JP2008128474A - 自動変速機の油圧制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】シフト操作手段の操作に基づき電気的にレンジ圧の出力・非出力を設定するレンジ切換え部を備えたものにあって、非通電となる故障時に自動変速機を所定変速段にすることが可能な自動変速機の油圧制御装置を提供する。
【解決手段】変速制御部3において、非通電状態に、例えば前進3速段に係合する第1及び第3クラッチC−1,C−3とレンジ切換え部2との間の第1経路50が連通するように構成し、レンジ切換え部2において、第1経路50にレンジ圧の出力・非出力を設定する第1レンジ圧供給部S1,10と、その他の油圧サーボに連通する第2経路60にレンジ圧の出力・非出力を設定する第2レンジ圧供給部RS1,20とを分けて構成し、非通電となる故障時に、第1レンジ圧供給部S1,10がレンジ圧の出力状態となり、かつ第2レンジ圧供給部RS1,20がレンジ圧の非出力状態となるように構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば車両等に搭載される自動変速機の油圧制御装置に係り、詳しくは、シフト操作手段によるシフトレンジの選択操作に応じて、各摩擦係合要素の油圧サーボの油圧供給制御を行う変速制御部に対する、レンジ圧の出力・非出力を設定するレンジ切換え部を備えた自動変速機の油圧制御装置に関する。
一般に、例えば自動車等の車両に搭載される多段式の自動変速機においては、変速歯車機構における伝達経路をクラッチやブレーキの係脱によって決定しており、これらクラッチやブレーキの係脱を電子制御される各ソレノイドバルブを用いて油圧制御する油圧制御装置が備えられている。このような油圧制御装置は、運転席の近傍に配設されたシフトレバーによって、例えばパーキング(P)レンジ、リバース(R)レンジ、ニュートラル(N)レンジ、ドライブ(D)レンジ等のシフトレンジが選択操作されたことに基づき、レンジ圧の出力・非出力が各油路に設定されるように構成されており、特に走行レンジ(Dレンジ、Rレンジ)が選択された際は、このレンジ圧を各クラッチ・ブレーキの油圧サーボに供給することでそれらの係脱を行い、反対に非走行レンジ(Pレンジ、Nレンジ)が選択された際は、各油圧サーボの元圧となるレンジ圧を非供給とすることで自動変速機のニュートラル状態を確実に達成するようになっている。
ところで、上記油圧制御装置にレンジ圧の設定を行うものとしては、シフトレバーに機械的に連動するマニュアルバルブを用いたものが一般的であったが、近年、車両設計自由度の向上等が望まれるようになり、シフトレバーの操作を電気指令に変換し、電気的に(いわゆるシフトバイワイヤによって)レンジ圧の設定を行うものが提案されている(特許文献1、特許文献2参照)。
これら特許文献1及び特許文献2のものは、ソレノイドバルブによって各切換えバルブを切換えることでレンジ圧を設定することが可能に構成されていると共に、機械的なレンジ圧の切換えに比して電気的なレンジ圧の切換えにあっては、その信頼性が懸念されるため、電気的な故障等で1つのソレノイドバルブが駆動不能となって、それに対応する切換えバルブが切換え不能となった場合にあっても、他のソレノイドバルブの駆動によって最低限の走行が可能となるようなフェールセーフ機能(リンプホーム)を備えて構成されている。
特許第2666650号公報 特開2005−24060号公報
しかしながら、実際の車両において生じる故障としては、例えばバッテリーの故障、電気系のショート、過電流によるヒューズの切断、衝撃による断線等によって生じてしまう、全ての電流が自動変速機に供給されなくなるような故障状態が多く、つまり全てのソレノイドバルブが非通電となって駆動不能となるソレノイド・オールオフ・フェール状態が最も懸念される故障であり、上記特許文献1や特許文献2のもののように、故障したソレノイドバルブを他のソレノイドバルブの駆動によって補うような構成のものでは、このようなソレノイド・オールオフ・フェール状態となった場合に、何ら対処することができないという問題がある。
また、多段式の自動変速機の油圧制御装置にあっては、各油圧サーボの油圧供給を制御する部分(変速制御を行う部分)において、正常時には、電子的に選択された変速段を形成するため、各種ソレノイドバルブの駆動によってクラッチやブレーキの油圧サーボに選択的に油圧供給を行っているが、上述のようなソレノイド・オールオフ・フェール状態となった場合は、係合させるクラッチやブレーキの選択ができなくなってしまうという問題がある。このような状態において、例えば各油圧サーボの油圧が非供給となって、つまり自動変速機がニュートラル状態となってしまうと、車両が走行不能となってしまうため、変速段の選択(切換え)ができないまでも、最低限、所定変速段が形成されるように構成されていることが望ましい。
そこで本発明は、シフト操作手段の操作に基づき電気的にレンジ圧の出力・非出力を設定するレンジ切換え部を備えたものにあって、非通電となる故障時に自動変速機を所定変速段にすることが可能な自動変速機の油圧制御装置を提供することを目的とするものである。
請求項1に係る本発明は(例えば図1乃至図11参照)、変速歯車機構の伝達経路を決定する複数の摩擦係合要素(例えばC−1,C−3,B−2,・・・)を選択的に係脱して、各変速段を達成する多段式の自動変速機に用いられ、
シフトレンジを選択操作し得るシフト操作手段からの電気的指令に応じてレンジ圧(PREN)の出力・非出力を設定するレンジ切換え部(2)と、該レンジ切換え部(2)より出力されたレンジ圧(PREN)を前記複数の摩擦係合要素にそれぞれ対応した油圧サーボ(例えば51,52,61,62,・・・)に供給制御する変速制御部(3)と、を備えた自動変速機の油圧制御装置(1)において、
前記変速制御部(3)は、前記各油圧サーボ(例えば51,52,61,62,・・・)と前記レンジ切換え部(2)との間をそれぞれ独立して連通・遮断し得る経路で構成され、かつ前記各変速段のうちの所定変速段(例えば前進3速段)にて係合される摩擦係合要素(C−1,C−3)の油圧サーボ(51,52)と前記レンジ切換え部(2)との間の第1経路(50)と、前記各変速段のうちの所定変速段にて係合される摩擦係合要素の油圧サーボ以外の油圧サーボ(61,62,・・・)と前記レンジ切換え部(2)との間の第2経路(60)とに分離されていると共に、少なくとも該第1経路(50)にあって非通電となる故障時に前記油圧サーボ(51,52)と前記レンジ切換え部(2)との間が連通されるように構成され、
前記レンジ切換え部(2)は、前記第1経路(50)に前記レンジ圧(PREN)の出力・非出力を設定する第1レンジ圧供給部(S1,10)と、前記第2経路(60)に前記レンジ圧(PREN)の出力・非出力を設定する第2レンジ圧供給部(RS1,20又はRS1,RS2,70,20)と、を備え、
前記非通電となる故障時に、前記第1レンジ圧供給部(S1,10)が前記レンジ圧(PREN)の出力状態となり、かつ前記第2レンジ圧供給部(RS1,20又はRS1,RS2,70,20)が前記レンジ圧(PREN)の非出力状態となるように構成した、
ことを特徴とする自動変速機の油圧制御装置(1)にある。
請求項2に係る本発明は(例えば図1乃至図11参照)、前記第1レンジ圧供給部は、
少なくともエンジンを始動する際に通電されて信号圧(PS1)を出力し、非通電の際に信号圧(PS1)が非出力になる第1ソレノイドバルブ(S1)と、
ライン圧(PL)を発生させるライン圧発生源と前記第1経路(50)との間に介在し、第1付勢手段(10s)によって前記第1経路(50)に前記ライン圧(PL)を連通して前記レンジ圧(PREN)の出力状態を設定する出力位置(例えば図中上方位置)に付勢され、前記第1ソレノイドバルブ(S1)の信号圧(PS1)が出力された際に前記ライン圧(PL)を遮断して前記レンジ圧(PREN)の非出力状態を設定する非出力位置(例えば図中下方位置)に切換えられる第1切換えバルブ(10)と、を有し、
前記第2レンジ圧供給部は、
前記シフト操作手段からの電気的指令に基づく走行レンジ(例えばDレンジ、Rレンジ)の際に通電されて信号圧(例えばPRS1)を出力し、非通電の際に信号圧(例えばPRS1)が非出力になる第2ソレノイドバルブ(例えばRS1)と、
前記ライン圧発生源と前記第2経路(60)との間に介在し、第2付勢手段(20s)によって前記ライン圧(PL)を遮断して前記レンジ圧(PREN)の非出力状態を設定する非出力位置(例えば図中上方位置)に付勢され、前記第2ソレノイドバルブ(例えばRS1)の信号圧(例えばPRS1)が出力された際に前記ライン圧(PL)を連通して前記レンジ圧(PREN)の出力状態を設定する出力位置(例えば図中下方位置)に切換えられる第2切換えバルブ(20)と、を有する、
