JP5747744B2 - ノーマルオープン型スプール弁 - Google Patents

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Description

本発明は、ノーマルオープンの三方弁構造を有するスプール弁に関し、車両用自動変速機に用いて好適な技術に関する。
以下の明細書中では、説明の便宜上、
・スプールの移動方向(軸方向)を左右方向と称し、
・左右方向のうち、スプールがリターンスプリングに近づく側を左、スプールがリターンスプリングから離れる方向を右と称する(例えば、図1参照)。
この左右方向は、説明のためのものであって、実際の搭載方向を限定するものではない。
また、以下の明細書中では、
・ノーマルオープン(ノーマリー・オープン)をN/Oと称し、
・フィードバックをF/Bと称して説明する。
N/O型スプール弁の一例を、図5を参照して説明する。なお、この背景技術に用いる符号(図5の符号)は、後述する[発明を実施するための形態]および[実施例]と同一機能物に同一符号を付したものである。
図5は、N/O型スプール弁1の断面を示すものであり、例えばリニアソレノイド(駆動手段の一例)によって駆動されるものである(例えば、特許文献1参照)。
N/O型スプール弁1は、リニアソレノイドの通電停止時、リターンスプリング4の付勢力によりスプール3が右側に付勢された状態で、
・ポンプ油圧(ポンプ側から供給される油圧:入力油圧)の供給を受ける入力ポートP1と出力ポートP2が連通し、
・出力ポートP2と排出ポートP3の連通が遮断されるものである。
また、N/O型スプール弁1は、出力油圧(出力ポートP2に生じる油圧)の上昇によりスプール3を左側へ押すF/B室A2を備えている。
出力ポートP2に出力油圧が発生すると、「F/B室A2の右側大径部(F/BランドR3)とF/B室A2の左側大径部(入力ポート開閉ランドR1)の直径差(面積差)」に「出力油圧が印加」されることで、スプール3を左側へ付勢する「F/B力」が生じる。
このため、N/O型スプール弁1の出力油圧は、
(i)リニアソレノイドがスプール3を左へ押す「ソレノイド駆動力」と、
(ii)リターンスプリング4がスプール3を右へ押す「バネ力」と、
(iii)スプール3を左へ押す上述した「F/B力」と、
の釣り合いで決まる。
ここで、入力ポートP1に印加されるポンプ油圧は、制御上の理由により、通常時より大きな油圧(以下、特殊高圧と称する)が印加される場合がある。
具体的な一例として、車両用自動変速機の場合、後退走行(バック)時にポンプ油圧を上昇させる(具体的には、ポンプ油圧を制御するレギュレータの調圧値を変更させる)制御を実施して、特殊高圧を発生させる場合がある。
しかるに、N/O型スプール弁1の場合、入力ポートP1が開かれた状態で特殊高圧が印加されると、F/B室A2にも特殊高圧が印加される。すると、F/B力がリターンスプリング4のバネ力に打ち勝ち(F/B力>バネ力)、スプール3が左側へスライドして、スプール3が入力ポートP1を閉じてしまい、出力油圧が低下してしまう。
上記の不具合を回避する手段として、
(i)排出ポートP3にポンプ油圧を切替供給する切替手段(例えば、排出ポートP3の連通先を、「ポンプ油圧」または「排圧」の一方に切り替える三方弁)を油圧回路上に設けておき、
(ii)制御上の理由により、入力ポートP1に特殊高圧が印加される場合には、上記切替手段を作動させて、排出ポートP3にも特殊油圧を供給するように設けられている。
これにより、入力ポートP1と排出ポートP3の両方に特殊高圧が印加されるため、出力油圧を特殊高圧に保つことができる。
しかし、F/B室に特殊高圧が印加されるため、F/B力がリターンスプリング4のバネ力に打ち勝ち(F/B力>バネ力)、スプール3が左側へスライドし、スプール3によってリターンスプリング4をフル圧縮(例えば、リターンスプリング4が密着するまで圧縮)させてしまう。
このため、特殊高圧が印加される毎に、リターンスプリング4がフル圧縮される動作が繰り返されてしまい、リターンスプリング4の耐久性が悪化する懸念がある。
特開2009−115289号公報
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、リターンスプリングの耐久性を高めて、信頼性の高いN/O型スプール弁を提供することにある。
[請求項1の手段]
