JP2005314566A - エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005314566A
JP2005314566A JP2004134756A JP2004134756A JP2005314566A JP 2005314566 A JP2005314566 A JP 2005314566A JP 2004134756 A JP2004134756 A JP 2004134756A JP 2004134756 A JP2004134756 A JP 2004134756A JP 2005314566 A JP2005314566 A JP 2005314566A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
epoxy resin
resin composition
carboxylic acid
aromatic carboxylic
silane coupling
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004134756A
Other languages
English (en)
Inventor
Yusuke Ito
祐輔 伊藤
Takashi Aihara
孝志 相原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Bakelite Co Ltd filed Critical Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority to JP2004134756A priority Critical patent/JP2005314566A/ja
Publication of JP2005314566A publication Critical patent/JP2005314566A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2924/00Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
    • H01L2924/0001Technical content checked by a classifier
    • H01L2924/0002Not covered by any one of groups H01L24/00, H01L24/00 and H01L2224/00

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Epoxy Resins (AREA)
  • Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)

Abstract

【課題】 リードフレームへの密着強度が高く、半田処理においてリードフレームとの剥離が発生しない、耐半田性に優れるエポキシ樹脂組成物、及び半導体装置を提供すること。
【解決手段】 (A)エポキシ樹脂、(B)フェノール樹脂、(C)硬化促進剤、(D)無機質充填材、(E)芳香族カルボン酸、及び(F)メルカプト基を有するシランカップリング剤を必須成分とすることを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物、好ましくは、前記の芳香族カルボン酸が、1分子あたり少なくとも2個以上のフェノール性水酸基と1分子あたり少なくとも1個以上のカルボキシル基を有する化合物である半導体封止用エポキシ樹脂組成物。

