JP4830410B2 - 延伸成形容器及びその製造方法 - Google Patents
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Description
しかしながら、ポリエステル樹脂から成る延伸成形容器は耐熱性に劣るという欠点があり、内容物を熱間充填する際の熱変形や容積の収縮変形を生じるため、二軸延伸ブロー容器を成形後に熱固定(ヒートセット)する操作が行われている。
例えば、一段ブロー成形法において、プリフォーム温度を可及的に高温とし、さらに高速で延伸する際の内部摩擦による発熱或いは結晶化による発熱を利用し、延伸成形と熱固定を同時に進行させて、耐熱性の高いポリエステル樹脂から成る延伸ブローボトルを得る方法が提案されている(特許文献1参照)。
従って、本発明の目的は、機械的な延伸速度に限界を生じた場合でも、有効に歪硬化を生じて、高温延伸による優れた耐熱性及び歪硬化による延伸バランスの両方を兼ね備えたポリエステル樹脂から成る延伸成形容器を提供することである。
本発明の他の目的は、高温条件での延伸ブロー成形においても、延伸速度にかかわらず、歪硬化による良好な延伸バランスを備えたポリエステル樹脂から成る延伸成形容器を製造し得る製造方法を提供することである。
1.エチレンテレフタレート系ポリエステル樹脂のガラス転移温度Tg(m)と異種のポリエステル樹脂のガラス転移温度Tg(d)が、Tg(d)−Tg(m)≧10(℃)の関係を満足すること、
2.海島分散構造が、未延伸部分において、長径0.4乃至10μmの大きさの分散相が60乃至100%の割合で存在するものであること、
3.海島分散構造が、延伸部分において、分散相の周囲の連続相が他の連続相に比して高延伸配向されていること、
4.ブレンド物が、異種のポリエステル樹脂を0.5乃至15重量%の量で配合したものであること、
5.容器胴部のTMA測定による200℃における収縮率が10%以下であること、
6.前記ポリエステル延伸成形容器が、150乃至230℃の温度条件で熱固定が行われていること、
が好適である。
本発明の延伸成形容器の製造方法においては、
1.ブレンド物が、異種のポリエステル樹脂を0.5乃至15重量%の量で配合したものであること、
2.延伸ブロー成形に次いで、150乃至230℃の温度条件で熱固定を行うこと、
が好適である。
また、本発明の延伸成形容器の製法によれば、110乃至120℃という高温条件下で延伸速度にかかわらず、歪硬化現象を有効に利用することができ、高温延伸の効果である残留歪みの低減と良好な延伸バランスを兼ね備えた延伸成形容器を製造することができる。
すなわち本発明の延伸成形容器は、上記ブレンド物層が海島分散構造を形成し、しかもこの海島分散構造における分散相(島部分)が延伸による変形が小さく、連続相(海部分)のうち分散相の周囲の連続相のみが局所的に過延伸され、高速延伸された場合と同様の歪硬化を生じることになり、その結果かかる局所的過延伸がネッキング伝搬に有効に寄与して、高温条件下で高速延伸を行った場合と同様の延伸バランス(肉厚分布の均一性)を有することが可能になるのである。
また図2は、本発明の延伸成形容器の胴部(延伸部分)におけるブレンド物層の相構造の透過偏光顕微鏡写真を模式的に表す図であり、また図3は、一つの分散相の周囲の連続相の延伸配向の程度を模式的に表す図であり、この図2及び図3から明らかなように、本発明の延伸成形容器においては、図3に示すように分散相1の変形が小さく、分散相1近傍の連続相2がその周囲の連続相3よりも高度に延伸配向されていることが理解される。
但し、図2における透過偏光顕微鏡写真は、これらの延伸配向度の分布は色調の差として観察される。
このことは、後述する実施例の結果からも明らかである。すなわち、容器胴部の動的粘弾性測定値においてtanδ極大温度が115℃よりも大きい延伸成形容器では、大きな残留歪みが残存しているのに対して(比較例4及び8)、容器胴部の動的粘弾性測定値においてtanδ極大温度が115℃以下の延伸成形容器では、残留歪みが極めて低減されていることが明らかである(実施例1〜5)。
