JP3108375B2 - 半導体薄膜及びその製膜方法 - Google Patents

半導体薄膜及びその製膜方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体材料にレ
ーザ光を照射し、その結晶構造を秩序化し電気的担体を
活性化した半導体薄膜及びその製膜方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体材料を物理的又は化学的手段によ
り薄膜として形成し、この半導体薄膜により電子素子を
構成する際に、半導体薄膜の乱れた結晶構造を秩序化し
再結晶化する、あるいは電気的担体を活性化させる処理
方法の1つとして、電気炉等を用いて高温の熱処理をす
る方法が知られている。この方法では炭化珪素のような
半導体材料では摂氏1300℃以上の高温とする必要が
あり、このような高温の熱処理に起因して電極材料の選
択幅が狭く、又工程の順番を最適に選択できないなど種
々の制約がある。
【0003】一方、イオン注入された非晶質層をレーザ
照射によって単結晶化する試みがレーザアニール法とし
て提案されて以来、加熱が短時間にできる、表面層の任
意の場所だけの加熱ができる、再結晶領域に溶解する不
純物の量を多くすることができるなど、従来の電気炉に
よる加熱とは異なる点に着目して、その後多くの応用研
究が行なわれている。
【0004】このような背景のなかで、低温かつ局所的
に同様な熱処理の効果を得るために上記レーザアニール
法の応用例の1つとして提案された特開平7−2231
1号公報による半導体材料の作製方法が知られている。
【0005】この方法においては、アモルファス半導体
中の炭素、窒素、酸素の濃度を一定以下に低減した状態
で所定強度のレーザ光を照射して再現性が良く、高いキ
ャリア移動度を有する半導体薄膜を作製することを提案
している。
【0006】上述した原理的なレーザアニール法では材
料を一旦溶融させるため半導体材料の電気的特性の再現
性が悪く、このため上記特許公報によるレーザアニール
法では炭素、窒素、酸素の濃度を一定以下としたアモル
ファス半導体にレーザ光を照射して材料を溶融させるこ
となく秩序化するとしている。
【0007】この場合、レーザ光の照射では材料表面は
溶融せず、吸収されたレーザ光のエネルギにより固相成
長した固相秩序化領域に非晶質領域が混在した(セミア
モルファス化)ものとなり、炭素、窒素、酸素の濃度が
低いという条件下であれば高い移動度が得られるとされ
ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記特許公
報によるレーザアニール法は種々の半導体材料に対して
適用できる旨記載されているが、半導体材料はアモルフ
ァス化したものであることが条件であるため種々の半導
体材料に適用できる訳ではなく、根本的な解決方法では
ない。
【0009】又、半導体材料に対するレーザ光の発振条
件は明確でなく、材料に対するレーザ光の吸収長さがそ
の波長に依存するため、紫外線レーザであるエキシマレ
ーザ、可視光のYAGレーザ、あるいは赤外域での赤外
線レーザからその材料に最適なレーザを選択しなければ
ならない。
【0010】さらに、上記特許公報によるレーザアニー
ル法ではレーザ照射して改質された半導体材料はセミア
モルファス化されたものであるから、固相秩序化領域と
非晶質領域が混在するため、材料の全領域にわたって結
晶構造が均質に秩序化されたものではなく、不純物元素
を含む結晶構造では移動度についてさらに改善する余地
がある。
【0011】この発明は、上記のような従来のレーザア
ニール法における種々の問題に鑑みて、物理的又は化学
的方法により製膜された半導体薄膜をレーザ光の照射に
より薄膜を溶融することなく改質して結晶構造の秩序化
を図り、かつ電気的担体の活性化を図ることのできる製
膜方法とこの方法により半導体薄膜を得ることを課題と
する。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記課題を
解決する手段として、物理的又は化学的方法により半導
