格子振動(フォノン)をコ
ヒーレントに直接励起することにより、熱的に非平衡な
状態でかつ断熱的に不純物元素の活性化を行い、熱平衡
状態では不純物元素の活性化が実用上困難な程度に低い
基板温度(例えば、シリコン単結晶ウェハーの場合、5
00度C以下)に保って熱的な原子拡散を抑制した状態
で、極浅接合層の活性化を行うものである。以下に、本
発明の原理について詳述する。
【0008】固体結晶中において原子は規則正しく配列
しており、結晶格子位置に存在する原子間には原子間力
が働いている。この原子間力は微小変位に対してフック
の法則に従う復元力(バネ力)として働くので、熱運動
あるいは外部からの強制振動によって生じる原子の振動
は隣の原子へと伝わり連成振動を生じる。これを格子振
動といい、固体中では量子化されているためフォノンと
呼ばれる。さらに、原子の質量、原子間距離ならびに復
元力のバネ定数に相当する原子間力は、個々の物質で固
有の値を持つため、フォノンの振動数と波数は互いに依
存関係にあり、これを分散関係という。
しており、結晶格子位置に存在する原子間には原子間力
が働いている。この原子間力は微小変位に対してフック
の法則に従う復元力(バネ力)として働くので、熱運動
あるいは外部からの強制振動によって生じる原子の振動
は隣の原子へと伝わり連成振動を生じる。これを格子振
動といい、固体中では量子化されているためフォノンと
呼ばれる。さらに、原子の質量、原子間距離ならびに復
元力のバネ定数に相当する原子間力は、個々の物質で固
有の値を持つため、フォノンの振動数と波数は互いに依
存関係にあり、これを分散関係という。
【0009】固体結晶に光を照射した場合、局所的な温
度上昇(熱的結合)あるいは誘電分極の擾乱(光弾性結
合)により、光と結合した弾性歪みが生じる。この弾性
歪みを外力として、フォノン振動数の領域にある光(電
磁波)を結晶に照射すると、誘導ラマン散乱により位相
のそろったコヒーレントフォノンを励起することが可能
である。例えば、シリコン単結晶において知られている
フォノンの分散関係(参考文献、例えば、F. Favot and
A. D. Corso, Phys. Rev. B 60, 11427 (1999).)によ
ると、フォノンの振動数は10GHz〜10THzの間
に存在するが、その周波数帯域内におけるコヒーレント
電磁波として、10GHz〜100GHzの周波数帯域
(ミリ波領域)ではジャイロトロン等のミリ波発振管を
用いることが可能であるのに対し、100GHz〜10
THzの周波数帯はテラヘルツ輻射と呼ばれる未開拓の
電磁波領域で、単一の発振源では実現されていない。
度上昇(熱的結合)あるいは誘電分極の擾乱(光弾性結
合)により、光と結合した弾性歪みが生じる。この弾性
歪みを外力として、フォノン振動数の領域にある光(電
磁波)を結晶に照射すると、誘導ラマン散乱により位相
のそろったコヒーレントフォノンを励起することが可能
である。例えば、シリコン単結晶において知られている
フォノンの分散関係(参考文献、例えば、F. Favot and
A. D. Corso, Phys. Rev. B 60, 11427 (1999).)によ
ると、フォノンの振動数は10GHz〜10THzの間
に存在するが、その周波数帯域内におけるコヒーレント
電磁波として、10GHz〜100GHzの周波数帯域
(ミリ波領域)ではジャイロトロン等のミリ波発振管を
用いることが可能であるのに対し、100GHz〜10
THzの周波数帯はテラヘルツ輻射と呼ばれる未開拓の
電磁波領域で、単一の発振源では実現されていない。
【0010】そこで、10GHz〜100GHzの周波
数帯域ではジャイロトロン等により得られるミリ波領域
のコヒーレント電磁波を固体試料に照射し、コヒーレン
ト電磁波による交番電界により固体試料表面の誘電分極
をコヒーレントに振動させることによって、フォノンの
励起が可能である。
数帯域ではジャイロトロン等により得られるミリ波領域
のコヒーレント電磁波を固体試料に照射し、コヒーレン
ト電磁波による交番電界により固体試料表面の誘電分極
をコヒーレントに振動させることによって、フォノンの
励起が可能である。
【0011】さらに、100GHz〜10THzのテラ
ヘルツ輻射と呼ばれる電磁波領域では、周波数がω1お
よびω2(ω1>ω2)で波長がわずかに異なる2つのコ
ヒーレント電磁波を結晶に入射させ、ω0をフォノンの
振動周波数として、その周波数差ω1−ω2が ω1−ω2=ω0 (1) を満たすようにすると、誘導散乱が生じてコヒーレント
フォノンが発生する。このため、ω0よりも広いスペク
トル幅(周波数帯域幅)をもつコヒーレント電磁波源を
用いると、スペクトル内の異なる周波数成分どうしが、
式(1)を満たすω1とω2の役割を果たすため、単一の
コヒーレント電磁波源でこの条件が満足される。この原
理に基づくコヒーレントフォノン励起に関する研究は、
励起されたフォノンのイメージングをはじめとする物性
研究でも用いられている(参考文献:”フェムト秒領域
のコヒーレントフォノンの振舞”中島真一、長谷宗明、
溝口幸司、日本物理学会誌、第53巻、第8号(1998)pp.
