JP4831502B2 - 耐落下衝撃特性に優れた接続端子用ボールおよび接続端子ならびに電子部品 - Google Patents

耐落下衝撃特性に優れた接続端子用ボールおよび接続端子ならびに電子部品 Download PDF

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Description

本発明は、例えば、携帯電話等の小型情報機器に用いられるボールグリッドアレイ(BGA)型に代表されるエリアアレイ端子型の接続に用いられる接続端子用ボールおよび接続端子ならびに電子部品に関する。
集積回路や大規模集積回路等の電子部品は、電子部品用パッケージの側面に多くの外部接続リードとしてのアウターリードが設けられている。このような電子部品では、小型情報機器の発達に伴い急速な小型化が進行しているが、デュアルインラインパッケージ(DIP)、クワッドフラットパッケージ(QFP)およびスモールアウトラインパッケージ(SOP)といったリードを用いた接続端子では、接続端子数を増やすことが難しく、さらにはリードが電子部品外部に張り出すために実装面積が拡大してしまう。そこで、接続端子数を簡単に増やすことができ、実装面積も縮小可能なはんだボールによるBGA実装の適応が進んでいる。
更なる実装密度の高密度化要求に対応するため、パッケージオンパッケージ(POP)やマルチチップモジュール(MCM)等の3次元高密度実装の検討が進んでいる。これらのパッケージは、高さ方向への積み重ねによる密度向上を図ったものである。これらのパッケージをはんだボールを用いてBGAによる実装を行なった際に、パッケージ自体の重さに耐えられず、はんだボールが潰れてしまう場合がある。はんだボールの潰れは、はんだボールが溶融して形成された接続端子同士の接続短絡を生じさせる可能性があり、高密度実装上支障となる。
上記問題を解決すべく、はんだボールの中に、はんだ層よりも融点の高いコアボールを有した、コアはんだボールによる実装が検討されている。はんだ層よりも融点の高いコアボールを有することで、実装時における接続端子のギャップ高さの潰れがなくなり、自重のあるパッケージの3次元の高密度実装が可能となる。
また、コアはんだボールを用いて実装することにより、接続端子のギャップ高さを確保できるため、電子部品用パッケージと実装基板間の熱膨張差から生じる繰り返しの熱変化に伴う剪断方向への応力集中を緩和することができる。その結果、電子部品の耐熱疲労特性が向上できる点で優れていることを本発明者等が見出し、非特許文献1で報告した。
また、環境問題の観点からPbフリー組成のはんだめっき層を形成し、コアボールとしてCuボールを用いた接続端子用ボールが開示されている(特許文献1)。特許文献1は、はんだ層にSn−Ag−Cu含有めっきを適用することにより、低融点はんだとして作用する点で優れている。
特開2007−235091号公報
(社)溶接学会誌mate2008 Vol.14 p.226
近年の小型情報機器においては、はんだ接続部の耐熱疲労特性に加えて、情報機器の携帯性の観点から耐落下衝撃特性の向上が求められている。本発明者等は、耐熱疲労特性に優れる特許文献1に具体的に開示される、厚さ2μmのNi下地めっき層の表面に、Sn−3.2%Ag−0.5%Cu(質量%)およびSn−3.27%Ag−0.5%Cu(質量%)の厚さ22μmのはんだ層を有する接続端子用ボールの耐落下衝撃特性を調査したところ、十分な特性が得られないことを確認した。
本発明の目的は、電子部品用パッケージと実装基板を実装する技術において、電子部品の小型・高性能化と、高い耐熱疲労特性および耐落下衝撃特性を実現した接続端子用ボールおよび接続端子ならびに電子部品を提供することである。
本発明者等は、電子部品の耐熱疲労特性および耐落下衝撃特性の向上を検討し、Cuからなるコアボールの表面のはんだ層の特性に着目し、本発明に到達した。