体薄膜を形成してこれに不純物元素を導入し、この薄膜
に構成元素の格子振動に共鳴吸収する波長のレーザ光を
照射し結晶構造を秩序化すると共に、不純物元素の格子
振動に共鳴吸収する波長のレーザ光を照射して局在振動
を励起せしめ電気的担体を活性化することから成る半導
体薄膜の製膜方法としたのである。
【0013】そして、上記方法によって、物理的又が化
学的方法により形成した半導体薄膜に不純物元素を導入
した薄膜の構成元素の結晶構造をこの構成元素の格子振
動に共鳴吸収する波長のレーザ光を照射して秩序化し、
かつ不純物元素の格子振動に共鳴吸収する波長のレーザ
光を照射し局在振動により電気的担体を活性化して成る
半導体薄膜を得るようにしたものである。
【0014】上記半導体薄膜の製膜方法において、物理
的又は化学的方法により半導体薄膜を形成する方法は、
例えばスパッタ法などによる物理的方法、あるいはレー
ザCVDなどによる化学的方法のように周知の方法であ
り、そのいずれでもよい。
【0015】又、上記製膜方法においては、電気炉等に
よる高温の熱処理で材料全体を溶かし熱平衡状態を経て
乱れた原子を再構成させたり、所望の格子位置に原子を
配置するのではなく、構成元素の格子振動に共鳴吸収す
るレーザ光を照射して、材料を溶融することなく格子振
動を直接励起して結晶構造を秩序化し薄膜材料の改質を
図る。これにより薄膜材料の電気的特性の再現性が向上
する。
【0016】一方、半導体薄膜に導入された不純物元素
が本来の構成元素の位置からずれた位置に入ったままで
はド−パントが不活性となり電気的特性が向上しない。
これを解消するため、この製造方法では上記構成元素の
格子振動とは異なる不純物元素の格子振動に共鳴吸収す
る波長のレーザ光を照射することにより電気的担体の活
性化を図っている。この場合、構成元素と不純物元素の
いずれの格子振動に対応する波長のレーザ光を先に照射
してもよくその順序は問わない。
【0017】以上のようにしてレーザ光を照射して半導
体薄膜を製膜する際に、結晶構造の改質と電気的担体の
活性化を図ることができる理由は次の通りである。図7
に半導体材料の原子構造のモデルを示す。図中の符号
1、2は構成元素、3は材料中でその格子位置からわず
かにずれた位置にいる原子を示している。例えば材料が
SiC(炭化珪素)の場合、構成元素1、2のいずれか
がSi、あるいはCである。
【0018】(1)上記SiCの材料で3の原子が構成
元素であればSi又はCのいずれかであり、このとき隣
接する原子との格子振動モードはSi−C特有の振動モ
ードであり、この振動に対応した波長のレーザ光(1
2.6μm、10.3μm)が照射されることにより、
本来の格子位置からずれた位置にある乱れた元素が揺さ
ぶられて本来の格子位置に入り、その結果結晶が再構成
され秩序化されて再結晶化が実現する。
【0019】(2)一方、3の原子が電気的担体を供出
する不純物原子であれば、この原子3として例えばN、
Al、Bなどが来る。このとき、隣接する原子との格子
振動モードは、Nの場合Si−N特有の振動モードであ
り、この振動に対応する波長のレーザ光(10.4μ
m)が照射されることにより、本来の格子位置からずれ
た位置にある乱れた原子が揺さぶられて本来の格子位置
に入り、このときは結果として結晶が再構成され、電気
的担体の活性が図られる。
【0020】なお、上記方法に用いられるレーザ光は格
子振動に対応する波長のレーザ光であり、それぞれの半
導体薄膜材料に固有な波長のレーザ光でなければならな
いから、予めその固有な波長を特定しておく必要があ
り、このような状況では発振波長に制約がない点で自由
電子レーザが最適な光源であるが、予め自由電子レーザ
で上記固有な波長が特定されれば、それぞれの波長のレ
ーザ光を、例えば半導体レーザのような発振波長が特定
の他の形式のレーザを用いてもよい。
【0021】
【実施の形態】以下、この発明の実施の形態について図
面を参照して説明する。
【0022】図1は半導体薄膜の製膜装置の概略を示
す。なお、この実施形態では基本となる半導体薄膜は一
般的な薄膜製造方法によりSi基板上に製膜されたもの
とし、その詳細は周知であるから図示、説明は省略す
