JP4831102B2 - 燃料噴射装置 - Google Patents

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本発明は、1個の燃焼室あたり2個の燃料噴射弁が取り付けられた燃料噴射装置に関するものである。
従来より、1個の燃焼室あたり第1燃料噴射弁と第2燃料噴射弁の2個の燃料噴射弁が取り付けられた燃料噴射装置が実用化されている。このような燃料噴射装置として、燃料の不完全燃焼を低減させる発明が開示されている(特許文献1を参照)。
第1燃料噴射弁の第1噴孔からは、開弁した第1吸気バルブを通して燃焼室内に燃料が噴射され、第2燃料噴射弁の第2噴孔からは、開弁した第2吸気バルブを通して同じ燃焼室内に燃料が噴射されるように構成されている。このような燃料噴射装置では、第2吸気バルブを閉弁しつつ第1吸気バルブを開弁するものや、第1吸気バルブのリフト量と比較して第2吸気バルブのリフト量を小さく制御するものがある。
第2吸気バルブを閉弁しつつ第1吸気バルブを開弁する制御では、第1燃料噴射弁からの燃料噴射を行いつつ第2燃料噴射弁からの燃料噴射を停止する。第1吸気バルブのリフト量と比較して第2吸気バルブのリフト量を小さくする制御では、第1燃料噴射弁からの燃料噴射量と比較して、第2燃料噴射弁からの燃料噴射量を小さくする。第2吸気バルブを閉弁する制御や、第2吸気バルブのリフト量を小さくする制御によって、即ち、第1燃料噴射弁からの燃料噴射量と比較して第2燃料噴射弁からの燃料噴射量を小さくする制御によって、当該車両の低速走行が行われる。
特開2007−292058号公報
第1燃料噴射弁の第1噴孔や第2燃料噴射弁の第2噴孔では、燃料噴射後に噴孔の周囲に吹き残った残留燃料が、デポジット(炭素系の化合物)として噴孔の周囲に生じる。このデポジットが噴孔内部にまで侵入すると、噴孔内周面でデポジットが成長して、噴孔内周面でデポジットの膜厚が厚くなる。噴孔内周面でデポジットの膜厚が厚くなると、噴孔面積が低下するが、噴孔からの燃料噴射によってデポジットが洗い流されるため、噴孔面積の低下が抑えられている。
しかし、第1燃料噴射弁からの燃料噴射量と比較して燃料噴射量が小さく制御される第2燃料噴射弁の第2噴孔では、第1噴孔と比較して、噴孔からの燃料噴射によってデポジットを洗い流す効果が低くなっているため、噴孔内周面でデポジットの膜厚が厚くなる。このため、第1燃料噴射弁と比較して第2燃料噴射弁では、噴孔面積が低下して、燃料噴射量の低下が大きくなる問題が生じている。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、1個の燃焼室あたり2個の燃料噴射弁が取り付けられ、一方からの燃料噴射量を小さく制御する燃料噴射装置において、その一方からの燃料噴射量の低下を抑えることを目的とする。
本発明は上記目的を達成するため、以下の技術的手段を採用する。
請求項1に記載の燃料噴射装置は、1個の燃焼室あたり第1燃料噴射弁と第2燃料噴射弁の2個の燃料噴射弁が取り付けられ、第1燃料噴射弁の第1噴孔からの燃料噴射量と比較して第2燃料噴射弁の第2噴孔からの燃料噴射量を小さく制御する燃料噴射装置において、第1噴孔の第1噴孔径と比較して、第2噴孔の第2噴孔径を大きく設定することを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、第1燃料噴射弁の第1噴孔からの燃料噴射量と比較して第2燃料噴射弁の第2噴孔からの燃料噴射量を小さく制御するため、第2噴孔では、第1噴孔と比較して、噴孔からの燃料噴射によってデポジットを洗い流す効果が低くなっている。このため、第2噴孔では、第1噴孔と比較して、噴孔内周面でデポジットの膜厚が厚くなる。
これに対して、第1噴孔の第1噴孔径と比較して、第2噴孔の第2噴孔径を大きく設定しているため、噴孔内周面でデポジットの膜厚が厚くなっても、第2燃料噴射弁において噴孔面積の低下率を抑えることができる。したがって、燃料噴射量が小さく制御される第2燃料噴射弁からの燃料噴射量の低下を抑えることができる。