ことを特徴とする請求項1記載の自動変速機の油圧制御装置(1)にある。
請求項3に係る本発明は(例えば図1乃至図11参照)、前記第1切換えバルブ(10)は、前記第2ソレノイドバルブ(RS1)の信号圧(PRS1)が出力された際に前記第1付勢手段(10s)と共に作用するロック圧を入力し、前記第1ソレノイドバルブ(S1)の信号圧(PS1)の出力・非出力に拘らず、前記出力位置(例えば図中上方位置)に切換えられる、
ことを特徴とする請求項2記載の自動変速機の油圧制御装置(1)にある。
請求項4に係る本発明は(例えば図1乃至図5参照)、前記第1切換えバルブ(10)は、前記第2ソレノイドバルブ(RS1)の信号圧(PRS1)を前記ロック圧として直接入力する、
ことを特徴とする請求項3記載の自動変速機の油圧制御装置(1)にある。
請求項5に係る本発明は(例えば図6乃至図11参照)、第3付勢手段(70s)により前記ライン圧(PL)を遮断する遮断位置(例えば図中上方位置)に付勢され、前記第2ソレノイドバルブ(RS1)の信号圧(PRS1)が入力された際に前記ライン圧(PL)を連通して前記ロック圧として出力する出力位置(例えば図中下方位置)に切換えられるロック圧切換えバルブ(70)を備え、
前記第2切換えバルブ(20)は、前記ロック圧を前記第2付勢手段(20s)に対向入力した際に、前記出力位置(例えば図中下方位置)に切換えられる、
ことを特徴とする請求項3記載の自動変速機の油圧制御装置(1)にある。
請求項6に係る本発明は(例えば図6乃至図11参照)、少なくとも前記第2ソレノイドバルブ(RS1)の故障時にあって、前記シフト操作手段からの電気的指令に基づく走行レンジの際に通電されて信号圧(PRS2)を出力し、非通電の際に信号圧(PRS2)が非出力になる第3ソレノイドバルブ(RS2)を備え、
前記ロック圧切換えバルブ(70)は、前記第3ソレノイドバルブ(RS2)の信号圧(PRS2)が入力された際に、前記第2ソレノイドバルブ(RS1)の信号圧(PRS1)に拘らず、前記出力位置(例えば図中下方位置)に切換えられる、
ことを特徴とする請求項5記載の自動変速機の油圧制御装置(1)にある。
請求項7に係る本発明は(例えば図1乃至図11参照)、第4付勢手段(30s)により前記レンジ圧(PREN)を遮断する遮断位置(例えば図中上方位置)に付勢され、前記各変速段のうちの後進変速段にて係合される摩擦係合要素の油圧サーボ(例えばC−3,B−2)に供給される供給圧を入力した際に前記レンジ圧(PREN)を連通して後進レンジ圧(P)として出力する出力位置(例えば図中下方位置)に切換えられる後進レンジ圧切換えバルブ(30)を備えた、
ことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか記載の自動変速機の油圧制御装置(1)にある。
請求項8に係る本発明は(例えば図1乃至図11参照)、前記第2経路(60)に前記レンジ圧(PREN)の出力が設定され、かつ前記第1経路(50)に前記レンジ圧(PREN)の非出力が設定された際に、前記第2経路(60)と前記第1経路(50)とを連通するチェック弁(40)を備えた、
ことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか記載の自動変速機の油圧制御装置(1)にある。
なお、上記カッコ内の符号は、図面と対照するためのものであるが、これは、発明の理解を容易にするための便宜的なものであり、特許請求の範囲の構成に何等影響を及ぼすものではない。
請求項1に係る本発明によると、レンジ切換え部に、所定変速段にて係合される摩擦係合要素の油圧サーボに連通する第1経路にレンジ圧の出力・非出力を設定する第1レンジ圧供給部と、それ以外の油圧サーボに連通する第2経路にレンジ圧の出力・非出力を設定する第2レンジ圧供給部と、を備えて、非通電となる故障時に、第1レンジ圧供給部がレンジ圧の出力状態となり、かつ第2レンジ圧供給部がレンジ圧の非出力状態となるように構成したので、例えば走行中に全てのソレノイドバルブが非通電となるソレノイド・オールオフ・フェール状態となった場合であっても、自動変速機を所定変速段にすることができ、それにより、車両を走行可能な状態に維持することができる。
また、レンジ切換え部において所定変速段のためだけのレンジ圧を出力することができるので、変速制御部においてフェール時に所定変速段を達成するための機能を設けることを不要とすることができ、自動変速機の油圧制御装置全体として簡易な構成にすることができ、信頼性の向上やコストダウンを図ることができる。
更に、正常時にあっても、自動変速機を所定変速段で維持する状態にあっては、全てのソレノイドバルブの消費電力を無くすことも可能となり、車両としての燃費向上も図ることができる。
請求項2に係る本発明によると、具体的に、少なくともエンジンを始動する際に通電されて信号圧を出力し、非通電の際に信号圧が非出力になる第1ソレノイドバルブと、ライン圧を発生させるライン圧発生源と第1経路との間に介在し、第1付勢手段によって第1経路にライン圧を連通してレンジ圧の出力状態を設定する出力位置に付勢され、第1ソレノイドバルブの信号圧が出力された際にライン圧を遮断してレンジ圧の非出力状態を設定する非出力位置に切換えられる第1切換えバルブと、によって第1レンジ供給部を構成することができ、シフト操作手段からの電気的指令に基づく走行レンジの際に通電されて信号圧を出力し、非通電の際に信号圧が非出力になる第2ソレノイドバルブと、ライン圧発生源と第2経路との間に介在し、第2付勢手段によってライン圧を遮断してレンジ圧の非出力状態を設定する非出力位置に付勢され、第2ソレノイドバルブの信号圧が出力された際にライン圧を連通してレンジ圧の出力状態を設定する出力位置に切換えられる第2切換えバルブと、によって第2レンジ供給部を構成することができる。
請求項3に係る本発明によると、第1切換えバルブは、第2ソレノイドバルブの信号圧が出力された際に第1付勢手段と共に作用するロック圧を入力し、第1ソレノイドバルブの信号圧の出力・非出力に拘らず、出力位置に切換えられるので、走行レンジにあって第2ソレノイドバルブの信号圧が出力された状態においては、第1ソレノイドバルブを自由に通電又は非通電にすることができ、つまり第1ソレノイドバルブを走行中の他の油圧制御に共用することができる。これにより、自動変速機においてソレノイドバルブの本数を減少させることができ、コンパクト化やコストダウンを図ることができる。
請求項4に係る本発明によると、具体的に、第1切換えバルブは第2ソレノイドバルブの信号圧をロック圧として直接入力することで、第1ソレノイドバルブの通電状態に拘らす、第1切換えバルブを第2ソレノイドバルブの信号圧によって出力位置に維持することができる。
請求項5に係る本発明によると、第3付勢手段によりライン圧を遮断する遮断位置に付勢され、第2ソレノイドバルブの信号圧が入力された際にライン圧を連通してロック圧として出力する出力位置に切換えられるロック圧切換えバルブを備えているので、第1ソレノイドバルブの通電状態に拘らす、第1切換えバルブを第2ソレノイドバルブの信号圧によって出力位置に維持することができる。また、第2切換えバルブは、ロック圧を第2付勢手段に対向入力した際に、出力位置に切換えられるので、つまり第2ソレノイドバルブから信号圧が出力されることで、第1切換えバルブ及び第2切換えバルブが共にレンジ圧を出力する出力位置に切換えることができる。これにより、例えば第1ソレノイドバルブが走行中に故障した場合にあっても、正常時と同様の変速制御を可能とすることができる。
請求項6に係る本発明によると、少なくとも第2ソレノイドバルブの故障時にあって、シフト操作手段からの電気的指令に基づく走行レンジの際に通電されて信号圧を出力し、非通電の際に信号圧が非出力になる第3ソレノイドバルブを備えており、ロック圧切換えバルブが、第3ソレノイドバルブの信号圧が入力された際に、第2ソレノイドバルブの信号圧に拘らず、出力位置に切換えられるので、例えば第2ソレノイドバルブが走行中に故障した場合にあっても、第3ソレノイドバルブから信号圧が出力されることで、第1切換えバルブ及び第2切換えバルブが共にレンジ圧を出力する出力位置に切換えることができる。即ち、第1及び第2ソレノイドバルブが共に故障した場合にあっても、正常時と同様の変速制御を可能とすることができる。
請求項7に係る本発明によると、第4付勢手段によりレンジ圧を遮断する遮断位置に付勢され、後進変速段にて係合される摩擦係合要素の油圧サーボに供給される供給圧を入力した際にレンジ圧を連通して後進レンジ圧として出力する出力位置に切換えられる後進レンジ圧切換えバルブを備えているので、例えば後進レンジ圧が出力された際にライン圧を減圧制御して、自動変速機の効率向上を図るようなものに適応させる等、つまり後進レンジ圧を車両の後進走行時における他の制御に用いることができる。