Description

本発明は、半導体封止用エポキシ樹脂組成物、及びこれを用いた半導体装置に関するものである。
近年、半導体装置は生産性、コスト、信頼性等のバランスに優れることからエポキシ樹脂組成物を用いて封止されるのが主流となっている。半導体装置の表面実装化により半導体装置が半田浸漬あるいは半田リフロー工程で急激に200℃以上の高温にさらされ、吸水した水分が爆発的に気化する際の応力によって、半導体素子、リードフレーム、インナーリード上の各種メッキされた各接合部分とエポキシ樹脂組成物の硬化物の界面で剥離が生じたり、半導体装置にクラックが発生し信頼性が著しく低下する問題が生じている。
半田処理による信頼性低下を改善するために、エポキシ樹脂組成物中の無機充填材の充填量を増加させることで低吸湿化、高強度化、低熱膨張化を達成し耐半田性を向上させるとともに、低溶融粘度の樹脂を使用して、成形時に低粘度で高流動性を維持させる手法が一般的となりつつある。
一方、半田処理後の信頼性において、エポキシ樹脂組成物の硬化物と半導体装置内部に存在する半導体素子やリードフレーム等の基材との界面の接着性は非常に重要になってきている。界面での接着力が弱いと半田処理後の基材との界面で剥離が生じ、更にはこの剥離に起因し半導体装置にクラックが発生する。
従来から耐半田性の向上を目的として、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランやγ−(メタクリロキシプロピル)トリメトキシシラン等のシランカップリング剤がエポキシ樹脂組成物中に添加されてきた。しかし近年、実装時のリフロー温度の上昇や、鉛フリーハンダに対応しNi−Pd、Ni−Pd−Au等のプリプレーティングフレームの出現等、益々厳しくなっている耐半田性に対する要求に対して、これらのシランカップリング剤の添加だけでは充分に対応できなくなっている。
その対処法として、アルコキシシランカップリング剤によりリードフレームの表面処理をする方法(例えば、特許文献1参照。)などが提案されている。しかしながら、それらの手法は、Ni−Pd、Ni−Pd−Au等のプリプレーティングフレームとの密着性が不十分であることがわかっていた。
また、近年になってベンゾトリアゾール化合物の様な環式窒素化合物を含有することにより銅合金リードフレームなどとの密着向上効果を得る方法(例えば、特許文献2参照。)などが提案されているが、これだけだと前記Ni−Pd、Ni−Pd−Au等のプリプレーティングフレームなどとの密着向上効果に乏しく、更なる改善が必要であることがわかっていた。
特開平6−350000号公報(第2〜5頁) 特開2001−106768号公報(第2〜6頁)
本発明は、半田処理においてリードフレームとの剥離が発生せず、半田処理後の信頼性に優れたエポキシ樹脂組成物、及び半導体装置を提供するものである。
本発明は、
[1](A)エポキシ樹脂、(B)フェノール樹脂、(C)硬化促進剤、(D)無機質充填材、(E)芳香族カルボン酸、及び(F)メルカプト基を有するシランカップリング剤を必須成分とすることを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物、
[2]前記の芳香族カルボン酸が、全樹脂組成物に対して0.004〜2重量%の割合で含有される第[1]項記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物、
[3]前記の芳香族カルボン酸が、1分子あたり少なくとも2個以上のフェノール性水酸基と1分子あたり少なくとも1個以上のカルボキシル基を有する化合物である第[1]又は[2]項記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物、
[4]前記のメルカプト基を有するシランカップリング剤が、樹脂組成物に対して0.004〜2重量%の割合で含有される第[1]、[2]又は[3]項のいずれかに記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物、
[5][1]、[2]、[3]又は[4]項のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物を用いて半導体素子を封止してなることを特徴とする半導体装置、
である。
本発明のエポキシ樹脂組成物を用いて得られた半導体装置は、Ni、Ni−Pd、Ni−Pd−Au等でメッキされたものも含めた各種リードフレームとの密着強度が強く、半田処理後の信頼性に優れている。
本発明は、(A)エポキシ樹脂、(B)フェノール樹脂、(C)硬化促進剤、(D)無機質充填材、(E)芳香族カルボン酸及び(F)メルカプト基を有するシランカップリング剤を含むことにより、半田処理においてリードフレームとの剥離が発生しない半田処理後の信頼性に優れたエポキシ樹脂組成物、及び半導体装置が得られるものである。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明に用いられるエポキシ樹脂は、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するモノマー、オリゴマー、ポリマー全般であり、例えば、ハイドロキノン型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、アルキル変性トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂(フェニレン骨格、ビフェニレン骨格等を有する)、ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂(フェニレン骨格、ビフェニレン骨格等を有する)、テルペン変性フェノール型エポキシ樹脂、トリアジン核含有エポキシ樹脂等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらのエポキシ樹脂は単独で用いても併用してもよい。
本発明に用いられるフェノール樹脂としては、1分子中に2個以上のフェノール性水酸基を有するモノマー、オリゴマー、ポリマー全般であり、例えば、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、フェノールアラルキル樹脂(フェニレン骨格、ビフェニレン骨格等を有する)、ナフトールアラルキル樹脂(フェニレン骨格、ビフェニレン骨格等を有する)、テルペン変性フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂、トリフェノールメタン型フェノール樹脂、ビスフェノール化合物等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらのフェノール樹脂は単独で用いても2種類以上併用してもよい。
