JP4828471B2 - 透湿度評価装置および透湿度評価方法 - Google Patents

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Description

本発明は耐湿性保護膜などの薄膜の透湿度を評価し、測定する透湿度評価装置および透湿度評価方法に関し、特に透湿度の測定感度の向上と測定操作の簡便化に関わり、高い防湿性を有する耐湿性保護膜の透湿度測定の正確性および簡便性の改善を目指すものである。
有機エレクトロルミネッセンス(EL)素子を用いたディスプレイは、従来の液晶ディスプレイに比べ、コントラストが高く色が鮮やかなこと、視野角が広いこと、自らが発光し、バックライトが不要であるため薄型軽量化が可能であることなどの様々な特徴があり、次世代のディスプレイとして注目されている。
特に自発光という特徴は、柔軟性のある高分子フィルム上に有機EL素子を形成することにより、曲げたり丸めたりすることが可能なフレキシブルディスプレイの実現を可能にする技術として大きな注目を集めている。
ところで、有機EL素子を構成する発光層や電極材料としては、水分に対する反応性が非常に高いものが使用されているため、ごく微量であっても水分が素子の内部に入り込んでしまうとこれらの材料が水分と反応して劣化してしまい、その部分が発光しなくなってしまう。
ガラスや金属の板は、水分の透過を遮断する能力が非常に高いため、平板型のディスプレイにおいてはガラス板や金属板を組み合わせて有機EL素子を封止することにより水分との反応を抑制することが可能であるが、フレキシブルディスプレイにおいてはガラス板等は柔軟性が無いため使用できない。一方、高分子フィルムは水蒸気透過性が高く水分の遮断能力に欠けているので、薄膜で柔軟性があり、なおかつ水蒸気透過率が低い耐湿保護膜を高分子フィルム表面や有機EL素子表面に形成して水蒸気の透過を防止する必要がある。
耐湿保護膜として種々の無機および有機材料が検討されているが、ディスプレイのフレキシブル性を維持するためには防湿保護膜の膜厚を非常に薄くする必要があり、その水蒸気透過度も従来の防湿膜を遥かに下回る10−4〜10−5g/m/day程度である必要があるといわれている。
このため、有機ELフレキシブルディスプレイに用いる防湿保護膜の開発や生産管理には、非常に高感度な水蒸気透過度測定装置が必要である。
しかし、従来の標準的な水蒸気透過度測定方法であるカップ法(非特許文献1参照。)やモコン法(非特許文献2参照。)では、検出限界がそれぞれ1g/m/day、10−2g/m/dayであり有機ELディスプレイ用耐湿保護膜の水蒸気透湿度測定に用いるには感度が明らかに不足している。
さらに現状において最も感度の高いモコン法は測定装置が非常に高価であるために分析コストが高いという問題もあり、高感度で簡便な水蒸気透過度測定方法が求められている。
この問題に関する解決方法として、例えばガラス基板上に形成した有機EL素子上に評価しようとする耐湿保護膜を形成し、高温多湿雰囲気下での有機EL素子の劣化状況を観察する方法(非特許文献3参照。)や、基板上に形成したカルシウム薄膜上に耐湿保護膜を形成し、カルシウム薄膜が水分と反応して変色していく様子を観察する方法、あるいはカルシウム薄膜の両端に端子を設け、薄膜の電気抵抗変化から水分量を求める方法(非特許文献4参照。)などが開発されている。
JIS Z 0208 JIS K 7129B S. K. Park et at, Electrochemical and Solid-State Letter, 8 H21-H23 (2005) R. Paetzold et at, Proceeding of SPIE Vol.5214 P73-P82 (2004)
しかしながら、有機EL素子上に保護膜を形成する方法は、保護膜の有機ELディスプレイに対する適用性の評価には利用できるが、発光層や陰極など有機EL素子を構成する様々な材料が水分と反応するため、定量的な水蒸気透過量の評価を行なうことは困難である。
