JP4830202B2 - エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐半田性に優れる半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用いた半導体装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
IC、LSI等の半導体素子の封止方法としてエポキシ樹脂組成物のトランスファー成形が低コスト、大量生産に適しており、採用されて久しく、信頼性の点でもエポキシ樹脂や硬化剤であるフェノール樹脂の改良により特性の向上が図られてきた。
しかし、近年の電子機器の小型化、軽量化、高性能化の市場動向において、半導体素子の高集積化が年々進み、又半導体装置の表面実装化が促進されるなかで、半導体封止用エポキシ樹脂組成物への要求は益々厳しいものとなってきている。このため、従来からのエポキシ樹脂組成物では解決出来ない問題点も出てきている。
その最大の問題点は、表面実装の採用により半導体装置が半田浸漬、あるいはリフロー工程で急激に200℃以上の高温にさらされ、吸湿した水分が爆発的に気化する際の応力により、半導体装置にクラックが発生し、半導体素子、リードフレーム、インナーリード上の各種メッキされた各接合部分とエポキシ樹脂組成物の硬化物との界面で剥離が生じ信頼性が著しく低下する現象である。
【0003】
半田処理による信頼性低下を改善するために、エポキシ樹脂組成物中の無機充填材の充填量を増加させることで低吸湿化、高強度化、低熱膨張化を達成し耐半田性を向上させるとともに、低溶融粘度の樹脂を使用して、成形時に低粘度で高流動性を維持させる手法が一般的となりつつある。
一方、半田処理後の信頼性において、エポキシ樹脂組成物の硬化物と半導体装置内部に存在する半導体素子やリードフレーム等の基材との界面の接着性は非常に重要になってきている。界面での接着力が弱いと半田処理後の基材との界面で剥離が生じ、更にはこの剥離に起因し半導体装置にクラックが発生する。
従来から耐半田性の向上を目的として、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランやγ−(メタクリロキシプロピル)トリメトキシシラン等のシランカップリング剤がエポキシ樹脂組成物中に添加されてきた。しかし近年、実装時のリフロー温度の上昇や、鉛フリーハンダに対応しNi、Ni−Pd、Ni−Pd−Au等のプリプレーティングフレームの出現等、益々厳しくなっている耐半田性に対する要求に対して、これらのシランカップリング剤だけでは充分に対応できなくなっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、吸湿後の半田処理においてクラックや基材との剥離が発生しない耐半田性に優れるエポキシ樹脂組成物を用いた半導体装置を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、Ni、Pd、Auから選ばれる1種以上をメッキしたリードフレームと半導体素子とを封止用エポキシ樹脂組成物で封止した半導体装置であって、前記封止用エポキシ樹脂組成物が、エポキシ樹脂とシランカップリング剤とを含有し、前記エポキシ樹脂が、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂から選ばれるものであり、前記シランカップリング剤が、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシランから選ばれる1種以上のシランカップリング剤と、ビス(3−トリエトキシリルプロピル)ジスルファンとを併用することを特徴とする半導体装置、である。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明に用いられるシランカップリング剤は、半導体装置に使用するリードフレームに用いたメッキ液に含まれる元素のうちC、O、H以外の1種以上の元素を含むものであれば、特に限定されるものではなく、又、C、O、Hが存在していてもよい。これらのシランカップリング剤は単独でも2種類以上を併用して用いてもよい。
なお、本発明では、リードフレームの素材やタイプ、メッキ液、メッキ工程の順序等は、特に限定されるものではない。
リードフレームの表面には、付着水や結合水等に由来する水酸基、酸化被膜のO、有機成分を主とした汚れに由来するCが存在することが普通である。又一般的なシランカップリング剤は、シラノール基と金属表面の水酸基やO及び金属そのものと化学結合をすることで接着性を付与するという目的でエポキシ樹脂組成物に添加されるが、主として金属表面の水酸基との反応性を狙ったものが用いられる。
銅製リードフレームには、耐熱性や加工性の付与のために表層にCuのストライクメッキ、ワイヤボンディング性向上のためにAgメッキ、鉛フリー半田に対応するためにNiやPd、更に半田との濡れ性を改善するためにAuといった金属をメッキすることが一般的である。42アロイフレームにおいても同様にワイヤボンディング性向上のためにAgメッキをすることが一般的である。
これらのメッキ付けにはメッキ液による化学反応を用いているため、リードフレーム表面にはメッキ液に含まれる元素が残る。これらの元素のうち、C、O、Hについては、メッキを行わないフレーム上にも元々存在する元素であるため問題ないが、これ以外の元素が残ると本来の金属表面とは性質が変わり、樹脂との親和性が低下し濡れ性を悪化させ、フレーム表面の水酸基とシランカップリング剤の十分な反応が行えず期待通りの効果が得られない。
【0007】