請求項8に係る本発明によると、第2経路にレンジ圧の出力が設定され、かつ第1経路にレンジ圧の非出力が設定された際に、第2経路と第1経路とを連通するチェック弁を備えているので、例えば第1切換えバルブがレンジ圧を非出力状態とする非出力位置にバルブスティックした場合等、第1レンジ圧供給部からレンジ圧が出力できない状態となっても、第2レンジ圧供給部から全ての摩擦係合要素の油圧サーボにレンジ圧を供給することができ、つまり第1レンジ圧供給部が故障した場合にあっても、正常時と同様の変速制御を可能とすることができる。
<第1の実施の形態>
以下、本発明に係る第1の実施の形態を図1乃至図5に沿って説明する。第1の実施の形態に係る本自動変速機の油圧制御装置1は、図示を省略した例えば前進6速段及び後進1速段を達成する多段式の自動変速機に用いられるものであり、当該自動変速機には、変速歯車機構と、アクセル開度や車速に応じて制御部(ECU)において判断された変速段に基づき該変速歯車機構の伝達経路を選択的に決定するための例えば第1〜第3クラッチC−1,C−2,C−3及び第1〜第2ブレーキB−1,B−2(摩擦係合要素)と、それら各クラッチやブレーキに対応した油圧サーボ51,52,61,62,・・・とが備えられている。
図1に示すように、本自動変速機の油圧制御装置1は、大まかに、不図示のオイルポンプにより発生した油圧をスロットル開度等に基づき調圧してライン圧PLを発生させるプライマリレギュレータバルブ(不図示)と、不図示の運転席に配設されたシフトレバー(シフト操作手段)の選択操作に基づく電気的指令に応じて該ライン圧を連通・遮断することで、シフトレンジに応じる形でレンジ圧PRENを出力・非出力状態にするレンジ切換え部2と、該レンジ切換え部2からのレンジ圧PRENを上記油圧サーボ51,52,61,62,・・・に判断された変速段に応じて供給制御する変速制御部3とを備えて構成されている。
なお、本自動変速機の油圧制御装置1には、その他に、例えば潤滑油圧やトルクコンバータに供給する油圧を調圧する機能の部分、ロックアップクラッチの係合圧を制御する機能の部分等、図示を省略した機能が備えられているものであるが、本発明の理解を容易にするため、それらの説明を省略する。
上記レンジ切換え部2は、第1レンジ圧供給部として機能する第1ソレノイドバルブS1及び第1切換えバルブ10と、第2レンジ圧供給部として機能する第2ソレノイドバルブRS1及び第2切換えバルブ20とによって構成されている。該第1ソレノイドバルブS1は、上記プライマリレギュレータバルブからのライン圧PLを入力ポートに入力しており、出力ポートが第1切換えバルブ10の作動油室10aに接続されている。また、該第1ソレノイドバルブS1は、例えば3ウェイ型のノーマル・クローズタイプからなり、つまり通電時に出力ポートから信号圧PS1を出力し、非通電時に信号圧PS1が非出力となるように構成されている。
第1切換えバルブ10は、スプール10pと、該スプール10pを一方向(図中上方)に付勢するスプリング(第1付勢手段)10sと、入力された圧が該スプリング10sに抗して(反対方向に)作用する作動油室10aと、入力された圧が該スプリング10sと同方向に作用する作動油室10bと、上記ライン圧PLが入力される入力ポート10cと、後述の第1経路50の油路50Aに連通する出力ポート10dと、を有して構成されている。即ち、該第1切換えバルブ10は、スプール10pがスプリング10sの付勢力に抗して下方位置にされた際に、入力ポート10cと出力ポート10dとが遮断され、かつ出力ポート10dとドレーンポートEXとが連通されて、レンジ圧PRENを非出力状態とする非出力位置(以下、「遮断位置」ともいう)となり、スプール10pが上方位置にされた際に、入力ポート10cと出力ポート10dとが連通されて、レンジ圧PRENを出力状態とする出力位置(以下、「連通位置」ともいう)となる。
上記第2ソレノイドバルブRS1は、上記ライン圧PLを入力ポートに入力しており、出力ポートが上記第1切換えバルブ10の作動油室10bに接続されていると共に、第2切換えバルブ20の作動油室20aに接続されている。また、該第2ソレノイドバルブRS1も、例えば3ウェイ型のノーマル・クローズタイプからなり、つまり通電時に出力ポートから信号圧PRS1を出力し、非通電時に信号圧PRS1が非出力となるように構成されている。
第2切換えバルブ20は、スプール20pと、該スプール20pを一方向(図中上方)に付勢するスプリング(第2付勢手段)20sと、入力された圧が該スプリング20sに抗して(反対方向に)作用する作動油室20aと、上記ライン圧PLが入力される入力ポート20cと、後述の第2経路60に連通する出力ポート20dと、を有して構成されている。即ち、該第2切換えバルブ20は、スプール20pがスプリング20sの付勢力により上方位置にされた際に、入力ポート20cと出力ポート20dとが遮断され、かつ出力ポート20dとドレーンポートEXとが連通されて、レンジ圧PRENを非出力状態とする非出力位置(以下、「遮断位置」ともいう)となり、スプール20pがスプリング20sの付勢力に抗して下方位置にされた際に、入力ポート20cと出力ポート20dとが連通されて、レンジ圧PRENを出力状態とする出力位置(以下、「連通位置」ともいう)となる。
一方、上記変速制御部3は、大まかに、上記第1切換えバルブ10の出力ポート10dに接続された第1経路50に連通する部分と、上記第2切換えバルブ20の出力ポート20dに接続された第2経路60に連通する部分とに分離された形で構成されている。即ち、第1経路50の油路50Bには、例えば本自動変速機における前進3速段において係合される、第1クラッチC−1の油圧サーボ51と第3クラッチC−3の油圧サーボ52とが接続されている。また、それら油圧サーボ51,52に連通する油路は分岐して独立された形となっており、それら独立された油路上に、それぞれノーマル・オープンタイプのリニアソレノイドバルブSLC1,SLC3が介在して配設されて、それぞれのリニアソレノイドバルブSLC1,SLC3による独立したレンジ圧PRENの調圧制御によって、第1クラッチC−1及び第3クラッチC−3の個別の係合・解放制御が可能となるように構成されている。
また、該第1経路50と分離された第2経路60には、上記第1及び第3クラッチC−1,C−3以外のクラッチやブレーキ、即ち図示を省略した第2クラッチC−2、第1ブレーキB−1、第2ブレーキB−2等の各油圧サーボ61,62,・・・が接続されている。なお、それら油圧サーボ61,62,・・・に連通する油路は分岐して独立された形となっており、それら独立された油路上に、それぞれリニアソレノイドバルブ(不図示)が介在して配設されて、それぞれのリニアソレノイドバルブによる独立したレンジ圧PRENの調圧制御によって、第2クラッチC−2、第1ブレーキB−1、第2ブレーキB−2等の個別の係合・解放制御が可能となるように構成されている。
なお、この第2クラッチC−2、第1ブレーキB−1、第2ブレーキB−2等の各リニアソレノイドバルブは、詳しくは後述するようにソレノイド・オールオフ・フェール時にレンジ圧PRENが遮断されるため、ノーマル・オープンタイプであってもノーマル・クローズタイプであっても構わないが、これらクラッチやブレーキの係合時・解放時の時間を考慮すると比較的解放時の方が時間が長くなるため、消費電力の低減の観点からノーマル・クローズタイプである方が好ましい。
また、上記第1経路50には、上記第1切換えバルブ10の出力ポート10dに接続された油路50Aと、第1クラッチC−1の油圧サーボ51及び第3クラッチC−3の油圧サーボ52に接続された油路50Bとの間にあって、かつ該第1経路50と第2経路60との間に介在するチェックボール弁(チェック弁)40が備えられている。該チェックボール弁40は、上記油路50Aに接続されたポート40aと、第2経路60に接続されたポート40bと、油路50Bに接続されたポート40cと、ボール41とを有しており、通常、ボール41が、ポート40aに供給されたレンジ圧PRENによって、ポート40aとポート40cとを連通すると共にポート40cとポート40bとを遮断する側(つまり図中右方側)に移動され、第1経路50と第2経路60とを遮断する状態となる。また、例えば第1切換えバルブ10のバルブスティック時等、ポート40aにレンジ圧PRENが入力されず、かつ第2切換えバルブ20からポート40cにレンジ圧PRENが入力された場合に、第2経路60と第1経路50の油路50Bとを連通し、第1クラッチC−1の油圧サーボ51及び第3クラッチC−3の油圧サーボ52に対するレンジ圧PRENの供給を確保し得るように構成されている。