る。
【0023】10は自由電子レーザ、11はこのレーザ
で発生した自由電子レーザ光であり、反射ミラー12で
曲げられ、ZnSeレンズ13で収束光14として集光
された後スキャニング用のガルバノメータミラー15に
より反射されて照射試料である半導体薄膜16上に改質
部分16aの範囲にわたって照射される。17はSi製
の絶縁基板、18はステージ板である。
【0024】自由電子レーザ10の詳細は図示省略する
が、電子銃で発生した電子ビームを加速器で光速近くに
加速してウイグラ磁石などから成る周期磁場発生手段中
を通過させ、その磁界との相互作用で誘導放射される光
を反射ミラー間で反復増幅して所定波長のレーザ光を発
生させる方式のものである。そのレーザ光の発生原理
上、磁場強度や磁石ピッチ、あるいは電子ビームエネル
ギなどを調整することにより赤外線領域から紫外線、X
線領域まで自由に波長を可変とすることができる方式の
レーザ発生装置である。
【0025】ガルバノメータミラー15は、反射ミラー
を任意の角度に自由に回転させる方式のものであり、そ
の他の部材については説明するまでもない。なお、この
実施形態の装置は予めステージ板18上の基板17上に
作製された半導体薄膜の改質を目的としており、これに
直接関連する構成のみを示している。半導体薄膜自体の
作製は、例えばスパッタ法のような物理的な手段、ある
いはレーザCVD法のような化学的な手段により行なう
ものとし、これらは公知のものであるから、詳細は省略
する。
【0026】実際の自由電子レーザ10で得られるレー
ザ光は、ビーム径が大略50mmφ、ZnSeレンズ1
3は焦点距離10インチ、レンズの直前にはアパーチャ
が挿入され、ガルバノメータミラー15で試料上に照射
されたレーザビームの径は略600μmφである。
【0027】以上のような装置により半導体薄膜の改質
を次のようにして行なった。基板17(Si)上にレー
ザCVD法により予め結晶3C−SiC薄膜を製膜し、
これにNをイオン注入した。なお、イオン注入装置も公
知のものであり、詳細は省略する。このNイオン注入薄
膜に自由電子レーザ10を照射して半導体薄膜の改質を
行なったのであるが、その時の自由電子レーザ10の照
射条件は次の通りである。
【0028】即ち、パルス幅〜10ps、ミクロパルス
のパワ密度〜180MW/cm2 、なお、このレーザビ
ームの詳細については図2に示しており、ミクロパルス
〜10psから成る幅20μsのマクロパルス光を10
0msの間隔で照射するというものである。又、照射領
域は2mm四方で、マクロパルス3000ショット(5
分間)が照射されるようにしたから、200μmφのビ
ーム径で3000ショットスキャニングすると面積で
0.942cm-2照射したことになり、単純には照射領
域を万遍なく照射することになる。
【0029】以上の照射条件でレーザ光を照射し、まず
薄膜の結晶構造を秩序化して電気的特性の再現性の向上
を図った。フーリエ変換赤外吸収測定法(FT−IR)
により、その吸収度の変化をIR吸収スペクトルとして
測定した。その結果を図3に示す。図中には比較のため
改質用レーザ光を照射しない試料薄膜(●)、Nイオン
を注入し改質用レーザ光を照射しないNイオン注入薄膜
(▲)、Nイオン注入し改質用の12.6μmのレーザ
光を照射した改質薄膜(○)とが同時に示されている。
【0030】図において、波長を9〜14μmまで変化
させた結果12.6μmと10.3μmにそれぞれピー
クが見られるが、これはSiCのTOフォノンとLOフ
ォノンに対応した吸収を示しており、図からイオン注入
後に12.6μmのピークが広くなっていることが分
る。これは、イオン注入によりダメージ層が形成され、
それによってピークが広がったものと推定される。そし
て、自由電子レーザ光を波長12.6μmとして照射す
るとこの波長においてピークの広がりが再び減少してお
り、これはダメージ層の結晶性がこの波長において大き
く回復したことを示す。
【0031】一方、比較のため改質波長をもう1つのピ
ークである10.3μmで照射したときの結果を図4に
示す。この例でも試料薄膜(●)、Nイオン注入薄膜