607-611.;”フォノンポラリトンの実空間イメージン
グ”足立 智、R. M. Koehl and K. A. Nelson, 日本物
理学会誌、第54巻、第5号(1999)pp. 357-363.)。
ヘルツ輻射と呼ばれる電磁波領域では、周波数がω1お
よびω2(ω1>ω2)で波長がわずかに異なる2つのコ
ヒーレント電磁波を結晶に入射させ、ω0をフォノンの
振動周波数として、その周波数差ω1−ω2が ω1−ω2=ω0 (1) を満たすようにすると、誘導散乱が生じてコヒーレント
フォノンが発生する。このため、ω0よりも広いスペク
トル幅(周波数帯域幅)をもつコヒーレント電磁波源を
用いると、スペクトル内の異なる周波数成分どうしが、
式(1)を満たすω1とω2の役割を果たすため、単一の
コヒーレント電磁波源でこの条件が満足される。この原
理に基づくコヒーレントフォノン励起に関する研究は、
励起されたフォノンのイメージングをはじめとする物性
研究でも用いられている(参考文献:”フェムト秒領域
のコヒーレントフォノンの振舞”中島真一、長谷宗明、
溝口幸司、日本物理学会誌、第53巻、第8号(1998)pp.
607-611.;”フォノンポラリトンの実空間イメージン
グ”足立 智、R. M. Koehl and K. A. Nelson, 日本物
理学会誌、第54巻、第5号(1999)pp. 357-363.)。
【0012】また、コヒーレント電磁波ビームにおける
パルス幅(Δt)と周波数帯域幅(Δω)は、 Δt・Δω < 2ln2 / π (2) を満たすため、例えばチタンサファイアレーザー装置等
を用いて発生させることが可能な、パルス幅が10〜1
000フェムト秒のコヒーレント電磁波は、周波数帯域
幅が1〜100THzとなり、周波数領域で差周波を用
いることにより式(1)を満足することが可能である。
パルス幅(Δt)と周波数帯域幅(Δω)は、 Δt・Δω < 2ln2 / π (2) を満たすため、例えばチタンサファイアレーザー装置等
を用いて発生させることが可能な、パルス幅が10〜1
000フェムト秒のコヒーレント電磁波は、周波数帯域
幅が1〜100THzとなり、周波数領域で差周波を用
いることにより式(1)を満足することが可能である。
【0013】このため、本発明では、請求項1に記する
ように、固体試料に、光を照射して格子振動(フォノ
ン)を直接励起することを特徴とする。これにより、熱
的な原子拡散を抑制した状態で、原子、分子及び格子欠
陥の振動、再配列及び拡散を、光が照射されている部位
において選択的に行い、固体試料のアニールを実現する
ことが可能となる。つまり、実際の半導体装置製造工程
においては、固体試料全体を高温にすることなく固体試
料のアニールを行うため、適当なレジスト材を形成した
状態で光を照射することにより、選択的に開口した部位
のみのアニールをさせ得るので、今後ますます複雑にな
るLSI等の半導体装置の製造工程における不純物拡散
プロファイルをきめ細かくコントロールする事ができ、
高性能半導体装置製造に寄与することが可能である。
ように、固体試料に、光を照射して格子振動(フォノ
ン)を直接励起することを特徴とする。これにより、熱
的な原子拡散を抑制した状態で、原子、分子及び格子欠
陥の振動、再配列及び拡散を、光が照射されている部位
において選択的に行い、固体試料のアニールを実現する
ことが可能となる。つまり、実際の半導体装置製造工程
においては、固体試料全体を高温にすることなく固体試
料のアニールを行うため、適当なレジスト材を形成した
状態で光を照射することにより、選択的に開口した部位
のみのアニールをさせ得るので、今後ますます複雑にな
るLSI等の半導体装置の製造工程における不純物拡散
プロファイルをきめ細かくコントロールする事ができ、
高性能半導体装置製造に寄与することが可能である。
【0014】また本発明では、請求項2に記するよう
に、シリコンウェハー上での半導体形成において、コヒ
ーレント電磁波を照射して格子振動(フォノン)を直接
励起することにより、熱的に非平衡な状態で不純物元素
の活性化を行い、極浅接合層の低温活性化を行い、半導
体不純物ドーピング層を形成することをも特徴とする。
に、シリコンウェハー上での半導体形成において、コヒ
ーレント電磁波を照射して格子振動(フォノン)を直接
励起することにより、熱的に非平衡な状態で不純物元素
の活性化を行い、極浅接合層の低温活性化を行い、半導
体不純物ドーピング層を形成することをも特徴とする。
【0015】さらに本発明では、請求項3に記するよう
に、シリコン単結晶ウェハーを基板として成される半導
体装置形成において、コヒーレント電磁波を照射して格
子振動(フォノン)を直接励起することにより、熱的に
非平衡な状態で不純物元素の活性化を行い、極浅接合層
の低温活性化を行うことをも特徴とする。
に、シリコン単結晶ウェハーを基板として成される半導
体装置形成において、コヒーレント電磁波を照射して格
子振動(フォノン)を直接励起することにより、熱的に
非平衡な状態で不純物元素の活性化を行い、極浅接合層
の低温活性化を行うことをも特徴とする。