全エポキシ樹脂のエポキシ基と全フェノール樹脂のフェノール性水酸基との当量比としては、好ましくは0.5〜2.0、特に好ましくは0.7〜1.5である。上記範囲を外れると、硬化性、耐湿信頼性等が低下する可能性がある。
本発明に用いられる硬化促進剤としては、エポキシ樹脂とフェノール樹脂との架橋反応の触媒となり得るものであり、例えばトリブチルアミン、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7等のアミン系化合物、トリフェニルホスフィン、テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート塩等の有機リン系化合物、2−メチルイミダゾール等のイミダゾール化合物等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの硬化促進剤は単独で用いても併用してもよい。
本発明に用いられる無機質充填材としては、一般に半導体封止用エポキシ樹脂組成物に使用されているものを用いることができ、例えば、溶融シリカ、結晶シリカ、アルミナ、窒化珪素、窒化アルミ等が挙げられる。これらの無機質充填材は単独で用いても併用してもよい。
無機質充填材の配合量を多くする場合、溶融シリカを用いるのが一般的である。溶融シリカは、破砕状、球状のいずれでも使用可能であるが、溶融シリカの配合量を高め、かつエポキシ樹脂組成物の溶融粘度の上昇を抑えるためには、球状のものを主に用いる方が好ましい。更に溶融球状シリカの配合量を多くするためには、溶融球状シリカの粒度分布がより広くなるように調整することが望ましい。無機質充填材は、予めシランカップリング剤等で表面処理されているものを用いてもよい。無機充填材の含有量は、特に限定されないが、全エポキシ樹脂組成物中80〜94重量%が好ましい。下限値を下回ると十分な耐半田性が得られない可能性があり、上限値を超えると十分な流動性が得られない可能性がある。
本発明で用いられる芳香族カルボン酸は、樹脂組成物の硬化物とリードフレームとの密着性を向上させ、ひいては樹脂組成物の硬化物で半導体素子を封止してなる半導体装置の耐湿信頼性、耐リフロークラック性を改善させる役割を果たす。芳香族カルボン酸は、特に樹脂組成物の硬化物と非銅リードフレーム(銀メッキリードフレーム、ニッケルメッキリードフレーム、ニッケル/パラジウム合金に金メッキが施されたプリプレーティングフレーム)との密着性を向上させる効果が顕著であるため、上記リードフレームを用いた時に、半導体装置の半田処理後の信頼性が大幅に向上する。本発明で用いられる芳香族カルボン酸の含有量としては、特に限定するものではないが、全エポキシ樹脂組成物に対して0.004〜2重量%の割合で含有されることが好ましい。上記下限値を下回ると、樹脂組成物の硬化物とリードフレームとの密着性を向上させる効果が不充分となる恐れがあるので好ましくない。一方、上記上限値を超えると、樹脂組成物の流動性が低下する恐れがあるので好ましくない。
本発明で用いられる芳香族カルボン酸としては、分子構造を特に限定するものではないが、1分子あたり少なくとも2個以上のフェノール性水酸基と1分子あたり少なくとも1個以上のカルボキシル基を有する化合物が、密着性向上という観点でより好ましい。1分子あたり少なくとも2個以上のフェノール性水酸基と1分子あたり少なくとも1個以上のカルボキシル基を有する化合物としては、例えば、下記一般式(1)、一般式(2)で表される化合物などを挙げることができる。これらの芳香族カルボン酸は単独で用いても併用してもよい。
Figure 2005314566
Figure 2005314566
本発明で用いられるメルカプト基を有するシランカップリング剤は、樹脂組成物の硬化物とリードフレームとの密着性を向上させ、ひいては樹脂組成物の硬化物で半導体素子を封止してなる半導体装置の耐湿信頼性、耐リフロークラック性を改善させる役割を果たす。本発明で用いられるメルカプト基を有するシランカップリング剤の含有量としては特に限定するものではないが、全エポキシ樹脂組成物に対して0.004〜2重量%の割合で含有されることが好ましい。上記下限値を下回ると、樹脂組成物の硬化物とリードフレームとの密着性が不十分となる。また上記上限値を超えると、樹脂組成物の流動性が低下する恐れがあるので好ましくない。
本発明で用いられるメルカプト基を有するシランカップリング剤は、他の構成成分と同時にブレンドしても、ブレンドする以前に無機充填材と予め処理しておいてもよい。メルカプト基を有するシランカップリング剤としては、メルカプト基および有機基がケイ素原子に直結したもの、およびその部分加水分解縮合物が一般に用いられる。メルカプト基を有するシランカップリング剤の例としては、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン等が挙げられる。これらのメルカプト基を有するシランカップリング剤は単独で用いても併用してもよい。用途によってはメルカプト基を有するシランカップリング剤以外のシランカップリング剤を併用してもよい。併用できるシランカップリング剤としては、エポキシシラン、アミノシラン、アルキルシラン、ウレイドシラン、ビニルシラン等が挙げられ、これらは単独で用いても併用してもよい。
前記の芳香族カルボン酸とメルカプト基を有するシランカップリング剤を併用することにより、樹脂組成物の硬化物と非銅リードフレーム(銀メッキリードフレーム、ニッケルメッキリードフレーム、ニッケル/パラジウム合金に金メッキが施されたプレプリーティングフレーム)との密着性を向上させる効果が顕著となるため、上記リードフレームを用いた時に半導体装置の半田浸漬後の信頼性が大幅に向上する。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、(A)〜(F)成分の他、必要に応じてチタネートカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、アルミニウム/ジルコニウムカップリング剤等のシランカップリング剤以外のカップリング剤、臭素化エポキシ樹脂、酸化アンチモン、リン化合物等の難燃剤、酸化ビスマス水和物等の無機イオン交換体、カーボンブラック、ベンガラ等の着色剤、
シリコーンオイル、シリコーンゴム等の低応力化剤、天然ワックス、合成ワックス、高級脂肪酸及びその金属塩類もしくはパラフィン等の離型剤、酸化防止剤等の各種添加剤を適宜配合してもよい。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、(A)〜(F)成分、及びその他の添加剤等をミキサーを用いて混合後、ロール、ニーダー、押出機等の混練機で加熱混練し、冷却後粉砕して得られる。
