JP6354645B2 - 油圧制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両に搭載される自動変速機の摩擦要素に供給する油圧を制御する油圧制御装置に関する。
従来から、上記の油圧制御装置では、燃費低減に寄与するべく、消費電力低減の要請が高まっている。そして、この要請に対し、油圧制御装置の消費電力の中でも、油圧調節手段における消費電力に着目した。
ここで、油圧調節手段は、例えば、油圧の指令値に基づき通電制御されるソレノイドと、ソレノイドにおける通電量に応じて開度調節される弁部とを有し、摩擦要素ごとに設けられるものであり、所定の油圧発生源で発生した油圧を調節して摩擦要素に出力する。
また、油圧の指令値は、変速要求が発生すると、変速に係わる摩擦要素において係合板同士の係合および開放を操作するため、変速に係わる油圧調節手段ごとに経時的に変更される。これにより、油圧調節手段のソレノイドにおいて通電量が経時的に変更されつつ電力が消費されて油圧が調節され、それぞれの摩擦要素では、係合板同士が係合と開放との間の過渡状態を経て、最終的に要求された係合または開放の状態に至る。
ところで、油圧調節手段のソレノイドでは、高速走行時のように、変速要求がなく、それぞれの摩擦要素で係合板同士が係合または開放を維持する定常状態でも、消費電力が発生する。
すなわち、油圧調節手段は、ソレノイドへの通電がないときに低圧を出力するノーマル低圧型(以下、N/L型と呼ぶ。)、または、ソレノイドへの通電がないときに高圧を出力するノーマル高圧型(以下、N/H型と呼ぶ。)のいずれか一方である。
このため、油圧調節手段としてN/L型を採用した場合、N/L型の油圧調節手段から油圧が供給される摩擦要素で係合を維持するとき、ソレノイドに通電して弁部の開度を高圧側に維持する必要があり、消費電力が発生する。また、N/H型を採用した場合でも、N/H型の油圧調節手段から油圧が供給される摩擦要素で開放を維持するときに、ソレノイドに通電して弁部の開度を低圧側に維持する必要があり、消費電力が発生する。
そこで、本発明者らは、摩擦要素が定常状態にあるときに油圧調節手段で発生する消費電力の低減を目的として鋭意検討することにした。
なお、特許文献1では、油圧調節手段を全てN/L型にすることで特定の定常状態で消費電力を低減する構成が開示されている。また、特許文献2では、弁体の端部に油圧を導入するための油路を設け、この油路の開閉をソレノイドとは別に制御することで、ソレノイドに通電しなくても(ソレノイドに消費電力が発生しなくても)、弁部を高圧側または低圧側に維持することができるとしている。
しかし、特許文献1、2の構成によれば、弁部を高圧側、低圧側のいずれか一方に維持する場合しか、ソレノイドにおいて消費電力の発生を抑制することができず、他方に維持する場合にはソレノイドにおいて消費電力が発生する。このため、特許文献1、2の構成では、本発明者らが目指す目的(摩擦要素が定常状態にあるときに油圧調節手段で発生する消費電力を低減すること)を達成するには不十分である。
特開2010−084855号公報 特開2007−139181号公報
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、自動変速機の油圧制御装置において、摩擦要素が定常状態にあるときに油圧調節手段で発生する消費電力を低減することにある。
本願の第1発明によれば、油圧制御装置は、車両に搭載される自動変速機の複数の摩擦要素のそれぞれに供給する油圧を制御するものであり、所定の油圧発生源から出力される油圧であるライン圧と、ドレイン側の油圧であるドレイン圧との間で、油圧の大きさを調節して摩擦要素に出力する。そして、油圧制御装置は、以下の油圧調節手段、供給路、流路切替手段、および、油圧出力手段を備える。
まず、油圧調節手段は、摩擦要素ごとに設けられるものであり、油圧の指令値に基づき通電制御され、ライン圧とドレイン圧との間で油圧の大きさを通電量に応じて調節するとともに出力し、非通電時にはライン圧を出力する。また、供給路は、摩擦要素ごとに設けられて油圧調節手段と摩擦要素とを接続し、油圧調節手段から出力された油圧を摩擦要素に供給する。また、流路切替手段は、供給路の少なくとも1つに設けられ、摩擦要素と油圧調節手段とが連通する第1連通状態と、摩擦要素とドレイン側とが連通する第2連通状態とを切り替える。さらに、油圧出力手段は、通電制御され、ライン圧またはドレイン圧の一方を、通電状態に応じて選択するとともに流路切替手段に出力する。
また、流路切替手段は、油圧出力手段が出力する油圧である作動圧を受圧する第1受圧部、および、摩擦要素における油圧であるクラッチ圧を受圧する第2受圧部を有する。そして、油圧出力手段を通電制御することで、第1受圧部、および、第2受圧部における受圧状態を変化させ、第1連通状態と第2連通状態との間の切替を実行する。
これにより、N/H型の油圧調節手段に関し、摩擦要素が定常状態にあるときの消費電力を低減することができる。
すなわち、N/H型の油圧調節手段を採用した場合、油圧出力手段からの出力を操作して流路切替手段において第2連通状態とすることにより、摩擦要素にドレイン圧を出力することができる。このため、油圧調節手段に通電しなくても、クラッチ圧を低圧に維持することができる。
また、第1連通状態とすることにより、油圧調節手段に通電しなくても、油圧調節手段から摩擦要素にライン圧を出力することができる。このため、油圧調節手段に通電しなくても、クラッチ圧を高圧に維持することができる。
以上により、自動変速機の油圧制御装置において、摩擦要素が定常状態にあるときにN/H型の油圧調節手段で発生する消費電力を低減することができる。
本願の第2発明の油圧制御装置によれば、第1受圧部と第2受圧部とは機械的に連動するものであり、第1受圧部における作動圧の作用力が第2受圧部におけるクラッチ圧の作用力よりも大きいときに、第2連通状態になる。
これにより、作動圧が高圧でクラッチ圧が低圧のときに、摩擦要素とドレイン側とが連通し、摩擦要素にドレイン圧を出力することができる。このため、作動圧をライン圧にすることで、油圧調節手段に通電しなくても、クラッチ圧を低圧に維持することができる。
本願の第3発明の油圧制御装置によれば、第1受圧部における作動圧の受圧方向と、第2受圧部におけるクラッチ圧の受圧方向とは互いに対向している。
これにより、油圧調節手段が非通電であり、かつ、第1連通状態にあるときに、作動圧が上昇しても、第1、第2受圧部の移動を抑制して第1連通状態を維持することができる。
つまり、油圧調節手段が非通電であり、かつ、第1連通状態にあるとき、クラッチ圧はライン圧になり、第2受圧部はライン圧を受圧する。このため、作動圧が上昇して第1受圧部の受圧力が上がっても、第2受圧部における受圧力がライン圧となっていることから、第1、第2受圧部の移動を抑制して第1連通状態を維持することができる。
本願の第4発明の油圧制御装置によれば、流路切替手段は、第1受圧部における作動圧の受圧方向に対向する方向に第1受圧部および第2受圧部を付勢する付勢手段を有する。
これにより、流路切替手段において、作動圧やクラッチ圧の変化に伴う第1、第2受圧部の変位に対し、第1、第2受圧部を適切に付勢することができる。
本願の第5発明の油圧制御装置によれば、油圧調節手段は、非通電時にはドレイン圧を出力する。また、流路切替手段は、摩擦要素と油圧調節手段とが連通する第1連通状態と、摩擦要素と油圧発生源とが連通する第3連通状態とを切り替える。
また、流路切替手段は、第1、第2受圧部、および、ライン圧を受圧する第3受圧部を有する。そして、油圧出力手段を通電制御することで、第1受圧部、および、第2受圧部における受圧状態を変化させ、第1連通状態と第3連通状態との間の切替を実行する。
これにより、N/L型の油圧調節手段に関し、摩擦要素が定常状態にあるときの消費電力を低減することができる。
すなわち、N/L型の油圧調節手段を採用した場合、油圧出力手段からの出力を操作して流路切替手段において第3連通状態とすることにより、摩擦要素にライン圧を出力することができる。このため、油圧調節手段に通電しなくても、クラッチ圧を高圧に維持することができる。
また、第1連通状態とすることにより、油圧調節手段に通電しなくても、油圧調節手段から摩擦要素にドレイン圧を出力することができる。このため、油圧調節手段に通電しなくても、クラッチ圧を低圧に維持することができる。
以上により、自動変速機の油圧制御装置において、摩擦要素が定常状態にあるときにN/L型の油圧調節手段で発生する消費電力を低減することができる。
本願の第6発明の油圧制御装置によれば、第1受圧部、第2受圧部および第3受圧部は機械的に連動するものである。そして、第1受圧部における作動圧の作用力と第2受圧部におけるクラッチ圧の作用力との和が第3受圧部におけるライン圧の作用力と同等以上のときに、第3連通状態になる。
これにより、作動圧が高圧かつクラッチ圧が高圧のときに、摩擦要素と油圧発生源とが連通し、摩擦要素にライン圧を出力することができる。このため、作動圧をライン圧にすることで、油圧調節手段に通電しなくても、クラッチ圧を高圧に維持することができる。