本発明の延伸成形容器は、上述したように、少なくともエチレンテレフタレート系ポリエステル樹脂とこれとは異種のポリエステル樹脂のブレンド物から成る層を有し、かかるブレンド物層がエチレンテレフタレート系ポリエステル樹脂を連続相(海部分)及び異種のポリエステル樹脂を分散相(島部分)とする海島分散構造を形成していることが重要であり、かかる海島分散構造を形成するには、後述するポリエステル樹脂をブレンドすることにより良好に形成することができる。
本発明の延伸成形容器において、ブレンド物層の連続相(海部分)を構成するエチレンテレフタレート系ポリエステル樹脂は、ジカルボン酸成分が、ジカルボン酸成分の50%以上、特に80%以上がテレフタル酸であり、且つジオール成分として、ジオール成分の50%以上、特に80%以上がエチレングリコールであるポリエステル樹脂を用いる。かかるエチレンテレフタレート系ポリエステル樹脂は、ポリエステル樹脂の中でも機械的性質や熱的性質及び成形加工性をバランス良く満たしている。
ジオール成分としては、ジオール成分の50%以上、特に80%以上がエチレングリコールであることが、機械的性質や熱的性質から好ましく、エチレングリコール以外のジオール成分としては、1,4−ブタンジオール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,6−へキシレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、グリセロール、トリメチロールプロパン等を挙げることができる。
本発明の延伸成形容器において、ブレンド物層の分散相(島部分)を構成するポリエステル樹脂としては、上述したエチレンテレフタレート系ポリエステル樹脂とは異なると共に、エチレンテレフタレート系ポリエステル樹脂の連続相中に分散相として存在し得る限り、上述したジカルボン酸成分及びジオール成分から成るポリエステル樹脂を使用することができるが、海島分散構造を形成することが必要であることから、連続相を形成するエチレンテレフタレート系ポリエステル樹脂と非相溶のものであることが重要である。
このようなポリエステル樹脂としては、構成モノマーとしてナフタレンジカルボン酸を含有するポリエステル樹脂や、構成モノマーとしてシクロへキサンジメタノールを含有するポリエステル樹脂を挙げることができる。また、連続相を形成するエチレンテレフタレート系ポリエステル樹脂との非相溶性を上昇させるためには、これらの構成モノマーの含有量が多いことが重要である。
本発明のブレンド物層は、上述したエチレンテレフタレート系ポリエステル樹脂とこれとは異種のポリエステル樹脂をブレンドすることにより形成され、未延伸部分においては、長径0.4乃至10μmの大きさの分散相が60乃至100%の割合で存在し、延伸部分においては、分散相の周囲の連続相が他の連続相に比して高延伸配向されている、海島分散構造が形成されている。
このような海島分散構造を形成するためには、連続相を形成するエチレンテレフタレート系ポリエステル樹脂と、分散相を形成する異種のポリエステル樹脂の溶融粘度、配合比率及び組成が重要である。
溶融粘度は、分散相を形成する異種のポリエステル樹脂が連続相を形成するエチレンテ
レフタレート系ポリエステル樹脂に対して相対的に高い溶融粘度を有することが好ましい。
特に、異種のポリエステル樹脂として、ポリエチレンナフタレート、或いはシクロヘキサンジメタノール含有ポリエステル樹脂を用いる場合は、0.5乃至15重量%の量で用いることが好ましい。上記範囲よりも量が多いと、海島分散構造でなく、相互網目構造になってしまうおそれがあり、延伸応力が上昇し残留歪が大きくなって、良好な耐熱性を得ることが困難になる。
本発明の延伸成形容器は、前述したブレンド物層を少なくとも一層有すればよく、ブレンド物層の単層構造の容器とすることもできるし、或いはブレンド物層に他の熱可塑性樹脂層を組み合わせた多層構造の容器とすることもできる。