本発明は、直径が10〜1000μmのCuからなるコアボールの表面にNiからなる下地めっき層を有し、該下地めっき層の表面に質量%で、Ag:0.〜2.0%、Cu:0.05〜1.0%、残部Snおよび不可避的不純物からなるはんだ層がめっきされている耐落下衝撃特性に優れた接続端子用ボールである。
また、前記はんだ層のAg量は、質量%で0.5〜1.5%であることが好ましい
本発明の接続端子は、電子部品用パッケージ側の電極と実装基板側の電極との接続に用いられる接続端子であって、該端子部は、前記電子部品用パッケージ側の電極上に直径が10〜1000μmでNi下地めっき層を表面に有するCuコアボールと、該Cuコアボールを内包する、質量%でAg:0.〜2.0%、Cu:0.05〜1.0%、残部Snおよび不可避的不純物からなるはんだで形成される。
また、前記はんだのAg量は、質量%で0.5〜1.5%であることが好ましい
本発明の電子部品は、電子部品用パッケージ側の電極と実装基板側の電極とが、直径が10〜1000μmでNi下地めっき層を表面に有するCuコアボールと、該Cuコアボールを内包する、質量%でAg:0.〜2.0%、Cu:0.05〜1.0%、残部Snおよび不可避的不純物からなるはんだで接続される。
また、前記はんだのAg量は、質量%で0.5〜1.5%であることが好ましい
本発明によれば、電子部品の耐熱疲労特性および耐落下衝撃特性を飛躍的に改善することができ、高い接続信頼性を有する小型情報機器の実用化にとって欠くことのできない技術となる。
本発明の接続端子用ボールの断面構成の一例を示す図である。 本発明の接続端子用ボールを用いた電子部品の断面を示す模式図である。 本発明の接続端子用ボールを用いた接続端子の断面を拡大した模式図ある。 本発明の接続端子用ボールを用いた電子部品の接続断面を拡大した模式図である。 電子部品Bにおける接続端子用ボールの配置図である。 本発明例の接続端子用ボールを用いた電子部品Aの接続部における走査型電子顕微鏡による断面観察写真である。 本発明例の接続端子用ボールを用いた電子部品Bの接続部における走査型電子顕微鏡による断面観察写真である。
本発明の接続端子用ボールの断面構成の一例を図1に示す。図1の接続端子用ボールは、Cuからなるコアボール1の表面にNiからなる下地めっき層2を有し、その表面にはんだ層3がめっきされている。以下、図1を用いて本発明で規定する各要件について詳しく説明する。
本発明の接続端子用ボールは、Cuからなるコアボール1を有することにより、はんだボールに比べてはんだの体積が少ないため、はんだ層3の組成の決定は、非常に重要である。本発明の接続端子用ボールの最も重要な特徴は、はんだ層3にSn―0.1〜2.0質量%Ag系はんだを採用した点にある。以下、各成分の規定理由を説明する。
「Ag:0.1〜2.0質量%」
はんだ層中のAgが、質量%で0.%未満であると、主成分であるSnが柔らかい金属であるので、金属間化合物の形成によるはんだ自体の硬さが確保できず、繰り返しの剪断応力に対して十分な接続強度が得られない。
一方、はんだ層中にAgを質量%で2.0%を超えて含有すると、SnとAgの金属間化合物である硬くて脆いAgSnの形成量が増加するため、落下による衝撃を受けたときは、はんだ層の塑性変形による衝撃緩和がされず、はんだ接続部に応力が集中して、十分な接続強度が得られない。よって、本発明のAg量は、質量%で0.〜2.0%であり、好ましくは、0.5〜1.5%である。
「Cu:0.05〜1.0質量%」
本発明におけるはんだ層では、はんだ層の融点を調整するために、Cuを添加するSn−Ag共晶はんだにCuを含有していくと融点が低下する。しかしながら、Cuを質量%で1.0%を超えて含有すると、はんだ自体の融点が大きく上昇する。加えて、はんだ層や接続界面にSnとCuの金属間化合物である硬くて脆いCuSnの形成量が増加するため、耐落下衝撃特性が低下してしまう可能性がある。よって、本発明のCu量は、質量%で0.05〜1.0%である