【0016】さらに本発明では、請求項4に記するよう
に、パルス幅が10〜1000フェムト秒(周波数帯域
幅が1〜100THz)の超短パルスを有するコヒーレ
ント電磁波の多重パルス照射を用いることをも特徴とす
る。
に、パルス幅が10〜1000フェムト秒(周波数帯域
幅が1〜100THz)の超短パルスを有するコヒーレ
ント電磁波の多重パルス照射を用いることをも特徴とす
る。
【0017】さらに本発明では、請求項5に記するよう
に、10GHz〜1THzの発振周波数ないしは周波数
帯域を有する連続波出力のコヒーレント電磁波を用いる
ことをも特徴とする。
に、10GHz〜1THzの発振周波数ないしは周波数
帯域を有する連続波出力のコヒーレント電磁波を用いる
ことをも特徴とする。
【0018】さらに本発明では、請求項6に記するよう
に、請求項4ないし請求項5に示されたコヒーレント電
磁波照射を、不純物元素の添加ないし導入プロセスと同
時あるいは後で用いることを特徴とする。
に、請求項4ないし請求項5に示されたコヒーレント電
磁波照射を、不純物元素の添加ないし導入プロセスと同
時あるいは後で用いることを特徴とする。
【0019】さらに本発明では、請求項7に記するよう
に、請求項4、請求項5および請求項6に示されたコヒ
ーレント電磁波照射において、複数のコヒーレント電磁
波ビームを特定の角度を持たせて同時に入射することに
より、シリコンの特定の格子振動を励起して、半導体不
純物ドーピング層を形成することをも特徴とする。例え
ば、2つのコヒーレント電磁波を用いる場合、結晶上で
生じる明暗の干渉縞の間隔(Λ)は、2つのビームの公
差角(θ)、コヒーレント電磁波ビームの中心波長
(λ)を用いて次式のように表すことができる。
に、請求項4、請求項5および請求項6に示されたコヒ
ーレント電磁波照射において、複数のコヒーレント電磁
波ビームを特定の角度を持たせて同時に入射することに
より、シリコンの特定の格子振動を励起して、半導体不
純物ドーピング層を形成することをも特徴とする。例え
ば、2つのコヒーレント電磁波を用いる場合、結晶上で
生じる明暗の干渉縞の間隔(Λ)は、2つのビームの公
差角(θ)、コヒーレント電磁波ビームの中心波長
(λ)を用いて次式のように表すことができる。
【0020】Λ=λ/[2 sin(θ/2)] (3) この干渉縞は、空間的には周期的な擾乱を結晶に与えて
光弾性歪みを生じさせる。その結果、励起回折格子の波
数(k) k=2π/Λ (4) にほぼ等しい波数を持つフォノンの励起が可能となる。
光弾性歪みを生じさせる。その結果、励起回折格子の波
数(k) k=2π/Λ (4) にほぼ等しい波数を持つフォノンの励起が可能となる。
【0021】さらに本発明では、請求項8に記するよう
に、請求項4に示された超短パルスコヒーレント電磁波
照射において、特定の格子振動周波数の逆数に相当する
時間間隔(10〜1000フェムト秒)を有するパルス
列を照射することにより、特定の格子振動(振動周波数
=1〜100THz)を選択的に励起することをも特徴
とする。
に、請求項4に示された超短パルスコヒーレント電磁波
照射において、特定の格子振動周波数の逆数に相当する
時間間隔(10〜1000フェムト秒)を有するパルス
列を照射することにより、特定の格子振動(振動周波数
=1〜100THz)を選択的に励起することをも特徴
とする。
【0022】さらに本発明では、請求項9に記するよう
に、請求項4および請求項5に示されたコヒーレント電
磁波照射において、単一ないし複数のコヒーレント電磁
波ビームを入射することにより、複数のモードの格子振
動を励起することをも特徴とする。
に、請求項4および請求項5に示されたコヒーレント電
磁波照射において、単一ないし複数のコヒーレント電磁
波ビームを入射することにより、複数のモードの格子振
動を励起することをも特徴とする。
【0023】さらに本発明では、請求項10に記するよ
うに、超短パルスコヒーレント電磁波照射において、シ
リコン表面を10〜100フェムト秒の短時間の内に溶
融固化することにより、断熱的に極浅PN接合層の低温
活性化を行うことをも特徴とする。
うに、超短パルスコヒーレント電磁波照射において、シ
リコン表面を10〜100フェムト秒の短時間の内に溶
融固化することにより、断熱的に極浅PN接合層の低温
活性化を行うことをも特徴とする。
【0024】さらに本発明では、請求項11に記するよ
うに、コヒーレント電磁波照射において、コヒーレント
電磁波照射と同時に、熱平衡状態では不純物元素の活性
化が実用上困難な程度に低い温度(例えば、シリコン単
結晶ウェハーの場合、500度C以下)まで基板を加熱
することを特徴とする。
うに、コヒーレント電磁波照射において、コヒーレント
電磁波照射と同時に、熱平衡状態では不純物元素の活性
化が実用上困難な程度に低い温度(例えば、シリコン単
結晶ウェハーの場合、500度C以下)まで基板を加熱
することを特徴とする。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る固体試料のア
ニール方法ならびに半導体不純物ドーピング層形成技術