請求項1は、N/O型スプール弁に設けたストローク範囲規制手段によって、スプールの左側(リターンスプリング側)への移動を、スプールのストローク範囲の途中、つまり出力ポートと排出ポートとを連通させ、入力ポートを閉塞させる位置以下、中間位置と称す)で規制する。
これにより、ポンプ油圧(入力油圧)として通常時より高い特殊高圧が印加されても、リターンスプリングのフル圧縮を回避することができ、リターンスプリングの圧縮量を抑えることができる。その結果、リターンスプリングの耐久性を向上させることができ、N/O型スプール弁の信頼性を高めることができる。
[請求項2の手段]
請求項2のストローク範囲規制手段は、スプールの右側(リターンスプリングとは異なる側)に取り付けられたスプール装着部材であり、スプールの左側(リターンスプリング側)への移動途中である中間位置において、スプールを軸方向に摺動自在に収容するバルブハウジングの一部と軸方向で当接するものである。
[請求項3の手段]
請求項3のストローク範囲規制手段は、バルブハウジングの左側(リターンスプリングに近い側)に取り付けられたハウジング装着部材であり、スプールの左側(リターンスプリング側)への移動途中である中間位置において、スプールの一部と軸方向で当接するものである。
[請求項4の手段]
請求項4のストローク範囲規制手段は、調整スクリュから右側(軸方向)に延びる規制柱、あるいはスプールの左側(リターンスプリングに近い側)から左側(軸方向)に延びる規制柱であり、スプールの左側(リターンスプリング側)への移動途中である中間位置において、スプール、あるいは調整スクリュと軸方向で当接するものである。
[請求項5の手段]
請求項5のストローク範囲規制手段は、圧縮コイルスプリングよりなるリターンスプリングの内周に配置され、リターンスプリングより軸方向が短くかつ軸方向のバネ力が強い強化スプリングであり、スプールの左側(リターンスプリング側)への移動途中である中間位置において、スプールがリターンスプリング側へ移動するのに抗する力をスプールに与えるものである。
N/O型スプール弁の断面図である(実施例1)。 N/O型スプール弁の断面図である(実施例2)。 N/O型スプール弁の断面図である(実施例3)。 N/O型スプール弁の断面図である(実施例4)。 N/O型スプール弁の断面図である(従来例)。
図面を参照して[発明を実施するための形態]を説明する。
N/O型スプール弁1は、ノーマルオープンの三方弁構造を有するもので、
・バルブハウジング2(後述する実施例ではスリーブ)と、
・このバルブハウジング2内で軸方向へ摺動自在に支持されるスプール3と、
・このスプール3を右側(軸方向の一方側)へ付勢するリターンスプリング4と、
を備えて構成される。
また、N/O型スプール弁1は、出力油圧の上昇によりリターンスプリング4に抗するF/B力(左向きの力)をスプール3に与えるF/B室A2を有する。
さらに、N/O型スプール弁1には、スプール3の左側(リターンスプリング4側)への移動を、スプール3のストローク範囲の途中(中間位置)で規制するストローク範囲規制手段X(後述する実施例では、スプール装着部材X1、ハウジング装着部材X2、規制柱X3、強化スプリングX4)が設けられ、F/B室A2に特殊高圧が印加されても、リターンスプリング4がフル圧縮するのを防ぐように設けられている。
本発明が適用された具体的な一例(実施例)を、図面を参照して説明する。以下における実施例は具体的な一例を示すものであって、本発明が実施例に限定されないことは言うまでもない。
なお、以下の実施例において上記[発明を実施するための形態]と同一符号は、同一機能物を示すものである。
[実施例1]
図1を参照して実施例1を説明する。
この実施例に示すN/O型スプール弁1は、車両用自動変速機の油圧制御装置に搭載されるものであり、具体的な一例として、リニアソレノイド(駆動手段の一例:限定されるものではない)と結合された状態で油圧制御装置に搭載されるものである。
N/O型スプール弁1は、
・略円筒形状を呈するスリーブ2と、
・このスリーブ2の内部で軸方向に摺動自在に支持されるスプール3と、
・このスプール3を右側(リニアソレノイドが配置される側)へ付勢するリターンスプリング4と、
を備えて構成される。
スリーブ2には、
・ポンプ油圧(入力油圧)の供給を受ける入力ポートP1、
・制御油圧の供給先(自動変速機の摩擦係合装置等)に油路を介して連通する出力ポートP2、