多層構造の容器の場合には、上記ポリエステル樹脂が内外層を構成することが特に好ましい。ブレンド物層及び必要により設けられる層の厚みは、層構成などによって一概に規定することはできないが、従来公知のポリエステル製延伸成形容器と同様に設定することができる。
また、本発明に用いる上記ポリエステル樹脂又は上記ポリエステル樹脂以外の熱可塑性樹脂には、最終成形品である二軸延伸容器の品質を損なわない範囲で種々の添加剤、例えば、着色剤、紫外線吸収剤、離型剤、滑剤、核剤、及びガスバリア性上昇のための無機層状化合物などを配合することができる。
本発明の延伸成形容器は、エチレンテレフタレート系ポリエステル樹脂とこれとは異種のポリエステル樹脂のブレンド物から成り、該エチレンテレフタレート系ポリエステル樹脂から成る連続相と、前記異種のポリエステル樹脂から成る分散相とから成る海島分散構造が形成されているブレンド物層を有するプリフォームを、延伸温度が110乃至120℃の条件で延伸ブロー成形することにより製造することができ、これにより、上述した特性を有する延伸成形容器を延伸速度にかかわらず、好適に製造することが可能となる。
本発明においては、成形されたプリフォームを延伸ブロー成形に際して、110乃至120℃、好適には115乃至120℃の延伸温度に加熱して延伸成形することが重要であり、延伸温度が上記範囲のような高温域にあることにより、残留歪を低減することが可能になる。ここで、プリフォームの加熱温度、即ち延伸温度は、延伸ブロー成形される直前のプリフォームの外表面温度であり、放射温度計、熱画像測定器等によって測定することができる。
プリフォームを上記温度に均一且つ高速で加熱するためには、延伸ブローに先立って、プリフォームの内外から熱風、赤外線ヒーター、高周波誘導加熱された鉄芯の内部挿入等の手段で加熱することが好ましい。
尚、本発明においては、延伸速度にかかわらず、設定速度よりも高速で延伸した場合と同様の延伸バランスを得ることが可能である。
また、本発明で得られる低残留歪みと延伸バランスの両立という作用効果は、熱固定条件によらず得ることができるものであるが、特に、耐熱性を求める場合には、熱固定を行うことが好ましい。
また本発明においては、通常よりも高温で延伸ブロー成形することから高温延伸に起因するオリゴマー析出のおそれがあるため、これを防止すべく、金型は表面処理されたものを用いることが好ましい。また、離型性の上昇、成形後の変形抑制を図るために、離型時にクーリングエアーとして、室温もしくは冷却エアーをブローボトル内に循環させ成形物の冷却を確実に行うことが好ましい。
二軸延伸容器における延伸倍率は、面積倍率で1.5乃至25倍が適当であり、この中でも軸方向延伸倍率を1.2乃至6倍とし,周方向延伸倍率を1.2乃至4.5倍とするのが好ましい。
また、これまでの検討の結果、良好な延伸バランスを有することと、容器胴部のTMA測定における200℃における収縮率が10%以下であることが、熱固定条件によらず容器の耐熱性上昇に寄与することが明らかである。すなわち、本発明の延伸容器の耐熱性は、従来方法で同一の熱固定条件で成形された延伸容器に比較して、相対的に高い耐熱性を有している。
例えば、アセプティック充填用途容器のような高い耐熱性は要求されないが、容器殺菌時の処理熱への耐熱性を賦与するため、従来方法では120℃程度の熱固定を行う必要があったが、本発明の延伸容器では熱固定を行う必要が無いか熱固定温度を低下させることができ、熱固定に要するエネルギーを低減できる。
また、耐熱(熱間充填)用途や、耐熱圧用途容器のような中程度の耐熱性が要求される場合においては、本発明の延伸容器では熱固定温度を低下させることができ、熱固定に要するエネルギーを低減できる。
さらには、ボイル、レトルト処理といった100℃を超えるような加熱殺菌を行う高い耐熱性が要求される用途においては、本発明の延伸容器に高温で熱固定を行うことによって、従来方法では達成し得なかった高い耐熱性を有する延伸成形容器とすることが可能となり、特に、本発明の延伸容器、その製造方法の利点を有効に活用することができる。