およびその装置について図面を参照しながら説明する。
ニール方法ならびに半導体不純物ドーピング層形成技術
およびその装置について図面を参照しながら説明する。
【0026】(第1の実施形態)請求項1〜6、請求項
9および請求項10に係る本発明の実施例について図1
および図2を用いて説明する。この実施例はシリコン基
板中の不純物に関するものである。図1の様に、不純物
を例えばイオン注入あるいはプラズマドーピングなどに
より導入し、あらかじめ不純物層2を形成したシリコン
基板1に、不純物層2が形成されている表面の側からコ
ヒーレント電磁波3を照射して、固体中のフォノンを直
接励起することにより、熱平衡状態では不純物元素の活
性化が実用上困難な程度に低い温度(例えば、シリコン
単結晶ウェハーの場合、500度C以下)にシリコン基
板1を保った状態で、不純物元素の活性化を行う。な
お、この実施例では被処理物をシリコン基板としたが、
シリコン膜等が形成されたガラス材料や高分子材料等の
基板、ないしはGaAs等の化合物半導体基板を用いる
ことも可能であり、必要に応じてフォトレジスト等のマ
スク材料を使用しても問題はない。
9および請求項10に係る本発明の実施例について図1
および図2を用いて説明する。この実施例はシリコン基
板中の不純物に関するものである。図1の様に、不純物
を例えばイオン注入あるいはプラズマドーピングなどに
より導入し、あらかじめ不純物層2を形成したシリコン
基板1に、不純物層2が形成されている表面の側からコ
ヒーレント電磁波3を照射して、固体中のフォノンを直
接励起することにより、熱平衡状態では不純物元素の活
性化が実用上困難な程度に低い温度(例えば、シリコン
単結晶ウェハーの場合、500度C以下)にシリコン基
板1を保った状態で、不純物元素の活性化を行う。な
お、この実施例では被処理物をシリコン基板としたが、
シリコン膜等が形成されたガラス材料や高分子材料等の
基板、ないしはGaAs等の化合物半導体基板を用いる
ことも可能であり、必要に応じてフォトレジスト等のマ
スク材料を使用しても問題はない。
【0027】コヒーレント電磁波の照射は典型的には以
下の方法を用いた。図2でチャンバー13内に設置した
試料台15にシリコン基板等の固体試料14を置き、コ
ヒーレント電磁波源11により発生した入射コヒーレン
ト電磁波16を、照射均一性等を確保する上で必要な所
定の光学部品で構成した照射光学系12を介することに
より、適当な照射コヒーレント電磁波17に変換して、
固体試料14に照射する。チャンバー13は、不活性ガ
ス(例えば、窒素、ヘリウム、アルゴン)雰囲気ないし
は1x10-6Torr(1Torr=133.322Pa)以下の真空度に保っ
た。なお、図1ないし図2に示す実施例においては、被
処理物はあらかじめ不純物層が形成されたシリコン基板
としたが、不純物層を形成する前の基板を用いて、チャ
ンバーに付加したイオン源による不純物層形成、ないし
は、チャンバー内に不純物を含む気体としてジボラン等
を流入して発生した放電中でのプラズマドーピングによ
る不純物層形成と同時にコヒーレント電磁波照射を行っ
ても問題はない。
下の方法を用いた。図2でチャンバー13内に設置した
試料台15にシリコン基板等の固体試料14を置き、コ
ヒーレント電磁波源11により発生した入射コヒーレン
ト電磁波16を、照射均一性等を確保する上で必要な所
定の光学部品で構成した照射光学系12を介することに
より、適当な照射コヒーレント電磁波17に変換して、
固体試料14に照射する。チャンバー13は、不活性ガ
ス(例えば、窒素、ヘリウム、アルゴン)雰囲気ないし
は1x10-6Torr(1Torr=133.322Pa)以下の真空度に保っ
た。なお、図1ないし図2に示す実施例においては、被
処理物はあらかじめ不純物層が形成されたシリコン基板
としたが、不純物層を形成する前の基板を用いて、チャ
ンバーに付加したイオン源による不純物層形成、ないし
は、チャンバー内に不純物を含む気体としてジボラン等
を流入して発生した放電中でのプラズマドーピングによ
る不純物層形成と同時にコヒーレント電磁波照射を行っ
ても問題はない。
【0028】入射コヒーレント電磁波16には、パルス
幅が10〜1000フェムト秒(周波数帯域幅が1〜1
00THz)の超短パルスレーザー光、周波数帯域幅が
10GHz〜1THzの連続波出力レーザー光、発振周
波数が10GHz〜100GHzのミリ波帯電磁波を、
単独ないしは複合して用いる。超短パルスレーザー光
は、例えばチタンサファイアレーザー装置をコヒーレン
ト電磁波源11に用いて発生することが可能である。連
続波出力レーザー光は、例えば半導体レーザー装置をコ
ヒーレント電磁波源11に用いて発生することが可能で
ある。ミリ波帯電磁波は、ジャイロトロン発振管、クラ
イストロン発振管ないしは進行波管をコヒーレント電磁
波源11に用いて発生することが可能である。
幅が10〜1000フェムト秒(周波数帯域幅が1〜1
00THz)の超短パルスレーザー光、周波数帯域幅が
10GHz〜1THzの連続波出力レーザー光、発振周