本発明のエポキシ樹脂組成物を用いて、半導体素子等の電子部品を封止し、半導体装置を製造するには、トランスファーモールド、コンプレッションモールド、インジェクションモールド等の成形方法で硬化成形すればよい。
以下、本発明を実施例にて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。配合単位は重量部とする。
実施例1
式(3)で示されるエポキシ樹脂(軟化点58℃、エポキシ当量272、以下エポキシ樹脂1とする) 8.2重量部
Figure 2005314566
式(4)で示されるフェノール樹脂(軟化点107℃、水酸基当量200、以下フェノール樹脂1とする) 6.0重量部
Figure 2005314566
1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7(以下、DBUという)
0.2重量部
溶融球状シリカ(平均粒径28μm) 84.7重量部
式(5)で示される2,5−ジヒドロキシ安息香酸(試薬) 0.2重量部
Figure 2005314566
式(6)で示される3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(信越化学製KBM803) 0.2重量部
Figure 2005314566
カルナバワックス 0.2重量部
カーボンブラック 0.3重量部
をミキサーを用いて混合した後、表面温度が90℃と25℃の2本ロールを用いて混練し、冷却後粉砕してエポキシ樹脂組成物を得た。得られたエポキシ樹脂組成物の特性を以下の方法で評価した。結果を表1に示す。
評価方法
スパイラルフロー:EMMI−1−66に準じたスパイラルフロー測定用の金型を用いて、金型温度175℃、注入圧力6.9MPa、硬化時間120秒の条件で測定した。単位はcm。
密着強度:トランスファー成形機を用いて、金型温度175℃、注入圧力9.8MPa、硬化時間120秒の条件で、9×29mmの短冊状の試験用リードフレーム上に2mm×2mm×2mmの密着強度試験片を1水準当たり10個成形した。リードフレームには銅フレームに銀メッキしたもの(フレーム1)とNiPd合金フレームに金メッキしたもの(フレーム2)の2種類を用いた。その後、自動せん断強度測定装置(DAGE社製、PC2400)を用いて、エポキシ樹脂組成物の硬化物とフレームとのせん断強度を測定した。10個の試験片のせん断強度の平均値を表1に示す。単位はN/mm2
耐半田性:176ピンLQFPパッケージ(パッケージサイズは24×24mm、厚み1.4mm、シリコンチップのサイズは、8.0×8.0mm、リードフレームは176pinプリプレーティングフレーム、NiPd合金にAuメッキ加工したもの。)を、金型温度175℃、注入圧力9.3MPa、硬化時間120秒の条件でトランスファー成形し、175℃で8時間の後硬化をした。得られたパッケージを85℃、相対湿度85%の環境下で168時間加湿処理した。その後このパッケージを260℃の半田槽に10秒間浸漬した。半田処理を行ったパッケージ10個を、超音波探傷装置を用いて観察し、チップ(SiNコート品)とエポキシ樹脂組成物の硬化物との界面に剥離が発生した剥離発生率[(剥離発生パッケージ数)/(全パッケージ数)×100]を%で表示した。
実施例2〜6、比較例1〜5
表1の配合に従い、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂組成物を得、実施例1と同様にして評価した。これらの結果を表1に示す。用いたエポキシ樹脂およびフェノール樹脂の詳細は表2に示す。また、実施例1以外で用いたその他の成分について、以下に示す。
式(7)で示される4’,4”−ジヒドロキシ−トリフェニルメタン−2−カルボン酸(以下、フェノールフタリンという)
Figure 2005314566
式(8)で示される3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン(信越化学製KBM802)
Figure 2005314566
式(9)で示されるγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学製KBM403)
Figure 2005314566
実施例1により、2,5−ジヒドロキシ安息香酸及び3−メルカプトプロピルトリメトキシシランを添加したエポキシ樹脂組成物は、リードフレームとの密着強度が高く、また、耐半田性に優れているという結果が得られた。また、実施例2により、樹脂の種類を変えても、2,5−ジヒドロキシ安息香酸及び3−メルカプトプロピルトリメトキシシランを添加することにより高い密着強度と優れた耐半田性が得られた。実施例3〜5は、芳香族カルボン酸及びメルカプト基を有するシランカップリング剤の添加量を変化させたものであるがいずれも実施例1と同程度の密着強度と耐半田性が得られた。実施例6は、芳香族カルボン酸としてフェノールフタリン、メルカプト基を有するシランカップリング剤として3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシランを用いたものであるが、2,5−ジヒドロキシ安息香酸及び3−メルカプトプロピルトリメトキシシランを同等量用いた実施例1と同等の密着強度、耐半田性が得られた。
比較例1、2は芳香族カルボン酸及びメルカプト基を有するシランカップリング剤を添加しない系であるが、樹脂の種類に関わらず密着強度が低く、かつ、耐半田性も低い結果が得られた。比較例3、4は、芳香族カルボン酸またはメルカプト基を有するシランカップリング剤を単独で用いたものであるが、リードフレームとの密着強度は高いものの、耐半田性の結果が芳香族カルボン酸及びメルカプト基を有するシランカップリング剤を併用して添加した場合よりも劣る結果が得られた。また、比較例5は、耐半田性の向上のための添加剤として、従来から用いられてきたγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランを用いたものであるが、リードフレームとの密着強度が弱く、信頼性の結果が芳香族カルボン酸を添加した場合よりも劣る結果が得られた。
Figure 2005314566
Figure 2005314566
本発明のエポキシ樹脂組成物を用いて得られた半導体装置は、Ni、Ni−Pd、Ni−Pd−Au等でメッキされたものも含めた各種リードフレームとの密着強度が強く、半田処理後の信頼性に優れたものとなるため、パワートランジスター、超LSI等に好適に用いることができる。

