JP4830593B2 - 流体制御装置 - Google Patents
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Description
流体制御弁の弁体を電動アクチュエータによって駆動する電動バルブの一例として、図4に示すダイレクト制御タイプの電磁スプール弁J1が知られている(例えば、特許文献1参照)。
スプール弁J2は、筒形状を呈したスリーブJ4と、このスリーブJ4内において軸方向へ摺動自在に支持されたスプールJ5とを備え、リターンスプリングJ6の付勢力によってスプールJ5が軸方向の一方(図示右側)へ向けて付勢されている。
リニアソレノイドJ3は、通電により発生する磁気吸引力によって、リターンスプリングJ6の復元力に抗してスプールJ5を軸方向の他方(図示左側)へ駆動するものであり、リニアソレノイドJ3内で磁気吸引されるプランジャJ7が、スプールJ5を直接的に駆動する構造になっている。
上記構造のダイレクト制御タイプの電磁スプール弁J1は、リニアソレノイドJ3に与えられる通電量が増加するに従い、リターンスプリングJ6の復元力に抗してスプールJ5が軸方向の他方(図示左側)へ変位するものである。
このダイレクト制御タイプの電磁スプール弁J1は、リニアソレノイドJ3がスプールJ5をダイレクトに駆動するため、スプールJ5の応答遅れが生じず、出力応答性に優れる。
しかし、出力油圧の制御を行うスプールJ5をリニアソレノイドJ3によって直接駆動するには、スプールJ5の駆動力を全て(100%)リニアソレノイドJ3が負わなくてはならず、リニアソレノイドJ3が大型化する不具合がある。
具体的に、ダイレクト制御タイプの電磁スプール弁J1を自動変速機の油圧クラッチの油圧制御に用いる場合、クラッチ油室の容積が大きいため、バルブストロークが大きくなる。このため、リニアソレノイドJ3のバルブストロークも大きくする必要があり、リニアソレノイドJ3の体格が大きくなり、搭載性が悪化する。
リニアソレノイドJ3の体格を小型化可能な電動バルブの一例として、図5に示されるパイロット制御タイプの電磁スプール弁J11が知られている(例えば、特許文献2参照)。
パイロット制御タイプの電磁スプール弁J11は、スプール弁J2と、このスプール弁J2を駆動するパイロット制御弁J12とからなる。
スプール弁J2は、上述したダイレクト制御タイプの電磁スプール弁J1におけるスプール弁J2と同様の基本構成であり、スリーブJ4に相当するバルブハウジングJ13と、このバルブハウジングJ13内において軸方向へ摺動自在に支持されたスプールJ5とからなり、リターンスプリングJ6の付勢力によってスプールJ5が軸方向の一方(図示右側)へ向けて付勢されている。
パイロット弁J14は、バルブハウジングJ13内の一端側(図示右側:リターンスプリングJ6とは異なる側に設けられた制御室J15)に配置されるパイロットスリーブJ16と、このパイロットスリーブJ16内において軸方向へ摺動自在に支持されたパイロット弁体J17とからなり、パイロットリターンスプリングJ18の付勢力によってパイロット弁体J17が軸方向の一方(図示右側)へ向けて付勢されている。
上記構造のパイロット制御タイプの電磁スプール弁J11は、リニアソレノイドJ3に与えられる通電量が増加するに従い、パイロットリターンスプリングJ18の復元力に抗してパイロット弁体J17が軸方向の他方(図示左側)へ変位して、制御室J15の圧力が上昇(あるいは下降)するものであり、制御室J15の圧力が増加するに従い、リターンスプリングJ6の復元力に抗してスプールJ5が軸方向の他方(図示左側)へ変位するものである。
パイロット制御タイプの電磁スプール弁J11は、スプールJ5を駆動する制御室J15の容積が小さいため、パイロット弁体J17のストロークも小さくて済む。このため、リニアソレノイドJ3のバルブストロークが小さくて済み、リニアソレノイドJ3の体格を小型化することができる。