請求項2に記載の発明によれば、第2噴孔からの燃料噴射を停止させつつ第1噴孔から燃料噴射をさせるため、第2噴孔では、第1噴孔と比較して、噴孔内周面でデポジットの膜厚が厚くなる。これに対して、第1噴孔径と比較して第2噴孔径を大きく設定しているため、同様の効果を奏することができる。
請求項3に記載の発明によれば、第1噴孔の第1噴孔数と比較して、第2噴孔の第2噴孔数を少なく設定しているため、第2噴孔径を大きく設定したことによる第2噴孔の総面積の増加を、抑えることができる。したがって、第2噴孔径を大きく設定することと、第2噴孔数を少なく設定することとを組み合わせて、同様の効果を奏することができると共に、第2噴孔の総面積を、所定の値に設定することが可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、図中の互いに同一若しくは均等である部分に、同一符号を付している。
(第1実施形態)
図1に示す燃料噴射装置100は、多気筒のエンジン5において1個の燃焼室あたり2個の燃料噴射弁が取り付けられた燃料噴射装置である。エンジン5は、複数のシリンダを備え、各シリンダ内に、燃焼室を備える。シリンダ51のシリンダヘッドには、2本の吸気ポート531,532と、吸気バルブ541,542と、排気ポート55と、排気バルブ56と、点火プラグ57が設けられる。第1吸気ポート531には、開弁した第1吸気バルブ541から燃焼室52内に燃料を噴射する第1燃料噴射弁1が取り付けられ、第2吸気ポート532には、開弁した第2吸気バルブ542から燃焼室52内に燃料を噴射する第2燃料噴射弁2が取り付けられる。
他の燃焼室においても同様であるため、燃焼室52用に取り付けられた2個の燃料噴射弁1,2を例にして説明する。
燃料噴射装置100は、燃料噴射弁1,2と、デリバリパイプ3と、制御装置(ECU)4を備える。デリバリパイプ3は、燃料噴射弁1,2に高圧燃料を供給する分配配管であり、制御装置4は、燃料噴射弁1,2に給電して燃料噴射弁1,2からの燃料噴射を制御する制御装置である。燃料噴射弁1,2からの燃料噴射は、それぞれ、制御装置4によって、独立して制御されるように構成される。
第1燃料噴射弁1からの燃料噴射量と比較して第2燃料噴射弁2からの燃料噴射量を小さく制御する。この制御では、図2に示すように、第1吸気バルブ541のリフト量L1と比較して第2吸気バルブ542のリフト量L2は、小さく制御される。このように制御することにより、エンジン5のパワーは、低く抑えられて、当該車両は、低速走行する。
一方、当該車両が高速走行する場合や、急な坂道を登る場合等では、エンジン5に対して高パワーが要求される。この場合、第2吸気バルブ542のリフト量L2を、第1吸気バルブ541のリフト量L1に近づけるように増加させ、第2燃料噴射弁2からの燃料噴射量を、第1燃料噴射弁1からの燃料噴射量に近づけるように増加させる。このように、第2燃料噴射弁2は、第1燃料噴射弁1を補助するサブ燃料噴射弁であり、第1燃料噴射弁1は、メイン燃料噴射弁といえる。なお、図2では、図面を見易くするため、図1に示した点火プラグ57を省略している。
燃料噴射弁1,2が、同様の構成であるため、第1燃料噴射弁1を例にして説明する。
燃料噴射弁1は、図3と図4において、燃料が噴射される噴孔122を開閉させるニードル13、コイル161へ通電時に励磁されて噴孔122を開く方向(図3において上方向)へニードル13を吸引する固定コア15、および、噴孔122を閉じる方向(図3において下方向)へニードル13を付勢するスプリング17を備える。
筒部材14は、内部に燃料通路14Aが形成され、燃料通路14Aには、ニードル13、ニードル13に固定された可動コア133、弁ボディ12、固定コア15、スプリング17およびアジャスティングパイプ171が収容される。筒部材14は、第1磁性筒部141、非磁性筒部142および第2磁性筒部143を備え、これらは、たとえばレーザ溶接等により接合されて一体化される。第1磁性筒部141には、弁ボディ12が溶接により固定される。
弁ボディ12には、図4において、薄板状でカップ状に形成された噴孔プレート121が固定される。噴孔プレート121には、複数の噴孔122が形成される。なお、図4において図面を見易くするため、1個の噴孔122として示している。噴孔プレート121の外側には、噴孔プレート121を覆うプレートホルダ123が装着される。弁ボディ12は、筒状に形成され、図4において、内周面に弁座120を有する。噴孔122は、弁座120の燃料流れ出口側に配置される。
