JP2007005553A - 固体電解コンデンサ及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】素子膜厚のバラツキが少なく、積層時に素子ずれなどの不具合の少ない、封止時に未封止が起きにくい積層型固体電解コンデンサの製造方法を提供する。
【解決手段】モノマー含有液を付着させた導体を酸化剤含有液に浸漬することにより導体表面上に固体電解質層を形成する工程を含む固体電解コンデンサの製造方法において、酸化剤含有液を均質化する工程を有することを特徴とする固体電解コンデンサの製造方法。
【選択図】なし
【解決手段】モノマー含有液を付着させた導体を酸化剤含有液に浸漬することにより導体表面上に固体電解質層を形成する工程を含む固体電解コンデンサの製造方法において、酸化剤含有液を均質化する工程を有することを特徴とする固体電解コンデンサの製造方法。
【選択図】なし
Description
本発明は、導電性重合体を固体電解質層として用いた固体電解コンデンサ及びその製造方法に関するものである。
近年、電気機器のディジタル化、パーソナルコンピュータの高速化に伴い、小型で大容量のコンデンサ、高周波領域において低インピーダンスのコンデンサが要求されている。最近では、電子伝導性を有する導電性重合体を固体電解質として用いた固体電解コンデンサが提案されている。
固体電解コンデンサの基本素子(6)は、一般に、図1に示すようにエッチング処理された比表面積の大きな金属箔からなる陽極基体(1)に誘電体の酸化皮膜層(2)を形成し、この外側に対向する電極として固体の半導体層(以下、固体電解質という。)(3)を形成し、望ましくはさらに導電ペーストなどの導電体層(4)を形成して作製される。通常は固体電解質(3)(陰極部分)と陽極基体(1)との絶縁を確実とするためにさらにマスキング層(5)が設けられ、適宜、電極が付加される。
一般に、誘電体酸化皮膜上に導電性重合体を形成する手法として電解酸化重合法及び化学酸化重合法が知られている。化学酸化重合法は、反応の制御あるいは重合膜形態の制御が難しいが、固体電解質の形成が容易で、短時間に大量生産が可能であるため種々の方法が提案されている。例えば、陽極基体をモノマーを含む溶液に浸漬する工程と酸化剤を含む溶液に浸漬する工程を交互に繰り返すことにより層状構造を有する固体電解質を形成する方法が開示されている(特許文献1:特許第3187380号公報)。この方法によれば、膜厚が0.01〜5μmの層状構造の固体電解質層を形成することによって、高容量、低インピーダンス、かつ耐熱性に優れた固体電解コンデンサを製造することができるが、固体電解質層を形成する層状構造部の層間の空間部分が大きいため、コンデンサ素子を複数積層する積層型コンデンサ用の素子として、固体電解質層全体の一層の薄膜化が求められている。
また、層状構造の固体電解質層を形成することなく、コンデンサ素子の細孔内及び外表面に固体電解質を形成する方法として、モノマー化合物を含む溶液に陽極基体を浸漬した後、酸化剤溶液中で重合し、酸化剤を洗浄した後に乾燥するサイクルを繰り返す方法が開示されている(特許文献2:特開平9-306788号公報)。
このように、いずれの製造方法でも固体電解コンデンサ素子用導体(陽極基体)をモノマー含有液及び酸化剤含有液に浸漬し引き上げる操作を含むため、浸漬及び引き上げ操作を効率的に行なう必要がある。このため、通常、固体電解コンデンサ素子の製造においてはテンポラリーバーと称される支持板とこの支持板を複数本保持できるハンドリングフレームと称される枠を用いて複数の素子を同時に処理している。また、一般的に浸漬操作に係る時間より、重合反応に係る時間の方が長いため、複数のハンドリングフレームを準備し、順番に浸漬操作を行い、順次反応炉に投入することで同一時間内に多数の固体コンデンサ素子を得られるように工夫されている。
得られた素子から所定の容量の固体電解コンデンサを得るためには、図2に示すように、通常、コンデンサ素子(6)を複数個積層して陽極端子に陽極リード線(7)を接合し、固体電解質層を含む導電体層には陰極リード線(8)を接続し、さらに全体をエポキシ樹脂(9)等で完全に封止してコンデンサ部品とする。このため、個々のコンデンサ素子の固体電解質層(3)の厚さが不均一であると、積層時に素子ずれなどの不具合を生じたり、積層後の厚さが厚くなり過ぎて封止の際の未封止につながるという問題がある。従って、コンデンサ素子の陰極部分の固体電解質の重合条件を綿密にコントロールして固体電解質層の厚さを調節する必要がある。しかし、テンポラリーバーとハンドリングフレームを用いた方法で製造されるコンデンサ用素子では、同一のハンドリングフレームで製造しているにも拘わらず、固体電解質層(4)の厚さが十分に均一にならない場合があり、その解決策が求められていた。