しかし、リニアソレノイドJ3によって制御室J15の圧力を制御し、制御室J15の圧力の変化によってスプールJ5を駆動する「間接制御」であるため、スプールJ5の移動に応答遅れが生じて出力応答性が悪い。
具体的に、パイロット制御タイプの電磁スプール弁J11を自動変速機の油圧クラッチの油圧制御に用いる場合は、「間接制御」であるためクラッチ圧の応答性が悪い。
請求項1に記載の流体制御装置は、ダイレクト制御タイプの電動バルブと、電動バルブのアシスト室(フィードバック室とは別の室)内へ流体の供給あるいは排圧を行う電動アシストバルブとを具備する。
これにより、請求項1に記載の流体制御装置は、次の効果を得ることができる。
○電動アシストバルブによってアシスト室内へ流体の供給を行うことにより、アシスト室の流体圧の上昇によって弁体が駆動される。即ち、弁体の駆動力の一部がアシスト室の流体圧によって得られる。これにより、電動バルブに搭載される電動アクチュエータの駆動負荷を少なくできるため、電動アクチュエータを小型化することが可能になる。
○電動バルブに搭載される電動アクチュエータの動作と、電動アシストバルブの動作を組み合わせることで(例えば、電動アクチュエータの通電量の増加途中に、電動アシストバルブを作動させたり、作動を停止するなど)、流体制御弁の出力特性(出力圧特性、あるいは出力流量特性)の制御バリエーションを広げることが可能になる。
請求項2に記載の流体制御装置においてアシスト室が流体の供給を受けて弁体を駆動する方向は、電動アクチュエータによる弁体の駆動方向と同一方向である。
これにより、リターンスプリングの付勢力に抗して弁体を駆動する駆動力の一部が、アシスト室の流体圧によって得られるため、電動アクチュエータの駆動負荷を少なくすることができる。このため、電動アクチュエータを小型化することが可能になるとともに、電動アクチュエータの電力消費を抑えることができる。
また、アシスト室にアシストの流体圧を発生させる電動アシストバルブの電力消費は少なくて済むため、「電動アクチュエータ+電動アシストバルブ」の電力消費を、従来技術におけるダイレクト制御タイプの電動アクチュエータの電力消費より少なくすることが可能となる。
請求項3に記載の流体制御装置における電動アクチュエータは、リニアソレノイドである。
これにより、電磁制御バルブ(リニアソレノイドが搭載される電動バルブ)において、請求項1または請求項2で記載した効果を得ることができる。
請求項4に記載の流体制御装置における流体制御弁は、スプール弁である。
これにより、電動スプール弁(請求項3と組み合わされる場合は電磁スプール弁)において、請求項1または請求項2で記載した効果を得ることができる。
ここで、スプール弁を構成するスリーブの内周にアシスト室を形成する場合(後述する実施例1参照)、アシスト室を形成するための仕切り部材(図1の符号23参照)をスリーブ内に設ける必要がある。スリーブ内に仕切り部材を設ける手段として、スリーブ内に仕切り部材を圧入固定する手段や、スリーブ内に仕切り部材をカシメ固定する手段が考えられる。しかし、スリーブとスプールには、高い機械精度が要求されているため、スリーブに仕切り部材を固定する技術では、スリーブに変形力が加わることで、スプール弁の機械精度が劣化する懸念がある。
これにより、アシスト室を形成する目的で、スリーブおよびスプールに、圧入やカシメなど負荷応力が加わらないため、スプール弁の機械精度が劣化する懸念がなく、高い機械精度を維持できる。
請求項6に記載の流体制御装置における電動アシストバルブは、電磁三方弁である。
この流体制御装置は、流体制御弁の弁体を電動アクチュエータによって直接的に駆動する電動バルブと、この電動バルブとは別の部位に搭載され、流体制御弁内において弁体に変位力を与えることが可能なアシスト室(フィードバック室とは別の室)内へ、流体の供給あるいは排圧を行う電動アシストバルブとを具備する。