ニードル13は、図3において、内部に燃料通路13Aを有する有底の円筒状に形成され、可動コア133に圧入固定される。ニードル13において可動コア133と反対側の端部には、図4において、弁ボディ12の内周面に形成されている弁座120に着座可能なシート部131が形成される。ニードル13は、弁ボディ12の内周面との間に燃料通路12Aを形成する。シート部131が弁座120に着座すると、燃料通路12Aと噴孔122との連通が閉塞され噴孔122からは燃料が噴射されない。
ニードル13は、側壁を貫く燃料孔132を有し、ニードル13の内周側に流入した燃料は、燃料孔132を経由してニードル13の外周側へ流出し、燃料通路12Aへ流れる。弁ボディ12は、内周側にガイド部12Bを有し、ニードル13は、弁ボディ12のガイド部12Bと摺動し、ガイド部12Bにより軸方向への移動が案内される。
固定コア15は、図3において、円筒状に形成され、非磁性筒部142および第2磁性筒部143の内部に圧入されることにより筒部材14に固定される。
アジャスティングパイプ171は、固定コア15の内側に圧入される。スプリング17は、一方の端部がアジャスティングパイプ171に当接し、他方の端部が可動コア133に当接する。スプリング17は、ニードル13のシート部131が弁ボディ12の弁座120に着座する方向へ付勢する。アジャスティングパイプ171の圧入量を調整することにより、スプリング17のセット荷重が変更される。
筒部材14の外周には、図3において、通電されて電磁力を発生するコイル161を挟んで、磁性部材から形成された弁ハウジング11が配置される。弁ハウジング11の弁ボディ12側部分は、第1磁性筒部141の外周側に圧入される。弁ハウジング11の反弁ボディ12側部分は、コイル161の外周側を囲んでいる。筒部材14の外周には、コイル161を挟んで、磁性部材から形成されたハウジングプレート110が配置される。弁ハウジング11およびハウジングプレート110は、互いに磁気的に接続されてコイル161の外周側に設置される。固定コア15、可動コア133、第1磁性筒部141、弁ハウジング11、ハウジングプレート110および第2磁性筒部143は磁気回路を構成する。
上述の磁気回路を作動させるためのコイル161は、筒状部14の外周に取り付けられる。コイル161は、ターミナル162と電気的に接続され、ターミナル162は制御装置4に接続される。これにより、制御装置4から、ターミナル162を介して、コイル161に駆動電流i1が供給される。
樹脂ハウジング16は、ニードル13、可動コア133、固定コア15、弁ハウジング11、スプリング17、およびコイル161等を組み付けたのち、樹脂材料によりモールド成型して形成された樹脂ハウジングである。なお、ターミナル162も、このとき同時にインサート成形される。
燃料が蓄圧されたデリバリパイプ3から第1燃料噴射弁1に供給される燃料は、筒状部14の図3において上方から、フィルタ18により異物が除去されて、燃料通路14Aに流入する。この燃料は、アジャスティングパイプ171の内周側、固定コア15の内周側、可動コア133の内周側、ニードル13の燃料通路13Aおよび燃料孔132を経由して図4に示す燃料通路12Aへ供給される。すなわち、第1燃料噴射弁1において、燃料通路12Aには所定圧力に加圧された燃料が常時充満している。
制御装置4からコイル161に駆動電流が供給されていないときは、固定コア15と可動コア133との間には磁気吸引力が生じないため、可動コア133はスプリング17の付勢力により固定コア15から離間する方向すなわち弁ボディ12方向へ移動している。これにより、可動コア133と一体のニードル13のシート部131は弁ボディ12の弁座120に着座しており、上述の燃料通路12Aは噴孔122と連通していない。したがって、噴孔122から燃料は噴射されない。