一方、上記第2経路60には、後進レンジ圧切換えバルブ30が接続されて備えられている。該後進レンジ切換えバルブ30は、スプール30pと、プラグ30pと、該スプール30p及びプラグ30pを一方向(図中上方)に付勢するスプリング(第4付勢手段)30sと、入力された圧が該スプリング30sに抗して(反対方向に)作用する作動油室30aと、同じく入力された圧が該スプリング30sに抗して(反対方向に)作用する作動油室30bと、上記第2経路60に接続され、入力された圧がスプリング30sと同方向に作用する作動油室30cと、第2経路60のレンジ圧PRENが入力される入力ポート30dと、後進レンジ圧Pが設定されるべき油路80に接続された出力ポート30eと、を有して構成されている。また、上記作動油室30aは第2ブレーキB−2の油圧サーボ61に接続されていると共に、上記作動油室30bは、第3クラッチC−3に接続されている。
即ち、該後進レンジ圧切換えバルブ30は、スプール30p及びプラグ30pがスプリング30sの付勢力により上方位置にされた際に、入力ポート30dと出力ポート30eとが遮断され、かつ出力ポート30eとドレーンポートEXとが連通されて、後進レンジ圧Pを遮断状態とする遮断位置となり、スプール30pがスプリング30sの付勢力に抗して下方位置にされた際に、入力ポート30cと出力ポート30dとが連通されて、後進レンジ圧Pを出力状態とする出力位置(以下、「連通位置」ともいう)となる。
つづいて、以上説明した自動変速機の油圧制御装置1の作用を各シフトレンジ及びフェール時に分けて図2〜図5に沿って説明する。
例えば運転者がシフトレバーによりPレンジ又はNレンジを選択操作した場合にあって、特にエンジンを始動するまでは、第1ソレノイドバルブS1が通電(以下、「オン」という)され、第2ソレノイドバルブRS1が非通電(以下、「オフ」という)にされ、さらに各リニアソレノイドバルブ(SLC1、SLC3を含む)がオフされるように不図示の制御部から指令される。すると、図2(a)に示すように、第1切換えバルブ10の作動油室10aに信号圧PS1が入力され、該第1切換えバルブ10は遮断位置(図中下方位置)にされ、また、第2切換えバルブ20の作動油室20aには信号圧PRS1が入力されず(非入力となり)、該第2切換えバルブ20も遮断位置(図中上方位置)にされる。これにより、第1経路50及び第2経路60には、レンジ圧PRENが出力されず(非出力状態)、つまり各油圧サーボ51,52,61,62,・・・にレンジ圧PRENが供給されることがなく、各クラッチやブレーキが係合することがないので、自動変速機はニュートラル状態となる。なお、第1経路50及び第2経路60は、第1切換えバルブ10及び第2切換えバルブ20のドレーンポートEXに連通され、その油圧がドレーン(排出)される。
また、同じくPレンジ又はNレンジの状態にあって、エンジン始動後は、第2ソレノイドバルブRS1がオフにされたまま、第1切換えバルブS1がオフされ、かつ各リニアソレノイドバルブのうちのリニアソレノイドバルブSLC1,SLC3がオンされるように不図示の制御部から指令される。すると、図2(b)に示すように、第1切換えバルブ10の作動油室10aに信号圧PS1が入力されなくなり(非入力となり)、該第1切換えバルブ10は連通位置(図中上方位置)に切換えられる。そのため、第1切換えバルブ10によって第1経路50にレンジ圧PRENが出力され、つまり第1経路50にレンジ圧PRENが設定されるが、リニアソレノイドバルブSLC1,SLC3がオンされることで、第1クラッチC−1の油圧サーボ51及び第3クラッチC−3の油圧サーボ52に対するレンジ圧PRENが遮断され、それら油圧サーボ51,52には、レンジ圧PRENが供給されない。これにより、各油圧サーボ51,52,61,62,・・・にレンジ圧PRENが供給されることがなく、自動変速機はニュートラル状態となる。なお、この際は、第2経路60だけが第2切換えバルブ20のドレーンポートEXに連通され、その油圧がドレーン(排出)される。
なお、図2(b)に示すように、リニアソレノイドバルブSLC1,SLC3によってレンジ圧PRENを遮断する場合は、その後、走行レンジ(Dレンジ又はRレンジ)が選択された際に第1クラッチC−1や第3クラッチC−3の係合レスポンスとして好ましいが、2本のソレノイドバルブをオンする必要があり、上記図2(a)に示すような第1ソレノイドバルブS1及び第1切換えバルブ10によりレンジ圧PRENを遮断する場合の方が、ソレノイドバルブの消費電力が1本で足り、つまり消費電力が少なくて足りる。即ち、上述したエンジン始動時は、当該車両においてエンジンのスタータに使用する消費電力が大きいため、上記図2(a)に示すような第1ソレノイドバルブS1の1本のオンだけで自動変速機をニュートラル状態にすることが好ましく、エンジン始動後は、走行レンジにレスポンス良く対応するために、上記図2(b)に示すようなリニアソレノイドバルブSLC1,SLC3のオンによって自動変速機をニュートラル状態にすることが好ましい。
ついで、例えば運転者がシフトレバーによりDレンジを選択操作した場合は、第1ソレノイドバルブS1がオフされ、第2ソレノイドバルブRS1がオンされるように不図示の制御部から指令される。すると、図3(a)に示すように、第1切換えバルブ10の作動油室10aに信号圧PS1が入力されなくなり(非入力となり)、該第1切換えバルブ10は連通位置(図中上方位置)に切換えられ、また、第2切換えバルブ20の作動油室20aに信号圧PRS1が入力され、該第2切換えバルブ20も連通位置(図中下方位置)に切換えられる。そのため、第1切換えバルブ10によって第1経路50にレンジ圧PRENが出力され、かつ、第2切換えバルブ20によって第2経路60にレンジ圧PRENが出力され、つまり第1経路50及び第2経路60に共にレンジ圧PRENが設定される。この状態にあって、不図示の制御部からの指令により各リニアソレノイドバルブが調圧制御されることにより、各油圧サーボ51,52,61,62,・・・にレンジ圧PRENに基づく供給圧が供給され、供給圧が供給された油圧サーボのクラッチやブレーキが係合される。つまり各リニアソレノイドバルブによって各クラッチやブレーキが選択的に係合・解放制御されることで、各変速段が達成される。
また、このDレンジの状態にあって、第2ソレノイドバルブRS1がオンされると、第1切換えバルブ10の作動油室10bに信号圧PRS1がロック圧として入力され、該第1切換えバルブ10が連通位置(図中上方位置)にロックされる。即ち、図3(b)に示すように、第1ソレノイドバルブS1をオンにしても、作動油室10aの信号圧PS1よりもスプリング10sの付勢力及び作動油室10aの信号圧PRS1が勝り、第2ソレノイドバルブRS1がオンされている限り、該第1切換えバルブ10が連通位置にロックされる。これにより、第1ソレノイドバルブS1は、例えばロックアップクラッチのオン・オフ制御に用いる等、他の制御に利用することが可能となる。
一方、例えば運転者がシフトレバーによりRレンジを選択操作した場合も、上記Dレンジ時と同様に、第1ソレノイドバルブS1がオフされ、第2ソレノイドバルブRS1がオンされるように不図示の制御部から指令される。すると、図4(a)に示すように、第1切換えバルブ10の作動油室10aに信号圧PS1が入力されなくなり(非入力となり)、該第1切換えバルブ10は連通位置(図中上方位置)に切換えられ、また、第2切換えバルブ20の作動油室20aに信号圧PRS1が入力され、該第2切換えバルブ20も連通位置(図中下方位置)に切換えられる。そのため、同様に第1経路50及び第2経路60に共にレンジ圧PRENが設定される。この状態にあって、不図示の制御部からの指令により、後進段を達成するための第3クラッチC−3と第2ブレーキB−2との油圧サーボ52,61に供給圧を供給すべく、リニアソレノイドバルブSLC3がオフされ、かつ第2ブレーキB−2の油圧サーボ61に対応するリニアソレノイドバルブ(不図示)が連通するように(ノーマル・オープンタイプであればオフされ、ノーマル・クローズタイプであればオンされる)制御される。これにより、油圧サーボ52,61にレンジ圧PRENに基づく供給圧が供給され、第3クラッチC−3と第2ブレーキB−2とが係合され、後進段が達成される。
この際、図4(a)に示すように、油圧サーボ52,61から後進レンジ圧切換えバルブ30の作動油室30a,30bにその供給圧が入力され、スプリング30sの付勢力に打ち勝って、スプール30p及びプラグ30pが連通位置(図中下方位置)に切換えられる。これにより、入力ポート30dに入力されているレンジ圧PRENが後進レンジ圧Pとして出力ポート30eから出力される。この後進レンジ圧Pは、例えばプライマリレギュレータバルブに入力されてライン圧PLを減圧制御する等、Rレンジ特有の制御の切換え圧として用いられる。