そこで、本発明のリードフレームに用いたメッキ液に含まれる元素のうち、C、O、H以外の元素を1種以上含むシランカップリング剤を用いると、シランカップリング剤自身にリードフレーム表面に存在する元素と同一の元素が含まれるため、フレーム表面との親和性が増し濡れ性が向上することで金属表面の水酸基との反応が起こり易くなり、エポキシ樹脂組成物との接着性が発現する。
本発明のリードフレームに用いたメッキ液に含まれる元素のうち、C、O、H以外の元素については、例えば、Auメッキ、Agメッキの場合、一般的にはメッキ液にシアン化合物が用いられることによりNが、Niメッキの場合、一般的にはスルファミン塩が用いられることによりSが、Pdメッキの場合、一般的にはアンモニウム塩が用いられることによりNが、リードフレーム表面に残る。Cuメッキの場合、一般的にはシアン化合物若しくは硫酸塩が用いられることにより、N又はSがリードフレーム表面に残るが、ここに挙げた金属のメッキ、及び元素だけに限定されるものではない。
【0008】
鉛フリー半田対応として開発されたNi、Pd及びAuをメッキしたプリプレーティングフレームの場合、特に最表層にあるAuは、化学的に安定であり、水酸基やOといったシランカップリング剤と反応し得る元素が少ないという特徴がある。そのため、本発明のリードフレームに用いたメッキ液に含まれる元素のうちC、O、H以外の元素を1種以上含むシランカップリング剤の中でも、特にリードフレーム表面の水酸基とだけではなく、金属表面自体、すなわちAuやPd等とも反応するものを用いる必要がある。
この様なシランカップリング剤としては、アミノ基、ウレイド基、イソシアネート基といったNを含むものと、メルカプト基、テトラスルファン基、ジスルファン基をといったSを含むものが挙げられ、これらN及び/又はSを含むシランカップリング剤を併用することで効果が発揮される。
すなわち、本発明のシランカップリング剤としては、N及び/又はSを含んでいるものが好ましく、例えば、Nを含むものとして、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシランといったアミノ系シランカップリング剤、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシランといったウレイド系シランカップリング剤、3−イソシアナートプロピルトリメトキシシランといったイソシアネート系シランカップリング剤や、Sを含むものとして、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビス(3−トリエトキシリルプロピル)ジスルファン、ビス(3−トリエトキシプロピル)テトラスルファンといったS含有系シランカップリング剤等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
更に、Nを含むシランカップリング剤が、アミノ基を含むシランカップリング剤であり、Sを含むシランカップリング剤が、メルカプト基、テトラスルファン基、ジスルファン基のうちの1種以上の構造を含むシランカップリング剤であることがより好ましい。
【0009】
本発明のシランカップリング剤は、他のシランカップリング剤と併用してもよい。併用できるシランカップリング剤としては、1分子中にアルコキシシリル基と、エポキシ基等の有機官能基を有するシラン化合物全般を指し、例えば、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシ基を有するシラン、ビニルトリメトキシシラン等のビニル基を有するシラン、γ−(メタクリロキシプロピル)トリメトキシシラン等のメタクリル基を有するシラン等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。これらのシランカップリング剤は単独でも2種類以上併用して用いてもよい。
【0010】
本発明のシランカップリング剤は、予めアルコキシ基の一部又は全部を加水分解して得られた加水分解物をエポキシ樹脂組成物に添加してもよい。この場合、予めアルコキシ基が加水分解されているため、無機充填材や各種基材表面の水酸基と容易に水素結合あるいは共有結合を形成し、耐半田性を向上させることが可能となる。
加水分解の方法としては、特に限定するものではないが、例えば、本発明のシランカップリング剤と純水を混合し、混合物が2層に分離しなくなるまで十分攪拌混合する方法等が挙げられる。
【0011】
通常、カップリング剤は、エポキシ樹脂組成物中にインテグラルブレンドによって混合されるが、本発明のシランカップリング剤の全部又は一部を加水分解して得られた加水分解物は、予めエポキシ樹脂やフェノール樹脂の全部又は一部に加熱混合してもよい。本発明のシランカップリング剤を予め樹脂成分に加熱混合したものを用いることにより、エポキシ樹脂組成物の成形時に各種基材との界面に効率的に移行し易くなる。
【0012】
又、本発明のシランカップリング剤は、無機充填材表面に存在することにより、無機充填材とエポキシ樹脂組成物中の有機成分を化学的に結合させ、無機充填材と有機成分との界面の接着性の向上に有効であると考えられる。このように無機充填材と有機成分との界面の接着性を向上させるためには、本発明のシランカップリング剤が無機充填材表面に存在すること、より好ましくは吸着又は固定化していることが必要で、このため、本発明のシランカップリング剤の全部又は一部を加水分解して得られた加水分解物で無機充填材表面を処理すると、界面の接着性が向上するので、熱時強度や耐半田性の向上に効果がある。
本発明のシランカップリング剤を無機充填材表面に処理する方法としては、例えば、攪拌している無機充填材にシランカップリング剤、或いはそのアルコール溶液等を噴霧し、更に攪拌を行った後、室温に放置したり、或いは加熱することにより表面処理した無機充填材を得る方法等を挙げることができる。