制御装置4からコイル161に駆動電流i1が供給されると、固定コア15、可動コア133、第1磁性筒部141、弁ハウジング11、ハウジングプレート110および第2磁性筒部143から構成された磁気回路を透過する磁束を、コイル161が発生させる。これにより、励磁された固定コア15と可動コア133との間には磁気吸引力が発生し、この磁気吸引力がスプリング17の付勢力よりも大きくなると、可動コア133は固定コア15方向へ移動する。可動コア133は、固定コア15と衝突するまで移動する。そのため、可動コア133と一体のニードル13も図3の上方へ移動する。その結果、ニードル13のシート部131は弁ボディ12の弁座120から離座する。これにより、上述の燃料通路12Aは噴孔122と連通するので、燃料通路12Aから噴孔122側へ燃料が流れて噴孔122から燃料が噴射される。駆動電流i1のパルス幅t1を変えることによって、噴孔122からの噴射パルス幅、即ち、燃料噴射量を変えることができる。
一方、第2燃料噴射弁2には、駆動電流i1とは別個に、パルス幅t2の駆動電流i2が制御装置4から供給され、これにより、第2燃料噴射弁2の燃料噴射は、制御装置4によって、第1燃料噴射弁1の燃料噴射と独立して制御される。これらの制御は、第1燃料噴射弁1の噴孔122からの燃料噴射量と比較して第2燃料噴射弁2の噴孔222(図5)からの燃料噴射量を小さくするように行われる。
このような構成において、第1燃料噴射弁1の噴孔122の噴孔径D1(図5)と比較して、第2燃料噴射弁2の噴孔222の噴孔径D2を大きく設定し、第1燃料噴射弁1の噴孔122の噴孔数N1と比較して、第2燃料噴射弁2の噴孔222の噴孔数N2を少なく設定する。例えば、噴孔径D1を0.12mmとし、噴孔径D2を0.25mmとし、噴孔数N1を18とし、噴孔数N2を4とする。この例では、18個の噴孔122の総面積である噴孔面積A1と、4個の噴孔222の総面積である噴孔面積A2は、等しくなっている。
噴孔面積A1と噴孔面積A2が等しい場合、パルス幅t1よりパルス幅t2を短く設定することによって、第1燃料噴射弁1の噴孔122からの燃料噴射量と比較して第2燃料噴射弁2の噴孔222からの燃料噴射量を小さくできる。なお、図5では、図面の簡略化のため、噴孔122、222を重ねて示している。
噴孔122は、請求項に記載の第1噴孔に相当し、噴孔径D1は、請求項に記載の第1噴孔径に相当し、噴孔数N1は、請求項に記載の第1噴孔数に相当する。噴孔222は、請求項に記載の第2噴孔に相当し、噴孔径D2は、請求項に記載の第2噴孔径に相当し、噴孔数N2は、請求項に記載の第2噴孔数に相当する。
以上の構成により、第1燃料噴射弁1の噴孔122からの燃料噴射量と比較して第2燃料噴射弁2の噴孔222からの燃料噴射量を小さく制御するため、第2燃料噴射弁2の噴孔222では、第1燃料噴射弁1の噴孔122と比較して、噴孔222からの燃料噴射によってデポジットを洗い流す効果が低くなっている。このため、図5において、第1燃料噴射弁1の噴孔122の内周面で生じるデポジットDPの膜厚T1と比較して、第2燃料噴射弁2の噴孔222の内周面で生じるデポジットDPの膜厚T2が厚くなる。
これに対して、第1燃料噴射弁1の噴孔122の噴孔径D1と比較して、第2燃料噴射弁2の噴孔222の噴孔径D2を大きく設定しているため、噴孔内周面でデポジットDPの膜厚が厚くなっても、第2燃料噴射弁2において噴孔面積A2の低下率を抑えることができる。このことを、図6に基づいて説明する。
図6の横軸は、噴孔径D1を0.12mmとした噴孔径比D2/D1を示す。したがって、上述の例では、噴孔径D1を0.12mmとし、噴孔径D2を0.25mmとしているため、噴孔径比D2/D1は、およそ2.1となっている。
図6の縦軸は、噴孔面積A2の低下率(−ΔA2/A2(%))の計算値を示す。噴孔面積A2は、図5において噴孔222の内周面でデポジットDPが生じる前の噴孔面積、即ち、噴孔径がD2の場合の噴孔面積を表わす。ΔA2は、膜厚T2のデポジットDPが生じたことによって減少した面積を表わす。第2燃料噴射弁2において噴孔面積A2の低下率を、(−ΔA2/A2)として、「−」を付しているのは、噴孔面積A2の低下率(−ΔA2/A2)を、図6の縦軸において正側で示して図面を見易くするためである。したがって、図6の縦軸において、上方側は、噴孔面積A2の低下率(−ΔA2/A2)が大きいことを示し、下方側は、噴孔面積A2の低下率(−ΔA2/A2)が小さいことを示す。図6では、膜厚T2を5μmとして、噴孔面積A2の低下率(−ΔA2/A2(%))を計算している。