また、カルシウム薄膜の変色を観察する測定方法は、水分により変色した部分の面積を測定することにより、保護膜を透過してカルシウムと反応した水分量をある程度定量的に評価することが可能であるが、カルシウム薄膜の保護膜と接している界面のみ、あるいは界面から深さ方向に薄膜中央付近までしか反応が進行していない場合は変色の度合いを評価することが困難な場合がある。このため水蒸気透過率が低い保護膜ではカルシウム薄膜と水分との反応が薄膜の保護膜と接している面から基板と接している面まで全て進行するまでは正確な水蒸気透過量の測定が不可能であり、測定に時間がかかるという問題がある。さらに、カルシウム薄膜の電気抵抗変化から水分量を求める方法では、水分量と電気抵抗変化が比例する範囲が狭いので、例えば水分量が多くある程度カルシウムの化学反応が進むと電気的には断線状態となり、水蒸気透過量の測定が不可能となる。そのため、測定前にある程度の精度で保護膜の水蒸気透過度を予測してカルシウム薄膜の条件を設定する必要が生じ、測定の簡便性が大きく損なわれるという問題があった。
本発明は、前述した従来の課題を解決するためになされたものであり、高い防湿性を有する耐湿保護膜を対象とした透湿度測定の正確性と簡便性の改善を図ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明にかかる透湿度評価装置は、評価対象である薄膜の透湿度を評価する透湿度評価装置であって、活物質であるLi,K,Na,Mg,Caのいずれかの金属によって形成された金属膜であり、当該金属膜の少なくとも一部が露出された第一層と、前記活物質である金属のイオンが内部を移動可能な固体電解質によって構成される第二層と、前記活物質である金属もしくは当該金属のイオンを挿入あるいは表面に析出可能な物質によって構成される第三層と、を順次積層した構造を有する電池と、前記電池の放電容量を測定する放電容量測定手段と、所定の湿度を供給する湿度供給手段と、前記湿度供給手段が供給する水蒸気を前記薄膜を介して前記金属膜に接触させ、当該水蒸気と前記金属膜との化学反応によって生じる前記放電容量の変化量を計測する変化量計測手段と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明にかかる透湿度評価装置では、前記活物質の金属膜は、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属によって形成されることを特徴とする。
また、本発明にかかる透湿度評価装置では、前記電池は、前記活物質である金属によって構成される第一層と、前記活物質である金属のイオンが内部を移動可能な固体電解質によって構成される第二層と、前記活物質である金属もしくは当該金属のイオンを挿入あるいは表面に析出可能な物質によって構成される第三層と、を順次積層した構造であることを特徴とする。
また、本発明にかかる透湿度評価装置は、水蒸気を遮断する基板上に前記第三層を製膜し、該第三層の上に前記第二層を形成し、該第二層の上に前記第一層を形成したことを特徴とする。
また、本発明にかかる透湿度評価装置は、前記活物質である金属は、Li(リチウム),K(カリウム),Na(ナトリウム),Mg(マグネシウム),Ca(カルシウム)のいずれかであることを特徴とする。
また、本発明にかかる透湿度評価装置は、前記活物質である金属膜の上に前記評価対象である薄膜を形成し、その電池を収納する収納容器をさらに備え、前記湿度供給手段は、前記収納容器内に水蒸気を供給することを特徴とする。
また、本発明にかかる透湿度評価装置は、乾燥したガスが流れるガス流路が形成されるとともに外部に対する開口部を有する乾燥容器をさらに備え、前記評価対象である薄膜は前記開口部を覆って設置されるとともに前記開口部の外側から前記湿度供給手段によって水蒸気を供給され、前記乾燥容器内のガス流路上において前記開口部に対して下流側に前記電池を設置したことを特徴とする。
また、本発明にかかる透湿度評価装置は、前記放電容量の変化量から前記評価対象である薄膜の透湿度を算出する透湿度算出手段をさらに備えたことを特徴とする。
また、本発明にかかる透湿度評価方法は、評価対象である薄膜の透湿度を評価する透湿度評価方法であって、活物質であるLi,K,Na,Mg,Caのいずれかの金属によって形成された金属膜であり、当該金属膜の少なくとも一部が露出された第一層と、前記活物質である金属のイオンが内部を移動可能な固体電解質によって構成される第二層と、前記活物質である金属もしくは当該金属のイオンを挿入あるいは表面に析出可能な物質によって構成される第三層と、を順次積層した構造を有する電池の放電容量を測定する放電容量測定工程と、前記金属膜に対し、前記評価対象である薄膜を介して水蒸気を接触させる水蒸気接触工程と、前記水蒸気と前記金属膜との化学反応によって生じる前記放電容量の変化量を計測する変化量計測工程と、を含んだことを特徴とする。
