JP4826198B2 - 固体電解コンデンサ素子及びその製造方法 - Google Patents
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1.モノマー含有液を付着させた導体を酸化剤含有液に浸漬する重合工程を繰り返して導体表面上に固体電解質層を形成する固体電解コンデンサの製造方法において、前記重合工程のいずれかの時点で重合質量を測定して以後の操作を制御することを特徴とする固体電解コンデンサ素子の製造方法。
2.重合工程を1回または複数回行なうごとに前記重合質量の測定を行なう前記1に記載の固体電解コンデンサ素子の製造方法。
3.測定した重合質量から最終重合質量を推定し、酸化剤含有液からの引き上げ速度を変えて、最終重合質量を制御する前記1または2に記載の固体電解コンデンサ素子の製造方法。
4.測定した重合質量から最終重合質量を推定し、重合工程を実施する回数を変えて、最終重合質量を制御する前記1〜3のいずれかに記載の固体電解コンデンサ素子の製造方法。
5.複数の導体を導体支持板に固定し、導体のみにモノマー含有液を付着させ、導体のみを酸化剤含有液に浸漬し、導体を固定した状態で支持板重量を測定することにより、支持板上の導体に形成された重合体質量の合計を測定する前記1〜4のいずれかに記載の固体電解コンデンサ素子の製造方法。
6.複数の前記導体支持板を支持枠に固定し、導体のみにモノマー含有液を付着させ、導体のみを酸化剤含有液に浸漬し、導体を固定した状態で支持枠重量を測定することにより、支持枠上の導体に形成された重合体質量の合計を測定する前記5に記載の固体電解コンデンサ素子の製造方法。
7.導体が、表面に誘電体皮膜を形成した微細孔を有する弁作用金属材料である前記1〜6のいずれかに記載の固体電解コンデンサ素子の製造方法。
8.前記1〜7のいずれかに記載の製造方法により製造される固体電解コンデンサ素子。
9.前記8の固体電解コンデンサ素子を複数積層してなる積層型固体電解コンデンサ。
10.前記1〜7のいずれかに記載の製造方法を採用する固体電解コンデンサ製造装置。
測定は、重合工程を1回または複数回行なうごとに行なう。重合工程を1回行なうごとに測定を行なうことが好ましい。
あるいは、重合工程を実施する回数を変更してもよい。例えば、目標最終重合回数より3回程度前の重合質量を確認し、最終重合回数を変更する。
モノマーを含む溶液に浸漬後乾燥し、誘電体表面上及び重合体組成物上にモノマーを供給する。さらに、誘電体表面上及び重合体組成物上にモノマーを均一に付着させるためにモノマー含有液を含浸後、一定の時間空気中で放置し溶媒を気化させる。この条件は溶媒の種類によって変わるが、概ね0℃以上から溶媒の沸点までの温度で行う。放置時間は、溶媒の種類によって変わるが、概ね5秒〜15分、例えばアルコール系溶媒では、5分以内でよい。この放置時間を設けることによりモノマーが誘電体表面上に均一に付着し、さらに次工程の酸化剤含有液への浸漬時の汚れを少なくすることができる。
この製造装置は、導体にモノマー含有液を付着させる手段(例えば、モノマー含有液液槽)、酸化剤含有液槽、必要に応じて設けられる加熱及び/または気流による乾燥装置、及び、複数の導体を保持した支持板または支持枠を移動させ、その導体のみにモノマー含有液を付着させ、酸化剤含有液に浸漬する移動手段、及び導体上、好ましくは支持板または支持枠ごとのその質量を計量する手段を含む。計量手段は好ましくは自動計量手段であり、支持板または支持枠が所定の位置に搬送されてきたときにその計量を行なう。
製造装置は制御手段を含んでもよい。制御手段は、支持板または支持枠が所定の位置に搬送されてきたときにその計量を行ない、その値を記憶して質量増加曲線を形成して最終重合質量を予測し、予め指示された手法により最終重合質量を所定の範囲内に調整する。
(a)支持板への導体の取り付け
アルミニウム箔表面に慣用の方法により化成処理を施して形成したアルミニウム化成箔(厚み100μm)を1片が3mm×10mmの矩形状となるように切り出した。この化成箔30枚を短辺(3mm)側の端部から2mm迄がステンレス鋼製支持板(224mm×15mm×1.0mm(SUS304製)。以下、テンポラリーバーという。)に重なるように4mm間隔で1列にハンダ付けした。次いで、各化成箔について、長軸方向を4mmと5mmの部分に区切るように、両面に幅1mmのフッ素樹脂を周状に塗布、乾燥させマスキングを作成した。このテンポラリーバー100本を一つの支持枠(以下ハンドリングフレームという)にセットした。
上記のハンドリングフレームを、5質量%アジピン酸アンモニウム水溶液上に移動させ、前記溶液に向けて垂直に降下させることにより、各化成箔の3mm×4mmの部分を溶液に浸漬させ、そのまま、4Vの電圧を印加して切り口部分に化成し、誘電体酸化皮膜を形成した。
次に、このハンドリングフレーム全体の質量を測定し、その後3,4−エチレンジオキシチオフェンを溶解させた2.0mol/Lのイソプロピルアルコール(IPA)溶液(モノマー溶液)上に移動させ、前記溶液に向けて垂直に降下させることにより、各化成箔の3mm×4mmの部分を溶液に3秒間浸漬させた。引き続き室温で2分間乾燥した。
一方、20質量%の過硫酸アンモニウム水溶液(酸化剤溶液)を調整し、酸化剤槽に所定量を張り込み、前記のハンドリングフレームをこの溶液上に移動し、各化成箔の3mm×4mmの部分を前記溶液に5秒間浸漬させた。引き上げ速度は5.0mm/secで実施した。その後、10分間重合促進槽に保持し、重合膜を形成させた。引き続き、ハンドリングフレーム全体の質量を測定し、(c)で測定した重合前質量を差し引いて増加量を計算、一回目の重合質量とした。