・低圧空間(オイルパン等)に連通する排出ポートP3、
・出力ポートP2に連通するF/BポートP4が設けられる。
これらの各ポートは、スリーブ2の径方向に形成された内外を貫通する貫通孔であり、スリーブ2の左側から右側に向かって、排出ポートP3、出力ポートP2、入力ポートP1、F/BポートP4の順に配置されている。
スプール3には、
・入力ポートP1の開度調整を行なう入力ポート開閉ランドR1、
・排出ポートP3の開度調整を行なう排出ポート開閉ランドR2、
・入力ポート開閉ランドR1より小径のF/BランドR3が設けられる。
これらの各ランドは、スプール3の左側から右側に向かって、排出ポート開閉ランドR2、入力ポート開閉ランドR1、F/BランドR3の順で配置されている。
そして、
・入力ポート開閉ランドR1と排出ポート開閉ランドR2の間(スプール3の小径部の周囲空間)に、出力ポートP2に通じる分配室A1が形成され、
・入力ポート開閉ランドR1とF/BランドR3の間(スプール3の小径部の周囲空間)にF/BポートP4に通じるF/B室A2が形成される。
ここで、入力ポートP1と入力ポート開閉ランドR1の位置関係、および排出ポートP3と排出ポート開閉ランドR2の位置関係は、N/Oタイプが達成されるように設定されている。
具体的に、入力ポートP1と入力ポート開閉ランドR1の位置関係、および排出ポートP3と排出ポート開閉ランドR2の位置関係は、
(i)リターンスプリング4の付勢力によりスプール3が右側に付勢されて停止している状態(リニアソレノイドの通電が停止している状態)において、
・入力ポート開閉ランドR1が入力ポートP1を開き、
・排出ポート開閉ランドR2が排出ポートP3を閉塞し、
出力ポートP2が入力ポートP1のみと連通し(出力ポートP2に最大油圧が発生する状態)、
(ii)リニアソレノイドの駆動力によりスプール3が左側へ少量移動する状態において、
・入力ポート開閉ランドR1が入力ポートP1を開き、
・排出ポート開閉ランドR2が排出ポートP3を開き、
出力ポートP2が入力ポートP1と排出ポートP3の両方と連通し(連通度合がスプール3の移動位置によって変化して、出力ポートP2にスプール3の位置に応じた出力油圧が発生する状態)、
(iii)リターンスプリング4の付勢力に抗してスプール3が大きく左側へ駆動されている状態(リニアソレノイドの駆動力が非常に大きい状態)において、
・入力ポート開閉ランドR1が入力ポートP1を閉塞し、
・排出ポート開閉ランドR2が排出ポートP3を開き、
出力ポートP2が排出ポートP3のみと連通する(出力ポートP2に出力油圧が発生しない状態)ように設けられる。
ここで、F/BランドR3のランド径は、上述したように、入力ポート開閉ランドR1のランド径より小径に設けられている。このため、F/B室A2に印加される油圧(出力ポートP2の発生油圧)が大きくなるに従って、入力ポート開閉ランドR1とF/BランドR3のランド差(径差)による圧差により、スプール3にはリターンスプリング4の付勢力に抗する左向きの軸力(F/B力)が発生する。これにより、スプール3の変位が安定し、出力ポートP2の発生油圧が変動するのを抑えることができる。
リターンスプリング4は、スプール3を右側に付勢する筒状に螺旋形成された圧縮コイルスプリングである。
スリーブ2の左端には、調整スクリュ5が螺合されており、この調整スクリュ5とスプール3との間(バネ室A3)にリターンスプリング4が圧縮された状態で配置されている。そして、調整スクリュ5の螺合量(ねじ込み量)によりリターンスプリング4の付勢力(バネ荷重)が調整できるようになっている。
リニアソレノイドは、スリーブ2の右端に結合され、通電量に応じた起磁力により、スプール3を左側へ変位させる駆動力をスプール3の右端に与える周知の駆動手段であり、通電により起磁力を発生するコイル、磁束ループを形成する固定磁気回路(ステータおよびヨーク)、およびコイルの発生磁力(磁気吸引力)によってスプール3に左方向の変位力を与えるプランジャ等を備えて構成される。
リニアソレノイドは、図示しない電子制御装置(AT−ECU)によって制御される。この電子制御装置は、例えば、デューティ比制御によってリニアソレノイドへ与える駆動電流を制御するものであり、リニアソレノイド(具体的にはコイル)に与える駆動電流を制御することによって、出力ポートP2の出力油圧をコントロールする。