本発明によれば透湿度評価装置および透湿度評価方法は、活物質であるLi,K,Na,Mg,Caのいずれかの金属によって形成された金属膜であり、当該金属膜の少なくとも一部が露出された第一層と、前記活物質である金属のイオンが内部を移動可能な固体電解質によって構成される第二層と、前記活物質である金属もしくは当該金属のイオンを挿入あるいは表面に析出可能な物質によって構成される第三層と、を順次積層した構造を有する電池に対し、評価対象である薄膜を介して水蒸気を接触させ、水蒸気と金属膜との化学反応によって生じる電池の放電容量の変化量から透湿度を評価するので、高い防湿性を有する耐湿保護膜を対象とした透湿度測定の正確性と簡便性の改善することができるという効果を奏する。
また、本発明よれば、活物質の金属膜をアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属、特に好適にはLi(リチウム),K(カリウム),Na(ナトリウム),Mg(マグネシウム),Ca(カルシウム)のいずれかよって形成することで、水蒸気に対する反応性が良好で、精度の高い透湿度評価を実現することができるという効果を奏する。
また、本発明によれば、活物質である金属によって構成される第一層、活物質である金属のイオンが内部を移動可能な固体電解質によって構成される第二層、活物質である金属もしくは当該金属のイオンを挿入あるいは表面に析出可能な物質によって構成される第三層、を順次積層した構造の電池を用いて放電容量の変化量を評価することで、簡易な構成で正確性の高い当湿度評価を実現することができる。
さらに、かかる積層構造の電池は、水蒸気を遮断する基板上に第三層を製膜し、該第三層の上に前記第二層を形成し、該第二層の上に前記第一層を形成することで製造することが出来る。
また、本発明によれば、電池の金属膜の上に前記評価対象である薄膜を形成して収納容器に収納し、収納容器内に水蒸気を制御することで、小型かつ簡易な構成で評価対象の薄膜の透湿度を正確に評価することができるという効果を奏する。
また、本発明によれば、乾燥したガスが流れるガス流路を形成した乾燥容器内に電池を設置し、乾燥容器の開口部を評価対象である薄膜は前記開口部を覆って水蒸気を供給することで、評価対象である薄膜を容易に交換可能とし、簡便性の高い透湿度評価装置を得ることができるという効果を奏する。
また、本発明によれば、電池の放電容量の変化量から評価対象である薄膜の透湿度を算出することで、透湿度を自動的に測定可能な透湿度評価装置を得ることができるという効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、この発明に係る透湿度評価装置および透湿度評価方法の好適な実施例について詳細に説明する。
まず、図1を参照し、本発明の概念と基本構成について説明する。同図に示した構成では、アルカリ金属薄膜11(なお、ここではアルカリ金属を例としているが、アルカリ土類金属であってもよく、またその他にも電池の活物質として使用可能で、水蒸気と化学反応する物質であれば任意の物質を使用することができる)、固体電解質薄膜12、金属薄膜13を順次積層した電池10に放電装置14を接続している。
また、湿度提供部17が提供する水蒸気が被測定対象の薄膜を通過したならば、その水蒸気がアルカリ金属薄膜11に接触するように構成している。
アルカリ金属薄膜11に水蒸気が接触し、アルカリ金属薄膜11が水酸化すると電池10の放電容量が低下するので、この放電容量の変化を放電容量変化計測部15によって測定することで、透湿度算出部16は測定された放電容量の変化量から透湿度を算出することができる。
このアルカリ金属(あるいはアルカリ土類金属など)の水酸化による放電容量変化について、図2に示した断面を有する電池を一例として説明する。
同図において、基板21は、ガスや水蒸気がほぼ透過しないガラス或いは金属の基板、電極22は、金属X(Xはアルカリ金属あるいはアルカリ土類金属)のイオンを挿入あるいは析出することが可能な物質Yでできた電極、固体電解質薄膜23は、金属Xのイオンがその内部を移動することが可能な固体電解質でできた薄膜、薄膜電極24は、金属Xでできた薄膜電極である。