流体制御弁は、弁体を一方向へ付勢するリターンスプリングを備え、電動アクチュエータは、リターンスプリングの付勢力に抗して弁体を他方向へ駆動する。
アシスト室が流体の供給を受けて弁体を駆動する方向は、電動アクチュエータによる弁体の駆動方向と同一方向である。
これにより、弁体の駆動力の一部が、アシスト室に供給された流体圧によって得られるため、電動アクチュエータの駆動負荷を少なくすることができ、電動アクチュエータの小型化および省電力化を図ることができる。
〔電磁スプール弁1の説明〕
自動変速機の油圧制御装置は、自動変速機の油圧クラッチに係合油圧の供給と、係合油圧の排出の切替制御を行う電磁スプール弁1(電動バルブの一例)を搭載している。
電磁スプール弁1は、油圧の切り替えを行うスプール弁2(流体制御弁の一例)と、このスプール弁2を駆動するリニアソレノイド3(電動アクチュエータの一例)とを軸方向に結合したものである。
なお、実施例1に示す電磁スプール弁1は、リニアソレノイド3がOFFの状態で、後述する入力ポート8と出力ポート9の連通度合が最小(閉鎖)になるとともに、後述する出力ポート9と排出ポート10の連通度合が最大になるN/C(ノーマリクローズ)タイプである。
スリーブ4は、図示しない油圧コントローラのケース内に挿入されるものであり、略円筒形状を呈する。
スリーブ4には、スプール5を軸方向へ摺動自在に支持する挿通穴7、図示しないオイルポンプ(油圧発生手段)のオイル吐出口に連通して入力油圧(オイル)が供給される入力ポート8、スプール弁2で調圧された出力油圧が出力される出力ポート9、低圧側(オイルパン等)に連通する排出ポート10、出力ポート9と連通するF/B(フィードバック)ポート11、および後述する電磁三方弁21の出力油圧が供給されるアシストポート12が形成されている。
また、スプール5は、入力シールランド13の図1左側に、入力シールランド13より小径のF/Bランド16を備える。そして、入力シールランド13とF/Bランド16の間に、F/Bポート11に連通するF/B室17が形成される。なお、F/Bポート11にはオリフィスが設けられており、F/B室17内に適切なF/B油圧が発生するようになっている。
なお、スプール5は、リターンスプリング6のバネ荷重と、リニアソレノイド3による駆動力(スプール5に与えられる軸力)と、入力シールランド13とF/Bランド16のランド差による軸力とが釣り合う位置で静止するものである。
リニアソレノイド3(具体的にはコイル)は、図示しない電子制御装置によって通電制御される。電子制御装置は、デューティ比制御によって通電量(電流値I)を制御するものであり、リニアソレノイド3に与えられる通電量を制御することによって、リターンスプリング6のバネ荷重に抗してスプール5の軸方向位置をリニアに変位させて、入力側シール長と排出側シール長の比率を制御し、出力ポート9に発生するオイルの出力圧を制御する。
上述した電磁スプール弁1は、リニアソレノイド3(具体的にはプランジャ)がスプール5をダイレクトに駆動するダイレクト制御タイプであり、リニアソレノイド3の出力によってスプール5が直接駆動される構造であるため、スプール5の応答遅れが生じず、出力応答性に優れる利点がある。
しかし、スプール5の駆動力を全て(100%)リニアソレノイド3が負担する場合は、リニアソレノイド3が大型化するとともに、リニアソレノイド3の電力消費が多くなる不具合がある。なお、自動変速機の油圧制御装置は、電磁スプール弁1を複数本使用するため、リニアソレノイド3が大型化すると油圧コントローラへの搭載性が悪化する。
一方、油圧クラッチの係合が完了したら、油圧クラッチの係合力を高めるために、出力油圧の上昇勾配を急激にする要求がある。