本願の第7発明の油圧制御装置によれば、第1受圧部における作動圧の受圧方向、および、第2受圧部におけるクラッチ圧の受圧方向と、第3受圧部におけるライン圧の受圧方向は互いに対向している。また、第1受圧部の受圧面積は、第3受圧部の受圧面積よりも小さい。
これにより、油圧調節手段が非通電であり、かつ、第1連通状態にあるときに、作動圧が上昇しても、第1〜第3受圧部の移動を抑制して第1連通状態を維持することができる。
つまり、油圧調節手段が非通電であり、かつ、第1連通状態にあるとき、クラッチ圧はドレイン圧になり、第2受圧部はドレイン圧を受圧する。このため、作動圧が上昇して第1受圧部の受圧力が上がっても、第1受圧部の受圧面積が第3受圧部の受圧面積よりも小さく、かつ、第2受圧部における受圧力がドレイン圧であることから、第1〜第3受圧部の移動を抑制して第1連通状態を維持することができる。
本願の第8発明の油圧制御装置によれば、流路切替手段は、第3受圧部におけるライン圧の受圧方向に対向する方向に第1受圧部、第2受圧部および第3受圧部を付勢する付勢手段を有する。
これにより、流路切替手段において、作動圧やクラッチ圧の変化に伴う第1〜第3受圧部の変位に対し、第1〜第3受圧部を適切に付勢することができる。
本願の第9発明の油圧制御装置によれば、油圧出力手段は、摩擦要素において係合板同士が係合から開放、または、開放から係合に移行する過渡状態のときに通電され、係合板同士が係合、または、開放を維持する定常状態のときに通電されない。
これにより、油圧出力手段の消費電力を低減することができる。すなわち、定常状態および過渡状態に関し、内燃機関の運転中に占める時間の割合は、定常状態の方が過渡状態よりも圧倒的に大きい。よって、油圧出力手段を過渡状態のときに通電、定常状態のときに非通電とすることで、油圧出力手段の消費電力を低減することができる。
本願の第10発明の油圧制御装置によれば、流路切替手段は、過渡状態において第1連通状態になっており、流路切替手段と油圧出力手段とを接続する作動圧供給路には、絞りが設けられている。
過渡状態においてクラッチ圧を制御しているとき、つまり、流路切替手段で第1連通状態が維持されているときに、電源失陥が発生して油圧出力手段が非通電になると、作動圧が変動して第1受圧部の受圧状態が変動し、流路切替手段における連通状態が不確定になる。
すなわち、クラッチ圧の制御中に電源失陥が発生すると、流路切替手段では、電源失陥が発生した時点のクラッチ圧の大きさ次第で、第1連通状態を維持するか、第2、第3連通状態に移行するかが決まってしまう。このため、第1連通状態を維持した場合、クラッチ圧は、油圧調節手段の非通電時の出力圧(以下、油圧調節手段のノーマル圧と呼ぶことがある。)に確定され、第2、第3連通状態に移行した場合、ノーマル圧とは逆の圧力に確定される。この結果、クラッチ圧制御中の摩擦要素が係合または開放の何れの状態に確定するか定まらず、いわゆる「2重係合」や「ニュートラル」の状態が発生する可能性がある。
そこで、作動圧供給路に絞りを設けることで、電源失陥が発生して作動圧が変動しても、作動圧の変動は、絞りの存在により流路切替手段に緩和されて伝わる。このため、電源失陥に伴う第1受圧部の受圧状態の変動が抑制され、流路切替手段において第1連通状態が維持されるので、電源失陥が発生したときに、クラッチ圧をノーマル圧に確定することができる。
この結果、電源失陥発生時に、クラッチ圧制御中の摩擦要素のクラッチ圧を油圧調節手段のノーマル圧に確定することができるので、いわゆる「2重係合」や「ニュートラル」の状態が発生するのを防止することができる。
本願の第11発明の油圧制御装置によれば、作動圧供給路は、絞りをバイパスするバイパス路を有し、バイパス路に逆止弁が設けられている。そして、逆止弁は、油圧出力手段の通電状態が非通電のときに閉弁を維持し、油圧出力手段の通電状態を非通電から通電に切り替えた時に開弁してバイパス路における作動油の流れを許容する。
作動圧供給路に絞りを設けると、通常の変速要求に応じて定常状態から過渡状態に移行させるときに、流路切替手段における応答性が低下する可能性がある。そこで、絞りをバイパスするバイパス路を設けるとともに、バイパス路に逆止弁を設ける。
これにより、定常状態から過渡状態に移行させるときに、逆止弁を開弁させて流路切替手段と油圧出力手段との間の作動油の流れを遅滞なく実現することができる。このため、通常運転における定常状態から過渡状態への移行を遅らせることなく、電源失陥に伴う「2重係合」や「ニュートラル」を防止することができる。
本願の第12発明の油圧制御装置によれば、流路切替手段は、スプール式の弁体を有し、スプール式の弁体に、第1受圧部および第2受圧部、または、第1受圧部、第2受圧部および第3受圧部が設けられている。
これにより、ポペット弁を採用する場合に比べて、加工コストを低減することができる。
本願の第13発明の油圧制御装置によれば、2つ以上の供給路のそれぞれに流路切替手段が設けられ、少なくとも2つの流路切替手段に対し、1つの油圧出力手段から作動圧が供給される。
これにより、油圧出力手段の使用個数を低減してコストダウンすることができる。
油圧制御装置の全体構成図である。 摩擦要素の構成および油圧調節手段への通電経路を示す説明図である。 (a)は種々のシフトレンジにおける摩擦要素の係合、開放の状態を示す係合表であり、(b)は油圧調節手段がN/H型であるか、N/L型であるかを示す極性表である。 油圧制御装置の動作を示すタイムチャートである。 N/H型の油圧調節手段に対応した流路切替手段の構成図であって第1連通状態を示すものである。 N/H型の油圧調節手段に対応した流路切替手段の構成図であって第2連通状態を示すものである。 N/L型の油圧調節手段に対応した流路切替手段の構成図であって第1連通状態を示すものである。 N/L型の油圧調節手段に対応した流路切替手段の構成図であって第3連通状態を示すものである。 油圧出力手段の構成図である。 3速の定常状態から過渡状態を経て4速の定常状態に移行するときの状態推移を示す時系列表である。 4速の定常状態から過渡状態を経て3速の定常状態に移行するときの状態推移を示す時系列表である。
以下、発明を実施するための形態を、実施例を用いて説明する。なお、実施例は具体的な一例を開示するものであり、本発明が実施例に限定されないことは言うまでもない。
〔実施例の構成〕
実施例の油圧制御装置1の構成を、図1〜図4を用いて説明する。
油圧制御装置1は、図1に示すように、車両に搭載される自動変速機の摩擦要素2のそれぞれに供給される油圧を制御するものであり、電子制御ユニット(ECU)3を含んで構成されている。
ここで、ECU3は、入力された信号を処理する入力回路、入力された信号に基づき制御処理や演算処理を行うCPU、制御処理や演算処理に必要なデータやプログラム等を記憶して保持する各種のメモリ、CPUの処理結果に基づき必要な信号を出力する出力回路等を有するマイコン3aを備えて構成される(図2参照。)。
また、摩擦要素2は、図2に示すように、互いに係合されたり開放されたりする係合板4a、4bと、供給された油圧により駆動されるピストン5と、ピストン5を油圧による駆動の方向と逆方向に付勢するバネ6とを有する。そして、油圧制御装置1は、ECU3からの指令により、摩擦要素2に供給される油圧の大きさを変化させることでピストン5を移動させ、係合板4a、4b同士の係合および開放を操作する。
すなわち、摩擦要素2を開放から係合に移行させるときには、油圧を大きくしてピストン5を係合板4aに近付く方向に移動させる。そして、ピストン5を係合板4aに接触させ、さらに、係合板4a、4b同士を接触させ、係合板4a、4b間に滑りが生じない程度まで油圧を大きくする。逆に、摩擦要素2を係合から開放に移行させるときには、油圧を小さくしてピストン5を係合板4aから離す方向に移動させる。そして、係合板4a、4b同士を分離させ、さらに、ピストン5が係合板4aに接触しない程度まで油圧を小さくする。
なお、実施例の自動変速機は4速であり、摩擦要素2として摩擦要素B1、B2、C1〜C3の5つが設けられている。また、各シフトレンジにおける摩擦要素B1、B2、C1〜C3の係合、開放の状態は図3(a)に示すとおりである。
油圧制御装置1は、基本構成として、次の油圧指令手段、油圧調節手段8および供給路9を備える。
まず、油圧指令手段は、摩擦要素B1、B2、C1〜C3ごとに供給すべき油圧の指令値を算出する手段であり、ECU3のマイコン3a(図2参照。)にて実現するものである。ここで、マイコン3aは、例えば、摩擦要素2を開放から係合または係合から開放に推移させるときに、図4の点線で示すように、油圧の指令値を工程に従って経時変化させる。
次に、油圧調節手段8は、油圧の指令値に基づき通電制御されるソレノイド10と、ソレノイド10における通電量に応じて開度調節される弁部11とを有する(以下、油圧調節手段8を制御弁8と呼ぶことがある。)。そして、制御弁8は、摩擦要素B1、B2、C1〜C3ごとに設けられ、所定の油圧発生源13で発生した油圧を調節して摩擦要素B1、B2、C1〜C3のそれぞれに供給する。つまり、制御弁8は、油圧発生源13から出力される油圧とドレイン側の油圧との間で、油圧の大きさをソレノイド10の通電量に応じて調節し、摩擦要素2に出力する。