また、このRレンジの状態にあっても、上記Dレンジ時と同様に、第2ソレノイドバルブRS1がオンされると、第1切換えバルブ10の作動油室10bに信号圧PRS1がロック圧として入力され、該第1切換えバルブ10が連通位置にロックされる。即ち、図4(b)に示すように、第1ソレノイドバルブS1をオンにしても、作動油室10aの信号圧PS1よりもスプリング10sの付勢力及び作動油室10aの信号圧PRS1が勝り、第2ソレノイドバルブRS1がオンされている限り、該第1切換えバルブ10が連通位置にロックされる。これにより、第1ソレノイドバルブS1は、Rレンジ中にあっても、他の制御に利用することが可能となる。
なお、上述したDレンジ及びRレンジの状態にあって、例えば第1切換えバルブ10のスプール10pが遮断位置にスティックしてしまった場合や第1ソレノイドバルブS1がオン状態で故障してしまった場合には、上述したチェックボール弁40によって第2経路60と第1経路50の油路50Bとが連通され、つまり第2切換えバルブ20からのレンジ圧PRENが第1経路50の油路50Bに供給される。これにより、たとえ車両が走行中にあっても、前進における各変速段、及び後進段を、正常通り達成することができる。
そして、例えば車両の走行中にショートや断線等によって全てのソレノイドバルブが非通電となって駆動不能となるソレノイド・オールオフ・フェール状態になった場合は、図5に示すように、第1切換えバルブ10の作動油室10aに信号圧PS1が入力されなくなり、かつ第2切換えバルブ20の作動油室20a及び第1切換えバルブ10の作動油室10bにも信号圧PS1が入力されなくなり、該第1切換えバルブ10は連通位置(図中上方位置)に切換えられ、該第2切換えバルブ20は遮断位置(図中上方位置)に切換えられる。これにより、第2切換えバルブ20によって第2経路60に対するレンジ圧PRENが非出力状態となって、第2経路60の油圧が第2切換えバルブ20のドレーンポートEXからドレーン(排出)され、第2クラッチC−2、第1ブレーキB−1、第2ブレーキB−2が解放されると共に、第1切換えバルブ10によって第1経路50にレンジ圧PRENが出力され、かつノーマル・オープンタイプのリニアソレノイドバルブSLC1,SLC3を介して、第1クラッチC−1の油圧サーボ51及び第3クラッチC−3の油圧サーボ52にレンジ圧PRENが供給され、第1クラッチC−1及び第3クラッチC−3が係合されて、前進3速段が達成される。従って、車両の走行中にあって、ソレノイド・オールオフ・フェールが生じても、最低限、前進3速段が形成されて、車両の走行が可能となる。
なお、この図5に示す状態は、上述のように前進3速段を達成する状態であり、即ち、正常時のDレンジ時にあって、不図示の制御部により前進3速段が判断された際は、全てのソレノイドバルブ(リニアソレノイドバルブも含む)を非通電にすることが可能である。このように制御することにより、前進3速段にあっては、消費電力を低減することも可能であり、車両のエネルギー消費を抑えることができ、つまり車両の燃費向上を図ることができる。
以上のように第1の実施の形態に係る自動変速機の油圧制御装置1よると、レンジ切換え部2に、前進3速段にて係合される第1及び第3クラッチC−1,C−3の油圧サーボ51,52に連通する第1経路50にレンジ圧PRENの出力・非出力を設定する第1ソレノイドバルブS1及び第1切換えバルブ10と、それ以外の油圧サーボ61,62,・・・に連通する第2経路60にレンジ圧PRENの出力・非出力を設定する第2ソレノイドバルブRS1及び第2切換えバルブ20と、を備えて、非通電となる故障時に、第1切換えバルブ10がレンジ圧PRENの出力状態となり、かつ第2切換えバルブ20がレンジ圧PRENの非出力状態となるように構成したので、例えば走行中にソレノイド・オールオフ・フェール状態となった場合であっても、自動変速機を前進3速段にすることができ、それにより、車両を走行可能な状態に維持することができる。
また、レンジ切換え部2において前進3速段のためだけのレンジ圧PRENを出力することができるので、変速制御部3においてフェール時に前進3速段を達成するための機能を設けることを不要とすることができ、自動変速機の油圧制御装置1全体として簡易な構成にすることができ、信頼性の向上やコストダウンを図ることができる。
更に、正常時にあっても、自動変速機を前進3速段で維持する状態にあっては、全てのソレノイドバルブの消費電力を無くすことも可能となり、車両としての燃費向上も図ることができる。
なお、具体的に上記構成は、少なくともエンジンを始動する際に通電されて信号圧PS1を出力し、非通電の際に信号圧PS1が非出力になる第1ソレノイドバルブS1と、ライン圧PLを発生させるプライマリレギュレータバルブと第1経路50との間に介在し、スプリング10sによって第1経路50にライン圧PLを連通してレンジ圧PRENの出力状態を設定する出力位置に付勢され、第1ソレノイドバルブS1の信号圧PS1が出力された際にライン圧PLを遮断してレンジ圧PRENの非出力状態を設定する非出力位置に切換えられる第1切換えバルブ10と、シフトレバーからの電気的指令に基づく走行レンジの際に通電されて信号圧PRS1を出力し、非通電の際に信号圧PRS1が非出力になる第2ソレノイドバルブRS1と、プライマリレギュレータバルブと第2経路60との間に介在し、スプリング20sによってライン圧PLを遮断してレンジ圧PRENの非出力状態を設定する非出力位置に付勢され、第2ソレノイドバルブRS1の信号圧PRS1が出力された際にライン圧PLを連通してレンジ圧PRENの出力状態を設定する出力位置に切換えられる第2切換えバルブ20と、によって構成することができる。
また、第1切換えバルブ10は、第2ソレノイドバルブRS1の信号圧PRS1が出力された際にスプリング10sと共に作用するロック圧を入力し、第1ソレノイドバルブS1の信号圧PS1の出力・非出力に拘らず、出力位置に切換えられるので、走行レンジ(Dレンジ及びRレンジ)にあって第2ソレノイドバルブRS1の信号圧PRS1が出力された状態においては、第1ソレノイドバルブS1を自由にオン・オフにすることができ、つまり第1ソレノイドバルブS1を走行中の他の油圧制御に共用することができる。これにより、自動変速機においてソレノイドバルブの本数を減少させることができ、コンパクト化やコストダウンを図ることができる。
具体的に、第1切換えバルブ10は第2ソレノイドバルブRS1の信号圧PRS1をロック圧として直接入力することで、第1ソレノイドバルブS1の通電状態に拘らす、第1切換えバルブ10を第2ソレノイドバルブRS1の信号圧PRS1によって出力位置に維持することができる。
また、スプリング30sによりレンジ圧PRENを遮断する遮断位置に付勢され、後進段にて係合される第3クラッチC−3及び第2ブレーキB−2の油圧サーボ52,61に供給される供給圧を入力した際にレンジ圧PRENを連通して後進レンジ圧Pとして出力する出力位置に切換えられる後進レンジ圧切換えバルブ30を備えているので、例えば後進レンジ圧Pが出力された際にライン圧PLを減圧制御して、自動変速機の効率向上を図るようなものに適応させる等、つまり後進レンジ圧Pを車両の後進走行時における他の制御に用いることができる。
更に、第2経路60にレンジ圧PRENの出力が設定され、かつ第1経路50にレンジ圧PRENの非出力が設定された際に、第2経路60と第1経路50とを連通するチェックボール弁40を備えているので、例えば第1切換えバルブ10がレンジ圧PRENを非出力状態とする非出力位置にバルブスティックした場合等、第1切換えバルブ10からレンジ圧PRENが出力できない状態となっても、第2切換えバルブ20から全ての油圧サーボ51,52,61,62,・・・にレンジ圧PRENを供給することができ、つまり第1切換えバルブ10や第1ソレノイドバルブS1がオン状態で故障した場合にあっても、正常時と同様の変速制御を可能とすることができる。
<第2の実施の形態>
ついで、本発明に係る第2の実施の形態を図6乃至図11に沿って説明する。なお、第2の実施の形態においては、第1の実施の形態と同様である部分に同符号を付して、一部変更を除き、その説明を省略する。
本第2の実施の形態に係る自動変速機1は、レンジ切換え部2において、第3ソレノイドバルブRS2とロック圧切換えバルブ70とを追加して備え、第1切換えバルブ10の作動油室10b及び第2切換えバルブ20の作動油室20aに、該ロック圧切換えバルブ70からのロック圧を入力し得るように構成したものである。
該第3ソレノイドバルブRS2は、上記プライマリレギュレータバルブからのライン圧PLを入力ポートに入力しており、出力ポートがロック圧切換えバルブ70の作動油室70bに接続されている。また、該第3ソレノイドバルブRS2も、例えば3ウェイ型のノーマル・クローズタイプからなり、つまり通電時に出力ポートから信号圧PRS2を出力し、非通電時に信号圧PRS2が非出力となるように構成されている。