なお、
「ソレノイド駆動力」+「F/B力(左方向の力)」=「バネ力」
でスプール3の釣り合いがなされるものである。
(実施例の特徴技術)
N/O型スプール弁1が搭載される油圧制御装置は、後退走行(バック)時にポンプ油圧が上昇するように設けられている。即ち、後退走行時は、ポンプ油圧を制御するレギュレータの調圧値を高める制御が実施され、ポンプ油圧として特殊高圧が発生するように設けられている。
N/O型スプール弁1では、入力ポートP1を開く状態(リニアソレノイドOFF)で、通常油圧よりも高い特殊高圧が印加されると、出力ポートP2を介してF/B室A2にも特殊高圧が印加される。すると、F/B力がリターンスプリング4のバネ力に打ち勝ち(F/B力>バネ力)、スプール3が左側へスライドして、スプール3が入力ポートP1を閉じ、出力油圧が低下してしまう。
この不具合を回避する手段として、この実施例の油圧制御装置の内部には、排出ポートP3にポンプ油圧を切替供給する切替手段(例えば、排出ポートP3の連通先を、「ポンプ油圧」か「排圧」の一方に切り替える三方弁)が設けられている。
電子制御装置(AT−ECU)は、制御上の理由により特殊高圧を発生させる場合に、上記切替手段(三方弁等)を作動させて、排出ポートP3にも特殊油圧を供給する。
これにより、入力ポートP1と排出ポートP3の両方に特殊高圧が印加されるため、出力油圧を特殊高圧に保つことができる。
しかし、F/B室A2に特殊高圧が印加されるため、F/B力がリターンスプリング4のバネ力に打ち勝ち(F/B力>バネ力)、スプール3が左側へスライドし、スプール3によってリターンスプリング4をフル圧縮(例えば、リターンスプリング4が密着するまで圧縮)させてしまう。
このため、特殊高圧が印加される毎に、リターンスプリング4がフル圧縮される動作が繰り返されることになり、リターンスプリング4の耐久性が悪化する懸念がある。
上記の懸念を解消するために、この実施例のN/O型スプール弁1には、スプール3の左側(リターンスプリング4側)への移動を、スプール3の全ストローク範囲の途中(中間位置)で規制するストローク範囲規制手段Xが設けられている。
なお、スプール3の全ストローク範囲は、
・スプール3が右端で停止する位置(分配室A1が入力ポートP1と出力ポートP2を連通させ、排出ポート開閉ランドR2が排出ポートP3を閉塞させる位置)から、
・スプール3が左端で停止する位置(リターンスプリング4が軸方向で密着する位置、あるいはスプール3の左端が調整スクリュ5に当接する位置)までの範囲である。
ストローク範囲規制手段Xがスプール3の移動を規制する位置は、図1に示すように、分配室A1が出力ポートP2と排出ポートP3を連通させ、入力ポート開閉ランドR1が入力ポートP1を閉塞させる位置(以下、中間位置と称す)であり、ストローク範囲規制手段Xによってスプール3は中間位置より左側への移動が規制される。
即ち、ストローク範囲規制手段Xを設けたことにより、スプール3の移動範囲は、
・スプール3が右端で停止する位置(分配室A1が入力ポートP1と出力ポートP2を連通させ、排出ポート開閉ランドR2が排出ポートP3を閉塞させる位置)から、
・中間位置までの範囲に限定される。
具体的な一例として、この実施例におけるストローク範囲規制手段Xは、スプール3の右端(リターンスプリング4とは異なる側)に取り付けられたスプール装着部材X1である。
この実施例におけるスプール装着部材X1は、
・F/BランドR3の右端に形成された小径部の外周に装着される金属製でリング円板状のリングプレート6と、
・F/BランドR3の右端に形成された小径部の外周面に形成された環状溝に嵌め合わされて、リングプレート6の抜け止めを行う金属バネよりなるC字形を呈したクリップ材(Cリング)7と、
で構成される。
この実施例のスプール装着部材X1(リングプレート6+クリップ材7)は、スプール3が左側へ移動して中間位置に達した際に、スリーブ2の右端内壁に形成された段差2a(右側に内径が拡径された部位の段差)に当接することで、スプール3が中間位置より左側へ移動するのを規制するものである。
なお、リングプレート6を廃止し、クリップ材7(Cリング)を段差2aに当接させることで、スプール3の左側への移動を規制するように設けても良い。
(実施例の効果)
この実施例のN/O型スプール弁1は、上述したスプール装着部材X1(ストローク範囲規制手段Xの一例)によって、スプール3が中間位置より左側へ移動するのを規制している。