(▲)と、波長10.3μmでの改質薄膜(○)に対す
る吸収スペクトルを示している。図から分るように、こ
の例では波長12.6μmでの波長ピークの広がりの変
化は見られず、Nをイオン注入したことにより生じたダ
メージ層が残ったままで、ダメージ層の結晶性は顕著に
回復していないと考えられる。
【0032】以上から、このSiC薄膜材料は照射され
たレーザ光の吸収特性がピークとなる特定波長でSi−
Cの伸長振動による強い共鳴吸収に対応して室温で局所
的な結晶化ができることが示された。
【0033】次に、薄膜材料中に注入される不純物によ
る電気的担体の活性化を見るために、自由電子レーザの
照射波長を13〜10μmに変化させて電気的特性の波
長依存性を検討した。レーザ光を照射後の試料のホール
効果測定を行い、これによって得られたキャリア濃度と
ホール移動度の照射光波長に対する波長依存性の関係を
図5に示す。図中の■はキャリア濃度の変化、●はホー
ル移動度を示す。
【0034】図から分るように、キャリア濃度は波長1
0.4μm前後に大きな変化が見られる。これは波長1
0.4μmで不純物の局存振動Si−Nを励起している
ためである。キャリア濃度の活性化率を見積ると、イオ
ン注入のピーク位置でほぼ100%の活性化率が得られ
ることが明らかになった。このような値は従来の熱処理
法では全く得られない。
【0035】以上から、Si−Nの伸縮振動による強い
共鳴吸収に対応した波長の自由電子レーザ光を照射する
ことにより室温で局所的な電気的担体の活性化ができる
ことも示された。
【0036】さらに、薄膜材料6H−SiCについて自
由電子レーザ光の照射による効果を測定した。結晶Si
Cは多くの結晶型を有し産業上用いられているが、その
うちの6H−SiCを用いて同様な測定を試みた。具体
的にはSi基板17上にp型(5×1012cm-3)6H
−SiCをレーザCVDにより製膜し、その上にn型
(5×1015cm-3)6H−SiC単結晶薄膜を製膜し
たものを用意した。
【0037】そして、この単結晶薄膜に、室温でNをイ
オン注入した。注入条件は注入エネルギで200Ke
V、注入ドーズ量は5×1014cm-2である。利用した
自由電子レーザを含む装置は先の測定で用いたものと同
じであり、同じパルス幅、同じパルスパワ密度の自由電
子レーザ光を同一光学系を経て対象の薄膜に照射した。
【0038】この薄膜材料においても、図示省略してい
るが、自由電子レーザの照射による吸収波長のピークは
先の薄膜材料と同じ12.6μmであった。
【0039】その後電気的特性の波長依存性に基づく処
理として、不純物元素(N)の格子振動波長10.4μ
mのレーザ光を照射し、その特性評価としてフォトルミ
ネッセンス測定を行なった。図6に上記レーザ光による
改質処理をした薄膜材料に対するフォトルミネッセンス
測定結果を示す。測定用の励起光として波長325mm
のHe−Cdレーザを用いて測定を行なった。測定温度
は10Kである。
【0040】この測定において6H−SiCの典型的な
ドナー・アクセプタのペアー発光が観察された。図にお
いて、(a)は10.4μmレーザ光を照射した場合、
(b)は比較例であり、Nイオン注入したが10.4μ
mレーザ光は非照射の場合である。(a)の場合に光子
エネルギ(eV)=波長に対する発光強度が特定値で特
に急増しているのが分る。これは上記10.4μmレー
ザ光の照射によりSiC中の不活性であったNが活性化
したためと考えられる。また、このフォトルミネッセン
ス照射による発光強度の変化には波長依存性があること
も示しており、不純物元素Nの格子振動に共鳴する波長
10.4μmの振動を直接励起していることを示してい
る。
【0041】以上から、この例でもSi−Nの伸縮振動
による強い共鳴吸収に対応したレーザ光を照射すること
により特に、室温で局所的な6H−SiC中の不純物の
活性化が実現できることが理解される。
【0042】なお、上記各薄膜材料の特性測定ではレー
ザ光として自由電子レーザを用いてレーザ光を可変とす
ることにより12.6μm、10.3μm、10.4μ
mのそれぞれの波長のレーザ光を照射するとしたが、各