ロック圧切換えバルブ70は、スプール70pと、プラグ70pと、該スプール70p及びプラグ70pを一方向(図中上方)に付勢するスプリング(第3付勢手段)70sと、上記第2ソレノイドバルブRS1に接続され、信号圧PRS1が該スプリング70sに抗して(反対方向に)作用する作動油室70aと、上記第3ソレノイドバルブRS2に接続され、信号圧PRS2が該スプリング70sに抗して(反対方向に)作用する作動油室70bと、ライン圧PLが入力される入力ポート70dと、上記第1切換えバルブ10の作動油室10b及び第2切換えバルブ20の作動油室20aに接続され、ロック圧を出力し得る出力ポート70eと、を有して構成されている。
また、該ロック圧切換えバルブ70のスプリング70sは、上記作動油室70a又は作動油室70bのどちらかに信号圧PRS1又は信号圧PRS2が入力された際に、それら信号圧PRS1又は信号圧PRS2がその付勢力に打ち勝つように設定されている。即ち、該ロック圧切換えバルブ70は、スプール70p及びプラグ70pがスプリング70sの付勢力により上方位置にされた際に、入力ポート70dと出力ポート70eとが遮断され、かつ出力ポート70eとドレーンポートEXとが連通されて、ロック圧を非出力状態とする非出力位置(以下、「遮断位置」ともいう)となり、信号圧PRS1又は信号圧PRS2が入力され、スプール70p(及びプラグ70p)がスプリング70sの付勢力に抗して下方位置にされた際に、入力ポート70dと出力ポート70eとが連通されて、ライン圧PLをロック圧として出力する出力位置(以下、「連通位置」ともいう)となる。
なお、ロック圧切換えバルブ70の作動油室70cに、例えば第1ソレノイドバルブS1の信号圧PS1を入力するように構成し、エンジン始動時にロック圧が出力されないように、スプール70p及びプラグ70pを遮断位置に付勢するように構成してもよい。
つづいて、本第2の実施の形態に係る自動変速機の油圧制御装置1の作用を各シフトレンジ及びフェール時に分けて図7〜図11に沿って説明する。
例えば運転者がシフトレバーによりPレンジ又はNレンジを選択操作した場合にあって、特にエンジンを始動するまでは、第1ソレノイドバルブS1がオンされ、第2及び第3ソレノイドバルブRS1,RS2がオフされ、さらに各リニアソレノイドバルブ(SLC1、SLC3を含む)がオフされるように不図示の制御部から指令される。すると、図7(a)に示すように、第1切換えバルブ10の作動油室10aに信号圧PS1が入力され、該第1切換えバルブ10は遮断位置(図中下方位置)にされ、また、ロック圧切換えバルブ70の作動油室70a,70bに信号圧PRS1RS2が入力されず、該ロック圧切換えバルブ70は遮断位置にされ、ロック圧が出力されないため、第1切換えバルブ10の作動油室10b及び第2切換えバルブ20の作動油室20aにロック圧が入力されず(非入力となり)、該第2切換えバルブ20も遮断位置(図中上方位置)にされる。
これにより、第1経路50及び第2経路60には、レンジ圧PRENが出力されず(非出力状態)、つまり各油圧サーボ51,52,61,62,・・・にレンジ圧PRENが供給されることがなく、各クラッチやブレーキが係合することがないので、自動変速機はニュートラル状態となる。なお、第1経路50及び第2経路60は、第1切換えバルブ10及び第2切換えバルブ20のドレーンポートEXに連通され、その油圧がドレーン(排出)される。
また、同じくPレンジ又はNレンジの状態にあって、エンジン始動後は、第2及び第3ソレノイドバルブRS1,RS2がオフにされたまま、第1切換えバルブS1がオフされ、かつ各リニアソレノイドバルブのうちのリニアソレノイドバルブSLC1,SLC3がオンされるように不図示の制御部から指令される。すると、図7(b)に示すように、第1切換えバルブ10の作動油室10aに信号圧PS1が入力されなくなり(非入力となり)、該第1切換えバルブ10は連通位置(図中上方位置)に切換えられる。そのため、第1切換えバルブ10によって第1経路50にレンジ圧PRENが出力され、つまり第1経路50にレンジ圧PRENが設定されるが、リニアソレノイドバルブSLC1,SLC3がオンされることで、第1クラッチC−1の油圧サーボ51及び第3クラッチC−3の油圧サーボ52に対するレンジ圧PRENが遮断され、それら油圧サーボ51,52には、レンジ圧PRENが供給されない。これにより、各油圧サーボ51,52,61,62,・・・にレンジ圧PRENが供給されることがなく、自動変速機はニュートラル状態となる。なお、この際は、第2経路60だけが第2切換えバルブ20のドレーンポートEXに連通され、その油圧がドレーン(排出)される。
なお、第1の実施の形態と同様に、図7(b)に示すように、リニアソレノイドバルブSLC1,SLC3によってレンジ圧PRENを遮断する場合は、その後、走行レンジ(Dレンジ又はRレンジ)が選択された際に第1クラッチC−1や第3クラッチC−3の係合レスポンスとして好ましいが、2本のソレノイドバルブをオンする必要があり、上記図7(a)に示すような第1ソレノイドバルブS1及び第1切換えバルブ10によりレンジ圧PRENを遮断する場合の方が、ソレノイドバルブの消費電力が1本で足り、つまり消費電力が少なくて足りる。即ち、上述したエンジン始動時は、当該車両においてエンジンのスタータに使用する消費電力が大きいため、上記図7(a)に示すような第1ソレノイドバルブS1の1本のオンだけで自動変速機をニュートラル状態にすることが好ましく、エンジン始動後は、走行レンジにレスポンス良く対応するために、上記図7(b)に示すようなリニアソレノイドバルブSLC1,SLC3のオンによって自動変速機をニュートラル状態にすることが好ましい。
ついで、例えば運転者がシフトレバーによりDレンジを選択操作した場合は、第1ソレノイドバルブS1がオフされ、第2及び第3ソレノイドバルブRS1,RS2がオンされるように不図示の制御部から指令される。すると、図8(a)に示すように、第1切換えバルブ10の作動油室10aに信号圧PS1が入力されなくなり(非入力となり)、該第1切換えバルブ10は連通位置(図中上方位置)に切換えられ、また、ロック圧切換えバルブ70の作動油室70a,70bに信号圧PRS1RS2が入力され、該ロック圧切換えバルブ70は連通位置にされてロック圧が出力され、第1切換えバルブ10の作動油室10b及び第2切換えバルブ20の作動油室20aにロック圧が入力されて、該第2切換えバルブ20も連通位置(図中下方位置)にされる。この状態にあって、不図示の制御部からの指令により各リニアソレノイドバルブが調圧制御されることにより、各油圧サーボ51,52,61,62,・・・にレンジ圧PRENに基づく供給圧が供給され、供給圧が供給された油圧サーボのクラッチやブレーキが係合される。つまり各リニアソレノイドバルブによって各クラッチやブレーキが選択的に係合・解放制御されることで、各変速段が達成される。
また、このDレンジの状態にあって、第2及び第3ソレノイドバルブRS1,RS2がオンされると、第1切換えバルブ10の作動油室10bにロック圧切換えバルブ70からのロック圧が入力され、該第1切換えバルブ10が連通位置(図中上方位置)にロックされる。即ち、図8(b)に示すように、第1ソレノイドバルブS1をオンにしても、作動油室10aの信号圧PS1よりもスプリング10sの付勢力及び作動油室10aのロック圧が勝り、第2又は第3ソレノイドバルブRS1,RS2がオンされている限り、該第1切換えバルブ10が連通位置にロックされる。これにより、第1ソレノイドバルブS1は、例えばロックアップクラッチのオン・オフ制御に用いる等、他の制御に利用することが可能となる。
一方、例えば運転者がシフトレバーによりRレンジを選択操作した場合も、上記Dレンジ時と同様に、第1ソレノイドバルブS1がオフされ、第2及び第3ソレノイドバルブRS1,RS2がオンされるように不図示の制御部から指令される。すると、図9(a)に示すように、第1切換えバルブ10の作動油室10aに信号圧PS1が入力されなくなり(非入力となり)、該第1切換えバルブ10は連通位置(図中上方位置)に切換えられ、また、ロック圧切換えバルブ70の作動油室70a,70bに信号圧PRS1RS2が入力され、該ロック圧切換えバルブ70は連通位置にされてロック圧が出力され、第1切換えバルブ10の作動油室10b及び第2切換えバルブ20の作動油室20aにロック圧が入力されて、該第2切換えバルブ20も連通位置(図中下方位置)にされる。そのため、同様に第1経路50及び第2経路60に共にレンジ圧PRENが設定される。この状態にあって、不図示の制御部からの指令により、後進段を達成するための第3クラッチC−3と第2ブレーキB−2との油圧サーボ52,61に供給圧を供給すべく、リニアソレノイドバルブSLC3がオフされ、かつ第2ブレーキB−2の油圧サーボ61に対応するリニアソレノイドバルブ(不図示)が連通するように(ノーマル・オープンタイプであればオフされ、ノーマル・クローズタイプであればオンされる)制御される。これにより、油圧サーボ52,61にレンジ圧PRENに基づく供給圧が供給され、第3クラッチC−3と第2ブレーキB−2とが係合され、後進段が達成される。