これにより、ポンプ油圧(入力油圧)として通常時より高い特殊高圧が印加された際においても、リターンスプリング4のフル圧縮を回避することができる。
このように、スプール装着部材X1(ストローク範囲規制手段Xの一例)によって、リターンスプリング4の圧縮量を抑えることができるため、リターンスプリング4の耐久性を向上させることができ、N/O型スプール弁1の信頼性を高めることができる。
[実施例2]
図2を参照して実施例2を説明する。なお、以下の各実施例において、上記実施例1と同一符合は同一機能物を示すものである。
上記の実施例1では、ストローク範囲規制手段Xの一例として、スプール3の右端にスプール装着部材X1を設ける例を示した。
これに対し、この実施例2のストローク範囲規制手段Xは、スリーブ2の左側(リターンスプリング4に近い側)に設けたハウジング装着部材X2である。
具体的に、この実施例におけるハウジング装着部材X2は、バネ室A3(リターンスプリング4を収容する空間)を成すスリーブ2の内周壁面に形成された環状溝に嵌め合わされる金属バネよりなるC字形を呈したクリップ材(Cリング)で構成される。
このハウジング装着部材X2(クリップ材)は、スプール3が左側へ移動して中間位置に達した際に、スプール3の左端3aに当接することで、スプール3が中間位置より左側へ移動するのを規制するものである。
この実施例2を採用しても、実施例1と同様の効果を得ることができる。
[実施例3]
図3を参照して実施例3を説明する。
この実施例3のストローク範囲規制手段Xは、調整スクリュ5とスプール3の間(軸方向間)に設けられて、スプール3が中間位置より左側へ移動するのを規制する規制柱X3であり、この規制柱X3は調整スクリュ5またはスプール3の一方に設けられている。
即ち、実施例3のストローク範囲規制手段Xは、
(i)調整スクリュ5から右方向(軸方向)に延びる規制柱X3、
(ii)あるいは、スプール3から左方向(軸方向)に延びる規制柱X3である。
この実施例3を採用しても、実施例1と同様の効果を得ることができる。
なお、規制柱X3は、調整スクリュ5またはスプール3の一方と一体に設けられるものであっても良いし、別体で設けられて調整スクリュ5またはスプール3の一方に固定されるものであっても良い。
[実施例4]
図4を参照して実施例4を説明する。
この実施例4のストローク範囲規制手段Xは、圧縮コイルスプリングよりなるリターンスプリング4の内周に配置され、リターンスプリング4より軸方向が短い強化スプリングX4である。
この強化スプリングX4は、リターンスプリング4より軸方向のバネ力が強いものであり、「リターンスプリング4と強化スプリングX4の合成バネ力(荷重特性)」は「特殊高圧がF/B室A2に印加された状態のF/B力」以上に設定されている(リターンスプリング4+強化スプリングX4の合成バネ力≧特殊高圧時のF/B力)。
この強化スプリングX4は、スプール3が左側へ移動して中間位置に達した際に、調整スクリュ5とスプール3の両方に当接して、スプール3が中間位置より左側へ移動するのを規制するものである。
この実施例4を採用しても、実施例1と同様の効果を得ることができる。
上記の実施例では、バルブハウジングの一例としてスリーブ2(筒状の部材)を用いる例を示したが、バルブハウジングはスリーブ2に限定されるものではなく、内部に油路が形成される部材にスプール3を挿入する摺動穴を直接形成したバルブハウジング(スリーブ2を用いないもの)であっても良い。
上記の実施例では、N/O型スプール弁1を駆動する手段の一例としてリニアソレノイド(電磁アクチュエータ)を用いる例を示したが、N/O型スプール弁1を駆動する手段は限定されるものではなく、パイロット油圧を調整してスプール3を駆動する手段や、ピエゾアクチュエータを用いてスプール3を駆動する手段など、他の駆動手段を用いるものであっても良い。
上記の実施例では、車両用自動変速機の油圧制御装置に用いられるN/O型スプール弁1に本発明を適用する例を示したが、自動変速機以外の他のN/O型スプール弁1に本発明を適用しても良い。
1 N/O型スプール弁
2 スリーブ(バルブハウジング)
2a 段差(スプール装着部材が当たる部位)
3 スプール
3a スプールの左端(ハウジング装着部材が当たる部位)
4 リターンスプリング
5 調整スクリュ