波数が10GHz〜100GHzのミリ波帯電磁波を、
単独ないしは複合して用いる。超短パルスレーザー光
は、例えばチタンサファイアレーザー装置をコヒーレン
ト電磁波源11に用いて発生することが可能である。連
続波出力レーザー光は、例えば半導体レーザー装置をコ
ヒーレント電磁波源11に用いて発生することが可能で
ある。ミリ波帯電磁波は、ジャイロトロン発振管、クラ
イストロン発振管ないしは進行波管をコヒーレント電磁
波源11に用いて発生することが可能である。
【0029】なお、前記の超短パルスレーザー光を用い
た被処理物の不純物層活性化において、パルスレーザー
光照射によって被処理物の最表面近傍が溶融する場合で
あっても、不純物層を含む溶融固化現象は断熱的かつ局
所的に生じるため問題はない。これは、パルス幅が10
〜1000フェムト秒の超短パルスでは、被処理物全体
の温度に与える影響は無視できる程度に小さいためであ
る。
た被処理物の不純物層活性化において、パルスレーザー
光照射によって被処理物の最表面近傍が溶融する場合で
あっても、不純物層を含む溶融固化現象は断熱的かつ局
所的に生じるため問題はない。これは、パルス幅が10
〜1000フェムト秒の超短パルスでは、被処理物全体
の温度に与える影響は無視できる程度に小さいためであ
る。
【0030】図3は、単結晶シリコンウェハー基板にボ
ロン不純物をドーズ1x1015 ions/cm 2導入して形成した
深さ20nmのp型不純物層を活性化するため、前記チ
タンサファイアレーザー装置により発生した超短パルス
レーザー光照射を用いた場合と、従来の赤外線急速加熱
を用いた場合における、ボロン濃度プロファイルであ
る。図3に示す実施例では、窒素ガス雰囲気中におい
て、チタンサファイアレーザー装置を用いて発生した中
心波長820nmでパルス幅150フェムト秒の超短パ
ルスレーザー光を、20度Cに保った状態で被処理物に
垂直入射した。図3に比較のために示す従来の赤外線急
速加熱では、被処理物の表面温度を1000度Cに10
秒間維持した。従来の赤外線急速加熱による活性化処理
後のボロン濃度プロファイルは、基板奥部に向かってボ
ロンが熱的に拡散し、形成された接合の深さは42nm
で、不純物導入層の厚さの2倍以上となった。これに対
し、超短パルスレーザー光照射を用いた本実施例では、
活性化処理前に比べて基板奥部への顕著な拡散はなく、
接合深さが20nmの極浅接合が形成されたことが分か
る。この様に前記の構成によれば、被処理物に不純物形
成表面の側からコヒーレント電磁波を照射して、固体中
のフォノンを直接励起することにより、熱平衡状態では
不純物元素の活性化が実用上困難な程度に低い温度(例
えば、シリコン単結晶ウェハーの場合、500度C以
下)に被処理物を保った状態で、不純物元素の活性化が
可能である。
ロン不純物をドーズ1x1015 ions/cm 2導入して形成した
深さ20nmのp型不純物層を活性化するため、前記チ
タンサファイアレーザー装置により発生した超短パルス
レーザー光照射を用いた場合と、従来の赤外線急速加熱
を用いた場合における、ボロン濃度プロファイルであ
る。図3に示す実施例では、窒素ガス雰囲気中におい
て、チタンサファイアレーザー装置を用いて発生した中
心波長820nmでパルス幅150フェムト秒の超短パ
ルスレーザー光を、20度Cに保った状態で被処理物に
垂直入射した。図3に比較のために示す従来の赤外線急
速加熱では、被処理物の表面温度を1000度Cに10
秒間維持した。従来の赤外線急速加熱による活性化処理
後のボロン濃度プロファイルは、基板奥部に向かってボ
ロンが熱的に拡散し、形成された接合の深さは42nm
で、不純物導入層の厚さの2倍以上となった。これに対
し、超短パルスレーザー光照射を用いた本実施例では、
活性化処理前に比べて基板奥部への顕著な拡散はなく、
接合深さが20nmの極浅接合が形成されたことが分か
る。この様に前記の構成によれば、被処理物に不純物形
成表面の側からコヒーレント電磁波を照射して、固体中
のフォノンを直接励起することにより、熱平衡状態では
不純物元素の活性化が実用上困難な程度に低い温度(例
えば、シリコン単結晶ウェハーの場合、500度C以
下)に被処理物を保った状態で、不純物元素の活性化が
可能である。
【0031】また、不純物層の低温活性化は、図3の実
施例以外にも、パルス幅が10〜1000フェムト秒
(周波数帯域幅が1〜100THz)の超短パルスレー
ザー光、周波数帯域幅が10GHz〜1THzの連続波
出力レーザー光、発振周波数が10GHz〜100GH
zのミリ波帯電磁波を前記コヒーレント電磁波として、
単独ないしは複合して用いることができる。
施例以外にも、パルス幅が10〜1000フェムト秒
(周波数帯域幅が1〜100THz)の超短パルスレー
ザー光、周波数帯域幅が10GHz〜1THzの連続波
出力レーザー光、発振周波数が10GHz〜100GH
zのミリ波帯電磁波を前記コヒーレント電磁波として、
単独ないしは複合して用いることができる。
【0032】(第2の実施形態)請求項7の発明に係る
本発明の実施例について図4を用いて説明する。図4