そこで、従来では、油圧クラッチの係合を緩やかにする油圧の上昇勾配と、係合後に係合力を高める油圧の上昇勾配との両者の中間の上昇勾配が得られるように、電子制御装置は、油圧クラッチの係合時、図2(b)に示すように、リニアソレノイド3に与える通電量(電流値I)を徐々に増加させて、油圧クラッチに供給する油圧(P)を徐々に高めていた。
しかし、両者の中間の上昇勾配では、両者とも満足することが困難であり、油圧クラッチの係合時の油圧の上昇勾配をさらに緩やかにするとともに、係合後の油圧の上昇勾配をさらに高めるという相反する要求がある。
上記の不具合を解決するために、実施例1の流体制御装置は、上述したダイレクト制御タイプの電磁スプール弁1の他に、この電磁スプール弁1とは独立した電磁三方弁21(電動アシストバルブの一例:3ウェイソレノイド)を備えている。
この電磁三方弁21は、電磁スプール弁1内においてスプール5に変位力を与えることが可能なアシスト室22へ、オイル(流体の一例)の供給あるいは排圧を行うものである。アシスト室22がオイルの供給を受けてスプール5を駆動する方向は、リニアソレノイド3によるスプール5の駆動方向と同一の図1左方向であり、スリーブ4の図1右側内部にアシスト室22が形成される。即ち、このアシスト室22は、スリーブ4内で、且つスプール5(具体的には排出シールランド14)の右側の空間であり、アシストポート12からアシスト室22にオイルが供給されてアシスト室22内の油圧が高まると、アシスト室22内の油圧によってスプール5に図1左方向に向かう変位力が与えられる。なお、スリーブ4の図1右端に設けられた仕切り部材23は、アシスト室22の油圧がリニアソレノイド3に及ぶのを防ぐためのものである。
具体的に、電磁三方弁21の入力ポート27はオイルポンプ(油圧発生手段)のオイル吐出口に連通して入力油圧(オイル)が供給され、電磁三方弁21の出力ポート26はアシストポート12を介してアシスト室22に連通し、電磁三方弁21の排出ポート28は低圧側(オイルパン等)に連通する。
なお、この実施例1では、電磁三方弁21の一例として、ソレノイド25がOFFの状態で、入力ポート27と出力ポート26が閉鎖し、出力ポート26と排出ポート28が連通し、逆にソレノイド25がONの状態で、入力ポート27と出力ポート26が連通し、出力ポート26と排出ポート28が閉鎖するN/C(ノーマリクローズ)タイプを用いるが、N/O(ノーマリオープン)タイプの電磁三方弁21であっても良い。
電子制御装置は、油圧クラッチの係合時、図2(a)に示すように、先ず、電磁三方弁21をOFFした状態のまま(アシスト油圧=0)、リニアソレノイド3に与える通電量(電流値I)を徐々に増加させて、油圧クラッチに供給する油圧(P)を徐々に高め、油圧クラッチを円滑に係合させる。そして、電子制御装置は、油圧クラッチの係合が完了したタイミングで電磁三方弁21をONする。すると、アシスト室22の油圧が急激に高まり、スプール5が開弁方向(入力側シール長が短くなって出力圧が増加する側:この実施例では図1左側)へ駆動され、油圧クラッチの係合油圧が素早く上昇する。
即ち、電磁スプール弁1と、電磁三方弁21とを組み合わせることにより、出力特性の制御バリエーションを広げることができる。
(実施例2の背景)
上記実施例1では、スリーブ4の内周面にスプール5を駆動するためのアシスト室22を形成する例を示した。具体的に、実施例1では、スリーブ4におけるリニアソレノイド3側の内周面に仕切り部材23を固定し、排出シールランド14、仕切り部材23およびスリーブ4に囲まれる空間によってアシスト室22を形成する例を示した。
ここで、スリーブ4内に仕切り部材23を設ける手段として、スリーブ4内に仕切り部材23を圧入固定する手段や、スリーブ4内に仕切り部材23をカシメ固定する手段が考えられる。一方、スリーブ4とスプール5には、高い機械精度が要求されている。具体的には、スリーブ4とスプール5との間には、摺動クリアランスが要求される。この摺動クリアランスが大きいと内部のオイル漏れが大きくなり、逆に摺動クリアランスが小さいとスプール5の摺動抵抗が大きくなるため、摺動クリアランスを高い精度で管理することが必要となっている。しかし、スリーブ4内に仕切り部材23を圧入固定したり、カシメ固定したりすると、スリーブ4に変形力が加わることになり、スプール弁2の機械精度が劣化して、スプール弁2の性能が劣化したり、作動不良を起こす要因となる。