「不可避的不純物」
はんだ層3中に含まれる不可避的不純物として、P、S、Sb、Bi、PbおよびClは、はんだの濡れ性を低下させたり、はんだ表面を変色させたりするほか、はんだ自体の耐腐食性や接続強度といった接続信頼性を低下させる恐れがある。よって、はんだ層3の不可避的不純物は500ppm以下に規制することが好ましい。より好ましくは100ppm以下である。
「Cuからなるコアボール」
3次元高密度実装において、電子部品の耐熱疲労特性を向上するためには、図2に示すように、電子部品用パッケージ4と実装基板5間の接続端子部における所定のギャップ高さ6を確保することが有効である。コアはんだボールを用いた実装は、リフローによりコアボール1の周囲のはんだ層3が溶融してもコアボール1が支柱として機能し、電子部品用パッケージ4と実装基板5間の所定ギャップ高さ6を維持できる。ここで、コアボール1は、リフロー温度で溶融しないことが不可欠であることに加え、電子部品の発熱抑制、放熱性、高速化に伴う高周波対応や加工性を確保するために、優れた熱および電気特性を有する必要がある。したがって、本発明ではコアボール1にCuを採用する。
「コアボールの直径」
上述したように、電子部品の耐熱疲労特性を向上するためには、電子部品用パッケージ4と実装基板5間の接続端子部における所定のギャップ高さ6を確保する必要がある。本発明の接続端子用ボールにおけるコアボール1は、電子部品用パッケージ4と実装基板5間のギャップ高さ6を所定の高さに維持するための重要な因子である。
コアボール1の直径が10μmよりも小さいと、電子部品用パッケージの作製が困難である。加えて、コアボール1周囲のはんだ層3が溶融したときには、支柱として機能することができず、所定のギャップ高さ6が確保できない。このような場合は、コアはんだボールによる実装をしても、従来のはんだボールを用いた実装と同様で、電子部品用パッケージ4と実装基板5間における熱膨張差から生じる剪断方向への応力集中が緩和されず、十分な耐熱疲労特性を得ることができない。
一方、コアボール1の直径が1000μmより大きいと、電子部品の接続端子数が多く、狭ピッチである場合には、リフロー時に隣接する接続端子との間で短絡してしまう。したがって、コアボール1の直径は、10〜1000μmとする。
「Niからなる下地めっき層」
Cuからなるコアボール1のCuがはんだ層3に拡散すると、はんだ層中および接続界面に硬くて脆いCuSnの金属間化合物が多量に形成され、衝撃を受けたときに亀裂が進展し、接続部を破壊してしまう。このため、十分な接続強度を得るためには、コアボール1からはんだ層3へのCuの拡散を抑制(バリア)することが必要である。本発明では、Cuの拡散を抑制するためのバリア層としての下地めっき層を形成する元素に、はんだ層中への拡散速度が遅く、且つリフロー温度でCuと合金相を形成しにくいNiを選定した。これにより、本発明の接続端子用ボールにおけるNiからなる下地めっき層2は、コアボール1のCuがはんだ層に拡散することを抑制するバリア層として機能する。
また、本発明において、Niからなる下地めっき層2は、はんだ層3と金属間化合物を形成しても枯渇せず、バリア層として機能するだけの厚さが必要であり、且つCuからなるコアボール1の有する放熱、電気特性を確保する必要がある。よって、Niからなる下地めっき層2の厚さは、1〜20μmが好ましく、より好ましくは2〜10μmである。
「接続端子」