なお、制御弁8は、例えば、特許文献2に記載の電磁スプール弁と同様に、出力した油圧をF/B室へフィードバックすることにより、出力する油圧を安定させるフィードバック機能を有する。
以下、油圧発生源13から出力される油圧をライン圧と呼ぶことがあり、ドレイン側の油圧をドレイン圧と呼ぶことがある。また、制御弁8のソレノイド10、弁部11を、それぞれ第1ソレノイド10、第1弁部11と呼ぶ。さらに、制御弁8を摩擦要素B1、B2、C1〜C3ごとに区別して呼ぶ必要がある場合、摩擦要素B1、B2、C1〜C3用の制御弁8をそれぞれ制御弁8B1、8B2、8C1〜8C3と呼ぶことがある。
なお、油圧発生源13は、内燃機関により駆動される機械式の油圧ポンプ(図示せず。)、および、出力する油圧を調節する電磁弁(図示せず。)等を有する周知構造である。
また、第1ソレノイド10への通電量は、例えば、ECU3においてフィードバック制御される。
すなわち、ECU3には、図2に示すように、マイコン3aから出力される制御信号に応じて第1ソレノイド10への通電量を増減するドライバ回路14、および、第1ソレノイド10への通電量を検出する電流センサ15が設けられている。そして、マイコン3aは、例えば、油圧の指令値に基づき通電量の指令値を求めるとともに、通電量の指令値に応じてドライバ回路14に与える制御信号を合成して出力する。
また、マイコン3aは、電流センサ15の検出信号の入力を受けて通電量の検出値を把握するとともに、通電量に関して指令値と検出値とを比較し、比較結果に応じて、例えば制御信号のデューティ比を変化させる。
また、制御弁8は、ソレノイド10への通電がないときにドレイン圧を出力するノーマル低圧型(以下、N/L型と呼ぶ。)、または、ソレノイド10への通電がないときにライン圧を出力するノーマル高圧型(以下、N/H型と呼ぶ。)のいずれか一方である。
なお、制御弁8それぞれがN/L型であるか、N/H型であるかは、図3(b)に示すとおりである。
次に、供給路9は、油圧発生源13から摩擦要素2に至る油圧回路の一部をなす油路であり、摩擦要素B1、B2、C1〜C3ごとに設けられて制御弁8と摩擦要素B1、B2、C1〜C3のそれぞれとを接続する。すなわち、供給路9は、制御弁8による調節後の油圧を制御弁8から摩擦要素B1、B2、C1〜C3のそれぞれに供給するための油路である。また、供給路9には、摩擦要素2に油圧が急激に供給されるのを抑制するためのオリフィス16が設けられている(図1参照。)。
以下、供給路9を摩擦要素B1、B2、C1〜C3ごとに区別して呼ぶ必要がある場合、摩擦要素B1、B2、C1〜C3用の供給路9をそれぞれ供給路9B1、9B2、9C1〜9C3と呼ぶことがある。
ここで、油圧回路には、ライン圧の供給系統を、前進側の系統と後進側の系統との間で切り替えるマニュアルバルブ17が設けられている(図1参照。)。すなわち、マニュアルバルブ17は、油圧発生源13からのライン圧の入力ポート17a、DレンジおよびLレンジのときに係合させる摩擦要素2にライン圧を供給するための前進側ポート17b、および、Rレンジのときに係合させる摩擦要素2にライン圧を供給するための後進側ポート17cを有する。
そして、マニュアルバルブ17は、例えば、乗員によるシフトレバー18の操作により駆動され、入力ポート17aと前進側ポート17bとが連通する状態、および、入力ポート17aと後進側ポート17cとが連通する状態等、各種の状態を実現する。
以下、ライン圧の内、前進側ポート17bから出力された油圧と、後進側ポート17cから出力された油圧とを区別する場合、それぞれ、Dレンジ圧、Rレンジ圧と呼ぶことがある。
なお、摩擦要素B2は前進側のLレンジおよび後進側のRレンジの両方で係合状態になるので、供給路9B2にはシャトル弁19が設けられている。そして、シャトル弁19により、LレンジのときにはDレンジ圧を制御弁8B2で調節した油圧が摩擦要素B2に供給され、RレンジのときにはRレンジ圧が摩擦要素B2に供給される。
また、供給路9の内、供給路9B1、9C1〜9C3には、摩擦要素2とオリフィス16との間にアキュムレータ20が接続している(図1参照。)。さらに、供給路9B1、9C1、9C2には、オリフィス16の下流側における油圧を検出する油圧センサ22が設けられている。
続いて、油圧制御装置1の基本構成の動作をECU3による制御と併せて、図4を用いて説明する。
まず、ECU3は、摩擦要素2の状態を、工程上、非変速状態および変速状態の2状態に大きく区分する。
非変速状態とは、変速要求がなく、係合板4a、4b同士が係合または開放を維持する定常状態であり、摩擦要素2における油圧がライン圧またはドレイン圧の一方に維持される。また、変速状態とは、変速要求に応じて、係合板4a、4b同士が係合から開放、または、開放から係合に至る過渡状態であり、摩擦要素2における油圧がライン圧からドレイン圧またはドレイン圧からライン圧に変化する。
なお、図4に示すタイムチャートは、3速から4速に変速するときのエンジン回転数、出力トルク、ならびに、摩擦要素B1、C1における油圧、および、摩擦要素B1、C1に与える油圧の指令値の経時変化を例示するものである。
以下、摩擦要素2における油圧をクラッチ圧と呼ぶことがある。
また、図3の係合表によれば、3速から4速への変速において、摩擦要素B1は開放から係合に状態が推移し、摩擦要素B1のクラッチ圧はドレイン圧からライン圧に変化する。また、摩擦要素C1は係合から開放に状態が推移し、摩擦要素C1のクラッチ圧はライン圧からドレイン圧に変化する。
次に、ECU3は、開放から係合に至るときの変速状態を充填相、待機相および油圧制御相の3相に区分するとともに、係合から開放に至るときの変速状態を油圧制御相および排出相に区分する。
まず、充填相とは、変速要求の発生に応じて、摩擦要素2に油圧を充填していく工程である。すなわち、ECU3は、変速要求が発生すると、摩擦要素B1に対する油圧の指令値をドレイン圧相当の低圧Loから第1中間圧M1までステップ状に引き上げ、充填相として定めた期間中、指令値を第1中間圧M1に維持する。
これにより、制御弁8B1では、第1ソレノイド10が通電制御されて第1弁部11が第1中間圧M1に応じた開度に制御され、摩擦要素B1には、油圧がオリフィス16により緩和されて充填されていく。そして、充填相の途中で充填が完了し(図4の時間t1の時点を参照。)、摩擦要素B1における油圧がドレイン圧よりも僅かに高い状態となり、ピストン5が係合板4aに向って移動を開始する。
次に、待機相とは、油圧の指令値の引き上げを開始する前に、所定の待機圧Waにて待機する工程である。
すなわち、ECU3は、充填相の期間が終了すると、摩擦要素B1に対する油圧の指令値を第1中間圧M1から待機圧Waまでステップ状に引き下げ、待機相として定めた期間中、指令値を待機圧Waに維持する。これにより、制御弁8B1では、第1弁部11が待機圧Waに応じた開度に制御され、摩擦要素B1では、ピストン5が係合板4aに緩やかに接触し(図4の時間t2の時点を参照。)、更に、係合板4aがピストン5に押されて係合板4bに向かって移動を開始する。
次に、開放から係合に至るときの油圧制御相とは、係合板4a、4b同士の係合を緩やかに実現するべく、油圧を制御する工程である。
すなわち、ECU3は、待機相の期間が終了すると、摩擦要素B1に対する油圧の指令値を待機圧Waから第2中間圧M2まで1次関数的に引き上げ、その後、油圧の指令値を第2中間圧M2に維持する。これにより、制御弁8B1では、第1ソレノイド10が通電制御され、第1弁部11は、逐次上昇する指令値に応じた開度に制御され、その後、第2中間圧M2に応じた開度に制御される。
この間、摩擦要素B1では、係合板4a、4b同士が相対回転して滑りながらトルクを伝達する状態が続き、徐々に滑りが停止していく。そして、ECU3は、油圧制御相の最終時に、ライン圧相当の高圧Hiまで油圧の指令値をステップ状に引き上げる。これにより、制御弁8B1では第1ソレノイド10が通電制御され、第1弁部11は高圧Hiに応じた開度に制御され、摩擦要素B1における油圧がライン圧まで上昇する。
また、係合から開放に至るときの油圧制御相とは、係合板4a、4b同士の開放を緩やかに実現するべく、油圧を制御する工程である。
すなわち、ECU3は、摩擦要素B1における充填相の開始と同時に摩擦要素C1における油圧制御相を開始し、摩擦要素C1に対する油圧の指令値を高圧Hiから第3中間圧M3までステップ状に引き下げて第3中間圧M3に維持し、その後、油圧の指令値を第3中間圧M3から低圧Loまでほぼ1次関数的に引き下げる。
これにより、制御弁8C1では、第1ソレノイド10が通電制御され、第1弁部11は、第3中間圧M3に応じた開度に制御され、その後、逐次下降する指令値に応じた開度に制御される。この間、摩擦要素C1では、係合板4a、4b同士が相対回転して滑りながらトルクを伝達する状態が続き、徐々にトルクが伝達されなくなる。
最後に、排出相とは、摩擦要素2から油圧を排出していく工程である。