熱固定後金型からの取り出しに際して冷風で冷却することがハンドリング性の点から望ましい。
また、本発明は延伸ブロー容器において延伸加工がなされている部位における耐熱性向上手法に関するものであり、容器口部など成形法上延伸加工がなされない部分においては、肉厚を厚めに設定することや、ブロー成形前に加熱結晶化することなどにより耐熱性を向上させることができる。
主材として、ポリエチレンテレフタレート樹脂 [Homo PET](RT543CTHP:日本ユニペット(株))を、ブレンドポリエステル種として、ポリエチレンナフタレート樹脂[Homo PEN](TN8065S:帝人化成(株))、イソフタル酸変性 1,4-シクロヘキサンジメチレンテレフタレート樹脂[IA変性PCT](サーメックス13319:イーストマンケミカル)、ポリブチレンテレフタレート樹脂[Homo PBT](ジュラネックス500FP:ポリプラスチックス(株))、非晶性シクロヘキサンジメタノール含有ポリエチレンテレフタレート樹脂[非晶性CHDM変性PET](S2008:SKケミカル)、又はポリエチレンナフタレート−ポリエチレンテレフタレート共重合体[PEN-PET共重合](TN8756:帝人化成(株))を用い、主材と各ブレンドポリエステル種をペレット状態で所定の混合比にてドライブレンドして、各種成形に供じた。また、混合前に各樹脂とも乾燥処理を行った。
上記樹脂ペレットを所定の割合でドライブレンドしたものを射出成形機(NN75JS:(株)新潟鐵工所)のホッパーへ供給し、バレル設定温度を280℃、サイクルタイム30秒にて射出成形して、重量28g、口径28mmのボトル用プリフォームを成形した。その後、口部を予め加熱により結晶白化させたプリフォームの胴部を、外側より赤外線ヒーターにて、内部から加熱鉄芯によって、所定の表面温度に加熱した後、二軸延伸ブローして、延伸倍率が縦3倍、横3倍、面積9倍となる容量500mlの図4に示す延伸ブローボトルを成形した。金型温度は室温(25℃)、150℃及び180℃に設定した。また、離型時には容器内に室温(25℃)のクーリングエアーを導入した。
1.ガラス転移温度[Tg(d)−Tg(m)] の測定
上記材料ペレットから切り出した試料(10mg)について、示差走査熱量計(DSC7:PERKIN ELMER社製)を用いて測定を行った。測定温度プロファイルは以下の順序で行った。
(1)25℃から290℃へ10℃/分で昇温
(2)290℃にて5分間保持
(3)290℃より25℃へ300℃/分で降温
(4)25℃から290℃へ10℃/分で昇温
(5)290℃にて5分間保持
(6)290℃より25℃へ10℃/分で降温
このうち、4.の昇温プロファイルにおいてガラス転移温度を測定した。
また、Tg(m)に相当するHomo PETのガラス転移温度は、78.6℃であった。
ボトル胴部より10mm×30mm大の試験片を長辺方向がボトル高さ方向となるように切り出し、粘弾性スペクトロメータ(EXSTAR6000DMS:セイコーインスツルメンツ(株))を用いて測定を行った。測定条件を以下に示す。
測定モード : 引っ張り正弦波モード
試験片標点間距離:20mm
振動数:1Hz
最小張力:100mN
昇温プロファイル:25℃から210℃まで2℃/分にて昇温
得られたtanδ曲線から、tanδが極大となる温度(tanδ極大温度)を導出した。
(1)観察試料の作成
成形した延伸ブローボトルの未延伸部であるネックリング下部、および延伸部である胴壁中央部から試料を切り出し、ガラスナイフを装着したミクロトーム(REICHERT ULTRACUTS:ライカ社)を用い、液体窒素冷却下、1.0mm/secの切削速度にて、厚み5μmの観察用試料を切削した。このとき、観察面はボトル接地面と水平方向となるようにした。この切削片をスライドガラス上に置き、浸液(ビオライト:(株)高研)に浸し、カバーガラスをかけ各種顕微鏡観察に供じた。