Claims (5)

  1. (A)エポキシ樹脂、(B)フェノール樹脂、(C)硬化促進剤、(D)無機質充填材、(E)芳香族カルボン酸、及び(F)メルカプト基を有するシランカップリング剤を必須成分とすることを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
  2. 前記の芳香族カルボン酸が、全樹脂組成物に対して0.004〜2重量%の割合で含有される請求項1記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
  3. 前記の芳香族カルボン酸が、1分子あたり少なくとも2個以上のフェノール性水酸基と1分子あたり少なくとも1個以上のカルボキシル基を有する化合物である請求項1又は2記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
  4. 前記のメルカプト基を有するシランカップリング剤が、樹脂組成物に対して0.004〜2重量%の割合で含有される請求項1、2又は3のいずれかに記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
  5. 請求項1、2、3又は4のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物を用いて半導体素子を封止してなることを特徴とする半導体装置。
JP2004134756A 2004-04-28 2004-04-28 エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 Pending JP2005314566A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004134756A JP2005314566A (ja) 2004-04-28 2004-04-28 エポキシ樹脂組成物及び半導体装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004134756A JP2005314566A (ja) 2004-04-28 2004-04-28 エポキシ樹脂組成物及び半導体装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005314566A true JP2005314566A (ja) 2005-11-10

Family

ID=35442327

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004134756A Pending JP2005314566A (ja) 2004-04-28 2004-04-28 エポキシ樹脂組成物及び半導体装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005314566A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007317563A (ja) * 2006-05-26 2007-12-06 Sumitomo Electric Ind Ltd 回路接続用接着剤
JP2007321012A (ja) * 2006-05-30 2007-12-13 Sumitomo Bakelite Co Ltd 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP2008031291A (ja) * 2006-07-28 2008-02-14 Sumitomo Bakelite Co Ltd エポキシ樹脂組成物、エポキシ樹脂成形材料及び半導体装置
JP2009096873A (ja) * 2007-10-16 2009-05-07 Sumitomo Bakelite Co Ltd エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
CN114262433A (zh) * 2021-11-15 2022-04-01 吉林省中研高分子材料股份有限公司 偶联剂及其制备的聚芳醚酮复合材料