図6から明らかなように、噴孔径比D2/D1を大きくするにつれて、即ち、噴孔径D1と比較して噴孔径D2を大きく設定するにつれて、第2燃料噴射弁2において噴孔面積A2の低下率(−ΔA2/A2)が小さくなっている。つまり、噴孔径D1と比較して噴孔径D2を大きく設定することによって、噴孔222の内周面でデポジットDPの膜厚T2が厚くなっても、第2燃料噴射弁2において噴孔面積A2の低下率を抑えることができる。したがって、燃料噴射量が小さく制御される第2燃料噴射弁2からの燃料噴射量の低下を抑えることができる。
また、第1燃料噴射弁1の噴孔122の噴孔数N1と比較して、第2燃料噴射弁2の噴孔222の噴孔数N2を少なく設定しているため、第2燃料噴射弁2の噴孔222の噴孔径D2を大きく設定したことによる第2噴孔222の総面積である噴孔面積A2の増加を、抑えることができる。したがって、噴孔径D2を大きく設定することと、噴孔数N2を少なく設定することとを組み合わせて、第2燃料噴射弁2からの燃料噴射量の低下を抑える効果を得ることができると共に、噴孔面積A2を、所定の値に設定することが可能となる。このことを、噴孔面積A2を噴孔面積A1に設定した場合を例にして、図7に基づいて説明する。
図7では、第2燃料噴射弁2の噴孔面積A2が第1燃料噴射弁1の噴孔面積A1と等しい場合であって、デポジットDPの膜厚T2が5μmの場合において、横軸を、噴孔数比N2/N1とし、縦軸を、噴孔面積A2の低下率(−ΔA2/A2(%))の計算値としている。したがって、上述の例では、噴孔数N1を18とし、噴孔数N2を4としているため、図7では、噴孔数比N2/N1は、およそ0.22となっている。
図7から明らかなように、噴孔面積A2が噴孔面積A1と等しい場合において、噴孔数比N2/N1を小さくするにつれて、即ち、噴孔数N1と比較して噴孔数N2を少なく設定するにつれて、第2燃料噴射弁2において噴孔面積A2の低下率(−ΔA2/A2)が小さくなっている。つまり、噴孔面積A2が噴孔面積A1と等しい場合において、噴孔数N1と比較して噴孔数N2を少なく設定するため、噴孔径D1と比較して噴孔径D2が大きく設定され、これにより、噴孔面積A2の低下率(−ΔA2/A2)が小さくなっている。換言すると、噴孔径D1と比較して噴孔径D2を大きく設定することによって、噴孔面積A2の低下率(−ΔA2/A2)を小さくし、噴孔数N1と比較して噴孔数N2を少なく設定することによって、噴孔面積A2の増加を抑えて、噴孔面積A2を噴孔面積A1に設定しているといえる。
したがって、噴孔径D2を大きく設定することと、噴孔数N2を少なく設定することとを組み合わせれば、噴孔面積A2を所定の値に設定できると共に、噴孔面積A2の低下率(−ΔA2/A2)を小さくできる。即ち、噴孔面積A2を所定の値に設定できると共に、第2燃料噴射弁2からの燃料噴射量の低下を抑えることができる。
なお、噴孔面積A1と噴孔面積A2が異なる場合は、第1燃料噴射弁1からの燃料噴射量より第2燃料噴射弁2からの燃料噴射量を小さくするように、パルス幅t1とパルス幅t2を設定する。
上述したように、第2燃料噴射弁2は、第1燃料噴射弁1を補助するサブ燃料噴射弁であり、第1燃料噴射弁1は、メイン燃料噴射弁といえる。したがって、メインの第1燃料噴射弁1では、燃料噴射の微粒化を優先して、噴孔径D2と比較して噴孔径D1を小さくし、サブの第2燃料噴射弁2では、燃料噴射量の低下を抑えることを優先して、噴孔径D1と比較して噴孔径D2を大きくしている。このため、メインの第1燃料噴射弁1では、燃料噴射の微粒化を維持しつつ、サブの第2燃料噴射弁2では、燃料噴射量の低下を抑えることができる。
(第2実施形態)
第2実施形態では、図8に示す燃料噴射装置101において、第2燃料噴射弁2(噴孔222)からの燃料噴射を停止させつつ第1燃料噴射弁1(噴孔122)から燃料噴射をさせる。この制御では、図9に示すように、第2吸気バルブ542を閉弁しつつ第1吸気バルブ541を開弁する。このように制御することにより、エンジン5のパワーは、低く抑えられて、当該車両は、低速走行する。