本発明の接続端子は、電子部品用パッケージ側の電極と実装基板側の電極との接続に用いるものであり、この端子部は、前記電子部品用パッケージ側の電極上に直径が10〜1000μmでNi下地めっき層を表面に有するCuコアボールと、該Cuコアボールを内包する質量%で、Ag:0.〜2.0%、Cu:0.05〜1.0%、残部Snおよび不可避的不純物からなるはんだで形成される。
本発明の接続端子の一例を図3に示す。電子部品用パッケージ4の電極8上にフラックスを塗布して、直径が10〜1000μmのCuからなるコアボールの表面にNiからなる下地めっき層を有し、該下地めっき層の表面に質量%で、Ag:0.〜2.0%、Cu:0.05〜1.0%、残部Snおよび不可避的不純物からなるはんだ層がめっきされている接続端子用ボールをその直上(フラックスを塗布した電極8上)に配置する。その後、リフローすることで、電子部品用パッケージ4の電極8上に、直径が10〜1000μmでNi下地めっき層を表面に有するCuコアボールと、該Cuコアボールを内包する質量%で、Ag:0.1〜2.0%、Cu:0〜1.0%、残部Snおよび不可避的不純物からなるはんだ7で接続される本発明の接続端子が得られる。
また、本発明の接続端子は、端子部のはんだ組成に特徴を有するものであり、必ずしも組成がAg:0.〜2.0%、Cu:0.05〜1.0%、残部Snおよび不可避的不純物のはんだ層がめっきされている接続端子用ボールを使用する必要はなく、リフロー後に形成された接続端子部のはんだ7組成を、Ag:0.〜2.0%、Cu:0.05〜1.0%、残部Snおよび不可避的不純物となるように、はんだペーストをフラックスの代わりに用いて形成してもよい。
「電子部品」
本発明の電子部品は、電子部品用パッケージ側の電極と実装基板側の電極とを、直径が10〜1000μmでNi下地めっき層を表面に有するCuコアボールと、該Cuコアボールを内包する質量%で、Ag:0.〜2.0%、Cu:0.05〜1.0%、残部Snおよび不可避的不純物からなるはんだとで接続するものである。
本発明の電子部品の一例を図4に示す。電子部品用パッケージ4の電極8上にフラックスを塗布して、直径が10〜1000μmのCuからなるコアボールの表面にNiからなる下地めっき層3を有し、該下地めっき層の表面に質量%で、Ag:0.〜2.0%、Cu:0.05〜1.0%、残部Snおよび不可避的不純物からなるはんだ層がめっきされている接続端子用ボールをその直上(フラックスを塗布した電極8上)に配置する。その後、リフローすることで、直径が10〜1000μmでNi下地めっき層を表面に有するCuコアボールと、該Cuコアボールを内包する質量%で、Ag:0.〜2.0%、Cu:0.05〜1.0%、残部Snおよび不可避的不純物からなるはんだからなる接続端子が得られる。
次に、例えば電子部品用パッケージ4側で用いた接続端子用ボールのはんだ組成と同一のはんだ組成を有するはんだペーストを電極8上に塗布した実装基板5を用意する。その後、電子部品用パッケージ4側の接続端子部と、実装基板5側のはんだペースト部を対向接触させ、リフローすることで、直径が10〜1000μmでNi下地めっき層を表面に有するCuコアボールと、該Cuコアボールを内包する質量%で、Ag:0.〜2.0%、Cu:0.05〜1.0%、残部Snおよび不可避的不純物からなるはんだ10で接続した本発明の電子部品が得られる。
また、本発明の電子部品は、接続部のはんだ組成に特徴を有するものであり、必ずしも組成がAg:0.〜2.0%、Cu:0.05〜1.0%、残部Snおよび不可避的不純物のはんだ層がめっきされている接続端子用ボールを使用する必要はなく、電子部品の接続部のはんだ10組成を、Ag:0.〜2.0%、Cu:0.05〜1.0%、残部Snおよび不可避的不純物となるように、はんだペーストの組成と接続端子のはんだ組成を調整して、所望の組成を得てもよい。