この際、図9(a)に示すように、油圧サーボ52,61から後進レンジ圧切換えバルブ30の作動油室30a,30bにその供給圧が入力され、スプリング30sの付勢力に打ち勝って、スプール30p及びプラグ30pが連通位置(図中下方位置)に切換えられる。これにより、入力ポート30dに入力されているレンジ圧PRENが後進レンジ圧Pとして出力ポート30eから出力される。この後進レンジ圧Pは、例えばプライマリレギュレータバルブに入力されてライン圧PLを減圧制御する等、Rレンジ特有の制御の切換え圧として用いられる。
また、このRレンジの状態にあっても、上記Dレンジ時と同様に、第2及び第3ソレノイドバルブRS1,RS2がオンされると、第1切換えバルブ10の作動油室10bにロック圧が入力され、該第1切換えバルブ10が連通位置にロックされる。即ち、図9(b)に示すように、第1ソレノイドバルブS1をオンにしても、作動油室10aの信号圧PS1よりもスプリング10sの付勢力及び作動油室10aのロック圧が勝り、第2又は第3ソレノイドバルブRS1,RS2がオンされている限り、該第1切換えバルブ10が連通位置にロックされる。これにより、第1ソレノイドバルブS1は、Rレンジ中にあっても、他の制御に利用することが可能となる。
なお、第1の実施の形態と同様に、上述したDレンジ及びRレンジの状態にあって、例えば第1切換えバルブ10のスプール10pが遮断位置にスティックしてしまった場合や第1ソレノイドバルブS1がオン状態で故障してしまった場合には、上述したチェックボール弁40によって第2経路60と第1経路50の油路50Bとが連通され、つまり第2切換えバルブ20からのレンジ圧PRENが第1経路50の油路50Bに供給される。これにより、たとえ車両が走行中にあっても、前進における各変速段、及び後進段を、正常通り達成することができる。
そして、例えば車両の走行中にショートや断線等によって全てのソレノイドバルブが非通電となって駆動不能となるソレノイド・オールオフ・フェール状態になった場合は、図10に示すように、第1切換えバルブ10の作動油室10aに信号圧PS1が入力されなくなり、かつロック圧切換えバルブ70の作動油室70a,70bにも信号圧PRS1RS2が入力されずに、該ロック圧切換えバルブ70が遮断位置にされ、ロック圧が出力されないため、第2切換えバルブ20の作動油室20aにもロック圧が入力されず、該第1切換えバルブ10は連通位置(図中上方位置)に切換えられ、該第2切換えバルブ20は遮断位置(図中上方位置)に切換えられる。
これにより、第2切換えバルブ20によって第2経路60に対するレンジ圧PRENが非出力状態となって、第2経路60の油圧が第2切換えバルブ20のドレーンポートEXからドレーン(排出)され、第2クラッチC−2、第1ブレーキB−1、第2ブレーキB−2が解放されると共に、第1切換えバルブ10によって第1経路50にレンジ圧PRENが出力され、かつノーマル・オープンタイプのリニアソレノイドバルブSLC1,SLC3を介して、第1クラッチC−1の油圧サーボ51及び第3クラッチC−3の油圧サーボ52にレンジ圧PRENが供給され、第1クラッチC−1及び第3クラッチC−3が係合されて、前進3速段が達成される。従って、車両の走行中にあって、ソレノイド・オールオフ・フェールが生じても、最低限、前進3速段が形成されて、車両の走行が可能となる。
なお、第1の実施の形態と同様に、この図10に示す状態は、上述のように前進3速段を達成する状態であり、即ち、正常時のDレンジ時にあって、不図示の制御部により前進3速段が判断された際は、全てのソレノイドバルブ(リニアソレノイドバルブも含む)を非通電にすることが可能である。このように制御することにより、前進3速段にあっては、消費電力を低減することも可能であり、車両のエネルギー消費を抑えることができ、つまり車両の燃費向上を図ることができる。
ところで、本第2の実施の形態においては、ロック圧切換えバルブ70が、上述したように作動油室70a又は作動油室70bのどちらかに信号圧PRS1又は信号圧PRS2が入力された際に、連通位置に切換えられるように構成されている。
即ち、図11(a)に示すように、例えば第3ソレノイドバルブRS2が故障し、第2ソレノイドバルブRS1だけから信号圧PRS1が出力される状態になったとしても、スプール70p及びプラグ70pがスプリング70sの付勢力に打ち勝って連通位置にされる。また、図11(b)に示すように、例えば第2ソレノイドバルブRS1が故障し、第3ソレノイドバルブRS2だけから信号圧PRS2が出力される状態になったとしても、スプール70pがスプリング70sの付勢力に打ち勝って連通位置にされる。つまり、第2ソレノイドバルブRS1と第3ソレノイドバルブRS2とのどちらか一方が故障したとしても、ロック圧切換えバルブ70を連通位置に切換えることができ、それによって、ロック圧を出力して、第1切換えバルブ10及び第2切換えバルブ20を共に連通位置にすることができる。従って、どちらか一方が故障した場合(シングルフェール)にも対応することができる。
なお、本第2の実施の形態においては、ロック圧切換えバルブ70を連通位置に切換えるために、第2及び第3ソレノイドバルブRS1,RS2を共にオンにするものを説明したが、例えば正常時に第2ソレノイドバルブRS1だけによってオン・オフし、該第2ソレノイドバルブRS1が故障した際に、第3ソレノイドバルブRS2によってオン・オフするようにしてもよく、反対に、例えば正常時に第3ソレノイドバルブRS2だけによってオン・オフし、該第3ソレノイドバルブRS2が故障した際に、第2ソレノイドバルブRS1によってオン・オフするようにしてもよい。
以上のように第2の実施の形態に係る自動変速機の油圧制御装置1によると、スプリング70sによりライン圧PLを遮断する遮断位置に付勢され、少なくとも第2ソレノイドバルブRS1の信号圧PRS1が入力された際にライン圧PLを連通してロック圧として出力する出力位置に切換えられるロック圧切換えバルブ70を備えているので、第1ソレノイドバルブS1の通電状態に拘らす、第1切換えバルブ10を第2ソレノイドバルブRS1の信号圧PRS1によって出力位置に維持することができる。また、第2切換えバルブ20は、ロック圧をスプリング20sに対向入力した際に、出力位置に切換えられるので、つまり第2ソレノイドバルブRS1から信号圧PRS1が出力されることで、第1切換えバルブ10及び第2切換えバルブ20が共にレンジ圧PRENを出力する出力位置に切換えることができる。これにより、例えば第1ソレノイドバルブS1が走行中に故障した場合にあっても、正常時と同様の変速制御を可能とすることができる。
また、少なくとも第2ソレノイドバルブRS1の故障時にあって、シフトレバーからの電気的指令に基づく走行レンジ(Dレンジ及びRレンジ)の際に通電されて信号圧PRS2を出力し、非通電の際に信号圧PRS2が非出力になる第3ソレノイドバルブRS2を備えており、ロック圧切換えバルブ70が、第3ソレノイドバルブRS2の信号圧PRS2が入力された際に、第2ソレノイドバルブRS1の信号圧PRS1に拘らず、出力位置に切換えられるので、例えば第2ソレノイドバルブRS1が走行中に故障した場合にあっても、第3ソレノイドバルブRS2から信号圧PRS2が出力されることで、第1切換えバルブ10及び第2切換えバルブ20が共にレンジ圧PRENを出力する出力位置に切換えることができる。即ち、第1及び第2ソレノイドバルブS1,RS1が共に故障した場合にあっても、正常時と同様の変速制御を可能とすることができる。
なお、以上説明した本第2の実施の形態に係る自動変速機の油圧制御装置1の他の効果は、第2ソレノイドバルブRS1の信号圧PRS1により第1切換えバルブ10を連通位置にロックする部分を除き、上述した第1の実施の形態に係る自動変速機の油圧制御装置1と同じであるので、その説明を省略する。
なお、以上説明した第1及び第2の実施の形態においては、本発明を適用し得る自動変速機として、例えば前進6速段及び後進1速段を達成するものを一例に説明したが、変速段の数は、これに限るものではなく、例えば前進8速段及び後進2速段を達成するような更に多くの段数を有するものや、反対に例えば前進4速段及び後進1速段を達成するような少ない段数を有するものであっても、本発明を適用できることは言うまでもない。また、その本発明を適用した自動変速機の変速段の数によって、摩擦係合要素及びその油圧サーボの数が変わることも、勿論であるが、第1経路に所定変速段にて係合する摩擦係合要素の油圧サーボが接続され、それ以外の油圧サーボが第2経路に接続されたものであれば、油圧サーボの数に拘らず、本発明を適用することができる。