電極22と薄膜電極24は固体電解質薄膜23とそれぞれ密着しているが、これら2種類の電極同士は固体電解質薄膜23によって各々電気的に絶縁されている。二つの電極22と薄膜電極24を適当な放電装置25を介して電気的に接続すると、それぞれの電極において以下のような電気化学反応が進行する。
まず、薄膜電極24において金属Xが電子を放出してイオンとなる。
X → Xn− + ne ・・・(1)
ここでnは金属Xのイオンの価数を示す。
一方、電極22においては、固体電解質薄膜23の内部を移動してきた金属Xのイオンと外部抵抗である放電装置25を経由してきた電子が電極22を構成する物質Y(Yは金属Xのイオンを挿入あるいは析出することが可能な物質)と反応し、金属Xが物質Y中に挿入あるいは物質Y表面に析出する。
Y + Xn− + ne → XY ・・・(2)
薄膜電極24の金属Xがすべてイオンになるまで反応が進行した場合、外部抵抗を流れる電子の量、すなわち電気量を測定すれば薄膜電極24の中に存在する金属Xの量が求められる。
一方、金属Xは水蒸気と非常に反応しやすい物質であることから、水蒸気が接触すると金属Xの水酸化物が生成する。
X + nHO → X(OH) + n/2H ・・・(3)
一旦水酸化物が生成すると、式(1)に示した金属のイオン化は起こらなくなるため外部抵抗を流れる電気量が減少する。この減少量が式(3)の反応量に対応するため、電極表面に到達した水分量は、電気量を測定することにより求めることができる。
一方、電極22を金属Xのイオンを挿入あるいは析出することが可能な物質Yではなく、金属Xを用いることによって電池を構成することも可能である。この場合の電極22における反応式は式(1)で示した反応が逆方向に進行した次の反応となる。
n− + ne → X ・・・(4)
この場合も放電装置25によって電池に外部から電圧をかけることで、式(1)の反応を完全に進行させ、電気量を測定すればよい。
つづいて、透湿度測定装置の具体的な構成例について説明する。本発明にかかる透湿度測定装置は、湿度を測定する検出用の電池と、電池の放電のための電流制御および電気量の測定を行なう放電装置と、恒温恒湿槽や送風機を必要に応じて組み合わせて内部の湿度が制御できる容器、などを組み合わせて構成する。
ここで述べる放電装置とは、設定した電流が電池内を流れるように電池電極間の電圧を制御し、さらに電極反応が終了し、電池電極間の電圧が一定の値を超えた場合に電池の放電を終了する機能を有する装置である。ここで設定した電流値と電流が流れた時間を掛け合わせることにより金属Xの電気化学反応により発生した電気量が求められる。
測定方法としては検出用の電池の表面を測定対象である耐湿性保護膜で被覆し、膜を透過した水分が電極に到達した量を測定する方法と、乾燥したガスを流した流路の中に電池を設置し、その流路の上流に窓を設け、窓を測定対象である耐湿性保護膜によって密閉し、窓の外側に調湿した空気を流して耐湿性保護膜を透過して乾燥性ガス中に入り込んだ水分を測定する方法がある。
図3は、検出用電池の表面に直接測定対象である膜を形成する方式の装置構成図である。同図に示した構成では、透湿度測定装置は、耐湿性保護膜31を形成した検出用電池30を恒温恒湿槽34の内部に設置し、検出用電池30に接続した配線33を恒温恒湿槽34の外部に引き出して放電装置32に繋いでいる。
また、図4は、乾燥した空気を流すガス流路を設け、流路の開口部を覆う形で測定対象である膜を形成し、流路の中に検出用電池を設置する方式の装置構成図である。同図に示した構成では、透湿度測定装置は、除湿機43(あるいはガスボンベであってもよい)と送風機44(あるいは減圧器であってもよい)によって容器内にガス流路41を形成し、容器の開口部42を耐湿性保護膜31で覆うと共に、開口部42の外側に恒温恒湿槽34を設けている。そして、検出用電池30をガス流路41内に、開口部42に対して下流側となるように設置し、配線33を乾燥容器外部に引き出して放電装置32に繋いでいる。
図3に示した測定方法では、調湿可能な容器と検出用電池と放電装置があれば透湿度の測定が可能であり、装置を簡便にすることが可能である。これに対し、図4に示した測定方法では、乾燥性ガスを流したり測定対象である膜により窓を密閉する必要があるために装置が複雑になる。