上記の不具合を回避するために、この実施例2では、次の技術を採用している。
○スプール5には、軸方向へ伸びる筒形状のシリンダ室31が形成されている。この実施例2のシリンダ室31は、リニアソレノイド3側の端から軸方向に一定の深さで穿設された円筒形状の穴であり、シリンダ室31の軸心とスプール5の軸心とが略一致して設けられている。
○シリンダ室31内には、シリンダ室31内において軸方向へ摺動自在に支持されるアシスト室ピストン32が配置されている。このアシスト室ピストン32は、シリンダ室31の内周面との間に微小の摺動クリアランスを介して挿入された円柱体である。
○スプール5とアシスト室ピストン32で囲まれる空間(シリンダ室31内)によってアシスト室22が形成される。アシスト室22に油圧が供給されていない状態では、リターンスプリング6の閉弁軸力、またはリニアソレノイド3の開弁軸力によって、アシスト室ピストン32の奥端がシリンダ室31の底面に軸方向当接して、スプール5とアシスト室ピストン32が一体に移動する。
実施例2におけるアシスト圧給排路33を説明する。この実施例2のアシストポート12は、入力ポート8とF/Bポート11の軸方向間に形成されている。そして、アシスト圧給排路33は、アシストポート12とアシスト室22とを連通するスプール5に形成されたオイル通路であり、アシストポート連通溝33a、軸方向孔33bおよび内外連通孔33cからなる。
軸方向孔33bは、シリンダ室31の底面の中心部からアシストポート連通溝33aの内径部まで形成された軸方向の孔であり、軸方向孔33bの内径寸法はシリンダ室31の内径寸法より小さく設けられている。
内外連通孔33cは、アシストポート連通溝33aの溝底と軸方向孔33bを連通する孔である。
電磁スプール弁1のリニアソレノイド3、および電磁三方弁21のソレノイド25は、実施例1と同様に制御される。
具体的に電子制御装置は、油圧クラッチの係合時、先ず、電磁三方弁21をOFFしたまま(アシスト油圧=0)、リニアソレノイド3に与える通電量(電流値I)を徐々に増加させる。これにより、図3(a)に示すように、アシスト室ピストン32の奥端がシリンダ室31の底面に当接した状態が保たれたまま、リニアソレノイド3の出力によってスプール5とアシスト室ピストン32が一体に開弁方向へ移動する。即ち、リニアソレノイド3の通電制御に対応してスプール5がリニアにストローク制御され、出力ポート9の出力油圧がリニアに制御される。このようにして、油圧クラッチの供給油圧が徐々に高められ、油圧クラッチが円滑に係合する。
実施例2は、上記の構成を採用することにより、上述した実施例1と同様の効果を得ることができる。
さらに、実施例2では、スプール5の内部にシリンダ室31を設け、そのシリンダ室31内にアシスト室ピストン32を摺動クリアランスを介して挿入して、スプール5とアシスト室ピストン32で囲まれる空間(シリンダ室31内)にアシスト室22を形成する構造であるため、アシスト室22を形成する目的でスリーブ4およびスプール5に対して圧入やカシメなどの機械的な負荷応力が加わらない。
これによって、スプール弁2の機械精度が劣化する懸念がなく、スリーブ4およびスプール5に施された高い機械精度を維持することができ、電磁スプール弁1の信頼性を高めることができる。
上記の実施例では、電磁三方弁21をON−OFF制御する例を示したが、電磁三方弁21に与える通電量を可変することでアシスト室22の油圧をコントロールして、スプール5のアシスト力を制御しても良い。