従って、本発明の課題は、上記の問題点を解決し、厚さのバラツキが小さい積層型固体電解コンデンサ素子及びその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、ハンドリングフレームにセットした複数の固体コンデンサ素子用導体を、モノマーを含む溶液と酸化剤を含む溶液に順次浸漬して引き上げる工程を有する固体電解コンデンサの製造方法において、(1)従来、酸化剤溶液は複数個のハンドリングフレームの浸漬操作に使用されるため、浸漬槽内に不純物として混入するモノマー・オリゴマーなどの含有量が不均一になること、(2)さらに、この酸化剤溶液は繰り返し使用されるため、素子に付着するモノマー量が、酸化剤溶液中の不純物の含有量の影響により不均一になり、最終的なコンデンサ素子の固体電解質の量、厚さが不均一になること、(3)これらは、浸漬操作毎に酸化剤溶液を混合・均一化することによって制御し得ること、特に、(4)モノマーを含む溶液と酸化剤を含む溶液への浸漬及び引き上げを複数回繰り返してモノマーを重合させ固体電解質層を形成する際、2つ以上の浸漬槽を交互に使用することで、浸漬操作を遅滞無く且つ効率的に実施することが可能であり、素子間の固体電解質層の厚さを均一化させ得ることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は以下に示す固体電解コンデンサの製造方法、その製造方法により製造される固体電解コンデンサ及び前記製造方法を採用する製造装置並びに前記固体電解コンデンサを用いた電気機器に関する。
1.モノマー含有液を付着させた導体を酸化剤含有液に浸漬することにより導体表面上に固体電解質層を形成する工程を含む固体電解コンデンサの製造方法において、酸化剤含有液を均質化する工程を有することを特徴とする固体電解コンデンサの製造方法。
2.モノマー含有液を付着させた複数の導体を同時及び/または順次に酸化剤含有液に浸漬することにより各導体表面上に固体電解質層を形成する工程を含む固体電解コンデンサの製造方法において、少なくとも2つの酸化剤浸漬槽を用い、これらの浸漬槽を交互にまたは順次使用し、使用した浸漬槽を再び使用する前にその浸漬槽内の酸化剤含有液を均質化する工程を有することを特徴とする固体電解コンデンサの製造方法。
3.溶液の撹拌混合により均質化を行なう前記2に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
4.浸漬槽の酸化剤含有液を全量抜き出し混合した後、再度浸漬槽に投入することにより均質化を行なう前記2または3に記載の固体コンデンサの製造方法。
5.浸漬槽の酸化剤含有液を全量抜き出し、未使用の酸化剤溶液と混合した後、再度浸漬槽に投入することにより均質化を行なう前記1〜4に記載の固体コンデンサの製造方法。
6.前記1〜5のいずれかに記載の製造方法により製造される固体電解コンデンサ素子。
7.前記6に記載のコンデンサ素子を含む固体電解コンデンサ。
8.前記6に記載のコンデンサ素子を複数積層してなる積層型固体電解コンデンサ。
9.前記1〜5のいずれかに記載の製造方法を採用する固体電解コンデンサ製造装置。
10.前記7または8に記載の固体電解コンデンサを備えた電気機器。
1.モノマー含有液を付着させた導体を酸化剤含有液に浸漬することにより導体表面上に固体電解質層を形成する工程を含む固体電解コンデンサの製造方法において、酸化剤含有液を均質化する工程を有することを特徴とする固体電解コンデンサの製造方法。
2.モノマー含有液を付着させた複数の導体を同時及び/または順次に酸化剤含有液に浸漬することにより各導体表面上に固体電解質層を形成する工程を含む固体電解コンデンサの製造方法において、少なくとも2つの酸化剤浸漬槽を用い、これらの浸漬槽を交互にまたは順次使用し、使用した浸漬槽を再び使用する前にその浸漬槽内の酸化剤含有液を均質化する工程を有することを特徴とする固体電解コンデンサの製造方法。
3.溶液の撹拌混合により均質化を行なう前記2に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
4.浸漬槽の酸化剤含有液を全量抜き出し混合した後、再度浸漬槽に投入することにより均質化を行なう前記2または3に記載の固体コンデンサの製造方法。
5.浸漬槽の酸化剤含有液を全量抜き出し、未使用の酸化剤溶液と混合した後、再度浸漬槽に投入することにより均質化を行なう前記1〜4に記載の固体コンデンサの製造方法。
6.前記1〜5のいずれかに記載の製造方法により製造される固体電解コンデンサ素子。
7.前記6に記載のコンデンサ素子を含む固体電解コンデンサ。
8.前記6に記載のコンデンサ素子を複数積層してなる積層型固体電解コンデンサ。
9.前記1〜5のいずれかに記載の製造方法を採用する固体電解コンデンサ製造装置。
10.前記7または8に記載の固体電解コンデンサを備えた電気機器。