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000178342A (ja) * 1998-12-17 2000-06-27 Sumitomo Bakelite Co Ltd 絶縁ペースト
JP2002241585A (ja) * 2001-02-19 2002-08-28 Sumitomo Bakelite Co Ltd エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP2003040978A (ja) * 2001-07-26 2003-02-13 Matsushita Electric Works Ltd 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP2003268205A (ja) * 2002-03-19 2003-09-25 Toray Ind Inc エポキシ系樹脂組成物およびそれを用いた半導体装置
JP2003297981A (ja) * 2002-03-29 2003-10-17 Sumitomo Bakelite Co Ltd 半導体装置
JP2003301026A (ja) * 2002-04-09 2003-10-21 Sumitomo Bakelite Co Ltd 液状封止樹脂組成物、半導体装置の製造方法及び半導体装置
JP2004018798A (ja) * 2002-06-20 2004-01-22 Sumitomo Bakelite Co Ltd エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP2005105086A (ja) * 2003-09-29 2005-04-21 Sumitomo Bakelite Co Ltd エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP2005314567A (ja) * 2004-04-28 2005-11-10 Sumitomo Bakelite Co Ltd エポキシ樹脂組成物及び半導体装置

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000178342A (ja) * 1998-12-17 2000-06-27 Sumitomo Bakelite Co Ltd 絶縁ペースト
JP2002241585A (ja) * 2001-02-19 2002-08-28 Sumitomo Bakelite Co Ltd エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP2003040978A (ja) * 2001-07-26 2003-02-13 Matsushita Electric Works Ltd 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP2003268205A (ja) * 2002-03-19 2003-09-25 Toray Ind Inc エポキシ系樹脂組成物およびそれを用いた半導体装置
JP2003297981A (ja) * 2002-03-29 2003-10-17 Sumitomo Bakelite Co Ltd 半導体装置
JP2003301026A (ja) * 2002-04-09 2003-10-21 Sumitomo Bakelite Co Ltd 液状封止樹脂組成物、半導体装置の製造方法及び半導体装置
JP2004018798A (ja) * 2002-06-20 2004-01-22 Sumitomo Bakelite Co Ltd エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP2005105086A (ja) * 2003-09-29 2005-04-21 Sumitomo Bakelite Co Ltd エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP2005314567A (ja) * 2004-04-28 2005-11-10 Sumitomo Bakelite Co Ltd エポキシ樹脂組成物及び半導体装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007317563A (ja) * 2006-05-26 2007-12-06 Sumitomo Electric Ind Ltd 回路接続用接着剤
JP2007321012A (ja) * 2006-05-30 2007-12-13 Sumitomo Bakelite Co Ltd 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP2008031291A (ja) * 2006-07-28 2008-02-14 Sumitomo Bakelite Co Ltd エポキシ樹脂組成物、エポキシ樹脂成形材料及び半導体装置
JP2009096873A (ja) * 2007-10-16 2009-05-07 Sumitomo Bakelite Co Ltd エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
CN114262433A (zh) * 2021-11-15 2022-04-01 吉林省中研高分子材料股份有限公司 偶联剂及其制备的聚芳醚酮复合材料
CN114262433B (zh) * 2021-11-15 2024-04-26 吉林省中研高分子材料股份有限公司 偶联剂及其制备的聚芳醚酮复合材料

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5487540B2 (ja) エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP4353180B2 (ja) エポキシ樹脂組成物および半導体装置
JP4692885B2 (ja) エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP2009144107A (ja) 封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP2005314567A (ja) エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP4581793B2 (ja) エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP4250987B2 (ja) エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP4400124B2 (ja) エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP2005314566A (ja) エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP2005272739A (ja) エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP2003105059A (ja) エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP2006104393A (ja) エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP2005264042A (ja) エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP2005281584A (ja) エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP2005132887A (ja) エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP4352852B2 (ja) エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP2005132893A (ja) エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP2005132892A (ja) エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP4432562B2 (ja) エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP4258343B2 (ja) エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP4254394B2 (ja) エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP4321234B2 (ja) エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP4380292B2 (ja) エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP2005132890A (ja) エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
JP2005105086A (ja) エポキシ樹脂組成物及び半導体装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070112

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090622

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090630

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20091027