コアボール1に直径が260μmのCuボールを用意し、このCuボールの表面に厚さ2μmのNiからなる下地めっき層2を形成し、次いで下地めっき層2の表面に厚さ18μmの表1に示す組成のはんだ層3をめっき法で形成し、最外径を300μmとした図1の構成を有する本発明の接続端子用ボール(本発明例1〜7)を得た。比較例には、表1に示す本発明のはんだ層と異なるSn−3%Ag−0.5%Cu(質量%)の組成を有し、その他の構成は本発明例と同様の接続端子用ボール(比較例1)と、コアボールを用いない外径が300μmのSn−1.0%Ag−0.5%Cu(質量%)の組成を有するはんだボール(比較例2)とを用意した。
小型情報機器への適用を想定し、表1に示す接続端子用ボールを用いて電子部品用パッケージと実装基板の接続を行なった。電子部品用パッケージ4および実装基板5の電極配置図を図5に示す。電子部品用パッケージ4の電極は、Cuの表面に厚さ4μmのNi層を形成し、その上面に厚さ0.5μmのAu層を形成し、電極径は250μmの構成とした。実装基板5の電極にはCuを用い、電極径は280μmの構成とした。
電子部品用パッケージ4側の電極上に、開口径が250μm、厚さが100μmのメタルマスクの上から、アルファメタルズ社製ハロゲンフリーの水溶性フラックスWS−9160−M3を塗布し、表1に示す接続端子用ボールを搭載した後、リフローにより接続端子を形成した。
次に、実装基板5の全ての電極上に、開口径が250μm、厚さが100μmのメタルマスクの上からはんだペーストを塗布した。このとき、表1に示す接続端子用ボールのはんだ層3と同一組成のはんだペーストを使用した。
その後、電子部品用パッケージ4を実装基板5上に搭載し、リフローして電子部品A(表2−本発明例1〜7および比較例1、2)を作製した。
また、電子部品の別の形態として、図5に示す電子部品用パッケージ4の電極配置図の11の位置(図中の○印)にSn−1.0%Ag−0.5%Cu(質量%)の組成を有するCuコアボールを含まないはんだボールを、12の位置(図中の●印)に本発明例の接続端子用ボールを載置して、実装基板5上に搭載し、リフローして電子部品B(本発明例8)を作製した。
上記で作製した電子部品Aおよび電子部品Bの走査型電子顕微鏡による接続端子部の断面観察結果を図6および図7に、電子部品用パッケージ4と実装基板5間のギャップ高さ6の測定結果を表2に示す。図6に示すように、本発明例の接続端子用ボールで接続した電子部品Aは、電子部品用パッケージ4と実装基板5間のギャップ高さ6が増加しており、コアボール1の直径以上のギャップ高さ6を得られることが確認できた。また、図7に示すように、本発明例の接続端子用ボールを電極パターンの4箇所のみに載置した電子部品Bにおいても、コアボール1の直径以上のギャップ高さ6を十分に得られることが確認できた。
小型情報機器への適用を検討するため、温度サイクル試験を行なった。温度サイクル試験は、上記で作製した電子部品Aおよび電子部品Bを大気中で、125℃で10分保持後、室温で5分保持した後、−40℃で10分保持した熱サイクルを1サイクルとして実施した。試験中には、電気抵抗値を測定し、測定開始時の抵抗値から20%以上抵抗値が増加したときに疲労破壊したと判断し、破壊発生サイクル数を測定した。
温度サイクル試験の結果を表2に示す。表2の温度サイクル試験結果より、本発明例の接続端子用ボールを用いた電子部品Aおよび電子部品Bと、比較例1の接続端子用ボールを用いた電子部品Aは、いずれも1300サイクル以上経過しても破壊することなく、良好な熱疲労特性を示した。一方、比較例2のはんだボールを用いた電子部品Aでは、破壊サイクル数が1000サイクルにも満たなかった。これは、本発明例および比較例1の接続端子用ボールを用いた電子部品Aおよび電子部品Bが、接続端子間にギャップ高さ6を安定して維持するためのコアボール1を有しているため、比較例2のはんだボールのみを用いた電子部品Aよりも接続端子間のギャップ高さ6が増加し、温度サイクルに伴う電子部品用パッケージ4と実装基板5の熱膨張差から生じる剪断応力が緩和されて、良好な耐熱疲労特性を示したと考えられる。