本発明によれば、固体電解質層厚のバラツキが少ないコンデンサ素子を安定して効率的に作製でき、積層時の箔ずれ等の不具合が発生しにくく、封止時の未封止が発生しにくい積層型固体電解コンデンサに適した固体電解コンデンサ素子を提供することができる。
本発明は、モノマー含有液を付着させた導体を酸化剤含有液に浸漬することにより導体表面上に固体電解質層を形成する工程を含む固体電解コンデンサの製造方法において、酸化剤含有液(以下、酸化剤溶液というが、溶液に限らず懸濁液等も含む)を均質化する工程を有することを特徴とする。
本発明の好ましい実施形態では、モノマー含有液を付着させた複数の導体を同時及び/または順次に酸化剤溶液に浸漬することにより各導体表面上に固体電解質層を形成する工程を含む固体電解コンデンサの製造方法において、少なくとも2つの酸化剤浸漬槽を用い、これらの浸漬槽を交互にまたは順番に使用し、使用した浸漬槽を再び使用する前にその浸漬槽内の酸化剤溶液を均質化する。
本発明の好ましい実施形態では、モノマー含有液を付着させた複数の導体を同時及び/または順次に酸化剤溶液に浸漬することにより各導体表面上に固体電解質層を形成する工程を含む固体電解コンデンサの製造方法において、少なくとも2つの酸化剤浸漬槽を用い、これらの浸漬槽を交互にまたは順番に使用し、使用した浸漬槽を再び使用する前にその浸漬槽内の酸化剤溶液を均質化する。
すなわち、上記のように、従来法では、コンデンサを形成するための導体(以下、「素子」という。)数十枚をテンポラリーバーに取り付け、このテンポラリーバー数十枚をハンドリングフレームに取り付けて素子の一括処理を行なっている。従って、1つの支持枠(ハンドリングフレーム)は数百〜数千枚の素子を有する。通常、固体電解質コンデンサの製造プロセスでは、この支持枠数十個を一つの作業単位として、モノマー付着(典型的にはモノマー含有液への浸漬)から固体電解質形成に至る連続操作で処理する。また、酸化剤への浸漬操作は、モノマー溶液(以下、モノマー溶液というが、溶液に限らず懸濁液等も含む)の付着と酸化剤溶液への浸漬を数回から数十回繰り返して行なう。
従って、一つの作業単位の処理を完了する間、モノマーが付着した素子が数百回、酸化剤溶液に浸漬される。このため、酸化剤溶液中にモノマーが混入し、作業の継続とともに酸化剤溶液内のモノマー混入量が不均一になり、そのまま継続して使用すると素子ごとの付着量が不均一になり、結果として厚さが不均一になる。
本発明はこの空間的及び経時的な不均一化を解消ないし防止するものであり、本発明の均質化操作は、酸化剤溶液槽内の不純物分布を均一化するとともに、時間経過に関わらず酸化剤溶液内のモノマー混入量を均一化する。
従って、固体電解質コンデンサの製造方法において上記の意味で酸化剤溶液を均質化する工程を含む方法はすべて本発明に含まれる。均質化方法は特に限定されないが、均質化方法の例としては酸化剤溶液の撹拌混合、超音波振動の付与等の振動混同、溶液の揺動、気体の吹き込みまたは予め均質化した溶液との交換等が挙げられる。均質化処理に付随して沈殿物や凝集物の除去を行なってもよい。
特に、少なくとも2つの酸化剤浸漬槽を用い、これらの浸漬槽を交互にまたは順番に使用し、使用した浸漬槽を再び使用する前にその浸漬槽内の酸化剤溶液を均質化する工程を有する方法が好ましい。なお、本願において2つの浸漬槽とは各槽の液が混合しないように分離されていればよく、物理的には1つの槽を隔壁で2分等したものも含む。
さらに好ましい実施形態によれば、所定回数の浸漬操作を実施した後、酸化剤溶液を全量浸漬槽から抜き出し、新液(未使用液)と交換するか、または抜き出した液の一部を廃棄するとともに新液と混合し、しかる後、浸漬槽に投入する操作を行う。新液による部分的な交換を行なう場合、その交換比率は、液中のモノマー量の増加や槽内の液量等によっても変わり、特に限定されないが、通常は5%以上、好ましくは10%以上とする。もっとも上記のように撹拌混合のみで均質化することも可能であるし、コスト的に許容されるのであれば新液との全量交換を行なってもよい。
この液抜きから再投入する操作を実施している時、2つ目以降の浸漬槽を用いて、継続して浸漬操作を行う。2つ目以降の浸漬槽を用いて浸漬操作を実施すべき理由は、使用後の浸漬槽から酸化剤の抜き出し、混合、再投入操作にはかなりの時間が必要とされるため、この操作を実施している間は、固体電解質形成に係る時間が長くなり、固体電解質の品質に差が生ずる。また、生産効率の面からも好ましくない。従って以上の方法を取ることにより、酸化剤溶液が均一化され、且つ固体電解質形成に係る時間も同一になり、さらに効率よく生産が進み、結果として、各素子間の固体電解質層の厚みが均一化するためである。