薄膜材料ごとに特定の波長のレーザ光を照射する場合、
予め測定によって共鳴吸収波長が分った後はその特定波
長のレーザ光を照射できるレーザであれば自由電子レー
ザでなくとも他のレーザ方式のものでもよい。
【0043】又、不純物としてNイオンを注入する例を
示したが、Nイオンに代えてAl、Bのいずれかのイオ
ンを注入するとしてもよい。
【0044】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、この発明の
半導体薄膜の製膜方法は薄膜の構成元素の格子振動に共
鳴吸収する波長のレーザ光の照射により結晶構造の秩序
化を図ると共に、不純物元素の格子振動に共鳴吸収する
波長のレーザ光の照射で電気的担体の活性化を図るとし
たから、この製膜方法により得られる薄膜は結晶構造の
秩序化により電気的特性の再現性が向上し、かつ電気的
特性そのものも向上するという顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の半導体薄膜製造装置の概略構成図
【図2】自由電子レーザのパルス構造の説明図
【図3】半導体薄膜材料3C−SiCのレーザ(波長1
2.6μm)照射前後の赤外吸収スペクトル図
【図4】半導体薄膜材料3C−SiCのレーザ(波長1
0.3μm)照射前後の赤外吸収スペクトル図
【図5】半導体薄膜材料3C−SiCのレーザ照射後の
電気的担体濃度と移動度のレーザ波長依存性を示す図
【図6】半導体薄膜材料6H−SiCのレーザ(波長1
0.4μm)照射前後のフォトルミネッセンススペクト
ル図
【図7】モデル化した原子構造による結晶構造の秩序化
と電気的担体の活性化の説明図
【符号の説明】
10 自由電子レーザ 11 自由電子レーザ光 12 反射ミラー 13 ZnSeレンズ 14 収束光 15 ガルバノメータミラー 16 半導体薄膜 17 絶縁基板 18 ステージ板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三露 常男 枚方市津田山手2丁目9番5号 株式会 社自由電子レーザ研究所内 (72)発明者 冨増 多喜夫 枚方市津田山手2丁目9番5号 株式会 社自由電子レーザ研究所内 (56)参考文献 特開 平6−77155(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/265

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物理的又は化学的方法により形成した半
    導体薄膜に不純物元素を導入した薄膜の構成元素の結晶
    構造をこの構成元素の格子振動に共鳴吸収する波長のレ
    ーザ光を照射して秩序化し、かつ不純物元素の格子振動
    に共鳴吸収する波長のレーザ光を照射し局在振動により
    電気的担体を活性化して成る半導体薄膜。
  2. 【請求項2】 前記半導体薄膜を炭化珪素膜とし、不純
    物元素を窒素、アルミニウム、又はほう素のいずれかと
    したことを特徴とする請求項1に記載の半導体薄膜。
  3. 【請求項3】 物理的又は化学的方法により半導体薄膜
    を形成してこれに不純物元素を導入し、この薄膜に構成
    元素の格子振動に共鳴吸収する波長のレーザ光を照射し
    結晶構造を秩序化すると共に、不純物元素の格子振動に
    共鳴吸収する波長のレーザ光を照射して局在振動を励起
    せしめ電気的担体を活性化することから成る半導体薄膜
    の製膜方法。
  4. 【請求項4】 前記薄膜の構成元素及び不純物元素の格
    子振動にそれぞれ共鳴吸収する波長のレーザ光を自由電
    子レーザにより選択的に照射することを特徴とする請求
    項3に記載の半導体薄膜の製膜方法。
  5. 【請求項5】 前記自由電子レーザの照射光が、パルス
    幅10-11 秒以下、ピークパワ100万W以上であるこ
    とを特徴とする請求項4に記載の半導体薄膜の製膜方
    法。
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