一方、当該車両が高速走行する場合や、急な坂道を登る場合等では、エンジン5に対して高パワーが要求される。この場合、第1吸気バルブ541に加えて第2吸気バルブ542も開弁して、燃料噴射弁1,2の両方から燃料噴射をさせる。第2実施形態でも、第2燃料噴射弁2は、第1燃料噴射弁1を補助するサブ燃料噴射弁といえる。なお、図9でも、図面を見易くするため、図8に示した点火プラグ57を省略している。
このように、第1燃料噴射弁1は、常時、燃料噴射制御がなされるのに対して、第2燃料噴射弁2は、低速走行する場合等では、燃料噴射制御が停止されるため、合計すると、第1燃料噴射弁1からの燃料噴射量と比較して第2燃料噴射弁2からの燃料噴射量を小さく制御されているといえる。このため、第2燃料噴射弁2の噴孔222では、第1燃料噴射弁1の噴孔122と比較して、噴孔222からの燃料噴射によってデポジットDPを洗い流す効果が低くなっている。したがって、図5において、第1燃料噴射弁1の噴孔122の内周面で生じるデポジットDPの膜厚T1と比較して、第2燃料噴射弁2の噴孔222の内周面で生じるデポジットDPの膜厚T2が厚くなる。
これに対して、本実施形態でも、第1燃料噴射弁1の噴孔122の噴孔径D1と比較して、第2燃料噴射弁2の噴孔222の噴孔径D2を大きく設定することにより、噴孔内周面でデポジットDPの膜厚が厚くなっても、第2燃料噴射弁2において噴孔面積A2の低下率を抑えることができる。したがって、燃料噴射量が小さく制御される第2燃料噴射弁2からの燃料噴射量の低下を抑えることができる。
本発明の第1実施形態による燃料噴射装置を示す模式図である。 図1中のII−II線の断面図である。 図1に示す第1燃料噴射弁の縦断面図である。 図3中のIV部の拡大断面図である。 噴孔に生じるデポジットの説明図である。 本発明の効果を説明する第1グラフである。 本発明の効果を説明する第2グラフである。 本発明の第2実施形態による燃料噴射装置を示す模式図である。 図8中のIX−IX線の断面図である。
符号の説明
100,101 燃料噴射装置、1 第1燃料噴射弁、110 ハウジングプレート
11 弁ハウジング、12 弁ボディ、12A 燃料通路、12B ガイド部
120 弁座、121 噴孔プレート、122 噴孔(第1噴孔)
123 プレートホルダ、13 ニードル、13A 燃料通路、131 シート部
132 燃料孔、133 可動コア、14 筒部材、14A 燃料通路
141 第1磁性筒部、142 非磁性筒部、143 第2磁性筒部、15 固定コア
16 樹脂ハウジング、161 コイル、162 ターミナル、17 スプリング
171 アジャスティングパイプ、18 フィルタ、D1 噴孔径(第1噴孔径)
N1 噴孔数(第1噴孔数)、2 第2燃料噴射弁、222 噴孔(第2噴孔)
D2 噴孔径(第2噴孔径)、N2 噴孔数(第2噴孔数)、3 デリバリパイプ
4 制御装置(ECU)、5 エンジン、51 シリンダ、52 燃焼室
531 第1吸気ポート、532 第2吸気ポート、541 第1吸気バルブ
542 第2吸気バルブ、55 排気ポート、56 排気バルブ、57 点火プラグ
DP デポジット

Claims (3)

  1. 1個の燃焼室あたり第1燃料噴射弁と第2燃料噴射弁の2個の燃料噴射弁が取り付けられ、前記第1燃料噴射弁の第1噴孔からの燃料噴射量と比較して前記第2燃料噴射弁の第2噴孔からの燃料噴射量を小さく制御する燃料噴射装置において、
    前記第1噴孔の第1噴孔径と比較して、前記第2噴孔の第2噴孔径を大きく設定することを特徴とする燃料噴射装置。
  2. 前記第2噴孔からの燃料噴射を停止させつつ前記第1噴孔から燃料噴射をさせることを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射装置。
  3. 前記第1噴孔の第1噴孔数と比較して、前記第2噴孔の第2噴孔数を少なく設定することを特徴とする請求項1または2に記載の燃料噴射装置。
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