この態様において酸化剤浸漬槽の数は2以上であれば特に限定されないが、酸化剤浸漬槽を多数設けても効果の改善は限定的であり、また、製造ラインの構成や維持管理にコストが掛かり、また浸漬操作のためのハンドリングフレームの移動軌道が複雑化する。従って、好ましくは2〜5程度、より好ましくは2〜3である。もっとも、酸化剤浸漬槽に対応してモノマー浸漬槽を多重化して設けてもよく、この場合、酸化剤浸漬槽を前記を超える数の酸化剤浸漬槽を設けてもよい。
従って、一つの作業単位の処理を完了する間、モノマーが付着した素子が数百回、酸化剤溶液に浸漬される。このため、酸化剤溶液中にモノマーが混入し、作業の継続とともに酸化剤溶液内のモノマー混入量が不均一になり、そのまま継続して使用すると素子ごとの付着量が不均一になり、結果として厚さが不均一になる。
本発明はこの空間的及び経時的な不均一化を解消ないし防止するものであり、本発明の均質化操作は、酸化剤溶液槽内の不純物分布を均一化するとともに、時間経過に関わらず酸化剤溶液内のモノマー混入量を均一化する。
従って、固体電解質コンデンサの製造方法において上記の意味で酸化剤溶液を均質化する工程を含む方法はすべて本発明に含まれる。均質化方法は特に限定されないが、均質化方法の例としては酸化剤溶液の撹拌混合、超音波振動の付与等の振動混同、溶液の揺動、気体の吹き込みまたは予め均質化した溶液との交換等が挙げられる。均質化処理に付随して沈殿物や凝集物の除去を行なってもよい。
特に、少なくとも2つの酸化剤浸漬槽を用い、これらの浸漬槽を交互にまたは順番に使用し、使用した浸漬槽を再び使用する前にその浸漬槽内の酸化剤溶液を均質化する工程を有する方法が好ましい。なお、本願において2つの浸漬槽とは各槽の液が混合しないように分離されていればよく、物理的には1つの槽を隔壁で2分等したものも含む。
さらに好ましい実施形態によれば、所定回数の浸漬操作を実施した後、酸化剤溶液を全量浸漬槽から抜き出し、新液(未使用液)と交換するか、または抜き出した液の一部を廃棄するとともに新液と混合し、しかる後、浸漬槽に投入する操作を行う。新液による部分的な交換を行なう場合、その交換比率は、液中のモノマー量の増加や槽内の液量等によっても変わり、特に限定されないが、通常は5%以上、好ましくは10%以上とする。もっとも上記のように撹拌混合のみで均質化することも可能であるし、コスト的に許容されるのであれば新液との全量交換を行なってもよい。
この液抜きから再投入する操作を実施している時、2つ目以降の浸漬槽を用いて、継続して浸漬操作を行う。2つ目以降の浸漬槽を用いて浸漬操作を実施すべき理由は、使用後の浸漬槽から酸化剤の抜き出し、混合、再投入操作にはかなりの時間が必要とされるため、この操作を実施している間は、固体電解質形成に係る時間が長くなり、固体電解質の品質に差が生ずる。また、生産効率の面からも好ましくない。従って以上の方法を取ることにより、酸化剤溶液が均一化され、且つ固体電解質形成に係る時間も同一になり、さらに効率よく生産が進み、結果として、各素子間の固体電解質層の厚みが均一化するためである。
この態様において酸化剤浸漬槽の数は2以上であれば特に限定されないが、酸化剤浸漬槽を多数設けても効果の改善は限定的であり、また、製造ラインの構成や維持管理にコストが掛かり、また浸漬操作のためのハンドリングフレームの移動軌道が複雑化する。従って、好ましくは2〜5程度、より好ましくは2〜3である。もっとも、酸化剤浸漬槽に対応してモノマー浸漬槽を多重化して設けてもよく、この場合、酸化剤浸漬槽を前記を超える数の酸化剤浸漬槽を設けてもよい。
従って、本発明の方法は、固体電解コンデンサの製造方法であれば、いずれの方法・工程にも適用できるが、モノマーを含む溶液に浸漬して引き上げを行なった後乾燥させ、次いで、酸化剤を含む溶液に浸漬して引き上げて乾燥させる方法に好適に適用される(この態様における具体的操作の詳細は後述する。)。
本発明における酸化剤溶液を交換または混合するまでに処理される素子数は、各溶液の種類、処理条件に依存し特に限定されないが、概ね5000〜100000素子の間さらに好ましくは、50000〜150000素子が望ましい。
酸化剤溶液の交換・混合までに処理される素子数が少ないと、使用される酸化剤量が多く必要となり、多すぎると効果が少ない。
酸化剤溶液の交換・混合までに処理される素子数が少ないと、使用される酸化剤量が多く必要となり、多すぎると効果が少ない。
浸漬槽の材質や形状及び混合槽の材質や形状は、特に限定されないが、酸化剤溶液を保持できるような材質(例えば塩化ビニル)が使用できる。
固体電解コンデンサ素子用導体は一般的には、弁作用を有する金属である。本発明に使用できる弁作用を有する金属は、アルミニウム、タンタル、ニオブ、チタン、ジルコニウム、マグネシウム、珪素などの金属単体、またはこれらの合金である。また多孔質の形態については、圧延箔のエッチング物、微粉焼結体などの多孔質成形体の形態であればいずれでもよい。