次に、重合質量測定が完了したハンドリングフレームに固定した化成箔をモノマー溶液に浸漬し、室温で2分間乾燥後、酸化剤溶液に浸漬させた後、再度重合促進槽に投入した。その後ハンドリングフレーム全体の質量を測定し、(c)で測定した重合前質量を差し引いて2回目の質量増加量とした。
同様に、3回目〜6回目までハンドリングフレームに固定した化成箔を処理するごとに質量を測定し、重合前質量から差し引いた値を各重合回の増加量とした。
6回目の重合質量が標準の質量に比べて多かったので、酸化剤からの引き上げ速度を4.0mm/secに変更し、7回目以降の重合を継続した。重合質量増加量は引き続き同様に計量・計算を行った。
12回目の重合質量から最終重合質量を推定すると、最終重合質量が重くなると推定されたので、更に酸化剤からの引き上げ速度を、3.0mm/secに変更し、最終20回までの重合を実施した。最終的に生成したポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)を50℃温水中で洗浄し、その後、110℃で10分乾燥を行い、固体電解質層を形成した。
次に、固体電解質層を形成した3mm×4mmの部分を、5質量%アジピン酸アンモニウム溶液中に浸漬し、再化成を行なった。
さらに、上記アルミニウム箔の導電性重合体組成物層を形成した部分にカーボンペーストと銀ペーストを付着させて上記アルミニウム箔を4枚積層し、陰極リード端子を接続した。また、導電性重合体組成物層の形成されていない部分には陽極リード端子を溶接により接続した。この素子をエポキシ樹脂で封止した後、125℃で定格電圧(2V)を印加して2時間エージングを行い、コンデンサを完成させた。この時の未封止率と電気特性歩留まりを表2にまとめて示す。
実施例1と同一条件で重合質量を確認しながら、重合を実施した。6回目及び12回目で酸化剤溶液からの引き上げ速度を実施例1と同じに変えて重合を継続した。19回目の重合質量が所定の重合質量の範囲に入ったので、重合を19回で完了した。実施例1と同様にして測定した結果を表1、2にまとめて示す。
最初の酸化剤溶液からの引き上げ速度を4.0mm/secに設定した以外は、実施例1と同一条件で重合質量を確認しながら、重合を実施した。6回目の重合質量を確認後、酸化剤溶液からの引き上げ速度を5.0mm/secに変更して重合を継続し、更に12回目以降酸化剤溶液からの引き上げ速度を6.0mm/secに変更して最終20回まで重合継続した。実施例1と同様にして測定した結果を表1、2にまとめて示す。
酸化剤溶液からの引き上げ速度を5.0mm/secに固定し、また重合回数も20回に固定して重合操作を実施した。その他の条件は実施例1と同様に設定して、固体電解質層を形成した。同様にして測定した結果を表1、2に示す。
比較例1とまったく同一の条件で、日を変えて重合を実施した。同様にして測定した結果を表1、2に示す。
2 酸化皮膜層
3 固体電解質層
4 導電体層
5 マスキング層
6 固体電解コンデンサ素子
7 陽極リード
8 陰極リード
9 封止樹脂
Claims (10)
- モノマー含有液を付着させた導体を酸化剤含有液に浸漬する重合工程を繰り返して導体表面上に固体電解質層を形成する固体電解コンデンサの製造方法において、前記重合工程のいずれかの時点で重合質量を測定して、最終重合質量を推定し以後の操作により最終重合質量を制御することを特徴とする固体電解コンデンサ素子の製造方法。
- 重合工程を1回または複数回行なうごとに前記重合質量の測定を行なう請求項1に記載の固体電解コンデンサ素子の製造方法。
- 測定した重合質量から最終重合質量を推定し、酸化剤含有液からの引き上げ速度を変えて、最終重合質量を制御する請求項1または2に記載の固体電解コンデンサ素子の製造方法。
- 測定した重合質量から最終重合質量を推定し、重合工程を実施する回数を変えて、最終重合質量を制御する請求項1〜3のいずれかに記載の固体電解コンデンサ素子の製造方法。
- 複数の導体を導体支持板に固定し、導体のみにモノマー含有液を付着させ、導体のみを酸化剤含有液に浸漬し、導体を固定した状態で支持板重量を測定することにより、支持板上の導体に形成された重合体質量の合計を測定する請求項1〜4のいずれかに記載の固体電解コンデンサ素子の製造方法。
- 複数の前記導体支持板を支持枠に固定し、導体のみにモノマー含有液を付着させ、導体のみを酸化剤含有液に浸漬し、導体を固定した状態で支持枠重量を測定することにより、支持枠上の導体に形成された重合体質量の合計を測定する請求項5に記載の固体電解コンデンサ素子の製造方法。
- 導体が、表面に誘電体皮膜を形成した微細孔を有する弁作用金属材料である請求項1〜6のいずれかに記載の固体電解コンデンサ素子の製造方法。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の製造方法により製造される固体電解コンデンサ素子。
- 請求項8の固体電解コンデンサ素子を複数積層してなる積層型固体電解コンデンサ。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の製造方法を採用する固体電解コンデンサ製造装置。
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