しかし、測定対象の膜および検出用電池の面積が検出感度に与える影響を考えると、検出対象膜の面積はなるべく広い方がより多くの水分が透過するためにより検出感度が高くなる一方、検出用電池の大きさが大きくなると電池の初期放電容量に対する水分による容量減少量が小さくなり感度の高い測定が困難になる。
したがって、測定対象の膜と検出用電池のサイズを独立に代えることができる図4に示した方式のほうがより感度の高い測定が可能となる。
また、真空成膜技術により保護膜を形成する場合や、対象物の表面に塗布することにより形成するような保護膜では図3に示した構成が、一方、ラミネートフィルムのように自立できる膜では図4に示した構成の装置が使いやすいと考えられる。但し、ガス透過係数の大きな樹脂フィルム等の表面に真空成膜や塗布によって耐湿性の高い保護膜を形成することにより、図4で示した構成の装置を用いて測定を行なうことも可能である。
つぎに、本実施例にかかる透湿度評価装置を用いて行なった評価結果の具体的な例について説明する。
図5は、透湿度評価装置内で用いた水分検出用電池の構成を説明する断面図である。同図に示した電池では、ガラス基板51の上に集電体52としてCuを300nm、Cu金属を原料として抵抗加熱による真空蒸着法により成膜した上に、リチウム金属を原料としてリチウム薄膜53を100nm、真空蒸着により形成した。
それぞれの蒸着にはメタルマスクを使用し、Cu集電体52の一部をタブ状にし、その部分はリチウム薄膜53による被覆を行なわず、配線接続部としてCuが露出する構造とした。その上にLiPOを原料として窒素雰囲気中でスパッタすることにより、LiPO4−n(Lipon)薄膜54を500nmの厚さに形成した。
スパッタは、RFマグネトロンスパッタ装置を用い、スパッタ電力100W、窒素ガス圧は1Paの条件下で行なった。また、メタルマスクを使用し、リチウム薄膜53は全てLipon薄膜54によって被覆されるが、Cu集電体52のタブ状の部分は、Lipon薄膜54から露出する構造とした。
その上に、再びリチウム薄膜55を100nm、真空蒸着によって形成し、その上面外周を取り囲むように厚さ300nmのAu薄膜56を集電体として真空蒸着で形成することで検出用電池を作成した。この時、Au薄膜の中央部にLi薄膜を露出させるため、Li薄膜の中央部分にポリイミド粘着テープを軽く貼り付けた状態でAuの蒸着を行なった。なおリチウム薄膜55の電池上面開口部の面積は100cmとした。図6は、本電池を上方から見た斜視図であり、図5と同一の構成要素には同一の符号を付与している。
この電池の表面を覆うように図5における評価対象である二酸化シリコンの保護膜を1μm、酸素雰囲気中でシリコンを原料としてスパッタ法により形成した。RFマグネトロンスパッタ装置を用い、スパッタ電力100W、酸素ガス圧は1Paの条件でスパッタを行なった。
測定は、まず始めに測定に使用する検出用電池と同一仕様の別の電池を乾燥ガス雰囲気中に設置した上で放電装置と接続し、200μAの定電流放電を行ない、水分と反応する前の電池の放電容量を測定した。図7に乾燥ガス雰囲気中で測定した電池の放電曲線を示す。電圧が2Vに到達したところで放電を終了し、放電で流れた電気量を計算したところ1.94mAhであった。
一方で、作成した耐湿性保護膜被膜付検出用電池を図3に示したように恒温恒湿槽中に設置し、放電装置と接続して透湿度測定装置を構成した。恒温恒湿槽内部を50℃95RHに設定して検出用電池を一日放置した後に電池の放電容量を測定したところ1.82mAhであった。50℃95RHに設定して検出用電池を一日放置した後の検出用電池の放電曲線を図7に併せて示す。また、同一条件で2日間放置した後に検出用電池の放電容量を測定したところ1.66mAhであった。検出用電池を2日放置した後の検出用電気の放電曲線も図6に併せて示す。
水分と反応していない電池の放電容量と反応後の放電容量の差が水分と反応したLiの量に対応しており、1日放置および2日放置した検出用電池における耐湿性保護被膜の水蒸気透過量は、それぞれ8.1×10−3g/m/day、9.4×10−3g/m/dayと計算され、平均を取ると8.8×10−3g/m/dayという水蒸気透過量が得られた。
また、図8は、透湿度評価装置内で用いる水分検出用電池の他の構成例を説明する断面図である。同図では、ガラス基板61の上に膜厚300nmのCu集電体62を、Cu金属を原料とした抵抗加熱による真空蒸着法により成膜した。この蒸着においてメタルマスクを使用し、Cu集電体62の一部をタブ状にした。その上にLiPOを原料として窒素雰囲気中でスパッタすることにより、LiPO4−n(Lipon)薄膜63を500nmの厚さに形成した。