この金属多孔体の表面に誘電体酸化皮膜を形成する方法は、公知の方法を用いることができる。例えば、アルミニウム箔を使用する場合には、ホウ酸、リン酸、アジピン酸、またはそれらのナトリウム塩、アンモニウム塩などを含む水溶液中で陽極酸化して酸化皮膜を形成することができる。また、タンタル粉末の焼結体を使用する場合には、リン酸水溶液中で陽極酸化して、焼結体に酸化皮膜を形成することができる。
次に陰極としての固体電解質を形成する。そのための各溶液への浸漬及び溶液の成分は特に限定されないが、典型的には以下の通りである。
モノマーを含む溶液に浸漬後乾燥し、誘電体表面上及び重合体組成物上にモノマーを供給する。さらに、誘電体表面上及び重合体組成物上にモノマーを均一に付着させるためにモノマー溶液を含浸後、一定の時間空気中で放置し溶媒を気化させる。この条件は溶媒の種類によって変わるが、概ね0℃以上から溶媒の沸点までの温度で行う。放置時間は、溶媒の種類によって変わるが、概ね5秒〜15分、例えばアルコール系溶媒では、5分以内でよい。この放置時間を設けることによりモノマーが誘電体表面上に均一に付着し、さらに次工程の酸化剤溶液への浸漬時の汚れを少なくすることができる。
モノマーを含む溶液に浸漬後乾燥し、誘電体表面上及び重合体組成物上にモノマーを供給する。さらに、誘電体表面上及び重合体組成物上にモノマーを均一に付着させるためにモノマー溶液を含浸後、一定の時間空気中で放置し溶媒を気化させる。この条件は溶媒の種類によって変わるが、概ね0℃以上から溶媒の沸点までの温度で行う。放置時間は、溶媒の種類によって変わるが、概ね5秒〜15分、例えばアルコール系溶媒では、5分以内でよい。この放置時間を設けることによりモノマーが誘電体表面上に均一に付着し、さらに次工程の酸化剤溶液への浸漬時の汚れを少なくすることができる。
次の工程として適用される酸化剤溶液の浸漬時間は、酸化剤成分が金属箔基板の誘電体表面上に付着するに十分な時間以上であればよく、通常15分未満、好ましくは0.1秒〜10分、より好ましくは1秒〜7分である。
酸化剤としては、水溶液系の酸化剤と有機溶剤系の酸化剤が挙げられる。本発明で好ましく使用される水溶液系の酸化剤としては、ペルオキソ二硫酸及びそのNa塩、K塩、NH4塩、硝酸セリウム(IV)、硝酸セリウム(IV)アンモニウム、硫酸鉄(III)、硝酸鉄(III)、塩化鉄(III)等が挙げられる。また、有機溶剤系の酸化剤としては、有機スルホン酸の第二鉄塩、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸鉄(III)、p−トルエンスルホン酸鉄(III)等が挙げられる。
酸化剤溶液の溶媒としては、例えばテトラヒドロフラン(THF)やジオキサン、ジエチルエーテル等のエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、ベンゾニトリル、N−メチルピロリドン(NMP)、ジメチルスルホキシド(DMSO)等の非プロトン性極性溶媒;メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール類、または水あるいはこれらの混合溶媒を用いることができる。好ましくは、水、アルコール類またはケトン類あるいはそれらの混合系が望ましい。
なお、酸化剤溶液の濃度は特に限定されないが、5〜50質量%が好ましく、また酸化剤溶液の温度は−15〜60℃が好ましい。
本発明に用いられる固体電解質を形成する導電性重合体はπ電子共役構造を有する有機重合体モノマーの重合体であり、重合度2以上2000以下、より好ましくは3以上1000以下、さらに好ましくは5以上200以下である。具体例としては、チオフェン骨格を有する化合物、多環状スルフィド骨格を有する化合物、ピロール骨格を有する化合物、フラン骨格を有する化合物、アニリン骨格を有する化合物等で示される構造を繰り返し単位として含む導電性重合体が挙げられる。
本発明に用いられる固体電解質を形成する導電性重合体はπ電子共役構造を有する有機重合体モノマーの重合体であり、重合度2以上2000以下、より好ましくは3以上1000以下、さらに好ましくは5以上200以下である。具体例としては、チオフェン骨格を有する化合物、多環状スルフィド骨格を有する化合物、ピロール骨格を有する化合物、フラン骨格を有する化合物、アニリン骨格を有する化合物等で示される構造を繰り返し単位として含む導電性重合体が挙げられる。
モノマーとしては、チオフェン骨格または多環状スルフィド骨格を有する化合物が好ましい。
これら化合物の重合条件等には特に制限はなく、簡単な実験により予め好ましい条件を確認した上で容易に実施することができる。
これら化合物の重合条件等には特に制限はなく、簡単な実験により予め好ましい条件を確認した上で容易に実施することができる。
また、上記モノマー群から選ばれる化合物を併用し、共重合体として固体電解質を形成させても良い。その時の重合性単量体の組成比などは重合条件等に依存するものであり、好ましい組成比、重合条件は簡単なテストにより確認できる。