すなわち、ECU3は、摩擦要素C1に対する油圧の指令値を低圧Loに維持する。これにより、制御弁8C1では、第1ソレノイド10が通電制御されて第1弁部11が低圧Loに応じた開度に制御され、摩擦要素C1から油圧が排出されていく。この間、摩擦要素C1では、油圧がドレイン圧よりも僅かに高い状態に保たれ、排出相の途中で(図4の時間t3の時点を参照。)、摩擦要素C1からの油圧の排出が完了して油圧がドレイン圧まで下降する。
〔実施例の特徴〕
実施例の油圧制御装置1の特徴的な構成を説明する。
油圧制御装置1は、特徴的な構成として次の流路切替手段24および油圧出力手段25を備える(図1、図5〜図9等参照。)。
まず、流路切替手段24は、供給路9に設けられて流路の切替を行うものであり、弁体としてのスプールを有し、スプールに作用する各種油圧の作用力、および、付勢手段としてのスプリングの付勢力の大小に応じて動作する。また、流路切替手段24は、N/H型、N/L型それぞれの制御弁8に対応するものが設けられている。
以下、N/H型、N/L型それぞれの制御弁8に対応する流路切替手段24を切替弁24H、24Lと呼ぶことがある。また、流路切替手段24が有するスプール、スプリング等の構成に関し、切替弁24Hが有するものの符号にはHを付し、切替弁24Lが有するものの符号にはLを付す。
そして、切替弁24Hは、供給路9C1、9C2に設けられ、それぞれ、摩擦要素2と制御弁8とが連通する第1連通状態と、摩擦要素2とドレイン側とが連通する第2連通状態とを切り替える(図1、図5および図6等参照。)。
つまり、供給路9C1に設けられた切替弁24Hは、摩擦要素C1と制御弁8C1とが連通する第1連通状態と、摩擦要素C1とドレイン側とが連通する第2連通状態とを切り替え、供給路9C2に設けられた切替弁24Hは、摩擦要素C2と制御弁8C2とが連通する第1連通状態と、摩擦要素C2とドレイン側とが連通する第2連通状態とを切り替える。
また、切替弁24Lは、供給路9B1、9B2に設けられ、摩擦要素2と制御弁8とが連通する第1連通状態と、摩擦要素2と油圧供給源13とが連通する第3連通状態とを切り替える(図1、図7および図8等参照。)。
つまり、供給路9B1に設けられた切替弁24Lは、摩擦要素B1と制御弁8B1とが連通する第1連通状態と、摩擦要素B1と油圧供給源13とが連通する第3連通状態とを切り替え、供給路9B2に設けられた切替弁24Lは、摩擦要素B2と制御弁8B2とが連通する第1連通状態と、摩擦要素B2と油圧供給源13とが連通する第3連通状態とを切り替える。
なお、第3連通状態では、油圧発生源13は、マニュアルバルブ17を介して摩擦要素B1、B2と連通する。
次に、油圧出力手段25は、ECU3により通電制御され、ライン圧またはドレイン圧の一方を、通電状態に応じて選択するとともに切替弁24H、24Lに出力するものであり、切替弁24H、24Lのアクチュエータとして機能する(図1および図9等参照。)。
以下、油圧出力手段25が出力する油圧を作動圧と呼ぶことがある。また、油圧出力手段25を作動弁25と呼ぶ。
なお、作動弁25は、1つのみ設けられており、1つの作動弁25から全ての切替弁24H、24Lに作動圧が供給される。
以下、切替弁24H、24Lおよび作動弁25について、さらに詳述する。
切替弁24Hは、図5および図6に示すように、弁体としてのスプール26Hと、スプール26Hを収容するハウジングとしてのスリーブ27Hとを有し、スプール26Hはスプリング28Hにより軸方向に付勢されている。
スプール26Hは、スリーブ27Hの内周に摺接する2つのランド26AH、26BHを有し、2つのランド26AH、26BHは同径であり、軸方向一端側に向かい、ランド26AH、26BHの順に並んでいる。これにより、スリーブ27Hの内周は、ランド26AHの軸方向他端側の油圧室29AH、ランド26AH、26BHにより挟まれる油圧室29BH、および、ランド26BHの軸方向一端側の油圧室29CHの3室に区画され、油圧室29AH〜29CHは、スプール26Hが軸方向に移動することで、拡大縮小したり、軸方向に位置を変えたりする。
また、スリーブ27Hには、各種のポート30AH〜30EHが設けられている。
まず、ポート30AHは、作動圧をスリーブ27H内に導入するものであり、スプール26Hの可動範囲において、常に、油圧室29AHに開放されるように設けられている。ポート30BHは、クラッチ圧をスリーブ27H内に導入するものであり、スプール26Hの可動範囲において、常に、油圧室29CHに開放されるように設けられている。
ポート30CHは、ドレイン圧をスリーブ27H内に導入するものであり、ランド26BHにより油圧室29BHとの間を開閉されるように設けられる。より具体的には、スプール26Hが軸方向一端側に移動すると、ランド26BHによりポート30CHが油圧室29BHに開放され、スプール26Hが軸方向他端側に移動すると、ランド26BHによりポート30CHが油圧室29BHに対し閉鎖される。
ポート30DHは、制御弁8から出力された油圧の入力を受けるものであり、ランド26AHにより油圧室29BHとの間を開閉されるように設けられる。より具体的には、スプール26Hが軸方向他端側に移動すると、ランド26AHによりポート30DHが油圧室29BHに開放され、スプール26Hが軸方向一端側に移動すると、ランド26AHによりポート30DHが油圧室29BHに対し閉鎖される。
ポート30EHは、ポート30CHまたはポート30DHからスリーブ27H内に入力された油圧を摩擦要素2に出力するものであり、スプール26Hの可動範囲において、常に、油圧室29BHに開放されるように設けられている。
さらに、スプリング28Hは、例えば、油圧室29CHに軸方向一端が固定されるようにセットされてスプール26Hを軸方向他端側に付勢する。
以上により、ランド26AHの軸方向他端側の端面は、作動圧を受圧する第1受圧部31AHとして機能し、ランド26BHの軸方向一端側の端面は、クラッチ圧を受圧する第2受圧部31BHとして機能する。また、第1受圧部31AHにおける作動圧の受圧方向と、第2受圧部31BHにおけるクラッチ圧の受圧方向とは互いに対向し、スプリング28Hは、第1受圧部31AHにおける作動圧の受圧方向と反対方向にスプール26Hを付勢する。
そして、第1受圧部31AHにおける作動圧の作用力が第2受圧部31Bにおけるクラッチ圧の作用力よりも大きいときに、第2連通状態になる。
切替弁24Lは、図7および図8に示すように、弁体としてのスプール26Lと、スプール26Lを収容するハウジングとしてのスリーブ27Lとを有し、スプール26Lはスプリング28Lにより軸方向に付勢されている。
スプール26Lは、スリーブ27Lの内周に摺接する3つのランド26AL、26BL、26CLを有し、2つのランド26BL、26CLは同径であり、ランド26ALはランド26BL、26CLよりも小径である。そして、軸方向一端側に向かい、ランド26AL、26BL、26CLの順に並んでいる。これにより、スリーブ27Lの内周は、ランド26ALの軸方向他端側の油圧室29AL、ランド26AL、26BLにより挟まれる油圧室29BL、ランド26BL、26CLにより挟まれる油圧室29CL、および、ランド26CLの軸方向一端側の油圧室29DLの4室に区画され、油圧室29AL〜29DLは、スプール26Lが軸方向に移動することで、拡大縮小したり、軸方向に位置を変えたりする。
スリーブ27Lには、各種のポート30AL〜30FLが設けられている。
まず、ポート30ALは、作動圧をスリーブ27L内に導入するものであり、スプール26Lの可動範囲において、常に、油圧室29ALに開放されるように設けられている。ポート30BLは、クラッチ圧をスリーブ27内に導入するものであり、スプール26Lの可動範囲において、常に、油圧室29BLに開放されるように設けられている。ポート30CLは、ライン圧をスリーブ27L内に導入するものであり、スプール26Lの可動範囲において、常に、油圧室29DLに開放されるように設けられている。
ポート30DLは、制御弁8から出力された油圧の入力を受けるものであり、ランド26BLにより油圧室29CLとの間を開閉されるように設けられる。より具体的には、スプール26Lが軸方向他端側に移動すると、ランド26BLによりポート30DLが油圧室29CLに開放され、スプール26Lが軸方向一端側に移動すると、ランド26BLによりポート30DLが油圧室29CLに対し閉鎖される。
ポート30ELは、ポート30DLからスリーブ27L内に入力された油圧を摩擦要素2に出力するものであり、スプール26Lの可動範囲において、常に、油圧室29CLに開放されるように設けられている。
ポート30FLは、ライン圧をスリーブ27L内に導入するものであり、ランド26CLにより油圧室29CLとの間を開閉されるように設けられる。より具体的には、スプール26Lが軸方向一端側に移動すると、ランド26CLによりポート30FLが油圧室29CLに開放され、スプール26Lが軸方向他端側に移動すると、ランド26CLによりポート30FLが油圧室29CLに対し閉鎖される。