上記の実施例では、電動アシストバルブの一例として電磁三方弁21を用いる例を示したが、ソレノイド25に代えて他の電磁アクチュエータ(例えば、ピエゾスタックを用いたピエゾアクチュエータ、電動モータ等)を用いても良い。
上記の実施例では、N/C(ノーマリクローズ)タイプの電磁スプール弁1を用いる例を示したが、N/O(ノーマリオープン)タイプの電磁スプール弁1を用いても良い。
上記の実施例では、流体制御弁の一例として3方弁タイプのスプール弁2を示したが、3方弁に限定されるものではなく、開閉弁(2方弁)や4方弁など、他の構造の流体制御弁を用いても良い。
上記の実施例では、流体制御弁の一例としてスプール弁2を例示したが、流体の流量制御、流体の圧力制御を行う流体制御弁を用いても良い。
上記の実施例では、電動アクチュエータの一例としてリニアソレノイド3を用いる例を示したが、リニアソレノイド3に代えて他の電動アクチュエータ(例えば、ピエゾスタックを用いたピエゾアクチュエータ、電動モータ等)を用いても良い。
2 スプール弁(流体制御弁)
3 リニアソレノイド(電動アクチュエータ)
4 スリーブ
5 スプール(弁体)
6 リターンスプリング
21 電磁三方弁(電動アシストバルブ)
22 アシスト室
26 電磁三方弁の出力ポート
27 電磁三方弁の入力ポート
28 電磁三方弁の排出ポート
31 シリンダ室
32 アシスト室ピストン
33 アシスト圧給排路
Claims (6)
- 出力油圧の一部が供給されるフィードバック室を備え、このフィードバック室に印加される油圧により弁体の変位を安定させる流体制御弁を備えた流体制御装置において、
この流体制御装置は、
(a)前記流体制御弁における前記弁体を電動アクチュエータによって直接的に駆動する電動バルブと、
(b)前記フィードバック室とは独立して設けられ、前記流体制御弁内において前記弁体に変位力を与えることが可能なアシスト室内へ、流体の供給あるいは排圧を行う電動アシストバルブと、
を具備することを特徴とする流体制御装置。 - 請求項1に記載の流体制御装置において、
前記流体制御弁は、前記弁体を一方向へ付勢するリターンスプリングを備え、
前記電動アクチュエータは、前記リターンスプリングの付勢力に抗して前記弁体を他方向へ駆動するものであり、
前記アシスト室が流体の供給を受けて前記弁体を駆動する方向は、前記電動アクチュエータによる前記弁体の駆動方向と同一方向であることを特徴とする流体制御装置。 - 請求項2に記載の流体制御装置において、
前記電動アクチュエータは、通電量に応じた磁気吸引力によって前記弁体に変位力を与えるリニアソレノイドであることを特徴とする流体制御装置。 - 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の流体制御装置において、
前記流体制御弁は、筒形状を呈するスリーブ内において前記弁体に相当するスプールを軸方向へ摺動自在に支持するスプール弁であることを特徴とする流体制御装置。 - 請求項4に記載の流体制御装置において、
前記スプールの内部に軸方向へ伸びるシリンダ室を形成し、このシリンダ室内において軸方向へ摺動可能に支持されるアシスト室ピストンを配置し、前記スプールと前記アシスト室ピストンで囲まれる前記シリンダ室内に前記アシスト室を形成し、
前記スプールには、前記電動アシストバルブのアシスト流体を前記アシスト室へ導くアシスト圧給排路が設けられたことを特徴とする流体制御装置。 - 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の流体制御装置において、
前記電動アシストバルブは、前記アシスト室に連通する出力ポートを、流体の入力ポートあるいは流体の排出ポートの一方へ切替接続する電磁三方弁であることを特徴とする流体制御装置。
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