こうして形成された導電性重合体組成物層の上に、陰極リード端子との電気的接触を良くするために導電体層を設けることが好ましい。導電体層は例えば導電ペースト、メッキや蒸着、導電樹脂フィルムの貼付等により形成される。
かくして得られる固体電解コンデンサ素子は、単独でまたは(例えば、図2に示すように)積層し(但し、この形態に限定されない)、通常、リード端子を接続して、例えば樹脂モールド、樹脂ケース、金属製の外装ケース、樹脂ディッピング等による外装を施すことにより、各種用途のコンデンサ製品とする。
以下に本発明について代表的な例を示し、さらに具体的に説明する。なお、これらは説明のための例示であって、本発明はこれらに何等制限されるものではない。
なお、以下の実施例においては、モノマー浸漬槽(単一)、2つの酸化剤槽(以下、酸化剤槽No.1、酸化剤槽No.2という。)、混合処理槽及び適当な乾燥手段及び洗浄手段を含む処理ラインを用いた。
ここで、モノマー浸漬槽と酸化剤槽の上を通る経路にはハンドリングフレームを懸架状態または跨架状態で移動させるレールないしベルトが備えられており、モノマー浸漬槽と酸化剤槽の上でハンドリングフレームを上下動させる機構が備わっている。また、モノマー浸漬槽と酸化剤槽の間には分岐点が設けられ、各ハンドリングフレームをモノマー浸漬槽といずれか一方の酸化剤槽で処理し得る構成とした。
なお、以下の実施例においては、モノマー浸漬槽(単一)、2つの酸化剤槽(以下、酸化剤槽No.1、酸化剤槽No.2という。)、混合処理槽及び適当な乾燥手段及び洗浄手段を含む処理ラインを用いた。
ここで、モノマー浸漬槽と酸化剤槽の上を通る経路にはハンドリングフレームを懸架状態または跨架状態で移動させるレールないしベルトが備えられており、モノマー浸漬槽と酸化剤槽の上でハンドリングフレームを上下動させる機構が備わっている。また、モノマー浸漬槽と酸化剤槽の間には分岐点が設けられ、各ハンドリングフレームをモノマー浸漬槽といずれか一方の酸化剤槽で処理し得る構成とした。
実施例1
(a)支持板への導体の取り付け
アルミニウム箔表面に慣用の方法により化成処理を施して形成したアルミニウム化成箔(厚み100μm)を1片が3mm×10mmの矩形状となるように切り出した。この化成箔30枚を短辺(3mm)側の端部から2mm迄がステンレス鋼製支持板(224mm×15mm×1.0mm(SUS304製)。以下、テンポラリーバーという。)に重なるように4mm間隔で1列にハンダ付けした。次いで、各化成箔について、長軸方向を4mmと5mmの部分に区切るように、両面に幅1mmのフッ素樹脂を周状に塗布、乾燥させマスキングを作成した。このテンポラリーバー100本を一つの支持枠(以下ハンドリングフレームという)にセットし、これを10セット(以下、H1〜H10と呼ぶ。)準備した。
(a)支持板への導体の取り付け
アルミニウム箔表面に慣用の方法により化成処理を施して形成したアルミニウム化成箔(厚み100μm)を1片が3mm×10mmの矩形状となるように切り出した。この化成箔30枚を短辺(3mm)側の端部から2mm迄がステンレス鋼製支持板(224mm×15mm×1.0mm(SUS304製)。以下、テンポラリーバーという。)に重なるように4mm間隔で1列にハンダ付けした。次いで、各化成箔について、長軸方向を4mmと5mmの部分に区切るように、両面に幅1mmのフッ素樹脂を周状に塗布、乾燥させマスキングを作成した。このテンポラリーバー100本を一つの支持枠(以下ハンドリングフレームという)にセットし、これを10セット(以下、H1〜H10と呼ぶ。)準備した。
(b)導体表面への皮膜形成
上記のハンドリングフレームH1を、5質量%アジピン酸アンモニウム水溶液上に移動させ、前記溶液に向けて垂直に降下させることにより、各化成箔の3mm×4mmの部分を溶液に浸漬させ、そのまま、4Vの電圧を印加して切り口部分に化成し、誘電体酸化皮膜を形成した。
上記のハンドリングフレームH1を、5質量%アジピン酸アンモニウム水溶液上に移動させ、前記溶液に向けて垂直に降下させることにより、各化成箔の3mm×4mmの部分を溶液に浸漬させ、そのまま、4Vの電圧を印加して切り口部分に化成し、誘電体酸化皮膜を形成した。
(c)モノマー溶液への浸漬と引き上げ
次に、このハンドリングフレームH1を3,4−エチレンジオキシチオフェンを溶解させた2.0mol/Lのイソプロピルアルコール(IPA)溶液(モノマー溶液)上に移動させ、前記溶液に向けて垂直に降下させることにより、各化成箔の3mm×4mmの部分を溶液に3秒間浸漬させた。引き続き残りのハンドリングフレームH2〜H10を連続処理し、室温で2分間乾燥した。