A2 F/B室
X ストローク範囲規制手段
X1 スプール装着部材
X2 ハウジング装着部材
X3 規制柱
X4 強化スプリング

Claims (5)

  1. 少なくとも入力ポート(P1)、出力ポート(P2)、排出ポート(P3)を具備するバルブハウジング(2)と、このバルブハウジング(2)内で軸方向へ摺動自在に支持されるスプール(3)と、このスプール(3)を軸方向の一方側へ付勢するリターンスプリング(4)とで構成され、前記リターンスプリング(4)の付勢力により前記スプール(3)が軸方向の一方側に付勢された状態で、前記入力ポート(P1)と前記出力ポート(P2)が連通し、前記出力ポート(P2)と前記排出ポート(P3)の連通が遮断されるノーマルオープンの三方弁構造を有するとともに、
    出力油圧の上昇により前記リターンスプリング(4)に抗するフィードバック力を前記スプール(3)に与えるフィードバック室(A2)を有するノーマルオープン型スプール弁(1)において、
    このノーマルオープン型スプール弁(1)は、
    前記バルブハウジング(2)が、
    入力油圧の供給を受ける前記入力ポート(P1)、制御油圧の供給先に油路を介して連通する前記出力ポート(P2)および低圧空間に連通する前記排出ポート(P3)に加えて、前記出力ポート(P2)に連通し、前記フィードバック室(A2)へ通じるF/Bポート(P4)を具備しているとともに、
    前記バルブハウジング(2)と前記スプール(3)との間に、
    前記スプール(3)の前記リターンスプリング(4)側への軸方向の移動を、前記出力ポート(P2)と前記排出ポート(P3)とを連通させ、前記入力ポート(P1)を閉塞させる位置(以下、中間位置と称す)で規制するストローク範囲規制手段(X)を備えることを特徴とするノーマルオープン型スプール弁。
  2. 請求項1に記載のノーマルオープン型スプール弁(1)において、
    前記ストローク範囲規制手段(X)は、前記リターンスプリング(4)とは異なる側の前記スプール(3)に取り付けられたスプール装着部材(X1)であり、
    このスプール装着部材(X1)は、前記スプール(3)の前記リターンスプリング(4)側への移動途中である前記中間位置において、前記スプール(3)を軸方向に摺動自在に収容するバルブハウジング(2)の一部(2a)と軸方向で当接することを特徴とするノーマルオープン型スプール弁。
    スプール弁。
  3. 請求項1に記載のノーマルオープン型スプール弁(1)において、
    前記ストローク範囲規制手段(X)は、前記スプール(3)の前記リターンスプリング(4)側に位置させて前記バルブハウジング(2)に取り付けられたハウジング装着部材(X2)であり、
    このハウジング装着部材(X2)は、前記スプール(3)の前記リターンスプリング(4)側への移動途中である前記中間位置において、前記スプール(3)の一部(3a)と軸方向で当接することを特徴とするノーマルオープン型スプール弁。
  4. 請求項1に記載のノーマルオープン型スプール弁(1)において、
    前記ストローク範囲規制手段(X)は、前記リターンスプリング(4)の一端を支持する調整スクリュ(5)から軸方向に延びる規制柱(X3)、あるいは前記リターンスプリング(4)に近い側の前記スプール(3)から軸方向に延びる規制柱(X3)であり、
    この規制柱(X3)は、前記スプール(3)の前記リターンスプリング(4)側への移動途中である前記中間位置において、前記スプール(3)、あるいは前記調整スクリュ(5)と軸方向で当接することを特徴とするノーマルオープン型スプール弁。
  5. 請求項1に記載のノーマルオープン型スプール弁(1)において、
    前記ストローク範囲規制手段(X)は、圧縮コイルスプリングよりなる前記リターンスプリング(4)の内周に配置され、前記リターンスプリング(4)より軸方向が短くかつ軸方向のバネ力が強い強化スプリング(X4)であり、
    この強化スプリング(X4)は、前記スプール(3)の前記リターンスプリング(4)側への移動途中である前記中間位置において、前記スプール(3)が前記リターンスプリング(4)側へ移動するのに抗する力を前記スプール(3)に与えることを特徴とするノーマルオープン型スプール弁。
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