上記、延伸ブローボトルの未延伸部であるネックリング下部より切り出した試料について、透過光顕微鏡にて1000倍まで拡大して相構造の観察を行った。また、長径0.4〜10μm不連続相の存在数割合は、1000倍拡大写真(観察範囲88×70μm2)から下式を用い算出した。ここで、不連続相は写真目視にて明らかに連続相に囲まれていることが確認できる状態のものとした。
ドメイン存在数割合(%)=長径0.4〜10μm不連続相の存在数/不連続相の全存在×100
上記、延伸ブローボトルの胴壁中央部から切り出した試料について、偏光板を直交ニコルに配置した偏光顕微鏡を用い1000倍まで拡大して相構造の観察を行った。このとき、観察試料は直交ニコル間に対角位方向に配置した。観察された画像から、試料全体が均一な色調を示している場合は局所過延伸がないものと判断した。また、試料において図3に示すような配向度の分布を示す色調のムラが観察された場合は局所過延伸があるものと判断した。
予め、プリフォームの胴部にネックリングより底部に向かって、油性マジックにより10mm間隔の打点をしておき二軸延伸ブローした。このブローボトルにおいて、胴部における打点間隔が均等であるものを延伸バランス良好と判定した。
ボトル胴部より10mm×30mm大の試験片を長辺方向がボトル高さ方向となるように切り出し、粘弾性スペクトロメータ(EXSTAR6000DMS:セイコーインスツルメンツ(株))を用いて測定を行った。測定条件を以下に示す。
測定モード : F制御モード
試験片初期標点間距離:20mm
応力プロファイル:無加重
昇温プロファイル:25℃から210℃まで2℃/分にて昇温
得られた収縮量曲線より、以下式を用いて収縮率曲線を算出した。
S(収縮率:%)= X/L × 100
X:各温度における収縮量(mm)
L:初期標点間距離(mm)= 20mm
測定開始時の収縮量を0とし、算出した収縮率曲線から、温度が200℃に到達した際の収縮率(200℃における収縮率)を導出した。
主材として、ポリエチレンテレフタレート樹脂(RT543CTHP:日本ユニペット(株))を、ブレンドポリエステル種として、ポリエチレンナフタレート樹脂[Homo PEN](TN8065S:帝人化成(株))を用い、重量比で主材:ブレンドポリエステル種=95:5の割合でドライブレンドして射出成形機ホッパーに供給し、設定温度280℃、サイクルタイム30秒の条件で口径28mmのボトル用プリフォームを射出成形した。
このプリフォームの口部を予め結晶白化させた後、二軸延伸ブローして容量500mlのアセプティック充填対応の延伸ブローボトルを成形した。尚、この時のプリフォームの加熱温度、即ち延伸温度を115℃、ブロー金型の温度を室温(25℃)に設定した。
このボトルの各部位を切り出し、上記の各測定を行った。
材料を重量比で主材:ブレンドポリエステル種=90:10の割合でドライブレンドして射出成形機ホッパーに供給した以外は、実施例1と同様にアセプティック充填対応の延伸ブローボトルを作成し、上記の各測定を行った。
材料を重量比で主材:ブレンドポリエステル種=85:15の割合でドライブレンドして射出成形機ホッパーに供給した以外は、実施例1と同様にアセプティック充填対応の延伸ブローボトルを作成し、上記の各測定を行った。
ブロー金型の熱固定温度を180℃に設定して耐熱性を付与した以外は、実施例2と同様に延伸ブローボトルを作成し、上記の各測定を行った。
ブレンドポリエステル種として、イソフタル酸変性 1,4-シクロヘキサンジメチレンテレフタレート樹脂(サーメックス13319:イーストマンケミカル)を用いた以外は、実施例4と同様に耐熱性を付与した延伸ブローボトルを作成し、上記の各測定を行った。
ブロー金型の熱固定温度を150℃に設定した以外は、実施例5と同様に耐熱性を付与した延伸ブローボトルを作成し、上記の各測定を行った。
材料としてポリエチレンテレフタレート樹脂 (RT543CTHP: 日本ユニペット(株))のみを用い、プリフォームの加熱温度を100℃に設定した以外は、実施例1と同様にアセプティック充填対応の延伸ブローボトルを作成し、上記の各測定を行った。
ブロー金型の熱固定温度を180℃に設定し耐熱性を付与した以外は、比較例1と同様に延伸ブローボトルを作成し、上記の各測定を行った。