又、無機充填材の表面処理に用いる他に、本発明のシランカップリング剤をインテグラルブレンド又は樹脂成分と予め加熱混合する手法とを併用しても良い。
【0013】
本発明に用いられるエポキシ樹脂としては、分子内にエポキシ基を有するモノマー、オリゴマー、ポリマー全般を指し、例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂(フェニレン骨格及び/又はビフェニレン骨格等を含む)、ナフタレン型エポキシ樹脂、アルキル変性トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、トリアジン核含有エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール型エポキシ樹脂等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらのエポキシ樹脂は単独でも2種類以上併用して用いてもよい。
これらの内では、常温では結晶性の固体であるが、融点を越えると極めて低粘度の液状となり、無機充填材を高充填化できるものが好ましく、例えば、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂等が挙げられる。ビフェニル型エポキシ樹脂としては、例えば、3,3’,5,5’−テトラメチルビフェノールジグリシジルエーテル、ビフェノールジグリシジルエーテル等が挙げられる。
その他のエポキシ樹脂も極力粘度の低いものを使用することが望ましい。又、耐湿信頼性向上のために、エポキシ樹脂中に含まれる塩素イオン、ナトリウムイオン、その他フリーのイオンは、極力少ないことが望ましい。
【0014】
本発明に用いられるフェノール樹脂としては、分子内にフェノール性水酸基を有するモノマー、オリゴマー、ポリマー全般を指し、例えば、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、テルペン変性フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂、トリフェノールメタン型樹脂、フェノールアラルキル樹脂(フェニレン骨格及び/又はビフェニレン骨格等を含む)、ナフトールアラルキル樹脂(フェニレン骨格及び/又はビフェニレン骨格等を含む)等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらのフェノール樹脂は単独でも2種類以上併用して用いてもよい。又、耐湿信頼性向上のために、フェノール樹脂中に含まれる塩素イオン、ナトリウムイオン、その他フリーのイオンは、極力少ないことが望ましい。
全エポキシ樹脂のエポキシ基と全フェノール樹脂のフェノール性水酸基との当量比としては、好ましくは0.8〜1.5、特に好ましくは0.9〜1.3である。0.8〜2.0の範囲を外れると、硬化性、耐湿信頼性等が低下する可能性がある。
【0015】
本発明に用いられる無機充填材の種類については特に制限はなく、一般に封止材料に用いられているものを使用することができる。例えば、溶融破砕シリカ、溶融球状シリカ、結晶シリカ、2次凝集シリカ、アルミナ、チタンホワイト、水酸化アルミニウム等が挙げられ、これらは単独でも2種類以上併用して用いてもよい。特に溶融球状シリカが好ましい。形状は限りなく真球状であることが好ましく、又、粒子の大きさの異なるものを混合することにより充填量を多くすることができる。
無機充填材の含有量としては、全エポキシ樹脂組成物中に65〜94重量%が好ましい。65重量%未満だと無機充填材による補強効果が十分に発現せず、かつ吸湿要因である樹脂成分の含有量が多くなるので、エポキシ樹脂組成物の硬化物の吸湿量が増大してしまい、半田処理時に半導体装置にクラックが発生しやすくなる可能性がある。94重量%を越えると、エポキシ樹脂組成物の流動性が極端に低下し、成形時に充填不良やチップシフト、パッドシフト、ワイヤースイープが発生し易くなる可能性がある。
【0016】
本発明に用いられる硬化促進剤としては、前記エポキシ樹脂とフェノール樹脂との架橋反応を促進するものであればよく、例えば、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7等のアミン系化合物、トリフェニルホスフィン、テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート塩等の有機リン系化合物、2−メチルイミダゾール等のイミダゾール化合物等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの硬化促進剤は単独でも2種類以上併用して用いてもよい。
【0017】
本発明のエポキシ樹脂組成物は、シランカップリング剤、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、無機充填材、硬化促進剤の他、必要に応じて臭素化エポキシ樹脂、酸化アンチモン、リン化合物等の難燃剤、酸化ビスマス水和物等の無機イオン交換体、カーボンブラック、ベンガラ等の着色剤、シリコーンオイル、シリコーンゴム等の低応力化剤、天然ワックス、合成ワックス、高級脂肪酸及びその金属塩類もしくはパラフィン等の離型剤、酸化防止剤等の各種添加剤を適宜配合してもよい。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、シランカップリング剤、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、無機充填材、硬化促進剤、及びその他の添加剤等をミキサーを用いて混合後、ロール、ニーダー、押出機等の混練機で加熱混練し、冷却後粉砕して得られる。