さらに、スプリング28Lは、例えば、油圧室29ALに軸方向他端が固定されるようにセットされてスプール26Lを軸方向一端側に付勢する。
以上により、ランド26ALの軸方向他端側の端面は、作動圧を受圧する第1受圧部31ALとして機能する。また、ランド26BLの軸方向他端側の端面の一部は、クラッチ圧を受圧する第2受圧部31BLとして機能する。より具体的には、ランド26BLの軸方向他端側の端面の内、ランド26ALと軸方向に対向しない外周側の範囲が第2受圧部31BLとして機能する。さらに、ランド26CLの軸方向一端側の端面は、ライン圧を受圧する第3受圧部31CLとして機能する。
また、第1受圧部31ALにおける作動圧の受圧方向、および、第2受圧部31BLにおけるクラッチ圧の受圧方向と、第3受圧部31CLにおけるライン圧の受圧方向は互いに対向している。また、第1受圧部31ALの受圧面積は、第3受圧部31CLの受圧面積よりも小さい。さらに、スプリング28Lは、第3受圧部31CLにおけるライン圧の受圧方向に対向する方向にスプール26Lを付勢する。
そして、第1受圧部31ALにおける作動圧の作用力と第2受圧部31BLにおけるクラッチ圧の作用力との和が第3受圧部31CLにおけるライン圧の作用力と同等以上のときに、第3連通状態になる。
作動弁25は、ECU3により通電制御されるソレノイド33と、ソレノイド33の通電状態に応じてライン圧またはドレイン圧の一方を選択して出力する弁部34とを有する。
そして、作動弁25は、ソレノイド33への通電により、切替弁24Hの油圧室29AHおよび切替弁24Lの油圧室29ALをドレイン側に開放するとともに油圧供給源13に対して閉鎖することで、切替弁24H、24Lに作動圧としてドレイン圧を出力する。また、作動弁25は、ソレノイド33への通電停止により油圧室29AH、29ALをドレイン側に対して閉鎖するとともに油圧供給源13に開放することで、切替弁24H、24Lに作動圧としてライン圧を出力する。
以下、作動弁25のソレノイド33、弁部34を、それぞれ第2ソレノイド33、第2弁部34と呼ぶ。
より詳しく説明すると、第2ソレノイド33は、コイル36の内周側に配置されて磁束を通す固定コア37および可動コア38、ならびに、磁気吸引された可動コア38により突き動かされるロッド39、可動コア38による移動方向とは逆の方向にロッド39および可動コア38を付勢するバネ40を有する(以下、作動弁25の軸方向に関し、磁気的な吸引力により可動コア38が移動する側を軸方向一端側、バネ40により可動コア38が移動する側を軸方向他端側とする。)。
ここで、固定コア37は、第2弁部34のハウジング41と一体の磁性体製の金属部品42として設けられ、金属部品42には、軸方向に貫通する内周穴43が設けられている。そして、ロッド39は、内周穴43に摺動自在に収容され、可動コア38は、自身に固定された突当部材44をロッド39の他端に突き当てることでロッド39を軸方向一端側に突き動かす。また、バネ40は、例えば、コイルスプリングであり、内周穴43の壁に設けた軸方向一端側のバネ座40a、および、ロッド39に設けた軸方向他端側のバネ座40bとの間にセットされている。
また、第2弁部34は、金属部品42の一部であるハウジング41と、ハウジング41に設けられた流路内に収容される球状の弁体34aとを有する。
ここで、ハウジング41には、マニュアルバルブ17を介して油圧供給源13に通じる入力ポート45、油圧室29AH、29ALに通じる出力ポート46、および、ドレイン側に通じる排出ポート47が、軸方向他端側に向って並んでいる。そして3つのポート45〜47は内周穴43に連通してハウジング41内の流路を構成する。
また、弁体34aは、内周穴43に設けた弁座48に離着することで、油圧室29AH、29ALからドレイン側に油圧を抜き出す(つまり、切替弁24H、24Lにドレイン圧を出力する)状態と、油圧室29AH、29ALに油圧供給源13から油圧を供給する(つまり、切替弁24H、24Lにライン圧を出力する)状態とを切り替える。
すなわち、弁座48は、出力ポート46と排出ポート47との間に設けられ、入力ポート45と出力ポート46との間は、常時、開放されている。そして、弁体34aが弁座48から離座すると、出力ポート46と排出ポート47との間が開放され、油圧室29AH、29ALから油圧が抜き出される。また、弁体34aが弁座48に着座すると、入力ポート45と出力ポート46との間の開放を維持したまま、出力ポート46と排出ポート47との間が閉鎖され、油圧室29AH、29ALに油圧が供給される。
以上により、作動弁25は、第2ソレノイド33への通電により、作動圧としてドレイン圧を出力するとともに、ソレノイド33への通電停止により、作動圧としてライン圧を出力する。つまり、作動弁25は、第2ソレノイド33への通電がないときにライン圧を出力するものであり、N/H型である。
そして、ECU3は、作動弁25を通電制御することで、切替弁24Hにおいて、第1、第2受圧部31AH、31BHにおける受圧状態を変化させ、第1連通状態と第2連通状態との間の切替を実行する。同時に、ECU3は、作動弁25を通電制御することで、切替弁24Lにおいて、第1、第2受圧部31AL、31BLにおける受圧状態を変化させ、第1連通状態と第3連通状態との間の切替を実行する。
また、ECU3は、作動弁25に対し、摩擦要素2が過渡状態のときに通電状態となり、摩擦要素2が定常状態のときに非通電となるように制御する。
また、ECU3は、切替弁24Hにおいて第1連通状態から第2連通状態に移行させるとき、および、切替弁24Lにおいて第1連通状態から第3連通状態に移行させるときには、作動圧をライン圧に切り替えた後に、制御弁8の通電を停止する。
さらに、ECU3は、切替弁24Hにおいて第2連通状態から第1連通状態に移行させるとき、および、切替弁24Lにおいて第3連通状態から第1連通状態に移行させるときには、制御弁8の通電を開始した後に、作動圧をドレイン圧に切り替える。
なお、作動弁25と切替弁24H、24Lとを接続する作動圧供給路50には、絞り51が設けられている。さらに、作動圧供給路50は、絞り51をバイパスするバイパス路52を有し、バイパス路52に逆止弁53が設けられている。そして、逆止弁53は、作動弁25の通電オフ時には閉弁を維持するように、かつ、作動弁25の通電オンにより開弁してバイパス路52における作動油の流れを許容するように設けられている。
つまり、逆止弁53は、バイパス路52における作動油の流れに関し、切替弁24H、24Lから作動弁25に向う流れを許容し、かつ、作動弁25から切替弁24H、24Lに向う流れを禁止するように設けられている。このため、作動弁25の通電オンによりドレイン圧を出力するときに、逆止弁53の開弁によりバイパス路52を経由させることで、作動油を速やかに油圧室29AH、29ALから抜き出すことができる。また、作動弁25の通電オフにより切替弁24H、24Lにライン圧を出力するときに、絞り51を経由させることで、作動油を緩やかに油圧室29AH、29ALに供給することができる。
以下、切替弁24H、24Lおよび作動弁25の動作に関し、図10および図11を用いて、定常状態から過渡状態に移行するための前処理、および、過渡状態から定常状態に移行するための後処理における動作を中心に説明する。
ここで、前処理は、例えば、定常状態から過渡状態に移行するときに、ごく僅かな期間に行われて終了するものであり、後処理は、例えば、過渡状態から定常状態に移行するときに、ごく僅かな期間に行われて終了するものである。また、図10は、3速の定常状態から過渡状態を経て4速の定常状態に移行するときの状態推移を示す時系列表であり、図11は、4速の定常状態から過渡状態を経て3速の定常状態に移行するときの状態推移を示す時系列表である。
なお、図10および図11において、Loは、ドレイン圧、または、ドレイン圧相当の低圧を意味し、Hiは、ライン圧、または、ライン圧相当の高圧を意味する。また、YESは、第1〜第3連通状態のそれぞれに関して成立していることを意味し、NOは、第1〜第3連通状態のそれぞれに関して成立していないことを意味する。
まず、図10を用いて、3速の定常状態から4速の定常状態に移行するときの状態推移を説明する。
3速の定常状態では、作動弁25は非通電状態であり、作動圧はライン圧である。また、制御弁8B1、8C1は非通電状態であって制御弁8B1の油圧はドレイン圧であり、制御弁8C1の油圧はライン圧である。さらに、切替弁24Lは第1連通状態となっており、摩擦要素B1と制御弁8B1とが連通して摩擦要素B1のクラッチ圧がドレイン圧になっている。また、切替弁24Hは第1連通状態となっており、摩擦要素C1と制御弁8C1とが連通して摩擦要素C1のクラッチ圧がライン圧になっている。
この状態で、4速への変速要求が発生して前処理に移行すると、ECU3は、作動弁25の通電を開始して作動圧をドレイン圧にする。その後、過渡状態に移行し、ECU3は、制御弁8B1、8C1に対する通電制御を開始する。これにより、摩擦要素B1のクラッチ圧および制御弁8B1の油圧が増加していき、摩擦要素C1のクラッチ圧および制御弁8C1の油圧が低減していく。やがて、摩擦要素B1のクラッチ圧がライン圧相当まで引き上げられて摩擦要素B1が係合状態となり、摩擦要素C1のクラッチ圧がドレイン圧相当まで引き下げられて摩擦要素C1が開放状態となる。