は、複数のコヒーレント電磁波ビームを同時にかつ特定
の角度を持たせて入射する照射方式を用いた実施例を示
す。図4の様に、不純物を例えばイオン注入あるいはプ
ラズマドーピングにより導入し、あらかじめ不純物層2
2を形成したシリコン基板21に、不純物層22が形成
されている表面の側から、複数のコヒーレント電磁波ビ
ームを照射する。例えば、2つのコヒーレント電磁波ビ
ームL1およびL2を用いる場合、2つのビームの公差
角(θ)、コヒーレント電磁波ビームの中心波長(λ)
を用いて、式(3)にしたがう間隔(Λ)を有する干渉
縞が被処理試料の表面上に生じる。この干渉縞は、空間
的には周期的な擾乱を試料表面に与えて光弾性歪みを生
じさせて、式(4)で与えられる励起回折格子の波数
(k)にほぼ等しい波数を有する格子振動を選択的に励
起することが可能である。固体試料表面において、特定
の波数を有するフォノンを直接かつ選択的に励起するこ
とにより、熱平衡状態では不純物元素の活性化が実用上
困難な程度に低い温度(例えば、シリコン単結晶ウェハ
ーの場合、500度C以下)にシリコン基板21を保っ
た状態で、不純物元素の活性化を行うことが可能であ
る。
本発明の実施例について図4を用いて説明する。図4
は、複数のコヒーレント電磁波ビームを同時にかつ特定
の角度を持たせて入射する照射方式を用いた実施例を示
す。図4の様に、不純物を例えばイオン注入あるいはプ
ラズマドーピングにより導入し、あらかじめ不純物層2
2を形成したシリコン基板21に、不純物層22が形成
されている表面の側から、複数のコヒーレント電磁波ビ
ームを照射する。例えば、2つのコヒーレント電磁波ビ
ームL1およびL2を用いる場合、2つのビームの公差
角(θ)、コヒーレント電磁波ビームの中心波長(λ)
を用いて、式(3)にしたがう間隔(Λ)を有する干渉
縞が被処理試料の表面上に生じる。この干渉縞は、空間
的には周期的な擾乱を試料表面に与えて光弾性歪みを生
じさせて、式(4)で与えられる励起回折格子の波数
(k)にほぼ等しい波数を有する格子振動を選択的に励
起することが可能である。固体試料表面において、特定
の波数を有するフォノンを直接かつ選択的に励起するこ
とにより、熱平衡状態では不純物元素の活性化が実用上
困難な程度に低い温度(例えば、シリコン単結晶ウェハ
ーの場合、500度C以下)にシリコン基板21を保っ
た状態で、不純物元素の活性化を行うことが可能であ
る。
【0033】ここで、励起されたフォノンの波数と固体
中での減衰率の関係においては、高波数領域のフォノン
ほど減衰率が大きいことが、フォノンのイメージングに
よる物性研究(参考文献:”フォノンポラリトンの実空
間イメージング”足立 智、R. M. Koehl and K. A. Ne
lson, 日本物理学会誌、第54巻、第5号(1999)pp. 357
-363.)により明らかになっている。このため、励起さ
れたフォノンの波数が大きいほど、被処理物の表面近傍
のより浅い領域に励起エネルギーを付与することが可能
となる。つまり、2つのビームの公差角(θ)、コヒー
レント電磁波ビームの中心波長(λ)を適当に選択し、
特定の波数のフォノンを選択的に励起することにより、
被処理物の表面から基板奥部に向かっての処理領域の厚
さの制御を可能とする効果がある。
中での減衰率の関係においては、高波数領域のフォノン
ほど減衰率が大きいことが、フォノンのイメージングに
よる物性研究(参考文献:”フォノンポラリトンの実空
間イメージング”足立 智、R. M. Koehl and K. A. Ne
lson, 日本物理学会誌、第54巻、第5号(1999)pp. 357
-363.)により明らかになっている。このため、励起さ
れたフォノンの波数が大きいほど、被処理物の表面近傍
のより浅い領域に励起エネルギーを付与することが可能
となる。つまり、2つのビームの公差角(θ)、コヒー
レント電磁波ビームの中心波長(λ)を適当に選択し、
特定の波数のフォノンを選択的に励起することにより、
被処理物の表面から基板奥部に向かっての処理領域の厚
さの制御を可能とする効果がある。
【0034】なお、この実施例では被処理物をシリコン
基板としたが、シリコン膜等が形成されたガラス材料や
高分子材料等の基板、ないしはGaAs等の化合物半導
体基板を用いることも可能であり、必要に応じてフォト
レジスト等のマスク材料を使用しても問題はない。
基板としたが、シリコン膜等が形成されたガラス材料や
高分子材料等の基板、ないしはGaAs等の化合物半導
体基板を用いることも可能であり、必要に応じてフォト
レジスト等のマスク材料を使用しても問題はない。
【0035】また、該入射コヒーレント電磁波ビームに
は、パルス幅が10〜1000フェムト秒(周波数帯域
幅が1〜100THz)の超短パルスレーザー光、周波
数帯域幅が10GHz〜1THzの連続波出力レーザー
光、発振周波数が10GHz〜100GHzのミリ波帯
電磁波を、単独ないしは複合して用いる。該超短パルス
レーザー光は、例えばチタンサファイアレーザー装置を
に用いて発生することが可能である。該連続波出力レー
ザー光は、例えば半導体レーザー装置を用いて発生する