次に、小型情報機器への適用を検討するため、落下衝撃試験を行なった。上述と同様な方法で接続端子用ボールを載置した15枚の電子部品用パッケージ4を一つの基板平面上に上述と同様な方法で搭載し、リフローして電子部品を作製した。
落下衝撃試験は、JEDEC(Joint Electlon Device Enginieering Council)のJESD22−B111に準拠した手法を採用した。ステージに加速度センサをセットし、ステージに付加される衝撃波の波形が、1500G、0.5msの半正弦波となるように落下高さを調整した後、上記で作製した電子部品を自由落下させて衝撃を与えることで試験を行なった。このとき、電子部品の各接続部における直流抵抗値を測定し、測定値が初期抵抗値から5倍以上増加したときに破断が生じたとみなして、破壊発生落下回数を測定した。
落下衝撃試験の結果を表2に示す。表2の落下衝撃試験結果より、本発明例の接続端子用ボールを用いた電子部品Aおよび電子部品Bは、いずれも破断発生回数が20回以上を示しており、良好な耐落下衝撃特性が得られた。一方、比較例1の接続端子用ボールを用いた電子部品Aでは、破断発生落下回数が1回と極端に耐落下衝撃特性が劣っていた。また、本発明例の接続端子用ボールを用いた電子部品Aおよび電子部品Bは、比較例2のはんだボールを用いた電子部品Aと同等以上の耐落下衝撃特性が得られた。
以上より、BGAに代表されるエリアアレイ端子型の電子部品の製造において、本発明の接続端子用ボールを用いることにより、従来の接続端子用ボールで実装した電子部品よりも、耐熱疲労特性および耐落下衝撃特性を飛躍的に改善することができ、高い接続信頼性を有する小型情報機器の実用化に寄与できる。
1.コアボール
2.下地めっき層
3.はんだ層
4.電子部品用パッケージ
5.実装基板
6.ギャップ高さ
7、10.接続端子部のはんだ
8.電極
9.ソルダーレジスト
11.はんだボールの載置箇所
12.コアはんだボールの載置箇所

Claims (6)

  1. 直径が10〜1000μmのCuからなるコアボールの表面にNi下地めっき層を有し、該下地めっき層の表面に質量%で、Ag:0.〜2.0%、Cu:0.05〜1.0%、残部Snおよび不可避的不純物からなるはんだ層がめっきされていることを特徴とする耐落下衝撃特性に優れた接続端子用ボール。
  2. 前記はんだ層のAg量は、質量%で0.5〜1.5%であることを特徴とする請求項1に記載の耐落下衝撃特性に優れた接続端子用ボール。
  3. 電子部品用パッケージ側の電極と実装基板側の電極との接続に用いられる接続端子であって、該端子部は、前記電子部品用パッケージ側の電極上に直径が10〜1000μmでNi下地めっき層を表面に有するCuコアボールと、該Cuコアボールを内包する、質量%でAg:0.〜2.0%、Cu:0.05〜1.0%、残部Snおよび不可避的不純物からなるはんだで形成されていることを特徴とする接続端子。
  4. 前記はんだのAg量は、質量%で0.5〜1.5%であることを特徴とする請求項に記載の接続端子。
  5. 電子部品用パッケージ側の電極と実装基板側の電極とが、直径が10〜1000μmでNi下地めっき層を表面に有するCuコアボールと、該Cuコアボールを内包する、質量%でAg:0.〜2.0%、Cu:0.05〜1.0%、残部Snおよび不可避的不純物からなるはんだで接続されていることを特徴とする電子部品。
  6. 前記はんだのAg量は、質量%で0.5〜1.5%であることを特徴とする請求項に記載の電子部品。
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