また、以上説明した第1及び第2の実施の形態においては、例えばソレノイド・オールオフ・フェール時に前進3速段を達成するものについて説明したが、これに限らず、前進3速段よりも低速段を達成するものや、前進3速段よりも高速段を達成するものにも、勿論、本発明を適用することができる。この際、例えばソレノイド・オールオフ・フェール時に低速段を達成するように設定することで、例えば一旦停止した後もエンジンストップすることなく、走行することができ、つまりリンプホームとして好適であり、反対に、例えばソレノイド・オールオフ・フェール時に高速段を達成するように設定することで、車両が高車速中における当該フェール時にあっても、急なエンジンブレーキが生じることがなく、つまり車両の走行安定性として好適である。
第1の実施の形態に係る油圧制御装置を示す模式図。 第1の実施の形態におけるニュートラル時のレンジ切換え部を示す図で、(a)はエンジン始動時の図、(b)通常のニュートラル時の図。 第1の実施の形態におけるDレンジ時のレンジ切換え部を示す図で、(a)はソレノイドバルブS1の非通電時の図、(b)ソレノイドバルブS1の通電時の図。 第1の実施の形態におけるRレンジ時のレンジ切換え部を示す図で、(a)はソレノイドバルブS1の非通電時の図、(b)ソレノイドバルブS1の通電時の図。 第1の実施の形態におけるソレノイド・オールオフ・フェール状態のレンジ切換え部を示す図。 第2の実施の形態に係る油圧制御装置を示す模式図。 第2の実施の形態におけるニュートラル時のレンジ切換え部を示す図で、(a)はエンジン始動時の図、(b)通常のニュートラル時の図。 第2の実施の形態におけるDレンジ時のレンジ切換え部を示す図で、(a)はソレノイドバルブS1の非通電時の図、(b)ソレノイドバルブS1の通電時の図。 第2の実施の形態におけるRレンジ時のレンジ切換え部を示す図で、(a)はソレノイドバルブS1の非通電時の図、(b)ソレノイドバルブS1の通電時の図。 第2の実施の形態におけるソレノイド・オールオフ・フェール状態のレンジ切換え部を示す図。 第2の実施の形態におけるDレンジ時のレンジ切換え部を示す図で、(a)はソレノイドバルブRS1の通電時の図、(b)ソレノイドバルブRS2の通電時の図。
符号の説明
1 油圧制御装置
2 レンジ切換え部
3 変速制御部
10 第1レンジ圧供給部、第1切換えバルブ
10s 第1付勢手段(スプリング)
20 第2レンジ圧供給部、第2切換えバルブ
20s 第2付勢手段(スプリング)
30 後進レンジ圧切換えバルブ
30s 第4付勢手段(スプリング)
40 チェック弁(チェックボール弁)
50 第1経路
51 (第1クラッチの)油圧サーボ
52 (第3クラッチの)油圧サーボ
60 第2経路
61 (第2ブレーキの)油圧サーボ
70 第2レンジ圧供給部、ロック圧切換えバルブ
70s 第3付勢手段(スプリング)
S1 第1レンジ圧供給部、第1ソレノイドバルブ
S1 信号圧
RS1 第2レンジ圧供給部、第2ソレノイドバルブ
RS1 信号圧
RS2 第2レンジ圧供給部、第3ソレノイドバルブ
RS2 信号圧
PL ライン圧
REN レンジ圧
後進レンジ圧
C−1 摩擦係合要素(第1クラッチ)
C−3 摩擦係合要素(第3クラッチ)
B−2 摩擦係合要素(第2ブレーキ)

Claims (8)

  1. 変速歯車機構の伝達経路を決定する複数の摩擦係合要素を選択的に係脱して、各変速段を達成する多段式の自動変速機に用いられ、
    シフトレンジを選択操作し得るシフト操作手段からの電気的指令に応じてレンジ圧の出力・非出力を設定するレンジ切換え部と、該レンジ切換え部より出力されたレンジ圧を前記複数の摩擦係合要素にそれぞれ対応した油圧サーボに供給制御する変速制御部と、を備えた自動変速機の油圧制御装置において、
    前記変速制御部は、前記各油圧サーボと前記レンジ切換え部との間をそれぞれ独立して連通・遮断し得る経路で構成され、かつ前記各変速段のうちの所定変速段にて係合される摩擦係合要素の油圧サーボと前記レンジ切換え部との間の第1経路と、前記各変速段のうちの所定変速段にて係合される摩擦係合要素の油圧サーボ以外の油圧サーボと前記レンジ切換え部との間の第2経路とに分離されていると共に、少なくとも該第1経路にあって非通電となる故障時に前記油圧サーボと前記レンジ切換え部との間が連通されるように構成され、
    前記レンジ切換え部は、前記第1経路に前記レンジ圧の出力・非出力を設定する第1レンジ圧供給部と、前記第2経路に前記レンジ圧の出力・非出力を設定する第2レンジ圧供給部と、を備え、
    前記非通電となる故障時に、前記第1レンジ圧供給部が前記レンジ圧の出力状態となり、かつ前記第2レンジ圧供給部が前記レンジ圧の非出力状態となるように構成した、
    ことを特徴とする自動変速機の油圧制御装置。
  2. 前記第1レンジ圧供給部は、
    少なくともエンジンを始動する際に通電されて信号圧を出力し、非通電の際に信号圧が非出力になる第1ソレノイドバルブと、
    ライン圧を発生させるライン圧発生源と前記第1経路との間に介在し、第1付勢手段によって前記第1経路に前記ライン圧を連通して前記レンジ圧の出力状態を設定する出力位置に付勢され、前記第1ソレノイドバルブの信号圧が出力された際に前記ライン圧を遮断して前記レンジ圧の非出力状態を設定する非出力位置に切換えられる第1切換えバルブと、を有し、
    前記第2レンジ圧供給部は、
    前記シフト操作手段からの電気的指令に基づく走行レンジの際に通電されて信号圧を出力し、非通電の際に信号圧が非出力になる第2ソレノイドバルブと、
    前記ライン圧発生源と前記第2経路との間に介在し、第2付勢手段によって前記ライン圧を遮断して前記レンジ圧の非出力状態を設定する非出力位置に付勢され、前記第2ソレノイドバルブの信号圧が出力された際に前記ライン圧を連通して前記レンジ圧の出力状態を設定する出力位置に切換えられる第2切換えバルブと、を有する、
    ことを特徴とする請求項1記載の自動変速機の油圧制御装置。
  3. 前記第1切換えバルブは、前記第2ソレノイドバルブの信号圧が出力された際に前記第1付勢手段と共に作用するロック圧を入力し、前記第1ソレノイドバルブの信号圧の出力・非出力に拘らず、前記出力位置に切換えられる、
    ことを特徴とする請求項2記載の自動変速機の油圧制御装置。
  4. 前記第1切換えバルブは、前記第2ソレノイドバルブの信号圧を前記ロック圧として直接入力する、
    ことを特徴とする請求項3記載の自動変速機の油圧制御装置。
  5. 第3付勢手段により前記ライン圧を遮断する遮断位置に付勢され、前記第2ソレノイドバルブの信号圧が入力された際に前記ライン圧を連通して前記ロック圧として出力する出力位置に切換えられるロック圧切換えバルブを備え、
    前記第2切換えバルブは、前記ロック圧を前記第2付勢手段に対向入力した際に、前記出力位置に切換えられる、
    ことを特徴とする請求項3記載の自動変速機の油圧制御装置。
  6. 少なくとも前記第2ソレノイドバルブの故障時にあって、前記シフト操作手段からの電気的指令に基づく走行レンジの際に通電されて信号圧を出力し、非通電の際に信号圧が非出力になる第3ソレノイドバルブを備え、
    前記ロック圧切換えバルブは、前記第3ソレノイドバルブの信号圧が入力された際に、前記第2ソレノイドバルブの信号圧に拘らず、前記出力位置に切換えられる、
    ことを特徴とする請求項5記載の自動変速機の油圧制御装置。
  7. 第4付勢手段により前記レンジ圧を遮断する遮断位置に付勢され、前記各変速段のうちの後進変速段にて係合される摩擦係合要素の油圧サーボに供給される供給圧を入力した際に前記レンジ圧を連通して後進レンジ圧として出力する出力位置に切換えられる後進レンジ圧切換えバルブを備えた、
    ことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか記載の自動変速機の油圧制御装置。
  8. 前記第2経路に前記レンジ圧の出力が設定され、かつ前記第1経路に前記レンジ圧の非出力が設定された際に、前記第2経路と前記第1経路とを連通するチェック弁を備えた、
    ことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか記載の自動変速機の油圧制御装置。
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