スパッタは、RFマグネトロンスパッタ装置を用い、スパッタ電力100W、窒素ガス圧は1Paの条件下で行なった。また、メタルマスクを使用し、Cu集電体62のタブ状の部分は、Lipon薄膜63から露出する構造とした。
その上に、リチウム薄膜64を500nm、真空蒸着によって形成し、その上面外周を取り囲むように厚さ300nmのAu薄膜65を集電体として真空蒸着によって形成することで検出用電池を作成した。この時、Au薄膜65の中央部にLi薄膜64を露出させるため、Li薄膜64の中央部分にポリイミド粘着テープを軽く貼り付けた状態でAuの蒸着を行なった。なおリチウム薄膜64の電池上面開口部の面積は1cmとした。
この検出用電池においてはCu薄膜が集電体およびリチウムが表面に析出することが可能な物質として作用する。このようにして作成した検出用電池を図4に示した構成の透湿度測定装置に適用し、評価対象の薄膜としてプラズマCVDにより表面に窒化シリコンを成膜したポリイミドフィルムを貼り付けた。なお、開口部42の面積は100cmとした。
測定は、まず始めに測定に使用する検出用電池と同一仕様の電池を乾燥ガス雰囲気中に設置した上で放電装置と接続し、50μAの定電流放電を行ない、水分と反応していない電池の放電容量を測定した。電圧が2Vに到達したところで放電を終了し、放電で流れた電気量を計算したところ96.8μAhであった。
一方で、検出用電池を図4に示したように乾燥ガスの流路に設置し、放電装置と接続して透湿度測定装置を構成した。恒温恒湿槽34の内部を50℃95RHに設定して、乾燥ガス流路には窒素ガスを10sccm流した状態で検出用電池を1日放置した後に電池の放電容量を測定したところ80.8μAhであった。また、同一条件で2日間放置した後に検出用電池の放電容量を測定したところ67.5μAhであった。
水分と反応していない電池の放電容量と反応後の放電容量の差が水分と反応したLiの量に対応しており、1日放置および2日放置した検出用電池における耐湿性保護被覆の水蒸気透過量は、それぞれ1.07×10−3g/m/day、9.84×10−4g/m/dayと計算され、平均を取ると水蒸気透過量は1.0×10−3g/m/dayと求められる。
上述してきたように本発明にかかる透湿度評価装置および透湿度評価方法は、活物質である金属膜の少なくとも一部を露出した電池に対し、評価対象である薄膜を介して水蒸気を接触させ、水蒸気と金属膜との化学反応によって生じる電池の放電容量の変化量から透湿度を評価するので、高い防湿性を有する耐湿保護膜を対象とした透湿度測定の正確性と簡便性の改善することができる。
なお、本実施例に示した電池構造や装置構成はあくまで一例であり、本発明はこれに限定されることなく適宜構造および構成を変更して実施することが出来るものである。
例えば、本実施例においてはアルカリ金属あるいはアルカリ土類金属としてリチウム金属を用いたが、他のアルカリ金属あるいはアルカリ土類金属でもかまわない。但し、検出感度を高めるためには水蒸気との反応性が高い金属を用いた方が良く、アルカリ金属あるいはアルカリ土類金属の中でLi、K、Na、Mg、Caが特に好ましい。
また、集電体としてCuおよびAuを用いているが、Pt等の他の貴金属や炭素皮膜等、水蒸気との反応性が低く、導電性が高い材料であれば特に限定されるものではない。また、固体電解質としてLiponを用いているが、金属としてLiを用いる場合にはLiS系ガラスセラミックスやチオリシコン、Naを用いる場合にはNASICON、Caの場合はフッ化カルシウム等、使用する金属に合わせて種々の固体電解質が使用可能である。
また、水蒸気と反応する金属の面積および厚さは、これらの積が電池に含まれる金属の量に対応する。透過する水蒸気の量に対して金属の量が非常に多い場合、加湿条件での放置前後における放電容量の変化が非常に小さくなり、精度の高い測定が困難になる。
一方、乾燥ガス雰囲気中における放電でも金属を100%イオン化することは困難であり、あまり金属と水蒸気との反応が進行しすぎるとやはり精度の高い測定が困難になる。
したがって、水蒸気との反応により電極に含まれる金属の5%から80%が反応するように検出用電池の金属面積と厚さを調整することが望ましい。