その後、後処理に移行すると、ECU3は、作動弁25の通電を停止して作動圧をライン圧にする。これにより、切替弁24Lにおいて第1連通状態から第3連通状態に移行し、摩擦要素B1は油圧発生源13から、直接、ライン圧の供給を受けるようになる。また、切替弁24Hにおいて第1連通状態から第2連通状態に移行し、摩擦要素C1はドレイン側と、直接、連通してドレイン圧を維持するようになる。そして、ECU3は、制御弁8B1、8C1への通電を停止する。その後、4速の定常状態では、ECU3は、作動弁25、制御弁8B1、8C1および切替弁24H、24Lで後処理後の状態を維持する。
次に、図11を用いて、4速の定常状態から3速の定常状態に移行するときの状態推移を説明する。
4速の定常状態では、作動弁25は非通電状態であり、作動圧はライン圧である。また、制御弁8B1、8C1は非通電状態であって制御弁8B1の油圧はドレイン圧であり、制御弁8C1の油圧はライン圧である。さらに、切替弁24Lは第3連通状態となっており、摩擦要素B1は、制御弁8B1との間が遮断され、油圧発生源13から、直接、ライン圧の供給を受けている。また、切替弁24Hは第2連通状態となっており、摩擦要素C1は、制御弁8C1との間が遮断され、ドレイン側と、直接、連通してドレイン圧を維持している。
この状態で、3速への変速要求が発生して前処理に移行すると、ECU3は、まず、制御弁8B1、8C1に対する通電制御を開始し、一旦、制御弁8B1の油圧をライン圧相当まで引き上げるとともに、制御弁8C1の油圧をドレイン圧相当まで引き下げる。その後、ECU3は、作動弁25の通電を開始して作動圧をドレイン圧にする。これにより、切替弁24Lにおいて第3連通状態から第1連通状態に移行し、摩擦要素B1は制御弁8B1と連通する。また、切替弁24Hにおいて第2連通状態から第1連通状態に移行し、摩擦要素C1は制御弁8C1と連通する。
その後、過渡状態に移行し、ECU3は、制御弁8B1、8C1に対する通電制御を再開する。これにより、摩擦要素B1のクラッチ圧および制御弁8B1の油圧が低減していき、摩擦要素C1のクラッチ圧および制御弁8C1の油圧が増加していく。やがて、摩擦要素B1のクラッチ圧がドレイン圧相当まで引き下げられて摩擦要素B1が開放状態となり、摩擦要素C1のクラッチ圧がライン圧相当まで引き上げられて摩擦要素C1が係合状態となる。
引き続き、後処理に移行すると、ECU3は、作動弁25の通電を停止して作動圧をライン圧にする。その後、3速の定常状態では、ECU3は、作動弁25、制御弁8B1、8C1および切替弁24H、24Lで後処理後の状態を維持する。
次に、電源失陥が発生したときの油圧制御装置1の動作を、絞り51を設けない場合の問題とともに説明する。
油圧制御装置1によれば、作動圧供給路50に絞り51を設けたことにより、例えば、Dレンジにおける変速中に電源失陥が発生しても、いわゆる「2重係合」や「ニュートラル」を防止することができる。
例えば、3速、4速間の過渡状態においてクラッチ圧を制御しているとき、つまり、摩擦要素C1、B1のそれぞれに接続する切替弁24H、24Lで第1連通状態が維持されているときに、電源失陥が発生した場合を想定する。この場合、絞り51を設けていないと、作動弁25の通電オフにより作動圧がドレイン圧からライン圧に変動して第1受圧部31AH、31ALの受圧力が急激に上昇し、切替弁24H、24Lにおける連通状態が不確定になる。
すなわち、クラッチ圧の制御中に電源失陥が発生すると、切替弁24H、24Lでは、電源失陥発生時のスプール26H、26Lに作用する力のバランス次第で、つまり、電源失陥発生時のクラッチ圧の大きさ次第で、第1連通状態を維持するか、第2、第3連通状態に移行するかが決まってしまう。
例えば、切替弁24Hでは、作動圧が第1受圧部31AHにおいてスプール26Hを軸方向一端側に付勢し、クラッチ圧が第2受圧部31BHにおいてスプール26Hを軸方向他端側に付勢し、さらにスプリング28Hがスプール26Hを軸方向他端側に付勢している(図5参照。)。このため、電源失陥により第1受圧部31AHの受圧力が急激に上昇しても、クラッチ圧が充分に大きくなっていると、スプール26Hは軸方向一端側に移動せず、第1連通状態が維持される。しかし、クラッチ圧が小さいと、スプール26Hは軸方向一端側に移動してしまい、第2連通状態に移行してしまう。
この結果、第1連通状態を維持した場合、クラッチ圧は、制御弁8C1のノーマル圧であるライン圧に確定され、第2連通状態に移行した場合、ドレイン圧に確定されるので、摩擦要素C1では係合または開放の何れに確定するか定まらなくなってしまう。
同様に、切替弁24Lも、第1連通状態を維持するか、第3連通状態に移行するかが決まらず、摩擦要素B1でも、係合または開放の何れに確定するか定まらなくなってしまう。
したがって、3速、4速間の変速中に電源失陥が発生すると、摩擦要素B1、C1が両方とも係合の状態になる2重係合の状態、または、摩擦要素B1、C1が両方とも開放の状態になるニュートラルの状態が発生する可能性がある。
そこで、作動圧供給路50に絞り51を設けることで、電源失陥が発生して作動圧が上昇しても、作動圧の上昇は、絞り51の存在により切替弁24H、24Lに緩和されて伝わる。つまり、高圧の作動油は、絞り51によって作動弁25から油圧室29AH、29ALに流入するのを規制され、第1受圧部31AH、31ALにおける受圧力は、緩やかに上昇する。このため、電源失陥が発生しても、切替弁24H、24Lにおいて第1連通状態を維持することができる。
これにより、摩擦要素B1、C1において、クラッチ圧をそれぞれのノーマル圧であるドレイン圧、ライン圧に確定することができ、結果的に、摩擦要素B1、C1をそれぞれ開放、係合に確定することができる。
以上により、3速、4速間の変速中に電源失陥が発生した場合、3速に固定するで、2重係合やニュートラルの状態が発生するのを防止することができる。
〔実施例の効果〕
実施例の油圧制御装置1によれば、N/H型の制御弁8に接続する供給路9に切替弁24Hが設けられ、作動弁25から作動圧の入力を受けている。ここで、切替弁24Hは、摩擦要素2と制御弁8とが連通する第1連通状態と、摩擦要素2とドレイン側とが連通する第2連通状態とを切り替える。また、作動弁25は、通電制御され、ライン圧またはドレイン圧の一方を、通電状態に応じて選択するとともに、作動圧として切替弁24Hに出力する。さらに、切替弁24Hは、作動圧を受圧する第1受圧部31AH、および、クラッチ圧を受圧する第2受圧部31BHを有する。そして、ECU3は、作動弁25を通電制御することで、第1受圧部31AH、および、第2受圧部31BHにおける受圧状態を変化させ、第1連通状態と第2連通状態との間の切替を実行する。
これにより、N/H型の制御弁8に関し、摩擦要素2が定常状態にあるときの消費電力を低減することができる。
すなわち、N/H型の制御弁8によれば、作動弁25からの出力を操作して切替弁24Hにおいて第2連通状態とすることにより、摩擦要素2にドレイン圧を出力することができる。このため、制御弁8に通電しなくても、クラッチ圧を低圧に維持することができる。
また、第1連通状態とすることにより、制御弁8に通電しなくても、制御弁8から摩擦要素2にライン圧を出力することができる。このため、制御弁8に通電しなくても、クラッチ圧を高圧に維持することができる。
以上により、摩擦要素2が定常状態にあるときにN/H型の制御弁8で発生する消費電力を低減することができる。
また、切替弁24Hでは、第1受圧部31AHにおける作動圧の作用力が第2受圧部31BHにおけるクラッチ圧の作用力よりも大きいときに、第2連通状態になる。
これにより、作動圧が高圧でクラッチ圧が低圧のときに、摩擦要素2とドレイン側とが連通し、摩擦要素2にドレイン圧を出力することができる。このため、作動圧をライン圧にすることで、制御弁8に通電しなくても、クラッチ圧を低圧に維持することができる。
また、切替弁24Hでは、第1受圧部31AHにおける作動圧の受圧方向と、第2受圧部31BHにおけるクラッチ圧の受圧方向とは互いに対向している。
これにより、制御弁8が非通電であり、かつ、第1連通状態にあるときに、作動圧が上昇しても、スプール26Hの移動を抑制して第1連通状態を維持することができる。
つまり、制御弁8が非通電であり、かつ、第1連通状態にあるとき、クラッチ圧はライン圧になり、第2受圧部31BHはライン圧を受圧する。このため、作動圧が上昇して第1受圧部31AHの受圧力が上がっても、第2受圧部31BHにおける受圧力がライン圧となっていることから、スプール26Hの移動を抑制して第1連通状態を維持することができる。
さらに、切替弁24Hは、第1受圧部31AHにおける作動圧の受圧方向に対向する方向にスプール26Hを付勢するスプリング28Hを有する。
これにより、切替弁24Hにおいて、作動圧やクラッチ圧の変化に伴うスプール26Hの変位に対し、スプール26Hを適切に付勢することができる。