次に、このハンドリングフレームH1を3,4−エチレンジオキシチオフェンを溶解させた2.0mol/Lのイソプロピルアルコール(IPA)溶液(モノマー溶液)上に移動させ、前記溶液に向けて垂直に降下させることにより、各化成箔の3mm×4mmの部分を溶液に3秒間浸漬させた。引き続き残りのハンドリングフレームH2〜H10を連続処理し、室温で2分間乾燥した。
(d)酸化剤溶液への浸漬とその後の処理
一方、20質量%の過硫酸アンモニウム水溶液(酸化剤溶液)を調整し、酸化剤槽No.1に所定量を張り込んだ。前記のハンドリングフレームH1をこの溶液上に移動し、各化成箔の3mm×4mmの部分を前記溶液に5秒間浸漬させた。その後、10分間重合促進槽に保持し、重合膜を形成させた。引き続き残りのハンドリングフレームH2〜H10を処理していった。
しかる後、酸化剤槽No.1から酸化剤溶液全量を抜き出し、全量の15%の液を廃棄し、残りを混合処理槽に移し、廃棄した量だけ新液を追加し、撹拌処理を行なった。次いで、処理済みの酸化剤溶液を酸化剤槽No.1に再投入した。
一方、20質量%の過硫酸アンモニウム水溶液(酸化剤溶液)を調整し、酸化剤槽No.1に所定量を張り込んだ。前記のハンドリングフレームH1をこの溶液上に移動し、各化成箔の3mm×4mmの部分を前記溶液に5秒間浸漬させた。その後、10分間重合促進槽に保持し、重合膜を形成させた。引き続き残りのハンドリングフレームH2〜H10を処理していった。
しかる後、酸化剤槽No.1から酸化剤溶液全量を抜き出し、全量の15%の液を廃棄し、残りを混合処理槽に移し、廃棄した量だけ新液を追加し、撹拌処理を行なった。次いで、処理済みの酸化剤溶液を酸化剤槽No.1に再投入した。
(e)次の槽への浸漬
次に、酸化剤槽No.2を用い、ハンドリングフレームH1〜H10に対してそれぞれ(c)〜(d)の操作を実施した。
同様に、3回目〜20回目まで奇数回は酸化剤槽No.1を用い、偶数回は酸化剤槽No.2を用いて、ハンドリングフレームH1〜H10に取り付けた素子すべてについて20回の重合操作を完了した。最終的に生成したポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)を50℃温水中で洗浄し、その後、110℃で10分乾燥を行い、固体電解質層を形成した。
次に、酸化剤槽No.2を用い、ハンドリングフレームH1〜H10に対してそれぞれ(c)〜(d)の操作を実施した。
同様に、3回目〜20回目まで奇数回は酸化剤槽No.1を用い、偶数回は酸化剤槽No.2を用いて、ハンドリングフレームH1〜H10に取り付けた素子すべてについて20回の重合操作を完了した。最終的に生成したポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)を50℃温水中で洗浄し、その後、110℃で10分乾燥を行い、固体電解質層を形成した。
上記の重合後の素子からテンポラリーバー20本をサンプリングし、重合重量、洗浄後の重量、及び600個の素子の膜厚を測定した。各々の測定値の標準偏差を、表1にまとめて示す。
(f)コンデンサの製造
次に、固体電解質層を形成した3mm×4mmの部分を、5質量%アジピン酸アンモニウム溶液中に浸漬し、再化成を行なった。
さらに、上記アルミニウム箔の導電性重合体組成物層を形成した部分にカーボンペーストと銀ペーストを付着させて上記アルミニウム箔を4枚積層し、陰極リード端子を接続した。また、導電性重合体組成物層の形成されていない部分には陽極リード端子を溶接により接続した。この素子をエポキシ樹脂で封止した後、125℃で定格電圧(2V)を印加して2時間エージングを行い、コンデンサを完成させた。
次に、固体電解質層を形成した3mm×4mmの部分を、5質量%アジピン酸アンモニウム溶液中に浸漬し、再化成を行なった。
さらに、上記アルミニウム箔の導電性重合体組成物層を形成した部分にカーボンペーストと銀ペーストを付着させて上記アルミニウム箔を4枚積層し、陰極リード端子を接続した。また、導電性重合体組成物層の形成されていない部分には陽極リード端子を溶接により接続した。この素子をエポキシ樹脂で封止した後、125℃で定格電圧(2V)を印加して2時間エージングを行い、コンデンサを完成させた。
実施例2
実施例1のハンドリングフレーム数を25個にした以外は、実施例1と同様にして、固体電解質層を形成した。実施例1と同様にして測定した結果を表1にまとめて示す。
実施例1のハンドリングフレーム数を25個にした以外は、実施例1と同様にして、固体電解質層を形成した。実施例1と同様にして測定した結果を表1にまとめて示す。
比較例1
実施例1において、酸化剤槽から全量液抜きを実施せずに、15%だけ液抜きし不足分は新液を槽の端からゆっくり投入した。2回目以降もNo.1の酸化剤槽を用いて、液の一部交換を行なった以外は、実施例1と同様にして、固体電解質層を形成した。同様にして測定した結果を表1に示す。