以上のように、本発明に係る透湿度評価装置および透湿度評価方法は、耐湿保護膜の透湿度測定に有用であり、特に防湿性の高い耐湿保護膜の透湿度測定における測定の簡便化と高精度化に適している。
本発明の概念と基本構成について説明する説明図である。 アルカリ金属あるいはアルカリ土類金属の薄膜を活物質とした電池の構成を示す断面模式図である。 検出用電池の表面に直接測定対象である膜を形成する方式の装置構成図である。 乾燥した空気を流すガス流路を設け、流路の開口部を覆う形で測定対象である膜を形成し、流路の中に検出用電池を設置する方式の装置構成図である。 透湿度評価装置内で用いた水分検出用電池の構成を説明する断面図である。 図5に示した電池の斜視図である。 図5および図6に示した電池の放電曲線を説明する説明図である。 水分検出用電池の他の構成例を説明する断面図である。
符号の説明
10 電池
11 アルカリ金属薄膜
12 固体電解質薄膜
13 金属薄膜
14 放電装置
15 放電容量変化計測部
16 透湿度算出部
17 湿度提供部
21 基板
22 電極
23 固体電解質薄膜
24 薄膜電極
25 放電装置
30 検出用電池
31 耐湿性保護膜
32 放電装置
33 配線
34 恒温恒湿槽
41 ガス流路
42 開口部
43 除湿機
44 送風器
51,61 ガラス基板
52,62 集電体
53,55 リチウム薄膜
54,63 Lipon薄膜
56,65 Au電極

Claims (6)

  1. 評価対象である薄膜の透湿度を評価する透湿度評価装置であって、
    活物質であるLi,K,Na,Mg,Caのいずれかの金属によって形成された金属膜であり、当該金属膜の少なくとも一部が露出された第一層と、前記活物質である金属のイオンが内部を移動可能な固体電解質によって構成される第二層と、前記活物質である金属もしくは当該金属のイオンを挿入あるいは表面に析出可能な物質によって構成される第三層と、を順次積層した構造を有する電池と、
    前記電池の放電容量を測定する放電容量測定手段と、
    所定の湿度を供給する湿度供給手段と、
    前記湿度供給手段が供給する水蒸気を前記薄膜を介して前記金属膜に接触させ、当該水蒸気と前記金属膜との化学反応によって生じる前記放電容量の変化量を計測する変化量計測手段と、
    を備えたことを特徴とする透湿度評価装置。
  2. 水蒸気を遮断する基板上に前記第三層を製膜し、該第三層の上に前記第二層を形成し、該第二層の上に前記第一層を形成したことを特徴とする請求項に記載の透湿度評価装置。
  3. 前記電池の金属膜の上に前記評価対象である薄膜を形成し、当該電池を収納する収納容器をさらに備え、前記湿度供給手段は、前記収納容器内に水蒸気を供給することを特徴とする請求項1又は2に記載の透湿度評価装置。
  4. 乾燥したガスが流れるガス流路が形成されるとともに外部に対する開口部を有する乾燥容器をさらに備え、前記評価対象である薄膜は前記開口部を覆って設置されるとともに前記開口部の外側から前記湿度供給手段によって水蒸気を供給され、前記乾燥容器内のガス流路上において前記開口部に対して下流側に前記電池を設置したことを特徴とする請求項1又は2に記載の透湿度評価装置。
  5. 前記放電容量の変化量から前記評価対象である薄膜の透湿度を算出する透湿度算出手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜のいずれか一つに記載の透湿度評価装置。
  6. 評価対象である薄膜の透湿度を評価する透湿度評価方法であって、
    活物質であるLi,K,Na,Mg,Caのいずれかの金属によって形成された金属膜であり、当該金属膜の少なくとも一部が露出された第一層と、前記活物質である金属のイオンが内部を移動可能な固体電解質によって構成される第二層と、前記活物質である金属もしくは当該金属のイオンを挿入あるいは表面に析出可能な物質によって構成される第三層と、を順次積層した構造を有する電池の放電容量を測定する放電容量測定工程と、
    前記金属膜に対し、前記評価対象である薄膜を介して水蒸気を接触させる水蒸気接触工程と、
    前記水蒸気と前記金属膜との化学反応によって生じる前記放電容量の変化量を計測する変化量計測工程と、
    を含んだことを特徴とする透湿度評価方法。
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