プリフォーム加熱温度を115℃に設定した以外は、比較例1と同様にアセプティック充填対応の延伸ブローボトルを作成し、上記の各測定を行った。
材料を重量比で主材:ブレンドポリエステル種=70:30の割合でドライブレンドして射出成形機ホッパーに供給した以外は、実施例1と同様にアセプティック充填対応の延伸ブローボトルを作成し、上記の各測定を行った。
ブレンドポリエステル種として、ポリブチレンテレフタレート樹脂[Homo PBT](ジュラネックス500FP:ポリプラスチックス(株))を用いた以外は、実施例4と同様に耐熱性を付与した延伸ブローボトルを作成し、上記の各測定を行った。
ブレンドポリエステル種として、非晶性シクロヘキサンジメタノール含有ポリエチレンテレフタレート樹脂[非晶性CHDM変性PET](S2008:SKケミカル)を用いた以外は、実施例4と同様に耐熱性を付与した延伸ブローボトルを作成し、上記の各測定を行った。
ブレンドポリエステル種として、ポリエチレンナフタレート−ポリエチレンテレフタレート共重合体[PEN-PET共重合] (TN8756:帝人化成(株))を用いた以外は、実施例4と同様に耐熱性を付与した延伸ブローボトルを作成し、上記の各測定を行った。
プリフォーム加熱温度を105℃に設定した以外は、実施例5と同様に耐熱性を付与した延伸ブローボトルを作成し、上記の各測定を行った。
上記の各測定の結果を表1に示す。
Claims (10)
- エチレンテレフタレート系ポリエステル樹脂とこれとは異種のポリエステル樹脂のブレンド物から成る層を有する延伸成形容器において、
前記異種のポリエステル樹脂がジオール成分の60モル%以上がシクロヘキサンジメタノールであるポリエステル樹脂であり、前記ブレンド物から成る層が、前記エチレンテレフタレート系ポリエステル樹脂から成る連続相と、前記異種のポリエステル樹脂から成る分散相とから成る海島分散構造を有すると共に、少なくとも容器胴部の動的粘弾性測定値においてtanδ極大温度が115℃以下であることを特徴とする延伸成形容器。 - 前記エチレンテレフタレート系ポリエステル樹脂のガラス転移温度Tg(m)と異種のポリエステル樹脂のガラス転移温度Tg(d)が、Tg(d)−Tg(m)≧10(℃)の関係を満足する請求項1記載の延伸成形容器。
- 前記海島分散構造が、未延伸部分において、長径0.4乃至10μmの大きさの分散相が60乃至100%の割合で存在するものである請求項1又は2に記載の延伸成形容器。
- 前記海島分散構造が、延伸部分において、分散相の周囲の連続相が他の連続相に比して高延伸配向されている請求項1乃至3の何れかに記載の延伸成形容器。
- 前記ブレンド物が、異種のポリエステル樹脂を0.5乃至15重量%の量で配合したものである請求項1乃至4の何れかに記載の延伸成形容器。
- 容器胴部のTMA測定による200℃における収縮率が10%以下である請求項1乃至5の何れかに記載の延伸成形容器。
- 請求項1乃至6の何れかに記載の延伸成形容器が、150乃至230℃の温度条件で熱固定が行われている延伸容器。
- エチレンテレフタレート系ポリエステル樹脂とこれとは異種のポリエステル樹脂のブレンド物から成り、該異種のポリエステル樹脂がジオール成分の60モル%以上がシクロヘキサンジメタノールであるポリエステル樹脂であり、前記エチレンテレフタレート系ポリエステル樹脂から成る連続相と、前記異種のポリエステル樹脂から成る分散相とから成る海島分散構造が形成されているブレンド物層を有するプリフォームを、延伸温度が110乃至120℃の条件で延伸ブロー成形することを特徴とする延伸成形容器の製造方法。
- 前記ブレンド物が、異種のポリエステル樹脂を0.5乃至15重量%の量で配合したものである請求項8に記載の延伸成形容器の製造方法。
- 前記延伸ブロー成形に次いで、150乃至230℃の温度条件で熱固定を行うことを特徴とする請求項8又は9に記載の延伸成形容器の製造方法。
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