ことが可能である。該ミリ波帯電磁波は、ジャイロトロ
ン発振管、クライストロン発振管ないしは進行波管を用
いて発生することが可能である。
は、パルス幅が10〜1000フェムト秒(周波数帯域
幅が1〜100THz)の超短パルスレーザー光、周波
数帯域幅が10GHz〜1THzの連続波出力レーザー
光、発振周波数が10GHz〜100GHzのミリ波帯
電磁波を、単独ないしは複合して用いる。該超短パルス
レーザー光は、例えばチタンサファイアレーザー装置を
に用いて発生することが可能である。該連続波出力レー
ザー光は、例えば半導体レーザー装置を用いて発生する
ことが可能である。該ミリ波帯電磁波は、ジャイロトロ
ン発振管、クライストロン発振管ないしは進行波管を用
いて発生することが可能である。
【0036】(第3の実施形態)請求項8の発明に係る
本発明の実施例について図5を用いて説明する。図5
は、前記(第1の実施形態)ないし(第2の実施形態)
で示された超短パルスコヒーレント電磁波照射に関わ
り、特定の格子振動周波数の逆数に相当する時間間隔T
3(10〜1000フェムト秒)を有するパルス列を照
射する実施例における、パルスのタイミングチャートを
示す。複数個NP(図5の例では5個)の超短パルスレ
ーザー光(パルス幅PD=10〜1000フェムト秒)
を用いて、特定の格子振動周波数の逆数に相当する時間
間隔T3(10〜1000フェムト秒)を有するパルス
列(パルス照射時間:T2=T3xNP)を、パルス列
照射周期T1(パルス列繰返し周波数:1/T1)ごと
に被処理物の表面に照射する。この様なパルス照射のタ
イミングチャート構成によれば、パルス間隔T3の逆数
(1/T3)が特定の格子振動(振動周波数=1〜10
0THz)と等しくすることにより、振動周波数が1/
T3のフォノンを選択的に励起することが可能である。
また、パルス列を用いた固体中での特定の格子振動の選
択的励起については、パルス列に用いられるパルス数の
増加により、特定のフォノンの励起選択性が向上するこ
とがBi0.31Sb0.69混晶において実証されている(参考文
献:”フェムト秒領域のコヒーレントフォノンの振舞”
中島真一、長谷宗明、溝口幸司、日本物理学会誌、第53
巻、第8号(1998)pp. 607-611.)。さらに、例えばシ
リコン基板でのp型半導体層を形成する場合、Si−B
間の振動モードのみを選択的に選択することにより、ボ
ロン不純物層のみを選択的に励起し、基板奥部に存在す
るシリコン領域への不必要な拡散を抑制する効果があ
る。
本発明の実施例について図5を用いて説明する。図5
は、前記(第1の実施形態)ないし(第2の実施形態)
で示された超短パルスコヒーレント電磁波照射に関わ
り、特定の格子振動周波数の逆数に相当する時間間隔T
3(10〜1000フェムト秒)を有するパルス列を照
射する実施例における、パルスのタイミングチャートを
示す。複数個NP(図5の例では5個)の超短パルスレ
ーザー光(パルス幅PD=10〜1000フェムト秒)
を用いて、特定の格子振動周波数の逆数に相当する時間
間隔T3(10〜1000フェムト秒)を有するパルス
列(パルス照射時間:T2=T3xNP)を、パルス列
照射周期T1(パルス列繰返し周波数:1/T1)ごと
に被処理物の表面に照射する。この様なパルス照射のタ
イミングチャート構成によれば、パルス間隔T3の逆数
(1/T3)が特定の格子振動(振動周波数=1〜10
0THz)と等しくすることにより、振動周波数が1/
T3のフォノンを選択的に励起することが可能である。
また、パルス列を用いた固体中での特定の格子振動の選
択的励起については、パルス列に用いられるパルス数の
増加により、特定のフォノンの励起選択性が向上するこ
とがBi0.31Sb0.69混晶において実証されている(参考文
献:”フェムト秒領域のコヒーレントフォノンの振舞”
中島真一、長谷宗明、溝口幸司、日本物理学会誌、第53
巻、第8号(1998)pp. 607-611.)。さらに、例えばシ
リコン基板でのp型半導体層を形成する場合、Si−B
間の振動モードのみを選択的に選択することにより、ボ
ロン不純物層のみを選択的に励起し、基板奥部に存在す
るシリコン領域への不必要な拡散を抑制する効果があ
る。
【0037】請求項11の発明に係る半導体不純物ドー
ピング層形成技術によると、コヒーレント電磁波照射と
同時に、熱平衡状態では不純物元素の活性化が実用上困
難な程度に低い温度(例えば、シリコン単結晶ウェハー
の場合、500度C以下)まで基板を加熱することで、
イオン注入あるいはプラズマドーピング等により不純物
層に形成された欠陥の回復が促進されるため、加熱しな
い場合に比べて短時間で所定の不純物層を活性化するこ
とができる。
ピング層形成技術によると、コヒーレント電磁波照射と
同時に、熱平衡状態では不純物元素の活性化が実用上困
難な程度に低い温度(例えば、シリコン単結晶ウェハー
の場合、500度C以下)まで基板を加熱することで、
イオン注入あるいはプラズマドーピング等により不純物
層に形成された欠陥の回復が促進されるため、加熱しな