実施例1において、酸化剤槽から全量液抜きを実施せずに、15%だけ液抜きし不足分は新液を槽の端からゆっくり投入した。2回目以降もNo.1の酸化剤槽を用いて、液の一部交換を行なった以外は、実施例1と同様にして、固体電解質層を形成した。同様にして測定した結果を表1に示す。
上記表に示すように、酸化剤溶液を混合再投入した実施例では、混合しないで浸漬させた場合と比べ固体電解質層、膜厚が均一化される(厚みの標準偏差/平均厚み欄)。従って、異常に層厚が厚い素子が生じる問題が解消され、全体としての歩留まり向上につながる。
さらに、上記各実施例及び比較例について、完成したコンデンサ(素子4枚積層)を任意に抽出し、初期特性として120Hzにおける容量と損失係数(tanδ×100(%))、等価直列抵抗(ESR)及び漏れ電流を測定した。なお、漏れ電流は定格電圧を印加して1分後に測定した。その結果、いずれの場合も、本発明の製品(実施例製品)は比較例製品に対して優っていた。
本発明の方法によれば、固体電解質層の層厚の制御、特に層厚の平均化が可能になるため、電気特性の均一化された固体電解コンデンサを得ることができる。特に積層時に素子ずれなどの不具合の少ない、封止時に未封止が起きにくい積層型固体電解コンデンサの製造方法が提供される。
1 陽極基体
2 酸化皮膜層
3 固体電解質層
4 導電体層
5 マスキング層
6 コンデンサ素子
7 陽極
8 陰極
9 封止剤
2 酸化皮膜層
3 固体電解質層
4 導電体層
5 マスキング層
6 コンデンサ素子
7 陽極
8 陰極
9 封止剤
Claims (10)
- モノマー含有液を付着させた導体を酸化剤含有液に浸漬することにより導体表面上に固体電解質層を形成する工程を含む固体電解コンデンサの製造方法において、酸化剤含有液を均質化する工程を有することを特徴とする固体電解コンデンサの製造方法。
- モノマー含有液を付着させた複数の導体を同時及び/または順次に酸化剤含有液に浸漬することにより各導体表面上に固体電解質層を形成する工程を含む固体電解コンデンサの製造方法において、少なくとも2つの酸化剤浸漬槽を用い、これらの浸漬槽を交互にまたは順次使用し、使用した浸漬槽を再び使用する前にその浸漬槽内の酸化剤含有液を均質化する工程を有することを特徴とする固体電解コンデンサの製造方法。
- 溶液の撹拌混合により均質化を行なう請求項2に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
- 浸漬槽の酸化剤含有液を全量抜き出し混合した後、再度浸漬槽に投入することにより均質化を行なう請求項2または3に記載の固体コンデンサの製造方法。
- 浸漬槽の酸化剤含有液を全量抜き出し、未使用の酸化剤溶液と混合した後、再度浸漬槽に投入することにより均質化を行なう請求項1〜4に記載の固体コンデンサの製造方法。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法により製造される固体電解コンデンサ素子。
- 請求項6に記載のコンデンサ素子を含む固体電解コンデンサ。
- 請求項6に記載のコンデンサ素子を複数積層してなる積層型固体電解コンデンサ。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法を採用する固体電解コンデンサ製造装置。
- 請求項7または8に記載の固体電解コンデンサを備えた電気機器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005183665A JP2007005553A (ja) | 2005-06-23 | 2005-06-23 | 固体電解コンデンサ及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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JP2007005553A true JP2007005553A (ja) | 2007-01-11 |
Family
ID=37690871
Family Applications (1)
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JP2005183665A Pending JP2007005553A (ja) | 2005-06-23 | 2005-06-23 | 固体電解コンデンサ及びその製造方法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2007005553A (ja) |
-
2005
- 2005-06-23 JP JP2005183665A patent/JP2007005553A/ja active Pending
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