本発明のエポキシ樹脂組成物を用いて、半導体素子等の電子部品を封止し、半導体装置を製造するには、トランスファーモールド、コンプレッションモールド、インジェクションモールド等の成形方法で硬化成形すればよい。特に本発明のエポキシ樹脂組成物は、Ni、Pd、Auから選ばれる1種以上をメッキしたリードフレームを用いた半導体装置や、LQFP、TQFP等の薄型のリードフレームを用いた半導体装置に好適である。
【0018】
以下、本発明を実施例で具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。配合単位は重量部とする。
実施例1
をミキサーを用いて混合した後、ロールを用いて加熱混練し、冷却後粉砕してエポキシ樹脂組成物を得た。得られたエポキシ樹脂組成物を以下の方法で評価した。結果を表1に示す。
【0019】
評価方法
スパイラルフロー:EMMI−1−66に準じたスパイラルフロー測定用の金型を用いて、金型温度175℃、注入圧力6.9MPa、硬化時間120sで測定した。単位はcm。
熱時強度:240℃での曲げ強さをJIS K 6911に準じて測定した。単位はN/mm2。
耐半田性:100ピンTQFP(パッケージサイズは14×14mm、厚み1.4mm、シリコンチップサイズは8.0×8.0mm、リードフレームはCu製リードフレームにNi−Pd−Auの順にメッキをしたもの、又はCu製リードフレームにCuのストライクメッキをしたものとの2種類)を金型温度175℃、注入圧力9.8MPa、硬化時間120sでトランスファー成形し、175℃、8時間で後硬化させた。得られたパッケージ各10個を85℃/相対湿度85%/168時間、又は85℃/相対湿度60%/168時間の2水準で処理後、それぞれを260℃の半田槽に10秒間浸漬した。顕微鏡で外部クラックを観察し、クラック発生率[(クラック発生パッケージ数)/(全パッケージ数)×100]を%で表示した。又、超音波探傷装置を用いてチップとエポキシ樹脂組成物の硬化物との剥離面積の割合を測定し、剥離率[(剥離面積)/(チップ面積)×100]として、10個のパッケージの平均値を求め、%で表示した。又、用いたリードフレームにおけるC、O、H以外のメッキ液由来の元素を表2に示した。
【0020】
参考例2〜5、比較例1〜5
表1の配合に従い、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂組成物を得、実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示す。
なお、実施例1以外で用いたシランカップリング剤、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、溶融混合物、表面処理した無機充填材の詳細を以下に示す。
オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量196、軟化点55℃)、
フェノールアラルキル型エポキシ樹脂(ビフェニレン骨格を含む。エポキシ当量272、軟化点58℃)、
フェノールアラルキル樹脂2(ビフェニレン骨格を含む。水酸基当量200、軟化点65℃)、
フェノールノボラック樹脂(水酸基当量105、軟化点105℃)。
【0021】
[溶融混合物の製造例]
(溶融混合物A)
オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂22重量部とフェノールノボラック樹脂11重量部を120℃で完全に溶融混合させた後、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランを0.2重量部加えて溶融混合物Aを得た。
【0022】
[表面処理した無機充填材の製造例]
(処理シリカA)溶融球状シリカ60重量部をミキサーで攪拌しながら、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン0.2重量部を滴下し加えた。そのまま攪拌を15分間継続した後、150℃で3時間加熱し、処理シリカAを得た。
(処理シリカB)溶融球状シリカ99.6重量部をミキサーで攪拌しながら、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン0.4重量部を滴下し加えた。そのまま攪拌を15分間継続した後、室温で8時間放置し、処理シリカBを得た。
(処理シリカC)溶融球状シリカ99.6重量部をミキサーで攪拌しながら、γ−グリシジルプロピルトリメトキシシラン0.4重量部を滴下し加えた。そのまま攪拌を15分間継続した後、室温で8時間放置し、処理シリカCを得た。
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】
【発明の効果】
本発明のエポキシ樹脂組成物を用いて得られた半導体装置は、熱時強度に優れ、特に半田処理後に剥離がなく耐半田性にも優れる。
Claims (1)
- Ni、Pd、Auから選ばれる1種以上をメッキしたリードフレームと半導体素子とを封止用エポキシ樹脂組成物で封止した半導体装置であって、前記封止用エポキシ樹脂組成物が、エポキシ樹脂とシランカップリング剤とを含有し、前記エポキシ樹脂が、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂から選ばれるものであり、前記シランカップリング剤が、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシランから選ばれる1種以上のシランカップリング剤と、ビス(3−トリエトキシリルプロピル)ジスルファンとを併用することを特徴とする半導体装置。
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