い場合に比べて短時間で所定の不純物層を活性化するこ
とができる。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、極浅い半導体不純物ド
ーピング層を精度良く形成することができる。
ーピング層を精度良く形成することができる。
【図1】本発明の第1の実施形態に係るコヒーレント電
磁波照射方法を示す断面図
磁波照射方法を示す断面図
【図2】第1の実施形態に係るコヒーレント電磁波照射
装置の断面図
装置の断面図
【図3】超短パルスレーザー光照射を用いた場合と、赤
外線急速加熱を用いた場合との、ボロン濃度プロファイ
ルを示す図
外線急速加熱を用いた場合との、ボロン濃度プロファイ
ルを示す図
【図4】本発明の第2の実施形態に係るコヒーレント電
磁波照射方法を示す断面図
磁波照射方法を示す断面図
【図5】本発明の第3の実施形態に係るパルス列照射す
る実施例におけるパルスのタイミングチャート
る実施例におけるパルスのタイミングチャート
1 シリコン基板 2 不純物層 3 コヒーレント電磁波
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 足立 智 北海道札幌市北区あいの里1条6丁目2番 1号
Claims (11)
- 【請求項1】固体試料に、電磁波を照射して格子振動
(フォノン)を直接励起することにより、熱的に非平衡
な状態で原子、分子及び格子欠陥の振動、再配列及び拡
散を行うことを特徴とする固体試料のアニール方法。 - 【請求項2】シリコンウェハー上での半導体形成におい
て、コヒーレント電磁波を照射して格子振動(フォノ
ン)を直接励起することにより、熱的に非平衡な状態で
不純物元素の活性化を行い、極浅接合層の低温活性化を
行うことを特徴とする半導体不純物ドーピング層形成方
法。 - 【請求項3】シリコンウェハーもしくはシリコンを含む
固体を基板として成される半導体装置形成において、コ
ヒーレント電磁波を照射して格子振動(フォノン)を直
接励起することにより、熱的に非平衡な状態で不純物元
素の活性化を行い、極浅接合層の低温活性化を行うこと
を特徴とする半導体不純物ドーピング層形成方法。 - 【請求項4】コヒーレント電磁波照射において、パルス
幅が10〜1000フェムト秒(周波数帯域幅が1〜1
00THz)の超短パルスを有するコヒーレント電磁波
の多重パルス照射を用いることを特徴とする請求項2ま
たは請求項3に記載の半導体不純物ドーピング層形成方
法。 - 【請求項5】コヒーレント電磁波照射において、10G
Hz〜1THzの発振周波数ないしは周波数帯域を有す
る連続波出力のコヒーレント電磁波を用いることを特徴
とする請求項2または請求項3に記載の半導体不純物ド
ーピング層形成方法。 - 【請求項6】コヒーレント電磁波照射を、不純物元素の
添加ないし導入プロセスと同時に、あるいは、不純物元
素の添加ないし導入プロセスの後に行うことを特徴とす
る請求項4または請求項5に記載の半導体不純物ドーピ
ング層形成方法。 - 【請求項7】コヒーレント電磁波照射において、複数の
コヒーレント電磁波ビームを同時に特定の角度を持たせ
て入射することにより、シリコンの特定の格子振動を励
起することを特徴とする請求項4から請求項6のいずれ
かに記載の半導体不純物ドーピング層形成方法。 - 【請求項8】超短パルスコヒーレント電磁波照射におい
て、特定の格子振動周波数の逆数に相当する時間間隔
(10〜1000フェムト秒)を有するパルス列を照射
することにより、特定の格子振動(振動周波数=1〜1
00THz)を選択的に励起することを特徴とする請求
項4に記載の半導体不純物ドーピング層形成方法。 - 【請求項9】コヒーレント電磁波照射において、単一な
いし複数のコヒーレント電磁波ビームを入射することに
より、不特定の格子振動を励起することを特徴とする請
求項4または請求項5に記載の半導体不純物ドーピング
層形成方法。 - 【請求項10】超短パルスコヒーレント電磁波照射にお
いて、シリコン表面を10〜100フェムト秒の短時間
の内に溶融固化することにより、断熱的に極浅PN接合
層の低温活性化を行うことを特徴とする請求項4に記載
の半導体不純物ドーピング層形成方法。 - 【請求項11】コヒーレント電磁波照射において、コヒ
ーレント電磁波照射と同時に試料を加熱することを特徴
とする請求項2から請求項10のいずれかに記載の半導
体不純物ドーピング層形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000156330A JP2001338894A (ja) | 2000-05-26 | 2000-05-26 | 固体試料のアニール方法および半導体不純物ドーピング層形成方法 |
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Cited By (20)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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