また、実施例の油圧制御装置1によれば、N/L型の制御弁8に接続する供給路9に切替弁24Lが設けられ、作動弁25から作動圧の入力を受けている。ここで、切替弁24Lは、摩擦要素2と制御弁8とが連通する第1連通状態と、摩擦要素2と油圧発生源13とが連通する第3連通状態とを切り替えるものである。また、切替弁24Lは、第1、第2受圧部31AL、31BL、および、ライン圧を受圧する第3受圧部31CLを有する。そして、ECU3は、作動弁25を通電制御することで、第1受圧部31AL、および、第2受圧部31BLにおける受圧状態を変化させ、第1連通状態と第3連通状態との間の切替を実行する。
これにより、N/L型の制御弁8に関し、摩擦要素2が定常状態にあるときの消費電力を低減することができる。
すなわち、N/L型の制御弁8によれば、作動弁25からの出力を操作して切替弁24Lにおいて第3連通状態とすることにより、摩擦要素2にライン圧を出力することができる。このため、制御弁8に通電しなくても、クラッチ圧を高圧に維持することができる。
また、第1連通状態とすることにより、制御弁8に通電しなくても、制御弁8から摩擦要素2にドレイン圧を出力することができる。このため、制御弁8に通電しなくても、クラッチ圧を低圧に維持することができる。
以上により、摩擦要素2が定常状態にあるときにN/L型の制御弁8で発生する消費電力を低減することができる。
また、切替弁24Lでは、第1受圧部31ALにおける作動圧の作用力と第2受圧部31BLにおけるクラッチ圧の作用力との和が第3受圧部におけるライン圧の作用力と同等以上のときに、第3連通状態になる。
これにより、作動圧が高圧かつクラッチ圧が高圧のときに、摩擦要素2と油圧発生源13とが連通し、摩擦要素2にライン圧を出力することができる。このため、作動圧をライン圧にすることで、制御弁8に通電しなくても、クラッチ圧を高圧に維持することができる。
また、切替弁24Lでは、第1受圧部31ALにおける作動圧の受圧方向、および、第2受圧部31BLにおけるクラッチ圧の受圧方向と、第3受圧部におけるライン圧の受圧方向は互いに対向している。また、第1受圧部31ALの受圧面積は、第3受圧部の受圧面積よりも小さい。
これにより、制御弁8が非通電であり、かつ、第1連通状態にあるときに、作動圧が上昇しても、スプール26Lの移動を抑制して第1連通状態を維持することができる。
つまり、制御弁8が非通電であり、かつ、第1連通状態にあるとき、クラッチ圧はドレイン圧になり、第2受圧部31BLはドレイン圧を受圧する。このため、作動圧が上昇して第1受圧部31ALの受圧力が上がっても、第1受圧部31ALの受圧面積が第3受圧部の受圧面積よりも小さく、かつ、第2受圧部31BLにおける受圧力がドレイン圧であることから、スプール26Lの移動を抑制して第1連通状態を維持することができる。
さらに、切替弁24Lは、第3受圧部におけるライン圧の受圧方向に対向する方向にスプール26Lを付勢するスプリング28Lを有する。
これにより、切替弁24Lにおいて、作動圧やクラッチ圧の変化に伴うスプール26Lの変位に対し、スプール26Lを適切に付勢することができる。
また、作動弁25は、摩擦要素2が過渡状態のときに通電され、定常状態のときに通電されない。
これにより、作動弁25の消費電力を低減することができる。すなわち、定常状態および過渡状態に関し、内燃機関の運転中に占める時間の割合は、定常状態の方が過渡状態よりも圧倒的に大きい。よって、作動弁25を過渡状態のときに通電、定常状態のときに非通電とすることで、作動弁25の消費電力を低減することができる。
また、作動圧供給路50には、絞り51が設けられている。
これにより、電源失陥が発生して作動弁25の通電オフにより作動圧が上昇しても、作動圧の上昇は、絞り50の存在により切替弁24H、24Lに緩和されて伝わる。このため、電源失陥に伴う第1受圧部31AH、31ALの受圧力の上昇が抑制され、切替弁24H、24Lにおいて第1連通状態が維持されるので、電源失陥が発生したときに、クラッチ圧をそれぞれのノーマル圧に確定することができる。
この結果、電源失陥発生時に、クラッチ圧制御中の摩擦要素2のクラッチ圧を制御弁8のノーマル圧に確定することができるので、2重係合やニュートラルの状態が発生するのを防止することができる。
また、作動圧供給路50は、絞り51をバイパスするバイパス路52を有し、バイパス路52に逆止弁53が設けられている。そして、逆止弁53は、作動弁25を通電オンした時に開弁してバイパス路52における作動油の流れを許容し、作動弁25の通電をオフした時には閉弁を維持する。
作動圧供給路50に絞り51を設けると、通常の変速要求に応じて定常状態から過渡状態に移行させるときに、切替弁24H、24Lにおける応答性が低下する可能性がある。そこで、絞り51をバイパスするバイパス路52を設けるとともに、バイパス路52に逆止弁53を設ける。
これにより、定常状態から過渡状態に移行させるときに、逆止弁53を開弁させて切替弁24H、24Lと作動弁25との間の作動油の流れを遅滞なく実現することができる。このため、通常運転における定常状態から過渡状態への移行を遅らせることなく、電源失陥に伴う2重係合やニュートラルを防止することができる。
また、切替弁24H、24Lの弁体は、それぞれスプール26H、26Lであり、スプール26Hに第1受圧部31AHおよび第2受圧部31BHが設けられ、スプール26Lに第1受圧部31AH、第2受圧部31BHおよび第3受圧部31CHが設けられている。
これにより、切替弁24H、24Lの弁体としてポペット弁を採用する場合に比べて、加工コストを低減することができる。
さらに、供給路9B1、9B2のそれぞれに切替弁24Lが設けられ、供給路9C1、9C2のそれぞれに切替弁24Hが設けられており、切替弁24H、24Lの全てに1つの作動弁25から作動圧が供給される。
これにより、作動弁25の使用個数を低減してコストダウンすることができる。
〔変形例〕
本願発明の態様は実施例に限定されず、種々の変形例を考えることができる。
例えば、実施例の油圧制御装置1によれば、3速から4速、および、4速から3速の変速状態(過渡状態)を取り上げて説明したが、2速から3速、および、3速から2速の変速状態等の他の変速状態に関しても、同様に制御することができる。
また、実施例の油圧制御装置1によれば、1つの作動弁25から全ての切替弁24H、24Lに作動圧が供給されていたが、切替弁24H、24Lのそれぞれ対応させて作動弁25を設け、個別に作動圧を供給してもよい。
また、実施例の油圧制御装置1によれば、切替弁24H、24Lは両方ともスプール弁であったが、切替弁24H、をポペット弁として設けてもよい。
また、実施例の油圧制御装置1によれば、作動弁25は、摩擦要素2が過渡状態のときに通電されてドレイン圧を出力するものであったが、作動弁25を、N/L型に設けて通電によりライン圧を出力するものとしてもよい。
さらに、実施例の油圧制御装置1は、4速の自動変速機に適用されていたが、6速の自動変速機に適用してもよい。
1 油圧制御装置 2、B1、B2、C1〜C3 摩擦要素 8、8C1〜8C3 制御弁(油圧調節手段) 9、9C1〜9C3 供給路 13 油圧発生源 24H 切替弁(流路切替手段) 25 作動弁(油圧出力手段) 31AH 第1受圧部 31BH 第2受圧部

Claims (17)

  1. 車両に搭載される自動変速機の複数の摩擦要素(2、B1、B2、C1〜C3)のそれぞれに供給する油圧を制御するものであり、
    所定の油圧発生源(13)から出力される油圧であるライン圧と、ドレイン側の油圧であるドレイン圧との間で、油圧の大きさを調節して前記摩擦要素(2、B1、B2、C1〜C3)に出力する油圧制御装置(1)において、
    前記摩擦要素(2、C1〜C3)ごとに設けられるものであり、油圧の指令値に基づき通電制御され、前記ライン圧と前記ドレイン圧との間で油圧の大きさを通電量に応じて調節するとともに出力し、非通電時には前記ライン圧を出力する油圧調節手段(8、8C1〜8C3)と、
    前記摩擦要素(2、C1〜C3)ごとに設けられて前記油圧調節手段(8、8C1〜8C3)と前記摩擦要素(2、C1〜C3)とを接続し、前記油圧調節手段(8、8C1〜8C3)から出力された油圧を前記摩擦要素(2、C1〜C3)に供給する供給路(9、9C1〜9C3)と、
    前記供給路(9、9C1〜9C3)の少なくとも1つに設けられ、前記摩擦要素(2、C1、C2)と前記油圧調節手段(8、8C1、8C2)とが連通する第1連通状態と、前記摩擦要素(2、C1、C2)と前記ドレイン側とが連通する第2連通状態とを切り替える流路切替手段(24H)と、
    通電制御され、前記ライン圧または前記ドレイン圧の一方を、通電状態に応じて選択するとともに前記流路切替手段(24H)に出力する油圧出力手段(25)とを備え、
    前記流路切替手段(24H)は、前記油圧出力手段(25)が出力する油圧である作動圧を受圧する第1受圧部(31AH)、および、前記摩擦要素(2、C1、C2)における油圧であるクラッチ圧を受圧する第2受圧部(31BH)を有し、
    前記油圧出力手段(25)を通電制御することで、前記第1受圧部(31AH)、および、前記第2受圧部(31BH)における受圧状態を変化させ、前記第1連通状態と前記第2連通状態との間の切替を実行することを特徴とする油圧制御装置(1)。
  2. 請求項1に記載の油圧制御装置(1)において、
    前記第1受圧部(31AH)と前記第2受圧部(31BH)とは機械的に連動するものであり、
    前記第1受圧部(31AH)における前記作動圧の作用力が前記第2受圧部(31BH)における前記クラッチ圧の作用力よりも大きいときに、前記第2連通状態になることを特徴とする油圧制御装置(1)。
  3. 請求項1または請求項2に記載の油圧制御装置(1)において、
    前記第1受圧部(31AH)と前記第2受圧部(31BH)とは機械的に連動するものであり、
    前記第1受圧部(31AH)における前記作動圧の受圧方向と、前記第2受圧部(31BH)における前記クラッチ圧の受圧方向とは互いに対向していることを特徴とする油圧制御装置(1)。
  4. 請求項1ないし請求項3に記載の油圧制御装置(1)において、
    前記第1受圧部(31AH)と前記第2受圧部(31BH)とは機械的に連動するものであり、
    前記流路切替手段(24H)は、前記第1受圧部(31AH)における前記作動圧の受圧方向に対向する方向に前記第1受圧部(31AH)および前記第2受圧部(31BH)を付勢する付勢手段(28H)を有することを特徴とする油圧制御装置(1)。
  5. 車両に搭載される自動変速機の複数の摩擦要素(2、B1、B2、C1〜C3)のそれぞれに供給する油圧を制御するものであり、
    所定の油圧発生源(13)から出力される油圧であるライン圧と、ドレイン側の油圧であるドレイン圧との間で、油圧の大きさを調節して前記摩擦要素(2、B1、B2、C1〜C3)に出力する油圧制御装置(1)において、
    前記摩擦要素(2、B1、B2)ごとに設けられるものであり、油圧の指令値に基づき通電制御され、前記ライン圧と前記ドレイン圧との間で油圧の大きさを通電量に応じて調節するとともに出力し、非通電時には前記ドレイン圧を出力する油圧調節手段(8、8B1、8B2)と、
    前記摩擦要素(2、B1、B2)ごとに設けられて前記油圧調節手段(8、8B1、8B2)と前記摩擦要素(2、B1、B2)とを接続し、前記油圧調節手段(8、8B1、8B2)から出力された油圧を前記摩擦要素(2、B1、B2)に供給する供給路(9、9B1、9B2)と、
    前記供給路(9、9B1、9B2)の少なくとも1つに設けられ、前記摩擦要素(2、B1、B2)と前記油圧調節手段(8、8B1、8B2)とが連通する第1連通状態と、前記摩擦要素(2、B1、B2)と前記油圧発生源(13)とが連通する第3連通状態とを切り替える流路切替手段(24L)と、
    通電制御され、前記ライン圧または前記ドレイン圧の一方を、通電状態に応じて選択するとともに前記流路切替手段(24L)に出力する油圧出力手段(25)とを備え、
    前記流路切替手段(24L)は、前記油圧出力手段(25)が出力する油圧である作動圧を受圧する第1受圧部(31AL)、前記摩擦要素(2、B1、B2)における油圧であるクラッチ圧を受圧する第2受圧部(31BL)、および、前記ライン圧を受圧する第3受圧部(31CL)を有し、
    前記油圧出力手段(25)を通電制御することで、前記第1受圧部(31AL)および前記第2受圧部(31BL)における受圧状態を変化させ、前記第1連通状態と前記第3連通状態との間の切替を実行することを特徴とする油圧制御装置(1)。
  6. 請求項5に記載の油圧制御装置(1)において、
    前記第1受圧部(31AL)、前記第2受圧部(31BL)および前記第3受圧部(31CL)は機械的に連動するものであり、
    前記第1受圧部(31AL)における前記作動圧の作用力と前記第2受圧部(31BL)における前記クラッチ圧の作用力との和が前記第3受圧部における前記ライン圧の作用力と同等以上のときに、前記第3連通状態になることを特徴とする油圧制御装置(1)。
  7. 請求項5または請求項6に記載の油圧制御装置(1)において、
    前記第1受圧部(31AL)、前記第2受圧部(31BL)および前記第3受圧部(31CL)は機械的に連動するものであり、
    前記第1受圧部(31AL)における前記作動圧の受圧方向、および、前記第2受圧部(31BL)における前記クラッチ圧の受圧方向と、前記第3受圧部(31CL)における前記ライン圧の受圧方向とは互いに対向しており、
    前記第1受圧部(31AL)の受圧面積は、前記第3受圧部(31CL)の受圧面積よりも小さいことを特徴とする油圧制御装置(1)。
  8. 請求項7に記載の油圧制御装置(1)において、
    前記第1受圧部(31AL)、前記第2受圧部(31BL)および前記第3受圧部(31CL)は機械的に連動するものであり、
    前記流路切替手段(24L)は、前記第3受圧部(31CL)における前記ライン圧の受圧方向に対向する方向に前記第1受圧部(31AL)、前記第2受圧部(31BL)および前記第3受圧部(31CL)を付勢する付勢手段(28L)を有することを特徴とする油圧制御装置(1)。
  9. 請求項1ないし請求項8の内のいずれか1つに記載の油圧制御装置(1)において、
    前記油圧出力手段(25)は、前記摩擦要素(2、B1、B2、C1、C2)において係合板(4a、4b)同士が係合から開放、または、開放から係合に移行する過渡状態のときに通電され、前記係合板(4a、4b)同士が係合、または、開放を維持する定常状態のときに通電されないことを特徴とする油圧制御装置(1)。
  10. 請求項9に記載の油圧制御装置(1)において、
    前記流路切替手段(24H、24L)は、前記過渡状態において前記第1連通状態になっており、
    前記流路切替手段(24H、24L)と前記油圧出力手段(25)とを接続する作動圧供給路(50)には、絞り(51)が設けられていることを特徴とする油圧制御装置(1)。
  11. 請求項10に記載の油圧制御装置(1)において、
    前記作動圧供給路(50)は、前記絞り(51)をバイパスするバイパス路(52)を有し、このバイパス路(52)に逆止弁(53)が設けられ、
    この逆止弁(53)は、前記油圧出力手段(25)の通電状態が非通電のときに閉弁を維持し、前記油圧出力手段(25)の通電状態を非通電から通電に切り替えた時に開弁して前記バイパス路(52)における作動油の流れを許容することを特徴とする油圧制御装置(1)。
  12. 請求項1ないし請求項11の内のいずれか1つに記載の油圧制御装置(1)において、
    前記流路切替手段(24H、24L)は、スプール式の弁体(26H、26L)を有し、
    このスプール式の弁体(26H、26L)に、前記第1受圧部(31AH)および前記第2受圧部(31BH)、または、前記第1受圧部(31AL)、前記第2受圧部(31BL)および前記第3受圧部(31CL)が設けられていることを特徴とする油圧制御装置(1)。
  13. 請求項1ないし請求項12の内のいずれか1つに記載の油圧制御装置(1)において、
    2つ以上の前記供給路(9、9B1、9B2、9C1〜9C3)のそれぞれに前記流路切替手段(24H、24L)が設けられ、
    少なくとも2つの前記流路切替手段(24H、24L)に対し、1つの前記油圧出力手段(25)から前記作動圧が供給されることを特徴とする油圧制御装置(1)。
  14. 請求項1ないし請求項13の内のいずれか1つに記載の油圧制御装置(1)において、
    前記油圧出力手段(25)は、コイル(36)への通電により磁気力を発生することで、前記ライン圧または前記ドレイン圧の一方を選択し、前記作動圧として出力することを特徴とする油圧制御装置(1)。
  15. 請求項1ないし請求項14の内のいずれか1つに記載の油圧制御装置(1)において、
    前記油圧調節手段(8、8B1、8B2、8C1〜8C3)は、コイルへの通電量を制御して磁気力を操作することで、前記ライン圧と前記ドレイン圧との間で油圧の大きさを調節して出力することを特徴とする油圧制御装置(1)。
  16. 請求項1ないし請求項15の内のいずれか1つに記載の油圧制御装置(1)において、
    前記第1連通状態から前記第2連通状態または前記第3連通状態に移行させるときには、前記作動圧を前記ライン圧に切り替えた後に、前記油圧調節手段(8、8B1、8B2、8C1、8C2)の通電を停止することを特徴とする油圧制御装置(1)。
  17. 請求項1ないし請求項16の内のいずれか1つに記載の油圧制御装置(1)において、
    前記第2連通状態または前記第3連通状態から前記第1連通状態に移行させるときには、前記油圧調節手段(8、8B1、8B2、8C1、8C2)の通電を開始した後に、前記作動圧を前記ドレイン圧に切り替えることを特徴とする油圧制御装置(1)。
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